説明

暖房機の室温検出手段の固定方法

【課題】枠体背面に取り付けられる室温検出手段の固定方法を改良して、生産性やメンテナンス性に優れた構造の暖房機を実現する。
【解決手段】枠体1の背面に形成した空気吸込口2と枠体1の前面に形成した温風吹出口3とを連通する空気流路4を備え、空気吸込口2と対向する空気流路4内に送風ファン5を取り付け、送風ファン5の背部の空気吸込口2にフィルタ部材6を装着する。フィルタ部材6には室温を検出する室温検出手段9が取り付けられる係合部6aを設けると共に、係合部6aと空気吸込口2の周縁部との間には間隔を形成し、室温検出手段9を係合部6aに装着した状態でフィルタ部材6を空気吸込口2に取り付けると、室温検出手段9のリード線9aが枠体1の背面とフィルタ部材6の裏面とによって挟持されてから、枠体1内に配線されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は温風暖房機の背面に取り付けられる室温検出手段の固定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
温風暖房機の枠体の前面に設けた温風吹出口と背面に設けた空気吸込口との間の枠体内には空気流路が設けてあり、空気吸込口付近の空気流路には室内空気を吹き込む送風ファンが取り付けられている。そして、枠体内に設置したバーナに接続する燃焼室が空気流路内に配置されており、送風ファンによって空気流路に吹き込まれた室内空気は燃焼室や燃焼室から放出される燃焼ガスの熱と熱交換して高温になり、温風吹出口から温風となって室内に吹き出して暖房するものである。
【0003】
温風暖房機にはバーナの燃焼量制御手段と、期待する室内温度を設定する温度設定手段と、枠体背面の空気吸込口付近に室温検出手段を備えており、燃焼制御手段は室温検出手段で検出された室温が、温度設定手段で設定された設定温度に維持されるようにバーナの燃焼量を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−133548号 公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
室温検出手段は、先端の検知部が枠体背面に設けた固定部材によって所定の位置に固定され、検知部からのびるリード線が枠体背面に設けた孔を貫通して枠体内に配線され、枠体内の制御基板に接続している。このため、室温検出手段と固定部材の取り付けやリード線を孔に挿通して行う配線作業は、細かい作業が必要で作業工程数も多くなる。また、メンテナンス時に室温検出手段を取り外すときにも、室温検出手段と固定部材の着脱作業や配線作業を必要とするため、生産性やメンテナンス性が良くないものであった。
【0006】
また、従来の構成では、室温検出手段の先端の検知部が引っ張られたときには、固定部材によって固定されているから、室温検出手段が外れたりリード線が断線したりすることを防ぐことができる。しかしながら、固定部材から孔を貫通して枠体内にのびるリード線は固定されていないため、リード線を引っ張ることができてしまうものであり、枠体外に露出しているリード線が直接引っ張られたときには断線の恐れがあり、リード線が引っ張られないための工夫が必要であり、生産性やメンテナンス性が良くないこともあって、必ずしも好ましい固定方法ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上記の課題を解決するもので、枠体1の前面に形成した空気吸込口2と、前記枠体1の背面に形成した温風吹出口3と、前記空気吸込口2と前記温風吹出口3とを連通する空気流路4とを備え、前記空気吸込口2と対向する前記空気流路4内に送風ファン5を取り付け、該送風ファン5の背部の前記空気吸込口2にフィルタ部材6を装着すると共に、前記枠体1内にはバーナ7と、該バーナ7に接続する燃焼室8とを備え、該燃焼室8を前記空気流路4内に配置して、前記送風ファン5で吹き込まれた室内空気の温度を高め、前記温風吹出口2から室内に吹き出す温風暖房機において、前記フィルタ部材6には室温を検出する室温検出手段9が取り付けられる係合部6aを設けると共に、該係合部6aと前記空気吸込口2の周縁部2aとの間には間隔10を形成し、前記フィルタ部材6は、前記室温検出手段9が前記係合部6aに装着された状態で前記空気吸込口2に取り付けており、前記室温検出手段9のリード線9aは前記枠体1の背面と前記フィルタ部材6の裏面とによって挟持されてから、前記枠体1内に配線されていることを特徴とする温風暖房機の室温検出手段の固定方法である。
【0008】
また、前記係合部6aはフィルタ部材6の裏面と直交するように形成した筒体で構成し、前記係合部6aに装着された前記室温検出手段9のリード線9aは90度曲げされた状態で前記枠体1の背面と前記フィルタ部材6の裏面とによって挟持されることにより、室温検出手段9のリード線9aを枠体1外に露出させることなく固定できる。
【0009】
また、前記フィルタ部材6の裏面には前記係合部6aの開口の周囲に凹部6bを形成し、該凹部6bにはフィルタ部材6の裏面よりも一段低く形成した複数の突起6cを設け、前記室温検出手段9のリード線9aが前記凹部内で前記突起6cと前記枠体1の背面とによって挟持されてから、前記枠体1内に配線されることにより、リード線9aがスムーズに曲げられて、リード線9aを断線させることなく固定できる。
【0010】
また、前記空気吸込口2の周縁部2aには、前記フィルタ部材6の突起6cを挟んで係合部6aとは反対側に位置する係止孔2bを形成し、前記フィルタ部材6は、前記室温検出手段9のリード線9aが前記フィルタ部材6の係合部6aと前記空気吸込口2の係止孔2bとに装着された状態で、前記空気吸込口2に取り付けることにより、室温検出手段9のリード線9aが凹部6b内に収まるものとなり、確実に突起6cと枠体1の背面とで挟持できるものとなる。
【0011】
また、前記フィルタ部材6は前記係合部6aと開口周縁部6dとの間に透孔6eを形成し、該透孔6eは前記空気吸込口2の係止孔2bの一部と対向することにより、透孔6eからリード線9aの取り付け状態を確認することができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明は、枠体1の背面の空気吸込口2に装着するフィルタ部材6に室温検出手段9の係合部6aを設け、係合部6aと空気吸込口2の周縁部2aとの間に間隔10を形成したので、室温検出手段9を係合部6aに装着した状態でフィルタ部材6を枠体1背面の空気吸込口2に取り付けると、室温検出手段9のリード線9aは枠体1の背面とフィルタ部材6の裏面とで挟持されてから、枠体1内に配線されるものとなった。このため、フィルタ部材6の取り付けによって室温検出手段9が固定できると共に、リード線9aの枠体1内への配線作業が容易にできるものとなり、組立工程や着脱作業時の作業効率が向上し、生産性やメンテナンス性に優れた室温検出手段の固定方法が実現できた。
【0013】
また、枠体1の背面には室温検出手段9の先端の検知部だけが露出し、室温検出手段9からのびるリード線9aは枠体1の背面とフィルタ部材6の裏面との間に位置して枠体1外に露出しないから、リード線9aを引っ張ることができない構造にすることができたものであり、室温検出手段9が外れたりリード線9aが断線したりすることはなく、室温検出手段9を確実に保護できるものとなった。
【0014】
また、フィルタ部材6の係合部6aをフィルタ部材6の裏面と直交する筒体で構成することで、室温検出手段9を係合部6aに装着した状態でフィルタ部材6を枠体1背面の空気吸込口2に取り付けると、リード線9aは係合部6aの内側で90度曲げされた状態で枠体1の背面とフィルタ部材6の裏面とによって挟持されて、リード線9aがクランク状に固定されるものとなる。このため、枠体1外に露出する室温検出手段9の先端部が引っ張られてもリード線9aが動くことはなく、室温検出手段9が確実に固定されて保護できるものとなった。
【0015】
また、フィルタ部材6の裏面の係合部6aの周囲に凹部6bを形成し、凹部6b内にはフィルタ部材6の裏面よりも一段低い複数の突起6cを設けている。係合部6aに係合した室温検出手段9のリード線9aは凹部6b内で90度曲げされ、突起6cと枠体1の背面とで挟持される。このようにすると、フィルタ部材6を枠体1背面に取り付けたときに凹部6bによって枠体1背面との間に空間ができるから、リード線9aの急な折れ曲がりを防いでゆるやかな曲げ部分が形成される。また、突起6cと枠体1の背面とが完全に密着されず、リード線9aが最適な力で挟着されるので、リード線9aの断線を防ぎながら確実に固定することができるものとなった。
【0016】
また、空気吸込口2の周縁部2aにはフィルタ部材6の突起6cを挟んで係合部6aとは反対側に係止孔2bを形成しており、室温検出手段9のリード線9aをフィルタ部材6の係合部6aと空気吸込口2の係止孔2bに装着した状態でフィルタ部材6を枠体1の背面に取り付ける構成としたから、90度曲げされたリード線9aは係合部6aと係止孔2bとの間に位置して、必ず凹部6b内に収まるものとなる。このため、リード線9aを確実に突起6cで挟持することができ、リード線9aの曲げ方向や断線を気にすることなく容易にフィルタ部材6の取り付けができるものとなり、組み立て時の作業効率が向上できるものとなった。
【0017】
また、フィルタ部材6の係合部6aと開口周縁部6dとの間に透孔6eを形成し、フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けたときに、空気吸込口2の係止孔2bの一部が透孔6e内に位置して、フィルタ部材6の透孔6eから空気吸込口2の係止孔2bを見ることができるようにしたから、室温検出手段9のリード線9aの取り付け状態を目視で確認できるものとなり、室温検出手段9を正確かつ容易に取り付けることができるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の実施例を示す温風暖房機の要部の断面図である。
【図2】この発明の実施例を示す温風暖房機の縦断面図である。
【図3】この発明の実施例を示す温風暖房機の要部の背面図である。
【図4】フィルタ部材を温風暖房機の枠体背面に取り付けるときの状態を説明する要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図に示す石油燃料を用いる暖房機の実施例によってこの発明を説明すると、1は暖房機の枠体、7は枠体1内に配置したバーナ、8はバーナ7の上部に配置した燃焼室であり、バーナ7で発生する燃焼炎と燃焼ガスとが燃焼室8に送られる。
【0020】
2は枠体1の背面に設けた空気吸込口、3は枠体1の前面に設けた温風吹出口、4は枠体1内に形成した空気吸込口2と温風吹出口3とを連通する空気流路、5は空気流路4内の入口側となる空気吸込口2と対向する位置に取り付けた送風ファンであり、バーナ7の上部や燃焼室8は空気流路4内に配置されている。6は枠体1背面の空気吸込口2に取り付けるフィルタ部材であり、枠体1内への埃や異物の侵入を防止する役割がある。
【0021】
11はバーナ7に燃焼空気を供給する燃焼ファン、12は枠体1背面に設けた燃焼用空気取入口、7aはバーナ7へ燃焼空気を供給するための給気口であり、燃焼ファン11が回転すると燃焼空気取入口12から取り込んだ空気が給気口7aからバーナ7に供給される。
【0022】
13はバーナ7を燃焼可能温度に上昇させる点火兼用の予熱ヒータ、14はバーナ7に燃料を供給する燃料ポンプであり、暖房機の運転を開始すると予熱ヒータ13に通電してバーナ7を燃焼可能温度に上昇させ、次に燃焼ファン11や燃料ポンプ14を駆動し、燃料はバーナ7内で着火して燃焼を開始し、燃焼室8で完全燃焼するようになっている。
【0023】
燃焼室8の上部は空気流路4内に開口しており、燃焼ガスは空気流路4に送られており、送風ファン5が運転すると室内空気が空気吸込口2から空気流路4内に吹き込まれ、空気流路4内で燃焼室8から送られる高温の燃焼ガスと混合し、温風吹出口3から温風となって吹出す。
【0024】
15は枠体1内に備えた暖房機の運転を制御する制御基板、9は枠体1の背面の空気吸込口2付近に配置したサーミスタで構成する室温検出手段、9aは室温検出手段9の先端の検知部からのびるリード線であり、リード線9aは枠体1内の制御基板15に接続している。16は枠体1の操作盤に設けられて使用者が所望する温度に設定する温度設定手段であり、温度設定手段16で設定された温度データと、室温検出手段9で検出された現在の室内の温度データとを制御基板15で比較し、設定温度が室内温度よりも高いときは燃料ポンプ14の流量及び燃焼ファン11の回転数を増加してバーナ7の燃焼量を増加させ、室内温度が設定温度よりも高いときは燃料ポンプ14の流量及び燃焼ファン11の回転数を減少してバーナ7の燃焼量を減少させており、室内温度が設定温度に近づけるように制御を行う。
【0025】
本願発明は枠体1背面に取り付けられる室温検出手段9の固定方法を改良して、生産性やメンテナンス性に優れた構造の暖房機を実現するものであり、6aは枠体1の背面に取り付けたフィルタ部材6に形成した係合部であり、係合部6aはフィルタ部材6の下端に配置され、フィルタ部材6の裏面と直交するように形成した筒体で構成している。係合部6aを構成する筒体の下部にスリットを設けて断面がU字状あるいはコ字状となるようにして下部が開放した形状としており、開放された筒体の下端には抜け止め用の突片が形成されている。そして、室温検出手段9の先端の検知部が筒状の係合部6aの先端から突出するようにして、リード線9aを係合部6aの下部のスリットから差し込むと、リード線9aは抜け止め用の突片で保持されて筒状の係合部6aの内側に装着される。
【0026】
10はフィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けたときにフィルタ部材6の係合部6aと空気吸込口2の周縁部2aとの間に形成される間隔であり、フィルタ部材6の裏面に開口する係合部6aは枠体1の背面と対向するようになっている。
この構成では、フィルタ部材6の係合部6aに室温検出手段9を装着した状態で、フィルタ部材6を枠体1背面の空気吸込口2に取り付けると、係合部6aからフィルタ部材6の裏面に突出するリード線9aは枠体1の背面で90度曲げされ、枠体1の背面とフィルタ部材6の裏面とで挟持されてから枠体1内にのびており、枠体1内の制御基板16に接続している。
【0027】
この構成では、室温検出手段9の先端の検知部だけが枠体1外に露出し、リード線9aは枠体1内に位置しているから、従来のようにリード線9aが引っ張られることがなくなった。室温検出手段9のリード線9aがクランク状に固定されるので、先端の検知部が引っ張られたときに、リード線9aが移動することなく確実に保持することができ、室温検出手段9の脱落やリード線9aの断線を防ぐことができるものとなった。
【0028】
6bはフィルタ部材6の裏面に設けた段差によって形成した凹部であり、凹部6bはフィルタ部材6の裏面に開口する係合部6aの周辺を囲むように形成されている。6cは凹部6b内に形成した複数の突起であり、突起6cはフィルタ部材6の裏面よりも一段低く形成している。
【0029】
フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けたときに、フィルタ部材6の裏面と枠体1の背面とが密着するが、凹部6cによって係合部6aと枠体1背面との間に空間が形成され、室温検出手段9のリード線9aは凹部6b内で90度曲げされるので、無理に曲げられることがなくなり、曲げ部分での断線の恐れがない。
【0030】
また、90度曲げされたリード線9aはフィルタ部材6の突起6cと枠体1の裏面との間で挟持されるが、フィルタ部材6の裏面が枠体1の背面に強く密着するときでも突起6cは枠体1の背面と密着することなく、リード線9aを最適な力で挟持できるから、リード線9aの断線を防止しながらリード線9aを確実に固定することができる。このため、ネジの締め具合などを気にすることなくフィルタ部材6を取り付けることができ、作業効率が向上できる。
【0031】
また、2bは空気吸込口2の周縁部2aの一部を切り欠いて形成した係止孔であり、係止孔2bは、フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けたときに、フィルタ部材6の突起6cを挟んで係合部6aとは反対側に位置し、係止孔2bの下部が凹部6bの一部と重なるように構成している。
この構成では、室温検出手段9のリード線9aを空気吸込口2の係止孔2bとフィルタ部材6の係合部6aに装着してから、フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けるようにする。そうすると、90度曲げされたリード線9aは係合部6aと係止孔2bとの間に位置して、必ず凹部6b内に収まるものとなるから、突起6cと枠体1の背面とで挟持されてリード線9aが確実に固定できるものとなる。
【0032】
また、6eはフィルタ部材6の係合部6aと開口周縁部6dとの間に設けた透孔6eであり、透孔6eは凹部6bの上部に沿って形成されており、フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けたときに空気吸込口2の係止孔2bの上部が透孔6eに対向し、係止孔2bの下部は透孔6eの下方に位置する凹部6bと対向しており、リード線9aは係止孔2bの下部から枠体1内に配線されている。このため、透孔6eからは係止孔2bを見ることができ、係止孔2bからは枠体1内のリード線9aを見ることができるものとなり、リード線9aの位置を確認しながら、フィルタ部材6を枠体1の背面に取り付けることができ、フィルタ部材6を枠体1背面に取り付けた後も透孔6eからリード線9aの取り付け状態を確認することができるので、フィルタ部材6の取り付け時にリード線9aを誤って断線させる恐れはなく、作業効率が向上できるものとなった。
【0033】
なお、実施例では空気吸込口2に取り付けるフィルタ部材6に室温検出手段9を装着しているが、燃焼ファン11の燃焼空気取入口12に取り付けるフィルタ部材に室温検出手段9を装着する構成としてもよいものである。
【符号の説明】
【0034】
1 枠体
2 空気吸込口
2a 周縁部
2b 係止孔
3 温風吹出口
4 空気流路
5 送風ファン
6 フィルタ部材
6a 係合部
6b 凹部
6c 突起
6d 開口周縁部
6e 透孔
7 バーナ
8 燃焼室
9 室温検出手段
9a リード線
10 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体(1)の背面に形成した空気吸込口(2)と、前記枠体(1)の前面に形成した温風吹出口(3)と、前記空気吸込口2と前記温風吹出口(3)とを連通する空気流路(4)とを備え、前記空気吸込口(2)と対向する前記空気流路(4)内に送風ファン(5)を取り付け、該送風ファン(5)の背部の前記空気吸込口(2)にフィルタ部材(6)を装着すると共に、
前記枠体(1)内にはバーナ(7)と、該バーナ(7)に接続する燃焼室(8)とを備え、該燃焼室(8)を前記空気流路(4)内に配置して、前記送風ファン(5)で吹き込まれた室内空気の温度を高め、前記温風吹出口(2)から室内に吹き出す温風暖房機において、
前記フィルタ部材(6)には室温を検出する室温検出手段(9)が取り付けられる係合部(6a)を設けると共に、該係合部(6a)と前記空気吸込口(2)の周縁部(2a)との間には間隔(10)を形成し、
前記フィルタ部材(6)は、前記室温検出手段(9)が前記係合部(6a)に装着された状態で前記空気吸込口(2)に取り付けており、
前記室温検出手段(9)のリード線(9a)は前記枠体(1)の背面と前記フィルタ部材(6)の裏面とによって挟持されてから、前記枠体(1)内に配線されていることを特徴とする温風暖房機の室温検出手段の固定方法。
【請求項2】
前記係合部(6a)はフィルタ部材(6)の裏面と直交するように形成した筒体で構成し、前記係合部(6a)に装着された前記室温検出手段(9)のリード線(9a)は90度曲げされた状態で前記枠体(1)の背面と前記フィルタ部材(6)の裏面とによって挟持されることを特徴とする請求項1記載の温風暖房機の室温検出手段の固定方法。
【請求項3】
前記フィルタ部材(6)の裏面に開口する前記係合部(6a)の周囲に凹部(6b)を形成し、該凹部(6b)にはフィルタ部材(6)の裏面よりも一段低く形成した複数の突起(6c)を設け、
前記室温検出手段(9)のリード線(9a)が前記凹部内で前記突起(6c)と前記枠体(1)の背面とによって挟持されてから、前記枠体(1)内に配線されることを特徴とする請求項1または2に記載の温風暖房機の室温検出手段の固定方法。
【請求項4】
前記空気吸込口(2)の周縁部(2a)には、前記フィルタ部材(6)の突起(6c)を挟んで係合部(6a)とは反対側に位置する係止孔(2b)を形成し、前記フィルタ部材(6)は、前記室温検出手段(9)のリード線(9a)が前記フィルタ部材(6)の係合部(6a)と前記空気吸込口(2)の係止孔(2b)とに装着された状態で、前記空気吸込口(2)に取り付けることを特徴とする請求項3記載の温風暖房機の室温検出手段の固定方法。
【請求項5】
前記フィルタ部材(6)は前記係合部(6a)と開口周縁部(6d)との間に透孔(6e)を形成し、該透孔(6e)は前記空気吸込口(2)の係止孔(2b)の一部と対向することを特徴とする請求項1から4に記載の温風暖房機の室温検出手段の固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−32095(P2012−32095A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172628(P2010−172628)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000003229)株式会社トヨトミ (124)
【Fターム(参考)】