折板屋根材の取付構造
【課題】 十分な強度および水密性能を確保するとともに施工性に優れ、梁と梁の中間部においても折板屋根材どうしのすくいかぶせの嵌合が容易となる嵌合式折板屋根材の取付構造を提供すること。
【解決手段】 屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレーム9に折板屋根材1を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材1,1の一方の端の頂部4’近傍と他方の端の頂部4近傍に第一係止部7を設け、折板屋根材1の底部3近傍には第二係止部8を形成し、前記タイトフレーム9には、第一係止部7が係止する第一被係止部11a,12aを備えた第一嵌合部K1と、第二係止部8が係止する第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2とを設けて、前記頂部4’と第一嵌合部K1、前記底部3と第二嵌合部K2とをそれぞれ嵌合固定してある。
【解決手段】 屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレーム9に折板屋根材1を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材1,1の一方の端の頂部4’近傍と他方の端の頂部4近傍に第一係止部7を設け、折板屋根材1の底部3近傍には第二係止部8を形成し、前記タイトフレーム9には、第一係止部7が係止する第一被係止部11a,12aを備えた第一嵌合部K1と、第二係止部8が係止する第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2とを設けて、前記頂部4’と第一嵌合部K1、前記底部3と第二嵌合部K2とをそれぞれ嵌合固定してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場や倉庫、事務所、店舗等の建築物の屋根に適用される折板屋根材の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける構造として、折板屋根材の上部又は下部をタイトフレーム(受金具)に嵌合するものがある(特許文献1〜8参照)。この嵌合式の取付構造によれば、折板屋根材をタイトフレームに取り付ける際、ボルトの締め付け等の作業を省くことができ、施工性が向上する。
【特許文献1】特公平3−48986号公報
【特許文献2】特公平3−48987号公報
【特許文献3】特許第2618393号公報
【特許文献4】特許第3426548号公報
【特許文献5】特許第3510128号公報
【特許文献6】特開2004−3373号公報
【特許文献7】特開2001−132176号公報
【特許文献8】特開平10−183884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1〜特許文献5の取付構造は、折板屋根材の上部のみをタイトフレームに嵌合する嵌合部分としたものであり、施工性は向上するが耐風圧(負圧)強度に関しては問題があった。また、例えば、特許文献6〜特許文献8の取付構造のように折板屋根材の下部(底部)のみをタイトフレームに嵌合し、上部(頂上部)を馳締めによってタイトフレームに固定すると、耐風圧(負圧)強度や接続部の水密機能は向上するが、馳締めのための工具や部品が必要となり工数も増え施工性が悪くなるという問題が生じる。
【0004】
すなわち、特許文献1〜特許文献8に示す上記従来の取付構造では、折板屋根材とタイトフレームとの嵌合部分を折板屋根材の上下部いずれか一方に設ける構造としており、そのため、各嵌合部分について強度や水密機能を確保すると施工、即ち嵌合部の嵌め込みが困難となる傾向があり、逆に、施工性の向上を図ると各嵌合部分に強度や水密機能を持たせることができなくなり、両立させようとした場合、嵌合部分の構造が複雑になり部品点数も増加する。
【0005】
しかも、隣り合う折板屋根材どうしはすくいかぶせの嵌合により連結されるのが一般的であるが、屋根の構造材の中間部、即ち梁と梁の中間部では、折板屋根材を係止(支持)する為のタイトフレームが無いので、施工時に、折板屋根材のすくいかぶせの連結部のかぶせ側を踏み込むあるいは押し込む時にすくい側が逃げて正常な嵌合が得られ難いという課題がある。そして、嵌合強度と水密性能を重視して、嵌合部のすくい側とかぶせ側のかみ合わせを深くするほど、前記嵌合はより困難となる。
【0006】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、十分な強度および水密性能を確保するとともに施工性に優れ、梁と梁の中間部においても折板屋根材どうしのすくいかぶせの嵌合が容易となる嵌合式折板屋根材の取付構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の折板屋根材の取付構造は、屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部近傍と他方の端の頂部近傍に第一係止部を設け、折板屋根材の底部近傍には第二係止部を形成し、前記タイトフレームには、第一係止部が係止する第一被係止部を備えた第一嵌合部と、第二係止部が係止する第二被係止部を備えた第二嵌合部とを設けて、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部とをそれぞれ嵌合固定してあることを特徴としている(請求項1)。
【0008】
ここで、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部と他方の端の頂部とをすくいかぶせの嵌合により連結してあってもよい(請求項2)。
【0009】
また、前記タイトフレームの第一被係止部を、前記すくい側の頂部に相対する位置のみに設けてあってもよい(請求項3)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1および2に係る発明では、十分な強度および水密性能を確保するとともに施工性に優れ、梁と梁の中間部においても折板屋根材どうしのすくいかぶせの嵌合が容易となる嵌合式折板屋根材の取付構造が得られる。すなわち、本発明では、タイトフレームに折板屋根材を取り付ける際に、両者の嵌合作業を行えばよく、馳締め等の手間がかかる作業が不要であるから、施工性に優れたものとなる。また、本発明では、折板屋根材とタイトフレームとの嵌合部分として、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部の2種の嵌合部分を設けるので、前記2種の嵌合部分の一方に耐風圧(負圧)強度を持たせ、他方に水密性能を持たせれば、各嵌合部分の構造をシンプルにすることができ、部品点数も最小限に抑えることができる。
【0011】
特に、前記第二嵌合部に主に耐風圧強度を負担させることにより、第一嵌合部は折板屋根材どうしのすくいかぶせの連結と水密性能を主に負担することが可能になる。このとき、すくいかぶせにより連結される折板屋根材の頂部(連結部)を第一嵌合部と相互に深く嵌合させる必要が無く、折板屋根材の頂部どうしの嵌め込みやすさを重視した形状とすることが可能になる。従って、梁と梁の中間部分のタイトフレームが無い部分でも、折板屋根材どうしのすくいかぶせによる嵌合を容易に行うことができる。
【0012】
また、第一嵌合部の役割が折板相互の連結と水密性能の確保であれば、折板屋根材の中間山部の第一嵌合部はタイトフレームに係止する必要が無い。即ち、折板屋根材の中間山部は第二係止部で強固にタイトフレームに係止されていればよい。従って、請求項3に記載しているように、前記タイトフレームの第一被係止部を、前記折板屋根材のすくいかぶせに相対する部分のみに設け、折板屋根材の中間山部に相対するタイトフレームの部分には第一被係止部(第一嵌合部)を設けず第二被係止部(第二嵌合部)のみとすることが可能となり、この場合、タイトフレームの構造が簡略化され、コストを大幅に下げ、軽量化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図4は本発明の一実施の形態を示す。図1において、1は薄鋼板を波状に折り曲げ加工して形成された3山タイプの折板屋根材であり、山形部2と、この山形部2の下部に連設され、ほぼ水平に延びる底部(どぶ底、どぶ板とも呼ばれる平坦部分)3とを交互に有している。
【0014】
前記山形部2は、ほぼ水平に延びる頂部4と、この頂部4の両側から斜め下側に向けて延びる二つの側壁部5,6とを備えている。
【0015】
そして、前記頂部4近傍に第一係止部7が、底部3近傍に第二係止部8が形成されている。すなわち、山形部2は、前記頂部4から底部3までの間に、上側(頂部4側)から順に、外側に広がる上側拡大斜面部2aと、内側に狭まる上側縮小斜面部2bと、二つの側壁部5,6と、内側に狭まる下側縮小斜面部2cと、外側に広がる下側拡大斜面部2dとを有している。そして、上側縮小斜面部2bと二つの側壁部5,6の上端部とによってくびれ部分が形成され、このくびれ部分が前記第一係止部7となっており、また、下側縮小斜面部2cと二つの側壁部5,6の下端部とによってくびれ部分が形成され、このくびれ部分が前記第二係止部8となっている。
【0016】
ここで、前記折板屋根材1の一端に設けられた頂部4’は、他の頂部4に比べて若干小さく形成されており、図3に示すように、隣り合う折板屋根材1,1の一方の端の頂部4’と他方の端の頂部4とを重ね合わせてすくいかぶせの嵌合により連結することができるように構成されている。この連結の際には、すくい側の頂部4’の第一係止部7’の外側にかぶせ側の頂部4の第一係止部7が係止した状態となる。また、この実施の形態では、各折板屋根材1は前記第一係止部7、7’を四つ有し、両端の第一係止部7,7’の外側に連なる側壁部5,6がそれぞれ上部で切断されている。
【0017】
図2は、屋根の下地材などの構造材(鉄骨等)上に溶接等により立設固定されるタイトフレーム9の構成を概略的に示す斜視図である。この図に示すように、タイトフレーム9は、平面視ほぼ矩形状で平板状の底板部10を備え、この底板部10の2対の辺の一方に、一対(同一形状)の壁体11,12が連設され、他方に一対の凹凸壁13,13が連設されている。そして、タイトフレーム9は、一枚の板からプレス成形(切り起こし)により成形することができる形状となっている。
【0018】
前記壁体11,12は、ほぼ鉛直に起立しており、上部に、前記折板屋根材1の第一係止部7’が係止する第一被係止部11a,12aを備えている。詳しくは、壁体11の上端から内側(図2では右側)に向けてほぼ水平に延びる天部11bが設けられており、第一被係止部11aは、この天部11bの先端から斜め下側に向けて延びている。また、壁体12の上端から内側(図2では左側)に向けてほぼ水平に延びる天部12bが設けられており、第一被係止部12aは、この天部12bの先端から斜め下側に向けて延びている。
【0019】
ここで、前記タイトフレーム9は、隣り合うタイトフレーム9の同一形状の壁体11,12どうしが当接するように複数並べて配置される。そして、当接した壁体11,12の上部と、第一被係止部11a,12aと、天部11b,12bとで、前記折板屋根材1の頂部4に嵌合固定される第一嵌合部K1が構成される(図4参照)。
【0020】
一方、前記一対の凹凸壁13は、ほぼ鉛直に起立した一定高さの壁を、適宜の間隔で下部を残して切り欠いた形状となっており、具体的には、複数の壁部14を備え、隣り合う壁部14,14間には小壁15が設けられている。そして、壁部14の両側上部に、前記折板屋根材1の第二係止部8が係止する第二被係止部16が設けられている。すなわち、前記壁部14の上縁部14aがほぼ水平に延びており、この上縁部14aの両側に、外側に広がる拡大傾斜部14bが連設され、また、この拡大傾斜部14bの下側に、内側に狭まる縮小傾斜部14cが連設されている。そして、拡大傾斜部14bと縮小傾斜部14cとで前記第二被係止部16が構成されている。また、壁部14において第二被係止部16の下側にはほぼ垂直に延びる側縁部14dが形成されている。
【0021】
ここで、小壁15を挟んで設けられた壁部14の向かい合う二つの第二被係止部16によって、前記折板屋根材1の底部3が嵌合固定される第二嵌合部K2が構成される。
【0022】
上記タイトフレーム9に折板屋根材1を取り付けるには、図4に示すように、隣り合うタイトフレーム9の壁体11,12を当接させ、これにより形成された前記第一嵌合部K1を折板屋根材1の前記頂部4’に嵌合固定する。このとき、壁体11,12の第一被係止部11a,12aにそれぞれ折板屋根材1の第一係止部7’の上側縮小斜面部2bが直接係止した状態となる。同時に、前記頂部4’にすくいかぶせの嵌合によって連結される頂部4の第一係止部7が、この頂部4’の第一係止部7’を介して前記第一被係止部11a,12aに間接的に係止した状態となる。
【0023】
また、折板屋根材1の各底部3をタイトフレーム9の第二嵌合部K2に嵌合固定する。このとき、折板屋根材1の側壁部5,6の下部がタイトフレーム9の拡大傾斜部14bに当接するとともに、折板屋根材1の下側縮小斜面部2cがタイトフレーム9の縮小傾斜部14cに当接する状態となる。
【0024】
上記の作業により、タイトフレーム9に対する折板屋根材1の取り付けが完了する。すなわち、折板屋根材1の頂部4’および底部3にタイトフレーム9の第一嵌合部K1および第二嵌合部K2を嵌合する際、第一係止部7,7、第二係止部8,8、第一被係止部11a,12aおよび第二被係止部16,16がそれぞれ適宜に弾性変形し、嵌合後には各部のスプリングバック効果によってその嵌合状態が良好に保たれることになる。
【0025】
なお、この実施の形態では、前記すくいかぶせの嵌合により隣の折板屋根材1の頂部4が上側に嵌装されたすくい側の頂部4’に、第一嵌合部K1が嵌合するように構成されており、前記タイトフレーム9の第一被係止部11a,12aを、前記すくいかぶせに相対する部分のみに設けてある。また、各タイトフレーム9は、3山タイプの折板屋根材1に対応した形状・サイズとなっており、各折板屋根材1の三つの底部3に嵌合する三つの第二嵌合部K2を備え、さらに、両端の壁部14A,14Bは壁部14をほぼ半分に切断した形状となっている。
【0026】
上記の構成からなる取付構造では、折板屋根材1の頂部4’と第一嵌合部K1との嵌合部分は、折板屋根材1どうしを連結する役割と水密性能を発揮する役割とを持ち、折板屋根材1の底部3と第二嵌合部K2との嵌合部分は、耐風圧(負圧)強度を負担する役割を持つことになる。このように役割を上記2種の嵌合部分に分担させたことにより、各嵌合部分を備えた前記取付構造はシンプルな構成で部品点数の少ないものとなっている。
【0027】
また、折板屋根材1の底部3に対する第二嵌合部K2の嵌合により耐風圧強度を確保しているので、タイトフレーム9の両端のみに第一嵌合部K1を構成する同一形状の壁体11,12等を設け、その間に折板屋根材1の底部3に嵌合する第二嵌合部K2を設けるだけで十分であり、第一嵌合部K1を例えば各壁部14の中央に設ける必要はない。しかし、壁部14の中央に第一嵌合部K1を設けてもよい。
【0028】
なお、本発明は上記の実施の形態に限られず、種々に変形して実施することができる。例えば、前記折板屋根材1は3山タイプに限られず、1山タイプ、2山タイプや4山以上のタイプであってもよい。
【0029】
また、折板屋根材1の側壁部5,6は、頂部4の両側から斜め下側に向けて延びるものに限られず、例えば、頂部4の両側からほぼ下側に向けて延びていてもよい。
【0030】
さらに、折板屋根材1およびタイトフレーム9の構成も種々に変形することができる。例えば、図5に示すように、折板屋根材1の山形部2の頂部4が水平ではなく、上側に向けて尖る形状となっていてもよい。また、第二係止部8の側方への突出量を増して、底部3と第二嵌合部K2との嵌合固定をより強力に行えるようにしてもよい。加えて、前記第二係止部8は、山形部2の側壁部5,6の下端ではなく、図5に示すように、下端から上方に適宜の距離だけ離れた位置に設けてもよい。
【0031】
また、前記タイトフレーム9を一枚の長尺の薄金属板(鋼帯等)を折曲して成形することができる形状としてもよい。具体的には、タイトフレーム9は、図6に示すように構成することが考えられる。すなわち、図6に示すタイトフレーム9は、両端にほぼ鉛直に起立した前記壁体11,12を備え、二つの壁体11,12の間に、盛り上がり部17とこの盛り上がり部17の下部に連設される底部18とを交互に有している。
【0032】
前記盛り上がり部17は、その上面部17aがほぼ水平に延びる板状となっており、この上面部17aの両側に、外側に広がり、前記折板屋根材1の側壁部5,6に当接する拡大傾斜部17bが連設され、また、この拡大傾斜部17bの下側に、内側に狭まり、折板屋根材1の下側縮小斜面部2cに当接する縮小傾斜部17cが連設されている。そして、拡大傾斜部17bと縮小傾斜部17cとで前記第二被係止部16が構成される。また、盛り上がり部17において第二被係止部16の下側にはほぼ垂直に延びる側面部17dが形成されている。また、底部18は、ほぼ水平に延びる板状となっている。
【0033】
また、図6に示すタイトフレーム9では、壁体11,12の下端に連設される底部18A,18Bが他の底部18に比べて短く、また、この底部18A,18Bに連設される盛り上がり部17A,17Bも、他の盛り上がり部17に比べて短く、しかも、盛り上がり部17Aの壁体11に近い側の端部には第二被係止部16が設けられておらず、盛り上がり部17Bの壁体12に近い側の端部にも第二被係止部16が設けられていない。
【0034】
さらに、図6に示すタイトフレーム9では、壁体11,12の上端に第一被係止部11a,12aが直接連設されている。しかし、壁体11,12の上端に、図2に示した天部11b,12bを介して第一被係止部11a,12aを連設してもよい。
【0035】
また、図6に示すタイトフレーム9は盛り上がり部17を一つのみ有していたが、図7に示すように、二つ有していてもよい。この場合、底部18は三つ設けられることになる。もちろん、前記盛り上がり部17は三つ以上設けられていてもよい。また、図7に示すタイトフレーム9では、第一被係止部11a,12aが、壁体11,12の上端に天部11b,12bを介して連設されているが、天部11b,12bを介さずに直接連設されていてもよい。
【0036】
また、タイトフレーム9を図8に示すように構成してもよい。すなわち、この図に示すタイトフレーム9は、図5に示したタイプの折板屋根材1に対応するものであり、ほぼ鉛直に起立する壁体11,12を両端に備え、壁体11,12の上端に、第一係止部7が係止し、第一嵌合部K1を構成するほぼ板状の第一被係止部11a,12aが突設されている。さらに、壁体11,12の上端にほぼ水平に延びる平坦部分19A,19Bが連設され、平坦部分19A,19Bの間には、盛り上がり部20とこの盛り上がり部20の下部に連設される底部21とが交互に設けられている。
【0037】
前記盛り上がり部20は、その上面部20aがほぼ水平に延びる板状となっており、この上面部20aの両側に、外側に広がる拡大傾斜部20bが連設されている。また、両側の平坦部分19A,19Bは、盛り上がり部20の上面部20aよりも高く形成されており、前記平坦部分19A,19Bには斜面部22A,22Bを介して底部21が連設されている。そして、拡大傾斜部20bの上部両端と、斜面部22A,22Bのほぼ中央部両端とに、ほぼ三角形板状の第二被係止部16が突設されており、この第二被係止部16は、折板屋根材1の側壁部5,6に当接する拡大傾斜部14bと、下側縮小斜面部2cに当接する縮小傾斜部14cとを有している。また、底部21は、ほぼ水平に延びる板状となっている。さらに、前記壁体11,12の下端には、ほぼ水平に延びる板状の折り返し部23A,23Bが連設されている。
【0038】
また、図2に示したタイトフレーム9に代えて、例えば、図9(A)および(B)に示すように、中間タイプのタイトフレーム24Aと、端部タイプのタイトフレーム24Bとを用いてもよい。すなわち、中間タイプのタイトフレーム24Aは、折板屋根材1の第二係止部8が係止する四つの第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2を有しており、図2に示すタイトフレーム9の中間部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム24Aは、一対の小壁15と、各小壁15の両側の壁部14をそれぞれ半分に切断した形状を呈する壁部14Xと、これらが連設される底板部10の一部とを備えている。また、端部タイプのタイトフレーム24Bは、折板屋根材1の第一係止部7が係止する第一被係止部12a(11a)を含む壁体12(11)と、二つの第二被係止部16とを有しており、図2に示すタイトフレーム9の端部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム24Bは、壁体12(11)と、一対の壁部14B(14A)と、各壁部14B(14A)に連なる小壁15をそれぞれ半分に切断した形状を呈する小壁15Xと、これらが連設された底板部10の一部とを備えている。
【0039】
同様に、図7に示したタイトフレーム9に代えて、例えば、図10(A)および(B)に示すように、中間タイプのタイトフレーム25Aと、端部タイプのタイトフレーム25Bとを用いてもよい。すなわち、中間タイプのタイトフレーム25Aは、折板屋根材1の第二係止部8が係止する二つの第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2を有しており、図7に示すタイトフレーム9の中間部を切り取り、若干変形させた形状をしている。具体的には、タイトフレーム25Aは、一つの底部18の両側に、図7に示す盛り上がり部17を半分に切断した形状を呈する二つの盛り上がり部26を備え、各盛り上がり部26の外側端部には、鉛直方向に延びる側壁27が連設され、この側壁27の下端には板状の折り返し部28が連設されている。また、端部タイプのタイトフレーム25Bは、折板屋根材1の第一係止部7が係止する第一被係止部12a(11a)を含む壁体12(11)と、一つの第二被係止部16とを有しており、図7に示すタイトフレーム9の端部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム25Bは、壁体12(11)と、盛り上がり部17B(17A)と、この盛り上がり部17B(17A)に連なる底部18を半分に切断した形状を呈する底部18Xとを備えている。
【0040】
ここで、図9(A)および図10(A)に示した中間タイプのタイトフレーム24A,25Aは、それぞれ複数連ねて一体的に形成されていてもよい。
【0041】
また、図2および図7に示したタイトフレーム9についてのみ、図9および図10に示すように中間タイプと端部タイプとの2種類のタイトフレームで作成することができる旨を上述したが、図6に示したタイトフレーム9など他の構成のタイトフレームについても、中間タイプと端部タイプとの2種類のタイトフレームで作成されていてもよい。
【0042】
さらに、図5に示す折板屋根材1に対応するタイトフレームとして、図11(A)に示すタイトフレーム29を用いてもよい。この図に示すように、タイトフレーム29は、山状板部30と、この山状板部30の両端に連設される底板部31とを備え、一枚の長尺の薄金属板(鋼帯等)からプレス成形(切り起こし)により成形することができる形状となっている。
【0043】
前記山状板部30は、二つの側壁部32と、これらの側壁部32の上側に連設され、ほぼ水平に延びる天部33とを備えている。各側壁部32の下部32aはほぼ鉛直方向に起立し、上部32bはこの下部32aから斜め上方向に向けて延びている。
【0044】
そして、前記天部33の中央部から一方の側壁部32の上部にかけてほぼコの字形状の切り込み34を設け、この切り込み34で囲まれた部位を起こして前記第一嵌合部K1を形成してある。さらに、この第一嵌合部K1の上部中央に切り込みを設けて二つの部位11a,12aを形成し、二つの部位を互いに異なる方向へと折り曲げることにより前記第一被係止部11a,12aを形成している。
【0045】
また、前記側壁部32の下部32aにほぼコの字形状を切り込み35を設け、この切り込み35で囲まれた部位を起こして、側壁部32から側方に向けて延びる被係止部本体36aを形成してある。さらに、この被係止部本体36aにほぼエの字形状の切り込みを設けて二つの部位36b,36cを形成し、二つの部位36b,36cを上側に起こして、前記被係止部本体36aの側壁部32に連設された部分を軸とした上方向への回動を防止(規制)するストッパとしてある。そして、前記被係止部本体36aとストッパ36b,36cとによって前記第二被係止部16が構成されている。なお、各ストッパ36b,36cと側壁部32との間の隙間はかなり小さくなるように構成されている。
【0046】
ここで、前記タイトフレーム29は、図12に示すように、適宜の間隔をおいて複数並べて配置される。そして、隣り合うタイトフレーム29の向かい合う二つの前記第二被係止部16によって第二嵌合部K2が構成される。また、前記タイトフレーム29の第一嵌合部K1は、折板屋根材1の複数の頂部4のうちの一部のみと嵌合固定するのではなく、各頂部4と嵌合固定するように構成されている。
【0047】
また、前記被係止部本体36aの先端部は、図11(A)および(B)に示すように、下方に折曲しており、これにより、折板屋根材1の第二係止部8をスムーズに通過させるためのガイド部37となっている。上記の構成により、折板屋根材1の底部3とタイトフレーム29の第二嵌合部K2との嵌合作業が容易となり、また、この作業時に折板屋根材1が傷つくことを確実に防止することができる。なお、前記ガイド部37を形成するために、被係止部本体36aの先端部を下方に折曲する構成に代えて、前記先端部の上側コーナーのR加工等を行ってもよい。
【0048】
上記タイトフレーム29では、被係止部本体36aは弾性変形により側壁部32に連設された部分を軸に若干回動して先端側が下がることはあるが、その反対方向の弾性変形、すなわち、側壁部32に連設された部分を軸に若干回動して先端側が上がる弾性変形は、前記ストッパ36b,36cにより規制(防止)される。従って、前記被係止部本体36aの第二係止部8との係止が解除される方向への変形が規制されることになり、図12に示すように、タイトフレーム29に折板屋根材1を取り付けた際に、タイトフレーム29の底部3が第二嵌合部K2から簡単に抜けてしまうことを確実に防止することができ、底部3と第二嵌合部K2との嵌合状態を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態に係る折板屋根材の取付構造に用いられる折板屋根材の構成を概略的に示す正面図である。
【図2】上記実施の形態におけるタイトフレームの構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】前記折板屋根材どうしの連結作業途中の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】前記折板屋根材の取付構造の構成を概略的に示す正面図である。
【図5】前記折板屋根材の変形例の構成を概略的に示す正面図である。
【図6】前記タイトフレームの第1変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図7】前記タイトフレームの第2変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図8】前記タイトフレームの第3変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図9】(A)および(B)は、図2に示すタイトフレームの中間タイプおよび端部タイプの構成を概略的に示す斜視図である。
【図10】(A)および(B)は、図7に示すタイトフレームの中間タイプおよび端部タイプの構成を概略的に示す斜視図である。
【図11】(A)および(B)は、前記タイトフレームの第4変形例の構成を概略的に示す斜視図および要部拡大正面図である。
【図12】図11に示すタイトフレームを用いる折板屋根材の取付構造の構成を概略的に示す正面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 折板屋根材
3 底部
4 頂部
7 第一係止部
8 第二係止部
9 タイトフレーム
11a 第一被係止部
12a 第一被係止部
16 第二被係止部
K1 第一嵌合部
K2 第二嵌合部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場や倉庫、事務所、店舗等の建築物の屋根に適用される折板屋根材の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける構造として、折板屋根材の上部又は下部をタイトフレーム(受金具)に嵌合するものがある(特許文献1〜8参照)。この嵌合式の取付構造によれば、折板屋根材をタイトフレームに取り付ける際、ボルトの締め付け等の作業を省くことができ、施工性が向上する。
【特許文献1】特公平3−48986号公報
【特許文献2】特公平3−48987号公報
【特許文献3】特許第2618393号公報
【特許文献4】特許第3426548号公報
【特許文献5】特許第3510128号公報
【特許文献6】特開2004−3373号公報
【特許文献7】特開2001−132176号公報
【特許文献8】特開平10−183884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1〜特許文献5の取付構造は、折板屋根材の上部のみをタイトフレームに嵌合する嵌合部分としたものであり、施工性は向上するが耐風圧(負圧)強度に関しては問題があった。また、例えば、特許文献6〜特許文献8の取付構造のように折板屋根材の下部(底部)のみをタイトフレームに嵌合し、上部(頂上部)を馳締めによってタイトフレームに固定すると、耐風圧(負圧)強度や接続部の水密機能は向上するが、馳締めのための工具や部品が必要となり工数も増え施工性が悪くなるという問題が生じる。
【0004】
すなわち、特許文献1〜特許文献8に示す上記従来の取付構造では、折板屋根材とタイトフレームとの嵌合部分を折板屋根材の上下部いずれか一方に設ける構造としており、そのため、各嵌合部分について強度や水密機能を確保すると施工、即ち嵌合部の嵌め込みが困難となる傾向があり、逆に、施工性の向上を図ると各嵌合部分に強度や水密機能を持たせることができなくなり、両立させようとした場合、嵌合部分の構造が複雑になり部品点数も増加する。
【0005】
しかも、隣り合う折板屋根材どうしはすくいかぶせの嵌合により連結されるのが一般的であるが、屋根の構造材の中間部、即ち梁と梁の中間部では、折板屋根材を係止(支持)する為のタイトフレームが無いので、施工時に、折板屋根材のすくいかぶせの連結部のかぶせ側を踏み込むあるいは押し込む時にすくい側が逃げて正常な嵌合が得られ難いという課題がある。そして、嵌合強度と水密性能を重視して、嵌合部のすくい側とかぶせ側のかみ合わせを深くするほど、前記嵌合はより困難となる。
【0006】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、十分な強度および水密性能を確保するとともに施工性に優れ、梁と梁の中間部においても折板屋根材どうしのすくいかぶせの嵌合が容易となる嵌合式折板屋根材の取付構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の折板屋根材の取付構造は、屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部近傍と他方の端の頂部近傍に第一係止部を設け、折板屋根材の底部近傍には第二係止部を形成し、前記タイトフレームには、第一係止部が係止する第一被係止部を備えた第一嵌合部と、第二係止部が係止する第二被係止部を備えた第二嵌合部とを設けて、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部とをそれぞれ嵌合固定してあることを特徴としている(請求項1)。
【0008】
ここで、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部と他方の端の頂部とをすくいかぶせの嵌合により連結してあってもよい(請求項2)。
【0009】
また、前記タイトフレームの第一被係止部を、前記すくい側の頂部に相対する位置のみに設けてあってもよい(請求項3)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1および2に係る発明では、十分な強度および水密性能を確保するとともに施工性に優れ、梁と梁の中間部においても折板屋根材どうしのすくいかぶせの嵌合が容易となる嵌合式折板屋根材の取付構造が得られる。すなわち、本発明では、タイトフレームに折板屋根材を取り付ける際に、両者の嵌合作業を行えばよく、馳締め等の手間がかかる作業が不要であるから、施工性に優れたものとなる。また、本発明では、折板屋根材とタイトフレームとの嵌合部分として、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部の2種の嵌合部分を設けるので、前記2種の嵌合部分の一方に耐風圧(負圧)強度を持たせ、他方に水密性能を持たせれば、各嵌合部分の構造をシンプルにすることができ、部品点数も最小限に抑えることができる。
【0011】
特に、前記第二嵌合部に主に耐風圧強度を負担させることにより、第一嵌合部は折板屋根材どうしのすくいかぶせの連結と水密性能を主に負担することが可能になる。このとき、すくいかぶせにより連結される折板屋根材の頂部(連結部)を第一嵌合部と相互に深く嵌合させる必要が無く、折板屋根材の頂部どうしの嵌め込みやすさを重視した形状とすることが可能になる。従って、梁と梁の中間部分のタイトフレームが無い部分でも、折板屋根材どうしのすくいかぶせによる嵌合を容易に行うことができる。
【0012】
また、第一嵌合部の役割が折板相互の連結と水密性能の確保であれば、折板屋根材の中間山部の第一嵌合部はタイトフレームに係止する必要が無い。即ち、折板屋根材の中間山部は第二係止部で強固にタイトフレームに係止されていればよい。従って、請求項3に記載しているように、前記タイトフレームの第一被係止部を、前記折板屋根材のすくいかぶせに相対する部分のみに設け、折板屋根材の中間山部に相対するタイトフレームの部分には第一被係止部(第一嵌合部)を設けず第二被係止部(第二嵌合部)のみとすることが可能となり、この場合、タイトフレームの構造が簡略化され、コストを大幅に下げ、軽量化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図4は本発明の一実施の形態を示す。図1において、1は薄鋼板を波状に折り曲げ加工して形成された3山タイプの折板屋根材であり、山形部2と、この山形部2の下部に連設され、ほぼ水平に延びる底部(どぶ底、どぶ板とも呼ばれる平坦部分)3とを交互に有している。
【0014】
前記山形部2は、ほぼ水平に延びる頂部4と、この頂部4の両側から斜め下側に向けて延びる二つの側壁部5,6とを備えている。
【0015】
そして、前記頂部4近傍に第一係止部7が、底部3近傍に第二係止部8が形成されている。すなわち、山形部2は、前記頂部4から底部3までの間に、上側(頂部4側)から順に、外側に広がる上側拡大斜面部2aと、内側に狭まる上側縮小斜面部2bと、二つの側壁部5,6と、内側に狭まる下側縮小斜面部2cと、外側に広がる下側拡大斜面部2dとを有している。そして、上側縮小斜面部2bと二つの側壁部5,6の上端部とによってくびれ部分が形成され、このくびれ部分が前記第一係止部7となっており、また、下側縮小斜面部2cと二つの側壁部5,6の下端部とによってくびれ部分が形成され、このくびれ部分が前記第二係止部8となっている。
【0016】
ここで、前記折板屋根材1の一端に設けられた頂部4’は、他の頂部4に比べて若干小さく形成されており、図3に示すように、隣り合う折板屋根材1,1の一方の端の頂部4’と他方の端の頂部4とを重ね合わせてすくいかぶせの嵌合により連結することができるように構成されている。この連結の際には、すくい側の頂部4’の第一係止部7’の外側にかぶせ側の頂部4の第一係止部7が係止した状態となる。また、この実施の形態では、各折板屋根材1は前記第一係止部7、7’を四つ有し、両端の第一係止部7,7’の外側に連なる側壁部5,6がそれぞれ上部で切断されている。
【0017】
図2は、屋根の下地材などの構造材(鉄骨等)上に溶接等により立設固定されるタイトフレーム9の構成を概略的に示す斜視図である。この図に示すように、タイトフレーム9は、平面視ほぼ矩形状で平板状の底板部10を備え、この底板部10の2対の辺の一方に、一対(同一形状)の壁体11,12が連設され、他方に一対の凹凸壁13,13が連設されている。そして、タイトフレーム9は、一枚の板からプレス成形(切り起こし)により成形することができる形状となっている。
【0018】
前記壁体11,12は、ほぼ鉛直に起立しており、上部に、前記折板屋根材1の第一係止部7’が係止する第一被係止部11a,12aを備えている。詳しくは、壁体11の上端から内側(図2では右側)に向けてほぼ水平に延びる天部11bが設けられており、第一被係止部11aは、この天部11bの先端から斜め下側に向けて延びている。また、壁体12の上端から内側(図2では左側)に向けてほぼ水平に延びる天部12bが設けられており、第一被係止部12aは、この天部12bの先端から斜め下側に向けて延びている。
【0019】
ここで、前記タイトフレーム9は、隣り合うタイトフレーム9の同一形状の壁体11,12どうしが当接するように複数並べて配置される。そして、当接した壁体11,12の上部と、第一被係止部11a,12aと、天部11b,12bとで、前記折板屋根材1の頂部4に嵌合固定される第一嵌合部K1が構成される(図4参照)。
【0020】
一方、前記一対の凹凸壁13は、ほぼ鉛直に起立した一定高さの壁を、適宜の間隔で下部を残して切り欠いた形状となっており、具体的には、複数の壁部14を備え、隣り合う壁部14,14間には小壁15が設けられている。そして、壁部14の両側上部に、前記折板屋根材1の第二係止部8が係止する第二被係止部16が設けられている。すなわち、前記壁部14の上縁部14aがほぼ水平に延びており、この上縁部14aの両側に、外側に広がる拡大傾斜部14bが連設され、また、この拡大傾斜部14bの下側に、内側に狭まる縮小傾斜部14cが連設されている。そして、拡大傾斜部14bと縮小傾斜部14cとで前記第二被係止部16が構成されている。また、壁部14において第二被係止部16の下側にはほぼ垂直に延びる側縁部14dが形成されている。
【0021】
ここで、小壁15を挟んで設けられた壁部14の向かい合う二つの第二被係止部16によって、前記折板屋根材1の底部3が嵌合固定される第二嵌合部K2が構成される。
【0022】
上記タイトフレーム9に折板屋根材1を取り付けるには、図4に示すように、隣り合うタイトフレーム9の壁体11,12を当接させ、これにより形成された前記第一嵌合部K1を折板屋根材1の前記頂部4’に嵌合固定する。このとき、壁体11,12の第一被係止部11a,12aにそれぞれ折板屋根材1の第一係止部7’の上側縮小斜面部2bが直接係止した状態となる。同時に、前記頂部4’にすくいかぶせの嵌合によって連結される頂部4の第一係止部7が、この頂部4’の第一係止部7’を介して前記第一被係止部11a,12aに間接的に係止した状態となる。
【0023】
また、折板屋根材1の各底部3をタイトフレーム9の第二嵌合部K2に嵌合固定する。このとき、折板屋根材1の側壁部5,6の下部がタイトフレーム9の拡大傾斜部14bに当接するとともに、折板屋根材1の下側縮小斜面部2cがタイトフレーム9の縮小傾斜部14cに当接する状態となる。
【0024】
上記の作業により、タイトフレーム9に対する折板屋根材1の取り付けが完了する。すなわち、折板屋根材1の頂部4’および底部3にタイトフレーム9の第一嵌合部K1および第二嵌合部K2を嵌合する際、第一係止部7,7、第二係止部8,8、第一被係止部11a,12aおよび第二被係止部16,16がそれぞれ適宜に弾性変形し、嵌合後には各部のスプリングバック効果によってその嵌合状態が良好に保たれることになる。
【0025】
なお、この実施の形態では、前記すくいかぶせの嵌合により隣の折板屋根材1の頂部4が上側に嵌装されたすくい側の頂部4’に、第一嵌合部K1が嵌合するように構成されており、前記タイトフレーム9の第一被係止部11a,12aを、前記すくいかぶせに相対する部分のみに設けてある。また、各タイトフレーム9は、3山タイプの折板屋根材1に対応した形状・サイズとなっており、各折板屋根材1の三つの底部3に嵌合する三つの第二嵌合部K2を備え、さらに、両端の壁部14A,14Bは壁部14をほぼ半分に切断した形状となっている。
【0026】
上記の構成からなる取付構造では、折板屋根材1の頂部4’と第一嵌合部K1との嵌合部分は、折板屋根材1どうしを連結する役割と水密性能を発揮する役割とを持ち、折板屋根材1の底部3と第二嵌合部K2との嵌合部分は、耐風圧(負圧)強度を負担する役割を持つことになる。このように役割を上記2種の嵌合部分に分担させたことにより、各嵌合部分を備えた前記取付構造はシンプルな構成で部品点数の少ないものとなっている。
【0027】
また、折板屋根材1の底部3に対する第二嵌合部K2の嵌合により耐風圧強度を確保しているので、タイトフレーム9の両端のみに第一嵌合部K1を構成する同一形状の壁体11,12等を設け、その間に折板屋根材1の底部3に嵌合する第二嵌合部K2を設けるだけで十分であり、第一嵌合部K1を例えば各壁部14の中央に設ける必要はない。しかし、壁部14の中央に第一嵌合部K1を設けてもよい。
【0028】
なお、本発明は上記の実施の形態に限られず、種々に変形して実施することができる。例えば、前記折板屋根材1は3山タイプに限られず、1山タイプ、2山タイプや4山以上のタイプであってもよい。
【0029】
また、折板屋根材1の側壁部5,6は、頂部4の両側から斜め下側に向けて延びるものに限られず、例えば、頂部4の両側からほぼ下側に向けて延びていてもよい。
【0030】
さらに、折板屋根材1およびタイトフレーム9の構成も種々に変形することができる。例えば、図5に示すように、折板屋根材1の山形部2の頂部4が水平ではなく、上側に向けて尖る形状となっていてもよい。また、第二係止部8の側方への突出量を増して、底部3と第二嵌合部K2との嵌合固定をより強力に行えるようにしてもよい。加えて、前記第二係止部8は、山形部2の側壁部5,6の下端ではなく、図5に示すように、下端から上方に適宜の距離だけ離れた位置に設けてもよい。
【0031】
また、前記タイトフレーム9を一枚の長尺の薄金属板(鋼帯等)を折曲して成形することができる形状としてもよい。具体的には、タイトフレーム9は、図6に示すように構成することが考えられる。すなわち、図6に示すタイトフレーム9は、両端にほぼ鉛直に起立した前記壁体11,12を備え、二つの壁体11,12の間に、盛り上がり部17とこの盛り上がり部17の下部に連設される底部18とを交互に有している。
【0032】
前記盛り上がり部17は、その上面部17aがほぼ水平に延びる板状となっており、この上面部17aの両側に、外側に広がり、前記折板屋根材1の側壁部5,6に当接する拡大傾斜部17bが連設され、また、この拡大傾斜部17bの下側に、内側に狭まり、折板屋根材1の下側縮小斜面部2cに当接する縮小傾斜部17cが連設されている。そして、拡大傾斜部17bと縮小傾斜部17cとで前記第二被係止部16が構成される。また、盛り上がり部17において第二被係止部16の下側にはほぼ垂直に延びる側面部17dが形成されている。また、底部18は、ほぼ水平に延びる板状となっている。
【0033】
また、図6に示すタイトフレーム9では、壁体11,12の下端に連設される底部18A,18Bが他の底部18に比べて短く、また、この底部18A,18Bに連設される盛り上がり部17A,17Bも、他の盛り上がり部17に比べて短く、しかも、盛り上がり部17Aの壁体11に近い側の端部には第二被係止部16が設けられておらず、盛り上がり部17Bの壁体12に近い側の端部にも第二被係止部16が設けられていない。
【0034】
さらに、図6に示すタイトフレーム9では、壁体11,12の上端に第一被係止部11a,12aが直接連設されている。しかし、壁体11,12の上端に、図2に示した天部11b,12bを介して第一被係止部11a,12aを連設してもよい。
【0035】
また、図6に示すタイトフレーム9は盛り上がり部17を一つのみ有していたが、図7に示すように、二つ有していてもよい。この場合、底部18は三つ設けられることになる。もちろん、前記盛り上がり部17は三つ以上設けられていてもよい。また、図7に示すタイトフレーム9では、第一被係止部11a,12aが、壁体11,12の上端に天部11b,12bを介して連設されているが、天部11b,12bを介さずに直接連設されていてもよい。
【0036】
また、タイトフレーム9を図8に示すように構成してもよい。すなわち、この図に示すタイトフレーム9は、図5に示したタイプの折板屋根材1に対応するものであり、ほぼ鉛直に起立する壁体11,12を両端に備え、壁体11,12の上端に、第一係止部7が係止し、第一嵌合部K1を構成するほぼ板状の第一被係止部11a,12aが突設されている。さらに、壁体11,12の上端にほぼ水平に延びる平坦部分19A,19Bが連設され、平坦部分19A,19Bの間には、盛り上がり部20とこの盛り上がり部20の下部に連設される底部21とが交互に設けられている。
【0037】
前記盛り上がり部20は、その上面部20aがほぼ水平に延びる板状となっており、この上面部20aの両側に、外側に広がる拡大傾斜部20bが連設されている。また、両側の平坦部分19A,19Bは、盛り上がり部20の上面部20aよりも高く形成されており、前記平坦部分19A,19Bには斜面部22A,22Bを介して底部21が連設されている。そして、拡大傾斜部20bの上部両端と、斜面部22A,22Bのほぼ中央部両端とに、ほぼ三角形板状の第二被係止部16が突設されており、この第二被係止部16は、折板屋根材1の側壁部5,6に当接する拡大傾斜部14bと、下側縮小斜面部2cに当接する縮小傾斜部14cとを有している。また、底部21は、ほぼ水平に延びる板状となっている。さらに、前記壁体11,12の下端には、ほぼ水平に延びる板状の折り返し部23A,23Bが連設されている。
【0038】
また、図2に示したタイトフレーム9に代えて、例えば、図9(A)および(B)に示すように、中間タイプのタイトフレーム24Aと、端部タイプのタイトフレーム24Bとを用いてもよい。すなわち、中間タイプのタイトフレーム24Aは、折板屋根材1の第二係止部8が係止する四つの第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2を有しており、図2に示すタイトフレーム9の中間部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム24Aは、一対の小壁15と、各小壁15の両側の壁部14をそれぞれ半分に切断した形状を呈する壁部14Xと、これらが連設される底板部10の一部とを備えている。また、端部タイプのタイトフレーム24Bは、折板屋根材1の第一係止部7が係止する第一被係止部12a(11a)を含む壁体12(11)と、二つの第二被係止部16とを有しており、図2に示すタイトフレーム9の端部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム24Bは、壁体12(11)と、一対の壁部14B(14A)と、各壁部14B(14A)に連なる小壁15をそれぞれ半分に切断した形状を呈する小壁15Xと、これらが連設された底板部10の一部とを備えている。
【0039】
同様に、図7に示したタイトフレーム9に代えて、例えば、図10(A)および(B)に示すように、中間タイプのタイトフレーム25Aと、端部タイプのタイトフレーム25Bとを用いてもよい。すなわち、中間タイプのタイトフレーム25Aは、折板屋根材1の第二係止部8が係止する二つの第二被係止部16を備えた第二嵌合部K2を有しており、図7に示すタイトフレーム9の中間部を切り取り、若干変形させた形状をしている。具体的には、タイトフレーム25Aは、一つの底部18の両側に、図7に示す盛り上がり部17を半分に切断した形状を呈する二つの盛り上がり部26を備え、各盛り上がり部26の外側端部には、鉛直方向に延びる側壁27が連設され、この側壁27の下端には板状の折り返し部28が連設されている。また、端部タイプのタイトフレーム25Bは、折板屋根材1の第一係止部7が係止する第一被係止部12a(11a)を含む壁体12(11)と、一つの第二被係止部16とを有しており、図7に示すタイトフレーム9の端部を切り取った形状をしている。具体的には、タイトフレーム25Bは、壁体12(11)と、盛り上がり部17B(17A)と、この盛り上がり部17B(17A)に連なる底部18を半分に切断した形状を呈する底部18Xとを備えている。
【0040】
ここで、図9(A)および図10(A)に示した中間タイプのタイトフレーム24A,25Aは、それぞれ複数連ねて一体的に形成されていてもよい。
【0041】
また、図2および図7に示したタイトフレーム9についてのみ、図9および図10に示すように中間タイプと端部タイプとの2種類のタイトフレームで作成することができる旨を上述したが、図6に示したタイトフレーム9など他の構成のタイトフレームについても、中間タイプと端部タイプとの2種類のタイトフレームで作成されていてもよい。
【0042】
さらに、図5に示す折板屋根材1に対応するタイトフレームとして、図11(A)に示すタイトフレーム29を用いてもよい。この図に示すように、タイトフレーム29は、山状板部30と、この山状板部30の両端に連設される底板部31とを備え、一枚の長尺の薄金属板(鋼帯等)からプレス成形(切り起こし)により成形することができる形状となっている。
【0043】
前記山状板部30は、二つの側壁部32と、これらの側壁部32の上側に連設され、ほぼ水平に延びる天部33とを備えている。各側壁部32の下部32aはほぼ鉛直方向に起立し、上部32bはこの下部32aから斜め上方向に向けて延びている。
【0044】
そして、前記天部33の中央部から一方の側壁部32の上部にかけてほぼコの字形状の切り込み34を設け、この切り込み34で囲まれた部位を起こして前記第一嵌合部K1を形成してある。さらに、この第一嵌合部K1の上部中央に切り込みを設けて二つの部位11a,12aを形成し、二つの部位を互いに異なる方向へと折り曲げることにより前記第一被係止部11a,12aを形成している。
【0045】
また、前記側壁部32の下部32aにほぼコの字形状を切り込み35を設け、この切り込み35で囲まれた部位を起こして、側壁部32から側方に向けて延びる被係止部本体36aを形成してある。さらに、この被係止部本体36aにほぼエの字形状の切り込みを設けて二つの部位36b,36cを形成し、二つの部位36b,36cを上側に起こして、前記被係止部本体36aの側壁部32に連設された部分を軸とした上方向への回動を防止(規制)するストッパとしてある。そして、前記被係止部本体36aとストッパ36b,36cとによって前記第二被係止部16が構成されている。なお、各ストッパ36b,36cと側壁部32との間の隙間はかなり小さくなるように構成されている。
【0046】
ここで、前記タイトフレーム29は、図12に示すように、適宜の間隔をおいて複数並べて配置される。そして、隣り合うタイトフレーム29の向かい合う二つの前記第二被係止部16によって第二嵌合部K2が構成される。また、前記タイトフレーム29の第一嵌合部K1は、折板屋根材1の複数の頂部4のうちの一部のみと嵌合固定するのではなく、各頂部4と嵌合固定するように構成されている。
【0047】
また、前記被係止部本体36aの先端部は、図11(A)および(B)に示すように、下方に折曲しており、これにより、折板屋根材1の第二係止部8をスムーズに通過させるためのガイド部37となっている。上記の構成により、折板屋根材1の底部3とタイトフレーム29の第二嵌合部K2との嵌合作業が容易となり、また、この作業時に折板屋根材1が傷つくことを確実に防止することができる。なお、前記ガイド部37を形成するために、被係止部本体36aの先端部を下方に折曲する構成に代えて、前記先端部の上側コーナーのR加工等を行ってもよい。
【0048】
上記タイトフレーム29では、被係止部本体36aは弾性変形により側壁部32に連設された部分を軸に若干回動して先端側が下がることはあるが、その反対方向の弾性変形、すなわち、側壁部32に連設された部分を軸に若干回動して先端側が上がる弾性変形は、前記ストッパ36b,36cにより規制(防止)される。従って、前記被係止部本体36aの第二係止部8との係止が解除される方向への変形が規制されることになり、図12に示すように、タイトフレーム29に折板屋根材1を取り付けた際に、タイトフレーム29の底部3が第二嵌合部K2から簡単に抜けてしまうことを確実に防止することができ、底部3と第二嵌合部K2との嵌合状態を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態に係る折板屋根材の取付構造に用いられる折板屋根材の構成を概略的に示す正面図である。
【図2】上記実施の形態におけるタイトフレームの構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】前記折板屋根材どうしの連結作業途中の構成を概略的に示す説明図である。
【図4】前記折板屋根材の取付構造の構成を概略的に示す正面図である。
【図5】前記折板屋根材の変形例の構成を概略的に示す正面図である。
【図6】前記タイトフレームの第1変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図7】前記タイトフレームの第2変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図8】前記タイトフレームの第3変形例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図9】(A)および(B)は、図2に示すタイトフレームの中間タイプおよび端部タイプの構成を概略的に示す斜視図である。
【図10】(A)および(B)は、図7に示すタイトフレームの中間タイプおよび端部タイプの構成を概略的に示す斜視図である。
【図11】(A)および(B)は、前記タイトフレームの第4変形例の構成を概略的に示す斜視図および要部拡大正面図である。
【図12】図11に示すタイトフレームを用いる折板屋根材の取付構造の構成を概略的に示す正面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 折板屋根材
3 底部
4 頂部
7 第一係止部
8 第二係止部
9 タイトフレーム
11a 第一被係止部
12a 第一被係止部
16 第二被係止部
K1 第一嵌合部
K2 第二嵌合部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部近傍と他方の端の頂部近傍に第一係止部を設け、折板屋根材の底部近傍には第二係止部を形成し、前記タイトフレームには、第一係止部が係止する第一被係止部を備えた第一嵌合部と、第二係止部が係止する第二被係止部を備えた第二嵌合部とを設けて、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部とをそれぞれ嵌合固定してあることを特徴とする折板屋根材の取付構造。
【請求項2】
隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部と他方の端の頂部とをすくいかぶせの嵌合により連結してある請求項1に記載の折板屋根材の取付構造。
【請求項3】
前記タイトフレームの第一被係止部を、前記すくいかぶせに相対する部分のみに設けてある請求項2に記載の折板屋根材の取付構造。
【請求項1】
屋根の構造材上に立設固定されたタイトフレームに折板屋根材を取り付ける折板屋根材の取付構造であって、隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部近傍と他方の端の頂部近傍に第一係止部を設け、折板屋根材の底部近傍には第二係止部を形成し、前記タイトフレームには、第一係止部が係止する第一被係止部を備えた第一嵌合部と、第二係止部が係止する第二被係止部を備えた第二嵌合部とを設けて、前記頂部と第一嵌合部、前記底部と第二嵌合部とをそれぞれ嵌合固定してあることを特徴とする折板屋根材の取付構造。
【請求項2】
隣り合う折板屋根材の一方の端の頂部と他方の端の頂部とをすくいかぶせの嵌合により連結してある請求項1に記載の折板屋根材の取付構造。
【請求項3】
前記タイトフレームの第一被係止部を、前記すくいかぶせに相対する部分のみに設けてある請求項2に記載の折板屋根材の取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−46004(P2006−46004A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−231506(P2004−231506)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000006910)株式会社淀川製鋼所 (34)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000006910)株式会社淀川製鋼所 (34)
【Fターム(参考)】
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