説明

照明装置用補助具及び照明装置

【課題】天井に設けられた凹部等の最深部に設けられた取付口に取り付けられた際に、美観に優れた照明装置を提供することが可能となる。
【解決手段】
照明装置用補助具20は、照明装置10が挿入可能な挿入孔42を有する反射板40と、照明装置10の上部に取り付け可能な着脱孔32を有する着脱リング30と、を備えている。照明装置用補助具20を取り付けた状態で、照明装置10を天井等に設けられた凹部に取り付けると、凹部全体を覆う大きさを有する反射板40が天井面に付勢されることになり、天井面と一体感を有し、優れた美観を備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置用補助具及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井面に埋め込まれて使用される照明器具が知られている。例えば、特許文献1には、反射板で覆われた光源から照射された光が通過する通光部を有する枠体と、この枠体の内面側に弾性的に先端部が当接した反射板と、を備えた照明器具が記載されている。この照明器具によれば、反射板と遮光板とで、枠体から光が漏れることを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−14410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、照明装置を天井に取り付ける場合には、予め凹部の最深部に設けられた取り付け口に取り付けられることが多い。これは、凹部に反射板を設けることにより、同一の光量の照明器具を用いた場合と比較して、より明るくするためである。しかしながら、枠体の内部に反射板を有しており、枠体に設けられた通光部から光を照射する照明器具を用いた場合には、凹形状に反射板を配置する必要が無いばかりか、このような凹形状が露出していることは、美観が優れないという課題がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、例えば、天井等に設けられた凹部に照明装置が取り付けられた際、凹部を目立たせることなく天井面と一体感を持たせる照明装置用補助具及びこの照明用補助具を備えた照明用装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の目的の少なくとも一つを達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の照明装置用補助具は、
凹部の最深部に設けられた取付口に取り付けられる照明装置用の照明装置用補助具であって、
前記照明装置の少なくとも一部が通過可能な貫通孔を有し、前記凹部の全体を覆う蓋部材と、
前記蓋部材の一面側に設けられ、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢する付勢部材と、
を備えた、ものである。
【0008】
この照明装置用補助具において、照明装置の少なくとも一部が貫通可能な貫通孔を有し、凹部全体を覆う蓋部材が凹部の表面側に付勢されるため、蓋部材により凹部が目立たないようにすることができる。例えば、この凹部が天井に設けられていた場合には、天井表面に蓋部が付勢されているため、天井表面と一体感が得られ、美観に優れる。このとき、蓋部材には照明装置が通過可能な貫通孔が設けられているため、照明装置自身の美観を損なうことなく、天井表面との一体感を得ることができる。
【0009】
本発明の照明装置用補助具において、前記一面側は、前記蓋部材の前記取付口側であってもよい。こうすれば、付勢部材が取付口側、すなわち、凹部の内部であって外部から視認できない位置に配置されることになるため、付勢部材によって美観が損なわれる可能性を未然に低減することができる。言い換えると、付勢部材が外部から視認できる位置に配置されている場合と比較して、より美観に優れる。
【0010】
本発明の照明装置用補助具において、前記蓋部材は、前記一面側に前記付勢部材が設けられ、他面側が前記照明装置から照射された光を反射する反射面であってもよい。こうすれば、貫通孔を通過した照明装置から照射された光が蓋部材によって反射され、床面に光が照射される。そのため、照明装置より照射された光により床面にデザインを描くことができる。このため、他面側を反射面とすることによって、蓋部材と床面との両方にデザインを描くことができ、より美観に優れる。
【0011】
本発明の照明装置用補助具は、前記付勢部材と連接し、前記取付口方向から前記照明器具に着脱可能な着脱部材と、を備え、前記付勢部材は、前記着脱部材が前記照明装置に取り付けられた際、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢してもよい。こうすれば、取付口方向から照明器具に着脱部材を取り付けるという簡単な操作で、照明装置用補助具を取り付けることができる。言い換えると、着脱部材を有しない場合と比較して、より少ない労力で美観に優れた照明装置を提供することができる。
【0012】
本発明の照明装置用補助具において、前記着脱部材は、前記照明装置の外径よりも小さな内径の着脱孔を有し、前記着脱孔に前記照明装置の一部を挿入すると前記照明装置の外径が前記着脱孔に引っかかることにより前記照明装置に取り付けられ、前記付勢部材は、前記照明装置が前記取付口に取り付けられる際、前記照明装置が移動することに伴って前記取付口方向に移動し、前記凹部の先端と前記蓋部材とが当接して前記着脱部材と前記蓋部材との距離が離れると、前記蓋部材と前記着脱部材とが近づく方向に付勢することで、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢してもよい。こうすれば、取付口方向から着脱部材の着脱孔を照明装置に嵌め込むと、照明装置の上部に着脱孔が引っかかるため、取付口方向から着脱部材を嵌め込むという簡単な操作で、照明装置に取り付けることができる。この後、照明装置を取付口に取り付けると、照明装置が取付口方向に移動し、凹部の先端と蓋部材とが当接し、着脱部材と蓋部材とが離れることになる。このとき、蓋部材は付勢部材によって蓋部材と着脱部材とが近づく方向に付勢されているため、蓋部材は天井面に付勢されることになる。このように、取付口方向から照明器具に着脱部材を取り付けるという簡単な操作で、照明装置用補助具を取り付けることができる。言い換えると、着脱部材を有しない場合と比較して、より少ない労力で美観に優れた照明装置を提供することができる。
【0013】
本発明の照明装置用補助具において、前記付勢部材は、2以上のコイルばねであってもよい。こうすれば、複数のコイルばねによって蓋部材が付勢されるため、一つのコイルばねで蓋部材を付勢する場合と比較して、蓋部材が天井面に対して傾く可能性を未然に低減することができる。言い換えると、照明装置と天井面との間に隙間が生じ、美観が損なわれる可能性を未然に低減することができる。また、照明装置は光を拡散させるため、わずかな傷でも美観が大きくそがれることになるが、照明装置と付勢部材とが接触して、破損する可能性も低減している。
【0014】
本発明の照明装置用補助具において、前記付勢部材は、前記蓋部材から離れるにつれて直径が小さくなる円錐コイルばねであってもよい。こうすれば、円錐コイルばねを照明装置の取付口方向からかぶせるという簡単な操作で、照明装置用補助具を照明装置に取り付けることができる。言い換えると、より少ない労力で美観に優れた照明装置を提供することができる。
【0015】
本発明の照明装置用補助具において、前記蓋部材は、金属製又は樹脂製であってもよい。金属製であれば、剛性があり、強度に優れるので耐久性に優れた蓋部材とすることができる。また、金属光沢を有する蓋部材とすることができるので、美観に優れた照明装置を提供することができる。一方、樹脂製であれば、蓋部材を金属製とした場合と比較して、より軽量化することができる。言い換えると、取り付け時の労力を低減しつつ、美観に優れた照明装置を提供することができる。
【0016】
本発明の照明装置は、前記蓋部材よりも前記取付口に近い位置に設けられた光源と、前記蓋部材よりも前記取付口から遠い位置に設けられ前記光源から照射された光を拡散する導光部と、を有する照明装置と、を備えていても良い。こうすれば、光源に接続するために必要なコード類等を蓋部材によって外部から見えない位置に収納することができる。言い換えると、光源に接続されるコード類等によって美観が損なわれる可能性を未然に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】照明装置10に照明装置用補助具20を取り付ける状態の構成の概略を示す斜視図である。
【図2】照明装置10に照明装置用補助具20を取り付けた状態の構成の概略を示す斜視図である。
【図3】照明装置用補助具20の構成の概略を示す平面図(A)及び正面図(B)である。
【図4】照明装置用補助具20の構成の概略を示す左側面図(A)及び右側面図(B)である。
【図5】照明装置用補助具20の構成の概略を示す底面図(A)及び背面図(B)である。
【図6】照明装置10を天井に取り付ける前の状態の照明装置用補助具20を示す断面図である。
【図7】照明装置10を天井に取り付けた状態の照明装置用補助具20を示す断面図である。
【図8】照明装置補助具20の別実施形態の構成の概略を示す斜視図である。
【図9】照明装置用補助具120の構成の概略を示す斜視図である。
【図10】照明装置用補助具120の構成の概略を示す平面図(A)及び正面図(B)である。
【図11】照明装置用補助具120の構成の概略を示す左側面図(A)及び右側面図(B)である。
【図12】照明装置用補助具120の構成の概略を示す底面図(A)及び背面図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を説明するにあたり、本実施の形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施の形態の照明装置10が本発明の照明装置に相当し、照明装置用補助具20が照明装置用補助具に相当し、凹部100が凹部に相当し、取付口102が取付口に相当し、挿入孔42が貫通孔に相当し、反射板40が蓋部材に相当し、コイルばね50及び円錐コイルばね150が付勢部材に相当し、平坦面41が反射面に相当し、着脱リング30が着脱部材に相当し、着脱孔32が着脱孔に相当し、LED14が光源に相当し、導光板16が導光部に、それぞれ相当する。なお、照明装置用補助具20の照明装置10への取り付け方法及び照明装置10の天井面への取り付け方法を説明することにより、本発明の照明装置及び照明装置用補助具の使用方法の一例も明らかにしている。
【0019】
次に図1及び図2を用いて、本発明の照明装置用補助具の一例である照明装置10及び照明装置用補助具20の構成を詳しく説明する。ここで、図1は、照明装置用補助具20が照明装置10に取り付けられた状態の構成の概略を上方から示した斜視図であり、図2は、照明装置用補助具20が照明装置10に取り付けられた状態の構成の概略を下方から示した斜視図である。なお、参考のために、照明装置用補助具20の六面図を図3〜図5に示す。図3(A)は、照明装置用補助具20の平面図であり、図3(B)は、照明装置用補助具の正面図であり、図4(A)は、照明装置用補助具20の左側面図であり、図4(B)は、照明装置用補助具20の右側面図であり、図5(A)は、照明装置用補助具20の底面図であり、図5(B)は、照明装置用補助具20の背面図である。この照明装置用補助具20は、照明装置10に取り付けられる着脱リング30と、樹脂性の反射板40と、着脱リング30と反射板40とを連接するコイルばね50と、を備えている。
【0020】
照明装置10は、公知の白熱電球と同様に使用可能な照明装置であり、白熱電球用の取付口に挿入して使用することができる。例えば、天井に設けられた凹部100の最深部に設けられた取付口102に取付部12を挿入すると、通電し照明装置10に電力が供給可能な状態となる。この照明装置10には、取付部12付近の基部に複数のLED14を有し、LED14と対向する位置にデザイン化された導光板16を有している。LED14から照射された光は導光板16で所望の方向に拡散され、周囲を明るく照らす。このとき、導光板16を所望の形に形成することにより、拡散される光で描かれる模様を所望の模様にすることができるため、導光板16のデザインと導光板16で反射される光で描かれる模様とで、優れた美観を与えることができる。
【0021】
着脱リング30は、図1に示すように、中心に着脱孔32を有するステンレス金属製の円形板状部材であり、コイルばね50をそれぞれ取り付けられている。着脱孔32の内径は、照明装置10の外径と比較すると、取付部12の外径よりも大きく、照明装置10の外径よりも小さい。このため、取付部12方向から照明装置10を着脱孔32に挿入すると、照明装置10の外面と着脱孔32とが引っかかり、位置決めされる。また、3つのコイルばね50は、コイルばね50と着脱リング30とのそれぞれの交点と着脱リング30の仮想中心点とがなす角度が略120度となる位置にそれぞれ設けられている。
【0022】
反射板40は、図1に示すように、中心に照明装置10を挿入可能な挿入孔42を有する金属製の円形板状部材であり、挿入孔42の内径は、照明装置10の外径よりも大きい。このため、照明装置10は挿入孔42を通過可能である。また、反射板40の一面側には、取付部材44が、それぞれの取付部材44と着脱リング30の仮想中心点とがなす角度が略120度となる位置に取り付けられている。反射板40の他面側は、金属による平坦な平坦面41であり、照明装置10から照射された光が平坦面41で反射することにより、照明装置10によって所望の模様を描くことができる。更に、反射板40は円形をしているため、例えば、天井等に複数の照明装置10が並べで使用されるに、美観に優れる。また、例えば、反射板40が四角形の場合には、それぞれの頂点の方向が同一でないと、雑然とした美観を与えることになるが、反射板40は円形であるため、雑然とした美観を与える可能性を未然に低減することができる。言い換えると、反射板40が四角形の場合と比較して、設置時の労力を低減しつつ、優れた美観を与えることができる。
【0023】
コイルばね50は、金属製であり、種々の公知のコイルばねを用いることができる。このコイルばね50は、一端側を着脱リング30に他端側を反射板40に取り付けられた取付部材44に、それぞれ取り付けられており、着脱リング30と反射板40とを近づける方向に付勢している。このとき、取付部材44及び着脱リング30は、着脱リング30の仮想中心点となす角度が略120度となる位置に取り付けられているため、着脱リング30と取付部材44を近づく方向に付勢する際、互いに平行な状態を保ったまま付勢することができる。このため、反射板40が傾いた状態で付勢されることにより、挿入孔42と照明装置10が接触して、反射板40又は照明装置10が破損する可能性を未然に低減することができる。また、例えば、照明装置10が天井に設けられた凹部に取り付けられた場合には、反射板40と天井面との間に空隙が生じ、美観を損なう可能性を未然に低減することができる。特に、導光板16は光路であるため、わずかな傷でも光でも美観を損なう可能性が高いため、反射板40と照明装置10とが接触しない状態を保つ意義が大きい。
【0024】
次に、こうして構成された本実施の形態の照明装置10及び照明装置用補助具20に取り付ける取り付け方法について、図6及び図7を用いて説明する。ここで、図6は、照明装置10を天井に取り付ける前の状態の照明装置10及び照明装置用補助具20を示す断面図であり、図7は、照明装置10を天井に取り付けた状態の照明装置10及び照明装置用補助具20の断面図である。照明装置10を天井に取り付ける際には、図6に示すように、まず、照明装置10を取付部12側(図6中下方向)から着脱孔32及び挿入孔42に挿入する。こうすることにより、照明装置10の上部に着脱孔32が引っかかり、自重により、照明装置10の上部に着脱リング30が当接する。なお、この状態においては、コイルばね50は縮んだ状態を保っている。
【0025】
続いて、図6に示すように、照明装置10を凹部100の最深部に設けられた取付口102に近づけると、反射板40が天井面(凹部100の先端位置)と当接することになる。更に近づけて照明装置10の取付部12を取り付けると、照明装置10の移動に伴って、着脱リング30も移動することになるが、反射板40は天井面と当接しているため、移動することができない。このため、着脱リング30と反射板40とを連接するコイルばね50が伸びて、着脱リング30と反射板40との距離が短くなる方向に付勢されることとなり、反射板40が天井面に付勢されることになる(図7参照)。このとき、反射板40は、凹部の全体を覆う大きさであるため、照明装置用補助具20を照明装置10に取り付けることにより、凹部を視認することができなくなるため、優れた美観を有する。
【0026】
以上詳述した本実施の形態の照明装置用補助具20によれば、凹部全体を覆うことができる反射板40が天井面に付勢されているため、天井表面と一体感が得られ、優れた美観を有する。このとき、反射板40の中央には照明装置10が貫通可能な挿入孔42を有しているため、照明装置10自身の美観を損なう恐れもない。
【0027】
また、反射板40とコイルばね50とを連接する取付部材44が取付部12側に設けられているため、凹部の外部から見ることができない。このため、取付部12又は連接するコイルばね50によって美観が損なわれる可能性を未然に低減することができる。
【0028】
更に、反射板40の下方面(着脱リング30とは逆側に位置する面)は、照明装置10から照射された光が反射可能な平坦面であるため、照明装置10から照射された光で所望のデザインを描くことができる。言い換えると、反射板40の下方面側が光の反射が不可能な面である場合と比較して、より優れた美観を持つことができる。
【0029】
更にまた、照明装置10の上方から取り付け可能な着脱リング30を有し、この着脱リング30に連接されたコイルばね50によって反射板40が着脱リング30に近づく方向に付勢されるため、着脱リング30を照明装置10の上方から取り付けることで、容易に照明装置10に照明装置用補助具20を取り付けることができる。
【0030】
そして、着脱孔32は、照明装置10の外径よりも小さな内径であるため、着脱孔32に照明装置10の一部を挿入すると、照明装置10の外径が着脱孔32に引っかかることにより照明装置10に取り付けられる。このとき、コイルばね50が着脱リング30の移動に伴って取付部12の方向に移動し、天井面に反射板40が当接して着脱リング30と反射板40との距離が離れると、着脱リング30と反射板40とが近づく方向に付勢することで、反射板40を天井面に付勢している。このため、照明装置10を着脱孔32に挿入するという簡単な操作で、照明装置10に照明装置用補助具20を取り付けることができる。
【0031】
そして更に、反射板40と着脱リング30とを付勢する三つのコイルばね50は、それぞれ互いの力が均一となる位置に配置されているため、反射板40を着脱リング30に近づく方向に付勢する際に、一つのコイルばねで付勢している場合と比較して、より反射板40が傾く可能性を低減することができる。言い換えると、反射板40と照明装置10とが接触して破損したり、天井面と反射板40との間に隙間が生じ、美観が損なわれたりする可能性を未然に低減することができる。
【0032】
加えて、反射板40よりも取付部12に近い側にLED14を備え、LED14から照射された光を導光板16で拡散しているため、光源であるLED14やLED14に電力を供給するための接続コード類等が外部から見えることなく、これらで美観が損なわれる可能性を未然に低減することができる。
【0033】
加えてまた、光源としてLED14を用いているため、白熱電球のように周囲に光が拡散することなく、導光板16に一直線に光を照射することができる。このため、同一の光度を有する白熱電球を使用した場合と比較して、より明るい。
【0034】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0035】
例えば、上述した実施の形態では、照明装置10に着脱リング30を取り付け、着脱リング30と反射板40とを3つのコイルばね50で連接することで反射板40を付勢するものとしたが、3つのコイルばね50に限定するものではなく、その数はいくつであってもよい。好ましくは、照明装置10を凹部100に取り付ける際に、複数のコイルばね50に均等に力がかかるように配置すれば、反射板40が傾く可能性を低減することができ、反射板40と照明装置10とが接触して破損したり、天井面と反射板40との間に隙間が生じ、美観が損なわれたりする可能性を未然に低減することができる。
【0036】
上述した実施の形態では、照明装置10に着脱リング30を取り付け、着脱リング30と反射板40とをコイルばね50で連接することで反射板40を付勢するものとしたが、コイルばね50は、図8(A)に示すように、複数のコイルばね50を直列に接続したものでもよい。このような場合であっても、1つの場合と同様の効果を有する。また、図8(B)に示すように、直接に接続したコイルばね50aとコイルばね50bとの間、すなわち、着脱リング30と反射板40との間に、さらに追加リング60を設けてもよい。こうすれば、コイルばね50a、コイルばね50bの長さは1つのコイルばねを使用する場合と比較して短くできるので、コイルばねが照明装置10に接触して破損する可能性を未然に低減することができる。
【0037】
上述した実施の形態では、照明装置10に着脱リング30を取り付け、着脱リング30と反射板40とをコイルばね50で連接することで反射板40を付勢するものとしたが、円錐コイルばね150を用いて反射板40を付勢するものとしてもよい。こうすれば、着脱リング30を設ける必要が無いため、上述した実施の形態の効果を有しながら、部品点数を減らし、制作時の労力を低減することができる。なお、ここで図9は、円錐コイルばね150を用いて反射板40を付勢する照明装置用補助具120の構成の概略を示す斜視図である。また、参考のために、照明装置用補助具120の六面図を図10〜図12に示す。図10(A)は、照明装置用補助具120の平面図であり、図10(B)は、照明装置用補助具120の正面図であり、図11(A)は、照明装置用補助具120の左側面図であり、図11(B)は、照明装置用補助具120の右側面図であり、図12(A)は、照明装置用補助具120の底面図であり、図12(B)は、照明装置用補助具120の背面図である。
【0038】
上述した実施の形態では、反射板40は円形であるものとしたが、円形に限定されるものではなく、六角形や八角形等の多角形形状であっても良い。このような場合であれば、複数並んだ照明装置に照明装置用補助具20を取り付ける場合であっても、反射板の向きにより煩雑なイメージを与えて美観を損ねる可能性を低減することができる。
【0039】
上述した実施の形態では、照明装置10は天井に埋め込まれた凹部に取り付けるものとしたが、照明装置10の設置場所は天井に限定されるものではなく、例えば、公知の電気スタンドや公知のステンドグラス等のようにダウンライト等の凹部に相当する部分を有する照明器具であれば、いずれの器具でも使用することができる。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】
上述した実施の形態では、反射板40はステンレス金属製であるものとしたが、これに限定されるものではなく、鉄板やアルミニウム板等他の金属製のものを使用してもよいし、金属製のものに代えて樹脂製のものを使用してもよい。樹脂製の反射板を使用すれば、金属製のものと比較して、より軽量化しつつ、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0041】
上述した実施の形態では、反射板40の他面側は、金属による平坦な平坦面41としたが、反射板40の他面のフィニッシングの態様は、特に限定するものではない。例えば、照明装置10から照射された光がほぼ完全に反射する鏡面仕上げにしてもよいし、表面に髪の毛のような細いラインが入るヘアライン仕上げでもよい。さらには、照明装置10から照射された光が反射しない艶消し仕上げであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上述した実施の形態で示すように、照明分野、特に照明器具に取り付ける補助具として利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
10…照明装置、12…取付部、14…LED、16…導光板、20…照明装置用補助具、30…着脱リング、32…着脱孔、40…反射板、41…平坦面、42…挿入孔、44…取付部材、50…コイルばね、60…追加リング、100…凹部、102…取付口、120…照明装置用補助具、150…コイルばね。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部の最深部に設けられた取付口に取り付けられる照明装置用の照明装置用補助具であって、
前記照明装置の少なくとも一部が通過可能な貫通孔を有し、前記凹部の全体を覆う蓋部材と、
前記蓋部材の一面側に設けられ、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢する付勢部材と、
を備えた、
照明装置用補助具。
【請求項2】
前記一面側は、前記蓋部材の前記取付口側である、
請求項1に記載の照明装置用補助具。
【請求項3】
前記蓋部材は、前記一面側に前記付勢部材が設けられ、他面側が前記照明装置から照射された光を反射する反射面である、
請求項1又は2に記載の照明装置用補助具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置用補助具であって、
前記付勢部材と連接し、前記取付口方向から前記照明器具に着脱可能な着脱部材と、
を備え、
前記付勢部材は、前記着脱部材が前記照明装置に取り付けられる際、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢する、
照明装置用補助具。
【請求項5】
前記着脱部材は、前記照明装置の外径よりも小さな内径の着脱孔を有し、前記着脱孔に前記照明装置の一部を挿入すると前記照明装置の外径が前記着脱孔に引っかかることにより前記照明装置に取り付けられ、
前記付勢部材は、前記照明装置が前記取付口に取り付けられる際、前記照明装置が移動することに伴って前記取付口方向に移動し、前記凹部の先端と前記蓋部材とが当接して前記着脱部材と前記蓋部材との距離が離れると、前記蓋部材と前記着脱部材とが近づく方向に付勢することで、前記蓋部材を前記取付口方向に付勢する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置用補助具。
【請求項6】
前記付勢部材は、2以上のコイルばねである、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置用補助具。
【請求項7】
前記付勢部材は、前記蓋部材から離れるにつれて直径が小さくなる円錐コイルばねである、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置用補助具。
【請求項8】
前記蓋部材は、金属製又は樹脂製である、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置用補助具。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置用補助具と、
前記照明装置は、前記蓋部材よりも前記取付口に近い位置に設けられた光源と、前記蓋部材よりも前記取付口から遠い位置に設けられ前記光源から照射された光を拡散する導光部と、を有する照明装置と、
を備えた、
照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−182042(P2012−182042A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44707(P2011−44707)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000127857)株式会社エス・ケー・ジー (105)
【Fターム(参考)】