説明

浮遊物除去装置及び濾過循環システム

【課題】専用の固定設備や動力装置を設けることなく、湯垢や浮遊物を継続的にかつ自動的に連続除去することができる浮遊物除去装置を提供する。
【解決手段】循環水機構に外部連通された浴槽内の目皿Dを覆い、内部に管孔を有して水中に設置されることで外部からの水圧によって浴槽面上に定置される定置部1と、前記定置部1の管孔に下端が遊挿され、内部に管孔を有して上方へ伸長した挿入管20と、挿入管20に取り付けられたフロート部と、挿入管20の上部に取り付けられ、浴槽又は貯水池内に満たされた水を挿入管20の管孔内に吸水する吸水機構とを具備する。水中に定着した定着部1の上部にて挿入管20が遊挿状態で浮動し、前記覆った目皿Dから循環水が吸引されることで、吸水機構から水面付近の水を吸水し、水面の浮遊物を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プールや浴槽、貯水池内に満たされた水に浮遊した垢や浮遊物を除去するための浮遊物除去装置及び濾過循環システムに関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽やプールのオーバーフロー設備として、従来、プール側壁の上端部に沿って配置された上面開口状の溝形成部材と、該溝形成部材の内側面の上端部に蓋用支持部を介して載置された簀の子状あるいは網目状の蓋を備えている排水溝が開示される(例えば、特許文献1参照)。この排水溝によって、オーバーフロー水の多くは、水ガイド板の表面に沿って流れ、内側面から溝底面まで導かれる、とされる。
【0003】
また浮遊物の回収装置として、従来、水面付近に配することにより水面上の浮遊物を吸引するための下向きの吸引口を有する浮遊物吸引手段と、前記吸引口の下側に配されて水面付近にない水が前記吸引口に吸引されないように水面付近の水とその下側の水とを分け隔てるための仕切板と、仕切板が水面下で略水平になるように仕切板に作用する浮力を調整するための浮力調整手段とを備えたものが開示される(例えば、特許文献2参照)。この浮遊物回収装置は、水面下の水の吸引を少量に抑えながらも、水面上の浮遊物を効率的に吸引することができる、とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平7−26522号公報
【特許文献2】特開2009−254940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来のオーバーフロー設備においては、処理水位が固定されているため、吸水部の調整ができず、必ずしも水面上に浮遊した垢や汚水を確実に除去することができなかった。また上記浮遊物回収装置は別動力を必要とするものであり、浮遊物の除去作業を別途行うために連続的な処理が困難であった。
【0006】
そこで本発明では、水の循環機構と共に使用することで、専用の固定設備や動力装置を設けることなく、湯垢や浮遊物を継続的にかつ自動的に連続除去することができる浮遊物除去装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決すべく以下(1)〜(3)の手段を採用している。
(1)本発明の浮遊物除去装置は、循環水機構に外部連通された浴槽又は貯水池内の目皿Dを覆い、内部に管孔を有して水中に設置されることで外部からの水圧によって浴槽又は貯水池の槽面上に定置される定置部1と、前記定置部1の管孔に下端が遊挿され、内部に管孔を有して上方へ伸長した挿入管20と、挿入管20に取り付けられた比重1未満のフロート部(輪状フロート21、球状フロート23または中央錐体30)と、挿入管20の上部に取り付けられ、浴槽又は貯水池内に満たされた水を挿入管20の管孔内に吸水する吸水機構とを具備してなり、
水中に定着した定着部1の上部にて挿入管20が遊挿状態で浮動し、前記覆った目皿Dから循環水が吸引されることで、吸水機構から浴槽の水面付近の水を吸水し、水内の湯垢を除去することを特徴とする。
(2)前記(1)に記載の浮遊物除去装置において、フロート部は、挿入管20の上部に着脱又は交換可能に取り付けられた輪状フロート21からなるもの、挿入管20の管内に収容された球状フロート23からなるもののいずれかまたはこれらの組み合わせによって構成されることが好ましい。
(3)前記(1)又は(2)に記載の浮遊物除去装置において、前記吸水機構は、挿入管20の管端に取り付けられた内円錐面を有する枠部と、前記枠部の内円錐面よりも内側に保持された部分円錐形状の中央錐体30とを具備してなり、この中央錐体30の周面と内円錐面の間に形成される吸水孔口23hから吸水することが好ましい。
(4)本発明の濾過循環システムは、前記(1)(2)又は(3)のいずれかに記載の浮遊物除去装置と、浴槽又は貯水池内に設けた循環吸水用の目皿Dと連通し、循環ポンプP及び濾過循環装置CFを介して浴槽又は貯水池内に設けた循環供給用の目皿と連通する循環配管とを具備してなることを特徴とする。
【0008】
上記のものであれば循環水機構の稼働によって定置部1の内外に圧力差が生じ、安定した水圧で浮遊物除去装置が浴槽又は貯水池内に定着固定される。また上部に浮動した吸水機構の構成に基づく表面張力と前記圧力差の相乗効果によって、水面上の垢や浮遊物が挿入管20の管孔内に確実に流れ込み、湯垢を連続的に除去することができる。特にオーバーフロー水の浄化設備を有さないプールや浴槽、貯水池で極めて効果的に機能を発揮することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の浮遊物除去装置は上記手段を講じており、水の循環機構と共に使用することで、専用の固定設備や動力装置を設けることなく、湯垢や浮遊物を継続的にかつ自動的に連続除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1の浮遊物除去装置の正面分解図
【図2】実施例1の浮遊物除去装置の正面半断面図
【図3】実施例1の浮遊物除去装置の図2の部分拡大断面説明図
【図4】実施例1の浮遊物除去装置の平面図
【図5】実施例1の浮遊物除去装置の底面図
【図6】実施例1の浮遊物除去装置の設置状態説明図
【図7】図6の部分拡大図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の浮遊物除去装置の実施形態を、実施例として示す各図と共に説明する。本発明の浮遊物除去装置は少なくとも、内部に管孔を有して浴槽内の目皿Dを覆い、水中に設置されることで外部からの水圧によって浴槽面上に定置される定置部1と、前記定置部1の管孔に下端が遊挿され、内部に管孔を有して上方へ伸長した挿入管20と、挿入管20に取り付けられた比重1未満のフロート部(輪状フロート21、球状フロート23または中央錐体30)と、挿入管20の上部に取り付けられ、浴槽内に満たされた水を挿入管20の管孔内に吸水する吸水機構とを具備してなり、
水中に定着した定着部1の上部にて挿入管20が遊挿状態で浮動し、前記覆った目皿Dからの排水/循環水吸引によって、吸水機構から浴槽の水面付近の水を吸水し、水内の湯垢を除去することを特徴とする。
【0012】
ここでフロート部は、挿入管20の上部に着脱又は交換可能に取り付けられた輪状フロート21からなるもの、挿入管20の管内に収容された球状フロート23からなるもの、或いは吸水機構の中央上部に部分突出して設けられた中央錐体30からなるもの、のいずれかまたはこれら二つ以上の組み合わせによって構成される。
【0013】
また前記吸水機構は、挿入管20の管端に取り付けられた内円錐面を有する枠部と、前記枠部の内円錐面よりも内側に保持された部分円錐形状の中央錐体30とを具備してなり、この中央錐体30の周面と内円錐面の間に形成される吸水孔口23hから吸水するものである。以下、実施例の各構成につき詳述する。
【0014】
(定置部1)
定置部1は、上端に挿入孔12hを、下端に定置孔11hを有した管体からなり、循環式浴槽の吸引用の目皿Dを覆って設置されることで、浮遊物除去装置の本体下部を構成する。実施例では、循環式浴槽の底部に設けられた循環水吸引用の目皿Dの一つを、定置孔11hで覆うように被せて定着部1を設置する。ここで定着部1は、下方へ向かって拡径した拡径部11Dが設けられ、下部が上部よりも大きな断面となるような外形に形成されているため、定着部1自体の自重と共に水中に設置されて外部から水圧がかかることで、目皿Dから容易にずれることなく水中に定着される。
【0015】
定着部1は具体的には、定着孔11hを有する下端の大径管11と、定着孔11hよりも小さい挿入孔12hを有する上端の小径管12とが、拡径部11Dを介して連なって一体的に構成される。大径管11の外径及び内径は、小径管11の外径及び内径の約2倍となっており、大径管11の管長は、小径管11の管長の約半分となっている。
【0016】
また拡径部11Dは頂角90〜120°の部分円錐面で構成され、管軸に対する傾斜角は45〜60°である。実施例では拡径部11D及び大径管11が一体成形された異径継ぎ手(レジューサ)と、この異型継ぎ手の細管接続部に接続された短管からなる小径管11とによって定着部を構成している。拡径部11Dは傾斜した円錐曲面を有することで、水圧が定着孔11hの中心方向へかかり、設置後に容易に動かないものとなっている。
【0017】
また小径管12の上端付近には管周にそって、断面半円形状に膨出した膨出部13が形成される。この膨出部13は、定置部の手掛かりの機能を果たし、定着後に膨出部13を掴むか押し上げることで、水圧によって定着固定された定着部1の移動や取り外しを行う。
【0018】
(浮動部2)
浮動部2は、上端に吸水部3による吸水口孔32hを、下端に挿入管20による挿入管孔20hを、そして管外部または内部に比重1未満のフロート(輪状フロート21又は球状フロート23)を有した管体からなり、前記定着部の挿入孔12h内へ挿脱自在に挿入されることで、浮遊物除去装置の本体上部を構成する。浮動部2はそれ自体の自重とのバランスで吸水口孔32hが浴槽の水面付近となるよう、フロートの取り付け量を調整されている。これによって適度な浮力を受けた浮動部2は、挿入孔12h内に挿入されたまま、水面の上下動に応じて管(挿入管20)自体が上下に浮動し、定着部1への挿入量/定着部1からの露出量20Lが自動調整される。
【0019】
浮動部2は具体的には少なくとも、定着部の小径管12の挿入孔12h内に遊挿可能な外径であって挿入管孔20hが軸通された挿入管20と、挿入管20の管外周に沿って輪状に覆う輪状フロート21と、挿入管20の上端の吸水口孔32hにて浴槽内の水面の水を挿入管20内に吸水する吸水機構とが、互いに取り外し可能に構成される。また前記吸水機構は、図3の破線に示すように、挿入口孔32hの大きさを可変させて給水量を調整するための水量調整機構を有して構成することができ、さらに場合によっては図2,3の仮想線にて示すように、挿入管20内に球状の位置または複数の球状フロート23を収容して構成することもできる。
【0020】
吸水機構は下方拡径円錐板からなる外枠31、水平円形環板からなる天枠32、下方縮径円錐板からなる内枠33によって枠部が一体構成され、この枠部が挿入管20の上端に嵌めこみ固定される。そして嵌めこみ固定された枠部が管軸周りを断面台形枠状のまま円形に覆うと共に、その円形内中央に、下方に縮径した部分円錐からなる中央錐体30が上方へ部分突出して設けられる。この中央錐体30の外円錐周面と内枠33の内円錐面との間に、水平輪状の吸水口孔32hが形成される。
【0021】
外枠31は下端が輪状フロート21の上面と当接し、輪状フロート21を上方から保持してその取り付け位置がずれるのを防いでいる。天枠32は内外縁にてそれぞれ内枠33、外枠31とアール形状縁で連なっており、その上面から周囲の水面付近の水を取り込むものとしている。
【0022】
内枠33は上下端が円形解放口となった部分円錐筒からなり、このうち上端の円形解放口は吸水口孔32hの内縁部として周囲の水を吸水し、下端の円形解放口は保持枠孔40hとして、吸水した水を下方へ流通させる。円錐の内傾斜角度は外枠の外傾斜角度よりも5度程度大きく設定されており、中央錐体30と共に水の流通断面を絞ることで、吸水した水を所定以上の流速で流通させるものとしている。
【0023】
内枠33の下端の外周部には3つの固定バネ34が等間隔に取り付けられ、固定バネ34の先端が挿入管20の管内にバネ付勢されながら当接する。この弾性保持力によって枠部を挿入管20に固定するものとしている。
【0024】
中央錐体30は下方へ向かって縮径した部分円錐側面の上下が湾曲した天面、底面でそれぞれ覆われた中実体または中空の略密閉体からなり、後述の水量調整機構の軸部41によって下面から軸保持される。中央錐体30はその一部または全部が水面から露出する位置となるように軸保持高さが設定される。中央錐体30の形態例として、錐体の形成の少なくとも一部を底比重の発泡樹脂又は中空部とし、中央錐体30の保持高さで浮力を調製するものとすることができる。
【0025】
上記のように構成された吸水機構は吸水口孔32hを上部に有しており、循環水吸引用の目皿Dから発生した挿入管20内の負圧によって、浮動した高さにある周囲の水を吸水する。この吸水口孔32hの孔の大きさは、吸水部3の内部に備えた水量調整機構(41〜43)によって中央錐体30の保持高さを可変させることで調整可能となっている(図3の符号30´参照)。
【0026】
(水量調整機構)
水量調整機構は、中央錐体30の下面中央に鉛直固定された軸部41と、この軸部41を周囲から枠状に保持する保持枠42と、保持枠42の下部にて軸部41の下方突出部に固定される抜け止め部43とからなる。
軸部41の少なくとも上端、下端には外ネジが形成される。このうち上端の外ネジは中央錐体30の下面中央に形成されたネジ穴にねじ込み固定されることで中央錐体30に軸固定され、下端の外ネジは保持枠42の保持孔、及び抜け止め部43の抜け止め固定孔(又は抜け止め固定穴)に固定される。
【0027】
保持枠40は、前記軸部41の下端の外ネジに螺合する保持孔付きのスリーブと、スリーブの外周部から外方へ平面視放射状に伸長した複数本のアームとから構成される。この保持枠40は平面視にて等間隔に離間した位相で間欠形成された複数本のアームを有しており、アームの外端は前記内枠33の下端付近の内面に固着されている。すなわちこの複数のアームの間が、水が流通するための保持枠孔40hとなっている。
【0028】
抜け止め部42は、抜け止め固定孔を有したナット、或いは抜け止め固定穴を有した袋ナットから構成され、保持枠40を下方から支えると共に、軸部41に対する保持枠40の保持位置のずれを抑制している(図3)。
【0029】
(輪状フロート21)
輪状フロート21は、挿入管20の外周へ一体的にあるいは分離して周着する筒状の発泡樹脂からなり、板状体の締め付けバンド22によってそれ自体が周着されることで、挿入管20の管外部に着脱可能に取り付けられる。実施例では挿入管20の管外形に沿って一重に覆う円筒体を一つ使用しているが、外形のみ或いは外径及び内径の異なる複数の円筒体を用意し、必要に応じて所定厚さ/所定容積の円筒体を選択していずれかを単独で或いは組み合わせて取り付けることで、浮動部2の浮力を調整することができる。
【0030】
(球状フロート23)
また輪状フロート2と組み合わせて、或いは輪状フロート2の代わりに、挿入管20の管径よりも小さい径の球状フロート23を一個または複数個用意し、これを挿入管21内であって前記支持枠40の下方に収容させてもよい。球状フロート23の数は浮動部2の重量と循環水量に応じて調整することができるが、例えば図示するような挿入管20の挿入管孔20h径の4分の一の球径の球状フロート23を使用した場合、六個以上収容することで挿入管20内の流水量の調整を兼ねることとなる。
【0031】
(濾過循環システム)
上記浮遊物除去装置を含む濾過循環システムは、前記浮遊物除去装置と、浴槽又は貯水池内に設けた循環吸水用の目皿Dと連通し、循環ポンプP及び濾過循環装置CFを介して浴槽又は貯水池内に設けた循環供給用の目皿と連通する循環配管とを具備してなる。図6,7では、底部に2つの循環水吸引用の目皿Dが設けられ、底部の別の位置に排水用の目皿Dが設けられ、また側部に循環水供給用の目皿Dが設けられた循環式浴槽に設置される。排水用の目皿Dには排水管DRが外部連通され、循環水吸引用の目皿Dには循環復路管が外部連通されて、この循環復路管はヘアキャッチャーC、ポンプPを介して濾過循環装置CFに連通接続される。濾過循環装置CFでろ過或いは殺菌した濾過水は、循環水供給用の目皿Dに外部連通した循環往路管を連通して、浴槽内に循環供給される。浮動部2の定着部1からの露出量20Lは、水位によって自動的に調整されることで、浮遊物除去装置からの吸水は常に水面から行うことができる。以上の濾過循環システムの稼働によって、水面に浮遊した湯垢fを含む水面付近の水を循環用に吸水することで、湯垢fを確実に、かつ容易に取り除くことができる。
【0032】
上記実施形態のほか、例えば上記実施例の浮遊物除去装置の吸水口孔32hあるいは保持枠孔40hを覆うように、垢取用のネットを設置することで、浮遊物除去装置上部で吸水に含まれる湯垢fを除去することができる。また上記実施例の大径管11や拡径部11Dに代えて、高さ方向に短い扁平角柱枠と、この角柱枠の上部を断面ハの字状に覆う傾斜板とで構成した大径部を構成することができる。その他本発明は上述した実施例に限定されず本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更、要素抽出、構成の省略、形状・位置変更、或いは別構成の付加が可能である。
【符号の説明】
【0033】
1定置部
11 大径管
11D 拡径部
11h 定置孔
12 小径管
12h 挿入孔
13 膨出部
2浮動部
20 挿入管
20h 挿入管孔
21輪状フロート
22フロートバンド
23球状フロート
30円錐体
31外枠
32天枠
32h 吸水口孔
33内枠
34固定バネ
40 保持枠
40h 保持枠孔
41 軸部
42 抜け止め部
C ヘアキャッチャー
D 目皿
P ポンプ
CF 濾過循環装置
f 湯垢
WL 水面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
循環水機構に外部連通された浴槽又は貯水池内の目皿(D)を覆い、内部に管孔を有して水中に設置されることで外部からの水圧によって浴槽又は貯水池の槽面上に定置される定置部(1)と、前記定置部(1)の管孔に下端が遊挿され、内部に管孔を有して上方へ伸長した挿入管(20)と、挿入管(20)に取り付けられた比重1未満のフロート部と、挿入管(20)の上部に取り付けられ、浴槽又は貯水池内に満たされた水を挿入管(20)の管孔内に吸水する吸水機構とを具備してなり、水中に定着した定着部(1)の上部にて挿入管(20)が遊挿状態で浮動し、前記覆った目皿(D)から循環水が吸引されることで、吸水機構から浴槽の水面付近の水を吸水し、水内に浮遊した湯垢を除去することを特徴とする浮遊物除去装置。
【請求項2】
フロート部は、挿入管(20)の上部に着脱又は交換可能に取り付けられた輪状フロート(21)からなるもの、挿入管(20)の管内に収容された球状フロート(23)からなるもののいずれか又はこれらの組み合わせによって構成される請求項1に記載の浮遊物除去装置。
【請求項3】
吸水機構は、挿入管(20)の管端に取り付けられた内円錐面を有する枠部と、前記枠部の内円錐面よりも内側に保持された部分円錐形状の側面を有する中央錐体(30)とを具備してなり、この中央錐体(30)の周面と内円錐面の間に形成される吸水孔口(23h)から吸水する請求項1又は2に記載の浮遊物除去装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3のいずれかに記載の浮遊物除去装置と、浴槽又は貯水池内に設けた循環吸水用の目皿Dと連通し、循環ポンプP及び濾過循環装置CFを介して浴槽又は貯水池内に設けた循環供給用の目皿と連通する循環配管とを具備してなることを特徴とする濾過循環システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−161406(P2011−161406A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−29590(P2010−29590)
【出願日】平成22年2月13日(2010.2.13)
【出願人】(510041935)株式会社エコロジーサイエンス (1)
【Fターム(参考)】