拡散シート、光源ユニット及び液晶表示装置
【課題】正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができる拡散シート及び光源ユニットを提供すること。
【解決手段】本発明の拡散シート1は、シート状の基材11と、基材11の一方の主面上に設けられたヘーズ層12と、基材11の一方の主面又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターン13とを有し、ヘーズ層12のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする。
【解決手段】本発明の拡散シート1は、シート状の基材11と、基材11の一方の主面上に設けられたヘーズ層12と、基材11の一方の主面又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターン13とを有し、ヘーズ層12のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置等の背面照明(back lighting)に用いられる拡散シート、光源ユニット及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶表示装置は、携帯電話、PDA端末、デジタルカメラ、テレビ、パーソナルコンピュータ用ディスプレイ、ノートパソコンなどの幅広い分野で利用されている。液晶表示装置においては、例えば、液晶表示パネルの背後にバックライトユニットと呼ばれる光源ユニットを配置し、この光源ユニットからの光を液晶表示パネルに供給することにより、画像を表示する。
【0003】
液晶表示装置に使用する光源ユニットを大別すると、液晶表示パネル配置側を上方としたとき、当該液晶表示パネルの直下に光源を複数配置した構成の直下型光源ユニットと、液晶パネルの直下に配置した導光体の側端面に光源を配置した構成のエッジライト型光源ユニットとがある。
【0004】
このような液晶表示装置に用いられる光源ユニットは、その表示画像を見やすくするために、液晶表示パネルに均一な光を供給するだけでなく、できるだけ多くの光を供給することが要求される。つまり、光源ユニットは、光拡散性に優れると共に高い輝度が得られるという光学特性が要求される。
【0005】
ところで、エッジライト型光源ユニットにおいては、導光体の側端面に光源が配置されているため、光源ユニット自身を薄型化できるという長所を有する反面、導光体を通すことにより輝度が低くなるという短所を有している。
【0006】
これに対して、直下型光源ユニットは、高い輝度が得られるという長所を有する反面、液晶表示パネル面の光源の上部と光源間の上部との間での輝度が不均一化しやすいという短所を有している。そのため、直下型光源ユニットにおいては、光源と液晶表示パネルとの間隔をある程度取った上で、光を拡散させる機能を有する光学シート、例えば拡散板や拡散シートを、光源と液晶パネルの間に配置するようにしている。
【0007】
ここで、従来の直下型光源ユニットにおいては、液晶表示パネルに入射する光の分布をパネル全体にわたって均一にするために、例えば、拡散板に凹凸形状を付与する方法が用いられていた。拡散板に凹凸形状を付与する方法としては、金型を用いて樹脂を射出成形する方法や、ダイヤモンド刃によって凹凸構造をロールに加工し、それを用いて押出成形する方法がある。
【0008】
ここで、上述したような機械的な凹凸形成方法は多くの時間が掛かり、作製費用が高くなるという問題があった。また、上述したような凹凸形成方法では、数十μm程度の凹凸構造が限界であることや、凹凸形状の均一性を高めることが容易ではないという問題があった。
【0009】
これに対して、レーザービームの干渉によって生成させたスペックルによって感光性媒体に凹凸形状を記録してパターン転写用の金型を製造し、この金型を用いて、直下型の大型液晶表示装置用に使用される拡散板の一種である表面に凹凸を形成したホログラム導光板(特許文献1 図41参照)が提案されている。また、加熱収縮性フィルムからなる基材の片面に基材よりTgの高い表面平滑硬質層を積層し、基材を加熱収縮して微細波状凹凸構造を形成し、基材の微細波状凹凸構造とは反対側の面にパターン印刷層を備えた光拡散シートが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−23422号公報
【特許文献2】特開2010−128447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、近年は、液晶表示装置の薄型化が進み、光源と、該光源からの光を拡散させるための光学シート(例えば、上述のホログラム導光板、光拡散シート)との間の距離をより縮めたいとの要求がある。また、コスト低減及び消費電力低減のため、光源ユニットの光源数を削減したいとの要求もある。
【0012】
ここで、光源のピッチ(p)と光源−光学シート間距離(h)との比(p/h)が大きくなるほど、つまり、hが小さくなるほど(図36(a)のh’)、及び/又は、pが大きくなる(図36(b)のp’)ほど、バックライトの輝度むらが顕著になる。ここで輝度むらとは、表示装置の画面内において光源照度の強弱分布に由来する明暗が見えてしまう現象を指し、画面を正面から見たときの「正面輝度むら」と斜めから見たときの「斜め輝度むら」にわけることができる。液晶表示装置においては、これらの輝度むらの低減化が要求されている。
【0013】
上述の特許文献1に開示されているホログラム導光板では、十分に正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができず、液晶表示装置の薄型化や、光源数の削減に対応できない。また、上述の特許文献2に開示されている光拡散シートでは、表面に基材よりTgの高い表面平滑硬質層を積層し、基材層を加熱収縮して微細波状凹凸構造を形成するために設計自由度が低く、かつ面内均一性を確保することが困難であるため、異なる設計の液晶表示装置に対して、十分に正面輝度むら及び斜め輝度むらを低減させることができないことが考えられる。
【0014】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができる拡散シート、光源ユニット及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上述した拡散シートに関する従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヘーズ層と非透過成分率調整パターンとを有する拡散シートによって、上述した従来技術の問題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は下記の通りである。
【0016】
本発明の拡散シートは、シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面上又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有し、前記ヘーズ層のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする。
【0017】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層が、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることが好ましい。
【0018】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層の拡散角度が、5度〜120度であることが好ましい。
【0019】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層が、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することが好ましい。
【0020】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることが好ましい。
【0021】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンの拡散角度が、0.1度〜120度であることが好ましい。
【0022】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することが好ましい。
【0023】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが不連続なドットで構成され、各ドットの面積が25〜250000μm2の範囲内であることが好ましい。
【0024】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層は、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の他方の主面上に設けられたことが好ましい。
【0025】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターン上に前記ヘーズ層が設けられたことが好ましい。
【0026】
本発明の拡散シートにおいては、所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとった非透過成分率分布図において、前記非透過成分率のピーク値を示すピーク点と、前記非透過成分率のボトム値を示すボトム点と、がそれぞれ複数有ることが好ましい。
【0027】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率のピーク点と、前記非透過成分率のボトム点と、を交互に周期的に有することが好ましい。
【0028】
本発明の光源ユニットは、上記拡散シートと、光源と、を備えた光源ユニットであって、前記拡散シートは、前記光源からの入射光が、前記非透過成分率調整パターン、前記ヘーズ層の順に透過するように配置されることを特徴とする。
【0029】
本発明の光源ユニットにおいては、少なくとも2つの前記光源を備えることが好ましい。
【0030】
本発明の光源ユニットにおいては、前記光源は、線状光源であることが好ましい。
【0031】
本発明の光源ユニットにおいては、前記光源は、点状光源であることが好ましい。
【0032】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの非透過成分率調整パターンの周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期と、が略等しいことが好ましい。
【0033】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートと前記光源との間に配置され、内部に拡散剤を含有する拡散板と、前記光源の下方に配置される反射シートと、を備えることが好ましい。
【0034】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの上方に配置されるレンズシートを備えることが好ましい。
【0035】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの上方に配置されるプリズムシートを備えることが好ましい。
【0036】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シート上方に配置される反射型偏光シートを備えることが好ましい。
【0037】
本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに光を供給する上記光源ユニットと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、正面輝度むら及び斜め輝度むらを効果的に軽減させることができる拡散シート、光源ユニット、及び液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る拡散シートのヘーズ層のヘーズ値の測定方法を表す断面模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率の測定方法を表す断面模式図である。
【図4】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットを構成する線光源の投影領域と線光源間の投影領域を示す図であり、(b)は、光源ユニットを構成する点光源の投影領域と点光源間の投影領域を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る拡散シートのシート面内の相対位置に対する非透過成分率の分布(一周期分)を示す図である。
【図6】(a)〜(f)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率の面内の相対位置に対する分布を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の拡散シートに係る高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態の拡散シートに係る高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る拡散シートの高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る拡散シートの高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図11】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図12】(a)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの拡散角度の説明図であり、(b)は、拡散シートの法線方向から光が入射したときの透過光強度を示す模式的概略図である。
【図13】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートにおけるドット密度の一例を示す図である。
【図14】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図17】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例の概略斜視図であり、(b)は、本実施形態の光源ユニットの他の一例の概略斜視図である。
【図18】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例の概略斜視図であり、(b)は、光源ユニットの他の一例の概略斜視図を示す。
【図19】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例における非透過成分率周期と光源間隔との説明図であり、(b)は、光源ユニットの他の一例における、非透過成分率周期と光源間隔との説明図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率分布と光源との相対的な位置関係の一例の説明図である。
【図21】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図22】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図23】本発明の実施の形態に係る光源ユニットにおけるLEDの配置パターンの例を示す図である。
【図24】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図25】(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図26】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図27】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図28】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図29】実施例及び比較例におけるLED光源の配置パターン図である。
【図30】比較例の拡散シートの断面模式図である。
【図31】非透過成分率調整パターンを構成するドットの形状を例示する図である。
【図32】実施例及び比較例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図33】実施例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図34】実施例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図35】実施例及び比較例における拡散シートの拡散角度の分布を示す図である。
【図36】(a)、(b)は、光源と光学シートとの距離、及び光源間の距離と、輝度むらとの関係を説明するための光源ユニットの要部の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態(以下「本実施形態」という。)について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとし、さらに図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。
【0041】
〔拡散シート〕
本実施形態の拡散シートは、シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面又は前記基材の他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有する。前記ヘーズ層のヘーズ値はシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、前記非透過成分率調整パターンによる非透過成分率はシート面内で不均一である。
【0042】
図1(a)〜(c)を参照して本実施形態に係る拡散シートの構成について説明する。図1(a)〜(c)は、本実施形態に係る拡散シートの構成例を示す模式図である。図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る拡散シート1は、一対の主面を有する基材11と、この基材11の一方の主面上に設けられるヘーズ層12と、基材11の一方の主面上又は他方の主面上に設けられる非透過成分率調整層13とを備える。ヘーズ層12は、拡散シート1のシート面内においてヘーズ値が均一になるように設けられている。拡散シート1は、非透過成分率が相対的に高い領域(以下、「高非透過成分率領域」といい、図ではA3で表す(図7から図10参照))と、相対的に低い領域(以下、「低非透過成分率領域」といい、図ではA4で表す(図7から図10参照))とを有しており、拡散シート1のシート面内において非透過成分率が不均一になるように設けられている。
【0043】
拡散シート1の構成例としては、基材11の一方の主面上にヘーズ層12を設け、基材11の他方の主面上に非透過成分率調整層13を設けてもよく(図1(a)参照)、基材11の一方の主面上に非透過成分率調整層13を設け、この非透過成分率調整層13上にヘーズ層12を設けてもよく(図1(b)参照)、基材11の一方の主面上にヘーズ層12を設け、このヘーズ層12上に非透過成分率調整層13を設けてもよい(図1(c)参照)。なお、非透過成分率調整層13は、完全に層を形成していなくともよく、後述するように、基材11の少なくとも一方の主面上において、複数の非透過成分率調整層13が互いに離間するように不均一に分布していていもよい(以下、非透過成分率調整層13を「非透過成分率調整パターン13」という)。
【0044】
拡散シート1の構成としては、基材11の一方の主面にヘーズ層12を設け、他方の主面に非透過成分率調整パターン13を設けることが好ましい。この場合には、基材11を介してヘーズ層12と非透過成分率調整パターン13とが対向配置されるので、ヘーズ層12と非透過成分率調整パターン13との間の距離が大きくなる。このため、ヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)を透過・拡散された入射光が、基材11を透過する過程で更に拡散されて非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)に到達するので、輝度ムラ抑制効果をより効果的に発揮することができる。
【0045】
また、拡散シート1の構成としては、基材11の一方の主面にヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)、非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)を順次積層することも好ましい。この場合には、基材11に積層されたヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)によって、非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)を物理的に保護できるので、拡散シート1の強度を高めることが可能となる。
【0046】
本実施形態の拡散シート1においては、拡散シート1の光入光面における照度分布に応じて非透過成分率調整パターン13を設け、照度の高いところの非透過成分率が大きくなるように非透過成分率を制御することにより、透過光が適度に均されて拡散シート1の正面輝度ムラ及び斜め輝度ムラを効果的に軽減させることが出来る。すなわち、本実施形態の拡散シート1においては、シート面内において、ヘーズ層12のヘーズ値を均一とし、非透過成分率調整パターン13を不均一に設けてシート面内の所望の領域に高非透過成分率領域と低非透過成分率領域とを形成することにより、透過光の照度の分布に応じて適度に拡散できるので、正面輝度むら及び斜め輝度むらを効果的に軽減させることができる。このとき、本実施形態の拡散シート1においては、シート面内でヘーズ値が均一であるので、不均一な非透過成分率を発現させるために形成する非透過成分率調整パターン13に対してヘーズ層12を位置あわせする必要がなく、製造の容易性、及び輝度ムラ低減能力に優れる。
【0047】
さらに、拡散シート1の非透過成分率調整パターン13に対して、ヘーズ層12がある側を光出射面とする、すなわち、非透過成分率調整パターン13を入光面側、ヘーズ層12を出光面側とすることにより、非透過成分率調整パターン13によって拡散シート1のシート面内に生じた光拡散度合いの分布が、ヘーズ層12によって適度に均されるため、斜め輝度ムラを効果的に軽減させることができる。
【0048】
(基材)
本実施形態の拡散シート1を構成する基材11は、シート状の基材11である。基材11としては、樹脂、ガラス等の材料からなる光透過性の基材であればよく、特に、基材11単体での光透過率が75%以上であることが好ましい。この場合「光」とは、可視光であれば特に限定しないが、例えば、本実施形態の拡散シート1を用いた光源ユニットにおける光源より射出される光である。
【0049】
前記光透過率は、例えば、島津製作所社製の紫外可視分光光度計(UV−2450、MPC−2200)を用いて、光源と検出器との間に基材11をセットし、550nmにおける入射光強度及び透過光強度を検出した後、下記式(1)によって算出することができる。
光透過率(%)=(550nmにおける透過光強度)/(550nmにおける入射光強度)×100 …(1)
【0050】
基材11の厚さは、特に限定されないが、通常、50μm〜500μmの範囲内である。基材11の樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー及び/又はアクリレート系のモノマー等からなる電離放射線硬化性樹脂を紫外線又は電子線等の電磁放射線で硬化させた樹脂等が挙げられる。また、ガラスとしては、ソーダ硝子、硼珪酸硝子等が用いられる。
【0051】
(ヘーズ層)
ヘーズ層12は、ヘーズ値が所定値以上の層である。本実施形態の拡散シート1におけるヘーズ層12とは、拡散シート1のシート面内におけるヘーズ値が均一であり、かつ75%〜100%の範囲内のものをいう。具体的には、拡散剤を含有する樹脂層や、光反射性インキ硬化物、透明な樹脂層の表面に凹凸構造(以下、「凹凸パターン」ともいう。)を設けて高ヘーズ値としたものが例示される。
【0052】
本発明において、「ヘーズ層のヘーズ値」は、基材11の一方の主面上にヘーズ層12のみを積層したシートを、図2に示すように基材11側が光入光面になるようにし、JIS K 7105に準拠した装置、例えば日本電色社製NDH−2000で測定することによって定める。また「主面」とは、上述した基材11の厚み部分を含まず、基材11を平面と見たときの、表面及び裏面を言う。ヘーズ層が異方性のある散乱特性を持つ場合、装置の受光部と、主たるヘーズ層の散乱方向の位置関係によっては、ヘーズ値が100%を超える場合があるが、その場合は全て100%として扱うものとする。本発明において、「ヘーズ値が均一」とは、拡散シート1のシート面内におけるヘーズ値を1mm間隔で測定した時に、その測定した全点の測定値が平均値の上下5%以内に収まる状態(例えば、ヘーズ値の平均値が80%のとき、ヘーズ値の全測定値が80±4%の範囲内)のことを言う。ヘーズ値を測定した全点の測定値が平均値の上下3%以内に収まる状態であればより好ましい。
【0053】
ヘーズ層12のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0054】
拡散剤としては、樹脂層に混合することによって光を拡散させる効果がある有機ポリマーまたは無機材料からなる微粒子、例えばシリコンビーズ、アクリルビーズなどを用いることができる。また、後述する白色インク組成物の成分である白色顔料または光学剤からなる微粒子も、前記拡散剤として好適に使用できる。
【0055】
凹凸構造としては、表面に多数の突起部が設けられた構造等が挙げられる。このような凹凸構造の形状を形成する方法として、サンドブラスト、ビーズ塗工、干渉露光によるスペックルパターン形成などが挙げられる。
【0056】
凹凸構造の突起部の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物面状等が挙げられる。各突起部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。また、突起部間は連続的な曲面でつながっていてもよい。光の拡散性能に関して好ましい特性を得るためには、突起部の高さは1μm〜15μmの範囲が好ましく、ピッチは1μm〜30μmの範囲が好ましい。
【0057】
凹凸構造は、モアレ抑制などの観点から、高さ及びピッチが不規則であることが好ましい。また、不規則な凹凸が連続的な曲面でつながっている擬似ランダム構造も、好ましく用いることができる。この擬似ランダム構造は、ランダムであるにもかかわらず均一なヘーズ値を得られる点で、非平面スペックルによって特徴付けられた微細な3次元構造であることが好ましい。非平面スペックルによって特徴付けられた3次元構造は、機械加工では困難であった高さまたはピッチが10μm以下の微細な凹凸構造の形成に適している。
【0058】
(非透過成分率調整パターン)
非透過成分率調整パターン13は、拡散シート1のシート面内において、以下で定義する非透過成分率が所定値となるように基材11上に設けられる。本実施形態に係る拡散シート1においては、ヘーズ層12が積層された基材11の一方の主面又はその反対側の他方の主面に非透過成分率調整パターン13を設けることにより、シート面内の所望の領域に高非透過成分率領域及び低非透過成分率領域を設けることが可能となる。このように、高非透過成分率領域及び低非透過成分率領域を設けることにより、拡散シート1の非透過成分率がシート面内で不均一になるように調整される。非透過成分率調整パターン13としては、具体的には、基材11の主面上に光反射性のインキをドット状に塗布して作製したパターン、透明な樹脂層の表面に設けた凹凸パターンが例示される。
【0059】
本発明において、「非透過成分率」は、拡散シート1のシート面内に光源からの光が入射したとき、拡散シート1から透過する成分以外の成分(例えば、反射成分、吸収成分、散乱成分)の総和の百分率を表し、100(%)から前述の式(1)で求められる光透過率を引いた値である。
非透過成分率(%)=100−光透過率…式(2)
【0060】
本実施形態の拡散シートの非透過成分率は、10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
【0061】
本実施形態の拡散シート1における非透過成分率は、例えば、紫外可視分光光度計(島津製作所社製、UV−2450、MPC−2200)を用いて測定する。また、本発明においては、拡散シート1の非透過成分率は、基材11、ヘーズ層12及び非透過成分率調整パターン13を設けた状態で測定する。この場合、図3(a)〜(c)に示すように、拡散シート1のヘーズ層12の方が非透過成分率調整パターン13よりも光源から遠くなる向きにセットし、透過波長550nmにおける入射光強度および透過光強度を検出し、上記関係式(1)及び上記関係式(2)によって算出する。
【0062】
本発明において、「非透過成分率が不均一」とは、拡散シート1のシート面内における非透過成分率を1mm間隔で測定した時に、その測定値の最大値から最小値を引いた値が測定した全点の平均値の2%以上異なるように、シート面内の非透過性成分率が分布している状態のことをいう。このように、非透過成分率が不均一となる状態としては、例えば、シート面内に高非透過成分率領域と低非透過成分率領域とを周期的又は非周期的に設け、各高非透過成分率領域での非透過成分率の測定値の最大値から、各非透過成分率領域での非透過成分率の測定値の最小値を引いた差分値が、シート面内における全点の測定値の平均値の2%を超える状態が挙げられる。
【0063】
光反射性のインキをドット状に塗布して作製した非透過成分率調整パターン13によって非透過成分率を変化させるには、一定面積のドットの密度を場所によって変えても良いし、密度を一定にしてドットの面積を変えても良いし、インキを塗り重ねて、インキの膜厚を場所によって変えても良い。パターンがドットからなる場合は、ドットが小さすぎると作製時の再現性が問題となり、ドットが大きすぎると本実施態様の拡散シートを液晶表示装置に用いた場合にドットが視認出来てしまい表示装置として不良になるため、各ドットの面積が25μm2以上〜250000μm2以下であることが好ましい。パターンがドットからなる場合は、図31に示すように、ドットは円状でも良く、楕円状でも良く、四角形状でもよく、星型などの多角形状でも良い。それぞれの形状の外形が少し歪んだような形状であっても構わない。
【0064】
光反射性のインキとしては、反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物のパターンを自由に形成できるため、印刷法が好ましい。
【0065】
ここで、白色インク硬化物とは、白色インク組成物を印刷硬化させたものを意味し、白色インク組成物には、溶剤、白色顔料、分散剤、及び対象物表面への固着剤としての樹脂が基本成分として含まれる。
【0066】
白色インク組成物における白色顔料としては、具体的には、酸化チタン(TiO2、チタンホワイト)、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、ジンクホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、チタンストロンチウムホワイト)、硫酸バリウムなどが単独または混合系で使用できる。特に、酸化チタンは、他の無機白色顔料と比べると比重が小さいため分散安定性があり、屈折率が大きく光学散乱性に優れ、化学的、物理的にも安定である。このように、顔料としての隠蔽力や光学散乱性が大きいので、本発明に使用される無機白色顔料としては酸化チタンを主成分として用いるのが好ましい。拡散光の色目を調整する目的で、上記白色顔料を混合することも可能である。
【0067】
白色顔料の混合率は、白色インク組成物全体の30質量%〜60質量%とするのが好ましい。酸化チタン以外の白色顔料は、必要により分散補助等の目的で顔料全体の3割程度までの量で使用するのが一般的である。
【0068】
白色インク組成物における樹脂としては、例えば、ケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、エステルガム、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂などが使用できるが、中でもアクリル系樹脂が好適に使用できる。
【0069】
白色インク組成物における有機溶剤は、樹脂の溶解、粘度の調整などを目的として使用するものでありトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどのシクロパラフィン系溶剤などが単独又は混合物の形で使用できる。有機溶剤の使用量は、白色インク組成物全体の30質量%〜60質量%程度である。
【0070】
また、白色インク組成物中に光学効果をもつ光学剤を含有してもよい。光学剤は光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物を用いることができる。有機フィラーとしては、アクリル、アクリロニトリル、無黄変ウレタン、スチレンなどを用いることができる。印刷インクによる膨潤性の低さからは無機フィラーが好ましく、有機フィラーの中ではウレタン系フィラーが好ましい。
【0071】
光学剤の配合量は、白色インク組成物中の樹脂100質量部に対して10質量部以上80質量部以下が好ましく、20質量部以上60質量部以下が特に好ましい。これは、光学剤の配合量が上記範囲未満であると、輝度均一効果が不十分となってしまい、逆に、光学剤の配合量が上記範囲を越えると、非透過成分率調整パターン13を形成する白色インク組成物の塗工が困難となってしまうことからである。
【0072】
また、印刷方法については、従来公知の方法であればよく、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、並びに熱転写リボンを用いた熱溶融印刷、及び熱昇華印刷などのいずれの方法でもよい。なかでもオフセット印刷は網点の鮮明な印刷が可能で、さらに版が直接シートに触れず胴の磨耗が少ないため、大量印刷に適しており、また版を比較的短時間で作製できるため、生産効率の面ではよい。なかでもグラビア印刷は網点の鮮明な印刷が可能で、さらに版が金属であるため磨耗が少なく、大量印刷に適しているため、デザイン再現性と生産効率の面で優れている。フレキソ印刷は、印刷濃度が安定していてかつ印刷濃度を比較的濃くでき、また版と印刷物の間を仲介するアニロックスロールのセルの大きさの調整でインキ濃度を制御できるので、高生産安定性・高隠蔽度・印刷濃度制御が容易、という点で優れている。スクリーン印刷はインク厚みを厚く出来るため容易に隠蔽度を高く出来る点で優れている。
【0073】
印刷インクは、印刷に使用可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、蒸発乾燥型インク、酸化重合型インク、加熱硬化型インク、2液反応型インク、紫外線硬化型インク、熱溶融型インク、熱昇華型インク等が挙げられる。中でも、フィルム印刷に適する紫外線硬化型インクが好ましい。なお、光学効果向上のためには、印刷インクは白色あるいは、灰色が好ましい。ただし、透明インク中に、無機フィラーや有機フィラーを添加して拡散効果を向上する方法でもよい。
【0074】
透明な樹脂層の表面に設けた凹凸パターンによって非透過成分率を変化させるには、前述したヘーズ層を構成する凹凸パターンと同種の凹凸パターンを、凹凸パターンのアスペクト比を場所によって変えて作製することがあげられる。
【0075】
次に、図4(a)、(b)を参照して本実施形態の拡散シート1における光源の投影領域A1(以下、「光源直上領域」ともいい、図ではA1で表す。)及び光源間の投影領域A2(以下、「光源間領域」ともいい、図ではA2で表す。)について説明する。図4(a)、(b)は、本実施形態の拡散シート1の光源直上領域A1と光源間領域A2を模式的に示した平面図である。なお、図4(a)においては、光源としての冷陰極管14上に拡散シート1を配置した例を示し、図4(b)においては、光源としてのLED15上に拡散シート1を配置した例を示している。
【0076】
図4(a)に示すように、線状光源としての冷陰極管14を用いた場合には、冷陰極管14の線方向に沿った平面視矩形形状の領域が光源直上領域A1となり、この光源直上領域A1の外側の領域が光源間領域A2となる。また、図4(b)に示すように、点状光源としてのLED15を用いた場合には、LED15の外周縁近傍の平面視円形形状の領域が光源直上領域A1となり、この光源直上領域A1の外側の領域が光源間領域A2となる。
【0077】
なお、図4(a)、(b)では、拡散シート1面内全体の領域を光源直上領域A1と、光源間領域A2との2つに分割している例を示しているが、光源直上領域A1、光源間領域A2以外の領域を設けるように分割してもよい。また、光源間領域A2は、光源直上領域A1に隣接していなくてもよく、隣接する冷陰極管14またはLED15の中間に位置する領域を含んでいればよい。
【0078】
一般に、2つ以上の光源と本実施形態に係る拡散シートで光源ユニットを構成した場合、拡散シートの入光面における照度分布の周期は、光源の配置された周期と一致する。さらに、光源直上領域と照度分布のピーク部、光源間領域と照度分布のボトム部の位置はそれぞれ一致することが多い。
【0079】
本実施形態の拡散シート1の入光面における照度分布は、例えばELDIM社のEZCONTRASTXL88などによって測定できる。具体的には、拡散シート1が設けられる光源ユニットにおいて、拡散シート1を除き、拡散シート1の入光面が位置する箇所に装置の焦点を定めて全方位輝度分布を測定し、その結果から積算光束量(Integrated Intensity)を得る、ということを面内測定対象範囲において繰り返すことで測定することができる。
【0080】
本実施形態に係る拡散シート1においては、シート面内における非透過成分率の変化が周期的に分布するように構成することが好ましい。図5は、本実施形態の拡散シート1における1周期分の非透過成分率の分布の例を示す図(以下「非透過成分率分布図」と呼ぶ)である。図5に示す非透過成分率分布図においては、拡散シート1のシート面内の所定の方向におけるシート面内の相対位置を横軸にとり、シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとっている。本実施形態の拡散シート1においては、拡散シート1のシート面に垂直に光線を入射した場合の出射光の非透過成分率が変化する。このため、本実施形態の拡散シート1の非透過成分率分布図においては、非透過成分率のピーク値を示すピーク点と非透過成分率のボトム値を示すボトム点とが複数有る(図5においてはピーク点が1つ、ボトム点が2つ示している)。ピーク値とは、非透過成分率分布図の1周期の中で最も高い非透過成分率の値をいい、ボトム値とは、非透過成分率分布図の1周期の中で最も低い非透過成分率の値をいう。
【0081】
また、図6に示すように、非透過成分率が拡散シート1面内の所定の方向に沿って周期的に変化するパターンとなるように構成してもよい。この場合には、光源が複数存在する場合に対して効果的に正面及び斜め輝度ムラ抑制効果を示すので好ましい。
【0082】
非透過成分率の変化は、厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、非透過成分率の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。図6(a)〜(f)に、非透過成分率が直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状に変化している拡散シート1の非透過成分率の拡散シート1面内の相対位置に対する分布の例を示す。
【0083】
拡散シート1は、シート面内における高非透過成分率領域が光源直上に配置することが好ましいが、全体として非透過成分率が極めて高い場合においては、低非透過成分率領域を光源直上に配置してもよい。また、高非透過成分率領域と低非透過成分率領域との間の非透過成分率はなめらかに変化することが好ましい。
【0084】
また、非透過成分率のボトム点があり、ボトム点を含む低非透過成分率領域における非透過成分率分布が、ボトム値を極小値とする下に凸の曲線状であるものも輝度むら低減の観点から好ましい(図6(a)〜(d)参照)。
【0085】
図6(c)に示すパターンは、非透過成分率の分布がピーク点を含み上に凸の曲線形状を有する第一の区間D1と、非透過成分率の分布がボトム点を含み下に凸の曲線形状を有する第二の区間D2とを有しているが、このようなパターンは光源が点光源である場合、特に効果的である。点光源として、例えば、LED(発光ダイオード)を用いる場合、光の出光角度によらず照度分布に対して本実施の形態に係る拡散シート1における非透過成分率を設計することができる。
【0086】
ここで、高非透過成分率領域とは、非透過成分率がピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値より大きい領域とし、低非透過成分率領域とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値より小さい領域とする。なお、一周期の中で、ピーク点、ボトム点は1つとは限らず、同一の値を有する点が複数存在していてもよい。
【0087】
また、隣り合うピーク点とボトム点との間に分布する非透過成分率とは、図5に示す破線区間D3の部分に存在する非透過成分率をいうものとする。すなわち、ピーク点が複数存在する場合、隣り合うボトム点に対応する位置とピーク点に対応する位置との間の区間内に存在する非透過成分率をいうものとする。
【0088】
また、「周期的に」変化するとは、繰り返されたパターン同士を比較して、同じ繰り返しに相当するピーク値及びピーク値を与える周期の開始点からの変位、並びに、ボトム値及びボトム値を与える周期の開始点からの変位が、それぞれ、全繰り返しパターンの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、周期的に変化しているものとする。上記の周期性を示す方向は、拡散シート1面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート1面について非透過成分率の分布を作成することにより特定することができる。本発明においては、繰り返された複数のピーク点の非透過成分率は、測定された全てのピーク点の非透過成分率の差が10%以内となることが好ましく、5%以内がより好ましく、3%以内であることが最も好ましい。ボトム点についても同様である。
【0089】
次に、図7〜図10を参照して本実施形態の拡散シートにおける高非透過成分率領域A3及び低非透過成分率領域A4の配置例について説明する。図7〜図10は、本実施の形態に係る拡散シート1の高非透過成分率領域A3及び低非透過成分率領域A4の説明図である。
【0090】
図7に示す例においては、拡散シート1面内のx軸方向において、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、周期C1で交互に変化している。拡散シート1面内での非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3内の仮想線L1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内の仮想線L2近傍でボトム値となる。
【0091】
また、図8に示す例においては、拡散シート1面内のy軸方向において、拡散シート1の一端側の高非透過成分率領域A3から他端側の低非透過成分率領域A4に向けて非透過成分率が変化する領域A5と、拡散シート1の一端側の低非透過成分率領域A4から他端側の高非透過成分率領域A3に向けて非透過成分率が変化する領域A6とが周期C1で交互に変化している。
【0092】
すなわち、図7及び図8に示す例においては、拡散シート1面内のx軸方向において、非透過成分率が図5の如く周期的に変化していることを示している。このようなパターンは線光源に対して用いることが好適であるが、場合によっては点光源についても用いられる。
【0093】
また、図9に示す例においては、拡散シート1面内において、円形形状の高非透過成分率領域A3が格子状に所定の周期C2で設けられ、高非透過成分率領域A3の間に低非透過成分率領域A4が存在する。拡散シート1面内の非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3の中心点P1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内でボトム値となる。すなわち、図9に示す反射シート1においては、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在する。
【0094】
また、図10に示す例においては、拡散シート1面内において、円形形状の高非透過成分率領域A3が千鳥格子状に設けられている。図10に示す例においては、高非透過成分率領域A3がx軸方向において所定の周期C2で設けられ、y軸方向において周期C3で設けられており、隣接する高非透過成分率領域A3の間に低非透過成分率領域A4が存在する。拡散シート1面内の非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3の中心点P1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内でボトム値となる。すなわち、図10に示す拡散シートにおいては、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在する。
【0095】
図9および図10に示す例においても、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向の断面においては図5の如くに非透過成分率が推移している。このようなパターンは点光源に対して用いることが好適であるが、場合によっては線光源に対して用いてもよい。
【0096】
以下、本実施形態に係る拡散シート1の具体的な構成例について説明する。
【0097】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態(以下「第1形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層の前記凹凸パターンにより構成され、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成される。
【0098】
ヘーズ層が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンにより構成されると、表面構造による拡散を利用できるので高透過率・高ヘーズとなり、所望の輝度ムラ抑制効果をより高輝度で実現できる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成されると、高い反射率を得ることができ、より高い輝度ムラ抑制効果を得ることが出来る点で好ましい。
【0099】
次に、図11(a)〜(c)を参照して第1形態の拡散シートの構成例について説明する。図11(a)〜(c)は、第1形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0100】
図11(a)〜図11(c)は、第1形態に係る拡散シート20の模式図である。図11(a)〜図11(c)に示すように、第1形態に係る拡散シート20は、シート状の基材21と、この基材21の一方の主面に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層22と、基材21の一方の主面側又は他方の主面側に設けられた非透過成分率調整パターン23とを有する。ヘーズ層22は、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であり、基材21の一方の主面を覆う凹凸パターンとして設けられる。非透過成分率調整パターン23は、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンとして設けられる。非透過成分率調整パターン23は、基材21の他方の主面上に互いに離間するように複数設けてもよく(図11(a)参照)、基材21の一方の主面上において、基材21とヘーズ層22との間に互いに離間するように複数設けてもよく(図11(b)参照)、ヘーズ層22の表面に互いに離間するように複数設けてもよい(図11(c)参照)。
【0101】
ヘーズ層22を基材21の一方の主面に設け、非透過成分率調整パターン23を基材21の他方の主面に設けることにより、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。また、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23とを基材21の一方の主面に積層する場合は、ヘーズ層22(非透過成分率調整パターン23)を非透過成分率調整パターン23(ヘーズ層22)を物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材21の上に非透過成分率調整パターン23を設け、さらにその上にヘーズ層22を設けると、非透過成分率調整パターン23を構成する光反射性のインキ硬化物のパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層22により物理的に保護できるため、光反射性のインキ硬化物の機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0102】
第1形態におけるヘーズ層22のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、97%以上が特に好ましい。スペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されるヘーズ層22の拡散角度は、5度以上120度以下であることが好ましい。効果的に斜め輝度ムラを抑制するためにはヘーズ層のヘーズ値は高いほうが良く、拡散角度が大きくなるほどヘーズ値も大きくなるので、ヘーズ層の拡散角度は20度以上120度以下であることがより好ましく、40度以上120度以下であることがさらに好ましく、60度以上120度以下であることが特に好ましい。
【0103】
本発明において、「拡散角度」とは、透過光強度がピーク強度の半分に減衰する角(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう(図12(a)参照)。この拡散角度は、例えば、Photon社製のGoniometric Radiometers Real−Time Far−Field Angular Profiles Model LD8900(以下、「LD8900」という。)で、拡散シート20の凹凸面の法線方向から、凹凸面側より入射した光に対する透過光強度の角度分布を測定することによって求めることができる。ここで、拡散シート20の法線方向とは、図12(b)に示す方向を指す。ヘーズ層22の拡散角度は、基材21とヘーズ層22のみの構成で、ヘーズ層22すなわち凹凸パターンを有する樹脂層側から光を入射して、測定する。
【0104】
また、第1形態の拡散シート20のヘーズ層22において、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンとしては、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。異方性凹凸パターンの場合、最も拡散する方向の拡散角度をA度、最も拡散しない方向の拡散角度をB度としたとき、拡散角度は「A度xB度」と表記することとする。なお、ヘーズ層が異方性凹凸パターンの場合の好ましい拡散角度範囲とは、最も拡散する方向の拡散角度の好ましい拡散角度範囲をいうものとする。
【0105】
この凹凸パターンを表面に有する拡散シート20は、具体的には次のようにして製造することができる。まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、所望のスペックルパターンを形成させたサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、拡散角度の範囲を制御し、異なる拡散角度をもつ凹凸構造を記録することができる。
【0106】
一般に、拡散角度の範囲は、スペックルの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルが小さければ角度範囲が広い。また、凹凸構造の単位構造は等方性のものに限らず、異方性のものを形成することもでき、両者の複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルが横方向の長円形であれば、角度分布の形は縦方向の長円形となる。このように所望する指向角度や拡散角度に応じてスペックルパターンを決定し、その拡散角度を持つサブマスタ型を作製する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属にスペックルパターンを転写してマスタ型を作製する。このサブマスタ型の詳細な製造方法については、特許第3413519号公報に開示されている。この内容はすべてここに含めておく。光硬化性樹脂層に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光硬化性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。
【0107】
表面構造の凹凸高さは、例えば走査型電子顕微鏡で観察した光反射シート断面形状のピッチやアスペクト比、表面粗さ等から判断できる。また、レーザー共焦点顕微鏡による光反射シート表面の観察像からも、ピッチ、アスペクト比や、表面粗さ等を読み取ることができる。例えば、ピッチが短いほど、或いはアスペクト比が大きいほど、或いは表面粗さが大きいものほど凹凸高さが高いと見なすことができる。
【0108】
非透過成分率調整パターン23は、例えば、光反射性材料をその基材21の主面の全面または部分的に塗布することで構成することができる。そのような光反射性材料としては、例えば塗料や金属ペーストなどの光反射性インク、シリコンビーズ、アクリルビーズなどの光拡散剤、蛍光増白剤などの光吸収剤、表面凹凸形状、有機/無機フィラーなどが上げられ、主面における光反射性材料の占める面積や厚み、密度などによって、透過率、反射率をコントロールすることができる。これらの中でも、透過率と反射率を容易にコントロールでき、大面積化が可能であるという観点から光反射性インクが好ましく、なかでも反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物のパターンを自由に形成できるため、印刷法が好ましい。白色インク硬化物と印刷方法については、前述の通りである。
【0109】
第1形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
【0110】
非透過成分率の分布は、光反射性インク硬化物で形成されたドットからなるパターンにおける、ドット密度とドット濃度の分布により生じさせることができる。
【0111】
光反射性インク硬化物のドット密度とは、下記関係式(3)に示すように光反射性インク硬化物と基材21が接触している部分を基材21の主面に対して法線方向から観察した際の面積(以下「インク面積」という。)を、観察した単位面積で除した値の百分率を指す。インク面積は、例えば、キーエンス社製超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500)や光学顕微鏡で測定することができる。ドット密度が大きくなると、その部位の反射率は増加し、透過率は減少する。
ドット密度(%)=(インク面積)/(観察した単位面積)×100…式(3)
【0112】
光反射性インク硬化物のドット濃度とは、任意の面上におけるインク濃度(インク硬化物における光反射成分の割合)とドット厚みとによって支配される。この場合、インク組成物中における光反射成分の濃度が予め分かっているので、インクの種類を変更する毎にその濃度を把握することができる。ドット厚みは、例えば、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(キーエンス社製、VK−9500)で測定することができる。ここでドット厚みとは、例えばインクが水含有性インクや溶剤含有性インクの場合、水や溶剤などの溶媒成分が揮発した後のドット厚みを表す。ドット濃度が大きくなると、その部位の反射率は増加し、透過率は減少する。
【0113】
非透過成分率の分布は、非透過成分調整率パターン23(光反射性インク硬化物)のドット濃度、すなわち「ドット厚み」と「インク濃度」を一定にし、ドット密度を変化させて形成することが、光透過率の分布を制御しやすいという観点で好ましい。図13(a)〜(c)は、第1形態の拡散シート20におけるドット密度の一例を示す図である。拡散シート20のドット密度を変化させるにあたっては、ドット間のピッチPを一定にして、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を小さくしてもよい(図13(a))。また、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を一定にして、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のピッチPを大きくしてもよい(図13(b))。また、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を小さくすると共に、ピッチPを大きくしても良い。(図13(c))
【0114】
非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物のドットパターン)は、一回で作製しても良いし、複数回に分けて作製しても良い。その場合、ドット密度の大きい部分について、隣接するドット同士が重なり合っていても良い。
【0115】
次に、第1形態の拡散シート20の製造方法について説明する。
図11(a)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面にヘーズ層22を形成した後に、基材21のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン23を印刷して製造しても良いし、基材21の片方の主面に非透過成分率調整パターン23を印刷した後に基材21のもう一方の主面にヘーズ層22を形成しても良いし、非透過成分率調整パターン23とヘーズ層22を同時に形成しても良い。このように製造することにより、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22と、光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23とが、基材21の一対の主面上にそれぞれ設けられる。このため、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。
【0116】
また、図11(b)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を印刷し、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けることで製造できる。このように基材21の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を設け、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けると、非透過成分率調整パターン23を構成する光反射性インキのパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層22により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0117】
同様にして、図11(c)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を印刷することで製造できる。
【0118】
図11(b)や(c)のような拡散シート20の構成の場合、非透過成分率調整パターン23及びヘーズ層22を設ける主面と対向するもう一つの主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0119】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態(以下「第2形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成され、非透過成分率調整パターンは干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成される。
【0120】
ヘーズ層が光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成されると、高い拡散性能によって、特に良い斜め輝度ムラ抑制効果を得られる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンが干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されると、表面構造による反射を利用できるので、高透過率となり、所望の輝度ムラ抑制効果をより高い輝度で実現できる点で好ましい。
【0121】
次に、図14(a)〜(c)を参照して第2形態の拡散シートの構成例について説明する。図14(a)〜(c)は、第2形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0122】
図14(a)〜(c)に示すように、第2形態の拡散シート25は、シート状の基材26と、この基材26の一方の主面側又は他方の主面側に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層27と、基材26の一方の主面上に設けられ凹凸パターンを有する非透過成分率調整パターン28とを有する。第2形態に係る拡散シート25においては、ヘーズ層27を基材26の他方の主面を覆うように設け、基材26の一方の主面上に非透過成分率調整パターン28を設けてもよく(図14(a)参照)、基材26の一方の主面上に非透過成分率調整パターン28を設け、この非透過成分率調整パターン28の表面上において、互いに離間するように複数のヘーズ層27を設けてもよく(図14(b)参照)、基材26の一方の主面を覆うようにヘーズ層27を設け、このヘーズ層27上に非透過成分率調整パターン28を設けてもよい(図14(c)参照)。
【0123】
ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28は基材26一対の主面にそれぞれ設けると、ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましく、ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28を基材26の一方の主面に積層する場合は、ヘーズ層27(非透過成分率調整パターン28)を非透過成分率調整パターン28(ヘーズ層27)で物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材26の上にヘーズ層27を設け、さらにその上に非透過成分率調整パターン28を設けると、ヘーズ層27を構成する拡散性インキのパターンを、凹凸構造から構成される非透過成分率調整パターン28により物理的に保護できるため、拡散性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0124】
第2形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0125】
また、第2形態の拡散シート25において、非透過成分率調整パターン28を構成する干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンは、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。
【0126】
第2形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。非透過成分率調整パターンを構成する凹凸構造の拡散角度は、製造が容易であるという観点から0.5度以上120度以下であることが好ましく、5度以上100度以下であることがより好ましく、10度以上90度以下であることがさらに好ましい。
【0127】
非透過成分率調整パターン28の非透過成分率は、凹凸パターンの拡散角度を変えることで調節することが出来る。拡散角度が高くなるほど非透過成分率は高くなり、拡散角度が低くなるほど非透過成分率は低くなる。
【0128】
この凹凸構造を表面に有し、拡散シート25上の領域に応じて非透過成分率が変化するような拡散シート25は、具体的には次のようにして製造することができる。まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、非透過成分率が位置によって変化するようにスペックルパターンを形成させたサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、非透過成分率の範囲を制御し、異なる非透過成分率をもつ凹凸構造を記録することができる。
【0129】
一般に、非透過成分率の範囲、すなわち拡散角度の範囲は、スペックルの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルが小さければ角度範囲が広い。また、凹凸構造の単位構造は等方性のものに限らず、異方性のものを形成することもでき、両者の複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルが横方向の長円形であれば、角度分布の形は縦方向の長円形となる。このように凹凸構造が位置によって変化するようなサブマスタ型を作製する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属にスペックルパターンを転写してマスタ型を作製する。光硬化性樹脂層に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光硬化性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。拡散角度を位置によって変えたこの拡散シートの詳細な製造方法については、特表2003−525472号公報(国際公開第01/065469号)に開示されている。具体的には、光源と、光源から投射された光の光路に設けられたサイズおよび形状可変の開口を備えたマスクと、光源から投射された光により生ずる拡散パターンを記録するためのプレートと、マスクとプレートの間に配置された光を拡散させる拡散板と、光の一部をブロックするために拡散板とプレートの間に設けられたブロッカーを用い、マスクの開口とブロッカーのサイズ及び形状、拡散板の拡散度合い及び各構成部材間の距離を変化させて作る。
【0130】
第2形態の拡散シート25は、例えば、以下の工程によって製造される。
1.マスクの開口形状を縦長にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を横長の楕円にし、縦長の楕円拡散能を示す(直交する2方向の拡散角度が異なる)領域を形成する。
2.マスクの開口形状を正方形にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を等方にし、等方拡散能を示す(全方向で拡散角度が同一となる)領域を形成する。
上記1および2のパターンを組み合わせて、周期的パターンを形成すれば、本実施の形態に係る光反射シート、すなわち面内で拡散角度が周期的に変化する拡散シート25が製造できる。
【0131】
表面構造の凹凸高さは、例えば走査型電子顕微鏡で観察した拡散シート25断面形状のピッチやアスペクト比、表面粗さ等から判断できる。また、レーザー共焦点顕微鏡による拡散シート25表面の観察像からも、ピッチ、アスペクト比や、表面粗さ等を読み取ることができる。例えば、ピッチが短いほど、或いはアスペクト比が大きいほど、或いは表面粗さが大きいものほど凹凸高さが高いと見なすことができる。
【0132】
第2形態の拡散シート25のヘーズ層27は、例えば、光拡散性材料をその基材に塗布することで構成することが出来る。そのような光拡散性材料としては、例えば塗料や金属ペーストなどの光反射性インク、シリコンビーズ、アクリルビーズなどの光拡散剤、蛍光増白剤などの光吸収剤、表面凹凸形状、有機/無機フィラーなどが上げられ、ヘーズ層27における光拡散性材料の厚み、密度などによって、ヘーズ値をコントロールすることができる。これらの中でも、ヘーズ値を容易にコントロールでき、大面積化が可能であるという観点から光反射性インクが好ましく、なかでも反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物層を膜厚均一に塗布できるため、コーティング法が好ましい。白色インク硬化物と印刷方法については、上述の通りである。
【0133】
次に、第2形態の拡散シートの構成の製造方法について説明する。
図14(a)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面にヘーズ層27をコーティングした後に、基材26のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン28を転写して製造しても良いし、基材26の片方の主面に非透過成分率調整パターン28を転写した後に基材26のもう一方の主面にヘーズ層27をコーティングしても良いし、非透過成分率調整パターン28とヘーズ層27を同時に形成しても良い。このように、光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27と、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン28とが、基材26の一対の主面上にそれぞれ設けられる場合、ヘーズ層27と非透過率成分調整パターン28との間の距離が大きくなるために、ヘーズ層27の輝度ムラ抑制効果と非透過率成分調整パターン28の輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。
【0134】
図14(b)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により非透過成分率調整パターン28を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27をコーティングすることで製造できる。
【0135】
同様にして、図14(c)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27をコーティングし、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により非透過成分率調整パターン28を設けることで製造できる。このように基材26の上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27を設け、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン28を設けると、ヘーズ層27を構成する光反射性インキのパターンを、凹凸構造から構成される非透過成分率調整パターン28により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0136】
図14(b)、(c)のような構成の場合、非透過成分率調整パターン28及びヘーズ層27を設ける一方の主面と対向する他方の主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0137】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態(以下「第3形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成され、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成される。
【0138】
ヘーズ層が光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成されると、高い拡散性能によって、特に良い斜め輝度ムラ抑制効果を得られる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンが光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成されると、高い反射率を得ることができ、より高い輝度ムラ抑制効果を得ることが出来る点で好ましい。
【0139】
次に、図15(a)〜(c)を参照して第3形態の拡散シート30の構成例について説明する。図15(a)〜(c)は、第3形態の拡散シート30の構成例を示す模式図である。
【0140】
図15(a)〜(c)に示すように、第3形態の拡散シート30は、シート状の基材31と、この基材31の面上に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層32と、基材31の一方の主面又は他方の主面に設けられる非透過成分率調整パターン33とを有する。第3形態に係る拡散シート30においては、基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設け、基材31の他方の主面上において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設けてもよく(図15(a)参照)、基材31の一方の主面上において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設け、この非透過成分率調整パターン33を含む基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設けてもよく(図15(b)参照)、基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設け、このヘーズ層32の表面において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設けてもよい(図15(c)参照)。
【0141】
ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33が基材31の対向する一対の主面にそれぞれ設けると、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33との間の距離が大きくなるために、ヘーズ層32の輝度ムラ抑制効果と非透過成分率調整パターン33の輝度ムラ抑制効果とをより効果的に発揮できる点で好ましく、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33を基材31の一つの面に積層する場合は、ヘーズ層32(非透過成分率調整パターン33)を非透過成分率調整パターン33(ヘーズ層32)で物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材31の上に非透過成分率調整パターン33を設け、さらにその上にヘーズ層32を設けると、非透過成分率調整パターン33を構成する拡散性インキのパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層32により物理的に保護できるため、拡散性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0142】
第3形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0143】
第3形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
ヘーズ層32の材料・作製方法については、上述の第2形態と同様である。また、非透過成分率調整パターンの材料・作成方法については、上述の第1形態と同様である。
【0144】
次に、第3形態の拡散シート30の製造方法について説明する。
図15(a)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面にヘーズ層32をコーティングした後に、基材31のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン33を印刷して製造しても良いし、基材31の片方の主面に非透過成分率調整パターン33を印刷した後に基材31のもう一方の主面にヘーズ層32をコーティングしても良いし、非透過成分率調整パターン33とヘーズ層32を同時に形成しても良い。このように、光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層32と、光反射性インキ硬化物からなるパターンで構成される非透過成分率調整パターン33とが、基材31の一対の主面上にそれぞれ設けられる場合、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33との間の距離が大きくなる。このため、ヘーズ層32の輝度ムラ抑制効果と非透過成分率調整パターン33の輝度ムラ抑制効果とがより効果的に発揮される点で好ましい。
【0145】
また、図15(b)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン33を印刷し、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる層をコーティングしてヘーズ層32を設けることで製造できる。このように基材31の上に光反射性インキ硬化物からなるパターンから構成される非透過成分率調整パターン33を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層32を設けると、非透過成分率調整パターン33を構成する光反射性インキパターンを、ヘーズ層32により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0146】
同様にして、図15(c)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面に光反射性インキ硬化物からなる層をコーティングしてヘーズ層32を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン33を印刷することで製造できる。
【0147】
図15(b)、(c)のような構成の場合、非透過成分率調整パターン33及びヘーズ層32を設ける主面と対向する他方の主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0148】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態(以下「第4形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層と非透過成分率調整パターンは共に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成される。
【0149】
ヘーズ層と非透過成分率調整パターンが共に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されると、表面構造による拡散と反射を利用できるので、高透過率・高ヘーズ値を達成でき、所望の輝度ムラ抑制効果をより高い輝度で実現できる点で好ましい。
【0150】
第4形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、97%以上が特に好ましい。スペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されるヘーズ層の拡散角度は、5度以上120度以下であることが好ましい。効果的に斜め輝度ムラを抑制するためにはヘーズ層のヘーズ値は高いほうが良く、拡散角度が大きくなるほどヘーズ値も大きくなるので、ヘーズ層の拡散角度は20度以上120度以下であることがより好ましく、40度以上120度以下であることがさらに好ましく、60度以上120度以下であることが特に好ましい。
【0151】
第4形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。非透過成分率調整パターンを構成する凹凸構造の拡散角度は、製造が容易であるという観点から0.1度以上120以下であることが好ましく、5度以上100度以下であることがより好ましく、10度以上90度以下であることがさらに好ましい。
【0152】
ヘーズ層の材料・作製方法については、上述の第1形態と同様である。また、非透過成分率調整パターンの材料・作成方法については、上述の第2形態と同様である。
【0153】
次に、図16を参照して第4形態の拡散シートの構成例について説明する。図16は、第4形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0154】
図16に示すように、第4形態の拡散シート35は、シート状の基材36と、この基材36の一方の主面上に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層37と、基材36の他方の主面上に設けられる非透過成分率調整パターン38とを有する。このように、第4形態に係る拡散シート35においては、ヘーズ層37が基材36の一方の主面上又は他方の主面上に設けられ、非透過成分率調整パターン38が基材36の他方の主面上又は一方の主面上に設けられる。
【0155】
また、第4形態の拡散シート35において、非透過成分率調整パターン38およびヘーズ層37を構成する干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンは、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。
【0156】
次に、第4形態の拡散シートの製造方法について説明する。
図16に示す拡散シート35は、基材36の一方の主面にヘーズ層37を転写した後に、基材36の他方の主面に非透過成分率調整パターン38を転写して製造しても良いし、基材36の一方の主面に非透過成分率調整パターン38を転写した後に基材36の他方の主面にヘーズ層37を転写しても良いし、非透過成分率調整パターン38とヘーズ層37を同時に転写しても良い。
【0157】
[光源ユニット]
次に、本実施形態の光源ユニットの一例について説明する。
本実施形態に係る光源ユニットは、上記実施形態に係る拡散シートと、光源とを備える。本実施形態に係る光源ユニットにおいては、光源から拡散シートに入光する入射光が、拡散シートの非透過成分調整率パターン、ヘーズ層の順に透過するように構成される。
【0158】
上記実施形態に係る拡散シートを光源ユニットに組み込むに当たっては、所定の寸法に加工する必要がある。もとから所定の寸法に切断した基材にヘーズ層と非透過成分率調整パターンを設けてもよいが、生産性の観点から、基材にヘーズ層と非透過成分率調整パターンを設けた後に、所定の寸法に裁断することが好ましい。
【0159】
本発明に係る光源ユニットにおいては、拡散シートの入光面における照度の高いところの非透過成分率が大きくなるように、拡散シートと光源の位置あわせを行うことが好ましい。そのため、非透過成分率調整パターンを印刷する版には、裁断の際の位置あわせのための印も設け、非透過成分率調整パターンと位置合わせのための印を同時に印刷しておくことが好ましい。位置合わせのための印としては、十字、台形、円状のものを用いることが出来る。裁断の手段としては、トムソン刃によるうち抜きが、大面積の加工が可能、低価格、形状変更が容易であるため好ましい。
【0160】
次に、本実施形態に係る光源ユニットの構成例について説明する。図17(a)、(b)、図18(a)、(b)に本実施形態に係る光源ユニットの概略構成を示す。図17(a)、(b)は、線光源として冷陰極管51(CCFL)を用いた光源ユニットの一例を示す図であり、図18(a)、(b)は、点光源としてLED52(発光ダイオード)を用いた光源ユニットの一例を示す図である。本実施形態の光源ユニットは、基本的には、光源(線光源又は点光源)と、光源の上方に配設された本実施形態の拡散シートと、を具備する。光源の下方には、光源からの光を反射させるための反射シートが使用されることが好ましい。
【0161】
図17(a)に示すように、線光源を用いた光源ユニットは、平行に配置された3つの冷陰極管51と、冷陰極管51の下方に配置され、冷陰極管51からの光を反射する反射シート52と、冷陰極管51の上方に配置された拡散シート53とを具備する。また、上記構成を有していれば、さらに、光学シート、拡散シート等を配設してもよく、例えば、冷陰極管51と拡散シート53との間に拡散板(光学シート)54を設けた構成とすることができる(図17(b)参照)。
【0162】
図18(a)に示すように、点光源を用いた光源ユニットは、平行に配列された複数のLED55と、LED55の下方に配置され、LED55からの光を反射する反射シート52と、LED55の上方に配置された拡散シート53とを具備する。また、線光源を用いた光学ユニットと同様に、LED55と拡散シート53との間に拡散板(光学シート)54を設けた構成とすることができる(図18(b)参照)。
【0163】
本実施形態の光源ユニットにおいては、光源としては、図17(a)、(b)に示すような冷陰極管(CCFL)51などの線光源や、図18(a)、(b)に示すようなLED(発光ダイオード)55、レーザーなどの点光源を用いることができる。この場合、光源は拡散シート53の入光面及び出光面に対して、直下に配列される。
【0164】
反射シート52は、光を反射させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を発泡させて内部に微細な空気の粒を入れシート状としたもの、2成分以上の樹脂を混合してシート状としたもの、屈折率の異なる樹脂層を積層したシート、などを用いることができる。また、反射シート52は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、表面に無機微粒子などを添加したものを用いることができる。
【0165】
拡散板54は、光を拡散させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えばポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー等に、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの拡散板54は、光を拡散させ、下部光源の光を均一化させる効果がある。また、拡散板54は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。また、2成分以上の樹脂を混合し、延伸してシート状とした拡散板も用いることができる。
【0166】
本実施形態の光源ユニットにおいては、拡散シート54の非透過成分率分布の周期と、拡散シート54の入光面における照度分布の周期とを等しくすることが、より輝度ムラ抑制効果を発揮できるため、好ましい。
【0167】
次に、図19(a)、(b)及び図20を参照して、本実施形態の光源ユニットにおける非透過成分率について説明する。図19(a)、(b)は、本実施形態の光源ユニットの模式的な斜視図である。図20は、図19(a)、(b)に示す光源ユニットにおける光源の間隔と非透過成分率の分布周期を示す図である。
【0168】
図19(a)に示す光源ユニットにおいては、3つの冷陰極管(CCFL)51が所定の光源間隔S1で平行に配置されている。各冷陰極管51の長手方向は、Y軸方向に沿って配置されている。拡散シート53は、XY平面内に配置されており、拡散シート53と直交するZ軸方向が出光方向となる。なお、図19(b)は、図19(a)の構成に拡散板54を追加した構成となっている。拡散シート53は、非透過成分率が周期的に分布しており、さらに非透過成分率が周期的に分布する方向と、冷陰極管51の長手方向と直交するX軸方向とが一致するように配置されている。拡散シート53面内での非透過成分率は、仮想線L5近傍でピーク値となり、仮想線L6近傍でボトム値となる。
【0169】
図19(a)、(b)において、拡散シート53の入光面における照度分布の周期C4は隣接する冷陰極管51同士の間隔と等しいため、拡散シート53面内の非透過成分率分布周期を、冷陰極管51の光源間隔S1と略等しくすることが好ましい。拡散シート53の入光面の照度分布において、光源直上領域の照度が高い場合、輝度むら解消の観点から、拡散シートの高非透過成分率領域を配置することが好ましい。図20には、拡散シート53の入光面における照度分布に対応するように設計した、非透過成分率分布の例が示されている。
【0170】
また、冷陰極管51の投影領域(光源直上領域)から冷陰極管51の間の投影領域(光源間領域)における非透過成分率の変わり方は、輝度を均一化するために適宜調整することができる。
【0171】
以下に、本実施形態の光源ユニットの具体的な構成例について説明する。例えば、光源ユニットの構成として、図21(a)から図21(c)に示す構成を用いることができる。ここでは線光源であるCCFLについて例示してあるが、例えば図22で示すように光源がLEDなどの点光源であっても構わない。光源がLEDなどの点光源である場合、各々のLEDの輝度が2つ以上の群に分けられ、それらの群に属するLEDが、例えば図23(a)〜(d)に示すように規則的に配置されていることが、画面の輝度を面内均一にし、かつ製造時に輝度がばらつくLEDを効率的に使用できるため、好ましい。
【0172】
図21(a)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54と拡散シート53との間に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を配置し、さらに拡散シート53の直上に、表面賦形型拡散シート56を配置している。
【0173】
図21(b)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート(以下「プリズムシート」ともいう。)57と、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56と、をこの順で配置している。
【0174】
また図21(c)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56と、プリズムシート57と、をこの順で配置している。
【0175】
ここで、表面賦形型拡散シート56としては、アクリル系樹脂の球状ビーズがポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に塗布されたシートを用いることができる。また、表面賦形型拡散シート56としては、紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に転写されたシートを用いることができる。このような表面賦形型拡散シート56は、光を拡散させ均一化させる効果とともに、拡散板54で拡散された光を集光する機能を有する。これらの表面賦形型拡散シート56と、拡散シート53とを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光源ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
【0176】
プリズムシート57としては、表面に、断面形状が略三角形状、略台形状、略楕円状であるプリズム条列がアレイ状に配列しているような光学シートを用いることができる。前記断面形状の頂点を丸めた形状としたものも、耐擦傷性向上などの観点から、好ましく用いることができる。これらのプリズムシート57としては、紫外線硬化樹脂によるプリズム条列がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等の基材シート上に転写された形態として用いることができる。このようなプリズムシート57は再帰反射性を示すため、入射光を正面へ集光する機能を有する。プリズムの頂角は約90度であると集光機能が良く発揮されるために好ましく、プリズム条列の周期が約50μmであると、液晶表示装置を構成した際にモアレの発生を軽減できるために好ましい。このプリズムシート57と、本実施の形態に係る拡散シートとを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光源ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
【0177】
図22(a)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を2枚配置し、さらに表面賦形型拡散シート56上に反射型偏光シート58を配置している。
【0178】
図22(b)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、プリズムシート57を配置し、さらにプリズムシート57上に反射型偏光シート58を配置している。
【0179】
図22(c)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を配置し、さらに表面賦形型拡散シート56上に反射型偏光シート58を配置している。
【0180】
反射型偏光シート58としては、自然光又は偏光から偏光を分離する機能を有するシートを用いることができる。直線偏光を分離するシートとしては、例えば、軸方向で直交する直線偏光の一方を透過し、他方を反射するフィルム等が挙げられる。反射型偏光シート58としては、具体的には、複屈折位相差の大きい樹脂(ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等)と、複屈折位相差の小さい樹脂(シクロオレフィンポリマー等)とを交互に多層積層し一軸延伸して得られるシートや、複屈折性のポリエステル樹脂を数百層積層した構造からなるシート(DBEF、3M社製)等を用いることができる。他にも、光源ユニットの構成として、例えば、図24(a)〜(d)、図25(a)、(b)に示す配設構成を採用することができる。
【0181】
図24(a)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の直上に、表面賦形型拡散シート56を配置している。また、図24(b)に示す例では、図17(a)に示す構成において、拡散シート53の上方に、拡散板54、表面賦形型拡散シート56の順で配置している。
【0182】
図24(c)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、プリズムシート57、反射型偏光シート58をこの順で配置している。また、図24(d)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、プリズムシート57のプリズム配列方向を直交させて2枚配置し、さらにその上方に表面賦形型拡散シート56を配置している。
【0183】
図25(a)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、表面賦形型拡散シート56、プリズムシート57、及び反射型偏光シート58をこの順で配置している。また、図25(b)に示す例では、図17(a)に示す構成において、拡散シート53の上方に、拡散板54、表面賦形型拡散シート56、プリズムシート57、及び反射型偏光シート58をこの順で配置してなる光源ユニットを示す。
【0184】
[液晶表示装置]
本実施形態の液晶表示装置は、所定の表示ユニットと、上記にわたり説明した本実施形態の光源ユニットとを具備している。例えば、図23に示すような本実施形態の光源ユニットの上方に、2枚の偏光板の間に液晶層を有する液晶表示パネルを設けたものが挙げられる。
【実施例】
【0185】
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0186】
以下の実施例および比較例において、非透過成分率は、拡散シートのx軸方向及び/又はy軸方向に対して、1mm間隔の各位置での透過率を直接測定することが困難であるため、各実施例または比較例に記載の基材に、各位置における白色インク硬化物による印刷パターンと同一の印刷パターンを1cm2四方の面積に印刷し、同一のヘーズ層を設けた各サンプルを作製してMPC−2200で測定した値から求めた非透過成分率によって、非透過成分率分布図を作成した。拡散角度については、微細な凹凸構造を有する面から入光させ、LD8900で測定した角度を示している。例えば、5°は、どの方向のFWHMも、5°であることを表す。拡散角度分布については、拡散シートのx軸方向及び/又はy軸方向に対して、1mm間隔でFWHMを測定し、拡散角度分布図を作成した。
【0187】
光学シートとして記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、アレイ状のプリズム配列構造を有するプリズムシート、及び反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、「RS」と略記)、ポリスチレンからなり、厚さ1.5mm、拡散剤濃度13000ppmの拡散板(以下、「DP」と略記)、厚さ250μmのPET基材上に半球レンズがUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、「MLF」と略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、「プリズムシート」と略記)、及び反射型偏光シート(以下、「DBEF」と略記。3M社製)を用いた。
【0188】
光源ユニットの光源として、以下の3種類のLEDを使用した。1つ目は、図26に示すような配光特性を持つOSRAM社製LW W5KM(以後OSRAM−LEDと記載)である。2つ目は図27に示すような配光特性を持つ、SAMSUNG社の液晶テレビUN46B8500に使用されていたLED光源(以後SS−LEDと記載)である。3つ目は、図28に示すような配光特性を持つCREE社製LM6−EWN1−03−N3(3.5mm角、高さ2.0mm:以後Cree−LEDと記載)である。
【0189】
これらのLEDを図29に示すパターンで合計111個並べて配置し、光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ社製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから70cm離して設置し、光源ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
【0190】
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸方向(120mm)の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±15.2mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸方向(120mm)の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±20.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値(以下、S.D.で表わす。)を、光源ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図4(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図4(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。正面輝度むらは、画面に対して法線方向からの輝度むらを測定した。斜め輝度むらは画面に対して45度方向から見た輝度むらを測定した。
【0191】
ここで、正面輝度むらおよび斜め輝度むらの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.005
×:0.005<S.D.
【0192】
実施例1〜実施例24の拡散シートは、図11(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製、以下「PET基材」という。)からなる基材21の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン23と成し、基材のもう一方の面上に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けた構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0193】
実施例25〜26の拡散シートは、図11(b)に示すように、上記PET基材21の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン23と成し、その上に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けた構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0194】
実施例27〜実施例28の拡散シートは、図15(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製、以下「PET基材」という。)からなる基材31の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン33と成し、基材のもう一方の面上に、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAをヘーズ層32として均一に塗布した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0195】
また、これらの拡散シートは、上述のLED光源の配置パターンにあわせて、光源直上領域が高非透過成分率領域、光源間領域が低非透過成分率領域に対応するように、非透過成分率調整パターンを配置し、位置をあわせて所定の寸法に裁断された上で光源ユニットとしている。
【0196】
(実施例1)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例1の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0197】
実施例1の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例1の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0198】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0199】
(実施例2)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例2の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0200】
実施例2の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例2の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0201】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例2の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0202】
(実施例3)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例3の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例3の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0203】
実施例3の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例1の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0204】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例3の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0205】
(実施例4)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例4の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例4の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0206】
実施例4の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が49%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が46%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は96%で面内均一であり、拡散角度は80度x1度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは2μmであった。実施例4の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0207】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例4の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0208】
(実施例5)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例5の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例5の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0209】
実施例5の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例5の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0210】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例5の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0211】
(実施例6)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例6の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例6の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0212】
実施例6の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例6の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0213】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例6の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0214】
(実施例7)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例7の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例7の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0215】
実施例7の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例7の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0216】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例7の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0217】
(実施例8)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例8の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例8の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0218】
実施例8の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が49%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が46%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は96%で面内均一であり、拡散角度は80度x1度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは2μmであった。実施例8の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0219】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例8の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0220】
(実施例9)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例9の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例9の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0221】
実施例9の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例9の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0222】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例9の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0223】
(実施例10)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例10の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例10の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0224】
実施例10の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が47%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が43%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は88%で面内均一であり、拡散角度は58度x1度、凹凸形状のピッチは8μm、高さは6μmであった。実施例10の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0225】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例10の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0226】
(実施例11)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例11の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例11の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0227】
実施例11の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例11の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0228】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例11の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0229】
(実施例12)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例12の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例12の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0230】
実施例12の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例12の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0231】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例12の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0232】
(実施例13)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例13の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例13の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0233】
実施例13の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が40%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が33%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は94%で面内均一であり、拡散角度は27度、凹凸形状のピッチは10μm、高さは2μmであった。実施例13の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0234】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例13の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0235】
(実施例14)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例14の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例14の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0236】
実施例14の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が51%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は70度、凹凸形状のピッチは4μm、高さは3μmであった。実施例14の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0237】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例14の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0238】
(実施例15)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例15の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例15の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0239】
実施例15の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例15の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0240】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例15の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0241】
(実施例16)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例16の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例16の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0242】
実施例16の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例16の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0243】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例16の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0244】
(実施例17)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例17の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例17の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0245】
実施例17の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が39%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が32%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は84%で面内均一であり、拡散角度は27度x5度、凹凸形状のピッチは9μm、高さは2μmであった。実施例17の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0246】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例17の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0247】
(実施例18)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例18の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例18の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0248】
実施例18の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が40%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が33%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は94%で面内均一であり、拡散角度は27度、凹凸形状のピッチは10μm、高さは2μmであった。実施例18の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0249】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例18の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0250】
(実施例19)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例19の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例19の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0251】
実施例19の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が51%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は70度、凹凸形状のピッチは4μm、高さは3μmであった。実施例19の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0252】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例19の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0253】
(実施例20)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例20の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例20の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0254】
実施例20の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例20の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0255】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例20の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0256】
(実施例21)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例21の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例21の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0257】
実施例21の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例21の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0258】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例21の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0259】
(実施例22)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例22の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例22の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0260】
実施例22の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が39%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が32%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は84%で面内均一であり、拡散角度は27度x5度、凹凸形状のピッチは9μm、高さは2μmであった。実施例22の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0261】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例22の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0262】
(実施例23)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例23の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例23の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0263】
実施例23の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例23の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0264】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例23の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0265】
(実施例24)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例24の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例24の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0266】
実施例24の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例24の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0267】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例24の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0268】
(実施例25)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例25の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例25の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0269】
実施例25の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例25の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0270】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例25の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0271】
(実施例26)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例26の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例26の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0272】
実施例26の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例26の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0273】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0274】
(実施例27)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例27の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例27の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0275】
実施例27の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が74%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が67%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であった。実施例27の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0276】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。実施例27の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0277】
(実施例28)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例28の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例28の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0278】
実施例28の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は77%で面内均一であった。実施例28の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0279】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。実施例28の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0280】
(比較例1)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例1の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例1の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0281】
比較例1の拡散シートは、図30(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン101を設けた構成である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が43%、拡散角度が74度で、光源間領域の非透過成分率が21%、拡散角度が19で、図35に示すように拡散角度が変化している。比較例1の拡散シートを、非透過成分率調整パターン側が出光面となるように用いた。
【0282】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。比較例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0283】
(比較例2)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、比較例2の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0284】
比較例2の拡散シートは、図30(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン101を設けた構成である。光源直上領域の非透過成分率が43%、拡散角度が74度で、光源間領域の非透過成分率が21%、拡散角度が19度で、図35に示すように拡散角度が変化している。比較例2の拡散シートを、非透過成分率調整パターン側が出光面となるように用いた。
【0285】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。比較例2の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0286】
(比較例3)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例3の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例3の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0287】
比較例3の拡散シートは、図30(b)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が35%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が28%で、図34に示すように非透過成分率が変化している。比較例3の拡散シートを、基材側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0288】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。比較例3の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0289】
(比較例4)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、比較例4の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例4の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0290】
比較例4の拡散シートは、図30(b)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が35%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が28%で、図34に示すように非透過成分率が変化している。比較例4の拡散シートを、基材側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0291】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。比較例4の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0292】
(比較例5)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例5の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例5の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0293】
比較例5の拡散シートは、図30(c)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の主面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成し、基材のもう一方の面上に、ヘーズ層103として、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAを均一に塗布した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0294】
比較例5の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が45%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が38%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は14%で面内均一であった。比較例5の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0295】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。比較例5の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0296】
(比較例6)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例6の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例6の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0297】
比較例6の拡散シートは、図30(d)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に、ヘーズ層102として、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAを均一に塗布した構成である。
【0298】
比較例6の拡散シートは、非透過成分率は面内均一で、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であった。比較例6の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。
【0299】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。比較例6の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0300】
(表1)
【0301】
(表2)
【0302】
(表3)
【0303】
(表4)
【産業上の利用可能性】
【0304】
本発明は、正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができるという効果を有し、特に、液晶表示装置用の拡散シート及び光源ユニットとして好適に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0305】
1、20、25、30、35、53 拡散シート
11、21、26、31、36、100 基材
12、22、27、32、37、103 ヘーズ層
13、23、28、33、38、101、102 非透過成分率調整パターン
14、51 冷陰極管
15、55 LED
52 反射シート
54 拡散板
56 表面賦形型拡散シート
57 プリズムシート
58 反射型偏光シート
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置等の背面照明(back lighting)に用いられる拡散シート、光源ユニット及び液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶表示装置は、携帯電話、PDA端末、デジタルカメラ、テレビ、パーソナルコンピュータ用ディスプレイ、ノートパソコンなどの幅広い分野で利用されている。液晶表示装置においては、例えば、液晶表示パネルの背後にバックライトユニットと呼ばれる光源ユニットを配置し、この光源ユニットからの光を液晶表示パネルに供給することにより、画像を表示する。
【0003】
液晶表示装置に使用する光源ユニットを大別すると、液晶表示パネル配置側を上方としたとき、当該液晶表示パネルの直下に光源を複数配置した構成の直下型光源ユニットと、液晶パネルの直下に配置した導光体の側端面に光源を配置した構成のエッジライト型光源ユニットとがある。
【0004】
このような液晶表示装置に用いられる光源ユニットは、その表示画像を見やすくするために、液晶表示パネルに均一な光を供給するだけでなく、できるだけ多くの光を供給することが要求される。つまり、光源ユニットは、光拡散性に優れると共に高い輝度が得られるという光学特性が要求される。
【0005】
ところで、エッジライト型光源ユニットにおいては、導光体の側端面に光源が配置されているため、光源ユニット自身を薄型化できるという長所を有する反面、導光体を通すことにより輝度が低くなるという短所を有している。
【0006】
これに対して、直下型光源ユニットは、高い輝度が得られるという長所を有する反面、液晶表示パネル面の光源の上部と光源間の上部との間での輝度が不均一化しやすいという短所を有している。そのため、直下型光源ユニットにおいては、光源と液晶表示パネルとの間隔をある程度取った上で、光を拡散させる機能を有する光学シート、例えば拡散板や拡散シートを、光源と液晶パネルの間に配置するようにしている。
【0007】
ここで、従来の直下型光源ユニットにおいては、液晶表示パネルに入射する光の分布をパネル全体にわたって均一にするために、例えば、拡散板に凹凸形状を付与する方法が用いられていた。拡散板に凹凸形状を付与する方法としては、金型を用いて樹脂を射出成形する方法や、ダイヤモンド刃によって凹凸構造をロールに加工し、それを用いて押出成形する方法がある。
【0008】
ここで、上述したような機械的な凹凸形成方法は多くの時間が掛かり、作製費用が高くなるという問題があった。また、上述したような凹凸形成方法では、数十μm程度の凹凸構造が限界であることや、凹凸形状の均一性を高めることが容易ではないという問題があった。
【0009】
これに対して、レーザービームの干渉によって生成させたスペックルによって感光性媒体に凹凸形状を記録してパターン転写用の金型を製造し、この金型を用いて、直下型の大型液晶表示装置用に使用される拡散板の一種である表面に凹凸を形成したホログラム導光板(特許文献1 図41参照)が提案されている。また、加熱収縮性フィルムからなる基材の片面に基材よりTgの高い表面平滑硬質層を積層し、基材を加熱収縮して微細波状凹凸構造を形成し、基材の微細波状凹凸構造とは反対側の面にパターン印刷層を備えた光拡散シートが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−23422号公報
【特許文献2】特開2010−128447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、近年は、液晶表示装置の薄型化が進み、光源と、該光源からの光を拡散させるための光学シート(例えば、上述のホログラム導光板、光拡散シート)との間の距離をより縮めたいとの要求がある。また、コスト低減及び消費電力低減のため、光源ユニットの光源数を削減したいとの要求もある。
【0012】
ここで、光源のピッチ(p)と光源−光学シート間距離(h)との比(p/h)が大きくなるほど、つまり、hが小さくなるほど(図36(a)のh’)、及び/又は、pが大きくなる(図36(b)のp’)ほど、バックライトの輝度むらが顕著になる。ここで輝度むらとは、表示装置の画面内において光源照度の強弱分布に由来する明暗が見えてしまう現象を指し、画面を正面から見たときの「正面輝度むら」と斜めから見たときの「斜め輝度むら」にわけることができる。液晶表示装置においては、これらの輝度むらの低減化が要求されている。
【0013】
上述の特許文献1に開示されているホログラム導光板では、十分に正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができず、液晶表示装置の薄型化や、光源数の削減に対応できない。また、上述の特許文献2に開示されている光拡散シートでは、表面に基材よりTgの高い表面平滑硬質層を積層し、基材層を加熱収縮して微細波状凹凸構造を形成するために設計自由度が低く、かつ面内均一性を確保することが困難であるため、異なる設計の液晶表示装置に対して、十分に正面輝度むら及び斜め輝度むらを低減させることができないことが考えられる。
【0014】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができる拡散シート、光源ユニット及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上述した拡散シートに関する従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ヘーズ層と非透過成分率調整パターンとを有する拡散シートによって、上述した従来技術の問題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は下記の通りである。
【0016】
本発明の拡散シートは、シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面上又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有し、前記ヘーズ層のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする。
【0017】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層が、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることが好ましい。
【0018】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層の拡散角度が、5度〜120度であることが好ましい。
【0019】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層が、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することが好ましい。
【0020】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることが好ましい。
【0021】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンの拡散角度が、0.1度〜120度であることが好ましい。
【0022】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することが好ましい。
【0023】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンが不連続なドットで構成され、各ドットの面積が25〜250000μm2の範囲内であることが好ましい。
【0024】
本発明の拡散シートにおいては、前記ヘーズ層は、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の他方の主面上に設けられたことが好ましい。
【0025】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターン上に前記ヘーズ層が設けられたことが好ましい。
【0026】
本発明の拡散シートにおいては、所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとった非透過成分率分布図において、前記非透過成分率のピーク値を示すピーク点と、前記非透過成分率のボトム値を示すボトム点と、がそれぞれ複数有ることが好ましい。
【0027】
本発明の拡散シートにおいては、前記非透過成分率のピーク点と、前記非透過成分率のボトム点と、を交互に周期的に有することが好ましい。
【0028】
本発明の光源ユニットは、上記拡散シートと、光源と、を備えた光源ユニットであって、前記拡散シートは、前記光源からの入射光が、前記非透過成分率調整パターン、前記ヘーズ層の順に透過するように配置されることを特徴とする。
【0029】
本発明の光源ユニットにおいては、少なくとも2つの前記光源を備えることが好ましい。
【0030】
本発明の光源ユニットにおいては、前記光源は、線状光源であることが好ましい。
【0031】
本発明の光源ユニットにおいては、前記光源は、点状光源であることが好ましい。
【0032】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの非透過成分率調整パターンの周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期と、が略等しいことが好ましい。
【0033】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートと前記光源との間に配置され、内部に拡散剤を含有する拡散板と、前記光源の下方に配置される反射シートと、を備えることが好ましい。
【0034】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの上方に配置されるレンズシートを備えることが好ましい。
【0035】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シートの上方に配置されるプリズムシートを備えることが好ましい。
【0036】
本発明の光源ユニットにおいては、前記拡散シート上方に配置される反射型偏光シートを備えることが好ましい。
【0037】
本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに光を供給する上記光源ユニットと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、正面輝度むら及び斜め輝度むらを効果的に軽減させることができる拡散シート、光源ユニット、及び液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る拡散シートのヘーズ層のヘーズ値の測定方法を表す断面模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率の測定方法を表す断面模式図である。
【図4】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットを構成する線光源の投影領域と線光源間の投影領域を示す図であり、(b)は、光源ユニットを構成する点光源の投影領域と点光源間の投影領域を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る拡散シートのシート面内の相対位置に対する非透過成分率の分布(一周期分)を示す図である。
【図6】(a)〜(f)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率の面内の相対位置に対する分布を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の拡散シートに係る高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態の拡散シートに係る高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る拡散シートの高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る拡散シートの高非透過成分率領域と低非透過成分率領域の配置の一例を示す図である。
【図11】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図12】(a)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの拡散角度の説明図であり、(b)は、拡散シートの法線方向から光が入射したときの透過光強度を示す模式的概略図である。
【図13】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートにおけるドット密度の一例を示す図である。
【図14】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る拡散シートの一例を示す断面模式図である。
【図17】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例の概略斜視図であり、(b)は、本実施形態の光源ユニットの他の一例の概略斜視図である。
【図18】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例の概略斜視図であり、(b)は、光源ユニットの他の一例の概略斜視図を示す。
【図19】(a)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの一例における非透過成分率周期と光源間隔との説明図であり、(b)は、光源ユニットの他の一例における、非透過成分率周期と光源間隔との説明図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る拡散シートの非透過成分率分布と光源との相対的な位置関係の一例の説明図である。
【図21】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図22】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図23】本発明の実施の形態に係る光源ユニットにおけるLEDの配置パターンの例を示す図である。
【図24】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図25】(a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの具体的構成の概略斜視図である。
【図26】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図27】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図28】実施例で使用したLEDの配光特性を示す図である。
【図29】実施例及び比較例におけるLED光源の配置パターン図である。
【図30】比較例の拡散シートの断面模式図である。
【図31】非透過成分率調整パターンを構成するドットの形状を例示する図である。
【図32】実施例及び比較例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図33】実施例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図34】実施例における拡散シートの非透過成分率の分布を示す図である。
【図35】実施例及び比較例における拡散シートの拡散角度の分布を示す図である。
【図36】(a)、(b)は、光源と光学シートとの距離、及び光源間の距離と、輝度むらとの関係を説明するための光源ユニットの要部の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態(以下「本実施形態」という。)について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面中、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとし、さらに図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。
【0041】
〔拡散シート〕
本実施形態の拡散シートは、シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面又は前記基材の他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有する。前記ヘーズ層のヘーズ値はシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、前記非透過成分率調整パターンによる非透過成分率はシート面内で不均一である。
【0042】
図1(a)〜(c)を参照して本実施形態に係る拡散シートの構成について説明する。図1(a)〜(c)は、本実施形態に係る拡散シートの構成例を示す模式図である。図1(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る拡散シート1は、一対の主面を有する基材11と、この基材11の一方の主面上に設けられるヘーズ層12と、基材11の一方の主面上又は他方の主面上に設けられる非透過成分率調整層13とを備える。ヘーズ層12は、拡散シート1のシート面内においてヘーズ値が均一になるように設けられている。拡散シート1は、非透過成分率が相対的に高い領域(以下、「高非透過成分率領域」といい、図ではA3で表す(図7から図10参照))と、相対的に低い領域(以下、「低非透過成分率領域」といい、図ではA4で表す(図7から図10参照))とを有しており、拡散シート1のシート面内において非透過成分率が不均一になるように設けられている。
【0043】
拡散シート1の構成例としては、基材11の一方の主面上にヘーズ層12を設け、基材11の他方の主面上に非透過成分率調整層13を設けてもよく(図1(a)参照)、基材11の一方の主面上に非透過成分率調整層13を設け、この非透過成分率調整層13上にヘーズ層12を設けてもよく(図1(b)参照)、基材11の一方の主面上にヘーズ層12を設け、このヘーズ層12上に非透過成分率調整層13を設けてもよい(図1(c)参照)。なお、非透過成分率調整層13は、完全に層を形成していなくともよく、後述するように、基材11の少なくとも一方の主面上において、複数の非透過成分率調整層13が互いに離間するように不均一に分布していていもよい(以下、非透過成分率調整層13を「非透過成分率調整パターン13」という)。
【0044】
拡散シート1の構成としては、基材11の一方の主面にヘーズ層12を設け、他方の主面に非透過成分率調整パターン13を設けることが好ましい。この場合には、基材11を介してヘーズ層12と非透過成分率調整パターン13とが対向配置されるので、ヘーズ層12と非透過成分率調整パターン13との間の距離が大きくなる。このため、ヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)を透過・拡散された入射光が、基材11を透過する過程で更に拡散されて非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)に到達するので、輝度ムラ抑制効果をより効果的に発揮することができる。
【0045】
また、拡散シート1の構成としては、基材11の一方の主面にヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)、非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)を順次積層することも好ましい。この場合には、基材11に積層されたヘーズ層12(非透過成分率調整パターン13)によって、非透過成分率調整パターン13(ヘーズ層12)を物理的に保護できるので、拡散シート1の強度を高めることが可能となる。
【0046】
本実施形態の拡散シート1においては、拡散シート1の光入光面における照度分布に応じて非透過成分率調整パターン13を設け、照度の高いところの非透過成分率が大きくなるように非透過成分率を制御することにより、透過光が適度に均されて拡散シート1の正面輝度ムラ及び斜め輝度ムラを効果的に軽減させることが出来る。すなわち、本実施形態の拡散シート1においては、シート面内において、ヘーズ層12のヘーズ値を均一とし、非透過成分率調整パターン13を不均一に設けてシート面内の所望の領域に高非透過成分率領域と低非透過成分率領域とを形成することにより、透過光の照度の分布に応じて適度に拡散できるので、正面輝度むら及び斜め輝度むらを効果的に軽減させることができる。このとき、本実施形態の拡散シート1においては、シート面内でヘーズ値が均一であるので、不均一な非透過成分率を発現させるために形成する非透過成分率調整パターン13に対してヘーズ層12を位置あわせする必要がなく、製造の容易性、及び輝度ムラ低減能力に優れる。
【0047】
さらに、拡散シート1の非透過成分率調整パターン13に対して、ヘーズ層12がある側を光出射面とする、すなわち、非透過成分率調整パターン13を入光面側、ヘーズ層12を出光面側とすることにより、非透過成分率調整パターン13によって拡散シート1のシート面内に生じた光拡散度合いの分布が、ヘーズ層12によって適度に均されるため、斜め輝度ムラを効果的に軽減させることができる。
【0048】
(基材)
本実施形態の拡散シート1を構成する基材11は、シート状の基材11である。基材11としては、樹脂、ガラス等の材料からなる光透過性の基材であればよく、特に、基材11単体での光透過率が75%以上であることが好ましい。この場合「光」とは、可視光であれば特に限定しないが、例えば、本実施形態の拡散シート1を用いた光源ユニットにおける光源より射出される光である。
【0049】
前記光透過率は、例えば、島津製作所社製の紫外可視分光光度計(UV−2450、MPC−2200)を用いて、光源と検出器との間に基材11をセットし、550nmにおける入射光強度及び透過光強度を検出した後、下記式(1)によって算出することができる。
光透過率(%)=(550nmにおける透過光強度)/(550nmにおける入射光強度)×100 …(1)
【0050】
基材11の厚さは、特に限定されないが、通常、50μm〜500μmの範囲内である。基材11の樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー及び/又はアクリレート系のモノマー等からなる電離放射線硬化性樹脂を紫外線又は電子線等の電磁放射線で硬化させた樹脂等が挙げられる。また、ガラスとしては、ソーダ硝子、硼珪酸硝子等が用いられる。
【0051】
(ヘーズ層)
ヘーズ層12は、ヘーズ値が所定値以上の層である。本実施形態の拡散シート1におけるヘーズ層12とは、拡散シート1のシート面内におけるヘーズ値が均一であり、かつ75%〜100%の範囲内のものをいう。具体的には、拡散剤を含有する樹脂層や、光反射性インキ硬化物、透明な樹脂層の表面に凹凸構造(以下、「凹凸パターン」ともいう。)を設けて高ヘーズ値としたものが例示される。
【0052】
本発明において、「ヘーズ層のヘーズ値」は、基材11の一方の主面上にヘーズ層12のみを積層したシートを、図2に示すように基材11側が光入光面になるようにし、JIS K 7105に準拠した装置、例えば日本電色社製NDH−2000で測定することによって定める。また「主面」とは、上述した基材11の厚み部分を含まず、基材11を平面と見たときの、表面及び裏面を言う。ヘーズ層が異方性のある散乱特性を持つ場合、装置の受光部と、主たるヘーズ層の散乱方向の位置関係によっては、ヘーズ値が100%を超える場合があるが、その場合は全て100%として扱うものとする。本発明において、「ヘーズ値が均一」とは、拡散シート1のシート面内におけるヘーズ値を1mm間隔で測定した時に、その測定した全点の測定値が平均値の上下5%以内に収まる状態(例えば、ヘーズ値の平均値が80%のとき、ヘーズ値の全測定値が80±4%の範囲内)のことを言う。ヘーズ値を測定した全点の測定値が平均値の上下3%以内に収まる状態であればより好ましい。
【0053】
ヘーズ層12のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0054】
拡散剤としては、樹脂層に混合することによって光を拡散させる効果がある有機ポリマーまたは無機材料からなる微粒子、例えばシリコンビーズ、アクリルビーズなどを用いることができる。また、後述する白色インク組成物の成分である白色顔料または光学剤からなる微粒子も、前記拡散剤として好適に使用できる。
【0055】
凹凸構造としては、表面に多数の突起部が設けられた構造等が挙げられる。このような凹凸構造の形状を形成する方法として、サンドブラスト、ビーズ塗工、干渉露光によるスペックルパターン形成などが挙げられる。
【0056】
凹凸構造の突起部の形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物面状等が挙げられる。各突起部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。また、突起部間は連続的な曲面でつながっていてもよい。光の拡散性能に関して好ましい特性を得るためには、突起部の高さは1μm〜15μmの範囲が好ましく、ピッチは1μm〜30μmの範囲が好ましい。
【0057】
凹凸構造は、モアレ抑制などの観点から、高さ及びピッチが不規則であることが好ましい。また、不規則な凹凸が連続的な曲面でつながっている擬似ランダム構造も、好ましく用いることができる。この擬似ランダム構造は、ランダムであるにもかかわらず均一なヘーズ値を得られる点で、非平面スペックルによって特徴付けられた微細な3次元構造であることが好ましい。非平面スペックルによって特徴付けられた3次元構造は、機械加工では困難であった高さまたはピッチが10μm以下の微細な凹凸構造の形成に適している。
【0058】
(非透過成分率調整パターン)
非透過成分率調整パターン13は、拡散シート1のシート面内において、以下で定義する非透過成分率が所定値となるように基材11上に設けられる。本実施形態に係る拡散シート1においては、ヘーズ層12が積層された基材11の一方の主面又はその反対側の他方の主面に非透過成分率調整パターン13を設けることにより、シート面内の所望の領域に高非透過成分率領域及び低非透過成分率領域を設けることが可能となる。このように、高非透過成分率領域及び低非透過成分率領域を設けることにより、拡散シート1の非透過成分率がシート面内で不均一になるように調整される。非透過成分率調整パターン13としては、具体的には、基材11の主面上に光反射性のインキをドット状に塗布して作製したパターン、透明な樹脂層の表面に設けた凹凸パターンが例示される。
【0059】
本発明において、「非透過成分率」は、拡散シート1のシート面内に光源からの光が入射したとき、拡散シート1から透過する成分以外の成分(例えば、反射成分、吸収成分、散乱成分)の総和の百分率を表し、100(%)から前述の式(1)で求められる光透過率を引いた値である。
非透過成分率(%)=100−光透過率…式(2)
【0060】
本実施形態の拡散シートの非透過成分率は、10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
【0061】
本実施形態の拡散シート1における非透過成分率は、例えば、紫外可視分光光度計(島津製作所社製、UV−2450、MPC−2200)を用いて測定する。また、本発明においては、拡散シート1の非透過成分率は、基材11、ヘーズ層12及び非透過成分率調整パターン13を設けた状態で測定する。この場合、図3(a)〜(c)に示すように、拡散シート1のヘーズ層12の方が非透過成分率調整パターン13よりも光源から遠くなる向きにセットし、透過波長550nmにおける入射光強度および透過光強度を検出し、上記関係式(1)及び上記関係式(2)によって算出する。
【0062】
本発明において、「非透過成分率が不均一」とは、拡散シート1のシート面内における非透過成分率を1mm間隔で測定した時に、その測定値の最大値から最小値を引いた値が測定した全点の平均値の2%以上異なるように、シート面内の非透過性成分率が分布している状態のことをいう。このように、非透過成分率が不均一となる状態としては、例えば、シート面内に高非透過成分率領域と低非透過成分率領域とを周期的又は非周期的に設け、各高非透過成分率領域での非透過成分率の測定値の最大値から、各非透過成分率領域での非透過成分率の測定値の最小値を引いた差分値が、シート面内における全点の測定値の平均値の2%を超える状態が挙げられる。
【0063】
光反射性のインキをドット状に塗布して作製した非透過成分率調整パターン13によって非透過成分率を変化させるには、一定面積のドットの密度を場所によって変えても良いし、密度を一定にしてドットの面積を変えても良いし、インキを塗り重ねて、インキの膜厚を場所によって変えても良い。パターンがドットからなる場合は、ドットが小さすぎると作製時の再現性が問題となり、ドットが大きすぎると本実施態様の拡散シートを液晶表示装置に用いた場合にドットが視認出来てしまい表示装置として不良になるため、各ドットの面積が25μm2以上〜250000μm2以下であることが好ましい。パターンがドットからなる場合は、図31に示すように、ドットは円状でも良く、楕円状でも良く、四角形状でもよく、星型などの多角形状でも良い。それぞれの形状の外形が少し歪んだような形状であっても構わない。
【0064】
光反射性のインキとしては、反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物のパターンを自由に形成できるため、印刷法が好ましい。
【0065】
ここで、白色インク硬化物とは、白色インク組成物を印刷硬化させたものを意味し、白色インク組成物には、溶剤、白色顔料、分散剤、及び対象物表面への固着剤としての樹脂が基本成分として含まれる。
【0066】
白色インク組成物における白色顔料としては、具体的には、酸化チタン(TiO2、チタンホワイト)、炭酸カルシウム、タルク、クレー、ケイ酸アルミニウム、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、ジンクホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、チタンストロンチウムホワイト)、硫酸バリウムなどが単独または混合系で使用できる。特に、酸化チタンは、他の無機白色顔料と比べると比重が小さいため分散安定性があり、屈折率が大きく光学散乱性に優れ、化学的、物理的にも安定である。このように、顔料としての隠蔽力や光学散乱性が大きいので、本発明に使用される無機白色顔料としては酸化チタンを主成分として用いるのが好ましい。拡散光の色目を調整する目的で、上記白色顔料を混合することも可能である。
【0067】
白色顔料の混合率は、白色インク組成物全体の30質量%〜60質量%とするのが好ましい。酸化チタン以外の白色顔料は、必要により分散補助等の目的で顔料全体の3割程度までの量で使用するのが一般的である。
【0068】
白色インク組成物における樹脂としては、例えば、ケトン樹脂、スルホアミド樹脂、マレイン酸樹脂、エステルガム、キシレン樹脂、アルキド樹脂、ロジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、セルロース樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、エステル樹脂などが使用できるが、中でもアクリル系樹脂が好適に使用できる。
【0069】
白色インク組成物における有機溶剤は、樹脂の溶解、粘度の調整などを目的として使用するものでありトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどのシクロパラフィン系溶剤などが単独又は混合物の形で使用できる。有機溶剤の使用量は、白色インク組成物全体の30質量%〜60質量%程度である。
【0070】
また、白色インク組成物中に光学効果をもつ光学剤を含有してもよい。光学剤は光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物を用いることができる。有機フィラーとしては、アクリル、アクリロニトリル、無黄変ウレタン、スチレンなどを用いることができる。印刷インクによる膨潤性の低さからは無機フィラーが好ましく、有機フィラーの中ではウレタン系フィラーが好ましい。
【0071】
光学剤の配合量は、白色インク組成物中の樹脂100質量部に対して10質量部以上80質量部以下が好ましく、20質量部以上60質量部以下が特に好ましい。これは、光学剤の配合量が上記範囲未満であると、輝度均一効果が不十分となってしまい、逆に、光学剤の配合量が上記範囲を越えると、非透過成分率調整パターン13を形成する白色インク組成物の塗工が困難となってしまうことからである。
【0072】
また、印刷方法については、従来公知の方法であればよく、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、並びに熱転写リボンを用いた熱溶融印刷、及び熱昇華印刷などのいずれの方法でもよい。なかでもオフセット印刷は網点の鮮明な印刷が可能で、さらに版が直接シートに触れず胴の磨耗が少ないため、大量印刷に適しており、また版を比較的短時間で作製できるため、生産効率の面ではよい。なかでもグラビア印刷は網点の鮮明な印刷が可能で、さらに版が金属であるため磨耗が少なく、大量印刷に適しているため、デザイン再現性と生産効率の面で優れている。フレキソ印刷は、印刷濃度が安定していてかつ印刷濃度を比較的濃くでき、また版と印刷物の間を仲介するアニロックスロールのセルの大きさの調整でインキ濃度を制御できるので、高生産安定性・高隠蔽度・印刷濃度制御が容易、という点で優れている。スクリーン印刷はインク厚みを厚く出来るため容易に隠蔽度を高く出来る点で優れている。
【0073】
印刷インクは、印刷に使用可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、蒸発乾燥型インク、酸化重合型インク、加熱硬化型インク、2液反応型インク、紫外線硬化型インク、熱溶融型インク、熱昇華型インク等が挙げられる。中でも、フィルム印刷に適する紫外線硬化型インクが好ましい。なお、光学効果向上のためには、印刷インクは白色あるいは、灰色が好ましい。ただし、透明インク中に、無機フィラーや有機フィラーを添加して拡散効果を向上する方法でもよい。
【0074】
透明な樹脂層の表面に設けた凹凸パターンによって非透過成分率を変化させるには、前述したヘーズ層を構成する凹凸パターンと同種の凹凸パターンを、凹凸パターンのアスペクト比を場所によって変えて作製することがあげられる。
【0075】
次に、図4(a)、(b)を参照して本実施形態の拡散シート1における光源の投影領域A1(以下、「光源直上領域」ともいい、図ではA1で表す。)及び光源間の投影領域A2(以下、「光源間領域」ともいい、図ではA2で表す。)について説明する。図4(a)、(b)は、本実施形態の拡散シート1の光源直上領域A1と光源間領域A2を模式的に示した平面図である。なお、図4(a)においては、光源としての冷陰極管14上に拡散シート1を配置した例を示し、図4(b)においては、光源としてのLED15上に拡散シート1を配置した例を示している。
【0076】
図4(a)に示すように、線状光源としての冷陰極管14を用いた場合には、冷陰極管14の線方向に沿った平面視矩形形状の領域が光源直上領域A1となり、この光源直上領域A1の外側の領域が光源間領域A2となる。また、図4(b)に示すように、点状光源としてのLED15を用いた場合には、LED15の外周縁近傍の平面視円形形状の領域が光源直上領域A1となり、この光源直上領域A1の外側の領域が光源間領域A2となる。
【0077】
なお、図4(a)、(b)では、拡散シート1面内全体の領域を光源直上領域A1と、光源間領域A2との2つに分割している例を示しているが、光源直上領域A1、光源間領域A2以外の領域を設けるように分割してもよい。また、光源間領域A2は、光源直上領域A1に隣接していなくてもよく、隣接する冷陰極管14またはLED15の中間に位置する領域を含んでいればよい。
【0078】
一般に、2つ以上の光源と本実施形態に係る拡散シートで光源ユニットを構成した場合、拡散シートの入光面における照度分布の周期は、光源の配置された周期と一致する。さらに、光源直上領域と照度分布のピーク部、光源間領域と照度分布のボトム部の位置はそれぞれ一致することが多い。
【0079】
本実施形態の拡散シート1の入光面における照度分布は、例えばELDIM社のEZCONTRASTXL88などによって測定できる。具体的には、拡散シート1が設けられる光源ユニットにおいて、拡散シート1を除き、拡散シート1の入光面が位置する箇所に装置の焦点を定めて全方位輝度分布を測定し、その結果から積算光束量(Integrated Intensity)を得る、ということを面内測定対象範囲において繰り返すことで測定することができる。
【0080】
本実施形態に係る拡散シート1においては、シート面内における非透過成分率の変化が周期的に分布するように構成することが好ましい。図5は、本実施形態の拡散シート1における1周期分の非透過成分率の分布の例を示す図(以下「非透過成分率分布図」と呼ぶ)である。図5に示す非透過成分率分布図においては、拡散シート1のシート面内の所定の方向におけるシート面内の相対位置を横軸にとり、シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとっている。本実施形態の拡散シート1においては、拡散シート1のシート面に垂直に光線を入射した場合の出射光の非透過成分率が変化する。このため、本実施形態の拡散シート1の非透過成分率分布図においては、非透過成分率のピーク値を示すピーク点と非透過成分率のボトム値を示すボトム点とが複数有る(図5においてはピーク点が1つ、ボトム点が2つ示している)。ピーク値とは、非透過成分率分布図の1周期の中で最も高い非透過成分率の値をいい、ボトム値とは、非透過成分率分布図の1周期の中で最も低い非透過成分率の値をいう。
【0081】
また、図6に示すように、非透過成分率が拡散シート1面内の所定の方向に沿って周期的に変化するパターンとなるように構成してもよい。この場合には、光源が複数存在する場合に対して効果的に正面及び斜め輝度ムラ抑制効果を示すので好ましい。
【0082】
非透過成分率の変化は、厳密に直線状、曲線状、階段状でなくてもよく、非透過成分率の測定バラツキ等により、直線状、曲線状、階段状から若干はずれた形状や、直線と曲線の混合形状であってもよい。図6(a)〜(f)に、非透過成分率が直線状、曲線状、直線と曲線の混合形状に変化している拡散シート1の非透過成分率の拡散シート1面内の相対位置に対する分布の例を示す。
【0083】
拡散シート1は、シート面内における高非透過成分率領域が光源直上に配置することが好ましいが、全体として非透過成分率が極めて高い場合においては、低非透過成分率領域を光源直上に配置してもよい。また、高非透過成分率領域と低非透過成分率領域との間の非透過成分率はなめらかに変化することが好ましい。
【0084】
また、非透過成分率のボトム点があり、ボトム点を含む低非透過成分率領域における非透過成分率分布が、ボトム値を極小値とする下に凸の曲線状であるものも輝度むら低減の観点から好ましい(図6(a)〜(d)参照)。
【0085】
図6(c)に示すパターンは、非透過成分率の分布がピーク点を含み上に凸の曲線形状を有する第一の区間D1と、非透過成分率の分布がボトム点を含み下に凸の曲線形状を有する第二の区間D2とを有しているが、このようなパターンは光源が点光源である場合、特に効果的である。点光源として、例えば、LED(発光ダイオード)を用いる場合、光の出光角度によらず照度分布に対して本実施の形態に係る拡散シート1における非透過成分率を設計することができる。
【0086】
ここで、高非透過成分率領域とは、非透過成分率がピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値より大きい領域とし、低非透過成分率領域とは、ピーク値の最大値とボトム値の最小値の算術平均値より小さい領域とする。なお、一周期の中で、ピーク点、ボトム点は1つとは限らず、同一の値を有する点が複数存在していてもよい。
【0087】
また、隣り合うピーク点とボトム点との間に分布する非透過成分率とは、図5に示す破線区間D3の部分に存在する非透過成分率をいうものとする。すなわち、ピーク点が複数存在する場合、隣り合うボトム点に対応する位置とピーク点に対応する位置との間の区間内に存在する非透過成分率をいうものとする。
【0088】
また、「周期的に」変化するとは、繰り返されたパターン同士を比較して、同じ繰り返しに相当するピーク値及びピーク値を与える周期の開始点からの変位、並びに、ボトム値及びボトム値を与える周期の開始点からの変位が、それぞれ、全繰り返しパターンの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、周期的に変化しているものとする。上記の周期性を示す方向は、拡散シート1面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート1面について非透過成分率の分布を作成することにより特定することができる。本発明においては、繰り返された複数のピーク点の非透過成分率は、測定された全てのピーク点の非透過成分率の差が10%以内となることが好ましく、5%以内がより好ましく、3%以内であることが最も好ましい。ボトム点についても同様である。
【0089】
次に、図7〜図10を参照して本実施形態の拡散シートにおける高非透過成分率領域A3及び低非透過成分率領域A4の配置例について説明する。図7〜図10は、本実施の形態に係る拡散シート1の高非透過成分率領域A3及び低非透過成分率領域A4の説明図である。
【0090】
図7に示す例においては、拡散シート1面内のx軸方向において、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、周期C1で交互に変化している。拡散シート1面内での非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3内の仮想線L1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内の仮想線L2近傍でボトム値となる。
【0091】
また、図8に示す例においては、拡散シート1面内のy軸方向において、拡散シート1の一端側の高非透過成分率領域A3から他端側の低非透過成分率領域A4に向けて非透過成分率が変化する領域A5と、拡散シート1の一端側の低非透過成分率領域A4から他端側の高非透過成分率領域A3に向けて非透過成分率が変化する領域A6とが周期C1で交互に変化している。
【0092】
すなわち、図7及び図8に示す例においては、拡散シート1面内のx軸方向において、非透過成分率が図5の如く周期的に変化していることを示している。このようなパターンは線光源に対して用いることが好適であるが、場合によっては点光源についても用いられる。
【0093】
また、図9に示す例においては、拡散シート1面内において、円形形状の高非透過成分率領域A3が格子状に所定の周期C2で設けられ、高非透過成分率領域A3の間に低非透過成分率領域A4が存在する。拡散シート1面内の非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3の中心点P1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内でボトム値となる。すなわち、図9に示す反射シート1においては、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在する。
【0094】
また、図10に示す例においては、拡散シート1面内において、円形形状の高非透過成分率領域A3が千鳥格子状に設けられている。図10に示す例においては、高非透過成分率領域A3がx軸方向において所定の周期C2で設けられ、y軸方向において周期C3で設けられており、隣接する高非透過成分率領域A3の間に低非透過成分率領域A4が存在する。拡散シート1面内の非透過成分率は、各高非透過成分率領域A3の中心点P1近傍でピーク値となり、各低非透過成分率領域A4内でボトム値となる。すなわち、図10に示す拡散シートにおいては、高非透過成分率領域A3と低非透過成分率領域A4とが、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向において周期的に存在する。
【0095】
図9および図10に示す例においても、拡散シート1面内のx軸方向及びy軸方向の断面においては図5の如くに非透過成分率が推移している。このようなパターンは点光源に対して用いることが好適であるが、場合によっては線光源に対して用いてもよい。
【0096】
以下、本実施形態に係る拡散シート1の具体的な構成例について説明する。
【0097】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態(以下「第1形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層の前記凹凸パターンにより構成され、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成される。
【0098】
ヘーズ層が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンにより構成されると、表面構造による拡散を利用できるので高透過率・高ヘーズとなり、所望の輝度ムラ抑制効果をより高輝度で実現できる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成されると、高い反射率を得ることができ、より高い輝度ムラ抑制効果を得ることが出来る点で好ましい。
【0099】
次に、図11(a)〜(c)を参照して第1形態の拡散シートの構成例について説明する。図11(a)〜(c)は、第1形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0100】
図11(a)〜図11(c)は、第1形態に係る拡散シート20の模式図である。図11(a)〜図11(c)に示すように、第1形態に係る拡散シート20は、シート状の基材21と、この基材21の一方の主面に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層22と、基材21の一方の主面側又は他方の主面側に設けられた非透過成分率調整パターン23とを有する。ヘーズ層22は、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であり、基材21の一方の主面を覆う凹凸パターンとして設けられる。非透過成分率調整パターン23は、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンとして設けられる。非透過成分率調整パターン23は、基材21の他方の主面上に互いに離間するように複数設けてもよく(図11(a)参照)、基材21の一方の主面上において、基材21とヘーズ層22との間に互いに離間するように複数設けてもよく(図11(b)参照)、ヘーズ層22の表面に互いに離間するように複数設けてもよい(図11(c)参照)。
【0101】
ヘーズ層22を基材21の一方の主面に設け、非透過成分率調整パターン23を基材21の他方の主面に設けることにより、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。また、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23とを基材21の一方の主面に積層する場合は、ヘーズ層22(非透過成分率調整パターン23)を非透過成分率調整パターン23(ヘーズ層22)を物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材21の上に非透過成分率調整パターン23を設け、さらにその上にヘーズ層22を設けると、非透過成分率調整パターン23を構成する光反射性のインキ硬化物のパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層22により物理的に保護できるため、光反射性のインキ硬化物の機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0102】
第1形態におけるヘーズ層22のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、97%以上が特に好ましい。スペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されるヘーズ層22の拡散角度は、5度以上120度以下であることが好ましい。効果的に斜め輝度ムラを抑制するためにはヘーズ層のヘーズ値は高いほうが良く、拡散角度が大きくなるほどヘーズ値も大きくなるので、ヘーズ層の拡散角度は20度以上120度以下であることがより好ましく、40度以上120度以下であることがさらに好ましく、60度以上120度以下であることが特に好ましい。
【0103】
本発明において、「拡散角度」とは、透過光強度がピーク強度の半分に減衰する角(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう(図12(a)参照)。この拡散角度は、例えば、Photon社製のGoniometric Radiometers Real−Time Far−Field Angular Profiles Model LD8900(以下、「LD8900」という。)で、拡散シート20の凹凸面の法線方向から、凹凸面側より入射した光に対する透過光強度の角度分布を測定することによって求めることができる。ここで、拡散シート20の法線方向とは、図12(b)に示す方向を指す。ヘーズ層22の拡散角度は、基材21とヘーズ層22のみの構成で、ヘーズ層22すなわち凹凸パターンを有する樹脂層側から光を入射して、測定する。
【0104】
また、第1形態の拡散シート20のヘーズ層22において、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンとしては、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。異方性凹凸パターンの場合、最も拡散する方向の拡散角度をA度、最も拡散しない方向の拡散角度をB度としたとき、拡散角度は「A度xB度」と表記することとする。なお、ヘーズ層が異方性凹凸パターンの場合の好ましい拡散角度範囲とは、最も拡散する方向の拡散角度の好ましい拡散角度範囲をいうものとする。
【0105】
この凹凸パターンを表面に有する拡散シート20は、具体的には次のようにして製造することができる。まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、所望のスペックルパターンを形成させたサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、拡散角度の範囲を制御し、異なる拡散角度をもつ凹凸構造を記録することができる。
【0106】
一般に、拡散角度の範囲は、スペックルの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルが小さければ角度範囲が広い。また、凹凸構造の単位構造は等方性のものに限らず、異方性のものを形成することもでき、両者の複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルが横方向の長円形であれば、角度分布の形は縦方向の長円形となる。このように所望する指向角度や拡散角度に応じてスペックルパターンを決定し、その拡散角度を持つサブマスタ型を作製する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属にスペックルパターンを転写してマスタ型を作製する。このサブマスタ型の詳細な製造方法については、特許第3413519号公報に開示されている。この内容はすべてここに含めておく。光硬化性樹脂層に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光硬化性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。
【0107】
表面構造の凹凸高さは、例えば走査型電子顕微鏡で観察した光反射シート断面形状のピッチやアスペクト比、表面粗さ等から判断できる。また、レーザー共焦点顕微鏡による光反射シート表面の観察像からも、ピッチ、アスペクト比や、表面粗さ等を読み取ることができる。例えば、ピッチが短いほど、或いはアスペクト比が大きいほど、或いは表面粗さが大きいものほど凹凸高さが高いと見なすことができる。
【0108】
非透過成分率調整パターン23は、例えば、光反射性材料をその基材21の主面の全面または部分的に塗布することで構成することができる。そのような光反射性材料としては、例えば塗料や金属ペーストなどの光反射性インク、シリコンビーズ、アクリルビーズなどの光拡散剤、蛍光増白剤などの光吸収剤、表面凹凸形状、有機/無機フィラーなどが上げられ、主面における光反射性材料の占める面積や厚み、密度などによって、透過率、反射率をコントロールすることができる。これらの中でも、透過率と反射率を容易にコントロールでき、大面積化が可能であるという観点から光反射性インクが好ましく、なかでも反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物のパターンを自由に形成できるため、印刷法が好ましい。白色インク硬化物と印刷方法については、前述の通りである。
【0109】
第1形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
【0110】
非透過成分率の分布は、光反射性インク硬化物で形成されたドットからなるパターンにおける、ドット密度とドット濃度の分布により生じさせることができる。
【0111】
光反射性インク硬化物のドット密度とは、下記関係式(3)に示すように光反射性インク硬化物と基材21が接触している部分を基材21の主面に対して法線方向から観察した際の面積(以下「インク面積」という。)を、観察した単位面積で除した値の百分率を指す。インク面積は、例えば、キーエンス社製超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500)や光学顕微鏡で測定することができる。ドット密度が大きくなると、その部位の反射率は増加し、透過率は減少する。
ドット密度(%)=(インク面積)/(観察した単位面積)×100…式(3)
【0112】
光反射性インク硬化物のドット濃度とは、任意の面上におけるインク濃度(インク硬化物における光反射成分の割合)とドット厚みとによって支配される。この場合、インク組成物中における光反射成分の濃度が予め分かっているので、インクの種類を変更する毎にその濃度を把握することができる。ドット厚みは、例えば、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(キーエンス社製、VK−9500)で測定することができる。ここでドット厚みとは、例えばインクが水含有性インクや溶剤含有性インクの場合、水や溶剤などの溶媒成分が揮発した後のドット厚みを表す。ドット濃度が大きくなると、その部位の反射率は増加し、透過率は減少する。
【0113】
非透過成分率の分布は、非透過成分調整率パターン23(光反射性インク硬化物)のドット濃度、すなわち「ドット厚み」と「インク濃度」を一定にし、ドット密度を変化させて形成することが、光透過率の分布を制御しやすいという観点で好ましい。図13(a)〜(c)は、第1形態の拡散シート20におけるドット密度の一例を示す図である。拡散シート20のドット密度を変化させるにあたっては、ドット間のピッチPを一定にして、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を小さくしてもよい(図13(a))。また、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を一定にして、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のピッチPを大きくしてもよい(図13(b))。また、ドット密度の低下と共に、各非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物)のドット面積を小さくすると共に、ピッチPを大きくしても良い。(図13(c))
【0114】
非透過成分率調整パターン23(光反射性インク硬化物のドットパターン)は、一回で作製しても良いし、複数回に分けて作製しても良い。その場合、ドット密度の大きい部分について、隣接するドット同士が重なり合っていても良い。
【0115】
次に、第1形態の拡散シート20の製造方法について説明する。
図11(a)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面にヘーズ層22を形成した後に、基材21のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン23を印刷して製造しても良いし、基材21の片方の主面に非透過成分率調整パターン23を印刷した後に基材21のもう一方の主面にヘーズ層22を形成しても良いし、非透過成分率調整パターン23とヘーズ層22を同時に形成しても良い。このように製造することにより、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22と、光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23とが、基材21の一対の主面上にそれぞれ設けられる。このため、ヘーズ層22と非透過成分率調整パターン23との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。
【0116】
また、図11(b)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を印刷し、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けることで製造できる。このように基材21の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を設け、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けると、非透過成分率調整パターン23を構成する光反射性インキのパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層22により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0117】
同様にして、図11(c)に示す拡散シート20は、基材21の片方の主面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン23を印刷することで製造できる。
【0118】
図11(b)や(c)のような拡散シート20の構成の場合、非透過成分率調整パターン23及びヘーズ層22を設ける主面と対向するもう一つの主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0119】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態(以下「第2形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成され、非透過成分率調整パターンは干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成される。
【0120】
ヘーズ層が光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成されると、高い拡散性能によって、特に良い斜め輝度ムラ抑制効果を得られる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンが干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されると、表面構造による反射を利用できるので、高透過率となり、所望の輝度ムラ抑制効果をより高い輝度で実現できる点で好ましい。
【0121】
次に、図14(a)〜(c)を参照して第2形態の拡散シートの構成例について説明する。図14(a)〜(c)は、第2形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0122】
図14(a)〜(c)に示すように、第2形態の拡散シート25は、シート状の基材26と、この基材26の一方の主面側又は他方の主面側に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層27と、基材26の一方の主面上に設けられ凹凸パターンを有する非透過成分率調整パターン28とを有する。第2形態に係る拡散シート25においては、ヘーズ層27を基材26の他方の主面を覆うように設け、基材26の一方の主面上に非透過成分率調整パターン28を設けてもよく(図14(a)参照)、基材26の一方の主面上に非透過成分率調整パターン28を設け、この非透過成分率調整パターン28の表面上において、互いに離間するように複数のヘーズ層27を設けてもよく(図14(b)参照)、基材26の一方の主面を覆うようにヘーズ層27を設け、このヘーズ層27上に非透過成分率調整パターン28を設けてもよい(図14(c)参照)。
【0123】
ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28は基材26一対の主面にそれぞれ設けると、ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28との間の距離が大きくなるために、それぞれの輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましく、ヘーズ層27と非透過成分率調整パターン28を基材26の一方の主面に積層する場合は、ヘーズ層27(非透過成分率調整パターン28)を非透過成分率調整パターン28(ヘーズ層27)で物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材26の上にヘーズ層27を設け、さらにその上に非透過成分率調整パターン28を設けると、ヘーズ層27を構成する拡散性インキのパターンを、凹凸構造から構成される非透過成分率調整パターン28により物理的に保護できるため、拡散性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0124】
第2形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0125】
また、第2形態の拡散シート25において、非透過成分率調整パターン28を構成する干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンは、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。
【0126】
第2形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。非透過成分率調整パターンを構成する凹凸構造の拡散角度は、製造が容易であるという観点から0.5度以上120度以下であることが好ましく、5度以上100度以下であることがより好ましく、10度以上90度以下であることがさらに好ましい。
【0127】
非透過成分率調整パターン28の非透過成分率は、凹凸パターンの拡散角度を変えることで調節することが出来る。拡散角度が高くなるほど非透過成分率は高くなり、拡散角度が低くなるほど非透過成分率は低くなる。
【0128】
この凹凸構造を表面に有し、拡散シート25上の領域に応じて非透過成分率が変化するような拡散シート25は、具体的には次のようにして製造することができる。まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、非透過成分率が位置によって変化するようにスペックルパターンを形成させたサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、非透過成分率の範囲を制御し、異なる非透過成分率をもつ凹凸構造を記録することができる。
【0129】
一般に、非透過成分率の範囲、すなわち拡散角度の範囲は、スペックルの平均サイズ及び形状に依存する。スペックルが小さければ角度範囲が広い。また、凹凸構造の単位構造は等方性のものに限らず、異方性のものを形成することもでき、両者の複合された凹凸構造とすることもできる。スペックルが横方向の長円形であれば、角度分布の形は縦方向の長円形となる。このように凹凸構造が位置によって変化するようなサブマスタ型を作製する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属にスペックルパターンを転写してマスタ型を作製する。光硬化性樹脂層に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光硬化性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。拡散角度を位置によって変えたこの拡散シートの詳細な製造方法については、特表2003−525472号公報(国際公開第01/065469号)に開示されている。具体的には、光源と、光源から投射された光の光路に設けられたサイズおよび形状可変の開口を備えたマスクと、光源から投射された光により生ずる拡散パターンを記録するためのプレートと、マスクとプレートの間に配置された光を拡散させる拡散板と、光の一部をブロックするために拡散板とプレートの間に設けられたブロッカーを用い、マスクの開口とブロッカーのサイズ及び形状、拡散板の拡散度合い及び各構成部材間の距離を変化させて作る。
【0130】
第2形態の拡散シート25は、例えば、以下の工程によって製造される。
1.マスクの開口形状を縦長にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を横長の楕円にし、縦長の楕円拡散能を示す(直交する2方向の拡散角度が異なる)領域を形成する。
2.マスクの開口形状を正方形にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を等方にし、等方拡散能を示す(全方向で拡散角度が同一となる)領域を形成する。
上記1および2のパターンを組み合わせて、周期的パターンを形成すれば、本実施の形態に係る光反射シート、すなわち面内で拡散角度が周期的に変化する拡散シート25が製造できる。
【0131】
表面構造の凹凸高さは、例えば走査型電子顕微鏡で観察した拡散シート25断面形状のピッチやアスペクト比、表面粗さ等から判断できる。また、レーザー共焦点顕微鏡による拡散シート25表面の観察像からも、ピッチ、アスペクト比や、表面粗さ等を読み取ることができる。例えば、ピッチが短いほど、或いはアスペクト比が大きいほど、或いは表面粗さが大きいものほど凹凸高さが高いと見なすことができる。
【0132】
第2形態の拡散シート25のヘーズ層27は、例えば、光拡散性材料をその基材に塗布することで構成することが出来る。そのような光拡散性材料としては、例えば塗料や金属ペーストなどの光反射性インク、シリコンビーズ、アクリルビーズなどの光拡散剤、蛍光増白剤などの光吸収剤、表面凹凸形状、有機/無機フィラーなどが上げられ、ヘーズ層27における光拡散性材料の厚み、密度などによって、ヘーズ値をコントロールすることができる。これらの中でも、ヘーズ値を容易にコントロールでき、大面積化が可能であるという観点から光反射性インクが好ましく、なかでも反射率が高く吸収率が少ないという観点から白色インクが最も好ましい。また、塗布方法としては、白色インク硬化物層を膜厚均一に塗布できるため、コーティング法が好ましい。白色インク硬化物と印刷方法については、上述の通りである。
【0133】
次に、第2形態の拡散シートの構成の製造方法について説明する。
図14(a)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面にヘーズ層27をコーティングした後に、基材26のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン28を転写して製造しても良いし、基材26の片方の主面に非透過成分率調整パターン28を転写した後に基材26のもう一方の主面にヘーズ層27をコーティングしても良いし、非透過成分率調整パターン28とヘーズ層27を同時に形成しても良い。このように、光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27と、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン28とが、基材26の一対の主面上にそれぞれ設けられる場合、ヘーズ層27と非透過率成分調整パターン28との間の距離が大きくなるために、ヘーズ層27の輝度ムラ抑制効果と非透過率成分調整パターン28の輝度ムラ抑制効果をより発揮できる点で好ましい。
【0134】
図14(b)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により非透過成分率調整パターン28を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27をコーティングすることで製造できる。
【0135】
同様にして、図14(c)に示す拡散シート25は、基材26の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27をコーティングし、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により非透過成分率調整パターン28を設けることで製造できる。このように基材26の上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層27を設け、さらにその上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン28を設けると、ヘーズ層27を構成する光反射性インキのパターンを、凹凸構造から構成される非透過成分率調整パターン28により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0136】
図14(b)、(c)のような構成の場合、非透過成分率調整パターン28及びヘーズ層27を設ける一方の主面と対向する他方の主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0137】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態(以下「第3形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層は光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成され、非透過成分率調整パターンは光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成される。
【0138】
ヘーズ層が光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなる層により構成されると、高い拡散性能によって、特に良い斜め輝度ムラ抑制効果を得られる点で好ましい。また、非透過成分率調整パターンが光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物からなるパターンにより構成されると、高い反射率を得ることができ、より高い輝度ムラ抑制効果を得ることが出来る点で好ましい。
【0139】
次に、図15(a)〜(c)を参照して第3形態の拡散シート30の構成例について説明する。図15(a)〜(c)は、第3形態の拡散シート30の構成例を示す模式図である。
【0140】
図15(a)〜(c)に示すように、第3形態の拡散シート30は、シート状の基材31と、この基材31の面上に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層32と、基材31の一方の主面又は他方の主面に設けられる非透過成分率調整パターン33とを有する。第3形態に係る拡散シート30においては、基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設け、基材31の他方の主面上において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設けてもよく(図15(a)参照)、基材31の一方の主面上において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設け、この非透過成分率調整パターン33を含む基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設けてもよく(図15(b)参照)、基材31の一方の主面を覆うようにヘーズ層32を設け、このヘーズ層32の表面において、互いに離間するように複数の非透過成分率調整パターン33を設けてもよい(図15(c)参照)。
【0141】
ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33が基材31の対向する一対の主面にそれぞれ設けると、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33との間の距離が大きくなるために、ヘーズ層32の輝度ムラ抑制効果と非透過成分率調整パターン33の輝度ムラ抑制効果とをより効果的に発揮できる点で好ましく、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33を基材31の一つの面に積層する場合は、ヘーズ層32(非透過成分率調整パターン33)を非透過成分率調整パターン33(ヘーズ層32)で物理的に保護でき、強度を高められる点で好ましい。特に、基材31の上に非透過成分率調整パターン33を設け、さらにその上にヘーズ層32を設けると、非透過成分率調整パターン33を構成する拡散性インキのパターンを、凹凸構造から構成されるヘーズ層32により物理的に保護できるため、拡散性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0142】
第3形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、95%以上が特に好ましい。
【0143】
第3形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。
ヘーズ層32の材料・作製方法については、上述の第2形態と同様である。また、非透過成分率調整パターンの材料・作成方法については、上述の第1形態と同様である。
【0144】
次に、第3形態の拡散シート30の製造方法について説明する。
図15(a)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面にヘーズ層32をコーティングした後に、基材31のもう一方の主面に非透過成分率調整パターン33を印刷して製造しても良いし、基材31の片方の主面に非透過成分率調整パターン33を印刷した後に基材31のもう一方の主面にヘーズ層32をコーティングしても良いし、非透過成分率調整パターン33とヘーズ層32を同時に形成しても良い。このように、光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層32と、光反射性インキ硬化物からなるパターンで構成される非透過成分率調整パターン33とが、基材31の一対の主面上にそれぞれ設けられる場合、ヘーズ層32と非透過成分率調整パターン33との間の距離が大きくなる。このため、ヘーズ層32の輝度ムラ抑制効果と非透過成分率調整パターン33の輝度ムラ抑制効果とがより効果的に発揮される点で好ましい。
【0145】
また、図15(b)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン33を印刷し、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる層をコーティングしてヘーズ層32を設けることで製造できる。このように基材31の上に光反射性インキ硬化物からなるパターンから構成される非透過成分率調整パターン33を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなるヘーズ層32を設けると、非透過成分率調整パターン33を構成する光反射性インキパターンを、ヘーズ層32により物理的に保護できる。このため、光反射性インキの機械的強度の制約を少なくし、選択肢を広げられる点で好ましい。
【0146】
同様にして、図15(c)に示す拡散シート30は、基材31の片方の主面に光反射性インキ硬化物からなる層をコーティングしてヘーズ層32を設け、さらにその上に光反射性インキ硬化物からなる非透過成分率調整パターン33を印刷することで製造できる。
【0147】
図15(b)、(c)のような構成の場合、非透過成分率調整パターン33及びヘーズ層32を設ける主面と対向する他方の主面は、平滑面、凹凸面、マット面などであってもよい。輝度向上、および輝度ムラ軽減の観点から、凹凸構造がある面と反対側の面は、平滑面となっていることが好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、凹凸構造がある面と反対側の面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0148】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態(以下「第4形態」という。)に係る拡散シートにおいては、ヘーズ層と非透過成分率調整パターンは共に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成される。
【0149】
ヘーズ層と非透過成分率調整パターンが共に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されると、表面構造による拡散と反射を利用できるので、高透過率・高ヘーズ値を達成でき、所望の輝度ムラ抑制効果をより高い輝度で実現できる点で好ましい。
【0150】
第4形態におけるヘーズ層のヘーズ値は、斜め輝度ムラ抑制の観点から75%以上であることが好ましく、92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、97%以上が特に好ましい。スペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層により構成されるヘーズ層の拡散角度は、5度以上120度以下であることが好ましい。効果的に斜め輝度ムラを抑制するためにはヘーズ層のヘーズ値は高いほうが良く、拡散角度が大きくなるほどヘーズ値も大きくなるので、ヘーズ層の拡散角度は20度以上120度以下であることがより好ましく、40度以上120度以下であることがさらに好ましく、60度以上120度以下であることが特に好ましい。
【0151】
第4形態の拡散シートの非透過成分率は10%以上90%以下であることが好ましく、10%以上80%以下であることがより好ましく、20%以上80%以下であることがさらに好ましい。非透過成分率は、輝度の低下を抑えるという観点から90%以下であることが好ましく、正面及び斜めの輝度むらを効果的に低減させるという観点から10%以上であることが好ましい。非透過成分率調整パターンを構成する凹凸構造の拡散角度は、製造が容易であるという観点から0.1度以上120以下であることが好ましく、5度以上100度以下であることがより好ましく、10度以上90度以下であることがさらに好ましい。
【0152】
ヘーズ層の材料・作製方法については、上述の第1形態と同様である。また、非透過成分率調整パターンの材料・作成方法については、上述の第2形態と同様である。
【0153】
次に、図16を参照して第4形態の拡散シートの構成例について説明する。図16は、第4形態の拡散シートの構成例を示す模式図である。
【0154】
図16に示すように、第4形態の拡散シート35は、シート状の基材36と、この基材36の一方の主面上に設けられ、ヘーズ値が均一なヘーズ層37と、基材36の他方の主面上に設けられる非透過成分率調整パターン38とを有する。このように、第4形態に係る拡散シート35においては、ヘーズ層37が基材36の一方の主面上又は他方の主面上に設けられ、非透過成分率調整パターン38が基材36の他方の主面上又は一方の主面上に設けられる。
【0155】
また、第4形態の拡散シート35において、非透過成分率調整パターン38およびヘーズ層37を構成する干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンは、測定方向によらず、ほぼ同じ拡散角度が得られる等方性凹凸パターンと、測定方向によって、拡散角度が異なる異方性凹凸パターンの両方を用いることができる。異方性凹凸パターンとは、例えば、直交する2つの方向で拡散角度を測定した場合に、拡散角度が異なるような凹凸パターンである。
【0156】
次に、第4形態の拡散シートの製造方法について説明する。
図16に示す拡散シート35は、基材36の一方の主面にヘーズ層37を転写した後に、基材36の他方の主面に非透過成分率調整パターン38を転写して製造しても良いし、基材36の一方の主面に非透過成分率調整パターン38を転写した後に基材36の他方の主面にヘーズ層37を転写しても良いし、非透過成分率調整パターン38とヘーズ層37を同時に転写しても良い。
【0157】
[光源ユニット]
次に、本実施形態の光源ユニットの一例について説明する。
本実施形態に係る光源ユニットは、上記実施形態に係る拡散シートと、光源とを備える。本実施形態に係る光源ユニットにおいては、光源から拡散シートに入光する入射光が、拡散シートの非透過成分調整率パターン、ヘーズ層の順に透過するように構成される。
【0158】
上記実施形態に係る拡散シートを光源ユニットに組み込むに当たっては、所定の寸法に加工する必要がある。もとから所定の寸法に切断した基材にヘーズ層と非透過成分率調整パターンを設けてもよいが、生産性の観点から、基材にヘーズ層と非透過成分率調整パターンを設けた後に、所定の寸法に裁断することが好ましい。
【0159】
本発明に係る光源ユニットにおいては、拡散シートの入光面における照度の高いところの非透過成分率が大きくなるように、拡散シートと光源の位置あわせを行うことが好ましい。そのため、非透過成分率調整パターンを印刷する版には、裁断の際の位置あわせのための印も設け、非透過成分率調整パターンと位置合わせのための印を同時に印刷しておくことが好ましい。位置合わせのための印としては、十字、台形、円状のものを用いることが出来る。裁断の手段としては、トムソン刃によるうち抜きが、大面積の加工が可能、低価格、形状変更が容易であるため好ましい。
【0160】
次に、本実施形態に係る光源ユニットの構成例について説明する。図17(a)、(b)、図18(a)、(b)に本実施形態に係る光源ユニットの概略構成を示す。図17(a)、(b)は、線光源として冷陰極管51(CCFL)を用いた光源ユニットの一例を示す図であり、図18(a)、(b)は、点光源としてLED52(発光ダイオード)を用いた光源ユニットの一例を示す図である。本実施形態の光源ユニットは、基本的には、光源(線光源又は点光源)と、光源の上方に配設された本実施形態の拡散シートと、を具備する。光源の下方には、光源からの光を反射させるための反射シートが使用されることが好ましい。
【0161】
図17(a)に示すように、線光源を用いた光源ユニットは、平行に配置された3つの冷陰極管51と、冷陰極管51の下方に配置され、冷陰極管51からの光を反射する反射シート52と、冷陰極管51の上方に配置された拡散シート53とを具備する。また、上記構成を有していれば、さらに、光学シート、拡散シート等を配設してもよく、例えば、冷陰極管51と拡散シート53との間に拡散板(光学シート)54を設けた構成とすることができる(図17(b)参照)。
【0162】
図18(a)に示すように、点光源を用いた光源ユニットは、平行に配列された複数のLED55と、LED55の下方に配置され、LED55からの光を反射する反射シート52と、LED55の上方に配置された拡散シート53とを具備する。また、線光源を用いた光学ユニットと同様に、LED55と拡散シート53との間に拡散板(光学シート)54を設けた構成とすることができる(図18(b)参照)。
【0163】
本実施形態の光源ユニットにおいては、光源としては、図17(a)、(b)に示すような冷陰極管(CCFL)51などの線光源や、図18(a)、(b)に示すようなLED(発光ダイオード)55、レーザーなどの点光源を用いることができる。この場合、光源は拡散シート53の入光面及び出光面に対して、直下に配列される。
【0164】
反射シート52は、光を反射させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を発泡させて内部に微細な空気の粒を入れシート状としたもの、2成分以上の樹脂を混合してシート状としたもの、屈折率の異なる樹脂層を積層したシート、などを用いることができる。また、反射シート52は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、表面に無機微粒子などを添加したものを用いることができる。
【0165】
拡散板54は、光を拡散させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えばポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー等に、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの拡散板54は、光を拡散させ、下部光源の光を均一化させる効果がある。また、拡散板54は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。また、2成分以上の樹脂を混合し、延伸してシート状とした拡散板も用いることができる。
【0166】
本実施形態の光源ユニットにおいては、拡散シート54の非透過成分率分布の周期と、拡散シート54の入光面における照度分布の周期とを等しくすることが、より輝度ムラ抑制効果を発揮できるため、好ましい。
【0167】
次に、図19(a)、(b)及び図20を参照して、本実施形態の光源ユニットにおける非透過成分率について説明する。図19(a)、(b)は、本実施形態の光源ユニットの模式的な斜視図である。図20は、図19(a)、(b)に示す光源ユニットにおける光源の間隔と非透過成分率の分布周期を示す図である。
【0168】
図19(a)に示す光源ユニットにおいては、3つの冷陰極管(CCFL)51が所定の光源間隔S1で平行に配置されている。各冷陰極管51の長手方向は、Y軸方向に沿って配置されている。拡散シート53は、XY平面内に配置されており、拡散シート53と直交するZ軸方向が出光方向となる。なお、図19(b)は、図19(a)の構成に拡散板54を追加した構成となっている。拡散シート53は、非透過成分率が周期的に分布しており、さらに非透過成分率が周期的に分布する方向と、冷陰極管51の長手方向と直交するX軸方向とが一致するように配置されている。拡散シート53面内での非透過成分率は、仮想線L5近傍でピーク値となり、仮想線L6近傍でボトム値となる。
【0169】
図19(a)、(b)において、拡散シート53の入光面における照度分布の周期C4は隣接する冷陰極管51同士の間隔と等しいため、拡散シート53面内の非透過成分率分布周期を、冷陰極管51の光源間隔S1と略等しくすることが好ましい。拡散シート53の入光面の照度分布において、光源直上領域の照度が高い場合、輝度むら解消の観点から、拡散シートの高非透過成分率領域を配置することが好ましい。図20には、拡散シート53の入光面における照度分布に対応するように設計した、非透過成分率分布の例が示されている。
【0170】
また、冷陰極管51の投影領域(光源直上領域)から冷陰極管51の間の投影領域(光源間領域)における非透過成分率の変わり方は、輝度を均一化するために適宜調整することができる。
【0171】
以下に、本実施形態の光源ユニットの具体的な構成例について説明する。例えば、光源ユニットの構成として、図21(a)から図21(c)に示す構成を用いることができる。ここでは線光源であるCCFLについて例示してあるが、例えば図22で示すように光源がLEDなどの点光源であっても構わない。光源がLEDなどの点光源である場合、各々のLEDの輝度が2つ以上の群に分けられ、それらの群に属するLEDが、例えば図23(a)〜(d)に示すように規則的に配置されていることが、画面の輝度を面内均一にし、かつ製造時に輝度がばらつくLEDを効率的に使用できるため、好ましい。
【0172】
図21(a)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54と拡散シート53との間に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を配置し、さらに拡散シート53の直上に、表面賦形型拡散シート56を配置している。
【0173】
図21(b)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、アレイ状のプリズム配列構造を有する光学シート(以下「プリズムシート」ともいう。)57と、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56と、をこの順で配置している。
【0174】
また図21(c)に示す例では、図17(b)に示す構成において、冷陰極管51の直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56と、プリズムシート57と、をこの順で配置している。
【0175】
ここで、表面賦形型拡散シート56としては、アクリル系樹脂の球状ビーズがポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に塗布されたシートを用いることができる。また、表面賦形型拡散シート56としては、紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に転写されたシートを用いることができる。このような表面賦形型拡散シート56は、光を拡散させ均一化させる効果とともに、拡散板54で拡散された光を集光する機能を有する。これらの表面賦形型拡散シート56と、拡散シート53とを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光源ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
【0176】
プリズムシート57としては、表面に、断面形状が略三角形状、略台形状、略楕円状であるプリズム条列がアレイ状に配列しているような光学シートを用いることができる。前記断面形状の頂点を丸めた形状としたものも、耐擦傷性向上などの観点から、好ましく用いることができる。これらのプリズムシート57としては、紫外線硬化樹脂によるプリズム条列がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等の基材シート上に転写された形態として用いることができる。このようなプリズムシート57は再帰反射性を示すため、入射光を正面へ集光する機能を有する。プリズムの頂角は約90度であると集光機能が良く発揮されるために好ましく、プリズム条列の周期が約50μmであると、液晶表示装置を構成した際にモアレの発生を軽減できるために好ましい。このプリズムシート57と、本実施の形態に係る拡散シートとを組み合わせて使用することにより、輝度むらを軽減し、光源ユニットの薄型化や光源数の削減を実現することができる。
【0177】
図22(a)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を2枚配置し、さらに表面賦形型拡散シート56上に反射型偏光シート58を配置している。
【0178】
図22(b)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、プリズムシート57を配置し、さらにプリズムシート57上に反射型偏光シート58を配置している。
【0179】
図22(c)に示す例では、図18(b)に示す構成において、LED52直上に配置される拡散板54及び拡散シート53の上方に、微細な凹凸構造が表面に形成された表面賦形型拡散シート56を配置し、さらに表面賦形型拡散シート56上に反射型偏光シート58を配置している。
【0180】
反射型偏光シート58としては、自然光又は偏光から偏光を分離する機能を有するシートを用いることができる。直線偏光を分離するシートとしては、例えば、軸方向で直交する直線偏光の一方を透過し、他方を反射するフィルム等が挙げられる。反射型偏光シート58としては、具体的には、複屈折位相差の大きい樹脂(ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等)と、複屈折位相差の小さい樹脂(シクロオレフィンポリマー等)とを交互に多層積層し一軸延伸して得られるシートや、複屈折性のポリエステル樹脂を数百層積層した構造からなるシート(DBEF、3M社製)等を用いることができる。他にも、光源ユニットの構成として、例えば、図24(a)〜(d)、図25(a)、(b)に示す配設構成を採用することができる。
【0181】
図24(a)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の直上に、表面賦形型拡散シート56を配置している。また、図24(b)に示す例では、図17(a)に示す構成において、拡散シート53の上方に、拡散板54、表面賦形型拡散シート56の順で配置している。
【0182】
図24(c)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、プリズムシート57、反射型偏光シート58をこの順で配置している。また、図24(d)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、プリズムシート57のプリズム配列方向を直交させて2枚配置し、さらにその上方に表面賦形型拡散シート56を配置している。
【0183】
図25(a)に示す例では、図17(a)に示す構成において、冷陰極管51と拡散シート53の間に拡散板54を配置し、さらに拡散シート53の上方に、表面賦形型拡散シート56、プリズムシート57、及び反射型偏光シート58をこの順で配置している。また、図25(b)に示す例では、図17(a)に示す構成において、拡散シート53の上方に、拡散板54、表面賦形型拡散シート56、プリズムシート57、及び反射型偏光シート58をこの順で配置してなる光源ユニットを示す。
【0184】
[液晶表示装置]
本実施形態の液晶表示装置は、所定の表示ユニットと、上記にわたり説明した本実施形態の光源ユニットとを具備している。例えば、図23に示すような本実施形態の光源ユニットの上方に、2枚の偏光板の間に液晶層を有する液晶表示パネルを設けたものが挙げられる。
【実施例】
【0185】
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0186】
以下の実施例および比較例において、非透過成分率は、拡散シートのx軸方向及び/又はy軸方向に対して、1mm間隔の各位置での透過率を直接測定することが困難であるため、各実施例または比較例に記載の基材に、各位置における白色インク硬化物による印刷パターンと同一の印刷パターンを1cm2四方の面積に印刷し、同一のヘーズ層を設けた各サンプルを作製してMPC−2200で測定した値から求めた非透過成分率によって、非透過成分率分布図を作成した。拡散角度については、微細な凹凸構造を有する面から入光させ、LD8900で測定した角度を示している。例えば、5°は、どの方向のFWHMも、5°であることを表す。拡散角度分布については、拡散シートのx軸方向及び/又はy軸方向に対して、1mm間隔でFWHMを測定し、拡散角度分布図を作成した。
【0187】
光学シートとして記載がないものについて、すなわち、反射シート、拡散板、表面賦形型拡散シート、アレイ状のプリズム配列構造を有するプリズムシート、及び反射型偏光シートについては、それぞれ、ポリエステル樹脂からなる白色反射シート(以下、「RS」と略記)、ポリスチレンからなり、厚さ1.5mm、拡散剤濃度13000ppmの拡散板(以下、「DP」と略記)、厚さ250μmのPET基材上に半球レンズがUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、「MLF」と略記)、厚さ250μmのPET基材上に頂角90°、ピッチ50μmのプリズム条列がUV硬化性樹脂によって賦形された光学シート(以下、「プリズムシート」と略記)、及び反射型偏光シート(以下、「DBEF」と略記。3M社製)を用いた。
【0188】
光源ユニットの光源として、以下の3種類のLEDを使用した。1つ目は、図26に示すような配光特性を持つOSRAM社製LW W5KM(以後OSRAM−LEDと記載)である。2つ目は図27に示すような配光特性を持つ、SAMSUNG社の液晶テレビUN46B8500に使用されていたLED光源(以後SS−LEDと記載)である。3つ目は、図28に示すような配光特性を持つCREE社製LM6−EWN1−03−N3(3.5mm角、高さ2.0mm:以後Cree−LEDと記載)である。
【0189】
これらのLEDを図29に示すパターンで合計111個並べて配置し、光源ユニットを作製した。輝度及び輝度むらは、コニカミノルタ社製の2次元色彩輝度計(CA2000)を使用し、光源ユニットから70cm離して設置し、光源ユニットの中心部120mm×120mmの範囲で測定した平均輝度値を輝度とした。
【0190】
輝度むらは、x軸方向及びy軸方向の2方向について算出した値の平均値とした。まず、x軸方向(120mm)の平均輝度値を求め、y軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±15.2mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。同様に、y軸方向(120mm)の平均輝度値を求め、x軸方向について、各々の点の輝度値を各々の点から±20.8mm分の輝度平均値で割り返した値の標準偏差として輝度むらを求めた。最後に、x軸方向の標準偏差とy軸方向の標準偏差を平均した値(以下、S.D.で表わす。)を、光源ユニットの輝度むらとした。なお、LED光源は点光源であるので、図4(b)のように、隣接する光源の直線距離が最大となるような線(図4(b)における破線)上において、拡散角度の分布を考えた。正面輝度むらは、画面に対して法線方向からの輝度むらを測定した。斜め輝度むらは画面に対して45度方向から見た輝度むらを測定した。
【0191】
ここで、正面輝度むらおよび斜め輝度むらの判定基準を下記のように、2段階(○、×)に分類した。
○:S.D.≦0.005
×:0.005<S.D.
【0192】
実施例1〜実施例24の拡散シートは、図11(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製、以下「PET基材」という。)からなる基材21の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン23と成し、基材のもう一方の面上に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けた構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0193】
実施例25〜26の拡散シートは、図11(b)に示すように、上記PET基材21の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン23と成し、その上に、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなるヘーズ層22を設けた構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0194】
実施例27〜実施例28の拡散シートは、図15(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製、以下「PET基材」という。)からなる基材31の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン33と成し、基材のもう一方の面上に、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAをヘーズ層32として均一に塗布した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0195】
また、これらの拡散シートは、上述のLED光源の配置パターンにあわせて、光源直上領域が高非透過成分率領域、光源間領域が低非透過成分率領域に対応するように、非透過成分率調整パターンを配置し、位置をあわせて所定の寸法に裁断された上で光源ユニットとしている。
【0196】
(実施例1)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例1の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0197】
実施例1の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例1の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0198】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0199】
(実施例2)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例2の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例2の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0200】
実施例2の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例2の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0201】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例2の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0202】
(実施例3)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例3の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例3の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0203】
実施例3の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例1の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0204】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例3の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0205】
(実施例4)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例4の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例4の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0206】
実施例4の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が49%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が46%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は96%で面内均一であり、拡散角度は80度x1度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは2μmであった。実施例4の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0207】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例4の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0208】
(実施例5)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例5の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例5の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0209】
実施例5の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例5の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0210】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例5の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0211】
(実施例6)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例6の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例6の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0212】
実施例6の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例6の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0213】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例6の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0214】
(実施例7)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例7の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例7の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0215】
実施例7の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例7の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0216】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例7の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0217】
(実施例8)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例8の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例8の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0218】
実施例8の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が49%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が46%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は96%で面内均一であり、拡散角度は80度x1度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは2μmであった。実施例8の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0219】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例8の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0220】
(実施例9)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例9の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例9の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0221】
実施例9の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例9の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0222】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例9の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0223】
(実施例10)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例10の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例10の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0224】
実施例10の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が47%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が43%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は88%で面内均一であり、拡散角度は58度x1度、凹凸形状のピッチは8μm、高さは6μmであった。実施例10の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0225】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例10の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0226】
(実施例11)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例11の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例11の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0227】
実施例11の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が50%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は80度x46度、凹凸形状のピッチは1μm、高さは1μmであった。実施例11の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0228】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例11の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0229】
(実施例12)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例12の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例12の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0230】
実施例12の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図33に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例12の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0231】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例12の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0232】
(実施例13)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例13の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例13の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0233】
実施例13の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が40%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が33%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は94%で面内均一であり、拡散角度は27度、凹凸形状のピッチは10μm、高さは2μmであった。実施例13の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0234】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例13の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0235】
(実施例14)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例14の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例14の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0236】
実施例14の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が51%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は70度、凹凸形状のピッチは4μm、高さは3μmであった。実施例14の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0237】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例14の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0238】
(実施例15)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例15の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例15の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0239】
実施例15の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例15の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0240】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例15の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0241】
(実施例16)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例16の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例16の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0242】
実施例16の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例16の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0243】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例16の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0244】
(実施例17)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例17の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例17の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0245】
実施例17の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が39%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が32%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は84%で面内均一であり、拡散角度は27度x5度、凹凸形状のピッチは9μm、高さは2μmであった。実施例17の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0246】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例17の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0247】
(実施例18)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例18の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例18の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0248】
実施例18の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が40%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が33%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は94%で面内均一であり、拡散角度は27度、凹凸形状のピッチは10μm、高さは2μmであった。実施例18の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0249】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例18の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0250】
(実施例19)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例19の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例19の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0251】
実施例19の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が51%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は70度、凹凸形状のピッチは4μm、高さは3μmであった。実施例19の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0252】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例19の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0253】
(実施例20)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例20の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例20の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0254】
実施例20の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例20の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0255】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例20の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0256】
(実施例21)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例21の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例21の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0257】
実施例21の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が48%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であり、拡散角度は91度x29度、凹凸形状のピッチは5μm、高さは4μmであった。実施例21の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0258】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例21の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0259】
(実施例22)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例22の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例22の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0260】
実施例22の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が39%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が32%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は84%で面内均一であり、拡散角度は27度x5度、凹凸形状のピッチは9μm、高さは2μmであった。実施例22の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0261】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。実施例22の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0262】
(実施例23)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例23の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例23の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0263】
実施例23の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例23の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0264】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例23の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0265】
(実施例24)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例24の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例24の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0266】
実施例24の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例24の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0267】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例24の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0268】
(実施例25)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例25の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例25の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0269】
実施例25の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例25の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0270】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例25の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0271】
(実施例26)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、実施例26の拡散シート、プリズムシート、DBEFと、をこの順で配置し、実施例26の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてSS−LEDを用いた。
【0272】
実施例26の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が51%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が49%で、図32に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は98%で面内均一であり、拡散角度は84度、凹凸形状のピッチは6μm、高さは6μmであった。実施例26の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0273】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。実施例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表3に示す。
【0274】
(実施例27)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例27の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例27の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0275】
実施例27の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が74%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が67%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であった。実施例27の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0276】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。実施例27の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0277】
(実施例28)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、実施例28の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、実施例28の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0278】
実施例28の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が54%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が47%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は77%で面内均一であった。実施例28の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0279】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。実施例28の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0280】
(比較例1)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例1の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例1の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0281】
比較例1の拡散シートは、図30(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン101を設けた構成である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が43%、拡散角度が74度で、光源間領域の非透過成分率が21%、拡散角度が19で、図35に示すように拡散角度が変化している。比較例1の拡散シートを、非透過成分率調整パターン側が出光面となるように用いた。
【0282】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。比較例1の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0283】
(比較例2)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、比較例2の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例2の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてOSRAM−LEDを用いた。
【0284】
比較例2の拡散シートは、図30(a)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層からなる非透過成分率調整パターン101を設けた構成である。光源直上領域の非透過成分率が43%、拡散角度が74度で、光源間領域の非透過成分率が21%、拡散角度が19度で、図35に示すように拡散角度が変化している。比較例2の拡散シートを、非透過成分率調整パターン側が出光面となるように用いた。
【0285】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを9.5mmとした。比較例2の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表1に示す。
【0286】
(比較例3)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例3の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例3の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0287】
比較例3の拡散シートは、図30(b)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が35%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が28%で、図34に示すように非透過成分率が変化している。比較例3の拡散シートを、基材側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0288】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。比較例3の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0289】
(比較例4)
図22(b)に示すように、光源上方にDP、比較例4の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例4の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0290】
比較例4の拡散シートは、図30(b)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が35%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が28%で、図34に示すように非透過成分率が変化している。比較例4の拡散シートを、基材側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0291】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを20mmとした。比較例4の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表2に示す。
【0292】
(比較例5)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例5の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例5の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0293】
比較例5の拡散シートは、図30(c)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の主面上に光反射性インクとして白色インクを印刷し非透過成分率調整パターン102と成し、基材のもう一方の面上に、ヘーズ層103として、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAを均一に塗布した構成である。ここで白色ドット印刷は熱転写式印刷装置と該印刷装置専用の白色インクリボン(アルプス電気社製MD−5500、MDC−SCWH)を用いた。従って、ドット濃度は全印刷領域に渡って一定である。
【0294】
比較例5の拡散シートは、光源直上領域(高非透過成分率領域)の非透過成分率が45%、光源間領域(低非透過成分率領域)の非透過成分率が38%で、図34に示すように非透過成分率が変化しており、ヘーズ層のヘーズ値は14%で面内均一であった。比較例5の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。この時、高非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径198μm、面積13619μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は35%であった。単位面積は216μm×182μm=39312μm2であった。低非透過成分率領域における白色ドット間のピッチは283μm、1つのドットは直径158μm、面積8545μm2の楕円状で、単位面積あたりのドット密度は22%であった。単位面積216μm×182μm=39312μm2であった。
【0295】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。比較例5の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0296】
(比較例6)
図22(c)に示すように、光源上方にDP、比較例6の拡散シート、MLF、DBEFと、をこの順で配置し、比較例6の光源ユニットを構成した。白色LED光源としてCree−LEDを用いた。
【0297】
比較例6の拡散シートは、図30(d)に示すように、厚さ250μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(コスモシャインA4300、東洋紡社製)の基材100の一方の面上に、ヘーズ層102として、TOKA社製の白インキ:UVフレキソ白PHAを均一に塗布した構成である。
【0298】
比較例6の拡散シートは、非透過成分率は面内均一で、ヘーズ層のヘーズ値は97%で面内均一であった。比較例6の拡散シートを、ヘーズ層側が出光面となるように用いた。
【0299】
ここで、RSとDPの入光面との距離hを18mmとした。比較例6の光源ユニットにおける正面輝度むらおよび斜め輝度むらを上記の方法で算出した。その結果を下記表4に示す。
【0300】
(表1)
【0301】
(表2)
【0302】
(表3)
【0303】
(表4)
【産業上の利用可能性】
【0304】
本発明は、正面輝度むら及び斜め輝度むらを軽減させることができるという効果を有し、特に、液晶表示装置用の拡散シート及び光源ユニットとして好適に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0305】
1、20、25、30、35、53 拡散シート
11、21、26、31、36、100 基材
12、22、27、32、37、103 ヘーズ層
13、23、28、33、38、101、102 非透過成分率調整パターン
14、51 冷陰極管
15、55 LED
52 反射シート
54 拡散板
56 表面賦形型拡散シート
57 プリズムシート
58 反射型偏光シート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面上又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有し、前記ヘーズ層のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする拡散シート。
【請求項2】
前記ヘーズ層が、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の拡散シート。
【請求項3】
前記ヘーズ層の拡散角度が、5度〜120度であることを特徴とする請求項2に記載の拡散シート。
【請求項4】
前記ヘーズ層が、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の拡散シート。
【請求項5】
前記非透過成分率調整パターンが、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項6】
前記非透過成分率調整パターンの拡散角度が、0.1度〜120度であることを特徴とする請求項5に記載の拡散シート。
【請求項7】
前記非透過成分率調整パターンが、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項8】
前記非透過成分率調整パターンが不連続なドットで構成され、各ドットの面積が25〜250000μm2の範囲内であることを特徴とする請求項7に記載の拡散シート。
【請求項9】
前記ヘーズ層は、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の他方の主面上に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項10】
前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターン上に前記ヘーズ層が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項11】
所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとった非透過成分率分布図において、前記非透過成分率のピーク値を示すピーク点と、前記非透過成分率のボトム値を示すボトム点と、がそれぞれ複数有ることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項12】
前記非透過成分率のピーク点と、前記非透過成分率のボトム点と、を交互に周期的に有することを特徴とする請求項11に記載の拡散シート。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれかに記載の拡散シートと、光源と、を備えた光源ユニットであって、前記拡散シートは、前記光源からの入射光が、前記非透過成分率調整パターン、前記ヘーズ層の順に透過するように配置されることを特徴とする光源ユニット。
【請求項14】
少なくとも2つの前記光源を備えたことを特徴とする請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項15】
前記光源は、線状光源であることを特徴とする請求項13又は請求項14記載の光源ユニット。
【請求項16】
前記光源は、点状光源であることを特徴とする請求項13又は請求項14記載の光源ユニット。
【請求項17】
前記拡散シートの非透過成分率調整パターンの周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期と、が略等しいことを特徴とする請求項13から請求項16のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項18】
前記拡散シートと前記光源との間に配置され、内部に拡散剤を含有する拡散板と、前記光源の下方に配置される反射シートと、を備えることを特徴とする請求項13から請求項17のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項19】
前記拡散シートの上方に配置されるレンズシートを備えることを特徴とする請求項13から請求項18のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項20】
前記拡散シートの上方に配置されるプリズムシートを備えることを特徴とする請求項13から請求項19のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項21】
前記拡散シート上方に配置される反射型偏光シートを備えることを特徴とする請求項13から請求項20のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項22】
液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに光を供給する請求項13から請求項21のいずれかに記載の光源ユニットと、を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項1】
シート状の基材と、前記基材の一方の主面上に設けられたヘーズ層と、前記基材の一方の主面上又は他方の主面上に設けられた非透過成分率調整パターンとを有し、前記ヘーズ層のヘーズ値がシート面内で均一かつ75%〜100%の範囲内であり、非透過成分率がシート面内で不均一であることを特徴とする拡散シート。
【請求項2】
前記ヘーズ層が、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の拡散シート。
【請求項3】
前記ヘーズ層の拡散角度が、5度〜120度であることを特徴とする請求項2に記載の拡散シート。
【請求項4】
前記ヘーズ層が、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の拡散シート。
【請求項5】
前記非透過成分率調整パターンが、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された不規則な凹凸パターンを有する樹脂層であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項6】
前記非透過成分率調整パターンの拡散角度が、0.1度〜120度であることを特徴とする請求項5に記載の拡散シート。
【請求項7】
前記非透過成分率調整パターンが、光拡散剤を含む光反射性インキ硬化物を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項8】
前記非透過成分率調整パターンが不連続なドットで構成され、各ドットの面積が25〜250000μm2の範囲内であることを特徴とする請求項7に記載の拡散シート。
【請求項9】
前記ヘーズ層は、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の他方の主面上に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項10】
前記非透過成分率調整パターンは、前記基材の一方の主面上に設けられ、前記非透過成分率調整パターン上に前記ヘーズ層が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項11】
所定の方向における前記シート面内の相対位置を横軸にとり、前記シート面内の相対位置での非透過成分率を縦軸にとった非透過成分率分布図において、前記非透過成分率のピーク値を示すピーク点と、前記非透過成分率のボトム値を示すボトム点と、がそれぞれ複数有ることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項12】
前記非透過成分率のピーク点と、前記非透過成分率のボトム点と、を交互に周期的に有することを特徴とする請求項11に記載の拡散シート。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれかに記載の拡散シートと、光源と、を備えた光源ユニットであって、前記拡散シートは、前記光源からの入射光が、前記非透過成分率調整パターン、前記ヘーズ層の順に透過するように配置されることを特徴とする光源ユニット。
【請求項14】
少なくとも2つの前記光源を備えたことを特徴とする請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項15】
前記光源は、線状光源であることを特徴とする請求項13又は請求項14記載の光源ユニット。
【請求項16】
前記光源は、点状光源であることを特徴とする請求項13又は請求項14記載の光源ユニット。
【請求項17】
前記拡散シートの非透過成分率調整パターンの周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期と、が略等しいことを特徴とする請求項13から請求項16のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項18】
前記拡散シートと前記光源との間に配置され、内部に拡散剤を含有する拡散板と、前記光源の下方に配置される反射シートと、を備えることを特徴とする請求項13から請求項17のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項19】
前記拡散シートの上方に配置されるレンズシートを備えることを特徴とする請求項13から請求項18のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項20】
前記拡散シートの上方に配置されるプリズムシートを備えることを特徴とする請求項13から請求項19のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項21】
前記拡散シート上方に配置される反射型偏光シートを備えることを特徴とする請求項13から請求項20のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項22】
液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに光を供給する請求項13から請求項21のいずれかに記載の光源ユニットと、を備えることを特徴とする液晶表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公開番号】特開2012−42610(P2012−42610A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−182459(P2010−182459)
【出願日】平成22年8月17日(2010.8.17)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月17日(2010.8.17)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】
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