説明

施錠装置の取付構造

【課題】施錠装置が枠辺の側面よりも突出することを防止可能とし、十分な剛性を有する取付金具を容易に製作することを可能とする。
【解決手段】枠辺2aと、施錠装置突出開口部25の周縁にある枠辺2aに取り付けられる枠側固定部12、15と枠側固定部12、15に対して離間させて設けられた施錠装置側固定部11、14と施錠装置側固定部11、14と枠側固定部12、15とを連結する連結支持部13、16とを有し施錠装置突出開口部25の上下端にそれぞれ取り付けられる取付金具4、5と、錠ケース55と施錠装置側固定部11、14に取り付け可能とされた施錠装置取付片51、52とを有する施錠装置50とを備え、取付金具4、5は、施錠装置取付片51、52が枠辺2aの側面よりも内側か、又は当該側面と略同一平面を形成可能なように、施錠装置側固定部11、14を枠側固定部12、15に対して離間させてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属管からなる枠辺を有するフェンス用門扉に施錠装置を取り付ける上で好適な施錠装置の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、フェンス用門扉は、その枠辺に施錠装置を取り付けるための施錠装置の取付構造について、様々な構成が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
特許文献1においては、フェンス用門扉の枠辺に開口部が設けられ、この開口部の上端と下端において、枠辺の内側に向けた段付加工を枠辺に施し、この段付加工された部分にシリンダー錠を取り付ける施錠装置の取付構造が開示されている。
【0004】
特許文献1の開示技術によると、その施錠装置の取付構造は、枠辺において内側に向けて段付加工して形成された施錠装置側固定部に、施錠装置取付片が固定されることによって、施錠装置取付片の表面を枠辺の側面よりも外側に突出させずに、施錠装置を枠辺に取り付けることができる。
【0005】
特許文献2においては、フェンス用門扉の枠辺に開口部が設けられ、上端及び下端が内側に向けて段付加工された薄板部材をこの開口部に取り付け、さらに、この段付加工された部分にシリンダー錠を取り付ける施錠装置の取付構造が開示されている。
【0006】
特許文献2の開示技術によると、その施錠装置の取付構造は、薄板部材において内側に向けて段付加工して形成された施錠装置側固定部に、施錠装置取付片が固定されることによって、施錠装置取付片の表面を薄板部材の表面よりも外側に突出させずに、施錠装置を枠辺に取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−106539号公報
【特許文献2】特開2002−235465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この特許文献1に開示される施錠装置の取付構造は、金属管からなるフェンス用門扉の枠辺に開口部を設けて段付加工を施すため、金属管の一部が段付けされた形状となるように枠辺を金型成形するか、段付けされた形状の金属部材を溶接等によって開口部に取り付ける等の工程が必要となる。このため、特許文献1に開示される施錠装置の取付構造は、その製作にあたり、金型成形や溶接等の複雑な工程が必要となり、製作工程の複雑化、高コスト化、製作工期の長期化を招くという問題点がある。
【0009】
また、フェンス用門扉の枠辺は、防錆、防食性能及び美感の獲得を目的として、塗装が施されることが一般的である。ところが、特許文献1に開示される施錠装置の取付構造は、金属管の内側において複雑な形状をなす段付加工部分に塗装を施すため、均一に塗装することが困難であり、塗装にムラが生じ易くなるという問題点がある。
【0010】
また、特許文献2に開示される施錠装置の取付構造は、金属管の表面に薄板部材を取り付けるため、薄板部材が枠辺の側面よりも外側に向けて突出してしまい、他の部材等に接触し易くなり、当該他の部材等を傷つけてしまうという問題点がある。このため、この突出量を抑制するために薄板部材を極力薄くする方法も従来より提案されている。しかしながら、この薄板部材を極力薄くする方法では、レバーハンドルの操作によって断続的に荷重が負荷される施錠装置がその薄板部材に取り付けられるため、当該薄板部材をあまりに薄くすると必要な剛性を確保することができなくなるという問題点がある。
【0011】
また、特許文献2に開示される施錠装置の取付構造は、1つの薄板部材によって施錠装置が取り付けられるため、施錠装置が取り付けられる施錠枠面開口部の上下方向の大きさに応じて、薄板部材の大きさを変更する必要が生じる。このため、特許文献2に開示される施錠装置の取付構造は、薄板部材を共通化して製造することができず、薄板部材の製造コストが増大するとともに、品質の安定化を図ることが困難となるという問題点がある。
【0012】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、容易に製作することができるとともに均一に塗装することができ、十分な剛性を確保させつつ、枠辺の側面よりも施錠装置が突出することを防止可能な施錠装置の取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、上述した課題を解決するために、鋭意検討の末、下記の施錠装置の取付構造を発明した。
【0014】
請求項1記載の施錠装置の取付構造は、金属管からなるフェンス用門扉の枠辺と、前記枠辺に取り付けられる取付金具と、前記取付金具を介して前記枠辺に取り付けられる施錠装置とを備え、前記枠辺は、施錠する相手方の錠受部材に対向する一の側面に開口された施錠枠面開口部と、前記一の側面に対向する他の側面に開口された施錠装置突出開口部とを有し、前記施錠装置は、前記施錠枠面開口部から前記施錠装置突出開口部にかけて挿入され、前記他の側面から突出して配置される錠ケースと、前記錠ケースの基端部から上下方向に突出された施錠装置取付片とを有し、前記取付金具は、前記施錠装置取付片を取り付け可能とした施錠装置側固定部と、前記施錠装置突出開口部の周縁にある前記他の側面に取り付けられる枠側固定部と、前記施錠装置側固定部と前記枠側固定部とを連結する連結支持部とを有し、前記施錠装置突出開口部の上下端にそれぞれ取り付けられ、前記施錠装置側固定部は、前記施錠装置取付片が前記一の側面よりも内側か、又は当該一の側面と略同一平面を形成可能なように、前記枠側固定部に対して前記一の側面側に離間させてなることを特徴とする。
【0015】
請求項2記載の施錠装置の取付構造は、請求項1記載の施錠装置の取付構造において、前記施錠装置取付片は、カバー材がさらに取り付けられ、前記施錠装置側固定部は、前記カバー材が前記一の側面と略同一平面を形成可能なように、前記枠側固定部に対して前記一の側面側に離間させてなることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の施錠装置の取付構造は、請求項1又は2記載の施錠装置の取付構造において、前記施錠装置突出開口部は、前記施錠枠面開口部よりも小さく開口されていることを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の施錠装置の取付構造は、請求項1〜3の何れか1項記載の施錠装置の取付構造において、前記取付金具は、前記施錠装置側固定部の端部と前記枠側固定部の端部とを、連結支持部を介して連結した断面略コ字状で構成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項5記載の施錠装置の取付構造は、請求項1〜4の何れか1項記載の施錠装置の取付構造において、前記取付金具は、前記枠側固定部を、前記他の側面の表側に当接させて取り付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の施錠装置の取付構造によれば、2個の独立した取付金具を用いて施錠装置を取り付けるため、フェンス用門扉の枠辺から施錠装置を突出させずに取り付けることができ、さらに、当該取付金具に十分な剛性を持たせることができるだけでなく、当該取付金具の製造コストの低廉化、品質の安定化を図ることが可能となる。
【0020】
請求項2記載の施錠装置の取付構造によれば、請求項1記載の施錠装置の取付構造の効果に加えて、カバー材の厚みの分までフェンス用門扉の枠辺の内側に設けられるため、カバー材を取り付けた状態においても、フェンス用門扉の枠辺から施錠装置を突出させずに取り付けることが可能となる。
【0021】
請求項3記載の施錠装置の取付構造によれば、請求項1、2記載の施錠装置の取付構造の効果に加えて、施錠装置の形状に合わせた大きさで枠辺が開口させることができ、その開口部に取り付けられる取付金具の形状を単純なものにすることが可能となる。
【0022】
請求項4記載の施錠装置の取付構造によれば、請求項1〜3記載の施錠装置の取付構造の効果に加えて、取付金具の構造が単純であるため、取付金具のさらなる剛性の確保、製造コストの低廉化、品質の安定化を図ることが可能となる。
【0023】
請求項5記載の施錠装置の取付構造によれば、請求項1〜4記載の施錠装置の取付構造の効果に加えて、取付金具をフェンス用門扉の枠辺の外側から取り付けることができるため、取付金具の取り付けの容易化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】フェンス用門扉の全体図である。
【図2】図1のX部分の一部を示す拡大図である。
【図3】本発明を適用した施錠装置の取付構造の組立状態を示す側方断面図である。
【図4】本発明を適用した施錠装置の取付構造の枠辺と施錠装置本体と上部取付金具及び下部取付金具の斜視図である。
【図5】略コ字状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図6】略N字状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図7】略H字状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図8】略U字状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図9】略四角形状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図10】略J字状の上部取付金具及び下部取付金具の斜視図と右側面図と正面図と背面図である。
【図11】枠辺に上部取付金具及び下部取付金具を取り付けた状態を示す側方断面図である。
【図12】枠辺に上部取付金具及び下部取付金具を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図13】枠辺に上部取付金具及び下部取付金具を取り付けた状態を示す正面図である。
【図14】施錠装置本体を上部取付金具及び下部取付金具に取り付ける状態を示す斜視図である。
【図15】施錠装置本体を上部取付金具及び下部取付金具に取り付けた状態を示す側方断面図である。
【図16】施錠装置本体を上部取付金具及び下部取付金具に取り付けた状態を示す正面図である。
【図17】シリンダーボックスを枠辺に取り付けた状態を示す側方断面図である。
【図18】本発明を適用した施錠装置の取付構造の他の実施例における枠辺と施錠装置本体と上部取付金具及び下部取付金具とカバー材の斜視図である。
【図19】本発明を適用した施錠装置の取付構造の他の実施例において、施錠装置本体に対してカバー材をさらに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図20】本発明を適用した施錠装置の取付構造の図19に示す実施例において、施錠装置本体に対してカバー材をさらに取り付けた状態を示す正面図である。
【図21】本発明を適用した施錠装置の取付構造の図19に示す実施例において、施錠装置本体に対してカバー材をさらに取り付けた状態を示す側方断面図である。
【図22】本発明を適用した施錠装置の取付構造の他の実施例において、取付金具の枠側固定部を取付金具固定枠面の裏面側に取り付けた状態を示す側方断面図である。
【図23】本発明を適用した施錠装置の取付構造の他の実施例において、施錠装置突出開口部と施錠枠面開口部の大きさを略同一とした場合における側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を適用した施錠装置の取付構造を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は、フェンス用門扉1の全体図である。フェンス用門扉1は、開き戸の右門扉1aと左門扉1bとを有し、右門扉1aの側端には枠辺2aが、左門扉1bの側端には錠受部材2bが設けられる。この枠辺2a及び錠受部材2bは、右門扉1aと左門扉1bを互いに閉じた状態とした場合に、互いに対向するように設けられる。施錠装置取付部7は、枠辺2aの上下方向の略中央に設けられる。施錠装置取付部7は、これに限らず、枠辺2aの上下方向の略中央よりも上方又は下方に設けられてもよい。
【0027】
図2は、図1のX部分の一部を示す拡大図である。施錠装置取付部7は、施錠装置の取付構造3と、図1に示す錠受部材2bから見て正面側から取り付けられるカバー材60と、背面側から枠辺2aに取り付けられるシリンダーボックス30とを有する。シリンダーボックス30は、その側面にレバーハンドル31と、シリンダー32とを有する。
【0028】
図3は、施錠装置の取付構造3の組立状態を示す側方断面図である。施錠装置の取付構造3は、枠辺2aと、枠辺2aに取り付けられる上部取付金具4及び下部取付金具5と、上部取付金具4と下部取付金具5とに取り付けられる施錠装置本体50とを有する。
【0029】
図4は、施錠装置の取付構造3が有する枠辺2aと、上部取付金具4及び下部取付金具5と、施錠装置本体50を個別に表す斜視図である。枠辺2aは、角形断面を有する金属管である。これに限らず、枠辺2aの断面形状は、円形、楕円形、多角形等であってもよい。
【0030】
枠辺2aは、図1に示す錠受部材2bから見て正面側に矩形の施錠枠面開口部26を有し、これと対向する背面側に、施錠枠面開口部26よりも上下方向が小さく開口された矩形の施錠装置突出開口部25を有する。枠辺2aは、これに限らず、錠ケース55が挿入できれば施錠装置突出開口部25と施錠枠面開口部26との開口の大小関係が如何なるものであってもよく、また、錠ケース55が挿入できれば開口の形状も如何なるものであってもよい。
【0031】
枠辺2aは、図3に示すように、施錠枠面開口部26の上方に上部施錠枠面22を有し、施錠枠面開口部26の下方に下部施錠枠面24を有する。枠辺2aは、施錠装置突出開口部25の上方に上部取付金具固定枠面21を有し、施錠装置突出開口部25の下方に下部取付金具固定枠面23を有する。上部取付金具固定枠面21は、上部取付金具固定孔21cが2個形成され、下部取付金具固定枠面23は、下部取付金具固定孔23cが2個形成される。上部取付金具固定孔21c及び下部取付金具固定孔23cは、これに限らず、如何なる数であってもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部取付金具4の上部枠側固定部12を枠辺2aの上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよく、下部取付金具5の下部枠側固定部15を枠辺2aの下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0032】
図5(a)は、上部取付金具4を示す斜視図であり、図5(b)は、下部取付金具5を示す斜視図である。図5(c)は、上部取付金具4を示す右側面図であり、図5(d)は、下部取付金具5を示す右側面図である。図5(e)は、上部取付金具4を示す正面図であり、図5(f)は、下部取付金具5を示す正面図である。図5(g)は、上部取付金具4を示す背面図であり、図5(h)は、下部取付金具5を示す背面図である。
【0033】
図5(a)に示すように、上部取付金具4は、上部施錠装置側固定部11と、上部枠側固定部12と、上部施錠装置側固定部11と上部枠側固定部12とを連結する上部連結支持部13とを有する。上部連結支持部13は、上部枠側固定部12の下端から連続し、上部枠側固定部12に対して略垂直に延設され、上部施錠装置側固定部11の下端において、上部施錠装置側固定部11に対して略垂直に連続するように設けられる。即ち、上部取付金具4は、上部枠側固定部12の一端側と、上部施錠装置側固定部11の一端側とを上部連結支持部13を介して連結した断面略コ字状となる。
【0034】
図5(b)に示すように、下部取付金具5は、下部施錠装置側固定部14と、下部枠側固定部15と、下部施錠装置側固定部14と下部枠側固定部15とを連結する下部連結支持部16とを有する。下部連結支持部16は、下部枠側固定部15の上端から連続し、下部枠側固定部15に対して略垂直に延設され、下部施錠装置側固定部14の上端において、下部施錠装置側固定部14に対して略垂直に連続するように設けられる。即ち、下部取付金具5は、下部枠側固定部15の一端側と、下部施錠装置側固定部14の一端側とを下部連結支持部16を介して連結した断面略コ字状となる。
【0035】
図5(e)に示すように、上部施錠装置側固定部11は、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。図5(g)に示すように、上部枠側固定部12は、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。
【0036】
図5(f)に示すように、下部施錠装置側固定部14は、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。図5(h)に示すように、下部枠側固定部15は、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0037】
上部取付金具4は、本実施例のように略コ字状となるものに限らず、図6(a)に示すように、略N字状としてもよい。このとき、上部連結支持部13は、上部枠側固定部12の下端から、上部施錠装置側固定部11の上端に連続するように設けられる。下部取付金具5は、図6(b)に示すように、略N字状としてもよい。このとき、下部連結支持部16は、下部枠側固定部15の上端から、下部施錠装置側固定部14の下端に連続するように設けられる。図6(c)は、略N字状の上部取付金具4を示す右側面図であり、図6(d)は、略N字状の下部取付金具5を示す右側面図である。上部施錠装置側固定部11は、図6(e)に示すように、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。下部施錠装置側固定部14は、図6(f)に示すように、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。上部枠側固定部12は、図6(g)に示すように、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。下部枠側固定部15は、図6(h)に示すように、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aも同様に、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0038】
また、上部取付金具4は、図7(a)に示すように、略H字状としてもよい。このとき、上部連結支持部13は、上部枠側固定部12の中間から連続し、上部枠側固定部12に対して略垂直に延設され、上部施錠装置側固定部11の中間において、上部施錠装置側固定部11に対して略垂直に連続するように設けられる。下部取付金具5は、図7(b)に示すように、略H字状としてもよい。このとき、下部連結支持部16は、下部枠側固定部15の中間から連続し、下部枠側固定部15に対して略垂直に延設され、下部施錠装置側固定部14の中間において、下部施錠装置側固定部14に対して略垂直に連続するように設けられる。図7(c)は、略H字状の上部取付金具4を示す右側面図であり、図7(d)は、略H字状の下部取付金具5を示す右側面図である。上部施錠装置側固定部11は、図7(e)に示すように、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。下部施錠装置側固定部14は、図7(f)に示すように、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。上部枠側固定部12は、図7(g)に示すように、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。下部枠側固定部15は、図7(h)に示すように、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aも同様に、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0039】
また、上部取付金具4は、図8(a)に示すように、略U字状としてもよい。このとき、上部連結支持部13は、上部枠側固定部12の下端から、上部施錠装置側固定部11の下端まで、下方に湾曲するように連続して設けられる。下部取付金具5は、図8(b)に示すように、略U字状としてもよい。このとき、下部連結支持部16は、下部枠側固定部15の上端から、下部施錠装置側固定部14の上端まで、上方に湾曲するように連続して設けられる。図8(c)は、略U字状の上部取付金具4を示す右側面図であり、図8(d)は、略U字状の下部取付金具5を示す右側面図である。上部施錠装置側固定部11は、図8(e)に示すように、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。下部施錠装置側固定部14は、図8(f)に示すように、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。上部枠側固定部12は、図8(g)に示すように、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。下部枠側固定部15は、図8(h)に示すように、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aも同様に、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0040】
また、上部取付金具4は、図9(a)に示すように、略四角形状としてもよい。このとき、上部連結支持部13は、上部枠側固定部12の上端、下端から連続し、上部枠側固定部12に対して略垂直に延設され、上部施錠装置側固定部11の上端、下端において、上部施錠装置側固定部11に対して略垂直に連続するように設けられる。下部取付金具5は、図9(b)に示すように、略四角形状としてもよい。このとき、下部連結支持部16は、下部枠側固定部15の上端、下端から連続し、下部枠側固定部15に対して略垂直に延設され、下部施錠装置側固定部14の上端、下端において、下部施錠装置側固定部14に対して略垂直に連続するように設けられる。図9(c)は、略四角形状の上部取付金具4を示す右側面図であり、図9(d)は、略四角形状の下部取付金具5を示す右側面図である。上部施錠装置側固定部11は、図9(e)に示すように、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。下部施錠装置側固定部14は、図9(f)に示すように、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。上部枠側固定部12は、図9(g)に示すように、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。下部枠側固定部15は、図9(h)に示すように、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aも同様に、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0041】
また、上部取付金具4は、図10(a)に示すように、略J字状としてもよい。このとき、上部連結支持部13は、上部施錠装置側固定部11よりも上下方向に長い上部枠側固定部12の下端から連続し、上部枠側固定部12に対して略垂直に延設され、上部施錠装置側固定部11の下端において、上部施錠装置側固定部11に対して略垂直に連続するように設けられる。下部取付金具5は、図10(b)に示すように、略J字状としてもよい。このとき、下部連結支持部16は、下部施錠装置側固定部14よりも上下方向に長い下部枠側固定部15の上端から連続し、下部枠側固定部15に対して略垂直に延設され、下部施錠装置側固定部14の上端において、下部施錠装置側固定部14に対して略垂直に連続するように設けられる。図10(c)は、略J字状の上部取付金具4を示す右側面図であり、図10(d)は、略J字状の下部取付金具5を示す右側面図である。上部施錠装置側固定部11は、図10(e)に示すように、幅方向の略中央に上部施錠装置側取付孔11aが1個形成される。下部施錠装置側固定部14は、図10(f)に示すように、幅方向の略中央に下部施錠装置側取付孔14aが1個形成される。上部枠側固定部12は、図10(g)に示すように、幅方向の略中央に上部枠側取付孔12aが2個形成される。下部枠側固定部15は、図10(h)に示すように、幅方向の略中央に下部枠側取付孔15aが2個形成される。上部施錠装置側取付孔11a及び上部枠側取付孔12aは、これに限らず、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、上部枠側固定部12を図3に示す上部取付金具固定枠面21に取り付けることができればよい。下部施錠装置側取付孔14a及び下部枠側取付孔15aも同様に、如何なる数又は位置に形成されてもよく、また、孔を形成しなくとも、後述のように、下部枠側固定部15を図3に示す下部取付金具固定枠面23に取り付けることができればよい。
【0042】
上部取付金具4及び下部取付金具5は、所定の剛性を得ることができるような板厚を有しており、その材質は、金属である。
【0043】
図11は、枠辺2aに上部取付金具4及び下部取付金具5を取り付けた状態を示す側方断面図であり、図12は、枠辺2aに上部取付金具4及び下部取付金具5を取り付けた状態を示す斜視図である。図13は、枠辺2aに上部取付金具4及び下部取付金具5を取り付けた状態を示す正面図である。
【0044】
図11に示すように、上部取付金具4は、上部枠側固定部12と上部取付金具固定枠面21とを当接させた状態で、上部枠側取付孔12aと上部取付金具固定孔21cとにリベット42を用い、上部取付金具固定枠面21に取り付けられる。上部取付金具4は、これに限らず、リベット42の代わりにボルト、ネジ等を用いて取り付けられてもよい。上部施錠装置側固定部11は、上部枠側固定部12に対して略平行とされた上で上部施錠枠面22側に離間される。
【0045】
図11に示すように、下部取付金具5は、下部枠側固定部15と下部取付金具固定枠面23とを当接させた状態で、下部枠側取付孔15aと下部取付金具固定孔23cとにリベット42を用い、下部取付金具固定枠面23に取り付けられる。下部取付金具5は、これに限らず、リベット42の代わりにボルト、ネジ等を用いて取り付けられてもよい。下部施錠装置側固定部14は、下部枠側固定部15に対して略平行とされた上で下部施錠枠面24側に離間される。
【0046】
上部取付金具4及び下部取付金具5は、枠辺2aに取り付けられた際に、図11に示すように、上部施錠装置側固定部11と下部施錠装置側固定部14とが、それぞれ上部施錠枠面22及び下部施錠枠面24よりも、同程度だけ枠辺2aの内側に位置することが望ましい。上部連結支持部13及び下部連結支持部16の長さと、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14の板厚は、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14が同程度だけ枠辺2aの内側に位置するように予め調整される。
【0047】
図14は、施錠装置本体50を上部取付金具4及び下部取付金具5に取り付ける状態を示す斜視図である。図15は、施錠装置本体50を上部取付金具4及び下部取付金具5に取り付けた状態を示す側方断面図である。施錠装置本体50は、上部施錠装置取付片51と、下部施錠装置取付片52と、錠ケース55とを有する。図16は、施錠装置本体50を上部取付金具4及び下部取付金具5に取り付けた状態を示す正面図である。
【0048】
図14に示すように、上部施錠装置取付片51は、施錠装置本体50において、図1に示す錠受部材2bから見て正面側の基端部から上方向に突出された金属片であり、その幅方向の略中央には上部施錠装置取付孔51aが形成される。下部施錠装置取付片52は、施錠装置本体50において、図1に示す錠受部材2bから見て正面側の基端部から下方向に突出された金属片であり、その幅方向の略中央には下部施錠装置取付孔52aが形成される。
【0049】
図15に示すように、上部施錠装置取付片51は、上部施錠装置側固定部11と当接させた状態で、タップ等を用いて雌ねじが設けられた上部施錠装置側取付孔11aと、上部施錠装置取付孔51aとに施錠装置ネジ43を用い、上部施錠装置側固定部11に取り付けられる。下部施錠装置取付片52は、下部施錠装置側固定部14と当接させた状態で、タップ等を用いて雌ねじが設けられた下部施錠装置側取付孔14aと、下部施錠装置取付孔52aとに施錠装置ネジ43を用い、下部施錠装置側固定部14に取り付けられる。上部施錠装置取付片51及び下部施錠装置取付片52は、これに限らず、施錠装置ネジ43の代わりにボルト、リベット等を用いて取り付けられてもよい。
【0050】
上部施錠装置取付片51及び下部施錠装置取付片52は、それぞれ上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14に取り付けることができれば如何なる形状であってもよく、また、上部施錠装置取付孔51a及び下部施錠装置取付孔52aを形成しなくとも、溶接等によって、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14に取り付けることもできる。
【0051】
錠ケース55は、枠辺2aの幅よりも薄い箱型となっており、その基端部に図1に示す錠受部材2bから見て正面側に進退可能なラッチボルト53を有する。錠ケース55は、上部施錠装置取付片51を上部取付金具4に、下部施錠装置取付片52を下部取付金具5に取り付けた状態において、枠辺2aを貫通するように施錠装置突出開口部25から突出する。錠ケース55は、本実施例において、ラッチボルト53の上下にそれぞれカバー取付孔50aが形成される。カバー取付孔50aは、これに限らず、錠ケース55に形成されなくともよい。
【0052】
本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、上部施錠装置側固定部11が上部施錠枠面22よりも枠辺2aの内側に位置し、また、下部施錠装置側固定部14が下部施錠枠面24よりも枠辺2aの内側に位置する。このため、当該上部施錠装置側固定部11、当該下部施錠装置側固定部14に取り付けられる上部施錠装置取付片51、下部施錠装置取付片52の表面を、上部施錠枠面22、下部施錠枠面24よりも枠辺2aの内側に配置させることが可能となる。これにより、本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、施錠装置本体50が枠辺2aの表面よりも外側に突出することのないように設けることが可能となる。
【0053】
上部取付金具4と下部取付金具5とは、それぞれ独立した2個の部品が用いられるため、施錠装置突出開口部25の上下方向の長さが様々に異なる場合であっても、施錠装置突出開口部25の上端及び下端において上部取付金具4及び下部取付金具5を取り付けることができる。このため、上部取付金具4及び下部取付金具5は、施錠装置突出開口部25の上下方向の長さや、施錠装置本体50の幅に応じて上部取付金具4及び下部取付金具5の大きさ及び形状をその都度変更することなく、単一種類の上部取付金具4及び下部取付金具5を用いることができる。これにより、本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、汎用性をより向上させることが可能となり、上部取付金具4及び下部取付金具5を共通化して製造することが可能となることから、製造コストの削減、品質の安定化を図ることが可能となる。
【0054】
本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、枠辺2aについて必要となる加工が、施錠装置突出開口部25と施錠枠面開口部26とを開口させることで足りるため、複雑な段付加工や段付部材の溶接等を必要とせず、製作コストの削減、品質の安定化を図ることが可能となる。また、上部取付金具4及び下部取付金具5は、枠辺2aとは独立して製造することができるため、上部取付金具4及び下部取付金具5のそれぞれに対して個別に塗装することが可能となり、ムラのない均一な塗装が可能となる。
【0055】
図17に示すように、シリンダーボックス30は、本発明を適用した施錠装置の取付構造3の一部である錠ケース55を覆うようにして枠辺2aに取り付けることができる。このため、上部枠側固定部12及び下部枠側固定部15は、シリンダーボックス30の内側に納まることにより露出せず、また、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14は、枠辺2aの内側に納まることにより露出しない。これにより、本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、上部枠側固定部12、下部枠側固定部15、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14の板厚について、自由度の高い設計が可能となる。また、上部連結支持部13と下部連結支持部16の板厚も、施錠装置突出開口部25の上下方向の大きさを適宜変更することで、自由度の高い設計が可能となる。特に、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14、上部連結支持部13と下部連結支持部16の板厚を厚くすることで剛性を向上させることも可能となることから、本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、図2に示すレバーハンドル31の操作に起因して断続的に負荷される荷重にも対抗することが可能となる。
【0056】
図18は、本発明を適用した施錠装置の取付構造3の他の実施例を説明するための斜視図である。図19は、この実施例において、施錠装置本体50に対してカバー材60をさらに取り付ける状態を示す斜視図である。図20は、この実施例において、施錠装置本体50に対してカバー材60をさらに取り付けた状態を示す正面図である。図21は、この実施例において、施錠装置本体50に対してカバー材60をさらに取り付けた状態を示す側方断面図である。
【0057】
本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、この実施例において、図21に示すように、図1に示す錠受部材2bから見て正面側から、施錠装置本体50に対してカバー材60をさらに取り付けることができる。カバー材60は、カバー材取付孔60aが設けられ、中央にはラッチボルト53が挿入可能なサイズで構成されるカバー材開口部72が設けられる。このカバー材開口部72の位置にラッチボルト53を合わせて取り付けることにより、カバー材開口部72を通じてラッチボルト53が進退自在となる。図21に示すように、カバー材60は、カバー材取付孔60aとカバー取付孔50aとにカバー材ネジ44を用い、施錠装置本体50に取り付けられる。カバー材60は、これに限らず、カバー材ネジ44の代わりにボルト、リベット等を用いて取り付けられてもよい。
【0058】
なお、上述した実施例では、あくまで、上部取付金具4の上部枠側固定部12を上部取付金具固定枠面21の表面側21aに取り付け、下部取付金具5の下部枠側固定部15を下部取付金具固定枠面23の表面側23aに取り付ける構成を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。例えば、図22の側方断面図に示すように、上部取付金具4の上部枠側固定部12を上部取付金具固定枠面21の裏面側21bに取り付け、下部取付金具5の下部枠側固定部15を下部取付金具固定枠面23の裏面側23bに取り付けるようにしてもよい。また、この実施例においては、図5〜8に示す上部取付金具4及び下部取付金具5の他に、図9に示す四角形状の上部取付金具4及び下部取付金具5を用いることもできる。
【0059】
本実施例では、かかる場合においても同様に、上部施錠装置側固定部11が上部施錠枠面22よりも枠辺2aの内側に配置されるため、当該上部施錠装置側固定部11に取り付けられる上部施錠装置取付片51の表面を上部施錠枠面22よりも内側に配置させるか、あるいはこれと略同一平面を形成するように配置することが可能となる。また、本実施例では、下部施錠装置側固定部14が下部施錠枠面24よりも枠辺2aの内側に配置されるため、当該下部施錠装置側固定部14に取り付けられる下部施錠装置取付片52の表面を下部施錠枠面24よりも内側に配置させるか、あるいはこれと略同一平面を形成するように配置することが可能となる。
【0060】
また、上述した実施例では、施錠装置突出開口部25の上下方向の大きさが、施錠枠面開口部26の上下方向の大きさよりも小さい場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。例えば、図23の側方断面図に示すように、施錠装置突出開口部25と施錠枠面開口部26の上下方向の大きさを略同一とすることもできる。この実施例においては、図10に示すJ字状の上部取付金具4及び下部取付金具5を用いることができる。
【0061】
この実施例においては、図23に示すように、上部施錠装置側固定部11の長さよりも長い上部枠側固定部12を上部取付金具固定枠面21に取り付け、下部施錠装置側固定部14の長さよりも長い下部枠側固定部15を下部取付金具固定枠面23に取り付ける。これにより、施錠装置突出開口部25の上下方向の大きさを施錠枠面開口部26の上下方向の大きさよりも小さくする代わりに、長さの長い上部枠側固定部12及び下部枠側固定部15によって、施錠装置本体50の上部施錠装置取付片51及び下部施錠装置取付片52の取付位置に、上部施錠装置側固定部11及び下部施錠装置側固定部14を配置させることが可能となる。
【0062】
かかる場合においても同様に、上部施錠装置側固定部11が上部施錠枠面22よりも枠辺2aの内側に配置されるため、当該上部施錠装置側固定部11に取り付けられる上部施錠装置取付片51の表面を上部施錠枠面22よりも内側に配置させるか、あるいはこれと略同一平面を形成するように配置することが可能となる。また、上述した構成からなる本発明を適用した施錠装置の取付構造3では、下部施錠装置側固定部14が下部施錠枠面24よりも枠辺2aの内側に配置されるため、当該下部施錠装置側固定部14に取り付けられる下部施錠装置取付片52の表面を下部施錠枠面24よりも内側に配置させるか、あるいはこれと略同一平面を形成するように配置することが可能となる。
【0063】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、前述した実施例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
【0064】
例えば、本発明を適用した施錠装置の取付構造3は、本実施例において、右門扉1a側に設けられるが、これに限らず、左門扉1b側に設けられてもよい。錠受部材2bが設けられるのは、本実施例において、左門扉1bであるが、これに限らず、門扉ではなく支柱等であってもよい。
【0065】
また、上部取付金具4及び下部取付金具5は、図3に示すような施錠装置本体50が取り付けられる枠辺2aに取り付けることができるだけでなく、図1に示す錠受部材2bにおいて、ラッチボルト53が挿入される図示しない錠受け構造を錠受部材2bに取り付ける場合においても用いることができる。
【0066】
さらに、上部取付金具4及び下部取付金具5は、上部取付金具4に略コ字状のものを用いるとともに、下部取付金具5に略N字状のものを用いる等、上部取付金具4と下部取付金具5とで形状の異なるものを用いることができる。
【符号の説明】
【0067】
1 フェンス用門扉
1a 右門扉
1b 左門扉
2 枠辺
2a 枠辺
2b 錠受部材
4 上部取付金具
5 下部取付金具
11 上部施錠装置側固定部
11a 上部施錠装置側取付孔
12 上部枠側固定部
12a 上部枠側取付孔
13 上部連結支持部
14 下部施錠装置側固定部
14a 下部施錠装置側取付孔
15 下部枠側固定部
15a 下部枠側取付孔
16 下部連結支持部
21 上部取付金具固定枠面
21a 上部取付金具固定枠面の表面側
21b 上部取付金具固定枠面の裏面側
21c 上部取付金具固定孔
22 上部施錠枠面
23 下部取付金具固定枠面
23a 下部取付金具固定枠面の表面側
23b 下部取付金具固定枠面の裏面側
23c 下部取付金具固定孔
24 下部施錠枠面
25 施錠装置突出開口部
26 施錠枠面開口部
3 施錠装置の取付構造
30 シリンダーボックス
31 レバーハンドル
32 シリンダー
42 リベット
43 施錠装置ネジ
44 カバー材ネジ
50 施錠装置本体
50a カバー取付孔
51 上部施錠装置取付片
51a 上部施錠装置取付孔
52 下部施錠装置取付片
52a 下部施錠装置取付孔
53 ラッチボルト
55 錠ケース
60 カバー材
60a カバー材取付孔
7 施錠装置取付部
72 カバー材開口部





【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管からなるフェンス用門扉の枠辺と、前記枠辺に取り付けられる取付金具と、前記取付金具を介して前記枠辺に取り付けられる施錠装置とを備え、
前記枠辺は、施錠する相手方の錠受部材に対向する一の側面に開口された施錠枠面開口部と、前記一の側面に対向する他の側面に開口された施錠装置突出開口部とを有し、
前記施錠装置は、前記施錠枠面開口部から前記施錠装置突出開口部にかけて挿入され、前記他の側面から突出して配置される錠ケースと、前記錠ケースの基端部から上下方向に突出された施錠装置取付片とを有し、
前記取付金具は、前記施錠装置取付片を取り付け可能とした施錠装置側固定部と、前記施錠装置突出開口部の周縁にある前記他の側面に取り付けられる枠側固定部と、前記施錠装置側固定部と前記枠側固定部とを連結する連結支持部とを有し、前記施錠装置突出開口部の上下端にそれぞれ取り付けられ、
前記施錠装置側固定部は、前記施錠装置取付片が前記一の側面よりも内側か、又は当該一の側面と略同一平面を形成可能なように、前記枠側固定部に対して前記一の側面側に離間させてなること
を特徴とする施錠装置の取付構造。
【請求項2】
前記施錠装置取付片は、カバー材がさらに取り付けられ、
前記施錠装置側固定部は、前記カバー材が前記一の側面と略同一平面を形成可能なように、前記枠側固定部に対して前記一の側面側に離間させてなること
を特徴とする請求項1記載の施錠装置の取付構造。
【請求項3】
前記施錠装置突出開口部は、前記施錠枠面開口部よりも小さく開口されていること
を特徴とする請求項1又は2記載の施錠装置の取付構造。
【請求項4】
前記取付金具は、前記施錠装置側固定部の端部と前記枠側固定部の端部とを、連結支持部を介して連結した断面略コ字状で構成されていること
を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の施錠装置の取付構造。
【請求項5】
前記取付金具は、前記枠側固定部を、前記他の側面の表側に当接させて取り付けられること
を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の施錠装置の取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−108215(P2013−108215A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251481(P2011−251481)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000006839)日鐵住金建材株式会社 (371)