説明

携帯型情報処理装置、その操作方法および操作プログラム

【課題】各種のキーの数やこれらのキーの配置される位置を自在に変更して操作が可能な携帯型情報処理装置、その操作方法および操作プログラムを得ること。
【解決手段】携帯型情報処理装置10の押下座標検出手段11は、筐体の2次元平面上の押下された座標を順次検出する。その結果、領域設定手段12と設定時間設定手段13で設定した領域と、正の最短時間と最長時間で定まる範囲内での座標の検出と判別されれば、処理内容実行手段16が処理内容特定手段15で特定した処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の各種の携帯型情報処理装置、携帯型情報処理装置の操作方法および携帯型情報処理装置の操作プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等の携帯型情報処理装置は、電子メールの送受信やインターネットの閲覧等の各種の操作を行うことができ、このために比較的小さな筐体に各種のキーを備えている。
【0003】
図21は、本発明の第1の関連技術としての折り畳み式の携帯電話機を示したものである。同図(A)は携帯電話機100を開いた使用状態を示している。携帯電話機100は、ディスプレイ101を有する第1の筐体102と、テンキー等の各種キーを備えた操作部103を有する第2の筐体104と、第1および第2の筐体102、104を折り畳み自在に連結するヒンジ機構105から構成されている。
【0004】
図21(B)ではこの携帯電話機100を左側面側から見た状態を示している。第2の筐体104の左側部には第1のサイドキー111が取り付けられている。また、同図(C)はこの携帯電話機100を右側面側から見た状態を示している。第1の筐体102の右側部には第2および第3のサイドキー112、113が取り付けられている。また、第2の筐体104の右側部には第4のサイドキー114が取り付けられている。同図(D)では第1および第2の筐体102、104を折り畳んだ状態の携帯電話機100をその右側面側から見た状態を示している。この例の携帯電話機100は、折り畳んだ状態でも右側面側から第2〜第4のサイドキー112〜114の操作が可能である。
【0005】
このように本発明の第1の関連技術の携帯電話機100では、ユーザが操作部103の他に、第1〜第4のサイドキー111〜114を操作することで、各種操作を行うことができる。特に第1〜第4のサイドキー111〜114は、携帯電話機100を折り畳んだ状態でも操作ができるという利点がある。
【0006】
この図21に示した携帯電話機100では、同図(B)に示した左側面にサイドキー111が1つだけ配置されているのに対して、同図(C)に示した右側面には3つのサイドキー112〜114が配置されている。これは、平均的な手の大きさの右利きのユーザが携帯電話機100を右手に持って操作するという前提で、最も使いやすいとされる位置に第1〜第4のサイドキー111〜114を配置したものである。
【0007】
周知のように人間には右利きの人が多いが、左利きの人も全体の1割程度いると言われている。また、右利きの人が携帯電話機を右手に持っているとは限らず、左手に持って使用している場合も多いと言われている。また、手の大きさも各人各様である。このため、携帯電話機にたとえばサイドキーを複数個配置する場合に、左右どちらの側面に何個ずつ配置するのが理想的であるとか、同一側面のどの位置に配置するのが理想的であるということは言えない。
【0008】
このため、ユーザによってはこれらのサイドキー111〜114の幾つかについて指で操作しづらく、キー配置を不便に感じる場合があった。この結果、ユーザの中にはメールの入力操作を行うときとインターネットを閲覧するときで携帯電話機を左右の手の間で持ち替える者もいる。また、携帯電話機の種類を変更したような場合には、以前に使用していた機種と比較するとサイドキーを使用して実行できる機能が制限される場合もあり、使用に不便を感じる場合も多い。
【0009】
本発明の第2の関連技術では筐体の側面に1つのサイドキーを配置しており、これをシフトキーに設定したり、コントロールキーに設定するといった機能の切り替えを可能にしている(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平01−112319号公報(第5ページ右上欄第19行目〜同ページ左下欄第5行目、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、第2の関連技術のキーは、既存のサイドキーの機能を任意に指定したり変更するものである。したがって、サイドキーそのものの配置される位置を変更したり、数を変更することはできない。
【0012】
以上、携帯電話機を一例として従来技術の問題を説明した。同様の問題は、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、携帯型文書閲覧機器、携帯型ゲーム機、携帯型パーソナルコンピュータ等の各種の携帯型情報処理装置に共通して存在する。
【0013】
また、以上の説明ではサイドキーに着目して説明したが、各種の情報処理装置の中には背面等の他の場所にキーが配置されている場合もある。
【0014】
そこで本発明の目的は、各種のキーの数やこれらのキーの配置される位置を自在に変更して操作が可能な携帯型情報処理装置、携帯型情報処理装置の操作方法および携帯型情報処理装置の操作プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明では、(イ)携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置され、前記した2次元平面における押下位置の座標を検出する押下座標検出手段と、(ロ)この押下座標検出手段で検出を行う前記した2次元平面ごとに検出対象となる領域を任意数互いに重複しないように設定する領域設定手段と、(ハ)この領域設定手段で設定したそれぞれの領域に対して前記した押下座標検出手段が検出する押下の座標が前記した領域設定手段で設定した1つの領域内で継続的に検出される正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる設定時間を前記した2次元平面ごとに任意数互いに重複しないように設定する設定時間設定手段と、(ニ)前記した領域設定手段で設定した領域と設定時間設定手段で設定した設定時間の各組み合わせをそれぞれ特定の処理内容に対応付けて登録した処理テーブルと、(ホ)前記した押下座標検出手段の検出した座標に対応する領域とその領域内に前記した押下位置の座標がとどまる時間の範囲が前記した処理テーブルの特定の処理内容のいずれに該当するかを特定する処理内容特定手段と、(へ)この処理内容特定手段で特定した処理内容を実行する処理内容実行手段とを携帯型情報処理装置が具備する。
【0016】
また、本発明では、(イ)携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出ステップと、(ロ)前記したタッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記した座標検出ステップで検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別ステップと、(ハ)この設定時間該当有無判別ステップで前記した設定時間に該当すると判別されたとき前記したタッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行ステップとを携帯型情報処理装置の操作方法が具備する。
【0017】
更に本発明では、コンピュータに、携帯型情報処理装置の操作プログラムとして、(イ)携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出処理と、(ロ)前記したタッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記した座標検出処理で検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別処理と、(ハ)この設定時間該当有無判別処理で前記した設定時間に該当すると判別されたとき前記したタッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、携帯可能な装置の筐体というユーザが携帯時に保持したり接触する可能性の高い部品を押圧検出の対象としながら、検出を行う領域と時間範囲を限定することで、それぞれのユーザに適応した処理内容を実行できることにした。これにより、ユーザ個人の手の大きさや形状、利き手に応じて各種の処理を自然な動作で実行することができる。また、同一の領域に対しても互いに重複しない時間を設定することで、複数の処理内容を使い分けて実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の携帯型情報処理装置のクレーム対応図である。
【図2】本発明の携帯型情報処理装置の操作方法のクレーム対応図である。
【図3】本発明の携帯型情報処理装置の操作プログラムのクレーム対応図である。
【図4】本発明の実施の形態における携帯型情報処理装置の一例としての折り畳み式携帯電話機を各方向から表わした平面図である。
【図5】本実施の形態の携帯電話機の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図6】本実施の形態の第1の側部タッチパネルにおけるサイドキーの設定の様子を図解した説明図である。
【図7】本実施の形態の第2の側部タッチパネルにおけるサイドキーの設定の様子を図解した説明図である。
【図8】本実施の形態のサイドキー位置登録モードにおける登録処理の流れの主要部を表わした流れ図である。
【図9】本実施の形態のサイドキー位置登録モードにおける登録処理の流れの一部を表わした流れ図である。
【図10】本実施の形態における他のサイドキーの登録領域を重複して指定しようとした場合の一例を表わした説明図である。
【図11】本実施の形態におけるサイドキー位置登録テーブルの登録内容の一例を示した説明図である。
【図12】本実施の形態におけるサイドキーに機能を新しく割り当てたり機能の変更を行うサイドキー機能割当モードでの処理の内容を表わした流れ図である。
【図13】本実施の形態におけるサイドキー機能対応テーブルの内容を示した説明図である。
【図14】本実施の形態におけるサイドキーに割り当てる各種の機能とアイコンの一覧を示した説明図である。
【図15】本実施の形態における携帯電話機の側部タッチパネルをタッチしたときの処理の様子を表わした流れ図である。
【図16】本実施の形態における「サイドキーIII」を押し始めた状態のディスプレイの表示状態を表わした要部平面図である。
【図17】本実施の形態における短押しの「ブラウザ起動」の設定時間におけるディスプレイの表示状態を表わした要部平面図である。
【図18】本実施の形態の短設定時間を超過し、かつ長設定時間に満たない場合におけるディスプレイの表示状態を表わした要部平面図である。
【図19】本実施の形態の「ワンセグ起動」のアイコンの設定時間におけるディスプレイの表示状態を表わした要部平面図である。
【図20】本発明の変形例における携帯電話機の背面側を示した平面図である。
【図21】本発明の第1の関連技術としての折り畳み式の携帯電話機をを各方向から表わした平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の携帯型情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の携帯型情報処理装置10は、押下座標検出手段11と、領域設定手段12と、設定時間設定手段13と、処理テーブル14と、処理内容特定手段15と、処理内容実行手段16とを備えている。ここで、押下座標検出手段11は、携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置され、前記した2次元平面における押下位置の座標を検出する。領域設定手段12は、押下座標検出手段11で検出を行う前記した2次元平面ごとに検出対象となる領域を任意数互いに重複しないように設定する。設定時間設定手段13は、領域設定手段12で設定したそれぞれの領域に対して押下座標検出手段11が検出する押下の座標が領域設定手段12で設定した1つの領域内で継続的に検出される正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる設定時間を前記した2次元平面ごとに任意数互いに重複しないように設定する。処理テーブル14は、領域設定手段12で設定した領域と設定時間設定手段13で設定した設定時間の各組み合わせをそれぞれ特定の処理内容に対応付けて登録している。処理内容特定手段15は、押下座標検出手段11の検出した座標に対応する領域とその領域内に前記した押下位置の座標がとどまる時間の範囲が処理テーブル14の特定の処理内容のいずれに該当するかを特定する。処理内容実行手段16は、処理内容特定手段15で特定した処理内容を実行する。
【0021】
図2は、本発明の携帯型情報処理装置の操作方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の携帯型情報処理装置の操作方法20は、座標検出ステップ21と、設定時間該当有無判別ステップ22と、処理内容実行ステップ23を備えている。ここで、座標検出ステップ21では、携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する。設定時間該当有無判別ステップ22では、前記したタッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して座標検出ステップ21で検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する。処理内容実行ステップ23では、設定時間該当有無判別ステップ22で前記した設定時間に該当すると判別されたとき前記したタッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する。
【0022】
図3は、本発明の携帯型情報処理装置の操作プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の携帯型情報処理装置の操作プログラム30は、コンピュータに、座標検出処理31と、設定時間該当有無判別処理32と、処理内容実行処理33を実行させるようにしている。ここで、座標検出処理31では、携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する。設定時間該当有無判別処理32では、前記したタッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して座標検出処理31で検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する。処理内容実行処理33では、設定時間該当有無判別処理32で前記した設定時間に該当すると判別されたとき前記したタッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する。
【0023】
<発明の実施の形態>
【0024】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図4は、本発明の実施の形態による携帯型情報処理装置の一例としての折り畳み式携帯電話機を表わしたものである。図21と同様に、図4はこの携帯電話機200を開いた状態を示している。携帯電話機200は、ディスプレイ201を有する第1の筐体202と、テンキー等の各種キーを備えた操作部203を有する第2の筐体204と、第1および第2の筐体202、204を折り畳み自在に連結するヒンジ機構205から構成されている。
【0026】
図4(B)ではこの携帯電話機200を左側面側から見た状態を示している。第1の筐体202の左側部には、その全長にわたって帯状に第1の側部タッチパネル211が配置されている。また、第2の筐体204の左側部には、同じく全長にわたって帯状に第2の側部タッチパネル212が配置されている。
【0027】
また、同図(C)はこの携帯電話機200を右側面側から見た状態を示している。第1の筐体202の右側部には、その全長にわたって帯状に第3の側部タッチパネル213が配置されている。更に、第2の筐体204の右側部には、同じく全長にわたって帯状に第4の側部タッチパネル214が配置されている。これら第1〜第4の側部タッチパネル211〜214は、それぞれの側面を形成する樹脂の図示しない凹部に嵌合されており、これらの表面は樹脂の表面と同一面を形成している。
【0028】
同図(D)では第1および第2の筐体202、204を折り畳んだ状態の携帯電話機200をその右側面側から見た状態を示している。この実施の形態の携帯電話機200は、折り畳んだ状態でも右側面側から第3および第4の側部タッチパネル213、214の操作が可能である。
【0029】
このように実施の形態による携帯電話機200では、ユーザが操作部203の他に、第1〜第4の側部タッチパネル211〜214を操作することで、各種操作を行うことができる。第1〜第4の側部タッチパネル211〜214は、それぞれ所望の1または複数のエリアをサイドキーとして設定可能である。これにより、ユーザは携帯電話機200の側部の所望の1または複数の位置にサイドキーを設定し、これらに所望の機能を割り当てることができる。
【0030】
図5は、本実施の形態の携帯電話機の回路構成の概要を表わしたものである。携帯電話機200は、各種の制御を行うためのCPU(Central Processing Unit)221を備えている。CPU221は、記憶部222に格納された制御プログラムを実行することにより、携帯電話機としての通常の機能の他に、本実施の形態独自のサイドキーによる各種の操作を実現するようになっている。記憶部222には、ROM(Read Only Memory)に代表される不揮発性メモリで構成される制御プログラムの格納領域と、RAM(Random Access Memory)に代表されるCPU221が各種の処理を実行するときに一時的に必要となるデータを格納する作業用メモリとしての領域が備えられている。
【0031】
CPU221および記憶部222は、データバス等のバス223に接続されている。バス223には、CPU221による制御のために次の各部が接続されている。
【0032】
(1)操作部203は、各種キースイッチ等のスイッチから構成されており、ユーザが指で操作することにより、データの入力を行う。ただし、この部分をタッチパネルで構成することも可能である。
(2)ディスプレイ201は、たとえば液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescence)によって構成されており、各種のデータを視覚的に表示する。本実施の形態ではサイドキーが押されると、これに対応したアイコンがディスプレイ201に表示されるようになっている。
(3)携帯電話共通機能部224は、たとえば図示しない基地局と通信を行う通信制御部や、通話のための電話機能部や、テレビジョンを視聴するためのワンセグ機能部や内蔵のカメラといった携帯電話機に通常備えられる各種の機能部を包括的に示したものである。
(4)タッチパネル検出部225は、図4に示した第1〜第4の側部タッチパネル211〜214を接続しており、これらが押下されたときの位置と時刻を検出するようになっている。
(5)サイドキー位置登録テーブル226は、第1〜第4の側部タッチパネル211〜214における所望の位置をサイドキーとして登録するためのテーブルである。サイドキー位置登録テーブル226によって、ユーザはその手の形状や大きさ、利き手に応じた場所に、フレキシブルにサイドキーの位置を設定することができる。
(6)サイドキー機能対応テーブル227は、ユーザが登録したそれぞれのサイドキーに所望の機能を対応付けて登録するためのテーブルである。
【0033】
図6は、第1の側部タッチパネルにおけるサイドキーの設定の様子を図解したものであり、同様に図7は第2の側部タッチパネルにおけるサイドキーの設定の様子を図解したものである。図4と共に説明する。
【0034】
まず、図6の第1の側部タッチパネル211について説明する。この図で左端側は、図4(B)におけるヒンジ機構205側であり、右端側は、折り畳み式の携帯電話機200を開いたときに上端に位置する側である。図4(B)に示した状態における第1の側部タッチパネル211の左下隅を原点(0,0)とする。図6では、第1の側部タッチパネル211は図4(B)の表示状態よりも時計方向にほぼ90度回転しているので、原点(0,0)は第1の側部タッチパネル211の左上隅となる。この図6で原点(0,0)から水平に右に向かう方向をX軸方向とし、これと直角に下に向かう方向をY軸方向とする。この図に表示している「20」、「850」等の数値の単位はmm(ミリメートル)である。
【0035】
ユーザは、携帯電話機200をサイドキー位置登録モードに設定して、X軸あるいはY軸に各辺が平行な矩形領域をサイドキーの押下領域として指定することができる。図6に示した例では、X軸方向に850mmから1000mmの位置と、Y軸方向に20mmから80mmの位置によって定まる矩形領域241がサイドキーの1番目として指定されている。ここでは、この矩形領域を第1のサイドキー241と称することにする。
【0036】
一方、図7で第2の側部タッチパネル212の左端側は、図4(B)における折り畳み式の携帯電話機200を開いたときの下端側に位置し、図7における第2の側部タッチパネル212の右端側は図4(B)におけるヒンジ機構205側に位置する。図4(B)に示した状態における第2の側部タッチパネル212の左下隅を原点(0,0)とする。図7では、第2の側部タッチパネル212は図4(B)の表示状態よりも時計方向にほぼ90度回転しているので、原点(0,0)は第2の側部タッチパネル212の左上隅となる。この図7で原点(0,0)から水平に右に向かう方向をX軸方向とし、これと直角に下に向かう方向をY軸方向とする。
【0037】
ユーザは、携帯電話機200を同様にサイドキー位置登録モードに設定して、X軸あるいはY軸に各辺が平行な矩形領域をサイドキーの押下領域として指定することができる。図7に示した例では、X軸方向に200mmから300mmの位置と、Y軸方向に20mmから80mmの位置によって定まる矩形領域242、ならびにX軸方向に500mmから600mmの位置と、Y軸方向に20mmから80mmの位置によって定まる矩形領域243がサイドキーの2番目および3番目として指定されている。これらを第2のサイドキー242および第3のサイドキー243と称することにする。
【0038】
なお、第1〜第4の側部タッチパネル211〜214の原点(0,0)は、それぞれ独自の座標体系(筐体の側面)を持っている。したがって、たとえば図6に示す第1の側部タッチパネル211の原点(0,0)と、図7に示す第2の側部タッチパネル212の原点(0,0)は、混同されるおそれはない。
【0039】
図8および図9は、サイドキー位置登録モードにおける登録処理の流れを表わしたものである。図5と共に説明する。ユーザは携帯電話機200をメニューモードに設定し、この中からサイドキー位置登録モードの項目を選択することでサイドキー位置登録モードに設定することができる。
【0040】
サイドキー位置登録モードになったら、ユーザはまず第1〜第4の側部タッチパネル211〜214における今回、登録しようとするタッチパネルにおけるサイドキーとして機能する矩形領域を形作る対角線の一方の点(位置)を、第1点としてタッチする。CPU221は対角線の第1点のタッチを検出すると(図8ステップS301:Y)、タッチパネル検出部225がその座標を検出する(ステップS302)。すると、CPU221は操作されたタッチパネルにおける座標値が、サイドキー位置登録テーブル226に既に登録されているサイドキーの登録領域に含まれていないかを判別する(ステップS303)。
【0041】
たとえば、ユーザが図6に示した第1のサイドキー241を設定しようとして、第1の側部タッチパネル211上でこの矩形領域を構成する対角線の一方の点の位置(580,20)に相当する座標をタッチしたとする。この点の位置(580,20)は、他のサイドキーの登録領域に含まれている可能性がある。ステップS303では、これを判別する。
【0042】
図10は、他のサイドキーの登録領域を重複して指定しようとした場合の一例を表わしたものである。ユーザが、今回のサイドキー位置登録の処理前に、たとえば位置(720,10)と位置(870,90)を結ぶ対角線251で定められる矩形領域252をサイドキーの登録領域として設定していたとする。これにも係わらず、ユーザが新たに設定する矩形領域241の一部として位置(580,20)が認められたとすると、ユーザがこの位置(580,20)をタッチしたとき、CPU221は矩形領域241が選択されたのか、他の矩形領域252が選択されたのかを判別することができなくなる。
【0043】
そこで、CPU221はユーザが対角線253を構成する第1点としての位置(580,20)を入力した時点で、サイドキー位置登録テーブル226の登録内容を調べて、第1点の位置を含む他の矩形領域が存在するかを判別する(ステップS303)。この結果、図10に示した例のように第1点の位置を含む他の矩形領域が存在した場合には(N)、新たに入力した第1点の位置をユーザが取り消すかどうかを判別する(ステップS304)。ユーザが第1点としての位置(580,20)の入力を取り消せば(Y)、処理刃再びステップS301に戻る(リターン)。このときユーザは、図10の例では矩形領域252を外すような第1点のタッチを試みることになる(ステップS301)。
【0044】
ユーザが先の矩形領域252を使用し辛いと感じて、新たな矩形領域241を設定しようとしている場合もある。このような場合、ユーザはステップS304で第1点としての位置(580,20)の入力を肯定する入力操作を行うことになる。このような入力操作をCPU221が検出すると(ステップS304:N)、CPU221は引き続き対角線の第2点をユーザがタッチするのを待機する状態となる(ステップS305)。第1点としての位置(580,20)の入力が登録済みの矩形領域外とされた場合(録済みの矩形領域がないとされた場合も含む。)(ステップS303:Y)も同様に対角線の第2点の入力を待機する状態となる。
【0045】
図10の例において、ユーザがこの状態で対角線253の第2点の位置(1000,80)をタッチしたとする(ステップS305:Y)。タッチパネル検出部225は対角線253の第2点の位置(1000,80)を検出する(ステップS306)。そして、第1点としての位置(580,20)と第2点の位置(1000,80)で定まる矩形領域241に他のサイドキーの領域が存在していないことをチェックする(ステップS307)。
【0046】
仮に、図10に示したような先に登録した重複した矩形領域が存在しなかったとする。この場合には、今回指定した矩形領域241は他の矩形領域と重複しない(ステップS307:Y)。そこで、この例の場合には矩形領域241を新規のサイドキーとして使用することに問題がないので、サイドキー位置登録テーブル226にこれを登録する(ステップS308)。これでサイドキー位置登録モードによる処理が終了するが、ユーザによってはサイドキーの登録と同時にそのキーの機能を割り当てることも多い。そこで機能の割り当てが同時に行われるかのチェックを行い(ステップS309)、機能の割り当てが同時に行われるとされている場合には(Y)、機能割当処理を実行して(ステップS310)、処理をステップS301に戻す(リターン)。
【0047】
一方、機能割当を同時に行わないとされた場合には(ステップS309:N)、そのままステップS301に戻って(リターン)、次のサイドキーの登録のための処理が行われることになる。
【0048】
次にステップS307の処理で、今回設定する矩形領域に他のサイドキーが既に存在していると判別された場合の処理を説明する。この場合には(ステップS307:N)、競合するそのサイドキーの登録を削除することが第1の解決策となる。そこで、ユーザが競合するサイドキーの登録の削除を指示すれば(図9ステップS311:Y)、CPU221はサイドキー位置登録テーブル226から競合するサイドキーの登録を削除する(ステップS312)。これにより、今回指定した矩形領域241は、新規のサイドキーとして登録が行われる(図8ステップS308)。これ以降のステップS309およびステップS310の処理については、既に説明した。
【0049】
第2の解決策としては、図10に示した対角線253の第2点の位置を修正することで他のサイドキーとの重複領域を除去することができる場合がある。この場合には(図8ステップS311:N、ステップS313:Y)、ステップS305に処理を戻して、対角線の第2点を再度タッチすることになる。そして、今回設定しようとする矩形領域に他のサイドキー用の矩形領域が重複しなくなれば(ステップS307:Y)、この修正した矩形領域を新規のサイドキーとして登録することになる(ステップS308)。
【0050】
図11は、サイドキー位置登録テーブルの登録内容の一例を示したものである。サイドキー位置登録テーブル226には、携帯電話機200(図4)の全体におけるサイドキーの連番(I、II、III……)と、第1〜第4の側部タッチパネル211〜214のそれぞれを区別するための符号(A、B……)が、矩形領域の有効範囲を示す第1点(始点)あるいは第2点(終点)の位置座標(x,y)と共に記録されている。
【0051】
このようなサイドキー位置登録テーブル226の内容は、携帯電話機200の待ち受け画面の表示中に表示してもよいし、ユーザがメニュー画面から直接、サイドキー位置登録テーブル226の内容をディスプレイ201に呼び出すようにすることも可能である。
【0052】
図12は、サイドキーに機能を新しく割り当てたり機能の変更を行うサイドキー機能割当モードでの処理の内容を表わしたものである。図5と共に説明する。ユーザは携帯電話機200をメニューモードに設定し、この中からサイドキー機能割当モードの項目を選択することでサイドキー機能割当モードに設定することができる。
【0053】
サイドキー機能割当モードになったら、携帯電話機200のディスプレイ201には、サイドキーに現在割り当てられている一覧を表示するか、サイドキーについての個別指定を行うかの選択画面が表示される(ステップS331〜ステップS333)。ユーザが一覧表示を選択すると(ステップS332:Y)、CPU221はこれを検出して待ち受け画面に、携帯電話機200の各サイドキーの配置と、サイドキーの押下時間別の割当機能の一覧を表示する(ステップS334)。これにより、ユーザは携帯電話機200の各サイドキーについて、どのような機能が割り当てられているかを再確認することができる。ユーザが操作部203上の「戻る」ボタンを押せば(ステップS335:Y)、ステップS331の選択画面表示に戻る(リターン)。したがって、ユーザは以上の処理で確認した特定のサイドキーについて機能の個別指定についての処理に進むことができる(ステップS333)。
【0054】
図13は、ステップS334で行われる各サイドキーについて割当機能の一覧表示が行われた様子を示したものである。図5に示したサイドキー機能対応テーブル227に登録した内容が待ち受け画面に表示される。本実施の形態では、サイドキーのそれぞれについて、押下時間が相対的に長い「長押し」と、相対的に短い「短押し」の2種類の時間を設定している。そして、サイドキー別に該当する時間の範囲内で押下された場合に実行する機能を設定できるようになっている。
【0055】
キースイッチで実行する機能を選択する通常の携帯電話機では、「長押し」は予め定めた時間以上であればその要件を満たすが、本実施の形態の場合にはサイドキーの押下時間が許容時間よりも長くなると、「長押し」の条件を満たさなくなる。本実施の形態の場合、携帯電話機200の側部のほぼ全面にタッチパネル211〜214を配置している。このため、タッチパネル211〜214の位置によってはユーザが特に意識していない状況で、携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位が存在すると考えられる。このような部位をサイドキーとして指定した場合、「長押し」の上限時間を設定しておかないと、ユーザがキー操作を行ったという自覚を持たない状況で、特定の機能が実行されてしまう不具合が生じる可能性があるからである。
【0056】
同様に、タッチパネル211〜214の一部の部位を何らかの弾みで極めて短時間押してしまう場合もあり得る。そこで「短押し」の場合にも、所定時間よりも短いという条件を満たすだけでは足らず、それよりも短い特定の時間よりは長く押されることが必要となる。ユーザによっては、経験にもよるが「長押し」と「短押し」の2種類の時間設定が困難な場合がある。この場合には、押下時間が第1の時間t1以上で第2の時間t2以下のときに特定の処理内容が実行されるという1種類の時間設定を行ってもよい。この場合、第1の時間t1と第2の時間t2も、画一的に設定すべきではなく、ユーザごとに調整できることが望ましい。
【0057】
図12に戻って説明を続ける。ユーザが特定のサイドキーについて所望の機能を割り当てたり、今まで割り当てていた機能の変更を行うものとする。この場合、そのユーザはサイドキーの個別指定を選択する(ステップS333:Y)。この状態で、ユーザは該当するサイドキーについてのI、II、III等の連番のうちの該当する番号と、該当する押下時間の長短を示す番号を操作部203のテンキーを使用して入力する(ステップS336)。
【0058】
たとえば、図6に示す第1の側部タッチパネル211の矩形領域241がサイドキーの1番目(I)として指定されているものとする。このサイドキーの「長押し」に対して割り当てられた数字が「1」で「短押し」に対して割り当てられた数字が「0」であるとする。また、サイドキーの数値に2桁が用意されているとすると、ユーザは01番目の「長押し」のサイドキーを指定するとき、「011」と入力することになる。また、01番目の「短押し」のサイドキーを指定するとき「010」と入力する。以上の入力が行われたら、ユーザは、次いで操作部203の入力完了を示すキーを押す(ステップS337)。
【0059】
すると、CPU221はユーザの入力した該当するサイドキーの現在設定されている機能をサイドキー機能対応テーブル227から読み出してディスプレイ201に確認のために表示する(ステップS338)。たとえば、ユーザが「011」と入力した場合には「メール作成画面起動」が実行されていたことがディスプレイ201に表示される。また、ユーザが「010」と入力した場合には「画面縦横切替」が実行されていたことがディスプレイ201に表示されることになる。なお、新しくサイドキーを設定したような場合には、機能がまだ設定されていない。この場合には機能について空欄が表示されることになる。
【0060】
このように該当するサイドキーについての現在の設定状況を表示したら、CPU221はユーザは現在の機能の変更の要否を選択するのを待機する(ステップS339、ステップS340)。機能の変更(新設を含む)を必要としない旨の入力が行われたとCPU221が判別した場合には(ステップS339:Y)、ステップS331に処理が戻る(リターン)。
【0061】
これに対して、機能の変更(新設を含む)を必要とする旨の入力が行われたとCPU221が判別した場合には(ステップS339:N、ステップS340:Y)、ユーザが変更後の機能に対応するアイコンの指定を行うので(ステップS341)、指定が終了した旨の入力が行われるのを待って(ステップS342:Y)、該当するアイコンの示す機能の変更(新設を含む)登録を行う(ステップS343)。そして、再びサイドキーに現在割り当てられている一覧を表示するか、サイドキーについての個別指定を行うかの選択画面の表示に戻る(リターン、ステップS331)。
【0062】
本実施の形態では、ユーザがサイドキーに割り当てる各機能をアイコン化している。そこで、ステップS341ではユーザが各種アイコンの中から所望のアイコンを選択することで機能の割当を行えるようにしている。アイコンの代わりに機能が「言葉」によって表わされていてもよい。
【0063】
図14は、本実施の形態でサイドキーに割り当てる各種の機能とアイコンの一覧を示したものである。ユーザは、新たなアプリケーションソフトウェアを起動させる機能を割り当てるような場合には、アイコンを自作したり、インターネットから気に入ったものをダウンロードすることも可能である。
【0064】
図15は、携帯電話機の側部タッチパネルをタッチしたときの処理の様子を表わしたものである。図5と共に説明する。
【0065】
携帯電話機200のCPU221は、タッチパネル検出部225による第1〜第4の側部タッチパネル211〜214のいずれかがタッチされるのを待機している(ステップS361)。タッチパネル検出部225がタッチ(押下)を検出すると(Y)、CPU221はそのタッチされた位置の座標と時刻を取得する(ステップS362)。
【0066】
CPU221は取得した位置の座標が、図11に示したサイドキー位置登録テーブル226に登録された各サイドキーのいずれかの有効範囲に該当するかを判別する(ステップS363)。サイドキー位置登録テーブル226に登録された各サイドキーのいずれにも該当しない場合には、ユーザが第1〜第4の側部タッチパネル211〜214におけるサイドキー以外の場所を何らかの理由によって触っていることになる。したがって、この場合には有効なタッチではないとして、ステップS361の処理に戻ることになる(リターン)。
【0067】
これに対して、サイドキー位置登録テーブル226に登録された各サイドキーのいずれかの有効範囲がタッチされたことが判別された場合(ステップS363:Y)、CPU221は現時点までの該当するサイドキーの押下の継続時間が、図13で説明した長押しまたは短押しの設定時間未満であるかをチェックする(ステップS364)。
【0068】
説明を分かりやすくするため、ユーザが図13に示した「サイドキーIII」をタッチした場合を例にとって説明する。ここではユーザが短押しの設定時間を0.3秒以上、0.6秒以下に設定し、長押しの設定時間を0.8秒以上、1.5秒以下に設定したとする。「サイドキーIII」が押されたことをCPU221が初めて検出したとすると、そのときの時間(0秒)は長押しと短押しのいずれの設定時間よりも短い。そこで、この時点でCPU221は該当するアイコンをディスプレイ201に半透明表示する(ステップS365)。そして、ステップS361に処理を戻す(リターン)。
【0069】
図16は、「サイドキーIII」を押し始めた状態のディスプレイの表示状態を表わしている。ディスプレイ201には、図13のサイドキー機能対応テーブル227で「サイドキーIII」に対応する機能としての「ワンセグ起動」と「ブラウザ起動」が準備状態に入ったことをそれぞれ示す2つのアイコン261、262が半透明(図で破線)で表示される。この後、処理はステップS361に戻る(リターン)。
【0070】
したがって、携帯電話機200を使い慣れていないユーザが「サイドキーIII」に対応する機能を誤解していたような場合、現在のタッチを直ちに解除することができる。タッチパネルのタッチを解除すると(ステップS361:N)、CPU221はその直前の時間にアイコンが強調表示されていたかを判別する(ステップS366)。ステップS365で行われたアイコンの半透明表示は強調表示ではない。そこでこの場合には(ステップS366:N)、タッチパネルが再びタッチされるまでCPU221が待機状態になる。
【0071】
一方、「ワンセグ起動」を所望していた場合、ユーザは継続して「サイドキーIII」を押下することになる(ステップS361:Y)。これにより、ステップS362からステップS365の処理が繰り返され、図16の表示状態が継続しながら「サイドキーIII」の押下時間の積算値が次第に0.3秒に近づく。その後の所定のタイミングで、「サイドキーIII」を最初にタッチした時刻を起点として0.3秒以上の時間が経過したことが判別されたとする(ステップS364:N、ステップS367:Y)。0.3秒以上、0.6秒以下の時間は短押しの「ブラウザ起動」の設定時間である。
【0072】
図17は、短押しの「ブラウザ起動」の設定時間におけるディスプレイの表示状態を表わしている。CPU221は「ブラウザ起動」の設定時間なので、対応するアイコン261を強調表示する(ステップS368)。「ワンセグ起動」の設定時間は0.8秒以上、1.5秒以下であり、現在の「サイドキーIII」の押下時間の積算値はこれらの範囲よりも短い。そこで「ワンセグ起動」のアイコンは半透明表示のままである(ステップS368)。そして、ステップS361に処理を戻す(リターン)。
【0073】
したがって、「ブラウザ起動」のアイコン261が強調表示されたときにユーザが「サイドキーIII」から手を離すと、ステップS361に処理が戻ったときに、タッチパネルのタッチが解除された状態となっている(N)。そこで、CPU221は直前のタイミングで強調表示が行われたかを判別する(ステップS366)。「ブラウザ起動」のアイコン261が強調表示されているので(Y)、CPU221はこのアイコンに対応させて「ブラウザ起動」の実行を開始する(ステップS369)。そして、再びステップS361に処理を戻す(リターン)。
【0074】
一方、ステップS361でタッチパネルのタッチが検出されてから、更に時間が経過した結果、ある時点で「ブラウザ起動」の設定時間の最大値である0.6秒を超過したとする(ステップS367:N)。このとき、まだ「ワンセグ起動」の設定時間の最短値である0.8秒未満であったとする(ステップS370:Y)。
【0075】
図18は、短設定時間を超過し、かつ長設定時間に満たない場合におけるディスプレイの表示状態を表わしている。このような場合には(図15ステップS370:Y)、「ワンセグ起動」のアイコン262のみが半透明でディスプレイ201に表示され(図15ステップS371)、ステップS361に処理を戻す(リターン)。このとき、「ブラウザ起動」のアイコン261は選択の可能性が消滅したので、ディスプレイ201にはこの表示はない。
【0076】
更に時間が経過した結果、ある時点で「ワンセグ起動」の設定時間の最短値である0.8秒に達したとする(ステップS370:N、ステップS372:Y)。すると、これ以後の「ワンセグ起動」の設定時間では、「ワンセグ起動」のアイコン262が強調表示される(ステップS373)。「ワンセグ起動」のアイコン262の強調表示は、「サイドキーIII」を最初にタッチした時刻から1.5秒に到達するまで行われ、ステップS373の処理の後にステップS361の処理に戻される(リターン)ことで、継続する。
【0077】
図19は、「ワンセグ起動」のアイコンの設定時間におけるディスプレイの表示状態を表わしている。この場合には「ワンセグ起動」のアイコン262のみがディスプレイ201に表示され、かつ強調表示される。「サイドキーIII」を最初にタッチした時刻から1.5秒を超過すると(ステップS372:N)、タッチパネルによって起動される処理がなくなり、ディスプレイ201には対応するアイコンの表示もなくなり、ステップS361に処理を戻す(リターン)。「ワンセグ起動」のアイコン262が強調表示されている状態でユーザが「サイドキーIII」の押下を止めれば(図15ステップS361:N)、直前に「ワンセグ起動」のアイコン262が強調表示されていたので(ステップS366:Y)、ワンセグ放送を視聴するための「ワンセグ起動」が行われることになる(ステップS369)。
【0078】
以上説明した本実施の形態では、携帯端末の側面にタッチパネルを配置することで、サイドキーの位置と大きさ、数を自由に設定することができる。このため、ユーザの手の形状や利き手の違いに依存することなく、使いやすい位置にサイドキーを配置することができ、操作負荷を軽減することができる。
【0079】
また、本実施の形態によれば実行する機能ごとにサイドキーの数と位置および対応する実行機能を設定することができる。これにより、ユーザのキー操作回数を減らすことができ、効率的な処理が可能である。
【0080】
更に本実施の形態によれば、サイドキーを押下する時間に上限値と下限値で定まる有効時間を設定した。これにより携帯型情報処理装置を保持するために比較的長時間にわたって特定のサイドキーにタッチしたり、装置の姿勢を変える場合等に比較的短時間だけ特定のサイドキーをタッチするような場合の誤操作を防止することができる。
【0081】
更にまた本実施の形態によれば、サイドキーを押下する時間が有効時間よりも短い場合でも、サイドキーの押下開始時に対応する機能を示すアイコンをディスプレイに表示することにした。これにより、ユーザはタッチパネルにおけるそれぞれのサイドキーのタッチ開始時に、タッチを継続した場合に実行される機能を視覚的に確かめることができる。この結果、サイドキーの設定されていない場所を間違ってタッチし続けることを防止できる他、タッチパネルをその長手方向に指でなぞることにより、サイドキーのそれぞれの配置と設定されている機能を確認することができる。
【0082】
<発明の変形可能性>
【0083】
図20は、本発明の変形例における携帯電話機の背面側を示したものである。この変形例の携帯電話機200Aでは、第1の筐体202Aの背面に小型のディスプレイ401が配置されている。この小型のディスプレイ401は、携帯電話機200Aを閉じた状態でディスプレイ201(図4参照)を見ることができない状態で、着信があったときや現在時刻といった情報を知らせるために用いられている。
【0084】
この変形例の携帯電話機200Aでは、第1の筐体202Aにおける小型のディスプレイ401を除くほぼ全面を第1の背面タッチパネル411で構成している。また、第2の筐体204Aの背面のほぼ全面は、第2の背面タッチパネル412で構成している。これら第1および第2の背面タッチパネル411、412は、先の実施の形態で説明したようにそれぞれ1または複数の領域を指定して背面キーを設定し、これら背面キーに所望の機能を割り当てることができる。
【0085】
実施の形態の図4で説明した第1〜第4の側部タッチパネル211〜214は帯状であったので、幅が狭く、サイドキーを幅方向に複数配置することは事実上不可能であった。これに対して、図20に示す変形例の第1および第2の背面タッチパネル411、412は、幅方向(水平方向)に複数の背面キーを設定することができる。また、小型のディスプレイ401を配置した第1の筐体202A側の第1の背面タッチパネル411については、背面全体をディスプレイとし、タッチパネルをその上に重ねて形成するようにしてもよい。これにより、タッチパネルの押圧と連動して、各種の情報をディスプレイ上に表わすことができる。もちろん、第2の背面タッチパネル412についても、その下にディスプレイを配置することで、同様の効果を奏することができる。
【0086】
この図20に示した変形例によれば、携帯電話機200Aを閉じてたとえばテーブルの上に置いた状態でも、第1または第2の背面タッチパネル411、412を使用して各種の端末操作を行うことができる。更に、第1または第2の背面タッチパネル411、412をディスプレイ上に配置することで、背面キーの範囲を表示したり、背面キーが複数隣接して配置されているような場合のそれぞれを表示色を変えて表示することができる。また、実施の形態と同様にタッチパネルの下のディスプレイにアイコンを表示することも可能である。
【0087】
なお、タッチパネルの下のディスプレイとしては、液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescence)を使用するだけでなく、複数のLED(Light Emitting Diode)を使用する様なものであってもよい。
【0088】
また、実施の形態ではタッチパネルにおけるサイドキーの位置の確認をディスプレイにアイコンを表示することで可能にしたが、これに限るものではない。たとえば、タッチパネルにおけるサイドキーのそれぞれの位置をユーザがタッチしたとき、バイブレータを軽く振動させることによっても、ユーザがサイドキーの押下開始を認知することができる。
【0089】
更に、以上説明した実施の形態および変形例では、サイドキーや背面キーをそれぞれ単独で操作することを前提として説明した。本発明はこれに限らず、サイドキーや背面キーを複数組み合わせて、特定の機能を実現するようにしてもよい。同様に、図4の操作部103として示した既存のキーとサイドキーや背面キーを組み合わせて、所望の機能を実現させることも可能であることは当然である。
【0090】
例を挙げると、サイドキーをタッチしながら他のキーを押下したときの動作、あるいは他のキーを押下しながらサイドキーをタッチしたときの動作を機能として追加してもよい。これにより、従来のボタン型のサイドキーでは操作負荷の問題により実現が困難であった複数キーの組み合わせによる入力を容易に実現することができ、パーソナルコンピュータのシフトキーのような使用方法をとることで多彩な入力パターンを実現することができる。
【0091】
また、以上説明した実施の形態および変形例では、サイドキーや背面キーから、従来のボタン型キーのように押下(タッチ)の有無を表わした情報を取り出すようにしていたが、タッチパネルに押下(タッチ)した状態で位置を移動させる情報を取り出すようにしてもよい。これにより、特定のサイドキーとして設定したタッチパネルの領域を音量の調整機能やディスプレイ201の明るさの調整機能として設定した場合、そのサイドキーを指でスクロール操作することで、音量や画面の明るさを自在に調整できるようになる。このような操作は、タッチパネル式の従来のディスプレイでも可能であるが、これによりディスプレイの表面が皮脂等によって汚れやすくなる。本発明では、サイドキーを指でスクロール操作することで、汚れが目立たないという利点がある。
【0092】
なお、以上の説明では携帯電話機を例に採ったが、携帯型の情報処理装置全般に本発明を適用することができることはいうまでもない。
【0093】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0094】
(付記1)
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置され、前記2次元平面における押下位置の座標を検出する押下座標検出手段と、
この押下座標検出手段で検出を行う前記2次元平面ごとに検出対象となる領域を任意数互いに重複しないように設定する領域設定手段と、
この領域設定手段で設定したそれぞれの領域に対して前記押下座標検出手段が検出する押下の座標が前記領域設定手段で設定した1つの領域内で継続的に検出される正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる設定時間を前記2次元平面ごとに任意数互いに重複しないように設定する設定時間設定手段と、
前記領域設定手段で設定した領域と設定時間設定手段で設定した設定時間の各組み合わせをそれぞれ特定の処理内容に対応付けて登録した処理テーブルと、
前記押下座標検出手段の検出した座標に対応する領域とその領域内に前記押下位置の座標がとどまる時間の範囲が前記処理テーブルの特定の処理内容のいずれに該当するかを特定する処理内容特定手段と、
この処理内容特定手段で特定した処理内容を実行する処理内容実行手段
とを具備することを特徴とする携帯型情報処理装置。
【0095】
(付記2)
前記携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面は、筐体側部に存在する2次元平面を含むことを特徴とする付記1記載の携帯型情報処理装置。
【0096】
(付記3)
前記携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面は、筐体背面に存在する2次元平面を含むことを特徴とする付記1記載の携帯型情報処理装置。
【0097】
(付記4)
前記処理テーブルに設定した領域のいずれかに該当するとき、これを報知する報知手段を具備することを特徴とする付記1記載の携帯型情報処理装置。
【0098】
(付記5)
前記報知手段は、バイブレータによる振動の発生であることを特徴とする付記4記載の携帯型情報処理装置。
【0099】
(付記6)
前記報知手段は、設定した領域に対応する処理内容を表わすアイコンを表示するアイコン表示手段であることを特徴とする付記4記載の携帯型情報処理装置。
【0100】
(付記7)
前記アイコン表示手段は、前記押下座標検出手段が検出する押下が継続する前記最短時間に到達するまでと到達した後でアイコンの表示形態を切り替えるアイコン表示形態切替手段を具備することを特徴とする付記6記載の携帯型情報処理装置。
【0101】
(付記9)
前記アイコン表示手段は、前記押下座標検出手段が検出する押下が継続する前記最長時間を経過した時点で該当するアイコンの表示を終了させるアイコン表示終了手段を具備することを特徴とする付記6記載の携帯型情報処理装置。
【0102】
(付記9)
前記処理内容実行手段は、前記領域設定手段で設定した領域における前記押下座標検出手段によって検出される押下座標の時間的な変化に応じて特定の処理における処理する値を変動させる処理値変動手段を具備することを特徴とする付記1記載の携帯型情報処理装置。
【0103】
(付記10)
前記処理値変動手段は、前記特定の処理が音声の出力のとき、前記押下座標検出手段によって検出される押下座標の時間的な変化に応じて音声の出力レベルを変動させることを特徴とする付記9記載の携帯型情報処理装置。
【0104】
(付記11)
前記処理値変動手段は、前記特定の処理がディスプレイの明るさの変更であるとき、前記押下座標検出手段によって検出される押下座標の時間的な変化に応じてディスプレイの明るさを変動させることを特徴とする付記9記載の携帯型情報処理装置。
【0105】
(付記12)
前記押下座標検出手段は、タッチパネルであることを特徴とする付記1記載の携帯型情報処理装置。
【0106】
(付記13)
前記タッチパネルは、ディスプレイ上に配置されていることを特徴とする付記12記載の携帯型情報処理装置。
【0107】
(付記14)
前記ディスプレイは液晶ディスプレイであることを特徴とする付記13記載の携帯型情報処理装置。
【0108】
(付記15)
前記ディスプレイは複数のLEDから構成されることを特徴とする付記13記載の携帯型情報処理装置。
【0109】
(付記16)
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出ステップと、
前記タッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記座標検出ステップで検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別ステップと、
この設定時間該当有無判別ステップで前記設定時間に該当すると判別されたとき前記タッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行ステップ
とを具備することを特徴とする携帯型情報処理装置の操作方法。
【0110】
(付記17)
前記設定時間該当有無判別ステップで前記設定時間に該当すると判別されたときその設定時間に対応する特定の処理内容をアイコンでディスプレイに表示するアイコン表示ステップを具備することを特徴とする付記16記載の携帯型情報処理装置の操作方法。
【0111】
(付記18)
前記設定時間該当有無判別ステップで前記設定時間に至る前の時間であると判別されたとき前記設定時間に至るまで、前記アイコン表示ステップで表示するアイコンを前記ディスプレイに淡く表示して処理内容の実行を予告するアイコン表示予告ステップを具備することを特徴とする付記17記載の携帯型情報処理装置の操作方法。
【0112】
(付記19)
コンピュータに、
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出処理と、
前記タッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記座標検出処理で検出する押下の座標が前記した予め設定した領域内で継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別処理と、
この設定時間該当有無判別処理で前記設定時間に該当すると判別されたとき前記タッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行処理
とを実行させることを特徴とする携帯型情報処理装置の操作プログラム。
【0113】
(付記20)
前記設定時間該当有無判別処理で前記設定時間に該当すると判別されたときその設定時間に対応する特定の処理内容をアイコンでディスプレイに表示するアイコン表示処理を更に実行させることを特徴とする付記16記載の携帯型情報処理装置の操作プログラム。
【0114】
(付記21)
前記設定時間該当有無判別処理で前記設定時間に至る前の時間であると判別されたとき前記設定時間に至るまで、前記アイコン表示処理で表示するアイコンを前記ディスプレイに淡く表示して処理内容の実行を予告するアイコン表示予告処理を更に実行させることを特徴とする付記17記載の携帯型情報処理装置の操作プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0115】
以上説明したように本発明の携帯型情報処理装置は、PHS、PDA、スマートフォン、携帯型文書閲覧機器、携帯型ゲーム機、携帯型パーソナルコンピュータ等の各種の携帯型情報処理装置に適用される。
【符号の説明】
【0116】
10 携帯型情報処理装置
11 押下座標検出手段
12 領域設定手段
13 設定時間設定手段
14 処理テーブル
15 処理内容特定手段
16 処理内容実行手段
20 携帯型情報処理装置の操作方法
21 座標検出ステップ
22 設定時間該当有無判別ステップ
23 処理内容実行ステップ
30 携帯型情報処理装置の操作プログラム
31 座標検出処理
32 設定時間該当有無判別処理
33 処理内容実行処理
200、200A 携帯電話機
201 ディスプレイ
202、202A 第1の筐体
203 操作部
204、204A 第2の筐体
211 第1の側部タッチパネル
212 第2の側部タッチパネル
213 第3の側部タッチパネル
214 第4の側部タッチパネル
221 CPU
222 記憶部
225 タッチパネル検出部
226 サイドキー位置登録テーブル
227 サイドキー機能対応テーブル
241 第1のサイドキー(矩形領域)
242 第2のサイドキー(矩形領域)
243 第3のサイドキー(矩形領域)
261、262 アイコン
401 小型のディスプレイ
411 第1の背面タッチパネル
412 第2の背面タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置され、前記2次元平面における押下位置の座標を検出する押下座標検出手段と、
この押下座標検出手段で検出を行う前記2次元平面ごとに検出対象となる領域を任意数互いに重複しないように設定する領域設定手段と、
この領域設定手段で設定したそれぞれの領域に対して前記押下座標検出手段が検出する押下の座標が前記領域設定手段で設定した1つの領域内で継続的に検出される正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる設定時間を前記2次元平面ごとに任意数互いに重複しないように設定する設定時間設定手段と、
前記領域設定手段で設定した領域と設定時間設定手段で設定した設定時間の各組み合わせをそれぞれ特定の処理内容に対応付けて登録した処理テーブルと、
前記押下座標検出手段の検出した座標に対応する領域とその領域内に前記押下位置の座標がとどまる時間の範囲が前記処理テーブルの特定の処理内容のいずれに該当するかを特定する処理内容特定手段と、
この処理内容特定手段で特定した処理内容を実行する処理内容実行手段
とを具備することを特徴とする携帯型情報処理装置。
【請求項2】
前記携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面は、筐体側部に存在する2次元平面を含むことを特徴とする請求項1記載の携帯型情報処理装置。
【請求項3】
前記携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面は、筐体背面に存在する2次元平面を含むことを特徴とする請求項1記載の携帯型情報処理装置。
【請求項4】
前記処理テーブルに設定した領域のいずれかに該当するとき、これを報知する報知手段を具備することを特徴とする請求項1記載の携帯型情報処理装置。
【請求項5】
前記報知手段は、設定した領域に対応する処理内容を表わすアイコンを表示するアイコン表示手段であることを特徴とする請求項4記載の携帯型情報処理装置。
【請求項6】
前記アイコン表示手段は、前記押下座標検出手段が検出する押下が継続する前記最短時間に到達するまでと到達した後でアイコンの表示形態を切り替えるアイコン表示形態切替手段を具備することを特徴とする請求項5記載の携帯型情報処理装置。
【請求項7】
前記処理内容実行手段は、前記領域設定手段で設定した領域における前記押下座標検出手段によって検出される押下座標の時間的な変化に応じて特定の処理における処理する値を変動させる処理値変動手段を具備することを特徴とする請求項1記載の携帯型情報処理装置。
【請求項8】
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出ステップと、
前記タッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記座標検出ステップで検出する押下が継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別ステップと、
この設定時間該当有無判別ステップで前記設定時間に該当すると判別されたとき前記タッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行ステップ
とを具備することを特徴とする携帯型情報処理装置の操作方法。
【請求項9】
コンピュータに、
携帯可能な装置の筐体がその装置外部と接する2次元平面の少なくとも1つに配置されたタッチパネルにおける予め設定した領域が押下されたときその押下された領域の座標を検出する座標検出処理と、
前記タッチパネルに設定されたそれぞれの領域内の座標に対して前記座標検出処理で検出する押下が継続する時間が所定の正の値としての最短時間とこの最短時間よりも長い有限の最長時間とからなる予め定めた設定時間に該当するか否かを判別する設定時間該当有無判別処理と、
この設定時間該当有無判別処理で前記設定時間に該当すると判別されたとき前記タッチパネルの領域と設定時間に対応して予め定めた特定の処理内容を実行する処理内容実行処理
とを実行させることを特徴とする携帯型情報処理装置の操作プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2012−48465(P2012−48465A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189517(P2010−189517)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000232254)日本電気通信システム株式会社 (586)
【Fターム(参考)】