説明

混合装置及び混合システム

【課題】混合装置及び混合システムとして、連続的に流体を混合する装置であって高い混合効果を有し、多くの流量の流体を混合することが可能であって、洗浄作業を容易に行えることを実現する。
【解決手段】混合装置1Aは、ケーシング50内に配設された混合要素5Aと、複数の積層エレメント21a,21bが積層される積層体2と、積層体2を挟んで対向配置される第1の板3と第2の板4とを備え、積層エレメント21a,21bは、複数の第1の貫通孔22及び第2の貫通孔23を有し、第2の板4は、積層エレメント21a,21bの少なくとも1つの第1の貫通孔22に連通する貫通孔42を有する。
混合要素5Aの回転により、ケーシング50の吸込口51から流体Aが吸込まれ、混合要素5Aの積層体2内部の連通する複数の第1の貫通孔22を内周部から外周部へ流通することにより、流体Aは混合され吐出口52から吐出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合装置及び混合システムに関するものであって、流体の混合、細分化、乳化等の処理をするための分野に利用される技術に係るものであり、特に流体の連続的な処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流体をライン中で連続的に混合する装置として、ケーシング内でローターを回転させるポンプ式のものや容器内にエレメントを有する静止型のものが化学工業や食品工業の分野で広く使用されている。
【0003】
特許文献1は、ポンプ式流体混合装置の例である。この流体混合装置では、ハウジングに取り付けられたステーターリングに対して、ローターリングを偏心して回転させることにより、ローターリングの内側及び外側の区画の体積を増減させてポンピング動作を起こさせ、ステーターリング及びローターリングが備えるチャンネルに流体を通過させることにより、流体を分散混合するものである。
【0004】
特許文献2は、静止型流体混合装置の例である。この静止型混合装置は、中心に流通孔を穿設すると共に、一面に前面開放の多角形状の小室をハニカム状に多数配列して形成した大小2枚の円板を同心的に重合してなる複数の導流単位体からなる。大径円板の小室と小径円板の小室は互いの小室が対向する他の複数の小室に連通するように位置を違えて配列させ、これら複数の導流単位体を重ね合わせたものである。
当該流体混合装置では、流体は、導流単位体の各小室を移動する際に分散、反転、合流することにより混合されるとともに、さらに各小室における渦流、乱流、衝突等によって混合される。そして、導流単位体の中央部から外側へ又は外側から中央部へと放射状に再分散と集合を交互に繰り返して混合させるものである。
【0005】
しかし、前記ポンプ式流体混合装置では、ローターリングを偏心して回転させるので装置が複雑になるという問題点がある。
また、ステーターリング及びローターリングが備えるチャンネルに流体の残留物や異物が付着して、洗浄作業に手間を要するというメンテナンス上の問題点がある。
【0006】
また、前記静止型流体混合装置は、流体の流量が多いと装置全体の圧力損失が大きくなるので、流体を高圧で混合装置に送り込むために大きな動力が必要とされるという問題点がある。当該問題点を回避するために静止型混合装置を複数設置すると、全体のコストが高くなるという問題点がある。
また、小室のデッドスペースに流体の残留物や異物が付着して、洗浄作業に手間を要するというメンテナンス上の問題点がある。
【0007】
【特許文献1】特表2001−518843号公報
【特許文献2】特開昭58−133822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記に鑑みてなされたものであり、混合装置及び混合システムとして、連続的に流体を混合する装置であって高い混合効果を有し、多くの流量の流体を混合することが可能なこと、洗浄作業を容易に行うことができることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の混合装置及び混合システムを提供する。
(1)混合装置
本発明に係る混合装置の一つの構成は、
ケーシング内に混合要素が配設された混合装置であって、
前記混合要素は、複数の積層エレメントが積層される積層体と、当該積層体を挟んで対向配置される第1の板と第2の板とを備え、
前記積層エレメントは、複数の第1の貫通孔及び前記積層エレメントの中央部又はその近傍に配された第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔を有し、
前記積層体は、積層エレメントの前記第1の貫通孔の一部又は全部が、隣接する積層エレメントの第1の貫通孔との間で流体を積層エレメントの延在する方向に流通可能に連通するように配置され、且つ前記第2の貫通孔が積層方向に連通して中空部が形成するように配置され、
前記第2の板は、中央部又はその近傍に積層エレメントの前記中空部に連通する貫通孔を有し、且つ前記第2の板の貫通孔は前記中空部を介して前記積層エレメントの少なくとも1つの第1の貫通孔に連通され、
前記混合要素が回転駆動することにより、前記ケーシングの端面に設けられた吸込口から吸込まれた流体を前記混合要素の第2の板の貫通孔及び前記中空部を介して前記混合要素内部に流入させ、さらに前記混合要素の外周部から流出させ、前記ケーシングに設けられた吐出口から吐出させるものである(第1の技術的手段)。
【0010】
本構成によれば、ケーシングの吸込口から吸込まれた流体は、回転駆動する混合要素の中空部に流入する。中空部に流入した流体は、中空部に連通する積層エレメントの第1の貫通孔から混合要素を形成する積層体内部に流入し、積層体内部の連通する第1の貫通孔を流通する。その後、流体は、混合要素外周部から流出し、ケーシングの吐出口から吐出させられる。
【0011】
混合要素を形成する積層体の積層方向両端部では、第1の板と第2の板により、第1の貫通孔は積層方向に閉じている。従って、積層体内部に流入した流体は、積層エレメントの延在する方向に連通する第1の貫通孔を流通するように案内される。
流通するに際して、流体は、当該第1の貫通孔から積層方向に連通する他の第1の貫通孔に流出し、あるいは、その逆に積層方向に連通する他の第1の貫通孔から当該第1の貫通孔に流入することにより複雑に連通する第1の貫通孔で流入及び流出を繰り返すので、流体が複雑に流動して混合される。
なお、ここでいう積層エレメントの延在する方向とは、積層エレメントの積層方向に対して垂直方向をいう。
【0012】
さらに、本構成によれば、混合要素を回転駆動することにより、吸込口から吸込まれた流体を混合装置内部で混合するとともに圧力を上げて吐出口から吐出させることができるため、配管経路中で連続的に流体を混合することができる。
また、積層エレメントの積層枚数を多くすることにより、流体の流れる積層エレメントが延在する方向への断面積が大きくなるので、より多くの流量の流体を混合することができる。
【0013】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第1の技術的手段に係る混合装置において、
前記複数の積層エレメント、前記第1の板及び前記第2の板は、分解可能に固定されていてもよい(第2の技術的手段)。
【0014】
本構成によれば、混合装置内部の混合要素は、各積層エレメント、第1の板及び第2の板の各々に分解することにより、積層エレメントの第1の貫通孔に残留した残留物や異物の除去を容易にすることができる。
【0015】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第1又は2の技術的手段に係る混合装置において、
前記混合装置は、前記吸込口から吸込まれた流体の一部が前記混合要素の積層体の内部を循環するものでもよい(第3の技術的手段)。
【0016】
本構成によれば、混合装置に流入した流体の一部が混合要素を形成する積層体の内部を循環するので、流体が積層体内部の連通する第1の貫通孔を繰り返して流通するため、より流体の混合効果を高めることができる。
【0017】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第3の技術的手段に係る混合装置において、
前記吸込口から吸い込まれた流体の一部が前記混合要素の積層体の内部を循環する流量の制御手段を備えていてもよい(第4の技術的手段)。
【0018】
本構成によれば、流体が混合要素中の積層体内部の連通する第1の貫通孔を繰り返して流通する流量を制御できるため、所定の混合効果を得ることができる。
【0019】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第1乃至第4の技術的手段のいずれか1の技術的手段に係る混合装置において、
前記混合要素の外周部に羽根が配設され、
前記羽根は、前記積層エレメントの延在する方向に対して略垂直方向に向くように形成されているものであってもよい(第5の技術的手段)。
【0020】
本構成によれば、混合要素の外周部に、積層エレメントの延在する方向に対して略垂直方向に向くように形成されている羽根を有するので、積層体外周部から流出した流体を羽根により付勢することができる。従って、混合装置から吐出される流体の圧力をより高くすることができる。
【0021】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第1乃至第4の技術的手段のいずれか1の技術的手段に係る混合装置において、
前記積層体の外周部に羽根が配設され、
前記羽根は、前記積層エレメントの延在する方向に対して略垂直方向に向くように形成され、且つ前記羽根の両端部は、前記第1の板及び前記第2の板と接しているものであってもよい(第6の技術的手段)。
【0022】
本構成によれば、積層体の外周部に形成された羽根は第1の板と第2の板と接しているため両端部が閉じられており、積層体外周部から流出した流体をより効果的に付勢することができる。従って、混合装置から吐出される流体の圧力をより高くすることができる。
【0023】
本発明に係る他の局面に従った混合装置の構成は、
第1乃至第6の技術的手段のいずれか1の技術的手段に係る混合装置において、
前記混合装置に気体を導入するノズルが設けられているものであってもよい(第7の技術的手段)。
【0024】
本構成によれば、混合装置に気体を導入するノズルを設けることにより、気体が、混合要素の積層体内部の複雑に連通する第1の貫通孔で流入及び流出を繰り返すため、細分化され微小気泡になる。従って、油と水のように混合が容易でない系であっても、微小気泡による静電分極により混合することができる。
【0025】
(2)混合システム
本発明に係る混合システムの一つは、
前記第1乃至7の技術的手段のいずれか1の技術的手段に係る混合装置を備える混合システムであって、
前記混合装置の吐出口から吸込口に至る流体の循環経路を備えるものであってもよい(第8の技術的手段)。
【0026】
本混合システムによれば、循環経路中内に混合装置を備えるため、混合装置を1回通過するだけでは十分に流体を混合できない場合であっても、混合装置に流体を繰り返して通過させることができるので、流体を確実に混合することができる。
【0027】
本発明に係る他の局面に従った混合システムは、
第8の技術的手段に係る混合システムにおいて、
前記循環経路中に流量制御手段を備えるものであってもよい(第9の技術的手段)。
【0028】
本混合システムによれば、循環経路中に流量制御手段を備えるため、流体が混合装置を通過する流量を制御することができるので、過度に流体を循環させることなく所定の混合効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0029】
以上のように、本発明に係る混合装置及び混合システムによれば、混合装置の吸込口から吸い込まれた流体が、混合要素の積層体内部の連通する第1の貫通孔を複雑に流通して吐出口から吐出させられるので、流体を連続的に混合することができる。また、混合装置の吸込口から吸込まれた流体を圧力を上げて吐出口から吐出させることができる。また、積層エレメントの積層枚数を多くすることにより、多くの流量の流体を混合することができる。また、洗浄作業を容易にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(混合装置の実施形態1)
図1は、実施形態1による混合装置1Aの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。図2は、この混合装置1A中の混合要素5Aの構成部品を示す斜視図であり、図3は、混合要素5A中の積層エレメント21aが、隣接する積層エレメント21bと積層したときの第1の貫通孔22の重なりを示す平面図である。
【0031】
図1に示すように、混合装置1Aは、混合要素5A、円筒状のケーシング50、回転軸53、及び駆動源としての電動モータ54を備えている。電動モータ54は、混合要素5Aを回転駆動するものであり、本実施形態では、図示しない供給電源から電力が供給されて回転駆動される。回転軸53は、電動モータ54に連結された状態で、混合要素5Aを支持するものである。ケーシング50と回転軸53との摺動部分には、内部の流体Aが漏れないようにシール部材55が配されている。
ケーシング50はフランジ形状の入口ノズル51及び出口ノズル52を備えており、流体Aが入口ノズル51を経由して混合装置1A内部に吸込まれ、出口ノズル52から吐出される。
【0032】
図2に示すように、混合要素5Aは、外周が略円形状の2種類の積層エレメント21a、21bを交互に積層(ここでは各3枚づつ)した積層体2を、第1の板3及び第2の板4により、例えば、適宜な位置に配された4本のボルト11及びナット12の固定手段にて両側から挟持して形成される。
【0033】
第1の板3は、外周が円形状で、ボルト用穴13及び流体Aの流入する貫通孔41を備えており、適宜な手段により回転軸53と固定されている。第2の板4は、外周が円形状で、ボルト用穴14とともに、中央部に流体Aが流入する貫通孔42を備えている。第1の板3及び第2の板4は、積層エレメント21a,21bと略同一の外径を有する。なお、ここで、積層エレメント21a,21bの外径とは、図3において外周部に切り欠きのない部分の直径Doをいう。
【0034】
積層エレメント21a,21bは、円形の第1の貫通孔22を複数有し、中央部に略円形の第2の貫通孔23を有している。また、第1の板3及び第2の板4と同様に、ボルト用穴15a,15bを備えている。第2の貫通孔23の内径は、第2の板4の貫通孔42の内径と略同一であって、且つ略同心である。積層エレメント21a,21bが積層されることにより、第2の貫通孔23は図1に示すように中空部24を形成する。なお、ここで、第2の貫通孔23の内径とは、図3において内周部に切り欠きのない部分の直径Diをいう。
【0035】
図3に示すように、積層エレメント21a,21bにおいては、各々第1の貫通孔22の形成パターンが異なる。すなわち、積層エレメント21a,21bにおいては、各々第1の貫通孔22は同一ピッチの千鳥配列により配設されているが、積層エレメント21aと積層エレメント21bの各々の第1の貫通孔22は、ボルト用穴15a,15bを基準にずれて重なるように配設されている。
このようにすることにより、積層エレメント21aと21bを交互に積層すれば、積層エレメント21a,21bの各々の第1の貫通孔22は、互いに隣接する積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22とその位置をずらせて、半径方向及び円周方向に部分的にずれて重なり合い、積層エレメント21a,21bの延在する方向に連通する。
【0036】
一方、混合要素5Aを形成する積層体2の積層方向両端部では、対向配置されている第1の板3及び第2の板4により、第1の貫通孔22は積層方向に閉じている。そのため、第2の板4の貫通孔42を経由して積層体2内部に流入した流体Aは、積層体2両端部の第1の貫通孔22から積層方向に流出することを妨げられ、積層体2内部を積層エレメント21a,21bの延在する方向へ確実に流通する。
一部の複数の第1の貫通孔22a,22bは、積層エレメント21a,21bの内周部に開いているので、流体Aは、混合要素5Aの積層体2内部に確実に流入させられる。また、一部の複数の第1の貫通孔22c,22dは、積層エレメント21a,21bの外周部に開いているので、流体Aは、混合要素5A外周部から確実に流出させられる。
以上により、流体Aは、混合要素5Aの内周部から外周部へ、複数の第1の貫通孔22を積層エレメント21a,21bの延在する方向に確実に流通し、混合される。
【0037】
以上の混合要素5Aを電動モータ54により回転駆動させると、混合装置1Aの入口ノズル51から吸い込まれた流体Aは、混合要素5Aを形成する第1の板3の貫通孔41及び第2の板4の貫通孔42を経て中空部24に流入する。次に流体Aは、中空部24の内周部に開く積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22a,22bを経て積層体2内部に流入する。
積層体2内部に流入した流体Aは、遠心力の作用により半径方向外方に向けて付勢される。付勢された流体Aは、積層体2内部の連通する第1の貫通孔22を内周部から外周部に向かって放射状に流通し、外周部に開く第1の貫通孔22c,22dを経て積層体2の外周部から外方へ流出される。流出された流体Aは、出口ノズル52を経て混合装置1Aから吐出される。
混合要素5Aから流出した流体Aの一部は、第1の板3の貫通孔41及び第2の板4の貫通孔42を経て再度中空部24に流入し、さらに積層体2内部に流入し、積層体2外周部から流出することにより、混合要素5Aの積層体2内部を循環する。
【0038】
そして、流体Aが、積層体2内部の連通する第1の貫通孔22を内周部から外周部に向かって略放射状に流動する際に、流体は、分散、合流、反転、乱流、渦流、衝突等を繰り返すので高度に混合される。
分散、合流、反転、乱流、渦流、衝突については概ね次のようである。すなわち、分散
とは、各第1の貫通孔22から隣接する第1の貫通孔22に流体Aが流出する際の分散を、合流とは複数の第1の貫通孔22から隣接する第1の貫通孔22へ流体Aが流れ込むことによる合流を、反転とは第1の貫通孔22内部での流体Aの反転をいう。また、乱流とは流体Aの不規則な流れを、渦流は強い乱流に伴って発生する渦状の流れをいい、そして、それらの流れが衝突する。
【0039】
混合要素5Aの積層体2内部では、上面及び下面を他の積層エレメント21a,21bと接している積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22からは、当該第1の貫通孔22から上面及び下面の他の第1の貫通孔22へ流出することにより流体Aが分散される。また、当該第1の貫通孔22へは上面及び下面の他の第1の貫通孔22から流入することにより流体Aが合流する。従って、混合効果が高く流体Aは高度に混合される。
混合要素5Aの回転数が高くなり、混合要素5Aの積層体2内部を流れる流体Aの流量が増大すると、乱流及び渦流の効果が大きくなって流体Aの混合効果がより一層増大する。
【0040】
また、混合要素5Aは、積層エレメント21a,21b、第1の板3及び第2の板4の各々に分解可能なので、積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22に残存した残留物や異物の除去のような洗浄作業を容易にすることができる。
また、積層エレメント21a,21b、第1の板3及び第2の板4を別々に製作することができるので、混合要素5Aの製作が容易であり、且つ安価に製作することができる。
【0041】
なお、本実施形態1では、ケーシング50を円筒状としているが、これに限定されるものではない。また、積層エレメント21a,21bの外周形状を略円形状とし、第1の板3及び第2の板4の外周形状を円形状としているが、本発明は、これに限定されるものではなく、均等な機能を果たす他の形状を採用し得る。また、積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22を円形としているが、後述する実施形態で示すように、本発明は、これに限定されるものではない。また、積層エレメント21a,21bの第2の貫通孔23を略円形状とし、第2の板4の貫通孔42を円形としているが、本発明は、これに限定されるものではなく、これらと同様な機能を果たす形状を採用し得る。また、積層エレメント21a,21bの第1の貫通孔22のピッチを略同一としているが、本発明は、これに限定されるものではない。また、第1の貫通孔22の大きさは全て同一でなくてもよく、例えば、内周部から外周部に向かうに従って大きくしてもよい。また、積層エレメント21a,21bは第2の貫通孔23を中央部に、第2の板4は貫通孔42を中央部に有し、略同一径、略同心であるが、本発明は、これらと同様な機能を果たす他の形状を採用し得るものであって、これに限定されるものではない。また、第1の板3への回転軸53の取付けが困難な場合には、第1の板3に貫通孔41を設けなくてもよい。
【0042】
(混合装置1の実施形態2)
図4は、実施形態2による混合装置1Bの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。混合装置1Bが実施形態1による混合装置1Aと異なるところは、入口ノズル51内部に流体導入管58が配されており、流体導入管58の先端をケーシング50内部に長さLだけ突出させていることである。
また、第2の板4の貫通孔42は、積層エレメント21a,21bの第2の貫通孔23よりも小径に形成され、流体導入管58の内径と略同径に設定されている。
【0043】
流体導入管58をケーシング50内部に突出させることにより、混合要素5Aの外周部から流出した流体Aが再度混合要素5Aに流入する部分の流路面積Sが小さくなるので、混合装置1Aの場合と比較して、混合装置1B内部を循環する流体Aの流量が少なくなる。従って、混合要素5Aの回転数が同じ条件下では、混合装置1Bは、流体導入管58がない混合装置1Aと比較して流体Aの混合効果は小さくなるが、より多くの流量の流体Aを混合することができる。
【0044】
混合装置に要求される流体Aの混合の度合いがそれほど高くない場合には、本実施形態2が適している。また、流体導入管58のケーシング50内部への突出長さLを変更することにより、混合装置1B内部を循環する流体Aの流量を調節できるので、流体Aの混合の度合いを調節することができる。
本混合装置の実施形態2に係る混合装置1Bのその他の構成及び作用効果は、上記実施形態1における混合装置1Aと同様である。
【0045】
(混合装置1の実施形態3)
図5は、実施形態3による混合装置1Cの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。混合装置1Cが実施形態1による混合装置1Aと異なるところは、第2の板4が内部ノズル56を備えることである。この内部ノズル56は、第2の板4の貫通孔42から連設されて、入口ノズル51に連通されている。また、第2の板4の貫通孔42は、積層エレメント21a,21bの第2の貫通孔23よりも小径に形成されている。
【0046】
内部ノズル56を備えることにより、流体Aは混合装置1C内部を循環しなくなるので、流体Aの混合効果は小さくなるが、多くの流量の流体Aを混合することができる。
流体Aの混合の度合いが小さく、多くの流量を混合したい場合には本実施形態3が適している。なお、内部ノズル56と入口ノズル51の内周壁の摺動部分には、流体Aが洩れないようにシール部材57が配されている。
本混合装置の実施形態3に係る混合装置1Cのその他の構成及び作用効果は、上記実施形態1における混合装置1Aと同様である。
【0047】
(混合装置1の実施形態4)
図6は、実施形態4による混合装置1Dの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。混合装置1Dが実施形態1による混合装置1Aと異なるところは、入口ノズル51内部に気体導入ノズル25が配されており、気体導入ノズル25の先端を中空部24内部に突出させていることである。
【0048】
混合要素5Aが回転すると、気体導入ノズル25から供給された気体Gは、流体Aとともに積層体2内部の連通する第1の貫通孔22を内周部から外周部に向かって放射状に流通するので、流通する際の複雑な流動状態により微小気泡になる。そのため、この微小気泡と流体Aの界面での静電摩擦によって生じる微小気泡の静電分極により、油と水のように溶け合わない混合系であっても混合することができる。
本混合装置の実施形態4に係る混合装置1Dのその他の構成及び作用効果は、上記実施形態1における混合装置1Aと同様である。
【0049】
(混合装置1の実施形態5)
図7は、実施形態5による混合装置1Eを示した図であって、図7(a)は、図7(b)のI−I線に沿った断面図であり、図7(b)は、実施形態5による混合装置1Eの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。
【0050】
混合装置1Eが実施形態1による混合装置1Aと異なるところは、第1の板3及び第2の板4の外周形状が積層エレメント21の外周形状より大きく、積層体2の外周部であって、第1の板3及び第2の板4により形成される空間に、積層エレメント21の積層方向に延びる羽根26を配した(ここでは6枚)ことである。
【0051】
混合要素5Aが回転すると、積層体2の外周部から流出した流体Aは、羽根26により付勢されて混合要素5Aから流出する。羽根26の端部は第1の板3及び第2の板4により閉じられているので、積層体2の外周部から流出した流体Aは、羽根26により効率的に付勢される。以上により、混合装置1Eから吐出する流体Aの圧力を高くすることができる。
【0052】
なお、羽根26は、第1の板3及び第2の板4により形成される空間に配設されているが、これに限定されるものではない。例えば、混合要素5Aに他の円板を取り付けて羽根26を固定してもよいし、第2の板4のように中央部に貫通孔を有し、当該貫通孔の内径が第1の板3及び第2の板4の外径と略同一である円板2枚の間に羽根26を固定したものを、混合要素5Aの外周部に配設してもよい。
また、羽根26は積層エレメント21が延在する方向に対して垂直方向に伸びるように配されているが、これに限定されるものではなく、発明の効果を奏する範囲で傾斜させられていてもよい。
また、図7(b)の断面図において、羽根26の形状は曲線状であるが、これに限定されるものではなく、直線状のものであってもよい。
本混合装置の実施形態5に係る混合装置1Eのその他の構成及び作用効果は、上記実施形態1における混合装置1Aと同様である。
【0053】
(混合要素5の変形例1)
図8は、混合装置1に使用される混合要素5の変形例1に係る混合要素5Bの構成部品を示す斜視図である。図9は、混合要素5B中の積層エレメント21が隣接する積層エレメント21と積層したときの第1の貫通孔22の重なりを示す平面図である。
【0054】
本変形例1による混合要素5Bが実施形態1の混合要素5Aと異なるところは、第1の貫通孔22の内径及びピッチが略同一の形成パターンを有する積層エレメント21を複数枚(ここでは6枚)積層し、かつ、図9に示すように、複数の第1の貫通孔22の一部は、互いに隣接する積層エレメント21の第1の貫通孔22とその位置をずらせて、部分的に重なり合うように配置され、積層エレメント21の延在する方向に連通することである。
混合要素5Aと同様に、一部の複数の第1の貫通孔22a,22bは、積層エレメント21の内周部に開き、一部の複数の第1の貫通孔22c,22dは、積層エレメント21の外周部に開いている。
【0055】
本変形例1では、積層エレメント21として略環状の板を製作する際に、一定の厚みを有する金属板、例えばパンチングメタル等を打ち抜き加工により製作することができるので、混合要素5Aを、さらに安価に製作することができ、従って、混合装置1を安価に製作することができる。
本混合要素の変形例1に係る混合要素5Bのその他の構成及び作用効果は、上記実施形態1における混合装置1Aにおける混合要素5Aと同様である。
なお、この変形例1の積層エレメント21において、図2、図3に示した積層エレメント21a,21bと同様に、ボルト用穴15の周辺には第1の貫通孔22を形成しないようにしてもよい。
【0056】
(混合要素5の変形例2)
本発明に係る混合装置1に使用される混合要素5は、上記混合要素5A又は5Bに限定されず、種々の変更を施すことが可能である。
例えば、積層エレメント21,21a,21bの第1の貫通孔22は、円形に限らず図10(a)〜(d)に示すように、正四角形、三角形、六角形、長方形等の多角形形状としてもよい。第1の貫通孔22を多角形形状とすることで、積層エレメント21の開口率が大きくなって混合要素5の流動抵抗を小さくすることができるので、回転数が同じ条件下でもより多くの流量の流体Aを混合することができる。
【0057】
また、積層エレメント21,21a,21bを光触媒を担持したものとすることもできる。これによれば、各積層エレメント21,21a,21bに付着した流体Aの残留物や異物を光触媒の作用によって短時間に分解することができるので、混合装置1の運転終了後の洗浄等のメンテナンス作業が容易になる。
【0058】
(混合装置の使用例1)
図11は、混合装置1により流体を混合するための混合システムの使用例1に係る構成図である。本使用例1では、流体は連続的に混合装置1により混合されて送り出される。
【0059】
配管62及び配管64からバルブ63及びバルブ65を介してそれぞれ流体B及び流体Cが貯液槽60に送られる。貯液槽60には、流体B及び流体Cをある程度均一に攪拌しておくために攪拌羽根61が配設されている。貯液槽60の下部にはノズル66が配設され、バルブ67を介して混合装置1の入口ノズル51と接続されている。混合装置1の出口ノズル52はバルブ68を介して送出しライン69に接続されている。送出しライン69からは貯液槽60への循環ライン73が分岐している。循環ライン73には、循環流量を制御するためのバルブ70が配設されている。
【0060】
本使用例1において流体B及び流体Cの混合処理を行うには、貯液槽60に流体B及び流体Cを収容して攪拌羽根61によりある程度均一に攪拌しておく。そして、電動モータ54を駆動させて混合要素5を回転させると、回転に伴うポンプ作用により入口ノズル51から流体B及び流体Cが吸い込まれる。
【0061】
混合装置1内部では、吸い込まれた流体B及び流体Cが、混合要素5を形成する積層体2内部の連通する第1の貫通孔22を内周部から外周部に向かって放射状に流通することにより混合される。混合された流体B及び流体Cは、混合装置1の出口ノズル52から吐出させられ、流量コントローラー71及び流量制御バルブ72により制御されて、送り出しライン69を介して系外へ送り出される。
送出しライン69からは貯液槽60への循環ライン73が分岐していて、混合装置1から吐出された流体の一部は貯液槽60に送り返される。このように循環ライン73を配設することにより、流体B及び流体Cは再度貯液槽60から混合装置1に供給されて繰り返し混合されるので、流体B及び流体Cの混合度を高くして系外へ送り出すことができる。
【0062】
なお、混合装置1Aや混合装置1Bのように混合装置内部で流体が循環する機能を有する場合には、混合装置1出口に配設された出口バルブ68の開度を調節することにより、混合装置1内部の混合要素5の積層体2内部を循環する流体の流量を調節できるので、混合装置1による流体B及び流体Cの混合の度合いを調節することができる。
また、循環ライン73にあるバルブ70の開度を調節することにより貯液槽60と混合装置1を含む循環系を循環する流体の流量を調節することができるので、やはり流体B及び流体Cの混合の度合いを調節することができる。これらの場合において、バルブ68やバルブ70を自動制御バルブとしてもよい。
【0063】
(混合装置1の使用例2)
図12は、混合装置1により流体を混合する混合システムの使用例2に係る構成図である。使用例2が使用例1と異なるのは、貯液槽60内に収容された流体を混合装置1により混合した後にすべて貯液槽60に送り返して流体を混合することである。
【0064】
貯液槽60には流体D及び流体Eが収容されており、流体D及び流体Eをある程度均一に攪拌しておくために攪拌羽根61が配設されている。貯液槽60の下部にはノズル66が配設され、バルブ67を介して混合装置1の入口ノズル51と接続されている。混合装置1の出口ノズル52はバルブ68を介して循環ライン73の一端に接続され、循環ライン73の他端は貯液槽60の上部に開放されているので、混合装置1により混合された流体D及びEはすべて貯液槽60へ送り返される。
【0065】
本使用例2において流体D及び流体Eの混合処理を行うには、貯液槽60に流体D及び流体Eを収容して攪拌羽根61によりある程度均一に攪拌しておく。そして、電動モータ54を駆動させて混合要素5を回転させると、回転に伴うポンプ作用により入口ノズル51から流体D及び流体Eが吸い込まれる。
【0066】
混合装置1内部では、吸い込まれた流体D及び流体Eが、混合要素5を形成する積層体2内部の連通する第1の貫通孔22を内周部から外周部に向かって放射状に流通することにより混合される。混合された流体D及び流体Eは、混合装置1の出口ノズル52から吐出させられ、循環ライン73により貯液槽60に送り返され、再び混合装置1に吸い込まれる。このようにして流体D及び流体Eは、混合装置1を繰り返して何度も通過するので高度に混合される。
【0067】
(その他)
積層エレメント21,21a,21b、第1の板3及び第2の板4は簡単な構造であるので、セラミックス等の材料によっても製作することが容易である。従って、耐腐食性が必要とされる用途にも混合装置1を使用することができる。
特に、混合装置1Dのように混合装置に気体を導入する場合には、キャビテーションにより積層エレメント21,21a,21bが腐食する可能性があるので、これらをセラミックス製とすることにより耐キャビテーション性を増加させることができる。
【0068】
上記各実施形態は液体と液体の混合だけでなく、例えば液体中に溶解性の粒子を溶解させたり、液体中に微粒子を分散させるような液体と固体の処理にも使用することができる。また、液体と液体の混合においても、液体は2種類に限定されるものではなく、3種類以上の液体を混合するものであってもよい。あるいは、温度の異なる同じ種類の液体を混合するものであってもよい。
【0069】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】混合装置の実施形態1に係る混合装置の内部を流体が流れる様子を示した断面図である。
【図2】混合装置の実施形態1に係る混合要素の構成部品を示した斜視図である。
【図3】混合装置の実施形態1に係る混合要素の積層エレメントの重なり合いを示した平面図である。
【図4】混合装置の実施形態2に係る装置の内部を流体が流れる様子を示した断面図である。
【図5】混合装置の実施形態3に係る装置の内部を流体が流れる様子を示した断面図である。
【図6】混合装置の実施形態4に係る装置の内部を流体が流れる様子を示した断面図である。
【図7】図7(a)は、図7(b)のI−I線に沿った断面図であり、図7(b)は、混合装置1Eの内部を流体Aが流れる様子を示した断面図である。
【図8】混合要素の変形例1に係る混合要素の構成部品を示した斜視図である。
【図9】混合要素の変形例2に係る混合要素の積層エレメントの重なり合いを示した平面図である。
【図10】積層エレメントにおける第1の貫通孔の変形例を示した模式図である。
【図11】混合システムの使用例1により本発明に係る混合装置を使用して流体を混合する構成図である。
【図12】混合システムの使用例2により本発明に係る混合装置を使用して流体を混合する構成図である。
【符号の説明】
【0071】
1,1A,1B,1C,1D,1E 混合装置
2 積層体
3 第1の板
4 第2の板
5,5A,5B 混合要素
21,21a,21b 積層エレメント
22,22a,22b,22c,22d 第1の貫通孔
23 第2の貫通孔
24 中空部
25 気体導入ノズル
26 羽根
41 第1の板3の貫通孔
42 第2の板4の貫通孔
50 ケーシング
51 入口ノズル(吸込口)
52 出口ノズル(吐出口)
58 流体導入管(混合要素を循環する流量の制御手段)
70 バルブ(循環経路の間の流量制御手段)
73 循環ライン(循環経路)
A,B,C,D,E 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内に混合要素が配設された混合装置であって、
前記混合要素は、複数の積層エレメントが積層される積層体と、当該積層体を挟んで対向配置される第1の板と第2の板とを備え、
前記積層エレメントは、複数の第1の貫通孔及び前記積層エレメントの中央部又はその近傍に配された第1の貫通孔より大きい第2の貫通孔を有し、
前記積層体は、積層エレメントの前記第1の貫通孔の一部又は全部が、隣接する積層エレメントの第1の貫通孔との間で流体を積層エレメントの延在する方向に流通可能に連通するように配置され、且つ前記第2の貫通孔が積層方向に連通して中空部を形成するように配置され、
前記第2の板は、中央部又はその近傍に積層エレメントの前記中空部に連通する貫通孔を有し、且つ前記第2の板の貫通孔は前記中空部を介して前記積層エレメントの少なくとも1つの第1の貫通孔に連通され、
前記混合要素が回転駆動することにより、前記ケーシングの端面に設けられた吸込口から吸込まれた流体を前記混合要素の第2の板の貫通孔及び前記中空部を介して前記混合要素内部に流入させ、さらに前記混合要素の外周部から流出させ、前記ケーシングに設けられた吐出口から吐出させる混合装置。
【請求項2】
請求項1に記載の混合装置において、
前記複数の積層エレメント、前記第1の板及び前記第2の板は、分解可能に固定されている混合装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の混合装置において、
前記吸込口から吸込まれた流体の一部が前記混合要素の積層体の内部を循環する混合装置。
【請求項4】
請求項3に記載の混合装置において、
前記吸込口から吸込まれた流体の一部が前記混合要素の積層体の内部を循環する流量の制御手段を備える混合装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1の請求項に記載の混合装置において、
前記混合要素の外周部に羽根が配設され、
前記羽根は、前記積層エレメントの延在する方向に対して略垂直方向に向くように形成されている混合装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1の請求項に記載の混合装置において、
前記積層体の外周部に羽根が配設され、
前記羽根は、前記積層エレメントの延在する方向に対して略垂直方向に向くように形成され、且つ前記羽根の両端部は、前記第1の板及び前記第2の板と接している混合装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1の請求項に記載の混合装置において、
前記混合装置に気体を導入するノズルが設けられている混合装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1の請求項に記載の混合装置を備える混合システムであって、
前記混合装置の吐出口から吸込口に至る流体の循環経路を備える混合システム。
【請求項9】
請求項8に記載の混合システムにおいて、
前記循環経路中に流量制御手段を備える混合システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−99574(P2010−99574A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272394(P2008−272394)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000100838)アイセル株式会社 (62)
【Fターム(参考)】