撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体
【課題】時差の影響を受けることなく画像データの撮影日時を推定し、画像データに含まれる撮影日時データを修正する機能を低いコストで実現することができる撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供すること。
【解決手段】撮影日時修正装置は、処理対象とする画像データから撮影対象である撮影シーンを検出し、撮影シーンの種類ごとに撮影される可能性のある撮影日時(日付、時間帯)を示す撮影日時範囲DB13bに従って当該画像データの撮影日時を推定する。そして、画像データに含まれる撮影日時データと推定した撮影日時とを比較して、撮影日時の修正が必要であれば、撮影日時データの修正を行う。
【解決手段】撮影日時修正装置は、処理対象とする画像データから撮影対象である撮影シーンを検出し、撮影シーンの種類ごとに撮影される可能性のある撮影日時(日付、時間帯)を示す撮影日時範囲DB13bに従って当該画像データの撮影日時を推定する。そして、画像データに含まれる撮影日時データと推定した撮影日時とを比較して、撮影日時の修正が必要であれば、撮影日時データの修正を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
画像データに付与された撮影日時データを修正するための撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データに付与された撮影時の時間情報(以下「撮影日時データ」という)を正しい撮影日時に修正する機能をもつデジタルカメラが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1及び2には、接続されたパーソナルコンピュータと通信して正確な時間情報を取得して、この時間情報と内蔵時計との誤差量に応じて撮影日時データを修正する技術が開示されている。これによれば、例えばバッテリの消耗などの要因のため内蔵時計が正しい時間を示していない場合であっても、正しい撮影日時データが付与された画像データを得ることができる。
【0004】
また、特許文献3及び4には、時差を考慮した正確な時間情報を取得するため、GPS(Global positioning System)機能を搭載し、GPSの位置情報を考慮して時間を修正する技術が開示されている。これによれば、例えば国外にデジタルカメラを持ち出す場合でも、時差の影響を修正して正しい現地時間の撮影日時データが付与された画像データを得ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−252469号公報
【特許文献2】特開2003−309793号公報
【特許文献3】特開2001−339739号公報
【特許文献4】特開平11−84506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、時差を考慮した修正を行うことはできないので、正しい撮影日時データを得ることができない場合がある。
【0007】
また、特許文献3及び4に記載の技術のようにGPS機能を搭載した場合にはコストが高くなってしまう。
【0008】
このように、従来の技術では、時差の影響を受けない撮影日時データを得るための機能を低いコストで実現することができないという課題があった。
【0009】
そこで、本発明は、時差の影響を受けることなく画像データの撮影日時を推定し、画像データに含まれる撮影日時データを修正する機能を低いコストで実現することができる撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、撮影された画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定装置であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、画像データに撮影された撮影対象に応じて当該画像が撮影された日時を推定することにより画像データ自体から撮影日時を得ることができるので、内蔵時計の誤差や時差による影響を受けることなく、撮影したときの正しい撮影日時を得ることができる。
【0012】
また、本発明のもう1つの態様は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行う撮影日時修正装置であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、推定された撮影日時に応じて撮影日時データを修正する撮影日時修正手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、画像データに含まれる撮影日時データを推定した撮影日時に修正するので、内蔵時計の誤差や時差による影響を受けることなく、正しい撮影日時データを含む画像データを得ることができる。また、GPS機能を必要としないので、撮影日時データを修正する機能を低いコストで実現することができる。
【0014】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時推定手段は、撮影対象と撮影対象が撮影される可能性のある日時とを対応付けた撮影日時対応データを参照して、検出した撮影対象に対応する撮影日時を推定することが好ましい。
【0015】
このようにすれば、撮影日時対応データから検出した撮影対象が撮影される可能性のある日時を特定するようにして、画像データの撮影日時を推定することができる。
【0016】
また、本発明の撮影日時修正装置において、複数の画像データからなる画像群を処理対象に設定する処理対象画像設定手段をさらに備え、撮影対象検出手段及び撮影日時推定手段は、処理対象に設定された画像群の各々の画像データに対して処理を行い、撮影日時推定手段は、画像群の各々の画像データについて推定された撮影日時に基づき、画像群に含まれる画像データの撮影日時を推定することが好ましい。
【0017】
このようにすれば、複数の画像データについて撮影された時間を推定し、各画像に対して推定された複数の撮影日時により処理対象の画像群が撮影された日時を推定するので、画像群に含まれる画像データの撮影日時をより正確に推定することができる。
【0018】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時推定手段は、画像群に含まれる画像データごとに、推定された撮影日時と撮影日時データが示す日時との誤差の範囲を算出し、各画像データの誤差範囲の重複範囲を画像群に含まれる画像データの日時誤差として、日時誤差及び撮影日時データが示す日時に基づき、画像データの撮影日時を推定することが好ましい。
【0019】
このようにすれば、画像群に含まれる画像データごとに算出した複数の誤差範囲の重複範囲を画像群に含まれる画像データの日時誤差とすることより、誤差範囲を抑えることができるので、日時誤差及び撮影日時データから正しい撮影日時により近い日時を得ることができる。
【0020】
また、本発明の撮影日時修正装置において、画面を表示するための表示手段及び撮影日時データの修正操作が入力される操作手段をさらに備え、撮影日時修正手段は、撮影日時データの撮影日時と推定した撮影日時との誤差に応じて、撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を前記表示手段に表示させることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、撮影日時データの撮影日時と推定した撮影日時との誤差に応じて、撮影日時修正画面でユーザに撮影日時データを修正させる操作を促すことにより、撮影日時データを適宜修正することができる。
【0022】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時修正画面は、撮影日時の修正候補として推定した撮影日時を示すことが好ましい。
【0023】
このようにすれば、ユーザは撮影日時修正画面で推定された撮影日時を知ることができるので、ユーザは推定された撮影日時を参考にして撮影日時データを適宜修正することができる。
【0024】
また、本発明のもう1つの態様は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データを生成する画像撮影装置であって、撮影日時データ用の撮影日時を計時するための時計手段と、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、推定された撮影日時に応じて時計手段を修正する時計修正手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は方法の発明とすることもできる。すなわち、本発明は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行う撮影日時修正方法であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出工程と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定工程と、推定された撮影日時に応じて撮影日時データを修正する撮影日時修正工程とを備えることを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明はプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とすることもできる。すなわち、本発明は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行うための撮影日時修正プログラムであって、コンピュータを、記憶部に記憶された画像データより、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定手段、処理対象の画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段、検出した撮影対象に基づき、処理対象の画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段、推定された撮影日時に応じて処理対象の撮影日時データを修正し、修正した撮影日時データを記憶部に記憶する撮影日時修正手段として機能させることを特徴とする。
【0027】
プログラムを記録した記録媒体としては、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクなどコンピュータが読み取り可能な種々の記録媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0029】
図1は、第1の実施形態における画像処理システムの構成を示した図である。この画像処理システムは、汎用のコンピュータ1を中心に構成されており、コンピュータ1には、デジタルカメラ2、キーボード3、マウス4、液晶ディスプレイ5などの機器が接続されている。
【0030】
コンピュータ1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク(HD)13、液晶ディスプレイ5が接続される表示インターフェイス(表示I/F)14、デジタルカメラ2やキーボード3やマウス4が通信可能に接続される通信インターフェイス(通信I/F)15及びCD−ROMドライブ16を備えている。
【0031】
HD13には本発明のアプリケーションプログラム(撮影日時推定プログラム)が記録されている。所定のオペレーションシステムの管理下で、CPU10が所定のアプリケーションプログラムをHD13から読み出して実行すると、コンピュータ1が本発明の撮影日時修正装置100として機能する。
【0032】
なお、このプログラムは、予め、HD13に記録されていてもよいし、CD−ROM6に記録された状態で供給され、CD−ROMドライブ16より読み出すようにしてHD13に記録されてもよい。
【0033】
次に、撮影日時修正装置100の各構成について説明する。
【0034】
図2は、撮影日時修正装置100の機能的構成を示した図である。本実施形態の撮影日時修正装置100は、デジタルカメラなどにより撮影されたExif形式の画像データを処理対象としている。Exif形式の画像データは、JPEGやTIFF形式の画像データに加えて、各種の撮影情報を記録するためのタグを有したデータ構成になっている。具体的には、タグには、撮影したデジタルカメラの機種名や当該画像データが撮影された日時を示す撮影日時データなどの撮影情報が記録される。本実施形態の撮影日時修正装置100は、Exif形式の画像データから撮影された日時を推定し、推定した撮影日時によりタグに記録された撮影日時データを修正するものである。
【0035】
そのため、撮影日時修正装置100は、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定部20と、処理対象の画像データから撮影対象を検出する撮影対象検出部21と、撮影対象から当該画像の撮影日時を推定する撮影日時推定部22と、推定した撮影日時により画像データに含まれる撮影日時データを修正する撮影日時データ修正部23とを備えている。
【0036】
処理対象画像設定部20は、HD13やデジタルカメラ2に装着された記録媒体(図示なし)などに記録されている画像データから、処理対象とする画像データを設定する処理を行う。設定する際には、キーボード3やマウス4の入力によりユーザの指示に従って選択された画像データを設定するようにしている。このとき、画像データは複数個を同時に選択することが可能になっており、ユーザは同じ場面で撮影した複数の画像データを同時に選択することができる。なお、選択された複数の画像ファイルを、以下「画像群」という。
【0037】
撮影対象検出部21は、処理対象に設定された画像データにシーン判定を行い、撮影対象になっているシーン(以下「撮影シーン」という)を検出する処理を行う。ここで、撮影シーンを検出するため、撮影シーンごとに代表的な画像データの特徴量を登録した特徴量データベース(以下「特徴量DB」という)13aを用いる。この特徴量DB13aは、図1に示すようにHD13の記録領域上に予め記録されており、撮影対象検出部21はHD13から読み出した特徴量DB13aを用いて撮影シーン検出を行う。
【0038】
図3は、特徴量DBの一例を示した図である。図3に示すように、特徴量DB13aには、複数の撮影シーンについて撮影シーンごとの代表的な画像に関する色相のヒストグラムが示されている。例えば、図3の特徴量DB13aの例では、「森林」の撮影シーンに代表的な画像データの色相ヒストグラム、「夕景」の撮影シーンに代表的な画像データの色相ヒストグラムが基準ヒストグラムとして登録されている。なお、図3では、2つの撮影シーンに対するヒストグラムが登録されているが、特徴量DB13aには後述する撮影日時データベースに含まれる各種撮影シーンに対応したヒストグラムが含まれている。また、色相ヒストグラムの各色相の画素数は、画像データの総画素数で正規化された値になっている。
【0039】
撮影対象検出部21は、処理対象の画像データの色相ヒストグラムと、特徴量DB13aに登録された基準ヒストグラムとを比較してヒストグラムの差が最小となる、最も類似した基準ヒストグラムを探し出すようにして、撮影シーンを検出する。
【0040】
撮影日時推定部22は、検出された撮影シーンが撮影される可能性のある日時の範囲を特定することにより、撮影日時を推定する部分である。ここで、撮影日時を推定するため、撮影日時推定部22は、撮影シーンごとに撮影される可能性のある日時範囲を登録した撮影日時範囲データベース(以下「撮影日時範囲DB」という)13bを用いる。この撮影日時範囲DB13bは、図1に示すようにHD13の記録領域上に予め形成されており、撮影日時推定部22はHD13から特徴量DB13bを読み出すようにして撮影日時の推定を行う。
【0041】
図4は、撮影日時範囲DBの一例を示した図である。撮影日時範囲DB13bでは、撮影シーンごとにその撮影シーンが撮影される可能性のある日時(日付及び時間帯)が対応付けられている。例えば、「花火」の撮影シーンであれば、夜に撮影された可能性が高いので「18:00〜1:00」の時間帯に対応付けられている。また、「花火」は1年を通して撮影される可能性があるので、日付については撮影される可能性のある範囲を特定していない。同様に、「夕景」の撮影シーンであれば、夕方「16:00〜20:00」の時間帯に対応付けられている。また、「紅葉」の撮影シーンであれば、紅葉する秋の季節の明るい時間帯に撮影された可能性が高いので、「紅葉」の撮影シーンには、「10月15日〜11月30日」の日付の範囲及び「4:00〜20:00」の時間帯が対応付けられている。
【0042】
撮影日時推定部22は、上述した撮影日時範囲DB13bに従って検出された撮影シーンに対応する撮影日時の推定を行う。また、詳細は後述するが、複数の画像データを含む画像群に対しては、各画像データについて撮影日時範囲DB13bにより推定された複数の撮影日時から撮影日時の範囲をさらに絞り込むようにして推定する処理も行う。
【0043】
撮影日時データ修正部23は、処理対象の画像群の各画像データに対して、推定された撮影日時により撮影日時データを書き換え、撮影日時の修正を行う。
【0044】
次に、撮影日時修正装置100が行う処理について、図5のフローチャートに従って詳細に説明する。
【0045】
処理を開始すると、まずステップS100において、処理対象画像設定部20は、処理対象の画像群を設定する処理を行う。例えば、HD13やデジタルカメラ2に記録された画像データのうちから処理対象の画像データをユーザに選択させる画面を、液晶ディスプレイ5に表示させて、キーボード3やマウス4からの入力信号に従って、ユーザが選択した画像データを処理対象の画像群に設定する。
【0046】
次に、ステップS110では、撮影対象検出部21は、処理対象の画像群の各画像データに対して撮影対象として撮影シーンを検出する。そのため、CPU10は、処理対象の画像データの各画素について次に示す式(1)〜(9)に従ってRGB成分から色相角度Hを算出して、色相ヒストグラムを求める。
【0047】
【数1】
【0048】
そして、HD13に登録された特徴量DBを読み出して、処理対象の画像データの色相ヒストグラムと特徴量DB13aの各撮影シーンの基準ヒストグラムとの差分量を計算し、特徴量とする。例えば、図6に示すように、処理対象画像のヒストグラムと、対象の撮影シーンの基準ヒストグラムとを重ね合わせたときの各色相角度の差分値の総和を特徴量とすると(図6のハッチング領域参照)、特徴量HVは次式により求めることができる。ここで、Htは処理対象の画像データの色相ヒストグラム、Hbは基準ヒストグラム、hは0°〜360°の色相角度である。
【0049】
【数2】
【0050】
そして、特徴量DB13aの各撮影シーンについて特徴量を算出し、特徴量が最小且つ所定の閾値より小さくなる撮影シーンを処理対象の画像データの撮影シーンと判断する。
【0051】
次に、ステップS120では、撮影日時推定部22は、処理対象の画像群の各画像データについて検出した撮影シーンに応じて撮影日時を推定する。具体的には、CPU10が、HD13より撮影日時範囲DB13bを読み出して、撮影日時範囲DB13bにより撮影シーンに対応した日時(月日、時間帯)の範囲を推定する。
【0052】
撮影日時が推定されると、次に、ステップS130では、撮影日時推定部22は、画像群の各画像データについて推定された撮影日時を用いて、撮影日時データが示す日時の誤差(以下「推定日時誤差」という)を算出する。以下、推定日時誤差の算出方法について図7の例を用いて説明する。
【0053】
図7には、処理対象の画像群は、「花火」が撮影された画像データG1、「夕景」が撮影された画像データG2及び「森林」が撮影された画像データG3からなる画像群に対して撮影日時を推定するときの一例を示している。まず、ステップS120にて撮影日時範囲DB13bに従って推定した撮影日時により、撮影日時データの日時との誤差範囲を求める。
【0054】
例えば、撮影シーンが「花火」である画像データG1の撮影日時は、撮影日時データベースに従って「18:00〜1:00」であると推定する。このとき、撮影日時データが示す撮影時刻「3:00」に対して、推定した撮影日時の誤差範囲は「+2:00〜+9:00」となる。
【0055】
同様に、撮影シーンが「夕景」である画像データG2の撮影日時は「16:00〜20:00」と推定され、撮影日時データの撮影日時が「1:00」であるので、誤差範囲「+5:00〜+9:00」が求まる。撮影シーンが「森林」である画像データG3は「4:00〜20:00」と推定され、撮影日時データの撮影日時が「23:00」であるので、誤差範囲「+3:00〜+19:00」が求まる。
【0056】
このように、撮影日時推定部22は、各画像データについて推定した撮影日時の誤差範囲を算出しておく。そして、各画像データの誤差範囲の重複した範囲を、推定日時誤差と推定する。図7の例では、画像データG1の誤差範囲「+2:00〜+9:00」と、画像データG2の誤差範囲「+5:00〜+9:00」と、画像データG3の誤差範囲「+3:00〜+19:00」との重複範囲をとって、推定日時誤差の範囲を「+5:00〜+9:00」と推定する。
【0057】
なお、撮影日時範囲DB13bでは「花火」、「夕景」及び「森林」に対応する日付が特定されていないので、図7の例では撮影時の日付についての推定が行われないが、撮影日時の日付が特定されていれば、日付についても同様にして推定日時誤差を推定する。
【0058】
次に、ステップS140では、日付又は時間帯の推定日時誤差が所定の閾値より大きいか否かを判断する。例えば、推定日時誤差の範囲の中央値、あるいは上限値又は下限値などの値が所定の閾値より小さければ(ステップS140:No)、撮影日時データを修正する必要がないと判断して、日時の修正を行うことなく図5の処理を終了する。
【0059】
閾値以上であれば(ステップS140:Yes)ステップS150に進んで、ユーザに撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を液晶ディスプレイ5に表示させる。図8は、撮影日時修正画面の一例を示した図である。図8(a)に示すように、撮影日時修正画面30には、撮影日時データの修正を促すメッセージ31、修正する撮影日時を表示する領域32、及び修正の実行有無を選択するためのスイッチ33a,bなどが表示される。なお、撮影日時修正画面30は、図8(b)に示すように推定日時誤差に対応する撮影時間帯を示すメッセージ34をさらに表示していてもよい。
【0060】
撮影日時を表示する領域32には、撮影日時修正画面が表示される際に修正する日時の候補として、推定日時誤差より求められる撮影日時が初期表示される。例えば、図8は、図7に示した画像データG1に対して修正する際の画面を示しており、撮影日時データの撮影日時は「3:00」である。このとき、推定日時誤差の範囲「+5:00〜+9:00」分だけ時刻が進んでいると推定されるので、中央値「+7:00」分だけ時刻を戻すように修正した時刻「20:00」が領域32に初期表示される。さらに、ユーザがキーボード3やマウス4により修正操作を行うと領域32に表示された撮影日時の修正が可能になっている。必要であれば初期表示された撮影日時を修正してから、ユーザがスイッチ33a又は33bを押下して修正有無を選択すると次のステップに進む。
【0061】
次に、ステップS160では、ユーザより受け付けた入力に従って撮影日時データの修正を行うか否かを判断する。修正する旨の入力を受けていた場合(Yes)、ステップS170に進んでHD13又はデジタルカメラ2に記録された画像群の各画像データに対して、ステップS150の撮影日時修正画面で領域32に設定された撮影日時と撮影日時データとの誤差分だけ日時を戻すように撮影日時データの日時を修正してから、図5の処理を終了する。修正する旨の入力を受けていない場合(No)、撮影日時データの修正を行うことなく、図5の処理を終了する。
【0062】
なお、ステップS100の処理が処理対象画像設定工程、ステップS110の処理が請求項に記載の撮影対象検出工程、ステップS120及びS130の処理が請求項に記載の撮影日時推定工程、ステップS140〜S170の処理が請求項に記載の撮影日時修正工程に相当する。
【0063】
以下、第1の実施形態の効果を記載する。
【0064】
(1)撮影日時範囲DB13bを用いることにより、画像データ自体から撮影日時を推定することができるので、撮影したデジタルカメラなどに内蔵された時計の誤差や撮影場所の時差に影響を受けることなく、画像データの正しい撮影日時を推定することができる。
【0065】
(2)推定した撮影日時に応じて、画像データに含まれる撮影日時データを修正するので、正しい撮影日時データを含む画像データを得ることができる。
【0066】
(3)特許文献1〜5に記載の技術と異なり、GPS機能を必要としないので、より低いコストで撮影日時データを修正する機能を実現することができる。
【0067】
(4)画像群に含まれる各画像データについて推定される撮影日時及び撮影日時データの撮影日時から誤差範囲を求め、さらに各画像データについて求めた複数の誤差範囲を用いて範囲を絞り込むようにして推定日時誤差を求めているので、正しい撮影日時により近い日時を推定することができる。
【0068】
(5)撮影日時の修正が必要な場合は、撮影日時修正画面30が表示されるので、ユーザは撮影日時データが誤っている可能性があることを知り、適宜撮影日時データを修正することができる。
【0069】
(6)撮影日時修正画面30には、推定された撮影日時が修正候補として表示され、さらにユーザにより変更可能となっているので、ユーザは推定された撮影日時を参考にして撮影日時データを適宜修正することができる。
【0070】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0071】
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示した図である。図9に示すように、デジタルカメラ200は、処理対象画像設定部20、撮影対象検出部21、撮影日時推定部22、撮影日時データ修正部23、特徴量DB13a及び撮影日時範囲DB13bに加えて、さらに、内部時計17、表示部18、操作部19及び内部時計修正部24を備えている。
【0072】
デジタルカメラ200が撮影時に行う処理について、図10のフローチャートに従って説明する。
【0073】
撮影が行われると、ステップS200において、内部時計17により取得した撮影日時に基づき、撮影日時データを含むExif形式の画像データを生成する。
【0074】
そして、特徴量DB13aを用いて画像データから撮影対象を検出してから(ステップS210)、撮影日時範囲DB13bを用いて撮影日時を推定する(ステップS220)。
【0075】
次に、ステップS230では、内部時計修正部24は、内部時計17が示す日時が推定した撮影日時の範囲内に収まっているか否かを判断し、内部時計17が示す日時が推定した撮影日時の範囲内であれば(ステップS230:No)、内部時計17の修正を行うことなくステップS270に進む。範囲外であれば(ステップS230:Yes)、図11に例として示す、内部時計17の修正を促すメッセージ34を含む撮影日時修正画面30を表示部18に表示させる(ステップS240)。
【0076】
そして、操作部19へのユーザの操作に従って日時の修正を行う場合(ステップS250:Yes)、内部時計17を撮影日時修正画面30で設定された撮影日時に修正し(ステップS260)、ステップS270に進む。修正を行わない場合(ステップS250:No)、内部時計17の修正を行うことなくステップS270に進む。
【0077】
ステップS270に処理が進むと、撮影済みの画像データについても修正を行うか否かのメッセージを表示部18に表示させる。ユーザからの操作により修正する場合には(ステップS270:Yes)、ステップS200で生成した画像データについて撮影日時データを修正し(ステップS280)、処理を終了する。修正しない場合には(ステップS270:No)撮影日時データの修正を行うことなく、処理を終了する。
【0078】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(6)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0079】
(7)撮影した画像から推定した撮影日時により内部時計17の日時を修正するので、GPS機能を必要とすることなく、内部時計17の時間設定を行うことができる。
【0080】
(8)内部時計17の日時がずれていたときに撮影した画像データについても、正しい撮影日時データに修正することができる。
【0081】
本発明は、第1及び第2の実施形態に限られることなく、様々な形態とすることができる。以下、本発明の変形例について説明する。
【0082】
(変形例1)前記実施形態では、色相ヒストグラムを用いて撮影シーンを検出する手法について記載したが、撮影シーンの検出方法としてはこれに限られることなく、周知の様々な手法により行ってもよい。例えば、RGBの画像データに対して、RGBの各ヒストグラムにより比較して撮影シーンを検出するようにしてもよいし、輝度や彩度を用いて検出するようにしてもよい。
【0083】
また、例えば「花火」や「キャンドルライト」の撮影シーンであれば、撮影シーンに対応する基準となるテンプレートを予め用意しておき、テンプレートマッチングを行うことにより撮影シーンを検出してもよい。
【0084】
さらに、人物が撮影された画像データの場合であれば、テンプレートマッチングなどの手法によって人物像領域を抽出し、人物像領域を除く背景のヒストグラムにより撮影シーンの検出を行うようにしてもよい。
【0085】
(変形例2)Exif形式の画像データに、撮影時に撮影シーンに合わせてデジタルカメラの撮影条件を設定するための撮影モードの種類を示す撮影モード情報が記録されていれば、撮影モード情報により撮影シーンを判断するようにしてもよい。
【0086】
(変形例3)第2の実施形態では、本発明をデジタルカメラに適用したときの例について説明したが、本発明は、デジタルビデオカメラ、カメラ機能付き携帯電話などの種々の機器に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1の実施形態に係る画像処理システムの構成を示した図。
【図2】撮影日時修正装置の機能的構成を示した図。
【図3】特徴量データベースの一例を示した図。
【図4】撮影日時データベースの一例を示した図。
【図5】第1の実施形態に係る処理の流れを示したフローチャート図。
【図6】特徴量の算出方法を説明する説明図。
【図7】推定日時誤差の算出方法を説明する説明図。
【図8】撮影日時修正画面を示した図、(a),(b)は撮影日時修正画面の一例を示した図。
【図9】第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示した図。
【図10】第2の実施形態に係る処理の流れを示したフローチャート図。
【図11】撮影日時修正画面の一例を示した図。
【符号の説明】
【0088】
1…コンピュータ、3…操作手段としてのキーボード、4…操作手段としてのマウス、5…表示手段としての液晶ディスプレイ、6…記録媒体としてのCD−ROM、10…CPU、11…ROM、12…RAM、13…記憶部としてのハードディスク、13a…特徴量データベース、13b…撮影日時対応データとしての撮影日時データベース、14…表示インターフェイス、15…通信インターフェイス、16…CD−ROMドライブ、17…時計手段としての内部時計、18…表示手段としての表示部、19…操作手段としての操作部、20…処理対象画像設定手段としての処理対象画像設定部、21…撮影対象検出手段としての撮影対象検出部、22…撮影日時推定手段としての撮影日時推定部、23…撮影日時修正手段としての撮影日時データ修正部、24…時計修正手段としての内部時計修正部、30…撮影日時修正画面、100…撮影日時推定装置としての撮影日時修正装置、200…画像撮影装置としてのデジタルカメラ。
【技術分野】
【0001】
画像データに付与された撮影日時データを修正するための撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データに付与された撮影時の時間情報(以下「撮影日時データ」という)を正しい撮影日時に修正する機能をもつデジタルカメラが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1及び2には、接続されたパーソナルコンピュータと通信して正確な時間情報を取得して、この時間情報と内蔵時計との誤差量に応じて撮影日時データを修正する技術が開示されている。これによれば、例えばバッテリの消耗などの要因のため内蔵時計が正しい時間を示していない場合であっても、正しい撮影日時データが付与された画像データを得ることができる。
【0004】
また、特許文献3及び4には、時差を考慮した正確な時間情報を取得するため、GPS(Global positioning System)機能を搭載し、GPSの位置情報を考慮して時間を修正する技術が開示されている。これによれば、例えば国外にデジタルカメラを持ち出す場合でも、時差の影響を修正して正しい現地時間の撮影日時データが付与された画像データを得ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−252469号公報
【特許文献2】特開2003−309793号公報
【特許文献3】特開2001−339739号公報
【特許文献4】特開平11−84506号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、時差を考慮した修正を行うことはできないので、正しい撮影日時データを得ることができない場合がある。
【0007】
また、特許文献3及び4に記載の技術のようにGPS機能を搭載した場合にはコストが高くなってしまう。
【0008】
このように、従来の技術では、時差の影響を受けない撮影日時データを得るための機能を低いコストで実現することができないという課題があった。
【0009】
そこで、本発明は、時差の影響を受けることなく画像データの撮影日時を推定し、画像データに含まれる撮影日時データを修正する機能を低いコストで実現することができる撮影日時推定装置、撮影日時修正装置、画像撮影装置、撮影日時修正方法、撮影日時修正プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、撮影された画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定装置であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、画像データに撮影された撮影対象に応じて当該画像が撮影された日時を推定することにより画像データ自体から撮影日時を得ることができるので、内蔵時計の誤差や時差による影響を受けることなく、撮影したときの正しい撮影日時を得ることができる。
【0012】
また、本発明のもう1つの態様は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行う撮影日時修正装置であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、推定された撮影日時に応じて撮影日時データを修正する撮影日時修正手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、画像データに含まれる撮影日時データを推定した撮影日時に修正するので、内蔵時計の誤差や時差による影響を受けることなく、正しい撮影日時データを含む画像データを得ることができる。また、GPS機能を必要としないので、撮影日時データを修正する機能を低いコストで実現することができる。
【0014】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時推定手段は、撮影対象と撮影対象が撮影される可能性のある日時とを対応付けた撮影日時対応データを参照して、検出した撮影対象に対応する撮影日時を推定することが好ましい。
【0015】
このようにすれば、撮影日時対応データから検出した撮影対象が撮影される可能性のある日時を特定するようにして、画像データの撮影日時を推定することができる。
【0016】
また、本発明の撮影日時修正装置において、複数の画像データからなる画像群を処理対象に設定する処理対象画像設定手段をさらに備え、撮影対象検出手段及び撮影日時推定手段は、処理対象に設定された画像群の各々の画像データに対して処理を行い、撮影日時推定手段は、画像群の各々の画像データについて推定された撮影日時に基づき、画像群に含まれる画像データの撮影日時を推定することが好ましい。
【0017】
このようにすれば、複数の画像データについて撮影された時間を推定し、各画像に対して推定された複数の撮影日時により処理対象の画像群が撮影された日時を推定するので、画像群に含まれる画像データの撮影日時をより正確に推定することができる。
【0018】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時推定手段は、画像群に含まれる画像データごとに、推定された撮影日時と撮影日時データが示す日時との誤差の範囲を算出し、各画像データの誤差範囲の重複範囲を画像群に含まれる画像データの日時誤差として、日時誤差及び撮影日時データが示す日時に基づき、画像データの撮影日時を推定することが好ましい。
【0019】
このようにすれば、画像群に含まれる画像データごとに算出した複数の誤差範囲の重複範囲を画像群に含まれる画像データの日時誤差とすることより、誤差範囲を抑えることができるので、日時誤差及び撮影日時データから正しい撮影日時により近い日時を得ることができる。
【0020】
また、本発明の撮影日時修正装置において、画面を表示するための表示手段及び撮影日時データの修正操作が入力される操作手段をさらに備え、撮影日時修正手段は、撮影日時データの撮影日時と推定した撮影日時との誤差に応じて、撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を前記表示手段に表示させることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、撮影日時データの撮影日時と推定した撮影日時との誤差に応じて、撮影日時修正画面でユーザに撮影日時データを修正させる操作を促すことにより、撮影日時データを適宜修正することができる。
【0022】
また、本発明の撮影日時修正装置において、撮影日時修正画面は、撮影日時の修正候補として推定した撮影日時を示すことが好ましい。
【0023】
このようにすれば、ユーザは撮影日時修正画面で推定された撮影日時を知ることができるので、ユーザは推定された撮影日時を参考にして撮影日時データを適宜修正することができる。
【0024】
また、本発明のもう1つの態様は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データを生成する画像撮影装置であって、撮影日時データ用の撮影日時を計時するための時計手段と、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、推定された撮影日時に応じて時計手段を修正する時計修正手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は方法の発明とすることもできる。すなわち、本発明は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行う撮影日時修正方法であって、画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出工程と、検出した撮影対象に基づき、画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定工程と、推定された撮影日時に応じて撮影日時データを修正する撮影日時修正工程とを備えることを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明はプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とすることもできる。すなわち、本発明は、撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、撮影日時データの修正を行うための撮影日時修正プログラムであって、コンピュータを、記憶部に記憶された画像データより、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定手段、処理対象の画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段、検出した撮影対象に基づき、処理対象の画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段、推定された撮影日時に応じて処理対象の撮影日時データを修正し、修正した撮影日時データを記憶部に記憶する撮影日時修正手段として機能させることを特徴とする。
【0027】
プログラムを記録した記録媒体としては、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクなどコンピュータが読み取り可能な種々の記録媒体を利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を具体化した第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0029】
図1は、第1の実施形態における画像処理システムの構成を示した図である。この画像処理システムは、汎用のコンピュータ1を中心に構成されており、コンピュータ1には、デジタルカメラ2、キーボード3、マウス4、液晶ディスプレイ5などの機器が接続されている。
【0030】
コンピュータ1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク(HD)13、液晶ディスプレイ5が接続される表示インターフェイス(表示I/F)14、デジタルカメラ2やキーボード3やマウス4が通信可能に接続される通信インターフェイス(通信I/F)15及びCD−ROMドライブ16を備えている。
【0031】
HD13には本発明のアプリケーションプログラム(撮影日時推定プログラム)が記録されている。所定のオペレーションシステムの管理下で、CPU10が所定のアプリケーションプログラムをHD13から読み出して実行すると、コンピュータ1が本発明の撮影日時修正装置100として機能する。
【0032】
なお、このプログラムは、予め、HD13に記録されていてもよいし、CD−ROM6に記録された状態で供給され、CD−ROMドライブ16より読み出すようにしてHD13に記録されてもよい。
【0033】
次に、撮影日時修正装置100の各構成について説明する。
【0034】
図2は、撮影日時修正装置100の機能的構成を示した図である。本実施形態の撮影日時修正装置100は、デジタルカメラなどにより撮影されたExif形式の画像データを処理対象としている。Exif形式の画像データは、JPEGやTIFF形式の画像データに加えて、各種の撮影情報を記録するためのタグを有したデータ構成になっている。具体的には、タグには、撮影したデジタルカメラの機種名や当該画像データが撮影された日時を示す撮影日時データなどの撮影情報が記録される。本実施形態の撮影日時修正装置100は、Exif形式の画像データから撮影された日時を推定し、推定した撮影日時によりタグに記録された撮影日時データを修正するものである。
【0035】
そのため、撮影日時修正装置100は、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定部20と、処理対象の画像データから撮影対象を検出する撮影対象検出部21と、撮影対象から当該画像の撮影日時を推定する撮影日時推定部22と、推定した撮影日時により画像データに含まれる撮影日時データを修正する撮影日時データ修正部23とを備えている。
【0036】
処理対象画像設定部20は、HD13やデジタルカメラ2に装着された記録媒体(図示なし)などに記録されている画像データから、処理対象とする画像データを設定する処理を行う。設定する際には、キーボード3やマウス4の入力によりユーザの指示に従って選択された画像データを設定するようにしている。このとき、画像データは複数個を同時に選択することが可能になっており、ユーザは同じ場面で撮影した複数の画像データを同時に選択することができる。なお、選択された複数の画像ファイルを、以下「画像群」という。
【0037】
撮影対象検出部21は、処理対象に設定された画像データにシーン判定を行い、撮影対象になっているシーン(以下「撮影シーン」という)を検出する処理を行う。ここで、撮影シーンを検出するため、撮影シーンごとに代表的な画像データの特徴量を登録した特徴量データベース(以下「特徴量DB」という)13aを用いる。この特徴量DB13aは、図1に示すようにHD13の記録領域上に予め記録されており、撮影対象検出部21はHD13から読み出した特徴量DB13aを用いて撮影シーン検出を行う。
【0038】
図3は、特徴量DBの一例を示した図である。図3に示すように、特徴量DB13aには、複数の撮影シーンについて撮影シーンごとの代表的な画像に関する色相のヒストグラムが示されている。例えば、図3の特徴量DB13aの例では、「森林」の撮影シーンに代表的な画像データの色相ヒストグラム、「夕景」の撮影シーンに代表的な画像データの色相ヒストグラムが基準ヒストグラムとして登録されている。なお、図3では、2つの撮影シーンに対するヒストグラムが登録されているが、特徴量DB13aには後述する撮影日時データベースに含まれる各種撮影シーンに対応したヒストグラムが含まれている。また、色相ヒストグラムの各色相の画素数は、画像データの総画素数で正規化された値になっている。
【0039】
撮影対象検出部21は、処理対象の画像データの色相ヒストグラムと、特徴量DB13aに登録された基準ヒストグラムとを比較してヒストグラムの差が最小となる、最も類似した基準ヒストグラムを探し出すようにして、撮影シーンを検出する。
【0040】
撮影日時推定部22は、検出された撮影シーンが撮影される可能性のある日時の範囲を特定することにより、撮影日時を推定する部分である。ここで、撮影日時を推定するため、撮影日時推定部22は、撮影シーンごとに撮影される可能性のある日時範囲を登録した撮影日時範囲データベース(以下「撮影日時範囲DB」という)13bを用いる。この撮影日時範囲DB13bは、図1に示すようにHD13の記録領域上に予め形成されており、撮影日時推定部22はHD13から特徴量DB13bを読み出すようにして撮影日時の推定を行う。
【0041】
図4は、撮影日時範囲DBの一例を示した図である。撮影日時範囲DB13bでは、撮影シーンごとにその撮影シーンが撮影される可能性のある日時(日付及び時間帯)が対応付けられている。例えば、「花火」の撮影シーンであれば、夜に撮影された可能性が高いので「18:00〜1:00」の時間帯に対応付けられている。また、「花火」は1年を通して撮影される可能性があるので、日付については撮影される可能性のある範囲を特定していない。同様に、「夕景」の撮影シーンであれば、夕方「16:00〜20:00」の時間帯に対応付けられている。また、「紅葉」の撮影シーンであれば、紅葉する秋の季節の明るい時間帯に撮影された可能性が高いので、「紅葉」の撮影シーンには、「10月15日〜11月30日」の日付の範囲及び「4:00〜20:00」の時間帯が対応付けられている。
【0042】
撮影日時推定部22は、上述した撮影日時範囲DB13bに従って検出された撮影シーンに対応する撮影日時の推定を行う。また、詳細は後述するが、複数の画像データを含む画像群に対しては、各画像データについて撮影日時範囲DB13bにより推定された複数の撮影日時から撮影日時の範囲をさらに絞り込むようにして推定する処理も行う。
【0043】
撮影日時データ修正部23は、処理対象の画像群の各画像データに対して、推定された撮影日時により撮影日時データを書き換え、撮影日時の修正を行う。
【0044】
次に、撮影日時修正装置100が行う処理について、図5のフローチャートに従って詳細に説明する。
【0045】
処理を開始すると、まずステップS100において、処理対象画像設定部20は、処理対象の画像群を設定する処理を行う。例えば、HD13やデジタルカメラ2に記録された画像データのうちから処理対象の画像データをユーザに選択させる画面を、液晶ディスプレイ5に表示させて、キーボード3やマウス4からの入力信号に従って、ユーザが選択した画像データを処理対象の画像群に設定する。
【0046】
次に、ステップS110では、撮影対象検出部21は、処理対象の画像群の各画像データに対して撮影対象として撮影シーンを検出する。そのため、CPU10は、処理対象の画像データの各画素について次に示す式(1)〜(9)に従ってRGB成分から色相角度Hを算出して、色相ヒストグラムを求める。
【0047】
【数1】
【0048】
そして、HD13に登録された特徴量DBを読み出して、処理対象の画像データの色相ヒストグラムと特徴量DB13aの各撮影シーンの基準ヒストグラムとの差分量を計算し、特徴量とする。例えば、図6に示すように、処理対象画像のヒストグラムと、対象の撮影シーンの基準ヒストグラムとを重ね合わせたときの各色相角度の差分値の総和を特徴量とすると(図6のハッチング領域参照)、特徴量HVは次式により求めることができる。ここで、Htは処理対象の画像データの色相ヒストグラム、Hbは基準ヒストグラム、hは0°〜360°の色相角度である。
【0049】
【数2】
【0050】
そして、特徴量DB13aの各撮影シーンについて特徴量を算出し、特徴量が最小且つ所定の閾値より小さくなる撮影シーンを処理対象の画像データの撮影シーンと判断する。
【0051】
次に、ステップS120では、撮影日時推定部22は、処理対象の画像群の各画像データについて検出した撮影シーンに応じて撮影日時を推定する。具体的には、CPU10が、HD13より撮影日時範囲DB13bを読み出して、撮影日時範囲DB13bにより撮影シーンに対応した日時(月日、時間帯)の範囲を推定する。
【0052】
撮影日時が推定されると、次に、ステップS130では、撮影日時推定部22は、画像群の各画像データについて推定された撮影日時を用いて、撮影日時データが示す日時の誤差(以下「推定日時誤差」という)を算出する。以下、推定日時誤差の算出方法について図7の例を用いて説明する。
【0053】
図7には、処理対象の画像群は、「花火」が撮影された画像データG1、「夕景」が撮影された画像データG2及び「森林」が撮影された画像データG3からなる画像群に対して撮影日時を推定するときの一例を示している。まず、ステップS120にて撮影日時範囲DB13bに従って推定した撮影日時により、撮影日時データの日時との誤差範囲を求める。
【0054】
例えば、撮影シーンが「花火」である画像データG1の撮影日時は、撮影日時データベースに従って「18:00〜1:00」であると推定する。このとき、撮影日時データが示す撮影時刻「3:00」に対して、推定した撮影日時の誤差範囲は「+2:00〜+9:00」となる。
【0055】
同様に、撮影シーンが「夕景」である画像データG2の撮影日時は「16:00〜20:00」と推定され、撮影日時データの撮影日時が「1:00」であるので、誤差範囲「+5:00〜+9:00」が求まる。撮影シーンが「森林」である画像データG3は「4:00〜20:00」と推定され、撮影日時データの撮影日時が「23:00」であるので、誤差範囲「+3:00〜+19:00」が求まる。
【0056】
このように、撮影日時推定部22は、各画像データについて推定した撮影日時の誤差範囲を算出しておく。そして、各画像データの誤差範囲の重複した範囲を、推定日時誤差と推定する。図7の例では、画像データG1の誤差範囲「+2:00〜+9:00」と、画像データG2の誤差範囲「+5:00〜+9:00」と、画像データG3の誤差範囲「+3:00〜+19:00」との重複範囲をとって、推定日時誤差の範囲を「+5:00〜+9:00」と推定する。
【0057】
なお、撮影日時範囲DB13bでは「花火」、「夕景」及び「森林」に対応する日付が特定されていないので、図7の例では撮影時の日付についての推定が行われないが、撮影日時の日付が特定されていれば、日付についても同様にして推定日時誤差を推定する。
【0058】
次に、ステップS140では、日付又は時間帯の推定日時誤差が所定の閾値より大きいか否かを判断する。例えば、推定日時誤差の範囲の中央値、あるいは上限値又は下限値などの値が所定の閾値より小さければ(ステップS140:No)、撮影日時データを修正する必要がないと判断して、日時の修正を行うことなく図5の処理を終了する。
【0059】
閾値以上であれば(ステップS140:Yes)ステップS150に進んで、ユーザに撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を液晶ディスプレイ5に表示させる。図8は、撮影日時修正画面の一例を示した図である。図8(a)に示すように、撮影日時修正画面30には、撮影日時データの修正を促すメッセージ31、修正する撮影日時を表示する領域32、及び修正の実行有無を選択するためのスイッチ33a,bなどが表示される。なお、撮影日時修正画面30は、図8(b)に示すように推定日時誤差に対応する撮影時間帯を示すメッセージ34をさらに表示していてもよい。
【0060】
撮影日時を表示する領域32には、撮影日時修正画面が表示される際に修正する日時の候補として、推定日時誤差より求められる撮影日時が初期表示される。例えば、図8は、図7に示した画像データG1に対して修正する際の画面を示しており、撮影日時データの撮影日時は「3:00」である。このとき、推定日時誤差の範囲「+5:00〜+9:00」分だけ時刻が進んでいると推定されるので、中央値「+7:00」分だけ時刻を戻すように修正した時刻「20:00」が領域32に初期表示される。さらに、ユーザがキーボード3やマウス4により修正操作を行うと領域32に表示された撮影日時の修正が可能になっている。必要であれば初期表示された撮影日時を修正してから、ユーザがスイッチ33a又は33bを押下して修正有無を選択すると次のステップに進む。
【0061】
次に、ステップS160では、ユーザより受け付けた入力に従って撮影日時データの修正を行うか否かを判断する。修正する旨の入力を受けていた場合(Yes)、ステップS170に進んでHD13又はデジタルカメラ2に記録された画像群の各画像データに対して、ステップS150の撮影日時修正画面で領域32に設定された撮影日時と撮影日時データとの誤差分だけ日時を戻すように撮影日時データの日時を修正してから、図5の処理を終了する。修正する旨の入力を受けていない場合(No)、撮影日時データの修正を行うことなく、図5の処理を終了する。
【0062】
なお、ステップS100の処理が処理対象画像設定工程、ステップS110の処理が請求項に記載の撮影対象検出工程、ステップS120及びS130の処理が請求項に記載の撮影日時推定工程、ステップS140〜S170の処理が請求項に記載の撮影日時修正工程に相当する。
【0063】
以下、第1の実施形態の効果を記載する。
【0064】
(1)撮影日時範囲DB13bを用いることにより、画像データ自体から撮影日時を推定することができるので、撮影したデジタルカメラなどに内蔵された時計の誤差や撮影場所の時差に影響を受けることなく、画像データの正しい撮影日時を推定することができる。
【0065】
(2)推定した撮影日時に応じて、画像データに含まれる撮影日時データを修正するので、正しい撮影日時データを含む画像データを得ることができる。
【0066】
(3)特許文献1〜5に記載の技術と異なり、GPS機能を必要としないので、より低いコストで撮影日時データを修正する機能を実現することができる。
【0067】
(4)画像群に含まれる各画像データについて推定される撮影日時及び撮影日時データの撮影日時から誤差範囲を求め、さらに各画像データについて求めた複数の誤差範囲を用いて範囲を絞り込むようにして推定日時誤差を求めているので、正しい撮影日時により近い日時を推定することができる。
【0068】
(5)撮影日時の修正が必要な場合は、撮影日時修正画面30が表示されるので、ユーザは撮影日時データが誤っている可能性があることを知り、適宜撮影日時データを修正することができる。
【0069】
(6)撮影日時修正画面30には、推定された撮影日時が修正候補として表示され、さらにユーザにより変更可能となっているので、ユーザは推定された撮影日時を参考にして撮影日時データを適宜修正することができる。
【0070】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0071】
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示した図である。図9に示すように、デジタルカメラ200は、処理対象画像設定部20、撮影対象検出部21、撮影日時推定部22、撮影日時データ修正部23、特徴量DB13a及び撮影日時範囲DB13bに加えて、さらに、内部時計17、表示部18、操作部19及び内部時計修正部24を備えている。
【0072】
デジタルカメラ200が撮影時に行う処理について、図10のフローチャートに従って説明する。
【0073】
撮影が行われると、ステップS200において、内部時計17により取得した撮影日時に基づき、撮影日時データを含むExif形式の画像データを生成する。
【0074】
そして、特徴量DB13aを用いて画像データから撮影対象を検出してから(ステップS210)、撮影日時範囲DB13bを用いて撮影日時を推定する(ステップS220)。
【0075】
次に、ステップS230では、内部時計修正部24は、内部時計17が示す日時が推定した撮影日時の範囲内に収まっているか否かを判断し、内部時計17が示す日時が推定した撮影日時の範囲内であれば(ステップS230:No)、内部時計17の修正を行うことなくステップS270に進む。範囲外であれば(ステップS230:Yes)、図11に例として示す、内部時計17の修正を促すメッセージ34を含む撮影日時修正画面30を表示部18に表示させる(ステップS240)。
【0076】
そして、操作部19へのユーザの操作に従って日時の修正を行う場合(ステップS250:Yes)、内部時計17を撮影日時修正画面30で設定された撮影日時に修正し(ステップS260)、ステップS270に進む。修正を行わない場合(ステップS250:No)、内部時計17の修正を行うことなくステップS270に進む。
【0077】
ステップS270に処理が進むと、撮影済みの画像データについても修正を行うか否かのメッセージを表示部18に表示させる。ユーザからの操作により修正する場合には(ステップS270:Yes)、ステップS200で生成した画像データについて撮影日時データを修正し(ステップS280)、処理を終了する。修正しない場合には(ステップS270:No)撮影日時データの修正を行うことなく、処理を終了する。
【0078】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(6)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0079】
(7)撮影した画像から推定した撮影日時により内部時計17の日時を修正するので、GPS機能を必要とすることなく、内部時計17の時間設定を行うことができる。
【0080】
(8)内部時計17の日時がずれていたときに撮影した画像データについても、正しい撮影日時データに修正することができる。
【0081】
本発明は、第1及び第2の実施形態に限られることなく、様々な形態とすることができる。以下、本発明の変形例について説明する。
【0082】
(変形例1)前記実施形態では、色相ヒストグラムを用いて撮影シーンを検出する手法について記載したが、撮影シーンの検出方法としてはこれに限られることなく、周知の様々な手法により行ってもよい。例えば、RGBの画像データに対して、RGBの各ヒストグラムにより比較して撮影シーンを検出するようにしてもよいし、輝度や彩度を用いて検出するようにしてもよい。
【0083】
また、例えば「花火」や「キャンドルライト」の撮影シーンであれば、撮影シーンに対応する基準となるテンプレートを予め用意しておき、テンプレートマッチングを行うことにより撮影シーンを検出してもよい。
【0084】
さらに、人物が撮影された画像データの場合であれば、テンプレートマッチングなどの手法によって人物像領域を抽出し、人物像領域を除く背景のヒストグラムにより撮影シーンの検出を行うようにしてもよい。
【0085】
(変形例2)Exif形式の画像データに、撮影時に撮影シーンに合わせてデジタルカメラの撮影条件を設定するための撮影モードの種類を示す撮影モード情報が記録されていれば、撮影モード情報により撮影シーンを判断するようにしてもよい。
【0086】
(変形例3)第2の実施形態では、本発明をデジタルカメラに適用したときの例について説明したが、本発明は、デジタルビデオカメラ、カメラ機能付き携帯電話などの種々の機器に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1の実施形態に係る画像処理システムの構成を示した図。
【図2】撮影日時修正装置の機能的構成を示した図。
【図3】特徴量データベースの一例を示した図。
【図4】撮影日時データベースの一例を示した図。
【図5】第1の実施形態に係る処理の流れを示したフローチャート図。
【図6】特徴量の算出方法を説明する説明図。
【図7】推定日時誤差の算出方法を説明する説明図。
【図8】撮影日時修正画面を示した図、(a),(b)は撮影日時修正画面の一例を示した図。
【図9】第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示した図。
【図10】第2の実施形態に係る処理の流れを示したフローチャート図。
【図11】撮影日時修正画面の一例を示した図。
【符号の説明】
【0088】
1…コンピュータ、3…操作手段としてのキーボード、4…操作手段としてのマウス、5…表示手段としての液晶ディスプレイ、6…記録媒体としてのCD−ROM、10…CPU、11…ROM、12…RAM、13…記憶部としてのハードディスク、13a…特徴量データベース、13b…撮影日時対応データとしての撮影日時データベース、14…表示インターフェイス、15…通信インターフェイス、16…CD−ROMドライブ、17…時計手段としての内部時計、18…表示手段としての表示部、19…操作手段としての操作部、20…処理対象画像設定手段としての処理対象画像設定部、21…撮影対象検出手段としての撮影対象検出部、22…撮影日時推定手段としての撮影日時推定部、23…撮影日時修正手段としての撮影日時データ修正部、24…時計修正手段としての内部時計修正部、30…撮影日時修正画面、100…撮影日時推定装置としての撮影日時修正装置、200…画像撮影装置としてのデジタルカメラ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影された画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定装置であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段とを備えることを特徴とする撮影日時推定装置。
【請求項2】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行う撮影日時修正装置であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、
前記推定された撮影日時に応じて前記撮影日時データを修正する撮影日時修正手段とを備えることを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時推定手段は、前記撮影対象と前記撮影対象が撮影される可能性のある日時とを対応付けた撮影日時対応データを参照して、前記検出した撮影対象に対応する撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の撮影日時修正装置において、
複数の画像データからなる画像群を処理対象に設定する前記処理対象画像設定手段をさらに備え、
前記撮影対象検出手段及び前記撮影日時推定手段は、前記処理対象に設定された画像群の各々の画像データに対して処理を行い、
前記撮影日時推定手段は、前記画像群の各々の画像データについて推定された撮影日時に基づき、前記画像群に含まれる画像データの撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時推定手段は、前記画像群に含まれる画像データごとに、推定された撮影日時と前記撮影日時データが示す日時との誤差の範囲を算出し、
各画像データの誤差範囲の重複範囲を前記画像群に含まれる画像データの日時誤差として、前記日時誤差及び前記撮影日時データが示す日時に基づき、前記画像データの撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の撮影日時修正装置において、
画面を表示するための表示手段及び前記撮影日時データの修正操作が入力される操作手段をさらに備え、
前記撮影日時修正手段は、前記撮影日時データの撮影日時と前記推定した撮影日時との誤差に応じて、前記撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時修正画面は、撮影日時の修正候補として前記推定した撮影日時を示すことを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項8】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データを生成する画像撮影装置であって、
前記撮影日時データ用の撮影日時を計時するための時計手段と、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、
前記推定された撮影日時に応じて前記時計手段を修正する時計修正手段とを備えることを特徴とする画像撮影装置。
【請求項9】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行う撮影日時修正方法であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出工程と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定工程と、
前記推定された撮影日時に応じて前記撮影日時データを修正する撮影日時修正工程とを備えることを特徴とする撮影日時修正方法。
【請求項10】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行うための撮影日時修正プログラムであって、
コンピュータを、
記憶部に記憶された画像データより、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定手段、
前記処理対象の画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段、
前記検出した撮影対象に基づき、前記処理対象の画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段、
前記推定された撮影日時に応じて前記処理対象の撮影日時データを修正し、修正した撮影日時データを前記記憶部に記憶する撮影日時修正手段として機能させることを特徴とする撮影日時修正プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の撮影日時修正プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
撮影された画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定装置であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段とを備えることを特徴とする撮影日時推定装置。
【請求項2】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行う撮影日時修正装置であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、
前記推定された撮影日時に応じて前記撮影日時データを修正する撮影日時修正手段とを備えることを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時推定手段は、前記撮影対象と前記撮影対象が撮影される可能性のある日時とを対応付けた撮影日時対応データを参照して、前記検出した撮影対象に対応する撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の撮影日時修正装置において、
複数の画像データからなる画像群を処理対象に設定する前記処理対象画像設定手段をさらに備え、
前記撮影対象検出手段及び前記撮影日時推定手段は、前記処理対象に設定された画像群の各々の画像データに対して処理を行い、
前記撮影日時推定手段は、前記画像群の各々の画像データについて推定された撮影日時に基づき、前記画像群に含まれる画像データの撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時推定手段は、前記画像群に含まれる画像データごとに、推定された撮影日時と前記撮影日時データが示す日時との誤差の範囲を算出し、
各画像データの誤差範囲の重複範囲を前記画像群に含まれる画像データの日時誤差として、前記日時誤差及び前記撮影日時データが示す日時に基づき、前記画像データの撮影日時を推定することを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の撮影日時修正装置において、
画面を表示するための表示手段及び前記撮影日時データの修正操作が入力される操作手段をさらに備え、
前記撮影日時修正手段は、前記撮影日時データの撮影日時と前記推定した撮影日時との誤差に応じて、前記撮影日時データの修正を促す撮影日時修正画面を前記表示手段に表示させることを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮影日時修正装置において、
前記撮影日時修正画面は、撮影日時の修正候補として前記推定した撮影日時を示すことを特徴とする撮影日時修正装置。
【請求項8】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データを生成する画像撮影装置であって、
前記撮影日時データ用の撮影日時を計時するための時計手段と、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段と、
前記推定された撮影日時に応じて前記時計手段を修正する時計修正手段とを備えることを特徴とする画像撮影装置。
【請求項9】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行う撮影日時修正方法であって、
前記画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出工程と、
前記検出した撮影対象に基づき、前記画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定工程と、
前記推定された撮影日時に応じて前記撮影日時データを修正する撮影日時修正工程とを備えることを特徴とする撮影日時修正方法。
【請求項10】
撮影時の日時を示す撮影日時データを含む画像データに対し、前記撮影日時データの修正を行うための撮影日時修正プログラムであって、
コンピュータを、
記憶部に記憶された画像データより、処理対象とする画像データを設定する処理対象画像設定手段、
前記処理対象の画像データから当該画像データの撮影対象を検出する撮影対象検出手段、
前記検出した撮影対象に基づき、前記処理対象の画像データの撮影日時を推定する撮影日時推定手段、
前記推定された撮影日時に応じて前記処理対象の撮影日時データを修正し、修正した撮影日時データを前記記憶部に記憶する撮影日時修正手段として機能させることを特徴とする撮影日時修正プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の撮影日時修正プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−295338(P2007−295338A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121656(P2006−121656)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]