説明

杜仲木の種子の発芽と苗木の各種定植と杜仲葉の活用

【課題】 栽培杜仲木種子の発芽率の低いことと、杜仲の苗木の各種定植と成長が不安定であることから、国内産の杜仲葉の活用が需要を満たしていない。結果外国産に頼るところが多い。この現状を解消するために杜仲木の天然濃縮抽出液を提供する。
杜仲木の天然濃縮抽出液に一週間浸けた種子を提供する。
杜仲木の天然濃縮抽出液に一時間浸けた杜仲の苗木を提供する。
杜仲木の天然濃縮抽出液に一時間浸けた苗木より発芽した杜仲葉を提供する。
【解決手段】 天然の湧水に杜仲木の根、皮、枝を束ねて入れて、時間をかけ繰り返し煮出し杜仲木の天然濃縮抽出液を造る。
栽培種子は一粒ずつ創を入れ天然濃縮抽出液に一週間浸けてから用意した畝に蒔く。
発芽した苗木の根を天然濃縮抽出液に一時間浸けてから定植すると成長が安定し順調に育つ苗木となる。
発芽した幼木からは、新芽が出、定植後の苗木は春から秋まで繰り返し杜仲葉の収穫が順調に出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栽培杜仲木種子の発芽率の向上と、杜仲の苗木の各種定植の安定と成長、 及び杜仲葉の食用や加工食品としての活用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
杜仲木の種子を従来の方法で土に蒔くと、発芽率が約20%と悪く、苗木の定植と安 定した成長が難しい状態で、特に杜仲葉の収穫量が需要に応ずることが出来ず、外国産 に頼るところが多い現状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)杜仲木の種子の発芽率を上げるために広大な畑が必要であった。
(ロ)広い畑に蒔くために、大量の杜仲木の種子が必要であった。
(ハ)広大な畑に大量の種子を蒔くには、大勢の人手と日数と費用が嵩んだ。
(ニ)杜仲木の種子は、秋の収穫から翌年の春蒔きまでの期間、ほぼ乾燥状態の保存で 、放置同然の状態であった。
(ホ)杜仲木の種子の発芽率が悪いために、苗木と杜仲の葉の市場への提供が充分に至 らなかった。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
漢方植物である杜仲木は雌雄別株であり苗木を定植してから約13年を費やし種子がつきました。その種子を畝に蒔いても、発芽率が悪く(20%位)、文献もなかなか見つけることが出来ず試行錯誤の結果、栽培種子の発芽率を向上させるため、杜仲木の根、皮、枝を天然湧水に入れ時間をかけて繰り返し煮出して、杜仲木の天然濃縮抽出液を造る。以上を特徴とする杜仲木の天然濃縮抽出液である。
秋収穫した種子は、翼果の子房の先端凹みに近いところに一粒ずつ創をつける。創をつけた種子は杜仲木の天然濃縮抽出液に一週間浸けて、種子の中まで天然濃縮抽出液を浸透させてから、用意した畝に蒔くことを特徴とした杜仲木の種子である。
発芽して畝で一年成長した杜仲木の幼木を掘り起し、杜仲木の天然濃縮抽出液に根の部分を一時間浸けてから各種の定植をする。こうしたことから害虫や地球温暖化による様々な成育を妨げる要因から守られ安定した成長が望める。以上を特徴した杜仲木の苗木である。
発芽した幼木から既に柔らかい新芽が出ます。新芽は家庭用の食材に最適で、欠いても次から次ぎえと新芽が伸びてきます。又枝を欠いても若木が伸びてそこから葉をつけます。定植後の苗木は、春から秋まで杜仲葉の収穫が繰り返しできるので、食用として、家庭料理、レストラン、薬膳料理、加工食品等活用範囲が広く市場に提供できる。以上を特徴とする杜仲葉である。
【発明の効果】
【0005】
杜仲の翼果の硬い種子の中まで水分を浸透させることができ、この種子を蒔くことによって発芽率80%〜90%迄向上させることができ、それに一年目に発芽しない種子も二年目には殆ど発芽する。従って大量の種子や広大な畑や大勢の人手や日数も短縮でき、費用も抑えることができる。
定植した杜仲の苗木は1年目から杜仲葉の収穫が出来、柔らかく、家庭料理には最適である。2年目からの杜仲葉は、食用として又加工食品用として、年間市場に5回程提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)秋、杜仲木種子の収穫をしてから、種子は、秋蒔きと春蒔きと二分する。二分 するのは、地球の温暖化と急激な気候変動に対しての対策である。春蒔きの杜 仲木種子は木綿の袋に入れて乾燥を防ぎ、一冬低温保存する。
(ロ)秋蒔きの畝を作る。杜仲木種子を蒔く畝を20cm程掘り下げて、中に落ち葉 を入れその上に腐葉土をのせ土を被せ、秋収穫の種子を蒔いて上に又腐葉土を 乗せる。種子の乾燥を防ぎ、冬の厳しい風雪により種子が飛んだり、流された りしないため、畝の上に杉の落葉をかぶせて一冬おき発芽率の安全と向上を図 る。春発芽するので、杉の落ち葉は取り除く。
(ハ)秋に春蒔き用の畝を作っておく。畝を20cm程掘り下げて、落ち葉を入れそ の上に腐葉土を乗せて土を被せて一冬おく。
(二)杜仲木の発芽率の向上と発芽した苗木の各種定植の安定と向上又杜仲葉の市場 への各種需要を満たすために、杜仲木の根、皮、枝を天然湧水に入れ時間をか けて繰り返し煮出し、杜仲木の天然濃縮抽出液を作る。
(ホ)春蒔きの種子を一粒ずつ翼果の子房の先端凹みに近いところに創をつけて用意 した杜仲木天然濃縮抽出液に一週間浸ける。子房の種子の中まで杜仲木の天然 濃縮抽出液が浸透して発芽し易くなる。
(ヘ)一週間、杜仲木天然濃縮抽出液に浸けた種子を取り出して、種子を秋用意して 寝かせて置いた畝に蒔き土を被せて水をたっぷり与える。
(ト)種子は20日から1ヶ月で発芽する。発芽から1ヶ月位で、約10cmから1 5cm位の苗木に成長する。苗木の周りに鶏糞と腐葉土を追肥して、一年おく 。
(チ)発芽して一年した苗木の定植用の畝を作る。畝を20cm程掘り下げ鶏糞と腐 葉土を入れて土を被せる。
(リ)定植する杜仲の苗木は掘り起し、根の部分を杜仲木天然濃縮抽出液に一時間浸 けてから、用意した畝に定植する。
(ヌ)定植した苗木にたっぷり水をあたえる。こうしたことから苗木の成長の安定と 促進を図ることができ、害虫、天候不順等による様々な生育を妨げる要因から まもられ安定した成長が望め、杜仲の葉を茂らせることが出来る。
(ル)一年目の発芽した苗木から既に柔らかい杜仲葉が出ます、柔らかい杜仲葉は家 庭料理に最適であり、欠いても欠いても次から次えと新葉がでます。
(ヲ)苗木の定植後は、春から秋まで、杜仲葉の収穫ができ、枝を欠いても、そこか ら若木が伸びて葉をつける。年間5回は杜仲葉の収穫ができるので、食用とし て家庭料理、レストラン、薬膳料理、加工食品用と活用範囲が広く、市場に提 供出来る。
発明は以上の構成よりなっている。
杜仲木の根は特に強靭で網のように張り巡らし、成長が早いことから、苗木の植林により土砂崩れ、崖崩れ等、国土の荒廃防止に役立ち、落ち葉により豊富なミネラルが、土壌、河川、海に流れ込むことによって、産業や特に漁場や漁業の安定に貢献することができる。地球温暖化、森林の荒廃、海の生態系の変化等、自然環境に対応できるものと考えます。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
漢方植物である杜仲木は雌雄別株であり苗木を定植してから約13年を費やし種子がつきました。その種子を蒔いても、発芽率が悪く(20%位)、文献もなかなか見つけることが出来ず試行錯誤の結果、栽培種子の発芽率を向上させるため、杜仲木の根、皮、枝を天然湧水に入れ時間をかけて繰り返し煮出して、杜仲木の天然濃縮抽出液を造る。以上を特徴とする杜仲木の天然濃縮抽出液である。
【請求項2】
秋収穫した種子は、翼果の子房の先端凹みに近いところに一粒ずつ創をつける。創をつけた種子は杜仲木の天然濃縮抽出液に一週間浸けて、種子の中まで天然濃縮抽出液を浸透させてから、用意した畝に蒔くことを特徴とした杜仲木の種子である。
(イ)秋蒔きの場合の畝は、20cm位掘り下げ、落ち葉を入れたその上に腐葉土を被せ て土をかけた上に収穫した種子を蒔く。種子を蒔いた上に腐葉土を被せて、その畝に 杉の落ち葉を乗せて種子の乾燥を防ぎ冬の厳しい風雪に種子が飛んだり流されたりし ないようにして、発芽率の安定と向上を図る。
(ロ)春蒔きの場合、秋収穫した種子は、木綿の布袋に入れ乾燥を防ぎ低温保存する。
(ハ)春蒔き用の畝は、秋のうちに畝を作る。畝は20cm位掘り下げ、落ち葉を入れそ の上に腐葉土を乗せて土を被せて一冬寝かせる。
【請求項3】
発芽して畝で一年成長した杜仲木の幼木を掘り起し、杜仲木の天然濃縮抽出液に根の部分を一時間浸けてから各種の定植をする。こうしたことから害虫や地球温暖化による様々な成育を妨げる要因から守られ安定した成長が望める。苗木の植林の場合は、根が強靭に張りめぐらすことから、崖崩れ等国土の荒廃防止に役立つことを特徴とした杜仲木の苗木である。
【請求項4】
発芽した幼木から既に柔らかい新芽が出ます。新芽は家庭用の食材に最適で、欠いても欠いても次から次へと新芽が伸びてきます。又枝を欠いても若木が伸びてそこから葉をつけます。定植後の苗木は春から秋まで杜仲葉の収穫が繰り返しできるので、食用として、家庭料理、レストラン、薬膳料理、加工食品等活用範囲が広く市場に提供できる。杜仲葉の落ち葉はミネラルを豊富に含むことから、このミネラルが土地、河川、海に流れ込むことにより産業や特に漁場や漁業の安定に貢献することを特徴とした杜仲葉である。

【公開番号】特開2011−234704(P2011−234704A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117793(P2010−117793)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(510142911)
【Fターム(参考)】