説明

採光用ガラス

【課題】本発明は、ガラスの持つ鮮明感や透明感、及び採光性を持たせつつ視線遮蔽機能を備えた採光用ガラスを提供する。
【解決手段】実施の形態の採光用ガラス10は、少なくとも2枚のガラス板12、14を、透明又は半透明の中間媒体16を介して接合することにより構成される。そして、ガラス板12の小口面12Aを、面構造体18の一方の面20に形成されたスリット22から露出し、ガラス板14の小口面14Bを、面構造体18の他方の面24に形成されたスリット26から露出する。これにより、採光用ガラス10によれば、採光用ガラス10の小口面10Aに正対し、ガラス板12の小口面12Aを直視しても、角度的に透過に比べて反射の割合が非常に高くなるので、採光用ガラス10の反対側はほとんど見えず視線遮蔽効果が得られる。また、小口面14Bに対してある程度以上傾斜した方向から入射した光は、小口面12Aから入射と同じ傾斜角度で出射され、透過する光量も十分あるため採光性は維持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は採光用ガラスに係り、特に建築物の木造壁面、コンクリート壁面、ドア等の面構造体に形成されたスリットにその小口面が露出される採光用ガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の木造壁面、コンクリート壁面、ドア等の面構造体に貫通したスリットを形成し、このスリットに一枚のガラス板の小口面を嵌合した採光用ガラスが非特許文献1に掲載されている。
【0003】
この採光用ガラスによれば、昼間であれば建築物の外側の外光(日光)を建築物の内側に取り入れることができ、夜間であれば建築物の内側の照明光を建築物の外側に照明光として利用することができる。
【非特許文献1】MY HOME 100sen vol.2(扶桑社 発行年月2008年2月)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の一枚のガラス板からなる採光用ガラスでは、採光用ガラスの小口面と正対した際における直視による透視性がよく、面構造体を挟んで一方側から他方側がはっきりと見えるため、プライバシー保護の観点から視線遮蔽機能が要求されていた。
【0005】
そこで、ガラスの小口面をブラスト加工等により粗面加工すれば採光用ガラスに視線遮蔽機能を持たせることができるが、ガラスの持つ鮮明感や透明感が無くなり採光用ガラスの特質を発揮できず問題があった。
【0006】
また、ガラスの小口面をカーテンで覆えば視線遮蔽はできるが、ガラスの持つ鮮明感や透明感が無くなり採光用ガラスの特質を発揮できず、また、採光性が著しく低下し、さらに意匠性を害するという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ガラスの持つ鮮明感や透明感、及び採光性を持たせつつ視線遮蔽機能を備えた採光用ガラスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、面構造体の内部に組み込まれる採光用ガラスであって、少なくとも2枚のガラス板が、透明又は半透明の中間媒体を介して、対向する2辺部の各々の小口面が段違いになるように接合され、前記対向する2辺部のうち一方の辺部において、前記2枚のガラス板のうち他方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した一方のガラス板の小口面が、前記面構造体の一方の面に形成されたスリットから露出され、前記対向する2辺部のうち他方の辺部において、前記2枚のガラス板のうち一方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した他方のガラス板の小口面が、前記面構造体の他方の面に形成されたスリットから露出されることを特徴とする採光用ガラスを提供する。
【0009】
ここでガラスの特性について説明すると、通常のガラスの屈折率は約1.52であり、一方で空気の屈折率は約1である。これを前提としてガラス板の小口面から光が入射した場合、屈折角は最大で約41度である。すなわち、小口面において限りなく真横に近い角度から光が入射したときの屈折角は約41度となり、この光がガラス板の側面に当たったときの入射角度は49度以上となる。この場合、ガラス板と空気との屈折率の関係から、前記光はガラス板の側面で全反射する。すなわち、ガラス板の側面から小口面の外側を見ることはできない。ここで、ガラス板の側面とは、小口面に対して直交する方向に存在する面積の大きい面を指す。
【0010】
ところで、ガラス板の側面に、1.15以上の屈折率(好ましくは1.3〜1.7)を持つ透明又は反透明の中間媒体を密着させると、小口面から入った光の一部がガラス板の側面から透過し、残りの光が側面で反射する。すなわち、ガラス板の中間媒体が密着された側面から小口面の外側を見ることができる。
【0011】
この原理を利用し、本発明の採光用ガラスは、少なくとも2枚のガラス板を、透明又は半透明の中間媒体を介して、対向する2辺部の各々の小口面が段違いになるように接合し、対向する2辺部のうち一方の辺部において、2枚のガラス板のうち他方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した一方のガラス板の小口面を、面構造体の一方の面に形成されたスリットから露出し、対向する2辺部のうち他方の辺部において、2枚のガラス板のうち一方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した他方のガラス板の小口面を、面構造体の他方の面に形成されたスリットから露出する。
【0012】
かかる構造の採光用ガラスによれば、採光用ガラスの小口面に正対し、例えば一方のガラス板の小口面を直視しても、角度的に透過に比べて反射の割合が非常に高く、他方のガラスへ透過する光量が非常に少ないため、他方のガラスの小口面の外側はほとんど見えない。
【0013】
したがって、本発明の採光用ガラスによれば、ガラス板の小口面を粗面化することなく、視線遮蔽機能を持たせることができる。また、本発明の採光用ガラスでは、一方の小口面に対して所定の角度傾斜した方向から入射した光のみ、他方の小口面から所定の傾斜角度をもって出射されるので、透過光量は従来の採光用ガラスと比較して減少するものの採光性は十分に維持できる。よって、本発明の採光用ガラスによれば、ガラスの持つ鮮明感や透明感、採光性を持たせつつ視線遮蔽機能を備えることができる。
【0014】
本発明によれば、前記ガラス板の小口面は、前記面構造体の面に対して略面一に配置されることが好ましい。これにより、本発明によれば、ガラス板の小口面が面構造体の面に対して凸凹にならず面構造体の面全体がフラットになるので、採光用ガラスを有する面構造体の見栄えがよくなり意匠性が向上する。
【0015】
本発明によれば、前記中間媒体は、フィルム状部材、粘性体、又は液体であることが好ましい。中間媒体として1.15以上の屈折率(好ましくは1.3〜1.7)を持つものであれば、フィルム状部材、粘性体、又は液体を中間媒体として適用できる。
【0016】
本発明によれば、前記フィルム状部材には、着色又は模様が付されていることが好ましい。色付き、木目等の模様付きデザインフィルムを使用することにより、独特の視覚効果を持たせることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明の採光用ガラスによれば、ガラスの持つ鮮明感や透明感、採光性を持たせつつ視線遮蔽機能を備えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付図面に従って本発明に係る採光用ガラスの好ましい実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、実施の形態の採光用ガラス10であって基本的な構成を示した採光用ガラス10の上面図である。この採光用ガラス10は、矩形状に形成された2枚のガラス板12、14と、透明又は半透明の中間媒体16とから構成され、2枚のガラス板12、14によって中間媒体16を挟み込んで接合することにより構成されている。
【0020】
また、この採光用ガラス10の2枚のガラス板12、14は、対向する2辺部10A、10Bの各々の小口面12A、14A、及び小口面12B、14Bが所定量段違いになるように接合されている。
【0021】
この採光用ガラス10を、断面で示した面構造体18に施工する際には、対向する2辺部10A、10Bのうち一方の辺部10Aにおいて、2枚のガラス板12、14のうち他方のガラス板14の小口面14Aよりも外方に張り出した一方のガラス板12の小口面12Aを、面構造体18の一方の面20に形成されたスリット22から露出させる。そして、対向する2枚のガラス板12、14のうち他方の辺部10Bにおいて、2枚のガラス板12、14のうち一方のガラス板12の小口面12Bよりも外方に張り出した他方のガラス板14の小口面14Bを、面構造体18の他方の面24に形成されたスリット26から露出させる。以上により、採光用ガラス10が面構造体18に施工される。
【0022】
図2は、面構造体18に施工された採光用ガラス10を、図1の面構造体18の面20と面24との間の空間11で保持する保持具28(図2参照)の一例が示されている。
【0023】
この保持具28は、空間11に配設されるとともに面構造体10の桟を兼ねる柱30と、2枚のガラス板12、14を厚み方向で挟持するブラケット32、32とから構成される。これらのブラケット32、32によって採光用ガラス10の上辺部と下辺部とが挟持され、ブラケット32、32の平坦部33が木ねじ34、34によって柱30に固定されることにより、採光用ガラス10が空間11内で保持される。
【0024】
なお、保持具28の形態はこれに限定されるものではないが、後述するように小口面12A、14Bが光入射面、光出射面となる関係上、小口面12A、14Bを保持することは好ましくなく、図2の如く採光用ガラス10の上辺部と下辺部とを保持する保持具であることが好ましい。また、実施の形態の採光用ガラス10は、2枚のガラス板12、14で中間媒体16を挟み込むことによって構成したが、これに限定されるものではなく、3枚以上のガラス板を使用し、隣接する2枚のガラス板で中間媒体をそれぞれ挟み込む段違い構造の採光用ガラスであってもよい。更に、採光用ガラス10の配設方向は、縦方向であってもよく横方向であってもよい。
【0025】
図3は、実施の形態の採光用ガラス10が木造建築物の壁面(面構造体)36に施工された例を示す採光用ガラス10の上面図である。
【0026】
この壁面36は外壁下地材38、外装材40、及び内装材42とから構成される。外壁下地材38の室外側には外装用桟44、44が離間して立設され、この外装用桟44、44に外装材40が固定される。また、外壁下地材38は間柱46の室外側に固定され、内装材42は間柱46の室内側に固定される。これにより、外壁材38と内装材42との間に採光用ガラス10を配置するための空間11が形成される。なお、符号45は外壁下地材用桟であり、符号47は内装用桟である。
【0027】
採光用ガラス10は、前記空間11内に配設されるとともに、ガラス板12の小口面12Aが、外壁下地材38に形成されたスリット48を介して外装材40に形成されたスリット50から露出される。また、ガラス板14の小口面14Bが、内装材42に形成されたスリット52から露出される。これによって、採光用ガラス10が前記空間11内に配置される。
【0028】
なお、スリット48から露出した小口面12Aは、パッキン54、54、シーリング材56、56によってスリット50とガラス板12との隙間が密封される。また、スリット52から露出して室内側に突出した小口面14Bの周囲には見切材58、58が固定される。これにより、スリット52とガラス板14との間の隙間が見切材58、58によって隠される。更に、外壁下地材38の室外側面には透湿防水シート60が被覆され、スリット48とガラス板12との隙間が防水テープ62、62によって封止されている。この防水テープ62は、外壁下地材38のスリット48の周りからスリット48に向けて敷設されるとともに直角に折り曲げられてガラス板12の側面に貼着される。
【0029】
図4は、採光用ガラス10が鉄筋コンクリート造りの壁面(面構造体)64に施工された例を示す採光用ガラス10の上面図である。
【0030】
コンクリート壁面64にはスリット状の貫通孔66が形成されており、この貫通孔66に採光用ガラス10が挿入され、ガラス板12の小口面12Aがコンクリート壁面64の室外側開口部(スリット)68から露出される。また、コンクリート壁面64の室内側には内装用桟70、70を介して内装材72が施工される。この内装材72に形成されたスリット74からガラス板14の小口面14Bが突出して露出されている。
【0031】
なお、室外側開口部68から露出した小口面12Aは、パッキン76、76、シーリング材78、78によって室外側開口部68とガラス板12との隙間が密封される。また、スリット74から露出して室内側に突出した小口面14Bの周囲には見切材80、80が固定される。これにより、スリット74とガラス板14との間の隙間が見切材80、80によって隠される。更に、採光用ガラス10は、図5に示すように貫通孔66内においてセッティングブロック82上に載置されるとともに、複数のパッキン84、84…によって貫通孔66に位置決めされる。
【0032】
ここでは、ガラスの屈折率は1.52であり、一方で空気の屈折率は約1を前提とて図1に示した採光用ガラス10の特性について説明する。
【0033】
ガラス板14の小口面14Bから光が入射した場合、屈折角θ1は最大で約41度である。すなわち、小口面14Bにおいて、θ4が限りなく0度に近い角度から光が入射したときの屈折角は約41度となり、この光がガラス板14の側面14Cに当たったときの入射角度θ2は49度以上となる。この場合、ガラス板14と空気との屈折率の関係から、前記光はガラス板14の側面14Cで全反射する。すなわち、ガラス板14の側面14Cから小口面14Bの外側を見ることはできない。
【0034】
ところで、ガラス板14の側面14Dに、1.15以上の屈折率(好ましくは1.3〜1.7)を持つ透明又は反透明の中間媒体16を密着させると、ガラス板14の側面14Cで反射した光の一部がガラス板14の側面14Dから透過し、残りの光が側面14Dで反射する。すなわち、ガラス板14の中間媒体16が密着された側面14D側から小口面14Bの外側を見ることができる。
【0035】
この原理を利用し、実施の形態の採光用ガラス10は、少なくとも2枚のガラス板12、14を、透明又は半透明の中間媒体16を介して接合し、ガラス板12の小口面12Aを、面構造体18の一方の面20に形成されたスリット22から露出し、ガラス板14の小口面14Bを、面構造体18の他方の面24に形成されたスリット26から露出する。これにより、中間媒体16を透過した光は、ガラス板12の側面12Cからガラス板12に入射し、ガラス板12の側面12Dで全反射して小口面12Aから所定の傾斜角度θ3で出射する。
【0036】
したがって、実施の形態の採光用ガラス10によれば、採光用ガラス10の小口面10A側に正対し、ガラス板12の小口面12Aを直視しても、角度的に透過に比べて反射の割合が非常に高くなるので、採光用ガラス10の反対側はほとんど見えない。
【0037】
よって、実施の形態の採光用ガラス10によれば、ガラス板の小口面を粗面化することなく、視線遮蔽機能を持たせることができる。また、従来の採光用ガラスと比較して透過光量は減少するものの採光性は十分に維持できる。以上により実施の形態の採光用ガラス10によれば、ガラスの持つ鮮明感や透明感、採光性を持たせつつ視線遮蔽機能を備えることができる。
【0038】
また、実施の形態の採光用ガラス10によれば、小口面12A、14Bは、面構造体18の面20、24に対して略面一に配置されることが好ましい。これにより、実施の形態の採光用ガラス10によれば、小口面12A、14Bによって面構造体18の面20、24が凸凹にならず面20、24全体がフラットになるので、採光用ガラス10を有する面構造体18の見栄えがよくなり意匠性が向上する。
【0039】
更に、中間媒体16は、フィルム状部材、粘性体、又は液体であることが好ましい。中間媒体16として1.15以上の屈折率(好ましくは1.3〜1.7)を持つものであれば、フィルム状部材、粘性体、又は液体であってもよい。
【0040】
フィルム状部材の場合には、両面に接着剤を塗布し、2枚のガラス板12、14を接着することが好ましい。また、粘性体、液体の場合は、2枚のガラス板12、14の間から粘性体、液体が漏れないように封入空間をシール部材によって密閉することが好ましい。
【0041】
更にまた、前記フィルム状部材には、着色又は模様が付されていることが好ましい。色付き、木目等の模様付き、又は図6に示す粗いガラスクラッシュ模様、又は図7に示す細かいガラスクラッシュ模様、又は図8に示す細かい気泡模様等のデザインフィルムを使用することにより、視覚効果を持たせることができる。
【0042】
また、ガラス板12、14の色が薄緑であり、フィルム状部材の色が薄いピンクであれば、透過光は無彩色に近い色調となる。すなわち、透過光は、ガラス板12、14の色とフィルム状部材の色とが混合した色となる。
【0043】
更に、この採光用ガラス10は、ドアの壁面(面構造体)や室内の間仕切り(面構造体)にも組み込むことができる。
【0044】
なお、2枚のガラス板が、透明又は半透明の中間媒体を介して、対向する2辺部の各々の小口面が段違いにならないように接合された場合でも、実施の形態と同様の効果を得ることができる。たとえば、2枚のそれぞれのガラス板の小口面の対向する片方ずつを外装材や内装材で覆えばよい。また、面構造体の表面が段違いの部分にも、対向する2辺部の各々の小口面が段違いにならないように接合された2枚のガラスを施工できる場合がある。いずれにしても、これらの場合には、ガラス板の側面と面構造体の面とが平面にならない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】実施の形態の採光用ガラスの基本的構成を示した上面図
【図2】実施の形態の採光用ガラスを面構造体内で保持する保持具の説明図
【図3】実施の形態の採光用ガラスが木造建築物の壁に配置された上面図
【図4】実施の形態の採光用ガラスが鉄筋コンクリート造りの壁面に配置された上面図
【図5】図4に示した採光用ガラスの縦断面図
【図6】粗いガラスクラッシュ模様のデザインフィルムを示した図
【図7】細かいガラスクラッシュ模様のデザインフィルムを示した図
【図8】細かい気泡模様等のデザインフィルムを示した図
【符号の説明】
【0046】
10…採光用ガラス、10A、10B…採光用ガラス10の小口面、11…空間、12…ガラス板、12A、12B…ガラス板12の小口面、12C、12D…ガラス板12の側面、14…ガラス板、14A、14B…ガラス板14の小口面、14C、14D…ガラス板14の側面、16…中間媒体、18…面構造体、20…面構造体18の一方の面、22…面構造体18の一方の面のスリット、24…面構造体18の他方の面、26…面構造体18の他方の面のスリット、28…保持具、30…柱、32…ブラケット、33…平坦部、34…木ねじ、36…木造建築物の壁面、38…外壁下地材、40…外装材、42…内装材、44…外装用桟、45…外壁下地用桟、46…間柱、47…内装用桟、48…スリット、50…スリット、52…スリット、54…パッキン、56…シーリング材、58…見切材、60…透湿防水シート、62…防水テープ、64…コンクリート壁面、66…貫通孔、68…室外側開口部、70…内装用桟、72…内装材、74…スリット、76…パッキン、78…シーリング材、80…見切材、82…セッティングブロック、84…パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
面構造体の内部に組み込まれる採光用ガラスであって、
少なくとも2枚のガラス板が、透明又は半透明の中間媒体を介して、対向する2辺部の各々の小口面が段違いになるように接合され、
前記対向する2辺部のうち一方の辺部において、前記2枚のガラス板のうち他方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した一方のガラス板の小口面が、前記面構造体の一方の面に形成されたスリットから露出され、
前記対向する2辺部のうち他方の辺部において、前記2枚のガラス板のうち一方のガラス板の小口面よりも外方に張り出した他方のガラス板の小口面が、前記面構造体の他方の面に形成されたスリットから露出されることを特徴とする採光用ガラス。
【請求項2】
前記ガラス板の小口面は、前記面構造体の面に対して略面一に配置される請求項1に記載の採光用ガラス。
【請求項3】
前記中間媒体は、フィルム状部材、粘性体、又は液体である請求項1、又は2に記載の採光用ガラス。
【請求項4】
前記フィルム状部材には、着色又は模様が付されている請求項3に記載の採光用ガラス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−84469(P2010−84469A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256581(P2008−256581)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】