説明

携帯型電子機器

【課題】タッチパネルへの無操作時間が所定時間経過すると、操作ガイドがあることを表示でき、該操作ガイドを操作することでさらなる操作ガイドを表示することのできる携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】情報を表示可能な表示画面10と、タッチ操作を受け付けるタッチパネル12と、を具えた携帯型電子機器であって、タッチパネルへの無操作時間をカウントするタイマー22と、該タイマーのカウント時間が所定時間に達したときに、表示画面に表示されている情報に対する操作ガイドを表示し、前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示画面に表示するガイド制御表示部23と、を具える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを有する携帯型電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを有し、該タッチパネルを操作することで、メールやブラウザ等のアプリケーションを操作することのできるスマートフォン等の携帯型の電子機器が知られている。
この種の携帯型電子機器では、情報を表示可能な表示画面上にタッチパネルを具え、ユーザがタッチパネルに触れることで、各種操作を行なうことができる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
携帯型電子機器は、一般に表示画面が小さく、表示画面に表示される文字等も小さい。このため、メールアドレスや電話番号等のアドレスの登録や、ブラウザ等の操作において、ユーザがどのように操作すればよいのか判断できないことがある。特に、これら携帯型電子機器に不慣れなユーザにとっては、操作を行なうことが難しいことがある。
【0004】
携帯型電子機器に関する技術ではないが、所定時間、ユーザによる入力装置への入力がない場合に、ヘルプ画面を表示するデータ処理装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−8925号公報
【特許文献2】特開平4−160527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
携帯型電子機器では、表示画面が小さく、表示画面に直接触れる要領でタッチパネルを操作して入力等を行なう必要があるから、所定時間操作がない毎にヘルプ画面が表示されると、ヘルプ画面が表示画面上の情報を隠してしまい、逆に操作性が低下してしまう虞がある。
また、ヘルプ画面を参照しても、不慣れなユーザは、所望する操作内容にたどり着けないことがある。
【0007】
一方、操作に慣れたユーザでは、所定時間操作を中断する毎にヘルプ画面が表示画面上に大きく表示されると、却って使い勝手が悪くなることがある。
【0008】
本発明の目的は、タッチパネルへの無操作時間が所定時間経過すると、操作ガイドがあることを表示し、その表示を操作することで詳細な操作ガイドを表示することのできる携帯型電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の携帯型電子機器は、
情報を表示可能な表示画面と、
タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、
を具えた携帯型電子機器であって、
タッチパネルへの無操作時間をカウントするタイマーと、
該タイマーのカウント時間が所定時間に達したときに、表示画面に表示されている情報に対する操作ガイドを表示し、前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示画面に表示するガイド制御表示部と、
を具える。
【0010】
また、本発明の携帯型電子機器の制御方法は、
情報を表示可能な表示画面と、タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、を具えた携帯型電子機器の制御方法であって、
タッチパネルへの無操作時間をカウントするステップ、
カウントされた無操作時間が所定時間に達したときに、表示されている情報に対する操作ガイドを表示するステップ、
前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示するステップと、
を含んでいる。
【0011】
さらに、本発明の携帯型電子機器のプログラムは、
情報を表示可能な表示画面と、タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、を具えた携帯型電子機器のコンピュータに、
タッチパネルへの無操作時間をカウントする手順、
カウントされた無操作時間が所定時間に達したときに、表示されている情報に対する操作ガイドを表示する手順、
前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示する手順と、
を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザからの操作に基づき、操作に関するガイド情報を通知する携帯型電子機器を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施例である携帯型電子機器の概要を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の実施例である携帯型電子機器の表示画面の一例であって、ガイドピクトを表示した状態を示している。
【図3】図3は、表示画面の一例を示す図であって、ノーティフィケーションパネルに操作ガイドを表示した状態を示している。
【図4】図4は、表示画面の一例を示す図であって、入力領域に対応する操作ガイドを表示した状態を示している。
【図5】図5は、アドレス帳の編集中に操作ガイドの表示を行なうフローチャート図である。
【図6】図6は、フローチャート図5のAに続くプロセスを示すフローチャート図である。
【図7】図7は、フローチャート図5のBに続くプロセスを示すフローチャート図である。
【図8】図8は、表示画面の一例を示す図であって、文字入力未確定時に候補選択を促す表示を操作ガイドとして表示した状態を示している。
【図9】図9は、表示画面の一例を示す図であって、ブラウザ閲覧中に表示される操作ガイドを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用することのできる携帯型電子機器について、図を参照して詳述する。
図1は、本発明の携帯型電子機器の表示画面(10)の一例を示している。携帯型電子機器として携帯電話機、スマートフォン、タブレット型携帯端末、PDA(Personal Digital Assistant)などを例示できる。
【0015】
これら携帯型電子機器は、図1に示すように、表示画面(10)を有し、該表示画面(10)の表面にタッチパネル(12)が設けられている。
表示画面(10)は、TFTや有機EL等の液晶パネルを例示することができ、携帯型電子機器で実行されるオペレーティングシステムやアプリケーション等の各種情報が表示可能となっている。
また、タッチパネル(12)は、静電容量方式や抵抗膜方式のものを例示でき、表示画面(10)に表示された情報に直接触れる感覚でタッチパネル(12)を操作することで、オペレーティングシステムやアプリケーション等の操作を行なうことができる。図1の実施例では、アプリケーションとしてアドレス帳を起動し、氏名、電話番号、Eメールアドレスなどを入力することのできる複数の入力領域(42)と、これら入力領域(42)に入力を行なうソフトキーボード(44)を表示画面(10)に表示している。
【0016】
図2は、携帯電子機器のブロック図の一例を示している。
携帯型電子機器の制御は、制御部(20)により行なわれる。制御部(20)は、種々の演算処理を行うCPU(図示せず)を具えており、携帯型電子機器の制御を総括的に実行する。
【0017】
制御部(20)には、図2に示すように、表示画面(10)、タッチパネル(12)、記憶部(21)、タイマー(22)、ガイド制御表示部(23)などが電気的に接続されている。制御部(20)には、その他、携帯型電子機器の制御や使用に必要なアンテナ、通信回路等の通信手段、マイク、スピーカ等の通話手段が接続される(何れも図示せず)。
【0018】
表示画面(10)は、表示制御部(24)を介して制御部(20)に接続されており、オペレーティングシステムやアプリケーションによる情報を表示する。
また、タッチパネル(12)は、タッチパネル制御部(25)を介して制御部(20)に接続され、ユーザがタッチパネル(12)を指等で触れて操作することにより、該当する座標情報がタッチパネル制御部(25)を介して制御部(20)に入力され、各種操作等に用いられる。
【0019】
タッチパネル(12)を用いたユーザの操作として、例えば、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、スライド、フリックなどがある。
タップは、タッチパネル(12)上にタッチした後、タッチパネル(12)より指をリリース(タッチパネル(12)より離す)操作である。
ダブルタッチは、所定時間内にタップを2度行なう操作である。
ロングタッチは、タッチパネル(12)に所定時間以上タッチした後、タッチパネル(12)より指をリリースする操作である。
スライドは、タッチパネル(12)にタッチした後、タッチパネル(12)に指を接触させたまま移動させた後、タッチパネル(12)より指をリリースする操作である。
フリックは、タッチパネル(12)にタッチした後、はじくような操作を行なうことである。具体的には、タッチパネル(12)に接触させた指を所定時間以内に所定距離移動させる操作、つまり、所定速度で移動させる操作である。
以下では、上記の操作をまとめてタッチ操作という場合もある。
【0020】
記憶部(21)は、ROM、RAMやフラッシュメモリなど(何れも図示せず)から構成され、例えば、ROMには、制御部(20)が実行する制御手順を記述した各種プログラムや本発明に係るガイド表示に関するプログラムなどが格納され、RAMには、制御部(20)のCPUで処理されるデータなどが一時的に記憶される。フラッシュメモリには、オペレーティングシステムや各種アプリケーションの画面の構成要素のデータ(例えば、アイコン、ボタンや背景のデータ)などが格納される。制御部(20)及び記憶部(21)は、携帯型電子機器におけるコンピュータとして機能する。
【0021】
タイマー(22)は、タッチパネル(12)へユーザの操作がない無操作時間をカウントする手段である。タイマー(22)は、CPU等のクロック回路やタイマー回路を利用することもできる。
【0022】
具体的実施例として、タイマー(22)は、タッチパネル制御部(25)から制御部(20)への信号の入力の有無を検知し、タッチパネル制御部(25)から信号の入力がない場合にカウントアップを行なって、入力信号を検知すると、カウントをリセットするよう構成することができる。タッチパネル(12)への無操作時間のカウントが予め又はユーザにより設定された所定時間に達すると、制御部(20)にカウントアップ信号を送信する。
なお、タイマー(22)は、無操作時間をカウントダウンする構成としてもよい。
【0023】
ガイド制御表示部(23)は、タイマー(22)からのカウントアップ信号を受信して、表示画面(10)に表示されている情報に対する操作ガイドを表示し、該操作ガイドをタッチ操作することで、さらなる操作ガイドを表示する。
操作ガイドとは、表示画面(10)に表示されている情報の操作説明、入力方法、次に行なうことのできる操作の説明である。なお、操作ガイドは、表示画面(10)に直接表示することもできるし、後述するとおり、表示画面(10)の特定の領域、例えば、ステータスバーのピクトエリアにアイコンの如きガイドピクト(30)により表示してもよい。
なお、操作ガイドやガイドピクト(30)は、表示画面(10)の一部の領域に表示されるものであればよく、ステータスバーに限定されるものではない。
【0024】
例えば、ガイド制御表示部(23)は、アドレス帳やブラウザ等のアプリケーションに対して、対応する操作ガイドがあるかどうかを判断し、操作ガイド(32)がある場合には、タイマー(22)からのカウントアップ信号に基づいて、操作ガイド(32)があることを示すガイドピクト(30)を表示画面(10)に表示する。なお、ガイドピクト(30)は、アイコンに限定されず、「Hint」等の文字、イメージ等とすることもできる。
【0025】
タッチパネル(12)によりガイドピクト(30)に対するタッチ操作が受け付けられると、ガイド制御表示部(23)は、表示画面(10)にさらなる操作ガイド(32)を表示する。さらなる操作ガイドとは、前記操作ガイドに続く操作説明、入力方法、次に行なうことのできる操作、又はこれらのさらに詳細な説明とすることができる。さらなる操作ガイド(32)は、図3に示すように、ガイドピクト(30)の表示されたステータスバーを引き下ろすことで出現するノーティフィケーションパネル(40)に列挙したり、ガイドピクト(30)をタップ等することで、図4に示すように、吹き出し等により表示することができる。
【0026】
ガイド制御表示部(23)により表示される操作ガイド(32)は、予めアプリケーションに組み込まれていてもよいし、記憶部(21)に記憶されていてもよい。また、各アプリケーションに対応して、通信手段を利用して外部からダウンロードすることもできる。
【0027】
ガイドピクト(30)をタッチ操作することにより表示される操作ガイド(32)として、例えば、アプリケーションとしてドレス帳を起動している場合に、氏名、電話番号、Eメールアドレスなどを入力する入力領域(42)へ入力すべき内容、入力方法、入力文字種や、現在編集又は入力中の入力領域の表示(図3及び図4中「Continue edit」)、次に編集又は入力すべき入力領域の表示(図3及び図4中「Edit next」)、エンターキー(46)をタッチ操作することで入力が完了することを示す表示(図3及び図4中「Complete edit」)などを例示することができる。
【0028】
なお、表示されるべき操作ガイド(32)が多数ある場合には、そのすべてを表示画面(10)に表示すると、表示画面(10)が煩雑となる。そのため、ガイド制御表示部(23)は、入力中の入力領域に対応する操作ガイドを他の操作ガイドに比して優先して表示画面(10)に表示することが望ましい。
【0029】
上記のような場合、ガイド制御表示部(23)は、表示された操作ガイド(32)をタップ、もしくは、操作ガイド(32)を所定時間表示した後に、次の操作ガイドを表示する制御を実行するようにすればよい。これにより、ユーザは、必要とする操作に対するさらなる操作ガイドを参照することができる。
【0030】
ユーザは、表示された操作ガイド(32)やさらなる操作ガイドを参照することで、次にどのような操作をすべきか容易に理解することができる。従って、操作に不慣れなユーザでも快適に本発明の携帯型電子機器を扱うことができる。
【0031】
また、上記のように、ガイドピクト(30)を操作するまでは、さらなる操作ガイド(32)は表示されないから、さらなる詳細な操作ガイド(32)が不要なユーザに対しても常にさらなる操作ガイド(32)が表示されてしまうという煩わしさもない。
【0032】
図5乃至図7は、ユーザがアドレス帳などのアプリケーションを起動している状態で、ガイドピクト(30)の表示及び操作ガイド(32)の表示を行なうためのフローチャート図の一例を示している。
ステップ10乃至ステップ13は、タッチパネル(12)への無操作時間が所定時間に到達したか否かを判別するフローである。より具体的には、タッチパネル(12)が操作される毎に(ステップ11)、タイマー(22)がリセットされて(ステップ10)、次にタッチパネル(12)が操作されるまで(ステップ11)、タイマー(22)はカウントを続ける(ステップ12)。タッチパネル(12)への無操作時間が所定時間を超えると(ステップ13)、次のステップ14に進む。
【0033】
タイマー(22)のカウントが所定時間に達すると、そのカウントアップ信号は制御部(20)を介してガイド制御表示部(23)に送信される。ガイド制御表示部(23)は、ガイドピクト(30)の発生条件を満たすかどうか、即ち、起動中のアプリケーション又はその表示画面(10)に対応する操作ガイド(32)があるかどうかを判別する(ステップ14)。ガイド制御表示部(23)は、対応する操作ガイド(32)がある場合には、その旨を次ステップ15においてガイドピクト(30)を表示画面(10)に表示するが、対応する操作ガイド(32)がない場合には、ステップ10に戻る。
【0034】
具体的には、アドレス帳を編集、入力等している場合に、入力領域(42)に対する操作ガイド(32)が存在する場合には、ステップ14はYesとなり、ステップ15へ進む。
【0035】
ステップ14がYesの場合、ガイド制御表示部(23)は、表示画面(10)にガイドピクト(30)を表示する。図1に示すように、ガイドピクト(30)は、表示画面(10)の上端のステータスバーのピクトエリアにアイコン等により表示することができる。
【0036】
ガイドピクト(30)が表示された状態で、ユーザがガイドピクト(30)を操作することにより(ステップ16又はステップ17)、ガイド制御表示部(23)は、さらなる操作ガイド(32)を表示画面(10)に表示させる(図3及びフローチャート図6、図4及びフローチャート図7参照)。
【0037】
より具体的には、ユーザによりガイドピクト(30)の表示されているステータスバーを下方に向けてドラッグ又はフリックされると、ガイド制御表示部(23)は、ノーティフィケーションパネル(40)を表示画面(10)に表示させ(ステップ16)、後述するとおり、ノーティフィケーションパネル(40)にさらなる操作ガイド(32)を表示させることができる(図3、フローチャート図6参照)。
【0038】
また、ユーザによりガイドピクト(30)がタップ等されることで、後述するとおり、ガイド制御表示部(23)は、入力領域(42)に対するさらなる操作ガイド(32)を吹き出し表示等により表示させることもできる(図4、フローチャート図7参照)。
【0039】
なお、ユーザがその他の操作、例えば入力領域(42)への編集や入力を続けた場合には(ステップ18のYes)、ガイド制御表示部(23)は、操作ガイド(32)は不要とみなして、ガイドピクト(30)の表示を消して(ステップ19)、ステップ1に戻るようにすればよい。
【0040】
また、ガイドピクト(30)が表示された状態で、タッチパネル(12)が操作されない状態が続く間は、ガイドピクト(30)をそのまま表示させるようにすればよい(ステップ18のNo)。
【0041】
上記したノーティフィケーションパネル(40)の表示操作が行なわれると(ステップ16のYes)、ガイド制御表示部(23)は、まず、アプリケーションの状態を判断する(フローチャート図6のステップ20)。より具体的には、表示すべき操作ガイド(32)を的確なものとするために、アプリケーションの編集状態、例えば、入力領域(42)へ未入力であったり、入力が確定されていたり、入力はされているが変換未確定状態であるのか等を判断し(ステップ20)、この編集状態に対応する操作ガイド(32)を選択する。
【0042】
アプリケーションの編集状態に対応した操作ガイド(32)が選択されると、ノーティフィケーションパネル(40)中に操作ガイド(32)を列挙等により表示する(図3及びステップ21)。図3では、列挙された操作ガイド(32)として、現在編集又は入力中の入力領域の表示(Continue edit)、次に編集又は入力すべき入力領域の表示(Edit next)、エンターキー(46)を操作することで入力が完了することを示す表示(Complete edit)としている。なお、これら操作ガイド(32)にさらに詳細な操作ガイド(図中「explanation」)を追加して表示するようにすることが望ましい。
【0043】
操作ガイド(32)をユーザが参照し、その内容を理解すると、操作ガイド(32)は不要となるから、ガイド制御表示部(23)は、操作ガイド(32)及びノーティフィケーションパネル(40)を消去し(ステップ23)、ガイドピクト(30)も消去すればよい(ステップ24)。これら表示の消去のトリガーとして、操作ガイド(32)をタップ等操作することを例示できる(ステップ22)。
【0044】
操作ガイド(32)やガイドピクト(30)等を消去した後、フローチャート図5のステップ1に戻り、編集や入力等を継続することができる。
【0045】
操作ガイド(32)が表示された状態で(ステップ21)、タッチパネル(12)への無操作の状態が所定時間経過すると(ステップ25)、次の操作ガイド(32)がある場合には(ステップ26)、次の操作ガイド(32)を表示するようにすることで(ステップ27)、ユーザは次々に表示される操作ガイド(32)を参照し続けると必要な操作を理解することができる。
【0046】
次の操作ガイド(32)がない場合には、操作ガイド(32)がタップ等されるまで(ステップ22)、当該操作ガイド(32)の表示を続ければよい。
【0047】
上記構成によれば、ノーティフィケーションパネル(40)を用いて操作ガイド(32)を参照することができ、ユーザの操作を可及的に向上させることができる。
【0048】
ガイドピクト(30)のタップ等すると(ステップ17のYes)、ガイド制御表示部(23)は、上記と同様、アプリケーションの状態を判断し(フローチャート図7のステップ30)、編集状態に対応する操作ガイド(32)を選択する。
【0049】
アプリケーションの編集状態に対応した操作ガイド(32)が選択されると、ガイド制御表示部(23)は、吹き出し表示により操作ガイド(32)を表示する(図4及びステップ31)。図4では、吹き出しとして、現在編集又は入力中の入力領域の表示(Continue edit)、次に編集又は入力すべき入力領域の表示(Edit next)、エンターキー(46)をタッチ操作することで入力が完了することを示す表示(Complete edit)としている。なお、これら操作ガイド(32)にさらなる操作ガイドを追加して表示するようにすることが望ましい。
【0050】
なお、ガイド制御表示部(23)は、吹き出しにより操作ガイド(32)を表示する場合、その表示は、入力領域(42)と重なったり、吹き出し同士が重なることのないように行なうよう制御を実行することが望ましい。また、吹き出しと入力領域(42)が重なる場合、その重なり部分をタップ等したときには、吹き出しへの操作を優先して処理することが望ましい。但し、吹き出しのひげ部分が入力領域(42)等と重なる場合には、その重なり部分への操作は、入力領域(42)等への操作として処理することが望ましい。
【0051】
操作ガイド(32)が表示された状態で(ステップ31)、操作ガイド(32)をユーザが参照し、その内容を理解すると、操作ガイド(32)は不要となるから、ガイド制御表示部(23)は、操作ガイド(32)を消去し(ステップ33)、ガイドピクト(30)も消去すればよい(ステップ34)。これら表示の消去のトリガーとして、吹き出しである操作ガイド(32)をタップ等操作することを例示できる(ステップ32)。
【0052】
操作ガイド(32)やガイドピクト(30)を消去した後、フローチャート図5のステップ1に戻り、編集や入力等を継続することができる。
【0053】
操作ガイド(32)が表示された状態で(ステップ31)、タッチパネル(12)への無操作の状態が所定時間経過すると(ステップ35)、ガイド制御表示部(23)は、次の操作ガイド(32)がある場合には(ステップ36)、次の操作ガイド(32)を表示するようにすることで(ステップ37)、ユーザは次々に表示される操作ガイド(32)を参照し続けるだけで必要な操作を理解することができる。
【0054】
次の操作ガイド(32)がない場合には、操作ガイド(32)がタップ等されるまで(ステップ32)、当該操作ガイド(32)の表示を続ければよい。
【0055】
これにより、吹き出しによる操作ガイド(32)を参照して、ユーザの操作を可及的に向上させることができる。
【0056】
なお、図8に示すように、ソフトキーボード(44)を利用した入力領域(42)へ漢字、カナ等の変換や予測変換時に所定時間以上タッチパネル(12)への無操作の状態が続いた場合には、変換候補の選択を促す操作ガイド(32)(図中「Choose words」)を表示することもできる。
【0057】
また、アプリケーションとしてアドレス帳を例示しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、ブラウザ(図9参照)、メールソフト、文書作成ソフト、表計算ソフト等にも本発明を適用できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、タッチパネルへの無操作時間が所定時間経過すると、操作ガイドがあることを表示でき、その表示を操作することでさらなる操作ガイドを表示することのできる携帯型電子機器として有用である。
【符号の説明】
【0059】
(10) 表示画面
(12) タッチパネル
(20) 制御部
(22) タイマー
(23) ガイド制御表示部
(30) ガイドピクト
(32) 操作ガイド
(40) ノーティフィケーションパネル
(42) 入力領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示可能な表示画面と、
タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、
を具えた携帯型電子機器であって、
タッチパネルへの無操作時間をカウントするタイマーと、
該タイマーのカウント時間が所定時間に達したときに、表示画面に表示されている情報に対する操作ガイドを表示し、前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示画面に表示するガイド制御表示部と、
を具えることを特徴とする携帯型電子機器。
【請求項2】
前記ガイド制御表示部は、前記表示画面上の操作ガイドが表示された領域に対して前記タッチパネルによりタッチ操作が受け付けられている場合、前記さらなる操作ガイドを前記表示画面に表示し、前記タッチパネルによりタッチ操作が受け付けられなくなったとき、前記さらなる操作ガイドの表示を消去する制御を実行する請求項1に記載の携帯型電子機器。
【請求項3】
前記ガイド制御表示部は、表示されている情報に対する操作ガイドがあると、前記操作ガイドがある旨を表示する制御を実行する請求項1又は請求項2に記載の携帯型電子機器。
【請求項4】
前記タッチパネルより受け付けたタッチ操作に基づき入力された情報が表示される1又は複数の入力領域が前記表示画面に表示された状態で、前記ガイド制御表示部は、前記さらなる操作ガイドを入力領域に対応して前記表示画面に表示する請求項1乃至請求項3の何れかに記載の携帯型電子機器。
【請求項5】
前記ガイド制御表示部は、前記タッチパネルより受け付けたタッチ操作に基づき情報が入力されている入力領域に、前記さらなる操作ガイドを他の操作ガイドに比して優先して前記表示画面に表示する請求項4に記載の携帯型電子機器。
【請求項6】
前記ガイド制御表示部は、前記さらなる操作ガイドを前記タッチパネルより受け付けたタッチ操作に基づき、入力された情報が表示される入力領域と重ならない位置に表示させる制御を実行する請求項4又は請求項5に記載の携帯型電子機器。
【請求項7】
情報を表示可能な表示画面と、タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、を具えた携帯型電子機器の制御方法であって、
タッチパネルへの無操作時間をカウントするステップ、
カウントされた無操作時間が所定時間に達したときに、表示されている情報に対する操作ガイドを表示するステップ、
前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示するステップと、
を含んでいることを特徴とする携帯型電子機器の制御方法。
【請求項8】
情報を表示可能な表示画面と、タッチ操作を受け付けるタッチパネルと、を具えた携帯型電子機器のコンピュータに、
タッチパネルへの無操作時間をカウントする手順、
カウントされた無操作時間が所定時間に達したときに、表示されている情報に対する操作ガイドを表示する手順、
前記タッチパネルにより前記操作ガイドに対するタッチ操作が受け付けられた場合、さらなる操作ガイドを表示する手順と、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−114318(P2013−114318A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257660(P2011−257660)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】