説明

有害生物防除組成物

【課題】有害生物に対する優れた防除効力を有する有害生物防除組成物及び有害生物の防除方法を提供すること。
【解決手段】エトキサゾールと、フェナザキンとを含有する有害生物防除組成物は、有害生物に対する優れた防除効力を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有害生物防除組成物及び有害生物の防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エトキサゾール(2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−[4−(1,1−ジメチルエチル)−2−エトキシフェニル]−4,5−ジヒドロオキサゾール)が有害生物防除剤の有効成分として知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、フェナザキン(4-ターシャル-ブチルフェネチルキナゾリン−4−イルエーテル)が有害生物防除剤の有効成分として知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第93/22297号
【特許文献2】欧州特許出願公開第0326329号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、有害生物に対する優れた防除効力を有する有害生物防除組成物及び有害生物の防除方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、有害生物に対する優れた防除効力を有する有害生物防除組成物及び有害生物の防除方法を見出すべく検討した結果、エトキサゾールとフェナザキンを含有する有害生物防除組成物が、有害生物に対する優れた防除効力を有することを見出し、本発明に到った。
すなわち、本発明は以下のものである。
[1] エトキサゾールとフェナザキンとを含有する有害生物防除組成物。
[2] エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、5000:1〜1:5000である上記項[1]記載の有害生物防除組成物。
[3] エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、300:1〜1:4100である上記項[1]記載の有害生物防除組成物。
[4] エトキサゾールと、フェナザキンとの有効量を有害生物又は有害生物の生息場所に施用する工程を有する有害生物の防除方法。
[5] エトキサゾールと、フェナザキンとの重量比が、5000:1〜1:5000である上記項[4]記載の有害生物の防除方法。
[6] エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、300:1〜1:4100である上記項[4]記載の有害生物の防除方法。
[7] エトキサゾールとフェナザキンとの有害生物防除剤としての使用。
【発明の効果】
【0006】
本発明の有害生物防除組成物は、有害生物に対する優れた防除効力を有する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の有害生物防除組成物は、エトキサゾールとフェナザキンとを含有するものである。
【0008】
エトキサゾールは公知の化合物であり、例えば国際公開第93/22297号パンフレットに記載された方法で製造することができる。
【0009】
フェナザキンは、例えば欧州特許出願公開第0326329号明細書に記載される化合物であり、該公報に記載の方法により製造することができる。
【0010】
本発明の有害生物防除組成物において、エトキサゾールとフェナザキンとの重量比は、例えば、5000:1〜1:5000、500:1〜1:5000、300:1〜1:4100、250:1〜1:4097、100:1〜1:100、16:1〜1:16及び1:3〜1:16の範囲が挙げられる。
【0011】
本発明の有害生物防除組成物は、エトキサゾールとフェナザキンとの単なる混合物でもよいが、通常は、エトキサゾール、フェナザキン及び不活性担体を混合し、必要に応じて界面活性剤やその他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、フロアブル剤、水和剤、顆粒水和剤、粉剤、粒剤等に製剤化されている。
本発明の有害生物防除組成物には、エトキサゾールとフェナザキンとが、合計量で通常0.01〜90重量%、好ましくは0.1〜80重量%含有される。
【0012】
製剤化の際に用いられる不活性担体としては、固体担体、液体担体及びガス状担体が挙げられる。
固体担体としては、例えばカオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等の天然有機物、尿素、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の塩類、合成含水酸化珪素等の合成無機物等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられる。液体担体としては、例えばキシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類、エステル類、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、及び水が挙げられる。ガス状担体としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホネートホルムアルデヒド重縮合物、スチレン-アクリル酸共重合体、メチルオレイルタウレートナトリウム塩等の陰イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;及びアルキルトリメチルアンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、CMC(カルボキシメチルセルロ−ス)、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、スメクタイト、アルミナゾル等の無機物、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール等の防腐剤、着色剤、及びPAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT等の安定化剤が挙げられる。
【0013】
本発明の有害生物防除組成物が防除効力を有する有害生物としては、例えば昆虫、ダニ等の節足動物及び線虫等の線形動物が挙げられる。有害生物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0014】
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)、ターニッシュッドプラントバグ(Lygus lineolaris)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacapsis pentagona)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等; 鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Tryporyza incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilaris)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、シバツトガ(Pediasia teterrellus)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、タマナギンウワバ(Plusia nigrisigna)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、アズキサヤムシガ(Matsumuraeses azukivora)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes sp.)、チャハマキ(Homona magnanima)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoneella)のホソガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等;
アザミウマ目害虫:ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips parmi)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、タバコアザミウマ(Frankliniella fusca)等のアザミウマ類等;
双翅目害虫:イエバエ(Musca domestica)、アカイエカ(Culex popiens pallens)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、タマネギバエ(Hylemya antiqua)、タネバエ(Hylemya platura)、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、イネキモグリバエ(Chlorops oryzae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)等のハモグリバエ類、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)等;
甲虫目害虫:ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、シバオサゾウムシ(Sphenophorus venatus)、マメコガネ(Popillia japonica)、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、コーンルートワーム(Diabrotica spp.)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、コメツキムシ(Agriotes spp.)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノキクイムシ(Tomicus piniperda)等;
直翅目害虫:トノサマバッタ(Locusta migratoria)、ケラ(Gryllotalpa africana)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)等;
膜翅目害虫:カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Acromyrmex spp.)、ファイヤーアント(Solenopsis spp.)等;
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等;
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類等;
線虫類:イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、イチゴメセンチュウ(Nothotylenchus acris)等。
【0015】
本発明の有害生物防除方法は、エトキサゾールとフェナザキンとの有効量を有害生物又は有害生物の生息場所に施用する工程を有する。
有害生物の生息場所としては、例えば作物及び作物が生育する土壌が挙げられる。
本発明の有害生物防除方法において、本発明の有害生物防除剤を有害生物又は有害生物の生息場所に施用することができる。また、本発明の有害生物防除方法は、エトキサゾールとフェナザキンとを別々に有害生物又は有害生物の生息場所に施用することによっても行うことができる。
本発明の有害生物防除方法において、エトキサゾールとフェナザキンとの重量比は、例えば5000:1〜1:5000、500:1〜1:5000、300:1〜1:4100、250:1〜1:4097、100:1〜1:100、16:1〜1:16及び1:3〜1:16の範囲が挙げられる。
【0016】
本発明の有害生物防除方法のうち、エトキサゾールとフェナザキンとを有害生物の生息場所に施用する方法としては、例えば、茎葉に散布する方法、土壌に灌注する方法、及び種子に処理する方法が挙げられる。
【0017】
エトキサゾールとフェナザキンとを作物の茎葉に処理する又は作物が生育する土壌に処理する場合、その処理量は、防除対象である作物等の種類、防除対象である有害生物の種類、防除対象である有害生物の発生程度、製剤形態、処理時期、気象条件等によって変化させ得るが、エトキサゾールとフェナザキンとの合計量で10000m2あたり通常0.1〜1000g、好ましくは1〜200gである。
エトキサゾールとフェナザキンとを種子処理する場合、その処理量はエトキサゾールとフェナザキンとの合計量で種子1kgあたり通常0.001〜20g、好ましくは0.01〜10gである。
エトキサゾールとフェナザキンとが乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化されている場合、これらの製剤は通常水で希釈して処理される。この場合、エトキサゾール及びフェナザキンとの合計濃度は通常1〜10000ppm、好ましくは10〜500ppmに希釈される。エトキサゾールとフェナザキンとが粉剤、粒剤等に製剤化されている場合、これらの製剤は通常希釈することなくそのまま処理される。
【0018】
本発明の有害生物防除組成物を用いることができる作物としては、例えば、次のものが挙げられる。
【0019】
「作物」:
農作物;トウモロコシ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、インゲン、アズキ、イネ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等、
野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス等)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等、
花卉;アカンサス、アサガオ、アザレア、アジサイ、アズマイチゲ、アッツザクラ、アネモネ、アマドコロ、アマリリス、アヤメ、アリッサム、アルメリア、アークトチス、エゾギク、エディブル・フラワー、エリカモドキ、オオツルボ、オオバギボウシ、オオハルシャギクオシロイバナ、オトギリソウ属、オニゲシ、オヤマリンドウ、オーレオマルギナータ、カキツバタ、カザグルマ、ガザニア、カサブランカ、カーネーション、カノコユリ、ガーベラ、カランコエ、カルセオラリア、カレープラント、カロライナジャスミン、カンナ、キク、キダチチョウセンアサガオ属、キバナコスモス、ギボウシ、金正日花、ギョリュウバイ、キンセンカ、ギンバイカ、キンレンカ、グラジオラス、クルクマ・シャローム、クレマチス、ケイトウ、コエビソウ、ゴジカ、コスモス、コバギボウシ、コンボルブルス・アルベンシス、サガエギボウシ、サクラソウ、サフラン、サルビア、シクラメン、シバザクラ、シャクヤク、シュウメイギク、シラン、スイートピー、スズラン、スノーフレーク、スベリヒユ、スミレ、セイヨウキンシバイ、セイヨウノコギリソウ、セキチク、ゼフィランサス、テンジクアオイ属、ダイコンソウ属、タマスダレ、ダリア、チトニア、チューリップ、チョコレートコスモス、ツルニチニチソウ、ツルボ属、テンニンカ、ドイツアヤメ、トケイソウ、ナデシコ、ナノハナ、ニチニチソウ、ニリンソウ、ネモフィラ、ネリネ属、ノースポール、ノハナショウブ、バーベナ、ハイビスカス、ハゲイトウ、ハゼラン、ハナショウブ、ハナズオウ、ハナニラ、ハナハマサジ、ハナビシソウ、パンジー、バージニア、ストック、ヒナギク、ヒナゲシ、ヒマラヤユキノシタ、ヒマワリ、ヒヤシンス、ビヨウヤナギ、フウロソウ属、フクシア、フリージア、プリムラ、ホウセンカ、ホオズキ、ボタン、ホトトギス属、マーガレット、マリーゴールド、ミヤコワスレ、ムギワラギク、ムスカリ、ヤマブキ、ユリ、ラナンキュラス、ランタナ、リンドウ、ルピナス属、ロベリア等、
観葉植物;アイビー、アカリファ、アグラオネマ、アジアンタム、アスパラガス、アスプレニウム、アナナス類、アフェランドラ、アロカシア、アンスリウム、インドゴムノキ、ウツボカズラ、ウエクメア、エスキナンサス、エピスシア、オーガスタ、オリヅルラン、ガジュマル、カポック、カラジューム、カラテア、ギヌラ、グズマニア、クテナンテ、ゴムの木、クラッスラ、クロトン、クワズイモ、ゲッキツ、コーヒーノキ、幸福の木・マッサン、コニファー類、コリウス、コルディリーネ、コルムネア、サンスベリア、サンセベリア、サンタンカ、シェフレラ、シッサス、シペラス、シュロチク、シルクジャスミン、シンゴニウム、ストレリチア、スパティフィラム、セネキオ、ゼブリナ、ソテツ、チランジア、ツピダンサス、デイコ、ディジゴセカ、ディフェンバキア、デュランタ、トックリラン、ドラセナ、トラデスカンティア、ネオレゲリア、ネフロレピス、ハートカズラ、ハイビスカス、パキポディウム、パキラ、ポニーテール、ビカクシダ、ピレア、ファッツヘデラ、フィカス・プミラ、フィロデンドロン、ブーゲンビレア、フェニックス、フィットニア、プテリス、ブライダルベール、フリーセア、プレクトランサス、ベゴニア、ペペロニア、ヘリコニア、ベンジャミン(ベンジャミナ)、ポインセチア、ポトス、ホヤマランタ、ミリオンバンブー、ミルクブッシュ、ムラサキオモト、モンステラ、ヤシ類、ユッカ、ランタナ等、
果樹;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ等、
果樹以外の樹;チャ、クワ、花木、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ)等。
【0020】
前記植物は、遺伝子組換え技術や交配による育種法により耐性を付与された植物であってもよい。
【0021】
本発明では、他種の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、除草剤、植物ホルモン剤、植物成長調節物質等の有害生物防除剤等、共力剤、薬害軽減剤、色素、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等を併用していてもよい。
【実施例】
【0022】
以下、本発明を製剤例及び試験例により説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0023】
まず、製剤例を示す。尚、部は重量部を表す。
【0024】
製剤例1
エトキサゾール5部;フェナザキン5部;ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル8部;ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム2部;及びキシレン80部を混合して乳剤を得る。
【0025】
製剤例2
エトキサゾール20部;フェナザキン4部;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3部;リグニンスルホン酸ナトリウム3部;及び珪藻土70部をジェットエアーミルで粉砕して水和剤を得る。
【0026】
製剤例3
エトキサゾール1部;フェナザキン0.5部;タルク48.5部;及びクレー50部を混合して粉剤を得る。
【0027】
製剤例4
エトキサゾール1部;フェナザキン4部;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部;ベントナイト30部;及びクレー60部を混合する。次いで、この混合物に適量の水を加えて攪拌し、これを造粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
【0028】
製剤例5
ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート5部;1%ザンサンガム水溶液20部;スメクタイト鉱物3部;及び水60部を混合する。この混合物に、エトキサゾール5部;及びフェナザキン5部を加えて攪拌した後、サンドミルで湿式粉砕してフロアブル剤を得る。
【0029】
製剤例6
エトキサゾール0.1部とフェナザキン0.02部とをアセトン10部に溶解する。この溶液を動物用固形飼料粉末(飼育繁殖用固形飼料粉末CE−2:日本クレア株式会社製)99.88部と均一に混合した後、アセトンを風乾し、毒餌を得る。
【0030】
製剤例7
エトキサゾール0.1部とフェナザキン0.1部とをキシレン5部及びトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油89.8部に混合して油剤を得る。
【0031】
次に、本発明による有害生物防除について、試験例を示す。
【0032】
試験例1
容量90mlのプラスチック容器にインゲン(長鶉菜豆)を1容器あたり1株になるよう植え、初生葉が完全に展開するまで生育させた。そのインゲンの葉を1枚残し、残りの葉を切り取った。薬剤散布3日前にこのインゲン葉にナミハダニ成虫を1株あたり5頭接種し寄生させた。
エトキサゾール10.0重量%を含有するフロアブル製剤(商品名:バロック(登録商標)フロアブル、協友アグリ株式会社)を、エトキサゾールの濃度が12.5ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
フェナザキン99.9重量%を含有する標準品を、フェナザキンの濃度が50.0ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
エトキサゾールの水希釈液と、フェナザキンの水希釈液とを展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で所定の濃度となるように混合し、該希釈液を上述のインゲンに対して散布した。インゲンを風乾した後、2日後に供試した虫の生死を観察し、下記式により死虫率を求めた。試験は2反復で行った。試験結果を表1に示す。
死虫率(%)=100×(死亡虫数/供試虫数)
【0033】
【表1】

【0034】
試験例2
容量90mlのプラスチック容器にインゲン(長鶉菜豆)を1容器あたり1株になるよう植え、初生葉が完全に展開するまで生育させた。そのインゲンの葉を1枚残し、残りの葉を切り取った。薬剤散布4日前にこのインゲン葉にナミハダニ成虫を1株あたり10頭接種し寄生させた。
エトキサゾール10.0重量%を含有するフロアブル製剤(商品名:バロック(登録商標)フロアブル、協友アグリ株式会社)を、エトキサゾールの濃度が50ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
フェナザキン99.9重量%を含有する標準品を、フェナザキンの濃度が50ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
エトキサゾールの水希釈液と、フェナザキンの水希釈液とを展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で所定の濃度となるように混合し、該希釈液を上述のインゲンに対して散布した。インゲンを風乾した後、3日後に供試した虫の生死を観察し、下記式により死虫率を求めた。試験は2反復で行った。試験結果及を表2に示す。
死虫率(%)=100×(死亡虫数/供試虫数)
【0035】
【表2】

【0036】
試験例3
容量90mlのプラスチック容器にキャベツ(グリーンボール)を1容器あたり1株になるよう植え、3〜4葉期まで生育させた。苗の本葉1枚を残して残りの葉を除去後、該プラスチック容器をタバココナジラミが多数生息している網ゲージ内に入れて、24時間静置した。該網ケージから該プラスチック容器を取り出し、キャベツ幼苗上のタバココナジラミの生存虫数を調査した(これを試験前虫数とする。)。
エトキサゾール10.0重量%を含有するフロアブル製剤(商品名:バロック(登録商標)フロアブル、協友アグリ株式会社)を、エトキサゾールの濃度が800ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
フェナザキン99.9重量%を含有する標準品を、フェナザキンの濃度が50ppmになるように、展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水で希釈した。
得られたエトキサゾールの水希釈液と、フェナザキンの水希釈液とを展着剤(商品名:シンダイン(登録商標)、住友化学株式会社)0.02容量%を含有する水を用いてエトキサゾール及び/又はフェナザキンを所定の濃度に調製して試験用薬液とした。
次いで、該プラスチック容器に前記試験用薬液を該キャベツ幼苗が十分に濡れるまで散布し(これを処理区とする。)、室温(25℃程度)で静置した。2日後に該キャベツ幼苗上のタバココナジラミの生存虫数を調査した(これを試験後虫数とする。)。
なお、下記式により死虫率を求めた。試験は2反復で行った。試験結果を表3に示す。
死虫率(%)=100−(試験後虫数/試験前虫数)×100
【0037】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エトキサゾールとフェナザキンとを含有する有害生物防除組成物。
【請求項2】
エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、5000:1〜1:5000である請求項1記載の有害生物防除組成物。
【請求項3】
エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、300:1〜1:4100である請求項1記載の有害生物防除組成物。
【請求項4】
エトキサゾールと、フェナザキンとの有効量を有害生物又は有害生物の生息場所に施用する工程を有する有害生物の防除方法。
【請求項5】
エトキサゾールと、フェナザキンとの重量比が、5000:1〜1:5000である請求項4記載の有害生物の防除方法。
【請求項6】
エトキサゾールとフェナザキンとの重量比が、300:1〜1:4100である請求項4記載の有害生物の防除方法。
【請求項7】
エトキサゾールとフェナザキンとの有害生物防除剤としての使用。

【公開番号】特開2013−40168(P2013−40168A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−160320(P2012−160320)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】