説明

情報管理装置、サーバ装置、及びプログラム

【課題】事務手続きに係る業務改善の効率的な実施に寄与することができる情報管理装置、サーバ装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及びこの呼出指示に従って呼び出された必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付けるクライアント装置12、並びに実行指示に従って実行された必須処理を特定する必須処理特定情報と、必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すためにクライアント装置12によって呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報と、必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するためにクライアント装置12によって実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報とを関連付けて記憶する二次記憶部14Dを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置、サーバ装置、及びプログラムに係り、特に、事務手続きを支援する情報管理装置、サーバ装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば銀行や消費者金融などの金融機関では、店舗の窓口で顧客から依頼を受けた取引に係る事務手続きの業務で必ず実行を要する処理の項目を管理し、ユーザインタフェースを介して窓口業務者であるオペレータを支援する事務手続支援システムが導入されている(例えば、特許文献1を参照)。しかし、この事務手続支援システムでは、オペレータのオペレーションに係る技術力不足や事務手続きの業務に係る知識量不足によって、処理すべき項目を見落としたり、重要な処理の実行を後回しにしてしまうことがある。
【0003】
そこで、特許文献2では、オペレータによって実行されるべき処理が未完了の場合に自動的に該当処理の実行を誘導する技術が提案されている。また、特許文献3では、未完了の処理があるにも拘らず先の処理に進もうとした場合に警報を発することでオペレータに対して注意を促す技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−348462号公報
【特許文献2】特開2008−140036号公報
【特許文献3】特開2007−33754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記技術は何れもその場しのぎの対策であり、事務手続きに係る業務の根本的な改善には繋がらない。仮に業務改善を行うにしても業務上の問題点を効率的に把握することは非常に困難である、という問題点があった。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、事務手続きに係る業務改善の効率的な実施に寄与することができる情報管理装置、サーバ装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報管理装置を、取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段と、前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて記憶する記憶手段と、を含んで構成した。
【0008】
請求項1に記載の情報管理装置を、請求項2に記載の発明のように、前記受付手段によって受け付けられた前記実行指示に従って前記必須処理が正常に実行されたか否かを判定する判定手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記必須処理特定情報と該必須処理特定情報により特定される必須処理についての前記判定手段の判定結果とを関連付けて記憶するものとしても良い。
【0009】
請求項1又は請求項2に記載の情報管理装置を、請求項3に記載の発明のように、前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示及び前記必須処理を実行するための前記実行指示の少なくとも一方が前記受付手段によって受け付けられた場合に前記呼出指示及び前記実行指示の少なくとも一方を受け付けた前記受付手段を特定する受付特定情報を取得する受付特定情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記受付特定情報取得手段によって取得された受付特定情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0010】
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項4に記載の発明のように、前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示及び前記必須処理を実行するための前記実行指示の少なくとも一方を行った者を特定する指示者情報を取得する指示者情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記指示者情報取得手段によって取得された指示者情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0011】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項5に記載の発明のように、前記事務手続支援処理が実行される期間内の予め定められた時期に前記呼出指示が前記受付手段によって受け付けられなかった場合に強制的に前記必須処理を呼び出す呼出手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記呼出手段によって前記必須処理が呼び出された場合に前記呼出手段による呼び出しが実施されたことを示す呼出実施情報を、前記呼出手段による呼出対象とされた前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0012】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項6に記載の発明のように、前記必須処理が呼び出された場合、呼び出された前記必須処理が含まれる前記事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報を取得する事務手続支援情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記事務手続支援情報取得手段によって取得された事務手続支援処理情報を、呼出対象とされた前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0013】
請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項7に記載の発明のように、前記必須処理が呼び出された場合、呼び出された前記必須処理に係る取引を特定する取引情報を取得する取引情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記取引情報取得手段によって取得された取引情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0014】
請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項8に記載の発明のように、前記必須処理を呼び出すべき最終的な時期として予め定められた最終時期に前記必須処理が呼び出された場合に前記必須処理が前記最終時期に呼び出されたことを示す最終時期呼出情報を取得する最終時期呼出情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記最終時期呼出情報取得手段によって取得された最終時期呼出情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0015】
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項9に記載の発明のように、前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示の受け付け待ちに要した時間を示す呼出待ち時間情報を取得する呼出待ち時間情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記呼出待ち時間情報取得手段によって取得された呼出待ち時間情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0016】
請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項10に記載の発明のように、前記必須処理が実行された場合、前記必須処理の実行内容を示す実行内容情報を取得する実行内容情報取得手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記実行内容情報取得手段によって取得された実行内容情報を、前記事務処理支援処理が実行されている期間内における前記必須処理が実行された相対的な時期を特定する情報に関連付けると共に、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0017】
請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項11に記載の発明のように、前記必須処理が正常に実行されなかった場合に前記実行指示の再度の受け付け時期を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された再度の受け付け時期を特定する再受付時期情報を取得する再受付時期情報取得手段と、を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記再受付時期情報取得手段によって取得された再受付時期情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0018】
請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項12に記載の発明のように、前記必須処理が正常に実行されなかった場合に前記受付手段によって再び前記実行指示が受け付けられた回数を計数する計数手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記計数手段によって計数された回数を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0019】
請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の情報管理装置を、請求項13に記載の発明のように、前記必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでの時間を計時する計時手段を更に含み、前記記憶手段が、更に、前記計時手段によって計時された時間を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶するものとしても良い。
【0020】
上記目的を達成するために、請求項14に記載のサーバ装置を、取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段を有するクライアント装置と共にシステムを構築し、かつ前記クライアント装置の前記受付手段によって受け付けられた前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて記憶する記憶手段を含んで構成した。
【0021】
上記目的を達成するために、請求項15に記載のプログラムを、取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段及び記憶手段を含んで構成された情報管理装置の前記記憶手段を制御するコンピュータを、前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて前記記憶手段に記憶するように制御する手段として機能させるためのものとした。
【発明の効果】
【0022】
請求項1、請求項14、及び請求項15に係る発明によれば、実行指示に従って実行された必須処理を特定する必須処理特定情報と、必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために受付手段によって呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために受付手段によって実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて記憶する記憶手段を有しない場合に比べ、事務手続きに係る業務改善の効率的な実施に寄与することができる、という効果が得られる。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、受付手段によって受け付けられた実行指示に従って必須処理が正常に実行されたか否かを判定する判定手段と、必須処理特定情報と該必須処理特定情報により特定される必須処理についての判定手段の判定結果とを関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、必須処理が正常に実行されたか否かを容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0024】
請求項3に係る発明によれば、必須処理を呼び出すための呼出指示及び必須処理を実行するための実行指示の少なくとも一方が受付手段によって受け付けられた場合に呼出指示及び実行指示の少なくとも一方を受け付けた受付手段を特定する受付特定情報を取得する受付特定情報取得手段と、受付特定情報取得手段によって取得された受付特定情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、呼出指示及び実行指示の少なくとも一方を受け付けた受付手段を容易に特定することができる、という効果が得られる。
【0025】
請求項4に係る発明によれば、必須処理を呼び出すための呼出指示及び必須処理を実行するための実行指示の少なくとも一方を行った者を特定する指示者情報を取得する指示者情報取得手段と、指示者情報取得手段によって取得された指示者情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、呼出指示及び実行指示の少なくとも一方を行った者を容易に特定することができる、という効果が得られる。
【0026】
請求項5に係る発明によれば、事務手続支援処理が実行される期間内の予め定められた時期に呼出指示が受付手段によって受け付けられなかった場合に強制的に必須処理を呼び出す呼出手段と、呼出手段によって必須処理が呼び出された場合に呼出手段による呼び出しが実施されたことを示す呼出実施情報を、呼出手段による呼出対象とされた必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、必須処理の呼出方法を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0027】
請求項6に係る発明によれば、必須処理が呼び出された場合、呼び出された必須処理が含まれる事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報を取得する事務手続支援情報取得手段と、事務手続支援情報取得手段によって取得された事務手続支援処理情報を、呼出対象とされた必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、呼び出された必須処理が含まれる事務手続支援処理を容易に特定することができる、という効果が得られる。
【0028】
請求項7に係る発明によれば、必須処理が呼び出された場合、呼び出された必須処理に係る取引を特定する取引情報を取得する取引情報取得手段と、取引情報取得手段によって取得された取引情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、呼び出された必須処理に係る取引を容易に特定することができる、という効果が得られる。
【0029】
請求項8に係る発明によれば、必須処理を呼び出すべき最終的な時期として予め定められた最終時期に必須処理が呼び出された場合に必須処理が最終時期に呼び出されたことを示す最終時期呼出情報を取得する最終時期呼出情報取得手段と、最終時期呼出情報取得手段によって取得された最終時期呼出情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、必須処理が最終時期に呼び出されたか否かを容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0030】
請求項9に係る発明によれば、必須処理を呼び出すための呼出指示の受け付け待ちに要した時間を示す呼出待ち時間情報を取得する呼出待ち時間情報取得手段と、呼出待ち時間情報取得手段によって取得された呼出待ち時間情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、呼出指示の受け付け待ちに要した時間を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0031】
請求項10に係る発明によれば、必須処理が実行された場合、必須処理の実行内容を示す実行内容情報を取得する実行内容情報取得手段と、実行内容情報取得手段によって取得された実行内容情報を、事務処理支援処理が実行されている期間内における必須処理が実行された相対的な時期を特定する情報に関連付けると共に、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、事務処理支援処理が実行されている期間内における必須処理の呼び出し及び実行の相対的な時期を特定することができる、という効果が得られる。
【0032】
請求項11に係る発明によれば、必須処理が正常に実行されなかった場合に実行指示の再度の受け付け時期を指定する指定手段と、指定手段によって指定された再度の受け付け時期を特定する再受付時期情報を取得する再受付時期情報取得手段と、再受付時期情報取得手段によって取得された再受付時期情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段と、を有しない場合に比べ、実行指示の再度の受け付け時期として指定された時期を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0033】
請求項12に係る発明によれば、必須処理が正常に実行されなかった場合に受付手段によって再び実行指示が受け付けられた回数を計数する計数手段と、計数手段によって計数された回数を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、実行指示の回数を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【0034】
請求項13に係る発明によれば、必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでの時間を計時する計時手段と、計時手段によって計時された時間を、対応する必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する記憶手段とを有しない場合に比べ、必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでに要した時間を容易に把握することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】実施の形態に係る事務手続支援システムの構成の一例を示す構成図である。
【図2】実施の形態に係る事務手続支援システムによる事務手続きの処理の流れの一例を示す処理遷移図である。
【図3】実施の形態に係るクライアント側事務手続支援処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示すフローチャートの続きである。
【図5】実施の形態に係るクライアント装置の表示部での表示例を示す概略図である。
【図6】実施の形態に係るサーバ側事務手続支援処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態に係るサーバ装置が有する履歴データベースの一例を示す模式図である。
【図8】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その1)を示す状態遷移図である。
【図9】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その2)を示す状態遷移図である。
【図10】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その3)を示す状態遷移図である。
【図11】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その4)を示す状態遷移図である。
【図12】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その5)を示す状態遷移図である。
【図13】実施の形態に係る事務手続支援システムによる取引処理の流れの一例(その6)を示す状態遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、銀行や消費者金融などに導入され、受け付け窓口で従業員(オペレータ)が顧客と取引する際の事務手続きを支援する事務手続支援システムであって、オペレータによって用いられるクライアント装置(例えばパーソナル・コンピュータ)とこのクライアント装置に対して要求に応じたサービスを提供するサーバ装置とを備えた事務手続支援システムを例に挙げて説明する。
【0037】
先ず、図1を参照しながら、本実施の形態に係る事務手続支援システム10の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る事務手続支援システム10の全体構成の一例を示す構成図である。図1に示すように、事務手続支援システム10は、クライアント装置12、サーバ装置14、及び通信回線16を含んで構成されており、クライアント装置12とサーバ装置14とは通信回線16を介して互いに通信可能となるように接続されている。なお、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、通信回線16として、クライアント装置12とサーバ装置14との間で専用に敷設された専用通信回線を適用している。
【0038】
クライアント装置12は、受け付け窓口の業務に従事する従業員たるオペレータが顧客との取引を行う際に用いるものである。クライアント装置12は、例えば、普通預金口座から現金を引き出す際に用いられるキャッシュカードを紛失した顧客が窓口でオペレータに対して普通預金口座の凍結を依頼してきた場合や、顧客が届け出印鑑の変更を窓口でオペレータに対して依頼してきた場合などのように顧客が窓口でオペレータに対して何らかの取引を依頼してきた場合に必要な事務手続きを行う際にオペレータによって利用される。このような事務手続きを支援するために、本実施の形態に係る事務手続支援システム10は、事務手続支援機能を備えている。事務手続支援機能は、クライアント装置12で作動されるクライアント側事務手続支援機能とサーバ装置14で作動されるサーバ側事務手続支援機能とを含んで構成されており、本実施の形態に係るクライアント装置12は、クライアント側事務手続支援機能を備えている。このクライアント側事務手続支援機能は、クライアント装置12の要求に応じてサーバ装置14から提供される後述するクライアント側事務手続支援処理プログラムを実行することにより実現される。
【0039】
一方、サーバ装置14は、クライアント装置12の要求に応じた特定のサービスを提供するものである。また、サーバ装置14は、クライアント側事務手続支援機能と協働して作動するサーバ側事務手続支援機能を備えている。このサーバ側事務手続支援機能は、後述するサーバ側事務手続支援処理プログラムを実行することにより実現される。
【0040】
図1に示すように、クライアント装置12は、クライアント装置12全体の動作を司るCPU12Aと、CPU12Aによる各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM12Bと、各種処理プログラムや各種パラメータなどが予め記憶されたROM12Cと、各種情報を記憶するために用いられる二次記憶部(ここでは、一例としてハードディスク装置)12Dと、各種情報を入力する(受け付ける)ために用いられる番号キー、十字キー、キーボード、マウス、タッチパネル・ディスプレイに含まれるタッチパネルなどを含んで構成された入力部12Eと、タッチパネル・ディスプレイに含まれるディスプレイを有し、各種情報を表示する表示部12Fと、通信回線16を介してサーバ装置14に通信可能に接続され、サーバ装置14との間の各種情報の授受を司る外部インタフェース(I/F)12Gと、を含んで構成されている。これら各部は、アドレスバス、制御バス、及びシステムバスなどを含むバス12Hにより電気的に相互に接続されている。従って、CPU12Aは、RAM12B、ROM12C及び二次記憶部12Dに対するアクセスと、入力部12Eを介した各種入力情報の取得と、表示部12Fに対する各種情報の表示と、外部I/F12Gを介したサーバ装置14との間の各種情報の授受と、を各々行うことができる。
【0041】
一方、サーバ装置14は、サーバ装置14全体の動作を司るCPU14Aと、CPU14Aによる各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM14Bと、各種処理プログラムや各種パラメータなどが予め記憶されたROM14Cと、各種情報を記憶するために用いられる記憶手段の一例である二次記憶部(ここでは、一例としてハードディスク装置)14Dと、各種情報を入力する(受け付ける)ために用いられる番号キー、十字キー、キーボード、マウス、タッチパネル・ディスプレイに含まれるタッチパネルなどを含んで構成された入力部14Eと、タッチパネル・ディスプレイに含まれるディスプレイを有し、各種情報を表示する表示部14Fと、通信回線16を介してクライアント装置12に通信可能に接続され、クライアント装置12との間の各種情報の授受を司る外部I/F14Gと、を含んで構成されている。これら各部は、アドレスバス、制御バス、及びシステムバスなどを含むバス14Hにより電気的に相互に接続されている。従って、CPU14Aは、RAM14B、ROM14C及び二次記憶部14Dに対するアクセスと、入力部14Eを介した各種入力情報の取得と、表示部14Fに対する各種情報の表示と、外部I/F14Gを介したクライアント装置12との間の各種情報の授受と、を各々行うことができる。
【0042】
次に、本実施の形態に係る事務手続支援システム10の事務手続支援機能の基本的な処理の流れの概略について、オペレータが顧客から依頼された特定の取引に係る事務手続きを実行する場合を例に挙げて説明する。図2は、オペレータが顧客から特定の取引Xを依頼された場合の事務手続きの処理の流れの一例を示す処理遷移図である。図2に示すように、取引Xには取引1〜3が含まれており、取引1〜3はオペレータによって段階的に実行される。例えば、取引Xが普通預金口座の通帳及びキャッシュカードの紛失に伴う普通預金口座の凍結に関する取引であれば、取引1としては通帳紛失についての取引、取引2としてはキャッシュカード紛失についての取引、取引3としては所有物全般の紛失についての一般的な取引が例示できる。
【0043】
取引Xの事務手続きを開始すると、先ず、取引1が実行される(S1)。取引1で実行される処理には、取引2までに必ず実行しなければならない必須処理A(例えば本人確認に関する処理)と、取引1において必ず実行しなければならない必須処理B(例えば普通預金口座の凍結に関する処理)とが含まれている。そこで、取引1では、オペレータによって、必須処理A,Bの実行及び取引2への移行が指示可能とされる(S2)。取引1にて必須処理Aの実行が指示された場合にはクライアント装置12は必須処理Aを実行し(S3)、必須処理Aの実行を終了すると取引1に戻る。また、取引1にて必須処理Bの実行が指示された場合にはクライアント装置12は必須処理Bを実行し(S4)、必須処理Bの実行を終了すると取引1に戻る。更に、取引1にて必須処理A及び必須処理Bのうちの少なくとも必須処理Bの実行が終了した上で取引2への移行が指示された場合には取引2へ移行し、取引2を実行する(S5)。つまり、取引1では、必須処理Bの実行が終了しなければ取引2へ移行することができない。換言すると、必須処理Aの実行が終了していなくても必須処理Bの実行が終了していれば取引2へ移行することができる。
【0044】
取引2では、取引1で必須処理Aが実行されていなければ必須処理Aの実行が指示可能とされ、取引2の実行が全て終了した場合に取引3への移行が指示可能とされる。取引2にて必須処理Aの実行が指示された場合にはクライアント装置12は必須処理Aを実行し(S7)、必須処理Aの実行を終了すると取引2へ戻る。取引2にて必須処理Aの実行が終了した上で取引3への移行が指示された場合には取引3へ移行し、取引3を実行し(S8)、取引Xの事務手続きを終了する。つまり、取引2では、必須処理Aの実行が終了しなければ取引3へ移行することができない。換言すると、必須処理Aの実行が終了していれば取引3へ移行することができる。
【0045】
ところで、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、事務手続支援機能を実現するためにクライアント装置12によってクライアント側事務手続支援機能を作動させ、サーバ装置14によってサーバ側事務手続支援機能を作動させている。本実施の形態に係るクライアント装置12では、クライアント側事務手続支援機能を実現するために各種処理がソフトウェア構成によって実現され、本実施の形態に係るサーバ装置14では、サーバ側事務手続支援機能を実現するために各種処理がソフトウェア構成によって実現される。その一例としては、コンピュータを利用してプログラムを実行する形態が挙げられる。しかし、このようなソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現しても良いことは言うまでもない。
【0046】
以下では、本実施の形態に係るクライアント装置12のCPU12Aがクライアント側事務手続支援処理プログラムを実行することによりクライアント側事務手続支援処理を実現する場合、及び本実施の形態に係るサーバ装置14のCPU14Aがサーバ側事務手続支援処理プログラムを実行することによりサーバ側事務手続支援処理を実現する場合について説明する。この場合、クライアント側事務手続支援処理プログラムをROM12Cに、サーバ側事務手続支援処理プログラムをROM14Cに各々予め記憶させておく形態や、記憶内容がコンピュータによって読み取られる記録媒体に記憶された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用しても良い。
【0047】
ここでは、先ず、図3及び図4を参照しつつクライアント側事務手続支援処理について説明する。図3及び図4は、上述した取引Xの事務手続きを開始する指示が入力部12Eを介して入力された際にクライアント装置12のCPU12Aによって実行されるクライアント側事務手続支援処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、錯綜を回避するために、図2に示す取引Xに係る事務手続きの流れを例に挙げて説明する。また、ここでは、錯綜を回避するためにオペレータの各々に対して固有のID番号が事前に付与されており、クライアント側事務手続支援処理を実行するにあたりオペレータが自身のID番号をクラアイント装置12に入力することを前提にした場合について説明する。
【0048】
図3のステップ100では、取引1を実行するための取引処理Aプログラムを呼び出す呼出指示の受け付け待ちを行った後、ステップ102に移行する。上記ステップ100の処理に応じて、サーバ装置14は、後述するサーバ側事務手続支援処理を実行することで取引処理Aプログラムをクライアント装置12に提供する。そこで、ステップ102では、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理Aを実行可能にするためのインタフェース画面の一例である取引処理A画面及び必須処理実行管理画面を表示部12Fに表示した後、ステップ104に移行する。
【0049】
図5には、取引処理A画面及び必須処理実行管理画面の一例である取引処理A画面20及び必須処理実行管理画面22が示されている。取引処理A画面20には取引1を進めていく上でのオペレータの操作の誘導に供する情報が表示され、オペレータは取引処理A画面20に表示される案内に従って取引処理Aの実行に必要な各種操作を行うことになる。必須処理実行管理画面22には必須処理A,Bの実行が終了したか否かを視認できる情報が表示される。図5に示す例では、「必須処理A」と「必須処理B」との各々についてチェックボックスが表示されている。図5に示す例では、「必須処理A」のチェックボックスにチェック印が入れられており、「必須処理B」のチェックボックスにチェック印が入れられていない。これは、必須処理Aの実行は終了しているが、必須処理Bの実行は終了していないことを意味する。なお、本実施の形態に係るクライアント装置12では、必須処理の実行が終了すると対応するチェックボックスにチェック印が表示されるようにCPU12Aによって表示部12Fが制御される。
【0050】
ステップ104では、必須処理Bを実行するためのプログラム(必須処理Bプログラム)を呼び出す指示として予め定められた呼出指示が入力部12Eを介して受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ106に移行する。なお、以下では、必須処理Bプログラムを呼び出す呼出指示を「必須処理Bの呼出指示」とも言う。ステップ106では、上記ステップ104の処理で呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、その呼出指示に係る必須処理である必須処理Bを特定する必須処理特定情報、クライアント装置12を特定するクライアント特定情報(例えばMACアドレス)、現在のオペレータを特定するオペレータ特定情報(例えばID番号)、及び現在実行されているクライアント側事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報(例えば取引Xに関する事務手続支援処理であることを示す情報)を互いに関連付けて構成された呼出前情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ108に移行する。ステップ108では、取引処理Aプログラムから必須処理Bプログラムを呼び出した後、ステップ110に移行し、上記ステップ108の処理で呼び出された必須処理Bプログラムを実行することにより必須処理Bを実行する指示として予め定められた実行指示を受け付けるためのインタフェース画面の一例である必須処理B画面を表示部12Fの取引処理A画面上に重ねて表示した後、ステップ112に移行する。オペレータはインタフェース画面に表示される案内に従って必須処理Bの実行に必要な各種操作を行うことになる。
【0051】
ステップ112では、必須処理Bプログラムが何れの取引処理で呼び出されたかを特定する取引特定情報(ここでは例えば取引処理Aを示す情報)、必須処理Bプログラムを呼び出す最終的な時期として予め定められた最終時期に必須処理Bプログラムが呼び出されたことを示す最終時期呼出情報、必須処理Bプログラムが呼出可能になった時点(ここでは例えばステップ102の処理が実行された後)から上記ステップ108の処理の実行が終了するまでの時間を示す呼出時間情報、及び呼び出された必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された呼出後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ114に移行する。
【0052】
ステップ114では、必須処理Bの実行指示(必須処理Bの実行に必要な各種操作)の受け付け待ちを行った後、ステップ116に移行する。ステップ116では、上記ステップ104の処理で実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報、ステップ126の処理後に上記ステップ114の処理で実行指示が受け付けられた回数(又はこれに1を加えた回数)を示す実行指示回数情報、及びその実行指示に係る必須処理である必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行時情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ118に移行する。なお、上記ステップ116の処理では、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報によって実行時情報を構成する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報に加えて、例えばクライアント特定情報、オペレータ特定情報、及び事務手続支援処理情報を含めて実行時情報を構成しても良い。
【0053】
ステップ118では、上記ステップ114の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Bが正常に実行されたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ120に移行する。なお、必須処理Bの実行指示が正しく行われなかった場合には当然必須処理Bが正常に実行されない。そのため、ここでは「必須処理Bが正常に実行されたか否か」の意味に、必須処理Bの実行指示が正しく行われたか否かという意味も含まれる。よって、例えば、誤った実行指示が行われた時点で「必須処理Bが正常に実行されなかった」と判定するようにしても良い。
【0054】
ステップ120では、上記ステップ118の処理の判定結果(上記ステップ114の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Bが正常に実行されたか否かを判定した結果)を示す判定結果情報としての必須処理Bが正常に実行されたことを示す情報、必須処理Bプログラムが初めて(最先に)実行されてから必須処理Bの実行が正常に終了するまでに要した時間を示す実行時間情報、及び必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ122に移行する。なお、ここでは「実行時間情報」の一例として、必須処理Bプログラムが実行可能になった時期(ここでは例えばステップ110の処理が実行された後)から上記ステップ118の処理において肯定判定となるまでの時間を示す情報が例示できる。
【0055】
ステップ122では、必須処理Aが実行済みか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ158に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ170に移行する。
【0056】
一方、ステップ118において否定判定となった場合にはステップ124に移行し、判定結果情報としての必須処理Bが正常に実行されなかったことを示す情報、及び必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ126に移行する。ステップ126では、必須処理Bの実行が正常に実行されなかった旨を示す情報及び必須処理Bの再度の実行を促す情報を有するエラー画面を表示部12Fの取引処理A画面上に所定時間(例えば5秒間)重ねて表示した後、ステップ108に戻る。
【0057】
一方、ステップ104において否定判定となった場合にはステップ128に移行する。ステップ128では、本クライアント側事務手続支援処理プログラムの実行を開始してから、必須処理Bの呼出指示を促す条件として予め定められた警告条件(例えば上記ステップ102の処理の実行が終了してから所定時間(例えば120秒)経過したとの条件、又は、事前に入力されたオペレータ特定情報により特定されるオペレータが要注意人物として予め指定されたオペレータであるとの条件など)を初めて満足したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ130に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ132に移行する。ステップ130では、必須処理Bの呼出指示を促す情報を有する警告画面を表示部12Fの取引処理A画面上に重ねて表示すると共に、警告画面を表示したことを示す警告実施情報及び必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ132に移行する。ステップ132では、本クライアント側事務手続支援処理プログラムの実行を開始してから、必須処理Bプログラムを強制的に呼び出す条件として予め定められた強制呼出条件(例えば、上記ステップ102の処理の実行が終了してから所定時間(例えば180秒)経過したとの条件、又は事前に入力されたオペレータ特定情報により特定されるオペレータが要注意人物として予め指定されたオペレータであり、かつ上記ステップ102の処理の実行が終了してから所定時間(例えば150秒)経過したとの条件など)を初めて満足したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ134に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ136に移行する。ステップ134では、必須処理Bプログラムを強制的に呼び出すことを示す強制呼出実施情報、及び必須処理Bを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ108に戻る。
【0058】
ステップ136では、必須処理Aを実行するためのプログラム(必須処理Aプログラム)を呼び出す指示として予め定められた呼出指示が入力部12Eを介して受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ138に移行する。なお、以下では、必須処理Aプログラムを呼び出す呼出指示を「必須処理Aの呼出指示」とも言う。
【0059】
ステップ138では、上記ステップ136の処理で呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、その呼出指示に係る必須処理である必須処理Aを特定する必須処理特定情報、クライアント装置12を特定するクライアント特定情報(例えばMACアドレス)、現在のオペレータを特定するオペレータ特定情報(例えばID番号)、及び現在実行されているクライアント側事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報(例えば取引Xに関する事務手続支援処理であることを示す情報)を互いに関連付けて構成された呼出前情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ140に移行する。ステップ140では、取引処理Aプログラムから必須処理Aプログラムを呼び出した後、ステップ142に移行し、上記ステップ140の処理で呼び出された必須処理Aプログラムを実行することにより必須処理Aを実行する実行指示として予め定められた実行指示を受け付けるためのインタフェース画面の一例である必須処理A画面を表示部12Fの取引処理A画面上に重ねて表示した後、ステップ144に移行する。オペレータはインタフェース画面に表示される案内に従って必須処理Aの実行に必要な各種操作を行うことになる。
【0060】
ステップ144では、必須処理Aプログラムが何れの取引処理で呼び出されたかを特定する取引特定情報(ここでは例えば取引処理Aを示す情報)、必須処理Aプログラムが呼出可能になった時点(ここでは例えばステップ102の処理が実行された後)から上記ステップ140の処理の実行が終了するまでの時間を示す呼出時間情報、及び呼び出された必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された呼出後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ146に移行する。
【0061】
ステップ146では、必須処理Aを実行する実行指示(必須処理Aの実行に必要な各種操作)の受け付け待ちを行った後、ステップ148に移行する。ステップ148では、上記ステップ136の処理で実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報、ステップ156の処理後に上記ステップ146の処理で実行指示が受け付けられた回数(又はこれに1を加えた回数)を示す実行指示回数情報、及びその実行指示に係る必須処理である必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行時情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ150に移行する。なお、上記ステップ148の処理では、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報によって実行時情報を構成する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報に加えて、例えばクライアント特定情報、オペレータ特定情報、及び事務手続支援処理情報を含めて実行時情報を構成しても良い。
【0062】
ステップ150では、上記ステップ146の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ152に移行する。なお、必須処理Aの実行指示が正しく行われなかった場合には当然必須処理Aが正常に実行されない。そのため、ここでは「必須処理Aが正常に実行されたか否か」の意味に、必須処理Aの実行指示が正しく行われたか否かという意味も含まれる。よって、例えば、誤った実行指示が行われた時点で「必須処理Aが正常に実行されなかった」と判定するようにしても良い。
【0063】
ステップ152では、上記ステップ150の処理の判定結果(上記ステップ146の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定した結果)を示す判定結果情報としての必須処理Aが正常に実行されたことを示す情報、必須処理Aプログラムが初めて(最先に)実行されてから実行が正常に終了するまでに要した時間を示す実行時間情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ170に移行する。
【0064】
一方、ステップ150において否定判定となった場合にはステップ154に移行し、判定結果情報としての必須処理Aが正常に実行されなかったことを示す情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ156に移行する。ステップ156では、必須処理Aの実行が正常に実行されなかった旨を示す情報及び必須処理Aの再度の実行を促す情報を有するエラー画面を表示部12Fの取引処理A画面上に所定時間(例えば5秒間)重ねて表示した後、ステップ158に移行する。
【0065】
ステップ158では、必須処理Aの実行指示の実行時期をいつにするかをオペレータに選択させる画面である処理実行時期選択画面を表示部12Fの取引処理A画面上に表示した後、ステップ160に移行する。処理実行時期選択画面としては、例えば「後で必須処理Aの実行を指示します」とのメッセージを含むプッシュボタンをタッチパネル・ディスプレイのディスプレイに所定時間(例えば15秒間)表示し、オペレータにタッチパネル・ディスプレイのタッチパネルやマウスなどによってディスプレイ上のプッシュボタンを押させる形態例が挙げられる。
【0066】
ステップ160では、後で必須処理Aを実行する旨の指示があったか否かを判定し、否定判定となった場合(例えば上述した処理実行時期選択画面上のプッシュボタンが所定時間内に押されなかった場合、又は今すぐに必須処理Aを実行する旨の指示があった場合)にはステップ140に移行する一方、肯定判定となった場合(例えば上述した処理実行時期選択画面上のプッシュボタンが所定時間内に押された場合)にはステップ162に移行する。なお、ステップ160において肯定判定となった場合には、後で必須処理Aの実行指示を行う旨又はオペレータが後で必須処理Aの実行指示を行うことを選択した旨を示した画面を表示部12Fに表示しても良い。この画面は、必須処理Aが正常に実行されるまで消去せずに表示させておくことが好ましい。これにより、オペレータが必須処理Aを忘却するという事態の発生を抑制することができる。
【0067】
ステップ162では、後で必須処理Aを実行する旨の指示を行ったことを示すと共に必須処理を実行する時期として選択された時期を示す情報である処理時期選択情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ164に移行する。ステップ164では、必須処理Bが未実行であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ102に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ170に移行する。
【0068】
一方、ステップ136において否定判定となった場合にはステップ166に移行する。ステップ166では、必須処理A,B以外の取引1に係る処理を進めるための指示を受け付けたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ104に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ168に移行する。ステップ168では、上記ステップ166の処理で受け付けられた指示に応じた処理を実行した後、ステップ104に戻る。
【0069】
図4に示すステップ170では、取引処理Aの終了指示を促す終了指示案内画面を表示部12Fに表示した後、ステップ172に移行する。終了指示案内画面としては、例えば「取引1を終了することができますので、終了操作を行って下さい(キーボードのEnterキーを押して下さい)。」とのメッセージを含む画面が例示できる。
【0070】
ステップ172では、取引処理Aの終了指示の受け付け待ちを行った後、ステップ174に移行する。この終了指示は取引2を実行するための取引処理Bプログラムを呼び出す呼出指示としてサーバ装置14に伝えられる。この呼出指示に応じて、サーバ装置14は、後述するサーバ側事務手続処理を実行することにより取引処理Bプログラムをクライアント装置12に提供する。そこで、ステップ174では、サーバ装置14から提供された取引処理Bプログラムを実行することにより取引処理Bを実行可能にするためのインタフェース画面の一例である取引処理B画面及び必須処理実行管理画面を表示部12Fに表示した後、ステップ176に移行する。なお、ここでの取引処理B画面及び必須処理実行管理画面の基本構成及び作用は上記ステップ102の処理で表示部12Fに表示された画面と同様であるので説明を省略する。
【0071】
ステップ176では、必須処理Aが未実行であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ178に移行する。ステップ178では、必須処理Aの呼出指示が入力部12Eを介して受け付けられたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ180に移行する。ステップ180では、上記ステップ178の処理で呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、その呼出指示に係る必須処理である必須処理Aを特定する必須処理特定情報、クライアント装置12を特定するクライアント特定情報(例えばMACアドレス)、現在のオペレータを特定するオペレータ特定情報(例えばID番号)、及び現在実行されているクライアント側事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報(例えば取引Xに関する事務手続支援処理であることを示す情報)を互いに関連付けて構成された呼出前情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ182に移行する。ステップ182では、取引処理Bプログラムから必須処理Aプログラムを呼び出した後、ステップ184に移行し、上記ステップ182の処理で呼び出された必須処理Aプログラムを実行することにより必須処理Aを実行可能にするためのインタフェース画面の一例である必須処理A画面を表示部12Fの取引処理A画面上に重ねて表示した後、ステップ186に移行する。オペレータはインタフェース画面に表示される案内に従って必須処Aの実行に必要な各種操作を行うことになる。
【0072】
ステップ186では、必須処理Aプログラムが何れの取引処理で呼び出されたかを特定する取引特定情報(ここでは例えば取引処理Aを示す情報)、必須処理Aプログラムを呼び出す最終的な時期として予め定められた最終時期に必須処理Aプログラムが呼び出されたことを示す最終時期呼出情報、必須処理Aプログラムが呼出可能になった時点(ここでは例えばステップ102の処理が実行された後)から上記ステップ182の処理の実行が終了するまでの時間を示す呼出時間情報、及び呼び出された必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された呼出後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ188に移行する。
【0073】
ステップ188では、必須処理Aを実行する実行指示(必須処理Aの実行に必要な各種操作)の受け付け待ちを行った後、ステップ190に移行する。ステップ190では、上記ステップ188の処理で実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報、ステップ198の処理後に上記ステップ188の処理で実行指示が受け付けられた回数(又はこれに1を加えた回数)を示す実行指示回数情報、及びその実行指示に係る必須処理である必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行時情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ192に移行する。なお、上記ステップ190の処理では、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報によって実行時情報を構成する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、上記の実行指示特定情報及び必須処理特定情報に加えて、例えばクライアント特定情報、オペレータ特定情報、及び事務手続支援処理情報を含めて実行時情報を構成しても良い。
【0074】
ステップ192では、上記ステップ188の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ194に移行する。なお、必須処理Aの実行指示が正しく行われなかった場合には当然必須処理Aが正常に実行されない。そのため、ここでは「必須処理Aが正常に実行されたか否か」の意味に、必須処理Aの実行指示が正しく行われたか否かという意味も含まれる。よって、例えば、誤った実行指示が行われた時点で「必須処理Aが正常に実行されなかった」と判定するようにしても良い。
【0075】
ステップ194では、上記ステップ192の処理の判定結果(上記ステップ188の処理で受け付けられた実行指示に従って必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定した結果)を示す判定結果情報としての必須処理Aが正常に実行されたことを示す情報、必須処理Aプログラムが初めて(最先に)実行されてから実行が正常に終了するまでに要した時間を示す実行時間情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ218に移行する。
【0076】
一方、ステップ192において否定判定となった場合にはステップ196に移行し、判定結果情報としての必須処理Aが正常に実行されなかったことを示す情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された実行後情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ198に移行する。ステップ198では、必須処理Aの実行が正常に実行されなかった旨を示す情報及び必須処理Aの再度の実行を促す情報を有するエラー画面を表示部12Fの取引処理A画面上に所定時間(例えば5秒間)重ねて表示した後、ステップ182に戻る。
【0077】
一方、ステップ178において否定判定となった場合にはステップ200に移行する。
【0078】
ステップ200では、本クライアント側事務手続支援処理プログラムの実行を開始してから、必須処理Aの呼出指示を促す条件として予め定められた警告条件(例えば上記ステップ174の処理の実行が終了してから所定時間(例えば120秒)経過したとの条件、又は、事前に入力されたオペレータ特定情報により特定されるオペレータが要注意人物であるとの条件など)を初めて満足したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ202に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ204に移行する。ステップ202では、必須処理Aの呼出指示を促す情報を有する警告画面を表示部12Fの取引処理B画面上に重ねて表示すると共に、警告画面を表示したことを示す警告実施情報及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ204に移行する。ステップ204では、本クライアント側事務手続支援処理プログラムの実行を開始してから、必須処理Aプログラムを強制的に呼び出す条件として予め定められた強制呼出条件(例えば、上記ステップ178の処理の実行が終了してから所定時間(例えば180秒)経過したとの条件、又は、事前に入力されたオペレータ特定情報により特定されるオペレータが要注意人物として予め指定されたオペレータであり、かつ上記ステップ174の処理の実行が終了してから所定時間(例えば150秒)経過したとの条件など)を初めて満足したか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ206に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ208に移行する。ステップ206では、必須処理Aプログラムを強制的に呼び出すことを示す強制呼出実施情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ182に戻る。
【0079】
ステップ208では、必須処理A以外の取引2に係る処理を進めるための指示を受け付けたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ178に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ210に移行する。ステップ210では、上記ステップ208の処理で受け付けられた指示が取引処理Bの終了指示であるか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ212に移行し、ステップ212では、上記ステップ208の処理で受け付けられた指示に応じた処理を実行した後、ステップ178に戻る。
【0080】
一方、ステップ210において肯定判定となった場合にはステップ214に移行し、必須処理Aが未実行である旨を示す情報を有する警告画面を表示部12Fに所定時間(例えば5秒間)表示した後、ステップ216に移行する。ステップ216では、必須処理Aが未実行である旨を示す情報を有する警告画面が表示されたこと示す警告実施情報、及び必須処理Aを特定する必須処理特定情報を互いに関連付けて構成された情報をサーバ装置14に送信した後、ステップ178に戻る。
【0081】
一方、ステップ176において否定判定となった場合にはステップ218に移行し、取引処理Bにて未実行の他の処理の実行指示を受け付けたか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ220に移行する一方、否定判定となった場合にはステップ222に移行する。ステップ220では、上記ステップ218の処理で受け付けられた実行指示に応じた処理を実行した後、ステップ222に移行する。ステップ222では、取引処理Bの全処理を終了したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ218に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ224に移行する。取引処理Bの全処理を終了した旨を表示部12Fに表示した後、ステップ226に移行し、取引処理Bの終了指示の受け付け待ちを行った後、ステップ228に移行する。この終了指示は取引3を実行するための取引処理Cプログラムを呼び出す呼出指示としてサーバ装置14に伝えられる。この呼出指示に応じて、サーバ装置14は、後述するサーバ側事務手続処理が実行されることにより取引処理Cプログラムをクライアント装置12に提供する。そこで、ステップ228では、サーバ装置14から提供された取引処理Cプログラムを実行することにより取引処理Cを実行可能にするためのインタフェース画面の一例である取引処理C画面を表示部12Fに表示した後、ステップ230に移行する。
【0082】
ステップ230では、取引処理Cを実行するための実行指示の受け付け待ちを行った後、ステップ232に移行し、取引Xが終了したことを示す情報(取引終了情報)、及び取引Xを開始してから終了するまでに要した時間(例えばステップ100の処理を実行してからステップ230において肯定判定となるまでに要した時間)を示す情報(取引時間情報)をサーバ装置14に送信した後、本クライアント側事務手続支援処理プログラムを終了する。
【0083】
次に、図6を参照しつつサーバ側事務手続支援処理について説明する。図6は、サーバ装置14がサーバ側事務手続支援処理の実行を開始する指示を受け付けた際にサーバ装置14のCPU14Aによって実行されるサーバ側事務手続支援処理プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0084】
図6のステップ300では、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ234の処理が実行されることでクライアント装置12から送信された取引終了情報を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ302に移行する。ステップ302では、クライアント装置12から取引処理Aプログラム、取引処理Bプログラム、及び取引処理Cプログラムの呼出指示があったか否かを判定し、肯定判定になった場合にはステップ304に移行し、呼出指示に応じたプログラムをクライアント装置12に提供した後、上記ステップ300に戻る。
【0085】
一方、ステップ302において否定判定となった場合にはステップ306に移行し、クライアント装置12から、取引終了情報及び呼出指示以外の情報(各種特定情報)を受信したか否かを判定し、否定判定となった場合には上記ステップ300に戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ308に移行する。上記ステップ306の処理で受信対象とされる情報としては、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ106,138,180の各処理が実行されることで送信される呼出前情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ112,144,186の各処理が実行されることで送信される呼出後情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ116,148,190の各処理が実行されることで送信される実行時情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ120,124,150,154,194,196の各処理が実行されることで送信される実行後情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ162の処理が実行されることで送信される処理時期選択情報及び必須処理特定情報が関連付けられた情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ130,202,216の各処理が実行されることで送信される警告実施情報及び必須処理特定情報が関連付けられた情報、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ134,206の各処理が実行されることで送信される強制呼出実施情報及び必須処理特定情報が関連付けられた情報、並びに、上記クライアント側事務手続支援処理プログラムのステップ232の処理が実行されることで送信される取引時間情報が例示できる。
【0086】
ステップ308では、上記ステップ306の処理で受信された情報を必須処理毎に二次記憶部14Dの所定の記憶領域に記憶することより履歴データベースを構築した後、上記ステップ300に戻る。ステップ300において肯定判定となった場合には本サーバ側事務手続支援処理プログラムを終了する。
【0087】
図7には上記ステップ308の処理が実行されることによって二次記憶部14Dに構築される履歴データベースの一例である履歴データベース50が示されている。図7に示す例では、履歴データベース50は、必須処理特定情報により特定される必須処理の名称毎に、PC名、オペレータ名、呼出方法、事務手続支援処理名、取引処理名、呼出時期、呼出所要時間、実行時期、実行所要時間、実行正否、処理実行選択時期、実行回数、警告有無、及び最終時期呼出情報の各々を表す情報が関連付けられて構成されている。なお、取引時間情報により示される取引Xを開始してから終了するまでに要した時間も必須処理の名称毎に関連付けられる(図示省略)。この場合、各必須処理の名称の各々に対して同一時間を表す情報が関連付けられることになる。
【0088】
「PC名」は、呼出前情報に含まれるクライアント特定情報により特定されるクライアント装置12の名称を示す情報である。図7に示す例では、必須処理A,Bに対して「AAA」というPCの名称が関連付けられている。これは、必須処理A,Bが共に「AAA」というPCによって実行されたことを意味している。
【0089】
「オペレータ名」は、呼出前情報に含まれるオペレータ特定情報により特定されるオペレータの名前を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理A,Bに対して「Oki Ichiro」とのオペレータの名前が関連付けられている。これは、必須処理A,Bが共に「Oki Ichiro」というオペレータの呼出指示に従って呼び出されたことを意味している。
【0090】
「呼出方法」は、強制呼出実施情報の受信の有無により強制的に必須処理プログラムが呼び出されたか否かを示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては必須処理Aプログラムがオペレータによる呼出指示によって呼び出されたことを示す「非強制」との情報が、必須処理Bに対しては必須処理Bプログラムがオペレータの呼出指示に依らずに強制的に呼び出されたことを示す「強制」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムがオペレータの呼出指示によって呼び出され、必須処理Bプログラムがオペレータの呼出指示に依らずに強制的に呼び出されたことを意味している。
【0091】
「事務手続支援処理名」は、呼出前情報に含まれる事務手続支援処理情報により特定される事務手続支援処理の名称を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理A,Bに対して「通帳紛失対応」との事務手続支援処理の名称が関連付けられている。これは、必須処理A,Bは共に通帳紛失対応の事務手続支援処理で実行されたことを表している。
【0092】
「取引処理名」は、呼出後情報に含まれる取引特定情報により特定される取引の名称を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「B」との取引処理の名称が、必須処理Bに対しては「A」との取引処理の名称が各々関連付けられている。これは、必須処理Aは取引処理Bで実行され、必須処理Bは取引処理Aで実行されたことを意味している。
【0093】
「呼出時期」は、呼出前情報に含まれる呼出指示特定情報により特定される呼出指示の時期を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「2xxx/xx/xx/14:02」との情報が、必須処理Bに対しては「2xxx/xx/xx/14:11」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムが「2xxx/xx/xx/14:02」という時期に呼び出され、必須処理Bプログラムが「2xxx/xx/14:11」という時期に呼び出されたことを意味している。
【0094】
「呼出所要時間」は、呼出前情報に含まれる呼出時間情報により示される時間を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「25sec」との情報が、必須処理Bに対しても「160sec」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムが呼出可能になった時点から実際に呼び出されるまでに要する時間(必須処理Aプログラムを呼び出すための呼出指示の受け付け待ちに要する時間)、及び必須処理Bプログラムが呼出可能になった時点から実際に呼び出されるまでに要する時間(必須処理Bプログラムを呼び出すための呼出指示の受け付け待ちに要する時間)を意味している。
【0095】
「実行時期」は、実行時情報に含まれる実行指示特定情報により特定される実行指示の時期を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「2xxx/xx/xx/14:06」との情報が、必須処理Bに対しては「2xxx/xx/xx/14:14」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムが「2xxx/xx/xx/14:06」という時期に実行され、必須処理Bプログラムが「2xxx/xx/14:14」という時期に実行されたことを意味している。
【0096】
「実行所要時間」は、実行後情報に含まれる実行時間情報により示される時間を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「85sec」との情報が、必須処理Bに対しては「195sec」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムが実行可能になってから正常に実行が終了するまでに85秒要したこと、及び必須処理Bプログラムが実行可能になってから正常に実行が終了するまでに195秒要したことを意味している。
【0097】
「実行正否」は、実行後情報に含まれる判定結果情報により示される判定結果を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対しては「正常」との情報が、必須処理Bに対しては「異常」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aが1回の実行指示で正常に実行されたこと、及び必須処理Bが1回の実行指示では正常に実行されなかったことを意味している。
【0098】
「処理実行選択時期」は、処理時期選択情報により示される上記ステップ160の処理で指示された内容を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対して「取引処理B」を示す“B”との情報が関連付けられており、必須処理Bに対しては情報が対応付けられていない。これは、必須処理Aを取引処理Bで実行することをオペレータが選択したこと、及び必須処理Bは実行時期について選択の余地がなかったことを意味している。
【0099】
「実行回数」は、実行時情報に含まれる実行指示回数情報により示される回数を示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対して「1」との情報が、必須処理Bに対して「2」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aが1回の実行指示で正常に実行されたこと、及び必須処理Bが2回の実行指示で正常に実行されたことを意味している。
【0100】
「警告有無」は、警告実施情報を受信したか否かを示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対して「有」との情報が、必須処理Bに対して「無」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aが警告を受けてから実行されたこと、及び必須処理Nが警告を受けずに実行されたことを意味している。
【0101】
「最終時期呼出有無」は、呼出後情報に含まれる最終時期呼出情報により示される時期に必須処理プログラムが呼び出されたか否かを示す情報であり、図7に示す例では、必須処理Aに対して「有」との情報が、必須処理Bに対して「無」との情報が各々関連付けられている。これは、必須処理Aプログラムが必須処理Aプログラムを呼び出す最終的な時期として予め定められた最終時期に呼び出されたこと、及び必須処理Bプログラムが必須処理Bプログラムを呼び出す最終的な時期として予め定められて最終時期に達する前に呼び出されたことを意味している。
このように履歴データベース50を構築することで、オペレータが必ず実行しなければならない処理である必須処理が適切な時期に確実に実行されているか否かを容易に把握することができる。しかも、上述した履歴データベースには必須処理の呼出及び実行の時期を特定可能にする情報の他にも、オペレータを特定する情報やクライアントを特定する情報、実行の正否を示す情報なども必須処理毎に対応付けられているので、事務手続きに係る業務の不具合(例えばオペレータのオペレーション技術力の不足や事務手続きの理解不足)の原因を容易かつ正確に特定することができるので、事務手続きに係る業務を効率的に改善することが可能となる。
このように本実施の形態に係る事務手続支援処理システム10によれば、履歴データベース50を構築する構成を有しない場合に比べ、事務手続きの業務改善の効率的な実施に寄与することができる。
【0102】
次に、図8〜図13を参照しつつ、事務手続支援処理システム10の要部処理の流れについて説明する。なお、図8〜図13に示す一部の処理に付されている番号は図3、図4又は図6に示すステップ番号である。
【0103】
先ず、図8を参照しつつ、図2に示す取引1に係る取引処理Aであって、警告が発せられることなく必須処理Bが実行される場合の取引処理Aの流れについて説明する。図8に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Aの呼出指示を行うと(S100)、クライアント装置12は、取引処理Aプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Aプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理A画面を表示部12Fに表示する(S102)。取引処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Bの呼出指示を行うと(S104)、呼出指示特定情報を含む呼出前情報をサーバ装置14に送信する(S106)。
【0104】
サーバ装置14は、クライアント装置14から送信された呼出前情報を受信し、受信した呼出前情報に基づいて履歴データベース50に「PC名」、「オペレータ名」、「事務手続支援処理名」、及び「呼出時期」を書き込む(S308)。
【0105】
一方、クライアント装置14は、必須処理Bプログラムを呼び出し(S108)、呼び出した必須処理Bプログラムを実行することで必須処理B画面を表示部12Fに表示する(S110)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S112)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(S308)。
【0106】
必須処理B画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Bの実行指示を行うと(S114)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S116)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(S308)。
【0107】
一方、クライアント装置12は、必須処理Bが正常に実行されたか否かを判定し(S118)、その判定結果を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S120,124)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(S308)。
【0108】
次に、図9を参照しつつ、図2に示す取引1に係る取引処理Aであって、警告が発せられて必須処理Bが実行される場合の取引処理Aの流れについて説明する。図9に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Aの呼出指示を行うと(S100)、クライアント装置12は、取引処理Aプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Aプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理A画面を表示部12Fに表示してから(S102)所定時間が経過すると(S128:肯定判定)、必須処理Bの呼出指示を促す情報を有する警告画面を表示部12Fに表示すると共に、警告実施情報をサーバ装置14に送信する(S130)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された警告実施情報を受信し、受信した警告実施情報に基づいて履歴データベース50に「警告有無」を書き込む(S308)。
【0109】
一方、クライアント装置12は、取引処理Aを表示部12Fに表示してから更なる所定時間が経過すると(S132:肯定判定)、強制呼出実施情報をサーバ装置14に送信する(S134)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された強制呼出実施情報を受信し、受信した強制呼出実施情報に基づいて履歴データベース50に「呼出方法」を書き込む(S308)。
【0110】
一方、クライアント装置14は、必須処理Bプログラムを呼び出し(S108)、呼び出した必須処理Bプログラムを実行することで必須処理B画面を表示部12Fに表示する(S110)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S112)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(S308)。
【0111】
必須処理B画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Bの実行指示を行うと(S114)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S116)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(S308)。
【0112】
一方、クライアント装置12は、必須処理Bが正常に実行されたか否かを判定し(S118)、その判定結果を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信し(S120,124)する。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(S308)。
【0113】
次に、図10を参照しつつ、図2に示す取引1に係る取引処理Aであって、警告が発せられることなく必須処理Aが実行される場合の取引処理Aの流れについて説明する。図10に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Aの呼出指示を行うと(S100)、クライアント装置12は、取引処理Aプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Aプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理A画面を表示部12Fに表示する(S102)。取引処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの呼出指示を行うと(S136)、呼出指示特定情報を含む呼出前情報をサーバ装置14に送信する(S138)。
【0114】
サーバ装置14は、クライアント装置14から送信された呼出前情報を受信し、受信した呼出前情報に基づいて履歴データベース50に「PC名」、「オペレータ名」、「事務手続支援処理名」、及び「呼出時期」を書き込む(S308)。
【0115】
一方、クライアント装置14は、必須処理Aプログラムを呼び出し(S140)、呼び出した必須処理Aプログラムを実行することで必須処理A画面を表示部12Fに表示する(S142)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S144)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(S308)。
【0116】
必須処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの実行指示を行うと(S146)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S148)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(S308)。
【0117】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定し(S150)、その判定結果を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S152,154)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(S308)。
【0118】
次に、図11を参照しつつ、図2に示す取引1に係る取引処理Aであって、必須処理Aの実行を後回しにする場合の取引処理Aの流れについて説明する。図11に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Aの呼出指示を行うと(S100)、クライアント装置12は、取引処理Aプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Aプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理A画面を表示部12Fに表示する(S102)。取引処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの呼出指示を行うと(S136)、呼出指示特定情報を含む呼出前情報をサーバ装置14に送信する(S138)。
【0119】
サーバ装置14は、クライアント装置14から送信された呼出前情報を受信し、受信した呼出前情報に基づいて履歴データベース50に「PC名」、「オペレータ名」、「事務手続支援処理名」、及び「呼出時期」を書き込む(S308)。
【0120】
一方、クライアント装置14は、必須処理Aプログラムを呼び出し(S140)、呼び出した必須処理Aプログラムを実行することで必須処理A画面を表示部12Fに表示する(S142)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S144)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(S308)。
【0121】
必須処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの実行指示を行うと(S146)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S148)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(S308)。
【0122】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aが正常に実行されたか否かで、正常に実行されなかったと判定した場合(S150:否定判定)、必須処理Aが正常に実行されなかった旨を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S154)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(S308)。
【0123】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aの実行が正常に実行されなかった旨を示す情報及び必須処理Aの再度の実行を促す情報を有するエラー画面を表示部12Fに表示する(S156)。また、クライアント装置12は、処理実行時期選択画面を表示部12Fに表示する(S158)。
【0124】
処理実行時期選択画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置14に対して必須処理Aを後で実行する旨の指示を行った場合(S160:肯定判定)、処理時期選択情報をサーバ装置14に送信する(S160)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された処理時期選択情報を受信し、受信した処理時期選択情報に基づいて履歴データベース50に「処理実行選択時期」を書き込む(S308)。
【0125】
次に、図12を参照しつつ、図2に示す取引1に係る取引処理Aであって、必須処理Aの実行を後回しにしない場合の取引処理Aの流れについて説明する。図12に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Aの呼出指示を行うと(S100)、クライアント装置12は、取引処理Aプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Aプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Aプログラムを実行することにより取引処理A画面を表示部12Fに表示する(S102)。取引処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの呼出指示を行うと(S136)、呼出指示特定情報を含む呼出前情報をサーバ装置14に送信する(S138)。
【0126】
サーバ装置14は、クライアント装置14から送信された呼出前情報を受信し、受信した呼出前情報に基づいて履歴データベース50に「PC名」、「オペレータ名」、「事務手続支援処理名」、及び「呼出時期」を書き込む(S308)。
【0127】
一方、クライアント装置14は、必須処理Aプログラムを呼び出し(S140)、呼び出した必須処理Aプログラムを実行することで必須処理A画面を表示部12Fに表示する(S142)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S144)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(S308)。
【0128】
必須処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの実行指示を行うと(S146)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S148)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(S308)。
【0129】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aが正常に実行されたか否かで、正常に実行されなかったと判定した場合(S150:否定判定)、必須処理Aが正常に実行されなかった旨を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S154)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(S308)。
【0130】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aの実行が正常に実行されなかった旨を示す情報及び必須処理Aの再度の実行を促す情報を有するエラー画面を表示部12Fに表示する(S156)。また、クライアント装置12は、処理実行時期選択画面を表示部12Fに表示する(S158)。
【0131】
処理実行時期選択画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置14に対して必須処理Aを後で実行しない旨の指示(今すぐに実行する旨の指示)を行った場合(S160:否定判定)、クライアント装置14は、必須処理Aプログラムを呼び出し(S140)、呼び出した必須処理Aプログラムを実行することで必須処理A画面を表示部12Fに表示する(S142)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S144)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0132】
一方、必須処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの実行指示を行うと(S146)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S148)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0133】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aが正常に実行されたか否かで、正常に実行されたと判定した場合(S150:肯定判定)、必須処理Aが正常に実行された旨を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S152)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0134】
次に、図13を参照しつつ、図2に示す取引2に係る取引処理Bであって、実行が後回しにされた必須処理Aが実行される場合の取引処理Bの流れについて説明する。図13に示すように、オペレータがクライアント装置12に対して取引処理Bの呼出指示を行うと(S172)、クライアント装置12は、取引処理Bプログラムの提供をサーバ装置14に要求する。この要求に応じて、サーバ装置14は、クライアント装置12に取引処理Bプログラムを提供する(S304)。クライアント装置12は、サーバ装置14から提供された取引処理Bプログラムを実行することにより取引処理B画面を表示部12Fに表示する(S174)。
【0135】
一方、必須処理Aが未だに実行されていない状態でオペレータが取引処理Bの終了指示をクライアント装置12に対して行った場合(S210:肯定判定)、必須処理Aが未だに実行されていない旨を表示部12Fに表示すると共に(S214)、警告実施情報をサーバ装置14に送信する(S216)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された警告実施情報を受信し、受信した警告実施情報に基づいて履歴データベース50に「警告有無」を書き込む(S308)。
【0136】
一方、取引処理B画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの呼出指示を行うと(S178:肯定判定)、クライアント装置12は呼出指示特定情報を含む呼出前情報をサーバ装置14に送信する(S180)。サーバ装置14は、クライアント装置13から送信された呼出前情報を受信し、受信した呼出前情報に基づいて履歴データベース50に「PC名」、「オペレータ名」、「事務手続支援処理名」、及び「呼出時期」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0137】
一方、クライアント装置14は、必須処理Aプログラムを呼び出し(S182)、呼び出した必須処理Aプログラムを実行することで必須処理A画面を表示部12Fに表示する(S184)。そして、取引特定情報を含む呼出後情報をサーバ装置14に送信する(S186)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された呼出後情報を受信し、受信した呼出後情報に基づいて履歴データベース50に「取引処理名」、「呼出所要時間」、及び「最終時期呼出有無」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0138】
必須処理A画面が表示された状態で、オペレータがクライアント装置12に対して必須処理Aの実行指示を行うと(S188)、実行指示特定情報を含む実行時情報をサーバ装置14に送信する(S190)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行時情報を受信し、受信した実行時情報に基づいて履歴データベース50に「実行時期」及び「実行回数」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0139】
一方、クライアント装置12は、必須処理Aが正常に実行されたか否かを判定し(S192)、その判定結果を示す判定結果情報を含む実行後情報をサーバ装置14に送信する(S194,196)。サーバ装置14は、クライアント装置12から送信された実行後情報を受信し、受信した実行後情報に基づいて履歴データベース50に「実行所要時間」及び「実行正否」を書き込む(上書きする)(S308)。
【0140】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及びこの呼出指示に従って呼び出された必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段の一例であるクライアント装置12、並びに、実行指示に従って実行された必須処理を特定する必須処理特定情報と、必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すためにクライアント装置12によって呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報と、必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するためにクライアント装置12によって実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報とを関連付けて記憶する記憶手段の一例である二次記憶部14Dを有するサーバ装置14を含んで構成されているので、事務手続きに係る業務改善の効率的な実施に寄与することができる。
【0141】
また、呼出指示特定情報を、クライアント装置12によって呼出指示が受け付けられた時期を特定可能な情報(図7に示す例では「2xxx/xx/xx/14:04」との情報)としているので、呼出指示を行った時期を容易に把握することができる。
【0142】
また、実行指示特定情報を、クライアント装置12によって実行指示が受け付けられた時期を特定可能な情報(図7に示す例では「2xxx/xx/xx/14:11」との情報)としているので、実行指示を行った時期を容易に把握することができる。
【0143】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、クライアント装置14によって受け付けられた実行指示に従って必須処理が正常に実行されたか否かを判定する判定手段の一例であるクライアント装置12を含み、二次記憶部14Dは、更に、必須処理特定情報とこの必須処理特定情報により特定される必須処理についての判定結果情報とを関連付けて記憶するので、必須処理が正常に実行されたか否かを容易に把握することができる。
【0144】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理を呼び出すための呼出指示がクライアント装置12によって受け付けられた場合に呼出指示を受け付けたクライアント装置12を特定する受付特定情報の一例であるクライアント特定情報を取得する受付特定情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、クライアント装置12によって取得されたクライアント特定情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、呼出指示を受け付けたクライアント装置12を容易に特定することができる。
【0145】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理を呼び出すための呼出指示を行った者を特定する指示者情報の一例であるオペレータ特定情報を取得する指示者情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって取得された指示者情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、呼出指示を行った者を容易に特定することができる。
【0146】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、事務手続支援処理が実行される期間内の予め定められた時期に呼出指示がクライアント装置12によって受け付けられなかった場合に強制的に必須処理を呼び出す呼出手段の一例であるクライアント装置12を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって必須処理が呼び出された場合にクライアント装置12による呼び出しが実施されたことを示す呼出実施情報(ここでは一例として強制呼出実施情報)を、呼出対象とされた必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、必須処理の呼出方法を容易に把握することができる。
【0147】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理が呼び出された場合、呼び出された必須処理が含まれる事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報を取得する事務手続支援処理情報を取得する事務手続支援情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、クライアント装置12によって取得された事務手続支援処理情報を、呼出対象とされた必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、呼び出された必須処理が含まれる事務手続支援処理を容易に特定することができる。
【0148】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理が呼び出された場合、呼び出された必須処理に係る取引を特定する取引情報を取得する取引情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって取得された取引情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、呼び出された必須処理に係る取引を容易に特定することができる。
【0149】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理を呼び出すべき最終的な時期として予め定められた最終時期に必須処理が呼び出された場合に必須処理が最終時期に呼び出されたことを示す最終時期呼出情報を取得する最終時期呼出情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって取得された最終時期呼出情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、必須処理が最終時期に呼び出されたか否かを容易に把握することができる。
【0150】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、呼出指示の受け付け待ちに要した時間を示す呼出待ち時間情報の一例である呼出時間情報を取得する呼出待ち時間情報取得手段の一例であるサーバ装置14を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって取得された呼出時間情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、呼出指示の受け付け待ちに要した時間を容易に把握することができる。
【0151】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理が正常に実行されなかった場合に実行指示の再度の受け付け時期を指定する指定手段の一例であるクライアント装置12と、クライアント装置12によって指定された再度の受け付け時期を特定する再受付時期情報(ここでは一例として処理時期選択情報)を取得する再受付時期情報取得手段の一例であるサーバ装置14と、を含み、二次記憶部14Dは、更に、サーバ装置14によって取得された再受付時期情報を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、実行指示の再度の受け付け時期として指定された時期を容易に把握することができる。
【0152】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理が正常に実行されなかった場合にクライアント装置12によって再び実行指示が受け付けられた回数を計数する計数手段の一例であるクライアント装置12を含み、二次記憶部14Dは、更に、クライアント装置12によって計数された回数を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、実行指示の回数を容易に把握することができる。
【0153】
また、本実施の形態に係る事務手続支援システム10では、必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでの時間を計時する計時手段の一例であるクライアント装置12を含み、二次記憶部14Dは、更に、クライアント装置12によって計時された時間を、対応する必須処理を特定する必須処理特定情報に関連付けて記憶するので、必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでに要した時間を容易に把握することができる。
【0154】
また、本実施の形態では、事務手続支援処理が複数の段階(取引1〜3)に区切られており、必須処理を、複数の段階のうちの特定の段階までに実行される処理としているので、何れの時期に必須処理が実行されたのかを容易に把握することができる。
【0155】
なお、上記実施の形態では、クライアント装置12及びサーバ装置14を備えた事務手続処理支援システム10を例に挙げて説明したが、事務手続処理をクライアント装置12及びサーバ装置14で分散処理するのではなく、例えば1台のコンピュータで集中して実行するようにしても良い。この場合、例えばパーソナル・コンピュータに接続されているキーボードやマウスなどの入力部を受付手段として機能させ、パーソナル・コンピュータに含まれる二次記憶部を記憶手段として機能させる形態が例示できる。
【0156】
また、上記実施の形態では、履歴データベース50が呼出時期を示す情報及び実行時期を示す情報を含んで構成された例を挙げて説明したが、クライアント側事務手続支援処理又はサーバ側事務手続支援処理の実行の開始時期を特定する情報も併せて書き込むようにしても良い。これにより、クライアント側事務手続支援処理又はサーバ側事務手続支援処理の実行期間内における必須処理の呼び出し及び実行の相対的な時期を特定することができる。
【0157】
また、上記実施の形態では、履歴データベース50が実行時期を示す情報を含んで構成された例を挙げて説明したが、実行時期に関連付けるように実行内容を示す情報(実行内容情報)を含んで構成しても良い。この場合、実行内容情報としては、例えば実行指示を受け付けたときの必須処理画面(上記実施の形態では、必須処理A画面又は必須処理B画面)の画面内容を示す情報が例示できる。なお、実行内容情報は、実行指示を受けて取得し、実行後情報に含めてサーバ装置14に送信することが好ましい。
【0158】
また、上記実施の形態では、呼出指示を行ったオペレータの名前及び呼出指示を受け付けたクライアント装置12のPC名を履歴データベース50に書き込む例を挙げたが、これに限らず、実行指示を行ったオペレータの名前及び実行指示を受け付けたクライアント装置12のPC名を書き込むようにしても良い。このように呼出指示及び実行指示の少なくとも1つを行ったオペレータの名前、及び呼出指示及び実行指示の少なくとも1つを受け付けたクライアント装置12のPC名の少なくとも一方を書き込むようにすれば良い。
【0159】
また、上記実施の形態では、必須処理の名称毎に、PC名、オペレータ名、呼出方法、事務手続支援処理名、取引処理名、呼出時期、呼出所要時間、実行時期、実行所要時間、実行正否、処理実行選択時期、実行回数、警告有無、及び最終時期呼出情報の各々を表す情報が対応付けられた履歴データベース50を例に挙げて説明したが、少なくとも呼出時期及び実行時期の一方を必須処理毎に記憶した履歴データベースであれば良い。この場合、上記実施の形態で説明した形態例に比べ、二次記憶部14Dにおける履歴データベースに要する記憶容量を小さくすることができる。少なくとも呼出時期及び実行時期の一方を必須処理毎に記憶した履歴データベースに、PC名、オペレータ名、呼出方法、事務手続支援処理名、取引処理名、呼出所要時間、実行所要時間、実行正否、処理実行選択時期、実行回数、警告有無、及び最終時期呼出情報を適宜含めるように構成しても良い。
【0160】
また、上記実施の形態では、履歴データベース50の「警告有無」の情報として警告の有無を書き込む形態例を挙げて説明したが、サーバ装置14が警告実施情報を複数回受信した場合には「有」との情報と共に受信回数を書き込むようにしても良い。これにより、警告が何回発せられたかを容易に把握することが可能となり、オペレータの技量を図る指標とすることができる。また、クライアント装置12から如何なる理由で警告実施情報が送信されたかを示す情報を「警告有無」の情報に関連付けて履歴データベース50に書き込むようにしても良い。これにより、オペレータの苦手な操作や理解が不足している事務手続きを容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0161】
10 事務手続支援システム
12 クライアント装置
14 サーバ装置
14D 二次記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段と、
前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて記憶する記憶手段と、
を含む情報管理装置。
【請求項2】
前記受付手段によって受け付けられた前記実行指示に従って前記必須処理が正常に実行されたか否かを判定する判定手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記必須処理特定情報と該必須処理特定情報により特定される必須処理についての前記判定手段の判定結果とを関連付けて記憶する請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示及び前記必須処理を実行するための前記実行指示の少なくとも一方が前記受付手段によって受け付けられた場合に前記呼出指示及び前記実行指示の少なくとも一方を受け付けた前記受付手段を特定する受付特定情報を取得する受付特定情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記受付特定情報取得手段によって取得された受付特定情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1又は請求項2に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示及び前記必須処理を実行するための前記実行指示の少なくとも一方を行った者を特定する指示者情報を取得する指示者情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記指示者情報取得手段によって取得された指示者情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記事務手続支援処理が実行される期間内の予め定められた時期に前記呼出指示が前記受付手段によって受け付けられなかった場合に強制的に前記必須処理を呼び出す呼出手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記呼出手段によって前記必須処理が呼び出された場合に前記呼出手段による呼び出しが実施されたことを示す呼出実施情報を、前記呼出手段による呼出対象とされた前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項6】
前記必須処理が呼び出された場合、呼び出された前記必須処理が含まれる前記事務手続支援処理を特定する事務手続支援処理情報を取得する事務手続支援情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記事務手続支援情報取得手段によって取得された事務手続支援処理情報を、呼出対象とされた前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項7】
前記必須処理が呼び出された場合、呼び出された前記必須処理に係る取引を特定する取引情報を取得する取引情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記取引情報取得手段によって取得された取引情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項8】
前記必須処理を呼び出すべき最終的な時期として予め定められた最終時期に前記必須処理が呼び出された場合に前記必須処理が前記最終時期に呼び出されたことを示す最終時期呼出情報を取得する最終時期呼出情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記最終時期呼出情報取得手段によって取得された最終時期呼出情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項9】
前記必須処理を呼び出すための前記呼出指示の受け付け待ちに要した時間を示す呼出待ち時間情報を取得する呼出待ち時間情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記呼出待ち時間情報取得手段によって取得された呼出待ち時間情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項10】
前記必須処理が実行された場合、前記必須処理の実行内容を示す実行内容情報を取得する実行内容情報取得手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記実行内容情報取得手段によって取得された実行内容情報を、前記事務処理支援処理が実行されている期間内における前記必須処理が実行された相対的な時期を特定する情報に関連付けると共に、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項11】
前記必須処理が正常に実行されなかった場合に前記実行指示の再度の受け付け時期を指定する指定手段と、
前記指定手段によって指定された再度の受け付け時期を特定する再受付時期情報を取得する再受付時期情報取得手段と、を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記再受付時期情報取得手段によって取得された再受付時期情報を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項12】
前記必須処理が正常に実行されなかった場合に前記受付手段によって再び前記実行指示が受け付けられた回数を計数する計数手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記計数手段によって計数された回数を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項13】
前記必須処理の最先の実行が開始されてから実行が正常に終了するまでの時間を計時する計時手段を更に含み、
前記記憶手段は、更に、前記計時手段によって計時された時間を、対応する前記必須処理を特定する前記必須処理特定情報に関連付けて記憶する請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の情報管理装置。
【請求項14】
取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段を有するクライアント装置と共にシステムを構築し、かつ前記クライアント装置の前記受付手段によって受け付けられた前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて記憶する記憶手段を含むサーバ装置。
【請求項15】
取引に要する事務手続きを支援する事務手続支援処理に含まれる必須処理を呼び出す指示として予め定められた呼出指示、及び該呼出指示に従って呼び出された前記必須処理を実行する指示として予め定められた実行指示を受け付ける受付手段及び記憶手段を含んで構成された情報管理装置の前記記憶手段を制御するコンピュータを、
前記実行指示に従って実行された前記必須処理を特定する必須処理特定情報と、前記必須処理特定情報により特定される必須処理を呼び出すために前記受付手段によって前記呼出指示が受け付けられた時期を特定する呼出指示特定情報、及び前記必須処理特定情報により特定される必須処理を実行するために前記受付手段によって前記実行指示が受け付けられた時期を特定する実行指示特定情報の少なくとも1つとを関連付けて前記記憶手段に記憶するように制御する手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−45161(P2013−45161A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180609(P2011−180609)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)