植物保護資材
【課題】本発明は、踏圧材が剥がれにくい植物保護資材を提供することを課題とする。
【解決手段】基盤材2と、該基盤材2の上部に装着される保護材3と、該保護材3の上部に装着される踏圧材4と、からなる芝生保護材であって、前記保護材3の保護材本体20上面に設けられた嵌合凸部21を、前記踏圧材の踏圧部30の内空に圧入して該踏圧部30に該嵌合凸部21を密嵌させ、かつ、該踏圧部30内における嵌合凸部21の上方に緩衝用空隙33を形成し、さらに前記嵌合凸部21に空気連通溝24を設けて前記緩衝用空隙33と外界とを連通するようにした。
【解決手段】基盤材2と、該基盤材2の上部に装着される保護材3と、該保護材3の上部に装着される踏圧材4と、からなる芝生保護材であって、前記保護材3の保護材本体20上面に設けられた嵌合凸部21を、前記踏圧材の踏圧部30の内空に圧入して該踏圧部30に該嵌合凸部21を密嵌させ、かつ、該踏圧部30内における嵌合凸部21の上方に緩衝用空隙33を形成し、さらに前記嵌合凸部21に空気連通溝24を設けて前記緩衝用空隙33と外界とを連通するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芝生等の植物を保護する植物保護資材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、芝生等の植物を保護する緑化技術として、植物保護資材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。該植物保護資材は、通常、地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材とで構成されている。該踏圧材は、軟質材料からなりクッション性を有している。
そして、該植物保護資材aは、例えば、図14に示されるような施工方法で設置される。すなわち、図14aに示すように、まず、不陸調整した地盤bに基盤材cを敷設する。次に、基盤材cの支柱c1の上端が埋没しないように客土を投入する(図14b参照)。次に、芝dを張る(図14c参照)。次に、ローラーeで転圧し、再度支柱c1の上端を出す(図14d参照)。次に保護材fを基盤材c上に配置する(図14e参照)。そして、ローラーeで転圧し、保護材fを基盤材cに装着する(図14f参照)。次に、踏圧材gを保護材f上に配置する。このとき、踏圧材gの各踏圧部g1を保護材fの各突状部f1に被せるようにする(図14g参照)。そして、ローラーeで転圧し、該踏圧材gを保護材fに装着する(図14h参照)。
なお、上記従来構成にあっては、特許文献1の公報の図7に開示されているように、前記保護材fと前記踏圧材gとが、所定位置に配置された先端円錐台状の係止凸部と係合孔(特許文献1の図7参照)によって接続され、該踏圧材gの剥離を防止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−35856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような継手(係止凸部と係合孔)の接続だけでは踏圧材と保護材との接続が不十分であり、施工完了後において踏圧材の外周縁部が次第に捲れてきてしまうという問題があった。該植物保護資材を校庭に敷設した場合には、子供等が激しく運動して踏圧材にあらゆる方向・強さの負荷が掛かるため、特に上記問題が発生しやすい。また、踏圧材外周縁部の捲れは、歩行者等の転倒を招くため、特に重要な問題となる。
ここで、本発明者は、前記保護材に多数設けられている突状部の高さを従来に比して高く設定し、踏圧材装着時に該突状部が踏圧部内に深く挿入されるようにすれば、踏圧材が保護材から剥がれにくくなると考えた。しかし、かかる構成であると、踏圧部の内空に隙間がなくなり、踏圧材のクッション性が損なわれるという問題が生ずる。また、突状部の外径と踏圧部の内径を調整し、踏圧部と突状部とが密嵌状態となるようにして剥がれを防止することが考えられるが、かかる構成は気密化した踏圧部内の空気が夏場に膨張し、これにより踏圧部自身が次第に浮き上がって嵌合具合が緩くなり、結局剥がれという問題を生ずる。また、保護材と踏圧材とをあらかじめ脱離不能に組み付けておき、施工の際に同時に敷設するようにすることが考えられるが、かかる構成であると施工時のローラー転圧作業が、踏圧材のクッション性に起因して不具合となり、施工に問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、踏圧材の剥がれを防止しつつ、施工完了状態における踏圧部内が高圧とならず、施工良好性も損なわれない植物保護資材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材と、からなる植物保護資材において、前記保護材は、該保護材本体の上面に突設されている嵌合凸部を備え、前記踏圧材は、伏袋形状の踏圧部を備え、前記踏圧部の内空に前記嵌合凸部が圧入されて該踏圧部に該嵌合凸部が密嵌され、かつ、該踏圧部内における嵌合凸部の上方に緩衝用空隙が形成され、さらに前記踏圧部及び/又は前記嵌合凸部に、前記緩衝用空隙と外界とを連通する空気連通路が設けられていることを特徴とする植物保護資材である。
【0007】
上記構成にあって、踏圧部と嵌合凸部とが密嵌状態となると、踏圧材は剥離し難い状態となる。また、踏圧部内には緩衝用空隙が存在し、該空隙が緩衝作用を発揮するため、踏圧材のクッション性が損なわれることもない。また、該緩衝用空隙は、空気連通路を介して外界に通じているため、踏圧部内が高圧となることが防止され、踏圧材の剥がれを防ぐことができる。
【0008】
前記空気連通路は、踏圧部及び/又は嵌合凸部に設けられた、一端が緩衝用空隙に連絡し、他端が外界に連絡した空気連通溝及び/又は空気連通孔とすることができる。
【0009】
また、次のような構成としてもよい。すなわち、前記空気連通路は、前記嵌合凸部の外周に上下方向に形成された空気連通溝であり、該空気連通溝の上側溝端は上方に開放され、下側溝端は前記保護材本体の上面で閉塞されており、嵌合凸部が踏圧部に密嵌した状態で、前記空気連通溝の上端が緩衝用空隙に連絡すると共に、該空気連通溝の下端部が該踏圧部の下方で露出して該緩衝用空隙と外界とが連通している通常状態と、該踏圧部が上方から押圧されることにより、該踏圧部の下縁部が該空気連通溝の前記下端部を被覆し、該下端部と外界との連絡が遮断されて該緩衝用空隙が気密化されている空気遮断状態と、のいずれかに変換される構成である。
【0010】
上記構成にあって、踏圧材が歩行者等によって上から踏みつけられると、踏圧部が下方に押し付けられて踏圧部と保護材本体の上面とが密着し、空気連通溝が完全に該踏圧部によって被覆された状態となる。そうすると、該空気連通溝は外界との連絡が遮断されるため、前記緩衝用空隙は気密状態となる。かかる状態であると、該緩衝用空隙の空気は他に漏れることがないから、前記歩行者等の踏みつけに対して適度な反発力を発生させることとなる。仮に緩衝用空隙が常時外界と連通していると踏圧部は空気が抜けやすく非常に柔軟なものとなるが、本構成によれば軟らかすぎない適度な硬さのクッション性を備えることとなり、歩行しやすい植物保護資材となる。なお、歩行者等の踏みつけがない通常状態では、適正に緩衝用空隙が外界と連通するから、踏圧部内の高圧化が防止される。
【0011】
また、前記踏圧部の内径に対して前記嵌合凸部の外径が約0.1mm〜約1.5mmだけ径大である構成としてもよい。
【0012】
かかる構成とすると、踏圧部と嵌合凸部とが適正に密嵌状態となる。また、踏圧材の装着性も悪化しない。
【発明の効果】
【0013】
本発明の植物保護資材は、踏圧材が保護材から剥がれることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】a)は基盤材2の平面図であり、b)は基盤材2の側面図である。
【図2】a)は保護材3の平面図であり、b)は保護材3の側面図である。
【図3】a)は踏圧材4の平面図であり、b)は踏圧材4の側面図である。
【図4】基盤材2と保護材3との接続構造を示す拡大縦断側面図である。
【図5】保護材3と踏圧材4との接続構造を示す拡大縦断側面図である。
【図6】嵌合凸部21と踏圧部30の密嵌状態を示す概要説明図である。
【図7】嵌合凸部21と踏圧部30の密嵌状態を示す拡大横断平面図である。
【図8】空気連通孔24Aを備える嵌合凸部21Aの縦断側面図である。
【図9】空気連通孔24Bを備える嵌合凸部21Bの横断平面図である。
【図10】空気連通孔24Cを備える嵌合凸部21Cの横断平面図である。
【図11】a)は空気連通孔37を備える踏圧材4の要部拡大平面図であり、b)は空気連通孔37を備える踏圧材4と保護材3との接続構造を示す拡大縦断面側面図である。
【図12】係合突起25を備える嵌合凸部21Aと係合突起35を備える踏圧部30Bとを示す縦断側面図である。
【図13】a)は通常状態を示し、b)は空気遮断状態を示す説明図である。
【図14】植物保護資材の施工手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の植物保護資材を具体化した芝生保護材の実施形態を、添付図面に従って説明する。
芝生保護材は、地盤に敷設される基盤材2と、該基盤材2の上部に装着される保護材3と、該保護材3の上部に装着される踏圧材4とで構成されている。
【0016】
前記基盤材2は、再生プロピレン等(例えば再生ポリプロピレン又は再生プロピレン樹脂)の硬質材料からなり、図1に示すように、周囲を囲む枠部6を備えると共に、該枠部6内に多数の支柱7が縦横整列して配置されている。該支柱7は、それぞれ起立した状態で接続部8を介して相互連結されている。そして、支柱7間に形成された透孔10により、雨水等の透水が可能となっている。また、前記支柱7の先端には、十字方向に切り込まれた十字溝11が形成されている。該十字溝11の機能については後で述べる。また、前記支柱7の根端部には、該支柱7を補強する薄板状のリブ8Aが設けられている。さらに、前記枠部6の外縁には、他の基盤材2と連結するための第一連結部9A、第二連結部9B、第三連結部9C、及び第四連結部9Dが複数設けられている。そして、前記第一連結部9Aと他の基盤材2の第三連結部9Cとが、第二連結部9Bと他の基盤材2の第四連結部9Dとがそれぞれ係合して、順次連結される。
【0017】
前記保護材3は、再生プロピレン等(例えば再生ポリプロピレン又は再生プロピレン樹脂)の硬質材料からなり、図2に示すように、板片状の桟20Aが交差状に配されて構成された保護材本体20を備えている。また、桟20Aの交差位置であって、前記基盤材2における支柱7の位置に対応する部位には、略円板状の係合部22Aが配置されている。また、交差する桟20A間に形成された多数の透孔28のうちいくつかには、上向きに突き出された円錐台形の係止凸部22Bが所定間隔をおいて配置されている。ここで、前記係合部22Aは、前記基盤材2の十字溝11に嵌入されるものであり、前記係止凸部22Bは、後述の踏圧材4と係合するものである。
また、前記保護材本体20の上面であって、桟20Aの交差位置には、略円柱状の嵌合凸部21あるいは円柱状の凸部23が設けられている。なお、前記嵌合凸部21は、該保護材3の外周に沿う領域に設けられ、前記凸部23は該保護材3の中心寄り領域に設けられている。
【0018】
前記踏圧材4は、ゴムやエラストマー等の軟質材料(基盤材2あるいは保護材3に比して軟質な材料)からなり、図3に示すように、杆状の連結部31を介して縦横整列状に配置された踏圧部30を多数備えている。該踏圧部30は、伏袋形状であり、下端に開口部34が形成されている。また、前記踏圧部30間には透孔36が形成され、さらに前記保護材3の前記係止凸部22Bに対応する位置にある透孔36には、四方から係止片32Bが差し出され、中央に係止穴部32Aが形成されてなる係止部32が設けられている。なお、該踏圧材4を構成する材料は、JIS K 6253Aで65〜75ポイントの硬さを有するものが好適に採用される。
【0019】
そして、上記構成が、図14に示される施工手順に従って、所要位置に芝生保護材として設置される。なお、図4に示すように、前記基盤材2の支柱7における十字溝11内に上から保護材3の係合部22Aが嵌入されることにより、該係合部22Aと支柱7先端に設けられた係合突起12とが係合し、相互が接続される。また、図5に示すように、保護材3の係止凸部22Bが踏圧材4における係止部32の係止穴部32Aを貫通することにより、周囲の係止片32Bが湾曲しつつ該係止凸部22Bに係止され、該保護材3と踏圧材4とが接続される。また、図6に示すように、踏圧材4が保護材3に装着された状態にあっては、保護材3の嵌合凸部21あるいは凸部23が踏圧材4の踏圧部30内に挿入された状態となる。
【0020】
ところで、基盤材2、保護材3、及び踏圧材4は、取り扱い易い大きさ(例えば、縦×横が50cm×50cm)のユニットに切り分けられており、グラウンド等の広い範囲に敷設される場合は、前記基盤材2、保護材3、及び踏圧材4の各ユニットが面方向に多数連結されて用いられる。
【0021】
次に、本発明の要部について説明する。
図6に示すように、前記嵌合凸部21は、踏圧部30内に挿入されることとなるが、本発明においては、踏圧材4の剥がれを防止すべく、特に嵌合凸部21と踏圧部30とが密嵌状態となるように設定されている。また、踏圧材4のクッション性を確保すべく、該密嵌状態において、踏圧部30内の嵌合凸部21上方には、充分な体積の緩衝用空隙33が形成されるようにしている。さらに詳述すると、前記嵌合凸部21は開口部34から踏圧部30内に圧入されて密嵌状態となるものであり、望ましくは前記嵌合凸部21の外径は、前記踏圧部30の開口部34の内径に対して約0.1mm〜約1.5mmだけ径大とされる。ここで、前記開口部34の内径に対して前記嵌合凸部21の外径が0.1mmより小さいと十分な密嵌状態が得られにくい。一方、前記開口部34の内径に対して前記嵌合凸部21の外径が1.5mmより大きいと、嵌合凸部21の圧入作業が困難となり作業性が低下する。また、例えば、嵌合凸部21の保護材本体20上面からの高さを5mmとし、かつ踏圧部30の高さを12mmとすることにより、充分な体積の緩衝用空隙33が確保される。
【0022】
さらに本発明は、図6,7に示すように、嵌合凸部21の外周に上下方向の空気連通溝24が凹設されている。該空気連通溝24は空気連通路として機能するものであり、該嵌合凸部21の軸線方向に沿って形成され、その上下端は共に開放端とされている。そして、踏圧部30が被せられた密嵌状態にあっては、該空気連通溝24の上端が緩衝用空隙33と連絡し、下端は外界と連絡することとなる。すなわち、嵌合凸部21と踏圧部30とが密嵌状態にあっても、該緩衝用空隙33は、空気連通溝24を介して外界と連通している。したがって、夏場に該緩衝用空隙33の空気が膨張しても該空気は空気連通溝24を通じて外界に適正に排出されていくこととなる。該空気連通溝24を通じた空気の流れは、図6中に矢印で示す通りである。なお、本実施例においては、図6,7に示すように、踏圧材4の中央に配された前記凸部23は施工時に踏圧材4の位置決めに役立てるために踏圧部30に密嵌しない寸法設計としているが、踏圧材4の剥がれ防止をさらに強化すべく、適宜、前記凸部23を嵌合凸部21に置換した構成としても勿論よい。
【0023】
また、上記空気連通溝24は、以下の他の構成としてもよい。
例えば、図8に示すように、嵌合凸部21Aの中央を縦に貫く空気連通孔24Aを空気連通路としてもよい。
また、図9に示すように、嵌合凸部21Bの外周に、該嵌合凸部21Bの軸線に沿って上端から下端まで連成された凸条26を設け、該凸条26の両側に上下端が開放された空気連通孔24Bを形成した構成としてもよい。
また、図10に示すように、嵌合凸部21Cを平面視十字形の縦長部材で構成し、四方に突き出された突出部間に空気連通孔24Cを形成した構成としてもよい。
また、図11に示すように、踏圧部30Aの頂部に空気連通孔37を貫設し、これにより緩衝用空隙33と外界とを連通させてもよい。なお、かかる構成における嵌合凸部21Dは、空気連通溝あるいは空気連通孔を設ける必要がない。
【0024】
また、図12に示すように、嵌合凸部21Aの外周に係合突起25を設け、かつ踏圧部30Bの内周に係合突起35を設け、嵌合凸部21Aを踏圧部30内に圧入した際に両係合突起25,35が係合する構成として、踏圧部30Bの剥離をさらに強化してもよい。
【0025】
また、以下に示す構成としてもよい。
図13に示す実施例の嵌合凸部21には、上側の溝端は開放され、下側の溝端は保護材3の上面によって閉塞されている空気連通溝24Dが凹設されている。さらに詳述すると、図13aに示すように、通常時は、空気連通溝24Dの下端部が外界に露出するような踏圧部30の位置で、嵌合凸部21が該踏圧部30に密嵌した状態となる。かかる状態にあっては、該空気連通溝24Dの上端は緩衝用空隙33に連絡し、該空気連通溝24Dの露出した下端部は外界と連絡し、結局、該緩衝用空隙33が外界とが連通している(通常状態)。すなわち、踏圧部30内の高圧化が防止される状態にある。
一方、図13bに示すように、歩行者の足αにより軟質材料からなる該踏圧部30が踏みつけられると、該踏圧部30は上方から押圧され、該踏圧部30の下部が保護材3上面に密着し、これにより前記空気連通溝24Dの下端部は完全に該踏圧部30により被覆されることとなる。そうすると、該空気連通溝24Dは外界との連絡が遮断されることとなり、前記緩衝用空隙33が気密化されることとなる(空気遮断状態)。すなわち、該緩衝用空隙33の空気は他に漏れることがなくなり、前記歩行者の踏みつけに対して適度な反発力が生ずることとなる。したがって、該芝生保護材は、歩行者が踏圧材4を踏みつけた瞬間に、軟らかすぎない適度な硬さのクッション性を備えることとなり、歩行がしやすい。
【0026】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、植物保護資材であり、植物を保護する目的で使用可能であるから、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0028】
2 基盤材
3 保護材
4 踏圧材
20 保護材本体
21,21A,21B,21C,21D 嵌合凸部
30 踏圧部
33 緩衝用空隙
24,24D 空気連通溝(空気連通路)
24A,24B,24C,37 空気連通孔(空気連通路)
【技術分野】
【0001】
本発明は、芝生等の植物を保護する植物保護資材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、芝生等の植物を保護する緑化技術として、植物保護資材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。該植物保護資材は、通常、地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材とで構成されている。該踏圧材は、軟質材料からなりクッション性を有している。
そして、該植物保護資材aは、例えば、図14に示されるような施工方法で設置される。すなわち、図14aに示すように、まず、不陸調整した地盤bに基盤材cを敷設する。次に、基盤材cの支柱c1の上端が埋没しないように客土を投入する(図14b参照)。次に、芝dを張る(図14c参照)。次に、ローラーeで転圧し、再度支柱c1の上端を出す(図14d参照)。次に保護材fを基盤材c上に配置する(図14e参照)。そして、ローラーeで転圧し、保護材fを基盤材cに装着する(図14f参照)。次に、踏圧材gを保護材f上に配置する。このとき、踏圧材gの各踏圧部g1を保護材fの各突状部f1に被せるようにする(図14g参照)。そして、ローラーeで転圧し、該踏圧材gを保護材fに装着する(図14h参照)。
なお、上記従来構成にあっては、特許文献1の公報の図7に開示されているように、前記保護材fと前記踏圧材gとが、所定位置に配置された先端円錐台状の係止凸部と係合孔(特許文献1の図7参照)によって接続され、該踏圧材gの剥離を防止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−35856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような継手(係止凸部と係合孔)の接続だけでは踏圧材と保護材との接続が不十分であり、施工完了後において踏圧材の外周縁部が次第に捲れてきてしまうという問題があった。該植物保護資材を校庭に敷設した場合には、子供等が激しく運動して踏圧材にあらゆる方向・強さの負荷が掛かるため、特に上記問題が発生しやすい。また、踏圧材外周縁部の捲れは、歩行者等の転倒を招くため、特に重要な問題となる。
ここで、本発明者は、前記保護材に多数設けられている突状部の高さを従来に比して高く設定し、踏圧材装着時に該突状部が踏圧部内に深く挿入されるようにすれば、踏圧材が保護材から剥がれにくくなると考えた。しかし、かかる構成であると、踏圧部の内空に隙間がなくなり、踏圧材のクッション性が損なわれるという問題が生ずる。また、突状部の外径と踏圧部の内径を調整し、踏圧部と突状部とが密嵌状態となるようにして剥がれを防止することが考えられるが、かかる構成は気密化した踏圧部内の空気が夏場に膨張し、これにより踏圧部自身が次第に浮き上がって嵌合具合が緩くなり、結局剥がれという問題を生ずる。また、保護材と踏圧材とをあらかじめ脱離不能に組み付けておき、施工の際に同時に敷設するようにすることが考えられるが、かかる構成であると施工時のローラー転圧作業が、踏圧材のクッション性に起因して不具合となり、施工に問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、踏圧材の剥がれを防止しつつ、施工完了状態における踏圧部内が高圧とならず、施工良好性も損なわれない植物保護資材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材と、からなる植物保護資材において、前記保護材は、該保護材本体の上面に突設されている嵌合凸部を備え、前記踏圧材は、伏袋形状の踏圧部を備え、前記踏圧部の内空に前記嵌合凸部が圧入されて該踏圧部に該嵌合凸部が密嵌され、かつ、該踏圧部内における嵌合凸部の上方に緩衝用空隙が形成され、さらに前記踏圧部及び/又は前記嵌合凸部に、前記緩衝用空隙と外界とを連通する空気連通路が設けられていることを特徴とする植物保護資材である。
【0007】
上記構成にあって、踏圧部と嵌合凸部とが密嵌状態となると、踏圧材は剥離し難い状態となる。また、踏圧部内には緩衝用空隙が存在し、該空隙が緩衝作用を発揮するため、踏圧材のクッション性が損なわれることもない。また、該緩衝用空隙は、空気連通路を介して外界に通じているため、踏圧部内が高圧となることが防止され、踏圧材の剥がれを防ぐことができる。
【0008】
前記空気連通路は、踏圧部及び/又は嵌合凸部に設けられた、一端が緩衝用空隙に連絡し、他端が外界に連絡した空気連通溝及び/又は空気連通孔とすることができる。
【0009】
また、次のような構成としてもよい。すなわち、前記空気連通路は、前記嵌合凸部の外周に上下方向に形成された空気連通溝であり、該空気連通溝の上側溝端は上方に開放され、下側溝端は前記保護材本体の上面で閉塞されており、嵌合凸部が踏圧部に密嵌した状態で、前記空気連通溝の上端が緩衝用空隙に連絡すると共に、該空気連通溝の下端部が該踏圧部の下方で露出して該緩衝用空隙と外界とが連通している通常状態と、該踏圧部が上方から押圧されることにより、該踏圧部の下縁部が該空気連通溝の前記下端部を被覆し、該下端部と外界との連絡が遮断されて該緩衝用空隙が気密化されている空気遮断状態と、のいずれかに変換される構成である。
【0010】
上記構成にあって、踏圧材が歩行者等によって上から踏みつけられると、踏圧部が下方に押し付けられて踏圧部と保護材本体の上面とが密着し、空気連通溝が完全に該踏圧部によって被覆された状態となる。そうすると、該空気連通溝は外界との連絡が遮断されるため、前記緩衝用空隙は気密状態となる。かかる状態であると、該緩衝用空隙の空気は他に漏れることがないから、前記歩行者等の踏みつけに対して適度な反発力を発生させることとなる。仮に緩衝用空隙が常時外界と連通していると踏圧部は空気が抜けやすく非常に柔軟なものとなるが、本構成によれば軟らかすぎない適度な硬さのクッション性を備えることとなり、歩行しやすい植物保護資材となる。なお、歩行者等の踏みつけがない通常状態では、適正に緩衝用空隙が外界と連通するから、踏圧部内の高圧化が防止される。
【0011】
また、前記踏圧部の内径に対して前記嵌合凸部の外径が約0.1mm〜約1.5mmだけ径大である構成としてもよい。
【0012】
かかる構成とすると、踏圧部と嵌合凸部とが適正に密嵌状態となる。また、踏圧材の装着性も悪化しない。
【発明の効果】
【0013】
本発明の植物保護資材は、踏圧材が保護材から剥がれることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】a)は基盤材2の平面図であり、b)は基盤材2の側面図である。
【図2】a)は保護材3の平面図であり、b)は保護材3の側面図である。
【図3】a)は踏圧材4の平面図であり、b)は踏圧材4の側面図である。
【図4】基盤材2と保護材3との接続構造を示す拡大縦断側面図である。
【図5】保護材3と踏圧材4との接続構造を示す拡大縦断側面図である。
【図6】嵌合凸部21と踏圧部30の密嵌状態を示す概要説明図である。
【図7】嵌合凸部21と踏圧部30の密嵌状態を示す拡大横断平面図である。
【図8】空気連通孔24Aを備える嵌合凸部21Aの縦断側面図である。
【図9】空気連通孔24Bを備える嵌合凸部21Bの横断平面図である。
【図10】空気連通孔24Cを備える嵌合凸部21Cの横断平面図である。
【図11】a)は空気連通孔37を備える踏圧材4の要部拡大平面図であり、b)は空気連通孔37を備える踏圧材4と保護材3との接続構造を示す拡大縦断面側面図である。
【図12】係合突起25を備える嵌合凸部21Aと係合突起35を備える踏圧部30Bとを示す縦断側面図である。
【図13】a)は通常状態を示し、b)は空気遮断状態を示す説明図である。
【図14】植物保護資材の施工手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の植物保護資材を具体化した芝生保護材の実施形態を、添付図面に従って説明する。
芝生保護材は、地盤に敷設される基盤材2と、該基盤材2の上部に装着される保護材3と、該保護材3の上部に装着される踏圧材4とで構成されている。
【0016】
前記基盤材2は、再生プロピレン等(例えば再生ポリプロピレン又は再生プロピレン樹脂)の硬質材料からなり、図1に示すように、周囲を囲む枠部6を備えると共に、該枠部6内に多数の支柱7が縦横整列して配置されている。該支柱7は、それぞれ起立した状態で接続部8を介して相互連結されている。そして、支柱7間に形成された透孔10により、雨水等の透水が可能となっている。また、前記支柱7の先端には、十字方向に切り込まれた十字溝11が形成されている。該十字溝11の機能については後で述べる。また、前記支柱7の根端部には、該支柱7を補強する薄板状のリブ8Aが設けられている。さらに、前記枠部6の外縁には、他の基盤材2と連結するための第一連結部9A、第二連結部9B、第三連結部9C、及び第四連結部9Dが複数設けられている。そして、前記第一連結部9Aと他の基盤材2の第三連結部9Cとが、第二連結部9Bと他の基盤材2の第四連結部9Dとがそれぞれ係合して、順次連結される。
【0017】
前記保護材3は、再生プロピレン等(例えば再生ポリプロピレン又は再生プロピレン樹脂)の硬質材料からなり、図2に示すように、板片状の桟20Aが交差状に配されて構成された保護材本体20を備えている。また、桟20Aの交差位置であって、前記基盤材2における支柱7の位置に対応する部位には、略円板状の係合部22Aが配置されている。また、交差する桟20A間に形成された多数の透孔28のうちいくつかには、上向きに突き出された円錐台形の係止凸部22Bが所定間隔をおいて配置されている。ここで、前記係合部22Aは、前記基盤材2の十字溝11に嵌入されるものであり、前記係止凸部22Bは、後述の踏圧材4と係合するものである。
また、前記保護材本体20の上面であって、桟20Aの交差位置には、略円柱状の嵌合凸部21あるいは円柱状の凸部23が設けられている。なお、前記嵌合凸部21は、該保護材3の外周に沿う領域に設けられ、前記凸部23は該保護材3の中心寄り領域に設けられている。
【0018】
前記踏圧材4は、ゴムやエラストマー等の軟質材料(基盤材2あるいは保護材3に比して軟質な材料)からなり、図3に示すように、杆状の連結部31を介して縦横整列状に配置された踏圧部30を多数備えている。該踏圧部30は、伏袋形状であり、下端に開口部34が形成されている。また、前記踏圧部30間には透孔36が形成され、さらに前記保護材3の前記係止凸部22Bに対応する位置にある透孔36には、四方から係止片32Bが差し出され、中央に係止穴部32Aが形成されてなる係止部32が設けられている。なお、該踏圧材4を構成する材料は、JIS K 6253Aで65〜75ポイントの硬さを有するものが好適に採用される。
【0019】
そして、上記構成が、図14に示される施工手順に従って、所要位置に芝生保護材として設置される。なお、図4に示すように、前記基盤材2の支柱7における十字溝11内に上から保護材3の係合部22Aが嵌入されることにより、該係合部22Aと支柱7先端に設けられた係合突起12とが係合し、相互が接続される。また、図5に示すように、保護材3の係止凸部22Bが踏圧材4における係止部32の係止穴部32Aを貫通することにより、周囲の係止片32Bが湾曲しつつ該係止凸部22Bに係止され、該保護材3と踏圧材4とが接続される。また、図6に示すように、踏圧材4が保護材3に装着された状態にあっては、保護材3の嵌合凸部21あるいは凸部23が踏圧材4の踏圧部30内に挿入された状態となる。
【0020】
ところで、基盤材2、保護材3、及び踏圧材4は、取り扱い易い大きさ(例えば、縦×横が50cm×50cm)のユニットに切り分けられており、グラウンド等の広い範囲に敷設される場合は、前記基盤材2、保護材3、及び踏圧材4の各ユニットが面方向に多数連結されて用いられる。
【0021】
次に、本発明の要部について説明する。
図6に示すように、前記嵌合凸部21は、踏圧部30内に挿入されることとなるが、本発明においては、踏圧材4の剥がれを防止すべく、特に嵌合凸部21と踏圧部30とが密嵌状態となるように設定されている。また、踏圧材4のクッション性を確保すべく、該密嵌状態において、踏圧部30内の嵌合凸部21上方には、充分な体積の緩衝用空隙33が形成されるようにしている。さらに詳述すると、前記嵌合凸部21は開口部34から踏圧部30内に圧入されて密嵌状態となるものであり、望ましくは前記嵌合凸部21の外径は、前記踏圧部30の開口部34の内径に対して約0.1mm〜約1.5mmだけ径大とされる。ここで、前記開口部34の内径に対して前記嵌合凸部21の外径が0.1mmより小さいと十分な密嵌状態が得られにくい。一方、前記開口部34の内径に対して前記嵌合凸部21の外径が1.5mmより大きいと、嵌合凸部21の圧入作業が困難となり作業性が低下する。また、例えば、嵌合凸部21の保護材本体20上面からの高さを5mmとし、かつ踏圧部30の高さを12mmとすることにより、充分な体積の緩衝用空隙33が確保される。
【0022】
さらに本発明は、図6,7に示すように、嵌合凸部21の外周に上下方向の空気連通溝24が凹設されている。該空気連通溝24は空気連通路として機能するものであり、該嵌合凸部21の軸線方向に沿って形成され、その上下端は共に開放端とされている。そして、踏圧部30が被せられた密嵌状態にあっては、該空気連通溝24の上端が緩衝用空隙33と連絡し、下端は外界と連絡することとなる。すなわち、嵌合凸部21と踏圧部30とが密嵌状態にあっても、該緩衝用空隙33は、空気連通溝24を介して外界と連通している。したがって、夏場に該緩衝用空隙33の空気が膨張しても該空気は空気連通溝24を通じて外界に適正に排出されていくこととなる。該空気連通溝24を通じた空気の流れは、図6中に矢印で示す通りである。なお、本実施例においては、図6,7に示すように、踏圧材4の中央に配された前記凸部23は施工時に踏圧材4の位置決めに役立てるために踏圧部30に密嵌しない寸法設計としているが、踏圧材4の剥がれ防止をさらに強化すべく、適宜、前記凸部23を嵌合凸部21に置換した構成としても勿論よい。
【0023】
また、上記空気連通溝24は、以下の他の構成としてもよい。
例えば、図8に示すように、嵌合凸部21Aの中央を縦に貫く空気連通孔24Aを空気連通路としてもよい。
また、図9に示すように、嵌合凸部21Bの外周に、該嵌合凸部21Bの軸線に沿って上端から下端まで連成された凸条26を設け、該凸条26の両側に上下端が開放された空気連通孔24Bを形成した構成としてもよい。
また、図10に示すように、嵌合凸部21Cを平面視十字形の縦長部材で構成し、四方に突き出された突出部間に空気連通孔24Cを形成した構成としてもよい。
また、図11に示すように、踏圧部30Aの頂部に空気連通孔37を貫設し、これにより緩衝用空隙33と外界とを連通させてもよい。なお、かかる構成における嵌合凸部21Dは、空気連通溝あるいは空気連通孔を設ける必要がない。
【0024】
また、図12に示すように、嵌合凸部21Aの外周に係合突起25を設け、かつ踏圧部30Bの内周に係合突起35を設け、嵌合凸部21Aを踏圧部30内に圧入した際に両係合突起25,35が係合する構成として、踏圧部30Bの剥離をさらに強化してもよい。
【0025】
また、以下に示す構成としてもよい。
図13に示す実施例の嵌合凸部21には、上側の溝端は開放され、下側の溝端は保護材3の上面によって閉塞されている空気連通溝24Dが凹設されている。さらに詳述すると、図13aに示すように、通常時は、空気連通溝24Dの下端部が外界に露出するような踏圧部30の位置で、嵌合凸部21が該踏圧部30に密嵌した状態となる。かかる状態にあっては、該空気連通溝24Dの上端は緩衝用空隙33に連絡し、該空気連通溝24Dの露出した下端部は外界と連絡し、結局、該緩衝用空隙33が外界とが連通している(通常状態)。すなわち、踏圧部30内の高圧化が防止される状態にある。
一方、図13bに示すように、歩行者の足αにより軟質材料からなる該踏圧部30が踏みつけられると、該踏圧部30は上方から押圧され、該踏圧部30の下部が保護材3上面に密着し、これにより前記空気連通溝24Dの下端部は完全に該踏圧部30により被覆されることとなる。そうすると、該空気連通溝24Dは外界との連絡が遮断されることとなり、前記緩衝用空隙33が気密化されることとなる(空気遮断状態)。すなわち、該緩衝用空隙33の空気は他に漏れることがなくなり、前記歩行者の踏みつけに対して適度な反発力が生ずることとなる。したがって、該芝生保護材は、歩行者が踏圧材4を踏みつけた瞬間に、軟らかすぎない適度な硬さのクッション性を備えることとなり、歩行がしやすい。
【0026】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、植物保護資材であり、植物を保護する目的で使用可能であるから、産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0028】
2 基盤材
3 保護材
4 踏圧材
20 保護材本体
21,21A,21B,21C,21D 嵌合凸部
30 踏圧部
33 緩衝用空隙
24,24D 空気連通溝(空気連通路)
24A,24B,24C,37 空気連通孔(空気連通路)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材と、からなる植物保護資材において、
前記保護材は、該保護材本体の上面に突設されている嵌合凸部を備え、
前記踏圧材は、伏袋形状の踏圧部を備え、
前記踏圧部の内空に前記嵌合凸部が圧入されて該踏圧部に該嵌合凸部が密嵌され、かつ、該踏圧部内における嵌合凸部の上方に緩衝用空隙が形成され、さらに前記踏圧部及び/又は前記嵌合凸部に、前記緩衝用空隙と外界とを連通する空気連通路が設けられていることを特徴とする植物保護資材。
【請求項2】
前記空気連通路は、
踏圧部及び/又は嵌合凸部に設けられた、一端が緩衝用空隙に連絡し、他端が外界に連絡した空気連通溝及び/又は空気連通孔である請求項1記載の植物保護資材。
【請求項3】
前記空気連通路は、前記嵌合凸部の外周に上下方向に形成された空気連通溝であり、
該空気連通溝の上側溝端は上方に開放され、下側溝端は前記保護材本体の上面で閉塞されており、
嵌合凸部が踏圧部に密嵌した状態で、前記空気連通溝の上端が緩衝用空隙に連絡すると共に、該空気連通溝の下端部が該踏圧部の下方で露出して該緩衝用空隙と外界とが連通している通常状態と、
該踏圧部が上方から押圧されることにより、該踏圧部の下縁部が該空気連通溝の前記下端部を被覆し、該下端部と外界との連絡が遮断されて該緩衝用空隙が気密化されている空気遮断状態と、
のいずれかに変換される請求項1記載の植物保護資材。
【請求項4】
前記踏圧部の内径に対して前記嵌合凸部の外径が約0.1mm〜約1.5mmだけ径大である請求項1記載の植物保護資材。
【請求項1】
地盤に敷設される基盤材と、該基盤材の上部に装着される保護材と、該保護材の上部に装着される踏圧材と、からなる植物保護資材において、
前記保護材は、該保護材本体の上面に突設されている嵌合凸部を備え、
前記踏圧材は、伏袋形状の踏圧部を備え、
前記踏圧部の内空に前記嵌合凸部が圧入されて該踏圧部に該嵌合凸部が密嵌され、かつ、該踏圧部内における嵌合凸部の上方に緩衝用空隙が形成され、さらに前記踏圧部及び/又は前記嵌合凸部に、前記緩衝用空隙と外界とを連通する空気連通路が設けられていることを特徴とする植物保護資材。
【請求項2】
前記空気連通路は、
踏圧部及び/又は嵌合凸部に設けられた、一端が緩衝用空隙に連絡し、他端が外界に連絡した空気連通溝及び/又は空気連通孔である請求項1記載の植物保護資材。
【請求項3】
前記空気連通路は、前記嵌合凸部の外周に上下方向に形成された空気連通溝であり、
該空気連通溝の上側溝端は上方に開放され、下側溝端は前記保護材本体の上面で閉塞されており、
嵌合凸部が踏圧部に密嵌した状態で、前記空気連通溝の上端が緩衝用空隙に連絡すると共に、該空気連通溝の下端部が該踏圧部の下方で露出して該緩衝用空隙と外界とが連通している通常状態と、
該踏圧部が上方から押圧されることにより、該踏圧部の下縁部が該空気連通溝の前記下端部を被覆し、該下端部と外界との連絡が遮断されて該緩衝用空隙が気密化されている空気遮断状態と、
のいずれかに変換される請求項1記載の植物保護資材。
【請求項4】
前記踏圧部の内径に対して前記嵌合凸部の外径が約0.1mm〜約1.5mmだけ径大である請求項1記載の植物保護資材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−193735(P2010−193735A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39880(P2009−39880)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(000000505)アロン化成株式会社 (317)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(000000505)アロン化成株式会社 (317)
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