撮影支援装置及び撮影支援方法
【課題】生物の撮影に起こり得る危険を撮影者に伝えることができる撮影支援装置及び撮影支援方法を提供する。
【解決手段】
撮影支援装置1は、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報データベース13Bと、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、危険情報データベース13Bから抽出する危険情報抽出手段と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段とを備えている。
【解決手段】
撮影支援装置1は、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報データベース13Bと、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、危険情報データベース13Bから抽出する危険情報抽出手段と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
近年では、カメラ機能を備えた携帯電話機及びデジタルスチルカメラ等が普及しており、誰もが気軽に撮影を行うことが可能になっている。これに伴い、撮影者が撮影に不慣れな場合であっても、所望の写真・画像を得ることができるように、撮影を支援するための技術が種々提案されている。
【0002】
例えば、特許文献1には、撮影地点データを登録するデータ登録手段と、その撮影地点データに基づいて所定の撮影地点に撮影者を誘導する撮影地点誘導手段とを有する撮影地点誘導機能付きカメラが開示されている。このカメラによれば、撮影に好適な地点に撮影者を誘導することができるため、好ましい写真・画像を得ることができる。
【0003】
同様にして、特許文献2には、撮影に好適な地点に撮影者を誘導するとともに、当該地点で撮影された参照指示画像を提供して同様の構図で撮影を行うよう教示する撮影装置が開示されている。この撮影装置によれば、不慣れな撮影者であっても、好ましい構図で容易に撮影を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−214681号公報
【特許文献2】特開2009−239397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のカメラ及び撮影装置の場合のように、撮影に好適な地点に撮影者を誘導するのみ又はそれに加えて好ましい構図を教示するのみでは、必ずしも撮影を容易に行うことができるわけではない。特に、撮影対象が生物であって、撮影地点が自然の多い場所である場合では、様々な危険が起こり得るため、撮影が容易でないことが多い。そのような危険を撮影者が回避できることが望ましいが、上記の従来技術ではそのための工夫がなされていなかった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、撮影地点において起こり得る危険について、撮影者の注意を喚起することができる撮影支援装置及び撮影支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の撮影支援装置は、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部と、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出手段と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段とを備える。
【0008】
前記態様の撮影支援装置において、前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、前記危険情報抽出手段が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測手段をさらに備え、前記危険情報抽出手段が、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記危険情報抽出手段が、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記撮影関連情報には、前記撮影により取得された生物の撮像画像が含まれており、前記取得された撮影関連情報に含まれる撮像画像に基づいて、前記撮影対象となる生物を特定する生物特定手段をさらに備え、前記危険情報抽出手段が、前記生物特定手段により特定した生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の画像情報を記憶する画像情報記憶部と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の画像情報を、前記画像情報記憶部から抽出する画像情報抽出手段とをさらに備え、前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記画像情報抽出手段により抽出された画像情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段とをさらに備え、前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記危険情報記憶部が、前記生物の撮影の際に起こり得る危険の内容を示す情報及び当該危険についての対処方法を示す情報を含む危険情報を記憶するように構成されていてもよい。
【0015】
本発明の一の態様の撮影支援方法では、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部を備えるコンピュータが、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得工程と、前記撮影関連情報取得工程により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出工程と、前記危険情報抽出工程により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信工程とを実行する。
【0016】
前記態様の撮影支援方法において、前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【0017】
また、前記態様の撮影支援方法において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測工程をさらに実行し、前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【0018】
また、前記態様の撮影支援方法の前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮影支援装置及び撮影支援方法によれば、生物の撮影に起こり得る危険を撮影者に伝えることができるため、撮影者の注意を喚起することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置に設けられている撮影者情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置に設けられている危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャート。
【図6】携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図7】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャート。
【図8】携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の他の例を示す図。
【図9】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている動物危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図12】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている植物危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図13】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている昆虫危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図14】本発明の実施の形態2に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャート。
【図15】動物危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図16】植物危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図17】昆虫危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0022】
また、以下では、撮影対象となる生物を動物・植物・昆虫に分けて例示しているが、これは説明の便宜上の分類にすぎず、本発明の技術的思想がこの分類に限定されるわけではない。
【0023】
(実施の形態1)
[撮影支援システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の撮影支援システムは、生物を撮影する場合において当該撮影を支援するための撮影支援装置1Aと、各撮影者が携行する携帯電話機2,2,…とを備えている。これらの撮影支援装置1A及び携帯電話機2,2,…は、インターネット等の通信ネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。ここで、携帯電話機2,2,…は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子で構成されるカメラを備えている。なお、携帯電話機2,2,…の代わりに、例えば通信機能を有するデジタルスチルカメラ等、通信機能及びカメラ機能を有する他の装置を用いるようにしてもよい。
【0024】
[撮影支援装置の構成]
以下、上述した撮影支援装置1Aの詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aの構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(撮影支援装置)1Aは、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0025】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の撮影支援装置1Aとして機能することになる。
【0026】
ROM11は、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0027】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0028】
ハードディスク13には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、撮影者に関する撮影者情報が格納される撮影者情報データベース(DB)13Aと、撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報が格納される危険情報データベース(DB)13Bと、各種の生物の画像情報が格納される画像情報データベース(DB)13Cと、生物の鳴き声等の音声情報が格納される音声情報データベース(DB)13Dと、各撮影者から投稿される画像情報が格納される投稿画像情報データベース(DB)13Eとが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。
【0029】
さらに、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0030】
通信I/F14は、通信ネットワークNTWを介して撮影支援装置1Aが外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。撮影支援装置1Aは、この通信I/F14を介して、携帯電話機2,2,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0031】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベースの詳細について説明する。
(A)撮影者情報DB13A
図3は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aに設けられている撮影者情報DB13Aのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、撮影者情報DB13Aは、撮影者を識別するための撮影者IDが格納される撮影者IDフィールド101、撮影者の氏名が格納される氏名フィールド102、撮影者の連絡先である電子メールアドレスが格納されるアドレスフィールド103、及び撮影者が設定したパスワードが格納されるパスワードフィールド104を有している。撮影支援装置1Aは、上記の撮影者情報を、撮影支援システムの利用を希望する撮影者から取得し、撮影者情報DB13Aに登録する。
【0032】
(B)危険情報DB13B
図4は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aに設けられている危険情報DB13Bのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すように、危険情報DB13Bは、撮影を行う地域を識別するための地域IDが格納される地域フィールド201、撮影を行う期間を示す情報が格納される期間フィールド202、撮影の際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド203、危険事項に示されている生物等の画像情報のファイル名が格納される画像フィールド204、及び同じく生物等の音声情報のファイル名が格納される音声フィールド205を有している。
【0033】
本実施の形態において、危険事項フィールド203には、地域フィールド201に格納されている地域IDで示される地域において、期間フィールド202に格納されている期間中に、生物を撮影対象とした撮影を行う場合に起こり得る危険を示す情報が格納されている。例えば、生物学等の専門家及び地域に詳しい専門家等が、当該地域の当該期間において生物の撮影に際し起こる可能性があると判断した内容及びその危険に対する対処方法等が危険事項として設定され、それを示す情報が危険事項フィールド203に格納される。具体例としては、図4に示すように、“繁殖期の気が立ったAAAには近付かないようにする”、“冬ごもり前の気が立ったBBBには近付かないようにする”、及び“毒を持つCCCが足元に現れることがあるので気を付ける”等の情報が危険事項フィールド203に格納されている(“AAA”、“BBB”及び“CCC”は特定の動物の名称を示している。)。
【0034】
このように、本実施の形態においては、起こり得る危険及びその危険に対する対処方法の両方を示す情報が危険事項フィールド203に格納されているが、少なくとも起こり得る危険を示す情報が格納されていればよい。
【0035】
上記の危険情報は、専門家等から収集した情報に基づいて生成され、危険情報DB13Bに登録される。なお、この危険情報は、専門家から新たに情報を得た場合、及び各撮影者から危険に関する情報(例えば、「○月に○○地域において○○という危険が発生した」等の情報)を収集した場合等に、適宜更新される。
【0036】
(C)画像情報DB13C
画像情報DB13Cには、上記の危険情報の画像フィールド204に格納されているファイル名の画像情報が蓄積されている。この画像情報には、生物の撮像画像及び/又は危険事項についての撮像画像並びにその画像の取得日等が含まれている。ここで、危険事項についての撮像画像としては、例えば危険事項が“繁殖期の気が立ったAAAには近付かないようにする”である場合は繁殖期におけるAAAの外観上の特徴を示す撮像画像、同じく“毒を持つCCCが足元に現れることがあるので気を付ける”である場合はCCCが出現しそうな場所を示す撮像画像等が想定される。
【0037】
(D)音声情報DB13D
音声情報DB13Dには、上記の危険情報の音声フィールド205に格納されているファイル名の音声情報(例えば、気が立っている場合のAAAの鳴き声等)が蓄積されている。
【0038】
(E)投稿画像情報DB13E
投稿画像情報DB13Eには、後述するようにして撮影者から投稿される撮像画像及びその撮影日時等を含む撮像画像情報が蓄積されている。なお、この投稿画像情報DB13Eに蓄積されている情報が、画像情報DB13Cに格納される場合もある。
【0039】
なお、撮影支援装置1Aは、危険情報に含まれる地域IDの定義ファイル(以下、「地域定義ファイル」という)をハードディスク13に格納している。この地域定義ファイルでは、地域IDと、その地域IDにより特定される地域の範囲とが対応付けられている。ここで、地域の範囲は緯度及び経度により規定されている。そのため、ある地点の緯度及び経度が分かれば、地域定義ファイルを参照することにより、その地点がどの地域に属するかを特定することができる。
【0040】
後述するように、本実施の形態では、撮影者の現在位置がどの地域に属するかを判定し、その地域で起こり得る危険に関する情報を当該撮影者に対して提供する。ここで、地域は、上述したように所定の範囲を有する概念であるため、撮影者は、その範囲内で起こり得る危険に関する情報の提供を受けることになる。
【0041】
[撮影支援システムの動作]
次に、上述したように構成された本実施の形態の撮影支援システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の撮影支援システムにて実行される主な処理には、(1)撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理、及び(2)撮影支援後に撮影者が撮像画像を投稿するための撮像画像投稿処理等がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0042】
(1)撮影支援処理
図5は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、撮影者が携行している携帯電話機2がGPS(Global Positioning System)機能を有しており、GPS衛星の電波を用いて自位置を特定することができるものとする。
【0043】
撮影者は、撮影支援装置1Aによる撮影支援を受けるために、携行している携帯電話機2を用いて撮影支援装置1Aにアクセスする。例えば、撮影者は、生物が多く生息していると思われる場所等に到達したときに、予め設定されている撮影者ID及びパスワードを携帯電話機2に入力し、撮影支援装置1Aに対してログイン処理を試みるよう携帯電話機2に対して指示する。
【0044】
携帯電話機2は、撮影者から撮影者ID及びパスワードの入力を受け付けた場合、それらの撮影者ID及びパスワードを含むログイン情報を撮影支援装置1Aに対して送信する(S101)。
【0045】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、そのログイン情報に基づいてログイン処理を実行する(S202)。このログイン処理では、撮影支援装置1Aが、撮影者情報DB13Aに格納されている撮影者情報と受信したログイン情報とを照合することによってログインの成否を判定する。ここでは、ログインに成功したものとして説明を続ける。
【0046】
撮影支援装置1Aは、ログイン済みの撮影者の現在位置を検知するために、当該現在位置を示す情報の送信依頼を示す位置要求情報を携帯電話機2に対して送信する(S203)。
【0047】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された位置要求情報を受信した場合(S102)、GPS機能を用いて携帯電話機2の自位置を示す自位置情報(例えば、緯度・経度・高度を含む情報)を取得し、その自位置情報を撮影支援装置1Aに対して送信する(S103)。
【0048】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信された自位置情報を受信した場合(S204)、その自位置情報に基づいて、撮影者の現在位置を特定する(S205)。次に、撮影支援装置1Aは、地域定義ファイルを参照してステップS205で特定した撮影者の現在位置が属する地域を特定し、その地域を示す地域IDが地域フィールド201に格納されており、且つ自位置情報の受信日時が属する期間が期間フィールド202に格納されている危険情報を危険情報DB13Bから抽出する(S206)。
【0049】
次に、撮影支援装置1Aは、ステップS206で抽出された危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S207)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S208)。なお、この送信は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)により行われてもよく、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等の他の通信プロトコルにより行われてもよい。
【0050】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S104)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S105)。
【0051】
以下、撮影注意画面の例について説明する。図6は、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図6に示すように、撮影注意画面S1には、撮影者の現在位置の周辺に生息している動物の名称(図6では“AAA”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“この時期、AAAは、繁殖期に入っているため、気が立っている場合があります”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付かないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S1を参照することにより、自分が現在いる付近で起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0052】
図6に示すように、撮影ガイド画面S1には、画像表示を指示するための画像表示ボタンB1及び音声出力を指示するための音声出力ボタンB2が設けられている。撮影者は、必要に応じて、携帯電話機2の入力部を用いてこれらのボタンB1及びB2を押下する。画像表示ボタンB1が押下された場合、そのことを示す情報が携帯電話機2から撮影支援装置1Aに対して送信され、これを受けた撮影支援装置1Aが、ステップS206にて抽出した危険情報に示されているファイル名の画像情報を画像情報DB13Cから抽出し、これを携帯電話機2に対して送信する。このようにして撮影支援装置1Aから送信された画像情報を受信した携帯電話機2は、その画像情報をディスプレイ上に表示する。これにより、撮影者は、起こり得る危険に係る動物の外観等を視覚的に確認することが可能になる。
【0053】
また、撮影者によって音声出力ボタンB2が押下された場合、撮影支援装置1Aが上記危険情報に示されているファイル名の音声情報を音声情報DB13Dから抽出し、これを携帯電話機2に対して送信する。このようにして撮影支援装置1Aから送信された音声情報を受信した携帯電話機2は、その音声情報をスピーカから出力する。撮影者は、携帯電話機2から出力される動物の鳴き声を確認し、その鳴き声が周囲から聞こえないか注意した上で撮影を行う。
【0054】
以上の撮影支援処理により、撮影者に対して、その場で起こり得る危険を伝えることができるため、撮影者の注意を喚起することが可能になる。そのため、撮影者は安全に撮影を行うことが可能になる。
【0055】
なお、本実施の形態では、撮影者が、所定の位置に到達したときに携帯電話機2を用いて撮影支援装置1にアクセスすることにより、撮影支援装置1Aによる撮影支援を受ける。このように撮影者が自発的に撮影支援装置1Aにアクセスするのではなく、撮影者が所定の位置に到達したときに、そのことを撮影支援装置1Aが自動的に検知し、その位置に基づいて上記のステップS204乃至S208を実行することにより、撮影者を支援するようにしてもよい。この場合、例えば携帯電話機2が適宜のタイミングで位置情報を繰り返し撮影支援装置1Aに送信し、これを受けた撮影支援装置1Aが、その位置情報を用いて上記のステップS204乃至S208を実行するようにすればよい。これによれば、例えば、生物を撮影するのに好適な地点に撮影者が偶然到達したような場合に、当該撮影者が撮影支援を受けること等が可能になる。
【0056】
上述した連絡先提供処理においては、撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する情報を当該撮影者に対して提供しているが、撮影者がこれから向かう位置、すなわち撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する情報を提供するようにしてもよい。以下、そのための連絡先提供処理の詳細について説明する。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャートである。なお、この撮影支援処理は、撮影支援装置1Aが、撮影者が携行する携帯電話機2の自位置情報を当該携帯電話機2から所定の時間間隔で繰り返し受信した後に実行されるものとする。
【0058】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から経時的に受信した複数の自位置情報を用いて、その携帯電話機2の移動方向、すなわち撮影者の移動方向を予測する(S301)。次に、撮影支援装置1Aは、その予測した移動方向と、撮影者の最新の位置とに基づいて、所定時間経過後の撮影者の将来位置を予測する(S302)。なお、このように、本実施の形態では撮影者の移動履歴に基づいて当該撮影者の将来位置を予測しているが、それ以外の方法により将来位置の予測を行ってもよい。例えば、撮影者の現在位置及びその現在位置における地形等に基づいて当該撮影者の将来位置を予測したり、各撮影者の過去の移動履歴に基づいて当該将来位置を予測したりしてもよい。
【0059】
次に、撮影支援装置1Aは、地域定義ファイルを参照してステップS302で予測した撮影者の将来位置が属する地域を特定し、その地域を示す地域IDが地域フィールド201に格納されており、且つ自位置情報の最新の受信日時が属する期間が期間フィールド202に格納されている危険情報を危険情報DB13Bから抽出する(S303)。
【0060】
次に、撮影支援装置1Aは、ステップS303で抽出された危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S304)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S305)。
【0061】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S401)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S402)。これにより、撮影者は、自らがこれから向かう方面で起こり得る危険に関する情報を取得することができる。
【0062】
図8は、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の他の例を示す図である。図8に示すように、撮影注意画面S2には、撮影者の将来位置の周辺に生息している動物の名称(図8では“CCC”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“毒を持つ”及び“足元付近に現れる”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S2を参照することにより、自分がこれから向かう方面で起こり得る危険及びその対処方法を事前に確認することができる。
【0063】
(2)撮像画像投稿処理
撮影者は、上述したようにして撮影支援装置1Aから提供された起こり得る危険に関する情報を参照した上で、その情報に基づいて危険な状況を回避できるよう気を付けながら、携帯電話機2が備えるカメラにより生物の撮影を行う。
【0064】
図9は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャートである。図11に示すとおり、携帯電話機2は、撮影者の操作により生物を撮影対象とした撮像画像を取得した場合(S501)、その撮像画像及び撮影した日時等を含む撮像画像情報を、撮影支援装置1Aに対して送信する(S502)。
【0065】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信された撮像画像情報を受信した場合(S601)、その撮像画像情報に含まれている撮像画像を投稿画像情報DB13Eに登録する(S602)。
【0066】
この撮像画像投稿処理により、撮影支援装置1Aには、各撮影者から投稿された撮像画像が蓄積されることになる。これらの撮像画像には、例えば生物多様性等の様々な研究において有用なものが含まれている場合がある。このように、本実施の形態によれば、各撮影者の安全を確保した上で、利用価値の高い資料を当該撮影者から取得することが可能になる。
【0067】
(実施の形態2)
実施の形態2は、撮影者から提供される撮像画像に基づいて起こり得る危険を特定し、その危険に関する情報を撮影者に提供する。本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様に、撮影支援装置と携帯電話機とが協働して処理を行うことにより撮影者に対する撮影支援が行われる。
【0068】
[撮影支援装置の構成]
図10は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図である。図10に示すように、本実施の形態の撮影支援装置1Bが備えるハードディスク13には、実施の形態1における危険情報DB13Bの代わりに、動物危険情報データベース(DB)13F、植物危険情報データベース(DB)13G、及び昆虫危険情報データベース(DB)13Hが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。撮影支援装置1Bのその他の構成については、撮影者情報DB13Aがハードディスク13に設けられていないことを除いて、実施の形態1の撮影支援装置1Aの場合と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
(F)動物危険情報DB13F
図11は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている動物危険情報DB13Fのレイアウトの一例を示す図である。図11に示すように、動物危険情報DB13Fは、動物の種類の名称を示す情報が格納される動物種類フィールド301、期間が格納される期間フィールド302、その動物を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド303、当該動物についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド304、及び同じく動物についての音声情報のファイル名が格納される音声フィールド305を有している。
【0070】
(G)植物危険情報DB13G
図12は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている植物危険情報DB13Gのレイアウトの一例を示す図である。図12に示すように、植物危険情報DB13Gは、植物の種類の名称を示す情報が格納される植物種類フィールド401、期間が格納される期間フィールド402、その植物を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド403、及び当該植物動物についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド404を有している。
【0071】
(H)昆虫危険情報DB13H
図13は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている昆虫危険情報DB13Hのレイアウトの一例を示す図である。図11に示すように、昆虫危険情報DB13Hは、昆虫の種類の名称を示す情報が格納される昆虫種類フィールド501、期間が格納される期間フィールド502、その昆虫を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド503、当該昆虫についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド504、及び同じく昆虫についての音声情報のファイル名が格納される音声フィールド505を有している。
【0072】
図11乃至図13に示すように、本実施の形態においては、起こり得る危険及びその危険に対する対処方法の両方を示す情報が危険事項フィールド303、403及び503に格納されているが、少なくとも起こり得る危険を示す情報が格納されていればよい。
【0073】
[撮影支援システムの動作]
図14は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1B及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0074】
撮影者は、登山中及び散歩中等、様々な場面において、携行している携帯電話機2のカメラを用いて生物を被写体として撮影を行う。これにより、携帯電話機2は、図14に示すように、生物を含む撮像画像を取得する(S701)。次に、撮影者は、その撮像画像を撮影支援装置1Bに対して送信するよう、携帯電話機2に指示する。この指示を撮影者から受け付けた場合、携帯電話機2は、ステップS601にて取得した撮像画像及び撮影日時等を含む撮像画像情報を、撮影支援装置1に対して送信する(S702)。
【0075】
撮影支援装置1Bは、携帯電話機2から送信された撮像画像情報を受信した場合(S801)、撮像画像情報の撮像画像に対してエッジ抽出等の画像解析処理を施すことにより、当該撮像画像に含まれる撮影対象の特徴を抽出する(S802)。次に、撮影支援装置1Bは、抽出した特徴に基づいて、撮影対象の生物の分類(本実施の形態では、動物、植物及び昆虫の何れか)及びその種類を特定する(S803)。この場合、種々の特定方法が想定されるが、例えば、画像情報DB13Cに格納されている画像情報を用いて生物の各種類の照合用画像を予め生成しておき、その照合用画像の特徴とステップS802で抽出した特徴との照合を行ってそれらの類似度を算出し、その類似度に応じて生物の分類・種類を特定する等の方法により、ステップS803を実行する。
【0076】
なお、画像解析により生物の分類及び種類を特定することができなかった場合、撮影支援装置1Bは、そのことを示すメッセージを含む情報を携帯電話機2に対して送信し、これを受けた携帯電話機2がそのメッセージをディスプレイ上に表示して、撮影支援処理が終了する。
【0077】
これ以降、上述したようにして特定した生物の分類に応じて、撮影支援を行うために撮影者に提供する情報が生成されることになる。
まず、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が動物であるか否かを判定し(S804)、動物ではないと判定した場合(S804でNO)、ステップS806に進む。他方、動物であると判定した場合(S804でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が動物種類フィールド301に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド302に格納されている動物危険情報を、動物危険情報DB13Fから抽出する(S805)。
【0078】
また、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が植物であるか否かを判定し(S806)、植物ではないと判定した場合(S806でNO)、ステップS808に進む。他方、植物であると判定した場合(S806でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が植物種類フィールド401に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド402に格納されている植物危険情報を、植物危険情報DB13Gから抽出する(S807)。
【0079】
さらに、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が昆虫であるか否かを判定し(S808)、昆虫ではないと判定した場合(S808でNO)、ステップS810に進む。他方、昆虫であると判定した場合(S808でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が昆虫種類フィールド501に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド502に格納されている昆虫危険情報を、昆虫危険情報DB13Hから抽出する(S809)。
【0080】
次に、撮影支援装置1Bは、ステップS805で抽出した動物危険情報、ステップS807で抽出した植物危険情報、又はステップS809で抽出した昆虫危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S810)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S811)。
【0081】
なお、ステップS808において、ステップS803にて特定した分類が昆虫ではないと判定した場合(S808でNO)、撮影支援装置1Bは、特定された生物に関する危険情報が登録されていないことを示す撮影注意画面情報を生成し、これを携帯電話機2に対して送信することになる。
【0082】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Bから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S703)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S704)。
【0083】
以下、撮影注意画面の例について、動物、植物及び昆虫の生物分類別に説明する。
図15は、動物危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図15に示すように、撮影注意画面S3には、撮影者が撮影した動物の種類の名称(図15では“AAA”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“この時期、AAAは、繁殖期に入っているため、気が立っている場合があります”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付かないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S3を参照することにより、自分が撮影した動物の種類の名称を知ることができ、さらに、その動物について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0084】
また、図16は、植物危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図16に示すように、撮影注意画面S4には、撮影者が撮影した植物の種類の名称(図16では“DDD”)、その植物について起こり得る危険を示す内容(同じく“かぶれる危険がある”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“触らないようにして下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S4を参照することにより、自分が撮影した植物の種類の名称を知ることができ、さらに、その植物について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0085】
さらに、図17は、昆虫危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図17に示すように、撮影注意画面S5には、撮影者が撮影した昆虫の種類の名称(図16では“EEE”)、その昆虫について起こり得る危険を示す内容(同じく“毒を持っている”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付けないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S5を参照することにより、自分が撮影した昆虫の種類の名称を知ることができ、さらに、その昆虫について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0086】
なお、図15乃至図17に示すように、撮影注意画面S3及びS5には画像表表示ボタンB1及び音声出力ボタンB2が、撮影注意画面S4には画像表示ボタンB1がそれぞれ表示されている。これらのボタン及びその機能については、実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態では、危険情報に含まれる危険事項として、撮影対象の生物に直接的に関係する内容(例えば、撮影対象であるAAAが繁殖期にあるため気が立っている等)が示されているが、当該生物について間接的に関係する内容であってもよい。そのような例としては、「AAAが生息している近くには足元がぬかるんでいることが多いため、滑らないように気を付ける。」(この場合、ぬかるんでいる場所を示す画像情報を撮影者に提供する)、「AAAを捕食するZZZが近くにいる場合がある。ZZZはどう猛であるため、近付かないようにする。」(この場合、ZZZの外観を示す画像情報及びZZZの鳴き声の音声情報を撮影者に提供する)等が挙げられる。
【0088】
また、上記の各実施の形態において、危険情報における画像フィールド及び音声フィールドには、危険事項についての生物の画像情報及び音声情報(例えば、繁殖期にある気が立ったAAAの画像情報及び音声情報等)のファイル名がそれぞれ格納されているが、これと併せて、安全な状態における当該生物の画像情報及び音声情報(例えば、繁殖期ではない通常の状態におけるAAAの画像情報及び音声情報等)のファイル名が格納されていてもよい。これにより、同じ生物について、危険な状態にある場合の外観及び鳴き声等と、安全な状態にある場合の外観及び鳴き声等とを、撮影者に対して提供することができる。その結果、撮影者は、両状態を対比して確認することができるため、危険事項をより明確に把握することが可能になる。
【0089】
また、上記の各実施の形態では、撮影支援装置1A,1Bと携帯電話機2とが別装置となっているが、上述した撮影支援装置1A,1Bの構成を携帯電話機2が備えることにより、携帯電話機2単体で撮影者の撮影支援を行うことができるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明の撮影支援装置及び撮影支援方法は、様々な生物を撮影対象とする場合において撮影支援を行う撮影支援装置及び撮影支援方法等として有用である。
【符号の説明】
【0091】
1A,1B 撮影支援装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 撮影者情報データベース
13B 危険情報データベース
13C 画像情報データベース
13D 音声情報データベース
13E 投稿画像情報データベース
13F 動物危険情報データベース
13G 植物危険情報データベース
13H 昆虫危険情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
2 携帯電話機
B1 画像表示ボタン
B2 音声出力ボタン
S1〜S5 撮影注意画面
【技術分野】
【0001】
近年では、カメラ機能を備えた携帯電話機及びデジタルスチルカメラ等が普及しており、誰もが気軽に撮影を行うことが可能になっている。これに伴い、撮影者が撮影に不慣れな場合であっても、所望の写真・画像を得ることができるように、撮影を支援するための技術が種々提案されている。
【0002】
例えば、特許文献1には、撮影地点データを登録するデータ登録手段と、その撮影地点データに基づいて所定の撮影地点に撮影者を誘導する撮影地点誘導手段とを有する撮影地点誘導機能付きカメラが開示されている。このカメラによれば、撮影に好適な地点に撮影者を誘導することができるため、好ましい写真・画像を得ることができる。
【0003】
同様にして、特許文献2には、撮影に好適な地点に撮影者を誘導するとともに、当該地点で撮影された参照指示画像を提供して同様の構図で撮影を行うよう教示する撮影装置が開示されている。この撮影装置によれば、不慣れな撮影者であっても、好ましい構図で容易に撮影を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−214681号公報
【特許文献2】特開2009−239397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のカメラ及び撮影装置の場合のように、撮影に好適な地点に撮影者を誘導するのみ又はそれに加えて好ましい構図を教示するのみでは、必ずしも撮影を容易に行うことができるわけではない。特に、撮影対象が生物であって、撮影地点が自然の多い場所である場合では、様々な危険が起こり得るため、撮影が容易でないことが多い。そのような危険を撮影者が回避できることが望ましいが、上記の従来技術ではそのための工夫がなされていなかった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、撮影地点において起こり得る危険について、撮影者の注意を喚起することができる撮影支援装置及び撮影支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の撮影支援装置は、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部と、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出手段と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段とを備える。
【0008】
前記態様の撮影支援装置において、前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、前記危険情報抽出手段が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測手段をさらに備え、前記危険情報抽出手段が、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記危険情報抽出手段が、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記撮影関連情報には、前記撮影により取得された生物の撮像画像が含まれており、前記取得された撮影関連情報に含まれる撮像画像に基づいて、前記撮影対象となる生物を特定する生物特定手段をさらに備え、前記危険情報抽出手段が、前記生物特定手段により特定した生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の画像情報を記憶する画像情報記憶部と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の画像情報を、前記画像情報記憶部から抽出する画像情報抽出手段とをさらに備え、前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記画像情報抽出手段により抽出された画像情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記態様の撮影支援装置が、前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段とをさらに備え、前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の撮影支援装置において、前記危険情報記憶部が、前記生物の撮影の際に起こり得る危険の内容を示す情報及び当該危険についての対処方法を示す情報を含む危険情報を記憶するように構成されていてもよい。
【0015】
本発明の一の態様の撮影支援方法では、生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部を備えるコンピュータが、撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得工程と、前記撮影関連情報取得工程により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出工程と、前記危険情報抽出工程により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信工程とを実行する。
【0016】
前記態様の撮影支援方法において、前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【0017】
また、前記態様の撮影支援方法において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測工程をさらに実行し、前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【0018】
また、前記態様の撮影支援方法の前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮影支援装置及び撮影支援方法によれば、生物の撮影に起こり得る危険を撮影者に伝えることができるため、撮影者の注意を喚起することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置に設けられている撮影者情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置に設けられている危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャート。
【図6】携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図7】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャート。
【図8】携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の他の例を示す図。
【図9】本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャート。
【図10】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている動物危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図12】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている植物危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図13】本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置に設けられている昆虫危険情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図14】本発明の実施の形態2に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置及び携帯電話機が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャート。
【図15】動物危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図16】植物危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【図17】昆虫危険情報を用いて生成された、携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0022】
また、以下では、撮影対象となる生物を動物・植物・昆虫に分けて例示しているが、これは説明の便宜上の分類にすぎず、本発明の技術的思想がこの分類に限定されるわけではない。
【0023】
(実施の形態1)
[撮影支援システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の撮影支援システムは、生物を撮影する場合において当該撮影を支援するための撮影支援装置1Aと、各撮影者が携行する携帯電話機2,2,…とを備えている。これらの撮影支援装置1A及び携帯電話機2,2,…は、インターネット等の通信ネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。ここで、携帯電話機2,2,…は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子で構成されるカメラを備えている。なお、携帯電話機2,2,…の代わりに、例えば通信機能を有するデジタルスチルカメラ等、通信機能及びカメラ機能を有する他の装置を用いるようにしてもよい。
【0024】
[撮影支援装置の構成]
以下、上述した撮影支援装置1Aの詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aの構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(撮影支援装置)1Aは、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0025】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の撮影支援装置1Aとして機能することになる。
【0026】
ROM11は、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0027】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0028】
ハードディスク13には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、撮影者に関する撮影者情報が格納される撮影者情報データベース(DB)13Aと、撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報が格納される危険情報データベース(DB)13Bと、各種の生物の画像情報が格納される画像情報データベース(DB)13Cと、生物の鳴き声等の音声情報が格納される音声情報データベース(DB)13Dと、各撮影者から投稿される画像情報が格納される投稿画像情報データベース(DB)13Eとが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。
【0029】
さらに、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0030】
通信I/F14は、通信ネットワークNTWを介して撮影支援装置1Aが外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。撮影支援装置1Aは、この通信I/F14を介して、携帯電話機2,2,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0031】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベースの詳細について説明する。
(A)撮影者情報DB13A
図3は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aに設けられている撮影者情報DB13Aのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、撮影者情報DB13Aは、撮影者を識別するための撮影者IDが格納される撮影者IDフィールド101、撮影者の氏名が格納される氏名フィールド102、撮影者の連絡先である電子メールアドレスが格納されるアドレスフィールド103、及び撮影者が設定したパスワードが格納されるパスワードフィールド104を有している。撮影支援装置1Aは、上記の撮影者情報を、撮影支援システムの利用を希望する撮影者から取得し、撮影者情報DB13Aに登録する。
【0032】
(B)危険情報DB13B
図4は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援装置1Aに設けられている危険情報DB13Bのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すように、危険情報DB13Bは、撮影を行う地域を識別するための地域IDが格納される地域フィールド201、撮影を行う期間を示す情報が格納される期間フィールド202、撮影の際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド203、危険事項に示されている生物等の画像情報のファイル名が格納される画像フィールド204、及び同じく生物等の音声情報のファイル名が格納される音声フィールド205を有している。
【0033】
本実施の形態において、危険事項フィールド203には、地域フィールド201に格納されている地域IDで示される地域において、期間フィールド202に格納されている期間中に、生物を撮影対象とした撮影を行う場合に起こり得る危険を示す情報が格納されている。例えば、生物学等の専門家及び地域に詳しい専門家等が、当該地域の当該期間において生物の撮影に際し起こる可能性があると判断した内容及びその危険に対する対処方法等が危険事項として設定され、それを示す情報が危険事項フィールド203に格納される。具体例としては、図4に示すように、“繁殖期の気が立ったAAAには近付かないようにする”、“冬ごもり前の気が立ったBBBには近付かないようにする”、及び“毒を持つCCCが足元に現れることがあるので気を付ける”等の情報が危険事項フィールド203に格納されている(“AAA”、“BBB”及び“CCC”は特定の動物の名称を示している。)。
【0034】
このように、本実施の形態においては、起こり得る危険及びその危険に対する対処方法の両方を示す情報が危険事項フィールド203に格納されているが、少なくとも起こり得る危険を示す情報が格納されていればよい。
【0035】
上記の危険情報は、専門家等から収集した情報に基づいて生成され、危険情報DB13Bに登録される。なお、この危険情報は、専門家から新たに情報を得た場合、及び各撮影者から危険に関する情報(例えば、「○月に○○地域において○○という危険が発生した」等の情報)を収集した場合等に、適宜更新される。
【0036】
(C)画像情報DB13C
画像情報DB13Cには、上記の危険情報の画像フィールド204に格納されているファイル名の画像情報が蓄積されている。この画像情報には、生物の撮像画像及び/又は危険事項についての撮像画像並びにその画像の取得日等が含まれている。ここで、危険事項についての撮像画像としては、例えば危険事項が“繁殖期の気が立ったAAAには近付かないようにする”である場合は繁殖期におけるAAAの外観上の特徴を示す撮像画像、同じく“毒を持つCCCが足元に現れることがあるので気を付ける”である場合はCCCが出現しそうな場所を示す撮像画像等が想定される。
【0037】
(D)音声情報DB13D
音声情報DB13Dには、上記の危険情報の音声フィールド205に格納されているファイル名の音声情報(例えば、気が立っている場合のAAAの鳴き声等)が蓄積されている。
【0038】
(E)投稿画像情報DB13E
投稿画像情報DB13Eには、後述するようにして撮影者から投稿される撮像画像及びその撮影日時等を含む撮像画像情報が蓄積されている。なお、この投稿画像情報DB13Eに蓄積されている情報が、画像情報DB13Cに格納される場合もある。
【0039】
なお、撮影支援装置1Aは、危険情報に含まれる地域IDの定義ファイル(以下、「地域定義ファイル」という)をハードディスク13に格納している。この地域定義ファイルでは、地域IDと、その地域IDにより特定される地域の範囲とが対応付けられている。ここで、地域の範囲は緯度及び経度により規定されている。そのため、ある地点の緯度及び経度が分かれば、地域定義ファイルを参照することにより、その地点がどの地域に属するかを特定することができる。
【0040】
後述するように、本実施の形態では、撮影者の現在位置がどの地域に属するかを判定し、その地域で起こり得る危険に関する情報を当該撮影者に対して提供する。ここで、地域は、上述したように所定の範囲を有する概念であるため、撮影者は、その範囲内で起こり得る危険に関する情報の提供を受けることになる。
【0041】
[撮影支援システムの動作]
次に、上述したように構成された本実施の形態の撮影支援システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の撮影支援システムにて実行される主な処理には、(1)撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理、及び(2)撮影支援後に撮影者が撮像画像を投稿するための撮像画像投稿処理等がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0042】
(1)撮影支援処理
図5は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、撮影者が携行している携帯電話機2がGPS(Global Positioning System)機能を有しており、GPS衛星の電波を用いて自位置を特定することができるものとする。
【0043】
撮影者は、撮影支援装置1Aによる撮影支援を受けるために、携行している携帯電話機2を用いて撮影支援装置1Aにアクセスする。例えば、撮影者は、生物が多く生息していると思われる場所等に到達したときに、予め設定されている撮影者ID及びパスワードを携帯電話機2に入力し、撮影支援装置1Aに対してログイン処理を試みるよう携帯電話機2に対して指示する。
【0044】
携帯電話機2は、撮影者から撮影者ID及びパスワードの入力を受け付けた場合、それらの撮影者ID及びパスワードを含むログイン情報を撮影支援装置1Aに対して送信する(S101)。
【0045】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、そのログイン情報に基づいてログイン処理を実行する(S202)。このログイン処理では、撮影支援装置1Aが、撮影者情報DB13Aに格納されている撮影者情報と受信したログイン情報とを照合することによってログインの成否を判定する。ここでは、ログインに成功したものとして説明を続ける。
【0046】
撮影支援装置1Aは、ログイン済みの撮影者の現在位置を検知するために、当該現在位置を示す情報の送信依頼を示す位置要求情報を携帯電話機2に対して送信する(S203)。
【0047】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された位置要求情報を受信した場合(S102)、GPS機能を用いて携帯電話機2の自位置を示す自位置情報(例えば、緯度・経度・高度を含む情報)を取得し、その自位置情報を撮影支援装置1Aに対して送信する(S103)。
【0048】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信された自位置情報を受信した場合(S204)、その自位置情報に基づいて、撮影者の現在位置を特定する(S205)。次に、撮影支援装置1Aは、地域定義ファイルを参照してステップS205で特定した撮影者の現在位置が属する地域を特定し、その地域を示す地域IDが地域フィールド201に格納されており、且つ自位置情報の受信日時が属する期間が期間フィールド202に格納されている危険情報を危険情報DB13Bから抽出する(S206)。
【0049】
次に、撮影支援装置1Aは、ステップS206で抽出された危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S207)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S208)。なお、この送信は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)により行われてもよく、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)等の他の通信プロトコルにより行われてもよい。
【0050】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S104)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S105)。
【0051】
以下、撮影注意画面の例について説明する。図6は、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図6に示すように、撮影注意画面S1には、撮影者の現在位置の周辺に生息している動物の名称(図6では“AAA”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“この時期、AAAは、繁殖期に入っているため、気が立っている場合があります”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付かないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S1を参照することにより、自分が現在いる付近で起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0052】
図6に示すように、撮影ガイド画面S1には、画像表示を指示するための画像表示ボタンB1及び音声出力を指示するための音声出力ボタンB2が設けられている。撮影者は、必要に応じて、携帯電話機2の入力部を用いてこれらのボタンB1及びB2を押下する。画像表示ボタンB1が押下された場合、そのことを示す情報が携帯電話機2から撮影支援装置1Aに対して送信され、これを受けた撮影支援装置1Aが、ステップS206にて抽出した危険情報に示されているファイル名の画像情報を画像情報DB13Cから抽出し、これを携帯電話機2に対して送信する。このようにして撮影支援装置1Aから送信された画像情報を受信した携帯電話機2は、その画像情報をディスプレイ上に表示する。これにより、撮影者は、起こり得る危険に係る動物の外観等を視覚的に確認することが可能になる。
【0053】
また、撮影者によって音声出力ボタンB2が押下された場合、撮影支援装置1Aが上記危険情報に示されているファイル名の音声情報を音声情報DB13Dから抽出し、これを携帯電話機2に対して送信する。このようにして撮影支援装置1Aから送信された音声情報を受信した携帯電話機2は、その音声情報をスピーカから出力する。撮影者は、携帯電話機2から出力される動物の鳴き声を確認し、その鳴き声が周囲から聞こえないか注意した上で撮影を行う。
【0054】
以上の撮影支援処理により、撮影者に対して、その場で起こり得る危険を伝えることができるため、撮影者の注意を喚起することが可能になる。そのため、撮影者は安全に撮影を行うことが可能になる。
【0055】
なお、本実施の形態では、撮影者が、所定の位置に到達したときに携帯電話機2を用いて撮影支援装置1にアクセスすることにより、撮影支援装置1Aによる撮影支援を受ける。このように撮影者が自発的に撮影支援装置1Aにアクセスするのではなく、撮影者が所定の位置に到達したときに、そのことを撮影支援装置1Aが自動的に検知し、その位置に基づいて上記のステップS204乃至S208を実行することにより、撮影者を支援するようにしてもよい。この場合、例えば携帯電話機2が適宜のタイミングで位置情報を繰り返し撮影支援装置1Aに送信し、これを受けた撮影支援装置1Aが、その位置情報を用いて上記のステップS204乃至S208を実行するようにすればよい。これによれば、例えば、生物を撮影するのに好適な地点に撮影者が偶然到達したような場合に、当該撮影者が撮影支援を受けること等が可能になる。
【0056】
上述した連絡先提供処理においては、撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する情報を当該撮影者に対して提供しているが、撮影者がこれから向かう位置、すなわち撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する情報を提供するようにしてもよい。以下、そのための連絡先提供処理の詳細について説明する。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャートである。なお、この撮影支援処理は、撮影支援装置1Aが、撮影者が携行する携帯電話機2の自位置情報を当該携帯電話機2から所定の時間間隔で繰り返し受信した後に実行されるものとする。
【0058】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から経時的に受信した複数の自位置情報を用いて、その携帯電話機2の移動方向、すなわち撮影者の移動方向を予測する(S301)。次に、撮影支援装置1Aは、その予測した移動方向と、撮影者の最新の位置とに基づいて、所定時間経過後の撮影者の将来位置を予測する(S302)。なお、このように、本実施の形態では撮影者の移動履歴に基づいて当該撮影者の将来位置を予測しているが、それ以外の方法により将来位置の予測を行ってもよい。例えば、撮影者の現在位置及びその現在位置における地形等に基づいて当該撮影者の将来位置を予測したり、各撮影者の過去の移動履歴に基づいて当該将来位置を予測したりしてもよい。
【0059】
次に、撮影支援装置1Aは、地域定義ファイルを参照してステップS302で予測した撮影者の将来位置が属する地域を特定し、その地域を示す地域IDが地域フィールド201に格納されており、且つ自位置情報の最新の受信日時が属する期間が期間フィールド202に格納されている危険情報を危険情報DB13Bから抽出する(S303)。
【0060】
次に、撮影支援装置1Aは、ステップS303で抽出された危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S304)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S305)。
【0061】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Aから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S401)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S402)。これにより、撮影者は、自らがこれから向かう方面で起こり得る危険に関する情報を取得することができる。
【0062】
図8は、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の他の例を示す図である。図8に示すように、撮影注意画面S2には、撮影者の将来位置の周辺に生息している動物の名称(図8では“CCC”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“毒を持つ”及び“足元付近に現れる”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S2を参照することにより、自分がこれから向かう方面で起こり得る危険及びその対処方法を事前に確認することができる。
【0063】
(2)撮像画像投稿処理
撮影者は、上述したようにして撮影支援装置1Aから提供された起こり得る危険に関する情報を参照した上で、その情報に基づいて危険な状況を回避できるよう気を付けながら、携帯電話機2が備えるカメラにより生物の撮影を行う。
【0064】
図9は、本発明の実施の形態1に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1A及び携帯電話機2が実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャートである。図11に示すとおり、携帯電話機2は、撮影者の操作により生物を撮影対象とした撮像画像を取得した場合(S501)、その撮像画像及び撮影した日時等を含む撮像画像情報を、撮影支援装置1Aに対して送信する(S502)。
【0065】
撮影支援装置1Aは、携帯電話機2から送信された撮像画像情報を受信した場合(S601)、その撮像画像情報に含まれている撮像画像を投稿画像情報DB13Eに登録する(S602)。
【0066】
この撮像画像投稿処理により、撮影支援装置1Aには、各撮影者から投稿された撮像画像が蓄積されることになる。これらの撮像画像には、例えば生物多様性等の様々な研究において有用なものが含まれている場合がある。このように、本実施の形態によれば、各撮影者の安全を確保した上で、利用価値の高い資料を当該撮影者から取得することが可能になる。
【0067】
(実施の形態2)
実施の形態2は、撮影者から提供される撮像画像に基づいて起こり得る危険を特定し、その危険に関する情報を撮影者に提供する。本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様に、撮影支援装置と携帯電話機とが協働して処理を行うことにより撮影者に対する撮影支援が行われる。
【0068】
[撮影支援装置の構成]
図10は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置の構成を示すブロック図である。図10に示すように、本実施の形態の撮影支援装置1Bが備えるハードディスク13には、実施の形態1における危険情報DB13Bの代わりに、動物危険情報データベース(DB)13F、植物危険情報データベース(DB)13G、及び昆虫危険情報データベース(DB)13Hが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。撮影支援装置1Bのその他の構成については、撮影者情報DB13Aがハードディスク13に設けられていないことを除いて、実施の形態1の撮影支援装置1Aの場合と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
(F)動物危険情報DB13F
図11は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている動物危険情報DB13Fのレイアウトの一例を示す図である。図11に示すように、動物危険情報DB13Fは、動物の種類の名称を示す情報が格納される動物種類フィールド301、期間が格納される期間フィールド302、その動物を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド303、当該動物についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド304、及び同じく動物についての音声情報のファイル名が格納される音声フィールド305を有している。
【0070】
(G)植物危険情報DB13G
図12は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている植物危険情報DB13Gのレイアウトの一例を示す図である。図12に示すように、植物危険情報DB13Gは、植物の種類の名称を示す情報が格納される植物種類フィールド401、期間が格納される期間フィールド402、その植物を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド403、及び当該植物動物についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド404を有している。
【0071】
(H)昆虫危険情報DB13H
図13は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援装置1Bに設けられている昆虫危険情報DB13Hのレイアウトの一例を示す図である。図11に示すように、昆虫危険情報DB13Hは、昆虫の種類の名称を示す情報が格納される昆虫種類フィールド501、期間が格納される期間フィールド502、その昆虫を撮影する際に起こり得る危険を示す情報が格納される危険事項フィールド503、当該昆虫についての画像情報のファイル名が格納される画像フィールド504、及び同じく昆虫についての音声情報のファイル名が格納される音声フィールド505を有している。
【0072】
図11乃至図13に示すように、本実施の形態においては、起こり得る危険及びその危険に対する対処方法の両方を示す情報が危険事項フィールド303、403及び503に格納されているが、少なくとも起こり得る危険を示す情報が格納されていればよい。
【0073】
[撮影支援システムの動作]
図14は、本発明の実施の形態2に係る撮影支援システムが備える撮影支援装置1B及び携帯電話機2が実行する撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0074】
撮影者は、登山中及び散歩中等、様々な場面において、携行している携帯電話機2のカメラを用いて生物を被写体として撮影を行う。これにより、携帯電話機2は、図14に示すように、生物を含む撮像画像を取得する(S701)。次に、撮影者は、その撮像画像を撮影支援装置1Bに対して送信するよう、携帯電話機2に指示する。この指示を撮影者から受け付けた場合、携帯電話機2は、ステップS601にて取得した撮像画像及び撮影日時等を含む撮像画像情報を、撮影支援装置1に対して送信する(S702)。
【0075】
撮影支援装置1Bは、携帯電話機2から送信された撮像画像情報を受信した場合(S801)、撮像画像情報の撮像画像に対してエッジ抽出等の画像解析処理を施すことにより、当該撮像画像に含まれる撮影対象の特徴を抽出する(S802)。次に、撮影支援装置1Bは、抽出した特徴に基づいて、撮影対象の生物の分類(本実施の形態では、動物、植物及び昆虫の何れか)及びその種類を特定する(S803)。この場合、種々の特定方法が想定されるが、例えば、画像情報DB13Cに格納されている画像情報を用いて生物の各種類の照合用画像を予め生成しておき、その照合用画像の特徴とステップS802で抽出した特徴との照合を行ってそれらの類似度を算出し、その類似度に応じて生物の分類・種類を特定する等の方法により、ステップS803を実行する。
【0076】
なお、画像解析により生物の分類及び種類を特定することができなかった場合、撮影支援装置1Bは、そのことを示すメッセージを含む情報を携帯電話機2に対して送信し、これを受けた携帯電話機2がそのメッセージをディスプレイ上に表示して、撮影支援処理が終了する。
【0077】
これ以降、上述したようにして特定した生物の分類に応じて、撮影支援を行うために撮影者に提供する情報が生成されることになる。
まず、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が動物であるか否かを判定し(S804)、動物ではないと判定した場合(S804でNO)、ステップS806に進む。他方、動物であると判定した場合(S804でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が動物種類フィールド301に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド302に格納されている動物危険情報を、動物危険情報DB13Fから抽出する(S805)。
【0078】
また、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が植物であるか否かを判定し(S806)、植物ではないと判定した場合(S806でNO)、ステップS808に進む。他方、植物であると判定した場合(S806でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が植物種類フィールド401に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド402に格納されている植物危険情報を、植物危険情報DB13Gから抽出する(S807)。
【0079】
さらに、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した分類が昆虫であるか否かを判定し(S808)、昆虫ではないと判定した場合(S808でNO)、ステップS810に進む。他方、昆虫であると判定した場合(S808でYES)、撮影支援装置1Bは、ステップS803にて特定した種類の名称が昆虫種類フィールド501に格納されており、且つステップS801における撮像画像情報の受信日時が属する期間が期間フィールド502に格納されている昆虫危険情報を、昆虫危険情報DB13Hから抽出する(S809)。
【0080】
次に、撮影支援装置1Bは、ステップS805で抽出した動物危険情報、ステップS807で抽出した植物危険情報、又はステップS809で抽出した昆虫危険情報を用いて、撮影者に注意を促すための撮影注意画面を含む撮影注意画面情報を生成し(S810)、その生成した撮影注意画面情報を携帯電話機2に対して送信する(S811)。
【0081】
なお、ステップS808において、ステップS803にて特定した分類が昆虫ではないと判定した場合(S808でNO)、撮影支援装置1Bは、特定された生物に関する危険情報が登録されていないことを示す撮影注意画面情報を生成し、これを携帯電話機2に対して送信することになる。
【0082】
携帯電話機2は、撮影支援装置1Bから送信された撮影注意画面情報を受信した場合(S703)、その受信した撮影注意画面情報で示される撮影注意画面をディスプレイ上に表示する(S704)。
【0083】
以下、撮影注意画面の例について、動物、植物及び昆虫の生物分類別に説明する。
図15は、動物危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図15に示すように、撮影注意画面S3には、撮影者が撮影した動物の種類の名称(図15では“AAA”)、その動物について起こり得る危険を示す内容(同じく“この時期、AAAは、繁殖期に入っているため、気が立っている場合があります”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付かないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S3を参照することにより、自分が撮影した動物の種類の名称を知ることができ、さらに、その動物について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0084】
また、図16は、植物危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図16に示すように、撮影注意画面S4には、撮影者が撮影した植物の種類の名称(図16では“DDD”)、その植物について起こり得る危険を示す内容(同じく“かぶれる危険がある”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“触らないようにして下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S4を参照することにより、自分が撮影した植物の種類の名称を知ることができ、さらに、その植物について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0085】
さらに、図17は、昆虫危険情報を用いて生成された、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影注意画面の一例を示す図である。図17に示すように、撮影注意画面S5には、撮影者が撮影した昆虫の種類の名称(図16では“EEE”)、その昆虫について起こり得る危険を示す内容(同じく“毒を持っている”)、及びその危険に対する対処方法(同じく“近付けないように気を付けて下さい”)が示されている。撮影者は、この撮影注意画面S5を参照することにより、自分が撮影した昆虫の種類の名称を知ることができ、さらに、その昆虫について起こり得る危険及びその対処方法を確認することができる。
【0086】
なお、図15乃至図17に示すように、撮影注意画面S3及びS5には画像表表示ボタンB1及び音声出力ボタンB2が、撮影注意画面S4には画像表示ボタンB1がそれぞれ表示されている。これらのボタン及びその機能については、実施の形態1の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0087】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態では、危険情報に含まれる危険事項として、撮影対象の生物に直接的に関係する内容(例えば、撮影対象であるAAAが繁殖期にあるため気が立っている等)が示されているが、当該生物について間接的に関係する内容であってもよい。そのような例としては、「AAAが生息している近くには足元がぬかるんでいることが多いため、滑らないように気を付ける。」(この場合、ぬかるんでいる場所を示す画像情報を撮影者に提供する)、「AAAを捕食するZZZが近くにいる場合がある。ZZZはどう猛であるため、近付かないようにする。」(この場合、ZZZの外観を示す画像情報及びZZZの鳴き声の音声情報を撮影者に提供する)等が挙げられる。
【0088】
また、上記の各実施の形態において、危険情報における画像フィールド及び音声フィールドには、危険事項についての生物の画像情報及び音声情報(例えば、繁殖期にある気が立ったAAAの画像情報及び音声情報等)のファイル名がそれぞれ格納されているが、これと併せて、安全な状態における当該生物の画像情報及び音声情報(例えば、繁殖期ではない通常の状態におけるAAAの画像情報及び音声情報等)のファイル名が格納されていてもよい。これにより、同じ生物について、危険な状態にある場合の外観及び鳴き声等と、安全な状態にある場合の外観及び鳴き声等とを、撮影者に対して提供することができる。その結果、撮影者は、両状態を対比して確認することができるため、危険事項をより明確に把握することが可能になる。
【0089】
また、上記の各実施の形態では、撮影支援装置1A,1Bと携帯電話機2とが別装置となっているが、上述した撮影支援装置1A,1Bの構成を携帯電話機2が備えることにより、携帯電話機2単体で撮影者の撮影支援を行うことができるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明の撮影支援装置及び撮影支援方法は、様々な生物を撮影対象とする場合において撮影支援を行う撮影支援装置及び撮影支援方法等として有用である。
【符号の説明】
【0091】
1A,1B 撮影支援装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 撮影者情報データベース
13B 危険情報データベース
13C 画像情報データベース
13D 音声情報データベース
13E 投稿画像情報データベース
13F 動物危険情報データベース
13G 植物危険情報データベース
13H 昆虫危険情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
2 携帯電話機
B1 画像表示ボタン
B2 音声出力ボタン
S1〜S5 撮影注意画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部と、
撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、
前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出手段と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段と
を備える、撮影支援装置。
【請求項2】
前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、
前記危険情報抽出手段が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項1に記載の撮影支援装置。
【請求項3】
前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測手段をさらに備え、
前記危険情報抽出手段が、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項2に記載の撮影支援装置。
【請求項4】
前記危険情報抽出手段が、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項1乃至3の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項5】
前記撮影関連情報には、前記撮影により取得された生物の撮像画像が含まれており、
前記取得された撮影関連情報に含まれる撮像画像に基づいて、前記撮影対象となる生物を特定する生物特定手段をさらに備え、
前記危険情報抽出手段が、前記生物特定手段により特定した生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項4に記載の撮影支援装置。
【請求項6】
前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の画像情報を記憶する画像情報記憶部と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の画像情報を、前記画像情報記憶部から抽出する画像情報抽出手段と
をさらに備え、
前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記画像情報抽出手段により抽出された画像情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されている、
請求項1乃至5の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項7】
前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段と
をさらに備え、
前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されている、
請求項1乃至6の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項8】
前記危険情報記憶部が、前記生物の撮影の際に起こり得る危険の内容を示す情報及び当該危険についての対処方法を示す情報を含む危険情報を記憶するように構成されている、
請求項1乃至7の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項9】
生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部を備えるコンピュータが、
撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得工程と、
前記撮影関連情報取得工程により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出工程と、
前記危険情報抽出工程により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信工程と
を実行する、撮影支援方法。
【請求項10】
前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項9に記載の撮影支援方法。
【請求項11】
前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測工程をさらに実行し、
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項10に記載の撮影支援方法。
【請求項12】
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項9乃至11の何れかに記載の撮影支援方法。
【請求項1】
生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部と、
撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得手段と、
前記撮影関連情報取得手段により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出手段と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信手段と
を備える、撮影支援装置。
【請求項2】
前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、
前記危険情報抽出手段が、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項1に記載の撮影支援装置。
【請求項3】
前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測手段をさらに備え、
前記危険情報抽出手段が、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項2に記載の撮影支援装置。
【請求項4】
前記危険情報抽出手段が、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項1乃至3の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項5】
前記撮影関連情報には、前記撮影により取得された生物の撮像画像が含まれており、
前記取得された撮影関連情報に含まれる撮像画像に基づいて、前記撮影対象となる生物を特定する生物特定手段をさらに備え、
前記危険情報抽出手段が、前記生物特定手段により特定した生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出するように構成されている、
請求項4に記載の撮影支援装置。
【請求項6】
前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の画像情報を記憶する画像情報記憶部と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の画像情報を、前記画像情報記憶部から抽出する画像情報抽出手段と
をさらに備え、
前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記画像情報抽出手段により抽出された画像情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されている、
請求項1乃至5の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項7】
前記危険情報記憶部に記憶されている危険情報に係る生物の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、
前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報に係る生物の音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段と
をさらに備え、
前記危険情報送信手段が、前記危険情報抽出手段により抽出された危険情報と併せて、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を、前記携帯型端末装置に対して送信するように構成されている、
請求項1乃至6の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項8】
前記危険情報記憶部が、前記生物の撮影の際に起こり得る危険の内容を示す情報及び当該危険についての対処方法を示す情報を含む危険情報を記憶するように構成されている、
請求項1乃至7の何れかに記載の撮影支援装置。
【請求項9】
生物の撮影の際に起こり得る危険に関する危険情報を記憶する危険情報記憶部を備えるコンピュータが、
撮影者が携行する携帯型端末装置によって生物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該携帯型端末装置から前記撮影に関する撮影関連情報を取得する撮影関連情報取得工程と、
前記撮影関連情報取得工程により取得された撮影関連情報に基づいて、前記撮影者に提供する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する危険情報抽出工程と、
前記危険情報抽出工程により抽出された危険情報を、前記携帯型端末装置に対して送信する危険情報送信工程と
を実行する、撮影支援方法。
【請求項10】
前記撮影関連情報には、前記撮影者の現在位置を示す位置情報が含まれており、
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に示される撮影者の現在位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項9に記載の撮影支援方法。
【請求項11】
前記コンピュータが、前記取得された撮影関連情報に含まれる位置情報に基づいて、前記撮影者の将来位置を予測する将来位置予測工程をさらに実行し、
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記将来位置予測手段により予測された撮影者の将来位置において起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項10に記載の撮影支援方法。
【請求項12】
前記危険情報抽出工程において、前記コンピュータが、前記撮影対象となる生物について起こり得る危険に関する危険情報を、前記危険情報記憶部から抽出する、
請求項9乃至11の何れかに記載の撮影支援方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−209909(P2012−209909A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76135(P2011−76135)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】
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