説明

情報処理装置及び情報処理プログラム

【課題】複数の業務を並行して処理することにより作業効率を向上するために、業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウの表示を切り替える情報処理装置および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】 表示制御部22が表示装置12の表示画面に業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示させ、切替指示部28は、予め設定された切替時間の初期値が経過する毎に、表示制御部22に対して表示装置12が表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する。また、業務実行状況判定部24は、作業者が業務を実行する際に、作業の実行状況を判定し、切替時間算出部26は、この判定結果に基づいて作業ウインドウの切替時間を算出する。次に、切替指示部28は、切替時間算出部26が算出した業務切替時間が経過する毎に、表示制御部22に対して作業ウインドウの切り替えを指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数のウインドウを表示することができる画面上で表示されたウインドウを切り替える技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、複数のウインドウを設定された順序かつ設定された時間間隔で順次最上位に表示させる計算機システムが開示されている。また、下記特許文献2には、作業者の疲労回復を目的として、コンピュータ、ワードプロセッサ等を使用した作業中に一定時間経過すると、表示画面を休憩用画像に切り替える装置および方法が開示されている。
【0003】
また、下記非特許文献1には、実行する業務を一定時間で切り替えて並列に処理を行うと、特定の課題に対する作業効率が高まることが記載されている。
【特許文献1】特開平3−214361号公報
【特許文献2】特開平10−207677号公報
【非特許文献1】情報処理学会第69回全国大会 多重ワークの研究−思考支援−小村晃雅 湯澤秀人 松永義文 富士ゼロックス株式会社研究本部
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、複数の業務を並行して処理することにより作業効率を向上するために、業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウの表示を切り替える情報処理装置および情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1記載の情報処理装置の発明は、業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示画面に表示する表示手段と、業務の実行状況を判定する業務実行状況判定手段と、前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する切替指示手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて業務切替時間を算出する切替時間算出手段をさらに備え、前記切替指示手段は、前記切替時間算出手段が算出した業務切替時間に基づいて、前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記作業ウインドウが、単一の表示画面において最前面に表示されることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記作業ウインドウが、複数の表示画面において、主として作業を行うための表示画面に表示され、次の作業に使用する作業ウインドウおよび以前の作業に使用していた作業ウインドウが、前記主として作業を行うための表示画面に隣接する作業画面に表示されることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記作業ウインドウが、複数の表示画面にそれぞれ表示されており、対応する業務を実行する際に、これらとは異なる主として作業を行うための表示画面に表示されることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段が、少なくとも、装置へのキー入力頻度、マウス操作頻度、作業者の脳波の変化のいずれか一つにより業務の実行状況を判定することを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切替時間算出手段が、蓄積保持された切替時間の履歴情報に基づいて、切替時間を算出する際の初期値を更新することを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切替時間算出手段が、切替時間を算出する際の初期値として、前回の業務実行時に使用した切替時間を使用することを特徴とする。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記切替時間算出手段が、予め格納された業務の性質に応じて異なる切替時間を設定することを特徴とする。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段が、作業者の脳波の変化に基づき脳が活性な状態であると判定した場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする。
【0015】
請求項11記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段が、装置へのキー入力頻度が予め設定された基準値より多い場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする。
【0016】
請求項12記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段が、装置へのマウス操作頻度が予め設定された基準値より多い場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする。
【0017】
請求項13記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記業務実行状況判定手段が、作業者の脳波の変化と、少なくとも装置へのキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つとに基づき、脳が不活性な状態であると判定し、かつ、装置へのキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つが予め設定された基準値より少ない場合に、前記切替時間算出手段に対して切替時間を短くするように指示することを特徴とする。
【0018】
請求項14記載の発明は、請求項2に記載の発明において、予め設定された切替業務の数を調整する業務数調整手段をさらに備え、前記切替時間算出手段が算出する切替時間が予め設定された基準値以下となる場合に、前記切替時間算出手段が該切替時間を初期設定値に戻し、前記業務数調整手段が予め設定された切替業務の数を予め設定された数だけ減らすことを特徴とする。
【0019】
請求項15記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記切替指示手段が、予め定められた切替時間を経過した際に、少なくとも装置へのキー入力またはマウス操作のいずれか一つが連続して行われている場合に、前記表示手段に対する作業ウインドウの切替指示を保留することを特徴とする。
【0020】
請求項16記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記切替指示手段が前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する順序が、予め格納された業務の性質に応じて決定されることを特徴とする。
【0021】
請求項17記載の情報処理プログラムの発明は、コンピュータを、業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示画面に表示する表示制御手段、業務の実行状況を判定する業務実行状況判定手段、前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて業務切替時間を算出する切替時間算出手段、前記切替時間算出手段が算出した業務切替時間に基づいて前記表示制御手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する切替指示手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明によれば、業務の実行状況に応じて作業者が円滑に業務を切り替えて作業することができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、業務の実行状況に応じて作業者が業務を切り替える時間を調整できる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、表示装置が少ない場合でも、作業者が円滑に業務を切り替えて作業することができる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、業務の切り替えに伴い、複数画面に、作業切り替え前の情報と、作業切り替え後に必要な情報と、現在実行中の作業に必要な情報を同時に提示することで、作業者が円滑に業務を切り替えて作業することができる。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、業務の切り替えに伴い、全ての作業ウインドウが表示され、作業者が円滑に業務を切り替えて作業することができる。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、業務の切替時間を調整するための情報である作業の実行状況を判定することができる。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、業務の切替時間の初期値を、切替時間の履歴情報に基づいて更新することができ、作業者毎に切替時間を設定することができる。
【0029】
請求項8記載の発明によれば、前回の業務実行時に使用した切替時間により、作業開始時から適切な切替時間を使用することができる。
【0030】
請求項9記載の発明によれば、業務の性質に応じて適切な切替時間を使用することができる。
【0031】
請求項10記載の発明によれば、業務の実行状況を、作業者の脳波の変化を基にして判定することができる。
【0032】
請求項11記載の発明によれば、業務の実行状況を、作業者が行うキー入力頻度を基にして判定することができる。
【0033】
請求項12記載の発明によれば、業務の実行状況を、作業者が行うマウス操作頻度を基にして判定することができる。
【0034】
請求項13記載の発明によれば、業務の実行状況を、作業者の脳波の変化と、作業者が行うキー入力頻度、マウス操作頻度を総合して判定することができる。
【0035】
請求項14記載の発明によれば、切替時間が一定値を下回ると、業務数を減らした上で切替時間を初期値に戻し、業務を行うことができる。
【0036】
請求項15記載の発明によれば、切替時間が到来したときに作業者が作業中である場合に、作業ウインドウの切替指示を保留することができる。
【0037】
請求項16記載の発明によれば、業務の切り替えを行う順序を、業務の性質に応じて決定することができる。
【0038】
請求項17記載の発明によれば、業務の実行状況に応じて作業者が業務を切り替える時間を調整できる情報処理プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本研究者らは、鋭意研究の結果、複数の業務を短時間で切り替えて並行処理することが作業効率の向上に寄与することを見出し、さらに切替時間の最適値が、作業者毎に異なることも見出した。そこで、本発明にかかる情報処理装置は、業務実行中に業務の実行状況に応じて業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウの切替時間を変更する機能を有している。以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0040】
図1には、本発明にかかる情報処理装置のハードウエア構成の例が示される。図1において、情報処理装置10は、汎用のコンピュータ端末であり、表示装置12、入力装置14、処理部16、記憶装置18及び通信装置20を含んで構成されている。
【0041】
表示装置12は、LCD表示装置あるいはCRT(Cathode Ray Tube)表示装置等で構成され、作業者が業務を実行する際に必要な情報を含む作業ウインドウ等を表示する。
【0042】
入力装置14は、キーボード及びポインティングデバイス等を含んで構成され、作業者が動作指示等を入力するために使用する。
【0043】
処理部16は、CPU(中央処理装置)161及びメモリ162等を含んで構成され、CPU161の処理動作を制御するプログラムを実行して後述する各機能を実現する。
【0044】
記憶装置18は、ハードディスク装置(HDD)、CD(コンパクトディスク)装置等により構成され、上記CPU161の処理動作を制御するプログラム、作業ウインドウに関する情報等を格納する。
【0045】
通信装置20は、ネットワークカード等の適宜な通信インターフェースにより構成され、他のコンピュータとの間でデータをやり取りする。
【0046】
ここで、上記情報処理装置10は、スタンドアロンで用いられてもよいが、情報処理装置10が通信装置20を介して他の作業者の作業環境に接続されていてもよい。このとき、他の作業者の作業環境とは、個人の作業環境あるいは、会議などの複数の作業者が集合した作業環境の両方を含んでいる。表示装置12には、複数の業務に用いられる作業ウインドウが表示されるが、個々の作業ウインドウを制御するCPUは同一でもよく、異なっていてもよい。
【0047】
図2には、本発明にかかる情報処理装置の一実施形態の機能ブロック図が示される。図2において、情報処理装置は、表示制御部22、業務実行状況判定部24、切替時間算出部26、切替指示部28及び業務数調整部30の各機能を含んで構成されており、これらの機能はCPU161とCPU161の処理動作を制御するプログラムとにより実現される。
【0048】
表示制御部22は、表示装置12が表示画面に業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウ等を表示する動作を制御する。ここで、上記業務の種類としては特に限定されないが、例えば作業者が日常的に実行している作業中の業務、新たに作業者が登録した作業対象業務、電子メールやスケジュール管理システムなどに他者から登録された業務(例えば、アンケートの記入、ウエブベースのトレーニング、ウエブ上の特許評価、報告書や申請書のチェック等)その他の上記表示画面に表示された作業ウインドウを使用して行う業務であればよい。なお、業務数の初期値は、記憶装置18に記憶されているが、作業者が自由に変更することが出来る。
【0049】
業務実行状況判定部24は、作業者が上記作業ウインドウを使用して業務を実行する際に、作業者の実行状況を判定する。ここで、実行状況とは、例えば作業者の脳波、入力装置14からの情報の入力頻度等により求める、作業者の作業への集中度である。実行状況の判定方法は後述する。
【0050】
切替時間算出部26は、上記業務実行状況判定部24の判定結果に基づいて、表示装置12が表示画面に表示している作業ウインドウの切替時間(業務切替時間)を算出する。
【0051】
切替指示部28は、上記切替時間算出部26が算出した業務切替時間に基づいて、表示制御部22に対して表示装置12が表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する。すなわち、ある作業ウインドウの表示開始時から上記切替時間が経過した時点で、切替指示部28が表示制御部22に対して次の作業ウインドウに表示を切り替えるよう指示する。
【0052】
なお、切替指示部28の切替指示は、業務実行状況判定部24の判定結果に基づいて、行ってもよい。すなわち、業務実行状況判定部24が、作業者の集中度が予め決定したレベルより低下したと判定した場合に、切替指示部28が表示制御部22に対して作業ウインドウの切り替えを指示する構成としてもよい。
【0053】
業務数調整部30は、上記切替時間算出部26が算出した業務切替時間が予め設定された基準値以下となる場合に、予め設定された切替業務の数を調整する。この場合、業務数調整部30は、切替業務の数を予め設定された数だけ減らす処理を行うのが好適である。
【0054】
以上に述べた実施形態において、例えば、図1に示されるように、表示装置12が単一の表示画面を備える構成では、切替指示部28からの作業ウインドウの切替指示に伴い、表示制御部22が、切り替えた(新たに表示する)作業ウインドウを表示画面の最前面に表示する。このように、単一の表示画面を備える表示装置12において、業務の実行に必要な作業ウインドウが最前面に表示されることにより、作業者に対して作業の切り替えを指示することができる。なお、作業ウインドウが切り替わるときには、「作業を切り替えます」などの音声アナウンス、あるいは表示画面上にテキスト表示または点滅表示等を行い、案内してもよい。
【0055】
図3には、本発明にかかる情報処理装置の表示装置12の他の実施形態が示される。図3において、表示装置12は複数の表示画面12a,12b,12cを備えている。本実施形態においては、業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウが複数の表示画面12a〜12cの中の主として作業を行うための表示画面12cに表示される。なお、次の業務に使用する作業ウインドウおよび前の業務に使用していた作業ウインドウは、主として作業を行うための表示画面12cに隣接する表示画面12aおよび12bに表示することもできる。
【0056】
図4には、本発明にかかる情報処理装置の表示装置12のさらに他の実施形態が示される。図4において、表示装置12は複数の表示画面12a,12b,12c,12d,12e,12f,12gを備えている。本実施形態においては、業務の実行に必要な情報を含む全ての作業ウインドウが、それぞれ別な表示画面12d〜12gに表示される。これらの作業ウインドウのうち、作業を行う対象となった作業ウインドウが、上記表示画面12d〜12gとは異なる主として作業を行うための表示画面12cに表示される。このとき、図3の場合と同様に、次の業務に使用する作業ウインドウおよび前の業務に使用していた作業ウインドウを、表示画面12cに隣接する表示画面12aおよび12bに表示してもよい。なお、本実施形態では、全ての作業ウインドウを表示するために4個の表示画面12d〜12gが使用されているが、この数は作業ウインドウの数に応じて適宜決定される。
【0057】
また、上記図3及び図4の場合には、作業ウインドウが切り替わるときに、「作業を切り替えます」などの音声アナウンス、あるいは一つまたは複数の表示画面上にテキスト表示または点滅表示等を行い、案内してもよい。
【0058】
図5(a),(b)には、切替時間算出部26が行う切替時間の更新方法の説明図が示される。図5(a),(b)では、切替時間(分)、累積使用頻度(回)、初期値の欄が設けられている。ここで、切替時間は、切替時間算出部26が算出した作業ウインドウの切替時間である。また、累積使用頻度は、切替指示部28の切替指示に基づいて、表示制御部22が作業ウインドウを表示装置12の表示画面に表示していた時間の使用回数である。図5(a)では、例えば切替時間5分(作業ウインドウを5分間表示)が20回使用されており、切替時間6分(作業ウインドウを6分間表示)が5回使用されている。この使用回数は、例えばタイムスタンプ機能等を使用してカウントする。また、初期値は、切替時間算出部26が切替時間を算出する際の初期値である。
【0059】
上記初期値は、当初情報処理装置が事前に設定された一般的な値を有し、切替時間算出部26がこの初期値に業務の実行状況に応じた演算を行って切替時間を算出する。この場合、異なる作業者が本実施形態の情報処理装置を使用すると、作業者毎に業務の実行状況に応じて切替時間が調整されてゆく。従って、初期値も作業者毎に設定するのが好適である。このため、本実施形態では、各作業者について過去に算出された切替時間を基にして上記初期値が更新される。具体的には、算出された切替時間を作業者ごとに履歴情報として蓄積しておき、この履歴情報に基づいて次の作業開始時の切替時間の初期値を設定する。この場合、ある日の履歴情報の中で最も使用回数の多い切替時間を、次の日の初期値とするのが好適である。
【0060】
例えば、図5(a)では、20xx年yy月10日に、切替時間10分の累積使用頻度が21回で最も多いので、翌日(11日)の初期値に設定する。次に、図5(b)では、20xx年yy月11日に、切替時間5分の累積使用頻度が25回で最も多いので、さらにその翌日(12日)の初期値に設定する。
【0061】
図6(a),(b)には、切替時間算出部26が行う切替時間の他の更新方法の説明図が示される。本実施形態では、切替時間の初期値として、前回の作業(業務の実行)で使用した切替時間を使用する構成となっている。この場合、当日に算出された切替時間に関する最終値を作業ごとに蓄積しておき、後日、作業者が作業ウインドウを使用する際に、直前の過去の作業における切替時間を作業開始時の切替時間の初期値として設定する。
【0062】
具体的には、例えば図6(a)に示されるように、作業の種別ごとに20xx年yy月10日の最終の切替時間が最終切替時間設定として記憶されている。次に、例えば翌日の20xx年yy月11日に作業を行う場合に、前日(10日)の最終の切替時間をその日(11日)の切替時間の初期値に設定する。その結果、図6(b)に示されるように、作業1,3,5について最終切替時間設定の値に変更があると、さらに後日(例えば12日)の切替時間の初期値が変更される。すなわち、後日作業1を実行する際は、切替時間の初期値が10分に、作業3を実行する際は、切替時間の初期値が15分に、さらに作業5を実行する際は、切替時間の初期値が5分に、それぞれ設定される。
【0063】
図7には、切替時間算出部26が行う切替時間の算出方法の説明図が示される。切替時間算出部26は、複数の業務における作業ウインドウの切替時間を算出する際に、各業務の性質に応じて切替時間を算出するのが好適である。すなわち、各作業の実行に必要な思考の深さ、思考を進める速度などの要因により切替時間を算出する。この結果、各作業毎に適切な切替時間の長さも異なることになる。
【0064】
例えば、図7に示されるように、作業分類として作業の性質を分類し、それぞれの分類に個別に適切な切替時間を設定しておき、実行する作業の性質に応じて切替時間の設定を調整する。なお、図7では、各作業の実例も示されている。
【0065】
図8には、業務実行状況判定部24が行う業務の実行状況の判定方法の説明図が示される。本実施形態において、業務の実行状況の判定は、作業者の脳波の変化に基づいて、作業への集中度の高低として行われる。すなわち、業務実行状況判定部24は、脳波の変化に基づき、脳が活性な状態であると判定した場合に、高い集中度で作業を行っていると判定する。なお、脳波の測定は、脳波センサーバンド等を作業者の頭部に装着し、有線または無線により本実施形態の情報処理装置に脳波情報を送信する構成とすることができる。
【0066】
脳が活性な状態であるか否かは、脳波の全周波数帯域(3〜30Hz)におけるα波の含有率の減少で判定する。例えば、図8に示されるように、脳の活性度を5段階で判定し、α波の全周波数帯域(3〜30Hz)における含有率が20%以下を最も活性な状態(レベル5)とし、21〜30%をレベル4、31〜40をレベル3、41〜50%をレベル2、51以上をレベル1(最も不活性な状態)とする。
【0067】
切替時間算出部26は、業務実行状況判定部24が判定した脳の活性度に応じて、そのときに設定されている作業ウインドウの切替時間を調整する。すなわち、図8に示されるように、活性度レベル3の場合にはそのときの切替時間を維持することとし、例えばレベル1は−50%、レベル2は−25%、レベル4は+25%、レベル5は+50%そのときの切替時間を調整する。
【0068】
図9には、脳の活性度に応じた切替時間の調整値の例が示される。図9において、例えば切替時間が10分であった場合は、レベル3の時に10分を維持し、レベル2は7.5分、レベル1は5分、レベル4は12.5分、レベル5は15分に調整する。
【0069】
なお、図8、図9に示された設定値は一例を示したものであり、特にこれらに限定されるものではない。脳が活性な状態では、対象業務に集中していると判断し、その作業を継続させることが効率を高めることになる。一方、脳が不活性な状態では、集中力が低下して対象業務への取組みが非効率になっていると考えられ、別の業務に移行することが集中力回復、効率向上につながる。このような観点から、図8、図9に示された切替時間の調整量を設定するのが好適である。
【0070】
図10には、業務実行状況判定部24が行う業務の実行状況の他の判定方法の説明図が示される。本実施形態において、業務の実行状況の判定は、作業者が入力装置14から行うキー入力頻度に基づいて行われ、キー入力頻度が高いほど集中度が高いと判定する。なお、キー入力頻度は、例えば入力装置14から行われる操作を、操作ログとして記録することにより求めることができる。
【0071】
例えば、キー入力頻度を1分間に行われる平均入力数(入力速度)で表した場合、図10に示されるように、集中度を5段階に分類し、入力頻度100〜81回/分をレベル5、80〜61回/分をレベル4、60〜41回/分をレベル3、40〜21回/分をレベル2、20〜0回/分をレベル1とする。なお、キー入力頻度に基づく実行状況の判定は、主に単純入力系の作業に有効な判定方法である。
【0072】
切替時間算出部26は、業務実行状況判定部24が判定したキー入力頻度に応じて、そのときに設定されている作業ウインドウの切替時間を調整する。すなわち、図10に示されるように、入力頻度がレベル3の場合にはそのときの切替時間を維持することとし、例えばレベル1は−50%、レベル2は−25%、レベル4は+25%、レベル5は+50%そのときの切替時間を調整する。
【0073】
図11には、キー入力頻度に応じた切替時間の調整値の例が示される。図11において、例えば切替時間が10分であった場合は、レベル3の時に10分を維持し、レベル2は7.5分、レベル1は5分、レベル4は12.5分、レベル5は15分に調整する。
【0074】
なお、図10、図11に示された設定値は一例を示したものであり、特にこれらに限定されるものではない。キー入力頻度と集中度の関係は、作業内容および作業者のキーボード操作スキルによって異なるので、作業者は自由に設定値を変更することが出来る。
【0075】
図12には、業務実行状況判定部24が行う業務の実行状況のさらに他の判定方法の説明図が示される。本実施形態において、業務の実行状況の判定は、作業者が入力装置14から行うマウス操作頻度に基づいて行われ、マウス操作頻度が高いほど集中度が高いと判定する。なお、マウス操作頻度は、例えば入力装置14から行われる操作を、操作ログとして記録することにより求めることができる。
【0076】
例えば、マウス操作頻度を1分間に行われる平均操作数で表した場合、図12に示されるように、集中度を5段階に分類し、操作頻度10回/分以上をレベル5、9〜8回/分をレベル4、7〜6回/分をレベル3、5〜4回/分をレベル2、3〜0回/分をレベル1とする。なお、マウス操作頻度に基づく実行状況の判定は、資料の閲覧等キー入力がほとんど行われず、マウス操作によるページ送りやスクロールなどが主たる操作となる作業に有効な判定方法である。
【0077】
切替時間算出部26は、業務実行状況判定部24が判定したマウス操作頻度に応じて、そのときに設定されている作業ウインドウの切替時間を調整する。すなわち、図12に示されるように、入力頻度がレベル3の場合にはそのときの切替時間を維持することとし、例えばレベル1は−50%、レベル2は−25%、レベル4は+25%、レベル5は+50%そのときの切替時間を調整する。
【0078】
図13には、マウス操作頻度に応じた切替時間の調整値の例が示される。図13において、例えば切替時間が10分であった場合は、レベル3の時に10分を維持し、レベル2は7.5分、レベル1は5分、レベル4は12.5分、レベル5は15分に調整する。
【0079】
なお、図12、図13に示された設定値は一例を示したものであり、特にこれらに限定されるものではない。マウス操作頻度と集中度の関係は、作業内容によって異なるので、作業者は自由に設定値を変更することが出来る。
【0080】
以上の図8〜図13で説明した脳波、キー入力頻度、マウス操作頻度による切替時間の調整は、それぞれ単独で使用してもよいし組み合わせて使用してもよい。業務実行状況判定部24は、脳波の変化および、少なくともキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つに基づき業務実行状況の判定を行い、例えば脳が活性な状態であると判定し、かつキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つが予め設定された基準値(例えば、上記レベル3の値)より多い場合に、切替時間算出部26が切替時間を長くする。また、脳が不活性な状態であり、かつキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つが予め設定された基準値より少ない場合には、切替時間を短くする。なお、脳波、キー入力頻度及びマウス操作頻度の組合せによる切替時間の調整方法は以上に限定されるものではない。
【0081】
図14には、脳波、キー入力頻度、マウス操作頻度に基づく切替時間の調整方法の他の例が示される。本実施形態では、業務の種類に応じて脳波、キー入力頻度、マウス操作頻度に優先順位を設定して切替時間を調整する。
【0082】
例えば、脳波が不活性な状態のときでも、資料からの転記作業のように、思考負荷が殆どない状態でキー入力を続けている場合などは、作業の実行が活発に行われている状態である。従って、図14に示されるように、脳が活性な状態の時は脳波を優先して切替時間を調整するが、脳が不活性なときは、キー入力頻度を優先して切替時間を調整する。具体的には、脳の活性度がレベル3以上の場合、キー入力頻度に依存せず、脳の活性度により切替時間を調整する。すなわち、脳の活性度がレベル3ではそのときの切替時間を維持することとし、レベル4では+25%、レベル5では+50%そのときの切替時間を調整する。一方、脳の活性度がレベル2以下の場合は、キー入力頻度のレベルに応じて切替時間を調整する。すなわち、キー入力頻度がレベル3ではそのときの切替時間を維持することとし、レベル1では−50%、レベル2では−25%、レベル4では+25%、レベル5では+50%そのときの切替時間を調整する。これは、脳が不活性な状態でも、作業の実行が活発に行われている状態であれば切替時間を短くしないことが望ましく、脳が不活性な状態のときにキー入力頻度が低ければ、思考が停滞していることが多いので、短時間で別な業務に切り替えることが望ましいからである。なお、このような切替時間の調整方法は、キー入力頻度だけでなく、マウス操作頻度にも同様に適用できる。
【0083】
以上に述べた各実施形態において、切替時間算出部26が算出する切替時間が予め設定された基準値以下になる場合、その切替時間を採用せずに予め設定されていた初期値に戻し、業務数調整部30が予め設定された切替業務の数を予め設定された数だけ減らす処理を実行する構成としてもよい。ここで、切替時間の基準値には、例えば、図9,図11,図13においてレベル1に相当する5分等を使用することができる。
【0084】
上記切替時間が予め設定された基準値以下になったときには、全ての業務に対して集中力が低下した状態(不活性な状態)であり、処理すべき情報量(業務の数)が多すぎることを意味する。従って、切り替えて実行する業務数を減らすことにより情報処理の負荷を軽減し、再度初期値の切替時間により切替作業を行う。
【0085】
なお、切り替えて実行する業務数は、業務の種類等に応じて適宜決定することができるが、例えば3件〜7件の間が好ましく、5件を初期値に設定することがより好ましい。実行する業務数が3よりも少なくなると、最低数は1であり、業務を切り替えながら実行することによる効率向上効果が低下する。また、実行する業務数が7よりも多くなると、処理すべき情報量が多くなりすぎて、効率向上効果が低下する。
【0086】
また、上記各実施形態において、切替指示部28は、予め定められた切替時間を経過した際に、少なくとも、キー入力操作あるいはマウス操作のいずれか一つが連続して行われている場合には、表示制御部22に対して作業ウインドウの表示の切替指示を保留するのが好適である。この場合、業務の実行が中断するときを待って切替指示を出す。切替指示部28が連続操作であると判断する基準は、切替時刻の直前の1分間におけるキー入力操作あるいはマウス操作により設定することができ、例えば切替時刻の直前の1分間におけるキー入力頻度が60回/分(レベル3)を越える場合などと設定することができる。また、この基準を、日常業務実行中における平均入力速度の2倍等と設定することもできる。
【0087】
図15には、切替指示部28が業務の切り替えを指示する順序の決定方法の説明図が示される。本実施形態では、業務の切り替えを行う順序は、業務の性質に応じて決定される。すなわち、各業務の思考負荷を予め見積もって記憶装置18に格納しておき、業務を連続して実行する際の思考負荷が大きくなり効率が低下することを回避する。例えば、思考負荷の大きい業務と思考負荷の小さい業務を交互に行うように制御することが好ましい。
【0088】
図15に示された例では、作業1から作業5の5種類の作業(業務の実行)の思考負荷が異なっており、作業1が最も大きな思考負荷(レベル5)を要し、作業4が最も小さな思考負荷(レベル1)を要する場合となっている。ここで、作業1(レベル5)、作業2(レベル4)、作業4(レベル1)、作業5(レベル2)、を並行処理する場合には、例えば作業1(レベル5)→作業4(レベル1)→作業2(レベル4)→作業5(レベル2)の順に切り替えるように指示する。またこのような切替順序は、過去の作業者の作業履歴を参考にして設定することもできる。
【0089】
図16には、本実施形態にかかる情報処理装置の動作例のフローが示される。図16において、表示制御部22が表示装置12の表示画面に業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示させる(S1)。また、切替指示部28は、予め設定された切替時間の初期値が経過する毎に、表示制御部22に対して表示装置12が表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する(S2)。これにより、作業者は、表示装置12が表示中の作業ウインドウを閲覧しつつ所定の業務を実行する。
【0090】
業務実行状況判定部24は、作業者が上記作業ウインドウを使用して業務を実行する際に、作業の実行状況(集中度)を判定する(S3)。切替時間算出部26は、業務実行状況判定部24の判定結果に基づいて、作業ウインドウの切替時間を算出する(S4)。この算出処理では、上記S2で使用する切替時間の初期値の変更時間長を算出する。なお、前述したように、集中度が高い場合には切替時間を長く、集中度が低い場合には切替時間を短くするように変更時間長を算出する。
【0091】
次に、切替指示部28は、切替時間算出部26が算出した業務切替時間が経過する毎に、表示制御部22に対して表示装置12が表示中の作業ウインドウの切り替えを指示し(S5)、S3からのステップを繰り返す。
【0092】
上述した、図16の各ステップを実行するためのプログラムは、記録媒体に格納することも可能であり、また、そのプログラムを通信手段によって提供することもできる。その場合、例えば、上記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えることもできる。
【0093】
また、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。
【0094】
以上、本発明の実施形態をいくつか紹介したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明にかかる情報処理装置のハードウエア構成の例を示す図である。
【図2】本発明にかかる情報処理装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【図3】本発明にかかる情報処理装置における表示装置の他の実施形態の例を示す図である。
【図4】本発明にかかる情報処理装置における表示装置のさらに他の実施形態の例を示す図である。
【図5】切替時間算出部が行う切替時間の更新方法の説明図である。
【図6】切替時間算出部が行う切替時間の他の更新方法の説明図である。
【図7】切替時間算出部が行う切替時間の算出方法の説明図である。
【図8】業務実行状況判定部が行う業務の実行状況の判定方法の説明図である。
【図9】脳の活性度に応じた切替時間の調整値の例を示す図である。
【図10】業務実行状況判定部が行う業務の実行状況の他の判定方法の説明図である。
【図11】キー入力頻度に応じた切替時間の調整値の例を示す図である。
【図12】業務実行状況判定部が行う業務の実行状況のさらに他の判定方法の説明図である。
【図13】マウス操作頻度に応じた切替時間の調整値の例を示す図である。
【図14】脳波、キー入力頻度、マウス操作頻度に基づく切替時間の調整方法の他の例を示す図である。
【図15】切替指示部が業務の切り替えを指示する順序の決定方法の説明図である。
【図16】本実施形態にかかる情報処理装置の動作例のフロー図である。
【符号の説明】
【0096】
10 情報処理装置、12 表示装置、14 入力装置、16 処理部、18 記憶装置、20 通信装置、22 表示制御部、24 業務実行状況判定部、26 切替時間算出部、28 切替指示部、30 業務数調整部、161 CPU、162 メモリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示画面に表示する表示手段と、
業務の実行状況を判定する業務実行状況判定手段と、
前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する切替指示手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて業務切替時間を算出する切替時間算出手段をさらに備え、
前記切替指示手段は、前記切替時間算出手段が算出した業務切替時間に基づいて、前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作業ウインドウは、単一の表示画面において最前面に表示されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記作業ウインドウは、複数の表示画面において、主として作業を行うための表示画面に表示され、次の作業に使用する作業ウインドウおよび以前の作業に使用していた作業ウインドウは、前記主として作業を行うための表示画面に隣接する作業画面に表示されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記作業ウインドウは、複数の表示画面にそれぞれ表示されており、対応する業務を実行する際に、これらとは異なる主として作業を行うための表示画面に表示されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記業務実行状況判定手段は、少なくとも、装置へのキー入力頻度、マウス操作頻度、作業者の脳波の変化のいずれか一つにより業務の実行状況を判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記切替時間算出手段は、蓄積保持された切替時間の履歴情報に基づいて、切替時間を算出する際の初期値を更新することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記切替時間算出手段は、切替時間を算出する際の初期値として、前回の業務実行時に使用した切替時間を使用することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記切替時間算出手段は、予め格納された業務の性質に応じて異なる切替時間を設定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記業務実行状況判定手段は、作業者の脳波の変化に基づき脳が活性な状態であると判定した場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記業務実行状況判定手段は、装置へのキー入力頻度が予め設定された基準値より多い場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記業務実行状況判定手段は、装置へのマウス操作頻度が予め設定された基準値より多い場合に、前記切替時間算出手段に対して、切替時間を長くするように指示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記業務実行状況判定手段は、作業者の脳波の変化と、少なくとも装置へのキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つとに基づき、脳が不活性な状態であると判定し、かつ、装置へのキー入力頻度またはマウス操作頻度のいずれか一つが予め設定された基準値より少ない場合に、前記切替時間算出手段に対して切替時間を短くするように指示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
予め設定された切替業務の数を調整する業務数調整手段をさらに備え、前記切替時間算出手段が算出する切替時間が予め設定された基準値以下となる場合に、前記切替時間算出手段は該切替時間を初期設定値に戻し、前記業務数調整手段は予め設定された切替業務の数を予め設定された数だけ減らすことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記切替指示手段は、予め定められた切替時間を経過した際に、少なくとも装置へのキー入力またはマウス操作のいずれか一つが連続して行われている場合に、前記表示手段に対する作業ウインドウの切替指示を保留することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記切替指示手段が前記表示手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する順序は、予め格納された業務の性質に応じて決定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項17】
コンピュータを、
業務の実行に必要な情報を含む作業ウインドウを表示画面に表示する表示制御手段、
業務の実行状況を判定する業務実行状況判定手段、
前記業務実行状況判定手段の判定結果に基づいて業務切替時間を算出する切替時間算出手段、
前記切替時間算出手段が算出した業務切替時間に基づいて前記表示制御手段に対して表示中の作業ウインドウの切り替えを指示する切替指示手段、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−140332(P2009−140332A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317253(P2007−317253)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】