投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラム
【課題】投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することを可能とした投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】通信端末7からコンピュータネットワーク上に投稿文が投稿された場合に、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得し、投稿された投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を補正し、補正された後の投稿位置情報に基づいて投稿文を提供するように構成する。
【解決手段】通信端末7からコンピュータネットワーク上に投稿文が投稿された場合に、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得し、投稿された投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を補正し、補正された後の投稿位置情報に基づいて投稿文を提供するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を提供する投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、端末を介してコンピュータネットワーク上にユーザが投稿文を投稿するとともに、他のユーザから投稿された投稿文を閲覧することが可能なシステムが提供されている。例えば、ブログ、SNS(Social Network Service)、Twitter(登録商標)、チャット等(以下、SNS等という)がある。また、これらの投稿文の中には、渋滞情報や通行止め情報等の交通情報に関する情報を投稿した投稿文も多数含まれている。
【0003】
ここで、SNS等では、最新の情報をいち早く取得できるメリットがあるが、情報量が膨大であるので、閲覧するユーザにとって必要な情報のみを抽出して提供することが難しかった。そこで、例えば特開2006−65535号公報には、ユーザに投稿された投稿文とともに投稿文に対して該投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報を関連付けてサーバに記憶する構成とし、投稿文を閲覧するユーザに対して投稿文とともに該投稿文を投稿した投稿者の位置を示す位置情報についても提供する技術について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−65535号(第10頁〜第12頁、図8、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記投稿文ではユーザの遭遇した事象(例えば車両走行中である場合には渋滞や事故等)を記載した内容が投稿される場合が多い。しかしながら、実際に投稿文が投稿されるタイミングは、上記事象にユーザが遭遇したタイミングとは限らない。例えば、遭遇した事象が解消した後やユーザが事象に遭遇してから一定時間経過した後に投稿されることも多い。その結果、上記特許文献1のように投稿文とともに該投稿文が投稿された際の投稿者の位置情報についても提供する場合に、投稿文の内容に含まれる事象が実際に生じている位置と異なる位置が該事象の内容を投稿した投稿者の位置として提供される場合がある。それによって、提供される情報の信頼度が低下する問題が生じていた。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と投稿者の位置履歴とに基づいて位置情報を補正することによって、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することを可能とした投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る投稿文提供システム(1)は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段(11)と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段(11)と、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段(11)と、前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段(11)と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1に記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文を前記投稿者(6)が投稿した時点から所定時間前までの間における前記投稿者の位置を特定した前記投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1又は請求項2に記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該交通状況に前記投稿者(6)が遭遇した位置を特定し、前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該移動内容に該当する移動を前記投稿者(6)が行った位置を特定し、前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記投稿文の検索条件を取得する検索条件取得手段(11)と、コンピュータネットワーク上に投稿された前記投稿文から、前記検索条件取得手段により取得された前記検索条件に該当する投稿文である該当投稿文を抽出する検索手段(11)と、を有し、前記提供手段は、前記該当投稿文を提供することを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記提供手段(11)は、前記検索手段(11)によって抽出された前記該当投稿文の文章とともに前記該当投稿文に関連付けられた前記位置情報を提供することを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に係る投稿文提供装置(2)は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段(11)と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段(11)と、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段(11)と、前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段(11)と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に係る投稿文提供方法は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得ステップと、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得ステップと、前記投稿文情報取得ステップにより取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正ステップと、前記位置情報補正ステップによって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供ステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
更に、請求項9に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得機能と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得機能と、前記投稿文情報取得機能により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正機能と、前記位置情報補正機能によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供機能と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記構成を有する請求項1に係る投稿文提供システムでは、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0017】
また、請求項2に係る投稿文提供システムでは、投稿文を投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における投稿者の位置を特定した投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正するので、処理対象とする投稿者位置履歴を投稿文の内容と関連のある履歴に限定することができる。その結果、制御部の処理負担を軽減できるとともに、投稿文の内容と関連の無い位置へと位置情報が補正される虞を軽減することが可能となる。
【0018】
また、請求項3に係る投稿文提供システムでは、投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、該交通状況に投稿者が遭遇した位置へと位置情報を補正するので、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
【0019】
また、請求項4に係る投稿文提供システムでは、投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、該移動内容に該当する移動を投稿者が行った位置へと位置情報を補正するので、投稿文に含まれる移動内容が行われる場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる移動内容が生じる場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
【0020】
また、請求項5に係る投稿文提供システムでは、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を適切に提供することが可能となる。
【0021】
また、請求項6に係る投稿文提供システムでは、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文の文章とともに該当投稿文に関連付けられた位置情報を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を位置情報とともに適切に提供することが可能となる。また、提供される投稿文の内容と位置情報との間にズレを生じさせることが無いので、より正確な情報を提供することが可能となる。
【0022】
また、請求項7に係る投稿文提供装置では、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0023】
また、請求項8に係る投稿文提供方法では、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0024】
更に、請求項9に係るコンピュータプログラムでは、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正させ、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供させるので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正させることが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態に係る投稿文提供システムを示した概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る投稿文提供システムの構成を示したブロック図である。
【図3】投稿文情報管理センタの投稿文情報DBに記憶される投稿文情報の一例を示した図である。
【図4】投稿文情報管理センタの投稿者位置履歴DBに記憶される投稿者位置履歴の一例を示した図である。
【図5】本実施形態に係る通信端末の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る投稿文情報補正処理プログラムのフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る位置情報補正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図8】交通状況に関連するワードが投稿文に含まれる場合における投稿位置情報の補正方法について説明した図である。
【図9】走行案内に関連するワードが投稿文に含まれる場合における投稿位置情報の補正方法について説明した図である。
【図10】本実施形態に係る投稿者位置情報取得処理プログラムのフローチャートである。
【図11】本実施形態に係る投稿文提供処理プログラムのフローチャートである。
【図12】ステップ55においてディスプレイに表示される投稿文案内画面を示した図である。
【図13】投稿文案内画面の他の表示形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る投稿文提供システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る投稿文提供システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る投稿文提供システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る投稿文提供システム1の構成を示したブロック図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態に係る投稿文提供システム1は、投稿文提供装置に相当する投稿文検索センタ2と、投稿文情報管理センタ3と、全国各地において車両5に乗員するユーザ6(投稿分を投稿する投稿者又は投稿文を閲覧する閲覧者に相当)が所有する通信端末7とから基本的に構成されている。尚、通信端末7としては例えば携帯電話機、PDA、スマートフォン、PC、車両5に搭載されたナビゲーション装置等がある。また、ユーザ6は車両以外の移動手段(例えば電車、自転車、徒歩等)による移動中であっても良いし、移動していない状態であっても良い。
【0028】
ここで、投稿文検索センタ2は、通信端末7を介してユーザ6から投稿された投稿文について、投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報(以下、投稿位置情報という)”を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信するセンタである。また、投稿文検索センタ2は、ユーザ6が投稿文の閲覧を要求した場合に、投稿文情報管理センタ3に記憶された投稿文の内から、該ユーザ6が設定した検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該ユーザ6の通信端末7に配信することも行う。尚、投稿文検索センタ2の詳細については後述する。
【0029】
また、投稿文情報管理センタ3は、ブログ、SNS(Social Network Service)、Twitter(登録商標)、チャット等(以下、SNS等という)を管理し、SNS等においてコンピュータネットワーク上にユーザ6から投稿された投稿文の保管及び提供を行うセンタである。尚、ユーザ6による投稿文の投稿は、携帯可能な通信端末7以外に固定の通信端末で行うことも可能である。そして、投稿文情報管理センタ3は、記憶媒体として投稿文情報DB8を有し、投稿された投稿文は投稿文情報DB8に順次格納される。また、投稿文情報DB8には、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等についても記憶される。ここで、図3は、投稿文情報管理センタ3において収集及び提供される投稿文の一例を示した図である。図3に示すように投稿文としては、投稿時刻、投稿位置情報、ユーザID、投稿文の文章等が含まれる。尚、投稿文情報管理センタ3には、全国のユーザ6から投稿された投稿文に関する情報が累積的に投稿文情報DB8に格納され、格納されたデータ量が所定量以上となると過去の投稿文に関する情報から順に削除される。
【0030】
また、投稿文検索センタ2と投稿文情報管理センタ3は、通信機器を介して通信ネットワーク網9に接続され、複数のセンタ間で双方向通信可能に構成されている。
【0031】
一方、通信端末7は、ユーザ6が所有し、投稿文を作成して投稿文情報管理センタ3に投稿する機能や、他の通信端末等から投稿されて投稿文情報管理センタ3に格納されている投稿文を閲覧する機能を備えた情報通信端末が用いられ、例えば携帯電話機、PDA、スマートフォン、PC、車両5に搭載されたナビゲーション装置等が該当する。また、通信端末7は、GPS等の通信端末7の現在位置(即ち投稿者であるユーザ6の現在位置)を特定する為の機能やナビ機能等も有する。ここで、ナビ機能では、サーバから取得したりメモリに格納された地図データに基づいて通信端末7(ユーザ6)の現在位置周辺の地図画像を表示したり、表示された地図画像中において通信端末7(ユーザ6)の現在位置を表示したり、設定された目的地までの経路の探索及び案内を行うことが可能である。また、通信端末7は、後述の送受信回路部(RF)10を介して通信ネットワーク網9に接続され、投稿文検索センタ2と双方向通信可能に構成されている。尚、上記通信端末7の現在位置を特定する為の機能やナビ機能は必ずしも全ての通信端末7が備えている必要はなく、例えば、少なくとも投稿文を投稿する通信端末7がGPS等の現在位置を特定する為の機能を備え、投稿文を閲覧する通信端末7が現在位置周辺の地図画像を表示する機能を有していれば本願発明を構成することが可能である。また、通信端末7の詳細については後述する。
【0032】
続いて、投稿文提供システム1を構成する投稿文検索センタ2の構成について図2を用いてより詳細に説明する。投稿文検索センタ2は、図2に示すようにサーバ11と、サーバ11に接続された情報記録手段としての地図情報DB12及び投稿者位置履歴DB13と、センタ通信装置14とから基本的に構成されている。
【0033】
サーバ11は、図2に示すように投稿文検索センタ2における各種制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM22、各種制御プログラムの他、後述の投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)や投稿文提供処理プログラム(図11)等が記憶されたROM23等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ11は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、投稿文情報取得手段は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けて記憶された該投稿文が投稿された際の投稿者の位置情報とともに取得する。投稿者位置履歴取得手段は、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する。位置情報補正手段は、投稿文情報取得手段により取得された投稿文の内容と投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正する。検索条件取得手段は、投稿文の検索条件を取得する。検索手段は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文から、検索条件取得手段により取得された検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)を抽出する。提供手段は、位置情報補正手段によって補正された投稿位置情報に基づいて、検索手段によって抽出された該当投稿文を提供する。
【0034】
また、地図情報DB12は、地図情報が記憶される記憶手段である。ここで、地図情報DB12に格納されている地図情報は、道路網を始めとして経路探索及び地図表示に必要な各種情報が記録されており、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、鉄道の路線に関する路線データ、施設に関する施設データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図を表示するための地図表示データ等から構成されている。尚、地図情報DB12は、定期的に新たな地図情報へと更新される。
【0035】
また、投稿者位置履歴DB13は、全国にある各通信端末7の現在位置(即ち、通信端末7を所有するユーザ6の現在位置)を所定間隔で特定した特定結果の履歴(以下投稿者位置履歴という)が記憶される記憶手段である。本実施形態に係る投稿文提供システム1では、後述のように所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から投稿文検索センタ2へとユーザIDとGPS等により検出した通信端末7の現在位置座標に関する情報が送信され、投稿者位置履歴DB13に累積的に格納される。ここで、図4は、投稿者位置履歴DB13に記憶される投稿者位置履歴の一例を示した図である。図4に示すように、投稿者位置履歴は、ユーザIDと時刻とその時刻における通信端末7(ユーザ6)の位置座標とから構成される。尚、投稿者位置履歴DB13には、全国の通信端末7(ユーザ6)の現在位置に関する情報が累積的に格納され、格納されたデータ量が所定量以上となると過去の情報から順に削除される。
【0036】
また、センタ通信装置14は、投稿文情報管理センタ3や通信端末7と通信ネットワーク網9を介して通信を行う為の通信装置である。本実施形態では、センタ通信装置14を介して検索条件や投稿文に関する情報を投稿文情報管理センタ3や通信端末7との間で送受信する。
【0037】
次に、ユーザ6の有する通信端末7の概略構成について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係る通信端末7の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0038】
一方、図5に示すように通信端末7はデータバスBUSに、CPU31と、通信端末7を所持するユーザ6に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報等が記憶されたメモリ32と、通信ネットワーク網9の基地局との間で信号の送受信を行う送受信回路部(RF)10と、送受信回路部10において受信したRF(Radio Frequency)信号をベースバンド信号に変換するとともにベースバンド信号をRF信号に変換するベースバンド処理部34と、マイクロホン35及びスピーカ36等とのインターフェイスである入出力部37と、液晶表示パネル等で構成されたディスプレイ38と、タッチパネルやキーボード等から構成される入力操作部39と、GPS40とが接続されることにより構成されている。
【0039】
ここで、通信端末7に内蔵されるCPU31は、メモリ32に格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行する通信端末7の制御手段であり、メモリ32とともに通信端末ECU41を構成する。また、通信端末ECU41の各種処理内容は必要に応じてディスプレイ38に表示される。
【0040】
また、メモリ32は通信端末7を所持するユーザ6に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報の他、後述の投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)や投稿文提供処理プログラム(図11)等が記憶された記憶媒体である。尚、地図情報はメモリ32に記憶せずにサーバから通信により取得する構成としても良い。また、メモリ32は、ハードディスク、メモリーカード、CDやDVD等の光ディスク等により構成しても良い。
【0041】
また、メモリ32には、投稿文検索センタ2から受信した投稿文に関する情報についても記憶される。尚、投稿文検索センタ2は、通信端末7が投稿文の閲覧を要求した場合に、投稿文情報管理センタ3に記憶された投稿文の内から、該通信端末7において設定された検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該通信端末7に配信する。また、メモリ32には、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等についても記憶される。
【0042】
また、ディスプレイ38は、筐体の一面に配設されており、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。そして、入力操作部39による入力内容やインターネットサイト等の各種情報が表示される。また、ナビ機能の実行時においては、道路を含む地図画像、交通情報、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報等についても表示される。更に、本実施形態に係る通信端末7では、投稿文検索センタ2から受信した投稿文に関する情報(投稿文の文章内容、投稿者のID、投稿位置情報等)についても表示する。
【0043】
また、入力操作部39は、ディスプレイ38の前面に設けられたタッチパネルによって構成されている。そして、通信端末ECU41は、タッチパネルの押下等により出力される電気信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、本実施形態では、投稿文を投稿する際や投稿文の検索条件を入力する際等においても操作される。尚、入力操作部39は、番号/文字入力キー、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー、選択を確定する決定キー等の各種キー等により構成することもできる。
【0044】
また、GPS40は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、通信端末7(即ちユーザ6)の現在位置及び現在時刻を検出可能とする。
【0045】
続いて、前記構成を有する投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿文情報補正処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る投稿文情報補正処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿文情報補正処理プログラムは通信端末7において所定の操作が行われた後に実行され、通信端末7を介してユーザ6から投稿された投稿文について、投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信するプログラムである。尚、以下の図6、図7、図10、図11にフローチャートで示されるプログラムは、投稿文検索センタ2や通信端末7が備えるRAMやROM等に記憶されており、CPU21やCPU31により実行される。
【0046】
先ず、通信端末7において実行される投稿文情報補正処理プログラムについて説明する。
ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU31は、GPS40の検出結果に基づいて通信端末7の現在位置(即ち投稿文を投稿するユーザ6の現在位置)を取得する。
【0047】
次に、S2においてCPU31は、入力操作部39により受け付けたユーザ6の操作に基づいて、ユーザ6によって入力された投稿文の内容を取得する。尚、入力される投稿文の内容としては、例えばユーザ6の遭遇した事象(例えば車両走行中である場合には渋滞や事故等の交通状況)やユーザ6の行動(例えば車両走行中である場合には車両の走行内容)を記載した内容等がある。
【0048】
続いて、S3においてCPU31は、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われたか否か判定する。
【0049】
そして、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われたと判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われていないと判定された場合(S3:NO)には、当該投稿文情報補正処理プログラムを終了する。
【0050】
S4においてCPU31は、前記S1で取得した通信端末7の現在位置や前記S2で取得した投稿文の内容を含む投稿文に係る情報(以下、投稿文情報という)を投稿文検索センタ2へと送信する。尚、投稿文情報としては、投稿文の内容や通信端末7の現在位置(即ち投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報)とともに、投稿文が投稿された投稿時刻、投稿者のID等についても含まれる。そして、投稿文情報を受信した投稿文検索センタ2は後述のように、受信した投稿文情報の内、特に投稿者の位置を示す投稿位置情報を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信する。
【0051】
次に、投稿文検索センタ2において実行される投稿文情報補正処理プログラムについて説明する。
先ず、S11においてCPU21は、投稿文を投稿した通信端末7から送信された投稿文情報を受信する。
【0052】
次に、S12においてCPU21は、後述の位置情報補正処理(図7)を実行する。ここで、位置情報補正処理は、前記S11で取得した投稿文情報の内、特に投稿者の位置を示す投稿位置情報について、該当投稿文の文章内容や投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の内容に沿った位置へと補正する処理である。
【0053】
その後、S13においてCPU21は、前記S11で取得した投稿文情報を、投稿文情報管理センタ3に対して送信する。また、投稿位置情報については、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を送信する。そして、投稿文情報管理センタ3は、送信された投稿文情報を投稿文情報DB8に順次格納する(図3参照)。また、後述のように通信端末7から投稿文の閲覧の要求が有った場合には、投稿文情報DB8に格納された投稿文情報の内、該当する投稿文情報を要求のあった通信端末7へと配信する(図11)。
【0054】
次に、前記S12において実行される位置情報補正処理のサブ処理について図7に基づき説明する。図7は位置情報補正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0055】
先ず、S21においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文情報に基づいて、投稿文を投稿した投稿者を投稿文情報に含まれるユーザIDによって特定する。
【0056】
次に、S22においてCPU21は、前記S21で特定した投稿者の位置履歴を取得する。尚、本実施形態に係る投稿文提供システム1では、後述の投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)において所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から投稿文検索センタ2へとユーザIDとGPS等により検出した通信端末7の現在位置座標に関する情報が送信され、投稿者位置履歴DB13(図4)に累積的に格納される。従って、前記S22においてCPU21は、投稿者位置履歴DB13に記憶された位置履歴の内、前記S21で特定した投稿者の位置履歴を抽出することによって取得する。尚、前記S22で取得対象となる位置履歴は、投稿文が投稿された時点から所定時間前(例えば30分前)までの間の位置履歴となる。
【0057】
続いて、S23においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文情報の内、投稿文の文章を読み出す。
【0058】
その後、S24においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に基づいて、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であるか否かを判定する。具体的には、投稿文の文章に交通に関するワードが含まれている場合に、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であると判定する。尚、交通に関するワードとしては、例えば、鉄道の路線名称、路線種別、電車の車両名、駅の名称、道路名称、道路種別、インターチェンジやサービスエリア等の特定施設の名称、運休や渋滞や通行止めなどの交通状況、車両や電車の走行内容を示すワード等がある。なお、ワードとは言葉や単語等を示すものとして説明する。
【0059】
そして、前記S23で読み出した投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であると判定された場合(S24:YES)には、S25へと移行する。それに対して、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文でないと判定された場合(S24:NO)には、投稿位置情報を補正することなくS13へと移行する。
【0060】
S25においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含むか否か判定する。尚、交通状況に関連するワードとしては、運休、渋滞、通行止め、事故などが該当する。
【0061】
そして、前記S23で読み出した投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含むと判定された場合(S25:YES)には、S26へと移行する。それに対して、投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含まないと判定された場合(S25:NO)には、S27へと移行する。
【0062】
S26においてCPU21は、前記S22で取得した投稿者の位置履歴に基づいて、投稿文の文章に含まれる交通状況に投稿者が遭遇した場所を特定する。例えば、図8は投稿文の文章に交通状況に関連するワードとして『渋滞』が含まれている場合について説明する。図8に示す例では、投稿者45は渋滞区間を抜けた後に投稿文を投稿しており、投稿者45の位置履歴46から投稿者45が渋滞に遭遇した場所を特定する必要がある。ここで、位置履歴46は上記したように所定時間間隔での投稿者45の位置を示すものであるので、位置履歴46の距離間隔から投稿者45の移動速度が算出できる。従って、算出された移動速度が所定の閾値(例えば一般道では10km/h、高速道路では40km/h)未満である区間を渋滞区間(即ち交通状況に投稿者が遭遇した場所)として特定する。
同様にして他の渋滞状況が含まれていた場合においても、投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の文章に含まれる交通状況に投稿者が遭遇した場所を特定する。その後、S27へと移行する。
【0063】
S27においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含むか否か判定する。尚、走行内容に関連するワードとしては、右折、左折、直進、後退、停車、駐車などが該当する。
【0064】
そして、前記S23で読み出した投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含むと判定された場合(S27:YES)には、S28へと移行する。それに対して、投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含まないと判定された場合(S27:NO)には、S29へと移行する。
【0065】
S28においてCPU21は、前記S22で取得した投稿者の位置履歴に基づいて、投稿文の文章に含まれる走行内容に該当する走行を投稿者が行った場所を特定する。例えば、図9は投稿文の文章に走行内容に関連するワードとして『右折』が含まれている場合について説明する。図9に示す例では、投稿者45は交差点での右折を終了した後に投稿文を投稿しており、投稿者45の位置履歴46から投稿者45が右折した場所を特定する必要がある。ここで、位置履歴46は上記したように所定時間間隔での投稿者45の位置を示すものであるので、地図情報DB12から取得した地図データと位置履歴46とを比較することにより投稿する直前に投稿者45が右折した交差点の位置を特定できる。従って、特定された交差点のノード位置を走行内容に該当する走行を投稿者45が行った場所として特定する。
同様にして他の走行内容が含まれていた場合においても、投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の文章に含まれる走行内容に該当する走行を投稿者が行った場所を特定する。その後、S29へと移行する。
【0066】
S29においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文に関連付けられた投稿位置情報を、前記S26又はS28で特定された場所に位置するように補正する。
例えば、図8に示す例では、投稿位置情報が、実際に投稿者45が投稿文を投稿した位置Xから、投稿文の文章に含まれる交通状況(図8では渋滞)に投稿者45が遭遇した場所である位置X´へと補正される。尚、渋滞のように投稿者が遭遇した場所が点では無く区間で特定される場合には、該区間の内でユーザが交通状況に遭遇した最も早い位置へと補正される。
また、図9に示す例では、投稿位置情報が、実際に投稿者45が投稿文を投稿した位置Yから、投稿文の文章に含まれる走行内容(図9では右折)に該当する走行を投稿者45が行った場所Y´へと補正される。
その結果、後述のように投稿文情報を通信端末7で案内する際に、投稿文の内容と投稿者の位置との間に大きなズレを生じさせることなく、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる(図12参照)。また、表示される投稿文の文章内容と投稿者の位置に矛盾を生じさせることを防止できる。更に、投稿文がどのエリアに関する情報を投稿したものであるのかを、ユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0067】
尚、投稿文に交通状況に関連するワードと走行内容に関連するワードが両方含まれている場合には、前記S26及びS28で特定された複数の場所にそれぞれ位置するように投稿位置情報を補正しても良いし、優先する一方の場所へ投稿位置情報を補正しても良い。尚、どちらを優先するかについては、予め設定(例えば走行内容を優先)しても良いし、投稿文の文脈から判断しても良い。
【0068】
続いて、投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿者位置情報取得処理プログラムについて図10に基づき説明する。図10は本実施形態に係る投稿者位置情報取得処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿者位置情報取得処理プログラムは通信端末7の電源がONされた後に所定間隔(例えば10sec毎)で実行され、通信端末7の現在位置(即ち通信端末7を有するユーザの現在位置)に関する情報を投稿文検索センタ2へと送信するプログラムである。
【0069】
先ず、通信端末7において実行される投稿者位置情報取得処理プログラムについて説明する。
S31においてCPU31は、GPS40の検出結果に基づいて通信端末7の現在位置(即ち通信端末を所有するユーザ6の現在位置)を取得する。
【0070】
次に、S32においてCPU31は、前記S31で取得した通信端末7の現在位置と通信端末7のメモリ32に記憶されたユーザを特定するユーザIDに係る情報(以下、現在位置情報という)を投稿文検索センタ2へと送信する。
【0071】
続いて、投稿文検索センタ2において実行される投稿者位置情報取得処理プログラムについて説明する。
先ず、S41においてCPU21は、通信端末7から送信された現在位置情報を受信する。
【0072】
次に、S42においてCPU21は、前記S41で受信した現在位置情報を投稿者位置履歴DB13(図4)に順次格納する。その結果、投稿者位置履歴DB13には、全国にある各通信端末7の現在位置(即ち、通信端末7を所有するユーザ6の現在位置)を所定間隔で特定した特定結果の履歴(投稿者位置履歴)が記憶されることとなる。尚、投稿者位置履歴DB13に格納されたデータ量が所定量以上となると過去の情報から順に削除される。そして、前述したように投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)では、投稿者位置履歴DB13に格納された投稿者位置履歴に基づいて投稿位置情報を補正する。
【0073】
続いて、投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿文提供処理プログラムについて図11に基づき説明する。図11は本実施形態に係る投稿文提供処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿文提供処理プログラムは通信端末において所定の操作が行われた後に実行され、ユーザが投稿文の閲覧を要求した場合に、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、通信端末7において設定された検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該通信端末7に提供するプログラムである。
【0074】
先ず、通信端末7において実行される投稿文提供処理プログラムについて説明する。
S51においてCPU31は、入力操作部39により受け付けたユーザの操作に基づいて、投稿文を検索する検索条件を取得する。具体的には、ディスプレイ38に表示された検索条件入力画面において入力操作部39により入力された検索条件を、投稿文を検索する検索条件として取得する。
【0075】
次に、S52においてCPU31は、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われたか否か判定する。
【0076】
そして、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われたと判定された場合(S52:YES)には、S53へと移行する。それに対して、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われていないと判定された場合(S52:NO)には、当該投稿文提供処理プログラムを終了する。
【0077】
S53においてCPU31は、前記S51で取得した検索条件を投稿文検索センタ2へと送信する。尚、検索条件を受信した投稿文検索センタ2は後述のように、受信した検索条件に基づいてコンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、検索条件に該当する投稿文を抽出する(S62)。
【0078】
次に、S54においてCPU31は、投稿文検索センタ2から送信された投稿文に関する情報を受信する。尚、前記S54で受信する投稿文に関する情報は、前記S53で送信した検索条件に基づいてコンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から抽出された投稿文、即ち検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)に関する情報である。また、投稿文に関する情報としては、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等が含まれる。
【0079】
その後、S55においてCPU31は、前記S54で受信した該当投稿文に関する情報をディスプレイ38に表示する。尚、表示する情報は、投稿文の文章、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のIDの全てを表示しても良いし、一部のみを表示する構成としても良い。但し、少なくとも投稿文の文章については表示するように構成する。また、投稿位置情報を表示する場合には、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を表示する。
【0080】
ここで、図12は前記S55においてディスプレイ38に表示される投稿文案内画面71を示した図である。図12に示すように投稿文案内画面71は、通信端末7(ユーザ6)周辺の地図を表示する左画面72と、投稿文に関する情報を表示する右画面73の2つの表示領域から構成される。
そして、左画面72は、通信端末7(ユーザ6)周辺の地図画像74と、通信端末7(ユーザ6)の現在位置を示す現在位置マーク75と、表示された投稿文の投稿位置(投稿位置情報により特定される位置)を示す投稿位置マーク76〜79とから構成される。
また、右画面73には、投稿文に関する情報を表示する情報表示スペース81〜84が設けられている。各情報表示スペース81〜84には、投稿文を投稿した投稿者のIDと。投稿文の文章内容をそれぞれ表示する。尚、図13に示すように情報表示スペース81〜84を画面全体に配置するように構成しても良い。また、ディスプレイ38に表示された所定のアイコンが押下された場合に、各情報表示スペース81〜84を表示する構成としても良い。また、投稿文が多数ある場合には、スクロール操作によって投稿文を切り替えて表示するように構成することが望ましい。また、投稿文に関する情報を表示する際には、通信端末7(ユーザ6)に近い位置で投稿された投稿文を優先して表示するようにしても良い。更に、後述の検索処理(S62)において検索条件に対する一致度合が高いと判定された投稿文を優先して表示するようにしても良い。
そして、ユーザは図12、図13に示す投稿文案内画面71を視認することによって、ユーザが所望する情報(例えば、渋滞情報や通行止め情報等)に関する内容を投稿した投稿文の内容を閲覧することが可能となり、その結果、ユーザに関連する情報をより速いタイミングで把握することが可能となる。また、投稿位置情報を表示する場合には、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を表示するので、投稿文の内容と投稿者の位置との間に大きなズレを生じさせることなく、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる
【0081】
次に、投稿文検索センタ2において実行される投稿文提供処理プログラムについて説明する。
先ず、S61においてCPU21は、投稿文の閲覧を要求する通信端末7から送信された検索条件を受信する。
【0082】
次に、S62においてCPU21は、前記S61で取得した検索条件を用いて、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)を検索する検索処理を実行する。具体的には、該当投稿文に関する情報を、投稿文情報管理センタ3の投稿文情報DB8に格納された投稿文情報(図3)の中から抽出する。尚、上述したように検索条件としては、検索ワード以外に投稿された時刻や、投稿位置を指定する条件とすることも可能である。
【0083】
続いて、S63においてCPU21は、前記S62で抽出された該当投稿文に関する情報(投稿位置情報を含む)を、投稿文の閲覧を要求した通信端末7に対して送信する。また、投稿位置情報については、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を送信する。その結果、投稿文の閲覧を要求した通信端末7において、ユーザが所望する情報(例えば、渋滞情報や通行止め情報等)に関する内容を投稿した投稿文に関する情報が表示される(S55)。また、投稿位置情報については、補正後の適切な位置情報が表示されることとなる。
【0084】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る投稿文提供システム1、投稿文提供システム1による投稿文提供方法及び投稿文提供システム1において実行されるコンピュータプログラムでは、通信端末7からコンピュータネットワーク上に投稿文が投稿された場合に、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得し(S22)、投稿された投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を補正し(S26、S28、S29)、補正された後の投稿位置情報に基づいて投稿文を提供する(S63)ので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
また、投稿文を投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における投稿者の位置を特定した投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正するので、処理対象とする投稿者位置履歴を投稿文の内容と関連のある履歴に限定することができる。その結果、制御部の処理負担を軽減できるとともに、投稿文の内容と関連の無い位置へと位置情報が補正される虞を軽減することが可能となる。
また、投稿された投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、該交通状況に投稿者が遭遇した位置へと位置情報を補正する(S26、S29)ので、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
また、投稿された投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、該移動内容に該当する移動を投稿者が行った位置へと位置情報を補正する(S28、S29)ので、投稿文に含まれる移動内容が行われる場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる移動内容が生じる場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
また、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を適切に提供することが可能となる。
また、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文の文章とともに該当投稿文に関連付けられた投稿位置情報を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を投光位置情報とともに適切に提供することが可能となる。また、提供される投稿文の内容と投稿位置情報との間にズレを生じさせることが無いので、より正確な情報を提供することが可能となる。
【0085】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)のS11〜S13、S21〜S29や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)のS41、S42や投稿文提供処理プログラム(図11)のS61〜S63の処理を投稿文検索センタ2が実行する構成としているが、投稿文情報管理センタ3や通信端末7が一部または全部の処理を実行する構成としても良い。例えば、投稿文情報管理センタ3や通信端末7がS11〜S13、S21〜S29、S41、S42、S61〜S63の処理を実行する構成とすれば、投稿文検索センタ2は不要となる。
【0086】
また、本実施形態では、投稿文が投稿されたタイミングで、投稿された該投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としているが、投稿位置情報を補正するタイミングは他のタイミングとしても良い。例えば定期的(24時間毎)に投稿文情報管理センタ3の投稿文情報DB8に格納された各投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としても良い。また、投稿文に関する情報をユーザに提供するタイミングで提供対象となる投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としても良い。
【0087】
また、本実施形態では、投稿文に関連付けられた位置情報として、投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報(投稿位置情報)を用いているが、他の位置情報を関連付けても良い。また、位置情報としては位置座標の代わりに、行政区画、リンク番号、施設ID等を関連付けることとしても良い。
【0088】
また、本実施形態では、投稿文情報管理センタ3において投稿文に関する情報として、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等について記憶される構成としているが、投稿文の文章と投稿位置情報のみを記憶する構成としても良い。
【0089】
また、本実施形態では、投稿文の文章内容と投稿者の位置履歴に基づいて投稿位置情報を補正する構成としているが、VICS(登録商標)情報等の交通情報も用いて補正する構成としても良い。それによって、渋滞発生地点や事故の発生地点等をより正確に特定することが可能となる。
【0090】
また、本実施形態では、投稿者が車両5で移動する場合について説明しているが、車両5以外の移動手段(例えば、電車、自転車、歩行)により移動する場合についても適用することが可能である。
【0091】
また、本実施形態では、投稿文検索センタ2は所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から現在位置座標に関する情報を取得することにより投稿者位置履歴を取得する構成としているが、通信端末7が投稿文を投稿する際に通信端末7から投稿文とともに投稿時点から所定時間前までの間における通信端末7の現在位置座標に関する情報を取得する構成としても良い。その場合には、投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)は不要となる。
【符号の説明】
【0092】
1 投稿文提供システム
2 投稿文検索センタ
3 投稿文情報管理センタ
5 車両
6 ユーザ
7 通信端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を提供する投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、端末を介してコンピュータネットワーク上にユーザが投稿文を投稿するとともに、他のユーザから投稿された投稿文を閲覧することが可能なシステムが提供されている。例えば、ブログ、SNS(Social Network Service)、Twitter(登録商標)、チャット等(以下、SNS等という)がある。また、これらの投稿文の中には、渋滞情報や通行止め情報等の交通情報に関する情報を投稿した投稿文も多数含まれている。
【0003】
ここで、SNS等では、最新の情報をいち早く取得できるメリットがあるが、情報量が膨大であるので、閲覧するユーザにとって必要な情報のみを抽出して提供することが難しかった。そこで、例えば特開2006−65535号公報には、ユーザに投稿された投稿文とともに投稿文に対して該投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報を関連付けてサーバに記憶する構成とし、投稿文を閲覧するユーザに対して投稿文とともに該投稿文を投稿した投稿者の位置を示す位置情報についても提供する技術について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−65535号(第10頁〜第12頁、図8、図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記投稿文ではユーザの遭遇した事象(例えば車両走行中である場合には渋滞や事故等)を記載した内容が投稿される場合が多い。しかしながら、実際に投稿文が投稿されるタイミングは、上記事象にユーザが遭遇したタイミングとは限らない。例えば、遭遇した事象が解消した後やユーザが事象に遭遇してから一定時間経過した後に投稿されることも多い。その結果、上記特許文献1のように投稿文とともに該投稿文が投稿された際の投稿者の位置情報についても提供する場合に、投稿文の内容に含まれる事象が実際に生じている位置と異なる位置が該事象の内容を投稿した投稿者の位置として提供される場合がある。それによって、提供される情報の信頼度が低下する問題が生じていた。
【0006】
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と投稿者の位置履歴とに基づいて位置情報を補正することによって、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することを可能とした投稿文提供システム、投稿文提供装置、投稿文提供方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本願の請求項1に係る投稿文提供システム(1)は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段(11)と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段(11)と、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段(11)と、前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段(11)と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1に記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文を前記投稿者(6)が投稿した時点から所定時間前までの間における前記投稿者の位置を特定した前記投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1又は請求項2に記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該交通状況に前記投稿者(6)が遭遇した位置を特定し、前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記位置情報補正手段(11)は、前記投稿文情報取得手段(11)により取得された前記投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該移動内容に該当する移動を前記投稿者(6)が行った位置を特定し、前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記投稿文の検索条件を取得する検索条件取得手段(11)と、コンピュータネットワーク上に投稿された前記投稿文から、前記検索条件取得手段により取得された前記検索条件に該当する投稿文である該当投稿文を抽出する検索手段(11)と、を有し、前記提供手段は、前記該当投稿文を提供することを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に係る投稿文提供システム(1)は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の投稿文提供システムであって、前記提供手段(11)は、前記検索手段(11)によって抽出された前記該当投稿文の文章とともに前記該当投稿文に関連付けられた前記位置情報を提供することを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に係る投稿文提供装置(2)は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段(11)と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段(11)と、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段(11)と、前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段(11)と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に係る投稿文提供方法は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得ステップと、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得ステップと、前記投稿文情報取得ステップにより取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正ステップと、前記位置情報補正ステップによって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供ステップと、を有することを特徴とする。
【0015】
更に、請求項9に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得機能と、前記投稿文を投稿した投稿者(6)の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得機能と、前記投稿文情報取得機能により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正機能と、前記位置情報補正機能によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供機能と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
前記構成を有する請求項1に係る投稿文提供システムでは、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0017】
また、請求項2に係る投稿文提供システムでは、投稿文を投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における投稿者の位置を特定した投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正するので、処理対象とする投稿者位置履歴を投稿文の内容と関連のある履歴に限定することができる。その結果、制御部の処理負担を軽減できるとともに、投稿文の内容と関連の無い位置へと位置情報が補正される虞を軽減することが可能となる。
【0018】
また、請求項3に係る投稿文提供システムでは、投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、該交通状況に投稿者が遭遇した位置へと位置情報を補正するので、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
【0019】
また、請求項4に係る投稿文提供システムでは、投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、該移動内容に該当する移動を投稿者が行った位置へと位置情報を補正するので、投稿文に含まれる移動内容が行われる場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる移動内容が生じる場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
【0020】
また、請求項5に係る投稿文提供システムでは、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を適切に提供することが可能となる。
【0021】
また、請求項6に係る投稿文提供システムでは、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文の文章とともに該当投稿文に関連付けられた位置情報を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を位置情報とともに適切に提供することが可能となる。また、提供される投稿文の内容と位置情報との間にズレを生じさせることが無いので、より正確な情報を提供することが可能となる。
【0022】
また、請求項7に係る投稿文提供装置では、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0023】
また、請求項8に係る投稿文提供方法では、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正し、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供するので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【0024】
更に、請求項9に係るコンピュータプログラムでは、投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正させ、補正された後の位置情報に基づいて投稿文を提供させるので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正させることが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態に係る投稿文提供システムを示した概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る投稿文提供システムの構成を示したブロック図である。
【図3】投稿文情報管理センタの投稿文情報DBに記憶される投稿文情報の一例を示した図である。
【図4】投稿文情報管理センタの投稿者位置履歴DBに記憶される投稿者位置履歴の一例を示した図である。
【図5】本実施形態に係る通信端末の制御系を模式的に示すブロック図である。
【図6】本実施形態に係る投稿文情報補正処理プログラムのフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る位置情報補正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【図8】交通状況に関連するワードが投稿文に含まれる場合における投稿位置情報の補正方法について説明した図である。
【図9】走行案内に関連するワードが投稿文に含まれる場合における投稿位置情報の補正方法について説明した図である。
【図10】本実施形態に係る投稿者位置情報取得処理プログラムのフローチャートである。
【図11】本実施形態に係る投稿文提供処理プログラムのフローチャートである。
【図12】ステップ55においてディスプレイに表示される投稿文案内画面を示した図である。
【図13】投稿文案内画面の他の表示形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る投稿文提供システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る投稿文提供システム1の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施形態に係る投稿文提供システム1を示した概略構成図である。図2は本実施形態に係る投稿文提供システム1の構成を示したブロック図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態に係る投稿文提供システム1は、投稿文提供装置に相当する投稿文検索センタ2と、投稿文情報管理センタ3と、全国各地において車両5に乗員するユーザ6(投稿分を投稿する投稿者又は投稿文を閲覧する閲覧者に相当)が所有する通信端末7とから基本的に構成されている。尚、通信端末7としては例えば携帯電話機、PDA、スマートフォン、PC、車両5に搭載されたナビゲーション装置等がある。また、ユーザ6は車両以外の移動手段(例えば電車、自転車、徒歩等)による移動中であっても良いし、移動していない状態であっても良い。
【0028】
ここで、投稿文検索センタ2は、通信端末7を介してユーザ6から投稿された投稿文について、投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報(以下、投稿位置情報という)”を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信するセンタである。また、投稿文検索センタ2は、ユーザ6が投稿文の閲覧を要求した場合に、投稿文情報管理センタ3に記憶された投稿文の内から、該ユーザ6が設定した検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該ユーザ6の通信端末7に配信することも行う。尚、投稿文検索センタ2の詳細については後述する。
【0029】
また、投稿文情報管理センタ3は、ブログ、SNS(Social Network Service)、Twitter(登録商標)、チャット等(以下、SNS等という)を管理し、SNS等においてコンピュータネットワーク上にユーザ6から投稿された投稿文の保管及び提供を行うセンタである。尚、ユーザ6による投稿文の投稿は、携帯可能な通信端末7以外に固定の通信端末で行うことも可能である。そして、投稿文情報管理センタ3は、記憶媒体として投稿文情報DB8を有し、投稿された投稿文は投稿文情報DB8に順次格納される。また、投稿文情報DB8には、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等についても記憶される。ここで、図3は、投稿文情報管理センタ3において収集及び提供される投稿文の一例を示した図である。図3に示すように投稿文としては、投稿時刻、投稿位置情報、ユーザID、投稿文の文章等が含まれる。尚、投稿文情報管理センタ3には、全国のユーザ6から投稿された投稿文に関する情報が累積的に投稿文情報DB8に格納され、格納されたデータ量が所定量以上となると過去の投稿文に関する情報から順に削除される。
【0030】
また、投稿文検索センタ2と投稿文情報管理センタ3は、通信機器を介して通信ネットワーク網9に接続され、複数のセンタ間で双方向通信可能に構成されている。
【0031】
一方、通信端末7は、ユーザ6が所有し、投稿文を作成して投稿文情報管理センタ3に投稿する機能や、他の通信端末等から投稿されて投稿文情報管理センタ3に格納されている投稿文を閲覧する機能を備えた情報通信端末が用いられ、例えば携帯電話機、PDA、スマートフォン、PC、車両5に搭載されたナビゲーション装置等が該当する。また、通信端末7は、GPS等の通信端末7の現在位置(即ち投稿者であるユーザ6の現在位置)を特定する為の機能やナビ機能等も有する。ここで、ナビ機能では、サーバから取得したりメモリに格納された地図データに基づいて通信端末7(ユーザ6)の現在位置周辺の地図画像を表示したり、表示された地図画像中において通信端末7(ユーザ6)の現在位置を表示したり、設定された目的地までの経路の探索及び案内を行うことが可能である。また、通信端末7は、後述の送受信回路部(RF)10を介して通信ネットワーク網9に接続され、投稿文検索センタ2と双方向通信可能に構成されている。尚、上記通信端末7の現在位置を特定する為の機能やナビ機能は必ずしも全ての通信端末7が備えている必要はなく、例えば、少なくとも投稿文を投稿する通信端末7がGPS等の現在位置を特定する為の機能を備え、投稿文を閲覧する通信端末7が現在位置周辺の地図画像を表示する機能を有していれば本願発明を構成することが可能である。また、通信端末7の詳細については後述する。
【0032】
続いて、投稿文提供システム1を構成する投稿文検索センタ2の構成について図2を用いてより詳細に説明する。投稿文検索センタ2は、図2に示すようにサーバ11と、サーバ11に接続された情報記録手段としての地図情報DB12及び投稿者位置履歴DB13と、センタ通信装置14とから基本的に構成されている。
【0033】
サーバ11は、図2に示すように投稿文検索センタ2における各種制御を行う電子制御ユニットである。そして、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM22、各種制御プログラムの他、後述の投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)や投稿文提供処理プログラム(図11)等が記憶されたROM23等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ11は、処理アルゴリズムとしての各種手段を構成する。例えば、投稿文情報取得手段は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けて記憶された該投稿文が投稿された際の投稿者の位置情報とともに取得する。投稿者位置履歴取得手段は、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する。位置情報補正手段は、投稿文情報取得手段により取得された投稿文の内容と投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正する。検索条件取得手段は、投稿文の検索条件を取得する。検索手段は、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文から、検索条件取得手段により取得された検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)を抽出する。提供手段は、位置情報補正手段によって補正された投稿位置情報に基づいて、検索手段によって抽出された該当投稿文を提供する。
【0034】
また、地図情報DB12は、地図情報が記憶される記憶手段である。ここで、地図情報DB12に格納されている地図情報は、道路網を始めとして経路探索及び地図表示に必要な各種情報が記録されており、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、鉄道の路線に関する路線データ、施設に関する施設データ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図を表示するための地図表示データ等から構成されている。尚、地図情報DB12は、定期的に新たな地図情報へと更新される。
【0035】
また、投稿者位置履歴DB13は、全国にある各通信端末7の現在位置(即ち、通信端末7を所有するユーザ6の現在位置)を所定間隔で特定した特定結果の履歴(以下投稿者位置履歴という)が記憶される記憶手段である。本実施形態に係る投稿文提供システム1では、後述のように所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から投稿文検索センタ2へとユーザIDとGPS等により検出した通信端末7の現在位置座標に関する情報が送信され、投稿者位置履歴DB13に累積的に格納される。ここで、図4は、投稿者位置履歴DB13に記憶される投稿者位置履歴の一例を示した図である。図4に示すように、投稿者位置履歴は、ユーザIDと時刻とその時刻における通信端末7(ユーザ6)の位置座標とから構成される。尚、投稿者位置履歴DB13には、全国の通信端末7(ユーザ6)の現在位置に関する情報が累積的に格納され、格納されたデータ量が所定量以上となると過去の情報から順に削除される。
【0036】
また、センタ通信装置14は、投稿文情報管理センタ3や通信端末7と通信ネットワーク網9を介して通信を行う為の通信装置である。本実施形態では、センタ通信装置14を介して検索条件や投稿文に関する情報を投稿文情報管理センタ3や通信端末7との間で送受信する。
【0037】
次に、ユーザ6の有する通信端末7の概略構成について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係る通信端末7の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0038】
一方、図5に示すように通信端末7はデータバスBUSに、CPU31と、通信端末7を所持するユーザ6に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報等が記憶されたメモリ32と、通信ネットワーク網9の基地局との間で信号の送受信を行う送受信回路部(RF)10と、送受信回路部10において受信したRF(Radio Frequency)信号をベースバンド信号に変換するとともにベースバンド信号をRF信号に変換するベースバンド処理部34と、マイクロホン35及びスピーカ36等とのインターフェイスである入出力部37と、液晶表示パネル等で構成されたディスプレイ38と、タッチパネルやキーボード等から構成される入力操作部39と、GPS40とが接続されることにより構成されている。
【0039】
ここで、通信端末7に内蔵されるCPU31は、メモリ32に格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行する通信端末7の制御手段であり、メモリ32とともに通信端末ECU41を構成する。また、通信端末ECU41の各種処理内容は必要に応じてディスプレイ38に表示される。
【0040】
また、メモリ32は通信端末7を所持するユーザ6に関するユーザ情報(ユーザID、氏名等)や地図情報の他、後述の投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)や投稿文提供処理プログラム(図11)等が記憶された記憶媒体である。尚、地図情報はメモリ32に記憶せずにサーバから通信により取得する構成としても良い。また、メモリ32は、ハードディスク、メモリーカード、CDやDVD等の光ディスク等により構成しても良い。
【0041】
また、メモリ32には、投稿文検索センタ2から受信した投稿文に関する情報についても記憶される。尚、投稿文検索センタ2は、通信端末7が投稿文の閲覧を要求した場合に、投稿文情報管理センタ3に記憶された投稿文の内から、該通信端末7において設定された検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該通信端末7に配信する。また、メモリ32には、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等についても記憶される。
【0042】
また、ディスプレイ38は、筐体の一面に配設されており、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。そして、入力操作部39による入力内容やインターネットサイト等の各種情報が表示される。また、ナビ機能の実行時においては、道路を含む地図画像、交通情報、出発地から目的地までの走行予定経路、走行予定経路に沿った案内情報等についても表示される。更に、本実施形態に係る通信端末7では、投稿文検索センタ2から受信した投稿文に関する情報(投稿文の文章内容、投稿者のID、投稿位置情報等)についても表示する。
【0043】
また、入力操作部39は、ディスプレイ38の前面に設けられたタッチパネルによって構成されている。そして、通信端末ECU41は、タッチパネルの押下等により出力される電気信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、本実施形態では、投稿文を投稿する際や投稿文の検索条件を入力する際等においても操作される。尚、入力操作部39は、番号/文字入力キー、表示された内容を選択するためのカーソルを動かすカーソルキー、選択を確定する決定キー等の各種キー等により構成することもできる。
【0044】
また、GPS40は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、通信端末7(即ちユーザ6)の現在位置及び現在時刻を検出可能とする。
【0045】
続いて、前記構成を有する投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿文情報補正処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る投稿文情報補正処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿文情報補正処理プログラムは通信端末7において所定の操作が行われた後に実行され、通信端末7を介してユーザ6から投稿された投稿文について、投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信するプログラムである。尚、以下の図6、図7、図10、図11にフローチャートで示されるプログラムは、投稿文検索センタ2や通信端末7が備えるRAMやROM等に記憶されており、CPU21やCPU31により実行される。
【0046】
先ず、通信端末7において実行される投稿文情報補正処理プログラムについて説明する。
ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU31は、GPS40の検出結果に基づいて通信端末7の現在位置(即ち投稿文を投稿するユーザ6の現在位置)を取得する。
【0047】
次に、S2においてCPU31は、入力操作部39により受け付けたユーザ6の操作に基づいて、ユーザ6によって入力された投稿文の内容を取得する。尚、入力される投稿文の内容としては、例えばユーザ6の遭遇した事象(例えば車両走行中である場合には渋滞や事故等の交通状況)やユーザ6の行動(例えば車両走行中である場合には車両の走行内容)を記載した内容等がある。
【0048】
続いて、S3においてCPU31は、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われたか否か判定する。
【0049】
そして、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われたと判定された場合(S3:YES)には、S4へと移行する。それに対して、入力された投稿文を投稿する所定の操作が入力操作部39において行われていないと判定された場合(S3:NO)には、当該投稿文情報補正処理プログラムを終了する。
【0050】
S4においてCPU31は、前記S1で取得した通信端末7の現在位置や前記S2で取得した投稿文の内容を含む投稿文に係る情報(以下、投稿文情報という)を投稿文検索センタ2へと送信する。尚、投稿文情報としては、投稿文の内容や通信端末7の現在位置(即ち投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報)とともに、投稿文が投稿された投稿時刻、投稿者のID等についても含まれる。そして、投稿文情報を受信した投稿文検索センタ2は後述のように、受信した投稿文情報の内、特に投稿者の位置を示す投稿位置情報を投稿文の内容に応じた位置へと補正し、投稿文情報管理センタ3へと送信する。
【0051】
次に、投稿文検索センタ2において実行される投稿文情報補正処理プログラムについて説明する。
先ず、S11においてCPU21は、投稿文を投稿した通信端末7から送信された投稿文情報を受信する。
【0052】
次に、S12においてCPU21は、後述の位置情報補正処理(図7)を実行する。ここで、位置情報補正処理は、前記S11で取得した投稿文情報の内、特に投稿者の位置を示す投稿位置情報について、該当投稿文の文章内容や投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の内容に沿った位置へと補正する処理である。
【0053】
その後、S13においてCPU21は、前記S11で取得した投稿文情報を、投稿文情報管理センタ3に対して送信する。また、投稿位置情報については、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を送信する。そして、投稿文情報管理センタ3は、送信された投稿文情報を投稿文情報DB8に順次格納する(図3参照)。また、後述のように通信端末7から投稿文の閲覧の要求が有った場合には、投稿文情報DB8に格納された投稿文情報の内、該当する投稿文情報を要求のあった通信端末7へと配信する(図11)。
【0054】
次に、前記S12において実行される位置情報補正処理のサブ処理について図7に基づき説明する。図7は位置情報補正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
【0055】
先ず、S21においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文情報に基づいて、投稿文を投稿した投稿者を投稿文情報に含まれるユーザIDによって特定する。
【0056】
次に、S22においてCPU21は、前記S21で特定した投稿者の位置履歴を取得する。尚、本実施形態に係る投稿文提供システム1では、後述の投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)において所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から投稿文検索センタ2へとユーザIDとGPS等により検出した通信端末7の現在位置座標に関する情報が送信され、投稿者位置履歴DB13(図4)に累積的に格納される。従って、前記S22においてCPU21は、投稿者位置履歴DB13に記憶された位置履歴の内、前記S21で特定した投稿者の位置履歴を抽出することによって取得する。尚、前記S22で取得対象となる位置履歴は、投稿文が投稿された時点から所定時間前(例えば30分前)までの間の位置履歴となる。
【0057】
続いて、S23においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文情報の内、投稿文の文章を読み出す。
【0058】
その後、S24においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に基づいて、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であるか否かを判定する。具体的には、投稿文の文章に交通に関するワードが含まれている場合に、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であると判定する。尚、交通に関するワードとしては、例えば、鉄道の路線名称、路線種別、電車の車両名、駅の名称、道路名称、道路種別、インターチェンジやサービスエリア等の特定施設の名称、運休や渋滞や通行止めなどの交通状況、車両や電車の走行内容を示すワード等がある。なお、ワードとは言葉や単語等を示すものとして説明する。
【0059】
そして、前記S23で読み出した投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文であると判定された場合(S24:YES)には、S25へと移行する。それに対して、投稿文が交通に関する情報を投稿した投稿文でないと判定された場合(S24:NO)には、投稿位置情報を補正することなくS13へと移行する。
【0060】
S25においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含むか否か判定する。尚、交通状況に関連するワードとしては、運休、渋滞、通行止め、事故などが該当する。
【0061】
そして、前記S23で読み出した投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含むと判定された場合(S25:YES)には、S26へと移行する。それに対して、投稿文の文章に交通状況に関連するワードを含まないと判定された場合(S25:NO)には、S27へと移行する。
【0062】
S26においてCPU21は、前記S22で取得した投稿者の位置履歴に基づいて、投稿文の文章に含まれる交通状況に投稿者が遭遇した場所を特定する。例えば、図8は投稿文の文章に交通状況に関連するワードとして『渋滞』が含まれている場合について説明する。図8に示す例では、投稿者45は渋滞区間を抜けた後に投稿文を投稿しており、投稿者45の位置履歴46から投稿者45が渋滞に遭遇した場所を特定する必要がある。ここで、位置履歴46は上記したように所定時間間隔での投稿者45の位置を示すものであるので、位置履歴46の距離間隔から投稿者45の移動速度が算出できる。従って、算出された移動速度が所定の閾値(例えば一般道では10km/h、高速道路では40km/h)未満である区間を渋滞区間(即ち交通状況に投稿者が遭遇した場所)として特定する。
同様にして他の渋滞状況が含まれていた場合においても、投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の文章に含まれる交通状況に投稿者が遭遇した場所を特定する。その後、S27へと移行する。
【0063】
S27においてCPU21は、前記S23で読み出した投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含むか否か判定する。尚、走行内容に関連するワードとしては、右折、左折、直進、後退、停車、駐車などが該当する。
【0064】
そして、前記S23で読み出した投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含むと判定された場合(S27:YES)には、S28へと移行する。それに対して、投稿文の文章に走行内容に関連するワードを含まないと判定された場合(S27:NO)には、S29へと移行する。
【0065】
S28においてCPU21は、前記S22で取得した投稿者の位置履歴に基づいて、投稿文の文章に含まれる走行内容に該当する走行を投稿者が行った場所を特定する。例えば、図9は投稿文の文章に走行内容に関連するワードとして『右折』が含まれている場合について説明する。図9に示す例では、投稿者45は交差点での右折を終了した後に投稿文を投稿しており、投稿者45の位置履歴46から投稿者45が右折した場所を特定する必要がある。ここで、位置履歴46は上記したように所定時間間隔での投稿者45の位置を示すものであるので、地図情報DB12から取得した地図データと位置履歴46とを比較することにより投稿する直前に投稿者45が右折した交差点の位置を特定できる。従って、特定された交差点のノード位置を走行内容に該当する走行を投稿者45が行った場所として特定する。
同様にして他の走行内容が含まれていた場合においても、投稿者の位置履歴に基づいて投稿文の文章に含まれる走行内容に該当する走行を投稿者が行った場所を特定する。その後、S29へと移行する。
【0066】
S29においてCPU21は、前記S11において通信端末7から受信した投稿文に関連付けられた投稿位置情報を、前記S26又はS28で特定された場所に位置するように補正する。
例えば、図8に示す例では、投稿位置情報が、実際に投稿者45が投稿文を投稿した位置Xから、投稿文の文章に含まれる交通状況(図8では渋滞)に投稿者45が遭遇した場所である位置X´へと補正される。尚、渋滞のように投稿者が遭遇した場所が点では無く区間で特定される場合には、該区間の内でユーザが交通状況に遭遇した最も早い位置へと補正される。
また、図9に示す例では、投稿位置情報が、実際に投稿者45が投稿文を投稿した位置Yから、投稿文の文章に含まれる走行内容(図9では右折)に該当する走行を投稿者45が行った場所Y´へと補正される。
その結果、後述のように投稿文情報を通信端末7で案内する際に、投稿文の内容と投稿者の位置との間に大きなズレを生じさせることなく、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる(図12参照)。また、表示される投稿文の文章内容と投稿者の位置に矛盾を生じさせることを防止できる。更に、投稿文がどのエリアに関する情報を投稿したものであるのかを、ユーザに容易に把握させることが可能となる。
【0067】
尚、投稿文に交通状況に関連するワードと走行内容に関連するワードが両方含まれている場合には、前記S26及びS28で特定された複数の場所にそれぞれ位置するように投稿位置情報を補正しても良いし、優先する一方の場所へ投稿位置情報を補正しても良い。尚、どちらを優先するかについては、予め設定(例えば走行内容を優先)しても良いし、投稿文の文脈から判断しても良い。
【0068】
続いて、投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿者位置情報取得処理プログラムについて図10に基づき説明する。図10は本実施形態に係る投稿者位置情報取得処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿者位置情報取得処理プログラムは通信端末7の電源がONされた後に所定間隔(例えば10sec毎)で実行され、通信端末7の現在位置(即ち通信端末7を有するユーザの現在位置)に関する情報を投稿文検索センタ2へと送信するプログラムである。
【0069】
先ず、通信端末7において実行される投稿者位置情報取得処理プログラムについて説明する。
S31においてCPU31は、GPS40の検出結果に基づいて通信端末7の現在位置(即ち通信端末を所有するユーザ6の現在位置)を取得する。
【0070】
次に、S32においてCPU31は、前記S31で取得した通信端末7の現在位置と通信端末7のメモリ32に記憶されたユーザを特定するユーザIDに係る情報(以下、現在位置情報という)を投稿文検索センタ2へと送信する。
【0071】
続いて、投稿文検索センタ2において実行される投稿者位置情報取得処理プログラムについて説明する。
先ず、S41においてCPU21は、通信端末7から送信された現在位置情報を受信する。
【0072】
次に、S42においてCPU21は、前記S41で受信した現在位置情報を投稿者位置履歴DB13(図4)に順次格納する。その結果、投稿者位置履歴DB13には、全国にある各通信端末7の現在位置(即ち、通信端末7を所有するユーザ6の現在位置)を所定間隔で特定した特定結果の履歴(投稿者位置履歴)が記憶されることとなる。尚、投稿者位置履歴DB13に格納されたデータ量が所定量以上となると過去の情報から順に削除される。そして、前述したように投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)では、投稿者位置履歴DB13に格納された投稿者位置履歴に基づいて投稿位置情報を補正する。
【0073】
続いて、投稿文提供システム1を構成する通信端末7及び投稿文検索センタ2において実行する投稿文提供処理プログラムについて図11に基づき説明する。図11は本実施形態に係る投稿文提供処理プログラムのフローチャートである。ここで、投稿文提供処理プログラムは通信端末において所定の操作が行われた後に実行され、ユーザが投稿文の閲覧を要求した場合に、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、通信端末7において設定された検索条件に該当する投稿文を抽出するとともに、抽出された投稿文に関する情報を該通信端末7に提供するプログラムである。
【0074】
先ず、通信端末7において実行される投稿文提供処理プログラムについて説明する。
S51においてCPU31は、入力操作部39により受け付けたユーザの操作に基づいて、投稿文を検索する検索条件を取得する。具体的には、ディスプレイ38に表示された検索条件入力画面において入力操作部39により入力された検索条件を、投稿文を検索する検索条件として取得する。
【0075】
次に、S52においてCPU31は、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われたか否か判定する。
【0076】
そして、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われたと判定された場合(S52:YES)には、S53へと移行する。それに対して、投稿文の閲覧を要求する所定の操作が入力操作部39において行われていないと判定された場合(S52:NO)には、当該投稿文提供処理プログラムを終了する。
【0077】
S53においてCPU31は、前記S51で取得した検索条件を投稿文検索センタ2へと送信する。尚、検索条件を受信した投稿文検索センタ2は後述のように、受信した検索条件に基づいてコンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、検索条件に該当する投稿文を抽出する(S62)。
【0078】
次に、S54においてCPU31は、投稿文検索センタ2から送信された投稿文に関する情報を受信する。尚、前記S54で受信する投稿文に関する情報は、前記S53で送信した検索条件に基づいてコンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から抽出された投稿文、即ち検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)に関する情報である。また、投稿文に関する情報としては、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等が含まれる。
【0079】
その後、S55においてCPU31は、前記S54で受信した該当投稿文に関する情報をディスプレイ38に表示する。尚、表示する情報は、投稿文の文章、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のIDの全てを表示しても良いし、一部のみを表示する構成としても良い。但し、少なくとも投稿文の文章については表示するように構成する。また、投稿位置情報を表示する場合には、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を表示する。
【0080】
ここで、図12は前記S55においてディスプレイ38に表示される投稿文案内画面71を示した図である。図12に示すように投稿文案内画面71は、通信端末7(ユーザ6)周辺の地図を表示する左画面72と、投稿文に関する情報を表示する右画面73の2つの表示領域から構成される。
そして、左画面72は、通信端末7(ユーザ6)周辺の地図画像74と、通信端末7(ユーザ6)の現在位置を示す現在位置マーク75と、表示された投稿文の投稿位置(投稿位置情報により特定される位置)を示す投稿位置マーク76〜79とから構成される。
また、右画面73には、投稿文に関する情報を表示する情報表示スペース81〜84が設けられている。各情報表示スペース81〜84には、投稿文を投稿した投稿者のIDと。投稿文の文章内容をそれぞれ表示する。尚、図13に示すように情報表示スペース81〜84を画面全体に配置するように構成しても良い。また、ディスプレイ38に表示された所定のアイコンが押下された場合に、各情報表示スペース81〜84を表示する構成としても良い。また、投稿文が多数ある場合には、スクロール操作によって投稿文を切り替えて表示するように構成することが望ましい。また、投稿文に関する情報を表示する際には、通信端末7(ユーザ6)に近い位置で投稿された投稿文を優先して表示するようにしても良い。更に、後述の検索処理(S62)において検索条件に対する一致度合が高いと判定された投稿文を優先して表示するようにしても良い。
そして、ユーザは図12、図13に示す投稿文案内画面71を視認することによって、ユーザが所望する情報(例えば、渋滞情報や通行止め情報等)に関する内容を投稿した投稿文の内容を閲覧することが可能となり、その結果、ユーザに関連する情報をより速いタイミングで把握することが可能となる。また、投稿位置情報を表示する場合には、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を表示するので、投稿文の内容と投稿者の位置との間に大きなズレを生じさせることなく、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる
【0081】
次に、投稿文検索センタ2において実行される投稿文提供処理プログラムについて説明する。
先ず、S61においてCPU21は、投稿文の閲覧を要求する通信端末7から送信された検索条件を受信する。
【0082】
次に、S62においてCPU21は、前記S61で取得した検索条件を用いて、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文の内から、検索条件に該当する投稿文(該当投稿文)を検索する検索処理を実行する。具体的には、該当投稿文に関する情報を、投稿文情報管理センタ3の投稿文情報DB8に格納された投稿文情報(図3)の中から抽出する。尚、上述したように検索条件としては、検索ワード以外に投稿された時刻や、投稿位置を指定する条件とすることも可能である。
【0083】
続いて、S63においてCPU21は、前記S62で抽出された該当投稿文に関する情報(投稿位置情報を含む)を、投稿文の閲覧を要求した通信端末7に対して送信する。また、投稿位置情報については、前記S12の位置情報補正処理により補正された投稿位置情報を送信する。その結果、投稿文の閲覧を要求した通信端末7において、ユーザが所望する情報(例えば、渋滞情報や通行止め情報等)に関する内容を投稿した投稿文に関する情報が表示される(S55)。また、投稿位置情報については、補正後の適切な位置情報が表示されることとなる。
【0084】
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る投稿文提供システム1、投稿文提供システム1による投稿文提供方法及び投稿文提供システム1において実行されるコンピュータプログラムでは、通信端末7からコンピュータネットワーク上に投稿文が投稿された場合に、投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得し(S22)、投稿された投稿文の内容と投稿者の位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた“投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す投稿位置情報”を補正し(S26、S28、S29)、補正された後の投稿位置情報に基づいて投稿文を提供する(S63)ので、コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文に対して位置情報を関連付ける場合において、投稿文の内容と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。例えば、投稿文が投稿された際の投稿者の位置が関連付けられている場合には、投稿文の内容に従ったより適切な投稿者の位置を示すことが可能となる。
また、投稿文を投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における投稿者の位置を特定した投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた位置情報を補正するので、処理対象とする投稿者位置履歴を投稿文の内容と関連のある履歴に限定することができる。その結果、制御部の処理負担を軽減できるとともに、投稿文の内容と関連の無い位置へと位置情報が補正される虞を軽減することが可能となる。
また、投稿された投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、該交通状況に投稿者が遭遇した位置へと位置情報を補正する(S26、S29)ので、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる交通状況が生じている場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
また、投稿された投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、該移動内容に該当する移動を投稿者が行った位置へと位置情報を補正する(S28、S29)ので、投稿文に含まれる移動内容が行われる場所と該投稿文に関連付けられた位置情報との間にズレが生じている場合であっても、そのズレを補正することが可能となる。その結果、投稿文を提供する場合に、投稿文に含まれる移動内容が生じる場所を適切にユーザに把握させ、情報の信頼度を向上させることが可能となる。
また、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を適切に提供することが可能となる。
また、検索条件に基づいて抽出された該当投稿文の文章とともに該当投稿文に関連付けられた投稿位置情報を提供するので、ユーザが必要とする投稿文を投光位置情報とともに適切に提供することが可能となる。また、提供される投稿文の内容と投稿位置情報との間にズレを生じさせることが無いので、より正確な情報を提供することが可能となる。
【0085】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では投稿文情報補正処理プログラム(図6、図7)のS11〜S13、S21〜S29や投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)のS41、S42や投稿文提供処理プログラム(図11)のS61〜S63の処理を投稿文検索センタ2が実行する構成としているが、投稿文情報管理センタ3や通信端末7が一部または全部の処理を実行する構成としても良い。例えば、投稿文情報管理センタ3や通信端末7がS11〜S13、S21〜S29、S41、S42、S61〜S63の処理を実行する構成とすれば、投稿文検索センタ2は不要となる。
【0086】
また、本実施形態では、投稿文が投稿されたタイミングで、投稿された該投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としているが、投稿位置情報を補正するタイミングは他のタイミングとしても良い。例えば定期的(24時間毎)に投稿文情報管理センタ3の投稿文情報DB8に格納された各投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としても良い。また、投稿文に関する情報をユーザに提供するタイミングで提供対象となる投稿文に関連付けられた投稿位置情報を補正する構成としても良い。
【0087】
また、本実施形態では、投稿文に関連付けられた位置情報として、投稿文が投稿された際の投稿者の位置を示す位置情報(投稿位置情報)を用いているが、他の位置情報を関連付けても良い。また、位置情報としては位置座標の代わりに、行政区画、リンク番号、施設ID等を関連付けることとしても良い。
【0088】
また、本実施形態では、投稿文情報管理センタ3において投稿文に関する情報として、投稿文の文章とともに、該投稿文が投稿された投稿時刻、投稿位置情報、投稿者のID等について記憶される構成としているが、投稿文の文章と投稿位置情報のみを記憶する構成としても良い。
【0089】
また、本実施形態では、投稿文の文章内容と投稿者の位置履歴に基づいて投稿位置情報を補正する構成としているが、VICS(登録商標)情報等の交通情報も用いて補正する構成としても良い。それによって、渋滞発生地点や事故の発生地点等をより正確に特定することが可能となる。
【0090】
また、本実施形態では、投稿者が車両5で移動する場合について説明しているが、車両5以外の移動手段(例えば、電車、自転車、歩行)により移動する場合についても適用することが可能である。
【0091】
また、本実施形態では、投稿文検索センタ2は所定時間(例えば10sec)毎に各通信端末7から現在位置座標に関する情報を取得することにより投稿者位置履歴を取得する構成としているが、通信端末7が投稿文を投稿する際に通信端末7から投稿文とともに投稿時点から所定時間前までの間における通信端末7の現在位置座標に関する情報を取得する構成としても良い。その場合には、投稿者位置情報取得処理プログラム(図10)は不要となる。
【符号の説明】
【0092】
1 投稿文提供システム
2 投稿文検索センタ
3 投稿文情報管理センタ
5 車両
6 ユーザ
7 通信端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段と、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段と、
前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段と、を有することを特徴とする投稿文提供システム。
【請求項2】
前記位置情報補正手段は、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文を前記投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における前記投稿者の位置を特定した前記投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の投稿文提供システム。
【請求項3】
前記位置情報補正手段は、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該交通状況に前記投稿者が遭遇した位置を特定し、
前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投稿文提供システム。
【請求項4】
前記位置情報補正手段は、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該移動内容に該当する移動を前記投稿者が行った位置を特定し、
前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項5】
前記投稿文の検索条件を取得する検索条件取得手段と、
コンピュータネットワーク上に投稿された前記投稿文から、前記検索条件取得手段により取得された前記検索条件に該当する投稿文である該当投稿文を抽出する検索手段と、を有し、
前記提供手段は、前記該当投稿文を提供することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項6】
前記提供手段は、前記検索手段によって抽出された前記該当投稿文の文章とともに前記該当投稿文に関連付けられた前記位置情報を提供することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項7】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段と、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段と、
前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段と、を有することを特徴とする投稿文提供装置。
【請求項8】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得ステップと、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得ステップと、
前記投稿文情報取得ステップにより取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正ステップと、
前記位置情報補正ステップによって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供ステップと、を有することを特徴とする投稿文提供方法。
【請求項9】
コンピュータに、
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得機能と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得機能と、
前記投稿文情報取得機能により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正機能と、
前記位置情報補正機能によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段と、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段と、
前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段と、を有することを特徴とする投稿文提供システム。
【請求項2】
前記位置情報補正手段は、前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文を前記投稿者が投稿した時点から所定時間前までの間における前記投稿者の位置を特定した前記投稿者位置履歴に基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の投稿文提供システム。
【請求項3】
前記位置情報補正手段は、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文に交通状況に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該交通状況に前記投稿者が遭遇した位置を特定し、
前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投稿文提供システム。
【請求項4】
前記位置情報補正手段は、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文に移動内容に関連するワードが含まれている場合に、前記投稿者位置履歴に基づいて該移動内容に該当する移動を前記投稿者が行った位置を特定し、
前記特定された位置に前記位置情報を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項5】
前記投稿文の検索条件を取得する検索条件取得手段と、
コンピュータネットワーク上に投稿された前記投稿文から、前記検索条件取得手段により取得された前記検索条件に該当する投稿文である該当投稿文を抽出する検索手段と、を有し、
前記提供手段は、前記該当投稿文を提供することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項6】
前記提供手段は、前記検索手段によって抽出された前記該当投稿文の文章とともに前記該当投稿文に関連付けられた前記位置情報を提供することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の投稿文提供システム。
【請求項7】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得手段と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得手段と、
前記投稿文情報取得手段により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正手段と、
前記位置情報補正手段によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供手段と、を有することを特徴とする投稿文提供装置。
【請求項8】
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得ステップと、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得ステップと、
前記投稿文情報取得ステップにより取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正ステップと、
前記位置情報補正ステップによって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供ステップと、を有することを特徴とする投稿文提供方法。
【請求項9】
コンピュータに、
コンピュータネットワーク上に投稿された投稿文を、該投稿文に関連付けられた位置情報とともに取得する投稿文情報取得機能と、
前記投稿文を投稿した投稿者の位置を所定間隔で特定した特定結果の履歴である投稿者位置履歴を取得する投稿者位置履歴取得機能と、
前記投稿文情報取得機能により取得された前記投稿文の内容と前記投稿者位置履歴とに基づいて、該投稿文に関連付けられた前記位置情報を補正する位置情報補正機能と、
前記位置情報補正機能によって補正された前記位置情報に基づいて前記投稿文を提供する提供機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−97690(P2013−97690A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241770(P2011−241770)
【出願日】平成23年11月3日(2011.11.3)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月3日(2011.11.3)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
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