手相鑑定装置
【課題】 的確にかつ迅速に手相線を入力することができ、操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができ、手相を的確に鑑定できる手相鑑定装置を提供する。
【解決手段】 手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶手段に記憶されており、操作者の操作に基づいて、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択して、選択された所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する。
【解決手段】 手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶手段に記憶されており、操作者の操作に基づいて、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択して、選択された所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
手相を構成する手相パターンを生成して鑑定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、手相を鑑定するための手相鑑定装置が考案されてきた。この従来の手相鑑定装置は、スキャナなどの光学読み取り装置によって手の平の画像を取り込み、画像処理を施してから手相を鑑定するものであった(例えば、特許文献1〜特許文献7参照)。このような装置は、フィルタ処理などの各種の画像処理によって、手の平の画像から手相線を抽出するものであった。しかしながら、手の平には指紋や皺などの各種の線が形成されており、各種の画像処理を施しても、手相の鑑定に必要な手相線のみを抽出することは極めて困難であり、鑑定の結果が不正確となりやすかった。また、手相線の抽出の精度を上げようとすると、複数種類の画像処理などが必要になり、処理に要する時間が長くならざるを得なかった。
【0003】
さらに、画像処理により手相線を抽出する場合には、抽出された手相線と予め登録された領域の手相線との対比を行うことによって、手相線の線種や線形を導き出す必要があるが、抽出された手相線が存在する領域の判断や、手相線の線種、線形の判断についても不正確となりやすかった。このため、従来の手相鑑定装置では、大まかな鑑定結果しか得ることができなかった。
【0004】
また、従来の手相鑑定装置では、画像処理による抽出によって手相線を取得するのではなく、手相線をトレース入力するものもあった(例えば、特許文献8及び9参照)。このような従来の手相鑑定装置は、操作者(ユーザ)が自己の操作によってトレース入力するものであっため、操作者が操作に不慣れな場合には、適切な手相線を入力することが困難になり、不正確な手相線が入力されたときには、鑑定の結果も不正確にならざるを得なかった。
【0005】
さらに近年においては、カメラ付きの携帯電話や端末装置で手相の像を撮影し、撮影した手相の像をサーバに送信して鑑定するものもある(例えば、特許文献10及び11参照)。このようなものもサーバで画像処理を行うものであり、上述したように不正確になりやすかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−115615号公報
【特許文献2】特開平5−200157号公報
【特許文献3】特開平5−334419号公報
【特許文献4】特開平7−21348号公報
【特許文献5】特開平7−21366号公報
【特許文献6】特開平8−309033号公報
【特許文献7】特開平10−277259号公報
【特許文献8】特開平5−158882号公報
【特許文献9】特開平5−158883号公報
【特許文献10】特開2002−170045号公報
【特許文献11】特開2006−67486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来の装置では、画像処理による手相線の抽出は不十分であった。また、不慣れな操作者が手相線を操作した場合には、適切に入力することが困難であった。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、操作者が、的確にかつ迅速に手相線を入力することができるともに、操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができ、手相を的確に鑑定できる手相鑑定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような目的を達成するために、本発明においては、以下のような手相鑑定装置を提供する。
【0010】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であり、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶された記憶手段と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段と、を有することである。
【0011】
この構成によれば、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することで、手相パターンを生成するので、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。また、選択するだけで、手相パターンを生成することができるので、操作者が装置に不慣れであっても所望する手相パターンを生成でき、鑑定結果の信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶されたことである。
【0013】
この構成によれば、複数の形態基準毎に対応付けられて手相線データが記憶されているので、所望する手相パターンを容易に生成でき、鑑定の精度を高めることができる。
【0014】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記選択手段は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示することである。
【0015】
この構成によれば、複数の手相線を順次選択していくことができるので、複雑な手相パターンであっても、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。
【0016】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められたことである。
【0017】
この構成によれば、手相線の詳細を順次定めていくことができるので、鑑定の精度を徐々に高めていくことができる。
【0018】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められたことである。
【0019】
この構成によれば、手相線の大まかな形態から細かい形態に至るまで徐々に定めていくことができ、鑑定の精度を徐々に向上させていくことができる。
【0020】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンにより鑑定することである。
【0021】
この構成によれば、大まかな結果から詳細な結果に至るまで鑑定することができるので、操作者の所望する段階の鑑定結果を知得することができる。
【0022】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段を有することである。
【0023】
この構成によれば、有名人の手相やその鑑定結果と、入力された手相やその鑑定結果とが、どの程度似ているのか、又はどの程度異なっているのかを知得することができ、手相に興味を持たせることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の手相鑑定装置は、的確にかつ迅速に手相線を入力することができ、操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができ、手相を的確に鑑定できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における手相の鑑定の手順の概略を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100において実行される手相の鑑定のメイン処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100において実行される手相の鑑定の横線入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100のROM112に記憶されている第1階層用〜第3階層用の手相線データの構成を示すテーブルである。
【図6】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第1階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第2階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第3階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における縦線入力の第2階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態による手相線の入力の例を示す図である。
【図11】比較する手相線の形態の類否を判断するための処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400において実行される手相の鑑定の横線入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】表示する手相線の順番を定める処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400のROM112に記憶されている第1階層用の手相線データの構成を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<<<本発明の実施の形態に係る特徴>>>
以下では、本発明の実施の形態に係る特徴について説明する。
【0027】
本発明の実施の形態に係る特徴は、手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であり、記憶手段と選択手段と表示手段と鑑定手段とを有することである。
【0028】
記憶手段には、手相線データが記憶されている。手相線データは、手相パターンを生成するために、データ処理できるように手相線をデータ化したものである。手相線は、複数の選択用手相線からなる。
【0029】
選択手段は、操作者が操作できるものである。選択手段は、操作者の操作に基づいて、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する。複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することによって、手相パターンが生成される。また、表示手段は、選択された所定の手相線を表示するものである。鑑定手段は、選択された所定の手相線によって生成された手相パターンにより手相の鑑定をする。
【0030】
本明細書において、手相パターンは、手のひらに形成された手相の全体を示す外見や外観をいう。ここで、手のひらは、実際の手のひらのみならず、演算処理などで用いるために仮想的に定められた手のひらも含む。したがって、手相パターンには、仮想的に定められた手のひらに形成する手相も含まれる。
【0031】
手相線は、手相パターンを構成する線や線群であり、各種の形状や大きさや広がりなどを有する線や線群をいう。なお、手相線は、手のひらに形成されたものであり、複数の短い線が集まって構成されている場合が多く、1本の線として扱うことができないものもあるが、このような場合には、所定の纏まった線群を単一の手相線として扱う。このような観点から、上述したように、手相線を、線のみならず線群とも称する。さらに、手相線には、単なる線や線群のみならず、楕円や多角形などの形状を有するものや、線によって囲まれた領域や、手のひらの所定の位置において広がった領域も含まれる。
【0032】
また、本明細書において、手相線の形態は、手のひらに形成された手相線のかたちやありさまをいう。手相線の形態には、鎖状線、二重ライン、姉妹線、中断線、波線などがある。例えば、鎖状線は、鎖状の形の線がからんだり連なったりして形成されている線をいう。二重ラインは、主要の線に平行して形成された長い線をいう。姉妹線は、主要の線に平行して形成された短い線をいう。中断線は、線が途中で切れているものをいう。波線は、波打つように蛇行して形成された線をいう。
【0033】
上述したように、本明細書においては、手相線は、単なる線や線群だけでなく、楕円や多角形などの形状を有するものや、ある程度広がった領域も含まれる。したがって、手相線の形態には、単に線のかたちやありさまだけでなく、全体の形状も含まれる。例えば、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点なども手相線に含まれる。十字紋は、短い二本の線が交わってできる小さな十字状の印をいう。三角紋は、三本の線が三角形を作っている印をいう。島紋は、いずれかの線の上に形成される印であり、島状の形状を有する印をいう。星紋は、3本又は4本の短い線が交差してできる印をいう。四角紋は、4本の線によって形成される四角状の形状を有する印をいう。格子紋は、複数の線が交差することによって形成される格子状の形状を有する印をいう。環紋は、円状の形状を有する印をいう。斑点は、点状の形状を有する印をいう。
【0034】
上述したように、島紋は、いずれかの線の上に形成される印であり、他の手相線とともに形成される印である。これに対して、十字紋などのその他のものは、他の手相線とは独立して形成される印である。
【0035】
なお、本明細書においては、手相線の種類とは、いわゆる手相占いなどに用いる線の種類をいい、例えば、生命線、頭脳線、感情線、運命線、太陽線、財運線、結婚線、向上線などの線をいう。さらに、本明細書においては、手相線の種類には、木星丘、土製丘、太陽丘、水星丘、金星丘、月丘、第1火星丘、第2火星丘、火星平原などの二次元的に又は三次元的に広がった領域も含まれるものとする。
【0036】
また、本明細書においては、後述するように、上述した生命線と頭脳線と感情線との3本の手相線を横基本線と称し、運命線と太陽線との2本の手相線を縦基本線と称する。さらに、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印を特徴線と称する。
【0037】
上述したように、記憶手段には、手相線データが記憶されている。上述した各種の形態を有する手相線が定められ、その手相線に対応した手相線データが記憶手段に記憶されている。この各種の形態を有する手相線が、複数の選択用手相線であり、操作者が選択できるように定められた手相線である。これらの複数の選択用手相線から、操作者が所望するものを選択することによって、操作者が所望する手相パターンを生成することができる。
【0038】
複数の選択用手相線の各々に対して、予め鑑定内容が定められていることが好ましい。この鑑定内容は、操作者が認識できる情報、例えば文字情報などの視認できる情報からなるものが好ましい。操作者が所望するものを選択した手相線に対応した鑑定内容を選択して表示することで、鑑定の結果を表示することができる。
【0039】
このようにしたことにより、的確にかつ迅速に手相線を入力することができるとともに、操作者が操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができる。
【0040】
また、複数の選択用手相線を、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類し、手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶されたものが好ましい。
【0041】
上述したように、複数の選択用手相線を、複数の形態基準毎に分類する。この複数の形態基準は、手相線の形態に基づいて定められたものである。このように、選択用手相線が手相線の形態によって分類されているので、手相線の形態を操作者に識別しやすくでき、操作者が手相線を選択する操作を容易にすることができる。
【0042】
さらに、選択手段は、複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、表示手段に、複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示するのが好ましい。手相線を選択して、選択された所定の手相線を重ねていくことで、手相パターンを生成することができるので、操作に不慣れな操作者であっても、所望する手相パターンを生成することができるとともに、操作に慣れることなく簡便に操作できる手相鑑定装置を提供することができる。
【0043】
この複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められたものが好ましい。手相線の形態が粗いものは、手相線の全体的な形態を特定するものである。また、手相線の形態が細かいものは、手相線の部分的な形態を特定するものである。このようにすることで、手相線の形態の全体的な特徴から部分的な特徴までを定めて、手相パターンを生成することができる。
【0044】
また、複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められたものが好ましい。手相線が占める範囲の大きいものは、手相線の全体的な形態を特定するものである。また、手相線が占める範囲の小さいものは、手相線の部分的な形態を特定するものである。このようにすることで、手相線の形態の全体的な特徴から部分的な特徴までを定めて、手相パターンを生成することができる。
【0045】
鑑定手段は、選択手段によって所定の手相線が選択される度に鑑定するものが好ましい。最終的な手相パターンを生成するよりも前に、暫定的な鑑定をすることができ、操作者は、鑑定の概略的な結果を迅速に知得することができる。
【0046】
操作者によって手相線が選択されて生成された手相パターンと、有名人の手相パターンとを比較することにより、生成された手相パターンの人物の運勢と、有名人の運勢とを比べて楽しむことができる。
【0047】
<<<<第1の実施の形態>>>>
本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100では、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行できる。第1階層から第3階層に向かって実行することにより、概略の形態から詳細の形態までを定めることができる。
【0048】
<<<手相鑑定装置100の構成>>>
図1は、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100の構成の概略を示すブロック図である。
【0049】
手相鑑定装置100は、中央処理装置110(以下、CPU110と称する。)と、ROM112(リードオンリーメモリ)と、RAM114(ランダムアクセスメモリ)とを有する。これらのCPU110とROM112とRAM114とは、入出力バス120によって電気的に接続されており、これらの間でデータ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
【0050】
CPU110は、後述する図3及び図4に示す各種のプログラムを所定のタイミングで読み出して実行する。ROM112は、これらの各種のプログラムや、これらのプログラムで用いる定数の値などを記憶する。RAM114は、これらのプログラムを実行したときに用いる変数やフラグの値などを一時的に記憶する。
【0051】
入出力バス120には、入力インターフェイス130も電気的に接続されている。入力インターフェイス130には、キーボード132とマウス134とが電気的に接続されている。キーボード132やマウス134は、操作者であるユーザが操作することができる。ユーザがキーボード132やマウス134を操作することで、操作に応じた操作信号が、キーボード132やマウス134から入力インターフェイス130に供給される。入力インターフェイス130に供給された操作信号は、入力インターフェイス130によって所定の信号に変換されて、入出力バス120に供給される。このようにすることで、CPU110は、キーボード132やマウス134のユーザによる操作に応じた処理を実行することができる。例えば、後述するように、ユーザの操作に応じて手相線を選択する処理を実行することができる。
【0052】
入出力バス120には、表示駆動装置140が電気的に接続されている。表示駆動装置140には、表示装置142が電気的に接続されている。このようにすることで、CPU110の処理によって、所定の画像を表示装置142に表示させることができる。例えば、後述するように、各種の手相線を表示装置142に表示させたり、手相パターンの鑑定の結果を表示装置142に表示させたりすることができる。
【0053】
<<<手相の鑑定の手順の概略>>>
図2は、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における手相の鑑定の手順の概略を示すフローチャートである。なお、図2に示したフローチャートは、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を概念的に示すためのものである。
【0054】
図2に示すように、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100は、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行する。第1階層から第3階層に向かって実行することにより、手相線の詳細を順次定めることができる。具体的は、階層の手相線の選択の処理は、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定める処理である。第2階層の手相線の選択の処理は、第1階層の処理によって定められた手相線の詳細を定める処理である。この第1階層と第2階層との処理を実行することにより、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、第1階層及び第2階層の処理によって定められた手相線の更なる詳細を定める処理である。この第3階層の処理によって、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。
【0055】
第1階層から第3階層に向かって実行することにより、手相線の詳細を漸次定めることができる。また、第1階層から第3階層の各々において鑑定を実行することで、大まかな鑑定結果から、詳細な鑑定結果までを知得することができる。例えば、手相によって、大まかな鑑定結果を知りたい場合には、第1階層や第2階層の処理を実行して鑑定をすれば、操作者は、大まかな鑑定結果を知ることができる。さらに詳細を知りたい場合には、第2階層や第3階層の処理を実行することで、詳細な鑑定結果を知ることができる。
【0056】
このように、第1階層から第3階層に向かって実行できるようにしたことにより、大まかな鑑定結果から詳細な鑑定結果まで、ユーザが所望する詳細レベルの鑑定を行うことができる。
【0057】
最初に、第1階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS101)。この第1階層の手相線の選択の処理は、手のひらに形成された手相パターンの全体のおおよその形態を指定するものである。例えば、この第1階層の手相線の選択の処理によって、主要な手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、これら手相線の始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0058】
次に、第2階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS103)。この第2階層の手相線の選択は、第1階層の手相線の選択の処理で選択された手相パターンを構成する各々の手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。なお、本明細書においては、この第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の「線方向」を決定するための処理と称する。例えば、線方向は、手相線の始点(先端)から終点への方向や終点の位置をいう。
【0059】
上述したステップS101の第1階層の手相線の選択の処理と、ステップS103の第2階層の手相線の選択の処理とを実行することによって、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0060】
さらに、第3階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS105)。この第3階層の手相線の選択は、第2階層の手相線の選択の処理によって定められた手相線の更なる詳細な形態を定めることができる。例えば、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。なお、本明細書においては、この第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の「線種」を決定するための処理と称する。例えば、線種は、手相線に含まれる各種の線や点、島等の手相線の状態に変化を与えるものをいう。
【0061】
最後に、手相の鑑定を実行する(ステップS107)。手相の鑑定は、上述したステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線の全てから得られた情報を表示装置142に文字情報として表示する。このように、上述したステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線から得られた情報の全てを用いて鑑定をすることにより、詳細な鑑定をすることができる。
【0062】
上述した処理では、ステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線の全てを用いて、ステップS107で鑑定をする場合を示したが、ステップS101、S103及びS105の処理の度に鑑定をするようにしてもよい。このような場合には、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。例えば、手相によって、大まかな鑑定結果を知りたい場合には、第1階層(ステップS101)や第2階層(ステップS103)の処理を実行して鑑定をすれば、大まかな鑑定結果を知ることができる。
【0063】
<<手相線の種類>>
本実施の形態では、上述したように、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを順次実行する。これらの3つの処理は、手相線の種類に応じて別個に実行することができる。上述したように、手相線の種類には、生命線、頭脳線、感情線、運命線、太陽線、財運線、結婚線、向上線などの手相線がある。さらに、手相線には、このような単なる線や線群だけでなく、楕円や多角形などの形状を有して独立して存在するものも含まれる。例えば、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点なども、本実施の形態では、手相線の種類に含まれる。
【0064】
<横基本線(横線)>
上述した生命線、頭脳線、感情線などは、指を揃えて広げた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略垂直方向に形成される。本実施の形態では、このように、揃えた指の方向に対して略垂直方向に形成される手相線を横線と称する。すなわち、手の平を横切る方向成分を主成分とした手相線を横線と称する。特に、上述した生命線と頭脳線と感情線との3本の手相線を横基本線と称する。また、揃えた指の方向に対して略垂直な方向、すなわち、手の平を横切る方向を横方向と称する。
【0065】
<縦基本線(縦線)>
また、運命線、太陽線などは、指を揃えて広げた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略平行方向に形成される。本実施の形態では、このように、揃えた指の方向に対して略平行方向に形成される手相線を縦線と称する。すなわち、手の平を手首側から指先側へ進行する方向成分を主成分とした手相線を縦線と称する。特に、上述した運命線と太陽線との2本の手相線を縦基本線と称する。また、揃えた指の方向に対して略平行な方向、すなわち、手の平を手首側から指先側へ進行する方向、及びその逆方向を、縦方向と称する。
【0066】
<特徴線>
さらに、本実施の形態では、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印、すなわち、孤立した領域に出現する線や島等のマークを特徴線と称する。
【0067】
<<第1階層、第2階層及び第3階層と、横基本線(横線)、縦基本線(縦線)及び特徴線との関係>>
上述したように、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理との3つの処理は、手相線の種類に応じて別個に実行することができる。すなわち、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理との3つの処理は、横基本線(横線)と、縦基本線(縦線)と、特徴線とについて別個に実行される。すなわち、横基本線(横線)について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、縦基本線(縦線)について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、特徴線について第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する。このようにすることで、横基本線(横線)と、縦基本線(縦線)と、特徴線との各々について、これらの詳細を漸次定めることができる。
【0068】
<<<メイン処理>>>
図3は、上述したCPU110によって、所定のタイミングで呼び出されて実行される手相の鑑定のメイン処理を示すサブルーチンを示す。
【0069】
最初に、ユーザが横線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS301)。横線は、上述したように、生命線、頭脳線、感情線などのように、指を揃えた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略垂直方向(横切る方向成分)を主成分とした手相線である。ユーザが横線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、後述する図4に示す横線入力の処理を呼び出して実行する(ステップS303)。
【0070】
この横線入力の処理で、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。横線に含まれる手相線の形態を、例えば、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0071】
一方、ユーザが横線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、ユーザが縦線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS305)。縦線は、上述したように、運命線や太陽線などのように、指を揃えた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略平行方向(手の平を手首側から指先側へ進行する方向成分)を主成分とした手相線である。ユーザが縦線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、縦線入力の処理(図示せず)を呼び出して実行する(ステップS307)。
【0072】
この縦線入力の処理でも、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。縦線に含まれる手相線の形態を、例えば、運命線、太陽線などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0073】
一方、ユーザが縦線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、ユーザが特徴線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS309)。特徴線は、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印、すなわち、孤立した領域に出現する線や島等のマークをいう。ユーザが特徴線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、特徴線入力の処理(図示せず)を呼び出して実行する(ステップS311)。
【0074】
この特徴線入力の処理でも、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。特徴線に含まれる手相線の形態を、例えば、十字紋、星紋、四角紋などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0075】
上述したステップS303、S307又はS311の処理を実行した後、又はステップS309の判断処理で、ユーザが特徴線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、鑑定を実行する操作をユーザがしたか否かを判断する(ステップS313)。鑑定を実行する操作をユーザがしていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS301に処理を戻す。
【0076】
一方、鑑定を実行する操作をユーザがしたと判別したとき(YES)には、これまでに入力された手相線である横線、縦線及び特徴線に応じて、最終的な鑑定を実行し(ステップS315)、鑑定結果を表示装置142に表示する(ステップS317)。
【0077】
次に、鑑定を終了する操作をユーザがしたか否かを判断する(ステップS319)。鑑定を終了する操作をユーザがしていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS301に処理を戻す。一方、鑑定を終了する操作をユーザがしたと判別したとき(YES)には、本サブルーチンを終了する。
【0078】
この手相の鑑定のメイン処理を実行することによって、横線を入力し、縦線を入力し、特徴線を入力して、これらの入力された横線、縦線及び特徴線により最終的な鑑定をすることができる。なお、上述したように、横線の入力処理では、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、縦線の入力処理でも、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、さらに、特徴線の入力処理でも、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する。これらの入力処理については後述する。
【0079】
<<<横線入力処理>>>
図4は、手相線のうちの横線をユーザの操作に応じて入力するための処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図4に示したサブルーチンは、横線を入力するものであるが、上述したように、横線のうち、生命線と頭脳線と感情線との重要な3本の手相線からなる横基本線のみを入力するものでもよい。
【0080】
<<横線入力処理の概略>>
【0081】
図4に示すサブルーチンは、鑑定に用いる手相線のうちの横線をユーザに入力させるためのものである。手相線の入力は、複数の手相線から選択することによって行われる。複数の手相線の各々の形態は予め定められている。予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶されている。ROM112から手相線データを読み出して、表示装置142に手相線を表示して、ユーザに手相線を選択させることができる。なお、図5に、ROM112に記憶させた手相線データを示す。このROM112に記憶させた手相線データについては後述する。
【0082】
このようにユーザは、表示装置142に表示された手相線を選択するだけで鑑定に用いる手相線を入力して決定できるので、手相パターンを容易にかつ迅速に入力することができる。また、予め定められた手相線を選択する操作だけでよいので、手相鑑定装置の操作に対して慣れる必要がない。したがって、手相鑑定装置の操作の慣れや熟練度によって、手相線の形態が異なってしまうことを防止でき、一定の精度を保って手相線を入力することができる。このため、常に、一定の精度を保った鑑定をすることができる。
【0083】
上述したように、予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶されている。手相線データは、手相線を表示装置142に表示するためのデータである。複数の手相線は、上述した第1階層用のものと、第2階層用のものと、第3階層用のものとに分類されて、ROM112に記憶されている。すなわち、第1階層用の手相線データと、第2階層用の手相線データと、第3階層用の手相線データとがROM112に記憶されている。
【0084】
例えば、図5に示すようなテーブルとして、第1階層用〜第3階層用の手相線データがROM112に記憶されている。図5(a)は、第1階層用の手相線データであり、図5(b)は、第2階層用の手相線データであり、図5(c)は、第3階層用の手相線データである。
【0085】
図5(a)に示したテーブルでは、第1階層用の手相線データを固有情報A1〜A6として示した。これらの固有情報A1〜A6は、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報A1〜A4は、横基本線である生命線や頭脳線や感情線を表示するための手相線データ(SZK1〜SZK4)を識別する識別情報である。また、固有情報A5は、縦基本線である運命線や太陽線を表示するための手相線データ(UT)を識別する識別情報である。さらに、固有情報A6は、特徴線を表示するための手相線データ(sike)を識別する識別情報である。
【0086】
図5(b)に示したテーブルでは、第2階層用の手相線データを固有情報B1〜B7として示した。これらの固有情報B1〜B7も、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報B1〜B4は、生命線を表示するための手相線データ(S1〜)を識別する識別情報である。また、固有情報B5〜B7は、頭脳線を表示するための手相線データ(Z1〜)を識別する識別情報である。
【0087】
図5(c)に示したテーブルでは、第3階層用の手相線データを固有情報C1〜C4として示した。これらの固有情報C1〜C4も、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報C1〜C4は、生命線を表示するための手相線データ(S11〜)を識別する識別情報である。
【0088】
なお、図5(a)〜(c)に示したテーブルは、手相線データの一部の例を示すものであり、ROM112には、第1階層用〜第3階層用の手相線データの全てが記憶されている。
【0089】
上述したように、第1階層の手相線の選択の処理は、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものである。したがって、第1階層用の手相線データは、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどを異ならしめて定められたデータである。また、第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものである。したがって、第2階層用の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものである。したがって、第3階層用の手相線データは、線の種類や線の状態や線の構造などを異ならしめて定められたデータである。
【0090】
第1階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第1階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。また、第2階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第2階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。同様に、第3階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第3階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。
【0091】
なお、第1階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS401〜S415の処理で実行される。また、第2階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS417〜S433の処理で実行される。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS435〜S451の処理で実行される。
【0092】
<<横線入力処理の詳細>>
<<第1階層の手相線の入力>>
以下では、まず、横線に関する第1階層の手相線の入力の処理について説明する。この横線についての第1階層の手相線の入力の処理は、ステップS401〜S415で実行される。上述したように、横線についての第1階層の対象は、生命線、頭脳線、感情線などの複数の手相線である。この第1階層の手相線の入力の処理では、これらの複数の手相線の全体的な形態を定めるための処理である。この第1階層における手相線の全体的な形態とは、手のひらにおける複数の手相線の位置や配置や、複数の手相線の始点の位置や長さなどである。このように、第1階層の手相線の入力の処理では、複数の手相線(横線)を対象としている。以下では、これらを第1階層の横線群と称する。したがって、本明細書においては、第1階層の手相線は、第1階層の横線群を意味する。
【0093】
最初に、第1階層用の手相線データをROM112から読み出し(ステップS401)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第1階層の横線群を表示装置142に表示する(ステップS403)。このステップS401及びS403の処理を実行することによって、例えば、図6(a)に示すような画像が表示される。
【0094】
図6(a)に示した例では、第1階層の4つの横線群A〜Dが表示装置142に表示される。第1階層の4つの横線群A〜Dは、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線である。具体的には、横線群Aは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致した複数の手相線である。横線群Bは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある複数の手相線である。横線群Cは、生命線の始点と頭脳線の始点とが、離隔している複数の手相線である。横線群Dは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った手相線である。
【0095】
このように、形態が大きく異なる4つの横線群A〜Dを予め定めておくことによって、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線をユーザに選択可能に提供することができる。形態が大きく異なる4つの横線群A〜Dを表示装置142に表示するので、これらの4つの横線群A〜Dの相違を明確にユーザに示すことができる。このため、ユーザが所望する手相パターンに最も近いものを、的確に選択させることができる。
【0096】
上述したステップS403の処理の後、表示装置142に表示された4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS405)。1つの横線群を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS407)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0097】
一方、ステップS407の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS403に処理を戻す。
【0098】
また、上述したステップS405の判断処理で、4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS409)。
【0099】
4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったときには、図6(b)のように、ユーザが選択した横線群が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0100】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS411)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS413)。鑑定の内容は、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS413の処理は、ユーザによって選択された1つの横線群の手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。上述したステップS413の処理を実行することによって、図6(c)のように、ユーザが選択した1つの横線群の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0101】
上述したステップS411の鑑定は、4つの横線群A〜Dのうち、ユーザが選択した1つの横線群の手相線に基づいて行うものである。上述したように、4つの横線群A〜Dは、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線である。すなわち、4つの横線群A〜Dは、主要な横線である生命線と頭脳線と感情線とからなるので、概略的な鑑定をすることができる。このように、第1階層の手相線を選択して入力することで、最終的な鑑定をするよりも前に、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。
【0102】
上述したステップS409の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS413の処理を実行したときには、横線群を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS415)。すなわち、4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。横線群を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS403に処理を戻す。
【0103】
上述したステップS401〜S415の処理を実行することによって、第1階層の手相線を入力する、すなわち、第1階層の横線群を選択することができる。
【0104】
<<第2階層の手相線の入力>>
以下では、第1階層の手相線の入力の処理によって、選択された1つの横線群の手相線の各々の詳細な形態を定める処理を実行する。この処理が、第2階層の手相線の入力の処理である。この横線についての第2階層の手相線の入力の処理は、後述するステップS417〜S433で実行される。
【0105】
上述したステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、ユーザは、ユーザが選択した横線群の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をする(ステップS417)。上述したように、第1の実施の形態における横線群は、生命線、頭脳線、感情線からなる。したがって、このステップS417の処理は、これらの生命線と頭脳線と感情線とのうちから、1つの手相線を選択する処理である。
【0106】
例えば、ステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、図7(a)に示すような画像が表示装置142に表示される。図7(a)に示すように、第1階層の手相線の入力の処理によって、選択された1つの横線群である生命線、頭脳線、感情線が表示装置142の中央に表示される。
【0107】
次に、選択された手相線に対する第2階層の手相線データをROM112から読み出し(ステップS419)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第2階層用の形態が異なる複数の手相線を表示装置142に表示する(ステップS421)。
【0108】
上述したように、第2階層用の形態が異なる複数の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。これらの第2階層用の複数の手相線は、手相線の種類ごとに定められている。すなわち、生命線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、頭脳線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、さらに、感情線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められている。これらの手相線は、第2階層の手相線データとしてROM112に記憶されている。
【0109】
例えば、上述したステップS417の処理で、ユーザが頭脳線を選択した場合には、ステップS419の処理によって、頭脳線に対して予め定められている第2階層用の手相線データをROM112から読み出し、ステップS421の処理で、ROM112から読み出した第2階層用の手相線データを表示装置142に表示する。
【0110】
このような処理をすることによって、例えば、図7(b)に示すような、頭脳線に対して予め定められている3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3が表示装置142に表示される。
【0111】
第2階層用の手相線Z2−1は、始点の縦方向の位置と終点の縦方向の位置とがほぼ同じで、横方向に対して略平行になるように形成された頭脳線である。上述したように、本明細書において、横方向とは、揃えた指の方向に対して略垂直な方向、すなわち、手の平を横切る方向である。
【0112】
また、第2階層用の手相線Z2−2は、始点の位置よりも、縦方向について、低い位置に終点が位置する。すなわち、第2階層用の手相線Z2−2は、右下がりになるように形成された頭脳線である。さらに、第2階層用の手相線Z2−3は、手相線Z2−2よりも、さらに右下がりになるように形成された頭脳線である。
【0113】
このように、頭脳線に対して予め定められている3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3を表示し、3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3のうちの1本を選択することによって、頭脳線について、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0114】
同様に、生命線や感情線についても、複数本の異なる第2階層用の手相線を予め定めて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。このようにすることで、ステップS417の処理で、ユーザが生命線を選択したときには、生命線に対して予め定められている複数本の異なる第2階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。また、ステップS417の処理で、ユーザが感情線を選択したときには、感情線に対して予め定められている複数本の異なる第2階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。
【0115】
このように第2階層の手相線の入力の処理をすることで、頭脳線や生命線や感情線に対して、第1階層よりも詳細な形態を定めることができる。
【0116】
上述したステップS421の処理を実行した後、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS423)。1つの手相線を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS425)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0117】
一方、ステップS425の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS417に処理を戻す。
【0118】
また、上述したステップS423の判断処理で、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS427)。
【0119】
第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったときには、図7(c)のように、ユーザが選択した手相線が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0120】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS429)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS431)。上述したステップS431の処理を実行することによって、図7(d)のように、ユーザが選択した頭脳線を含む手相線の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0121】
この鑑定の内容も、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS431の処理は、第1階層と第2階層との入力の処理によって選択された手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。このように、第1階層と第2階層との入力の処理によって選択された手相線を用いて鑑定をすることにより、ステップS411の鑑定よりも詳細な鑑定をすることができる。
【0122】
上述したステップS427の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS431の処理を実行したときには、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS433)。すなわち、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。手相線を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS417に処理を戻す。
【0123】
処理をステップS417に戻すことによって、第2階層の複数の手相線から1つの手相線を選択し直すことができる。また、ステップS417の処理を実行することによって、第1階層の横線群の手相線のうちの1つの手相線を改めて選択することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択して、その選択した手相線に対する第2階層の複数の手相線から1つの手相線を選択することができる。
【0124】
上述したステップS417〜S433の処理を実行することによって、第2階層の手相線を入力することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との手相線の各々の詳細な形態を決定することができる。
【0125】
上述したステップS401〜S415の第1階層の手相線の選択の処理によって、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定めることができる。すなわち、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0126】
さらに、上述したステップS417〜S433の第2階層の手相線の選択の処理によって、第1階層の手相線の選択の処理により定められた手相線の形態の詳細を定めることができる。すなわち、具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。
【0127】
上述した第1階層の手相線の選択の処理と第2階層の手相線の選択の処理とを実行することにより、生命線と頭脳線と感情線との各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0128】
<<第3階層の手相線の入力>>
以下では、第2階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの手相線の各々の更なる詳細な形態を定める処理を実行する。この処理が、第3階層の手相線の入力の処理である。この横線についての第2階層の手相線の入力の処理は、後述するステップS435〜S451で実行される。
【0129】
上述したステップS433の判断処理で、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、ユーザは、ユーザが選択した横線群の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をする(ステップS435)。上述したように、第1の実施の形態における横線群は、生命線、頭脳線、感情線からなる。したがって、このステップS435の処理は、これらの生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択する処理である。
【0130】
例えば、ステップS433の判断処理で、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、図8(a)に示すような画像が表示装置142に表示される。図8(a)に示すように、第1階層及び第2階層の手相線の入力の処理によって、選択された手相線が表示装置142の中央に表示される。
【0131】
なお、このステップS435の処理は、上述したステップS417の処理と同様に、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択する処理であるが、第2階層の手相線の入力の処理によって、形態の詳細が決定された手相線を選択するものである。
【0132】
次に、選択された手相線に対する第3階層の手相線データをROM112から読み出し(ステップS437)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第3階層用の形態が異なる複数の手相線を表示装置142に表示する(ステップS439)。
【0133】
上述したように、第3階層用の形態が異なる複数の手相線データは、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めたデータである。これらの第3階層用の複数の手相線は、手相線の種類ごとに定められている。すなわち、生命線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、頭脳線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、さらに、感情線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められている。これらの手相線は、第3階層の手相線データとしてROM112に記憶されている。
【0134】
例えば、上述したステップS435の処理で、ユーザが頭脳線を選択した場合には、ステップS437の処理によって、頭脳線に対して予め定められている第3階層用の手相線データをROM112から読み出し、ステップS439の処理で、ROM112から読み出した第3階層用の手相線データを表示装置142に表示する。
【0135】
このような処理をすることによって、例えば、図8(b)に示すような、頭脳線に対して予め定められている4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4が、表示装置142の右側に表示される。第3階層用の手相線Z3−1は、右端部の近くで分岐点を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−2は、略中央で分岐点を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−3は、略中央で島紋を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−4は、左端部の近くで分岐点を有する頭脳線である。
【0136】
このように、頭脳線に対して予め定められている4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4を表示し、4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4のうちの1本を選択することによって、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0137】
同様に、生命線や感情線についても、複数本の異なる第3階層用の手相線を予め定めて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。このようにすることで、ステップS435の処理で、ユーザが生命線を選択したときには、生命線に対して予め定められている複数本の異なる第3階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。また、ステップS435の処理で、ユーザが感情線を選択したときには、感情線に対して予め定められている複数本の異なる第3階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。
【0138】
このように第3階層の手相線の入力の処理をすることで、頭脳線や生命線や感情線に対して、第2階層よりも詳細な形態を定めることができる。
【0139】
上述したステップS439の処理を実行した後、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS441)。1つの手相線を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS443)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0140】
一方、ステップS443の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS435に処理を戻す。
【0141】
また、上述したステップS441の判断処理で、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS445)。
【0142】
第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったときには、図8(c)のように、ユーザが選択した手相線が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0143】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS447)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS449)。上述したステップS449の処理を実行することによって、図8(d)のように、ユーザが選択した頭脳線を含む手相線の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0144】
この鑑定の内容も、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS449の処理は、第1階層と第2階層と第3階層との入力の処理によって選択された手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。このように、第1階層と第2階層と第3階層との入力の処理によって選択された手相線を用いて鑑定をすることにより、ステップS429の鑑定よりも詳細な鑑定をすることができる。
【0145】
上述したステップS445の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS449の処理を実行したときには、第3階層用の手相線を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS451)。すなわち、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。手相線を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS435に処理を戻す。
【0146】
処理をステップS435に戻すことによって、第3階層の複数の手相線から1つの手相線を選択し直すことができる。また、ステップS435の処理を実行することによって、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択して、その選択した手相線に対する第3階層の複数の手相線から1つの手相線を選択することができる。
【0147】
上述したステップS435〜S451の処理を実行することによって、第3階層の手相線を入力することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との各々のより詳細な形態を決定することができる。
【0148】
上述したステップS401〜S451の処理を実行することによって、横線に含まれる手相線を第1階層から第3階層に亘って選択して、横線に含まれる手相線の形態を決定することができる。
【0149】
<<<縦線入力処理>>>
手相線のうちの横線は、図4に示したサブルーチンを実行することによって入力することができる。縦線についても、同様の処理(図示せず)を実行することによって、縦線に含まれる手相線の形態を決定することができる。例えば、縦線についても、横線の入力と同様に、縦基本線である運命線と太陽線とを、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理によって入力することができる。
【0150】
縦線についても、第1階層の手相線の選択の処理によって、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定めることができる。すなわち、運命線と太陽線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0151】
さらに、縦線についての第2階層の手相線の選択の処理によって、第1階層の手相線の選択の処理により定められた手相線の形態の詳細を定めることができる。すなわち、具体的には、運命線と太陽線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。
【0152】
例えば、図9(a)に示したように、運命線について、3本の第2階層用の手相線U2−1〜U2−3を予め定めておき、表示装置142に表示する。第2階層用の手相線U2−1は、右下方向に延びる運命線である。また、第2階層用の手相線U2−2は、略真下方向に延びる運命線である。さらに、第2階層用の手相線U2−3は、左下方向に延びる運命線である。このように、3本の第2階層用の手相線U2−1〜U2−3のうちの1本をユーザが選択することによって、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0153】
例えば、ユーザが手相線U2−1を選択したときには、図9(b)に示すように、ユーザが選択した手相線U2−1を含む手相線が、表示装置142の中央に表示される。
【0154】
このように、縦線についても、第1階層の手相線の選択の処理と第2階層の手相線の選択の処理とを実行することにより、運命線と太陽線との各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0155】
さらにまた、縦線についても、第3階層の手相線の選択の処理によって、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。すなわち、具体的には、運命線や太陽線などの手相線の種類や線の状態や線の構造などの詳細な形態を定めることができる。
【0156】
<<<特徴線入力処理>>>
特徴線についても、図4に示したサブルーチンと同様の処理(図示せず)を実行することによって、特徴線に含まれる手相線の形態を決定することができる。この特徴線についても、横線や縦線の入力と同様に、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理によって入力することができる。第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行することによって、特徴線について、概略の形態から詳細な形態までを定めることができる。
【0157】
<<<鑑定の処理>>>
上述したように、横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し(図3のステップS301〜S311)、最終的に、鑑定を実行する(図3のステップS315)。横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の処理によって手相線を決定することで、手相線の詳細な形態まで定めることができ、詳細な形態まで定めた手相線を用いて鑑定をすることで、より的確かつより詳細な鑑定結果を表示することができる(図3のステップS317)。
【0158】
また、上述した図4のステップS411、S429及びS447に示したように、第1階層〜第3階層の階層ごとに鑑定を実行できるようにしたことで、暫定的な鑑定を実行することができ、概略的な鑑定結果を知得することもできる。
【0159】
以上のようにしたことで、ユーザの要望に応じて、概略の鑑定から詳細な鑑定までの複数の段階の鑑定を実行して表示することができる。
【0160】
<<<処理の階層の数>>>
上述した第1の実施の形態では、横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する場合を示したが、横線と縦線と特徴線との各々で、処理の階層の数を異ならしめてもよい。例えば、横線と縦線とについては、第1階層〜第4階層の手相線の選択の処理を実行し、特徴線については、第1階層〜第2階層の手相線の選択の処理を実行する。手相線の形態の特徴が複雑な場合には、階層を増やすことによって、手相線の形態をより詳細に決定して、より的確な鑑定をすることができる。また、手相線の形態の特徴が単純な場合には、階層を減らすことによって、処理を簡略化することができる。
【0161】
また、上述した第2階層及び第3階層の処理では、手相線の種類を予め指定してから、その手相線の形態を定めるように処理をする。このため、手相線の種類を判別するための処理をする必要がないので、処理を簡略化できるとともに、手相線の種類を誤って判別することがなく、鑑定の精度を向上させることができる。
【0162】
<<<<第2の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態の手相鑑定装置100では、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行して、概略の形態から詳細な形態までを定めるものであった。
【0163】
この第1の実施の形態における第1階層の手相線の選択の処理は、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものであった。さらに、第2階層の手相線の選択の処理は、第1階層の手相線の選択の処理で選択された手相パターンを構成する各々の手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものであった。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものであった。
【0164】
上述したように、第1の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理で、手相線の始点を定め、第2階層の手相線の選択の処理で、手相線の終点を定めるものであった。この第2の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理で、手相線の始点と終点とを定め、始点と終点との間の結ぶ線を選択するものである。
【0165】
第1階層の手相線の処理として、図10に示すように、ユーザの操作によって、手相線の始点を定め(図10(a))、手相線の終点を定める(図10(b))。次に、第2階層の手相線の処理として、線形を選択することによって定め(図10(c))、第3階層の手相線の処理として、線種を選択することによって定める(図10(d))。このようにすることで、図10(e)に示すように、始点と終点と線形と線種とが定められた手相線を決定することができる。
【0166】
この第2階層の手相線の処理である線形の決定は、始点と終点との間を結ぶ手相線の形状を定めるものである。例えば、始点と終点との間を結ぶ線を、直線にするか、上に凸の曲線にするか、下に凸の曲線にするかを選択したり、さらには、曲線の場合には、曲線の曲率も選択したりする。第2の実施の形態の第1階層及び第2階層の手相線の処理を実行することによって、第1の実施の形態の第1階層及び第2階層の手相線の処理と同様に、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0167】
さらに、第3階層の手相線の処理である線種の決定は、上述した第1の実施の形態の第3階層の手相線の選択の処理と同様に、手相線に含まれる各種の線や点、島等の手相線の状態に変化を与える手相線(強調相)を決定するものである(図10(f)参照)。
【0168】
第2の実施の形態における第1階層〜第3階層の手相線の処理を実行することによって、横線と縦線と特徴線とを入力することができ、最終的に、鑑定を実行することができる。横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の処理によって手相線を決定することで、手相線の詳細な形態まで定めることができ、詳細な形態まで定めた手相線を用いて鑑定をすることで、より的確かつより詳細な鑑定結果を表示することができる(図3のステップS317)。
【0169】
なお、第2の実施の形態においても、第1階層〜第3階層の各々の手相線の処理で、暫定的な鑑定を実行することができる。このようにすることで、第2の実施の形態でも、概略的な鑑定結果を知得することもできる。
【0170】
以上のようにしたことで、ユーザの要望に応じて、概略の鑑定から詳細な鑑定までの複数の段階の鑑定を実行して表示することができる。
【0171】
<<<<第3の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態では、ユーザの操作によって、手相線を選択して入力し、入力した手相線を用いて鑑定をするものであった。入力した手相線を単に鑑定に用いるだけでなく、他の手相線と比較できるようにしてもよい。特に有名人や著名人の手相と比較できるようにすることで、入力した手相線との相違や、入力した手相線を用いて鑑定の相違を表示できるようにしてもよい。
【0172】
上述したROM112に、有名人や著名人などの手相線データを予め記憶させておく。このとき、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさや形状に対応させた手相線を手相線データとしてROM112に記憶させておく。
【0173】
有名人や著名人などの実在する人物は、様々に異なる大きさ及び形状の手のひらを有する。したがって、有名人や著名人の手相線は、異なる大きさ及び形状の手のひらに形成されており、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線を、そのままデータ化しただけでは、比較が困難になったり、比較に時間を要したり、比較の精度が低下したりする可能性がある。
【0174】
このため、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線を、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさと形状とに対応させて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。
【0175】
図11は、手相線を比較するためのサブルーチンである。このサブルーチンでは、比較することができる手相線について、比較をするための各種の処理を実行する。ここで、比較することができる手相線とは、手相線の種類について、第1の実施の形態や第2の実施の形態によって入力された手相線(以下、単に入力された手相線と称する。)と、有名人や著名人の手相線とで、手相線の種類について対応するものが存在することを意味する。例えば、入力された手相線と有名人や著名人の手相線とのうちの一方のみにしか、感情線が入力されていない場合には、比較することができない。このような場合には、感情線については、比較の対象とはせず、比較できる手相線について処理を実行する。
【0176】
最初に、比較することができる手相線について、形状が一致するか否かを判断する(ステップS1111)。
【0177】
さらに、手相線の始点と終点の位置が一致しているか(ステップS1113)、手相線の長さが一致しているか(ステップS1115)、手相線の方向が一致しているか(ステップS1117)、手相線の曲率が一致しているか(ステップS1119)、その他の処理によって、手相線が一致しているか(ステップS1121)を判断する。これらの判別結果から類似度を算出して類似度を表示し(ステップS1123)、本サブルーチンを終了する。
【0178】
上述したように、第1の実施の形態においても、第2の実施の形態においても、一定の大きさ及び形状を有する仮想的な手のひらに対して、手相線を入力して決定するものであった。したがって、2つの手相線を比較するときに、規格化をすることなく、直ちに手相線の比較をすることができる。
【0179】
上述した手相線の比較は、例えば、2つの手相線の各々の手相線データから相関係数を算出して、相関係数の値から2つの手相線の類否を判断することができる。このような手相線の比較をする場合に、比較する2つの手相線を定めた手のひらの大きさが異なるときには、まず、画像処理によって、手のひらの大きさや形状を一致させて、規格化する必要がある。この規格化の処理が十分でなかった場合には、相関係数を適切に算出できず、類否を誤ってしまう可能性が生ずる。
【0180】
しかしながら、上述したように、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、一定の大きさ及び形状を有する仮想的な手のひらに対して手相線を入力するとともに、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線も、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさと形状とに対応させて、手相線データとしてROM112に記憶させておくため、手相線を規格化する必要がない。したがって、2つの手相パターンの類否判断を誤って判別することを防止することができる。例えば、一方の生命線と他方の頭脳線とを比較してしまうことを防止することができる。また、規格化する処理をする必要がないので、処理を簡略化することができ、迅速に類否判断をすることができる。
【0181】
このようにすることで、2つの手相線の単なる鑑定結果の比較のみならず、2つの手相線の形態の比較も併せて行って、その結果を表示することができる。
【0182】
<<<<第4の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理において、第1階層の4つの横線群A〜Dのみから1つの横線群を選択する場合を示した。また、第2階層の手相線の選択の処理においては、第2階層の3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3から1本の手相線を選択する場合を示した。さらに、第3階層の手相線の選択の処理においては、4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4から1本の手相線を選択する場合を示した。
【0183】
手相線の形態は、個々人によって異なるものである。したがって、多数の形態の手相線を予め定め、これらの多数の形態の手相線から選択して鑑定できるようにすることで、あらゆるユーザに対応させることができる。しかしながら、多数の形態の手相線を定めた場合には、ユーザが所望する手相線を探すことが困難になったり、手相線を選択する操作に時間を要したり、操作に慣れる必要が生じたりする。この第4の実施の形態では、あらゆるユーザに対応させるために、ユーザが選択可能な手相線を数多く定めるとともに、手相線の選択の操作を容易にすることができ、ユーザが所望する手相線を短時間に探すことができる手相鑑定装置400を提供する。
【0184】
本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400のハードウエアの構成は、第1の実施の形態の手相鑑定装置100と同様であり、したがって、以下では、CPUやROMなどのハードウエアを構成する要素については、同様の符号を付して説明する。すなわち、手相鑑定装置400は、CPU110と、ROM112と、RAM114とを有する。これらのCPU110とROM112とRAM114とは、入出力バス120によって電気的に接続されている。入出力バス120には、入力インターフェイス130も電気的に接続されている。入力インターフェイス130には、キーボード132とマウス134とが電気的に接続されている。入出力バス120には、表示駆動装置140が電気的に接続されている。表示駆動装置140には、表示装置142が電気的に接続されている。
【0185】
図12は、第4の実施の形態の手相鑑定装置400のCPU110によって実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、図4に示したものと同様のもので、手相線のうちの横線をユーザの操作に応じて入力する処理のサブルーチンである。なお、上述した図4のサブルーチンと同様の処理をするステップについては、同じ符号を付した。
【0186】
図12のサブルーチンの処理は、図4のサブルーチンと同様に、手相線の入力は、複数の手相線から選択することによって行われる。複数の手相線の各々の形態は予め定められている。予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶させている。ROM112から手相線データを読み出して、表示装置142に手相線を表示して、ユーザに手相線を選択させることができる。手相線データは、手相線を表示装置142に表示するためのデータである。複数の手相線について、第1階層用の手相線データと、第2階層用の手相線データと、第3階層用の手相線データとがROM112に記憶されている。
【0187】
第1階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第1階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。また、第2階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第2階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。同様に、第3階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第3階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。
【0188】
第1階層の手相線の選択の処理は、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものである。したがって、第1階層用の手相線データは、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどを異ならしめて定められたデータである。また、第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものである。したがって、第2階層用の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものである。したがって、第3階層用の手相線データは、線の種類や線の状態や線の構造などを異ならしめて定められたデータである。
【0189】
なお、第1階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS401、S1211、S403〜S415及びS1213の処理である。また、第2階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS417、S419、S1215、S421〜S433及びS1217の処理である。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS435、S437、S1219、S439〜S451及びS1221の処理である。
【0190】
<<<横線入力処理の詳細>>>
<<第1階層の手相線の入力>>
図4のサブルーチンと同様に、この横線についての第1階層の手相線の入力の処理は、ステップS401、S1211、S403〜S415及びS1213である。上述したように、横線についての第1階層の対象は、生命線、頭脳線、感情線などの複数の手相線である。この第1階層の手相線の入力の処理では、これらの複数の手相線の全体的な形態を定めるための処理である。この第1階層における手相線の全体的な形態とは、手のひらにおける複数の手相線の位置や配置や、複数の手相線の始点の位置や長さなどである。このように、第1階層の手相線の入力の処理では、複数の手相線(横線)を対象としているので、以下では、これらを第1階層の横線群と称する。
【0191】
最初に、図4のサブルーチンと同様に、ステップS401の処理を実行して、第1階層用の手相線データをROM112から読み出す。
【0192】
次に、後述する表示内容順序決定のサブルーチンを呼び出して、第1階層の横線群の表示の順序を決定する(ステップS1211)。この表示順序決定の処理を実行することによって、第1階層の横線群を表示装置142に表示する順番を並べ替えて決定する。この順序は、ユーザが手相線を選択した操作の履歴(以下、操作履歴と称する。)に応じて決定される。この第1階層における操作履歴は、ユーザが選択した横線群を示す情報である。後述するように、ユーザが横線群を選択するたびに、ユーザが選択した横線群を識別するための識別情報がRAM114に記憶され、これを操作履歴とする。
【0193】
図13は、表示順序決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。最初に操作履歴が存在するか否かを判断する(ステップS1311)。操作履歴は、後述するステップS1213、S1217又はS1221の処理によってRAM114に記憶される識別情報である。この識別情報は、ユーザが選択した横線群を識別する識別情報である。
【0194】
ステップS1311の判断処理で操作履歴が存在しないと判別したとき(NO)には、予め定められた手相線が表示されるように決定し(ステップS1313)、本サブルーチンを終了する。
【0195】
ステップS1311の判断処理で操作履歴が存在すると判別したとき(YES)には、操作履歴を用いて、ユーザが選択した手相線に類似した形態を有する手相線を、似た順番になるように並べ替えて(ステップS1315)、本サブルーチンを終了する。
【0196】
この図13に示した表示順序決定処理のサブルーチンは、第1階層、第2階層及び第3階層の全てにおいて呼び出されて実行される(ステップS1211、S1215及びS1219)。
【0197】
図13に示した表示順序決定の処理において、ユーザが手相線を選択した操作履歴が存在しない場合には、予め定められた第1階層の横線群が表示されるように決定する。この予め定められた第1階層の横線群は、代表的かつ基本的なものが好ましい。代表的かつ基本的な第1階層の横線群として、例えば、上述した第1の実施の形態における4つの横線群A〜Dがある(図6(a)参照)。
【0198】
ユーザの操作履歴が存在しない場合には、ユーザが最終的に選択する手相線を推定できない状態である。したがって、あらゆる形態の横線群をユーザが幅広く選択できるように、第1階層の横線群を表示装置142に表示するのが好ましい。すなわち、ユーザの操作履歴が存在しない場合には、まず、最も代表的で基本的な第1階層の横線群を表示装置142に表示するのが好ましい。最も代表的で基本的な第1階層の横線群は、手相線の形態の特徴が互いに相違するように定めておくのが好ましい。また、第1の実施の形態では、4つの横線群A〜Dのみを用いたが、この第4の実施の形態では、4つの横線群に限られることなく、横線群を構成する手相線の形態の特徴が互いに相違するものであれば、4つよりも多い横線群を定めてもよい。
【0199】
なお、操作履歴が存在しない場合とは、例えば、手相鑑定装置100を立ち上げた後や、ユーザが入れ替わってデータを初期化した後などがある。このような状態は、ユーザは、未だ操作していない状態であり、操作履歴が存在しない状態である。
【0200】
図13に示した表示順序決定の処理において、ユーザの操作履歴が存在する場合には、この操作履歴に応じて、第1階層の手相線の表示の順番が決定される。すなわち、ある形態を有する横線群をユーザが既に選択していた場合には、その選択された横線群に類似した形態を有する手相線をユーザが探していると推定できる。したがって、ユーザが選択した手相線に類似した形態を有する手相線を表示装置142に表示することによって、ユーザが選択する可能性の高い手相線を表示装置142に表示することができる。
【0201】
例えば、操作履歴が存在しない場合に、4つの横線群A〜Dが表示装置142に表示され、ユーザが横線群Bを選択したときには、ユーザは、横線群Bに似た形態の手相線を探していると推定することができる。したがって、横線群Bに似た形態の手相線が、優先して表示装置142に表示されるように、表示の順序を並び替えるのが好ましい。すなわち、ユーザが手相線を選択する操作をするときに、横線群Bに最も似ている形態の手相線が最初に表示され、手相線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように、表示の順序を並び替える。
【0202】
このように、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。ステップS1211の処理の対象は、第1階層の手相線である。したがって、手相線の形態とは、手のひらにおける手相線の位置や、その始点の位置や長さなどである。
【0203】
上述したステップS1211の処理を実行した後、第1階層の横線群を表示装置142に表示する(ステップS403)。ステップS403の処理は、第1の実施の形態のステップS403と同様の処理を実行する。
【0204】
なお、表示装置142に表示すべき手相線の数が多く、表示装置142において一つの画面(一つのページ)で全ての手相線を表示することができない場合もあり得る。このような場合には、ユーザの操作に応じて、表示装置142において、スクロール表示したり、改ページしたりできるようにすればよい。
【0205】
上述したステップS403の処理を実行した後、ステップS405〜S415の処理を実行する。これらの処理は、第1の実施の形態におけるものと同様の処理を実行する。
【0206】
さらに、ステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、操作履歴をRAM114に記憶させ(ステップS1213)、上述したステップS405に処理を戻す。このステップS1213の処理は、ユーザが選択した横線群を識別するための識別情報をRAM114に記憶する処理である。この選択した横線群を識別するための識別情報を操作履歴とする。このように、横線群を変更する操作を行うたびに、操作履歴はRAM114に記憶される。
【0207】
このように、RAM114に記憶された操作履歴は、ステップS1211の表示順序決定の処理を実行する際に、RAM114から読み出されて、表示順序を決定するときに用いられる。
【0208】
<<第2階層の手相線の入力>>
第1階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの横線群の手相線の各々の詳細な形態を定める処理を実行する。図12のステップS1215とS1217の処理を除いて、第1の実施の形態における第2階層の手相線の入力と同様である。
【0209】
ステップS1215は、上述したステップS1211と同様に、第2階層の手相線の表示順序を決定する処理を実行する。また、ステップS1217においては、第2階層の手相線の操作履歴をRAM114に記憶させる。例えば、ステップS417の処理で、ある形態を有する頭脳線が選択されたときには、ステップS1215の処理によって、その選択された頭脳線に似た形態の頭脳線が、優先して表示装置142に表示されるように表示の順序を並び替える。すなわち、選択された頭脳線に最も似ている形態の頭脳線が最初に表示され、頭脳線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように表示の順序を並び替える。
【0210】
このように、第2階層の手相線の入力においても、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。
【0211】
<<第3階層の手相線の入力>>
第2階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの手相線の更なる詳細な形態を定める処理を実行する。図12のステップS1219とS1221の処理を除いて、第1の実施の形態における第3階層の手相線の入力と同様である。
【0212】
ステップS1219は、上述したステップS1211やS1213と同様に、第3階層の手相線の表示順序を決定する処理を実行する。また、ステップS1221において、第3階層の手相線の操作履歴をRAM114に記憶させる。例えば、ステップS435の処理で、ある形態を有する感情線が選択されたときには、ステップS1219の処理によって、その選択された感情線に似た形態の感情線が、優先して表示装置142に表示されるように表示の順序を並び替える。すなわち、選択された感情線に最も似ている形態の感情線が最初に表示され、感情線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように表示の順序を並び替える。
【0213】
このように、第3階層の手相線の入力においても、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。
【0214】
また、この第4の実施の形態においても、ステップS411、S429及びS447の処理を実行することによって、第1階層や第2階層や第3階層において、概略的な鑑定をすることができる。すなわち、各階層で、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。
【0215】
<第1階層用の手相線データ>
図14は、第4の実施の形態の第1階層の手相線の入力の処理で用いる手相線データとその類似データとを示すテーブルの例である。上述したように、第1階層の手相線の入力の処理は、第1階層の横線群を選択する処理である。
【0216】
図14に示した例では、第1階層の手相線として、Aグループに含まれる横線群、Bグループに含まれる横線群、Cグループに含まれる横線群及びDグループに含まれる横線群を定めて用いる。これらの横線群は、生命線と頭脳線と感情線とからなる手相線の群である。
【0217】
Aグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致する形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このAグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Bグループは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このBグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Cグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とが離隔している形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このCグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Dグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った形態を有する点で共通する横線群をグループ化したものである。このDグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。
【0218】
なお、上述した横線群Aは、Aグループに含まれ、横線群Bは、Bグループに含まれ、横線群Cは、Cグループに含まれ、さらに、横線群Dは、Dグループに含まれる。以下では、この横線群Aを横線群A1と称し、横線群Bを横線群B1と称し、横線群Cを横線群C1と称し、さらに、横線群Dを横線群D1と称する。
【0219】
Aグループは、横線群A1〜A20の20個の横線群からなる。Bグループは、横線群B1〜B15の15個の横線群からなる。Cグループは、横線群C1〜C22の22個の横線群からなる。Dグループは、横線群D1〜D34の34個の横線群からなる。これらの横線群の手相線データは、ROM112に記憶されている。なお、図14に示したテーブルには、横線群A1〜A20の手相線データの各々をP−A1〜P−A20として示し、横線群B1〜B15の手相線データの各々をP−B1〜P−B15として示し、横線群C1〜C22の手相線データの各々をP−C1〜P−C22として示し、さらに、横線群D1〜D34の手相線データの各々をP−D1〜P−D34として示した。これらは、横線群を識別するための識別情報であり、手相線データは、ROM112の所定の記憶領域に、ビットマップデータやベクトルデータなどのように、表示装置142に表示できるデータとして記憶されている。
【0220】
また、図14のテーブルに示すように、横線群A2〜A20の各々が、横線群A1に類似している類似度(DS−A1〜DS−A20)と、横線群B2〜B15の各々が、横線群B1に類似している類似度(DS−B1〜DS−B15)と、横線群C2〜C22の各々が、横線群C1に類似している類似度(DS−C1〜DS−C22)と、横線群D2〜D34の各々が、横線群D1に類似している類似度(DS−D1〜DS−D34)とが、ROM112の所定の記憶領域に類似データとして記憶されている。なお、ROM112には、これらの類似度(DS−A1〜DS−A20、DS−B1〜DS−B15、DS−C1〜DS−C22及びDS−D1〜DS−D34)は、具体的な数値で記憶されている。たとえば、数値が1に近いほど、類似していることを示し、数値が0に近いほど、類似していないことを示す。このように、類似度を数値化してROM112に記憶させておくことで、比較する横線群が類似しているか否かの判断を容易にすることができる。
【0221】
この類似度を示す数値として、手相線データを用いて算出した相関係数を用いるのが好ましい。図14に示したテーブルでは、A〜Dグループごとに、そのグループに含まれる手相線の類似度のみを算出して用いたが、A〜Dグループに含まれる全ての手相線に対する類似度を算出して用いてもよい。このようにすることで、異なるグループに含まれる手相線の類似度も参照することができ、異なるグループに含まれる手相線も、似ている順番に含めることができる。
【0222】
上述したように、ステップS1211の表示順序決定の処理では、ユーザが手相線を選択した操作履歴が存在する場合には、この操作履歴を用いて、ROM112に記憶されている類似度を参照して、ユーザが所望していると推定される手相線についての順序を定めて、その順序で表示装置142に手相線を表示する。
【0223】
<<<<第5の実施の形態>>>>
さらに、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の各階層における操作者の選択を補助するため、相違部分を強調するための注目領域を、補助画像として手相線に重畳させて表示してもよい。例えば、横線の第1階層の手相線の入力においては、図6(a)に示すように、円形状や楕円形状等の線で囲まれた注目領域を、補助画像として4つの横線群A〜Dに重畳させて表示した。
【0224】
具体的には、手のひらの画像と横線群A〜Cとに重畳させて、円形状の注目領域を補助画像として表示した。このように注目領域を表示したことにより、横線群Aは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致した複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。また、横線群Bは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。さらに、横線群Cは、生命線の始点と頭脳線の始点とが、離隔している複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。また、横線群Dの手のひらの画像に、楕円形状の注目領域を補助画像として重ねて表示した。このように注目領域を表示したことにより、横線群Dは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った手相線であることを操作者に着目させることができる。
【0225】
このように、4つの横線群A〜Dの各々について、その特徴となる箇所に、円形状や楕円形状等の線で囲まれた注目領域を補助画像として重畳して表示することで、注目領域内では、一の横線群の特徴が他の横線群の特徴と相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する横線群を的確に認識させて選択させることができる。
【0226】
また、横線の第2階層の手相線の入力においては、図7(b)に示すように、略縦長の楕円形状の線で囲まれた注目領域を、補助画像として3本の頭脳線の右端部に重畳させて表示した。このように、略縦長の楕円形状の注目領域を表示したことにより、3本の頭脳線の各々は、その右端部が相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する頭脳線を的確に認識させて選択させることができる。
【0227】
さらに、縦線の第2階層の手相線の入力においては、図9(a)に示すように、略横長の楕円形状の線で囲まれた注目領域を、補助画像として3本の運命線の下端部に重畳させて表示した。このように、略横長の楕円形状の注目領域を表示したことにより、3本の運命線の各々は、その下端部が相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する運命線を的確に認識させて選択させることができる。
【0228】
なお、上述した注目領域は、線で囲むことの他に、特定の表示色で他の部位と識別可能に表示してもよい。この場合においても、一の手相線が他の手相線と相違して強調するための注目領域を、重畳させて表示するのが好ましい。このようにすることで、手の平の全体のうちのどの部分に注目して手相線を選択すればよいのかを、注目領域の形状や色彩を用いて操作者に直感的に認識させ、制限された狭い領域内で注目させて、手相線を選択させることができる。このため、手の平の全体の広い領域を視認して、手相線を選択する場合と比較すると、手相線の選択の操作を容易にできる。
【0229】
<<<<第6の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、手相鑑定装置を手相鑑定の専用装置として説明したが、これらに限定されるものでない。上述した手相線を選択して手相パターンを生成し、生成した手相パターンを用いて鑑定する手相鑑定ソフトをインストールした各種の装置でもよい。例えば、手相鑑定ソフトをインストールしたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、家庭用や商用のゲーム機や、携帯電話等の携帯端末装置であってもよい。また、第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、キーボード132やマウス134を用いて手相線を選択する操作を行う場合を示したが、タッチパネルを用いて手相線を選択する操作を行うように構成してもよい。
【0230】
上記の手相鑑定ソフトは、特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報であるか否かを判定基準として手相線をグループ分けすることにより階層的に定められた複数の手相線データと、これら各手相線データに対応付けられた手相情報とが記憶されたメモリから、同一の階層(グループ)における複数の手相線データを読み出して外部から選択可能に表示装置に表示する第1ステップと、
表示装置に表示された手相線データの何れかが選択されたときに、選択された手相線データの手相情報に新たな意味を付加する下位の階層の手相線データを外部から選択可能に表示装置に表示する第2ステップと、
第1ステップと第2ステップとの1以上の繰り返しによって、選択された手相線データの組み合わせによる手相パターンを表示する第3ステップと、
手相パターンを構成する各手相線データに対応付けられた手相情報を前記メモリから読み出して表示可能にする第4ステップと、を備えている。
【0231】
ここで、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」とは、例えば、特定の手相線が「慎重である」という意味の手相情報を有していた場合、この手相情報に「少し慎重」や「非常に慎重」等のような新たな意味を付加する手相情報である。「新たな意味」とは、元の手相情報の意味を限定するものや、詳細な意味にするもの、否定的、肯定的な意味にするものである。本実施の形態においては、手相線の形態の精粗が、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」に対応するため、この手相線の形態の精粗をグループ(階層)分けの判定基準とし、精粗に応じて手相線を階層的に定めている。ただし、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」の関係を有していれば、手相線の形態の精粗以外の手相線が同一の階層に存在していてもよい。
【0232】
さらに、上述した手相鑑定ソフトは、USBメモリやCD、DVD等の記録媒体に記憶され、配布されるようになっていても良い。さらに、手相鑑定ソフトは、インターネット等の通信回線を介してダウンロード可能にされていてもよい。また、手相鑑定ソフトの各ステップの機能を備えた手相鑑定システムであってもよい。具体的には、手相鑑定システムは、表示部と選択部とを備えた複数の携帯型や据置型の端末装置(図1の構成)と、手相鑑定サーバとを通信回線を介して双方向にデータ通信可能に接続し、手相鑑定ソフトの各ステップの機能の全部または一部を、手相鑑定サーバおよび端末装置の何れかに備えた構成にされていてもよい。
【0233】
より具体的には、手相鑑定サーバは、階層的に定められた複数の手相線データと、これら各手相線データに対応付けられた手相情報とが記憶されたメモリやハードディスク等の記憶装置と、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを有している。(a1)は、同一の階層(グループ)における複数の手相線データを読み出して外部から選択可能に端末装置の表示部に表示する処理である。(a2)は、表示部に表示された手相線データの何れかが選択されたときに、選択された手相線データの手相情報に新たな意味を付加する下位の階層の手相線データを外部から選択可能に端末装置の表示部に表示する処理である。(a3)は、選択された手相線データの組み合わせによる手相パターンを端末装置の表示部に表示する処理である。(a4)は、手相パターンを構成する各手相線データに対応付けられた手相情報を記憶装置から読み出して端末装置の表示部に表示や音声出力する処理である。
【0234】
<<<<その他の実施の形態>>>>
本発明を手相鑑定装置のみでなく、手相鑑定システムとしてもよい。例えば、選択手段と表示手段とを有する端末装置と、記憶手段と鑑定手段と有しかつ端末装置と通信可能なサーバと、からなる手相鑑定システムとすることができる。このようにすることで、ネットワークなどを介して手相の鑑定をすることができる。この場合には、端末装置で手相の画像データを取り込んだり、取り込んだ画像データを画像処理したり、画像データをサーバに送信したりすることがないので、端末装置における負荷を軽減することができる。
【0235】
<<<<手相鑑定装置の概要>>>>
本実施の形態における手相鑑定装置100又は400は、
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置100又は400であり、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線(例えば、横線群A、B、C及びD、手相線Z2−1、Z2−2及びZ2−3、手相線Z3−1、Z3−2、Z3−3及びZ3−4、並びに手相線U2−1、U2−2及びU2−3)を示す手相線データが記憶された記憶手段(例えば、ROM112など)と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段(例えば、キーボード132、マウス134及びCPU110など)と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段(例えば、表示装置142など)と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段(例えば、CPU110など)と、を有することを特徴とする。
【0236】
この構成によれば、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することで、手相パターンを生成するので、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。また、選択するだけで、手相パターンを生成することができるので、操作者が装置に不慣れであっても所望する手相パターンを生成でき、鑑定結果の信頼性を向上させることができる。
【0237】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段(例えば、ROM112など)に記憶されたことである。
【0238】
この構成によれば、複数の形態基準毎に対応付けられて手相線データが記憶されているので、所望する手相パターンを容易に生成でき、鑑定の精度を高めることができる。
【0239】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記選択手段(例えば、キーボード132、マウス134及びCPU110など)は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段(例えば、表示装置142など)には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示することである。
【0240】
この構成によれば、複数の手相線を順次選択していくことができるので、複雑な手相パターンであっても、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。
【0241】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に応じて階層的に定められたことである。
【0242】
この構成によれば、手相線の詳細を順次定めていくことができるので、鑑定の精度を徐々に高めていくことができる。
【0243】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさ(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に応じて階層的に定められたことである。
【0244】
この構成によれば、手相線の大まかな形態から細かい形態に至るまで徐々に定めていくことができ、鑑定の精度を徐々に向上させていくことができる。
【0245】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線によって構成される手相パターンにより鑑定する(例えば、図4のステップS411、S429又はS447など)ことである。
【0246】
この構成によれば、大まかな結果から詳細な結果に至るまで鑑定することができるので、操作者の所望する段階の鑑定結果を知得することができる。
【0247】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段(例えば、CPU110など)を有することである。
【0248】
この構成によれば、有名人の手相やその鑑定結果と、入力された手相やその鑑定結果とが、どの程度似ているのか、又はどの程度異なっているのかを知得することができ、手相に興味を持たせることができる。
【符号の説明】
【0249】
100、400 手相鑑定装置
110 CPU
112 ROM
114 RAM
132 キーボード
134 マウス
142 表示装置
【技術分野】
【0001】
手相を構成する手相パターンを生成して鑑定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、手相を鑑定するための手相鑑定装置が考案されてきた。この従来の手相鑑定装置は、スキャナなどの光学読み取り装置によって手の平の画像を取り込み、画像処理を施してから手相を鑑定するものであった(例えば、特許文献1〜特許文献7参照)。このような装置は、フィルタ処理などの各種の画像処理によって、手の平の画像から手相線を抽出するものであった。しかしながら、手の平には指紋や皺などの各種の線が形成されており、各種の画像処理を施しても、手相の鑑定に必要な手相線のみを抽出することは極めて困難であり、鑑定の結果が不正確となりやすかった。また、手相線の抽出の精度を上げようとすると、複数種類の画像処理などが必要になり、処理に要する時間が長くならざるを得なかった。
【0003】
さらに、画像処理により手相線を抽出する場合には、抽出された手相線と予め登録された領域の手相線との対比を行うことによって、手相線の線種や線形を導き出す必要があるが、抽出された手相線が存在する領域の判断や、手相線の線種、線形の判断についても不正確となりやすかった。このため、従来の手相鑑定装置では、大まかな鑑定結果しか得ることができなかった。
【0004】
また、従来の手相鑑定装置では、画像処理による抽出によって手相線を取得するのではなく、手相線をトレース入力するものもあった(例えば、特許文献8及び9参照)。このような従来の手相鑑定装置は、操作者(ユーザ)が自己の操作によってトレース入力するものであっため、操作者が操作に不慣れな場合には、適切な手相線を入力することが困難になり、不正確な手相線が入力されたときには、鑑定の結果も不正確にならざるを得なかった。
【0005】
さらに近年においては、カメラ付きの携帯電話や端末装置で手相の像を撮影し、撮影した手相の像をサーバに送信して鑑定するものもある(例えば、特許文献10及び11参照)。このようなものもサーバで画像処理を行うものであり、上述したように不正確になりやすかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−115615号公報
【特許文献2】特開平5−200157号公報
【特許文献3】特開平5−334419号公報
【特許文献4】特開平7−21348号公報
【特許文献5】特開平7−21366号公報
【特許文献6】特開平8−309033号公報
【特許文献7】特開平10−277259号公報
【特許文献8】特開平5−158882号公報
【特許文献9】特開平5−158883号公報
【特許文献10】特開2002−170045号公報
【特許文献11】特開2006−67486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来の装置では、画像処理による手相線の抽出は不十分であった。また、不慣れな操作者が手相線を操作した場合には、適切に入力することが困難であった。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、操作者が、的確にかつ迅速に手相線を入力することができるともに、操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができ、手相を的確に鑑定できる手相鑑定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような目的を達成するために、本発明においては、以下のような手相鑑定装置を提供する。
【0010】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であり、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶された記憶手段と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段と、を有することである。
【0011】
この構成によれば、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することで、手相パターンを生成するので、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。また、選択するだけで、手相パターンを生成することができるので、操作者が装置に不慣れであっても所望する手相パターンを生成でき、鑑定結果の信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶されたことである。
【0013】
この構成によれば、複数の形態基準毎に対応付けられて手相線データが記憶されているので、所望する手相パターンを容易に生成でき、鑑定の精度を高めることができる。
【0014】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記選択手段は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示することである。
【0015】
この構成によれば、複数の手相線を順次選択していくことができるので、複雑な手相パターンであっても、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。
【0016】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められたことである。
【0017】
この構成によれば、手相線の詳細を順次定めていくことができるので、鑑定の精度を徐々に高めていくことができる。
【0018】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められたことである。
【0019】
この構成によれば、手相線の大まかな形態から細かい形態に至るまで徐々に定めていくことができ、鑑定の精度を徐々に向上させていくことができる。
【0020】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンにより鑑定することである。
【0021】
この構成によれば、大まかな結果から詳細な結果に至るまで鑑定することができるので、操作者の所望する段階の鑑定結果を知得することができる。
【0022】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段を有することである。
【0023】
この構成によれば、有名人の手相やその鑑定結果と、入力された手相やその鑑定結果とが、どの程度似ているのか、又はどの程度異なっているのかを知得することができ、手相に興味を持たせることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の手相鑑定装置は、的確にかつ迅速に手相線を入力することができ、操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができ、手相を的確に鑑定できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における手相の鑑定の手順の概略を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100において実行される手相の鑑定のメイン処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100において実行される手相の鑑定の横線入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100のROM112に記憶されている第1階層用〜第3階層用の手相線データの構成を示すテーブルである。
【図6】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第1階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第2階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における横線入力の第3階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における縦線入力の第2階層の手相線の入力の例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態による手相線の入力の例を示す図である。
【図11】比較する手相線の形態の類否を判断するための処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400において実行される手相の鑑定の横線入力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】表示する手相線の順番を定める処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400のROM112に記憶されている第1階層用の手相線データの構成を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<<<本発明の実施の形態に係る特徴>>>
以下では、本発明の実施の形態に係る特徴について説明する。
【0027】
本発明の実施の形態に係る特徴は、手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であり、記憶手段と選択手段と表示手段と鑑定手段とを有することである。
【0028】
記憶手段には、手相線データが記憶されている。手相線データは、手相パターンを生成するために、データ処理できるように手相線をデータ化したものである。手相線は、複数の選択用手相線からなる。
【0029】
選択手段は、操作者が操作できるものである。選択手段は、操作者の操作に基づいて、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する。複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することによって、手相パターンが生成される。また、表示手段は、選択された所定の手相線を表示するものである。鑑定手段は、選択された所定の手相線によって生成された手相パターンにより手相の鑑定をする。
【0030】
本明細書において、手相パターンは、手のひらに形成された手相の全体を示す外見や外観をいう。ここで、手のひらは、実際の手のひらのみならず、演算処理などで用いるために仮想的に定められた手のひらも含む。したがって、手相パターンには、仮想的に定められた手のひらに形成する手相も含まれる。
【0031】
手相線は、手相パターンを構成する線や線群であり、各種の形状や大きさや広がりなどを有する線や線群をいう。なお、手相線は、手のひらに形成されたものであり、複数の短い線が集まって構成されている場合が多く、1本の線として扱うことができないものもあるが、このような場合には、所定の纏まった線群を単一の手相線として扱う。このような観点から、上述したように、手相線を、線のみならず線群とも称する。さらに、手相線には、単なる線や線群のみならず、楕円や多角形などの形状を有するものや、線によって囲まれた領域や、手のひらの所定の位置において広がった領域も含まれる。
【0032】
また、本明細書において、手相線の形態は、手のひらに形成された手相線のかたちやありさまをいう。手相線の形態には、鎖状線、二重ライン、姉妹線、中断線、波線などがある。例えば、鎖状線は、鎖状の形の線がからんだり連なったりして形成されている線をいう。二重ラインは、主要の線に平行して形成された長い線をいう。姉妹線は、主要の線に平行して形成された短い線をいう。中断線は、線が途中で切れているものをいう。波線は、波打つように蛇行して形成された線をいう。
【0033】
上述したように、本明細書においては、手相線は、単なる線や線群だけでなく、楕円や多角形などの形状を有するものや、ある程度広がった領域も含まれる。したがって、手相線の形態には、単に線のかたちやありさまだけでなく、全体の形状も含まれる。例えば、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点なども手相線に含まれる。十字紋は、短い二本の線が交わってできる小さな十字状の印をいう。三角紋は、三本の線が三角形を作っている印をいう。島紋は、いずれかの線の上に形成される印であり、島状の形状を有する印をいう。星紋は、3本又は4本の短い線が交差してできる印をいう。四角紋は、4本の線によって形成される四角状の形状を有する印をいう。格子紋は、複数の線が交差することによって形成される格子状の形状を有する印をいう。環紋は、円状の形状を有する印をいう。斑点は、点状の形状を有する印をいう。
【0034】
上述したように、島紋は、いずれかの線の上に形成される印であり、他の手相線とともに形成される印である。これに対して、十字紋などのその他のものは、他の手相線とは独立して形成される印である。
【0035】
なお、本明細書においては、手相線の種類とは、いわゆる手相占いなどに用いる線の種類をいい、例えば、生命線、頭脳線、感情線、運命線、太陽線、財運線、結婚線、向上線などの線をいう。さらに、本明細書においては、手相線の種類には、木星丘、土製丘、太陽丘、水星丘、金星丘、月丘、第1火星丘、第2火星丘、火星平原などの二次元的に又は三次元的に広がった領域も含まれるものとする。
【0036】
また、本明細書においては、後述するように、上述した生命線と頭脳線と感情線との3本の手相線を横基本線と称し、運命線と太陽線との2本の手相線を縦基本線と称する。さらに、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印を特徴線と称する。
【0037】
上述したように、記憶手段には、手相線データが記憶されている。上述した各種の形態を有する手相線が定められ、その手相線に対応した手相線データが記憶手段に記憶されている。この各種の形態を有する手相線が、複数の選択用手相線であり、操作者が選択できるように定められた手相線である。これらの複数の選択用手相線から、操作者が所望するものを選択することによって、操作者が所望する手相パターンを生成することができる。
【0038】
複数の選択用手相線の各々に対して、予め鑑定内容が定められていることが好ましい。この鑑定内容は、操作者が認識できる情報、例えば文字情報などの視認できる情報からなるものが好ましい。操作者が所望するものを選択した手相線に対応した鑑定内容を選択して表示することで、鑑定の結果を表示することができる。
【0039】
このようにしたことにより、的確にかつ迅速に手相線を入力することができるとともに、操作者が操作に不慣れであっても十分に手相線を入力することができる。
【0040】
また、複数の選択用手相線を、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類し、手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶されたものが好ましい。
【0041】
上述したように、複数の選択用手相線を、複数の形態基準毎に分類する。この複数の形態基準は、手相線の形態に基づいて定められたものである。このように、選択用手相線が手相線の形態によって分類されているので、手相線の形態を操作者に識別しやすくでき、操作者が手相線を選択する操作を容易にすることができる。
【0042】
さらに、選択手段は、複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、表示手段に、複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示するのが好ましい。手相線を選択して、選択された所定の手相線を重ねていくことで、手相パターンを生成することができるので、操作に不慣れな操作者であっても、所望する手相パターンを生成することができるとともに、操作に慣れることなく簡便に操作できる手相鑑定装置を提供することができる。
【0043】
この複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められたものが好ましい。手相線の形態が粗いものは、手相線の全体的な形態を特定するものである。また、手相線の形態が細かいものは、手相線の部分的な形態を特定するものである。このようにすることで、手相線の形態の全体的な特徴から部分的な特徴までを定めて、手相パターンを生成することができる。
【0044】
また、複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められたものが好ましい。手相線が占める範囲の大きいものは、手相線の全体的な形態を特定するものである。また、手相線が占める範囲の小さいものは、手相線の部分的な形態を特定するものである。このようにすることで、手相線の形態の全体的な特徴から部分的な特徴までを定めて、手相パターンを生成することができる。
【0045】
鑑定手段は、選択手段によって所定の手相線が選択される度に鑑定するものが好ましい。最終的な手相パターンを生成するよりも前に、暫定的な鑑定をすることができ、操作者は、鑑定の概略的な結果を迅速に知得することができる。
【0046】
操作者によって手相線が選択されて生成された手相パターンと、有名人の手相パターンとを比較することにより、生成された手相パターンの人物の運勢と、有名人の運勢とを比べて楽しむことができる。
【0047】
<<<<第1の実施の形態>>>>
本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100では、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行できる。第1階層から第3階層に向かって実行することにより、概略の形態から詳細の形態までを定めることができる。
【0048】
<<<手相鑑定装置100の構成>>>
図1は、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100の構成の概略を示すブロック図である。
【0049】
手相鑑定装置100は、中央処理装置110(以下、CPU110と称する。)と、ROM112(リードオンリーメモリ)と、RAM114(ランダムアクセスメモリ)とを有する。これらのCPU110とROM112とRAM114とは、入出力バス120によって電気的に接続されており、これらの間でデータ信号やアドレス信号が入出力できるようになされている。
【0050】
CPU110は、後述する図3及び図4に示す各種のプログラムを所定のタイミングで読み出して実行する。ROM112は、これらの各種のプログラムや、これらのプログラムで用いる定数の値などを記憶する。RAM114は、これらのプログラムを実行したときに用いる変数やフラグの値などを一時的に記憶する。
【0051】
入出力バス120には、入力インターフェイス130も電気的に接続されている。入力インターフェイス130には、キーボード132とマウス134とが電気的に接続されている。キーボード132やマウス134は、操作者であるユーザが操作することができる。ユーザがキーボード132やマウス134を操作することで、操作に応じた操作信号が、キーボード132やマウス134から入力インターフェイス130に供給される。入力インターフェイス130に供給された操作信号は、入力インターフェイス130によって所定の信号に変換されて、入出力バス120に供給される。このようにすることで、CPU110は、キーボード132やマウス134のユーザによる操作に応じた処理を実行することができる。例えば、後述するように、ユーザの操作に応じて手相線を選択する処理を実行することができる。
【0052】
入出力バス120には、表示駆動装置140が電気的に接続されている。表示駆動装置140には、表示装置142が電気的に接続されている。このようにすることで、CPU110の処理によって、所定の画像を表示装置142に表示させることができる。例えば、後述するように、各種の手相線を表示装置142に表示させたり、手相パターンの鑑定の結果を表示装置142に表示させたりすることができる。
【0053】
<<<手相の鑑定の手順の概略>>>
図2は、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100における手相の鑑定の手順の概略を示すフローチャートである。なお、図2に示したフローチャートは、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を概念的に示すためのものである。
【0054】
図2に示すように、本発明の第1の実施の形態の手相鑑定装置100は、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行する。第1階層から第3階層に向かって実行することにより、手相線の詳細を順次定めることができる。具体的は、階層の手相線の選択の処理は、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定める処理である。第2階層の手相線の選択の処理は、第1階層の処理によって定められた手相線の詳細を定める処理である。この第1階層と第2階層との処理を実行することにより、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、第1階層及び第2階層の処理によって定められた手相線の更なる詳細を定める処理である。この第3階層の処理によって、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。
【0055】
第1階層から第3階層に向かって実行することにより、手相線の詳細を漸次定めることができる。また、第1階層から第3階層の各々において鑑定を実行することで、大まかな鑑定結果から、詳細な鑑定結果までを知得することができる。例えば、手相によって、大まかな鑑定結果を知りたい場合には、第1階層や第2階層の処理を実行して鑑定をすれば、操作者は、大まかな鑑定結果を知ることができる。さらに詳細を知りたい場合には、第2階層や第3階層の処理を実行することで、詳細な鑑定結果を知ることができる。
【0056】
このように、第1階層から第3階層に向かって実行できるようにしたことにより、大まかな鑑定結果から詳細な鑑定結果まで、ユーザが所望する詳細レベルの鑑定を行うことができる。
【0057】
最初に、第1階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS101)。この第1階層の手相線の選択の処理は、手のひらに形成された手相パターンの全体のおおよその形態を指定するものである。例えば、この第1階層の手相線の選択の処理によって、主要な手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、これら手相線の始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0058】
次に、第2階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS103)。この第2階層の手相線の選択は、第1階層の手相線の選択の処理で選択された手相パターンを構成する各々の手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。なお、本明細書においては、この第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の「線方向」を決定するための処理と称する。例えば、線方向は、手相線の始点(先端)から終点への方向や終点の位置をいう。
【0059】
上述したステップS101の第1階層の手相線の選択の処理と、ステップS103の第2階層の手相線の選択の処理とを実行することによって、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0060】
さらに、第3階層の手相線の選択の処理を実行する(ステップS105)。この第3階層の手相線の選択は、第2階層の手相線の選択の処理によって定められた手相線の更なる詳細な形態を定めることができる。例えば、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。なお、本明細書においては、この第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の「線種」を決定するための処理と称する。例えば、線種は、手相線に含まれる各種の線や点、島等の手相線の状態に変化を与えるものをいう。
【0061】
最後に、手相の鑑定を実行する(ステップS107)。手相の鑑定は、上述したステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線の全てから得られた情報を表示装置142に文字情報として表示する。このように、上述したステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線から得られた情報の全てを用いて鑑定をすることにより、詳細な鑑定をすることができる。
【0062】
上述した処理では、ステップS101、S103及びS105の処理によって定められた手相線の全てを用いて、ステップS107で鑑定をする場合を示したが、ステップS101、S103及びS105の処理の度に鑑定をするようにしてもよい。このような場合には、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。例えば、手相によって、大まかな鑑定結果を知りたい場合には、第1階層(ステップS101)や第2階層(ステップS103)の処理を実行して鑑定をすれば、大まかな鑑定結果を知ることができる。
【0063】
<<手相線の種類>>
本実施の形態では、上述したように、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを順次実行する。これらの3つの処理は、手相線の種類に応じて別個に実行することができる。上述したように、手相線の種類には、生命線、頭脳線、感情線、運命線、太陽線、財運線、結婚線、向上線などの手相線がある。さらに、手相線には、このような単なる線や線群だけでなく、楕円や多角形などの形状を有して独立して存在するものも含まれる。例えば、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点なども、本実施の形態では、手相線の種類に含まれる。
【0064】
<横基本線(横線)>
上述した生命線、頭脳線、感情線などは、指を揃えて広げた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略垂直方向に形成される。本実施の形態では、このように、揃えた指の方向に対して略垂直方向に形成される手相線を横線と称する。すなわち、手の平を横切る方向成分を主成分とした手相線を横線と称する。特に、上述した生命線と頭脳線と感情線との3本の手相線を横基本線と称する。また、揃えた指の方向に対して略垂直な方向、すなわち、手の平を横切る方向を横方向と称する。
【0065】
<縦基本線(縦線)>
また、運命線、太陽線などは、指を揃えて広げた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略平行方向に形成される。本実施の形態では、このように、揃えた指の方向に対して略平行方向に形成される手相線を縦線と称する。すなわち、手の平を手首側から指先側へ進行する方向成分を主成分とした手相線を縦線と称する。特に、上述した運命線と太陽線との2本の手相線を縦基本線と称する。また、揃えた指の方向に対して略平行な方向、すなわち、手の平を手首側から指先側へ進行する方向、及びその逆方向を、縦方向と称する。
【0066】
<特徴線>
さらに、本実施の形態では、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印、すなわち、孤立した領域に出現する線や島等のマークを特徴線と称する。
【0067】
<<第1階層、第2階層及び第3階層と、横基本線(横線)、縦基本線(縦線)及び特徴線との関係>>
上述したように、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理との3つの処理は、手相線の種類に応じて別個に実行することができる。すなわち、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理との3つの処理は、横基本線(横線)と、縦基本線(縦線)と、特徴線とについて別個に実行される。すなわち、横基本線(横線)について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、縦基本線(縦線)について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、特徴線について第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する。このようにすることで、横基本線(横線)と、縦基本線(縦線)と、特徴線との各々について、これらの詳細を漸次定めることができる。
【0068】
<<<メイン処理>>>
図3は、上述したCPU110によって、所定のタイミングで呼び出されて実行される手相の鑑定のメイン処理を示すサブルーチンを示す。
【0069】
最初に、ユーザが横線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS301)。横線は、上述したように、生命線、頭脳線、感情線などのように、指を揃えた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略垂直方向(横切る方向成分)を主成分とした手相線である。ユーザが横線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、後述する図4に示す横線入力の処理を呼び出して実行する(ステップS303)。
【0070】
この横線入力の処理で、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。横線に含まれる手相線の形態を、例えば、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0071】
一方、ユーザが横線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、ユーザが縦線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS305)。縦線は、上述したように、運命線や太陽線などのように、指を揃えた手のひらにおいて、揃えた指の方向に対して略平行方向(手の平を手首側から指先側へ進行する方向成分)を主成分とした手相線である。ユーザが縦線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、縦線入力の処理(図示せず)を呼び出して実行する(ステップS307)。
【0072】
この縦線入力の処理でも、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。縦線に含まれる手相線の形態を、例えば、運命線、太陽線などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0073】
一方、ユーザが縦線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、ユーザが特徴線を入力する操作をしたか否かを判断する(ステップS309)。特徴線は、十字紋、三角紋、島紋、星紋、四角紋、格子紋、環紋、斑点などの印、すなわち、孤立した領域に出現する線や島等のマークをいう。ユーザが特徴線を入力する操作をしたと判別したとき(YES)には、特徴線入力の処理(図示せず)を呼び出して実行する(ステップS311)。
【0074】
この特徴線入力の処理でも、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の手相線の選択の処理が実行される。特徴線に含まれる手相線の形態を、例えば、十字紋、星紋、四角紋などの手相線の形態を、概略から詳細に向かって、漸次定めることができる。
【0075】
上述したステップS303、S307又はS311の処理を実行した後、又はステップS309の判断処理で、ユーザが特徴線を入力する操作をしていないと判別したとき(NO)には、鑑定を実行する操作をユーザがしたか否かを判断する(ステップS313)。鑑定を実行する操作をユーザがしていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS301に処理を戻す。
【0076】
一方、鑑定を実行する操作をユーザがしたと判別したとき(YES)には、これまでに入力された手相線である横線、縦線及び特徴線に応じて、最終的な鑑定を実行し(ステップS315)、鑑定結果を表示装置142に表示する(ステップS317)。
【0077】
次に、鑑定を終了する操作をユーザがしたか否かを判断する(ステップS319)。鑑定を終了する操作をユーザがしていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS301に処理を戻す。一方、鑑定を終了する操作をユーザがしたと判別したとき(YES)には、本サブルーチンを終了する。
【0078】
この手相の鑑定のメイン処理を実行することによって、横線を入力し、縦線を入力し、特徴線を入力して、これらの入力された横線、縦線及び特徴線により最終的な鑑定をすることができる。なお、上述したように、横線の入力処理では、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、縦線の入力処理でも、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し、さらに、特徴線の入力処理でも、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する。これらの入力処理については後述する。
【0079】
<<<横線入力処理>>>
図4は、手相線のうちの横線をユーザの操作に応じて入力するための処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この図4に示したサブルーチンは、横線を入力するものであるが、上述したように、横線のうち、生命線と頭脳線と感情線との重要な3本の手相線からなる横基本線のみを入力するものでもよい。
【0080】
<<横線入力処理の概略>>
【0081】
図4に示すサブルーチンは、鑑定に用いる手相線のうちの横線をユーザに入力させるためのものである。手相線の入力は、複数の手相線から選択することによって行われる。複数の手相線の各々の形態は予め定められている。予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶されている。ROM112から手相線データを読み出して、表示装置142に手相線を表示して、ユーザに手相線を選択させることができる。なお、図5に、ROM112に記憶させた手相線データを示す。このROM112に記憶させた手相線データについては後述する。
【0082】
このようにユーザは、表示装置142に表示された手相線を選択するだけで鑑定に用いる手相線を入力して決定できるので、手相パターンを容易にかつ迅速に入力することができる。また、予め定められた手相線を選択する操作だけでよいので、手相鑑定装置の操作に対して慣れる必要がない。したがって、手相鑑定装置の操作の慣れや熟練度によって、手相線の形態が異なってしまうことを防止でき、一定の精度を保って手相線を入力することができる。このため、常に、一定の精度を保った鑑定をすることができる。
【0083】
上述したように、予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶されている。手相線データは、手相線を表示装置142に表示するためのデータである。複数の手相線は、上述した第1階層用のものと、第2階層用のものと、第3階層用のものとに分類されて、ROM112に記憶されている。すなわち、第1階層用の手相線データと、第2階層用の手相線データと、第3階層用の手相線データとがROM112に記憶されている。
【0084】
例えば、図5に示すようなテーブルとして、第1階層用〜第3階層用の手相線データがROM112に記憶されている。図5(a)は、第1階層用の手相線データであり、図5(b)は、第2階層用の手相線データであり、図5(c)は、第3階層用の手相線データである。
【0085】
図5(a)に示したテーブルでは、第1階層用の手相線データを固有情報A1〜A6として示した。これらの固有情報A1〜A6は、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報A1〜A4は、横基本線である生命線や頭脳線や感情線を表示するための手相線データ(SZK1〜SZK4)を識別する識別情報である。また、固有情報A5は、縦基本線である運命線や太陽線を表示するための手相線データ(UT)を識別する識別情報である。さらに、固有情報A6は、特徴線を表示するための手相線データ(sike)を識別する識別情報である。
【0086】
図5(b)に示したテーブルでは、第2階層用の手相線データを固有情報B1〜B7として示した。これらの固有情報B1〜B7も、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報B1〜B4は、生命線を表示するための手相線データ(S1〜)を識別する識別情報である。また、固有情報B5〜B7は、頭脳線を表示するための手相線データ(Z1〜)を識別する識別情報である。
【0087】
図5(c)に示したテーブルでは、第3階層用の手相線データを固有情報C1〜C4として示した。これらの固有情報C1〜C4も、ROM112に記憶されている具体的な手相線データを識別する識別情報である。固有情報C1〜C4は、生命線を表示するための手相線データ(S11〜)を識別する識別情報である。
【0088】
なお、図5(a)〜(c)に示したテーブルは、手相線データの一部の例を示すものであり、ROM112には、第1階層用〜第3階層用の手相線データの全てが記憶されている。
【0089】
上述したように、第1階層の手相線の選択の処理は、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものである。したがって、第1階層用の手相線データは、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどを異ならしめて定められたデータである。また、第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものである。したがって、第2階層用の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものである。したがって、第3階層用の手相線データは、線の種類や線の状態や線の構造などを異ならしめて定められたデータである。
【0090】
第1階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第1階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。また、第2階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第2階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。同様に、第3階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第3階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。
【0091】
なお、第1階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS401〜S415の処理で実行される。また、第2階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS417〜S433の処理で実行される。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、図4に示すフローチャートのステップS435〜S451の処理で実行される。
【0092】
<<横線入力処理の詳細>>
<<第1階層の手相線の入力>>
以下では、まず、横線に関する第1階層の手相線の入力の処理について説明する。この横線についての第1階層の手相線の入力の処理は、ステップS401〜S415で実行される。上述したように、横線についての第1階層の対象は、生命線、頭脳線、感情線などの複数の手相線である。この第1階層の手相線の入力の処理では、これらの複数の手相線の全体的な形態を定めるための処理である。この第1階層における手相線の全体的な形態とは、手のひらにおける複数の手相線の位置や配置や、複数の手相線の始点の位置や長さなどである。このように、第1階層の手相線の入力の処理では、複数の手相線(横線)を対象としている。以下では、これらを第1階層の横線群と称する。したがって、本明細書においては、第1階層の手相線は、第1階層の横線群を意味する。
【0093】
最初に、第1階層用の手相線データをROM112から読み出し(ステップS401)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第1階層の横線群を表示装置142に表示する(ステップS403)。このステップS401及びS403の処理を実行することによって、例えば、図6(a)に示すような画像が表示される。
【0094】
図6(a)に示した例では、第1階層の4つの横線群A〜Dが表示装置142に表示される。第1階層の4つの横線群A〜Dは、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線である。具体的には、横線群Aは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致した複数の手相線である。横線群Bは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある複数の手相線である。横線群Cは、生命線の始点と頭脳線の始点とが、離隔している複数の手相線である。横線群Dは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った手相線である。
【0095】
このように、形態が大きく異なる4つの横線群A〜Dを予め定めておくことによって、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線をユーザに選択可能に提供することができる。形態が大きく異なる4つの横線群A〜Dを表示装置142に表示するので、これらの4つの横線群A〜Dの相違を明確にユーザに示すことができる。このため、ユーザが所望する手相パターンに最も近いものを、的確に選択させることができる。
【0096】
上述したステップS403の処理の後、表示装置142に表示された4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS405)。1つの横線群を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS407)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0097】
一方、ステップS407の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS403に処理を戻す。
【0098】
また、上述したステップS405の判断処理で、4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS409)。
【0099】
4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を選択する操作をユーザが行ったときには、図6(b)のように、ユーザが選択した横線群が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0100】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS411)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS413)。鑑定の内容は、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS413の処理は、ユーザによって選択された1つの横線群の手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。上述したステップS413の処理を実行することによって、図6(c)のように、ユーザが選択した1つの横線群の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0101】
上述したステップS411の鑑定は、4つの横線群A〜Dのうち、ユーザが選択した1つの横線群の手相線に基づいて行うものである。上述したように、4つの横線群A〜Dは、代表的かつ基本的な第1階層の複数の手相線である。すなわち、4つの横線群A〜Dは、主要な横線である生命線と頭脳線と感情線とからなるので、概略的な鑑定をすることができる。このように、第1階層の手相線を選択して入力することで、最終的な鑑定をするよりも前に、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。
【0102】
上述したステップS409の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS413の処理を実行したときには、横線群を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS415)。すなわち、4つの横線群A〜Dのうちの1つの横線群を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。横線群を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS403に処理を戻す。
【0103】
上述したステップS401〜S415の処理を実行することによって、第1階層の手相線を入力する、すなわち、第1階層の横線群を選択することができる。
【0104】
<<第2階層の手相線の入力>>
以下では、第1階層の手相線の入力の処理によって、選択された1つの横線群の手相線の各々の詳細な形態を定める処理を実行する。この処理が、第2階層の手相線の入力の処理である。この横線についての第2階層の手相線の入力の処理は、後述するステップS417〜S433で実行される。
【0105】
上述したステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、ユーザは、ユーザが選択した横線群の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をする(ステップS417)。上述したように、第1の実施の形態における横線群は、生命線、頭脳線、感情線からなる。したがって、このステップS417の処理は、これらの生命線と頭脳線と感情線とのうちから、1つの手相線を選択する処理である。
【0106】
例えば、ステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、図7(a)に示すような画像が表示装置142に表示される。図7(a)に示すように、第1階層の手相線の入力の処理によって、選択された1つの横線群である生命線、頭脳線、感情線が表示装置142の中央に表示される。
【0107】
次に、選択された手相線に対する第2階層の手相線データをROM112から読み出し(ステップS419)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第2階層用の形態が異なる複数の手相線を表示装置142に表示する(ステップS421)。
【0108】
上述したように、第2階層用の形態が異なる複数の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。これらの第2階層用の複数の手相線は、手相線の種類ごとに定められている。すなわち、生命線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、頭脳線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、さらに、感情線に対して、第2階層用の異なる形態の手相線が予め定められている。これらの手相線は、第2階層の手相線データとしてROM112に記憶されている。
【0109】
例えば、上述したステップS417の処理で、ユーザが頭脳線を選択した場合には、ステップS419の処理によって、頭脳線に対して予め定められている第2階層用の手相線データをROM112から読み出し、ステップS421の処理で、ROM112から読み出した第2階層用の手相線データを表示装置142に表示する。
【0110】
このような処理をすることによって、例えば、図7(b)に示すような、頭脳線に対して予め定められている3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3が表示装置142に表示される。
【0111】
第2階層用の手相線Z2−1は、始点の縦方向の位置と終点の縦方向の位置とがほぼ同じで、横方向に対して略平行になるように形成された頭脳線である。上述したように、本明細書において、横方向とは、揃えた指の方向に対して略垂直な方向、すなわち、手の平を横切る方向である。
【0112】
また、第2階層用の手相線Z2−2は、始点の位置よりも、縦方向について、低い位置に終点が位置する。すなわち、第2階層用の手相線Z2−2は、右下がりになるように形成された頭脳線である。さらに、第2階層用の手相線Z2−3は、手相線Z2−2よりも、さらに右下がりになるように形成された頭脳線である。
【0113】
このように、頭脳線に対して予め定められている3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3を表示し、3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3のうちの1本を選択することによって、頭脳線について、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0114】
同様に、生命線や感情線についても、複数本の異なる第2階層用の手相線を予め定めて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。このようにすることで、ステップS417の処理で、ユーザが生命線を選択したときには、生命線に対して予め定められている複数本の異なる第2階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。また、ステップS417の処理で、ユーザが感情線を選択したときには、感情線に対して予め定められている複数本の異なる第2階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。
【0115】
このように第2階層の手相線の入力の処理をすることで、頭脳線や生命線や感情線に対して、第1階層よりも詳細な形態を定めることができる。
【0116】
上述したステップS421の処理を実行した後、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS423)。1つの手相線を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS425)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0117】
一方、ステップS425の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS417に処理を戻す。
【0118】
また、上述したステップS423の判断処理で、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS427)。
【0119】
第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったときには、図7(c)のように、ユーザが選択した手相線が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0120】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS429)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS431)。上述したステップS431の処理を実行することによって、図7(d)のように、ユーザが選択した頭脳線を含む手相線の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0121】
この鑑定の内容も、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS431の処理は、第1階層と第2階層との入力の処理によって選択された手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。このように、第1階層と第2階層との入力の処理によって選択された手相線を用いて鑑定をすることにより、ステップS411の鑑定よりも詳細な鑑定をすることができる。
【0122】
上述したステップS427の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS431の処理を実行したときには、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS433)。すなわち、第2階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。手相線を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS417に処理を戻す。
【0123】
処理をステップS417に戻すことによって、第2階層の複数の手相線から1つの手相線を選択し直すことができる。また、ステップS417の処理を実行することによって、第1階層の横線群の手相線のうちの1つの手相線を改めて選択することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択して、その選択した手相線に対する第2階層の複数の手相線から1つの手相線を選択することができる。
【0124】
上述したステップS417〜S433の処理を実行することによって、第2階層の手相線を入力することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との手相線の各々の詳細な形態を決定することができる。
【0125】
上述したステップS401〜S415の第1階層の手相線の選択の処理によって、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定めることができる。すなわち、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0126】
さらに、上述したステップS417〜S433の第2階層の手相線の選択の処理によって、第1階層の手相線の選択の処理により定められた手相線の形態の詳細を定めることができる。すなわち、具体的には、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。
【0127】
上述した第1階層の手相線の選択の処理と第2階層の手相線の選択の処理とを実行することにより、生命線と頭脳線と感情線との各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0128】
<<第3階層の手相線の入力>>
以下では、第2階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの手相線の各々の更なる詳細な形態を定める処理を実行する。この処理が、第3階層の手相線の入力の処理である。この横線についての第2階層の手相線の入力の処理は、後述するステップS435〜S451で実行される。
【0129】
上述したステップS433の判断処理で、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、ユーザは、ユーザが選択した横線群の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をする(ステップS435)。上述したように、第1の実施の形態における横線群は、生命線、頭脳線、感情線からなる。したがって、このステップS435の処理は、これらの生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択する処理である。
【0130】
例えば、ステップS433の判断処理で、第2階層用の手相線を変更する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、図8(a)に示すような画像が表示装置142に表示される。図8(a)に示すように、第1階層及び第2階層の手相線の入力の処理によって、選択された手相線が表示装置142の中央に表示される。
【0131】
なお、このステップS435の処理は、上述したステップS417の処理と同様に、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択する処理であるが、第2階層の手相線の入力の処理によって、形態の詳細が決定された手相線を選択するものである。
【0132】
次に、選択された手相線に対する第3階層の手相線データをROM112から読み出し(ステップS437)、ROM112から読み出した手相線データを用いて、第3階層用の形態が異なる複数の手相線を表示装置142に表示する(ステップS439)。
【0133】
上述したように、第3階層用の形態が異なる複数の手相線データは、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めたデータである。これらの第3階層用の複数の手相線は、手相線の種類ごとに定められている。すなわち、生命線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、頭脳線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められ、さらに、感情線に対して、第3階層用の異なる形態の手相線が予め定められている。これらの手相線は、第3階層の手相線データとしてROM112に記憶されている。
【0134】
例えば、上述したステップS435の処理で、ユーザが頭脳線を選択した場合には、ステップS437の処理によって、頭脳線に対して予め定められている第3階層用の手相線データをROM112から読み出し、ステップS439の処理で、ROM112から読み出した第3階層用の手相線データを表示装置142に表示する。
【0135】
このような処理をすることによって、例えば、図8(b)に示すような、頭脳線に対して予め定められている4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4が、表示装置142の右側に表示される。第3階層用の手相線Z3−1は、右端部の近くで分岐点を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−2は、略中央で分岐点を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−3は、略中央で島紋を有する頭脳線である。第3階層用の手相線Z3−4は、左端部の近くで分岐点を有する頭脳線である。
【0136】
このように、頭脳線に対して予め定められている4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4を表示し、4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4のうちの1本を選択することによって、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0137】
同様に、生命線や感情線についても、複数本の異なる第3階層用の手相線を予め定めて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。このようにすることで、ステップS435の処理で、ユーザが生命線を選択したときには、生命線に対して予め定められている複数本の異なる第3階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。また、ステップS435の処理で、ユーザが感情線を選択したときには、感情線に対して予め定められている複数本の異なる第3階層用の手相線を表示装置142に表示して、ユーザに選択させることができる。
【0138】
このように第3階層の手相線の入力の処理をすることで、頭脳線や生命線や感情線に対して、第2階層よりも詳細な形態を定めることができる。
【0139】
上述したステップS439の処理を実行した後、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS441)。1つの手相線を選択する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、終了する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS443)。終了する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0140】
一方、ステップS443の判断処理で、終了する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)には、上述したステップS435に処理を戻す。
【0141】
また、上述したステップS441の判断処理で、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS445)。
【0142】
第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を選択する操作をユーザが行ったときには、図8(c)のように、ユーザが選択した手相線が表示装置142の中央に表示される。さらに、鑑定を実行するか否かのメッセージが表示装置142の右側に表示される。
【0143】
鑑定を実行する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、鑑定を実行し(ステップS447)、鑑定の結果を表示装置142に表示する(ステップS449)。上述したステップS449の処理を実行することによって、図8(d)のように、ユーザが選択した頭脳線を含む手相線の画像が、表示装置142の左側に表示され、その鑑定の内容が、表示装置142の右側に表示される。
【0144】
この鑑定の内容も、手相線に対応付けられて、ROM112に文字情報で予め記憶されている。したがって、ステップS449の処理は、第1階層と第2階層と第3階層との入力の処理によって選択された手相線に対応付けられた文字情報を表示装置142に表示する処理である。このように、第1階層と第2階層と第3階層との入力の処理によって選択された手相線を用いて鑑定をすることにより、ステップS429の鑑定よりも詳細な鑑定をすることができる。
【0145】
上述したステップS445の判断処理で、鑑定を実行する操作をユーザが行っていないと判別したとき(NO)、又はステップS449の処理を実行したときには、第3階層用の手相線を変更する操作をユーザが行ったか否かを判断する(ステップS451)。すなわち、第3階層用の形態が異なる複数の手相線のうちの1つの手相線を、ユーザが改めて選択し直したいか否かを判断する。手相線を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、上述したステップS435に処理を戻す。
【0146】
処理をステップS435に戻すことによって、第3階層の複数の手相線から1つの手相線を選択し直すことができる。また、ステップS435の処理を実行することによって、生命線と頭脳線と感情線との手相線のうちから、1つの手相線を選択して、その選択した手相線に対する第3階層の複数の手相線から1つの手相線を選択することができる。
【0147】
上述したステップS435〜S451の処理を実行することによって、第3階層の手相線を入力することができる。すなわち、生命線と頭脳線と感情線との各々のより詳細な形態を決定することができる。
【0148】
上述したステップS401〜S451の処理を実行することによって、横線に含まれる手相線を第1階層から第3階層に亘って選択して、横線に含まれる手相線の形態を決定することができる。
【0149】
<<<縦線入力処理>>>
手相線のうちの横線は、図4に示したサブルーチンを実行することによって入力することができる。縦線についても、同様の処理(図示せず)を実行することによって、縦線に含まれる手相線の形態を決定することができる。例えば、縦線についても、横線の入力と同様に、縦基本線である運命線と太陽線とを、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理によって入力することができる。
【0150】
縦線についても、第1階層の手相線の選択の処理によって、手のひらに形成された手相線の全体(手相パターン)の概略を定めることができる。すなわち、運命線と太陽線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めることができる。
【0151】
さらに、縦線についての第2階層の手相線の選択の処理によって、第1階層の手相線の選択の処理により定められた手相線の形態の詳細を定めることができる。すなわち、具体的には、運命線と太陽線などの手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めることができる。
【0152】
例えば、図9(a)に示したように、運命線について、3本の第2階層用の手相線U2−1〜U2−3を予め定めておき、表示装置142に表示する。第2階層用の手相線U2−1は、右下方向に延びる運命線である。また、第2階層用の手相線U2−2は、略真下方向に延びる運命線である。さらに、第2階層用の手相線U2−3は、左下方向に延びる運命線である。このように、3本の第2階層用の手相線U2−1〜U2−3のうちの1本をユーザが選択することによって、ユーザが所望する手相線に最も近いものを選択させることができる。
【0153】
例えば、ユーザが手相線U2−1を選択したときには、図9(b)に示すように、ユーザが選択した手相線U2−1を含む手相線が、表示装置142の中央に表示される。
【0154】
このように、縦線についても、第1階層の手相線の選択の処理と第2階層の手相線の選択の処理とを実行することにより、運命線と太陽線との各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0155】
さらにまた、縦線についても、第3階層の手相線の選択の処理によって、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めることができる。すなわち、具体的には、運命線や太陽線などの手相線の種類や線の状態や線の構造などの詳細な形態を定めることができる。
【0156】
<<<特徴線入力処理>>>
特徴線についても、図4に示したサブルーチンと同様の処理(図示せず)を実行することによって、特徴線に含まれる手相線の形態を決定することができる。この特徴線についても、横線や縦線の入力と同様に、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理によって入力することができる。第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行することによって、特徴線について、概略の形態から詳細な形態までを定めることができる。
【0157】
<<<鑑定の処理>>>
上述したように、横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行し(図3のステップS301〜S311)、最終的に、鑑定を実行する(図3のステップS315)。横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の処理によって手相線を決定することで、手相線の詳細な形態まで定めることができ、詳細な形態まで定めた手相線を用いて鑑定をすることで、より的確かつより詳細な鑑定結果を表示することができる(図3のステップS317)。
【0158】
また、上述した図4のステップS411、S429及びS447に示したように、第1階層〜第3階層の階層ごとに鑑定を実行できるようにしたことで、暫定的な鑑定を実行することができ、概略的な鑑定結果を知得することもできる。
【0159】
以上のようにしたことで、ユーザの要望に応じて、概略の鑑定から詳細な鑑定までの複数の段階の鑑定を実行して表示することができる。
【0160】
<<<処理の階層の数>>>
上述した第1の実施の形態では、横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の手相線の選択の処理を実行する場合を示したが、横線と縦線と特徴線との各々で、処理の階層の数を異ならしめてもよい。例えば、横線と縦線とについては、第1階層〜第4階層の手相線の選択の処理を実行し、特徴線については、第1階層〜第2階層の手相線の選択の処理を実行する。手相線の形態の特徴が複雑な場合には、階層を増やすことによって、手相線の形態をより詳細に決定して、より的確な鑑定をすることができる。また、手相線の形態の特徴が単純な場合には、階層を減らすことによって、処理を簡略化することができる。
【0161】
また、上述した第2階層及び第3階層の処理では、手相線の種類を予め指定してから、その手相線の形態を定めるように処理をする。このため、手相線の種類を判別するための処理をする必要がないので、処理を簡略化できるとともに、手相線の種類を誤って判別することがなく、鑑定の精度を向上させることができる。
【0162】
<<<<第2の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態の手相鑑定装置100では、第1階層の手相線の選択の処理と、第2階層の手相線の選択の処理と、第3階層の手相線の選択の処理とを実行して、概略の形態から詳細な形態までを定めるものであった。
【0163】
この第1の実施の形態における第1階層の手相線の選択の処理は、生命線、頭脳線、感情線などの手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものであった。さらに、第2階層の手相線の選択の処理は、第1階層の手相線の選択の処理で選択された手相パターンを構成する各々の手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものであった。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものであった。
【0164】
上述したように、第1の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理で、手相線の始点を定め、第2階層の手相線の選択の処理で、手相線の終点を定めるものであった。この第2の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理で、手相線の始点と終点とを定め、始点と終点との間の結ぶ線を選択するものである。
【0165】
第1階層の手相線の処理として、図10に示すように、ユーザの操作によって、手相線の始点を定め(図10(a))、手相線の終点を定める(図10(b))。次に、第2階層の手相線の処理として、線形を選択することによって定め(図10(c))、第3階層の手相線の処理として、線種を選択することによって定める(図10(d))。このようにすることで、図10(e)に示すように、始点と終点と線形と線種とが定められた手相線を決定することができる。
【0166】
この第2階層の手相線の処理である線形の決定は、始点と終点との間を結ぶ手相線の形状を定めるものである。例えば、始点と終点との間を結ぶ線を、直線にするか、上に凸の曲線にするか、下に凸の曲線にするかを選択したり、さらには、曲線の場合には、曲線の曲率も選択したりする。第2の実施の形態の第1階層及び第2階層の手相線の処理を実行することによって、第1の実施の形態の第1階層及び第2階層の手相線の処理と同様に、手相線の各々について、手のひらの全体に対する手相線の位置や方向や曲率や長さなどの手相線の全体的な形態の概略を定めることができる。
【0167】
さらに、第3階層の手相線の処理である線種の決定は、上述した第1の実施の形態の第3階層の手相線の選択の処理と同様に、手相線に含まれる各種の線や点、島等の手相線の状態に変化を与える手相線(強調相)を決定するものである(図10(f)参照)。
【0168】
第2の実施の形態における第1階層〜第3階層の手相線の処理を実行することによって、横線と縦線と特徴線とを入力することができ、最終的に、鑑定を実行することができる。横線と縦線と特徴線との各々について、第1階層〜第3階層の処理によって手相線を決定することで、手相線の詳細な形態まで定めることができ、詳細な形態まで定めた手相線を用いて鑑定をすることで、より的確かつより詳細な鑑定結果を表示することができる(図3のステップS317)。
【0169】
なお、第2の実施の形態においても、第1階層〜第3階層の各々の手相線の処理で、暫定的な鑑定を実行することができる。このようにすることで、第2の実施の形態でも、概略的な鑑定結果を知得することもできる。
【0170】
以上のようにしたことで、ユーザの要望に応じて、概略の鑑定から詳細な鑑定までの複数の段階の鑑定を実行して表示することができる。
【0171】
<<<<第3の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態や第2の実施の形態では、ユーザの操作によって、手相線を選択して入力し、入力した手相線を用いて鑑定をするものであった。入力した手相線を単に鑑定に用いるだけでなく、他の手相線と比較できるようにしてもよい。特に有名人や著名人の手相と比較できるようにすることで、入力した手相線との相違や、入力した手相線を用いて鑑定の相違を表示できるようにしてもよい。
【0172】
上述したROM112に、有名人や著名人などの手相線データを予め記憶させておく。このとき、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさや形状に対応させた手相線を手相線データとしてROM112に記憶させておく。
【0173】
有名人や著名人などの実在する人物は、様々に異なる大きさ及び形状の手のひらを有する。したがって、有名人や著名人の手相線は、異なる大きさ及び形状の手のひらに形成されており、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線を、そのままデータ化しただけでは、比較が困難になったり、比較に時間を要したり、比較の精度が低下したりする可能性がある。
【0174】
このため、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線を、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさと形状とに対応させて、手相線データとしてROM112に記憶させておく。
【0175】
図11は、手相線を比較するためのサブルーチンである。このサブルーチンでは、比較することができる手相線について、比較をするための各種の処理を実行する。ここで、比較することができる手相線とは、手相線の種類について、第1の実施の形態や第2の実施の形態によって入力された手相線(以下、単に入力された手相線と称する。)と、有名人や著名人の手相線とで、手相線の種類について対応するものが存在することを意味する。例えば、入力された手相線と有名人や著名人の手相線とのうちの一方のみにしか、感情線が入力されていない場合には、比較することができない。このような場合には、感情線については、比較の対象とはせず、比較できる手相線について処理を実行する。
【0176】
最初に、比較することができる手相線について、形状が一致するか否かを判断する(ステップS1111)。
【0177】
さらに、手相線の始点と終点の位置が一致しているか(ステップS1113)、手相線の長さが一致しているか(ステップS1115)、手相線の方向が一致しているか(ステップS1117)、手相線の曲率が一致しているか(ステップS1119)、その他の処理によって、手相線が一致しているか(ステップS1121)を判断する。これらの判別結果から類似度を算出して類似度を表示し(ステップS1123)、本サブルーチンを終了する。
【0178】
上述したように、第1の実施の形態においても、第2の実施の形態においても、一定の大きさ及び形状を有する仮想的な手のひらに対して、手相線を入力して決定するものであった。したがって、2つの手相線を比較するときに、規格化をすることなく、直ちに手相線の比較をすることができる。
【0179】
上述した手相線の比較は、例えば、2つの手相線の各々の手相線データから相関係数を算出して、相関係数の値から2つの手相線の類否を判断することができる。このような手相線の比較をする場合に、比較する2つの手相線を定めた手のひらの大きさが異なるときには、まず、画像処理によって、手のひらの大きさや形状を一致させて、規格化する必要がある。この規格化の処理が十分でなかった場合には、相関係数を適切に算出できず、類否を誤ってしまう可能性が生ずる。
【0180】
しかしながら、上述したように、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、一定の大きさ及び形状を有する仮想的な手のひらに対して手相線を入力するとともに、有名人や著名人の実際の手のひらに形成された手相線も、第1の実施の形態や第2の実施の形態で用いた仮想的な手のひらの大きさと形状とに対応させて、手相線データとしてROM112に記憶させておくため、手相線を規格化する必要がない。したがって、2つの手相パターンの類否判断を誤って判別することを防止することができる。例えば、一方の生命線と他方の頭脳線とを比較してしまうことを防止することができる。また、規格化する処理をする必要がないので、処理を簡略化することができ、迅速に類否判断をすることができる。
【0181】
このようにすることで、2つの手相線の単なる鑑定結果の比較のみならず、2つの手相線の形態の比較も併せて行って、その結果を表示することができる。
【0182】
<<<<第4の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態では、第1階層の手相線の選択の処理において、第1階層の4つの横線群A〜Dのみから1つの横線群を選択する場合を示した。また、第2階層の手相線の選択の処理においては、第2階層の3本の第2階層用の手相線Z2−1〜Z2−3から1本の手相線を選択する場合を示した。さらに、第3階層の手相線の選択の処理においては、4本の第3階層用の手相線Z3−1〜Z3−4から1本の手相線を選択する場合を示した。
【0183】
手相線の形態は、個々人によって異なるものである。したがって、多数の形態の手相線を予め定め、これらの多数の形態の手相線から選択して鑑定できるようにすることで、あらゆるユーザに対応させることができる。しかしながら、多数の形態の手相線を定めた場合には、ユーザが所望する手相線を探すことが困難になったり、手相線を選択する操作に時間を要したり、操作に慣れる必要が生じたりする。この第4の実施の形態では、あらゆるユーザに対応させるために、ユーザが選択可能な手相線を数多く定めるとともに、手相線の選択の操作を容易にすることができ、ユーザが所望する手相線を短時間に探すことができる手相鑑定装置400を提供する。
【0184】
本発明の第4の実施の形態の手相鑑定装置400のハードウエアの構成は、第1の実施の形態の手相鑑定装置100と同様であり、したがって、以下では、CPUやROMなどのハードウエアを構成する要素については、同様の符号を付して説明する。すなわち、手相鑑定装置400は、CPU110と、ROM112と、RAM114とを有する。これらのCPU110とROM112とRAM114とは、入出力バス120によって電気的に接続されている。入出力バス120には、入力インターフェイス130も電気的に接続されている。入力インターフェイス130には、キーボード132とマウス134とが電気的に接続されている。入出力バス120には、表示駆動装置140が電気的に接続されている。表示駆動装置140には、表示装置142が電気的に接続されている。
【0185】
図12は、第4の実施の形態の手相鑑定装置400のCPU110によって実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、図4に示したものと同様のもので、手相線のうちの横線をユーザの操作に応じて入力する処理のサブルーチンである。なお、上述した図4のサブルーチンと同様の処理をするステップについては、同じ符号を付した。
【0186】
図12のサブルーチンの処理は、図4のサブルーチンと同様に、手相線の入力は、複数の手相線から選択することによって行われる。複数の手相線の各々の形態は予め定められている。予め定められた複数の手相線の各々は、データ化されて手相線データとしてROM112に記憶させている。ROM112から手相線データを読み出して、表示装置142に手相線を表示して、ユーザに手相線を選択させることができる。手相線データは、手相線を表示装置142に表示するためのデータである。複数の手相線について、第1階層用の手相線データと、第2階層用の手相線データと、第3階層用の手相線データとがROM112に記憶されている。
【0187】
第1階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第1階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。また、第2階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第2階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。同様に、第3階層の手相線の選択の処理を実行するときには、第3階層用の手相線データがROM112から読み出されて、表示装置142に表示される。
【0188】
第1階層の手相線の選択の処理は、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどの形態を定めるものである。したがって、第1階層用の手相線データは、手相線の位置や、その始点の位置や長さなどを異ならしめて定められたデータである。また、第2階層の手相線の選択の処理は、手相線の終点の位置や曲率や方向などの形態を定めるものである。したがって、第2階層用の手相線データは、手相線の終点の位置や曲率や方向などを異ならしめて定められたデータである。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、手相線の各々を構成している線の種類や線の状態や線の構造などの手相線の各々の詳細な形態を定めるものである。したがって、第3階層用の手相線データは、線の種類や線の状態や線の構造などを異ならしめて定められたデータである。
【0189】
なお、第1階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS401、S1211、S403〜S415及びS1213の処理である。また、第2階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS417、S419、S1215、S421〜S433及びS1217の処理である。さらに、第3階層の手相線の選択の処理は、図12に示すフローチャートのステップS435、S437、S1219、S439〜S451及びS1221の処理である。
【0190】
<<<横線入力処理の詳細>>>
<<第1階層の手相線の入力>>
図4のサブルーチンと同様に、この横線についての第1階層の手相線の入力の処理は、ステップS401、S1211、S403〜S415及びS1213である。上述したように、横線についての第1階層の対象は、生命線、頭脳線、感情線などの複数の手相線である。この第1階層の手相線の入力の処理では、これらの複数の手相線の全体的な形態を定めるための処理である。この第1階層における手相線の全体的な形態とは、手のひらにおける複数の手相線の位置や配置や、複数の手相線の始点の位置や長さなどである。このように、第1階層の手相線の入力の処理では、複数の手相線(横線)を対象としているので、以下では、これらを第1階層の横線群と称する。
【0191】
最初に、図4のサブルーチンと同様に、ステップS401の処理を実行して、第1階層用の手相線データをROM112から読み出す。
【0192】
次に、後述する表示内容順序決定のサブルーチンを呼び出して、第1階層の横線群の表示の順序を決定する(ステップS1211)。この表示順序決定の処理を実行することによって、第1階層の横線群を表示装置142に表示する順番を並べ替えて決定する。この順序は、ユーザが手相線を選択した操作の履歴(以下、操作履歴と称する。)に応じて決定される。この第1階層における操作履歴は、ユーザが選択した横線群を示す情報である。後述するように、ユーザが横線群を選択するたびに、ユーザが選択した横線群を識別するための識別情報がRAM114に記憶され、これを操作履歴とする。
【0193】
図13は、表示順序決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。最初に操作履歴が存在するか否かを判断する(ステップS1311)。操作履歴は、後述するステップS1213、S1217又はS1221の処理によってRAM114に記憶される識別情報である。この識別情報は、ユーザが選択した横線群を識別する識別情報である。
【0194】
ステップS1311の判断処理で操作履歴が存在しないと判別したとき(NO)には、予め定められた手相線が表示されるように決定し(ステップS1313)、本サブルーチンを終了する。
【0195】
ステップS1311の判断処理で操作履歴が存在すると判別したとき(YES)には、操作履歴を用いて、ユーザが選択した手相線に類似した形態を有する手相線を、似た順番になるように並べ替えて(ステップS1315)、本サブルーチンを終了する。
【0196】
この図13に示した表示順序決定処理のサブルーチンは、第1階層、第2階層及び第3階層の全てにおいて呼び出されて実行される(ステップS1211、S1215及びS1219)。
【0197】
図13に示した表示順序決定の処理において、ユーザが手相線を選択した操作履歴が存在しない場合には、予め定められた第1階層の横線群が表示されるように決定する。この予め定められた第1階層の横線群は、代表的かつ基本的なものが好ましい。代表的かつ基本的な第1階層の横線群として、例えば、上述した第1の実施の形態における4つの横線群A〜Dがある(図6(a)参照)。
【0198】
ユーザの操作履歴が存在しない場合には、ユーザが最終的に選択する手相線を推定できない状態である。したがって、あらゆる形態の横線群をユーザが幅広く選択できるように、第1階層の横線群を表示装置142に表示するのが好ましい。すなわち、ユーザの操作履歴が存在しない場合には、まず、最も代表的で基本的な第1階層の横線群を表示装置142に表示するのが好ましい。最も代表的で基本的な第1階層の横線群は、手相線の形態の特徴が互いに相違するように定めておくのが好ましい。また、第1の実施の形態では、4つの横線群A〜Dのみを用いたが、この第4の実施の形態では、4つの横線群に限られることなく、横線群を構成する手相線の形態の特徴が互いに相違するものであれば、4つよりも多い横線群を定めてもよい。
【0199】
なお、操作履歴が存在しない場合とは、例えば、手相鑑定装置100を立ち上げた後や、ユーザが入れ替わってデータを初期化した後などがある。このような状態は、ユーザは、未だ操作していない状態であり、操作履歴が存在しない状態である。
【0200】
図13に示した表示順序決定の処理において、ユーザの操作履歴が存在する場合には、この操作履歴に応じて、第1階層の手相線の表示の順番が決定される。すなわち、ある形態を有する横線群をユーザが既に選択していた場合には、その選択された横線群に類似した形態を有する手相線をユーザが探していると推定できる。したがって、ユーザが選択した手相線に類似した形態を有する手相線を表示装置142に表示することによって、ユーザが選択する可能性の高い手相線を表示装置142に表示することができる。
【0201】
例えば、操作履歴が存在しない場合に、4つの横線群A〜Dが表示装置142に表示され、ユーザが横線群Bを選択したときには、ユーザは、横線群Bに似た形態の手相線を探していると推定することができる。したがって、横線群Bに似た形態の手相線が、優先して表示装置142に表示されるように、表示の順序を並び替えるのが好ましい。すなわち、ユーザが手相線を選択する操作をするときに、横線群Bに最も似ている形態の手相線が最初に表示され、手相線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように、表示の順序を並び替える。
【0202】
このように、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。ステップS1211の処理の対象は、第1階層の手相線である。したがって、手相線の形態とは、手のひらにおける手相線の位置や、その始点の位置や長さなどである。
【0203】
上述したステップS1211の処理を実行した後、第1階層の横線群を表示装置142に表示する(ステップS403)。ステップS403の処理は、第1の実施の形態のステップS403と同様の処理を実行する。
【0204】
なお、表示装置142に表示すべき手相線の数が多く、表示装置142において一つの画面(一つのページ)で全ての手相線を表示することができない場合もあり得る。このような場合には、ユーザの操作に応じて、表示装置142において、スクロール表示したり、改ページしたりできるようにすればよい。
【0205】
上述したステップS403の処理を実行した後、ステップS405〜S415の処理を実行する。これらの処理は、第1の実施の形態におけるものと同様の処理を実行する。
【0206】
さらに、ステップS415の判断処理で、横線群を変更する操作をユーザが行ったと判別したとき(YES)には、操作履歴をRAM114に記憶させ(ステップS1213)、上述したステップS405に処理を戻す。このステップS1213の処理は、ユーザが選択した横線群を識別するための識別情報をRAM114に記憶する処理である。この選択した横線群を識別するための識別情報を操作履歴とする。このように、横線群を変更する操作を行うたびに、操作履歴はRAM114に記憶される。
【0207】
このように、RAM114に記憶された操作履歴は、ステップS1211の表示順序決定の処理を実行する際に、RAM114から読み出されて、表示順序を決定するときに用いられる。
【0208】
<<第2階層の手相線の入力>>
第1階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの横線群の手相線の各々の詳細な形態を定める処理を実行する。図12のステップS1215とS1217の処理を除いて、第1の実施の形態における第2階層の手相線の入力と同様である。
【0209】
ステップS1215は、上述したステップS1211と同様に、第2階層の手相線の表示順序を決定する処理を実行する。また、ステップS1217においては、第2階層の手相線の操作履歴をRAM114に記憶させる。例えば、ステップS417の処理で、ある形態を有する頭脳線が選択されたときには、ステップS1215の処理によって、その選択された頭脳線に似た形態の頭脳線が、優先して表示装置142に表示されるように表示の順序を並び替える。すなわち、選択された頭脳線に最も似ている形態の頭脳線が最初に表示され、頭脳線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように表示の順序を並び替える。
【0210】
このように、第2階層の手相線の入力においても、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。
【0211】
<<第3階層の手相線の入力>>
第2階層の手相線の入力の処理によって選択された1つの手相線の更なる詳細な形態を定める処理を実行する。図12のステップS1219とS1221の処理を除いて、第1の実施の形態における第3階層の手相線の入力と同様である。
【0212】
ステップS1219は、上述したステップS1211やS1213と同様に、第3階層の手相線の表示順序を決定する処理を実行する。また、ステップS1221において、第3階層の手相線の操作履歴をRAM114に記憶させる。例えば、ステップS435の処理で、ある形態を有する感情線が選択されたときには、ステップS1219の処理によって、その選択された感情線に似た形態の感情線が、優先して表示装置142に表示されるように表示の順序を並び替える。すなわち、選択された感情線に最も似ている形態の感情線が最初に表示され、感情線の形態の類似の程度が低くなるに従って、後の方に表示されるように表示の順序を並び替える。
【0213】
このように、第3階層の手相線の入力においても、ユーザが選択する可能性の高い順序で手相線を表示装置142に表示することで、ユーザが手相線を選択する処理を迅速に行うことができる可能性が高くなる。さらに、手相線を選択するユーザの操作を簡便にすることができる。
【0214】
また、この第4の実施の形態においても、ステップS411、S429及びS447の処理を実行することによって、第1階層や第2階層や第3階層において、概略的な鑑定をすることができる。すなわち、各階層で、ユーザは、大まかな鑑定結果を知得することができる。
【0215】
<第1階層用の手相線データ>
図14は、第4の実施の形態の第1階層の手相線の入力の処理で用いる手相線データとその類似データとを示すテーブルの例である。上述したように、第1階層の手相線の入力の処理は、第1階層の横線群を選択する処理である。
【0216】
図14に示した例では、第1階層の手相線として、Aグループに含まれる横線群、Bグループに含まれる横線群、Cグループに含まれる横線群及びDグループに含まれる横線群を定めて用いる。これらの横線群は、生命線と頭脳線と感情線とからなる手相線の群である。
【0217】
Aグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致する形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このAグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Bグループは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このBグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Cグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とが離隔している形態を有する点で共通する複数の横線群をグループ化したものである。このCグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。Dグループは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った形態を有する点で共通する横線群をグループ化したものである。このDグループに属する複数の横線群は、その他の形態については相違する。
【0218】
なお、上述した横線群Aは、Aグループに含まれ、横線群Bは、Bグループに含まれ、横線群Cは、Cグループに含まれ、さらに、横線群Dは、Dグループに含まれる。以下では、この横線群Aを横線群A1と称し、横線群Bを横線群B1と称し、横線群Cを横線群C1と称し、さらに、横線群Dを横線群D1と称する。
【0219】
Aグループは、横線群A1〜A20の20個の横線群からなる。Bグループは、横線群B1〜B15の15個の横線群からなる。Cグループは、横線群C1〜C22の22個の横線群からなる。Dグループは、横線群D1〜D34の34個の横線群からなる。これらの横線群の手相線データは、ROM112に記憶されている。なお、図14に示したテーブルには、横線群A1〜A20の手相線データの各々をP−A1〜P−A20として示し、横線群B1〜B15の手相線データの各々をP−B1〜P−B15として示し、横線群C1〜C22の手相線データの各々をP−C1〜P−C22として示し、さらに、横線群D1〜D34の手相線データの各々をP−D1〜P−D34として示した。これらは、横線群を識別するための識別情報であり、手相線データは、ROM112の所定の記憶領域に、ビットマップデータやベクトルデータなどのように、表示装置142に表示できるデータとして記憶されている。
【0220】
また、図14のテーブルに示すように、横線群A2〜A20の各々が、横線群A1に類似している類似度(DS−A1〜DS−A20)と、横線群B2〜B15の各々が、横線群B1に類似している類似度(DS−B1〜DS−B15)と、横線群C2〜C22の各々が、横線群C1に類似している類似度(DS−C1〜DS−C22)と、横線群D2〜D34の各々が、横線群D1に類似している類似度(DS−D1〜DS−D34)とが、ROM112の所定の記憶領域に類似データとして記憶されている。なお、ROM112には、これらの類似度(DS−A1〜DS−A20、DS−B1〜DS−B15、DS−C1〜DS−C22及びDS−D1〜DS−D34)は、具体的な数値で記憶されている。たとえば、数値が1に近いほど、類似していることを示し、数値が0に近いほど、類似していないことを示す。このように、類似度を数値化してROM112に記憶させておくことで、比較する横線群が類似しているか否かの判断を容易にすることができる。
【0221】
この類似度を示す数値として、手相線データを用いて算出した相関係数を用いるのが好ましい。図14に示したテーブルでは、A〜Dグループごとに、そのグループに含まれる手相線の類似度のみを算出して用いたが、A〜Dグループに含まれる全ての手相線に対する類似度を算出して用いてもよい。このようにすることで、異なるグループに含まれる手相線の類似度も参照することができ、異なるグループに含まれる手相線も、似ている順番に含めることができる。
【0222】
上述したように、ステップS1211の表示順序決定の処理では、ユーザが手相線を選択した操作履歴が存在する場合には、この操作履歴を用いて、ROM112に記憶されている類似度を参照して、ユーザが所望していると推定される手相線についての順序を定めて、その順序で表示装置142に手相線を表示する。
【0223】
<<<<第5の実施の形態>>>>
さらに、上述した第1階層、第2階層及び第3階層の各階層における操作者の選択を補助するため、相違部分を強調するための注目領域を、補助画像として手相線に重畳させて表示してもよい。例えば、横線の第1階層の手相線の入力においては、図6(a)に示すように、円形状や楕円形状等の線で囲まれた注目領域を、補助画像として4つの横線群A〜Dに重畳させて表示した。
【0224】
具体的には、手のひらの画像と横線群A〜Cとに重畳させて、円形状の注目領域を補助画像として表示した。このように注目領域を表示したことにより、横線群Aは、生命線の始点と頭脳線の始点とがほぼ一致した複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。また、横線群Bは、生命線の始点が、頭脳線の途中の位置にある複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。さらに、横線群Cは、生命線の始点と頭脳線の始点とが、離隔している複数の手相線からなることを操作者に着目させることができる。また、横線群Dの手のひらの画像に、楕円形状の注目領域を補助画像として重ねて表示した。このように注目領域を表示したことにより、横線群Dは、生命線の始点と頭脳線の始点とが一致するとともに、頭脳線と感情線とが重なり合った手相線であることを操作者に着目させることができる。
【0225】
このように、4つの横線群A〜Dの各々について、その特徴となる箇所に、円形状や楕円形状等の線で囲まれた注目領域を補助画像として重畳して表示することで、注目領域内では、一の横線群の特徴が他の横線群の特徴と相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する横線群を的確に認識させて選択させることができる。
【0226】
また、横線の第2階層の手相線の入力においては、図7(b)に示すように、略縦長の楕円形状の線で囲まれた注目領域を、補助画像として3本の頭脳線の右端部に重畳させて表示した。このように、略縦長の楕円形状の注目領域を表示したことにより、3本の頭脳線の各々は、その右端部が相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する頭脳線を的確に認識させて選択させることができる。
【0227】
さらに、縦線の第2階層の手相線の入力においては、図9(a)に示すように、略横長の楕円形状の線で囲まれた注目領域を、補助画像として3本の運命線の下端部に重畳させて表示した。このように、略横長の楕円形状の注目領域を表示したことにより、3本の運命線の各々は、その下端部が相違することを操作者に明確に注目させることができ、操作者が所望する運命線を的確に認識させて選択させることができる。
【0228】
なお、上述した注目領域は、線で囲むことの他に、特定の表示色で他の部位と識別可能に表示してもよい。この場合においても、一の手相線が他の手相線と相違して強調するための注目領域を、重畳させて表示するのが好ましい。このようにすることで、手の平の全体のうちのどの部分に注目して手相線を選択すればよいのかを、注目領域の形状や色彩を用いて操作者に直感的に認識させ、制限された狭い領域内で注目させて、手相線を選択させることができる。このため、手の平の全体の広い領域を視認して、手相線を選択する場合と比較すると、手相線の選択の操作を容易にできる。
【0229】
<<<<第6の実施の形態>>>>
上述した第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、手相鑑定装置を手相鑑定の専用装置として説明したが、これらに限定されるものでない。上述した手相線を選択して手相パターンを生成し、生成した手相パターンを用いて鑑定する手相鑑定ソフトをインストールした各種の装置でもよい。例えば、手相鑑定ソフトをインストールしたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や、家庭用や商用のゲーム機や、携帯電話等の携帯端末装置であってもよい。また、第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、キーボード132やマウス134を用いて手相線を選択する操作を行う場合を示したが、タッチパネルを用いて手相線を選択する操作を行うように構成してもよい。
【0230】
上記の手相鑑定ソフトは、特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報であるか否かを判定基準として手相線をグループ分けすることにより階層的に定められた複数の手相線データと、これら各手相線データに対応付けられた手相情報とが記憶されたメモリから、同一の階層(グループ)における複数の手相線データを読み出して外部から選択可能に表示装置に表示する第1ステップと、
表示装置に表示された手相線データの何れかが選択されたときに、選択された手相線データの手相情報に新たな意味を付加する下位の階層の手相線データを外部から選択可能に表示装置に表示する第2ステップと、
第1ステップと第2ステップとの1以上の繰り返しによって、選択された手相線データの組み合わせによる手相パターンを表示する第3ステップと、
手相パターンを構成する各手相線データに対応付けられた手相情報を前記メモリから読み出して表示可能にする第4ステップと、を備えている。
【0231】
ここで、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」とは、例えば、特定の手相線が「慎重である」という意味の手相情報を有していた場合、この手相情報に「少し慎重」や「非常に慎重」等のような新たな意味を付加する手相情報である。「新たな意味」とは、元の手相情報の意味を限定するものや、詳細な意味にするもの、否定的、肯定的な意味にするものである。本実施の形態においては、手相線の形態の精粗が、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」に対応するため、この手相線の形態の精粗をグループ(階層)分けの判定基準とし、精粗に応じて手相線を階層的に定めている。ただし、「特定の手相線の手相情報に新たな意味を付加する手相線の手相情報」の関係を有していれば、手相線の形態の精粗以外の手相線が同一の階層に存在していてもよい。
【0232】
さらに、上述した手相鑑定ソフトは、USBメモリやCD、DVD等の記録媒体に記憶され、配布されるようになっていても良い。さらに、手相鑑定ソフトは、インターネット等の通信回線を介してダウンロード可能にされていてもよい。また、手相鑑定ソフトの各ステップの機能を備えた手相鑑定システムであってもよい。具体的には、手相鑑定システムは、表示部と選択部とを備えた複数の携帯型や据置型の端末装置(図1の構成)と、手相鑑定サーバとを通信回線を介して双方向にデータ通信可能に接続し、手相鑑定ソフトの各ステップの機能の全部または一部を、手相鑑定サーバおよび端末装置の何れかに備えた構成にされていてもよい。
【0233】
より具体的には、手相鑑定サーバは、階層的に定められた複数の手相線データと、これら各手相線データに対応付けられた手相情報とが記憶されたメモリやハードディスク等の記憶装置と、以下(a1)〜(a4)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを有している。(a1)は、同一の階層(グループ)における複数の手相線データを読み出して外部から選択可能に端末装置の表示部に表示する処理である。(a2)は、表示部に表示された手相線データの何れかが選択されたときに、選択された手相線データの手相情報に新たな意味を付加する下位の階層の手相線データを外部から選択可能に端末装置の表示部に表示する処理である。(a3)は、選択された手相線データの組み合わせによる手相パターンを端末装置の表示部に表示する処理である。(a4)は、手相パターンを構成する各手相線データに対応付けられた手相情報を記憶装置から読み出して端末装置の表示部に表示や音声出力する処理である。
【0234】
<<<<その他の実施の形態>>>>
本発明を手相鑑定装置のみでなく、手相鑑定システムとしてもよい。例えば、選択手段と表示手段とを有する端末装置と、記憶手段と鑑定手段と有しかつ端末装置と通信可能なサーバと、からなる手相鑑定システムとすることができる。このようにすることで、ネットワークなどを介して手相の鑑定をすることができる。この場合には、端末装置で手相の画像データを取り込んだり、取り込んだ画像データを画像処理したり、画像データをサーバに送信したりすることがないので、端末装置における負荷を軽減することができる。
【0235】
<<<<手相鑑定装置の概要>>>>
本実施の形態における手相鑑定装置100又は400は、
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置100又は400であり、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線(例えば、横線群A、B、C及びD、手相線Z2−1、Z2−2及びZ2−3、手相線Z3−1、Z3−2、Z3−3及びZ3−4、並びに手相線U2−1、U2−2及びU2−3)を示す手相線データが記憶された記憶手段(例えば、ROM112など)と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段(例えば、キーボード132、マウス134及びCPU110など)と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段(例えば、表示装置142など)と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段(例えば、CPU110など)と、を有することを特徴とする。
【0236】
この構成によれば、複数の選択用手相線から所定の手相線を選択することで、手相パターンを生成するので、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。また、選択するだけで、手相パターンを生成することができるので、操作者が装置に不慣れであっても所望する手相パターンを生成でき、鑑定結果の信頼性を向上させることができる。
【0237】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段(例えば、ROM112など)に記憶されたことである。
【0238】
この構成によれば、複数の形態基準毎に対応付けられて手相線データが記憶されているので、所望する手相パターンを容易に生成でき、鑑定の精度を高めることができる。
【0239】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記選択手段(例えば、キーボード132、マウス134及びCPU110など)は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段(例えば、表示装置142など)には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示することである。
【0240】
この構成によれば、複数の手相線を順次選択していくことができるので、複雑な手相パターンであっても、手相パターンを容易にかつ迅速に生成することができる。
【0241】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に応じて階層的に定められたことである。
【0242】
この構成によれば、手相線の詳細を順次定めていくことができるので、鑑定の精度を徐々に高めていくことができる。
【0243】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさ(例えば、第1階層、第2階層、第3階層など)に応じて階層的に定められたことである。
【0244】
この構成によれば、手相線の大まかな形態から細かい形態に至るまで徐々に定めていくことができ、鑑定の精度を徐々に向上させていくことができる。
【0245】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線によって構成される手相パターンにより鑑定する(例えば、図4のステップS411、S429又はS447など)ことである。
【0246】
この構成によれば、大まかな結果から詳細な結果に至るまで鑑定することができるので、操作者の所望する段階の鑑定結果を知得することができる。
【0247】
本発明の実施の形態に係る特徴は、
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段(例えば、CPU110など)を有することである。
【0248】
この構成によれば、有名人の手相やその鑑定結果と、入力された手相やその鑑定結果とが、どの程度似ているのか、又はどの程度異なっているのかを知得することができ、手相に興味を持たせることができる。
【符号の説明】
【0249】
100、400 手相鑑定装置
110 CPU
112 ROM
114 RAM
132 キーボード
134 マウス
142 表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であって、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶された記憶手段と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段と、を有する手相鑑定装置。
【請求項2】
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶された請求項1に記載の手相鑑定装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示する請求項2に記載の手相鑑定装置。
【請求項4】
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められた請求項2又は3に記載の手相鑑定装置。
【請求項5】
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められた請求項2又は3に記載の手相鑑定装置。
【請求項6】
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線によって構成される手相パターンにより鑑定する請求項1ないし5のいずれかに記載の手相鑑定装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の手相鑑定装置。
【請求項1】
手相パターンにより鑑定する手相鑑定装置であって、
手相パターンを生成するための予め定められた複数の選択用手相線を示す手相線データが記憶された記憶手段と、
操作者の操作に基づいて、前記複数の選択用手相線から所定の手相線を選択する選択手段と、
選択された前記所定の手相線を表示する表示手段と、
選択された前記所定の手相線によって生成された手相パターンにより鑑定する鑑定手段と、を有する手相鑑定装置。
【請求項2】
前記複数の選択用手相線は、手相線の形態に基づいて定められた複数の形態基準毎に分類され、
前記手相線データは、前記複数の形態基準毎に対応付けられて前記記憶手段に記憶された請求項1に記載の手相鑑定装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記複数の形態基準毎に所定の手相線を選択し、
前記表示手段には、前記複数の形態基準毎に選択された所定の手相線を重ねて表示する請求項2に記載の手相鑑定装置。
【請求項4】
前記複数の形態基準は、手相線の形態の精粗に応じて階層的に定められた請求項2又は3に記載の手相鑑定装置。
【請求項5】
前記複数の形態基準は、手相線が占める範囲の大きさに応じて階層的に定められた請求項2又は3に記載の手相鑑定装置。
【請求項6】
前記鑑定手段は、前記選択手段によって所定の手相線が選択される度に、選択された前記所定の手相線によって構成される手相パターンにより鑑定する請求項1ないし5のいずれかに記載の手相鑑定装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、有名人の手相パターンが定められた有名人手相線データが記憶され、
前記選択手段によって選択された前記所定の手相線により構成される手相パターンと、前記有名人手相線データとの比較結果を前記表示手段に表示する比較手段を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の手相鑑定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−240133(P2010−240133A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91783(P2009−91783)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(302010910)株式会社クラス・マイスター (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(302010910)株式会社クラス・マイスター (9)
【Fターム(参考)】
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