測定装置
【課題】ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる測定装置を提供する。
【解決手段】容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする測定装置を提供する。
【解決手段】容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする測定装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール瓶などの容器には、一般的に、その内容物や商品名などを表示するラベルが貼付されている。ビール瓶にラベルを貼付する貼付工程では、ラベルマガジンから供給されるラベルの裏面に接着剤を塗布してビール瓶に貼付するラベル貼付装置(瓶ラベラーとも呼ばれる)が使用されている。
【0003】
貼付工程においては、ラベル反り(ラベルの変形)などが貼付不良の一因となっており、例えば、5mm以上のラベル反りが生じたラベルでは、接着剤の塗布(即ち、接着力)が不十分となり、ビール瓶にラベルを貼付することができなかったり、ビール瓶に貼付したラベルが剥がれやすくなったりしてしまう。また、ラベル束からラベルを一枚ずつ正確にピックアップすることができず、所定の貼付位置に対してずれた位置にラベルを貼付してしまったり、1本の瓶に2枚のラベルを貼付してしまうなどの貼付不良の原因ともなる。従って、ラベル反りの少ない(例えば、5mm未満)ラベル、理想的には、ラベル反りのないラベルを瓶ラベラーに供給するために、ラベル反りを高精度に測定する必要がある。
【0004】
なお、ラベル反りを測定する技術ではないが、段ボールや記録紙の歪みを測定する技術として、従来から幾つか提案されている(特許文献1乃至3参照)。
【特許文献1】特開平11−216786号公報
【特許文献2】特開2001−122498号公報
【特許文献3】特開2005−255308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ラベル反りを測定する技術は未だ確立されておらず、同じラベルを測定したとしても測定者によって測定結果にバラツキが生じてしまうなど再現性が悪く、ラベル反りを簡便、且つ、高精度に測定することができなかった。
【0006】
なお、特許文献1乃至3は、段ボールや記録紙などの比較的大きな紙材を測定対象としており、ラベルなどの小さな測定対象には適用することができない。
【0007】
そこで、本発明は、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる測定装置を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての測定装置は、容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする。かかる測定装置によれば、第1の測定部で測定されるラベル束の両端部と基準線との間の幅と、第2の測定部で測定されるラベル束の中央部と基準線との間の幅との差分から、ラベルのラベル反りを求めることができる。前記固定部は、前記第1の測定部のスケールに対して垂直に配置されたバーと、前記バーに設けられて前記側面部に回転可能に係合するローラとを含むスライダーで構成されることを特徴とする。前記第1の測定部は、前記ラベル束の両端部の各々と前記基準線との幅をそれぞれ測定するための2つのスケールを含むことが好ましい。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一側面としての測定装置1の構成を示す斜視図である。図2は、測定装置1の構成を示す断面図である。図3は、ラベル束(ラベル)LBのラベル反りを測定している状態の測定装置1を示す図である。
【0013】
測定装置1は、容器などに貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、例えば、ビール瓶などの容器に貼付する略矩形形状のラベルのラベル反りを測定する測定装置として好適である。測定装置1は、図1乃至図3に示すように、本体部10と、固定部20と、第1の測定部30と、第2の測定部40とを有する。
【0014】
本体部10は、ラベルが積層された状態のラベル束LBを保持する機能を有し、図1及び図2に示すように、下面部12と、側面部14と、端面部16とを有する。なお、本体部10は、本実施形態では、1つのステンレス鋼板で構成され、下面部12、側面部14及び端面部16を一体的に構成している。但し、本体部10は、下面部12、側面部14及び端面部16の各々を独立して構成し、それらを接続することで構成してもよい。
【0015】
固定部20は、側面部14にスライド可能に設けられ、図3に示すように、ラベル束LBの凸面側の中央部LBCFが端面部16(基準線)に当接した状態、且つ、ラベル束LBの端部LBRF、LBRB、LBLF及びLBLBが側面部14に当接した状態でラベル束LBを固定する。換言すれば、固定部20は、本体部10(後述する第1の測定部30及び第2の測定部40)に対するラベル束LBの位置及び姿勢を固定する。これにより、第1の測定部30及び第2の測定部40において、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅及びラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を容易に測定することができると共に、かかる測定の再現性を向上させることができる。なお、ラベル束LBの端部LBRFはラベル束LBの右前側の端部であり、ラベル束LBの端部LBRBは、ラベル束LBの右後側の端部であり、ラベル束LBの端部LBLFはラベル束LBの左前側の端部であり、ラベル束LBの端部LBLBはラベル束LBの左後側の端部である。また、ラベル束LBの中央部LBCFは、ラベル束LBの前側の中央部であり、ラベル束LBの中央部LBCBは、ラベル束LBの後側の中央部である。
【0016】
固定部20は、本実施形態では、第1の測定部30のスケール32及び34に対して垂直に配置されたバー22と、バー22に設けられて側面部14に回転可能に係合するローラ24とを含むスライダーで構成される。但し、スライダーを構成するローラ24は必ずしも円形形状でなくてもよい。例えば、ローラ24を側面部14に並行面を有する角型のブロックに置換することで、バー22の傾きを防止することもできる。なお、固定部20としてのスライダーにおいて、バー22は、ラベル束LBの長手方向の端部に当接した状態において、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を指示する。換言すれば、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBに当接した状態でのバー22の第1の測定部30のスケール32及び34上の位置(に相当する値)がラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅となる。
【0017】
第1の測定部30は、側面部14に配置され、ラベル束LBが本体部10に保持された状態においてラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を測定するためのスケール32及び34を含む。具体的には、スケール32及び34は、端面部16に対して垂直、且つ、端面部16の位置に0(基準点)が位置するように、側面部14に配置される。本実施形態では、第1の測定部30として、2つのスケール32及び34を側面部14に配置しているが、1つのスケール32(又はスケール34)のみを側面部14に配置していてもよい。但し、2つのスケール32及び34を側面部14に配置することで、2つのスケール32及び34に対するバー22の傾きを検出することが可能となり、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができる。例えば、図4に示すように、スケール32における測定値(ラベル束LBの端部LBRBと基準線との間の幅)とスケール34における測定値(ラベル束LBの端部LBLBと基準線との間の幅)とが異なっている場合、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていない(即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して傾いている)ため、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができない。一方、スケール32における測定値とスケール34における測定値とが一致していれば、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されている(即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して傾いていない)こととなり、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができる。ここで、図4は、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていない状態を示す図である。
【0018】
第2の測定部40は、下面部16に配置され、ラベル束LBが本体部10に保持された状態においてラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を測定するためのスケール42を含む。具体的には、スケール42は、端面部16に対して垂直、且つ、端面部16の位置に0(基準点)が位置するように、下面部16に配置される。
【0019】
以下、測定装置1におけるラベル反りの測定について説明する。まず、ラベル束LBを本体部10に保持させると共に、固定部20をスライドさせてラベル束LBを固定する。これにより、ラベル束LBは、ラベル束LBの凸面側の中央部LBCFが端面部16に当接した状態、且つ、ラベル束LBの端部LBRF、LBRB、LBLF及びLBLBが側面部14に当接した状態で固定される。
【0020】
次いで、ラベル束LBが固定された状態において、第1の測定部30(スケール32及びスケール34)から、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を測定する。この際、ケール32における測定値とスケール34における測定値とが一致していること、即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていることを確認する。なお、ケール32における測定値とスケール34における測定値とが異なっている場合には、ラベル束LBの傾きがなくなるように調整して、測定装置1に対してラベル束LBを正しく固定する。また、ラベル束LBが固定された状態において、第2の測定部40(スケール42)から、ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を測定する。そして、第1の測定部30の測定結果(ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅)と第2の測定部40における測定結果(ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅)との差分をとることで、ラベル束LBのラベル反りを求めることができる。例えば、第1の測定部30における測定結果(ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅)が34mm、第2の測定部40における測定結果(ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅)が30mmであったとすると、かかるラベル束LBのラベル反りは、4mmである。
【0021】
このように、本実施形態の測定装置1によれば、第1の測定部30(スケール32及びスケール34)で測定されるラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅と、第2の測定部40(スケール42)で測定されるラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅との差分から、ラベル束LBのラベル反りを求める(測定する)ことができる。従って、測定装置1を用いることで、測定者が異なったとしても、同じラベルを測定した場合には同じ測定結果を得ることができ、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる。
【0022】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一側面としての測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一側面としての測定装置の構成を示す断面図である。
【図3】ラベル束(ラベル)のラベル反りを測定している状態の測定装置を示す図である。
【図4】ラベル束が測定装置に対して正しく固定されていない状態を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1 測定装置
10 本体部
12 下面部
14 側面部
16 端面部
20 固定部
22 バー
24 ローラ
30 第1の測定部
32及び34 スケール
40 第2の測定部
42 スケール
LB ラベル束
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール瓶などの容器には、一般的に、その内容物や商品名などを表示するラベルが貼付されている。ビール瓶にラベルを貼付する貼付工程では、ラベルマガジンから供給されるラベルの裏面に接着剤を塗布してビール瓶に貼付するラベル貼付装置(瓶ラベラーとも呼ばれる)が使用されている。
【0003】
貼付工程においては、ラベル反り(ラベルの変形)などが貼付不良の一因となっており、例えば、5mm以上のラベル反りが生じたラベルでは、接着剤の塗布(即ち、接着力)が不十分となり、ビール瓶にラベルを貼付することができなかったり、ビール瓶に貼付したラベルが剥がれやすくなったりしてしまう。また、ラベル束からラベルを一枚ずつ正確にピックアップすることができず、所定の貼付位置に対してずれた位置にラベルを貼付してしまったり、1本の瓶に2枚のラベルを貼付してしまうなどの貼付不良の原因ともなる。従って、ラベル反りの少ない(例えば、5mm未満)ラベル、理想的には、ラベル反りのないラベルを瓶ラベラーに供給するために、ラベル反りを高精度に測定する必要がある。
【0004】
なお、ラベル反りを測定する技術ではないが、段ボールや記録紙の歪みを測定する技術として、従来から幾つか提案されている(特許文献1乃至3参照)。
【特許文献1】特開平11−216786号公報
【特許文献2】特開2001−122498号公報
【特許文献3】特開2005−255308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ラベル反りを測定する技術は未だ確立されておらず、同じラベルを測定したとしても測定者によって測定結果にバラツキが生じてしまうなど再現性が悪く、ラベル反りを簡便、且つ、高精度に測定することができなかった。
【0006】
なお、特許文献1乃至3は、段ボールや記録紙などの比較的大きな紙材を測定対象としており、ラベルなどの小さな測定対象には適用することができない。
【0007】
そこで、本発明は、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる測定装置を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての測定装置は、容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする。かかる測定装置によれば、第1の測定部で測定されるラベル束の両端部と基準線との間の幅と、第2の測定部で測定されるラベル束の中央部と基準線との間の幅との差分から、ラベルのラベル反りを求めることができる。前記固定部は、前記第1の測定部のスケールに対して垂直に配置されたバーと、前記バーに設けられて前記側面部に回転可能に係合するローラとを含むスライダーで構成されることを特徴とする。前記第1の測定部は、前記ラベル束の両端部の各々と前記基準線との幅をそれぞれ測定するための2つのスケールを含むことが好ましい。
【0009】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一側面としての測定装置1の構成を示す斜視図である。図2は、測定装置1の構成を示す断面図である。図3は、ラベル束(ラベル)LBのラベル反りを測定している状態の測定装置1を示す図である。
【0013】
測定装置1は、容器などに貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、例えば、ビール瓶などの容器に貼付する略矩形形状のラベルのラベル反りを測定する測定装置として好適である。測定装置1は、図1乃至図3に示すように、本体部10と、固定部20と、第1の測定部30と、第2の測定部40とを有する。
【0014】
本体部10は、ラベルが積層された状態のラベル束LBを保持する機能を有し、図1及び図2に示すように、下面部12と、側面部14と、端面部16とを有する。なお、本体部10は、本実施形態では、1つのステンレス鋼板で構成され、下面部12、側面部14及び端面部16を一体的に構成している。但し、本体部10は、下面部12、側面部14及び端面部16の各々を独立して構成し、それらを接続することで構成してもよい。
【0015】
固定部20は、側面部14にスライド可能に設けられ、図3に示すように、ラベル束LBの凸面側の中央部LBCFが端面部16(基準線)に当接した状態、且つ、ラベル束LBの端部LBRF、LBRB、LBLF及びLBLBが側面部14に当接した状態でラベル束LBを固定する。換言すれば、固定部20は、本体部10(後述する第1の測定部30及び第2の測定部40)に対するラベル束LBの位置及び姿勢を固定する。これにより、第1の測定部30及び第2の測定部40において、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅及びラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を容易に測定することができると共に、かかる測定の再現性を向上させることができる。なお、ラベル束LBの端部LBRFはラベル束LBの右前側の端部であり、ラベル束LBの端部LBRBは、ラベル束LBの右後側の端部であり、ラベル束LBの端部LBLFはラベル束LBの左前側の端部であり、ラベル束LBの端部LBLBはラベル束LBの左後側の端部である。また、ラベル束LBの中央部LBCFは、ラベル束LBの前側の中央部であり、ラベル束LBの中央部LBCBは、ラベル束LBの後側の中央部である。
【0016】
固定部20は、本実施形態では、第1の測定部30のスケール32及び34に対して垂直に配置されたバー22と、バー22に設けられて側面部14に回転可能に係合するローラ24とを含むスライダーで構成される。但し、スライダーを構成するローラ24は必ずしも円形形状でなくてもよい。例えば、ローラ24を側面部14に並行面を有する角型のブロックに置換することで、バー22の傾きを防止することもできる。なお、固定部20としてのスライダーにおいて、バー22は、ラベル束LBの長手方向の端部に当接した状態において、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を指示する。換言すれば、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBに当接した状態でのバー22の第1の測定部30のスケール32及び34上の位置(に相当する値)がラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅となる。
【0017】
第1の測定部30は、側面部14に配置され、ラベル束LBが本体部10に保持された状態においてラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を測定するためのスケール32及び34を含む。具体的には、スケール32及び34は、端面部16に対して垂直、且つ、端面部16の位置に0(基準点)が位置するように、側面部14に配置される。本実施形態では、第1の測定部30として、2つのスケール32及び34を側面部14に配置しているが、1つのスケール32(又はスケール34)のみを側面部14に配置していてもよい。但し、2つのスケール32及び34を側面部14に配置することで、2つのスケール32及び34に対するバー22の傾きを検出することが可能となり、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができる。例えば、図4に示すように、スケール32における測定値(ラベル束LBの端部LBRBと基準線との間の幅)とスケール34における測定値(ラベル束LBの端部LBLBと基準線との間の幅)とが異なっている場合、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていない(即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して傾いている)ため、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができない。一方、スケール32における測定値とスケール34における測定値とが一致していれば、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されている(即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して傾いていない)こととなり、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を高精度(正確)に測定することができる。ここで、図4は、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていない状態を示す図である。
【0018】
第2の測定部40は、下面部16に配置され、ラベル束LBが本体部10に保持された状態においてラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を測定するためのスケール42を含む。具体的には、スケール42は、端面部16に対して垂直、且つ、端面部16の位置に0(基準点)が位置するように、下面部16に配置される。
【0019】
以下、測定装置1におけるラベル反りの測定について説明する。まず、ラベル束LBを本体部10に保持させると共に、固定部20をスライドさせてラベル束LBを固定する。これにより、ラベル束LBは、ラベル束LBの凸面側の中央部LBCFが端面部16に当接した状態、且つ、ラベル束LBの端部LBRF、LBRB、LBLF及びLBLBが側面部14に当接した状態で固定される。
【0020】
次いで、ラベル束LBが固定された状態において、第1の測定部30(スケール32及びスケール34)から、ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅を測定する。この際、ケール32における測定値とスケール34における測定値とが一致していること、即ち、ラベル束LBが測定装置1に対して正しく固定されていることを確認する。なお、ケール32における測定値とスケール34における測定値とが異なっている場合には、ラベル束LBの傾きがなくなるように調整して、測定装置1に対してラベル束LBを正しく固定する。また、ラベル束LBが固定された状態において、第2の測定部40(スケール42)から、ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅を測定する。そして、第1の測定部30の測定結果(ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅)と第2の測定部40における測定結果(ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅)との差分をとることで、ラベル束LBのラベル反りを求めることができる。例えば、第1の測定部30における測定結果(ラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅)が34mm、第2の測定部40における測定結果(ラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅)が30mmであったとすると、かかるラベル束LBのラベル反りは、4mmである。
【0021】
このように、本実施形態の測定装置1によれば、第1の測定部30(スケール32及びスケール34)で測定されるラベル束LBの端部LBRB及びLBLBと基準線との間の幅と、第2の測定部40(スケール42)で測定されるラベル束LBの中央部LBCBと基準線との間の幅との差分から、ラベル束LBのラベル反りを求める(測定する)ことができる。従って、測定装置1を用いることで、測定者が異なったとしても、同じラベルを測定した場合には同じ測定結果を得ることができ、ラベル反りを簡便、且つ、再現性よく高精度に測定することができる。
【0022】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一側面としての測定装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一側面としての測定装置の構成を示す断面図である。
【図3】ラベル束(ラベル)のラベル反りを測定している状態の測定装置を示す図である。
【図4】ラベル束が測定装置に対して正しく固定されていない状態を示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1 測定装置
10 本体部
12 下面部
14 側面部
16 端面部
20 固定部
22 バー
24 ローラ
30 第1の測定部
32及び34 スケール
40 第2の測定部
42 スケール
LB ラベル束
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、
前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、
前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、
前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、
前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記固定部は、前記第1の測定部のスケールに対して垂直に配置されたバーと、前記バーに設けられて前記側面部に回転可能に係合するローラとを含むスライダーで構成されることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【請求項3】
前記第1の測定部は、前記ラベル束の両端部の各々と前記基準線との間の幅をそれぞれ測定するための2つのスケールを含むことを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【請求項1】
容器に貼付するラベルのラベル反りを測定する測定装置であって、
前記ラベルが積層された状態のラベル束を保持する下面部、側面部及び端面部を有する本体部と、
前記側面部にスライド可能に設けられ、前記ラベル束の凸側面の中央部が前記端面部に当接した状態、且つ、前記ラベル束の両端部が前記側面部に当接した状態で前記ラベル束を固定する固定部と、
前記側面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の両端部と前記本体部の端面部によって規定される基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第1の測定部と、
前記下面部に配置され、前記ラベル束が前記本体部に保持された状態において前記ラベル束の中央部と前記基準線との間の幅を測定するためのスケールを含む第2の測定部とを有することを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記固定部は、前記第1の測定部のスケールに対して垂直に配置されたバーと、前記バーに設けられて前記側面部に回転可能に係合するローラとを含むスライダーで構成されることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【請求項3】
前記第1の測定部は、前記ラベル束の両端部の各々と前記基準線との間の幅をそれぞれ測定するための2つのスケールを含むことを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2009−53172(P2009−53172A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−222993(P2007−222993)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
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