説明

活性であり、かつ、適応可能なフォトクロミック繊維、布、及び、膜

【課題】フォトクロミック繊維、布、及び、膜の提供。
【解決手段】本発明は、色が変化し得る染料及びポリマーを、上記染料又はポリマーの分解温度未満の温度で、溶液中に混合してポリマー染料溶液を作成すること、並びに、上記ポリマー染料溶液の電界紡糸により、染料が繊維表面の下まで浸透した繊維を形成することを含む染色繊維の製造方法に関する。本発明は、上記繊維及び上記繊維の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年3月16日仮出願の特許文献1(本明細書中に参照する)に対する優先権を主張する。
【0002】
(政府のライセンス権)
本研究は、国立科学財団の補助(補助番号DMR−0210223及びCHE−0346454)の下で実施された。
【背景技術】
【0003】
染料及び顔料を使用する色材は従来技術において周知である。残念ながら、顔料及び染料着色剤は、紫外光、オゾン又は漂白に暴露されると退色の影響を受ける。この退色は、通常は着色剤の化学変化によるものである。こうした化学変化は、着色剤の電子遷移を変化させて、これによって色が不安定となるため、望ましくない。
【0004】
染料の退色の原因は、1つには、染料が繊維全体に混合されているのではなく繊維表面にコーティングされているということがある。
【0005】
材料の構造と特性との関係についての研究には、上記特性の測定前に加工しなければならない場合が多い。繊維紡糸は、剪断及び巻き取り工程の間に二次的な鎖配向が生じることから、長鎖ポリマーに対して選択されることの多い方法である。この配向によって、異方性の高い電気特性、機械特性及び光特性が付与される可能性がある。しかし残念ながら、市販の紡糸ラインにおいては、溶融紡糸繊維を製造する場合には出発材料が多量(5〜10 lbs)に必要となる。このため、溶融紡糸法の場合には、研究対象が、十分多量に製造されかつ/又は高温で分解しないものに限定される。代替法として溶液紡糸法を使用することができるが、ポリマーが、揮発性溶媒、及び、頻繁には活性溶媒に溶解するポリマー(例えば、ケブラー(商標)の硫酸溶液)に限定される。
【0006】
ある色から別の色に変化できるように着色方法を改良できれば、有益であろう。このような色の変化する組成物は、例えば、布やカーペット用のポリマー繊維において装飾用途に、並びに、色の変化するウインドウ及びディスプレイ、センサ(化学センサ、圧力センサ、光センサ)及び光学記憶装置に使用することができる。更に、この種の技術は、迷彩柄の服、テント及び機械等の軍事用途においても使用できるであろう。この色の変化が光暴露により可逆的に切り替わるものであれば、上記製品にカメレオン効果(chameleon effects)を付与することが可能である。
【0007】
フォトクロミック分子は、ポリマーフィルム中に埋め込むものであり、繊維中にうまく混合されていれば、直径がミクロ及びナノレベルの繊維の表面を光に暴露することによってフォトクロミック分子の色が均一に変化するという点で有利であるが、フィルムにおいては、フィルムが厚い(10〜50ミクロン)場合にはフィルム内部の色が完全に変化しない、又は、色の変化に長い時間を要する場合が多いため、使用できない場合が多い。また、フォトクロミック特性を有する単小繊維を使用することによって、ミクロン及びサブミクロンスケールで光学スイッチを開発できるであろう。
【0008】
繊維の電界紡糸は30年以上も前から研究されている。しかし1998年以降、電界紡糸ポリマーナノ繊維に関する刊行物が急激に増加している(非特許文献1(“Huang”)及び特許文献2)。電界紡糸は、電気スプレーから派生したものであり、繊維をスパイダーウェブ型(図1)に紡糸して、その機械的特性及び表面特性の特徴を調べて試験する際に使用できる。電界紡糸法により製造された繊維は、従来の布繊維の直径5〜200μm(非特許文献2(“Reneker”))と比較すると、直径40nm〜5μmのミクロ及びナノスケールである(Reneker)。電界紡糸の主な利点は、少量(10〜15mgと少ない)のポリマーを溶液状で使用して長繊維を形成できる点である。第二の利点は、追加の成分(例えば、小さな「ゲスト」分子、ナノ粒子又は第二のポリマー)をポリマー溶液に添加できること、及び、この成分を電界紡糸工程において特定の条件下で繊維に配合できることである。これまでに多くの有用なポリマーが電界紡糸されているが(非特許文献3(“Megelski”))、電界紡糸工程に影響を及ぼす機構及びパラメータについての理解はまだ始まったばかりである。繊維直径、「ビーズ」の濃度、繊維表面形状及びポリマー小繊維の相互結合性(interconnectivity)に影響を及ぼすと考えられるパラメータの数は少ない。例えば、溶液濃度、「ノズル」とターゲットとの距離、ポリマーの分子量、紡糸電圧、湿度、溶媒の揮発性、及び、溶液の供給速度が挙げられる。これらのうちのいくつか(例えば、分子量、湿度)は詳細に研究されているが(非特許文献4(“Casper”)及びMegelski)、上記研究のほとんどが、繊維のミクロ構造、及び、組織工学構築物から燃料電池膜に渉るその潜在的な応用の開発についての研究に焦点を当てたものである。
【0009】
フォトクロミック材料は、暴露光の波長に応じて可逆的に色が変化し得る材料である。この可逆的な工程は、最初の波長とは異なる波長の光に材料が暴露された際に生じ、これにより色の変化が誘発された結果として、材料の色が元に戻る(非特許文献5(“Wittal”)及び非特許文献6(“Irie”))。有機フォトクロミック分子は通常、特定の波長の光に応答してその電子構造が可逆的に転位するような、芳香族性の高い発色団である。このような可逆的フォトクロミック有機材料の分類の一例は、ジアリールエテンである(Irie)。この分子は、以下に示すように、その環状構造を形成する結合が転位することによって、その電子構造が変化する。
【0010】
【化1】

【0011】
ジアリールエチレンの2つの形を上記に示す:左は「開放」形であり、右は「閉鎖」形である。A及びBは、溶解性及び/又は吸収特性の調節に使用できるペンダント基である。これによって「開放」形及び「閉鎖」形の環状構造が得られ、前者は可視光吸収(500〜700nm)を、後者はUV吸収(250〜300nm)を有する。この分類の分子は耐疲労性が良好かつ熱安定性が良好であるため、この分子は、多くの分野において使用できる可能性がある。
【0012】
上記ジアリールエテン及び他の多くのフォトクロミック材料の、非線形光学、読み書き記憶材料、光学スイッチ(Irie)及び調節可能なマスクへの応用(非特許文献7(“Molinari”))は、機械的強度、耐酸化性及び強固性の付与を目的としてホスト材料(ポリマー等)に配合可能な共役構造の量に依存する。上記の応用は従来、共役分子を添加剤としてポリマーフィルムに直接配合することにより実施されてきた。しかし、フォトクロミック材料の量が5〜6%より多いと層分離が生じる場合がある。高濃度では、均一性について問題が生じる場合が多い。第二のアプローチとしては、フォトクロミック基を側鎖としてポリマー骨格にぶら下げるという方法が実施されている。これによって、サンプル中のフォトクロミック基の濃度を上昇させることができるが、同時に収量が劇的に減少するため、材料のフォトクロミック特性が低下する。Stellaciら(非特許文献8(“Stellaci”))は、熱安定性がモノマーよりも高いジアリールエチレン骨格ポリマーを最初に合成することにより、この問題を解決することができた。彼らは、「閉鎖」形の反応について、ポリマーが、溶液状及び固体状のいずれにおいても非常に高い収率でフォトクロミック特性を表すことを示した。
【特許文献1】米国仮出願60/553,513
【特許文献2】米国特許US20030137069
【非特許文献1】Z.M.Huang,Y.Z.Zhang,M.K.Kotaki and S.Ramakrishna,Composites Sci.and Tech.2003,63,2223−2253
【非特許文献2】D.H.Reneker and I.Chun,Nanotechnology 1996,7,216
【非特許文献3】Huang and S.Megelski,J.S.Stephen,D.B.Chase and J.F.Rabolt,Macromolecules 2002,35,8456
【非特許文献4】C.Casper,J.Stephens,N.Tassi,D.B.Chase and J.Rabolt,Macromolecules 2004,37,573−578
【非特許文献5】J.Wittal,Photochromism,Molecules and Systems,Eds.H.Durr,H.Bouas−Laruent Elsevier,Amsterdam,1990
【非特許文献6】M.Irie,Chem.Rev.2000,100,1685−1716
【非特許文献7】E.Molinari,C.Bertarelli,A.Bianco,F.Bortoletto,P.Conconi,G.Crimi,M.Galazzi,E.Giro,A.Lucotti,C.Pernechele,F.Zerbi and G.Zerbi,Proceedings of SPIE Hawaii 2002,vol.#4842−18,p.335−342
【非特許文献8】F.Stellaci,C.Bertarelli,F.Toscano,M.Gallazzi,G.Zotti and G.Zerbi,Adv.Materials 1999,11,292−295
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明者らは、フォトクロミック材料又は任意の染料を電界紡糸繊維に配合することにより、優れた結果が得られることを見い出した。染料が色を形成できる場合、暴露光の波長に応じて2つの異なる可逆的パターンが存在し得る。染料がフォトクロミック性でない場合、パターンは、染色材料で現在実施されているように、染料が繊維の表面だけでなく繊維全体に分散した永久的なパターンとなるであろう。
【0014】
本発明は、染料又は可逆的フォトクロミック分子(例えば染料)等の分子の、電界紡糸工程によるミクロ及びナノ繊維への配合を包含する。この工程において、(例えば300〜2000V/cmで)変動する電場を用いて静電力を印加することにより、ポリマー(ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等)及びフォトクロミック分子の溶液を径の小さい繊維に成形する。得られた繊維を、電気的にアース可能な、又は、「ノズル」の電圧よりも低い電圧で保持可能な(又は、反対に荷電可能な)ターゲット上で回収すると、ここでまず、ポリマー/フォトクロミック分子の小滴が溶液槽から放出される。繊維は直径1〜2ミクロン〜数十ナノメートルで、フォトクロミック分子が全体的に均一に分布していることが分かった。この繊維から形成されるマット、膜及び不織布は、暴露光の波長に応じて可逆的に色が変化することが分かった。用途としては、入射光の量及び波長に応じて色を変える不織布及び膜(迷彩材料を含む)、センサ、センシング膜(sensing membrane)、カウンターフィットプロテクター(counterfit protector)、情報記憶及び光学スイッチがある。
【0015】
本発明は、染色繊維の製造方法であって、染料及びポリマーを、染料又はポリマーの分解温度未満、好ましくは室温(約23℃)又はそれより少し高いが染料の分解温度又は酸化温度を超えない温度で溶液中に混合してポリマー染料溶液を作成すること、並びに、上記ポリマー染料溶液の電界紡糸により、染料が繊維表面の下まで浸透した繊維を形成することを含むことを特徴とする方法に関する。染料は、フォトクロミック性(可逆的色の場合)でも非フォトクロミック性(永久色の場合)でもよい。
【0016】
また本発明は、上記方法で得られた繊維又は小繊維に関する。
【0017】
本発明の別の目的は、ペイントボールやレーザータグ等の活動において着用可能な、又は、ソフトガンと共に着用可能な材料の製造に上記繊維を使用できるということである。センサは、ペイントボール等の活動に、又は、エアソフトガンと共に使用し得る。使用者は、色の変化し得る材料で作製された衣類を着用し得る。上記材料は、エアソフトガンの小弾等の小弾と接触した場合等に、圧力がかかると色が変化し得る。感圧性の材料であれば、衝撃を受けた部位の色が変化し得る。材料は、レーザー光を当てた場合等に、光によって色が変化し得る。材料が感光性である場合、衝撃を受けた部位の色が変化し得る。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(図面の簡単な説明)
図1は、ポリスチレン(PS)35重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液で製造した電界紡糸サンプル中に一般的に見られるツイストドッグボーン(twisted dog−bone)型の繊維を示す(左)。拡大図を図1の右に示す。
【0019】
図2は、PMMA+染料1の繊維を、光学顕微鏡(左:20倍)で、また、電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(右)で観察したものを図示する。
【0020】
図3は、PMMA+染料1について、同繊維の2通りの深さで取得した蛍光共焦点像を図示す。
【0021】
図4は、PMMA+染料1についての蛍光共焦点像であり、図示した2つの繊維の全体に活性フォトクロミック分子が分布していることを示す。挿入図は、繊維径に対して垂直方向の、任意に選択した「薄片」における染料1の分布である。
【0022】
図5は、水性染色した繊維の束を図示しており、532nmのレーザー光に暴露した部分が黄色い円形になっている。左:染料1+PMMA。また、図5は、濃い青色に染色した繊維を図示しており、波長532nmのレーザービーム光に暴露した部分が白い円形になっている。右:染料2+PMMA。
【0023】
図6は、電界紡糸したPMMA+染料1の繊維のマットを図示する。染料は閉鎖形である。
【0024】
図7a)は、PMMA+染料1の青色の繊維のマットに部分的に白色光に暴露したものを図示する。図7b)は、この青色の繊維のマットを、引き続いてUV照射したものを図示する。UDの紋章は消失した。
【0025】
図8a)は、PMMA+染料3の繊維のマットに部分的にUV照射したものを図示する。図8b)は、この繊維のマットを、UV照射から遮蔽して26℃で20分間置いたものを図示する。
【0026】
繰り返すが、本発明は、染料を繊維に配合する繊維の製造方法に関する。染料は、表面だけでなく繊維全体に均一に分散している。染料は、任意の公知の染料であってよい。この群に属する物質の例としては、公知のフォトクロミック化合物、ソルバトクロミック(solvatochromic)化合物、マグネトクロミック(magnetochromic)化合物、エレクトロクロミック化合物、熱変色性化合物、ピエゾクロミック(piezochromic)化合物、並びに、トリアリールメタン染料、キノン染料、インディゴ染料及びアジン染料等のロイコ体(leuco body)が挙げられる。これらの化合物は、それぞれ、溶媒(気体又は液体)、熱若しくは圧力の付与により、光の照射により、又は、空気酸化により、その色が変化し得る。
【0027】
使用する染料がフォトクロミック性でない場合、色は永久に持続し得る。最終製品が光に応じて可逆的パターンを有するものであることが望ましい場合、染料にはフォトクロミック染料を使用し得る。例えば、フォトクロミック染料を含む繊維で衣服を製造する場合、この衣服は、光領域に暴露されると、少なくとも2つの異なるパターン又は3つ以上もの異なるパターンを有し得る。光が可視領域にある場合に1つのパターンが存在し得、夜間に外光に暴露されると別のパターンが存在し得、衣服を紫外光下におくと第3のパターンが存在し得る。複数のフォトクロミック染料を繊維に使用する場合、使用するフォトクロミック染料の種類、及び、繊維が暴露される光の波長に応じて繊維の色が変化し得る。暴露光の波長に応じてそれぞれ異なる色を有するような複数の異なる繊維を使用して、製品とすることも可能であろう。例えば、迷彩柄の服、テント、及び、機械又は機械のカバーの製造を目的とする場合、上記材料は、日中と夜間とでは色が異なり、周囲と区別しにくいであろう。迷彩柄の材料については、この材料は、光の下では周囲と同様に明るい色であり、夜には暗い色になって、周囲と区別しにくくなり得る。
【0028】
上記繊維は、Reneker、米国特許US4,323,525、米国特許US4,689,525、米国特許US20030195611、米国特許US20040018226及び米国特許US20010045547(本明細書中に参照する)に記載されるように、電界紡糸法によってポリマー染料溶液から製造される。
【0029】
本明細書中に参照する以下の特許は、好ましいフォトクロミック染料を例示する:米国特許US5,213,733、米国特許US5,422,181、米国特許US6,440,340、米国特許US5,821,287、米国特許US20020188043、米国特許US20030213942、米国特許US20010045547、米国特許US20030130456、米国特許US20030099910、米国特許US20030174560及びこれらに記載の参考文献。
【0030】
好ましく使用されるポリマーは、Huang、米国特許US20030195611、米国特許US20040037813、米国特許US20040038014、米国特許US20040018226、米国特許US20040013873、米国特許US2003021792、米国特許US20030215624、米国特許US20030195611、米国特許US20030168756、米国特許US20030106294、米国特許US20020175449、米国特許US20020100725及び米国特許US20020084178に列挙され、これらは全て本明細書中に参照する。
【0031】
フォトクロミック繊維の調製にあたって、上記以外に顔料を、共重合用モノマーとして、かつ/又は、以下のものと混和させて、更に使用することができる:低融点ポリエステル、ポリジメチルイソフタレート(DMI)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン11、ナイロン12、又は、これらの混合物、及び、その混和物等。
【0032】
以下の溶媒を使用するのが好ましいであろう:(a)高揮発性溶媒の群、例えば、アセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、水、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン又は酢酸;あるいは、
(b)比較的低揮発性の溶媒の群、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリル(AN)、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート(BC)、1,4−ブチロラクトン(BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジエチルエーテル(DEE)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,3−ジオキソラン(DOL)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル(MF)、3−メチルオキサゾリジン−2−オン(MO)、プロピオン酸メチル(MP)、2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)又はスルホラン(SL)。
【0033】
他の溶媒としては、本明細書中に参照する米国特許US20020100725及び米国特許US2003195611に記載されるものを使用できる。実施例で使用する溶媒はCHClである。
【0034】
ポリマー及び溶媒の量は0.1〜100%の範囲であり、後者は溶融物からの電界紡糸のみにより取得可能な純粋なポリマーである。ポリマー及び溶媒の濃度は、電界紡糸に関する刊行物及び特許(Reneker、Megelski、Casper、米国特許US4,323,525、米国特許US4,689,525、米国特許US20030195611、米国特許US20040018226及び米国特許US20010045547、全て本明細書中に参照する)に記載されるものと同じであってよい。
【0035】
電界紡糸法又は静電紡糸法は、荷電溶液を電場によりソースからターゲットへ押し出すことにより、ポリマー細繊維を作成する方法である。正に荷電した溶液が電場により引っ張られると、ソース容器のオリフィスから、アースしたターゲットに向かって溶液が噴射される。この噴流がオリフィスから離れるにつれて、Taylor coneと呼ばれる円錐が形成される。一般的には、オリフィスから距離が離れると円錐が伸び、一本の繊維が形成されてターゲットに向かって移動する。そして、ターゲットに到達する前に、かつ、多くの変数(ターゲット距離、電荷、溶液粘度、温度、溶媒の揮発性、ポリマーの流速等)に依存して、繊維の乾燥が始まる。この繊維は極めて細く、一般的にナノメートル又はミクロンで測定される。ターゲット上でこの繊維を回収することにより、多孔度及び表面積が極めて大きく、かつ、平均孔径が非常に小さい、ランダムに配向した繊維材料が形成される。
【0036】
溶媒電界紡糸に必要とされる基本的な構成要素は、以下の通りである:ポリマーを溶媒と混合して、所望の特性を有する溶液を作成する。先の丸い針に流体路が連結されていてもよいシリンジ様容器にこの溶液を入れて、紡糸口金を形成する。この針は末端が開いていて、この開口部から溶液が、調節された力によって放出される(この力について、本明細書では、プランジャーにより供給する単純な様式を記載するが、流速を様々に制御可能な任意の適切な流体排出システムであってよく、自動化されていて流速を精密に制御可能であってよい)。
【0037】
電界紡糸工程が、下限は溶媒の凍結温度から上限は染料の分解温度までで実施される場合に、染料を繊維中に配合することができる。電界紡糸工程が、溶液中で、使用するポリマーの融点より穏やかな温度で実施されるため、染料は電界紡糸工程中に分解しない。
【0038】
染料をポリマー溶液に混合できること、ポリマーに対して使用した溶媒と同じ溶媒に染料を添加できること、次いで、2つの溶液をポリマー乾燥物に添加又は混合できること、次いで両者を溶媒に溶解させることができること、がわかった。これは、使用する種々のポリマー及び染料によって異なるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
例示は、ポリマーマトリックスからなる繊維を含む。PMMA(Mw=540,000)に以下のフォトクロミック分子を埋め込む。
【0040】
【化2】

【0041】
(式中、nは平均7〜8である)
染料3の化学式は染料1の化学式と同一であり、nは1である。
【0042】
上記に示す染料1は、7〜8個の繰り返し単位(重合度(DP)=7〜8)を含むフォトクロミック骨格ポリマーであるが、一方、上記に示す染料2は、特別に選択した末端基を有するフォトクロミック分子である(Stellacci F,Bertarelli C,Toscano F,Gallazzi MC,Zerbi G,CHEM PHYS LETT 302(5−6):563−570,1999(“Stellacci”)。染料3の化学式は染料1の化学式と同一であり、nは1である。
【0043】
電界紡糸繊維の製造にあたって、表1に示す特定の濃度で、PMMAと染料1又は染料2のいずれかとをCHCl中に溶解する。次いで、得られた染料1(又は染料2)+PMMAの溶液を、既定の加工プロトコルに従って電界紡糸する。下記に記載する第1の一連の実験に用いた特定のパラメータを、表1にまとめる。
【0044】
【表1】

【0045】
表1において、フォトクロミック繊維の電界紡糸における条件は次のとおりである:濃度は重量%で示し、電圧は、アースしたターゲットに対するシリンジノズルの電位である;速度は、シリンジノズルに供給される溶液の量である;H/Tは、電界紡糸繊維が製造された時点における相対湿度及び温度である。
【0046】
染料/PMMA溶液を電界紡糸すると、その結果、CHCl中のPMMAの濃度に応じて直径1〜10ミクロンの繊維が製造される。他の条件下では、本明細書中に参照するMegelski,“Stephens”(J.S.Stephens,J.F.Rabolt,S.Fahnestock and D.B.Chase,MRS Proceedings 774,31(2003))、米国特許US20030195611及び米国特許US20030168756に記載の電界紡糸工程によって、上記範囲未満又は上記範囲を超える繊維が製造された。
【0047】
フォトクロミック分子は分子量が小さく、かつ、溶液中での濃度が低いため、この分子が繊維直径に及ぼす影響は無視できるものとした。繊維中における染料の量は約0.1〜約15重量%であることが好ましいが、染料の量は、繊維が形成される濃度を上限として、上記量より多くてもよい。染料がポリマー骨格内に共有結合により配合されている場合、又は、共有結合により側鎖として結合している場合、染料の好ましい量(重量%)は、モノマーの分子量に対する染料発色団の分子量に応じて、更に多くてもよい。
【0048】
このように製造した繊維を光学顕微鏡及び電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)の両方を用いて研究して、どのような表面構造であり得るかを確認し、かつ、任意の形状的欠陥の存在を決定した。図2から分かるように、繊維の断面形状は、PMMA及びPS(図1を参照)繊維(Megelskiを参照)に通常見られる形状と類似する「ドッグボーン」形状をとっている。また、ビーズ又は他の形状的欠陥は存在しないということも、図2から明らかである。繊維の表面は、繊維の活性領域を顕著に増加させるナノ細孔を含む。この細孔の平均直径は約200nmであるが、Megelski及びCasperは、異なる条件下で、50〜1000nmの細孔を有する電界紡糸繊維を製造した。
【0049】
繊維中における活性分子の分布を確認するため、共焦点顕微鏡(ツァイス社製LSM510)を使用して蛍光測定を実施した。図3は、同繊維の2通りの深さで取得した蛍光像を含む。両方の像ともに蛍光により均一の緑色であることから、染料1が繊維全体に均一に分布していることが示される。2つの繊維について、繊維径に対して垂直方向の任意に選択した「薄片」における染料1の分布を図4に示すが、このことから、フォトクロミック分子(染料1)が繊維径に対して垂直方向に均一に分布していることも示される。
【0050】
観察される繊維の色は、UV光を照射した際には青色であり、緑色レーザー(532nm)で繊維の束を照射すると、染料1は黄色に、染料2は白色に変化することを、図5に示す。図5の左において、青色の染料1+PMMAの電界紡糸繊維を2箇所について532nmの円形レーザービームに暴露したところ、繊維束が黄色に変化することが観察された。この領域をUV光に再び暴露すると、これらの領域は青色に戻る。この切替工程は可逆的であり、染料1+PMMAのフィルムについて研究を繰り返した結果、この色の変化は、性能を劣化させることなく、少なくとも400回繰り返し可能であることが示された。このことは、この繊維を不織布、光学スイッチ及びセンサに実際に応用する際の重要な要因である。
【0051】
図5の右部分に示すように、染料2+PMMAの繊維は、染料2の吸収特性の違いによって、異なる青色を示す。この場合、断面が円形になっているレーザービームにより波長532nmの光を照射すると、暴露された領域が明るい青色から白色に変化する。従って、異なるフォトクロミック材料を一本の電界紡糸繊維中に混合することによって、又は、他のフォトクロミック分子を含む異なる電界紡糸繊維を共に加工することによって、より多くの色が出るようにし、次いでこの色を種々の波長の光に暴露して別の色に変化させることが可能である。
【0052】
具体例として、レーザーを使用し、使用するレーザーの波長に応じて繊維に可逆的に情報を記憶させることによって、本発明を実用化できるであろう。空間分解能は照射する波長に依存するため、上記実施例においては、レーザー波長532nmのレーザーを用いて、サイズが約250nmであるという特徴を繊維上に「書き込み」することができる。上述のように電界紡糸繊維膜は広い表面積をとり得ること、及び、電界紡糸繊維膜の三次元特性のために、現在の磁気記憶装置及び光学記憶装置と同等かそれ以上の密度で三次元情報を記憶させることができるであろう。
【0053】
下記に記載する第2の一連の実験に用いた特定のパラメータを、表2にまとめる。
【0054】
表2:フォトクロミック繊維及びサーモクロミック繊維の電界紡糸に用いた条件(注:濃度は、溶媒に対するPMMAの重量%であり、括弧内において、重量%で示す光活性分子の濃度は、ポリマーマトリックスに対する濃度である;電位は、シリンジ針に印加した電位をアースしたターゲットに対して示す;溶液の流速は、針先端の溶液の流速である;H/Tは、電界紡糸繊維が製造された時点における相対湿度及び温度である;色は、それぞれ「開放」形及び「閉鎖」形の色である。
【0055】
【表2】

【0056】
図6は、約15分で回収したPMMA+染料1の高密度マットを示す。ここで、繊維をUVランプ(366nm)で長時間(約3分)照射したところ、厚み全体にわたって最大数の染料分子が開放形から閉鎖形に切り替わり、深い青色に変化したことを確認した。次いで、この膜にパターンを「印刷」した。1.7×1.2cmの「UD」シンボルを有するマスクを、通常のレーザープリンターを用いて一般的な透明シート上に作製した。このマスクを用いて、繊維マット全体を、シンボルの領域を除いて覆った。図7aは、300Wのハロゲンランプに1分間未満暴露したマットを示す。光をフィルターに通すことによって、照射スペクトルのUVテールを除いた。ここで、暴露した染料分子は開放型に切り替わり、その結果、色が青色から黄色に変化した。図の右側(図7b)に、UV光に暴露することによってシンボルを除去した後の、マットの同一の領域を示すが、これにより、工程の可逆性が確認される。PMMA+染料1のフィルムについての光学疲労研究により、この色の変化は、性能を劣化させることなく、少なくとも400回繰り返し可能であることが示された(A.Lucotti,C.Bertarelli and G.Zerbi,Chem.Phys.Lett.,392,549,(2004))。しかし、この研究は、フィルムについては実施されているが、繊維については実施されていない。このことは、この繊維を不織布、光学スイッチ及びセンサに実際に応用する際の重要な要因である。
【0057】
第2の不織膜/マットを、電界紡糸したPMMA+染料3の繊維により作製した。このサーモクロミック染料は、開放型では無色で、閉鎖型ではピンク色であった。図8の左側に、三角形の領域(三角形の底辺:〜12mm)をUV光に約3分間暴露した後のマットを示す。このサンプルについて、マスクをアルミ箔片上に作製した。図の左側(図8a)に、暴露直後のマット/膜を示す。三角形の色は濃いピンク色であり、これは、開放型から閉鎖型へ高い転換率で転換したことを示す。図8bは、マットのこの領域を、UV照射から遮蔽して26℃で20分間置いたものを示す。ここで、三角形は明らかにうす暗くなっており、このことは、染料分子の特定の画分が閉鎖型に切り替わったことを示す。室温では、この特定の染料分子について、切り替え工程は遅い。ピンク色の三角形が完全に消失するまで、5日を要した。
【0058】
上記参考文献は全て、その全体を本明細書中に参照する。
【0059】
本発明を具体的に示す特定の構造を示して説明してきたが、発明の思想に基づく趣旨及び範囲を逸脱しない限り、部分的に様々に改変かつ再構成し得ること、及び、本発明が本明細書中に示して説明した特定の形態に限定されないことは、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】ポリスチレン(PS)35重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液で製造した電界紡糸サンプル中に一般的に見られるツイストドッグボーン(twisted dog−bone)型の繊維を示す(左)。拡大図を図1の右に示す。
【図2】PMMA+染料1の繊維を、光学顕微鏡(左:20倍)で、また、電界放出型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(右)で観察したものを図示する。
【図3】PMMA+染料1について、同繊維の2通りの深さで取得した蛍光共焦点像を図示す。
【図4】PMMA+染料1についての蛍光共焦点像であり、図示した2つの繊維の全体に活性フォトクロミック分子が分布していることを示す。挿入図は、繊維径に対して垂直方向の、任意に選択した「薄片」における染料1の分布である。
【図5】水性染色した繊維の束を図示しており、532nmのレーザー光に暴露した部分が黄色い円形になっている。左:染料1+PMMA。また、図5は、濃い青色に染色した繊維を図示しており、波長532nmのレーザービーム光に暴露した部分が白い円形になっている。右:染料2+PMMA。
【図6】電界紡糸したPMMA+染料1の繊維のマットを図示する。染料は閉鎖形である。
【図7】aは、PMMA+染料1の青色の繊維のマットに部分的に白色光に暴露したものを図示する。bは、この青色の繊維のマットを、引き続いてUV照射したものを図示する。
【図8】aは、PMMA+染料3の繊維のマットに部分的にUV照射したものを図示する。bは、この繊維のマットを、UV照射から遮蔽して26℃で20分間置いたものを図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
染色繊維の製造方法であって、
色が変化し得る少なくとも一種の染料及び少なくとも一種のポリマーを、前記染料又はポリマーの分解温度未満の温度で、少なくとも一種の溶媒中に混合してポリマー染料溶液を作成すること、並びに、前記ポリマー染料溶液の電界紡糸により、染料が繊維表面の下まで浸透した繊維を形成することを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記染料が前記繊維全体に均一に分散している
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記染料は、フォトクロミック化合物、ソルバトクロミック化合物、マグネトクロミック化合物、エレクトロクロミック化合物、熱変色性化合物、ピエゾクロミック化合物又はロイコ体である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記染料は、フォトクロミック化合物、ソルバトクロミック化合物、マグネトクロミック化合物、エレクトロクロミック化合物、熱変色性化合物、ピエゾクロミック化合物又はロイコ体である
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ロイコ体は、トリアリールメタン染料、キノン染料、インディゴ染料又はアジン染料
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリマーは、ポリ(L−ラクチド)(PLA)、75/25ポリ(DL−ラクチド−コ−E−カプロラクトン)、25/75ポリ(DL−ラクチド−コ−E−カプロラクトン)、ポリ(E−カプロラクトン)、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、コラーゲン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン又はシリコーンである
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリマー染料溶液は、ヘキサフルオロイソプロパノール、ジクロロメタン、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン及びキシレンからなる群より選択される少なくとも一種の溶媒を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ポリマーは、ポリエステル、ポリジメチルイソフタレート(DMI)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン11、ナイロン12、又は、これらの混合物である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記の少なくとも一種の溶媒は、高揮発性溶媒群、又は、低揮発性溶媒、又は、これらの混合物である
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記溶媒は、アセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、水、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン又は酢酸;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、アセトニトリル(AN)、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート(BC)、1,4−ブチロラクトン(BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジエチルエーテル(DEE)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、1,3−ジオキソラン(DOL)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ギ酸メチル(MF)、3−メチルオキサゾリジン−2−オン(MO)、プロピオン酸メチル(MP)、2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)又はスルホラン(SL)である
ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
染色繊維の製造方法であって、
少なくとも一種のフォトクロミック染料及び/又はサーモクロミック染料及びポリメタクリル酸メチルポリマーを、CHCl溶液中に混合してポリマー染料溶液を作成すること、並びに、前記ポリマー染料溶液の電界紡糸により、染料が繊維表面の下まで浸透した繊維を形成することを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記電界紡糸が室温で実施される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
色が変化し得る少なくとも2つのポリマーを使用する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも2つのポリマーを使用する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法により製造された繊維。
【請求項16】
請求項15に記載の繊維を含む迷彩柄の材料。
【請求項17】
請求項15に記載の繊維を含むセンサ。
【請求項18】
請求項15に記載の繊維を含むセンシング膜。
【請求項19】
請求項15に記載の繊維を含むカウンターフィットプロテクター。
【請求項20】
請求項15に記載の繊維を含む情報記憶機構。
【請求項21】
請求項15に記載の繊維を含む光学スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−529645(P2007−529645A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503991(P2007−503991)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/008414
【国際公開番号】WO2005/090654
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(300077021)ユニバーシティ・オブ・デラウェア (3)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITY OF DELAWARE
【Fターム(参考)】