説明

支柱保護材

【課題】 現状の鳥居添柱付支柱では、添柱(3)と横木(2)に樹木(4)を縛り、度重なる風による樹木の揺れを防いでいた。しかし添柱(3)は老朽化し、あるいは台風などの強風によって横木(2)取付け部分での折れが発生し街路樹などでは交通(車両・自転車・歩行者)の障害となっていた。また新しい添柱(3)と交換しても同じように取付けるため、そこに摩擦や圧縮が新しい添柱(3)に再び掛かり、老朽化を待たずして折れてしまうことも多かった。またコスト的にみれば添柱(3)購入費・取替作業の人件費などの無駄も無視できない状況であり、支柱そのものを保護する必要があった。
【解決手段】横木(2)と添柱(3)の取付け部にA支柱保護材を添柱(3)に取り付け、摩擦や圧縮をA支柱保護材に受け、添柱(3)を防護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樹木支柱を保護する保護材の形状及び工法に関する。(図2)

【背景技術】
【0002】
(伝統技術として従来より広く普及しており、先行技術としての認識はなかった)造園用支柱(例として造園2脚鳥居支柱添柱付を挙げる)の形状は図3に示すように杭木(1)を地面に打ち込み固定し、横木(2)を取付け樹木の幹を横木(2)に縛り、幹に添柱(間伐材より加工した杉丸太;別名長木) (3)を縛りこれにより樹木(4)の風雨による横揺れを防ぎ樹木の幹折れと、かつ樹木(4)の生長を助長することを目的とするものであった。

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上の技術によれば、添柱(3)と横木(2)との接触部分が作用点となり複数年の幾度とない揺れの際に、この点に摩擦や圧縮が集中し、添柱(3)が折れてしまう例が多かった。このため街路樹では往来する車両や歩行者、又は公園内での来訪者に折れた添柱(3)の木破片が危害を加える危険性があった。また突風や台風などの強風災害時に多く折れ損するため復旧修理が一時期に集中し、携わる造園業者などの作業員も限られているため対応に遅れる場合があった。また添柱(3)によって支えられていた樹木の幹が、折れた添柱(3)の重みと続いて吹く風により損傷する こともあった。 そこで、この発明は、従来の添柱(3)を利用しながら添柱(3)防護する支柱の保護材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、第一発明は、添柱(3)と横木(2)との取付け箇所の摩擦や圧縮を 分散させることを特徴とするA支柱保護材である。また第二発明は、添柱(3)に対する負荷を軽減し、交換の材料や手間を軽減し、かつ既存の支柱形状を損なうことなく添柱(3)にそのまま取り付け補強できることを特徴とする A 支柱保護材である。
【発明の効果】
【0005】
第一発明、または第二発明によれば、添柱(3)に A 支柱保護材を取り付けたことで、添柱(3)に摩擦や圧縮を、A 支柱保護材と添柱(3)の接触面で分散できるため添柱(3)が折れにくい。 また既存の添柱(3)に風の日でも既存の支柱形態に影響なく、そのまま取り付けられるため作業が容易である。また新しい添柱(3)にも、容易に使用できる。

【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の一実施形態を、図1に示す。
A支柱保護材の本体である1半割接合パイプaと2半割接合パイプbは合せて1対となり、1半割接合パイプaまたは2半割接合パイプbの側面には5固定釘穴を設ける。次に1半割接合パイプaまたは2半割接合パイプb添柱(3)と支柱保護材を固定するため、5固定釘穴より6釘を挿入し添柱(3)に打ち込む。つぎに片方の1半割接合パイプaまたは2半割接合パイプbで添柱(3)を挟み込み、1半割接合パイプaと2半割接合パイプbの上から横木(2)と連結させる。

【0007】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、横木(2)と添柱(3)の集中する摩擦や圧縮を添柱(3)側で分散させることができ、添柱(3)が折れにくくなり、添柱(3)の折れによる車両や歩行者への被害を軽減し、添柱(3)自体の 耐用年数を増加させることが出来る。また既存の添柱(3)を1半割接合パイプと2半割接合パイプで挟み込むことにより添柱(3)を容易に補強出来る。また保護材を2次製品化することで他の樹木支柱の連結部においても折れ防止の補強をすることができる。
【0008】
「他の実施形態」
図1の実施形態では、添柱(3)にA支柱保護材を取付けているが、他の実施形態では、添柱(3)の老朽化や風雨による折れ損が発生した場合、新しい添柱(3)に取替える際、同じように横木(2)との結束をし、新しい添柱(3)にも摩擦や圧縮を横木(2)との接触面で加えてしまい、再び添柱(3)が折れてしまうことが予想されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す支柱保護材の取付図である。
【図3】本発明の正面詳細図である。
【図4】本発明の断面詳細図である。
【図5】従来技術の問題点を示す正面図である。
【符号の説明】
【0010】
A支柱保護材 (1)杭木 (2)横木 (3)添柱 (4)樹木
1半割接合パイプa 2半割接合パイプb 3接合箇所 4固定釘穴 5固定釘


【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹木支柱を保護する保護材。

【請求項2】
樹木支柱の添柱に被せることで、添柱の損傷を減らす請求項1の保護材。

【請求項3】
分割することで、支柱に取り付けやすくする請求項1の保護材。

【請求項4】
支柱に被せたあと、請求項3の保護材を組み立てることで支柱の周囲を保護する請求項1の保護材。

【請求項5】
支柱に請求項3の保護材を被せたあと、支柱と保護材を固定するための釘穴を開けた請求項1の保護材。

【請求項6】
支柱に請求項3の保護材を被せたあと組立てて、請求項5の釘穴より釘を挿入し支柱に固定し、その後横木に請求項1の保護材を取り付ける工法。

【請求項7】
請求項3の保護材を先に組立てて支柱に被せ、請求項5の釘穴より釘を挿入し支柱に固定しその後横木に請求項1の保護材を取り付ける工法。

【請求項8】
保護材に予め切れ目を入れておき、そこを入り口に支柱に保護材をはめ込む請求項1の保護材。

【請求項9】
請求項8の保護材を支柱にはめ込み、横木に取り付ける工法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−77642(P2009−77642A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248431(P2007−248431)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(307032157)
【Fターム(参考)】