説明

文書管理システム

【課題】不適切なタイミングでの誤動作や、文書作成支援機能を必要としない利用者からの誤動作を防ぐ文書管理システムを提供する。
【解決手段】ワークフロー画面205を備えるクライアント装置が、ワークフロー操作中の文書204の文書作成支援機能203を用いて文書管理データベース202へアクセスし当該文書のワークフロー操作を行い、当該文書のワークフローを完了させると、サーバ領域212では、登録プログラム209を実行することにより、当該文書の文書作成支援機能203を実行不可状態に変更して、文書204’を文書管理データベース202へ登録する。文書管理画面211を備えるクライアント装置は、文書管理データベース202に登録された文書204’を閲覧やダウンロードすることができるが、当該文書の文書作成支援機能203が実行不可状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能203は動作しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システムに関し、特に、文書管理システムでの文書の起案・改訂・廃棄のライフサイクルにおいて、文書作成者が文書を作成する上で利用する、文書に付随した文書作成支援機能を、必要な時だけ実行可能とし、不必要なときには実行不可能とする技術に関するものである。文書作成支援機能とは、マクロなどで実装される検索・入力支援などの機能を指す。
【背景技術】
【0002】
従来のワークフロー機能を含む文書管理システム(例えば、特許文献1)では、承認権限データベース、発行条件データベース、パスワードファイル、番号管理ファイルを管理サーバに登録し、担当者がログインパスワードを管理サーバに送って認証されると、原案文書ファイルを仮登録し、承認権限データベースを参照して承認権限者に告知し、承認権限者がログインパスワードを送って認証されると承認した旨を送り、発行条件データベースを参照して発行条件を満足していれば、番号管理ファイルを参照して文書番号を付与して原案文書ファイルを発行する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−340302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
入力チェックや参考文献の検索などの文書作成支援機能が備わっている文書がある。文書作成支援機能は、マクロなどで実装されている。
【0005】
上述の通り、文書管理システムのライフサイクル管理では、文書の起案・改訂手続きが行われる際には、文書の原本ファイルについてワークフローが起案され、承認後は最新の版として文書管理データベースへ登録される。原本ファイルがマクロ付き文書であった場合、登録後もマクロが動作可能となり、作成者以外の一般利用者が、意図せずして文書作成支援機能を利用できてしまう課題、または不適切な一般利用者が作成支援機能を利用してしまう、という課題があった。
【0006】
また、一般利用者によって原本ファイルがダウンロードされ、文書作成支援機能が利用できない環境に持ち出された際、環境不適応のため動作エラーを起こす課題があった。
【0007】
本発明は上記問題を解決し、文書作成・改定手続きが行われている間、またはワークフローが起案されている間は、文書作成支援機能を実行可能とし、それ以外の場合は実行不可能とすることで、不適切なタイミングでの誤動作や、機能を必要としない利用者からの誤動作を防ぐことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明においては、電子化された文書と、ワークフロー操作を行う第1のクライアント装置と、文書の閲覧および/またはダウンロードを行う第2のクライアント装置と、前記文書の保管を行うサーバ装置とからなる文書管理システムにおいて、前記サーバ装置は、前記文書の保管を行う文書管理データベースと、ワークフローが完了した文書を前記文書管理データベースへ登録する処理を行う登録プログラムを備え、前記文書は、前記サーバ装置にアクセスし、当該文書に関連した他の文書を検索する文書作成支援機能を備え、前記第1のクライアント装置が、ワークフロー操作中の文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行い、当該文書のワークフローを完了させると、前記サーバ装置は、前記登録プログラムを実行することにより、当該文書の文書作成支援機能を実行不可状態に変更して、当該文書を前記文書管理データベースへ登録し、前記第2のクライアント装置は、前記文書管理データベースに登録された文書を閲覧および/またはダウンロードすることができるが、当該文書の文書作成支援機能が実行不可状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能は動作しないことを特徴とする。
【0009】
また、前記サーバ装置は、ワークフローを開始する処理を行う起案プログラムを備え、前記サーバ装置は、前記第1のクライアント装置から要求を受けると、前記起案プログラムを実行することにより、前記文書管理データベースに登録されている文書を、当該文書の文書作成支援機能を実行可能状態に変更して、当該第1のクライアント装置に送信し、当該第1のクライアント装置は、当該文書の文書作成支援機能が実行可能状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、文書のライフサイクル管理における起案・改訂・廃棄のワークフローが開始される時や終了するタイミングに合わせて、文書作成支援機能の実行可否を切り替えることができ、文書作成支援機能を使う必要がない一般ユーザが当機能を動作させることを防ぐことが可能となる。また、一般ユーザがマクロ付き文書をダウンロードし持ち出した後、文書管理データベースへアクセスできない環境から文書作成支援機能を動作させることにより起こるエラーを防止することが可能となる。
【0011】
さらに、文書作成時にのみ文書作成支援機能を使い、文書作成後ワークフローに起案する際は、当機能を手動で実行不可状態に変更するか、または当機能自体を文書から取り払って起案していた手間を省くことができ、文書作成時に使っていたマクロ付き文書そのものをワークフローへ起案することが可能となる。
【0012】
また文書作成支援機能の実行可否を、文書管理データベースからの起案のタイミングで起案プログラムにより実行可能に切り替え、登録のタイミングで登録プログラムにより実行不可能に切り替えることで、文書の運用に応じて、文書作成支援機能の実行権限付与をメンテナンスすることが安易となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態の起案業務における全体概要図である。
【図2】本発明の実施の形態の改訂業務における全体概要図である。
【図3】文書を起案処理する起案プログラムの処理図である。
【図4】文書支援機能を実行するマクロ実行プログラムの処理図および処理フローである。
【図5】文書を文書管理データベースへ登録する登録プログラムの処理図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態の文書管理システムは、文書のライフサイクルにおいて、起案・改訂などの各タイミングと連動して、文書に備わった文書作成支援機能の実行可能・実行不可を切り替えることができる文書管理システムである。
【0015】
以下、本発明の実施の形態の文書管理システムを図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の起案業務における全体概要図である。図1において、101は電子化された文書を起案する文書起案者である。102は文書が登録される文書管理データベースである。文書起案者101が作成する文書には、作成を支援するための機能として、文書管理データベース102へアクセスし、関連文書を検索する機能が実装されている。103は上述の文書作成支援機能である。文書作成支援機能103はマクロなどで実装されており、実行可能な状態と実行不可能な状態をとることができる。104はマクロが実行可能な状態の文書(文書(マクロ実行可))である。104’はマクロが実行不可能な状態の文書(文書(マクロ実行不可))である。105は起案操作や承認操作を行うワークフロー画面、106はワークフローにおいて文書(マクロ実行可)104を確認し、承認するワークフロー承認者群、107は文書(マクロ実行可)104のマクロを実行するマクロ実行プログラムを示す。マクロ実行プログラム107の仕組みは、後述の図4に示す。108は文書(マクロ実行可)104を文書管理データベース102へ登録する登録プログラムを示す。この登録プログラム108により、文書(マクロ実行可)104は、文書(マクロ実行不可)104’へと変更される。登録プログラム108の仕組みは、後述の図5に示す。109は文書管理データベース102内の文書(マクロ実行不可)104’を利用する一般利用者、110は文書管理データベース102内の文書(マクロ実行不可)104’の閲覧やダウンロード操作を行う文書管理画面を示す。111は文書の保管や文書のワークフロー情報の記録や文書の検索処理を行う文書管理データベース102を有するサーバ領域、112は文書起案者101による文書の作成(起案・改訂など)や、ワークフロー承認者群106がワークフロー画面を使った操作(審査・承認など)を行うクライアント領域を示す。
【0017】
次に、図1を使って文書(マクロ実行可)104を起案し文書管理データベース102に登録するまでの流れを説明する。文書起案者101は、文書(マクロ実行可)104を作成する。文書起案者101はワークフロー画面105を操作し、文書(マクロ実行可)104をワークフロー承認者群106へ起案する。ワークフロー承認者群106は、文書(マクロ実行可)104を確認する際に、文書作成支援機能103を使い文書管理データベース102へアクセスし、参考となる文書を検索しながら承認を行う。ワークフロー承認者群106のすべての承認が終わったら、登録プログラム108が実行され、文書(マクロ実行可)104を文書管理データベース102へ登録する。その際、登録プログラム108は文書(マクロ実行可)104を文書(マクロ実行不可)104’に変更し登録する。
【0018】
次に、図1を使って一般利用者109が文書管理データベース102へアクセスし、文書(マクロ実行不可)104’を閲覧・ダウンロード利用する方法を説明する。一般利用者109は、文書管理画面110を操作し、文書管理データベース102内の文書(マクロ実行不可)104’の閲覧やダウンロードを行う。閲覧・ダウンロードした際、文書(マクロ実行不可)104’から文書作成支援機能を動作させようとしても、マクロ動作不可能な状態のため動作させることはできない。
【0019】
図2は、本実施の形態の改訂業務における全体概要図である。図2において、201は文書を改訂する文書改訂者である。202は文書が登録されている文書管理データベースである。文書改訂者201が改訂する文書には、作成を支援するための機能として、文書管理データベース202へアクセスし、関連文書を検索する機能が実装されている。203は上述の文書作成支援機能である。文書作成支援機能203はマクロなどで実装されており、実行可能な状態と実行不可能な状態をとることができる。204はマクロが実行可能な状態の文書(文書(マクロ実行可))である。204’はマクロが実行不可能な状態の文書(文書(マクロ実行不可))である。改訂対象となる文書は文書管理データベース202に保管されており、文書(マクロ実行不可)204’を指す。205は起案操作や承認操作を行うワークフロー画面、206は文書管理データベース202内の文書(マクロ実行不可)204’を起案処理する起案プログラムを示す。この起案プログラム206により、文書(マクロ実行不可)204’は、文書(マクロ実行可)204へと変更される。起案プログラム206の仕組みは、後述の図3に示す。207はワークフローにおいて文書(マクロ実行可)204を確認し、承認するワークフロー承認者群、208は文書(マクロ実行可)204のマクロを実行するマクロ実行プログラムを示す。マクロ実行プログラム208の仕組みは、後述の図4に示す。209は文書(マクロ実行可)204を文書管理データベース202へ登録する登録プログラムを示す。この登録プログラム209により、文書(マクロ実行可)204は、文書(マクロ実行不可)204’へと変更される。登録プログラム209の仕組みは、後述の図5に示す。210は文書管理データベース202内の文書(マクロ動作不可)204’を利用する一般利用者、211は文書管理データベース202内の文書の閲覧・ダウンロード操作を行う文書管理画面を示す。212は文書管理データベース202を有するサーバ領域、213は文書改訂者201による文書の作成や、ワークフロー承認者群207がワークフロー画面を使った操作を行うクライアント領域を示す。
【0020】
次に、図2を使って文書管理データベース202内の文書を改訂のために起案し、承認後文書管理データベース202に再登録するまでの流れを説明する。文書改訂者201は、ワークフロー画面205から文書の起案操作を行う。文書の起案操作をうけて起案プログラム206が実行され、文書(マクロ実行不可)204’は、文書(マクロ実行可)204へと変更される。文書改訂者201は文書(マクロ実行可)204をダウンロードする。文書(マクロ実行可)204は、文書作成支援マクロ機能を有する。文書改訂者201は文書作成支援機能203を使い、文書の改訂のための編集を行う。
【0021】
文書改訂者201はワークフロー画面205を操作し、文書(マクロ実行可)204をワークフロー承認者群207へ起案する。ワークフロー承認者群207は、文書(マクロ実行可)204を確認する際に、文書作成支援機能203を使い文書管理データベース202へアクセスし、参考となる文書を検索しながら承認を行う。ワークフロー承認者群207のすべての承認が終わったら、登録プログラム209が実行され、文書(マクロ実行可)204を文書管理データベース202へ登録する。その際、登録プログラム209は文書(マクロ実行可)204を文書(マクロ動作不可)204’に変更し登録する。
【0022】
次に、図2を使って一般利用者210が文書管理データベース202へアクセスし、文書(マクロ実行不可)204’を閲覧・ダウンロード利用する方法を説明する。一般利用者210は、文書管理画面211を操作し、文書管理データベース202内の文書(マクロ実行不可)204’の閲覧やダウンロードを行う。閲覧・ダウンロードした際、文書(マクロ実行不可)204’から文書作成支援機能203を動作させようとしても、マクロ実行不可能な状態のため実行することはできない。
【0023】
図3は、起案プログラムのデータの流れを示す処理図である。301は文書改訂者、302は文書改訂者301が改訂操作を行うワークフロー画面を示す。305はワークフロー画面302より起案要求(起案命令)をうけて実行される起案プログラムを示す。304’は改訂対象となる文書(マクロ実行不可)、303は文書作成支援機能を示す。起案プログラム305において、306は対象文書を取得する文書取得部、307は起案プログラム305より文書(マクロ実行不可)304’のダウンロード要求を受けて送信を行う文書管理データベース、308は文書(マクロ実行不可)304’のマクロを実行可能にし、文書(マクロ実行可)304へと変更するマクロ解放部を示す。309はワークフローの起案処理を行う起案処理部、310は起案された内容が出力されるワークフロー画面を示す。
【0024】
次に図3を使い、起案プログラム305を使って文書が起案処理される流れを説明する。文書改訂者301は、ワークフロー画面302を操作し、作成した文書の改訂操作を行う。ワークフロー画面302から改訂要求を受けると起案プログラム305が起動し、文書取得部306は文書管理データベース307から改訂対象である文書(マクロ実行不可)304’を取得する。次に、マクロ解放部308は文書(マクロ実行不可)304’を文書(マクロ実行可)304に変更する。次に、起案処理部309は文書(マクロ実行可)304を起案するための起案処理を行い、起案内容はワークフロー画面310へ出力される。
【0025】
図4(1)は、マクロ実行プログラムの処理図である。401は文書、402は文書が登録されている文書管理データベース、403は文書のコンテンツを記載するコンテンツ部、404は文書管理データベース402にアクセスし、関連する文書を検索する文書作成支援機能を実行する文書作成支援部、405はマクロなどを記載するスクリプト部、406は文書作成支援機能の動作が記載されているマクロ部を示す。スクリプト部405において、407は文書作成支援機能の実行可否を判断しマクロを実行するマクロ実行プログラムを示す。マクロ実行プログラム407において、408は文書作成支援機能の実行可否を記録する文書作成支援機能実行フラグ、409は文書作成支援機能実行フラグ408をチェックし、文書管理データベース402を検索するマクロ実行部を示す。410は、文書管理データベース402の検索結果が出力されるワークフロー画面を示す。
【0026】
図4(2)は、マクロ実行プログラムの処理フローである。411はユーザが文書作成支援部を実行する文書作成支援実行ステップ、412はマクロ実行部409が起動するマクロ実行部起動ステップ、413は文書作成支援機能実行フラグを検出する実行フラグ検出ステップ、414はマクロ部406を実行するマクロ部実行ステップ、415は文書管理データベース402への検索を行う検索ステップ、416はワークフロー画面410を表示する検索結果表示ステップである。
【0027】
次に、図4(1)、図4(2)を使い、マクロ実行プログラム407によりマクロ部406が実行される方法を説明する。ユーザは、コンテンツ部403には通常の文書を記載する。コンテンツ部403に記載する際、必要に応じて文書作成支援部404が使用される。文書作成支援部404が使用されると、文書作成支援実行ステップ411が行われ、マクロ実行部起動ステップ412が行われ、実行フラグ検出ステップ413が行われる。文書作成支援実行フラグ408の値が実行可能の場合、マクロ部実行ステップ414が行われ、検索ステップ415が行われ、検索結果表示ステップ416が行われる。文書作成支援機能実行フラグ408の値が実行不可能の場合、作業を終了する。
【0028】
尚、文書作成支援実行フラグ408はサーバ側に置いても良い。スクリプト部405はユーザには非表示、変更不可とする。
【0029】
図5は、登録プログラムのデータの流れを示す処理フローである。
【0030】
501はワークフローで承認を行うワークフロー承認者群、502はワークフロー承認者群501が承認操作を行うワークフロー画面、504はワークフロー画面502に表示されている改訂対象となる文書(マクロ実行可)、503は文書作成支援機能を示す。505はワークフロー画面502から承認操作が行われた際に実行される登録プログラムを示す。登録プログラム505において、506は文書(マクロ実行可)504を文書(マクロ実行不可)504’に変更するマクロ抑止部を示す。507は文書(マクロ実行不可)504’を登録する文書管理データベース、508は文書管理データベース507への登録処理を行う登録処理部を示す。
【0031】
次に図5を使い、登録プログラム505を使って文書が登録処理される流れを説明する。ワークフロー承認者群501は、ワークフロー画面502を操作し、文書の承認操作を行う。ワークフロー画面502には、改訂対象となる文書(マクロ実行可)504が表示されている。最終承認されると、登録プログラム505が起動し登録処理が行われる。登録プログラム505において、マクロ抑止部506は、文書(マクロ実行可)504を文書(マクロ実行不可)504’に変更する。登録処理部508は、文書(マクロ実行不可)504’を文書管理データベース507へ登録処理する。その際、文書(マクロ実行不可)504’は、改訂元の文書の最新の版として登録される。
【0032】
図1、2のサーバ領域111、212内に記載されたデータベース(DB)やプログラム(PG)はサーバ装置(図示していない)に備えられており、そのサーバ装置は、1つのサーバ装置であっても、複数のサーバ装置がネットワーク等で接続されたものであってもよい。
【0033】
また、図1〜図5のワークフロー画面105、205、302、310、410、502は、文書起案者や文書改訂者やワークフロー承認者が使用する、ワークフロー操作を行う第1のクライアント装置(図示していない)が備える画面である。また、図1、図2の文書管理画面110、211は、一般利用者が使用する、文書の閲覧やダウンロードを行う第2のクライアント装置(図示していない)が備える画面である。この第1のクライアント装置と第2のクライアント装置は、装置自体が異なるものであってもよいし、装置自体としては同じものであるが、利用者を認証してワークフロー操作を行う権限がある場合は第1のクライアント装置、権限がない場合は第2のクライアント装置になるようにしてもよい。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、本発明の実施の形態の文書管理システムは、電子化された文書と、ワークフロー操作を行う第1のクライアント装置と、文書の閲覧および/またはダウンロードを行う第2のクライアント装置と、前記文書の保管を行うサーバ装置とからなる文書管理システムにおいて、前記サーバ装置は、前記文書の保管を行う文書管理データベースと、ワークフローが完了した文書を前記文書管理データベースへ登録する処理を行う登録プログラムを備え、前記文書は、前記サーバ装置にアクセスし、当該文書に関連した他の文書を検索する文書作成支援機能を備え、前記第1のクライアント装置が、ワークフロー操作中の文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行い、当該文書のワークフローを完了させると、前記サーバ装置は、前記登録プログラムを実行することにより、当該文書の文書作成支援機能を実行不可状態に変更して、当該文書を前記文書管理データベースへ登録し、前記第2のクライアント装置は、前記文書管理データベースに登録された文書を閲覧および/またはダウンロードすることができるが、当該文書の文書作成支援機能が実行不可状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能は動作しないものであればよい。
【0035】
また、前記サーバ装置は、ワークフローを開始する処理を行う起案プログラムを備え、前記サーバ装置は、前記第1のクライアント装置から要求を受けると、前記起案プログラムを実行することにより、前記文書管理データベースに登録されている文書を、当該文書の文書作成支援機能を実行可能状態に変更して、当該第1のクライアント装置に送信し、当該第1のクライアント装置は、当該文書の文書作成支援機能が実行可能状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行うようにしてもよい。
【0036】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0037】
101:文書起案者
102,202,307,402,507:文書管理データベース
103,203,303,503:文書作成支援機能
104,204,304,504:文書(マクロ実行可)
104’,204’,304’,504’:文書(マクロ実行不可)
105,205,302,310,410,502:ワークフロー画面
106,207,501:ワークフロー承認者群
107,208,407:マクロ実行プログラム
108,209,505:登録プログラム
109,210:一般利用者
110,211:文書管理画面
111,212:サーバ領域
112,213:クライアント領域
201,301:文書改訂者
206,305:起案プログラム
306:文書取得部
308:マクロ解放部
309:起案処理部
401:文書
403:コンテンツ部
404:文書作成支援部
405:スクリプト部
406:マクロ部
407:マクロ実行プログラム
408:文書作成支援機能実行フラグ
409:マクロ実行部
411:文書作成支援実行ステップ
412:マクロ実行部起動ステップ
413:実行フラグ検出ステップ
414:マクロ部実行ステップ
415:検索ステップ
416:検索結果表示ステップ
506:マクロ抑止部
508:登録処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子化された文書と、ワークフロー操作を行う第1のクライアント装置と、文書の閲覧および/またはダウンロードを行う第2のクライアント装置と、前記文書の保管を行うサーバ装置とからなる文書管理システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記文書の保管を行う文書管理データベースと、ワークフローが完了した文書を前記文書管理データベースへ登録する処理を行う登録プログラムを備え、
前記文書は、前記サーバ装置にアクセスし、当該文書に関連した他の文書を検索する文書作成支援機能を備え、
前記第1のクライアント装置が、ワークフロー操作中の文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行い、当該文書のワークフローを完了させると、前記サーバ装置は、前記登録プログラムを実行することにより、当該文書の文書作成支援機能を実行不可状態に変更して、当該文書を前記文書管理データベースへ登録し、
前記第2のクライアント装置は、前記文書管理データベースに登録された文書を閲覧および/またはダウンロードすることができるが、当該文書の文書作成支援機能が実行不可状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能は動作しない文書管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の文書管理システムにおいて、
前記サーバ装置は、ワークフローを開始する処理を行う起案プログラムを備え、
前記サーバ装置は、前記第1のクライアント装置から要求を受けると、前記起案プログラムを実行することにより、前記文書管理データベースに登録されている文書を、当該文書の文書作成支援機能を実行可能状態に変更して、当該第1のクライアント装置に送信し、当該第1のクライアント装置は、当該文書の文書作成支援機能が実行可能状態であることにより、当該文書の文書作成支援機能を用いて前記文書管理データベースへアクセスし当該文書のワークフロー操作を行う文書管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−18249(P2011−18249A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−163230(P2009−163230)
【出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【出願人】(391002409)株式会社 日立システムアンドサービス (205)
【Fターム(参考)】