照明装置
【課題】簡素化した構成で、カバー部材の取付け操作性が良好であるとともに、カバー部材の落下を確実に防止できる信頼性の高い照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、透光性を有するカバー部材7と、カバー部材7が取付けられる被取付部5と、被取付部5に形成され、カバー部材7を被取付部5に対して取付方向に移動操作したとき、回り止め片73が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片73が係合する係合突起56と、被取付部5に形成され、カバー部材7を被取付部5に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片74が係合する支持部57aとを備える照明装置1である。
【解決手段】本発明は、透光性を有するカバー部材7と、カバー部材7が取付けられる被取付部5と、被取付部5に形成され、カバー部材7を被取付部5に対して取付方向に移動操作したとき、回り止め片73が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片73が係合する係合突起56と、被取付部5に形成され、カバー部材7を被取付部5に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片74が係合する支持部57aとを備える照明装置1である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源から放射される光の照射部を覆うカバー部材を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、照明装置の光源としてLEDが用いられるようになってきている。LEDは、一般的には、輝度が高く、指向性が強い。このため、照明装置の使用環境によっては、柔らかい拡散された光の照明が必要な場合があり、このような場合、照明装置の照射部を必要に応じ、例えば、拡散性を有するカバー部材で着脱可能に覆うようにすることができるのが望ましい。
【0003】
従来、照明装置のカバー部材の取付構造として、本体部に対し、照明カバー部を回転し、本体部と照明カバー部との密着性を高めて照明カバー部を取付けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−33013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示されたものは、構成が複雑であり、また、照明カバー部の着脱操作性や落下の防止を図るには十分なものとはいえない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、簡素化した構成で、カバー部材の取付け操作性が良好であるとともに、カバー部材の落下を確実に防止できる信頼性の高い照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の照明装置は、光源を有する装置本体と;前記光源を覆うとともに、円形状の本体部と、この本体部の外周縁に沿い本体部と直交する方向に延出した落下防止片及び回り止め片とを備えた透光性を有するカバー部材と;装置本体に設けられ、前記カバー部材が取付けられる被取付部と;被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作したとき、前記回り止め片が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片が係合する係合突起と;被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片が係合する支持部と;を具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の照明装置は、ダウンライトが好適であるが、これに限らず、屋内又は屋外用の各種照明器具に適用できる。また、光源には、LED等の固体発光素子や放電ランプ等が適用できる。
カバー部材は、拡散性を有するものを用いるのが好ましいが、透光性を備えていれば、格別これに限定されるものではない。
【0009】
被取付部は、カバー部材が取付けられる部材や部分を意味する。例えば、照明装置本体を構成するケース、反射体や配光部材が相当する場合がある。部材や部分が特段限定されるものではない。
【0010】
この構成により、カバー部材の取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となる。さらに、カバー部材は、回り止め片と落下防止片とがそれぞれ独立して機能を果たすようになっており、回り止めがなされた状態で落下防止片が支持部に係合するので、カバー部材の落下の防止を確実に行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の照明装置は、請求項1に記載の照明装置において、前記係合突起は、周方向の両側部のうち、少なくとも前記回動操作側はテーパ状に形成されていることを特徴とする。この構成により、カバー部材の取外し操作が円滑となる。
【0012】
請求項3に記載の照明装置は、請求項1又は請求項2に記載の照明装置において、前記カバー部材は、前面方向へ径を拡大する膨出部を有することを特徴とする。この構成により、照射光の拡散効果を促進することができる。
【0013】
請求項4に記載の照明装置は、請求項3に記載の照明装置において、前記カバー部材の膨出部と対応する外周面と装置本体側の内周面との間には、パッキンが介在されていることを特徴とする。この構成により、防水効果を確保することができ、例えば、屋外用の照明装置として好適となる。したがって、例えば、屋内用と屋外用の照明装置において、装置本体等の部品の共通化が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、カバー部材の取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となるとともに、カバー部材の落下の防止を確実に行うことができ信頼性の高い照明装置を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、カバー部材の取外し操作を円滑に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、照射光の拡散効果を促進することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、防水効果を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【図2】同分解斜視図である。
【図3】同反射体を示す斜視図である。
【図4】同反射体を前面側から見て示す平面図である。
【図5】同反射体における係合突起を拡大して示す斜視図である。
【図6】同反射体における係合突起を背面側から見て拡大して示す斜視図である。
【図7】同カバー部材を示す斜視図である。
【図8】同カバー部材を中心線を境に右側半分を断面で示す側面図である。
【図9】同カバー部材における落下防止片及び回り止め片を拡大して示す斜視図である。
【図10】同反射体とカバー部材との取付状態を示す斜視図である。
【図11】同反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(初期)を示す拡大斜視図である。
【図12】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(途中)を示す拡大斜視図である。
【図13】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(途中)を示す拡大斜視図である。
【図14】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(完了)を示す拡大斜視図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る照明装置の一部を断面で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1の実施形態の照明装置として天井に埋め込むタイプのダウンライト1を一例に、図1乃至図14を参照して説明する。ダウンライト1は、装置本体2と、この装置本体2に連結される図示しない電源ユニットとを有する。
【0017】
図1及び図2に示すように、装置本体2は、熱伝導性を有して概略筒状に形成されている。この本体2は、本体2の内側に取付けられた配光部材3と、同じく本体2の内側に取付けられ、光源である発光素子としてのLED10が複数個実装された基板4と、反射体5と、反射体5の前面側に配設された透光性の保護カバー6と、着脱可能な透光性のカバー部材7とを備えている。また、本体2の外周側の3個所には、取付け用板ばね8が装着されている。
【0018】
本体2は、内周面が前面側に向かって広がる傾斜状に形成されている。本体2は、熱伝導性の良好な材料、例えば、アルミニウム合金製のダイカストで形成されている。本体2の外面は、白色のメラミン樹脂系塗料によって焼付塗装されている。なお、熱伝導性を確保できれば、本体2は、他の材料で形成してもよい。また、本体2の外面には、鉛直方向に延びる複数の放熱フィンが形成されている。さらに、本体2は、その内周側に基板4の裏面側が密着して配設される円形状であって、平坦面に形成された熱伝導面を有している。
【0019】
配光部材3は、本体2の内周面に沿うように形成されている。つまり、本体2の内周面と同様に、前面側に向かって広がる傾斜状に形成されている。配光部材3は、熱伝導性を有する例えば、鉄板等の金属材料で形成されている。配光部材3の内周面は、白色のメラミン樹脂系塗料によって焼付塗装されている。配光部材3には、前面側に向かうに従い広がった略円形の開口端部に、化粧枠として外周方向に延びる環状のフランジ3aが一体に形成されている。
【0020】
このように構成された配光部材3は、基板4の周囲を囲むように配設されている。配光部材3は、前面側に向かって広がる傾斜状の形態によって、複数のLED10から出射される光を配光制御する機能を有する。例えば、グレアを抑制する機能を有する。
【0021】
基板4は、略円形の板状をなし、表面側には、光源となるLED10が表面実装方式で複数個実装されている。具体的には、中央部に4個、その周囲に8個、さらに最外周に14個の合計26個が実装されている。基板4は、本体2の熱伝導面と熱的に結合されるようになっている。
【0022】
基板4には、各LED10の放熱性を高めるうえで、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れた金属材料をベース板として適用するのが好ましい。このような基板4として、アルミニウム製のべース板の一面に絶縁層が積層された金属製のべース基板が用いられている。なお、ベース板の材料は、絶縁材とする場合には、セラミックス材料又はエポキシ樹脂等の合成樹脂材料を適用できる。
【0023】
基板4の表面側には、白色のポリカーボネートやASA樹脂等によって形成された反射体5が配設されている。反射体5は、LED10から放射される光をLED10ごとに個別に配光制御し、効率的に照射する機能をなしている。
【0024】
また、反射体5の前面側には、保護カバー6が係止爪によって結合されている。この保護カバー6は、基板4に実装されたLED10等を保護する機能を有しているが、白色や半透明の材料で拡散性を有するように構成してもよい。
さらに、これらを覆うように拡散材が混入されアクリル樹脂等によって形成された着脱可能な透光性のカバー部材7が反射体5に取付けられている。
【0025】
次に、前記反射体5及びカバー部材7の詳細を図3乃至図9を参照して説明する。図3乃至図6は、反射体5を示しており、図7乃至図9は、カバー部材7を示している。
(反射体の構成)
【0026】
図3及び図4に示すように、反射体5は、円板状をなし、各隔壁51の稜線部によって複数の開口52が形成されている。具体的には、LED10と対向して26個の開口52が形成されている。中央部には4個の開口52、その周囲には8個の開口52、さらにその周囲の最外周には14個の開口52が形成されている。また、各開口52の内側は、各隔壁51によって、略椀状の反射面53が形成されている。この反射面53は、光の照射方向、すなわち、稜線部に向かって拡開しており、開口52ごとにひとつの反射面53を構成している。
【0027】
反射体5の外周側壁には、反射体5と同心円上の円弧状であって、内周方向に向かう凹部55が形成されている。この凹部55は、相互に約120度の間隔を空けて3個所に形成されている(主として図4参照)。
【0028】
そして、図5及び図6に代表して示すように、この各凹部55の背面寄りであって略中央部には、後述するカバー部材7の回り止め片73が係合する正面視、略U字状の係合突起56が形成されている。この係合突起56の周方向の両側部56aは、テーパ状に形成されており、また、周方向と直交する前面方向の部分56bもテーパ状に形成されている。さらに、係合突起56の背面側の部分56cは、反射体5の外周側の背面壁57と面一になっている。加えて、凹部55の一端側における反射体5の背面壁57は、後述するカバー部材7の落下防止片74が係合する支持部57aとなっている。
【0029】
また、係合突起56は、テーパ状に形成され、背面側の部分56cは、反射体5の外周側の背面壁57と面一になっているので、反射体5の成形加工におけるパーティングラインを当該背面側の部分56cに設定することができ、例えば、係合突起56のテーパ状の部分(56a、56b)にパーティングラインが現れることがなく、係合突起56の所期のテーパ状の形態を確保することができる。
(カバー部材の構成)
【0030】
カバー部材7は、前記反射体5に着脱可能に取付けられる。したがって、本実施形態では、反射体5は、カバー部材7の被取付部となっている。図7及び図8に示すように、カバー部材7は、円形皿状に形成され、円形状の本体部71と、環状の鍔部72と、この鍔部72から延出する回り止め片73及び落下防止片74とを有している。
【0031】
本体部71は、主としてLED10から放射される光を透過し拡散して外部に照射する部分であり、その前面側の外周縁近傍には、複数の滑り止め用突起71aが形成されている。この滑り止め用突起71aは、カバー部材7を反射体5に着脱するときに、指をかけて回動操作を容易にするために使用される。
【0032】
環状の鍔部72は、本体部71の外周縁に沿って背面方向、すなわち、本体部71と直交する方向に延出しており、図8に示すように前面方向へ径を拡大するような膨出部75を有している。なお、前記滑り止め用突起71aは、この膨出部75と対向するように配設されている(図7参照)。
【0033】
さらに、回り止め片73及び落下防止片74は、これらが組みとなって鍔部72から延出し、前記反射体5の凹部55と対向するように、相互に約120度の間隔を空けて3個所に形成されている。
【0034】
図9を加えて示すように、回り止め片73は、略四角形状をなして立設されており、また、回り止め片73には、四角形状の嵌合孔73aが形成されている。一方、落下防止片74は、スリットSを介して回り止め片73とは別個に独立して形成されており、周方向(回動方向)に鍵状部74aを有してL字状に形成されている。なお、図8に示すように、回り止め片73の嵌合孔73aを形成する背面側(図示上、上側)の辺と落下防止片74の鍵状部74aとは、略同一高さ位置Hになるように形成されている。
次に、カバー部材7を反射体5に取付ける操作について図10乃至図14を参照して説明する。なお、図10においては、保護カバー6は省略して示している。
【0035】
図10に示すように、カバー部材7は、被取付部としての反射体5に取付けられる。カバー部材7の回り止め片73及び落下防止片74を反射体5の凹部55に合わせるようにして取付操作を行う。
【0036】
まず、図11に示すように、回り止め片73及び落下防止片74を凹部55に合わせ、背面側、つまり、取付方向(図示矢印Y)へ移動する。この場合、回り止め片73及び落下防止片74は、凹部55の両側壁に案内されて移動されるようになる。このときスリットSは、係合突起56と対向するようになり、回り止め片73及び落下防止片74は、係合突起56のテーパ状の部分56bに案内されて円滑に移動される。この取付方向の移動は、環状の鍔部72の端面が反射体5の表面側に当接することにより規制されている。
【0037】
図12に示すように、取付方向の移動を終了し、次に周方向(図示矢印X)へ回動する。ここで、取付方向の移動が終了した時点では、少なくとも回り止め片73は、弾性変形して係合突起56に乗り上がるようになっている。したがって、図13に示すように、回り止め片73は、係合突起56に乗り上がり、凹部55の側壁との間にギャップGが形成された状態となっている。
【0038】
つまり、図11に示すように、凹部55の両側壁間の寸法L1と、回り止め片73及び落下防止片74の両片の端部間の寸法L2との関係、また、回り止め片73及び落下防止片74の形成位置の関係から前記のように少なくとも回り止め片73は、係合突起56に乗り上がるように構成されている。
したがって、回動操作に際し、回り止め片73に過度な応力がかかることなく、軽い回転力で回動操作を行うことができる。
【0039】
図14に示すように、回動操作が終了すると、落下防止片74の鍵状部74aが反射体の支持部57aに係合するとともに、回り止め片73の嵌合孔73aに係合突起56が嵌合する。
【0040】
これにより、カバー部材7は、反射体5に支持され取付けられる。したがって、カバー部材7は、回り止めがなされた状態で落下防止片74が支持部57aに係合しており、落下の防止を確実に行うことが可能となる。また、回り止め片73の嵌合孔73aを形成する背面側の辺(図示上、上側)は、落下防止片74の鍵状部74aと略同一高さ位置Hになっていて、嵌合孔73aは係合突起56の背面側の部分56cに支持されるので、係合突起56の嵌合孔73aへの嵌合によっても補完的に落下の防止作用がなされる。
【0041】
なお、カバー部材7を反射体5から取外す場合には、上記と逆の操作を行えばよい。この場合、回動操作に際し、係合突起56の周方向の両側部56aは、テーパ状に形成されているので、嵌合孔73aは回動操作側のテーパ状部分56a(図示上、右側)に沿って円滑に係合突起56から外れることが可能となる。
【0042】
以上のような構成によれば、カバー部材7は、着脱可能であり、必要に応じ取付けて使用することができる。また、取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となる。さらに、カバー部材7は、回り止め片73と落下防止片74とがそれぞれ独立して機能を果たすようになっており、回り止めがなされた状態で落下防止片74が支持部57aに係合しているので、長期間の使用や振動等によってもカバー部材17の落下の防止を確実に行うことができる。
【0043】
電源ユニットに通電されると、基板4に電力が供給されることによって、LED10が発光する。各LED10から出射された光の多くは、カバー部材7の本体部71を透過し拡散して前方に照射される。このとき、滑り止め用突起71aは、膨出部75と対向するように配設されているので、この滑り止め用突起71aが光の照射の障害物となることが軽減される。さらに、この膨出部75は前面方向へ径を拡大するようになっているので、これによって光の拡散が助長されるようになる。
【0044】
一部の光は、各LED10に対応する反射体5の各反射面53でいったん反射されることによって配光制御され、カバー部材7を透過して前方に照射される。そして、この前方に照射された光は、配光部材3によって全体的に配光制御されて照射される。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態について図15を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一又は相当部分には、同一符号を付し重複した説明は省略する。本実施形態においては、上記第1の実施形態におけるダウンライト1を主として屋外用、例えば、軒下用として用いる場合の例を示している。
【0046】
屋外用としては、防水性を確保する必要があり、カバー部材7の膨出部75に対応する外周面と装置本体2側の配光部材3の内周面との間に、環状のパッキンPがして介在されている。このようにパッキンPを配設することにより、膨出部75の構成によって密着度が高まるようになる。
【0047】
電源ユニット20は、装置本体2に連結されており、電源回路21、電源端子台22及びアーム状の取付部材23を備えている。電源回路21は、LED10が実装された基板4に電気的に接続されており、これによってLED10は点灯制御される。
【0048】
ダウンライト1は、破線で示す天井面Cの埋込み穴に電源ユニット20側から挿入される。そして、天井面Cの裏側に埋込まれた状態で、取付け用板ばね8の弾性力を伴って支持される。
【0049】
以上のように本実施形態によれば、カバー部材7にパッキンPを追加することにより例えば、屋内用と屋外用とにダウンライト1を適用でき、部品の共通化が実現でき、コストの低減化を図ることができる。
【0050】
本発明は、上記実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、カバー部材は、透光性を有していれば、必ずしも拡散性を有する必要はない。さらに、上記実施形態では、カバー部材は、円形状の本体部と鍔部とを有し、鍔部から延出するように回り止め片及び落下防止片を形成するものについて説明したが、鍔部は必ずしも設ける必要はない。本体部から直接回り止め片及び落下防止片を延出するように形成することもできる。
また、照明装置としては、屋内又は屋外用の各種照明器具に適用できる。
【符号の説明】
【0051】
1・・・照明装置(ダウンライト)、2・・・装置本体、
5・・・被取付部(反射体)、7・・・カバー部材、10・・・光源(LED)、
56・・・係合突起、57a・・・支持部、71・・・本体部、
73・・・回り止め片、74・・・落下防止片、75・・・膨出部、
P・・・パッキン
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源から放射される光の照射部を覆うカバー部材を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、照明装置の光源としてLEDが用いられるようになってきている。LEDは、一般的には、輝度が高く、指向性が強い。このため、照明装置の使用環境によっては、柔らかい拡散された光の照明が必要な場合があり、このような場合、照明装置の照射部を必要に応じ、例えば、拡散性を有するカバー部材で着脱可能に覆うようにすることができるのが望ましい。
【0003】
従来、照明装置のカバー部材の取付構造として、本体部に対し、照明カバー部を回転し、本体部と照明カバー部との密着性を高めて照明カバー部を取付けるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−33013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示されたものは、構成が複雑であり、また、照明カバー部の着脱操作性や落下の防止を図るには十分なものとはいえない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、簡素化した構成で、カバー部材の取付け操作性が良好であるとともに、カバー部材の落下を確実に防止できる信頼性の高い照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の照明装置は、光源を有する装置本体と;前記光源を覆うとともに、円形状の本体部と、この本体部の外周縁に沿い本体部と直交する方向に延出した落下防止片及び回り止め片とを備えた透光性を有するカバー部材と;装置本体に設けられ、前記カバー部材が取付けられる被取付部と;被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作したとき、前記回り止め片が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片が係合する係合突起と;被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片が係合する支持部と;を具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の照明装置は、ダウンライトが好適であるが、これに限らず、屋内又は屋外用の各種照明器具に適用できる。また、光源には、LED等の固体発光素子や放電ランプ等が適用できる。
カバー部材は、拡散性を有するものを用いるのが好ましいが、透光性を備えていれば、格別これに限定されるものではない。
【0009】
被取付部は、カバー部材が取付けられる部材や部分を意味する。例えば、照明装置本体を構成するケース、反射体や配光部材が相当する場合がある。部材や部分が特段限定されるものではない。
【0010】
この構成により、カバー部材の取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となる。さらに、カバー部材は、回り止め片と落下防止片とがそれぞれ独立して機能を果たすようになっており、回り止めがなされた状態で落下防止片が支持部に係合するので、カバー部材の落下の防止を確実に行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の照明装置は、請求項1に記載の照明装置において、前記係合突起は、周方向の両側部のうち、少なくとも前記回動操作側はテーパ状に形成されていることを特徴とする。この構成により、カバー部材の取外し操作が円滑となる。
【0012】
請求項3に記載の照明装置は、請求項1又は請求項2に記載の照明装置において、前記カバー部材は、前面方向へ径を拡大する膨出部を有することを特徴とする。この構成により、照射光の拡散効果を促進することができる。
【0013】
請求項4に記載の照明装置は、請求項3に記載の照明装置において、前記カバー部材の膨出部と対応する外周面と装置本体側の内周面との間には、パッキンが介在されていることを特徴とする。この構成により、防水効果を確保することができ、例えば、屋外用の照明装置として好適となる。したがって、例えば、屋内用と屋外用の照明装置において、装置本体等の部品の共通化が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、カバー部材の取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となるとともに、カバー部材の落下の防止を確実に行うことができ信頼性の高い照明装置を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、カバー部材の取外し操作を円滑に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、照射光の拡散効果を促進することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、防水効果を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【図2】同分解斜視図である。
【図3】同反射体を示す斜視図である。
【図4】同反射体を前面側から見て示す平面図である。
【図5】同反射体における係合突起を拡大して示す斜視図である。
【図6】同反射体における係合突起を背面側から見て拡大して示す斜視図である。
【図7】同カバー部材を示す斜視図である。
【図8】同カバー部材を中心線を境に右側半分を断面で示す側面図である。
【図9】同カバー部材における落下防止片及び回り止め片を拡大して示す斜視図である。
【図10】同反射体とカバー部材との取付状態を示す斜視図である。
【図11】同反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(初期)を示す拡大斜視図である。
【図12】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(途中)を示す拡大斜視図である。
【図13】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(途中)を示す拡大斜視図である。
【図14】同じく、反射体の係合突起と、カバー部材の落下防止片及び回り止め片との係合過程(完了)を示す拡大斜視図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る照明装置の一部を断面で示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1の実施形態の照明装置として天井に埋め込むタイプのダウンライト1を一例に、図1乃至図14を参照して説明する。ダウンライト1は、装置本体2と、この装置本体2に連結される図示しない電源ユニットとを有する。
【0017】
図1及び図2に示すように、装置本体2は、熱伝導性を有して概略筒状に形成されている。この本体2は、本体2の内側に取付けられた配光部材3と、同じく本体2の内側に取付けられ、光源である発光素子としてのLED10が複数個実装された基板4と、反射体5と、反射体5の前面側に配設された透光性の保護カバー6と、着脱可能な透光性のカバー部材7とを備えている。また、本体2の外周側の3個所には、取付け用板ばね8が装着されている。
【0018】
本体2は、内周面が前面側に向かって広がる傾斜状に形成されている。本体2は、熱伝導性の良好な材料、例えば、アルミニウム合金製のダイカストで形成されている。本体2の外面は、白色のメラミン樹脂系塗料によって焼付塗装されている。なお、熱伝導性を確保できれば、本体2は、他の材料で形成してもよい。また、本体2の外面には、鉛直方向に延びる複数の放熱フィンが形成されている。さらに、本体2は、その内周側に基板4の裏面側が密着して配設される円形状であって、平坦面に形成された熱伝導面を有している。
【0019】
配光部材3は、本体2の内周面に沿うように形成されている。つまり、本体2の内周面と同様に、前面側に向かって広がる傾斜状に形成されている。配光部材3は、熱伝導性を有する例えば、鉄板等の金属材料で形成されている。配光部材3の内周面は、白色のメラミン樹脂系塗料によって焼付塗装されている。配光部材3には、前面側に向かうに従い広がった略円形の開口端部に、化粧枠として外周方向に延びる環状のフランジ3aが一体に形成されている。
【0020】
このように構成された配光部材3は、基板4の周囲を囲むように配設されている。配光部材3は、前面側に向かって広がる傾斜状の形態によって、複数のLED10から出射される光を配光制御する機能を有する。例えば、グレアを抑制する機能を有する。
【0021】
基板4は、略円形の板状をなし、表面側には、光源となるLED10が表面実装方式で複数個実装されている。具体的には、中央部に4個、その周囲に8個、さらに最外周に14個の合計26個が実装されている。基板4は、本体2の熱伝導面と熱的に結合されるようになっている。
【0022】
基板4には、各LED10の放熱性を高めるうえで、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れた金属材料をベース板として適用するのが好ましい。このような基板4として、アルミニウム製のべース板の一面に絶縁層が積層された金属製のべース基板が用いられている。なお、ベース板の材料は、絶縁材とする場合には、セラミックス材料又はエポキシ樹脂等の合成樹脂材料を適用できる。
【0023】
基板4の表面側には、白色のポリカーボネートやASA樹脂等によって形成された反射体5が配設されている。反射体5は、LED10から放射される光をLED10ごとに個別に配光制御し、効率的に照射する機能をなしている。
【0024】
また、反射体5の前面側には、保護カバー6が係止爪によって結合されている。この保護カバー6は、基板4に実装されたLED10等を保護する機能を有しているが、白色や半透明の材料で拡散性を有するように構成してもよい。
さらに、これらを覆うように拡散材が混入されアクリル樹脂等によって形成された着脱可能な透光性のカバー部材7が反射体5に取付けられている。
【0025】
次に、前記反射体5及びカバー部材7の詳細を図3乃至図9を参照して説明する。図3乃至図6は、反射体5を示しており、図7乃至図9は、カバー部材7を示している。
(反射体の構成)
【0026】
図3及び図4に示すように、反射体5は、円板状をなし、各隔壁51の稜線部によって複数の開口52が形成されている。具体的には、LED10と対向して26個の開口52が形成されている。中央部には4個の開口52、その周囲には8個の開口52、さらにその周囲の最外周には14個の開口52が形成されている。また、各開口52の内側は、各隔壁51によって、略椀状の反射面53が形成されている。この反射面53は、光の照射方向、すなわち、稜線部に向かって拡開しており、開口52ごとにひとつの反射面53を構成している。
【0027】
反射体5の外周側壁には、反射体5と同心円上の円弧状であって、内周方向に向かう凹部55が形成されている。この凹部55は、相互に約120度の間隔を空けて3個所に形成されている(主として図4参照)。
【0028】
そして、図5及び図6に代表して示すように、この各凹部55の背面寄りであって略中央部には、後述するカバー部材7の回り止め片73が係合する正面視、略U字状の係合突起56が形成されている。この係合突起56の周方向の両側部56aは、テーパ状に形成されており、また、周方向と直交する前面方向の部分56bもテーパ状に形成されている。さらに、係合突起56の背面側の部分56cは、反射体5の外周側の背面壁57と面一になっている。加えて、凹部55の一端側における反射体5の背面壁57は、後述するカバー部材7の落下防止片74が係合する支持部57aとなっている。
【0029】
また、係合突起56は、テーパ状に形成され、背面側の部分56cは、反射体5の外周側の背面壁57と面一になっているので、反射体5の成形加工におけるパーティングラインを当該背面側の部分56cに設定することができ、例えば、係合突起56のテーパ状の部分(56a、56b)にパーティングラインが現れることがなく、係合突起56の所期のテーパ状の形態を確保することができる。
(カバー部材の構成)
【0030】
カバー部材7は、前記反射体5に着脱可能に取付けられる。したがって、本実施形態では、反射体5は、カバー部材7の被取付部となっている。図7及び図8に示すように、カバー部材7は、円形皿状に形成され、円形状の本体部71と、環状の鍔部72と、この鍔部72から延出する回り止め片73及び落下防止片74とを有している。
【0031】
本体部71は、主としてLED10から放射される光を透過し拡散して外部に照射する部分であり、その前面側の外周縁近傍には、複数の滑り止め用突起71aが形成されている。この滑り止め用突起71aは、カバー部材7を反射体5に着脱するときに、指をかけて回動操作を容易にするために使用される。
【0032】
環状の鍔部72は、本体部71の外周縁に沿って背面方向、すなわち、本体部71と直交する方向に延出しており、図8に示すように前面方向へ径を拡大するような膨出部75を有している。なお、前記滑り止め用突起71aは、この膨出部75と対向するように配設されている(図7参照)。
【0033】
さらに、回り止め片73及び落下防止片74は、これらが組みとなって鍔部72から延出し、前記反射体5の凹部55と対向するように、相互に約120度の間隔を空けて3個所に形成されている。
【0034】
図9を加えて示すように、回り止め片73は、略四角形状をなして立設されており、また、回り止め片73には、四角形状の嵌合孔73aが形成されている。一方、落下防止片74は、スリットSを介して回り止め片73とは別個に独立して形成されており、周方向(回動方向)に鍵状部74aを有してL字状に形成されている。なお、図8に示すように、回り止め片73の嵌合孔73aを形成する背面側(図示上、上側)の辺と落下防止片74の鍵状部74aとは、略同一高さ位置Hになるように形成されている。
次に、カバー部材7を反射体5に取付ける操作について図10乃至図14を参照して説明する。なお、図10においては、保護カバー6は省略して示している。
【0035】
図10に示すように、カバー部材7は、被取付部としての反射体5に取付けられる。カバー部材7の回り止め片73及び落下防止片74を反射体5の凹部55に合わせるようにして取付操作を行う。
【0036】
まず、図11に示すように、回り止め片73及び落下防止片74を凹部55に合わせ、背面側、つまり、取付方向(図示矢印Y)へ移動する。この場合、回り止め片73及び落下防止片74は、凹部55の両側壁に案内されて移動されるようになる。このときスリットSは、係合突起56と対向するようになり、回り止め片73及び落下防止片74は、係合突起56のテーパ状の部分56bに案内されて円滑に移動される。この取付方向の移動は、環状の鍔部72の端面が反射体5の表面側に当接することにより規制されている。
【0037】
図12に示すように、取付方向の移動を終了し、次に周方向(図示矢印X)へ回動する。ここで、取付方向の移動が終了した時点では、少なくとも回り止め片73は、弾性変形して係合突起56に乗り上がるようになっている。したがって、図13に示すように、回り止め片73は、係合突起56に乗り上がり、凹部55の側壁との間にギャップGが形成された状態となっている。
【0038】
つまり、図11に示すように、凹部55の両側壁間の寸法L1と、回り止め片73及び落下防止片74の両片の端部間の寸法L2との関係、また、回り止め片73及び落下防止片74の形成位置の関係から前記のように少なくとも回り止め片73は、係合突起56に乗り上がるように構成されている。
したがって、回動操作に際し、回り止め片73に過度な応力がかかることなく、軽い回転力で回動操作を行うことができる。
【0039】
図14に示すように、回動操作が終了すると、落下防止片74の鍵状部74aが反射体の支持部57aに係合するとともに、回り止め片73の嵌合孔73aに係合突起56が嵌合する。
【0040】
これにより、カバー部材7は、反射体5に支持され取付けられる。したがって、カバー部材7は、回り止めがなされた状態で落下防止片74が支持部57aに係合しており、落下の防止を確実に行うことが可能となる。また、回り止め片73の嵌合孔73aを形成する背面側の辺(図示上、上側)は、落下防止片74の鍵状部74aと略同一高さ位置Hになっていて、嵌合孔73aは係合突起56の背面側の部分56cに支持されるので、係合突起56の嵌合孔73aへの嵌合によっても補完的に落下の防止作用がなされる。
【0041】
なお、カバー部材7を反射体5から取外す場合には、上記と逆の操作を行えばよい。この場合、回動操作に際し、係合突起56の周方向の両側部56aは、テーパ状に形成されているので、嵌合孔73aは回動操作側のテーパ状部分56a(図示上、右側)に沿って円滑に係合突起56から外れることが可能となる。
【0042】
以上のような構成によれば、カバー部材7は、着脱可能であり、必要に応じ取付けて使用することができる。また、取付時の操作を円滑に行うことができ、操作性が良好となる。さらに、カバー部材7は、回り止め片73と落下防止片74とがそれぞれ独立して機能を果たすようになっており、回り止めがなされた状態で落下防止片74が支持部57aに係合しているので、長期間の使用や振動等によってもカバー部材17の落下の防止を確実に行うことができる。
【0043】
電源ユニットに通電されると、基板4に電力が供給されることによって、LED10が発光する。各LED10から出射された光の多くは、カバー部材7の本体部71を透過し拡散して前方に照射される。このとき、滑り止め用突起71aは、膨出部75と対向するように配設されているので、この滑り止め用突起71aが光の照射の障害物となることが軽減される。さらに、この膨出部75は前面方向へ径を拡大するようになっているので、これによって光の拡散が助長されるようになる。
【0044】
一部の光は、各LED10に対応する反射体5の各反射面53でいったん反射されることによって配光制御され、カバー部材7を透過して前方に照射される。そして、この前方に照射された光は、配光部材3によって全体的に配光制御されて照射される。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態について図15を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一又は相当部分には、同一符号を付し重複した説明は省略する。本実施形態においては、上記第1の実施形態におけるダウンライト1を主として屋外用、例えば、軒下用として用いる場合の例を示している。
【0046】
屋外用としては、防水性を確保する必要があり、カバー部材7の膨出部75に対応する外周面と装置本体2側の配光部材3の内周面との間に、環状のパッキンPがして介在されている。このようにパッキンPを配設することにより、膨出部75の構成によって密着度が高まるようになる。
【0047】
電源ユニット20は、装置本体2に連結されており、電源回路21、電源端子台22及びアーム状の取付部材23を備えている。電源回路21は、LED10が実装された基板4に電気的に接続されており、これによってLED10は点灯制御される。
【0048】
ダウンライト1は、破線で示す天井面Cの埋込み穴に電源ユニット20側から挿入される。そして、天井面Cの裏側に埋込まれた状態で、取付け用板ばね8の弾性力を伴って支持される。
【0049】
以上のように本実施形態によれば、カバー部材7にパッキンPを追加することにより例えば、屋内用と屋外用とにダウンライト1を適用でき、部品の共通化が実現でき、コストの低減化を図ることができる。
【0050】
本発明は、上記実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、カバー部材は、透光性を有していれば、必ずしも拡散性を有する必要はない。さらに、上記実施形態では、カバー部材は、円形状の本体部と鍔部とを有し、鍔部から延出するように回り止め片及び落下防止片を形成するものについて説明したが、鍔部は必ずしも設ける必要はない。本体部から直接回り止め片及び落下防止片を延出するように形成することもできる。
また、照明装置としては、屋内又は屋外用の各種照明器具に適用できる。
【符号の説明】
【0051】
1・・・照明装置(ダウンライト)、2・・・装置本体、
5・・・被取付部(反射体)、7・・・カバー部材、10・・・光源(LED)、
56・・・係合突起、57a・・・支持部、71・・・本体部、
73・・・回り止め片、74・・・落下防止片、75・・・膨出部、
P・・・パッキン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を有する装置本体と;
前記光源を覆うとともに、円形状の本体部と、この本体部の外周縁に沿い本体部と直交する方向に延出した落下防止片及び回り止め片とを備えた透光性を有するカバー部材と;
装置本体に設けられ、前記カバー部材が取付けられる被取付部と;
被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作したとき、前記回り止め片が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片が係合する係合突起と;
被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片が係合する支持部と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記係合突起は、周方向の両側部のうち、少なくとも前記回動操作側はテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記カバー部材は、前面方向へ径を拡大する膨出部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記カバー部材の膨出部と対応する外周面と装置本体側の内周面との間には、パッキンが介在されていることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項1】
光源を有する装置本体と;
前記光源を覆うとともに、円形状の本体部と、この本体部の外周縁に沿い本体部と直交する方向に延出した落下防止片及び回り止め片とを備えた透光性を有するカバー部材と;
装置本体に設けられ、前記カバー部材が取付けられる被取付部と;
被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作したとき、前記回り止め片が弾性変形して乗り上げ、その後、周方向の回動操作によって回り止め片が係合する係合突起と;
被取付部に形成され、カバー部材を被取付部に対して取付方向に移動操作し、その後、周方向の回動操作によって落下防止片が係合する支持部と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記係合突起は、周方向の両側部のうち、少なくとも前記回動操作側はテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記カバー部材は、前面方向へ径を拡大する膨出部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記カバー部材の膨出部と対応する外周面と装置本体側の内周面との間には、パッキンが介在されていることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−171190(P2011−171190A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35296(P2010−35296)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】
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