抗CS1抗体の治療的使用
【課題】自己免疫疾患患者および癌患者、特に、CS1の治療および診断のための分子標的を提供する。さらに、CS1に結合して中和するアンタゴニスト(抗CS1抗体などの中和抗体が含まれる)を提供する。
【解決手段】CS1に結合してCS1の少なくとも1つの生物活性を中和するCS1のアンタゴニスト。このような抗体またはその抗原結合フラグメントを含む薬学的組成物。また、有効量のこのようなアンタゴニストを被験体に投与する工程を含む、必要とする被験体の病態(自己免疫障害および癌が含まれる)の予防または治療する方法。種々の障害(例えば、自己免疫障害および種々の定義した癌性病態(種々の形態の骨髄腫が含まれる))の新規の治療方法。このような障害の診断および予後評価方法ならびにこのような病態を調整する組成物のスクリーニング方法。
【解決手段】CS1に結合してCS1の少なくとも1つの生物活性を中和するCS1のアンタゴニスト。このような抗体またはその抗原結合フラグメントを含む薬学的組成物。また、有効量のこのようなアンタゴニストを被験体に投与する工程を含む、必要とする被験体の病態(自己免疫障害および癌が含まれる)の予防または治療する方法。種々の障害(例えば、自己免疫障害および種々の定義した癌性病態(種々の形態の骨髄腫が含まれる))の新規の治療方法。このような障害の診断および予後評価方法ならびにこのような病態を調整する組成物のスクリーニング方法。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体がCS1に結合して免疫グロブリン分泌を阻害する、抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項2】
前記抗体が白血球の増殖を阻害する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項3】
前記抗体が癌細胞の増殖を阻害する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項4】
前記抗体がCS1を発現する細胞に細胞傷害効果を誘発するか、免疫細胞によって媒介された細胞傷害性を増強する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項5】
前記抗体がCS1を発現する細胞のADCC媒介細胞傷害性を誘発する、請求項4に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項6】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生された抗体またはLuc63抗体と実質的に同一のエピトープをに結合する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項7】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生される、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項8】
前記抗体がLuc63抗体を発現するハイブリドーマ細胞株によって産生される、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項9】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
前記モノクローナル抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全なヒト抗体である、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体が細胞傷害薬と抱合している、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体が配列番号3〜26のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗体と実質的に同一のエピトープに結合する、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項13】
前記抗体が配列番号3〜26のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項14】
前記抗体が配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項15】
前記抗体が配列番号5のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項16】
前記抗体が配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項17】
配列番号9、10、11、15、16、17、21、22、または23のアミノ酸配列を含む抗体の重鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項18】
配列番号12、13、14、18、19、20、24、25、または26のアミノ酸配列を含む抗体の軽鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項19】
抗体が、配列番号27〜44のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項20】
前記抗体が配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項19に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項21】
重鎖可変領域が配列番号33のCDRを含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項22】
配列番号29、30、31、32、または33のアミノ酸配列を含む抗体の重鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項23】
配列番号34、35、36、または37のアミノ酸配列を含む抗体の軽鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項24】
薬学的キャリアおよび請求項1に記載の抗体を含む薬学的組成物。
【請求項25】
細胞を有効量のCS1のアンタゴニストと接触させる工程を含む、CS−1発現細胞の増殖を阻害する方法。
【請求項26】
前記CS−1発現細胞は形質細胞性癌細胞である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記形質細胞性癌が、多発性骨髄腫、骨の骨髄腫、髄外性形質細胞種、マクログロブリン血症(ワルデンシュトレームマクログロブリン血症が含まれる)、重鎖疾患、原発性アミロイドーシス、および重要性が意義不明のモノクローナル免疫グロブリン血症からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記CS−1発現細胞が非形質細胞性癌細胞に由来する、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記非形質細胞性癌が慢性リンパ球性白血病である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記CS−1発現細胞が白血球に由来する、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記白血球が活性化B細胞またはT細胞である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記白血球がSLE患者に由来する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記アンタゴニストが免疫グロブリン分泌を阻害する、請求項25に記載の方法。
【請求項34】
前記免疫グロブリンがIgGまたはIgMである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記アンタゴニストがCS1と直接相互作用するタンパク質である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記タンパク質がCS1に結合する抗体または抗原結合フラグメントである、請求項25に記載の方法。
【請求項37】
前記抗体がモノクローナルである、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全なヒト抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記抗体が細胞傷害薬と抱合している、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生されるモノクローナル抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記抗体がLuc63抗体を発現するハイブリドーマ細胞株によって産生されるモノクローナル抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
前記アンタゴニストがCS1のタンパク質発現を阻害する、請求項25に記載の方法。
【請求項44】
前記アンタゴニストがCS1をコードする核酸配列またはその一部のアンチセンス核酸である、請求項25に記載の方法。
【請求項45】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、免疫グロブリン分泌の阻害方法。
【請求項46】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、形質細胞性癌個体の治療方法。
【請求項47】
前記アンタゴニストが請求項1に記載の抗体である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記形質細胞性癌が骨髄腫または多発性骨髄腫である、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、炎症性腸疾患患者の治療方法。
【請求項51】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項1に記載の抗体のADCC活性を増加させる方法。
【請求項1】
抗体がCS1に結合して免疫グロブリン分泌を阻害する、抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項2】
前記抗体が白血球の増殖を阻害する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項3】
前記抗体が癌細胞の増殖を阻害する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項4】
前記抗体がCS1を発現する細胞に細胞傷害効果を誘発するか、免疫細胞によって媒介された細胞傷害性を増強する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項5】
前記抗体がCS1を発現する細胞のADCC媒介細胞傷害性を誘発する、請求項4に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項6】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生された抗体またはLuc63抗体と実質的に同一のエピトープをに結合する、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項7】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生される、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項8】
前記抗体がLuc63抗体を発現するハイブリドーマ細胞株によって産生される、請求項1に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項9】
前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
前記モノクローナル抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全なヒト抗体である、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体が細胞傷害薬と抱合している、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体が配列番号3〜26のいずれか1つのアミノ酸配列を含む抗体と実質的に同一のエピトープに結合する、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項13】
前記抗体が配列番号3〜26のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項14】
前記抗体が配列番号3のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号4のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項15】
前記抗体が配列番号5のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号6のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項16】
前記抗体が配列番号7のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号8のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項13に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項17】
配列番号9、10、11、15、16、17、21、22、または23のアミノ酸配列を含む抗体の重鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項18】
配列番号12、13、14、18、19、20、24、25、または26のアミノ酸配列を含む抗体の軽鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項19】
抗体が、配列番号27〜44のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項20】
前記抗体が配列番号27のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号28のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項19に記載の抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項21】
重鎖可変領域が配列番号33のCDRを含む、抗体または抗原結合フラグメント。
【請求項22】
配列番号29、30、31、32、または33のアミノ酸配列を含む抗体の重鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項23】
配列番号34、35、36、または37のアミノ酸配列を含む抗体の軽鎖相補性決定領域(CDR)。
【請求項24】
薬学的キャリアおよび請求項1に記載の抗体を含む薬学的組成物。
【請求項25】
細胞を有効量のCS1のアンタゴニストと接触させる工程を含む、CS−1発現細胞の増殖を阻害する方法。
【請求項26】
前記CS−1発現細胞は形質細胞性癌細胞である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記形質細胞性癌が、多発性骨髄腫、骨の骨髄腫、髄外性形質細胞種、マクログロブリン血症(ワルデンシュトレームマクログロブリン血症が含まれる)、重鎖疾患、原発性アミロイドーシス、および重要性が意義不明のモノクローナル免疫グロブリン血症からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記CS−1発現細胞が非形質細胞性癌細胞に由来する、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記非形質細胞性癌が慢性リンパ球性白血病である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記CS−1発現細胞が白血球に由来する、請求項25に記載の方法。
【請求項31】
前記白血球が活性化B細胞またはT細胞である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記白血球がSLE患者に由来する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記アンタゴニストが免疫グロブリン分泌を阻害する、請求項25に記載の方法。
【請求項34】
前記免疫グロブリンがIgGまたはIgMである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記アンタゴニストがCS1と直接相互作用するタンパク質である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記タンパク質がCS1に結合する抗体または抗原結合フラグメントである、請求項25に記載の方法。
【請求項37】
前記抗体がモノクローナルである、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全なヒト抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記抗体が細胞傷害薬と抱合している、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記抗体がATCCアクセッション番号PTA−5091のハイブリドーマ細胞株によって産生されるモノクローナル抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記抗体がLuc63抗体を発現するハイブリドーマ細胞株によって産生されるモノクローナル抗体である、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
前記アンタゴニストがCS1のタンパク質発現を阻害する、請求項25に記載の方法。
【請求項44】
前記アンタゴニストがCS1をコードする核酸配列またはその一部のアンチセンス核酸である、請求項25に記載の方法。
【請求項45】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、免疫グロブリン分泌の阻害方法。
【請求項46】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、形質細胞性癌個体の治療方法。
【請求項47】
前記アンタゴニストが請求項1に記載の抗体である、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記形質細胞性癌が骨髄腫または多発性骨髄腫である、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
配列番号2によってコードされるポリペプチドに特異的に結合するアンタゴニストを投与する工程を含む、炎症性腸疾患患者の治療方法。
【請求項51】
前記抗体のフコースレベルが減少しているか、FcγR受容体に対する抗体親和性が増加するように変異している、請求項1に記載の抗体のADCC活性を増加させる方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図14F】
【図14G】
【図14H】
【図14I】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図22】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図14F】
【図14G】
【図14H】
【図14I】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図22】
【公開番号】特開2012−121878(P2012−121878A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−207654(P2011−207654)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【分割の表示】特願2006−532992(P2006−532992)の分割
【原出願日】平成16年5月10日(2004.5.10)
【出願人】(509189086)アボット バイオセラピューティクス コーポレイション (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207654(P2011−207654)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【分割の表示】特願2006−532992(P2006−532992)の分割
【原出願日】平成16年5月10日(2004.5.10)
【出願人】(509189086)アボット バイオセラピューティクス コーポレイション (11)
【Fターム(参考)】
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