説明

植木鉢の支柱構造体

【課題】 折り畳んだ時のかさ容量が低減されると共に、展開状態において全体スペースを活用できると共に、ボリューム感の大きい植木鉢の支柱構造体を提供する。
【解決手段】 植木鉢の支柱構造体10を構成する外支柱13a〜13d及び内支柱14の先端位置に先端第1接続ピース21a、21b、先端第2接続ピース23a、23b及び先端第3接続ピース25が固定され、これらは先端第1連結棒31a〜31d及び先端第2連結棒33a、33bによって回動自在に連結されている。同様に外支柱13a〜13d及び内支柱14の後端側の位置に、後端第1接続ピース22a、22b、後端第2接続ピース24a、24b及び後端第3接続ピース26が固定され、これらは後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bによって回動自在に連結されている。従って、対向する外支柱13a〜13d同士を逆方向に移動させると全体が棒状に折り畳まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は植木鉢の支柱構造体に関し、特に、小学生の教材に用いられる植木鉢の支柱構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小学校の教材に用いられる従来の植木鉢の支柱構造体においては、展開が容易で且つ展開状態が安定すると共に、折り畳んだときのかさ容量が低減されたものがある(例えば、特許文献1)。このような植木鉢の支柱構造体について、以下に説明する。
【0003】
図13は特許文献1で開示された植木鉢の支柱構造の展開状態の概略形状を示した斜視図であり、図14は図13で示した展開状態から完全に折り畳んだ状態を示した斜視図である。
【0004】
これらの図を参照して、植木鉢の支柱構造81は、互いがほぼ平行となるように配置された4本の支柱83a〜83dを備えている。支柱83a〜83dの各々には、その先端位置に第1接続ピース86a〜86dが取り付けられ、又、その中間位置に第2接続ピース89a〜89dが取り付けられ、更に、その後端側の位置に第3接続ピース92a〜92dが取り付けられている。
【0005】
更に、隣接する支柱83a〜83dの各々を、第1接続ピース86a〜86dの各々を介して連結する棒状の第1連結棒85a〜85dと、第2接続ピース89a〜89dを介して連結する棒状の第2連結棒88a〜88dと、第3接続ピース92a〜92dを介して連結する棒状の第3連結棒91a〜91dとを備えている。尚、第1連結棒85a〜85dの各々は、第1接続ピース86a〜86dの各々に回動自在に接続されており、第2連結棒88a〜88d及び第3連結棒91a〜91dの各々も同様に第2接続ピース89a〜89d及び第3接続ピース92a〜92dの各々に回動自在に接続されている。
【0006】
そして、図13で示す展開状態から、対向する支柱83a、83cに対してはその軸方向において図における上方に移動させるように力を加え、対向する支柱83b、83dに対してはその軸方向において図における下方に移動させるように力を加える。上述したように、第1連結棒85a〜85d、第2連結棒88a〜88d及び第3連結棒91a〜91dは回動自在に構成されている。従って、支柱83a〜83dは互いに接するように接近する。すると、図14で示すような完全に折り畳んだ状態となる。
この時、第1連結棒85a〜85d、第2連結棒88a〜88d及び第3連結棒91a〜91dは、支柱83a〜83dに沿うように位置する。従って、植木鉢の支柱構造81の折り畳んだ状態のかさ容量は低減され、この状態での保管や移送時における占有容積が極めて小さくなり、効率的な折り畳み状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−61480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような従来の植木鉢の支柱構造体では、その展開状態において中央部分に位置する構成部材が無いため、その部分を十分有効に使えず、又ボリューム感の小さなものとなっていた。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、折り畳んだ時のかさ容量が低減されると共に、展開状態において全体スペースを活用できると共に、ボリューム感の大きい植木鉢の支柱構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、植木鉢の上方に延びる支柱構造体であって、各々の軸方向に対して直角方向の断面の位置がほぼ正方形の四隅に位置し、且つ各々の軸方向が互いにほぼ平行となるように配置された4本の外支柱と、外支柱の各々にほぼ平行となると共に、それらの中央に配置された内支柱と、外支柱の各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面と外支柱の各々との交点の位置において、内支柱を介して対向する一方の一対の外支柱の各々に固定された第1接続ピースと、交点の位置において、内支柱を介して対向する他方の一対の外支柱の各々に固定された第2接続ピースと、内支柱に固定された第3接続ピースと、第1接続ピースの各々及び第2接続ピースの各々の両端部に対して回動自在に接続され、隣接する外支柱の各々を相互に連結する第1連結棒と、第2接続ピースの各々の他方端部及び第3接続ピースの両端部に対して回動自在に接続され、他方の一対の外支柱の各々と内支柱とを相互に連結する第2連結棒とを備えたものである。
【0011】
このように構成すると、隣接する外支柱同士をそれらの軸方向において互いに反対方向に力を加えると、それらは接近しながら内支柱に向かって軸方向に相対的に移動する。又、開状態においては、中央部分に内支柱及び第2連結棒が位置する。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第2連結棒の各々は、第3接続ピースに向かって斜め上方に延びるものである。
【0013】
このように構成すると、第2連結棒が第2接続ピースを中心として下方へ回転しない。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明の構成において、第1接続ピースは、一方の一対の外支柱の各々の上方の先端に位置する先端第1接続ピースと、一方の一対の外支柱の各々の後端側に位置する後端第1接続ピースとからなり、第2接続ピースは、他方の一対の外支柱の各々の上方の先端に位置する先端第2接続ピースと、他方の一対の外支柱の各々の後端側に位置する後端第2接続ピースとからなり、第3接続ピースは、内支柱の上方の先端に位置する先端第3接続ピースと、内支柱の後端側に位置する後端第3接続ピースとからなり、第1連結棒は、先端第1接続ピースの各々及び先端第2接続ピースの各々に対して接続される先端第1連結棒と、後端第1接続ピースの各々及び後端第2接続ピースの各々に対して接続される後端第1連結棒とからなり、第2連結棒は、先端第2接続ピースの各々と先端第3接続ピースとに対して接続される先端第2連結棒と、後端第2接続ピースの各々と後端第3接続ピースとに対して接続される後端第2連結棒とからなり、第1接続ピースとほぼ同一形状に形成されると共に、外支柱の各々の中間であって、外支柱の各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面と外支柱の各々との交点の位置において、外支柱の各々に固定される中間接続ピースと、中間接続ピースの各々の両端部に対して回動自在に接続され、隣接する外支柱の各々を相互に連結する中間連結棒とを更に備えるものである。
【0015】
このように構成すると、使用時に外支柱の各々は3ヶ所で相互に連結され、内支柱は2ヶ所で連結される。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、第1接続ピースは、一方の一対の外支柱の各々に固定するための第1固定手段と、第1固定手段に一体的に接続され、他方の一対の外支柱の各々側に延びる一対の棒形状の第1支持体と、第1支持体の各々の端部に取り付けられた一対の第1突起体とからなり、第2接続ピースは、他方の一対の外支柱の各々に固定するための第2固定手段と、第2固定手段に一体的に接続され、一方の一対の外支柱の各々側に延びる一対の棒形状の第2支持体と、第2固定手段に一体的に接続され、内支柱に向かって延びる棒形状の中央支持体と、第2支持体の各々の端部に取り付けられた一対の第2突起体と、中央支持体の内支柱側の端部に接続された第2リング体とからなり、第3接続ピースは、内支柱に固定するための第3固定手段と、第3固定手段に一体的に接続され、他方の一対の外支柱の各々に向かって延びる一対の棒形状の第3支持体と、第3支持体の各々の端部に接続された一対の第3リング体とからなり、第1連結棒は、棒形状を有する第1棒状体と、第1棒状体の両端に接続され、第1突起体及び第2突起体の各々に脱着自在に嵌合し、第1突起体及び第2突起体の各々の軸方向を中心として回動自在となる第1リング体とからなり、第2連結棒は、棒形状を有する第2棒状体と、第2棒状体の両端に接続され、第2リング体及び第3リング体の各々に脱着自在に嵌合し、その軸方向を中心として回動自在となる一対の中央突起体とからなるものである。
【0017】
このように構成すると、各接続ピースに対して各連結棒が脱着自在に取り付けられる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、第3接続ピースは、第1接続ピース及び第2接続ピースより上方の位置に配置され、第1連結棒は、一方の外支柱が他方の外支柱に対して相対的に上方へのみ移動できるように第1接続ピース及び第2接続ピースの各々に係合するものである。
【0019】
このように構成すると、不使用時において第1連結部材と第2連結部材とが沿うように位置すると共に、一方の外支柱は内支柱と同一軸方向に移動する。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、後端第2連結棒は、内支柱の外縁と他方の外支柱の各々の外縁とで形成される一対の平行面で形成される空間に対して、その一方が第1接続ピースの一方側に位置すると共に、その他方が第1接続ピースの他方側に位置するものである。
【0021】
このように構成すると、回動する第3連結棒が外支柱及び内支柱に接触する虞が無くなる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、外支柱の各々が互いに内支柱に向かって接近し、且つそれらの上を第1連結棒及び第2連結棒の各々が沿った状態に折り畳むことが可能となる。これによって不使用時に閉める容積がコンパクトになり、保管、移送等を効率的に行うことができる。又、開状態においては、中央部分に内支柱及び第2連結棒が位置するため、中央部分も有効活用できると共に、ボリューム感が向上する。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、第2連結棒が第2接続ピースを中心として下方へ回転しないため、内支柱が不用意に落下する虞が無い。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、使用時に外支柱の各々は3ヶ所で相互に連結され、内支柱は2ヶ所で連結されるため、安定した使用状態が確保されると共に、不使用時の折り畳みの際の形状変化を阻害することは無い。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、各接続ピースに対して各連結棒が脱着自在に取り付けられるため、まず接続ピースを外支柱又は内支柱に取り付けた後、各連結棒を取り付ければ良い。そのため支柱構造の全体の組立てが容易となる。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、不使用時において第1連結部材と第2連結部材とが沿うように位置すると共に、一方の外支柱は内支柱と同一軸方向に移動するため、第1連結部材及び第2連結部材と一方の外支柱及び内支柱とが常にまとまって位置するので、不使用時に占める全体容積が確実に小さくなる。
【0027】
請求項6記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、回動する第3連結棒が外支柱及び内支柱に接触する虞が無くなるため、スムーズな折り畳み作業が可能となり、不使用時の全体容積をより小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の第1の実施の形態による植木鉢の支柱構造体の展開状態の概略形状を示した斜視図である。
【図2】図1で示したA部分の拡大図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインから見た拡大図である。
【図4】図1で示したB部分の拡大図である。
【図5】図1で示したC部分の拡大図である。
【図6】図1で示したD部分の拡大図であって、図2に関連する図である。
【図7】図1で示したE部分の拡大図であって、図6に関連する図である。
【図8】図1で示したF部分の拡大図であって、図4に関連する図である。
【図9】図1で示したG部分の拡大図であって、図5に関連する図である。
【図10】図1で示したX−Xラインの拡大断面図であって、各構成部材を模式的に示した図である。
【図11】図1で示した展開状態から折り畳む途中の状態を示した斜視図である。
【図12】図11で示した展開途中から完全に折り畳んだ状態を示した斜視図である。
【図13】従来の植木鉢の支柱構造の展開状態の概略形状を示した斜視図である。
【図14】図13で示した展開状態から完全に折り畳んだ状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1はこの発明の第1の実施の形態による植木鉢の支柱構造体の展開状態の概略形状を示した斜視図である。
【0030】
図を参照して、図示しない植木鉢の上方に延びる植木鉢の支柱構造体10を構成する4本の外支柱13a〜13dは、展開状態において各々の軸方向に対して直角方向の断面の位置がほぼ正方形の四隅に位置し、且つこれらの軸方向がほぼ平行となるように配置されている。更に、外支柱13a〜13dの各々にほぼ平行となると共に、それらの中央に内支柱14が配置されている。
【0031】
又、外支柱13a〜13dの各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面との交点であって、内支柱14を介して対向する一方の一対の外支柱13a、13cの上方の先端位置に、先端第1接続ピース21a、21bの各々が取り付けられている。更に、この平面との交点であって、内支柱14を介して対向する他方の一対の外支柱13b、13dの上方の先端位置に、先端第2接続ピース23a、23bの各々が取り付けられている。そして更に、この平面より上方側である内支柱14の上方の先端位置に、先端第3接続ピース25が取り付けられている。
【0032】
そして、先端第1接続ピース21a、21bの各々及び先端第2接続ピース23a、23bの各々の両端部に対して、先端第1連結棒31a〜31dの各々が回動自在に接続されている。即ち、先端第1連結棒31aは、隣接する外支柱13a、13dを先端第1接続ピース21a及び先端第2接続ピース23bを介して相互に連結している。又、先端第1連結棒31bは、隣接する外支柱13a、13bを先端第1接続ピース21a及び先端第2接続ピース23aを介して相互に連結している。同様に先端第1連結棒31c、31dの各々は、隣接する外支柱13b、13c並びに外支柱13c、13dを各々連結している。
【0033】
更に、先端第2接続ピース23a、23bの各々の他方端部及び先端第3接続ピース25の両端部に対して、先端第3接続ピース25に向かって斜め上方に延びるアーチ状に形成された先端第2連結棒33a、33bの各々が回動自在に接続されている。即ち、先端第2連結棒33aは、外支柱13b及び内支柱14を先端第2接続ピース23a及び先端第3接続ピース25を介して相互に連結している。又、先端第2連結棒33bは、外支柱13d及び内支柱14を先端第2接続ピース23b及び先端第3接続ピース25を介して相互に連結している。
【0034】
又、外支柱13a〜13dの各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面との交点であって、外支柱13a〜13dの後端側の位置には、上述した先端位置と同様に、後端第1接続ピース22a、22b及び後端第2接続ピース24a、24bの各々が取り付けられている。そして、この平面より上方側である内支柱14の後端側の位置に、後端第3接続ピース26が取り付けられている。
【0035】
更に、上述した先端位置と同様に、後端第1接続ピース22a、22bの各々及び後端第2接続ピース24a、24bの各々の両端部に対して、先端第1連結棒31a、31bと同一形状の後端第1連結棒32a〜32dの各々が回動自在に接続されている。更に、後端第2接続ピース24a、24bの各々の他方端部及び後端第3接続ピース26の両端部に対して、後端第2連結棒34a、34bの各々が回動自在に接続されている。
【0036】
又、外支柱13a〜13dの各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面との交点であって、外支柱13a〜13dの中間位置に、上述した先端接続ピース21aとほぼ同一形状の中間接続ピース28a〜28dの各々が取り付けられている。そして、中間接続ピース28a〜28dの各々の両端部に対して、上述した先端第1連結棒31aと同一形状の中間連結棒36a〜36dの各々が回動自在に接続されている。
【0037】
このように構成された植木鉢の支柱構造体10は、図で示す展開状態(開状態)において中央部分に内支柱14、先端第2連結棒33a、33b及び後端第2連結棒34a、34bが位置する。従って、中央部分も有効活用できると共に、使用時の外観印象、特にボリューム感が向上する。
【0038】
又、外支柱13a〜13dの各々は、先端第1接続ピース21a、21b、先端第2接続ピース23a、23b、中間接続ピース28a〜28d、後端第1接続ピース22a、22b及び後端第2接続ピース24a、24bを介して3ヶ所で相互に連結している。そして、内支柱14は先端第3接続ピース25及び後端第3接続ピース26を介して2ヶ所で外支柱13b、13dに連結している。従って、安定した展開状態(使用状態)が確保される。
【0039】
又、先端第2連結棒33a、33b及び後端第2連結棒34a、34bの各々は、先端第3接続ピース25又は後端第3接続ピース26に向かって斜め上方に延びるアーチ状に形成されている。従って、図で示す展開状態において、先端第2連結棒33a、33b及び後端第2連結棒34a、34bの各々は、各々が連結された先端第2接続ピース23a、23b及び後端第2接続ピース24a、24bの各々を中心として下方へ回転しない。又、外支柱13bと外支柱13dとの対向距離は、各接続ピースの構造から、図1の状態から更に拡がることはない。そのため、これらに連結された内支柱14が展開位置から不用意に降下する虞が無い。
【0040】
ここで、先端第1接続ピース21a及び先端第1連結棒31a、31bの具体的な形状について説明する。
【0041】
図2は図1で示したA部分の拡大図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインから見た拡大図である。
【0042】
図1及びこれらの図を参照して、先端第1接続ピース21aは、先端第1接続ピース21aを外支柱13aに固定するためにその先端に脱着自在に被せることができる第1固定手段たるキャップ41と、キャップ41の胴部に一体的に接続され、他方の一対の外支柱13b、13dの各々側に延びる一対の棒形状の第1支持体42a、42bと、第1支持体42a、42bの各々の端部に取り付けられた一対の第1突起体43a、43bとから主に構成されている。更に、第1支持体42a、42bの各々の外方端部には、第1支持体42a、42bの各々に沿って延びる第1係合体44a、44bを備えている。
【0043】
一方、先端第1連結棒31aは、棒形状を有する第1棒状体51aと、第1棒状体51aの両端に接続され、先端第1接続ピース21aの第1突起体43aに脱着自在に嵌合し、第1突起体43aの軸方向を中心として回動自在となる第1リング体52a(他方は図示せず)とから主に構成されている。更に、第1リング体52aに接続され、展開状態において第1係合体44aの下面に接するように形成された第2係合体45aを備えている。同様に先端第1連結棒31bも、第1棒状体51bと、第1棒状体51bの両端に接続される第1リング体52b(他方は図示せず)と、第1リング体52bに接続された第2係合体45bとから構成されている。
【0044】
尚、後述する植木鉢の支柱構造体10を折り畳む途中の状態における第1連結棒31a、31bの位置を二点鎖線で示しており、同じく後述する植木鉢の支柱構造体10を完全に折り畳んだ状態における第1連結棒31a、31bの位置を破線で示している。
【0045】
そして、第1係合体44a、44b及び第2係合体45a、45bによって、先端第1連結棒31a、31bは、先端第1接続ピース21aを中心として、展開状態の位置より上方への回転移動が阻止されている。即ち、外支柱13aは展開状態の位置から上方へのみ移動できる。従って、先端第1連結棒31a〜31dの各々は、先端第1接続ピース21a、21bの各々に対して、図2及び図3で二点鎖線又は破線で示した位置に対して、矢印の方向にのみ回転移動できることになる。
【0046】
次に、先端第2接続ピース23a、先端第1連結棒31b、31c及び先端第2連結棒33aの具体的な形状について説明する。
【0047】
図4は図1で示したB部分の拡大図である。
【0048】
図1及び図4を合わせて参照して、先端第2接続ピース23aは、先端第2連結棒33a側の接続部分を除いて先端第1接続ピース21aとほぼ同一形状に形成されている。即ち、先端第2接続ピース23aは、第2固定手段たるキャップ46と、一対の棒形状の第2支持体47a、47bと、一対の第2突起体48a、48bとから主に構成されている。更に、第2支持体47a、47bの各々の下端部には、第2支持体47a、47bの各々に沿って延びる第3係合体54a(図示せず)、54b(図示せず)を備えている。即ち、図3で示した先端第2接続ピース21aの第1係合体44a、44bの位置と上下が逆となる。
【0049】
又、先端第2接続ピース23aにおいては、内支柱14に向かって延びる中央支持体57a、57bと、中央支持体57a、57bの先端部分に各々接続され、後述する中央突起体62a、62b(図示せず)が、その軸方向を中心として回動自在に係合する第2リング体58a、58bとを更に備えている。
【0050】
又、先端第2連結棒33aは、棒形状を有する第2棒状体61aと、第2棒状体61aの両端に接続され、先端第2接続ピース23aの第2リング体58a、58bに脱着自在に嵌合する一対の中央突起体62a、62b(他方は図示せず)とから構成されている。
【0051】
一方、先端第1連結棒31bは、上述した通り、第1棒状体51bと、第1リング体52c(他方は図示せず)とから主に構成されている。更に、第1リング体52cに接続され、展開状態において第3係合体54a(図示せず)の上面に接するように形成された第4係合体55a(図示せず)を備えている。同様に先端第1連結棒31cも、第1棒状体51cと、第1リング体52d(他方は図示せず)と、第1リング体52dに接続された第4係合体55b(図示せず)とから構成されている。
【0052】
そして、上述した各係合体は図3で示した第1係合体44a、44b及び第2係合体45a、45bと上下位置が逆になるように形成されているため、先端第1連結棒31b、31cは、先端第2接続ピース23aを中心として、展開状態の位置より下方への回転移動が阻止される。即ち、外支柱13bは展開状態の位置から下方へのみ移動できる。従って、先端第1連結棒31a〜31d及び先端第2連結棒33a、33bの各々は、先端第2接続ピース23a、23bの各々に対して図4において破線で示した位置へ矢印の方向にのみ回転移動できることになる。
【0053】
次に、先端第3接続ピース25及び先端第2連結棒33a、33bの具体的な形状について説明する。
【0054】
図5は図1で示したC部分の拡大図である。
【0055】
図1及び図5を合わせて参照して、先端第3接続ピース25は、先端第3接続ピース25を内支柱14に固定するためにその先端に脱着自在に被せることができる第3固定手段たるキャップ64と、キャップ64の胴部に一体的に接続され、上述した他方の一対の外支柱13b、13dの各々に向かって延びる一対の棒形状の第3支持体65a、65bとから主に構成されている。そして、第3支持体65a、65bの各々の端部に接続され、後述する中央突起体62c〜62f(一部図示せず)の軸方向を中心として先端第2連結棒33a、33bが回動自在となる第3リング体66a〜66dを更に備えている。
【0056】
一方、先端第2連結棒33aは、上述した通り、第2棒状体61aと、第3リング体66a、66bに脱着自在に嵌合する中央突起体62c、62d(他方は図示せず)とから主に構成されている。同様に先端第2連結棒33bも、第2棒状体61bと、第2棒状体61bの両端に接続され、第3リング体66c、66dに脱着自在に嵌合する中央突起体62e、62f(他方は図示せず)とから主に構成されている。
【0057】
このようにして、先端第2連結棒33a、33bの各々は先端第3接続ピース25に対して回動自在に連結されている。従って、先端第2連結棒33a、33bの各々は、先端第3接続ピース25に対して図5において二点鎖線又は破線で示した位置へ矢印の方向に回転移動できることになる。
【0058】
次に、中間接続ピース28a及び中間連結棒36a、36bの具体的な形状について説明する。
【0059】
図6は図1で示したD部分の拡大図であって、図2に関連する図である。
【0060】
図1及び図6を合わせて参照して、中間接続ピース28a及び中間連結棒36a、36bの基本的な構造は、図2で示した先端第1接続ピース21a及び先端第1連結棒31a、31bとほぼ同様である。即ち、中間連結棒36aは、中間棒状体71aと、中間リング体72a(他方は図示せず)とから構成されている。そして、中間リング体72aは中間接続ピース28aを構成する中間支持体74aの端部に取り付けられた中間突起体75aと脱着自在に嵌合し、且つ中間突起体75aの軸方向回りに回動自在に接続される。同様に、中間連結棒36bの中間リング体72bは中間接続ピース28aを構成する中間支持体74bの端部に取り付けられた中間突起体75bと脱着自在に嵌合する。
【0061】
又、外支柱13a〜13dの各々の上下方向への移動を制限するために、中間接続ピース28a〜28dの各々の上方に位置する先端第1接続ピース21a、21b及び先端第2接続ピース23a、23bと同一形状の係合体を備えている。従って、外支柱13a、13cは展開状態の位置から上方へのみ移動できると共に、外支柱13b、13dは展開状態の位置から下方へのみ移動できる。
【0062】
又、中間接続ピース28aの外支柱13aに対する中間固定手段たる固定部材76は平面視U字形状のバンド状をしており、これに一対の中間支持体74a、74bが一体的に接続されている。これによって、中間接続ピース28aについては、外支柱13aに対してその軸方向に対して直角方向から固定部材76を外支柱13aに容易に脱着させることが可能となる。
【0063】
このようにして、中間連結棒36a〜36dの各々は中間接続ピース28a〜28dの各々に対して回動自在に連結されている。従って、中間連結棒36a〜36dの各々は、中間接続ピース28a〜28dの各々に対して図6において二点鎖線又は破線で示した位置へ矢印の方向にのみ回転移動できることになる。
【0064】
次に、後端第1接続ピース22a及び後端第1連結棒32a、32bの具体的な形状について説明する。
【0065】
図7は図1で示したE部分の拡大図であって、図6に関連する図である。
【0066】
図1及び図7を合わせて参照して、後端第1接続ピース22a及び後端第1連結棒32a、32bの基本的な構造は、図6で示した中間接続ピース28a及び中間連結棒36a、36bと同様である。即ち、後端第1連結棒32aは、第1棒状体51aと、第1リング体52aとから主に構成され、第1リング体52aは後端第1接続ピース22aを構成する第1支持体42aの端部に取り付けられた第1突起体43aと脱着自在に嵌合し、且つ第1突起体43aの軸方向回りに回動自在に接続される。同様に、後端第1連結棒32bの第1リング体52bは後端第1接続ピース22aを構成する第1支持体42bの端部に取り付けられた第1突起体43bと脱着自在に嵌合する。
【0067】
このようにして、後端第1連結棒32a〜32dの各々は後端第1接続ピース22a、22bの各々に対して回動自在に連結されていると共に、外支柱13a、13cは展開状態の位置から上方へのみ移動できる。従って、後端第1連結棒32a〜32dの各々は、後端第1接続ピース22a、22bの各々に対して図7において二点鎖線又は破線で示した位置へ矢印の方向にのみ回転移動できることになる。
【0068】
次に、後端第2接続ピース24a、後端第1連結棒32b、32c及び後端第2連結棒34aの具体的な形状について説明する。
【0069】
図8は図1で示したF部分の拡大図であって、図4に関連する図である。
【0070】
図1及び図8を合わせて参照して、後端第2接続ピース24a、後端第1連結棒32b、32c及び後端第2連結棒34aの基本的な構造は、図4で示した先端第2接続ピース23a、先端第1連結棒31b、31c及び先端第2連結棒33aと同様である。即ち、後端第1連結棒32bは、上述した通り、第1棒状体51bと、第1リング体52cとから主に構成され、第1リング体52cは後端第2接続ピース24aを構成する第2支持体47aの端部に取り付けられた第2突起体48aと脱着自在に嵌合し、且つ第2突起体48aの軸方向回りに回動自在に接続される。同様に、後端第1連結棒32cの第1リング体52dは後端第2接続ピース24aを構成する第2支持体47bの端部に取り付けられた第2突起体48bと脱着自在に嵌合する。
【0071】
又、同様に後端第2連結棒34aは、第2棒状体61aと、中央突起体62a、62b(図示せず)とから主に構成され、中央突起体62a、62b(図示せず)は後端第2接続ピース24aを構成する中央支持体57に取り付けられた第2リング体58a、58bと脱着自在に嵌合する。
【0072】
尚、後端第2接続ピース24aにおいては、後述する内支柱14の外縁と外支柱13bの外縁とで形成される空間に対して、後端第2連結棒34aが後端第1接続ピース22a側となるように中央支持体57が位置している。後端第2連結棒34aの位置についての詳細及び効果については後述する。
【0073】
又、後端第2接続ピース24aの外支柱13bに対する第2固定手段たる固定部材76は平面視U字形状のバンド状をしており、これに第2支持体47a、47bが一体的に接続されている。
【0074】
このようにして、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bの各々は、後端第2接続ピース24a、24bの各々に対して回動自在に連結されていると共に、外支柱13b、13dは展開状態の位置から下方へのみ移動できる。従って、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bの各々は、後端第2接続ピース24a、24bの各々に対して図8において破線で示した位置へ矢印の方向にのみ回転移動できることになる。
【0075】
次に、後端第3接続ピース26及び後端第2連結棒34a、34bの具体的な形状について説明する。
【0076】
図9は図1で示したG部分の拡大図であって、図5に関連する図である。
【0077】
図を参照して、後端第3接続ピース26及び後端第2連結棒34a、34bの基本的な構造は、図5で示した先端第3接続ピース25及び先端第2連結棒33a、33bとほぼ同様である。即ち、後端第2連結棒34aは、上述した通り、第2棒状体61aと、中央突起体62c、62d(図示せず)とから主に構成され、中央突起体62c、62d(図示せず)は後端第3接続ピース26を構成する第3支持体65aに取り付けられた第3リング体66a、66bと脱着自在に嵌合し、且つ中央突起体62c、62d(図示せず)の軸方向周りに回動自在に接続される。
【0078】
尚、後端第2連結棒34aは上述した通り、後端第1接続ピース22a側に位置しており、第3支持体65aの端部も後端第1接続ピース22a側に位置するように形成されている。一方、第3支持体65bの端部は後端第1接続ピース22b側に位置すると共に、後端第2連結部34bも後端第1接続ピース22b側に位置している。これらの効果については後述する。
【0079】
尚、後端第3接続ピース26の内支柱14に対する第3固定手段たる固定部材76は筒状をしており、これに第3支持体65が一体的に接続されている。
【0080】
このようにして、後端第2連結棒34a、34bの各々は後端第3接続ピース26に対して回動自在に連結されている。従って、後端第2連結棒34a、34bの各々は、後端第3接続ピース26に対して図9において二点鎖線又は破線で示した位置に対して、矢印の方向へ回動自在に移動することになる。
【0081】
次に、後端第2連結棒34a、34bの位置の詳細について説明する。
【0082】
図10は図1で示したX−Xラインの拡大断面図であって、各構成部材を模式的に示した図である。
【0083】
図を参照して、二点鎖線で示す範囲20は、内支柱14の外縁と外支柱13b、13dの各々の外縁とで形成される一対の平行面で形成される空間を示している。そして、後端第2連結棒34aは、範囲20に対して後端第1接続ピース23a側に位置している。更に、後端第2連結棒34bは、範囲20に対して後端第1接続ピース23b側に位置している。尚、中央支持体57a、57b及び第3支持体65a、65bの各々は、後端第2連結棒34a、34bの各々の上述した位置に対応するように形成されている。このような後端第2連結棒34a、34bの位置による効果については後述する。
【0084】
ここで、図1、図2、図6及び図7を合わせて参照して、図2で示した先端第1接続ピース21aの第1支持体42aの端部から第1支持体42bの端部までのL寸法に対して、図6で示した中間接続ピース28aの中間支持体74aの端部から中間支持体74bの端部までのM寸法はやや小さく設定されている。又、図7で示した後端第1接続ピース22aの第1支持体42aの端部から第1支持体42bの端部までのN寸法は、上述したM寸法よりやや小さく設定されている。即ち、上下方向に位置する各接続ピースの各々は、先端側に位置するにつれてその一対の支持体の寸法(長さ)が大きくなるように設定されている。そして、上述した通り、先端第1連結棒31a〜31dの各々の長さと、中間連結棒36a〜36dの各々の長さと、後端第1連結棒32a〜32dの各々の長さとは、全て同じに設定されている。
【0085】
従って、この実施の形態における植木鉢の支柱構造体10においては、外支柱13a〜13dの各々は下端部から上端部に向かってやや広がるように配置されることになる。これによって植木鉢の支柱構造体10を図示しない植木鉢に設置した際に、植木鉢の支柱構造体10の使用時の外観印象を向上している。
【0086】
又、図5及び図9で示した先端第3接続ピース25及び後端第3接続ピース26においても、上述した先端第1接続ピース21a及び後端第1接続ピース22aと同様の考え方で形成されている。即ち、先端第3接続ピース25の第3支持体65aの端部から第3支持体65bの端部までの水平寸法に対して、後端第3接続ピース26の第3支持体65aの端部から第3支持体65bの端部までの水平寸法が小さくなるように設定されている。これによって、先端第3連結棒33a、33bの各々と、後端第3連結棒34a、34bの各々とは、全て同一形状に設定することが可能となる。
【0087】
又、上述した通り、各支柱に対して各接続ピースが脱着自在に取り付けられると共に、各接続ピースに対して各連結棒が脱着自在に取り付けられる。従って、植木鉢の支柱構造体10の組立ての際には、まず各接続ピースを外支柱又は内支柱に取り付けた後、各連結棒を取り付ければ良い。そのため、植木鉢の支柱構造体10の全体の組立てが容易となる。
【0088】
更に、上述した通り、各第1連結棒及び各接続ピースに設けられた係合体によって、外支柱13a、13cは展開状態の位置から上方へのみ移動できると共に、外支柱13b、13dは展開状態の位置から下方へのみ移動できる。即ち、外支柱13a〜13dの各々の移動が制限されているため、支柱構造体10の展開状態が更に安定する。
【0089】
次に図1で示した植木鉢の支柱構造体10の展開状態からこれを折り畳んだ場合の変化について説明する。
【0090】
図11は図1で示した展開状態から折り畳む途中の状態を示した斜視図であり、図12は図11で示した展開途中から完全に折り畳んだ状態を示した斜視図である。
【0091】
まず、図11を参照して、図1に示した状態から上述した一方の一対の外支柱13a、13cに対してはその軸方向において上方に移動させるように力を加える。又、上述した他方の一対の外支柱13b、13dに対してはその軸方向において下方に移動させるように力を加える。この時、上述した通り、先端第1連結棒31a〜31d、先端第2連結棒33a、33b、中間連結棒36a〜36d、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bは、各々先端第1接続ピース21a、21b、先端第2接続ピース23a、23b、先端第3接続ピース25、中間接続ピース28a〜28d、後端第1接続ピース22a、22b、後端第2接続ピース24a、24b及び後端第3接続ピース26に対して回動自在に連結されている。
【0092】
そのため、外支柱13a〜13dの各々に生じた矢印方向の移動に対して、これを阻害するような力は生じず、図のように全体が変形する。即ち、先端第1連結棒31a、31bは、これらが側面視で逆Vの字をなすように先端第1接続ピース21a及び先端第2接続ピース23a、23bとの接続状態が変化する。
【0093】
同様に先端第1連結棒31c、31dも逆Vの字形状をなすように、これらの接続状態が変化する。そして中間連結棒36a〜36d及び後端第1連結棒32a〜32dも同様にその接続状態が変化する。そして、外支柱13a〜13dの各々はそれらの軸方向に対する移動に伴い、先端第1連結棒31a〜31d、先端第2連結棒33a、33b、中間連結棒36a〜36d、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a〜34dの変化によって相互に接近しながら内支柱14に向かって沿うように移動する。更に外支柱13a〜13dの移動が進みその最終位置まで移動すると、植木鉢の支柱構造体10は図12に示す状態に変化する。
【0094】
次に、図12を参照して、植木鉢の支柱構造体10が完全に折り畳まれると、上述した一方の一対の外支柱13a、13cは互いに接するように内支柱14に接近する。これに伴って、外支柱13aの先端に取り付けられた先端第1接続ピース21aに連結する先端第1連結棒31a、31bの各々は、外支柱13a及び内支柱14に沿うように下方に伸びる。
【0095】
同様に外支柱13cの先端に取り付けられた先端第1接続ピース21bに連結する先端第1連結棒31c、31dの各々も、外支柱13c及び内支柱14に沿うように下方に伸びる。そして、先端第1連結棒31a、31dの下方に連結する外支柱13d及び先端第2連結棒33bと、先端第1連結棒31b、31cの下方に連結する外支柱13b及び先端第2連結棒33aとも各々接近し、外支柱13a、13c及び内支柱14に沿うように位置する。
【0096】
即ち、その位置から外支柱13b、13dの各々は互いに内支柱14に沿うような状態で下方に伸びることになる。同様に、中間連結棒36a〜36dの各々も、外支柱13a〜13dの各々及び内支柱14に沿うように下方に伸びるように移動する。更に、同様に後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bの各々も、外支柱13a〜13dの各々及び内支柱14に沿うように下方に伸びるように移動する。
【0097】
このように植木鉢の支柱構造体10は完全に折り畳まれると、外支柱13a〜13dの各々は内支柱14に向かって相互に接近して一体化し、それらの周りに先端第1連結棒31a〜31d、先端第2連結棒33a、33b、中間連結棒36a〜36d、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bの各々が沿うように移動する。従って、植木鉢の支柱構造体10の折り畳んだ状態のかさ容量は低減される。即ち、この状態での保管や移送時における植木鉢の支柱構造体10の専有面積が小さくなり、効率的な折り畳み状態となる。
【0098】
この状態から図1に示す使用状態への展開は、図11で示した矢印の方向とは逆方向に外支柱13a〜13dの各々に力を加えるだけでよい。これによって直ちに図12の状態から図1の状態に変化する。そして外支柱13a〜13dの各々の下方端は図示しない植木鉢に差し込まれて固定される状態となるため、外支柱13a〜13dの各々は軸方向にもはや移動する虞は無い。そのため、図11に示すような状態に植木鉢の支柱構造体10は変化することなく、安定した展開状態を保つことが可能となる。
【0099】
又、上述した各接続ピース及び各連結棒の構成によって、一方の一対の外支柱13a、13cは、図1で示した展開状態においては、他方の一対の外支柱13b、13dに対して相対的に上方へのみ移動できる、即ち図11の矢印で示した方向へのみ移動できる。従って、折り畳んだ状態においては、常に先端第1連結棒31a〜31b及び先端第2連結棒33a、33bが沿うように位置する。同様に、後端第1連結棒32a〜32d及び後端第2連結棒34a、34bが沿うように位置する。更に、図11で示すように外支柱13a〜13dは内支柱14と同一軸方向に移動する。従って、先端第1連結棒31a〜31d、先端第2連結棒33a、33bと一方の外支柱13a、13c及び内支柱14とが常にまとまって位置する。そのため、折り畳んだ状態(不使用時)では上下方向において内支柱14のみが上方に突出た状態にならず、全体容積が確実に小さくなる。
【0100】
又、後端第2連結棒34aは図10で示した上述した空間より後端第1接続ピース22a側に位置し、後端第2連結棒34bは上述した空間より後端第1接続ピース22b側に位置している。従って、展開状態から折り畳んだ状態までに回動する後端第2連結棒34a、34bが外支柱13b、13d及び内支柱14に接触する虞が無くなる。そのため、外支柱13b、13dの内支柱14側への移動を阻害する虞が無く、スムーズな折り畳み作業が可能となり、折り畳んだ状態(不使用時)の全体容積がより小さくすることが可能となる。
【0101】
尚、上記の実施の形態では、外支柱及び内支柱の先端と後端側とに、第1接続ピース、第2接続ピース、第3接続ピース、第1連結棒及び第2連結棒のセットが設けられているが、このセットは少なくとも一つ設けられていれば、同一の効果を奏する。
【0102】
又、上記の実施の形態では、各第2連結棒はアーチ状に形成されているが、各第2連結棒は各第3接続ピースに向かって斜め上方に延びるように形成されていれば、アーチ状でなくても良い。又、各第2連結棒は水平方向に延びるように形成されていても良い。
【0103】
更に、上記の実施の形態では、中間接続ピース及び中間連結棒が設けられているが、中間接続ピース及び中間連結棒は無くても良い。
【0104】
更に、上記の実施の形態では、各接続ピースと各連結棒とは特定の回動構造を形成しているが、各々に設けられている突起体とリング体とを逆にする等、他の構造による回動構造であっても良いことは言うまでもない。
【0105】
更に、上記の実施の形態では、最上部の各接続ピースにはキャップを固定手段として用いているが、これに代えて他の位置におけるような平面視U字形状のバンド状の固定部材を用いても良いことは言うまでもない。
【0106】
更に、上記の実施の形態では、各第1連結棒及び各接続ピースは係合体を有しているが、一方の一対の外支柱が他方の一対の外支柱に対して相対的に上方へのみ移動できれば、係合体は他の構造であっても良い。又、外支柱の先端部、中間部及び後端部の少なくともいずれかに接続される接続ピースが係合体を有していれば良い。又は、係合体を設けず、外支柱の各々が上下方向共に移動自在となるようにしても良い。
【0107】
更に、上記の実施の形態では、後端第2連結棒は特定の位置となるように構成されているが、先端第2連結棒と同様に、内支柱の外縁と他方の一対の外支柱の各々の外縁とで形成される一対の平行面で形成される空間内に位置するように構成されていても良い。
【0108】
更に、上記の実施の形態では、外支柱の各々は下端部から上端部に向かってやや拡がるように配置されているが、例えば、図2、図6及び図7で示したL、M及びN寸法の各々を同一長さに形成して、この拡がりが無いように外支柱の各々を配置するようにしても良い。
【符号の説明】
【0109】
10…植木鉢の支柱構造体
13…外支柱
14…内支柱
20…範囲
21…先端第1接続ピース
22…後端第1接続ピース
23…先端第2接続ピース
24…後端第2接続ピース
25…先端第3接続ピース
26…後端第3接続ピース
28…中間接続ピース
31…先端第1連結棒
32…後端第1連結棒
33…先端第2連結棒
34…後端第2連結棒
36…中間連結棒
41、46、64…キャップ
42…第1支持体
43…第1突起体
47…第2支持体
48…第2突起体
51…第1棒状体
52…第1リング体
57…中央支持体
58…第2リング体
61…第2棒状体
62…中央突起体
65…第3支持体
66…第3リング体
76…固定部材
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植木鉢の上方に延びる支柱構造体であって、
各々の軸方向に対して直角方向の断面の位置がほぼ正方形の四隅に位置し、且つ各々の軸方向が互いにほぼ平行となるように配置された4本の外支柱と、
前記外支柱の各々にほぼ平行となると共に、それらの中央に配置された内支柱と、
前記外支柱の各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面と前記外支柱の各々との交点の位置において、前記内支柱を介して対向する一方の一対の前記外支柱の各々に固定された第1接続ピースと、
前記交点の位置において、前記内支柱を介して対向する他方の一対の前記外支柱の各々に固定された第2接続ピースと、
前記内支柱に固定された第3接続ピースと、
前記第1接続ピースの各々及び前記第2接続ピースの各々の両端部に対して回動自在に接続され、隣接する前記外支柱の各々を相互に連結する第1連結棒と、
前記第2接続ピースの各々の他方端部及び前記第3接続ピースの両端部に対して回動自在に接続され、前記他方の一対の前記外支柱の各々と前記内支柱とを相互に連結する第2連結棒とを備えた、植木鉢の支柱構造体。
【請求項2】
前記第2連結棒の各々は、前記第3接続ピースに向かって斜め上方に延びる、請求項1記載の植木鉢の支柱構造体。
【請求項3】
前記第1接続ピースは、
前記一方の一対の前記外支柱の各々の上方の先端に位置する先端第1接続ピースと、
前記一方の一対の前記外支柱の各々の後端側に位置する後端第1接続ピースとからなり、
前記第2接続ピースは、
前記他方の一対の前記外支柱の各々の上方の先端に位置する先端第2接続ピースと、
前記他方の一対の前記外支柱の各々の後端側に位置する後端第2接続ピースとからなり、
前記第3接続ピースは、
前記内支柱の上方の先端に位置する先端第3接続ピースと、
前記内支柱の後端側に位置する後端第3接続ピースとからなり、
前記第1連結棒は、
前記先端第1接続ピースの各々及び前記先端第2接続ピースの各々に対して接続される先端第1連結棒と、
前記後端第1接続ピースの各々及び前記後端第2接続ピースの各々に対して接続される後端第1連結棒とからなり、
前記第2連結棒は、
前記先端第2接続ピースの各々と前記先端第3接続ピースとに対して接続される先端第2連結棒と、
前記後端第2接続ピースの各々と前記後端第3接続ピースとに対して接続される後端第2連結棒とからなり、
前記第1接続ピースとほぼ同一形状に形成されると共に、前記外支柱の各々の中間であって、前記外支柱の各々の軸方向に対してほぼ直角をなす平面と前記外支柱の各々との交点の位置において、前記外支柱の各々に固定される中間接続ピースと、
前記中間接続ピースの各々の両端部に対して回動自在に接続され、隣接する前記外支柱の各々を相互に連結する中間連結棒とを更に備える、請求項1又は請求項2記載の植木鉢の支柱構造体。
【請求項4】
前記第1接続ピースは、
前記一方の一対の前記外支柱の各々に固定するための第1固定手段と、
前記第1固定手段に一体的に接続され、前記他方の一対の前記外支柱の各々側に延びる一対の棒形状の第1支持体と、
前記第1支持体の各々の端部に取り付けられた一対の第1突起体とからなり、
前記第2接続ピースは、
前記他方の一対の前記外支柱の各々に固定するための第2固定手段と、
前記第2固定手段に一体的に接続され、前記一方の一対の前記外支柱の各々側に延びる一対の棒形状の第2支持体と、
前記第2固定手段に一体的に接続され、前記内支柱に向かって延びる棒形状の中央支持体と、
前記第2支持体の各々の端部に取り付けられた一対の第2突起体と、
前記中央支持体の内支柱側の端部に接続された第2リング体とからなり、
前記第3接続ピースは、
前記内支柱に固定するための第3固定手段と、
前記第3固定手段に一体的に接続され、前記他方の一対の前記外支柱の各々に向かって延びる一対の棒形状の第3支持体と、
前記第3支持体の各々の端部に接続された一対の第3リング体とからなり、
前記第1連結棒は、
棒形状を有する第1棒状体と、
前記第1棒状体の両端に接続され、前記第1突起体及び前記第2突起体の各々に脱着自在に嵌合し、前記第1突起体及び前記第2突起体の各々の軸方向を中心として回動自在となる第1リング体とからなり、
前記第2連結棒は、
棒形状を有する第2棒状体と、
前記第2棒状体の両端に接続され、前記第2リング体及び前記第3リング体の各々に脱着自在に嵌合し、その軸方向を中心として回動自在となる一対の中央突起体とからなる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の植木鉢の支柱構造体。
【請求項5】
前記第3接続ピースは、前記第1接続ピース及び前記第2接続ピースより上方の位置に配置され、
前記第1連結棒は、前記一方の前記外支柱が前記他方の前記外支柱に対して相対的に上方へのみ移動できるように前記第1接続ピース及び前記第2接続ピースの各々に係合する、請求項1から請求項4のいずれかに記載の植木鉢の支柱構造体。
【請求項6】
前記後端第2連結棒は、前記内支柱の外縁と前記他方の前記外支柱の各々の外縁とで形成される一対の平行面で形成される空間に対して、その一方が前記第1接続ピースの一方側に位置すると共に、その他方が前記第1接続ピースの他方側に位置する、請求項3から請求項5のいずれかに記載の植木鉢の支柱構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−263832(P2010−263832A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118155(P2009−118155)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【特許番号】特許第4550935号(P4550935)
【特許公報発行日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(595020883)株式会社はくぶん (13)
【Fターム(参考)】