説明

溶接プロセスを停止させる方法および溶接装置

【課題】溶接終了時における大きい径の球の形成を防止する。
【解決手段】プロセスの停止段階において短絡が形成されると、出力電流を、短絡をクリアするのに充分なレベルに制御する212。短絡がクリアされたら、低電流レベルに制御する216。この低電流レベルは大きい球の形成を防止できる程度に低い。短絡が発生しなくなるまで以上のステップを繰返えす。ワイヤフィード速度をモニターし、ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちると、停止操作が開始される。停止操作はMIG溶接、パルススプレー溶接及び短絡移行溶接において行なわれる。アーク電圧をモニターしてアークの状態を判定する。ユーザーからの停止指令を受信するとこれに応答してモーター停止が指令され、モーターの制動が制御される。閾値に達する前で停止信号を受信した後に、少なくとも1つの出力パラメータを低下させてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的には溶接における給電技術に係わる。具体的には、溶接における給電、及び溶接プロセスを停止させるための給電制御に係わる。
【背景技術】
【0002】
溶接方法は短絡、溶滴(globular)、吹付け、パルススプレー(spray)溶接など、その種類は多様であり、これらの溶接方法における給電態様もまた多様である。短絡移行溶接はアーク状態、短絡状態、及び非アーク状態を交互に繰返えすことによって行なわれる溶接である。アーク状態においてワイヤが溶融し、短絡状態において金属溶融がさらに進み、溶融金属がワイヤ端から溶接パドルへ移行する。これらの状態の交替頻度は溶接パラメータによって決定され、パラメータと無関係に制御することは不可能である。
【0003】
パルススプレー溶接は電流をパルス状に出力し、溶融金属を間欠的に溶接パドル内へ“スプレー”する溶接である。出力電流はピークタイムとバックグラウンドタイムとの間で制御自在な周波数でパルスを形成する。一般的には、ピークタイムにおいてワイヤが溶融し、球を形成し、この球が移行する。バックグラウンドタイムにおいてパドルが冷却する。
【0004】
ほとんどすべての溶接方法において、アークスタートが一定していることが望ましい。(最終溶接終了時に形成される)ワイヤ端の球の大きさはアーク発生を開始させるのに必要なエネルギー量を決定する重要な要因である。即ち、アークスタートが一定であるためには、先行の溶接から得られるワイヤ端の状態(球の大きさ)が一定でなければならない。
【0005】
ところが、典型的な短絡移行溶接が終了したのちに形成される球の大きさは、ワイヤ径の1〜3倍の間で変動する可能性がある。そこで、オペレータがワイヤ端を切断して球を除去したり、公知のロボットアークスプレー溶接系の場合、各溶接の終りにワイヤをトリミングする工程を補足することによって、アーク終了時に溶接継手にワイヤが固着するのを防止する方法が提案された(例えば、1995年5月2日付米国特許第5,412,175号)。このような方法を採用すれば、次の溶接の開始時に均一なワイヤ径が得られるが、時間の浪費を伴なう解決策であり、もし各溶接の終了時にワイヤ径に変化が生じなければ、前記補足工程を設ける必要がなくなる。
【0006】
公知技術では溶接プロセスの停止を制御する種々の試みがなされている。BETA−MIG(商標名)は停止のために所定の“クレータ”を利用している。しかし、BETA−MIG(商標名)は短絡移行溶接に必要な一定の球サイズを形成するのに充分な迅速な応答または充分な制御スキームを提供することはできなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Miller 60M(商標名)はパルススプレー溶接のための公知溶接系であり、モーターの停止に合わせて出力パルス周波数を低減するアルゴリズムを内蔵している。最終パルスが出力されると、これがワイヤ端の球を吹き飛ばし、アークを消す。しかし、この方法は出力電流の周波数を正確に制御できないから、短絡移行溶接などには不適である。さらに、この公知技術は溶接プロセス中に発生する不規則性、例えば、予期しない短絡を補償することができない。
【0008】
従って、溶接終了の段階で球のサイズをワイヤ径とほぼ同じサイズまたは一定のアークスタートを可能にするサイズに縮小する、即ち、大きい球の形成を防止する停止アルゴリズムを可能にする電源及び制御手段が望ましい。アーク終了時にワイヤが溶接継手に固定することのない溶接であることが好ましい。また、停止アルゴリズムは安定性にすぐれ(即ち、溶接中に発生する不規則な事態においても機能でき)、MIG溶接、吹付け溶接、パルススプレー溶接、短絡移行溶接など種々の溶接に適応できることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の主題である溶接プロセスを停止させる方法は、アークの状態をモニターするステップと、短絡形成に応答して電流を、短絡をクリアするのに充分な第1レベルに制御するステップを含む。短絡がクリアされたら、低電流レベルが指令される。この低電流レベルは大きい球の形成を防止するのに充分な低いレベルである。これらのステップを、短絡が形成しなくなるまで繰返えす。
【0010】
他の実施形態は、ワイヤフィード速度をモニターするステップと、ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちると本発明の方法を開始するステップを含む。
本発明の方法は、MIG溶接、吹付け溶接、パルススプレー溶接、溶滴溶接、短絡移行溶接など種々の溶接方法と併用して実施できる。
アークをモニターするステップがアーク電圧のモニターを含む実施形態も可能である。ユーザーからの停止指令に応答してモーターを停止させるように実施することもできる。モーターを停止させる制御がモーターの制動を制御するステップを含む実施形態も考えられる。さらに他の実施形態では、閾値に達する前に、ただし、停止信号を受信したのちに、少なくとも1つの出力パラメータを低減する。
【0011】
他の実施形態としては、ワイヤフィード速度をモニターし、ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちるまでは電流を上述のように制御しない。
本発明の第2の主題である溶接装置は、制御入力と給電出力を有する溶接電源を含む。フィードバック回路を溶接電源の出力と接続して、アークの状態を示すアーク状態信号がフィードバック信号として出力される。前記制御入力及びフィードバック回路に制御手段が接続し、アーク状態信号を受信する。制御手段は短絡形成に応答して電流を増大させ、短絡がクリアされると、低電流レベルに制御する。低電流レベルは大きい球の形成を防止するのに充分な低いレベルである。
【0012】
フィードバック回路がワイヤフィード速度出力をフィードバックするように構成する実施形態が可能である。フィードバック回路がアーク電圧出力をフィードバックするように構成することもできる。
溶接電源はスプレー電源、溶滴電源、パルススプレー電源、短絡電源など、多様な形態で実施することができる。
【0013】
制御手段はモーターに出力信号を印加することによって、ユーザーからの停止指令に応答してモーターを停止させる回路を含む形態で実施することができる。制御手段がワイヤフィード速度フィードバック入力を含む実施形態も考えられる。制御手段がモーター制動出力を含む実施形態も可能である。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に明らかにして置かねばならないが、本発明は、図面に沿って以下に述べる各部の詳細な構成及び配列に制限されない。本発明は図示例とは異なる種々の形態で実施できる。尚、本明細書中に使用している術語及び表現はあくまでも説明の便宜上選んだものであり、本発明を制限するものではない。同様の構成部分には同様の参照番号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】溶接系のブロック構成図である。
【図2】停止アルゴリズムを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい制御スキーム、好ましい制御回路、及び好ましい電源との関連において本発明を以下に説明するが、本発明は以下に述べる構成各部に制限されない。図示例以外の回路構成及び制御スキームを採用して本発明を実施することも可能である。
【0016】
溶接プロセスの停止を制御する方法及び装置を以下に説明する。
図1は本発明を実施する溶接系のブロック構成図である。一般に、ワイヤフィーダ801は溶接トーチ804を介して溶接物803にワイヤ802を供給する。電源805は溶接トーチ804及びワーク806と接続している。制御手段807はマイクロプロセッサ808(別の実施例ではDSPまたはその他の集積回路でもよい)、A/D及びD/Aインターフェース、及びアナログ回路809を含む。ライン811−813で制御手段807にフィードバックが供給される。制御信号は制御手段807からライン814−816を介して出力される。制御手段807を電源805の一部、またはワイヤフィーダ801の一部として構成してもよく、電源805に別の制御手段を組込んでもよく、あるいは制御手段807が電源805の電力変換を直接制御するように構成してもよい。
【0017】
制御手段807は溶接プロセス中、有用に動作するなら動作の方法はいかなる方法であってもよい。本発明は特に溶接プロセスの停止に係わり、いかなる制御スキームにも、また大抵の種類の溶接に適応できる。本発明に有効な制御スキームの1例が、本願と同じ日付でHutchison.Holverson 及びUeckerにより出願され、本願所有者に譲渡され、参考のためその内容を本願明細書中に引用する米国特許出願“Method And Apparatus For Welding”に記載されている。
【0018】
一般的には、短絡の発生に基づいてアークをモニターする停止アルゴリズムが使用される。プロセスが終了する時、球の形成を避けるため、極めて低いレベルの電流が供給される。しかし、低電流レベルのあと(アーク電圧の降下となって現われる)短絡が発生すると、エネルギー・バーストが供給されて短絡をバーンオフする。短絡がバーンオフされると、再び極めて低い電流が供給されて大きい球の形成を避ける。ワイヤが停止し、プロセスが終了するまでこの動作が繰返えされる。安全を期して、モーターが停止しなくても時間をずらしてプロセスを停止させてもよい。
【0019】
好ましい実施形態は指令された電流レベルに応答できる電源を使用する。この種の電源の1例としては出力インピーダンスが低い、または2次スイッチを有するインバータ電源系が挙げられる。本発明の好ましい実施形態に使用される具体的な電源は、参考のため本願明細書中にその内容を引用している1996年1月11日付米国特許出願第08/584,412号“Switchable Power Supply With Electronically Controlled Output Curve And Adaptive Hot Start”に記述されているような直列共振コンバータである。本発明は溶接プロセスを制御し、電源と協働する(後述の)制御装置を利用する。後述する制御手段は電源に対して、所要の電流レベルを示す指令信号を送る。電源はその一部を構成する制御手段を含み、この制御手段の制御下に電源が所要の電流を供給する。他の実施形態では、(上記制御動作を行なう)外部の制御手段によって電源が制御される。さらに他の実施形態では種類の異なる電源、例えば、インバータ、位相制御電源、2次スイッチ電源などを利用する。
【0020】
制御手段はマイクロプロセッサ808及びアナログ回路809によって実行されるアルゴリズムを含むことができる。これに代わる実施形態としては、アルゴリズムのすべてを個別の部品で、またはマイクロプロセッサ、DSP、またはその他の集積回路で実行する。
上述したように、ワイヤの端部における球のサイズを制御できることが有用であるから、本発明はワイヤ端部に大きい球が形成するのを許さない停止アルゴリズムを提供する。これはマイクロプロセッサ808を利用することによって達成される。
【0021】
本発明の方法を図解するフローチャートを図2に示す。(例えば、ユーザーが溶接プロセスを終了する時)マイクロプロセッサ808がステップ202において停止信号を受信すると、マイクロプロセッサ808はステップ204において公知のワイヤフィードモータ速度指令信号を利用してモータを停止させる。タコメータから得られるワイヤフィーダ801からのフィードバックはマイクロプロセッサがワイヤフィード速度を測定することを可能にする。ステップ206において、マイクロプロセッサ808は低CV(constant voltage:定電圧)指令を出力し、これにより、所定フィード速度(好ましい実施形態では約200IPM )に達するまでフィード速度が減速する間アークを維持する。他の実施形態としては、停止指令受信後、ワイヤフィード速度が閾値、例えば、75IPM に達するまでワイヤフィード速度が低下するように、ステップ206において溶接プロセスパラメータをランプダウンさせる。所定のワイヤフィード速度に達すると、ステップ208において制御手段807が電源に対して特殊電流指令信号を送る。上記閾値はあくまでも1例であり、他の閾値を採用してもよい。また、75IPM 閾値を、CV出力を利用する実施形態と併用してもよいし、200IPM 閾値を、ランプダウン出力を利用する実施形態と併用してもよい。
【0022】
制御手段807はステップ204においてモータの制動率を制御する公知のワイヤフィードモータ速度指令を利用することもできる。
ステップ210において、制御手段807はアーク電圧をモニターし、(アーク電圧の降下によって示される)短絡を検出すると、ステップ212において、(いわゆる短絡アーク溶接における応答と同様に)電流増大を指令する。短絡の検出は一方の入力として基準電圧を、他方の入力としてアーク電圧フィードバックを印加される典型的なコンパレータを利用することによって行なうことができる。間欠的にアーク電圧をサンプリングすることによって短絡を検出することも可能である。例えば、パルスアーク溶接法のような短絡形成を伴なわないのが普通の溶接法とは、溶接終了の段階で短絡を発生させることによって本発明を容易に併用することができる。
【0023】
ステップ214において、アーク電圧が溶接データに基づく閾値に達して短絡の発生を示すと、電流増大指令が終了し、ステップ216において、極めて低い電流(好ましい実施形態では約0〜10アンペア)が指令される。電流が極めて低ければ、形成される球も極めて小さい。即ち、ワイヤがそれ以上送られず、パドルに接触しなければ、ワイヤ端に大きい球が形成されることはない。
【0024】
ただし、(ステップ218において)ワイヤがそのまま送られ続けてパドルと接触するかまたはパドルが逆流してワイヤと接触して短絡を発生させると(ステップ210)、ルーチンが繰返えされ、この場合にも、ワイヤ端に大きい球は形成されない。ワイヤが停止するまでこのアルゴリズムが繰返えされ、従って、大きい球が形成されることはない。
【0025】
なお、このアルゴリズムは球が形成されないから、僅かなワイヤ長さしか消費しない。従って、ワイヤの送りが極めて小さくなるまではアルゴリズムの実行を開始しないことが好ましい。
好ましい実施形態においては、ワイヤが短絡しているか否かの判定基準となる電圧は、ワイヤを流れる電流の大きさとの関係で決定される。即ち、もし中程度の電圧レベルが検出され、しかも設定電流レベルが低ければ、短絡はクリアされたことになる。しかし、アーク電圧レベルが同じでも、設定電流レベルが高ければ、短絡が存続していることを示し、ワイヤは加熱される一方となる。従って、電圧閾値は設定電流レベルに基づいてマイクロプロセッサ808によって調整される。
【0026】
停止段階において最小電流設定を無効にする停止信号をマイクロプロセッサ808から電源805へ伝送する実施形態も考えられる(最小電流設定はアークが消えるおそれのある種々の低電流溶接において設定される)。制御手段807の制御下に、電源が定電圧(CV)給電を継続するように実施することも可能である。さらに他の実施形態として、電源からの電気出力だけでなく、ワイヤフィードモーターの制動をも制御することができる。このモーター制御はワイヤの減速を制御する変調制動スキームの形で行なうことができる。本発明は短絡移行溶接やパルススプレー溶接など種々の溶接方法に即応させることができる。
【0027】
本発明はその範囲を逸脱することなく多様な形態で実施することができる。いずれにしても、本発明が提供する溶接停止方法及び装置が上述した目的と効果を完全に満足させるものであることは明らかである。特定の実施形態に基づいて本発明を上述したが、当業者ならば種々の変更を加え得ることは云うまでもない。従って、このような変更はすべて後記する請求の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0028】
801 ワイヤフィーダ
802 ワイヤ
803 溶接物
804 溶接トーチ
805 電源
806 ワーク
807 制御手段
808 マイクロプロセッサ
809 アナログ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接プロセスを停止させる方法において、
短絡の形成に応答して、短絡をクリヤするのに充分な第1レベルに電流を制御し、
前記短絡がクリヤされたとき、大きい球の形成を防止するのに充分な低レベルに電流を制御し、
電流が第1レベルに制御されている間、アークの状態をモニターし、
電流が低レベルに制御されている間、アークの状態をモニターし、
短絡が形成しなくなるまで上記ステップを繰返えす
ステップから成ることを特徴とする方法。
【請求項2】
ワイヤフィード速度をモニターし、該ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちたとき前記溶接プロセスを停止させる方法を開始するステップをも含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶接プロセスがMIG溶接である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記溶接プロセスがパルススプレー溶接である請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記溶接プロセスが短絡移行溶接である請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記アークの状態をモニターするステップが、アーク電圧の連続モニターを含む請求項2に記載の方法。
【請求項7】
ユーザーからの停止指令を受信するとこれに応答してモーターを停止させるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ワイヤフィード速度をモニターするステップをも含み、前記アークの状態をモニターし、前記電流を制御するステップを、前記ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちた後に行なう請求項7に記載の方法。
【請求項9】
制動プロフィルを制御するステップを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
停止信号を受信するとこれに応答して、前記閾値に達する前に少なくとも1つの出力パラメータを低下させるステップを含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
溶接用電源と、
短絡時におけるアークの状態及びアーク条件を示すフィードバックを提供するフィードバック手段と、
前記電源を制御し、前記フィードバック信号を受信する制御手段と、を備え、
前記制御手段が、短絡の形成に応答して電流が増大するように指令する手段と、短絡がクリヤされたとき、大きい球の形成を防止するのに充分な低電流レベルを指令する手段と、短絡が形成しなくなるまで前記指令を繰返えす手段と、を含むことを特徴とする溶接装置。
【請求項12】
前記フィードバック手段が、ワイヤフィード速度をモニターし、該ワイヤフィード速度が閾値以下に落ちたとき前記制御手段にフィードバック信号を送る手段をさらに含む請求項11に記載の溶接装置。
【請求項13】
前記溶接用電源がMIG電源である請求項11に記載の溶接装置。
【請求項14】
前記溶接用電源がパルススプレー電源である請求項11に記載の溶接装置。
【請求項15】
前記溶接用電源が短絡移行溶接電源である請求項11に記載の溶接装置。
【請求項16】
前記フィードバック手段が、アーク電圧をモニターする手段を含む請求項11に記載の溶接装置。
【請求項17】
前記制御手段が、ユーザーからの停止指令を受信するとこれに応答して、モーターを停止させる手段を含む請求項11に記載の溶接装置。
【請求項18】
前記制御手段が、前記ワイヤフィード速度をモニターするフィードバック手段をさらに含む請求項17に記載の溶接装置。
【請求項19】
前記制御手段が、制動プロフィルを制御する手段を含む請求項18に記載の溶接装置。
【請求項20】
前記制御手段が、停止信号を受信するとこれに応答して、閾値に達する前に、少なくとも1つの出力パラメータを低下させる手段を含む請求項18に記載の装置。
【請求項21】
制御入力及び給電出力を有する溶接用電源と、
前記溶接用電源の出力と電気的に連携し、アーク形成中及び短絡発生中のアーク状態を示すアーク状態信号を出力するフィードバック回路と、
前記制御入力及び前記アーク状態信号と電気的に連携する制御手段と、を備え、
前記制御手段が、短絡形成に応答して電流を増大させるとともに、短絡がクリヤされたとき電流レベルを、大きい球の形成を防止するのに充分な低いレベルに制御する指令回路を含むことを特徴とする溶接装置。
【請求項22】
前記フィードバック回路が、ワイヤフィード速度出力をさらに含み、前記制御手段が、前記ワイヤフィード速度出力と接続するワイヤフィード速度入力を含む請求項21に記載の溶接装置。
【請求項23】
前記溶接用電源が、MIG電源である請求項21に記載の溶接装置。
【請求項24】
前記溶接用電源が、パルススプレー溶接電源である請求項21に記載の溶接装置。
【請求項25】
前記溶接用電源が、短絡移行溶接電源である請求項21に記載の溶接装置。
【請求項26】
前記フィードバック回路が、アーク電圧出力をさらに含み、前記制御手段が、アーク電圧出力に接続されるアーク電圧入力を含む請求項21に記載の溶接装置。
【請求項27】
前記制御手段が、モーターに出力信号を伝送するとともに、ユーザーからの停止指令を受信するとこれに応答してモーターを停止させる回路を含む請求項21に記載の溶接装置。
【請求項28】
前記制御手段が、ワイヤフィード速度入力をさらに含む請求項27に記載の溶接装置。
【請求項29】
前記制御手段が、モーター制動出力を含む請求項28に記載の溶接装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−230196(P2011−230196A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185020(P2011−185020)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【分割の表示】特願平11−37186の分割
【原出願日】平成11年2月16日(1999.2.16)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】