説明

温風暖房機

【課題】吹出グリルのコストダウンを行う。
【解決手段】筐体内にバーナと送風経路を備え、この送風経路の吸込口に対流ファンを、吹出口に吹出グリル3を設けた温風暖房機に於いて、前記吹出グリル3は取付枠15と複数のグリル羽根18から成り、このグリル羽根18は2枚の羽根を断面コの字型一体に形成し、2枚の羽根の間に羽根基部21を設け、この羽根基部21を取付枠16に複数取付けるようにすることで、成形工数及び時間の短縮が可能であり、2枚の羽根を一度に取り付けることで、爪と穴の数が減り組み立て工数も削減ができ、コストダウンを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は石油ファンヒータ等の温風暖房機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものでは、筐体内に設けられたバーナと、筐体背面に取付けられ、バーナからの燃焼熱を吹き出すための対流ファンと、筐体の前面に取付けられ、温風の吹出口に複数のグリル羽根を備えた取付枠とを有し、前記吹出口から温風が吹き出される。そして、前記グリル羽根の奥側が折り曲げられ、多数のグリル羽根を一枚ずつ取付枠にカシメにて固定した後、吹出グリルを吹出口に取付けて高温になるバーナ部やバーナ部周囲の送風経路に直接使用者が触れて火傷をする事を防止していた。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特公平7−18597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この従来の温風暖房機は販売価格の低下のためにコストダウンが必要なものだった。
またカシメ加工による取付は、グリル羽根一枚につき4箇所の爪の形成と、取付枠にも4箇所の穴が必要になると共に、組立時にはカシメ加工が必要であり、工数削減が必要なものであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明はこの点に着目し上記欠点を解決する為、筐体内にバーナと送風経路を備え、この送風経路の吸込口に対流ファンを、吹出口に吹出グリルを設けた温風暖房機に於いて、前記吹出グリルは取付枠と複数のグリル羽根から成り、このグリル羽根は2枚の羽根を断面コの字型一体に形成し、2枚の羽根の間に羽根基部を設け、この羽根基部を取付枠に複数取付けるものである。
【0005】
また前記取付枠には複数の爪を設け、この爪に応じてグリル羽根に複数の穴を設け、前記各爪を穴に挿入してカシメ加工を施す事でグリル羽根を取付枠に取付ける
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、2枚の羽根をプレス成形で一度に成形できるので、成形工数及び時間の短縮が可能であり、2枚の羽根を一度に取り付けることで、爪と穴の数が減り組み立て工数も削減ができ、コストダウンを行うことができる。
【実施例1】
【0007】
次に、この発明に係る温風暖房機を図面に示された一実施例で説明する。
1は温風機器本体で、2は温風を案内する吹出グリル3が取り付けられた温風吹出口、4は背面の空気吸込口5にファンガード6を介して取り付けられた対流ファン、7は前記空気吸込口5と温風吹出口2とを連通する送風経路、8は前記送風経路7内にバーナヘッド9を突出して設けられたバーナ部、10は前記バーナヘッド9を囲堯して燃焼空間を形成する燃焼筒、11は前記送風経路7内で前記燃焼筒10の真上に配設された遮熱板である。
【0008】
前記機器本体1の外装体は、前面を覆う前パネル12と、上面を覆う上面板13と、側面及び背面を覆う背面板14とを置き台15の上に固定して構成されている。
【0009】
図2は吹出グリル3を示す展開斜視図である。
16は前記吹出グリル3を構成する取付枠で、中央から左側に前記吹出口2用の穴を備え、この吹出口2の右側4つの爪17を、左側に2つの爪17を設けている。
18はグリル羽根で、2枚の羽根部19をプレス成形で断面コの字型に一体に折り曲げて形成し、前記吹出口2の位置に対向して基部穴20を備え、この基部穴20の左右で2枚の羽根の間に羽根基部21を設けている。
22は前記羽根基部21に備え、爪17が挿入されるカシメ穴で、カシメ加工が施されるものである。
【0010】
前記グリル羽根18は1個について3箇所の爪カシメ加工を行うことで羽根基部21に取り付けられ、グリル羽根18は上下2個で合計4枚の羽根部19を設けるために、6箇所のカシメ加工だけで取り付けることができるので組立に必要な手間を半分以下にする事ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明一実施例の側面の断面図。
【図2】同要部の拡大展開斜視図。
【符号の説明】
【0012】
2 吹出口
3 吹出グリル
16 取付枠
17 爪
18 グリル羽根
19 羽根部
21 羽根基部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内にバーナと送風経路を備え、この送風経路の吸込口に対流ファンを、吹出口に吹出グリルを設けた温風暖房機に於いて、前記吹出グリルは取付枠と複数のグリル羽根から成り、このグリル羽根は2枚の羽根を断面コの字型一体に形成し、2枚の羽根の間に羽根基部を設け、この羽根基部を取付枠に複数取付ける事を特徴とする温風暖房機。
【請求項2】
前記取付枠には複数の爪を設け、この爪に応じてグリル羽根に複数の穴を設け、前記各爪を穴に挿入してカシメ加工を施す事でグリル羽根を取付枠に取付ける事を特徴とする請求項1記載の温風暖房機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−78116(P2006−78116A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264027(P2004−264027)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】