説明

流体圧回路

【課題】 減衰特性を変化させることが可能な流体圧回路を提供することである。
【解決手段】 伸縮体1に接続される流体圧回路Cにおいて、伸縮体1とリザーバタンクTとを接続する主流路中10に設けた主減衰力発生要素25と、伸縮体1とリザーバタンクTとを接続する少なくとも1つ以上の副流路11と、該副流路11中に設けられる開閉弁40および副減衰力発生要素26とを備え、上記開閉弁40は、一端側から附勢されて常開型に設定されるとともに、他端側に副流路11の上記開閉弁40より上流側の圧力をパイロット圧として導くパイロット流路42が接続されてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体圧回路に関し、特に免震装置や大型機器に適用される伸縮体に適する流体圧回路の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、免震装置等にあっては、たとえば、ボールアイソレータ等の免震機構に油圧シリンダ等の伸縮体を並列させるものがあり、このとき、伸縮体に接続されて伸縮体の伸縮を制御する回路たる流体圧回路は、伸縮体をロックさせるためのロック弁を有しており、具体的には、平常時にはロック弁を閉じておき伸縮体を伸縮不能、いわゆるロック状態に維持し、対して地震時にはロック弁を開放動作させて伸縮体を伸縮させ減衰力を発生させるようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
したがって、上記免震装置にあっては、平常時には、伸縮体をロック状態に維持して風等で建築物が振動することを防止するとともに、地震時には、伸縮体を伸縮可能にして免震機構の作動で建築物が破壊等されことを防止するとともに伸縮体の発生減衰力で建築物の振動を早期に終息させるとしている。
【特許文献1】特開平11−201221号公報(第3頁右欄第33行目から45行目まで、第4頁左欄第1行目から同第14行目まで、同第29行目から第33行目まで,図1および図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した流体圧回路は、免震装置等に適するものではあるが、以下の不具合があると指摘される可能性がある。
【0005】
すなわち、上記した流体圧回路においては、伸縮体が伸縮可能な状態に維持されたときには、作動油がロック弁に内設の絞りを通過するときに生じる圧力損失に見合った減衰力を伸縮体に発生させるようにしているので、地震、振動の大きさによらず、常に同一の減衰特性しか発生できない。
【0006】
他方、特に免震装置にあっては、近年、微弱な地震に対しては伸縮体の発生減衰力を小さく、ある程度大きな地震に対しては発生減衰力を大きくすることが好ましいとされ、換言すれば、伸縮体の発生減衰力の減衰特性をいわゆる二乗特性に近似したものとすることが望まれている。
【0007】
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、減衰特性を変化させることが可能な流体圧回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明の課題解決手段は、伸縮体に接続される流体圧回路において、伸縮体とリザーバタンクとを接続する主流路中に設けた主減衰力発生要素と、伸縮体とリザーバタンクとを接続する少なくとも1つ以上の副流路と、該副流路中に設けられる開閉弁および副減衰力発生要素と、伸縮体とリザーバタンクとを接続するリリーフ流路中に設けたリリーフ弁とを備え、上記開閉弁は、一端側から附勢されて常開型に設定されるとともに、他端側に副流路の上記開閉弁より上流側の圧力をパイロット圧として導くパイロット流路が接続されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伸縮体の発生減衰力の減衰特性を特別な制御をすることなしに自動的に切換えることができる。
【0010】
また、開閉弁を、たとえば、電気的方法を使用して切換える必要も無く、伸縮体内等の圧力を検出するセンサや変位を検出するセンサ等を使用して圧力、変位に基づいて開閉弁の開閉を制御するといった特別な制御をする必要も無いので、流体圧回路の製造コストが安価であり、開閉弁の誤動作の危険もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明する。図1は、一実施の形態における流体圧回路を示す回路図である。図2は、流体圧回路が適用された免震装置が建築物に装備された状態を示す概略図である。図3は、一実施の形態における流体圧回路を適用した伸縮体における減衰特性を示す図である。
【0012】
一実施の形態における流体圧回路Cは、図1に示すように、伸縮体たる液圧式のシリンダ1に接続されている。そして、このシリンダ1は、図2に示すように、地盤Gと建築物Aとの間に並行となるように介装されており、また、地盤Gと建築物Aとの間には、複数のボールアイソレータBが介装され、このシリンダ1と流体圧回路CとボールアイソレータBとで免震装置が構成されている。
【0013】
なお、免震装置は、図示するところでは、建築物Aを地盤Gに対し転がり支承するためにボールアイソレータBを採用しているが、免震機能を損なうことなく建築物Aを支承することができればよいので、おおよそこの種免震装置で使用されている他の公知の支承部材を採用すればよく、具体的にたとえば、ボールアイソレータBに換えて積層ゴム等の柔軟支承部材で建築物Aを支承してもよい。
【0014】
そして、この本実施の形態では流体圧回路Cは、免震装置に具現化されているが、本発明の流体圧回路が免震装置以外にも他の機器に適用することが可能なことは言うまでもない。
【0015】
また、伸縮体たるシリンダ1は、シリンダ本体2と、シリンダ本体2内に摺動自在に挿入されたピストン3と、ピストン3に連結されるロッド4とで構成されており、シリンダ本体2内は、上記ピストン3により2つの油室R1,R2に区画され、当該油室R1,R2内には、流体たる作動油が充填されている。ここでは、流体は作動油というということとなるが、他の流体を使用してもよく、また、錆等の弊害がなければ水を使用しても差し支えない。
【0016】
さらに、上記油室R1,R2は、管路5で連通されるとともに、管路5の途中には、油室R1から油室R2への作動油の移動を許容するとともに油室R2から油室R1への作動油の移動を阻止する逆止弁6が設けられており、シリンダ1は、いわゆる、ユニフロー型のシリンダとされている。
【0017】
なお、本実施の形態では、伸縮体を油圧式のシリンダ1としているが、流体の出入りにより伸縮するものであればよいので、免震装置や他の機器に適用するにあたり強度等の不具合がなければ、たとえば、該シリンダ以外にも流体の出入りにより伸縮可能な容器を使用しても差し支えない。
【0018】
つづいて、流体圧回路Cは、基本的には、シリンダ1の油室R2とリザーバタンクTとを接続する主流路10中に設けた主減衰力発生要素たる減衰弁25と、シリンダ1の油室R2とリザーバタンクTとを接続する副流路11中に設けた開閉弁40および副減衰力発生要素たる減衰弁26と、シリンダ1の油室R2とリザーバタンクTとを接続するリリーフ流路中12に設けたリリーフ弁30と、で構成されている。
【0019】
以下、詳細に説明すると、主流路10には、そのシリンダ1と減衰弁25との間に副流路11が分岐して接続されており、この主流路10と副流路11とはシリンダ1とリザーバタンクTに対して並列に配置されている。
【0020】
さらに、シリンダ1の油室R1とリザーバタンクTとは管路14で接続されており、この管路14の途中には、リザーバタンクTから油室R1への作動油の移動を許容するとともに油室R1からリザーバタンクTへの作動油の移動を阻止する逆止弁7が設けられている。
【0021】
したがって、油室R2内の作動油は、主流路10もしくは副流路11によってリザーバタンクTへ排出可能とされるとともに、油室R1で作動油が不足する場合にはリザーバタンクTから供給可能であり、作動油が過剰となる場合には管路5を介して油室R2へ移動するので、シリンダ1は主流路10および副流路11が連通された状態では伸縮することができる。
【0022】
また、主流路10中に設けられた減衰弁25は、流路10の上流側の油圧をパイロット圧として流路面積を変化する減衰力可変弁であって、上流側の油圧が高まるにつれ流路面積を増加するように設定されており、副流路11に設けられた減衰弁26も、減衰弁25と同様の構成である。
【0023】
したがって、減衰弁25と減衰弁26とはシリンダ1に対し並列に配置されており、基本的には、後述の開閉弁40が開いた状態では、シリンダ1は、両方の減衰弁25,26で減衰力を発生し、他方、開閉弁40が閉じた状態では、減衰弁25のみで減衰力を発生することとなる。
【0024】
なお、減衰弁25と減衰弁26における各自の減衰特性は、これを同じにする必要は無く、この流体圧回路Cが適用される伸縮体たるシリンダ1に最適となるように任意に設定すればよい。
【0025】
そして、開閉弁40は、副流路11を開放する連通ポジション41と副流路11を遮断する遮断ポジション42と、一端側に設けた附勢バネSと、他端側に副流路11の上記開閉弁40より上流側の圧力をパイロット圧として導くパイロット流路43とで構成され、パイロット圧が所定値に達するまでは、上記附勢バネSにより附勢されて連通ポジション41を採る常開型に設定されている。
【0026】
他方、該開閉弁40は、パイロット流路43から供給されるパイロット圧が所定値に達すると切換動作して、副流路11を閉じるようになっている。
【0027】
そして、上記所定値を、この免震装置の場合、たとえば、地震がある程度の大きさに達するときの圧力の値としておけば、開閉弁40は地震が微弱である場合に開いた状態に維持され、シリンダ1は減衰弁25のみならず減衰弁26によっても減衰力を発生することとなり、地震がある程度の大きさとなるときには開閉弁40は閉じた状態に切換えられ、シリンダ1は減衰弁25のみよって減衰力を発生することなる。
【0028】
したがって、この流体圧回路Cでは、副流路11の開閉弁40より上流側の圧力が所定値となると、伸縮体たるシリンダ1における減衰特性は、特別な制御をすることなしに自動的に切換えられることとなる。
【0029】
すなわち、開閉弁40を、たとえば、ソレノイド等の電気的方法を使用して切換える必要も無く、シリンダ1内等の圧力を検出するセンサやシリンダ1の変位を検出するセンサ等を使用して圧力、変位に基づいて開閉弁の開閉を制御するといった特別な制御をする必要も無いので、流体圧回路Cの製造コストが安価であり、開閉弁40の誤動作の危険もない。
【0030】
また、開閉弁40は、パイロット圧で切換えられるのでその応答性もよく、減衰特性の切換が速やかに行われるという利点もある。
【0031】
そして、このとき、減衰弁25のみならず減衰弁26も機能する場合には、流路面積がその分大きくなるので、そのシリンダ1の減衰特性は、図3中直線Xに示すがごとくとなり、シリンダ1の伸縮速度に対し発生される減衰力は比較的低くなり、開閉弁40が閉じた状態となるときには、減衰弁25のみが機能するので、そのシリンダ1の減衰特性は、図3中直線Yに示すがごとくとなる。
【0032】
すなわち、伸縮体たるシリンダ1における減衰特性は、いわゆる二乗特性に近似されることとなり、これにより、この流体圧回路Cは、免震装置に最適な減衰力をシリンダ1に発生させることができるのである。
【0033】
なお、上記所定値の設定方法であるが、附勢バネSのイニシャル荷重や開閉弁40の弁体におけるパイロット圧を受ける受圧面積の変更により、さらには、パイロット流路43の途中に絞りを設けるなどして設定することが可能であり、減衰特性の切換点、すなわち、図3中点Vの位置は、シリンダ1が適用される装置、機器に最適となるように設定されればよい。
【0034】
また、本実施の形態では、開閉弁40の附勢バネSが設けられている一端側には、副流路11の開閉弁40より下流側に通じる通路44が設けられているが、これは、開閉弁40の切換動作を速やかに行わせるために設けられているものであるが、この通路44はリザーバタンクTに接続されるとしても差し支えなく、この場合、開閉弁40の下流側の圧力を積極的に開閉弁40の一端側に負荷することによって、所定値の設定を調整する機能を果たさせることも可能である。
【0035】
転じて、主流路10の副流路11との分岐点より上流、すなわち、シリンダ1側には、リリーフ流路12が接続され、さらに、このリリーフ流路12と副流路11との間には、ロック機構20が設けられている。
【0036】
このロック機構20は、ロック弁21と、ロック弁21を開閉制御する切換弁22とで構成されている。このロック弁21は、具体的には、弁体たるポペット21aを有しており、ポペット21aは、流路10中に形成される弁座21dに附勢されて着座されている。
【0037】
また、ポペット21aには、上記弁座21dよりも上流側の油圧をポペット21aの背面側に導く通路21bが設けられており、この通路21bの途中には絞り21cが設けられている。さらに、ポペット21aの背面側、図1中では右端面側、に通過する作動油は、途中切換弁22を介してリザーバタンクTに排出されるようにしてある。
【0038】
他方、切換弁22は、スプリングオフセットの電磁式2位置切換弁として構成され、非通電時に作動油のリザーバタンクT側への移動を阻止しその逆方向への移動を許容する遮断ポジション22aと、通電時に作動油の通過を許容する連通ポジション22bとを備えている。
【0039】
そして、この切換弁22が遮断ポジション22aを採るときには、ポペット21aの背面側に通過する作動油はリザーバタンクTへ排出されないので、ポペット21aは、上記弁座21dから離座しえずロック弁21は閉じたままとなり、逆に、連通ポジション22bを採る場合には、ポペット21aの背面側に通過する作動油はリザーバタンクTへ排出されるので、絞り21cによりポペット21aの前面側と背面側との間に圧力差が生じ、これによりポペット21aが後退、すなわち図1中右方に移動せしめられて、ロック弁21は開放される。
【0040】
すなわち、ロック弁21の開閉は、弁体たるポペット21aの背面に作用する作用力(この場合、油圧力)の制御によって弁体の進退が制御され、作用力の制御が上記切換弁22により行われることとなる。
【0041】
したがって、ロック弁21が閉じられた場合には、シリンダ1の油室R2内の作動油は、リザーバタンクTへの流入が阻止されるので、シリンダ1は、伸縮不能な状態、いわゆるロック状態に維持されることとなる。
【0042】
なお、本実施の形態においては、ロック弁21がポペット21aを有するとしているが、これに換えて弁体をスプールとしても差し支えない。
【0043】
そして、この免震装置にあっては、通常時からシリンダ1を伸縮可能な状態に維持しておいて突然の地震によっても地震初期から免震効果を発現可能なようにされる一方で強風が建築物Aに作用するときにはロック状態とする等、建築物Aに最適なロック機構20に対する制御が採択されるが、地震による振動が建築物Aに作用する場合には、基本的には、ロック弁21は開放されることとなり、この状態で、シリンダ1が伸縮すると、その伸縮速度により、上記開閉弁40が上記切換動作をするので、上述のごとくの減衰特性を発現することとなる。
【0044】
なお、シリンダ1の伸縮作動時の動作については以上のとおりであるが、リリーフ流路12の途中にはリリーフ弁30が設けてあり、このリリーフ弁30については、従来公知の構成のものである。そして、このリリーフ弁30は、リリーフ流路12が所定のクラッキング圧に達すると開放動作して、作動油をリザーバタンクTへ排出できるようにしてある。
【0045】
つまり、通常時にシリンダ1を伸縮させる外力が作用してシリンダ1内の圧力が異常に高まった場合、たとえば、非常に大きな地震により建築物Aが振動する場合には、リリーフ弁30が開放動作して、シリンダ1の減衰特性を図3中直線Zに示すがごとくとして、シリンダ1が発生する減衰力が大きくならないようにする。
【0046】
したがって、このリリーフ弁30の開放動作により、建築物Aの柱や梁に塑性変形を及ぼすような大きな応力を与えないようにして、建築物Aの破壊を防止することが可能である。
【0047】
また、流体圧回路Cに何らかの事情、たとえば、コンタミネーション等でロック機構20、開閉弁40や減衰弁25,26等が機能を発揮できないようなフェール時には、このリリーフ弁30が開放動作してシリンダ1の伸縮動作を許容して、流体圧回路Cひいてはシリンダ1の損傷、破裂等を防止することができる。
【0048】
なお、上述のロック機構20については、シリンダ1の伸縮の制御のみを考えた場合には、流路10の途中に、上記した切換弁22を設けるのみでも実現できるが、特に、伸縮体たるシリンダ1が本実施の形態のように免震装置に適用されたり、特に大きな荷重等が作用する大型機器に適用されたりする場面にあっては、流量が多くなるので切換弁22のみ使用するとソレノイドを含めた切換弁全体が大型化し結果的に流体圧回路が大きくなってしまうので、切換弁22でロック弁21を開閉制御するほうが流体圧回路全体を小型化することが可能である利点があるとともに、本実施の形態では切換弁22には大きな油圧が作用しないので切換動作に必要なソレノイドの吸引力は小さくて済むが、切換弁22のみを使用するとソレノイドに大きな吸引力を発生させなくてはならないことを勘案すると省電力で済むという利点もある。
【0049】
さらに、上記構成のロック機構20を採用したので、ロック弁21を電磁式で開閉制御する場合に比較して、大量の流量の通過をも許容できるので、シリンダ1における伸縮最大速度の低下を招くことが無い。すなわち、ロック弁21を電磁式にする場合には、流量が多くなると弁体に油圧が作用するのでソレノイドの吸引力では弁体を移動させることができない場合があるが、上記ロック機構20切換弁21にはさほど大きな油圧が作用せず、また、ロック弁21の弁体は油圧で駆動するから電磁式で生じるおそれのある上記不具合がないのである。
【0050】
ちなみに、上述したところでは、開閉弁40と減衰弁26とを備えた副流路11を1つ設けているが、主流路10とリザーバタンクTとの間に、並列的に複数もうけて、より細かに減衰特性を変化させること可能としてもよい。
【0051】
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】一実施の形態における流体圧回路を示す回路図である。
【図2】流体圧回路が適用された免震装置が建築物に装備された状態を示す概略図である。
【図3】一実施の形態における流体圧回路を適用した伸縮体における減衰特性を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 伸縮体たるシリンダ
2 シリンダ本体
3 ピストン
4 ロッド
5,14 管路
6,7 逆止弁
10 主流路
11 副流路
12 リリーフ流路
20 ロック機構
21 ロック弁
21a 弁体たるポペット
21b,44 通路
21c,43 絞り
21d 弁座
22 切換弁
22a,42 遮断ポジション
22b,41 連通ポジション
25 主減衰力発生要素たる減衰弁
26 副減衰力発生要素たる減衰弁
30 リリーフ弁
40 開閉弁
43 パイロット流路
A 建築物
B ボールアイソレータ
C 流体圧回路
G 地盤
R1,R2 油室
S 附勢バネ
T リザーバタンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮体に接続される流体圧回路において、伸縮体とリザーバタンクとを接続する主流路中に設けた主減衰力発生要素と、伸縮体とリザーバタンクとを接続する少なくとも1つ以上の副流路と、該副流路中に設けられる開閉弁および副減衰力発生要素とを備え、上記開閉弁は、一端側から附勢されて常開型に設定されるとともに、他端側に副流路の上記開閉弁より上流側の圧力をパイロット圧として導くパイロット流路が接続されてなることを特徴とする流体圧回路。
【請求項2】
副流路が主流路の伸縮体と主減衰力発生要素との間に接続され、該主流路の副流路より上流側に伸縮体の伸縮の可不可を制御するロック機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載の流体圧回路。
【請求項3】
伸縮体とリザーバタンクとを接続するリリーフ流路を設け、該リリーフ流路中にリリーフ弁を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の流体圧回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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