説明

机上棚及び机上棚を備えた机

【課題】天板の奥行き方向の作業スペースを確実に確保しつつ、児童の集中力を保持するのに好適で、さらに天板の大きさに関わらず設置可能な机上棚を提供する。
【解決手段】机上棚1は、学習机や事務机などの天板の側方に、着脱自在に設置されるものであり、方形の底板2と、底板2の両側部に底板2に対して直立に設けられる横板3と、底板2の奥側に横板3と同じく直立に設けられる奥板5と、底板2を高床に持ち上げて支持する脚6と、を備える。底板2は、両側かつ最奥側に、配線用の切欠21を有する。脚5は、両側片61a,61bと、奥片62とがコの字状に形成されてなる。両側片61a及び61bは、底板2の両側から各々底板の幅の6分の1程度スペースを空けて立設している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として学習机や事務机に取り付けて使用する着脱自在な机上棚及び机上棚を備えた机に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、机上のスペースを有効活用するべく、学習机や事務机の天板に対して着脱自在に設計された机上棚が多く提案されている。机上棚における課題の一つに、設置によって天板上の作業スペースが減少してしまうことが上げられ、従来、天板上の空間を有効活用するための工夫を施した机上棚が提案されている(特許文献1〜3参照)。
【0003】
例えば、特許文献3では、机上棚の取り付けを行っても、天板上の空間を阻害することなく有効活用するため、高さ方向は、机上棚を構成する棚と天板との間に空間を設けて設置する構成とし、左右方向は、机の脚部に高さ移動可能に机上棚の脚部を取り付けるように構成している。このように、高さ方向と左右方向の双方で、天板上のスペースを確保する工夫がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−215879号公報
【特許文献2】特開2004−89450号公報
【特許文献3】特開平10−243827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来の机上棚は、いずれも机上棚を使用者の正面側である天板の奥行き位置において、幅方向に広がるように配置している。しかしながら、一般的に学習机や事務机の天板は、幅方向よりも奥行方向のほうが短く形成されており、机上棚の正面側への配置は、仮に棚板位置を高くして下部空間を有効活用したとしても、天板の奥行き方向の作業スペースに全く影響を与えないとはいえない。
【0006】
また、例えば、学習机を利用する児童は、ある程度の時間、机に向かって集中力を持続させることが必要である場合もある。このような場合、児童に対しては天板において作業する物に集中力を注ぐ環境を整えることが大切であり、本来的には、視線に入り易い、机に向かって正面の奥行き方向には、物がないほうが好ましい。従来の机上棚では、奥行き方向に棚を形成することが多く、このような要請に応えるものではなかった。
【0007】
さらに、上記従来技術のいずれを見ても、机上棚を、天板の幅方向一杯に配置する構成を採用しており、幅の異なる天板において設置するのは難しい構成となっていた。したがって、天板と机上棚は、必ずシリーズ物の中から選ぶ必要があり、ユーザにとっては、選択の幅を制限されることとなっていた。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、天板の奥行き方向の作業スペースを確実に確保しつつ、児童の集中力を保持するのに好適で、さらに天板の大きさに関わらず設置可能な机上棚及び机上棚を備えた机を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、机の天板の側方に着脱自在に設置される机上棚であって、底板と、前記底板の両側に当該底板に対して直立に設けられる横板と、前記底板の奥側に直立に設けられ、かつ横板の端部と接続される奥板と、前記底板を高床にする脚と、を備え、前記底板の両側には、切欠が設けられ、前記脚は、少なくとも前記奥板と反対側の前面が開口した形状に形成されるとともに、前記底板の両側に設けられた前記切欠よりも前記底板の内側に設けられたことを特徴とする。
【0010】
以上の態様では、机上棚は、底板に切欠が設けられていることにより、机上棚に、電話やFAX、携帯電話の充電器やパソコンなどの電子機器を搭載した場合に、この切欠から配線を送り出すことで、机上棚の前面や側面又は背面などから、配線を排出する必要がなく、電子機器の配線をすっきりと配置することが可能となる。
【0011】
また、脚が、底板を高床にし、少なくとも奥板と反対側の前面が開口した形状で形成され、さらに、底板の両側に設けられた切欠よりも底板の内側に設けられているので、机上棚を机に設置した際、脚の外側の底板下部にはスペースが生じる。また、脚の開口した内側においてもスペースが生じる。これら2つに仕切られたスペースは、机上棚下部に、例えば、本や雑誌又はメモ用紙などの紙類や、鉛筆、ボールペン、万年筆などの筆記具の収納スペースとして利用することができる。また、このように脚が、底板の内側に設けられていることにより、机上棚が机に設置された場合に、机の天板と脚と底板との大きさの連続性がなくなるので、取り付ける机のサイズと、机上棚のサイズが異なっても、デザイン上の違和感なく取り付けることが可能となる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、前記脚は、奥側に設けられる奥片と、奥片の両側に設けられる両側片とからなり、前記奥片と前記両側片とにより、前面が開口したコの字状に形成されてなることを特徴とする。
以上の態様では、脚が、底板にコの字状に設けられ、このコの字状を形成する両側片は、底板の両側部に設けられた切欠より内側に設けられている。このように、脚がコの字形状を成すことで、コの字の内側は方形に形成されるので、一般的に方形に形成された書籍や雑誌などの紙類の収納には便利である。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記脚は、机の天板に固定するための取付具を備えることを特徴とする。
以上の態様では、机上棚は、取付具により、机の側方に対して容易に着脱することが可能である。また、例えば、机を児童用の学習机として使用する場合、児童の成長に合わせ、机上棚が不要となる場合でも、これを取り外して使用することで通常のデスクとして使用することも可能である。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記横板は、方形でなり、中央に開口を備えたことを特徴とする。
以上の態様では、横板の中央に大きく開口を設けたことで、机上棚全体として軽量感を醸し出し、大きさを感じさせないようにするデザイン上の効果を奏する。また、例えば、机上棚にプリンタ等の電子機器を搭載した場合に、当該電子機器のスイッチやボタンなどを横板を挟んでも操作可能なようにする機能上の効果も奏する。
【0015】
請求項5の発明は、脚と天板とからなる机であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載の机上棚を、前記天板の側方に設けたことを特徴とする。
以上の態様では、机上棚が、机の向かい側である奥行き方向に設置されるのではなく、側方端部に設置される。したがって、机の奥行き方向の作業スペースが一切制限されることなく、作業スペースを十分に広く確保することができる。また、机を児童用の学習机として使用する場合、児童の視界に入る向かい側に棚を設置することがないので、児童の集中力を阻害する要因がなく、集中力を維持させることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
以上のような本発明によれば、天板の奥行き方向の作業スペースを確実に確保しつつ、児童の集中力を保持するのに好適で、さらに天板の大きさに関わらず設置可能な机上棚及び机上棚を備えた机を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る机上棚を机に設置した状態を示す全体構成斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る机上棚の平面図(a)、正面図(b)及び底板の平面図(c)。
【図3】本発明の実施の形態に係る机上棚を机に対する設置構造を示す分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という。)について、図面を参照しながら説明する。なお、図面においては、一部分を省略して示す場合がある。
【0019】
[1.本実施形態]
[1−1.構成]
本実施形態の机上棚1は、図1に示すように、学習机や事務机などの天板の側方に、着脱自在に設置されるものである。机上棚1は、方形の底板2と、底板2の両側部に底板2に対して直立に設けられる横板3と、底板2の奥側に横板3と同じく直立に設けられる奥板5と、底板2を高床に持ち上げて支持する脚6と、を備える。
【0020】
図2(a)に示す机上棚1の平面図と、同図(c)に示す底板2の平面図に表れるように、底板2は、両側かつ図中上端部分に、切欠21を有する。この切欠21a,21bは、机上棚1の最奥方向に設けられるものであり、机上棚1に搭載する電子機器、例えば、デスクライト、携帯電話などのモバイル端末の充電器又はパソコンのAC電源などの配線を通して使用するものである。
【0021】
横板3は、底板2の両側に横板3a,3bとして、底板2に対して直立して設けられている。横板3は、机上棚1の両側において、机上棚1に搭載される物品を横方向から保持する機能を有し、例えば、本や雑誌が登載されるのであれば、これらが横倒しにならないように、ブックエンドの役割を果たす。
【0022】
本実施形態において、横板3が、中央に大きく開口を有するのは、全体として軽量感を醸し出し、大きさを感じさせないようにするデザイン上の意義を有するとともに、例えば、机上棚1にプリンタ等の電子機器を搭載した場合に、当該電子機器のスイッチやボタンなどを、横板3を挟んでも操作可能なようにする機能上の意義を有する。
【0023】
なお、横板3は上述のようなブックエンドとしての機能が発揮されれば、突端がR状を成すように加工されていても、斜辺を形成し、全体として三角形を成すように構成しても構わない。
【0024】
また、本実施形態では、横板3の中間に、横板3と同様の方向で、中板4が設けられている。この中板4は、図3に示すように、後述する奥板5側からネジ止めされており、着脱自在に構成される。すなわち、机上棚1上に、パソコン、電話機やFAXなどの電子機器を搭載して用いる場合、中板4を取り付けた状態では奥板3上の搭載面に十分なスペースを確保することができないため、そのような場合には、中板4を取り外して机上棚1を用いる。
【0025】
奥板5は、机上棚1の背面を形成する部分であり、底板2の奥側において底板2に対して直立して設けられている。奥板5は、底板2と2枚の横板3の3枚の板と接続され、下端部を底板2に、両サイドを横板3によって固定されている。また、以上の底板2、両側の横板3、奥側の奥板5とが組み合わされることで、底板2の左右最奥に設けられた切欠21は、その切欠21の側部と奥側が閉じられ、切欠21が配線孔として形成される。
【0026】
脚6は、図1及び図2(a),(b)に示すように、底板2にL字形の固定具である脚取付具A1により固定され、机上棚1の底板2を高床に形成するものである。脚6は、両側片61a,61bと、奥片62とがコの字状に形成されてなる。この奥片62が脚取付具A1により底板2に固定されると共に、両側片61a,61bは奥片62と固定されている。脚6において、両側片61a及び61bは、底板2の両側一杯に設けられておらず、底板2の両側から各々底板の幅の6分の1程度スペースを空けて立設している。
【0027】
ここで、本実施形態で示す底板2に対する両側片61a及び61bの位置は一例に過ぎず、本発明の作用効果を実現するためには、脚6が、少なくとも底板2の両側に設けた切欠21a,21bよりも内側に設けてあればよい。
【0028】
すなわち、両側片61a及び61bをどの程度内側に設けるか、すなわち、両側片61a及び61bとの間隔をいかに設定するかは、両側片61aと61bとによって形成される左右間のスペースを如何に利用するかによって、変わってくるものであり、適宜設計的に変更可能な事項である。例えば、両側片61a及び61bに、筆記具を収納する程度のスペースがあれば良いと考えるならば、両側片61a及び61bを切欠21a,1bより相当程度内側に立設して良いし、教科書、雑誌やA4サイズ程度の用紙を収納する程度のスペースが必要であると考えるならば、両側片61a及び61bを切欠21a,1bの内側端に合わせて立設するのが望ましい。
【0029】
続いて、机上棚1の机への取付構造について、図1及び図3を参照して説明する。図1に示すように、机上棚1は、机Tの側方に設置されることを前提とする。一般的な机上棚は、机の利用者との向かい側、すなわち机の幅方向端部ではなく、奥行方向の端部に設置されるが、本実施形態では、幅方向端部に設けた点に特徴を有する。
【0030】
図3に示すように、机上棚1は、机Tの側方端において、机上棚1の脚6における奥片62と、机Tの天板T1とを取付具A2によって固定して取り付けを行う。この取付具A2は、一方の端部を、奥片62にビス止めにより固定し、他方の端部は、L字状の部材の平面部分と、本体部とで、天板T1を挟み込むことにより固定するものである。また、このL字状部材の挟み込み量は、本体部上部のビスを締め込むことにより調整可能になっている。なお、この取付具A2自体は、公知の部材であって、脚6と天板とを固定する部材であれば、他の公知の取付具を適宜変更して用いることができる。
【0031】
[1−2.作用効果]
以上のような構成からなる本実施形態の机上棚1は、次のように作用する。
[配置位置による作用効果]
本実施形態の机上棚1は、机Tの向かい側である奥行き方向に設置されるのではなく、側方端部に設置される。したがって、机Tの奥行き方向の作業スペースが一切制限されることなく、作業スペースを十分に広く確保することができる。また、机Tを児童用の学習机として使用する場合、児童の視界に入る向かい側に棚を設置することがないので、児童の集中力を阻害する要因がなく、集中力を維持させることが可能となる。
【0032】
[着脱自在に構成される効果]
本実施形態の机上棚1は、また、取付具A2により、ビス止めだけで机Tの側方端に対して容易に着脱することが可能である。また、上記同様、机Tを児童用の学習机として使用する場合、児童の成長に合わせ、机上棚1が不要となる場合でも、これを取り外して使用することで通常のデスクとして使用することも可能である。
【0033】
さらに、取付具A2は、机上棚1の脚6に固定され、L字状の締め具により机Tの天板T1に固定する構成となっており、また、その取付具A2の設置間隔も、底板より小幅の脚6に取り付けられているため、机の形状やサイズに関わらず、机上棚1の取り付けが可能となる。
【0034】
[切欠−配線孔が設けられたことによる作用効果]
本実施形態の机上棚1では、底板2に切欠21が設けられ、この切欠21は、底板2、横板3及び奥板5を組み合わせることにより、これらの間に形成される配線孔となる。これにより、例えば、机上棚1に、電話やFAX、携帯電話の充電器やパソコンなどの電子機器を搭載した場合に、この切欠21から配線を送り出すことで、机上棚1の前面や側面又は背面などから、配線を排出する必要がなく、電子機器の配線をすっきりと配置することが可能となる。
【0035】
[脚が底板内側に形成されることによる作用効果]
(空間利用の作用効果)
本実施形態の机上棚1では、脚6が、底板2にコの字状に設けられ、このコの字状を形成する両側片61a及び61bは、底板2の両側一杯に設けておらず、両側から各々底板の幅の6分の1程度スペースを空けて立設している。そのため、机上棚1を机Tに設置した際、両側片61a及び61bの外側の底板2下部にはスペースが生じる。また、両側片61a及び61bの間にも、脚6のコの字状によって形成されるスペースが生じる。
【0036】
これら2つに仕切られたスペースは、机上棚1下部に、例えば、本や雑誌又はメモ用紙などの紙類や、鉛筆、ボールペン、万年筆などの筆記具の収納スペースとして利用することができる。例えば、底板2の範囲一杯にコの字形状の脚が設けられていた場合、脚により形成される底板2下部のスペースは、一つとなる。したがって、紙類や筆記具類など、種類が異なり、大きさが異なる複数種類の物品を収納するのには適さない。本実施形態では、脚6のコの字を形成する両側片61a,61bを、底板2より内側に形成することで、底板2下部のスペースを実質的に複数に分割して設けた効果が得られる。また、このように、脚6がコの字形状を成すことで、コの字の内側は方形に形成されるので、一般的に方形に形成された書籍や雑誌などの紙類の収納には便利である。
【0037】
このように、本実施形態の机上棚1では、底板2に切欠21を設け、さらにこれとともに、脚6を底板2の内側に形成することで、机上棚1に搭載する物品の配線の整理が可能となるとともに、底板2下部のスペースを複数に分割して、収納スペースを複数設けることができるようになる。
【0038】
(机のサイズに関わらず机上棚をマッチングさせることのできる作用効果)
上述のように、本実施形態の机上棚1では、脚6が、底板2にコの字状に設けられ、このコの字状を形成する両側片61a及び61bは、底板2の両側一杯に設けておらず、両側から各々底板の幅の6分の1程度スペースを空けて立設している。このような構成によれば、本実施形態の机上棚1は、取り付ける机のサイズに関わらず、棚の取り付けを行うことができる。
【0039】
言い換えれば、机のサイズが大きい場合であっても、小さい場合でもあっても、違和感を与えない。例えば、机のサイズが小さく、この机の取り付け位置の幅よりも、机上棚1の幅方向の長さが大きい場合で、脚がこの幅と同程度に形成されている場合、机から脚がはみ出ることとなり、机に直接的に取り付けることができなかったり、取り付けることで違和感が生じる。一方で、机のサイズが大きく、机上棚が小さい場合、机と机上棚のサイズの不一致感が目立ち、デザイン上好ましくない。
【0040】
この点、本実施形態の机上棚1では、脚6が、底板2の幅よりも小さく形成されているので、机のサイズが小さく、底板2の幅が、机の天板の幅よりも大きくなってしまう場合であっても、脚6の幅さえ机のサイズに合っていれば、机上棚1の取り付けが可能となる。
【0041】
また、底板2の幅が、机の天板の幅を上回るものであっても、脚6において幅が狭まることで天板と机上棚1の連続性がなくなり、アクセントとなる。これにより、脚6と底板2の幅が同一の場合のように連続性があると、机と机上棚1の大きさの相違が、一見して判明するため、視覚的な違和感を与えるが、上述のように、脚6の幅によって天板と机上棚1の大きさの連続性がなくなるため、机と机上棚1の大きさの相違が際だたなくなり、デザイン上の違和感が緩和される。逆に、机が小さく、机上棚1の幅が大きい場合であっても、脚6の幅が小さく形成され、アクセントとなることで、机上棚1の大きさが際だつようなことがない。このように、本実施形態の机上棚1は、複数サイズの机に対しても、違和感なく、使用することが可能である。
【0042】
[2.他の実施形態]
本発明は、本実施形態に示される態様に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も包含する。本実施形態における机上棚1を構成する底板2、横板3、中板4及び奥板5の高さや幅などの寸法や、脚6の高さや幅、大きさは、一例を示すものであって、上述した作用効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0043】
また、本実施形態において、底板2に設けた切欠21の形状は、一部をR状にカットした方形としているが、本発明では、机上棚に搭載した配線の排出が可能な形状であれば、円形であったり、三角形をはじめとする多角形で形成しても構わない。
【0044】
本実施形態においても言及したが、本実施形態では、横板3を全体に方形にし、中央に大きく開口を設けたが、本発明では横板3は、このような形状に限られず、底板2及び奥板5と接しない側を、例えば円弧状に形成したり、中央の開口を設けない構成とすることも可能である。
【0045】
また、本実施形態において、奥板5は、全体を長方形で、特に形状上の特徴を持たせていない構成となっているが、この奥板5の中央に開口を設けて構成してもよい。すなわち、横板や奥板の構成については、デザイン上の要請等に応じて、適宜決定して構わない。
【0046】
本実施形態において、脚6は、両側片61a,61bと奥片62とにより、コの字状に形成したが、本発明はこのような態様に限られず、例えば、全体を半円弧状に形成したり、他の多角形上によって形成することも可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…机上棚
2…底板
21,21a,21b…切欠
3,3a,3b…横板
4…中板
5…奥板
6…脚
61a,61b…両側片
62…奥片
A1…脚取付具
A2…取付具
T…机
T1…天板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
机の天板の側方に着脱自在に設置される机上棚であって、
底板と、前記底板の両側に当該底板に対して直立に設けられる横板と、前記底板の奥側に直立に設けられ、かつ横板の端部と接続される奥板と、前記底板を高床にする脚と、を備え、
前記底板の両側には、切欠が設けられ、
前記脚は、少なくとも前記奥板と反対側の前面が開口した形状に形成されるとともに、前記底板の両側に設けられた前記切欠よりも前記底板の内側に設けられたことを特徴とする机上棚。
【請求項2】
前記脚は、奥側に設けられる奥片と、奥片の両側に設けられる両側片とからなり、
前記奥片と前記両側片とにより、前面が開口したコの字状に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の机上棚。
【請求項3】
前記脚は、机の天板に固定するための取付具を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の机上棚。
【請求項4】
前記横板は、方形でなり、中央に開口を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の机上棚。
【請求項5】
脚と天板とからなる机であって、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の机上棚を、前記天板の側方に設けたことを特徴とする机。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2013−22162(P2013−22162A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158295(P2011−158295)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】