説明

消色機能付画像形成装置

【課題】消色された消色性トナーによる印字情報を消色面の光沢度の違いから読み取られることを不可能にする消色機能付画像形成装置を提供する。
【解決手段】用紙66の印刷面71に消色性トナー(S)による印字情報72を陽画パターンとする陰画パターン74を透明トナー(T)によって印字する。この陰画パターン74の印字は消色性トナーにより印字情報72を印字するときに印字する、又は印字情報72を消色する際にその消色に先立って印字する、のいずれでもよい。この印刷面71を消色すると、消色されて透明となった消色性トナーの印字情報72と初めから透明であった透明トナーによる陰画パターン74とが混在して全面が同一の光沢で且つ平坦な消色面が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消色性トナーと透明トナー又は消色性トナーのみを用いて、消色された消色性トナーによる印字情報を、消色面の光沢度の違いから読み取られることを不可能にする消色機能付画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地球環境保護の一環として、昨今では紙資源の節減が叫ばれている。画像形成装置等の紙資源の節減と再利用では、片面印刷の用紙裏面の有効活用などは既に社会一般になされている。また、使用済み用紙を回収し用紙の原料とし、再生紙として再度用いることも一般に行われている。
【0003】
しかし片面印刷の用紙の再利用では、再使用の回数が通常1回に限られてしまう。また、原料として再利用する際には回収自体にエネルギーとコストがかかり、原料として加工する際にもエネルギーが掛かってしまう。
【0004】
そこで、オフィス内において用紙を複数回使用できるようにする取組みが種々なされている。トナー像により一度画像が形成された用紙を紙資源として再利用する一つの方法としては、トナーにより形成された用紙上の画像を光で消色して再利用可能な用紙とすることが考えられている。
【0005】
このような光を用いる消色方法としては、最初に用紙に画像を形成するに際し、予め光消色性のトナーにより用紙に画像を記録し、この画像を特殊な光源による光照射によって消色する方法が主なものとなっている。
【0006】
このような光照射によって消色性のトナー画像を消色するものとしては、例えば、消色専用装置において、事前に画像の濃淡を検知し、淡い色の印刷画像は消色し、濃い色の画像は消色せずにそのまま機外に排出して、高速に消色を行う装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、専用消色装置を用いず、画像形成装置内に消色(又は除去)の機能を搭載し、低コスト化、操作性及び機能性の向上や、消色専用装置のための設置スペースを不要とする省スペース化等を実現しようとする画像形成装置が種々提案されている。
【0008】
例えば、トナー画像の消色には事前にトナー像を加熱しておいてから消色光を照射すると消色作用が有効に働くという一般に行われている技術に基づいて、画像形成時に用いる定着装置の熱ローラ対を、消色時の加熱器として兼用し定着装置内において熱ローラ対の下流側に消色光照射用の光源を配置した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
ところで、印刷装置と消色装置とが一体となり、消色後直ちに一連の流れにおいて印刷をする場合に、印刷画像の品質を保つためには、消色が完了しているかどうかの判別が重要となる。
【0010】
そこで電子写真複写機に画像消去装置を組み込んで、消色後、別光源とセンサによって消去が完全か否かを判断し、画像が完全に消去されなかったと判断された場合には画像の消去を繰り返す消去装置付き電子写真複写機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0011】
ところで、特許文献1、2、3の従来技術は、いずれも消色可能な消色性トナーを用いて複写機やプリンタにより印字した印字済み用紙の内容(印字情報)が不要となった場合に、その印字情報を、熱や光によって消去して白紙状態に戻し、再度その用紙を利用可能とするものである。
【0012】
ところが、そのように使用される消色性トナーは、あらゆる種類のトナーに共通な構成として、その主体は結着樹脂から成っている。そして、上記のように消色されたとしても消色性トナーの結着樹脂そのものが用紙上から除去される訳ではない。
【0013】
したがって、消色前の消色トナー色による印字情報が消色によって消去されたとしても、消色性トナーの消色後の結着樹脂の光沢と用紙の紙面が本来から持っている光沢の違いから、例えば用紙を斜めにして光にかざす等の方法で、消去された印字情報を読み取ることが出来るという課題が残されていた。
【0014】
そこで、このような問題を解決するために、トナーにより形成された用紙上の画像を物理的に除去することも考えられている。例えば、用紙の画像形成面にトナーを除去する処理液を塗布し、加熱してトナーを溶解させて画像を除去する方法や、用紙の画像形成面を研摩してトナー画像を削り落とす方法などである。
【0015】
しかし、このような方法は、トナー画像を除去後の用紙の損傷が大きく、再利用に不向きな用紙の発生が多くて歩留まりが悪くなり、手数の掛る割りには用紙の再利用には有効とはいいがたい点が問題となる。
【0016】
また、研摩により画像を除去する方法は、用紙の損傷に更に加えて、用紙を研磨した時に発生する紙粉を、環境汚染に関与しないように処理しなければならないという手数の掛る問題が新たに発生するという問題がある。
【0017】
また、用紙の損傷に関しては、傷んだ用紙の紙面に不透明性の塗料を塗布するという方法も提案されているが、塗料の塗布装置、塗布した塗料の乾燥装置、その乾燥時間も必要であり、全体としてのコストが高くなって実用的ではないという問題がある。
【0018】
また、上記のような消去された印字情報の読み取りを防止することを目的としたものではないが、画像を消去し、画像の視認性をより低下させ、再利用した被記録媒体の印刷等における搬送トラブルを抑制するために、バインダー樹脂の軟化点より低い温度で擦過し、バインダー樹脂の軟化点より高い温度に加熱して画像形成材料を消色し、被記録媒体の厚さを測定してその厚さによって選別するようにした画像消去装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開平08−305228号公報
【特許文献2】特開平07−049634号公報
【特許文献3】特開平05−289575号公報
【特許文献4】特開2006−133550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
ところで、消色トナーを用いて印字後に印字情報を消色するものは、特許文献1、2、3の従来技術においては、いずれも上述したように、消色後の結着樹脂の光沢と用紙の光沢の違いから用紙を斜めに透かし見して消去された印字情報を読み取ることが出来るという解決すべき課題が残されている。
【0021】
また、特許文献4の従来技術は、画像の視認性をより低下させるものではあるが読み取りを出来ないようにするものではない。読み取りを出来ないようにするには擦過の処理を高めることしか無いが、それであると前述したように、用紙の損傷の問題や、発生する紙粉による環境汚染の問題を解決しなければならないという課題が残される。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の課題を解決するために、本発明の消色機能付画像形成装置は、消色性トナーと透明トナー又は消色性トナーのみを用い、消色された消色性トナーによる印字情報を、消色面の光沢度の違いから読み取られることを不可能にするように構成される。
【0023】
この消色機能付画像形成装置において、例えば、上記消色性トナーによる印字を行うとき、又は上記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、上記消色性トナーによる印字面全体に上記透明トナーによるベタ印字を行うように構成される。
【0024】
また、この消色機能付画像形成装置において、例えば、上記消色性トナーによる印字を行うとき、又は上記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、上記消色性トナーによる印字情報面に、上記消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを、上記透明トナーにより印字するように構成される。
【0025】
更に、この消色機能付画像形成装置において、例えば、上記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、上記消色性トナーによる印字情報面に、上記消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを、上記消色性トナーにより印字するように構成される。
【発明の効果】
【0026】
本発明は、消色性トナーによる印字情報を消色する際に、消色性トナーによる印字面全体に透明トナーによるベタ印字が施されている状態で消色処理をするので、消色後の消色性トナーの結着樹脂の光沢と同一な透明トナーの結着樹脂の光沢が印字面全体に拡がるようになり、これにより、消色された消色性トナーによる印字情報を、通常の画像形成装置による通常の印字処理を通して、用紙を傷めることなく消色面の光沢度の違いから読み取られることを不可能にすることが可能になるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明は、消色性トナーによる印字情報を消色する際に、消色性トナーによる印字情報面に、その消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを透明トナーにより印字されている状態で消色処理をするので、消色後の消色性トナーの結着樹脂の光沢と、この光沢と同一な透明トナーの結着樹脂の光沢とが、印字面全体に平滑に並んで、印字面全体が同一の光沢によって平滑に埋め尽くされ、これにより、消色された消色性トナーによる印字情報を、通常の画像形成装置による通常の印字処理を通して、消色面の光沢度の違いや印字面の凹凸の違いから読み取られることを不可能にすることが可能になるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明は、消色性トナーによる印字情報を消色する際に、消色性トナーによる印字情報面に、その消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを消色性トナーにより印字されている状態で消色処理をするので、消色後の印字面全体が消色された消色性トナーの結着樹脂の光沢により平滑に埋め尽くされ、これにより、消色された消色性トナーによる印字情報を、通常の画像形成装置による通常の印字処理を通して、消色面の光沢度の違いや印字面の凹凸の違いから読み取られることを不可能にすることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例1又は2に係る消色機能付画像形成装置の内部構成を模式的に示す側断面図である。
【図2】本発明の実施例1又は2に係る消色機能付画像形成装置の制御装置を含む回路ブロック図である。
【図3】(a) は本発明の実施例1又は2に係る消色機能付画像形成装置の消色装置内部の予備加熱ローラを除く他の構成をより詳細に模式的に示す斜視図、(b) はその側面図である。
【図4】(a) は実施例1に係る消色機能付画像形成装置における消色トナーによる印字情報の例を示す図、(b) は消色性トナーによる印字面全体に行われる透明トナーによるベタ印字の例を示す図である。
【図5】(a) は実施例1に係る消色機能付画像形成装置における消色トナーによる印字情報の上から印刷面全面にわたって透明トナーによるベタ印字を施した例を示す図、(b) はそのA−A´矢視断面拡大図、(c) は透明トナーによるベタ印字を上から施された印字情報が消色された状態を示す図、(d) はそのA−A´矢視断面拡大図である。
【図6】(a) は実施例2に係る消色機能付画像形成装置における消色トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを透明トナーにより陰画部分に印字した例を示す図、(b) はそのB−B´矢視断面拡大図、(c) は透明トナーによる陰画パターンを陰画部分に印字された印字情報が消色された状態を示す図、(d) はそのB−B´矢視断面拡大図である。
【図7】(a) は実施例3に係る消色機能付画像形成装置における消色トナーによる印字情報を示す図、(b) は印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを示す図、(c) は印字情報の陰画部分に消色トナーによる陰画パターンを印字したことによるベタ印字画像を示す図、(d) は消色トナーによるベタ印字画像を消色した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。尚、以下の説明では印字と印刷を同様の意味で用いる。
【実施例1】
【0031】
図1は実施例1に係る消色機能付画像形成装置の内部構成を模式的に示す側断面図である。消色機能付画像形成装置1は、電子写真式で二次転写方式の2連タンデム型の画像形成装置であり、画像形成部2、中間転写ベルトユニット3、定着ユニット4、給紙部5、及び両面印刷用搬送ユニット6で構成されている。
【0032】
画像形成部2は、2個の画像形成ユニット7(7S、7T)を並設した構成からなる。画像形成ユニット7Sは、消色性トナーを収容している。画像形成ユニット7Tは、透明トナーを収容している。
【0033】
消色性トナーは、本例では、一例として、スチレン系樹脂の中に有機ホウ素化合物と近赤外線吸収色素を均一に分散して構成されたトナーであり、近赤外線の吸収により消色する消色性トナーである。この消色性トナー及び上記の透明トナーの製法については一例を後述する。
【0034】
上記の2個の画像形成ユニット7は、トナー容器(トナーカートリッジ)に収納されたトナーの種類を除けば、全て同じ構成である。したがって、以下透明トナー(T)用の画像形成ユニット7Tを例にしてその構成を説明する。
【0035】
画像形成ユニット7は、最下部に感光体ドラム8を備えている。この感光体ドラム8は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム8の周面近傍を取り巻いて、クリーナ9、帯電ローラ11、光書込ヘッド12、及び現像器13の現像ローラ14が配置されている。
【0036】
現像器13は、上部のトナー容器に同図にはS、Tで示すように消色性トナー(S)、透明トナー(T)のいずれかのトナーを収容し、中間部には下部へのトナー補給機構を備えている。
【0037】
また、現像器13の下部には側面開口部に上述した現像ローラ14を備え、内部にトナー撹拌部材、現像ローラ14にトナーを供給するトナー供給ローラ、現像ローラ14上のトナー層を一定の層厚に規制するドクターブレード等を備えている。
【0038】
中間転写ベルトユニット3は、本体装置のほぼ中央で図の左右のほぼ端から端まで扁平なループ状になって延在する無端状の転写ベルト15と、この転写ベルト15を掛け渡されて転写ベルト15を図の反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ16と従動ローラ17を備えている。
【0039】
また、扁平なループ状の転写ベルト15のループ内には、転写ベルト15を介して感光体ドラム8の下部周面に押圧する導電性発泡スポンジから成る一次転写ローラ18が配置されている。
【0040】
転写ベルト15は、感光体ドラム8上のトナー像を一次転写ローラ18により直接ベルト面に転写(一次転写)されて、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく用紙への二次転写位置まで搬送する。
【0041】
この二次転写位置には、二次転写ローラ19が転写ベルト15を介して従動ローラ17に圧接し、ここに二次転写部を形成している。二次転写部の用紙搬送方向上流側(図では下方)には、搬送ローラ対20が配置されている。
【0042】
また、上記の中間転写ベルトユニット3は、上記扁平なループ状の転写ベルト15のループ内に、上記の一次転写ローラ18が配置されている不図示のベルト位置制御機構を備えている。ベルト位置制御機構は、消色性トナー(S)及び透明トナー(T)の2個の画像形成ユニット7S、及び7Tに対して、一次転写ローラ18および転写ベルト15と個々に離接させることができる。
【0043】
すなわち、ベルト位置制御機構は、中間転写ベルトユニット3の転写ベルト15を、消色印刷モード(画像形成ユニット7Sに対応する一次転写ローラ18のみが転写ベルト15に当接)、透明印刷モード(画像形成ユニット7Tに対応する一次転写ローラ18のみが転写ベルト15に当接)、消色・透明印刷モード(画像形成ユニット7S及び7Tに対応する一次転写ローラ18が共に転写ベルト15に当接)、及び全非転写モード(2個の一次転写ローラ18が転写ベルト15から離れる)に切換える。
【0044】
また、上記の中間転写ベルトユニット3には、上面部のベルト移動方向最上流側の画像形成ユニット7Tの更に上流側に、ベルトクリーナユニット21が配置され、下面部のほぼ全面に沿い付けるように平らで薄型の廃トナー回収容器22が着脱自在に配置されている。
【0045】
ベルトクリーナユニット21は、転写ベルト15上に残留する廃トナーを除去して転写ベルト15を清掃し、除去した廃トナーを、不図示の搬送パイプを介して廃トナー回収容器22に送り込む。
【0046】
上記の二次転写部より用紙搬送方向下流(図では上方)に、定着ユニット4が配置されている。定着ユニット4は、下部に用紙搬入口23、上部に用紙排出口24を形成された断熱性の筐体25で外側を囲まれた内部に、加熱ローラ26、定着ベルト27、定着ローラ28、加圧ローラ29からなり、加熱ローラ26の内部には、熱源としてハロゲンヒータ31が搭載されている。
【0047】
無端状の定着ベルト27は、加熱ローラ26の熱を定着ローラ28の表面に伝達するために設けられている。また、加圧ローラ29は、シリコンゴム等から成る耐熱性の材料により外周部を形成されている。
【0048】
この加圧ローラ29も、内部にハロゲンヒータ32を備え、定着ベルト27を介して定着ローラ28に圧接するように設けられている。この圧接部により定着部が形成されている。
【0049】
次に、給紙部5は、本体装置の下部に着脱自在に装着される給紙カセット33を備えている。この給紙カセット33には、図には示していないが、消色トナーによる画像を形成される記録媒体としての多枚数の用紙が収容されている。その給紙カセット33の給紙口(図の右方)近傍には、用紙取出ローラ34、給送ローラ35、捌きローラ36、待機搬送ローラ対37が配置されている。
【0050】
また、給送ローラ35及び捌きローラ36と、待機搬送ローラ対37との間の給紙路38の上部には、ライン型の画像読取センサ39が配置されている。
【0051】
また、待機搬送ローラ対37の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、待機搬送ローラ対37と搬送ローラ対20との間に、本例に特有の消色装置40が配置されている。消色装置40は、予備加熱ローラ41と、消色用LEDヘッド42と、消色検出センサ43を備えている。
【0052】
消色装置40は、待機搬送ローラ対37から搬送路aに沿って搬送ローラ対20へと給送される用紙の第1面(最初に画像を形成される面)に既に形成されている消色性トナー像に、熱を加えてトナー像を軟化(又は溶融)させ、軟化(又は溶融)したトナー像に、詳しくは後述するが、近赤外線を照射して、紙面の消色性トナー画像を消色し、その消色状態の可否を判別する。
【0053】
この消色装置40の下流(図では上方)側には、上述した二次転写部が在り、その更に下流側には、これも上述した定着ユニット4が配置されて、定着ユニット4の更に下流側には、定着後の用紙を定着ユニット4から搬出する搬出ローラ対44が配設されている。
【0054】
そして、搬出ローラ対44より下流側には、搬出ローラ対44から搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー45に排紙する排紙ローラ対46が配設されている。この排紙ローラ対46の上流側には、常には排紙ローラ対46の上方のローラに自由端を沿い付けている回動フラップ47が配設されている。
【0055】
回動フラップ47は、ヒンジ48を支点にして図の実線位置と破線位置とに回動する。回動フラップ47は、一方では、正常に画像を形成された用紙に対しては、図の実線位置に回動して搬出ローラ対44により用紙を排紙トレー45に排紙させ、他方、正常に画像を形成されることが出来なかった用紙に対しては、当該用紙を廃棄口49から機外に排出させるために破線位置に回動する。
【0056】
次に、両面印刷用搬送ユニット6は、上記搬出ローラ対44と排紙ローラ対46との中間部の搬送路から図の右横方向に分岐した開始返送路51a、それから下方に曲がる中間返送路51b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる終端返送路51cを備えている。この終端返送路51cの出口は、給紙部5の給紙カセット33に対応する待機搬送ローラ対37への搬送路に連絡している。
【0057】
また、両面印刷用搬送ユニット6には、上記の各返送路51(51a、51b、51c)の途中に配置された4組の返送ローラ対52(52a、52b、52c、52d)を備えている。用紙は、これらの返送ローラ対52により挟持されて搬送され、返送路51に案内されて下流側から上流側に、表裏と前後を反転させた状態で待機搬送ローラ対37への搬送路に返送される。
【0058】
また、給紙カセット33の上方には、廃トナー回収容器22の下面に沿う位置に、適宜の回路基盤を装着した電装部50が配設されている。その回路基盤には複数の電子部品からなる後述する制御装置が搭載されている。
【0059】
図2は、上記の消色機能付画像形成装置1の制御装置を含む回路ブロック図である。図2に示すように回路ブロックは、CPU(central processing unit)53を中心にして、このCPU53に、それぞれデータバスを介してインターフェイスコントローラ(I/F_CONT)54及びプリンタコントローラ(PR_CONT)55が接続されている。このPR_CONT55にはプリンタ印字部56が接続されている。
【0060】
また、CPU53には、ROM(read only memory)57、EEPROM(electrically erasable programmable ROM)58、本体操作部の操作パネル59、及び各部に配置されたセンサからの出力が入力されるセンサ部61が接続されている。ROM57には、システムプログラムが記憶され、CPU53は、このシステムプログラムに従って各部を制御して処理を行う。
【0061】
すなわち、各部において、先ず、I/F_CONT54は、例えばパーソナルコンピュータ等のホスト機器から供給される印字データをビットマップデータに変換し、フレームメモリ62に展開する。フレームメモリ62は、消色性トナー(S)、透明トナー(T)ごとに記憶エリアが設定されており、各色のデータが対応するエリアに展開される。
【0062】
フレームメモリ62に展開されたデータはPR_CONT55に出力され、PR_CONT55からプリンタ印字部56に出力される。
【0063】
プリンタ印字部56は、エンジン部であり、PR_CONT55からの制御の下で、図1に示した感光体ドラム8、一次転写ローラ18等を含む回転駆動系、帯電ローラ11、光書込ヘッド12等の被駆動部を有する画像形成部の印加電圧などのプロセス負荷への駆動出力を制御する。
【0064】
更にプリンタ印字部56は、中間転写ベルトユニット3のベルト位置制御機構の上下移動の駆動制御などを行うベルト駆動部63、定着ユニット4の各部の制御を行う定着駆動部64、消色装置40の各部の制御を行う消色駆動部65への駆動出力を制御する。
【0065】
そして、PR_CONT55から出力された消色性トナー(S)、透明トナー(T)の各トナーの画像データは、プリンタ印字部56からそれぞれ対応する図1に示した光書込ヘッド12に供給される。
【0066】
ここで、本例の消色装置40について更に説明する。先ず、本例において用いられる消色性トナー(S)は、詳細な製法は後述するが、そのガラス転移点は50.3℃で、軟化点は106℃であるように製作されている。
【0067】
そして、図1に示した消色装置40の予備加熱ローラ41には、ハロゲンランプが内蔵されている。ハロゲンランプの波長分布は広がりが広く、近赤外線の波長分布を広く含んでいるので、熱輻射の熱源として適している。
【0068】
本例では、このハロゲンランプの熱輻射の温度を可変できるようにし、消色対象となる紙面への加熱温度を、50℃〜100℃の範囲に設定できるようにしている。この温度範囲は、消色用加熱温度を消色性トナーのガラス転移点以上で軟化点以下となる範囲に設定可能な範囲である。
【0069】
また、消色トナーの上に透明トナーが重ね印刷された場合でも、消色用加熱温度を消色性トナーのガラス転移点以上で軟化点以下となる範囲に設定可能な範囲である。
【0070】
また、本例における消色用LEDヘッド42は、LEDアレイで構成されている。LEDは非常に狭い波長分布を有しているので、LEDの選択のしようによっては、消色に不必要な波長の光の生成が非常に少ない、つまり消色効率の良い波長分布の光を照射するLEDを選び出すことができる。
【0071】
本例の消色性トナーには、817nmに感度を持つ近赤外線感光色素が用いられているので、この消色に対応するために、消色用LEDヘッド42のLEDライトとしては、一般に色素の吸収波長である820nm付近に近い中心波長を持つものの方が優位であるが、実際の消色特性としては、中心波長が850nmであっても半値幅を考慮すると、十分な発光強度が得られれば消色特性として問題はない。
【0072】
つまり、LEDライトとしては、半値幅50nm以下の波長分布を有するものを選択すれば、その中心波長810nm〜850nmのものが消色に適合すると見ることができる。特に中心波長が850nmのLEDランプは、近赤外線の領域において一般に最も流通しているLEDランプのひとつであり、エネルギー効率、コストの面から装置設計上優位である。
【0073】
また、本例では、図1に示したように、消色光源としての上記の消色用LEDヘッド42に近接して、消色に使用した光を反射光として検知する消色検出センサ43が取り付けられている。この消色検出センサ43には、近赤外線に感度をもつ反射タイプの受光素子が適しているが、近赤外線領域にて使用可能なCCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサでもよい。
【0074】
図3(a) は、消色用LEDヘッド42における近赤外線照射と、消色検出センサ43による反射光の検出の状態の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b) はその側面図である。
【0075】
図3(a) に示すように、消色用LEDヘッド42は、半値幅50nm以下の波長分布を有する中心波長830〜850nmのLEDアレイチップ67をヘッドの長手方向に並べて配置して構成されている。用紙66とLEDアレイチップ67との距離は約20mmである。
【0076】
このように、用紙66とLEDアレイチップ67との距離が約20mmと比較的間隔が長いので、消色用LEDヘッド42からの消色照射光68は放射状に伸びて、用紙66に対する照射範囲69は拡がっている。用紙66が矢印aで示す方向に搬送される(消色装置40を通紙される)間、用紙66の画像形成面には、広い照射範囲69に相当する分だけ間断なく消色照射光68が照射される。
【0077】
予備加熱ローラ41による予備加熱とあいまって、広い照射範囲69で消色照射光68を照射するので、用紙66の搬送を高速に行っても消色を十分に行うことができる。ただし、画像の濃度が非常に濃密である場合は、消色状態が不完全となる場合がある。
【0078】
また、オペレータが、消色用トナー(S)で印刷した用紙66を消色のために給紙カセット33に積載する際に、処理を誤って、消色用トナー(S)ではない普通のトナーで印刷された用紙が紛れ込んでいた場合も、消色状態は不可となる。
【0079】
本例の場合は、図3(b) に示すように、照射光68の照射範囲69の用紙搬送方向終端近傍の反射光を消色検出センサ43で検出している。これにより消色が十分に進んだ状態となるはずの部分の消色照射光68の反射光を検出することになるので、消色状態が不完全、又は、消色状態が不可である用紙を、消色可能な用紙と分別して、誤りなく検出することができる。
【0080】
ここで、消色性トナーと透明トナーの製法について説明する。
先ず、本例で使用される消色性トナーについては、817nmに感度を持つ赤外線感光色素「IRT」(昭和電工製)を1.5質量部、有機ホウ素化合物消色剤「P3B」(昭和電工製)を7.5質量部、トナー用ポリエステル結着樹脂(花王製)を87質量部、負電荷調整剤「LR−147」(日本カーリット製)を1.5質量部、カルナバWAX1号粉末(加藤洋行社輸入品)を2.5質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)に投入し、混合した。
【0081】
続いて上記の混合物を二軸混錬機で溶融混錬した。得られた混錬物をロートプレックス(ホソカワミクロン製)で粗砕して粗砕物を得た。得られた粗砕物を衝突式粉砕機にて、平均粒径が9μmになるように粉砕した。得られた粉砕物100質量部に外添剤としてシリカ「R972」(日本アエロジル製)を1質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合して消色性トナー(S)を得た。
【0082】
次に、本例で使用される透明トナーについては、トナー用ポリエステル結着樹脂(花王製)を96質量部、負電荷調整剤「LR−147」(日本カーリット製)を1.5質量部、カルナバWAX1号粉末(加藤洋行社輸入品)を2.5質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)に投入し、混合した。続いて混合物を二軸混錬機で溶融混錬した。
【0083】
得られた混錬物をロートプレックス(ホソカワミクロン製)で粗砕して粗砕物を得た。得られた粗砕物を衝突式粉砕機にて、平均粒径が9μmになるように粉砕した。得られた粉砕物100質量部に外添剤としてシリカ「R972」(日本アエロジル製)を1質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合して透明トナー(T)を作成した。
【0084】
図4(a) は、消色トナーによる印字情報の例を示す図であり、図4(b) は、消色性トナーによる印字面全体に行われる透明トナーによるベタ印字の例を示す図である。
【0085】
図4(a) には、用紙66の印刷面71に、印字情報の例として、[テストパターン]、[結果]、[試験1・・・・・○]等の印字情報72が消色トナー(S)によって印字されている。
【0086】
図4(b) は、白無地の用紙66の印刷面71に透明トナー(T)によるベタ印字73を施した例を示している。尚、同図(b) は透明トナー(T)によるベタ印字の例であるから、本来は白地で図示すべきであるところ、白地ではベタ印字されていることが分かりにくいので、梨地模様でベタ印字73を示している。
【0087】
図5(a) は、図4(a) に示す消色トナー(S)による印字情報72の上から、用紙66の印刷面71全面にわたって図4(b) に示す透明トナー(T)によるベタ印字73を施した例を示す図であり、図5(b) はそのA−A´矢視断面拡大図である。
【0088】
また、図5(c) は、透明トナー(T)によるベタ印字73を上から施された印字情報72が消色された状態を示す図であり、同図(d) はそのA−A´矢視断面拡大図である。
【0089】
尚、図5(c) の用紙66の印刷面71は、印字情報72が消色された例であるから、本来は全体を白地で図示すべきであるところ、白地では消色された印字情報72と透明トナーのベタ印字73との関係が分かりにくいので、印字情報72を薄ねずみ色で示し、透明トナーのベタ印字73を梨地模様で示している。
【0090】
図5(d) に示すように、消色された印字情報72はもちろん普通では見えないが、更にその上と印字情報72が無い印刷面も透明トナーのベタ印字73で覆われているので、消色後の用紙66を人が手に取って横や斜めに透かして見ても、印字情報72の印字箇所と非印字箇所とで光沢による差異が無いので、消色後の印字情報72を読み取ることはできない。
【0091】
上記の図5(a),(b) に示す消色トナー(S)による印字情報72の上から透明トナー(T)によるベタ印字73を施す処理は、消色性トナー(S)により印字情報72を印字するときに同時に行うことができる。その場合は、図1に示す2個の画像形成ユニット7(7S、7T)が同時に印字駆動されて、図5(a),(b) に示す印刷形態となる。
【0092】
この印字情報72を消色する際は、図5(a),(b) に示す印刷形態の用紙66が印刷面71を上にして給紙カセット33内に載置される。そして、用紙66は給紙カセット33から給紙路38に搬出され、そのまま継続して搬送され、消色装置40を通過して消色される。
【0093】
また図5(a),(b) に示す消色トナーの印字情報72の上から透明トナーのベタ印字73を施す処理は他のタイミングで行うことも出来る。例えば、消色性トナー(S)による印字情報を消色する際に、その消色処理に先立って透明トナー(T)によるベタ印字73を施すようにする。
【0094】
その場合は、消色性トナー(S)による印字情報72が施された用紙66が印刷面71を上にして給紙カセット33内に載置される。そして、画像形成ユニット7Tによりベタ印字パターンが感光体ドラム8に現像され、その現像されたベタ印字パターンが転写ベルト15に一次転写され、更に二次転写部で、給紙カセット33から搬送されてくる用紙66の印刷面71に重ねて転写され、定着ユニット4で定着され、図5(a),(b) に示す印刷形態となる。
【0095】
その後、用紙66は、両面印刷用搬送ユニット6を2回通紙されて、印刷面71を二次転写部に向ける状態で待機搬送ローラ対37によって搬送され、消色装置40を通過して消色される。
【実施例2】
【0096】
ところで、図5(c),(d) に示す消色状態は、人が手に取って横や斜めに透かして見たくらいでは何も見えないが、微視的には印字情報72の印字箇所と非印字箇所とで凹凸ができるので、情報の盗み出しを必須の目的とする場合には、何らかの方法で無理にも読出しが出来ないこともない。
【0097】
そこで、用紙66の消色後の印刷面71を同一の光沢で且つ平滑な光沢面を持つようにすれば、たとえ微視的にではあっても消色後の印字情報72を読出し出来ないようにすることができる。これを実施例2として以下に説明する。
【0098】
図6(a) は、消色トナー(S)により印字された印字情報72を陽画パターンとする陰画パターンを、透明トナー(T)により、陽画パターンの印字情報72と共にその陰画部分に印字した例を示す図であり、図6(b) はそのB−B´矢視断面拡大図である。
【0099】
図6(c) は、透明トナー(T)による陰画パターン74を陰画部分に印字された印字情報72が消色された状態を示す図であり、同図(d) はそのB−B´矢視断面拡大図である。
【0100】
尚、図6(a),(b) では、透明トナー(T)による陰画パターン74は、透明つまり白地で図示すべきであるが、白地で示したのでは消色トナーと透明トナーとの関係が分かりにくいので、梨地模様または薄ねずみ色で示している。
【0101】
また、図6(b) 及び図(d) に示す消色トナーの印字ドットと透明トナーの印字ドットにおいて、各ドット間に間隙が形成されているが、実際には各ドット間に殆ど間隙は形成されない状態で印刷パターンが形成されている。
【0102】
図6(a),(b) に示す印字態様は、消色性トナーによる印字を行うとき又は消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って行われる。その方法は、図5(a),(b) の印字態様を得る場合の説明と同様である。
【0103】
図6(c),(d) に示すように、消色後の用紙66の印刷面71は、消色トナーと透明トナーとが同一の光沢で且つ平滑な光沢面を形成している。したがって、たとえ微視的にではあっても消色後の印字情報72と周囲の非印字部分とを判別することは出来ない。すなわち消色後の印字情報72を読み出すことは出来ない。
【実施例3】
【0104】
ところで、図6(c),(d) に示す消色状態は、消色トナーの結着樹脂と透明トナーの結着樹脂が、消色時におけるガラス転移点以上かつ軟化点以下となる範囲の熱により発現する光沢が同一であることを前提としている。
【0105】
つまり透明トナーの作成には、その結着樹脂の選定に、消色トナーの結着樹脂の消色後の光沢に一致するような結着樹脂を選定するという制約がある。このような制約を伴わない消色方法を、実施例3として以下に説明する。
【0106】
図7(a) 〜(d) は、実施例3に係る消色方法を説明する図である。図7(a) は図4(a) に示したものと同様の印字情報72が消色トナー(S)によって用紙66の印刷面71に印字されている。
【0107】
この印字情報72を消色するに際しては、その消色に先立って、印字情報72の印刷面71に、消色性トナー(S)による印字情報72を陽画パターンとする図7(b) に示す陰画パターン75を、同じ消色性トナー(S)によって印字する。
【0108】
この印字では、先ず、消色トナー(S)による印字情報72を印刷面71に印字されている用紙66が、印刷面71を上にして給紙カセット33に収容・載置される。そして用紙66が給紙カセット33から給紙路38を通して待機搬送ローラ対37へ搬送されるまでの間に、画像読取センサ39によって印字情報72が読み取られる。
【0109】
次に、その読み取られた印字情報72を陽画パターンとする陰画パターン75が、フレームメモリ62の消色性トナー(S)の記憶エリアに展開される。この展開された陰画パターン75は、PR−CONT55を介してプリンタ印字部56に送られる。
【0110】
プリンタ印字部56は、画像形成ユニット7Sを駆動して、消色性トナー(S)による陰画パターン75を感光体ドラム8に現像し、現像した陰画パターン75を転写ベルト15に一次転写し、二次転写部に搬送されてくる用紙66の印刷面71に二次転写する。
【0111】
これにより、用紙66の印刷面71には、図7(c) に示すように、消色性トナー(S)による印字情報72と、その印字情報72を陽画パターンとする同じく消色性トナー(S)による陰画パターン75とによって、消色性トナー(S)によるベタ印字の状態が形成される。
【0112】
印刷面71が色性トナー(S)によるベタ印字の状態となった用紙66は定着ユニット4を通過して陰画パターン75が定着され、図7(c) に示す印刷形態となる。
【0113】
その後、用紙66は、両面印刷用搬送ユニット6を2回通紙されて、印刷面71を二次転写部に向ける状態で待機搬送ローラ対37によって搬送され、消色装置40を通過して印刷面71全面のベタ印字が消色される。
【0114】
これにより、消色後の用紙66の印刷面71には、図7(d) に示すように、消色された消色トナーによる同一の光沢で且つ平滑な光沢面が形成される。消色前の紙面全面が消色トナーによるベタ印字の状態であったので、消色後の印刷面71は、どのようにしても消色された印字情報72を読み取られることはない。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、消色後の印字情報を透かして読み取られないようにする消色機能付画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0116】
1 消色機能付画像形成装置
2 画像形成部
3 中間転写ベルトユニット
4 定着ユニット
5 給紙部
6 両面印刷用搬送ユニット
7(7S,7T) 画像形成ユニット
8 感光体ドラム
9 クリーナ
11 帯電ローラ
12 光書込ヘッド
13 現像器
14 現像ローラ
15 転写ベルト
16 駆動ローラ
17 従動ローラ
18 一次転写ローラ
19 二次転写ローラ
20 搬送ローラ対
21 ベルトクリーナユニット
22 廃トナー回収容器
23 用紙搬入口
24 用紙排出口
25 断熱性の筐体
26 加熱ローラ
27 定着ベルト
28 定着ローラ
29 加圧ローラ
31、32 ハロゲンヒータ
33 給紙カセット
34 用紙取出ローラ
35 給送ローラ
36 捌きローラ
37 待機搬送ローラ対
38 給紙路
39 画像読取センサ
40 消色装置
41 予備加熱ローラ
42 消色用LEDヘッド
43 消色検出センサ
44 搬出ローラ対
45 排紙トレー
46 排紙ローラ対
47 回動フラップ
48 ヒンジ
49 廃棄口
50 電装部
51 返送路
51a 開始返送路
51b 中間返送路
51c 終端返送路
52(52a、52b、52c、52d) 返送ローラ対
53 CPU(central processing unit)
54 インターフェイスコントローラ(I/F_CONT)
55 プリンタコントローラ(PR_CONT)
56 プリンタ印字部
57 ROM(read only memory)
58 EEPROM(electrically erasable programmable ROM)
59 操作パネル
61 センサ部
62 フレームメモリ
63 ベルト駆動部
64 定着駆動部
65 消色駆動部
66 用紙
67 LEDアレイチップ
68 消色照射光
69 照射範囲
71 印刷面
72 消色トナーの印字情報
73 透明トナーのベタ印字
74 透明トナーの陰画パターン印字
75 消色トナーの陰画パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消色性トナーと透明トナー又は消色性トナーのみを用い、消色された消色性トナーによる印字情報を、消色面の光沢度の違いから読み取られることを不可能にする、ことを特徴とする消色機能付画像形成装置。
【請求項2】
前記消色性トナーによる印字を行うとき、又は前記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、前記消色性トナーによる印字面全体に前記透明トナーによるベタ印字を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の消色機能付画像形成装置。
【請求項3】
前記消色性トナーによる印字を行うとき、又は前記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、前記消色性トナーによる印字情報面に、前記消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを、前記透明トナーにより印字する、
ことを特徴とする請求項1記載の消色機能付画像形成装置。
【請求項4】
前記消色性トナーによる印字情報を消色する際にその消色に先立って、前記消色性トナーによる印字情報面に、前記消色性トナーによる印字情報を陽画パターンとする陰画パターンを、前記消色性トナーにより印字する、
ことを特徴とする請求項1記載の消色機能付画像形成装置。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−43647(P2011−43647A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191522(P2009−191522)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】