説明

情報処理装置及び映像受信装置

【課題】受信放送を記憶装置などの記憶するための情報処理装置及び映像受信装置に関し、処理装置で使用できないインタフェースを他のインタフェースを用いて処理装置で使用可能とした情報処理装置及び映像受信装置に関する。
【解決手段】本発明は、情報処理装置であり、データ処理を行う処理装置と、処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、第2のインタフェースと第1のインタフェースとを相互に変換し、第1のインタフェースコントローラを介して第2のインタフェースと処理装置との通信を可能とするブリッジ回路とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置及び映像受信装置に係り、特に、受信放送を記憶装置などの記憶するための情報処理装置及び映像受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IP放送、ケーブルテレビ放送、衛星放送、ディジタル放送等様々な通信メディアを介して映像、及び、音声が提供されている。これらの放送による映像、及び、音声を一括して受信し、記憶装置に記憶して、モニタなどで視聴できるようにした映像受信装置が開発されている。
【0003】
このような、映像受信装置では、映像、音声をディジタルデータとして、ハードディスク装置などに記憶している。このため、ディジタルデータを処理できる情報処理装置が搭載されている。
【0004】
図5は従来の一例のブロック構成図を示す。
【0005】
情報処理装置1は、CPU21、メモリ22、USBコントローラ23から構成されていた。CPU21、メモリ22、USBコントローラ23は、外部USB機器との通信を行うために搭載されている。
【0006】
このとき、CPU21には、メモリ22及びハードディスク装置11との通信を行うためにメモリ22との通信制御を行うメモリコントローラ31、及び、ハードディスク装置11を接続するためのIDEインタフェースとの通信制御を行うIDEコントローラ32が内蔵されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、従来のこの種の情報処理装置は映像及び音声データを、ハードディスク装置に記憶すればよく、高度な処理機能は求められていない。しかしながら、機能が低いCPUでは、内蔵されたメモリコントローラ31とIDEコントローラ32とを切り換えて使用し、同時に使用できない場合が多い。
【0008】
そこで、比較的低機能なCPUを用いてメモリ及びハードディスク装置を同時に使用できる構成の情報処理装置が望まれている。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、処理装置で使用できないインタフェースを他のインタフェースを用いて処理装置で使用可能とした情報処理装置及び映像受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、情報処理装置であり、データ処理を行う処理装置と、処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、第2のインタフェースと第1のインタフェースとを相互に変換し、第1のインタフェースコントローラを介して第2のインタフェースと処理装置との通信を可能とするブリッジ回路とを有することを特徴とする。
【0011】
また、処理装置は、メモリとの通信をコントロールするメモリコントローラと第2のインタフェースとの通信をコントロールする第2のインタフェースコントローラとが内蔵され、メモリコントローラと第2のインタフェースコントローラとを切り換えて使用することを特徴とする。なお、第1のインタフェースは、USBインタフェースであり、第2のインタフェースは、IDEインタフェースであることを特徴とする。
【0012】
さらに、処理装置、及び、第1のインタフェースコントローラ、並びに、ブリッジ回路は、1枚のプリント配線板上に搭載されていることを特徴とする。ブリッジ回路には、第2のインタフェースを通して記憶装置が接続されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、映像データ及び音声データを受信する通信装置と、通信装置で受信された映像データ及び音声データを処理する処理装置と、処理装置で処理された映像データ及び音声データを出力する出力回路と、処理装置と通信可能とされたメモリと、処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、第2のインタフェースを第1のインタフェースに変換し、第1のインタフェースコントローラを介して処理装置との通信を可能とするブリッジ回路と、第2のインタフェースを介してブリッジ回路と通信可能とされ、通信装置で受信した映像データ及び音声データが処理装置を介して記憶される記憶装置とを有することを特徴とする。
【0014】
なお、上記参照符号はあくまでも参考であり、これによって特許請求の範囲の記載が限定されるものではない。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、データ処理を行う処理装置と、処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、第2のインタフェースを第1のインタフェースに変換し、第1のインタフェースコントローラを介して処理装置との通信を可能とするブリッジ回路とを設けることにより、処理装置に第2のインタフェースがない、あるいは、使用できない場合であっても、第2のインタフェースにより処理装置と通信を行うことが可能となる。また、第1のインタフェースコントローラを設けることにより、第1のインタフェースを介して外部機器に接続可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔システム構成〕
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0017】
本実施例の映像受信装置100は、LANコネクタP1にネットワーク101、同軸コネクタP2にアンテナ102などが接続され、出力コネクタP3にモニタ103が接続された構成とされている。
【0018】
映像受信装置100は、リモートコントローラ104の操作に基づいてネットワーク101を介して映像コンテンツサーバ105から、または、アンテナ102によって受信された放送波から得られる映像、及び、音声を内蔵された記憶装置に記憶し、記憶装置に記憶された映像、及び、音声を必要に応じて読み出しモニタ103に表示可能とする。また、パーソナルコンピュータ106からネットワーク101を介して要求された映像及び音声を、ネットワーク101を介してパーソナルコンピュータ106に提供し、視聴可能とする。また、映像受信装置100は、USBコネクタP4を介してUSB機器107と通信可能な構成とされている。
【0019】
〔映像受信装置100〕
図2は映像受信装置100のブロック構成図、図3は映像受信装置100の分解斜視図を示す。
【0020】
本実施例の映像受信装置100は、LANコントローラ111、チューナ112、処理装置113、画像処理装置114、メモリ115、USBコントローラ116、ブリッジ回路117、記憶装置118を含む構成とされている。なお、LANコントローラ111,チューナ112、処理装置113、画像処理装置114、メモリ115、USBコントローラ116、ブリッジ回路117は、一枚のプリント配線板120上に搭載されている。
【0021】
LANコントローラ111には、LANコネクタP1が接続されている。LANコネクタP1には、LANケーブルなどが接続される。LANコントローラ111は、処理装置113からの指示に基づいて映像コンテンツサーバ105にアクセスして、映像コンテンツサーバ105からIP放送などの映像コンテンツの映像データ及び音声データを読み出し、処理装置113に供給する。
【0022】
チューナ112には、同軸コネクタP2が接続されている。同軸コネクタP2には、同軸ケーブルを介してケーブルテレビ、衛星放送、ディジタル放送、アナログ放送などの放送信号が供給される。チューナ112は、受信した信号から所望のチャンネルの映像データ及び音声データを抽出し、画像処理装置114に供給する。画像処理装置114は、チューナ112から供給される信号に対して画像処理を実施して、画像処理により得られた映像データ及び音声データを処理装置113に供給する。
【0023】
また、画像処理装置114は、処理装置113により記憶装置118から読み出された映像データ及び音声データに対して画像処理を実施して、出力端子P3から出力する。出力端子P3は、モニタなどに接続される。
【0024】
処理装置113は、例えば、1チップのマイクロコンピュータから構成されており、メモリ115、あるいは、に予めインストールされたプログラムに基づいてデータ処理を実行する。処理装置113には、メモリコントローラ131、及び、IDEコントローラ132が内蔵されている。
【0025】
メモリコントローラ131は、メモリ115との通信をコントロールする。メモリ115は、RAM、ROMなどから構成されており、処理時の作業用記憶領域として使用されるとともに、基本プログラム、設定値などが予めインストールされている。処理装置113は、メモリコントローラ131を用いてメモリ115にアクセスして、データ処理を実行する。
【0026】
また、IDEコントローラ132は、IDEインタフェースに接続された機器との通信を制御する。このとき、本実施例の処理装置113は、メモリコントローラ131とIDEコントローラ132とを切り換えて使用する構成とされており、メモリ115とIDEインタフェースに接続された機器との通信を同時に行うことができなかった。
【0027】
このため、本実施例では、処理装置113のメモリコントローラ131を使用し、メモリ115と処理装置113とを直接的に通信可能としている。このため、処理装置113にIDEインタフェースを用いた機器、例えば、ハードディスク装置などの記憶装置118を直接的に接続することができない。
【0028】
また、処理装置113には、USBコントローラ116が接続されている。USBコントローラ116は、1チップのICから構成されており、USBコネクタP4に接続されるとともに、ブリッジ回路117に接続され、USBコネクタP4に接続された機器、及び、ブリッジ回路117とUSB規格に基づいた通信制御を行う。
【0029】
ブリッジ回路117は、1チップのICから構成されており、IDEインタフェースとUSBインタフェースとを相互に変換する処理を行っている。ブリッジ回路117のUSBインタフェース側はUSBコントローラ116に接続され、IDEインタフェース側にはIDEコネクタP5に接続されている。IDEコネクタP5には、記憶装置118が接続される。
【0030】
記憶装置118は、例えば、ハードディスク装置から構成されており、IDEインタフェースにより通信が可能な構成とされている。記憶装置118には、処理装置113によって、通信回路111及びチューナ112で受信された放送の映像、及び、音声データが記憶される。記憶装置118に記憶された映像及び音声データは、処理装置113からの指示によって読み出される。
【0031】
〔動作〕
図4は処理装置113の処理フローチャートを示す。
【0032】
処理装置113は、ステップS1−1で、例えば、リモートコントローラ104などの指示により所望の放送コンテンツが選択され、録画指示されると、ステップS1−2で通信回路111及びチューナ112を制御して、選択された放送コンテンツの映像及び音声データを取得する。
【0033】
処理装置113は、ステップS1−3で取得した映像及び音声データをUSBコントローラ116、及び、ブリッジ回路117を介して記録装置118に記録する。
【0034】
処理装置113は、ステップS1−4で、例えば、リモートコントローラ104などの指示、あるいは、設定されたタイマなどによって録画の停止指示があると、ステップS1−5で記録装置118への映像及び音声データの記録を停止する。
【0035】
また、処理装置113は、ステップS1−6でリモートコントローラ104などの指示により記録装置118に記録された所望の放送コンテンツの映像及び音声データが指定されると、ステップS1−7でUSBコントローラ116、ブリッジ回路117を介して記録装置118を制御して、指定された映像及び音声データを読み出し、ステップS1−8で読み出された映像及び音声データを画像処理装置114からモニタ103に供給する。モニタ103には、画像処理装置114から供給された映像データに応じた映像が表示される。
【0036】
処理装置113は、ステップS1−9で、例えば、リモートコントローラ104などの指示によって再生停止指示があると、ステップS1−10で記録装置118から映像及び音声データの読み出しを停止する。
【0037】
〔効果〕
本実施例によれば、データ処理を行う処理装置113と、処理装置113とUSBインタフェースとの通信をコントロールするUSBコントローラ116と、IDEインタフェースとUSBインタフェースとを相互に変換し、USBコントローラ116を介して処理装置113との通信を可能とするブリッジ回路117とを設けることにより、処理装置113のIDEインタフェースが使用できない場合であっても、IDEインタフェースにより処理装置113と通信を行うことが可能となる。また、USBコントローラ116を設けることによりUSBインタフェースを介して外部USB機器と通信を行うことができる。このとき、USBコントローラ116によって映像受信装置100を周辺機器としてではなく、ホストコンピュータとして動作させることができる。
【0038】
なお、本実施例では、映像受信装置100にチューナ112を内蔵する構造としているが、チューナを外部機器として、外部機器から映像信号及び音声信号を取得するようにしてもよい。
【0039】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形例が考えられることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】映像受信装置100のブロック構成図である。
【図3】映像受信装置100の斜視図である。
【図4】処理装置113の処理フローチャートである。
【図5】従来の一例の構成図である。
【符号の説明】
【0041】
100 映像受信装置
101 ネットワーク、102 アンテナ、103 モニタ
104 リモートコントローラ
111 LANコントローラ、112 チューナ、113 処理装置
114 画像処理回路
115 メモリ、116 USBコントローラ、117 ブリッジ回路、
118 記憶装置
120 プリント配線板
131 メモリコントローラ、132 IDEコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
データ処理を行う処理装置と、
前記処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、
第2のインタフェースと前記第1のインタフェースとを相互に変換し、前記第1のインタフェースコントローラを介して前記第2のインタフェースと前記処理装置との通信を可能とするブリッジ回路とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記処理装置は、メモリとの通信をコントロールするメモリコントローラと第2のインタフェースとの通信をコントロールする第2のインタフェースコントローラとが内蔵され、
前記メモリコントローラと前記第2のインタフェースコントローラとを切り換えて使用することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1のインタフェースは、USBインタフェースであり、
前記第2のインタフェースは、IDEインタフェースであることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理装置、及び、前記第1のインタフェースコントローラ、並びに、前記ブリッジ回路は、1枚のプリント配線板上に搭載されていることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ブリッジ回路には、前記第2のインタフェースを通して記憶装置が接続されることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
通信メディアから映像データ及び音声データを受信する通信装置と、
前記通信装置で受信された映像データ及び音声データを処理する処理装置と、
前記処理装置で処理された映像データ及び音声データを出力する出力回路と、
前記処理装置と通信可能とされたメモリと、
前記処理装置と第1のインタフェースとの通信をコントロールする第1のインタフェースコントローラと、
第2のインタフェースと前記第1のインタフェースとを相互に変換し、前記第1のインタフェースコントローラを介して前記第2のインタフェースと前記処理装置との通信を可能とするブリッジ回路と、
前記第2のインタフェースを介して前記ブリッジ回路と通信可能とされ、前記通信装置で受信した前記映像データ及び前記音声データが前記処理装置を介して記憶される記憶装置とを有することを特徴とする映像受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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