撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管
【課題】気温変動による膨張等が生じても管や導電体の変形・破損を生じることなく、移動体を安定して走行させることができるガイド管を提供する。
【解決手段】透明な管体等により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行させる走行用ガイド管において、適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体1と、各管体1の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体2と、隣り合う管体1の端部間に配置される連絡用短管3と、連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1の端部に非固着状態で外嵌される連結管4と、隣り合う管体1に配置された導電体2の端部間を連結する連結用導電体5とを備え、各導電体2は、その外面の一部が全長にわたって管体1内で露出するように管体1に非固着状態で係止され、連絡用短管3の両端と管体1との間に各々隙間を形成した。
【解決手段】透明な管体等により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行させる走行用ガイド管において、適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体1と、各管体1の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体2と、隣り合う管体1の端部間に配置される連絡用短管3と、連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1の端部に非固着状態で外嵌される連結管4と、隣り合う管体1に配置された導電体2の端部間を連結する連結用導電体5とを備え、各導電体2は、その外面の一部が全長にわたって管体1内で露出するように管体1に非固着状態で係止され、連絡用短管3の両端と管体1との間に各々隙間を形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビカメラ等の撮影装置を搭載した移動体をガイド管内で走行させ、その走行中にガイド管の外側の撮影を行う方式の設備に使用される、移動体の走行用ガイド管の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大型店舗や駅ホーム、トンネル等における防犯、防災用の監視装置として、或いはスポーツ施設等での競技撮影用の設備として、移動体にテレビカメラを搭載し、この移動体を透明なガイド管または透明窓部を有するガイド管内で走行移動させ、この走行移動中に透明なガイド管壁または透明窓部を通してガイド管の外側を撮影するようにした設備が知られている(例えば、特許文献1,2)。
【特許文献1】特公平3−53833号公報
【特許文献3】特開2005−210682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような設備の走行用ガイド管は、通常はプラスチック管で構成され、設置場所にもよるが、全長が数百m以上、場合によっては千m以上になることもある。しかし、このような長大なプラスチック製の走行用ガイド管は、気温の変動による膨張・収縮によって長手方向で大きく伸縮し、移動体の走行に支障を来すような管の変形や破損を生じやすい。
【0004】
また、ガイド管内の長手方向に沿って通電用の導電体を固定し、この導電体を通じて移動体と外部との間で給電や電気信号の送信を行うようにしているが、ガイド管と導電体は熱膨張率が異なるため、気温の変動により導電体が破損・破断するなどの問題を生じやすい。
したがって本発明の目的は、気温変動による膨張・収縮に関わりなく、管や導電体の変形・破損を生じることなく、移動体を安定して走行移動させることができる走行用ガイド管を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の走行用ガイド管の要旨は、以下のとおりである。
[1]透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行移動させるための走行用ガイド管において、
適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体(1)と、該各管体(1)の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体(2)と、隣り合う管体(1)の端部間に配置される連絡用短管(3)と、該連絡用短管(3)を収納した状態で、両端が隣り合う管体(1)の端部に非固着状態で外嵌される連結管(4)と、隣り合う管体(1)に配置された導電体(2)の端部間を連結する連結用導電体(5)とを備え、
前記各導電体(2)は、その外面の一部が全長にわたって管体(1)内で露出するように管体(1)に非固着状態で係止され、前記連絡用短管(3)の両端と管体(1)との間に各々隙間を形成したことを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【0006】
[2]上記[1]の走行用ガイド管において、導電体(2)は、管体(1)の長手方向に沿って形成された取付溝(6)内に嵌め込まれることで管体(1)に係止されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[3]上記[1]又は[2]の走行用ガイド管において、連結用導電体(5)の両端が、導電体(2)の端部に各々ネジ結合されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの走行用ガイド管において、連結用導電体(5)が、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管(3)内で露出するように連絡用短管(3)の内側に非固着状態で係止されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの走行用ガイド管において、管体(1)は、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体(10)で支持されるとともに、該支持体(10)のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体(10)には固着状態で支持され、それ以外の支持体(10)には非固着状態で支持されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【発明の効果】
【0007】
本発明の走行用ガイド管は、これを構成する管体どうしの連結部で熱膨張・収縮による伸縮が適切に吸収されるとともに、管体と導電体の熱膨張差も適切に吸収されるため、気温変動による膨張・収縮に関わりなく、管や導電体の変形・破損を生じることなく、移動体を安定して走行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1〜図10は、本発明の走行用ガイド管の一実施形態を示すもので、図1は管体どうしの連結部の側面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図4は管体どうしの連結部を連結管を断面した状態で示す側面図、図5は管体どうしの連結部を全断面した状態で示す側面図、図6は連結前の管体を示す側面図である。また、図7は連絡用短管の側面図、図8は同じく正面図、図9は連結管の側面図、図10は同じく正面図、図11は導電体の端部および連結用導電体を示す側面図である。
【0009】
本発明が対象とする走行用ガイド管Aは、撮影装置を搭載した移動体(図示せず)を走行移動させるためのものであり、透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成される。撮影装置を搭載した移動体の走行方式は任意であり、例えば、空気圧などの流体圧を利用した圧送方式、電気駆動機構などを備えた自走方式など任意の方式のものを適用できる。
走行用ガイド管Aは、適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体1(1a,1b・・)と、この各管体1の内側に管長手方向に沿って配置される通電用(送電用)の導電体2(2a,2b・・)と、隣り合う管体1の端部間に配置される連絡用短管3と、この連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1の端部に外嵌される連結管4と、隣り合う管体1に配置された導電体2の端部間を連結する連結用導電体5とを備えている。
【0010】
前記管体1は、透明な管体または長手方向に沿って透明管壁部を有する管体であり、通常はプラスチックなどにより構成される。また、透明管壁部を有する管体1の場合には、例えば、プラスチック製や金属製等の非透明な管体の長手方向に沿って窓孔を設け、この窓孔にプラスチック等の透明部材を取り付けることで透明管壁部を構成したものでもよい。管体1は移動体が走行移動できるようなものであればよく、したがって長手方向の形態も直線状、湾曲状、中間にカーブを有する形態など、任意の形態とすることができる。
【0011】
また、管体1の径方向の断面形状も任意であり、本実施形態では断面円形の一部(一側部)に平板部100が形成され、この平板部100を通じて移動体のカメラが外部を撮影できようにしている。このような平板部100を通じて外部を撮影することにより、歪みのない画像が得られる。このような平板部100を有する管体1は一体成型したものでもよいし、管本体に対して平板部100を構成する平板を接合することにより構成してもよい。
【0012】
各管体1(管の略全長)の内側の底部には、その長手方向に沿って突条状のガイド部101(ガイドレール)が設けられている。このガイド部101は移動体をガイドすることで管周方向での変位を規制し、移動体の姿勢をガイド管周方向で一定に保つためのものである。
前記ガイド部101は、導電体2の敷設部を兼ねており、ガイド部101の略全長の上面には、複数本の取付溝6がその長手方向に沿って形成されている。
なお、管体1の長さに特別な制限はないが、通常は数m(例えば、3〜6m)程度である。
【0013】
前記導電体2は、移動体と走行用ガイド管Aの外部との間の送電用(映像信号用又は/及び電源用)に、すなわち、撮影装置操作用の電気を外部から移動体に送電し、或いは撮影装置の撮影画像の電気信号(映像信号)を外部に伝送するなどのために用いられる。この導電体2は、その外面の一部が全長にわたって管体1内で露出するように管体1に非固着(非固定)状態で係止されるものであり、本実施形態では、各管体1の前記取付溝6内に嵌め込まれる(取付溝6の両側壁を弾性変形させることで脱着可能である)ことで管体1に係止されている。すなわち、導電体2は、その下部が取付溝6内に嵌め込まれ、上部がガイド部101の上面に露出した状態で配置されている。
【0014】
このように導電体2が管体1に非固着(非固定)状態で係止されることにより、管体1は導電体2に対して長手方向で動くことができ、管体1と導電体2は、それぞれ互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。また、導電体2の両端部20は、管体1の両端から所定の長さ突出している。
導電体2は、例えば、耐摩耗性に優れたリン青銅製の棒状又は管状体等により構成されるのが好ましい。また、当然のことながら、導電体2は走行用ガイド管Aの端部などにおいて外部の電源や信号処理系と電気的に接続している。
【0015】
前記連絡用短管3は、図7および図8に示すように管体1とほぼ同じ径方向断面形状を有しており、したがって平板部300を有している。この連絡用短管3を設けるのは、その両側に管体1a,1bの伸縮代である隙間8を各々設けるためであり、この連絡用短管3の両側に管体1a,1bの伸縮代となる隙間8を各々設けることにより、隙間による段差を小さくでき、移動体を円滑に走行移動させることができる。
管体1と同様に、連絡用短管3(管の略全長)の内側の底部には、その長手方向に沿って突条状のガイド部301(ガイドレール)が設けられ、管体1のガイド部101と連絡している。また、このガイド部301の上面には、複数本の取付溝7がその長手方向に沿って形成され、この取付溝7も管体1の取付溝6と連絡している。
連絡用短管3の両端部と管体1(1a,1b)との間には隙間8が形成され、この隙間8で管体1の熱膨張・収縮による伸縮が吸収されるようにしている。この隙間8は、管体1の熱膨張率や長さなどに応じて適宜決定すればよいが、管体1がプラスチック管である場合には、通常は1〜2mm程度が適当である。
【0016】
前記連結管4は、図9および図10に示すように管体1および連絡用短管3に外嵌できる径方向断面形状を有しており、したがって平板部400を有している。この連結管4は、ガイド管内への水等の浸入を防止するとともに、走行用ガイド管A内を圧送式の移動体が走行移動する場合には、圧送用の空気の漏れを防止する役目も果たす。
この連結管4は、連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1a,1bの端部に非固着(非固定)状態で外嵌される。これにより管体1a,1bが熱膨張・収縮によって伸縮する際、連結管4に対して管長方向で変位(スライド)することができる。
【0017】
前記連結用導電体5は、隣り合う両導電体2(2a,2b)の端部にネジ結合される。このため図11に示すように、導電体2a,2bの端部20には雌ネジ部200a,200bが形成されるとともに、連結用導電体5の両端には雄ネジ部50a,50bが形成され、この両雄ネジ部50a,50bを導電体2a,2bの雌ネジ部200a,200bに螺挿することにより、導電体2a,2bが連結用導電体5を介して連結される。導電体2aの雌ネジ部200aと導電体2bの雌ネジ部200bを逆ネジとし、連結用導電体5の両端の雄ネジ部50a,50bを逆ネジとしてあり、これにより連結用導電体5を一方向に回すことで、その両端の雄ネジ部50a,50bを雌ネジ部200a,200bに螺挿することができる。なお、本実施形態とは逆に、導電体2の端部を雄ネジ部とし、連結用導電体5の端部を雌ネジ部としてもよい。
【0018】
前記連結用導電体5は、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管3内で露出するように連絡用短管3に非固着(非固定)状態で係止されるものであり、本実施形態では、連絡用短管3の前記取付溝7内に嵌め込まれる(取付溝7の両側壁を弾性変形させることで脱着可能である)ことで連絡用短管3に係止されている。すなわち、連結用導電体5は、その下部が取付溝7内に嵌め込まれ、上部がガイド部301の上面に露出した状態で配置されている。このように連結用導電体5が連絡用短管3に非固着(非固定)状態で係止されることにより、連絡用短管3は連結用導電体5に対して長手方向で動くことができ、連絡用短管3と連結用導電体5は、それぞれ互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。
なお、管体1a,1bには、連結管4が管体1から外れないように係止するためのストッパ9が設けられている。
【0019】
走行用ガイド管Aは、支持体によって壁、床または天井、或いはそれらに固定された基部などに支持固定される。この場合、各管体1が長手方向の2箇所以上を支持体で支持されることが好ましい。図12および図13は、走行用ガイド管Aの支持構造の一実施形態を示すものであり、図12は正面図、図13は平面図である。この実施形態では、管体1を上下で挟持する1対の円弧状の保持体11A,11Bを有する支持体10で管体1の長手方向複数箇所を支持し、この支持体10を固定手段(ビスなど)を介して適当な基部Bに固定している。通常、管体1は支持体10に対して非固着(固定)状態で支持されており、気温変動により管体1が熱膨張・収縮により伸縮しても支持体10に対して変位(スライド)できる。
【0020】
また、走行用ガイド管Aの特に好ましい支持構造は、各管体1が、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体10で支持されるとともに、この支持体10のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体10x(1または2以上の支持体10x)には固着(固定)状態で支持され、それ以外の複数の支持体10y,10z・・(管体長手方向において支持体10xの両側に位置する複数の支持体10y,10z・・)には非固着(非固定)状態で支持されるような構造である。図14はその一実施形態を示すものであり、各管体1を長手方向で間隔的に配置された3つ以上の支持体10x,10y,10z…で支持するとともに、各管体1が管長方向中央部寄りの支持体10xに対してのみ固着(固定)状態で支持され、その両側の他の支持体10y、10z・・に対しては非固着(固定)状態で支持されるようにしたものであり、これにより管体1が熱膨張・収縮によって伸縮する際、支持体10y、10z・・に対しては変位(スライド)することができる。このような支持構造とすることにより、管体1の支持を確実に行いつつ、熱膨張・収縮による管体1の伸縮が隣接する他の管体1に影響を与えないようにすることができる。
【0021】
また、自走式の移動体(通常、電気駆動式の移動体)を走行用ガイド管A内で走行移動させる場合、駆動装置などから発生する熱によって管内の温度が上昇し、管内面に結露を生じるおそれがある。図15は、このような結露を防止するための走行用ガイド管Aの一実施形態を示している。この実施形態では、走行用ガイド管Aの一端部を空気取入口12とするとともに、この空気取入口12に除湿装置13を配置し、空気取入口12を通じて除湿装置13で除湿された空気を管内に導入できるようにしてある。一方、走行用ガイド管Aの他端部は、吸引装置14(真空引き装置)に接続してある。そして、常時または適当な時間的間隔で吸引装置14によってガイド管内の空気を吸引し、空気取入口12を通じて除湿装置13で除湿された空気を管内に導入するものであり、これによりガイド管内面の結露を防止することができる。また、管内の空気を入れ換えることにより、移動体の駆動装置やカメラを冷却する効果も得られる。
【0022】
以上のような本発明の走行用ガイド管Aは、管体1の熱膨張・収縮による伸縮は連絡用短管3の両側の隙間8により吸収される。また、導電体2が管体1に非固着(非固定)状態で係止されることにより、管体1と導電体2は、互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。
なお、管体1を交替する場合には、連結管4を切断することにより、管体1の取り外しを容易に行うことができる。
さきに述べたように、本発明の走行用ガイド管Aを走行移動する移動体(撮影装置を搭載した移動体)の走行方式は、空気圧などの流体圧を利用した圧送方式、電気駆動機構などを備えた自走方式など、任意のものが適用できるが、移動体は導電体2にスライド可能に接触する集電部材を有し、これを通じて映像信号及び/又は電源用の電気をガイド管内外間で伝送できるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の走行用ガイド管の一実施形態における管体どうしの連結部を示す側面図
【図2】図1のII−II線に沿う断面図
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図
【図4】図1の実施形態における管体どうしの連結部を連結管を断面した状態で示す側面図
【図5】図1の実施形態における管体どうしの連結部を全断面した状態で示す側面図
【図6】図1の実施形態における連結前の管体を示す側面図
【図7】図1の実施形態における連絡用短管の側面図
【図8】図7の連絡用短管の正面図
【図9】図1の実施形態における連絡管の側面図
【図10】図8の連絡管の正面図
【図11】図1の実施形態における導電体の端部および連結用導電体を示す側面図
【図12】本発明の走行用ガイド管の支持構造の一実施形態を示す正面図
【図13】図12に示す支持構造の平面図
【図14】本発明の走行用ガイド管の支持構造の他の実施形態を示す側面図
【図15】本発明の走行用ガイド管の他の実施形態を示す説明図
【符号の説明】
【0024】
1,1a,1b 管体
2,2a,2b 導電体
3 連絡用短管
4 連結管
5 連結用導電体
6,7 取付溝
8 隙間
9 ストッパ
10,10x,10y,10z 支持体
11A,11B 保持体
12 空気取入口
13 除湿装置
14 吸引装置
20 端部
50a,50b 雄ネジ部
100,300,400 平板部
101,301 ガイド部
200a,200b 雌ネジ部
A 走行用ガイド管
B 基部
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビカメラ等の撮影装置を搭載した移動体をガイド管内で走行させ、その走行中にガイド管の外側の撮影を行う方式の設備に使用される、移動体の走行用ガイド管の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大型店舗や駅ホーム、トンネル等における防犯、防災用の監視装置として、或いはスポーツ施設等での競技撮影用の設備として、移動体にテレビカメラを搭載し、この移動体を透明なガイド管または透明窓部を有するガイド管内で走行移動させ、この走行移動中に透明なガイド管壁または透明窓部を通してガイド管の外側を撮影するようにした設備が知られている(例えば、特許文献1,2)。
【特許文献1】特公平3−53833号公報
【特許文献3】特開2005−210682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような設備の走行用ガイド管は、通常はプラスチック管で構成され、設置場所にもよるが、全長が数百m以上、場合によっては千m以上になることもある。しかし、このような長大なプラスチック製の走行用ガイド管は、気温の変動による膨張・収縮によって長手方向で大きく伸縮し、移動体の走行に支障を来すような管の変形や破損を生じやすい。
【0004】
また、ガイド管内の長手方向に沿って通電用の導電体を固定し、この導電体を通じて移動体と外部との間で給電や電気信号の送信を行うようにしているが、ガイド管と導電体は熱膨張率が異なるため、気温の変動により導電体が破損・破断するなどの問題を生じやすい。
したがって本発明の目的は、気温変動による膨張・収縮に関わりなく、管や導電体の変形・破損を生じることなく、移動体を安定して走行移動させることができる走行用ガイド管を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の走行用ガイド管の要旨は、以下のとおりである。
[1]透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行移動させるための走行用ガイド管において、
適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体(1)と、該各管体(1)の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体(2)と、隣り合う管体(1)の端部間に配置される連絡用短管(3)と、該連絡用短管(3)を収納した状態で、両端が隣り合う管体(1)の端部に非固着状態で外嵌される連結管(4)と、隣り合う管体(1)に配置された導電体(2)の端部間を連結する連結用導電体(5)とを備え、
前記各導電体(2)は、その外面の一部が全長にわたって管体(1)内で露出するように管体(1)に非固着状態で係止され、前記連絡用短管(3)の両端と管体(1)との間に各々隙間を形成したことを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【0006】
[2]上記[1]の走行用ガイド管において、導電体(2)は、管体(1)の長手方向に沿って形成された取付溝(6)内に嵌め込まれることで管体(1)に係止されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[3]上記[1]又は[2]の走行用ガイド管において、連結用導電体(5)の両端が、導電体(2)の端部に各々ネジ結合されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの走行用ガイド管において、連結用導電体(5)が、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管(3)内で露出するように連絡用短管(3)の内側に非固着状態で係止されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの走行用ガイド管において、管体(1)は、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体(10)で支持されるとともに、該支持体(10)のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体(10)には固着状態で支持され、それ以外の支持体(10)には非固着状態で支持されることを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【発明の効果】
【0007】
本発明の走行用ガイド管は、これを構成する管体どうしの連結部で熱膨張・収縮による伸縮が適切に吸収されるとともに、管体と導電体の熱膨張差も適切に吸収されるため、気温変動による膨張・収縮に関わりなく、管や導電体の変形・破損を生じることなく、移動体を安定して走行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1〜図10は、本発明の走行用ガイド管の一実施形態を示すもので、図1は管体どうしの連結部の側面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図4は管体どうしの連結部を連結管を断面した状態で示す側面図、図5は管体どうしの連結部を全断面した状態で示す側面図、図6は連結前の管体を示す側面図である。また、図7は連絡用短管の側面図、図8は同じく正面図、図9は連結管の側面図、図10は同じく正面図、図11は導電体の端部および連結用導電体を示す側面図である。
【0009】
本発明が対象とする走行用ガイド管Aは、撮影装置を搭載した移動体(図示せず)を走行移動させるためのものであり、透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成される。撮影装置を搭載した移動体の走行方式は任意であり、例えば、空気圧などの流体圧を利用した圧送方式、電気駆動機構などを備えた自走方式など任意の方式のものを適用できる。
走行用ガイド管Aは、適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体1(1a,1b・・)と、この各管体1の内側に管長手方向に沿って配置される通電用(送電用)の導電体2(2a,2b・・)と、隣り合う管体1の端部間に配置される連絡用短管3と、この連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1の端部に外嵌される連結管4と、隣り合う管体1に配置された導電体2の端部間を連結する連結用導電体5とを備えている。
【0010】
前記管体1は、透明な管体または長手方向に沿って透明管壁部を有する管体であり、通常はプラスチックなどにより構成される。また、透明管壁部を有する管体1の場合には、例えば、プラスチック製や金属製等の非透明な管体の長手方向に沿って窓孔を設け、この窓孔にプラスチック等の透明部材を取り付けることで透明管壁部を構成したものでもよい。管体1は移動体が走行移動できるようなものであればよく、したがって長手方向の形態も直線状、湾曲状、中間にカーブを有する形態など、任意の形態とすることができる。
【0011】
また、管体1の径方向の断面形状も任意であり、本実施形態では断面円形の一部(一側部)に平板部100が形成され、この平板部100を通じて移動体のカメラが外部を撮影できようにしている。このような平板部100を通じて外部を撮影することにより、歪みのない画像が得られる。このような平板部100を有する管体1は一体成型したものでもよいし、管本体に対して平板部100を構成する平板を接合することにより構成してもよい。
【0012】
各管体1(管の略全長)の内側の底部には、その長手方向に沿って突条状のガイド部101(ガイドレール)が設けられている。このガイド部101は移動体をガイドすることで管周方向での変位を規制し、移動体の姿勢をガイド管周方向で一定に保つためのものである。
前記ガイド部101は、導電体2の敷設部を兼ねており、ガイド部101の略全長の上面には、複数本の取付溝6がその長手方向に沿って形成されている。
なお、管体1の長さに特別な制限はないが、通常は数m(例えば、3〜6m)程度である。
【0013】
前記導電体2は、移動体と走行用ガイド管Aの外部との間の送電用(映像信号用又は/及び電源用)に、すなわち、撮影装置操作用の電気を外部から移動体に送電し、或いは撮影装置の撮影画像の電気信号(映像信号)を外部に伝送するなどのために用いられる。この導電体2は、その外面の一部が全長にわたって管体1内で露出するように管体1に非固着(非固定)状態で係止されるものであり、本実施形態では、各管体1の前記取付溝6内に嵌め込まれる(取付溝6の両側壁を弾性変形させることで脱着可能である)ことで管体1に係止されている。すなわち、導電体2は、その下部が取付溝6内に嵌め込まれ、上部がガイド部101の上面に露出した状態で配置されている。
【0014】
このように導電体2が管体1に非固着(非固定)状態で係止されることにより、管体1は導電体2に対して長手方向で動くことができ、管体1と導電体2は、それぞれ互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。また、導電体2の両端部20は、管体1の両端から所定の長さ突出している。
導電体2は、例えば、耐摩耗性に優れたリン青銅製の棒状又は管状体等により構成されるのが好ましい。また、当然のことながら、導電体2は走行用ガイド管Aの端部などにおいて外部の電源や信号処理系と電気的に接続している。
【0015】
前記連絡用短管3は、図7および図8に示すように管体1とほぼ同じ径方向断面形状を有しており、したがって平板部300を有している。この連絡用短管3を設けるのは、その両側に管体1a,1bの伸縮代である隙間8を各々設けるためであり、この連絡用短管3の両側に管体1a,1bの伸縮代となる隙間8を各々設けることにより、隙間による段差を小さくでき、移動体を円滑に走行移動させることができる。
管体1と同様に、連絡用短管3(管の略全長)の内側の底部には、その長手方向に沿って突条状のガイド部301(ガイドレール)が設けられ、管体1のガイド部101と連絡している。また、このガイド部301の上面には、複数本の取付溝7がその長手方向に沿って形成され、この取付溝7も管体1の取付溝6と連絡している。
連絡用短管3の両端部と管体1(1a,1b)との間には隙間8が形成され、この隙間8で管体1の熱膨張・収縮による伸縮が吸収されるようにしている。この隙間8は、管体1の熱膨張率や長さなどに応じて適宜決定すればよいが、管体1がプラスチック管である場合には、通常は1〜2mm程度が適当である。
【0016】
前記連結管4は、図9および図10に示すように管体1および連絡用短管3に外嵌できる径方向断面形状を有しており、したがって平板部400を有している。この連結管4は、ガイド管内への水等の浸入を防止するとともに、走行用ガイド管A内を圧送式の移動体が走行移動する場合には、圧送用の空気の漏れを防止する役目も果たす。
この連結管4は、連絡用短管3を収納した状態で、両端が隣り合う管体1a,1bの端部に非固着(非固定)状態で外嵌される。これにより管体1a,1bが熱膨張・収縮によって伸縮する際、連結管4に対して管長方向で変位(スライド)することができる。
【0017】
前記連結用導電体5は、隣り合う両導電体2(2a,2b)の端部にネジ結合される。このため図11に示すように、導電体2a,2bの端部20には雌ネジ部200a,200bが形成されるとともに、連結用導電体5の両端には雄ネジ部50a,50bが形成され、この両雄ネジ部50a,50bを導電体2a,2bの雌ネジ部200a,200bに螺挿することにより、導電体2a,2bが連結用導電体5を介して連結される。導電体2aの雌ネジ部200aと導電体2bの雌ネジ部200bを逆ネジとし、連結用導電体5の両端の雄ネジ部50a,50bを逆ネジとしてあり、これにより連結用導電体5を一方向に回すことで、その両端の雄ネジ部50a,50bを雌ネジ部200a,200bに螺挿することができる。なお、本実施形態とは逆に、導電体2の端部を雄ネジ部とし、連結用導電体5の端部を雌ネジ部としてもよい。
【0018】
前記連結用導電体5は、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管3内で露出するように連絡用短管3に非固着(非固定)状態で係止されるものであり、本実施形態では、連絡用短管3の前記取付溝7内に嵌め込まれる(取付溝7の両側壁を弾性変形させることで脱着可能である)ことで連絡用短管3に係止されている。すなわち、連結用導電体5は、その下部が取付溝7内に嵌め込まれ、上部がガイド部301の上面に露出した状態で配置されている。このように連結用導電体5が連絡用短管3に非固着(非固定)状態で係止されることにより、連絡用短管3は連結用導電体5に対して長手方向で動くことができ、連絡用短管3と連結用導電体5は、それぞれ互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。
なお、管体1a,1bには、連結管4が管体1から外れないように係止するためのストッパ9が設けられている。
【0019】
走行用ガイド管Aは、支持体によって壁、床または天井、或いはそれらに固定された基部などに支持固定される。この場合、各管体1が長手方向の2箇所以上を支持体で支持されることが好ましい。図12および図13は、走行用ガイド管Aの支持構造の一実施形態を示すものであり、図12は正面図、図13は平面図である。この実施形態では、管体1を上下で挟持する1対の円弧状の保持体11A,11Bを有する支持体10で管体1の長手方向複数箇所を支持し、この支持体10を固定手段(ビスなど)を介して適当な基部Bに固定している。通常、管体1は支持体10に対して非固着(固定)状態で支持されており、気温変動により管体1が熱膨張・収縮により伸縮しても支持体10に対して変位(スライド)できる。
【0020】
また、走行用ガイド管Aの特に好ましい支持構造は、各管体1が、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体10で支持されるとともに、この支持体10のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体10x(1または2以上の支持体10x)には固着(固定)状態で支持され、それ以外の複数の支持体10y,10z・・(管体長手方向において支持体10xの両側に位置する複数の支持体10y,10z・・)には非固着(非固定)状態で支持されるような構造である。図14はその一実施形態を示すものであり、各管体1を長手方向で間隔的に配置された3つ以上の支持体10x,10y,10z…で支持するとともに、各管体1が管長方向中央部寄りの支持体10xに対してのみ固着(固定)状態で支持され、その両側の他の支持体10y、10z・・に対しては非固着(固定)状態で支持されるようにしたものであり、これにより管体1が熱膨張・収縮によって伸縮する際、支持体10y、10z・・に対しては変位(スライド)することができる。このような支持構造とすることにより、管体1の支持を確実に行いつつ、熱膨張・収縮による管体1の伸縮が隣接する他の管体1に影響を与えないようにすることができる。
【0021】
また、自走式の移動体(通常、電気駆動式の移動体)を走行用ガイド管A内で走行移動させる場合、駆動装置などから発生する熱によって管内の温度が上昇し、管内面に結露を生じるおそれがある。図15は、このような結露を防止するための走行用ガイド管Aの一実施形態を示している。この実施形態では、走行用ガイド管Aの一端部を空気取入口12とするとともに、この空気取入口12に除湿装置13を配置し、空気取入口12を通じて除湿装置13で除湿された空気を管内に導入できるようにしてある。一方、走行用ガイド管Aの他端部は、吸引装置14(真空引き装置)に接続してある。そして、常時または適当な時間的間隔で吸引装置14によってガイド管内の空気を吸引し、空気取入口12を通じて除湿装置13で除湿された空気を管内に導入するものであり、これによりガイド管内面の結露を防止することができる。また、管内の空気を入れ換えることにより、移動体の駆動装置やカメラを冷却する効果も得られる。
【0022】
以上のような本発明の走行用ガイド管Aは、管体1の熱膨張・収縮による伸縮は連絡用短管3の両側の隙間8により吸収される。また、導電体2が管体1に非固着(非固定)状態で係止されることにより、管体1と導電体2は、互いに干渉し合うことなく熱膨張・収縮により長手方向で伸縮できる。
なお、管体1を交替する場合には、連結管4を切断することにより、管体1の取り外しを容易に行うことができる。
さきに述べたように、本発明の走行用ガイド管Aを走行移動する移動体(撮影装置を搭載した移動体)の走行方式は、空気圧などの流体圧を利用した圧送方式、電気駆動機構などを備えた自走方式など、任意のものが適用できるが、移動体は導電体2にスライド可能に接触する集電部材を有し、これを通じて映像信号及び/又は電源用の電気をガイド管内外間で伝送できるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の走行用ガイド管の一実施形態における管体どうしの連結部を示す側面図
【図2】図1のII−II線に沿う断面図
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図
【図4】図1の実施形態における管体どうしの連結部を連結管を断面した状態で示す側面図
【図5】図1の実施形態における管体どうしの連結部を全断面した状態で示す側面図
【図6】図1の実施形態における連結前の管体を示す側面図
【図7】図1の実施形態における連絡用短管の側面図
【図8】図7の連絡用短管の正面図
【図9】図1の実施形態における連絡管の側面図
【図10】図8の連絡管の正面図
【図11】図1の実施形態における導電体の端部および連結用導電体を示す側面図
【図12】本発明の走行用ガイド管の支持構造の一実施形態を示す正面図
【図13】図12に示す支持構造の平面図
【図14】本発明の走行用ガイド管の支持構造の他の実施形態を示す側面図
【図15】本発明の走行用ガイド管の他の実施形態を示す説明図
【符号の説明】
【0024】
1,1a,1b 管体
2,2a,2b 導電体
3 連絡用短管
4 連結管
5 連結用導電体
6,7 取付溝
8 隙間
9 ストッパ
10,10x,10y,10z 支持体
11A,11B 保持体
12 空気取入口
13 除湿装置
14 吸引装置
20 端部
50a,50b 雄ネジ部
100,300,400 平板部
101,301 ガイド部
200a,200b 雌ネジ部
A 走行用ガイド管
B 基部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行移動させるための走行用ガイド管において、
適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体(1)と、該各管体(1)の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体(2)と、隣り合う管体(1)の端部間に配置される連絡用短管(3)と、該連絡用短管(3)を収納した状態で、両端が隣り合う管体(1)の端部に非固着状態で外嵌される連結管(4)と、隣り合う管体(1)に配置された導電体(2)の端部間を連結する連結用導電体(5)とを備え、
前記各導電体(2)は、その外面の一部が全長にわたって管体(1)内で露出するように管体(1)に非固着状態で係止され、前記連絡用短管(3)の両端と管体(1)との間に各々隙間を形成したことを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項2】
導電体(2)は、管体(1)の長手方向に沿って形成された取付溝(6)内に嵌め込まれることで管体(1)に係止されることを特徴とする、請求項1に記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項3】
連結用導電体(5)の両端が、導電体(2)の端部に各々ネジ結合されることを特徴とする、請求項1または2に記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項4】
連結用導電体(5)が、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管(3)内で露出するように連絡用短管(3)の内側に非固着状態で係止されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項5】
管体(1)は、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体(10)で支持されるとともに、該支持体(10)のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体(10)には固着状態で支持され、それ以外の支持体(10)には非固着状態で支持されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項1】
透明な管体又は長手方向に沿って透明管壁部を有する管体により構成され、撮影装置を搭載した移動体を走行移動させるための走行用ガイド管において、
適当な間隔を設けて直列的に配置される複数の管体(1)と、該各管体(1)の内側に管長手方向に沿って配置される通電用の導電体(2)と、隣り合う管体(1)の端部間に配置される連絡用短管(3)と、該連絡用短管(3)を収納した状態で、両端が隣り合う管体(1)の端部に非固着状態で外嵌される連結管(4)と、隣り合う管体(1)に配置された導電体(2)の端部間を連結する連結用導電体(5)とを備え、
前記各導電体(2)は、その外面の一部が全長にわたって管体(1)内で露出するように管体(1)に非固着状態で係止され、前記連絡用短管(3)の両端と管体(1)との間に各々隙間を形成したことを特徴とする、撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項2】
導電体(2)は、管体(1)の長手方向に沿って形成された取付溝(6)内に嵌め込まれることで管体(1)に係止されることを特徴とする、請求項1に記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項3】
連結用導電体(5)の両端が、導電体(2)の端部に各々ネジ結合されることを特徴とする、請求項1または2に記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項4】
連結用導電体(5)が、その外面の一部が全長にわたって連絡用短管(3)内で露出するように連絡用短管(3)の内側に非固着状態で係止されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【請求項5】
管体(1)は、その長手方向で間隔的に配置された複数の支持体(10)で支持されるとともに、該支持体(10)のうち管体長手方向中央部寄りを支持する支持体(10)には固着状態で支持され、それ以外の支持体(10)には非固着状態で支持されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の撮影装置を搭載した移動体の走行用ガイド管。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−324751(P2007−324751A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−150440(P2006−150440)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(507048008)株式会社イーグル・ハント (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(507048008)株式会社イーグル・ハント (1)
【Fターム(参考)】
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