説明

混合プラスチックの分離方法

【課題】比重差の小さい2種類以上のプラスチック及び/またはゴムを精度良く分離する方法を提供する。
【解決手段】2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物3を傾斜板上2に導入し、傾斜板の下端から上端方向に振動を与えることで、傾斜板の上端又は下端方向に2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物を分離移動させて回収することを特徴とする、プラスチック及び/またはゴムの分離方法であり、前記傾斜板の傾斜角度が5〜20°であるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物から特定のプラスチックまたはゴムを分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題からプラスチックのリサイクルが積極的に進められ、包材や家電製品等に見られるように法律が整備されてリサイクルが進められてきている。
【0003】
プラスチックのリサイクルを行う上で障害となるのは異種のプラスチックの混合物であり、相溶性の悪いプラスチックの混合物を分離せずに再利用するために加工しようとすると加工製品の強度が低下したり、加工製品の表面状態が悪化したりする。このため再利用しようとするプラスチックやゴムを他のプラスチックやゴムから分離する必要がある。
【0004】
プラスチックを分離する方法については種々の方法が検討され提案されている。例えば比重差を利用して分ける方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法により分離できるのは比重差が概ね0.2以上ある場合に限られ比重差が小さい2種類以上のプラスチックやゴムを分離することはできない。
【0005】
また、プラスチック混合物を帯電させて、正に帯電するプラスチックと負に帯電するプラスチックを分離する方法が提案されている(特許文献2)。しかし、このような静電気を利用する方法では分離する材料によっては分離精度が悪く、再生製品の強度や表面状態のような品質が確保できる程度にまで分離することはできない。
【0006】
さらに、振動を利用して分離する方法として、網目の粗さの異なる2種類のふるい板を方形枠状の器体に設置しこれを振動させることにより分離する方法が提案されている(特許文献3)。しかし、この方法では大きさの異なる2種類以上のプラスチックやゴムは分離できるが、大きさが同等のプラスチックやゴムの場合には分離することができない。
【0007】
また、比重差の大きい2種類の材料を振動を用いて分離する方法としては、穀類中の小石を除去する方法が提案されている(特許文献4)。この方法によると、風力と振動により豆のような比重の小さいがものが傾斜した振動板の下端方向に移動し、小石のような比重の大きいものが振動板の上端方向に移動することにより分離されるが、比重差が小さい2種類の材料を分離することはできない。
電線のリサイクルも種々検討されてきてはいるが、例えば、電線の被覆材として軟質ポリ塩化ビニル、天然ゴムやクロロプレンゴム等の架橋ゴム、架橋ポリエチレン、難燃ポリエチレンが用いられているが、これらの中で軟質ポリ塩化ビニル、架橋ゴム、難燃ポリエチレンの組み合わせでは比重差が概ね0.2未満であるため、比重差を利用する方法では分離ができない。
【0008】
一般的に家電製品や自動車等の機内配線のような細物電線は、粉砕機により粉砕し、その際に銅線から被覆材を剥離し、比重分離により被覆材と銅線を分離している。銅線については再生銅としてリサイクルされているが、被覆材粉砕物については異樹脂の混合物であることが多く、強度や表面状態のような品質を要求されないごく一部の用途を除いてリサイクルできず産業廃棄物として廃棄されている問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−169255号公報
【特許文献2】特開2000−342998号公報
【特許文献3】特開平8−141507号公報
【特許文献4】特開平9−216226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
我々は、上記した問題点に鑑み、比重差の小さい2種類以上のプラスチック及び/またはゴムを精度良く分離する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
即ち、本発明は、比重差が0.2未満である2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物を傾斜板上に導入し、傾斜板の下端から上端方向に振動を与えることで、傾斜板の上端又は下端方向に該混合物を分離移動させて回収することを特徴とする、プラスチック及び/またはゴムの分離方法であり、前記傾斜板の傾斜角度が5〜20°であるのが好ましい。
【0012】
また、分離するに際し、傾斜板の表面素材の反発弾性率が20%〜50%であり、分離するそれぞれのプラスチック及び/またはゴムの反発弾性率(ISO4662:1986による測定値)の差が10%以上であり、分離する一方のプラスチックまたはゴムと傾斜板の表面素材との間の動的摩擦係数(JISK7125:1999による測定値)と他方のプラスチック及び/またはゴムと傾斜板の表面素材との間の動的摩擦係数の差が0.15以上であるのがより好ましい。
【0013】
更に、振動による分離を複数回行うこともでき、具体的には、複数個の分離装置を用い、下端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板下端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板上部に落下するように配置し、上端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板上端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板下部に落下するように配置し、三段目以降もそれぞれ同様に配置することを特徴とした分離方法とすることもできる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2種類以上のプラスチック及び/またはゴム混合物から特定のプラスチックまたはゴムを分離することが可能であり、これまで異種のプラスチック及び/またはゴムが混合しているためにリサイクルできずに廃棄されていたものが有効に利用できるようになり、地球環境保全に大きく貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の分離方法の概念図である。
【図2】本発明の請求項5の分離方法の概念図である。
【図3】本発明の実施例で用いた振動分離装置及び傾斜板の角度を示す図である。
【図4】吊り下げ式振動分離装置及び傾斜板の角度を示す図である。
【図5】本発明の分離方法に用いた混合物の粒子形状の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明でいう2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物としてはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、難燃ポリエチレン、架橋ポリエチレン、天然ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、分離するそれぞれのプラスチック及び/またはゴムの反発弾性率(ISO4662:1986による測定値)の差が10%以上であり、分離する一方のプラスチックまたはゴムと傾斜板の表面素材との間の動的摩擦係数(JISK7125:1999による測定値)と他方のプラスチック及び/またはゴムと傾斜板の表面素材との間の動的摩擦係数の差が0.15以上であるのが好ましい。また、分離するプラスチックやゴムは比重差が0.2未満である場合にはプラスチックリサイクルにおいて一般的に用いられている比重分離法により分離できないため特に有効である。
比重差が0.2未満となる組み合わせの具体例としては、ポリ塩化ビニルと難燃ポリエチレン、ポリ塩化ビニルと天然ゴム、ポリ塩化ビニルとクロロプレンゴム、ポリ塩化ビニルとエチレンプロピレンゴム、或いはこれらのものの別の組み合わせ等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0017】
本発明でいう傾斜板とは、振動させることが可能な板状のものをもちいることができ、振動分離装置として用いる場合に、振動数、振幅及び傾斜板の角度が可変であることが好ましい。
【0018】
2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物を分離する場合においては振動数、振幅、傾斜板の角度を変えることにより分離精度が変わり、分離する材料によって最適な振動数、振幅、傾斜板の角度が存在する。
【0019】
本発明においては、例えば図1の「X」で示した両矢印の方向に振動を加えるので、傾斜板上の被分離物には図1の左方向への力が加わるため、傾斜板の角度を0°とすると、混合物のすべてが、図1の左方向(加振装置よりも遠い方向)に移動する状態となる。このため傾斜板の傾斜角度は0°ではなく傾斜していることが必要であり、図1ではαで示しているが、水平面と傾斜板との角度で示され、5〜20°が特に好ましい。
【0020】
反発弾性率が小さく傾斜板の表面素材との動的摩擦係数が小さいプラスチック又はゴムの場合は、傾斜板の上端方向(斜め上方向)の振動を加える際に上端方向への力を強く受けず逆に摩擦係数が小さいため下端方向に滑り落ちるのに対して、反発弾性率が大きく傾斜板の表面素材との動的摩擦係数が大きいプラスチック又はゴムは上端方向への力を強く受け、滑ることなく上端方向に移動することによりこれらのプラスチック又はゴムを分離することが可能となるのである。また、傾斜板の表面素材の反発弾性率が20%より小さいと上端方向へ押し上げる力の伝達が弱く、反発弾性率が大きく傾斜板の表面素材との動的摩擦係数が大きいプラスチック又はゴムを上端方向へ押し上げることができず、逆に50%より大きいと上端方向へ押し上げる力の伝達が強すぎて傾斜板を離れて飛び上がった反発弾性率が大きく傾斜板の表面素材との動的摩擦係数が大きいプラスチック又はゴムが傾斜板を転がり落ちてしまうため分離精度が低下するので、傾斜板の表面素材の反発弾性率は20%〜50%が好ましい。
【0021】
本発明においては2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物は、同時に粉砕機により粉砕した場合のように大きさや形状、重さがほぼ同じである場合においても分離が可能である。特に板状物を粉砕した場合のように粉砕物と傾斜板の接触面積が大きい場合には分離しやすい。
【0022】
本発明に用いられる振動分離装置は振動数、振幅、傾斜板の角度を変えることにより分離精度が変わり、分離する材料によって最適な振動数、振幅、傾斜板の角度が存在するため、振動分離装置は振動数、振幅及び傾斜板の角度が可変であることが好ましい。
【0023】
次に、本発明を図面を用いて説明する。
図3は本発明の実施例で用いた振動分離装置の模式図であり、7は加振装置を支持する台であり、特に限定はないが、強度等の面から金属製が好ましい。図4は吊り下げ式の振動分離装置の模式図であり、9は架台であり特に限定はないが、強度等の面から金属製が好ましい。図3の1及び図4の1は加振装置の一例である。該加振装置としては、電磁式或いはモーター式等の一般的な加振装置が好適に用いられ、特に制限はない。2は傾斜板であるが、傾斜板自体が傾いている状態であっても良いし、台とともに傾斜している状態であっても良く、分離する対象物を振動により分離する箇所が規定の傾斜になっていれば良い。更に分離する対象物により傾斜板の適正な傾斜角度が異なるので、傾斜角度は可変であるのが好ましい。傾斜板自体の素材は金属でも木材でも特に制限はなく、振動フィーダーの振動をよく伝え、たわんだりしない強度のあるものが好ましい。
【0024】
加振装置の振動方向は図3に示すように傾斜板の面よりやや垂直方向であることが好ましい。傾斜板の面に対して垂直方向に働く力を加えることにより分離する材料を傾斜板から僅かに浮き上がらせて傾斜板の面に対して水平方向に働く力により分離する材料が移動しやすくなるが、あまり垂直方向に角度を付けすぎると垂直方向に加わる力が大きくなりすぎ、分離する材料が傾斜板上を飛び跳ねて転がり落ちる等うまく分離できない。
更に、傾斜板2の表面が目的とする反発弾性および摩擦係数を満たすようにするのが好ましいが、分離する材料によって傾斜板の表面素材と分離する材料との間の摩擦係数が異なるので、分離する材料によって好適な素材が異なる。このため金属製等の傾斜板の上に分離する材料に応じて好適な素材のシートを貼るのが好ましい。
【0025】
上記したように、傾斜板の表面素材或いは傾斜板に貼るシートの素材の反発弾性率は20%〜50%が好ましいが、例えば、貼り付けるシートの素材としては、発泡ポリスチレンペーパー、ポリイミドシート、などが挙げられ、目的の反発弾性率を示すものであれば特に制限はない。
【0026】
また、本発明の分離方法は繰り返し行うことにより分離精度は向上するので、より分離精度を高めるために本発明の方法を複数回繰り返して行うことができる。
具体的には、図2に示すように複数個の分離装置を用い、下端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板下端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板上部に落下するように配置し、上端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板上端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板下部に落下するように配置し、三段目以降もそれぞれ同様に配置することにより、一度の操作で複数回の分離操作を行うことができ分離精度を高めることができ好ましい。
【実施例】
【0027】
以下に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
【0028】
(実施例1)
神鋼電機(株)振動フィーダー(C10−1VCF)を水平面に対して10°の角度を付けた台の上に先端が上方になるように置き、振動フィーダーの振動板(傾斜板)に2mm厚の発泡ポリスチレンペーパー[PSP](株式会社カネカ製MA350GS)を貼り、電線用ポリ塩化ビニル(反発弾性率17.5%)粉砕物(粉砕径3mm)30粒と電線用架橋ゴム(クロロプレン製:反発弾性率28.0%)粉砕物(粉砕径3mm)30粒を混合して置き、振動数70Hz、振幅1.1mmで2分間振動させた。振動停止後、振動板上端及び下端に移動したPVC粉砕物の回収率とゴム粉砕物の回収率を求めた。
【0029】
ポリ塩化ビニルの比重は1.38、架橋ゴムの比重は1.44であり比重差は0.06であった。尚、上記粉砕物の形状は、図5に示したような不定形の混合物であった。結果は表1に示したが、表1においてPVC回収率は投入したPVCのうち上端或いは下端にそれぞれ分離移動し回収された割合を示し、ゴム或いは難燃PE回収率は投入したゴム或いは難燃PEのうち上端或いは下端にそれぞれ分離移動し回収された割合を表す。実施例1においてはPVCは100%下端に分離移動して回収され、上端からは回収されず、ゴムは100%上端に分離移動して回収され、下端からは回収されなかった。
【0030】
(実施例2)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを発泡ポリスチレンペーパー[PSP]の代わりに0.2mm厚のポリイミドシート(株式会社カネカ製アピカルAH)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0031】
(実施例3)
実施例2で下端に分離された成分を再度実施例2の条件で分離を行った。
【0032】
(実施例4)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを2mm厚の発泡ポリスチレンペーパー[PSP](株式会社カネカ製MC201)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0033】
(実施例5)
電線用架橋ゴムの代わりに電線用難燃ポリエチレン(反発弾性率32.1%)粉砕物(粉砕径3mm)を用いた以外は実施例1と同様に行った。難燃ポリエチレンの比重は1.40であり、ポリ塩化ビニルとの比重差は0.02であった。
【0034】
(実施例6)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを発泡ポリスチレンペーパー[PSP]の代わりに0.2mm厚のポリイミドシート(株式会社カネカ製アピカルAH)を用い、振動フィーダー(C10−1VCF)を水平面に対して5°の角度を付けた台の上に置いた以外は実施例5と同様に行った。
【0035】
(実施例7)
振動フィーダー(C10−1VCF)を水平面に対して20°の角度を付けた台の上に置いた以外は実施例5と同様に行った。
【0036】
(実施例8)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを発泡ポリスチレンペーパー[PSP]の代わりに0.2mm厚のポリプロピレンシート(龍田化学(株)製ハイピークリスタルST-200)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0037】
(実施例9)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを発泡ポリスチレンペーパーの代わりに0.2mm厚のテフロン(登録商標)シート(ニチアス(株)製ナフロンテープTOMBO9001)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0038】
(実施例10)
振動フィーダーの振動板に貼るシートを2mm厚の発泡ポリスチレンペーパー(株式会社カネカ製NK105NR)を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0039】
(比較例1)
傾斜板の角度を0°とした以外は、実施例1と同様に行った。結果の表において上端とは加振装置から遠い側、下端とは加振装置に近い側を表す。
【0040】
(比較例2)
電線用ポリ塩化ビニル粉砕物と電線用架橋ゴム粉砕物の各100gを混合して帯電させ、(株)服部製作所製静電選別機(フィーダー幅200mm、電極距離30mm、電圧−28000V)で分離した結果、PVCは反発側に85%、吸着側に15%回収され、ゴムは反発側に99%、吸着側に1%回収された。
【0041】
【表1】

【符号の説明】
【0042】
1.加振装置
2.傾斜板
3.異種プラスチック及びまたはゴム粉砕品混合物
4.傾斜板の表面素材との間の動摩擦係数が小さく反発弾性率の小さいプラスチックまたはゴム粉砕品
5.傾斜板の表面素材との間の動摩擦係数が大きく反発弾性率の大きいプラスチックまたはゴム粉砕品
6.傾斜板に貼るシート
7.固定台
8.防振バネ
9.架台
X.振動方向を示す矢印
α.傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
比重差が0.2未満である2種類以上のプラスチック及び/またはゴムの混合物を傾斜板上に導入し、傾斜板の下端から上端方向に振動を与えることで、傾斜板の上端又は下端方向に該混合物を分離移動させて回収することを特徴とする、プラスチック及び/またはゴムの分離方法。
【請求項2】
前記混合物と傾斜板との動的摩擦係数の違いにより分離する請求項1記載のプラスチック及び/またはゴムの分離方法。
【請求項3】
前記傾斜板の傾斜角度が5〜20°である請求項1又は2に記載の分離方法。
【請求項4】
前記傾斜板の表面素材の反発弾性率が20%〜50%であり、分離するプラスチック及び/またはゴムの反発弾性率(ISO4662:1986による測定値)の差が10%以上であり、分離する一方のプラスチックまたはゴムと傾斜板の素材との間の動的摩擦係数(JISK7125:1999による測定値)と他方のプラスチック及び/またはゴムと傾斜板の表面素材との間の動的摩擦係数の差が0.15以上であることを特徴とした請求項1〜3のいずれかに記載の分離方法。
【請求項5】
振動による分離を複数回行うことを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の分離方法。
【請求項6】
複数個の分離装置を用い、下端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板下端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板上部に落下するように配置し、上端方向に移動するプラスチックまたはゴムを分離回収する場合には一段目の分離装置の傾斜板上端に移動したプラスチックまたはゴムが二段目の分離装置の傾斜板下部に落下するように配置し、三段目以降もそれぞれ同様に配置することを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の分離方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−31432(P2011−31432A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−178243(P2009−178243)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】