拡散シート
【課題】斜め方向から見た輝度ムラを軽減させることのできる光源ユニットを提供すること。
【解決手段】シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向いの拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート、及び、表面に凹凸構造を備えた拡散シートであって、シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(アスペクト比の比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【解決手段】シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向いの拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート、及び、表面に凹凸構造を備えた拡散シートであって、シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(アスペクト比の比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散シートに関する。特に、液晶表示装置等の後面照明(back lighting)に用いるのに適した拡散シートに関しする。とりわけ、光源ユニットに配設された際に、光源の数を減らしたり、光源ユニットの厚みを減らしても正面のみならず斜め方向の輝度ムラをも軽減させることのできる拡散シートに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶表示装置は、携帯電話、PDA端末、デジタルカメラ、テレビ、パーソナルコンピュータ用ディスプレイ、ノートパソコンなどの幅広い分野で利用されている。液晶表示装置においては、例えば、液晶表示パネルの背後に光源ユニットを配置し、この光源ユニットからの光を液晶表示パネルに供給することにより、画像を表示する。このような液晶表示装置に用いられる光源ユニットは、その表示画像を見やすくするために、液晶表示パネルに均一な光を供給するだけでなく、できるだけ多くの光を供給することが要求される。つまり、光源ユニットには、輝度の均一性に優れると共に高い輝度が得られるという光学特性が要求される。
【0003】
従来の光源ユニットは、例えば、液晶表示パネルに入射する光の分布をパネル全体にわたって均一にするために、全面均一な凹凸構造を形成した導光板或いは拡散板や、内部に拡散剤を含有した拡散板と、複数枚の光学シート(拡散シート、プリズムシート、反射型偏光シート)を組み合わせて用いる手法が用いられていた。しかしながら、近年、液晶表示装置の薄型化や省電力化の開発が加速し、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減が進められている。光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減により、光源ユニット内の光束量・光のベクトルのばらつきは格段に大きくなり、従来の全面均一な光学部材では、輝度ムラを軽減する効果が十分ではない。
【0004】
特許文献1にはレーザービームのスペックルによって感光性媒体に凹凸構造を記録し、パターン転写用の金型を製造し、この金型を用いて、直下型の大型液晶表示装置用の導光板表面に凹凸構造を形成したホログラム導光板において、前記ホログラムの模様の面積密度を制御する発明が開示されている(特許文献1の図41)。前記文献には、導光板の表面に、光源直上の位置に対応する領域のホログラムの模様の面積密度を、光源間に対応する領域の前記密度よりも高くすることによって輝度ムラを効果的に軽減できるとの記載がある。
また、例えばバイトにより切削した金型からの転写などで、拡散シート表面に曲率の異なるレンズ群あるいはプリズム列を形成し、拡散度合いを面内で変化させるという発明が開示されている(特開2007−3852号公報)。前記文献には、光源上には広拡散部位を、光源間には狭拡散部位を配置することにより輝度ムラを低減させることが出来る、という例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−23422号公報
【特許文献2】特開2007−3852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている導光板はいずれも、表面の各ホログラム模様を上方から観察したときの形状が、互いに相似であり、直交する2方向おける拡散角度の比が面内で均一となってしまうため、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減による光源ユニット内の光のベクトルのバラつきに対応できず、画面正面から見れば輝度ムラが低減されているが、斜めから見たときに輝度ムラが発生する、という問題がある。
【0007】
また、特許文献2に開示されている方法では、記載のある製造方法で製造可能なレンズ群あるいはプリズム列のような拡散シート表面の凹凸構造では、凹凸構造の変化が離散的となりかつ設計自由度が低いため、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減による光源ユニット内の光のベクトルのバラつきに対応することが困難であり、画面正面から見れば輝度ムラが低減されているが、斜めから見たときに輝度ムラが発生する、という問題がある。レンズ群あるいはプリズム列は大きさが数十μm以上であり、またその配列も規則的になるため、液晶パネルとの間でモアレ縞が発生するという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、斜め方向から見た輝度ムラを軽減させることのできる光源ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、点光源や線光源を用いた光源ユニットの輝度ムラについて鋭意検討した結果、
拡散シートの拡散角度比又はアスペクト比の比を調整することにより、輝度ムラを低減することが可能であることを見出した。
具体的には、光源から照射される光の照度が極大、極小となる箇所に、拡散角度比やアスペクト比の比が極大、極小となる箇所ができるだけ対応するような拡散シートを用いると、光源ユニットの輝度ムラが低減することを見出した。
これは、拡散シートに入射する光の強度−角度分布の形状が最も異なる部分が照度極大部と照度極小部であるので、拡散角度比が最も異なる極大部と極小部をこれに対応させるのが最も効果的に光を制御できるためである考えられる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、正面からだけでなく、斜め方向から見た輝度ムラの低減された光源ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図2】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図3】本発明の拡散シートの断面の一例を示す図である。
【図4】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図5】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図6】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図7】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図8】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図9】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図10】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図11】本発明の拡散シートの一例の概略図及びその一方向における拡散角度比の変化を示す図である。
【図12】本発明の拡散シートの一例の概略図及びその一方向における拡散角度比の変化を示す図である。
【図13】スペックルパターンを用いて形成された拡散角度比の方向によらず一定である凹凸構造の具体例と、拡散角度比が方向によって異なる凹凸構造の具体例を示す図である。
【図14】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図15】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図16】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図17】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図18】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図19】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図20】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図21】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図22】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図23】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図24】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図25】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図26】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図27】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図28】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図29】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図30】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図31】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図32】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図33】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図34】実施例において使用したレンズシートの概略図である。
【図35】実施例1で使用した拡散シートの拡散角度比の分布を示す図である。
【図36】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図37】実施例7で使用した拡散シートの拡散角度比の分布を示す図である。
【図38】拡散角度を説明する図である。
【図39】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図40】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の第一の実施形態の拡散シートについて説明する。
本発明の拡散シートは、シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光の、シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比が、シート上の少なくとも一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有することを特徴とする。
【0012】
直下型の光源ユニット等に拡散シートを用いる場合、光源の配置によって面内の光量分布が周期的に不均一になることがあり、その場合、正面方向・斜め方向から観察した際に周期的な輝度ムラとして表れる。このような輝度ムラは、特に、光源ユニットを例えば液晶表示装置のバックライトとして用いた場合に問題となる。
本発明の拡散シートは、拡散シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比を拡散シート面内で周期的に変化させることにより、光の拡散を面内2軸でコントロールし、前述のように光量分布が不均一であっても、光源ユニットにおいて問題となる正面・斜め方向の輝度ムラを低減することができる。
【0013】
ここで、本発明における拡散角度とは、透過拡散光の出射角度をx軸、強度をy軸として透過光強度の出射角度に対する分布をとったときに、強度がピーク強度の半分となる出射角度(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう(図38参照)。この拡散角度は、例えば日本電色工業株式会社製の変角光度計(GC−5000L)を用いて拡散シートに対して法線方向から拡散シートの凹凸面側に入射した光の透過光強度の出射角度に対する分布を測定することによって求めることができる。ここで、拡散シートに対する法線方向とは、拡散シートの水平面に対して垂直な方向(図3の矢印aで示した方向)である。拡散角度は、Photon.Inc のFar−field Profiler LD8900の測定面に光拡散を生じさせるための凹凸構造が形成された面側を外側にしてサンプルをおき、シート面に垂直にレーザーを照射して透過光強度の出射角度に対する分布を求めることによっても、測定可能である。
【0014】
そして、シート面内の第一の方向における拡散角度Aとは、前記透過光強度の出射角度に対する分布を、透過光出射点を含み、シートに対して垂直であって、かつ、シート面内の第一の方向に平行な面に出光される拡散光についてとったときに求められる拡散角度をいい、シート面内の第二の方向における拡散角度Bとは、前記透過光強度の出射角度に対する分布を、透過光出射点を含み、シートに対して垂直であって、かつ、シート面内の第二の方向に平行な面(すなわち、第一の方向に垂直な面)に出光される拡散光についてとったときに求められる拡散角度をいう。
【0015】
このとき、第一の方向は、面内に少なくとも1つあればよい。例えば、シートのある一辺に対する角度が0度でも、30度でも、60度でも、90度でも、これらの間の角度でも良く、前記拡散角度Aと前記拡散角度Bの比が拡散シート面内で周期的に変化するような第一の方向が少なくとも一つあれば良い。
例えば、シートの形状が矩形の場合には、第一の方向を一辺に平行な方向とすることができる。
【0016】
また、本発明において、「拡散角度が周期的に変化する」とは、拡散シート面上の一方向における変位をx、変位xにおける拡散角度をyとしてグラフを作成したときに、同一のパターンがx軸方向に少なくとも二回以上繰り返されることをいう。
ここで、同一のパターンが繰り返されるとは、実質的に同一のパターンが繰り返されていればよく、各パターンの周期、極大値及び極大値を与える周期の開始点からの変位、並びに、極小値及び極小値を与える周期の開始点からの変位が、それぞれ、全繰り返しパターンの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、同一のパターンが繰り返されていることとする。
【0017】
また、上記の拡散角度比が周期性を示す方向は、拡散シート面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート面について拡散角度比の分布を作成することにより特定することができる。
具体的には、拡散角度比分布が図1に示すような畝状である場合には、周期性を示す方向は、図1に示すように、その畝に直交する方向である。拡散角度比分布が図2に示すような配列されたドット状である場合には(これは、光源として例えば点光源が2次元的に配列されたものである場合に好ましく用いられる)、拡散シート面内の任意の方向で拡散角度比の周期的な分布を観察した場合に周期が極小となるような2方向(図2の実線・点線方向がこれに当たる)と、拡散シートに入射する光の量の分布の周期が極小となるような2方向が一致するように周期性を持たせるのが好ましい。
一般に、拡散シートと組み合せて使用される光源により照射される光の照度は、シートの形状が矩形である場合、拡散シートの一辺に平行な直線上や、格子上(正方格子、三角格子、六角格子等)に極大部、極小部が並ぶことが多いので、拡散角度比の周期的な変化は、シートの一辺に平行な方向や、シートの一辺となす各が30度、45度又は60度の方向に沿って生じていることが好ましい。
【0018】
さらに、本発明の拡散シートにおいては、面内のどこかに拡散能力を示す部分(すなわち、拡散角度が0度以上の部分)があればよく、拡散能力を持たない部分、例えばシート表面が平滑になっている部分、が存在していても良い。ここで、全領域における拡散角度が、0.1度〜120度の範囲内にある方が、輝度ムラの低減効果及び製造コストの観点から好ましい。なお、ここでいう拡散角度とは、測定対象となる点において測定される最大拡散角度とする。
【0019】
拡散シートの全領域における拡散角度は、製造コストの観点からは、90度以下であることがより好ましく、70度以下であることがさらに好ましく、50度以下であることが特に好ましい。また、全領域における拡散角度は、光の拡散を制御する効果を発揮するという観点からは、0.5度以上であることがより好ましく、1度以上であることがさらに好ましく、1.5度以上であることが特に好ましい。
【0020】
拡散シートの光学特性の変化は極端すぎない方が正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、拡散シートの形状が長方形である場合、その短辺方向を第一の方向、長辺方向を第二の方向としたときの拡散角度比は、シート面内の全領域において、0.005以上、200以下であることが好ましく、0.01以上100以下であることがより好ましく、0.02以上50以下であることがさらに好ましい。
さらに、拡散角度比がシート面内の全領域において1以上200以下であると、さらに正面・斜め方向の輝度ムラ抑制効果が高いため好ましく、1以上100以下であることがより好ましく、1以上50以下であることがさらに好ましい。
【0021】
図1、2、4、5の上部は、本発明の拡散シートの一例の拡散角度比分布図(俯瞰図)である。また、図3〜5の下部は各俯瞰図中の点線部における拡散角度比分布図であって、横軸はシート面内の横方向の相対位置、縦軸は前記シート面内の位置における拡散角度比を表す。
【0022】
本発明の拡散シート面内の拡散角度比は、面内の少なくとも一方向に沿って周期的に変化していればよい。具体的な分布パターンとしては、階段状、直線状、曲線状、或いは直線と曲線の混合形状等が挙げられ、周期的に繰り返されていれば、厳密に階段状、直線状、曲線状であっても、そうでなくてもよい。つまり、拡散角度の測定時のバラつきや製造時のバラつき等により、階段状、直線状、曲線状から若干はずれた形状であってもよい。
具体例を例示すれば、拡散角度比は図1、図2、図4、図5、に示すように直線的に変化するだけでなくとも良く、曲線的に変化させても良い。例えば、図6に示すように正弦波のような分布でも良く、図7に示すように鋭く尖った凸部と滑らかな凹部を持つ分布でも良く、図8に示すようにピーク部が平坦になっている分布でも良く、図9に示すようにピーク部の平坦部に凹みがあっても(極大値が2つあっても)良い。
【0023】
本発明の拡散シート面内の第一方向または第二方向における拡散角度比の分布の周期は、拡散シートの入光面における照度分布の周期と略等しいことが、輝度ムラ低減の観点で好ましい。
ここで、略等しいとは、両者の平均周期の差が、短い方の平均周期の10%以下(好ましくは8%以下、より好ましくは5%以下)であることをいう。
具体的には、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極大となり、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極小となることが好ましい。あるいは、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極大となり、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極小となることが好ましい。
【0024】
また、本発明の拡散シートの周期的な拡散角度比分布においては、図10に示すように分布中に存在する拡散角度比の複数のピーク及び/又はボトムについて、周期ごとに多少ばらつきがあっても良い。
【0025】
本発明の拡散シートの拡散角度比の分布は、いかなる方法によって実現してもよい。
例えば、シート上に、拡散角度比が異なる複数のエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって製造してもよい。この場合、拡散角度比は段階的になる
また、シートの拡散角度比を周期的に連続的に変化させてもよい。
拡散角度比を連続的に変化させる方法としては、例えば、図11のように基材内部に基材とは屈折率の異なる二種の形状の粒子(たとえば球状粒子と楕円球状粒子)をそれぞれの含有比率を面内で変化させて実現してもよいし、図12のように、平均的な形状が変化するように表面に複数の微小な凹部又は凸部からなる凹凸構造を設けて実現しても良い。図11及び12において、右側に示した拡散角度比の分布図は、図面の矢印の方向における拡散角度比の分布を示す。表面に凹凸構造を設けて拡散シートと成したほうが、シートの厚みを薄くできる、拡散角度制御が容易になる、光源ユニットに組み込んだ場合により高い輝度ムラ解消効果を発揮する、という点で好ましい。凹凸構造とは、例えば、表面に複数の凹部又は凸部が設けられた構造である。凹部又は凸部の形状は、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物線状又はこれらの逆形状のいずれでもよく、各凹部又は凸部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。また、凹部又は凸部間は連続的な曲面でつながっていてもよい。また、不規則な凹凸が連続的な曲面でつながっている擬似ランダム構造も、好ましく用いることができる。この擬似ランダム構造としては、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成される微細な3次元構造であることが好ましい。
なお、本発明において、拡散シート表面とは、拡散シートの側面のうち、面積が最も広い側面(一対の側面)をいう。また、本発明において、表面に凹凸構造を有する拡散シートは、単層層構造のもの(単体)であってもいいし、基材と、その上に形成された拡散層等の多層構造のもの(積層体)であってもよく、拡散シートが、基材と、その上に形成された拡散層を有する積層体である場合、凹凸構造は拡散層に形成することができる。
【0026】
拡散シート表面の凹凸構造は、例えば、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成することができる。干渉露光によるスペックルパターンを用いる微細な3次元構造の形成方法は、機械加工では困難であった10μm以下の微細な凹凸構造の形成に適している。特に、非平面スペックルを用いて凹凸を形成する方法は、拡散シート上の領域に応じて、拡散角度を変えるような場合に、適した製法である。また、マイクロレンズのような等方的な形状や、レンチキュラーレンズのような異方的な形状も容易に形成することができる。この凹凸構造は、モアレ抑制などの観点から、個々の凹部又は凸部の深さ又は高さ及びピッチが不規則であることが好ましい。
【0027】
拡散シートの表面の凹凸構造は、例えば拡散シート断面の走査型電子顕微鏡像や、レーザー共焦点顕微鏡により観察することができ、その観察像から、凹部又は凸部の深さ又は高さ、ピッチ及びアスペクト比等を読み取ることができる。図3に、本発明の拡散シートのシート水平面に対して垂直で、かつ、面内のある方向に平行な断面で切断したときの形状の一例の概略図を示す。個々の凹部又は凸部の断面における端部から端部までの水平距離wを該凹部又は凸部の当該方向におけるピッチとし、前記水平距離wの範囲における最大深さ又は高さlを該凹部又は凸部の当該方向における深さ又は高さとする。アスペクト比は、深さ又は高さlを幅wで割ることによって求めることができる。
【0028】
そして、第一の方向における凹凸構造のピッチ、深さ又は高さ、アスペクト比とは、それぞれ、測定点を含み、シート面に垂直でかつ第一の方向に平行な断面における、測定点を中心とする100μmの範囲に存在する凹部又は凸部のピッチ、深さ又は高さ及びアスペクト比の平均値をいう。
なお、平均値は、該当エリアから最低15個の凹部又は凸部を抽出して求めてもよい。
【0029】
干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に有し、面内において拡散角度比が周期的に変化するような拡散シートは、具体的には次のようにして製造することができる。
まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、拡散角度が位置によって変化するようにスペックルパターンを形成したサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えサブマスタ型のスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、拡散シート面に平行な直交する方向において異なる拡散角度をもつ凹凸構造を記録することができ、これを用いて製造される拡散シートの拡散角度を制御することができる。
【0030】
一般に、複数の凹部又は凸部からなる凹凸構造によって実現される拡散シートの拡散角度は、凹部又は凸部の平均サイズ及び形状に依存する。
各凹部又は凸部のサイズが小さいほど、凹部又は凸部から構成される凹凸構造を表面に有する拡散シートの拡散角度は大きくなる。
また、各凹部又は凸部の開口又は底面の形状が等方性であると、凹部又は凸部から構成される凹凸構造を表面に有する拡散シートの拡散角度は方向によらず均一となり、異方性のものであると、拡散角度が方向によって異なる(ただし、各凹部又は凸部が同じ方向に方向性をもち、同じ向きに配置されている場合)。具体的には、各凹部又は凸部スペックルの開口又は底面の形状が横方向に長い楕円であれば、この楕円が同じ向きに複数個配列された拡散シートの光拡散分布の形は縦方向に長い楕円となる。すなわち、縦方向の拡散角度が大きく、横方向の拡散角度が小さくなる。
シート上に、等方性の凹部又は凸部が形成されたエリアと、異方性の凹部又は凸部が形成されたエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって、拡散角度比が周期的に変化する(段階的)な拡散シートを製造することができる。
【0031】
このように拡散シートの拡散角度が位置、方向によって所望の値となるようにサブマスタ型のサイズ・形状を調整する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属に凹凸パターンを転写してマスタ型を作製する。そして、光透過性樹脂層等に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光透過性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。
【0032】
スペックルパターンを利用して、拡散角度を位置によって変えた拡散シートの製造方法については、その一例が特表2003−525472号公報(WO01/065469)に開示されている。具体的には、光源と、光源から投射された光の光路に設けられたサイズおよび形状可変の開口を備えたマスクと、光源から投射された光により生ずる拡散パタンを記録するためのプレートと、光の一部をブロックするためにマスクとプレートの間に設けられたブロッカーを用い、マスクの開口とブロッカーのサイズ及び形状と、各構成部材間の距離をプレートに拡散パタンを記録する位置によって変化させて作る。
たとえば
1.マスクの開口形状を縦長にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を横長の楕円にし、縦長の楕円拡散能を示す(直交する2方向の拡散角度が異なる)領域を形成する。
2.マスクの開口形状を正方形にすれば、プレート上に記録される凸部の底面の形状形状は等方になり、等方拡散能を示す(全方向で拡散角度が同一となる)領域を形成する。
これらの2種の条件を組み合せて、2種類の領域を周期的に形成すれば、本発明の拡散シート、すなわち面内で拡散角度比あるいは表面の凹凸形状のアスペクト比の比が周期的に変化する拡散シートが製造できる。具体的には、上記1.2.の条件で周期的に交互にプレート上に凸部を記録することで作ることが出来る。
【0033】
また、表面に凹凸構造を有する拡散シートの拡散角度は、各凹部又は凸部の形状だけでなく、凹凸構造のピッチ、深さ又は高さ、アスペクト比を変えて制御することもできる。具体的には、ピッチを小さくするほど、又は、高さを高くするほどアスペクト比が大きくなり、アスペクト比が大きくなるほど、拡散角度が大きくなる。
【0034】
株式会社キーエンス製の超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500)を用いて測定した干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造の例を図13(a),(b)、(c)に示す。
図13(a)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、いずれの方向においても、ピッチ6.0μm、高さ2.0μm、アスペクト比0.33であり、等方的な拡散能を有し、その拡散角度は全方位において40度である。図13(b)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、いずれの方向においても、ピッチ6.0μm、高さ1.2μm、アスペクト比0.2であり、等方的な拡散能を有し、すなわち、拡散角度は方向によらず一定であり、その拡散角度は全方位において20度である。
一方、図13(c)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、楕円拡散能を有するものであり、楕円形状の凸部がその長軸がシートの短辺に平行に揃って配置されている。長辺に平行な方向において、ピッチ6.7μm、高さ5.5μm、アスペクト比0.87であり、この方向の拡散角度は95度である。短辺に平行な方向において、ピッチ16.7μm、高さ5.0μm、アスペクト比0.29であり、この方向の拡散角度は35度である。
【0035】
次に、本発明の第二の実施形態の拡散シートについて説明する。
本発明の拡散シートの別の形態としては、基材と、該基材上に設けられた凹凸構造とを備えた拡散シートであって、拡散シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yとの比が拡散シート面の少なくとも一部で周期的に変化する方向を少なくとも1つ有するものもある。
【0036】
第一の方向におけるアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比Yとの比が拡散シート面内で周期的に変化することにより、光の拡散を面内2軸でコントロールでき、前述のように光量分布が不均一であっても、光源ユニットにおいて問題となる正面・斜め方向の輝度ムラを低減することができる。
【0037】
このとき、第一の方向はシート面内に少なくとも1つあればよい。例えば、シートのある一辺に対する角度が0度でも、30度でも、60度でも、90度でも、これらの間の角度でも良く、前記平均アスペクト比Xと前記平均アスペクト比Yの比が拡散シート面内で周期的に変化するような第一の方向が少なくとも一つあれば良い。
例えば、シートの形状が矩形の場合には、第一の方向を一辺に平行な方向とすることができる。
【0038】
また、本発明において、「アスペクト比の比が周期的に変化する」とは、拡散シート面上の一方向における変位をx、変位xにおけるアスペクト比の比をyとしてグラフを作成したときに、同一のパターンがx軸方向に少なくとも二回以上繰り返されることをいう。
ここで、同一のパターンが繰り返されるとは、実質的に同一のパターンが繰り返されていればよく、各パターンの周期、極大値及び極大値を与える周期の開始点からの変位、並びに、極小値及び極小値を与える周期の開始点からの変位が、全繰り返しパターン中のそれぞれの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、同一のパターンが繰り返されていることとする。
【0039】
また、上記のアスペクト比の比が周期性を示す方向は、拡散シート面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート面についてアスペクト比の比の分布を作成することにより特定することができる。
具体的には、アスペクト比の比の分布が図14に示すような畝状である場合には、周期性を示す方向は、図14に示すように、その畝に直交する方向である。アスペクト比の比の分布が図15に示すような配列されたドット状である場合には(これは、光源として例えば点光源が2次元的に配列されたものである場合に好ましく用いられる)、拡散シート面内の任意の方向でアスペクト比の比の周期的な分布を観察した場合に周期が極小となるような2方向(図15の実線・点線方向がこれに当たる)と、拡散シートに入射する光の量の分布の周期が極小となるような2方向が一致するように周期性を持たせるのが好ましい。
一般に、拡散シートと組み合せて使用される光源により照射される光の照度は、シートの形状が矩形である場合、拡散シートの一辺に平行な直線上や、格子上(正方格子、三角格子、六角格子等)に極大部、極小部が並ぶことが多いので、アスペクト比の比が周期的に変化する第一の方向は、シートの一辺に平行な方向や、シートの一辺となす角が30度、45度又は60度の方向に沿って生じていることが好ましい。
【0040】
さらに、本発明の拡散シートにおいては、面内のどこかに表面に凹凸構造を持つ部分があればよく、凹凸構造を持たない部分、すなわちシート表面が平滑になっている部分が存在していても良い。
また、前記アスペクト比を変化させる際、凹凸構造の個々の凹部又は凸部の深さ又は高さとピッチを両方変化させても良いし、深さ又は高さあるいはピッチどちらか一方だけを変化させ、もう一方を略一定としても良い。
ピッチを略一定としたほうが、凹凸構造の製造のし易さの点で好ましい。一方、深さ又は高さを略一定とした方が、拡散シート製造時にシート厚みが均一に出来るので、拡散シートの品位向上の観点では好ましい。
【0041】
ここで、特に光源が線状光源である光源ユニットに本発明の拡散シートを用いる場合、拡散シートの光学特性の変化は極端すぎない方が正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、拡散シートの形状が長方形である場合、その短辺方向を第一の方向、長辺方向を第二の方向としたときのアスペクト比の比は、0.005以上、200以下であることが好ましく、0.01以上100以下であることがより好ましく、0.02以上50以下であることがさらに好ましい。
さらに、アスペクト比の比がシート面内の全領域において、1以上200以下であると、さらに正面・斜め方向の輝度ムラ抑制効果が高いため好ましく、1以上100以下であることがより好ましく、1以上50以下であることがさらに好ましい。
【0042】
図14、15、16、17の上部は、本発明の拡散シートの一例のアスペクト比の比の分布図(俯瞰図)である。また、図14、15、16、17の下部は、俯瞰図中点線部におけるアスペクト比の比の分布図であり、横軸はシート面内の横方向の相対位置を表し、縦軸はアスペクト比の比を表す。
【0043】
本発明の拡散シート面内のアスペクト比の比分布は、階段状、直線状、曲線状、或いは直線と曲線の混合形状等であってもよく、それが厳密に階段状、直線状、曲線状であっても、そうでなくてもよい。つまり、アスペクト比の比の測定時のバラつきや製造時のバラつき等により、階段状、直線状、曲線状から若干はずれた形状であってもよい。
【0044】
具体例を例示すれば、アスペクト比の比は図14、図15、図16、図17、に示すように直線的に変化するだけでなくとも良く、曲線的に変化させても良い。例えば、図18に示すように正弦波のような分布でも良く、図19に示すように鋭く尖った凸部と滑らかな凹部を持つ分布でも良く、図20に示すようにピーク部が平坦になっている分布でも良く、図21に示すようにピーク部の平坦部中に凹みがある分布でも良い。
【0045】
本発明の拡散シート面内のアスペクト比の比の分布の周期は、本発明の拡散シートの入光面における照度分布の周期と略等しいことが、輝度ムラ低減の観点で好ましい。
【0046】
また、本発明の拡散シートの周期的なアスペクト比の比分布においては、図22に示すように分布中に存在する複数のピーク及び/又はボトムにおけるアスペクト比の比について、周期ごとに多少ばらつきがあっても良い。
【0047】
本発明の第二実施態様の拡散シートはいかなる方法によって製造してもよい。
例えば、シート上に、アスペクト比の比が異なる複数のエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって製造してもよい。この場合、アスペクト比の比の変化は段階的になる。また、シートのアスペクト比の比を周期的に順次変化させてもよい。
【0048】
また、本発明の拡散シート(第一の実施態様及び第二の実施態様)を拡散シート表面の凹凸構造によって実現する場合、凹凸構造はシートの入光面、出光面どちらにあっても、あるいは両方にあっても良いが、輝度向上、及び輝度ムラ軽減の観点から、主たる凹凸構造は出光面にあることが好ましく、入射面側が平滑面となっていることがより好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、入射面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0049】
次に、上述した本発明に係る拡散シート(第一の実施態様及び第二の実施態様)を用いた光源ユニットについて説明する。
図23(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの例を示す図である。本発明の拡散シートを備えた光源ユニットは、基本的には、二つ以上の光源と、前記光源の上方に配設された本発明の拡散シートとを具備する構成を採る。光源としては、冷陰極管(CCFL)などの線光源や、LED(発光ダイオード)、レーザーなどの点光源を用いることができる。
【0050】
また、光源ユニットにおいて、光源の配置によっては光源の位置に対応するような周期的な面内の光量分布が生じる場合、本発明の拡散シートの拡散角度比もしくはアスペクト比の比の分布の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とを略等しくすることが、光源ユニットにおける周期的な光量分布に合わせた拡散制御が可能になるため、正面方向の輝度ムラ、斜め輝度ムラ低減の観点で好ましい。図24にその一例を示す。照度分布の周期cと拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布の周期dとが等しくなっている。正面方向の輝度ムラ、斜め輝度ムラ抑制の観点から、拡散シート面内の第一の方向と第二の方向の拡散角度の比もしくは表面凹凸構造のアスペクト比の比が極大あるいは極小となる部分を、前記拡散シートの入光面における照度分布が極大あるいは極小となる部分と対応させる(すなわち、極大同士、極小同士、又は、極大と極小を対応させる)ことが、より効果的に正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、より好ましい。すなわち、図25、図26に例示するように、照度分布のピーク位置と拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布のピーク位置を、あるいは照度分布のピーク位置と拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布のボトム位置を合わせる。
【0051】
拡散シートの入光面における照度分布は、例えばELDIM社のEZContrastXL88などによって測定することができる。具体的には、本発明の拡散シートが設けられる光源ユニットを用意し、前記拡散シートだけを取り除き、拡散シートの入光面が位置する箇所に装置の焦点を定めて全方位輝度分布を測定し、その結果から積算光束量(Integrated Intensity)を得る、ということを面内測定対象範囲において繰り返すことで測定する。
【0052】
光源ユニットは、図27に示すように、光源の下方に反射シートを有していても良く、また、図28、図29、図30、図31に示すように、本発明の拡散シートと共に拡散板やレンズシートやプリズムシートや反射型偏光フィルムを設けても良い。
【0053】
反射シートとしては、光を反射させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を発泡させて内部に微細な空気の粒を入れシート状としたもの、2成分以上の樹脂を混合してシート状としたもの、屈折率の異なる樹脂層を積層したシート、などを用いることができる。また、前記反射シートは、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、表面に無機微粒子などを添加したものを用いることができる。反射シートは光を高効率で反射させるものであり、光源ユニットとして光の利用効率を高める場合に好ましく使用できる。光源ユニット中では光源の下方に設けることが好ましい。
【0054】
拡散板としては、光を拡散させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えばポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどに、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの拡散板は、光を拡散させ、下部光源の光を均一化させる効果がある。また、前記拡散板は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、前記有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。また、2成分以上の樹脂を混合し、延伸してシート状とした拡散板も用いることができる。拡散板は光をよく拡散させるものであり、光源ユニットとして出射光の輝度の面内均一性を高める場合に好ましく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、下方に設けることがより好ましい。
【0055】
レンズシートとしては、例えばアクリル系樹脂の球状ビーズがポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に塗布されたシートを用いることができる。また、他には紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に転写されたシートを用いることもできる。このようなレンズシートは、光を拡散させ均一化させる効果とともに、拡散された光を集光する機能を有する。これらのレンズシートと、本発明の拡散シートとを組み合わせて使用することにより、輝度ムラを軽減することができる。レンズシートは光源ユニットの出射光の輝度の面内均一性を高める効果と、正面輝度の向上効果を持つものであり、光源ユニットにおいてよく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、上方に設けることがより好ましい。
【0056】
プリズムシートとしては、例えばアレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートを用いることができる。プリズムシートは強い正面輝度向上効果を持つと共に、光源ユニット中での光のリサイクル効果を高め出射光の輝度の面内均一性を高める効果を持つものであり、光源ユニットにおいてよく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、上方に設けることがより好ましい。
【0057】
反射型偏光フィルムとしては、たとえば3M社のDBEFなどを用いることができる。反射型偏光フィルムは、併せて配置される液晶パネルにおいて使用される偏光成分のみを液晶パネルに供給し、不要な偏光成分は光源ユニット側に反射させて、再度液晶パネルにおいて利用可能な変更成分を生み出す効果を持ち、光源ユニットの光の利用効率を高めるために使用されるもので、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では光源ユニットを構成する光学シートの最上部に設けることが好ましい。
【0058】
本発明に関わる光源ユニットは、本発明の拡散シートを用いて他の配設構成、例えば図32や図33に示す配設構成を採用することができる。すなわち、図32に示すように、図28に示す構成の拡散シート上に、さらに、プリズムシート、レンズシート16をその順に積層しても良く、図33に示すように、図28に示す構成の拡散シート上に、さらに、複数の(ここでは3つの)レンズシートを積層しても良い。
【0059】
これらの光源ユニットは、本発明の光源ユニットに液晶表示パネルを配設して、液晶表示パネルに光を供給することで、液晶表示装置としても用いることができる。例えば、図36に示すように、図32に示す構成上に液晶表示パネルを配設して、液晶表示パネルに光を供給することで、液晶表示装置としても用いることができる。
【実施例】
【0060】
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において、反射シート及びアレイ状のプリズム配列構造を有するプリズムシートは、それぞれ、ソニー社製のBRAVIA JE1 32インチに使用されている反射シート、プリズムシートを使用し、レンズシートとしてはSKC社のマイクロレンズシート(顕微鏡俯瞰図:図34)を使用した。また、光源ユニットの光源として、BRAVIA KDL−32JE1のCCFL光源を用いた。正面輝度ムラは画面に対して垂直な方向から、斜め輝度ムラは、画面に対して垂直な方向に対し、ディスプレイ設置時の鉛直方向に20°の方向から、画面の中央付近を目視して確認することにより評価した。CCFLの周期に対応した輝度ムラがなければ○、ある場合は×と判定した。
【0061】
(実施例1)
図32に示すように、光源としてCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、本発明の拡散シート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心から拡散板までの距離zを14.6mm、CCFLの配置の周期を47.6mmとした。
本発明の拡散シートは、厚さ100μmのPET基材上の出光面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を持ち、拡散角度の比の分布と第一の方向及び第二の方向の向きが図35(上図)のようになっており、拡散角度の比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)の横方向の分布が図35(下図)に示すような周期が47.6mmの周期性を持つものであり、箇所ア(極小となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ9.9μm、第二方向のピッチ8.4μm、第一方向の高さ3.1μm、第二方向の高さ1.9μm、第一方向のアスペクト比0.30、第二方向のアスペクト比0.22、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度21度であり、箇所イ(極大となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ9.8μm、第二方向のピッチ53.1μm、第一方向の高さ2.8μm、第二方向の高さ1.1μm、第一方向のアスペクト比0.27、第二方向のアスペクト比0.02、第一方向の拡散角度19度、第二方向の拡散角度2度であるものを、箇所アが光源の直上(すなわち、照度が極大となる箇所)となるように配置して用いた。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
実施例1の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0062】
(実施例2)
図32に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、本発明の拡散シート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心から拡散板までの距離zを14.6mm、CCFLの配置の周期を47.6mmとした。
本発明の拡散シートは、厚さ100μmのPET基材上の出光面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を持ち、拡散角度の比の分布と第一の方向及び第二の方向の向きが図37(上図)のようになっており、第一方向と第二方向の拡散角度の比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)の横方向の分布が図37(下図)に示すような周期が47.6mmの周期性をもつものであり、箇所ア(極小となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ12.1μm、第二方向のピッチ9.8μm、第一方向の高さ2.9μm、第二方向の高さ2.4μm、第一方向のアスペクト比0.24、第二方向のアスペクト比0.24、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度18度であり、箇所イ(極大となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ10.4μm、第二方向のピッチ30.5μm、第一方向の高さ3.0μm、第二方向の高さ0.4μm、第一方向のアスペクト比0.29、第二方向のアスペクト比0.01、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度2度であるものを、箇所イを光源の直上(すなわち、照度が極大となる箇所)に配置するようにして用いた。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
実施例2の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0063】
(比較例1)
図39に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、SONY社BRAVIA 32” S2500に使用されている拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様であるレンズシート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例1の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
【0064】
(比較例2)
図40に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に持ち、シート全面において略30度の拡散角度(全方向)を持つ拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様である拡散シート(LSD30°、商品名、Luminit(株)製)、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例2の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例2の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0065】
(比較例3)
図40に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に持ち、シート全面において略60度の拡散角度(全方向)を持つ拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様である拡散シート(LSD60°、商品名、Luminit(株)製)、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例3の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例3の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを上記の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1の結果より、本発明の拡散シートは、シート面内においてシート面に垂直に光線を入射した場合に、シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比が、あるいは第一の方向におけるアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比Yとの比が周期的に変化することで、斜め方向の輝度ムラを抑制できていることが確認できた。
【0068】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における部材の材質、配置、形状などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、本発明は、各種照明装置の拡散シートとして使用できる。特に、液晶表示装置のような表示デバイスの拡散シートに有効である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡散シートに関する。特に、液晶表示装置等の後面照明(back lighting)に用いるのに適した拡散シートに関しする。とりわけ、光源ユニットに配設された際に、光源の数を減らしたり、光源ユニットの厚みを減らしても正面のみならず斜め方向の輝度ムラをも軽減させることのできる拡散シートに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶表示装置は、携帯電話、PDA端末、デジタルカメラ、テレビ、パーソナルコンピュータ用ディスプレイ、ノートパソコンなどの幅広い分野で利用されている。液晶表示装置においては、例えば、液晶表示パネルの背後に光源ユニットを配置し、この光源ユニットからの光を液晶表示パネルに供給することにより、画像を表示する。このような液晶表示装置に用いられる光源ユニットは、その表示画像を見やすくするために、液晶表示パネルに均一な光を供給するだけでなく、できるだけ多くの光を供給することが要求される。つまり、光源ユニットには、輝度の均一性に優れると共に高い輝度が得られるという光学特性が要求される。
【0003】
従来の光源ユニットは、例えば、液晶表示パネルに入射する光の分布をパネル全体にわたって均一にするために、全面均一な凹凸構造を形成した導光板或いは拡散板や、内部に拡散剤を含有した拡散板と、複数枚の光学シート(拡散シート、プリズムシート、反射型偏光シート)を組み合わせて用いる手法が用いられていた。しかしながら、近年、液晶表示装置の薄型化や省電力化の開発が加速し、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減が進められている。光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減により、光源ユニット内の光束量・光のベクトルのばらつきは格段に大きくなり、従来の全面均一な光学部材では、輝度ムラを軽減する効果が十分ではない。
【0004】
特許文献1にはレーザービームのスペックルによって感光性媒体に凹凸構造を記録し、パターン転写用の金型を製造し、この金型を用いて、直下型の大型液晶表示装置用の導光板表面に凹凸構造を形成したホログラム導光板において、前記ホログラムの模様の面積密度を制御する発明が開示されている(特許文献1の図41)。前記文献には、導光板の表面に、光源直上の位置に対応する領域のホログラムの模様の面積密度を、光源間に対応する領域の前記密度よりも高くすることによって輝度ムラを効果的に軽減できるとの記載がある。
また、例えばバイトにより切削した金型からの転写などで、拡散シート表面に曲率の異なるレンズ群あるいはプリズム列を形成し、拡散度合いを面内で変化させるという発明が開示されている(特開2007−3852号公報)。前記文献には、光源上には広拡散部位を、光源間には狭拡散部位を配置することにより輝度ムラを低減させることが出来る、という例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−23422号公報
【特許文献2】特開2007−3852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている導光板はいずれも、表面の各ホログラム模様を上方から観察したときの形状が、互いに相似であり、直交する2方向おける拡散角度の比が面内で均一となってしまうため、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減による光源ユニット内の光のベクトルのバラつきに対応できず、画面正面から見れば輝度ムラが低減されているが、斜めから見たときに輝度ムラが発生する、という問題がある。
【0007】
また、特許文献2に開示されている方法では、記載のある製造方法で製造可能なレンズ群あるいはプリズム列のような拡散シート表面の凹凸構造では、凹凸構造の変化が離散的となりかつ設計自由度が低いため、光源ユニットの厚さの低減や光源数の低減による光源ユニット内の光のベクトルのバラつきに対応することが困難であり、画面正面から見れば輝度ムラが低減されているが、斜めから見たときに輝度ムラが発生する、という問題がある。レンズ群あるいはプリズム列は大きさが数十μm以上であり、またその配列も規則的になるため、液晶パネルとの間でモアレ縞が発生するという問題もある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、斜め方向から見た輝度ムラを軽減させることのできる光源ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、点光源や線光源を用いた光源ユニットの輝度ムラについて鋭意検討した結果、
拡散シートの拡散角度比又はアスペクト比の比を調整することにより、輝度ムラを低減することが可能であることを見出した。
具体的には、光源から照射される光の照度が極大、極小となる箇所に、拡散角度比やアスペクト比の比が極大、極小となる箇所ができるだけ対応するような拡散シートを用いると、光源ユニットの輝度ムラが低減することを見出した。
これは、拡散シートに入射する光の強度−角度分布の形状が最も異なる部分が照度極大部と照度極小部であるので、拡散角度比が最も異なる極大部と極小部をこれに対応させるのが最も効果的に光を制御できるためである考えられる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、正面からだけでなく、斜め方向から見た輝度ムラの低減された光源ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図2】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図3】本発明の拡散シートの断面の一例を示す図である。
【図4】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図5】本発明の拡散シートの拡散角度比分布の一例を示す図である。
【図6】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図7】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図8】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図9】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図10】本発明の拡散シートの拡散角度比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図11】本発明の拡散シートの一例の概略図及びその一方向における拡散角度比の変化を示す図である。
【図12】本発明の拡散シートの一例の概略図及びその一方向における拡散角度比の変化を示す図である。
【図13】スペックルパターンを用いて形成された拡散角度比の方向によらず一定である凹凸構造の具体例と、拡散角度比が方向によって異なる凹凸構造の具体例を示す図である。
【図14】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図15】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図16】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図17】本発明の拡散シートのアスペクト比の比分布の一例を示す図である。
【図18】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図19】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図20】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図21】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図22】本発明の拡散シートのアスペクト比の比の周期的変化のパターンの一例を示す図である。
【図23】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図24】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図25】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図26】本発明の光源ユニットにおける、拡散シートの入光面における照度分布とアスペクト比の比の分布の周期の関係を示す図である。
【図27】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図28】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図29】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図30】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図31】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図32】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図33】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図34】実施例において使用したレンズシートの概略図である。
【図35】実施例1で使用した拡散シートの拡散角度比の分布を示す図である。
【図36】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図37】実施例7で使用した拡散シートの拡散角度比の分布を示す図である。
【図38】拡散角度を説明する図である。
【図39】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【図40】本発明の光源ユニットの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の第一の実施形態の拡散シートについて説明する。
本発明の拡散シートは、シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光の、シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比が、シート上の少なくとも一部分において周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有することを特徴とする。
【0012】
直下型の光源ユニット等に拡散シートを用いる場合、光源の配置によって面内の光量分布が周期的に不均一になることがあり、その場合、正面方向・斜め方向から観察した際に周期的な輝度ムラとして表れる。このような輝度ムラは、特に、光源ユニットを例えば液晶表示装置のバックライトとして用いた場合に問題となる。
本発明の拡散シートは、拡散シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比を拡散シート面内で周期的に変化させることにより、光の拡散を面内2軸でコントロールし、前述のように光量分布が不均一であっても、光源ユニットにおいて問題となる正面・斜め方向の輝度ムラを低減することができる。
【0013】
ここで、本発明における拡散角度とは、透過拡散光の出射角度をx軸、強度をy軸として透過光強度の出射角度に対する分布をとったときに、強度がピーク強度の半分となる出射角度(半値角)の2倍の角度(FWHM:Full Width Half Maximum)をいう(図38参照)。この拡散角度は、例えば日本電色工業株式会社製の変角光度計(GC−5000L)を用いて拡散シートに対して法線方向から拡散シートの凹凸面側に入射した光の透過光強度の出射角度に対する分布を測定することによって求めることができる。ここで、拡散シートに対する法線方向とは、拡散シートの水平面に対して垂直な方向(図3の矢印aで示した方向)である。拡散角度は、Photon.Inc のFar−field Profiler LD8900の測定面に光拡散を生じさせるための凹凸構造が形成された面側を外側にしてサンプルをおき、シート面に垂直にレーザーを照射して透過光強度の出射角度に対する分布を求めることによっても、測定可能である。
【0014】
そして、シート面内の第一の方向における拡散角度Aとは、前記透過光強度の出射角度に対する分布を、透過光出射点を含み、シートに対して垂直であって、かつ、シート面内の第一の方向に平行な面に出光される拡散光についてとったときに求められる拡散角度をいい、シート面内の第二の方向における拡散角度Bとは、前記透過光強度の出射角度に対する分布を、透過光出射点を含み、シートに対して垂直であって、かつ、シート面内の第二の方向に平行な面(すなわち、第一の方向に垂直な面)に出光される拡散光についてとったときに求められる拡散角度をいう。
【0015】
このとき、第一の方向は、面内に少なくとも1つあればよい。例えば、シートのある一辺に対する角度が0度でも、30度でも、60度でも、90度でも、これらの間の角度でも良く、前記拡散角度Aと前記拡散角度Bの比が拡散シート面内で周期的に変化するような第一の方向が少なくとも一つあれば良い。
例えば、シートの形状が矩形の場合には、第一の方向を一辺に平行な方向とすることができる。
【0016】
また、本発明において、「拡散角度が周期的に変化する」とは、拡散シート面上の一方向における変位をx、変位xにおける拡散角度をyとしてグラフを作成したときに、同一のパターンがx軸方向に少なくとも二回以上繰り返されることをいう。
ここで、同一のパターンが繰り返されるとは、実質的に同一のパターンが繰り返されていればよく、各パターンの周期、極大値及び極大値を与える周期の開始点からの変位、並びに、極小値及び極小値を与える周期の開始点からの変位が、それぞれ、全繰り返しパターンの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、同一のパターンが繰り返されていることとする。
【0017】
また、上記の拡散角度比が周期性を示す方向は、拡散シート面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート面について拡散角度比の分布を作成することにより特定することができる。
具体的には、拡散角度比分布が図1に示すような畝状である場合には、周期性を示す方向は、図1に示すように、その畝に直交する方向である。拡散角度比分布が図2に示すような配列されたドット状である場合には(これは、光源として例えば点光源が2次元的に配列されたものである場合に好ましく用いられる)、拡散シート面内の任意の方向で拡散角度比の周期的な分布を観察した場合に周期が極小となるような2方向(図2の実線・点線方向がこれに当たる)と、拡散シートに入射する光の量の分布の周期が極小となるような2方向が一致するように周期性を持たせるのが好ましい。
一般に、拡散シートと組み合せて使用される光源により照射される光の照度は、シートの形状が矩形である場合、拡散シートの一辺に平行な直線上や、格子上(正方格子、三角格子、六角格子等)に極大部、極小部が並ぶことが多いので、拡散角度比の周期的な変化は、シートの一辺に平行な方向や、シートの一辺となす各が30度、45度又は60度の方向に沿って生じていることが好ましい。
【0018】
さらに、本発明の拡散シートにおいては、面内のどこかに拡散能力を示す部分(すなわち、拡散角度が0度以上の部分)があればよく、拡散能力を持たない部分、例えばシート表面が平滑になっている部分、が存在していても良い。ここで、全領域における拡散角度が、0.1度〜120度の範囲内にある方が、輝度ムラの低減効果及び製造コストの観点から好ましい。なお、ここでいう拡散角度とは、測定対象となる点において測定される最大拡散角度とする。
【0019】
拡散シートの全領域における拡散角度は、製造コストの観点からは、90度以下であることがより好ましく、70度以下であることがさらに好ましく、50度以下であることが特に好ましい。また、全領域における拡散角度は、光の拡散を制御する効果を発揮するという観点からは、0.5度以上であることがより好ましく、1度以上であることがさらに好ましく、1.5度以上であることが特に好ましい。
【0020】
拡散シートの光学特性の変化は極端すぎない方が正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、拡散シートの形状が長方形である場合、その短辺方向を第一の方向、長辺方向を第二の方向としたときの拡散角度比は、シート面内の全領域において、0.005以上、200以下であることが好ましく、0.01以上100以下であることがより好ましく、0.02以上50以下であることがさらに好ましい。
さらに、拡散角度比がシート面内の全領域において1以上200以下であると、さらに正面・斜め方向の輝度ムラ抑制効果が高いため好ましく、1以上100以下であることがより好ましく、1以上50以下であることがさらに好ましい。
【0021】
図1、2、4、5の上部は、本発明の拡散シートの一例の拡散角度比分布図(俯瞰図)である。また、図3〜5の下部は各俯瞰図中の点線部における拡散角度比分布図であって、横軸はシート面内の横方向の相対位置、縦軸は前記シート面内の位置における拡散角度比を表す。
【0022】
本発明の拡散シート面内の拡散角度比は、面内の少なくとも一方向に沿って周期的に変化していればよい。具体的な分布パターンとしては、階段状、直線状、曲線状、或いは直線と曲線の混合形状等が挙げられ、周期的に繰り返されていれば、厳密に階段状、直線状、曲線状であっても、そうでなくてもよい。つまり、拡散角度の測定時のバラつきや製造時のバラつき等により、階段状、直線状、曲線状から若干はずれた形状であってもよい。
具体例を例示すれば、拡散角度比は図1、図2、図4、図5、に示すように直線的に変化するだけでなくとも良く、曲線的に変化させても良い。例えば、図6に示すように正弦波のような分布でも良く、図7に示すように鋭く尖った凸部と滑らかな凹部を持つ分布でも良く、図8に示すようにピーク部が平坦になっている分布でも良く、図9に示すようにピーク部の平坦部に凹みがあっても(極大値が2つあっても)良い。
【0023】
本発明の拡散シート面内の第一方向または第二方向における拡散角度比の分布の周期は、拡散シートの入光面における照度分布の周期と略等しいことが、輝度ムラ低減の観点で好ましい。
ここで、略等しいとは、両者の平均周期の差が、短い方の平均周期の10%以下(好ましくは8%以下、より好ましくは5%以下)であることをいう。
具体的には、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極大となり、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極小となることが好ましい。あるいは、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極大となり、拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所において、拡散シートの拡散角度比が極小となることが好ましい。
【0024】
また、本発明の拡散シートの周期的な拡散角度比分布においては、図10に示すように分布中に存在する拡散角度比の複数のピーク及び/又はボトムについて、周期ごとに多少ばらつきがあっても良い。
【0025】
本発明の拡散シートの拡散角度比の分布は、いかなる方法によって実現してもよい。
例えば、シート上に、拡散角度比が異なる複数のエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって製造してもよい。この場合、拡散角度比は段階的になる
また、シートの拡散角度比を周期的に連続的に変化させてもよい。
拡散角度比を連続的に変化させる方法としては、例えば、図11のように基材内部に基材とは屈折率の異なる二種の形状の粒子(たとえば球状粒子と楕円球状粒子)をそれぞれの含有比率を面内で変化させて実現してもよいし、図12のように、平均的な形状が変化するように表面に複数の微小な凹部又は凸部からなる凹凸構造を設けて実現しても良い。図11及び12において、右側に示した拡散角度比の分布図は、図面の矢印の方向における拡散角度比の分布を示す。表面に凹凸構造を設けて拡散シートと成したほうが、シートの厚みを薄くできる、拡散角度制御が容易になる、光源ユニットに組み込んだ場合により高い輝度ムラ解消効果を発揮する、という点で好ましい。凹凸構造とは、例えば、表面に複数の凹部又は凸部が設けられた構造である。凹部又は凸部の形状は、略円錐状、略球状、略楕円体状、略レンチキュラーレンズ状、略放物線状又はこれらの逆形状のいずれでもよく、各凹部又は凸部は、規則的に配列していても、不規則に配列していてもよい。また、凹部又は凸部間は連続的な曲面でつながっていてもよい。また、不規則な凹凸が連続的な曲面でつながっている擬似ランダム構造も、好ましく用いることができる。この擬似ランダム構造としては、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成される微細な3次元構造であることが好ましい。
なお、本発明において、拡散シート表面とは、拡散シートの側面のうち、面積が最も広い側面(一対の側面)をいう。また、本発明において、表面に凹凸構造を有する拡散シートは、単層層構造のもの(単体)であってもいいし、基材と、その上に形成された拡散層等の多層構造のもの(積層体)であってもよく、拡散シートが、基材と、その上に形成された拡散層を有する積層体である場合、凹凸構造は拡散層に形成することができる。
【0026】
拡散シート表面の凹凸構造は、例えば、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成することができる。干渉露光によるスペックルパターンを用いる微細な3次元構造の形成方法は、機械加工では困難であった10μm以下の微細な凹凸構造の形成に適している。特に、非平面スペックルを用いて凹凸を形成する方法は、拡散シート上の領域に応じて、拡散角度を変えるような場合に、適した製法である。また、マイクロレンズのような等方的な形状や、レンチキュラーレンズのような異方的な形状も容易に形成することができる。この凹凸構造は、モアレ抑制などの観点から、個々の凹部又は凸部の深さ又は高さ及びピッチが不規則であることが好ましい。
【0027】
拡散シートの表面の凹凸構造は、例えば拡散シート断面の走査型電子顕微鏡像や、レーザー共焦点顕微鏡により観察することができ、その観察像から、凹部又は凸部の深さ又は高さ、ピッチ及びアスペクト比等を読み取ることができる。図3に、本発明の拡散シートのシート水平面に対して垂直で、かつ、面内のある方向に平行な断面で切断したときの形状の一例の概略図を示す。個々の凹部又は凸部の断面における端部から端部までの水平距離wを該凹部又は凸部の当該方向におけるピッチとし、前記水平距離wの範囲における最大深さ又は高さlを該凹部又は凸部の当該方向における深さ又は高さとする。アスペクト比は、深さ又は高さlを幅wで割ることによって求めることができる。
【0028】
そして、第一の方向における凹凸構造のピッチ、深さ又は高さ、アスペクト比とは、それぞれ、測定点を含み、シート面に垂直でかつ第一の方向に平行な断面における、測定点を中心とする100μmの範囲に存在する凹部又は凸部のピッチ、深さ又は高さ及びアスペクト比の平均値をいう。
なお、平均値は、該当エリアから最低15個の凹部又は凸部を抽出して求めてもよい。
【0029】
干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に有し、面内において拡散角度比が周期的に変化するような拡散シートは、具体的には次のようにして製造することができる。
まず、予め干渉露光により、レーザー光をレンズやマスクを介して感光性材料やフォトレジストに照射し、拡散角度が位置によって変化するようにスペックルパターンを形成したサブマスタ型を作製する。レーザー照射システムを構成する部材間の距離やサイズを変えサブマスタ型のスペックルパターンの寸法、形状及び方向を調節することにより、拡散シート面に平行な直交する方向において異なる拡散角度をもつ凹凸構造を記録することができ、これを用いて製造される拡散シートの拡散角度を制御することができる。
【0030】
一般に、複数の凹部又は凸部からなる凹凸構造によって実現される拡散シートの拡散角度は、凹部又は凸部の平均サイズ及び形状に依存する。
各凹部又は凸部のサイズが小さいほど、凹部又は凸部から構成される凹凸構造を表面に有する拡散シートの拡散角度は大きくなる。
また、各凹部又は凸部の開口又は底面の形状が等方性であると、凹部又は凸部から構成される凹凸構造を表面に有する拡散シートの拡散角度は方向によらず均一となり、異方性のものであると、拡散角度が方向によって異なる(ただし、各凹部又は凸部が同じ方向に方向性をもち、同じ向きに配置されている場合)。具体的には、各凹部又は凸部スペックルの開口又は底面の形状が横方向に長い楕円であれば、この楕円が同じ向きに複数個配列された拡散シートの光拡散分布の形は縦方向に長い楕円となる。すなわち、縦方向の拡散角度が大きく、横方向の拡散角度が小さくなる。
シート上に、等方性の凹部又は凸部が形成されたエリアと、異方性の凹部又は凸部が形成されたエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって、拡散角度比が周期的に変化する(段階的)な拡散シートを製造することができる。
【0031】
このように拡散シートの拡散角度が位置、方向によって所望の値となるようにサブマスタ型のサイズ・形状を調整する。このサブマスタ型に電鋳などの方法で金属を被着してこの金属に凹凸パターンを転写してマスタ型を作製する。そして、光透過性樹脂層等に、上記マスタ型を用いて紫外線による賦形を行って光透過性樹脂層の光取り出し面にスペックルパターンを転写する。
【0032】
スペックルパターンを利用して、拡散角度を位置によって変えた拡散シートの製造方法については、その一例が特表2003−525472号公報(WO01/065469)に開示されている。具体的には、光源と、光源から投射された光の光路に設けられたサイズおよび形状可変の開口を備えたマスクと、光源から投射された光により生ずる拡散パタンを記録するためのプレートと、光の一部をブロックするためにマスクとプレートの間に設けられたブロッカーを用い、マスクの開口とブロッカーのサイズ及び形状と、各構成部材間の距離をプレートに拡散パタンを記録する位置によって変化させて作る。
たとえば
1.マスクの開口形状を縦長にすることで、プレート上に記録される凸部の底面の形状を横長の楕円にし、縦長の楕円拡散能を示す(直交する2方向の拡散角度が異なる)領域を形成する。
2.マスクの開口形状を正方形にすれば、プレート上に記録される凸部の底面の形状形状は等方になり、等方拡散能を示す(全方向で拡散角度が同一となる)領域を形成する。
これらの2種の条件を組み合せて、2種類の領域を周期的に形成すれば、本発明の拡散シート、すなわち面内で拡散角度比あるいは表面の凹凸形状のアスペクト比の比が周期的に変化する拡散シートが製造できる。具体的には、上記1.2.の条件で周期的に交互にプレート上に凸部を記録することで作ることが出来る。
【0033】
また、表面に凹凸構造を有する拡散シートの拡散角度は、各凹部又は凸部の形状だけでなく、凹凸構造のピッチ、深さ又は高さ、アスペクト比を変えて制御することもできる。具体的には、ピッチを小さくするほど、又は、高さを高くするほどアスペクト比が大きくなり、アスペクト比が大きくなるほど、拡散角度が大きくなる。
【0034】
株式会社キーエンス製の超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−9500)を用いて測定した干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造の例を図13(a),(b)、(c)に示す。
図13(a)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、いずれの方向においても、ピッチ6.0μm、高さ2.0μm、アスペクト比0.33であり、等方的な拡散能を有し、その拡散角度は全方位において40度である。図13(b)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、いずれの方向においても、ピッチ6.0μm、高さ1.2μm、アスペクト比0.2であり、等方的な拡散能を有し、すなわち、拡散角度は方向によらず一定であり、その拡散角度は全方位において20度である。
一方、図13(c)の構造を表面に持つ拡散シートの凹凸構造は、楕円拡散能を有するものであり、楕円形状の凸部がその長軸がシートの短辺に平行に揃って配置されている。長辺に平行な方向において、ピッチ6.7μm、高さ5.5μm、アスペクト比0.87であり、この方向の拡散角度は95度である。短辺に平行な方向において、ピッチ16.7μm、高さ5.0μm、アスペクト比0.29であり、この方向の拡散角度は35度である。
【0035】
次に、本発明の第二の実施形態の拡散シートについて説明する。
本発明の拡散シートの別の形態としては、基材と、該基材上に設けられた凹凸構造とを備えた拡散シートであって、拡散シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yとの比が拡散シート面の少なくとも一部で周期的に変化する方向を少なくとも1つ有するものもある。
【0036】
第一の方向におけるアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比Yとの比が拡散シート面内で周期的に変化することにより、光の拡散を面内2軸でコントロールでき、前述のように光量分布が不均一であっても、光源ユニットにおいて問題となる正面・斜め方向の輝度ムラを低減することができる。
【0037】
このとき、第一の方向はシート面内に少なくとも1つあればよい。例えば、シートのある一辺に対する角度が0度でも、30度でも、60度でも、90度でも、これらの間の角度でも良く、前記平均アスペクト比Xと前記平均アスペクト比Yの比が拡散シート面内で周期的に変化するような第一の方向が少なくとも一つあれば良い。
例えば、シートの形状が矩形の場合には、第一の方向を一辺に平行な方向とすることができる。
【0038】
また、本発明において、「アスペクト比の比が周期的に変化する」とは、拡散シート面上の一方向における変位をx、変位xにおけるアスペクト比の比をyとしてグラフを作成したときに、同一のパターンがx軸方向に少なくとも二回以上繰り返されることをいう。
ここで、同一のパターンが繰り返されるとは、実質的に同一のパターンが繰り返されていればよく、各パターンの周期、極大値及び極大値を与える周期の開始点からの変位、並びに、極小値及び極小値を与える周期の開始点からの変位が、全繰り返しパターン中のそれぞれの平均値の±15%以内(好ましくは10%以内、より好ましくは5%以内)の範囲内にあれば、同一のパターンが繰り返されていることとする。
【0039】
また、上記のアスペクト比の比が周期性を示す方向は、拡散シート面内に少なくとも一つあれば良く、拡散シート面についてアスペクト比の比の分布を作成することにより特定することができる。
具体的には、アスペクト比の比の分布が図14に示すような畝状である場合には、周期性を示す方向は、図14に示すように、その畝に直交する方向である。アスペクト比の比の分布が図15に示すような配列されたドット状である場合には(これは、光源として例えば点光源が2次元的に配列されたものである場合に好ましく用いられる)、拡散シート面内の任意の方向でアスペクト比の比の周期的な分布を観察した場合に周期が極小となるような2方向(図15の実線・点線方向がこれに当たる)と、拡散シートに入射する光の量の分布の周期が極小となるような2方向が一致するように周期性を持たせるのが好ましい。
一般に、拡散シートと組み合せて使用される光源により照射される光の照度は、シートの形状が矩形である場合、拡散シートの一辺に平行な直線上や、格子上(正方格子、三角格子、六角格子等)に極大部、極小部が並ぶことが多いので、アスペクト比の比が周期的に変化する第一の方向は、シートの一辺に平行な方向や、シートの一辺となす角が30度、45度又は60度の方向に沿って生じていることが好ましい。
【0040】
さらに、本発明の拡散シートにおいては、面内のどこかに表面に凹凸構造を持つ部分があればよく、凹凸構造を持たない部分、すなわちシート表面が平滑になっている部分が存在していても良い。
また、前記アスペクト比を変化させる際、凹凸構造の個々の凹部又は凸部の深さ又は高さとピッチを両方変化させても良いし、深さ又は高さあるいはピッチどちらか一方だけを変化させ、もう一方を略一定としても良い。
ピッチを略一定としたほうが、凹凸構造の製造のし易さの点で好ましい。一方、深さ又は高さを略一定とした方が、拡散シート製造時にシート厚みが均一に出来るので、拡散シートの品位向上の観点では好ましい。
【0041】
ここで、特に光源が線状光源である光源ユニットに本発明の拡散シートを用いる場合、拡散シートの光学特性の変化は極端すぎない方が正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、拡散シートの形状が長方形である場合、その短辺方向を第一の方向、長辺方向を第二の方向としたときのアスペクト比の比は、0.005以上、200以下であることが好ましく、0.01以上100以下であることがより好ましく、0.02以上50以下であることがさらに好ましい。
さらに、アスペクト比の比がシート面内の全領域において、1以上200以下であると、さらに正面・斜め方向の輝度ムラ抑制効果が高いため好ましく、1以上100以下であることがより好ましく、1以上50以下であることがさらに好ましい。
【0042】
図14、15、16、17の上部は、本発明の拡散シートの一例のアスペクト比の比の分布図(俯瞰図)である。また、図14、15、16、17の下部は、俯瞰図中点線部におけるアスペクト比の比の分布図であり、横軸はシート面内の横方向の相対位置を表し、縦軸はアスペクト比の比を表す。
【0043】
本発明の拡散シート面内のアスペクト比の比分布は、階段状、直線状、曲線状、或いは直線と曲線の混合形状等であってもよく、それが厳密に階段状、直線状、曲線状であっても、そうでなくてもよい。つまり、アスペクト比の比の測定時のバラつきや製造時のバラつき等により、階段状、直線状、曲線状から若干はずれた形状であってもよい。
【0044】
具体例を例示すれば、アスペクト比の比は図14、図15、図16、図17、に示すように直線的に変化するだけでなくとも良く、曲線的に変化させても良い。例えば、図18に示すように正弦波のような分布でも良く、図19に示すように鋭く尖った凸部と滑らかな凹部を持つ分布でも良く、図20に示すようにピーク部が平坦になっている分布でも良く、図21に示すようにピーク部の平坦部中に凹みがある分布でも良い。
【0045】
本発明の拡散シート面内のアスペクト比の比の分布の周期は、本発明の拡散シートの入光面における照度分布の周期と略等しいことが、輝度ムラ低減の観点で好ましい。
【0046】
また、本発明の拡散シートの周期的なアスペクト比の比分布においては、図22に示すように分布中に存在する複数のピーク及び/又はボトムにおけるアスペクト比の比について、周期ごとに多少ばらつきがあっても良い。
【0047】
本発明の第二実施態様の拡散シートはいかなる方法によって製造してもよい。
例えば、シート上に、アスペクト比の比が異なる複数のエリアを、少なくとも一方向に沿って周期的に配置することによって製造してもよい。この場合、アスペクト比の比の変化は段階的になる。また、シートのアスペクト比の比を周期的に順次変化させてもよい。
【0048】
また、本発明の拡散シート(第一の実施態様及び第二の実施態様)を拡散シート表面の凹凸構造によって実現する場合、凹凸構造はシートの入光面、出光面どちらにあっても、あるいは両方にあっても良いが、輝度向上、及び輝度ムラ軽減の観点から、主たる凹凸構造は出光面にあることが好ましく、入射面側が平滑面となっていることがより好ましい。なお、一般に拡散シートを積層する場合等に、傷つき防止のため、平滑性を失わない範囲で、入射面に極微量のビーズを塗布する場合がある。このような場合も平滑面に含まれるものとする。
【0049】
次に、上述した本発明に係る拡散シート(第一の実施態様及び第二の実施態様)を用いた光源ユニットについて説明する。
図23(a),(b)は、本発明の実施の形態に係る光源ユニットの例を示す図である。本発明の拡散シートを備えた光源ユニットは、基本的には、二つ以上の光源と、前記光源の上方に配設された本発明の拡散シートとを具備する構成を採る。光源としては、冷陰極管(CCFL)などの線光源や、LED(発光ダイオード)、レーザーなどの点光源を用いることができる。
【0050】
また、光源ユニットにおいて、光源の配置によっては光源の位置に対応するような周期的な面内の光量分布が生じる場合、本発明の拡散シートの拡散角度比もしくはアスペクト比の比の分布の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とを略等しくすることが、光源ユニットにおける周期的な光量分布に合わせた拡散制御が可能になるため、正面方向の輝度ムラ、斜め輝度ムラ低減の観点で好ましい。図24にその一例を示す。照度分布の周期cと拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布の周期dとが等しくなっている。正面方向の輝度ムラ、斜め輝度ムラ抑制の観点から、拡散シート面内の第一の方向と第二の方向の拡散角度の比もしくは表面凹凸構造のアスペクト比の比が極大あるいは極小となる部分を、前記拡散シートの入光面における照度分布が極大あるいは極小となる部分と対応させる(すなわち、極大同士、極小同士、又は、極大と極小を対応させる)ことが、より効果的に正面・斜め方向の輝度ムラを抑制できるため、より好ましい。すなわち、図25、図26に例示するように、照度分布のピーク位置と拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布のピーク位置を、あるいは照度分布のピーク位置と拡散角度比あるいは凹凸構造のアスペクト比の比の分布のボトム位置を合わせる。
【0051】
拡散シートの入光面における照度分布は、例えばELDIM社のEZContrastXL88などによって測定することができる。具体的には、本発明の拡散シートが設けられる光源ユニットを用意し、前記拡散シートだけを取り除き、拡散シートの入光面が位置する箇所に装置の焦点を定めて全方位輝度分布を測定し、その結果から積算光束量(Integrated Intensity)を得る、ということを面内測定対象範囲において繰り返すことで測定する。
【0052】
光源ユニットは、図27に示すように、光源の下方に反射シートを有していても良く、また、図28、図29、図30、図31に示すように、本発明の拡散シートと共に拡散板やレンズシートやプリズムシートや反射型偏光フィルムを設けても良い。
【0053】
反射シートとしては、光を反射させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えば、ポリエステル、ポリカーボネートなどの樹脂を発泡させて内部に微細な空気の粒を入れシート状としたもの、2成分以上の樹脂を混合してシート状としたもの、屈折率の異なる樹脂層を積層したシート、などを用いることができる。また、前記反射シートは、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、表面に無機微粒子などを添加したものを用いることができる。反射シートは光を高効率で反射させるものであり、光源ユニットとして光の利用効率を高める場合に好ましく使用できる。光源ユニット中では光源の下方に設けることが好ましい。
【0054】
拡散板としては、光を拡散させることのできるものであれば、様々なものを用いることができる。例えばポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどに、光を拡散させる効果がある有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。これらの拡散板は、光を拡散させ、下部光源の光を均一化させる効果がある。また、前記拡散板は、表面に凹凸形状が形成されていても良い。これらには、必要に応じて、前記有機ポリマーや無機微粒子を添加したものを用いることができる。また、2成分以上の樹脂を混合し、延伸してシート状とした拡散板も用いることができる。拡散板は光をよく拡散させるものであり、光源ユニットとして出射光の輝度の面内均一性を高める場合に好ましく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、下方に設けることがより好ましい。
【0055】
レンズシートとしては、例えばアクリル系樹脂の球状ビーズがポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に塗布されたシートを用いることができる。また、他には紫外線硬化樹脂による微細な凹凸構造がポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、或いはポリカーボネート等のシート上に転写されたシートを用いることもできる。このようなレンズシートは、光を拡散させ均一化させる効果とともに、拡散された光を集光する機能を有する。これらのレンズシートと、本発明の拡散シートとを組み合わせて使用することにより、輝度ムラを軽減することができる。レンズシートは光源ユニットの出射光の輝度の面内均一性を高める効果と、正面輝度の向上効果を持つものであり、光源ユニットにおいてよく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、上方に設けることがより好ましい。
【0056】
プリズムシートとしては、例えばアレイ状のプリズム配列構造を有する光学シートを用いることができる。プリズムシートは強い正面輝度向上効果を持つと共に、光源ユニット中での光のリサイクル効果を高め出射光の輝度の面内均一性を高める効果を持つものであり、光源ユニットにおいてよく使用され、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では本発明の拡散シートの上方・下方に設けることが出来るが、本発明の拡散シートの機能発揮の観点で、上方に設けることがより好ましい。
【0057】
反射型偏光フィルムとしては、たとえば3M社のDBEFなどを用いることができる。反射型偏光フィルムは、併せて配置される液晶パネルにおいて使用される偏光成分のみを液晶パネルに供給し、不要な偏光成分は光源ユニット側に反射させて、再度液晶パネルにおいて利用可能な変更成分を生み出す効果を持ち、光源ユニットの光の利用効率を高めるために使用されるもので、本発明の光源ユニットにも好ましく使用できる。光源ユニット中では光源ユニットを構成する光学シートの最上部に設けることが好ましい。
【0058】
本発明に関わる光源ユニットは、本発明の拡散シートを用いて他の配設構成、例えば図32や図33に示す配設構成を採用することができる。すなわち、図32に示すように、図28に示す構成の拡散シート上に、さらに、プリズムシート、レンズシート16をその順に積層しても良く、図33に示すように、図28に示す構成の拡散シート上に、さらに、複数の(ここでは3つの)レンズシートを積層しても良い。
【0059】
これらの光源ユニットは、本発明の光源ユニットに液晶表示パネルを配設して、液晶表示パネルに光を供給することで、液晶表示装置としても用いることができる。例えば、図36に示すように、図32に示す構成上に液晶表示パネルを配設して、液晶表示パネルに光を供給することで、液晶表示装置としても用いることができる。
【実施例】
【0060】
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において、反射シート及びアレイ状のプリズム配列構造を有するプリズムシートは、それぞれ、ソニー社製のBRAVIA JE1 32インチに使用されている反射シート、プリズムシートを使用し、レンズシートとしてはSKC社のマイクロレンズシート(顕微鏡俯瞰図:図34)を使用した。また、光源ユニットの光源として、BRAVIA KDL−32JE1のCCFL光源を用いた。正面輝度ムラは画面に対して垂直な方向から、斜め輝度ムラは、画面に対して垂直な方向に対し、ディスプレイ設置時の鉛直方向に20°の方向から、画面の中央付近を目視して確認することにより評価した。CCFLの周期に対応した輝度ムラがなければ○、ある場合は×と判定した。
【0061】
(実施例1)
図32に示すように、光源としてCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、本発明の拡散シート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心から拡散板までの距離zを14.6mm、CCFLの配置の周期を47.6mmとした。
本発明の拡散シートは、厚さ100μmのPET基材上の出光面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を持ち、拡散角度の比の分布と第一の方向及び第二の方向の向きが図35(上図)のようになっており、拡散角度の比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)の横方向の分布が図35(下図)に示すような周期が47.6mmの周期性を持つものであり、箇所ア(極小となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ9.9μm、第二方向のピッチ8.4μm、第一方向の高さ3.1μm、第二方向の高さ1.9μm、第一方向のアスペクト比0.30、第二方向のアスペクト比0.22、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度21度であり、箇所イ(極大となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ9.8μm、第二方向のピッチ53.1μm、第一方向の高さ2.8μm、第二方向の高さ1.1μm、第一方向のアスペクト比0.27、第二方向のアスペクト比0.02、第一方向の拡散角度19度、第二方向の拡散角度2度であるものを、箇所アが光源の直上(すなわち、照度が極大となる箇所)となるように配置して用いた。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
実施例1の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0062】
(実施例2)
図32に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、本発明の拡散シート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、実施例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心から拡散板までの距離zを14.6mm、CCFLの配置の周期を47.6mmとした。
本発明の拡散シートは、厚さ100μmのPET基材上の出光面に干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を持ち、拡散角度の比の分布と第一の方向及び第二の方向の向きが図37(上図)のようになっており、第一方向と第二方向の拡散角度の比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)の横方向の分布が図37(下図)に示すような周期が47.6mmの周期性をもつものであり、箇所ア(極小となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ12.1μm、第二方向のピッチ9.8μm、第一方向の高さ2.9μm、第二方向の高さ2.4μm、第一方向のアスペクト比0.24、第二方向のアスペクト比0.24、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度18度であり、箇所イ(極大となる箇所)の表面の凹凸構造が、第一方向のピッチ10.4μm、第二方向のピッチ30.5μm、第一方向の高さ3.0μm、第二方向の高さ0.4μm、第一方向のアスペクト比0.29、第二方向のアスペクト比0.01、第一方向の拡散角度25度、第二方向の拡散角度2度であるものを、箇所イを光源の直上(すなわち、照度が極大となる箇所)に配置するようにして用いた。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
実施例2の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0063】
(比較例1)
図39に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、SONY社BRAVIA 32” S2500に使用されている拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様であるレンズシート、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例1の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例1の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
【0064】
(比較例2)
図40に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に持ち、シート全面において略30度の拡散角度(全方向)を持つ拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様である拡散シート(LSD30°、商品名、Luminit(株)製)、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例2の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例2の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを前述の方法で評価した。その結果を下記表1に示す。
【0065】
(比較例3)
図40に示すように、光源にCCFLを用い、光源下方に反射シートを、光源上方に拡散板、干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成された凹凸構造を表面に持ち、シート全面において略60度の拡散角度(全方向)を持つ拡散角度比及びアスペクト比の比が面内において一様である拡散シート(LSD60°、商品名、Luminit(株)製)、プリズムシート、レンズシートをこの順で配置し、比較例3の光源ユニットを構成した。ここで、CCFLの中心から反射シートまでの距離z1を3.7mm、CCFLの中心からDPまでの距離zを14.6mm、CCFLの周期を47.6mmとした。
また、拡散板は厚さ1.5mmのポリスチレン製で、出光面に高さ130μm、ピッチ320μmのレンチキュラーレンズが、CCFL光源の長手方向と平行方向に多数形成されているものを用いた。
比較例3の光源ユニットにおける正面及び斜め輝度ムラを上記の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1の結果より、本発明の拡散シートは、シート面内においてシート面に垂直に光線を入射した場合に、シート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bとの比が、あるいは第一の方向におけるアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比Yとの比が周期的に変化することで、斜め方向の輝度ムラを抑制できていることが確認できた。
【0068】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における部材の材質、配置、形状などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、本発明は、各種照明装置の拡散シートとして使用できる。特に、液晶表示装置のような表示デバイスの拡散シートに有効である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向いの拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【請求項2】
矩形の形状を有し、
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内のシートの一辺に平行な方向(第一の方向)における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向の拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する、拡散シート。
【請求項3】
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光の拡散角度がシート面内の全領域において0.1°から120°の範囲にある、請求項1又は2に記載の拡散シート。
【請求項4】
形状が長方形であり、その長辺方向を第一の方向、短辺方向を第二の方向としたときの前記拡散角度比がシート面内の全領域において1以上200以下である、請求項1〜3いずれかに記載の拡散シート。
【請求項5】
表面が曲面形状を有する凹部又は凸部が複数形成された凹凸構造を有する、請求項1〜4いずれかに記載の拡散シート。
【請求項6】
前記凹凸構造が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成されたものである、請求項5に記載の拡散シート。
【請求項7】
表面に凹凸構造を備えた拡散シートであって、
シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(アスペクト比の比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【請求項8】
矩形の形状を有し、
シートの一辺に平行な方向(第一の方向)における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(拡散角度比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する、拡散シート。
【請求項9】
形状が長方形であり、その長辺方向を第一の方向、短辺方向を第二の方向としたときの、前記アスペクト比の比がシート面内の全領域において1以上200以下である、請求項7又は8に記載の拡散シート。
【請求項10】
前記凹凸構造が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成されたものである、請求項7〜9いずれかに記載の拡散シート。
【請求項11】
シート面内の前記凹凸構造の平均高さ又は深さが略一定である、請求項7〜10のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項12】
シート面内の少なくとも一つの方向について、前記凹凸構造の平均ピッチが略一定である、
請求項7〜10いずれかに記載の拡散シート。
【請求項13】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される請求項1〜12いずれかに記載の拡散シートと、を備えた光源ユニット。
【請求項14】
前記光源が線状光源である、請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項15】
前記光源は点状光源である、請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項16】
)
前記拡散シートの拡散角度比分布の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とが略等しい、請求項13〜15いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項17】
前記拡散シートの凹凸構造のアスペクト比の比の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とが略等しい、請求項13〜16のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項18】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される拡散シートとを備えた光源ユニットであって、以下の条件1、2のいずれか一方又は両方を満たす光源ユニット:
条件1.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートの拡散角度比が極大又は極小となる、
条件2.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートの拡散角度比が極小又は極大となる。
ただし、拡散角度比とは、シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)をいうものとする。
【請求項19】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される拡散シートとを備えた光源ユニットであって、以下の条件a、bのいずれか一方又は両方を満たす光源ユニット:
条件a.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートのアスペクト比の比が極大又は極小となる、
条件b.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートのアスペクト比の比が極小又は極大となる。
ただし、アスペクト比の比とは、シート面内の第一の方向における平均アスペクト比と、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比の比(第一の方向の平均アスペクト比/第二の方向の平均アスペクト比)をいうものとする。
【請求項20】
前記光源の下方に配置された反射シートをさらに具備する、請求項13〜19いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項21】
拡散板をさらに具備する、請求項13〜20いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項22】
レンズシートをさらに具備する、請求項13〜21のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項23】
プリズムシートをさらに具備する、請求項13〜22のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項24】
反射型偏光フィルムをさらに具備する、請求項13〜23のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項25】
液晶表示パネルと、請求項13〜24のいずれかに記載の光源ユニットと、を備えた液晶表示装置。
【請求項1】
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向いの拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【請求項2】
矩形の形状を有し、
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内のシートの一辺に平行な方向(第一の方向)における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(拡散角度比=(第一の方向の拡散角度A)/(第二の方向の拡散角度B))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する、拡散シート。
【請求項3】
シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光の拡散角度がシート面内の全領域において0.1°から120°の範囲にある、請求項1又は2に記載の拡散シート。
【請求項4】
形状が長方形であり、その長辺方向を第一の方向、短辺方向を第二の方向としたときの前記拡散角度比がシート面内の全領域において1以上200以下である、請求項1〜3いずれかに記載の拡散シート。
【請求項5】
表面が曲面形状を有する凹部又は凸部が複数形成された凹凸構造を有する、請求項1〜4いずれかに記載の拡散シート。
【請求項6】
前記凹凸構造が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成されたものである、請求項5に記載の拡散シート。
【請求項7】
表面に凹凸構造を備えた拡散シートであって、
シート面内の第一の方向における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(アスペクト比の比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する第一の方向を少なくとも1つ有する拡散シート。
【請求項8】
矩形の形状を有し、
シートの一辺に平行な方向(第一の方向)における凹凸構造のアスペクト比Xと、前記第一の方向に直交する第二の方向における凹凸構造のアスペクト比Yの比(拡散角度比=(第一の方向のアスペクト比X)/(第二の方向のアスペクト比Y))が、少なくともシートの一部分において略周期的に変化する、拡散シート。
【請求項9】
形状が長方形であり、その長辺方向を第一の方向、短辺方向を第二の方向としたときの、前記アスペクト比の比がシート面内の全領域において1以上200以下である、請求項7又は8に記載の拡散シート。
【請求項10】
前記凹凸構造が干渉露光によるスペックルパターンを用いて形成されたものである、請求項7〜9いずれかに記載の拡散シート。
【請求項11】
シート面内の前記凹凸構造の平均高さ又は深さが略一定である、請求項7〜10のいずれかに記載の拡散シート。
【請求項12】
シート面内の少なくとも一つの方向について、前記凹凸構造の平均ピッチが略一定である、
請求項7〜10いずれかに記載の拡散シート。
【請求項13】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される請求項1〜12いずれかに記載の拡散シートと、を備えた光源ユニット。
【請求項14】
前記光源が線状光源である、請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項15】
前記光源は点状光源である、請求項13に記載の光源ユニット。
【請求項16】
)
前記拡散シートの拡散角度比分布の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とが略等しい、請求項13〜15いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項17】
前記拡散シートの凹凸構造のアスペクト比の比の周期と、前記拡散シートの入光面における照度分布の周期とが略等しい、請求項13〜16のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項18】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される拡散シートとを備えた光源ユニットであって、以下の条件1、2のいずれか一方又は両方を満たす光源ユニット:
条件1.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートの拡散角度比が極大又は極小となる、
条件2.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートの拡散角度比が極小又は極大となる。
ただし、拡散角度比とは、シート面に対して垂直に光線を入射させたときにシートから出光される拡散光のシート面内の第一の方向における拡散角度Aと、前記第一の方向に直交する第二の方向における拡散角度Bの比(第一の方向の拡散角度A/第二の方向の拡散角度B)をいうものとする。
【請求項19】
2つ以上の光源と、該光源の上方に配設される拡散シートとを備えた光源ユニットであって、以下の条件a、bのいずれか一方又は両方を満たす光源ユニット:
条件a.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極大となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートのアスペクト比の比が極大又は極小となる、
条件b.前記拡散シートが前記光源から受ける光の照度分布が極小となる箇所のうち少なくとも一箇所において、前記拡散シートのアスペクト比の比が極小又は極大となる。
ただし、アスペクト比の比とは、シート面内の第一の方向における平均アスペクト比と、前記第一の方向に直交する第二の方向におけるアスペクト比の比(第一の方向の平均アスペクト比/第二の方向の平均アスペクト比)をいうものとする。
【請求項20】
前記光源の下方に配置された反射シートをさらに具備する、請求項13〜19いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項21】
拡散板をさらに具備する、請求項13〜20いずれかに記載の光源ユニット。
【請求項22】
レンズシートをさらに具備する、請求項13〜21のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項23】
プリズムシートをさらに具備する、請求項13〜22のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項24】
反射型偏光フィルムをさらに具備する、請求項13〜23のいずれかに記載の光源ユニット。
【請求項25】
液晶表示パネルと、請求項13〜24のいずれかに記載の光源ユニットと、を備えた液晶表示装置。
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図24】
【図25】
【図26】
【図38】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図22】
【図23】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図39】
【図40】
【図8】
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【図10】
【図18】
【図19】
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【図21】
【図24】
【図25】
【図26】
【図38】
【図1】
【図2】
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【図22】
【図23】
【図27】
【図28】
【図29】
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【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図39】
【図40】
【公開番号】特開2011−22266(P2011−22266A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165736(P2009−165736)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】
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