説明

植物土壌ジェルの注入方法、及び植物土壌ジェルの注入器

【課題】 カビや病原菌などの温床になりにくい植物用代替土壌に、植物を適切に埋没させることを可能とする。
【解決手段】 吸水性ポリマー5を充填した注入器1に所定の無機塩類を含有する水溶液7を吸引させ、吸水性ポリマー5に所定の無機塩類を含有する水溶液7を吸収させて寒天状の植物土壌ジェル8を作製し、植物を入れた容器内に注入器1から植物土壌ジェル8をところてん状にして注入して植物の根の間に入り込ませ、植物の根を植物土壌ジェル8に埋没させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観葉植物などの植物を育てるための代替土壌を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から観葉植物などの植物を育成するための様々な代替土壌が提案されている。このような代替土壌には、植物の育成に必要な栄養分を含有し、保水力に優れたものなどが存在しており、室内や屋上などにおける植物の育成等に使用されている。
例えば、特許文献1には、植物の成長を促進し、収穫量の増大及び品質の優れた農産物が得られる植物栽培用培養土が開示されている。この発明によれば、産業廃棄物として処分していた薬用の植物、動物又は鉱物などの自然物から生薬を抽出及び/又は搾り出した残滓を植物栽培用の培養基材に配合することなどにより、優れた植物栽培用培養土を得ることが可能とされている。
【0003】
また、特許文献2には、生産力の高い植物育成用人工土壌の製造方法が開示されている。この発明では、人工土壌を三層により構成し、下層を高温焼成によってセラミック化され、通水性、通気性、保水性を有する多孔質粒状酸化物からなる層とし、中層を肥効力を有する有機成分を含んでなる礫状物からなる層とし、上層を粉末状の腐植物からなる培土層としている。そして、水に沈む多孔質粒状酸化物と、比重が1よりも小さい礫状物と、礫状物よりも比重が小さい腐植物とを所定の比率で混合した後に、水中に一定期間放置することで、三層の人工土壌を製造可能にしている。この発明によれば、比較的簡単に生産力の高い植物育成用人工土壌を製造することが可能とされている。
【0004】
また、土壌の保水性を高めるとともに、植物育成に必要な栄養分を含有させた人工土壌ジェルを作製するための粉末なども、市販されている。
このような粉末を植木鉢に入れて水を注ぐことで、ゼリー状の培養土を作製することができ、これを観葉植物育成用の代替土壌として用いることができる。このような人工土壌ジェルを作製するための粉末としては、例えばヤクルト薬品工業株式会社の架橋型PGA、日本ポリグル株式会社のポリグルタミン酸架橋物、島根ポリグル有限会社のポリグルタミン酸(γ-PGA)架橋物などを挙げることができる。
【0005】
【特許文献1】特許第3240029号公報
【特許文献2】特許第4139461号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1,2に記載の人工土壌は、製造工程が複雑であり、また鉢植えなどの容器栽培において簡単に使用することができるものではなかった。また、このような人工土壌は、有機成分を多量に含むため、カビや病原菌などの温床になり易いという問題があった。
一方、人工土壌ジェルを作製するための粉末は、水を加えるだけで代替土壌を作製できる点で利便性に優れているが、実際に鉢植えなどに使用する際には、植物を人工土壌に適切に埋没させにくいという問題があった。
【0007】
すなわち、人工土壌ジェルはゼリー状の固形物であるため、土などに比較して植物の根を植えづらく、根の周囲が土壌で覆われるように適切に埋没させて、保水や栄養分の付与を効果的に行うことが難しいという問題があった。このため、使用しづらく、また植物を植える容器の形状によっては、植物を適切に植えることができず、育成させることができない場合があった。
【0008】
そこで、本発明者は鋭意研究し、注入器内に架橋型ポリグルタミン酸などの吸水性ポリマーを充填し、この注入器内に無機塩類を含有する水溶液を吸引することで攪拌混合し、吸水性ポリマーと無機塩類含有水溶液とからなる土壌ジェルを生成させた。そして、この土壌ジェルをところてん状にして植物を入れた容器内に注入することで、植物の根を土壌ジェルに適切に埋没させ得ることを見いだし、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、カビや病原菌などの温床になりにくい人工土壌に植物を適切に埋没させて植えることが可能な植物土壌ジェルの注入方法、及び植物土壌ジェルの注入器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の植物土壌ジェルの注入方法は、吸水性ポリマーを充填した注入器に所定の無機塩類を含有する水溶液を吸引させ、吸水性ポリマーに所定の無機塩類を含有する水溶液を吸収させて寒天状の植物土壌ジェルを作製し、植物を入れた容器内に注入器から植物土壌ジェルをところてん状にして注入して植物の根の間に入り込ませ、植物の根を植物土壌ジェルに埋没させる方法としてある。
また、本発明の植物土壌ジェルの注入器は、上記植物土壌ジェルの注入方法において使用するための注入器である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、カビや病原菌などの温床になりにくい植物土壌ジェルに、植物を適切に埋没させて植えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態における土壌ジェルの配合成分を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態における注入器を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態における植物土壌ジェルの注入方法の工程(a)(b)を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における植物土壌ジェルの注入方法の工程(c)(d)を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態における植物土壌ジェルの注入方法の工程(e)を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態における植物土壌ジェルの使用例(細長い容器に植える場合)を示す図である。
【図7】従来の植物土壌ジェルの注入方法により観葉植物を鉢植した場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る植物土壌ジェルの注入方法及び植物土壌ジェルの注入器について具体的に説明する。
[無機塩類含有水溶液]
本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法で用いられる無機塩類含有水溶液は、図1に示すように、以下の配合成分を含有している。
(配合成分A)硫酸マグネシウム7水和物
(配合成分B)リン酸2水素1カリウム
(配合成分C)硝酸カリウム(又は硫酸鉄7水和物)
(配合成分D)塩化カルシウム水溶液 次の無機塩類を含有する。硫酸銅5水和物,ホウ酸,塩化コバルト6水和物,モリブデン酸ナトリウム2水和物,硫酸亜鉛7水和物,塩化マンガン4水和物,ヨウ化カリウム
【0013】
具体的には、配合成分A〜Dを、例えば以下の濃度で含有する水溶液をそれぞれ作製し、各水溶液を1ml/lの濃度で含有させて、本実施形態で使用する無機塩類含有水溶液とすることができる。なお、水には蒸留水を用いることが好ましい。
【表1】

【0014】
[吸水性ポリマー]
本実施形態における吸水性ポリマーとしては、吸水性に優れ、吸水することによりゼリー状になるものを好適に用いることができる。このような吸水性ポリマーとして、例えば架橋型ポリグルタミン酸を挙げることができる。架橋型ポリグルタミン酸は、γ−グルタミン酸(PGA)を重合して得られる生分解性ポリアミノ酸である。
γ−グルタミン酸は、納豆の糸の主成分であり、架橋型ポリグルタミン酸は、一般に納豆樹脂とも呼ばれている。架橋型ポリグルタミン酸は、優れた吸水性、生分解性、及び可塑性を備えている。この架橋型ポリグルタミン酸は、市販のものを使用することができる。例えばヤクルト薬品工業株式会社の架橋型PGA、日本ポリグル株式会社のポリグルタミン酸架橋物、島根ポリグル有限会社のポリグルタミン酸(γ-PGA)架橋物などを使用することができる。
【0015】
また、本実施形態における吸水性ポリマーとして、ポリアクリル酸ナトリウム(顆粒状)、ハイドロポリマー(例えばティエール(Johnson & Johnson)、ハイドロジェル・ドレッシング材(例えばジェリパーム(竹虎),ニュージェル(Johnson & Johnson),イントラサイト(Smith & Nephew),グラニュゲル(Convatec),クリアサイト(日本シグマックス)など)、アルギン酸塩被覆材(例えばカルトスタット(Convatec),ソーブサン(アルケア),アルゴダーム(メディコン),クラビオAG(クラレ)など)を用いることも可能である。
【0016】
さらに、土壌ジェルの粘性を向上させ、土壌ジェルを入れた容器を傾けても容易にこぼれ落ちないようにするため、吸水性ポリマーの種類によっては、増粘剤と共に用いることも好ましい。このような増粘剤としては、例えば食用の増粘剤、増粘安定剤、ゲル化剤、又は糊料等を用いることが可能である。なお、増粘安定剤は、「水に溶解又は分散して粘稠性を生じる高分子物質」を意味し、糊料と呼ばれる場合もある。増粘安定剤は使い方により、少量で高い粘性を示す場合には「増粘剤」、液体のものをゼリー状に固める作用(ゲル化)を目的として使う場合には「ゲル化剤」、粘性を高めて食品成分を均一に安定させる効果を目的として使う場合は「安定剤」と呼ばれる。なお、ゲル化とは、コロイド溶液(ゾル)が流動性を失い、多少の弾性と固さを持ってゼリー状(ゲル)に固化することをいい、ゲル化剤とは、冷やすと固まる性質のゼラチン(動物の皮や骨)、寒天(テングサ)、カラギナン、ペクチンなどの総称である。その他、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、キサンタンガム、グァーガム等もゲル化剤として用いることができる。
【0017】
[注入器]
本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法で用いられる注入器は、例えば図2に示すような注射器形状のものを用いることができる。同図に示す注入器1は、本体部2にピストン3が挿入され、ピストン3を押し下げることで、注入器1の本体部2内に充填された内容物を、ノズル4の孔4aからところてん状にして放出することができる。
注入器1の本体部2、ピストン3、及びノズル4の材料には、プラスチックなどの高分子樹脂の他、シリコン、ガラスなどを用いることもできる。
【0018】
なお、ノズル4は、図2の形状に限定されるものではなく、植物の根の状態に応じて孔4aの形状を円形や楕円形のみならず多角形や星形など種々の形状にすることができ、また孔4aの個数や大きさも適宜選択することができる。また、ノズルの長さを、植物を植える容器の形状に応じて、より長く又はより短くしてもよい。
【0019】
[使用方法]
本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法は、以下のように(A)前処理工程、(B)吸引攪拌混合工程、(C)注入工程を含むものとすることができる。
【0020】
(A)前処理工程
まず、注入器1に吸水性ポリマー5の粉末を充填する。図3(a)には、吸水性ポリマー5として架橋型ポリグルタミン酸の粉末を水溶性の薄膜6に包んで本体部2に入れ、ピストン3を挿入した状態が示されている。
【0021】
吸水性ポリマー5の種類によっては、粘性を向上させるため、増粘剤も水溶性の薄膜6に包んで本体部2に充填しても良い。
水溶性の薄膜6としては、例えば寒天と澱粉から作られた一般的な半透明の薄膜である柔軟オブラートを用いることが好ましい。その他、ゼリー状やペースト状のものなどを用いることもできる。
また、上述した配合成分A〜Dを含有する無機塩類含有水溶液7を入れたビーカーを用意する。
【0022】
(B)吸引攪拌混合工程
次に、図3(b)に示すように、ピストン3を引き、注入器1に無機塩類含有水溶液7を吸引する。このとき、無機塩類含有水溶液7により水溶性の薄膜は溶解される。そして、吸引力により乱流現象が生じ、吸水性ポリマー5と無機塩類含有水溶液7とが攪拌混合されて、土壌ジェル8(植物用代替土壌)が作製される。このとき、大きな乱流を発生させるため、ピストン3を素早く引き、急激な吸引を行うことが好ましい。
図4(c)に示すように、注入器1において作製されたての土壌ジェルは、非常にやわらかい寒天のような状態となっている。
【0023】
なお、土壌ジェルとは、吸水性ポリマー5が水を吸収したものを意味している。吸水性ポリマー5は吸水することで寒天状になる。本実施形態では、寒天状になった吸水性ポリマー5を、植物を入れた容器にところてん状にして注入することで、植物の根の間に土壌ジェルを入り込ませ、植物の根を土壌ジェルに適切に埋没させることが可能となっている。
また、本実施形態で使用する土壌ジェルは、吸水性ポリマー5と無機塩類含有水溶液7のみからなることから、カビや病原菌などの温床になりにくいという特性を有している。
【0024】
(c)注入工程
次に、図4(d)に示すように、植物を入れた容器内に、注入器1から土壌ジェル8をところてん状にして注入し、植物の根を土壌ジェル8に埋没させる。このように、注入器1内で土壌ジェル8を生成し、ところてん状にして注入することで、植物の根をその表面が土壌ジェル8に十分に接することができるように、適切に埋没させることができる。そして、植物の根をジェルに埋没させた後に、土壌ジェル8の硬さが増し、容器から容易にこぼれ落ちない状態となる。
【0025】
すなわち、本実施形態の土壌ジェルの注入方法によれば、注入器1において生成したての非常にやわらかい寒天状の土壌ジェルを、ノズル4の孔4aから放出することで、土壌ジェルを細長いところてん状にして容器内に注入することができる。このため、植物の根の間に土壌ジェルを入り込ませることができ、植物の根を植物土壌ジェルに適切に埋没させることが可能になっている。
【0026】
図5(e)は、このようにして容器に植えられた植物の様子を示している。同図において、植物の根は土壌ジェル8に無理やり埋め込まれることなく、自然な形状で土壌ジェル8に十分に接するように埋没されている。このような状態で土壌ジェルは硬度を増し、容器を傾けても容易にこぼれ落ちない程度のゼリー状になる。
一方、図7に示す従来例の場合、植物を植える容器内において、単に吸水性ポリマーに水を吸収させて土壌ジェルを作製し、これに植物を植えようとすると、土壌ジェルは生成にあたり膨張するため、根が押し上げられてしまい、適切に植えることができない。そこで、土壌ジェルに根を植えるための穴を作り、これに植物を植えることになるが、植物の根を適切に埋没させることは難しく、植物を土壌ジェルに十分に根付かせることが困難であった。
【0027】
[細長い容器に植える場合]
次に、細長い容器に植物を植える場合に、本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法を用いる例について説明する。
図6に示すように、細長い容器に植物を植える場合、従来のように容器内に吸水性ポリマーを入れ、次いで水を入れて土壌ジェルを生成した後、植物を植えることは非常に困難であった。すなわち、このような場合には、植物の根を土壌ジェルに適切に埋没できず、根が土壌ジェルに十分に覆われなかった。また、無理に埋没させようとすると植物を傷つけるおそれもあった。
【0028】
これに対して、本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法によれば、同図に示すように、土壌ジェルを生成しつつ、ところてん状にしながら植物を植える容器に注入することで、植物の根の間に土壌ジェルを入り込ませることができ、植物の根をその表面が土壌ジェルに十分に接することができるように、適切に埋没させることが可能である。
【0029】
このとき、同図に示すように、ノズル4にアダプタ9を取り付けることで、孔4aから放出される土壌ジェルを、このアダプタ9を通じて植物の根の周りに入れることができるようになっている。アダプタ9は、同図の例では、両端が円形に開口した筒状となっている。アダプタ9の材料には、ゴムなどの可撓性のあるものの他、固い樹脂などを用いてもよい。
【0030】
なお、ノズル4に一つの大きな孔を設けるとともに、アダプタ9のノズル4に取り付ける側の反対側に、孔4aのような複数の孔を設けることもできる。また、ノズル4とアダプタ9のノズル4に取り付ける側の反対側との両方に孔4aのような複数の孔を設けることもできる。
このように、本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法によれば、植物を細長い容器に植える場合にも、植物の根の間に土壌ジェルを入り込ませることができ、植物の根を植物土壌ジェルに適切に埋没させることが可能である。
【0031】
また、本実施形態の植物土壌ジェルの使用方法によれば、室内や屋上、壁面など緑化において、植物を植えにくい様々な形状の容器を使用したい場合でも、容易に植物を植えることが可能である。
さらに、本実施形態で使用する植物土壌ジェルは、保水性に富み、無機塩類に含むことから、比較的長期間に亘って、植物に水や栄養分を補給することなく育成することが可能である。例えば、本実施形態で使用する植物土壌ジェル1Lにポトス又はオリヅルランを適量植えた場合、水や栄養分を補給することなくおよそ3ヶ月間生育させることが可能である。
【0032】
また、この植物土壌ジェルは、吸水性ポリマー及び無機塩類含有水溶液からなるため、カビや病原菌などの温床になりにくいものとなっている。
このため、本実施形態の植物土壌ジェルの注入方法によれば、植物を容器に植えやすく、また水や栄養分の補給を頻繁に行うことなく、適切に育成させることが可能となっている。
【0033】
本発明は、以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記の無機塩類含有水溶液において、その一部の塩類を同様の機能を果たし得る他の塩類に代えて使用しても良い。また、架橋型ポリグルタミン酸と同様の吸水性を備え、生分解性を有する他の樹脂を使用するなど適宜変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、壁面緑化や室内緑化などにおいて、様々な形状の容器に植物を植えるにあたり、代替土壌を使用する場合に好適に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 注入器
2 本体部
3 ピストン
4 ノズル
4a 孔
5 吸水性ポリマー
6 水溶性の薄膜
7 無機塩類含有水溶液
8 土壌ジェル
9 アダプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水性ポリマーを充填した注入器に所定の無機塩類を含有する水溶液を吸引させ、前記吸水性ポリマーに前記所定の無機塩類を含有する水溶液を吸収させて寒天状の植物土壌ジェルを作製し、
植物を入れた容器内に前記注入器から前記植物土壌ジェルをところてん状にして注入して前記植物の根の間に入り込ませ、前記植物の根を前記植物土壌ジェルに埋没させる
ことを特徴とする植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項2】
前記吸水性ポリマーとして、架橋型ポリグルタミン酸を用いることを特徴とする請求項1記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項3】
前記所定の無機塩類として前記水溶液に、硫酸マグネシウム7水和物、リン酸2水素1カリウム、硝酸カリウム、塩化カルシウム、硫酸銅5水和物、ホウ酸、塩化コバルト6水和物、モリブデン酸ナトリウム2水和物、硫酸亜鉛7水和物、塩化マンガン4水和物、ヨウ化カリウムを含有させる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項4】
前記硝酸カリウムに替えて硫酸鉄7水和物を含有させることを特徴とする請求項3記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項5】
吸水性ポリマーを水溶性の薄膜に包んで前記注入器に充填し、前記注入器に前記所定の無機塩類を含有する水溶液を吸収させことで、前記水溶性の薄膜を溶解させ、寒天状の前記植物土壌ジェルを作製する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項6】
前記植物土壌ジェルは植物を入れた容器内に注入された後に硬度を増し、前記容器を傾けてもこぼれ落ちない硬さになる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項7】
前記注入器の先端に複数の孔を備えたノズルを設け、前記植物土壌ジェルを、前記ノズルを通じてところてん状にして前記容器内に注入する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の植物土壌ジェルの注入方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の植物土壌ジェルの注入方法に使用することを特徴とする植物土壌ジェルの注入器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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