説明

浴槽用の節水カバー及び浴槽

【課題】湯溜め部に貯留する湯を節約可能で且つ入浴者が脚部を伸ばした入浴姿勢で浴槽に入浴できる浴槽用の節水カバー及びそれを備える浴槽を提供する。
【解決手段】この課題を解決するために、節水カバー2を、浴槽の湯溜め部1aに配置され、前記湯溜め部1a内に前記湯溜め部1aの底部11との間に隙間Sを有して下方に開口した空気溜り層6となる凹所3を形成し、前記湯溜め部1aへの湯貯留時に前記湯溜め部1aを湯溜り層5と前記空気溜り層6に区画するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽用の節水カバー及びそれを備える浴槽に関し、殊に浴槽の湯溜め部における節水技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から湯を貯留する湯溜め部の寸法を湯溜め部に配置した仕切り板により変更可能としたものや、風呂蓋を湯溜め部内に配置し浴槽の入浴スペースを狭めて湯量を節約したもの等がある(例えば、特許文献1や特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06−253994号公報
【特許文献2】特開2004−350795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のものでは、入浴者が腰部を浴槽本体の底部に載置し脚部を伸ばした入浴姿勢で湯溜め部に入浴すると、脚部の膝から足先の間の部位の上方に貯留した湯が無駄になり、節水効果が高くないという問題がある。
【0005】
また、特許文献2のものでは、入浴者の伸ばした脚部の足先が入浴スペースを狭めた節水用の風呂蓋に接触して、不快感を与えることがある等の問題がある。そして、風呂蓋の位置を足先が接触しない高さに抑えると、湯の節減量が低下して節水効果が得られなくなったり、節水用の風呂蓋が入浴者の上半身側に近づき過ぎて圧迫感を与えたり湯溜め部の出入りが困難になったりする等の問題がある。
【0006】
そこで、この事情に鑑み、湯溜め部に貯留する湯を節約可能で且つ入浴者が脚部を伸ばした入浴姿勢でリラックスして浴槽に入浴できる浴槽用の節水カバー及びそれを備える浴槽を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、本発明の浴槽用の節水カバーは、浴槽の湯溜め部に配置され前記湯溜め部内に前記湯溜め部の底部との間に隙間を有して下方に開口した空気溜り層となる凹所を形成し、前記湯溜め部を湯溜り層と前記空気溜り層に区画するものであることを特徴とする。
【0008】
この浴槽用の節水カバーとして、前記湯溜め部を形成する浴槽本体に脱着自在のものであることが好ましい。
【0009】
この浴槽用の節水カバーとして、可撓性を有するシート形状のものであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の浴槽は、前述の節水カバーと、湯を貯留する上方に開口した湯溜め部を有する浴槽本体と、を備え、前記節水カバーが前記湯溜め部の上方の開口の一部を封止し下方に前記湯溜め部の底部との間に隙間を有して開口した凹所を形成して配置され、前記湯溜め部への湯溜め時に、前記湯溜め部を空気が残留する前記凹所からなる空気溜り層と前記湯が貯留される湯溜り層に区画するものであることを特徴とする。
【0011】
この浴槽として、気密性及び水密性を有する防水ファスナーを前記節水カバーと前記浴槽本体の間に有し、前記節水カバーが前記防水ファスナーにより前記浴槽本体に対して脱着自在で取り付けられるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
このような構成としたことで、湯溜め部に貯留する湯量を節約することができると共に、脚部を伸ばした入浴姿勢の入浴者がリラックスして入浴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態の一例を示すものであり、浴槽本体に節水カバーを設けた状態を示す浴槽の側断面図である。
【図2】同上のA−A断面図であり、(a)カバー有と(b)カバー無である。
【図3】節水カバーの(a)斜視図と(b)湯溜め部取付状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0015】
本例の浴槽は、図1〜3に示すように、湯溜め部1aを内側中央に有する浴槽本体1を主体とし、湯溜め部1aには節水カバー2が配置されており、この節水カバー2により湯溜め部1aが区画されている。
【0016】
以下、湯溜め部1aの長辺方向を前後方向とすると共に一方を前方Fとし他方を後方Bとし、この前後方向に直交する短辺方向を左右方向Yとし、これら前後及び左右の両方向に直交する方向を上下方向Zとする。そして、前後方向の寸法を長さとし、左右方向Yの寸法を幅とし、上下方向Zの寸法を高さとする。更に、湯溜め部1aに湯を貯留した湯溜め時とは、湯溜め部1a内に湯(浴水)が供給され、入浴者7が全身浴や半身浴等の入浴可能な湯溜め部1aの半分以上の高さまで湯が貯留された状態とする。なお、この湯溜め時の状態より前の湯供給中の状態を湯張り時として、湯溜め時と区別して説明する。
【0017】
詳しくは、浴槽本体1が前後方向に対向する二つの内面12と左右方向Yに対向する二つの内面12と各内面12の下端辺に接続された底部11とで形成され上方に開口した上下方向Zに視て(平面視)略長方形状の空間を有したものである。そして、各内面12は夫々滑らかな円弧を描いて互いに端部を接続したものとなっており、開口端13の四隅が夫々角のない丸いものとなっている。更に、内面12により形成された上方に開口した空間が湯溜め部1aであり、湯溜め部1aには防水ファスナー41を介して節水カバー2が脱着自在で取り付けられている。以下、湯溜め部1aの前後方向に対向する二つの内面12のうち、前方F側の内面12を内前面12aとし、後方B側の内面12を内後面12bとし、左右方向Yに対向する二つの内面12を内側面12cとする。
【0018】
この節水カバー2は、容易に撓ませることができる柔軟性(可撓性)を有すると共に、水や湯を通さない水密及び空気を通さない気密を有する樹脂製のシートからなる略長方形状のものである。そして、このシートがカバー本体2aとなっており、カバー本体2aは短辺21の寸法が湯溜め部1aの幅と略同じである。そして、一方の短辺21aは左右の両側に夫々位置する長辺21cと滑らかな円弧を描いて接続されており、この円弧は湯溜め部1aの開口端13の四隅に沿った形状となっており、他方の短辺21bは両側の長辺21cと略直交して接続されている。
【0019】
また、節水カバー2は湯溜め部1aに取り付けられることで、円弧を有する一方の短辺21a側が底部11に対向する平面を有する上板22となり、他方の短辺21b側が湯溜め部1aを前後に区画する側壁23となるものである。
【0020】
詳しくは、節水カバー2の一方の短辺21aが内後面12bの上端に沿って配置されると共に、長辺21cが後方側の内側面12cの上端に沿って配置されており、上面及び下面が平らな略矩形状の上板22を形成している。そして、この上板22は板面が前後方向及び左右方向Yに沿って略平らになっており、底部11に対向すると共に湯溜め部1aの開口の後方B側を覆い封止している。更に、開口端13に沿って位置する各辺21は防水ファスナー41を介して内面12の各上端に保持されており、上板22は防水ファスナー41を介して浴槽本体1に脱着自在で取り付けられている。
【0021】
また、内側面12cに沿った長辺21cは途中で他方の短辺21b側が底部11側に向けて屈曲されている。
【0022】
この屈曲された他方の短辺21b側は底部11側に向く長辺21cが左右方向Yに視て(側面視)前方Fに凸の円弧形状に彎曲して内側面12cの面に沿って配置されており、湯溜め部1aを前後に区画する側壁23を形成している。そして、彎曲させた長辺21cである側壁23の左右の側端辺23aが防水ファスナー41を介して内側面12cに保持されており、側壁23も防水ファスナー41を介して浴槽本体1に取り付けられている。更に、他方の短辺21bである側壁23の下端辺は湯溜め部1aの底部11から所定の高さ離れて位置しており、側壁23の下端と底部11の間に隙間Sを有している。
【0023】
この防水ファスナー41は、一方のエレメント41aが節水カバー2の両長辺21c及び長辺21cに円弧で接続した一方の短辺21aに沿って連続して設けられており、他方のエレメント41bが湯溜め部1aの開口端13の後方B側及び両内側面12cに連続して設けられている。このエレメント41a,41bは節水カバー2側と浴槽本体1側で互いに対をなしており、エレメント41a,41bに沿ってスライダー(特に図示しない)を移動させることで、防水ファスナー41の開閉がなされるものである。
【0024】
そして、このエレメント41a,41bは、例えば、互いに噛み合う歯や、嵌まり合うレールと溝等を複数備えたものや組み合わせたものであり、エレメント41a,41bを閉じることで、防水ファスナー41が水密及び気密状態になるものである。そのため、対をなすエレメント41a,41bは、上板22と側壁23の形状に保持して節水カバー2を浴槽本体1に取り付けると共に、保持した各辺21と浴槽本体1の間を水密及び気密状態にするものである。
【0025】
つまり、節水カバー2は側壁23によって下方に前後に連通した連通空間を有した状態で湯溜め部1aの上方側の空間を前後二つに区画すると共に、後方B側の空間の開口を上板22で封止し、この空間を下方に開口した凹所3にするものである。そして、防水ファスナー41は上板22及び側壁23を浴槽本体1に取り付け湯溜め部1a内に配置する取付部4であると共に、上板22や側壁23の形状を形成して保持する形状保持部を兼ねたものとなっている。更に、節水カバーの各面はもちろん、防水ファスナー41により節水カバー2の長辺21c及び一方の短辺21aと浴槽本体1の間が水密及び気密であるため、凹所3は下方の開口以外の部位を介して湯や空気等が流通することを抑制している。
【0026】
そのため、湯張り時には底部11に沿って供給された湯が凹所3の下方の開口を下方側から封止することになり、この湯により凹所3から空気が流出できなくなり、凹所3内に空気が残留するものである。そして、この残留した空気は凹所3内への湯の流入を抑制するため、湯は凹所3内に貯留されずに節水カバー2に区画された前方F側の空間及び下方の連通空間等の残りの空間に貯留されるものである。
【0027】
つまり、節水カバー2は湯張り時に凹所3に空気を残留させて、湯溜め部1aの区画した後方B側の空間に空気溜り層6を形成するものである。そして、凹所3内に空気溜り層6が形成されるため、湯は前方F側の空間及び連通空間である湯溜め部1aの底部11全体に貯留され、湯の貯留された湯溜り層5は側面視略L字型に形成されるものである。
【0028】
そのため、湯溜め部1aは湯溜り層5と空気溜り層6の二層に区画されるものであり、湯溜り層5の前方F側の空間の湯の上面と空気溜り層6の下面の間の高さ分の空気溜り層6の容積分だけ、湯溜め部1aに貯留する湯量を節約することができる。そして、凹所3の下方は湯溜り層5となる連通空間であるため、連通空間が入浴者7の脚部を配置できる湯溜り層5(入浴スペース)となり、入浴者7が腰部を底部11に載置し脚部を伸ばした入浴姿勢でリラックスして入浴することができる。
【0029】
そして、空気溜り層6は下方の湯溜り層5からの熱で加熱されるため、空気溜り層6の温度が湯溜り層5の温度に近いものとなり、入浴者7の体格差等で足先が空気溜り層6に位置しても、湯との温度差による不快感を与え難いものとなっている。更に、空気溜り層6の空気には湯溜り層5から生じた蒸気の一部が混じるため、空気溜り層6にはサウナ環境が形成され、足先が空気溜り層6に位置しても足先にサウナ刺激を付与されて不快感をより与え難いものとなっている。
【0030】
また、節水カバー2は取付部4により脱着自在であるため、節水時にのみ節水カバー2を配置すればよく、湯溜め部1a内の節水カバー2の有無によって湯溜め部1aの容積(入浴スペース)を変更して、入浴人数等に容易に対応できるものである。そして、節水カバー2が脱着自在であると共に可撓性を有するため、取り外した節水カバー2を長辺方向に巻く等でコンパクトに纏めることができる。そのため、節水カバー2を湯溜め部1aに配置しない非使用時に、節水カバー2の収納や載置等に必要なスペースを小さく抑えられ、浴槽を有する浴室や浴槽用の脱衣室等に非使用時の節水カバー2を容易に保管することができる。
【0031】
また、上板22及び側壁23が内面12の上端より上方に突出しないものであるため、既存の風呂蓋を配置しても、節水カバー2が邪魔にならないものとなっている。そのため、湯張り時や湯溜め時等で入浴者7が入浴していない際に、節水カバー2を配置した状態で湯溜め部1aの開口を風呂蓋で封止でき、従来同様に湯溜り層5の湯冷めを抑制することができるものである。
【0032】
そして、節水カバー2が湯溜め部1aより上方に突出しないと共に、上板22が平らな上面を有するため、上板22の上面に位置した湯を前方F(湯溜り層5側)に容易に流動させることができる。そのため、上板22の上面に湯が滞留しても、湯溜り層5側にその湯を流動させて除去でき、上板22の上面への湯の滞留によって湯溜り層5の湯量が減少することを抑制できるものである。更に、上板22の上面に湯が滞留して上板22が下方に撓んでも、この湯を容易に除去して撓みを解消できるため、上板22上に湯が無い状態で防水ファスナー41を開く等の取付部4の保持の解除を行うことができるものとなっている。つまり、節水カバー2が湯により撓んだ負荷状態での取付部4の取外作業の実施を容易に回避でき、負荷状態での無理が取外作業による節水カバー2や取付部4の破損や変形等の発生を抑制することができる。
【0033】
なお、節水カバー2は、例えば、カバー本体2a内部に断熱層あるいは保温層を有するものや、断熱材からなるもの等の区画した湯溜り層5や空気溜り層6の温度低下を抑制できる断熱性あるいは保温性を有するものであることが好ましい。そして、側壁23の下端は体格差等に影響されるが腰部を底部11及び内前面12aに略当接した入浴姿勢で脚部の膝より後方B側で且つ足先より前方F側の位置に設けることで、脚部の伸展及び屈曲時に節水カバー2が邪魔にならず好ましい。更に、カバー本体2aは長方形状の長辺方向に曲げる(撓む)ことが可能なものであれば、例えば、短辺方向に長い矩形状の筒や剛性を有する板材を可撓性を有する樹脂等で長辺方向に連結したもの等の短辺方向に撓まないものであってもよい。
【0034】
なお、取付部4は防水ファスナー41に限らず、節水カバー2を浴槽本体1にスライド自在にガイド保持する溝部やレール等の節水カバー2をスライド移動させて取り付けるものや、凸部と凹部を嵌め合わせる凹凸嵌合を用いるもの等であってもよい。このものでは、節水カバー2の長辺21c及び円弧を有する短辺21と浴槽本体1の近接あるいは接触する間にパッキン等の弾性体を介在させて、この弾性体により水密及び気密状態を得ることが好ましい。ましてや、取付部4が形状保持部を兼ねたものに限らず、取付部4と形状保持部を夫々備えるものや、空気溜り層6の浮力等で形状を保持する形状保持部を備えないもの等であってもよい。
【0035】
また、節水カバー2は略撓まない剛性を有する樹脂等でカバー本体2aを形成し、上板22と側壁23の少なくとも一方あるいは両方と浴槽本体1の間に取付部4を設けたものもある。
【0036】
例えば、カバー本体2aを、平らな板面を有する略矩形状の上板22と、上板22の一端辺から延設され円弧形状に彎曲した側壁23と、で構成し、上板22の他の端辺と開口端13の間に取付部4を設けたものである。そして、側壁23の両側端辺23aと内側面12cの間等の取付部4以外で接触する部位にパッキン等の弾性体が設けられており、弾性体及び取付部4により上板22の各辺及び側壁23の側端辺23aと浴槽本体1の間を水密及び気密にしている。
【0037】
このように、節水カバー2は剛性によって湯溜め部1aに取り付けていない状態でも側壁23が円弧形状に保たれいるため、取付時に側壁23を彎曲させる等のカバー本体2aの形状を調整保持する形状保持部を設ける必要がないものとなっている。そのため、取付部4は節水カバー2により湯溜め部1a内に形成された凹所3を保持できるものであればよく、取付部4の構成や形状を安価で簡素なものにできると共に、容易に取付作業を行えるものにできる。
【0038】
そして、取付部4が形状保持部を兼ねる必要がないため、取付部4を長辺21cと一方の短辺21aの全周に亘って設けなくても一部に設ければよくなり、取付部4の設置場所や範囲の自由度が高いものとなっている。そのため、底部11の後方B側に腰部を載置して入浴する等の節水カバー2を配置せずに浴槽を利用した際に浴槽本体1側に設けた取付部4が入浴者7に接触し難い位置に設けられ、取付部4との接触等による不快感を入浴者7に与え難いものにできる。なお、この入浴者に接触し難い位置とは、例えば、内側面12cの上端や内後面12bの上端の左右の両端等であり、内面12の面上等の入浴スペース内や内後面12bの上端の中央等の接触し易い部位以外の場所である。
【0039】
そして、剛性を有する節水カバー2として、カバー本体2aを金属を主体として構成してもよいが、このものでは、表面を樹脂で覆い、断熱性や保温性を向上させると共に、樹脂製の浴槽本体1との外観の一体感等を向上させることが好ましい。
【0040】
なお、節水カバー2は前述の各例の構成に限らず、側壁23が平らな壁面を有した上下逆の略L字型のものや、上板22と側壁23を別体で構成し上板22と側壁23の間に連結部や間を水密及び気密に保つ弾性体を設けたもの等であってもよい。もちろん、上板22が剛性を有し側壁23が可撓性を有したものや、上板22が可撓性を有し側壁23が剛性を有したもの等であってもよい。ましてや、節水カバー2が浴槽本体1に溶着や接着等で固定されたものや、浴槽本体1に節水カバー2用の収納部を設け節水カバー2が湯溜め部1a内に突没自在で設けられたもの等の節水カバー2が脱着自在でないものであってもよい。
【0041】
つまり、節水カバー2は、湯溜め部1aに配置することで内側面12c及び内後面12bと共に湯溜め部1a内に下方に開口した凹所3を形成し、湯溜め部1a内を空気溜り層6と湯溜り層5に区画できると共に空気溜り層6の下面を遮らないものであればよい。
【符号の説明】
【0042】
1 浴槽本体
1a 湯溜め部
11 底部
2 節水カバー
3 凹所
4 取付部
41 防水ファスナー
5 湯溜り層
6 空気溜り層
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽の湯溜め部に配置され前記湯溜め部内に前記湯溜め部の底部との間に隙間を有して下方に開口した空気溜り層となる凹所を形成し、前記湯溜め部を湯溜り層と前記空気溜り層に区画するものであることを特徴とする浴槽用の節水カバー。
【請求項2】
前記湯溜め部を形成する浴槽本体に脱着自在のものであることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用の節水カバー。
【請求項3】
可撓性を有するシート形状のものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の浴槽用の節水カバー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の節水カバーと、湯を貯留する上方に開口した湯溜め部を有する浴槽本体と、を備え、前記節水カバーが前記湯溜め部の上方の開口の一部を封止し下方に前記湯溜め部の底部との間に隙間を有して開口した凹所を形成して配置され、前記湯溜め部への湯溜め時に、前記湯溜め部を空気が残留する前記凹所からなる空気溜り層と前記湯が貯留される湯溜り層に区画するものであることを特徴とする浴槽。
【請求項5】
気密性及び水密性を有する防水ファスナーを前記節水カバーと前記浴槽本体の間に有し、前記節水カバーが前記防水ファスナーにより前記浴槽本体に対して脱着自在で取り付けられるものであることを特徴とする請求項4に記載の浴槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−245020(P2011−245020A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120934(P2010−120934)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】