説明

接着剤パターン形成方法および接着剤パターン形成装置並びに接着方法

【課題】被接着物における本来の接着パターン形成エリアから、接着剤がはみ出すことなく接着剤パターンを連続して被接着物に接着剤を転写できる接着剤パターン形成方法と、かかる方法を実行する接着剤パターン形成装置と、これらを用いた接着方法を提供することにある。
【解決手段】接着剤を転写する基材の表面に複数の撥液性領域と複数の親液性領域とを形成する表面処理工程と、形成された撥液性領域と、親液性領域とを被覆する様に接着剤を塗布する塗布工程と、塗布された接着剤に沿って除去ヘッドを移動させながら接着剤を掃引することで撥液性領域の接着剤を払拭する払拭工程を含む。これによって接着剤パターンを形成し、形成した接着剤パターンを被接着部材に転写する転写工程と、接着剤パターンが転写された被接着部材と、接合部材とが接合される接合工程を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤パターン形成方法および接着剤パターン形成装置並びに接着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接着剤パターンを形成する方法として凹版印刷法を用いて、印刷版となる基材に接着剤パターンをなす凹領域を形成して接着剤を塗布し、凹領域を除いた領域の接着剤を除去することで、凹領域の接着剤からなる接着剤パターンを形成(印刷)する方法が知られている。
【0003】
特許文献1では、凹凸形状を表面に有する被接着部材に接着剤パターンを形成する方法において、凹凸形状を表面に有する基材に接着剤を塗布し、凸部に塗布された接着剤を仮転写工程によって除去する。次に、被接着部材の凸部と、基材の凹部とを相対させつつ押し当てることで、基材の凹部に保持されている接着剤を被接着部材の凸部へ転写していた。これによって、被接着部材の凹部に接着剤が塗布されることを抑制することが可能であると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−268861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の接着剤パターン形成方法では、基材(印刷版)の不要な部分にも接着剤が付着してしまい、頻繁に洗浄などのメンテナンスが必要になってしまうという課題があった。
詳しくは、基材の表面における凹凸形状は、基材からエッチング加工などによって彫り出して形成された同一素材面であるため、繰り返しの使用によって、接着剤が凸部にも回り込んでしまうからである。さらに、この状態で転写を行うと、被接着部材における本来の接着剤パターン形成領域から、接着剤がはみ出してしまうという課題もあった。
つまり、従来の接着剤パターン形成方法では、十分な生産効率を得ることが困難であるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
(適用例1)本適用例に係る接着剤パターン形成方法は、基材の表面に複数の撥液性領域と複数の親液性領域とを形成する表面処理工程と、複数の撥液性領域と複数の親液性領域とを連続して被覆する接着剤を塗布する塗布工程と、接着剤が塗布された塗布面に除去ヘッドを設置し、除去ヘッドを接着剤の塗布面に沿って移動させながら接着剤を掃引することによって、接着剤の一部を拭う払拭工程とを含み、払拭工程において、複数の撥液性領域から接着剤が除かれ、複数の親液性領域に接着剤が偏在することを特徴とする。
【0008】
このような接着剤パターン形成方法によれば、基材の表面に撥液性領域と、親液性領域とが形成され、接着剤を塗布することで、基材の表面を接着剤で覆い、除去ヘッドを接着剤が塗布された塗布面に沿って移動させながら接着剤を掃引(除去)することによって、撥液性領域を被覆していた接着剤を拭い取ることができる。また、撥液性領域は、塗布された接着剤を撥液する性質を有するため、接着剤パターンとなる親液性領域に偏在する接着剤が撥液性領域に流出する(はみ出す)ことを抑制することができる。さらに、接着剤パターンとなる親液性領域から接着剤が流出することが抑制されるため、基材の洗浄などのメンテナンスの頻度を低減することができ、生産効率を高めることができる。従って、本来の接着剤パターンが形成される領域から接着剤を流出させることなく、基材のメンテナンス頻度を低減した生産効率の高い接着剤パターン形成方法を実現することができる。
【0009】
(適用例2)本適用例に係る接着方法は、上述した接着剤パターン形成方法によって形成された接着剤パターンを用いた接着方法であって、接着剤パターンが形成された基材を被接着部材に押し当てて、接着剤パターンを被接着部材に転写する転写工程と、接着剤パターンが転写された被接着部材の面と、第1の接合部材とを圧接して接合する接合工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
このような接着方法によれば、接着剤パターンが形成された基材の表面に、被接着部材の面を押し当てて接着剤パターンを転写し、接着剤パターンが転写された被接着部材と、第1の接合部材とを押し当てることで、かかる2つの部材を圧接して接合することができる。
【0011】
(適用例3)上記適用例に係る接着方法において、基材に柔軟性を有する材料であって、被接着部材の面に沿うように屈曲させて押し当てしながら接着剤パターンを転写することが好ましい。
【0012】
このような接着方法によれば、柔軟性を有する材料で基材が構成されることで、接着剤パターンを成す接着剤が転写される面に曲面が含まれている場合でも、基材を屈曲させて被接着部材の面に押し当てることができる。従って、転写される面に曲面が含まれる場合でも、基材に形成された接着剤パターンを成す接着剤を被接着部材の面に転写することができる。
【0013】
(適用例4)上記適用例に係る接着方法において、被接着部材に接着剤パターンが転写された面とは反対の面、または第1の接合部材に被接着部材が接合された面とは反対の面に、接着剤パターン形成方法で別途形成した接着剤パターンを転写し、第2の接合部材を接合することが好ましい。
【0014】
このような接着方法によれば、被接着部材に接着剤パターンを成す接着剤が転写された面とは反対の面、または第1の接合部材に被接着部材が接合された面と反対の面に、接着剤パターンを成す接着剤を転写することで、第2の接合部材と連接して接合することができる。
【0015】
(適用例5)本適用例に係る接着剤パターン形成装置は、基材ステージと除去ヘッドとを備え、基材ステージは接着剤が塗布された塗布面を有する基材を保持し、除去ヘッドは塗布面に沿って移動しながら、塗布面の一部の領域から接着剤を掃引することを特徴とする。
【0016】
このような接着剤パターン形成装置によれば、基材ステージと、除去ヘッドとを備え、塗布面に塗布された接着剤に沿って除去ヘッドを移動させることで、撥液性領域に塗布されている接着剤を除去ヘッドによって掃引することができる。
【0017】
従って、接着剤パターンを成す親液性領域に接着剤を偏在させ、接着剤パターンを形成することができる接着剤パターン形成装置を実現することができる。
【0018】
(適用例6)上記適用例に係る接着剤パターン形成装置において、上述した接着剤パターン形成装置の除去ヘッドにおいて、転着面と捕捉面とを有し、転着面は塗布面に隣在配置されて接着剤を掃引する面であって、転着面は親液性を有し、捕捉面は除去ヘッドが掃引時に進行する方向の後方側に位置していることが好ましい。
【0019】
このような接着剤パターン形成装置によれば、除去ヘッドは、塗布面に隣在配置され、親液性を有する転着面を備えることで、撥液性領域に塗布された接着剤を掃引することができる。また、除去ヘッドにおける進行方向の後方側に捕捉面を備えていることで、塗布面から掃引した接着剤を捕捉し、基材表面の撥液性領域に接着剤が再付着をすることを抑制することができる。
【0020】
(適用例7)上記適用例に係る接着剤パターン形成装置において、転着面と捕捉面とが交差する箇所に液滞留部を有し、転着面と捕捉面とが交差する角度は、120度以上であることが好ましい。
【0021】
このような接着剤パターン形成装置によれば、転着面と、捕捉面とが交差する箇所に液滞留部を有することで、転着面によって掃引された接着剤を溜めることができる。また、120度以上の角度を成して交差することで、掃引した接着剤をより多く液滞留部に溜めることができる。
【0022】
(適用例8)上記適用例に係る接着剤パターン形成装置において、捕捉面に沿って配置される回収部を備え、回収部の回収面と捕捉面とが狭間を形成し、前記狭間が液滞留部に留まる接着剤を逐次回収することが好ましい。
【0023】
このような接着剤パターン形成装置によれば、液滞留部に溜められた接着剤は、かかる回収面と捕捉面との狭間よって逐次回収され、連続して接着剤パターン形成装置を動作させて接着剤パターンの形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】第1実施形態に係る接着剤パターン形成方法の表面処理工程を示す模式図。
【図2】第1実施形態に係る接着剤パターン形成方法の塗布工程と、払拭工程と、接着剤パターン形成装置を示す模式図。
【図3】第1実施形態に係る接着方法の転写工程を示す模式図。
【図4】第1実施形態に係る接着方法の接合工程を示す模式図。
【図5】第2実施形態に係る接着方法の転写工程と、接合工程とを示す模式図。
【図6】第3実施形態に係る接着方法の転写工程と、接合工程とを示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施形態を図面に基づいて説明をする。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載をしている。
【0026】
本発明は、図1(a)に示すように、接着剤パターンを成す接着剤が塗布される基材10に複数の親液性領域12と、かかる親液性領域12と排他的に形成される複数の撥液性領域13を形成し、図2(g)に示すように、基材10に接着剤20が塗布される。また、図2(h)に示す接着剤パターン形成装置1によって、撥液性領域13に塗布された接着剤20を拭い去り、親液性領域12に接着剤20を偏在させることで、親液性領域12の形状からなる接着剤パターンを形成するものである。なお、形成される親液性領域12の形状は、円形状を図示しているが、円形状に限ることなく多角形状でも良い。
【0027】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の接着剤パターンが形成された基材10と、接着剤パターン形成方法の表面処理工程とを示す模式図である。また、図2は、基材10に接着剤20が塗布される塗布工程と、塗布された接着剤20を払拭する払拭工程と、接着剤パターン形成装置1とを示す模式図である。図3は、本実施形態の接着方法における塗布された接着剤20を被接着部材40へ転写する転写工程を示す模式図である。また、図4は、接着剤20が転写された被接着部材40と、接合される接合部材50とが接合される接着工程を示す模式図である。
図1から図4を用いて、接着剤パターン形成方法の工程と、接着剤パターン形成装置1と、接着方法の工程とについて説明する。
【0028】
本実施形態の接着剤パターン形成方法は、接着剤パターンをなす接着剤20が塗布される基材10の表面処理を行う表面処理工程と、表面処理された基材10に接着剤20を塗布する塗布工程と、基材10に塗布された接着剤20の一部を払拭する払拭工程とを含む。また、本実施形態の接着方法は、接着剤20の一部が払拭された後に偏在する接着剤パターンを成す接着剤20を被接着部材40に転写をする転写工程と、接着剤20が転写された被接着部材40と、接合部材50とを圧接する接合工程とを含む。
【0029】
(塗布面の形成)
図1(b)は、接着剤20が塗布される塗布面11を有する基材10を示す模式図である。かかる基材10は従来の印刷版に相当する物であって、本実施形態では基材表面10aが塗布される接着剤20対して親液性質を有する基材10を用いている。本実施形態では、ガラス製の基材を基材10として用いている。
【0030】
図1(c)〜図3(m)までに示す基材10は、図1(a)に示した線分A−Aの断面を拡大した断面図である。
図1(c)および(e)は、表面処理工程によって、基材表面10aに親液性領域12と、かかる親液性領域12と排他的に撥液性領域13とが形成される工程を示す模式図である。
【0031】
表面処理工程では、図1(c)に示す様に、基材表面10aの略全面に蒸着法によって厚さ1μm程度のアルミニウム膜30を形成する。次に、形成されたアルミニウム膜30上にフォトリソ法によって、レジストパターン31を形成する。かかるレジストパターン31は、予め形成された接着剤パターンが転写されたマスク版(不図示)を用いて撥液性領域13となる領域を露光し、アルミニウム膜30を露出させる。
【0032】
次に、撥液性領域13となる領域に露出しているアルミニウム膜30をウエットエッチング法によって除去する。次に、親液性領域12となる領域に形成されているレジストパターン31を剥離液に浸漬させ剥離することで、図1(d)に示す親液性領域12にアルミニウム膜30が残存した状態の基材10となる。
【0033】
次に、基材10へ撥液性領域13を構成するシランカップリング剤(以下、「SCA」と称す。)膜32を形成する。SCA膜32は、アルミニウム膜30が形成されている親液性領域12と、基材表面10aが露出している撥液性領域13との両方の領域にディップ法を用いて形成する。図1(e)は、基材10の親液性領域12となる領域にアルミニウム膜30が残存し、これから説明するSCA膜32が形成された状態を示すものである。
【0034】
かかる基材10へのSCA膜32の形成は、基材表面10aに紫外線(UV)を照射し、ダングリングボンドを誘起し、雰囲気中の水分で−(マイナス)OH基を発生させた後に、SCA溶液に基材10を浸漬させ、加湿乾燥および焼成を行う。本実施形態で用いるSCA溶液は、ハイドロフルオロエーテル(HFE)を溶媒とする0.2%溶液を用いている。また、好適例における加湿乾燥は、温度80℃、湿度75%RHの雰囲気中に2時間、基材10を載置する。さらに、好適例における焼成は、220℃の雰囲気中に4分間、基材10を載置する。なお、この条件に限定されるものではなく、均一なSCA膜32の形成が可能な条件であれば良い。
【0035】
本実施形態では、ディップ法によってSCA膜32を形成するが、真空蒸着法を用いてSCA膜32を形成しても良い。真空蒸着法においてSCA膜32を形成する方法は、基材表面10aに紫外線照射を行い、抵抗加熱式真空蒸発装置において真空中でSCAを加熱蒸発させ基材10にSCA膜32を形成し、加湿乾燥と、焼成とをおこなう。
【0036】
本実施形態のSCA膜32は、フッ素系のシランカップリング剤(SCA)であるフロロサーフFG−5020(「フロロサーフ(登録商標)」は、株式会社フロロテクノロジーにおける登録商標。)を用いて、厚さ10nm以下のSCA膜32を形成する。なお、SCA膜32は10nmを超えて厚くしても良いが、撥液性能を改善させることには寄与しないことが発明者等の実験によって確認されている。
【0037】
次に、親液性領域12に形成されているアルミニウム膜30と、その上に形成されているSCA膜32を除去する。かかる除去は、ウエットエッチング法によって、希塩酸溶液に基材10を浸漬することで、親液性領域12に形成されているアルミニウム膜30を溶かし、これに伴ってアルミニウム膜30上に形成されていたSCA膜32も溶解される。
【0038】
図1(f)は、上述の表面処理工程によって、基材表面10aに親液性領域12と、かかる親液性領域12と排他的に撥液性領域13とが形成された状態を示す模式図である。上述の表面処理工程を行うことで、接着剤20が塗布される塗布面11が形成される。
【0039】
(接着剤パターン形成方法)
図2(g)は、塗布工程によって塗布面11に、接着剤20が塗布された状態を示す模式図である。
塗布工程は、前述した複数の親液性領域12と、複数の撥液性領域13とが形成された塗布面11に接着剤20の塗布をする工程である。塗布工程による接着剤20の塗布は、基材表面10aに形成された親液性領域12と、撥液性領域13とを連続して接着剤20で被覆する。塗布方法は、接着剤20を塗布面11の略全面に滴下し、スキージ等で薄く引き伸ばして行う。
【0040】
本実施形態の接着剤20は、エイブルボンド342−37(「エイブルボンド(登録商標)」は、ヘンケルジャパン株式会社の登録商標。)を用いて、1.5〜7μmの塗布厚さで塗布する。なお、塗布工程での接着剤20の塗布厚さの偏差があっても、後述する接合工程において接合された後の接着剤20の層厚は略均一になることが発明者等の実験によって確認された。これは、接着剤20の物性や接着剤パターンを成す親液性領域12の形状と、寸法と、密度とによって接着剤20の層厚が制御されるからである。
【0041】
(払拭工程および接着剤パターン形成装置)
図2に示す本実施形態の接着剤パターン形成装置1は、基材10の塗布面11に塗布された接着剤20のうち、撥液性領域13に塗布された接着剤20を拭い去る装置である。また、払拭工程は、かかる接着剤パターン形成装置1を用いて接着剤20を拭い取る工程である。以下に接着剤パターン形成装置1と、払拭工程とについて図2を用いて説明する。
【0042】
図2に示す接着剤パターン形成装置1は、塗布面11に塗布された接着剤20を拭う除去ヘッド100と、かかる接着剤20が塗布された基材10が保持される基材ステージ200とを備える。また、基材ステージ200に保持された基材10の塗布面11に対向して除去ヘッド100が配置される。
【0043】
除去ヘッド100は、転着体110と、回収部120とを備える。転着体110は、断面形状が台形状を成す四角柱で構成され、かかる転着体110の一面として親液性を有する転着面111を備え、転着面111に交差して親液性を有する捕捉面112が備えられている。また、転着面111と捕捉面112とが交差する箇所は、120度の角度をなしている。さらに、転着面111と捕捉面112とが交差する箇所には、液滞留部113が備えられている。
【0044】
除去ヘッド100は、捕捉面112に沿って狭間を保ち配置される回収面121を有する回収部120が備えられている。なお、除去ヘッド100は、接着剤20が塗布され塗布面11と隣在配置される。
【0045】
次に払拭工程を説明しつつ、前述の接着剤パターン形成装置1の動作について説明をする。
【0046】
図2(h)に示す払拭工程は、転着体110に備えられた転着面111を、塗布面11に塗布された接着剤20に沿って一定方向、例えば、図示する矢印の方向に除去ヘッド100を移動させながら転着面111によって接着剤20を掃引する。
【0047】
図2(i)は、払拭工程によって、塗布面11に塗布された接着剤20が掃引された状態を示す模式図である。
【0048】
払拭工程の準備として、接着剤20が塗布された基材10が塗布面11を除去ヘッド100に対向させて基材ステージ200に保持される。次に払拭工程は、除去ヘッド100を塗布面11の接着剤20に沿って、基材10の一方の端部から反対の端部に向けて一定方向に移動させる。除去ヘッド100の移動速度は、毎分5〜10cmと設定する。なお、除去ヘッド100の移動速度は、遅い方が撥液性領域13に塗布されている接着剤20の拭い漏れや、液滞留部113に溜められた接着剤20が撥液性領域13に再付着することを抑制できることが発明者等の実験によって確認された。
【0049】
撥液性領域13上の接着剤20は、除去ヘッド100が接着剤20に沿って移動した時に、転着面111によって拭われ、掃引される。また、転着面111によって掃引された接着剤20は、除去ヘッド100の掃引時における進行方向の後方に備えられた捕捉面112に到達した際に転着面111から開放され、液滞留部113に溜められる。さらに、液滞留部113に溜められた接着剤20は、捕捉面112と,かかる捕捉面112と対向する回収面121との狭間による毛管作用を利用して、逐次、液滞留部113から回収容器(不図示)に回収される。
【0050】
上述の転着面111と、捕捉面112とが接する(交差)する角度は、120度以上の角度を成して接することで、除去ヘッド100を一定方向に移動させた場合、液滞留部113に溜められた接着剤20を捕捉面112の親液性を利用して回収部120によって回収することができることが発明者らの実験で確認された。詳しくは、かかる角度を90度とした場合、液滞留部113に溜められた接着剤20を十分に回収することができなく、かかる角度を120度、135度、150度とした場合、液滞留部113に溜められた接着剤20を十分に回収することができることが確認された。
【0051】
従って、本実施形態の接着剤パターン形成装置1は、転着体110に備わる転着面111と、捕捉面112とが接する角度を120度以上として構成されている。
【0052】
(接着方法)
図3は、本実施形態の接着方法に係る転写工程を示す模式図である。図3を用いて本実施形態の接着方法にかかる転写工程について説明する。
【0053】
転写工程において接着剤20が転写される被接着部材40は、接着パターンを成す接着剤20が転写される面であって、後述する接合工程によって接合部材50と接合される面となる接着面40aを備える。接着面40aは、転写工程によって接着剤20が転写されることから、接着剤20に対する親液性質を備えている。
【0054】
図3(j)は、前述の払拭工程で撥液性領域13に塗布されていた接着剤20が除去ヘッド100によって拭い去られた状態を示す模式図である。転写工程は、基材表面10aの親液性領域12に偏在する接着剤20を被接着部材40の接着面40aに転写する。
【0055】
図3(k)は、接着剤20が塗布されている基材10の塗布面11と、接着剤20が転写される被接着部材40の接着面40aとの配置を示す模式図である。図3(k)に示す様に、接着面40aへの接着剤20の転写は、塗布面11に相対させて、被接着部材40の接着面40aを配置する。
【0056】
図3(l)は、前述の基材10と、被接着部材40とを互いに押し当てて、接着剤20を転写している状態を示す模式図である。図3(l)に示す様に、塗布面11と、接着面40aとを互いに押し当てる(当接する)ことによって、基材表面10aの親液性領域12に偏在する接着剤20が接着面40aに転写される。
【0057】
図3(m)は、前述の被接着部材40の接着面40aに、基材表面10aの接着剤20が転写された状態を示す模式図である。図3(m)に示す様に、基材10の塗布面11と、被接着部材40の接着面40aとが互いに押し当てられ、それぞれの面を引き離すことによって、基材表面10aの親液性領域12に偏在する接着剤20が接着面40aに転写され、接着剤パターンが形成される。
【0058】
図4は、接着剤20が転写された被接着部材40と、接合部材50とを接合する接合工程を示す模式図である。図4を用いて本実施形態の接着方法にかかる接合工程について説明する。
【0059】
図4(n)は、被接着部材40と、接合部材50との配置を示す模式図である。図4(n)に示す様に、被接着部材40と、接合部材50との接合は、接着剤20が転写された接着面40aに相対させて、接合部材50の接合面50aを配置する。
【0060】
図4(o)は、被接着部材40と、接合部材50とが接合された状態を示す模式図である。図4(o)に示す様に、被接着部材40の接着面40aと、接合部材50の接合面50aとが相対して配置され、互いに押し当てられることで接着面40aに転写された接着剤パターンを成す接着剤20が押し伸ばされ、被接着部材40と、接合部材50とが接合される。なお、互いに押し当てる力は、接合後の接着剤20の層厚が1〜3μmとなる力をもって押し当てられる。本接合工程をもって、接着剤パターン形成装置1を用いた一連の接着剤パターン形成方法、および接着方法の各工程が終了する。
【0061】
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
このような接着剤パターン形成方法によれば、親液性領域12と、撥液性領域13とが形成された基材表面10a(塗布面11)に接着剤20を塗布し、接着剤20で覆われた塗布面11に沿って除去ヘッド100を移動させながら接着剤20を掃引することによって、撥液性領域13を覆っていた接着剤20を拭い取ることができる。また、塗布面11は、撥液性領域13に塗布された接着剤20を撥液する性質を有するため、接着剤パターンとなる親液性領域12に偏在する接着剤20が撥液性領域13に流出する(はみ出す)ことを抑制することができる。
【0062】
さらに、接着剤パターンとなる親液性領域12から接着剤20が流出することが抑制されるため、基材の洗浄などのメンテナンスの頻度を低減することができ、生産効率を高めることができる。従って、本来の接着剤パターンが形成される領域から接着剤20を流出させることなく、基材のメンテナンス頻度を低減した生産効率の高い接着剤パターン形成方法と、これを実行する接着剤パターン形成装置1と、かかる形成方法および形成装置を用いる接着方法を実現することができる。
【0063】
このような接着剤パターン形成装置1によれば、基材ステージ200と除去ヘッド100とを備え、除去ヘッド100は、塗布面11に対向して隣在配置される親液性を有する転着面111を備え、塗布面11に沿って除去ヘッド100を移動させることで、塗布されている接着剤20を掃引することができる。また、除去ヘッド100の進行方向の後方側に捕捉面112を備え、転着面111と、捕捉面112とが交差する箇所に液滞留部113を備えることで、掃引した接着剤20を溜めることができる。さらに、転着面111と、捕捉面112との交差は、120度以上の角度を成して交差することで、より多くの接着剤20を液滞留部113に溜めることができる。
【0064】
従って、除去ヘッド100が塗布面11に沿って移動することによって、撥液性領域13を覆う様に塗布された接着剤20を拭い去り、親液性領域12に接着剤パターンを成す接着剤20を偏在させることができる。
【0065】
このような接着剤パターン形成装置1によれば、転着体110に設けられた捕捉面112に対向して一定の狭間をもって配置される回収面121を有する回収部120を備える。回収部120を備えることで、液滞留部113に溜められた接着剤20は、かかる回収面121と、捕捉面112との狭間よって逐次回収され、連続して接着剤パターン形成装置1を動作させて接着剤パターンの形成を行うことができる。
【0066】
従って、撥液性領域13上の接着剤20が残留することを抑制し、接着剤パターンを成す親液性領域12に接着剤20を偏在させることができ、かつ連続して接着剤パターンの形成ができる生産性の高い接着剤パターン形成装置1が実現できる。
【0067】
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る接着方法の転写工程と、接合工程とを示す模式図である。図5を用いて本実施形態の接着方法について説明する。本実施形態は、被接着部材40、および接合部材50が曲面を含んでいる点、また、かかる曲面に接着剤20を転写するため基材10が柔軟性を有している点で第1実施形態と異なっている。その他は、第1実施形態と同様であるため、同様の構成および工程は同様の符号を付して説明は簡略または省略する。
【0068】
本実施形態の接着方法は、第1実施形態と同様に、接着方法の各工程に先立ち、基材10の表面処理を行う表面処理工程と、表面処理された基材10に接着剤20の塗布をする塗布工程と、基材10に塗布された接着剤20の一部を払拭する払拭工程とをおこなう。
【0069】
本実施形態の接着剤パターン形成方法は、柔軟性を有する基材10が平面を備える基材ステージ200に保持され、第1実施形態で述べた表面処理工程と、塗布工程とが行われる。各工程の内容は第1実施形態と同様であるため説明は省略し、以下、本実施形態の接着方法を転写工程から工程順に説明をする。
【0070】
図5(a)〜図5(c)は、本実施形態の接着方法の転写工程を示す模式図である。本実施形態の転写工程は、前述の払拭工程によって親液性領域12に偏在させた接着剤20を、曲面を含む被接着部材40の接着面40aに転写をさせる工程である。
【0071】
図5(a)は、接着剤パターンを成す接着剤20が塗布されている基材10の塗布面11と、かかる接着剤20が転写される被接着部材40の配置を示す模式図である。図5(a)に示す様に、接着面40aへの接着剤20の転写は、接着剤20が塗布された塗布面11に相対させて、被接着部材40の接着面40aを配置させておこなう。
【0072】
図5(b)は、柔軟性を有する基材10と、曲面を含む被接着部材40とを互いに押し当てて、接着剤20を転写している状態を示す模式図である。図5(b)に示す様に、被接着部材40と、接着面40aの曲がりに沿って基材10とを屈曲させ、互いに押し当てることで、基材表面10aの親液性領域12に偏在している接着剤20が接着面40aに転写される。
【0073】
図5(c)は、前述の曲面を含む接着面40aに、基材10の親液性領域12に偏在されていた接着剤20が転写された状態を示す模式図である。図5(c)に示す様に、基材10の塗布面11と、被接着部材40の接着面40aとを互いに押し当てられたあと、それぞれの面を引き離すことによって、基材表面10aの親液性領域12に偏在されていた接着剤20は、接着面40aに転写され、接着剤パターンが形成される。
【0074】
図5(d)および図5(e)は、前述の接着剤パターンを成す接着剤20が転写された被接着部材40と、かかる被接着部材40と、接合される接合部材50とが接合される接合工程を示す模式図である。第1実施形態と同様に、被接着部材40と接合される接合部材50は、接合面50aを備える。
【0075】
図5(d)は、接着剤20が接着面40aに転写された被接着部材40と、かかる接着面40aと接合される接合面50aを備える接合部材50との配置を示す模式図である。第1実施形態と同様、かつ図5(d)に示す様に、被接着部材40と、接合部材50との接合は、接着剤20が転写された接着面40aに相対して、接合部材50の接合面50aを配置する。
【0076】
図5(e)は、被接着部材40と、接合部材50とが互いに押し当てられている状態を示す模式図である。図5(e)に示す様に、被接着部材40の接着面40aと、接合部材50の接合面50aとが相対して配置され、互いに押し当てられることで、被接着部材40に転写された接着剤20が押し伸ばされ、接合部材50と接合される。本接合工程をもって、本実施形態の接着方法の各工程が終了する。
【0077】
上述した第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
このような接着方法は、柔軟性を有する材料で基材10が構成されていることで、被接着部材40の接着面40aが曲面を有する場合において、接着剤パターンを成す接着剤20が塗布されている塗布面11を有する基材10を屈曲させることで、接着面40aに沿って押し当てることができる。従って、接着剤パターンを成す接着剤20が転写される面に曲面が含まれている場合でも、基材10の塗布面11に塗布された接着剤20を被接着部材40の曲面を含む接着面40aに転写をすることができる。
【0078】
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係る接着方法の転写工程と、接合工程とを示す模式図である。図6を参照して本実施形態の接着方法について説明する。
【0079】
本実施形態の接着方法は、第1実施形態の接着剤パターン形成方法、ならびに接着方法によって、被接着部材40と、接合部材50とが接合され、さらに本実施形態で、被接着部材40の接着面40bに接着剤パターンをなす接着剤20を転写し、第2の接合部材51と接合をする点が上述した実施形態と異なっている。その他、第1実施形態と同様であるため、同様の構成および工程は同様の符号を付して説明は簡略または省略する。
【0080】
本実施形態の接着方法は、第1実施形態および第2実施形態の接着方法と同様に、接着方法の各工程に先立ち、表面処理工程と、塗布工程と、払拭工程とを行い、基材表面10aの親液性領域12に接着剤パターンをなす接着剤20を偏在させる。
【0081】
図6(a)および図6(b)は、本実施形態の接着方法の転写工程を示す模式図である。本実施形態の転写工程は、接合部材50と接合された被接着部材40の接着面40bに、接着剤パターンをなす接着剤20を転写する。
【0082】
図6(a)は、既に接合された被接着部材40および接合部材50と、接着剤20がなす接着剤パターンが形成されている基材10の配置を示す模式図である。図6(a)に示す様に被接着部材40は、接着剤20が塗布された基材10の塗布面11に相対させて、既に接合部材50と接合された接着面40aとは反対の面となる接着面40bを配置させておこなう。
【0083】
図6(b)は、前述の被接着部材40の接着面40bに、基材10の親液性領域12に偏在されていた接着剤20を転写させている状態を示す模式図である。図6(b)に示す様に、基材10の塗布面11と、被接着部材40の接着面40bとが互いに押し当てられ、接着剤20が接着面40bに転写される。図示は省略するが、互いに押し当てられた接着面40bと、塗布面11とを引き離すことによって、基材表面10aの親液性領域12に偏在されていた接着剤20が、接着面40bに転写され接着剤パターンが形成される。
【0084】
図6(c)は、接着剤パターンをなす接着剤20が接着面40bに転写された被接着部材40と、かかる接着面40bと接合される接合面50aを備える第2の接合部材51との配置を示す模式図である。図6(c)に示す様に、被接着部材40と、第2の接合部材51との接合は、接着剤20が転写された接着面40bに相対して、第2の接合部材51の接合面51aを配置させておこなう。
【0085】
図6(d)は、被接着部材40と、第2の接合部材51とが互いに押し当てられている状態を示す模式図である。図6(d)に示す様に、被接着部材40の接着面40bと、第2の接合部材51の接合面51aとが相対して配置され、互いに押し当てられることで被接着部材40に転写された接着剤20が押し伸ばされ、第2の接合部材51と接合される。本接合工程をもって、本実施形態の接着方法の各工程が終了する。
【0086】
本実施形態において、被接着部材40の接着面40bと、第2の接合部材51を接合する場合を説明したが、既に被接着部材40と接合されている第1の接合部材50の接合面50aと反対の面となる接合面50bに接着剤パターンを成す接着剤20を転写し、新たな被接着部材40もしくは接合部材50(第2の接合部材51)と接合しても良い。
【0087】
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
このような接着方法は、被接着部材40に接着剤パターンを成す接着剤20が転写された接着面40aとは反対の面となる接着面40b、または第1の接合部材50に被接着部材40が接合された接合面50aとは反対の面となる接合面50bに、接着剤パターンを成す接着剤20を転写する。接着剤20を転写することで、第2の接合部材50、もしくは第2の被接着部材40と連接して接合をすることができる。従って、複数の被接着部材40、または接合部材50を積層して接合することができる。
【0088】
なお、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や改良等を加えて実施する事が可能である。変形例を以下に述べる。
【0089】
(変形例1)第1実施形態の接着剤パターン形成装置1は、塗布面11に塗布された接着剤20を払拭する除去ヘッド100を備えている。しかし、これに限定せず除去ヘッドの100の移動する進行方向の後方側に、さらに、除去ヘッド100を設けても良い。除去ヘッド100をさらに設けることで、撥液性領域13上に塗布された接着剤20をさらに拭い取り、接着剤パターンを成す接着剤20以外を被接着部材40へ転写されることを抑制することができる。
【符号の説明】
【0090】
1…接着剤パターン形成装置、10…基材、10a…基材表面、11…塗布面、12…親液性領域、13…撥液性領域、20…接着剤、30…アルミニウム膜、31…レジストパターン、32…SCA膜、40…被接着部材、40a…接着面、40b…接着面、50…接合部材、50a…接合面、50b…接合面、51…第2の接合部材、51a…接合面、100…除去ヘッド、110…転着体、111…転着面、112…捕捉面、113…液滞留部、120…回収部、121…回収面、200…基材ステージ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面に複数の撥液性領域と複数の親液性領域とを形成する表面処理工程と、
前記複数の撥液性領域と前記複数の親液性領域とを連続して被覆する接着剤を塗布する塗布工程と、
前記接着剤が塗布された塗布面に除去ヘッドを設置し、前記除去ヘッドを前記塗布面に沿って移動させながら前記接着剤を掃引することによって、前記接着剤の一部を拭う払拭工程と、を含み、
前記払拭工程において、前記複数の撥液性領域から前記接着剤が除かれ、前記複数の親液性領域に前記接着剤が偏在することを特徴とする接着剤パターン形成方法。
【請求項2】
請求項1に記載の接着剤パターン形成方法によって形成された接着剤パターンを用いた接着方法であって、
前記接着剤パターンが形成された基材を被接着部材に押し当てて、前記接着剤パターンを被接着部材に転写する転写工程と、
前記接着剤パターンが転写された前記被接着部材の面と、第1の接合部材と、を圧接して接合する接合工程と、を含むことを特徴とする接着方法。
【請求項3】
請求項2に記載の接着方法であって、
前記基材は柔軟性を有する材料であって、前記被接着部材の面に沿うように屈曲させて押し当てしながら前記接着剤パターンを転写すること、
を特徴とする接着方法。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の接着方法であって、
前記被接着部材の前記接着剤パターンが転写された面とは反対の面に、または前記第1の接合部材の前記被接着部材が接合された面とは反対の面に、前記接着剤パターン形成方法で別途形成した接着剤パターンを転写し、第2の接合部材を接合すること、
を特徴とする接着方法。
【請求項5】
基材ステージと除去ヘッドとを備え、
前記基材ステージは接着剤が塗布された塗布面を有する基材を保持し、
前記除去ヘッドは前記塗布面に沿って移動しながら、前記塗布面の一部の領域から前記接着剤を掃引すること、
を特徴とする接着剤パターン形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の接着剤パターン形成装置であって、
前記除去ヘッドは、転着面と捕捉面とを有し、
前記転着面は前記塗布面に隣在配置されて接着剤を掃引する面であって、
前記転着面は親液性を有し、
前記捕捉面は前記除去ヘッドが掃引時に進行する方向の後方側に位置していること、を特徴とする接着剤パターン形成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の接着剤パターン形成装置であって、
前記転着面と前記捕捉面とが交差する箇所に液滞留部を有し、
前記転着面と前記捕捉面とが交差する角度は、120度以上であること、を特徴とする接着剤パターン形成装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の接着剤パターン形成装置であって、
前記捕捉面に沿って配置される回収部を備え、
前記回収部の回収面と前記捕捉面とが狭間を形成し、前記狭間が前記液滞留部に留まる接着剤を逐次回収すること、を特徴とする接着剤パターン形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−35914(P2013−35914A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171619(P2011−171619)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】