説明

照明装置

【課題】工具などを用いることなく容易に照明取付部材に反射機構をガタツキを抑えて着脱することができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、
什器上方となる位置に延設されるとともに、上面に照明灯3を取付け可能な主板部、および主板部の両側縁からそれぞれ上下に突出する一対の側板部5を有する照明取付部材6と、照明取付部材に接続され、主板部の上方に対向配置される反射面を有する反射機構9と、を備え、反射機構は、照明取付部材の一対の側板部の互いに対向する内面5bにそれぞれ当接する当接部58、61と、各当接部が当接する側板部の前記内面に向かって各当接部を付勢する付勢部と、を有し、照明取付部材は、各当接部を係止する係止部34を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等の執務空間にて使用される什器用の照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスなどの執務空間において、照明装置により天井を照らし、天井からの反射光により執務空間全体を照明することが行われている。執務空間の大きさにより天井が高く照明装置による照明光が天井まで届きにくい場合などには、たとえば、特許文献1に示すテーブルのように、天板に取付けられ照明器具が設けられた照明支持手段の上方にリフレクタ(反射機構)を接続したものが用いられる。
【0003】
上記の照明支持手段は、平面視で正方形をなすように形成された天板の対向する縁部の中央にそれぞれ設けられた支柱(照明取付部材)と、この支柱の上端部間に架け渡された横架材とからなる門型のものである。支柱の下端にはブラケットが溶接されていて、このブラケットで天板を上下から挟み込むとともにねじ止めすることで、支柱は天板に取付けられている。横架材は、嵌め込みによる嵌合とねじによる締着により、支柱の上端部に結合されている。照明器具は、蛍光管と傘とを有していて、傘内に配置された蛍光管が上方を照明するように傘を横架材の上面にねじ止めしている。リフレクタは、照明器具の上方に配置され、リフレクタ取付部材により支柱にねじ止めされている。
このように構成されたテーブルでは、蛍光管から発せられた光は、蛍光管の上方に位置するリフレクタで反射され、その反射光により天板の全面が間接的に照明される。
【0004】
また、特許文献2には、サイド壁の上部に照明装置を取付けるとともに、サイド壁の上端に庇状部材をねじ止めなどにより取付けた半開放個室装置が開示されている。照明装置は、水平状に延びる蛍光灯と、蛍光灯を下方から覆うシェードとを備えている。庇状部材は照明装置の上方に配置され、庇状部材の下面は、側断面が円弧状の凹状面となっている。
蛍光灯の光は、シェードにより案内されて庇状部材側に向かい、さらに庇状部材の下面で反射される。これにより、個室の内部を満偏なく間接的に照明することができるという。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3506060号公報
【特許文献2】特許第3940025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の照明装置では、リフレクタがねじ止めにより支柱などに固定されている。このため、リフレクタを確実に固定できるものの、ねじの取付けおよび取り外しにはドライバなどの工具が必要であり、着脱に多大な時間と労力とを要するという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、工具などを用いることなく容易に照明取付部材に反射機構をガタツキを抑えて着脱することができ、什器を間接照明する照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の照明装置は、什器上方となる位置に延設されるとともに、上面に照明灯を取付け可能な主板部、および該主板部の両側縁からそれぞれ上下に突出する一対の側板部を有する照明取付部材と、該照明取付部材に接続され、前記主板部の上方に対向配置される反射面を有する反射機構と、を備え、前記反射機構は、前記照明取付部材の一対の前記側板部の互いに対向する内面にそれぞれ当接する当接部と、各当接部が当接する前記側板部の前記内面に向かって各当接部を付勢する付勢部と、を有し、前記照明取付部材は、各当接部を係止する係止部を有することを特徴としている。
【0009】
この発明によれば、反射機構は、係止部により各当接部を係止されることで支持されている。さらに、一対の側板部の互いに対向する内面にそれぞれ当接する各当接部を付勢部により側板部の内面に向かって付勢することで、側板部と当接部との間に生じるガタツキを抑えて、照明取付部材に反射機構を取付けることができる。このとき、反射面は照明取付部材の主板部の上方に対向配置されるので、主板部の上面に取付けられた照明灯から発せられた照明光は、主板部および一対の側板部で反射されて上方に導かれ、さらに反射面により下方に反射されて什器を間接的に照明することができる。
一方で、付勢部による付勢力に抗して各当接部を互いに近づけ当接部を側板部から離間させることで、照明取付部材から反射機構を取外すことができる。
このように、各当接部間の距離を調節することで、工具などを用いることなく容易に照明取付部材に反射機構を着脱することができる。
【0010】
また、上記の照明装置において、前記照明取付部材の一対の前記側板部および前記係止部は、前記照明取付部材が延設される延設方向にそれぞれ延びて形成されていることがより好ましい。
この発明によれば、側板部および係止部に対して当接部を延設方向に移動することができる。このため、照明取付部材に対して反射機構をスライドさせ、延設方向の位置を調節することができる。
【0011】
また、上記の照明装置において、前記反射機構は、一対の前記側板部の前記内面にそれぞれ当接した各当接部が互いに接近するのを防止する移動防止部材を有することがより好ましい。
この発明によれば、照明取付部材から反射機構が外れるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の照明装置によれば、工具などを用いることなく容易に照明取付部材に反射機構をガタツキを抑えて着脱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態の照明装置を支柱に取り付けた状態の斜視図である。
【図2】図1中の要部の一部を破断させた図である。
【図3】図2中の切断線A1−A1の断面図である。
【図4】図2中の切断線A2−A2の断面図である。
【図5】図4中の切断線A3−A3の断面図である。
【図6】同照明装置に取付け可能な照明灯の斜視図である。
【図7】同照明装置に照明灯を取り付けた状態を示す要部断面図である。
【図8】同照明装置の変形サポート板および連結板の分解斜視図である。
【図9】同照明装置の反射機構の一部の分解斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態における照明装置の反射機構の一部を破断した斜視図である。
【図11】同反射機構の一部を分解した正面図である。
【図12】同反射機構の要部における一部を破断した平面図である。
【図13】本発明の第3実施形態における照明装置の反射機構の斜視図である。
【図14】同反射機構の一部を分解した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る照明装置の第1実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。
図1から図3に示すように、照明装置1は、テーブル(什器)200の上方となる位置に延設されるとともに、上面に照明灯3を取付可能な主板部4、および該主板部4の両側縁からそれぞれ上下に突出する一対の側板部5を有する照明取付部材6と、該照明取付部材6に接続され、主板部4の上方に対向配置される反射面7を有する反射機構9とを備えている。
なお、本実施形態では、テーブル200および照明装置1は図示しない建造物の室内に設置されているものとする。
【0015】
図1に示すように、テーブル200は、平面視矩形状の天板200aを備えている。
図1および図4に示すように、テーブル200は、天板200aから上方に向けて延在し、上端面が主板部4の下面に当接して固定されるとともに上端部が一対の側板部5間に嵌合された照明支柱201を備えている。
図5に示すように、照明支柱201には、上下方向Zに延びる配線空間202が形成されている。
照明支柱201は、上下方向Zに延びるとともに配線空間202となる配線溝203が形成された支柱本体204と、支柱本体204の配線溝203に着脱可能に装着され、配線空間202を覆う配線カバー205とを備えている。
支柱本体204は、上下方向Zに断面視して天板200aの奥行方向Yに長い楕円形状をなしており、配線溝203は、テーブル200の横幅方向Xを向く側面に上下方向Zの全長にわたって形成されている。また配線カバー205は、断面視コ字状に形成されて配線溝203内に嵌合され、配線空間202を覆っている。
【0016】
図4および図5に示すように、支柱本体204の上端部には、上下方向Zに延びるねじ孔207が形成されている。本実施形態では、ねじ孔207は、楕円形状断面の長径方向の両側端側に対をなして設けられている。
また、一対の側板部5間において主板部4よりも下側に位置する下側空間17内の配線カバー205には、この下側空間17と配線空間202とを連通する配線窓205aが形成されている。
【0017】
本実施形態では、照明取付部材6が延設される延設方向は、テーブル200の横幅方向Xにほぼ平行に設定されている。
図4に示すように、照明取付部材6の主板部4は、テーブル200上方に延設されるとともに上面に照明灯3を取付け可能な板本体20と、該板本体20における照明支柱201との固定部分20aの上面に配設されて板本体20および照明支柱201に固定された補強板21とを備えている。
板本体20は、横幅方向Xに延在するとともに天板200aと平行に配置されており、横幅方向Xの中央部が照明支柱201に固定された前記固定部分20aとなっている。この板本体20には、上下に連通する連通路22(図7参照)が形成されている。
【0018】
板本体20の前記固定部分20aの下面には、下方に向けて突出するとともに下端面が照明支柱201の上端面に当接するリブ20bが形成されている。本実施形態では、リブ20bは、奥行方向Yに間隔をあけて2つ形成されている。
さらに前記固定部分20aの下面には、照明支柱201の上端部の側面に当接する上補助片23が下方に向けて延設されている。上補助片23は、照明支柱201の上端部の側面に両側板部5側、つまり奥行方向Yの外側から当接するように一対設けられている。
また、板本体20の側端部20cの上面には、後述する補強板21の基片25の外側縁に近接するガイド突条24が突設されている。このガイド突条24は、横幅方向Xに沿って板本体20の側端部20cの全長にわたって延びている。
【0019】
補強板21は、板本体20の前記固定部分20aおよび側端部20c上に配置された基片25と、基片25の外側縁に立設された起立片27とを備えており、一枚の板部材で一体形成されている。
基片25には、図示しない第1貫通孔が横幅方向Xに間隔をあけて形成され、板本体20の側端部20cには、上下両方向に開口する図示しない第1雌ねじが横幅方向Xに間隔をあけて形成されている。そして、補強板21は、前記第1貫通孔に上側から差し込まれるとともに前記第1雌ねじに螺着された図示しない第1ねじによって、板本体20の上面に固定されている。
【0020】
さらに図4に示すように、補強板21の基片25および板本体20の前記固定部分20aにはそれぞれ、奥行方向Yに間隔をあけて2つの第2貫通孔30、31が形成されている。そして、これらの第2貫通孔30、31には、主板部4を照明支柱201の上端面に固定する第2ねじ29が上側から差し込まれている。第2ねじ29の軸部29bは、照明支柱201のねじ孔207に螺着され、これにより、主板部4は、第2ねじ29の頭部29aと照明支柱201の上端面との間で挟持され、照明支柱201の上端面に固定されている。
【0021】
一対の側板部5は、それぞれの下端が照明支柱201の上端部の側面に当接することで照明支柱201に外嵌するとともに、それぞれの下端から主板部4との連結部分5aに向かうに従い互いに離間している。一対の側板部5は、横幅方向Xにそれぞれ延設されている。
本実施形態では、一対の側板部5は、前記連結部分5aから上下両端に向かうに従い互いに近接するように湾曲形成されており、それぞれの曲率中心が共通とされた円弧形状をなしている。
【0022】
側板部5の下端には、照明支柱201の上端部の側面に当接する下補助片32が上方に向けて延設されている。下補助片32は、各側板部5にそれぞれの全長にわたって設けられている。
側板部5において前記連結部分5aよりも上側に位置する部分の内面には、先端部が補強板21の起立片27の上端に近接するガイド片33が突設されている。ガイド片33は、板本体20と平行に延びるとともに先端部が下方に向かうように屈曲されている。
一対の側板部5の内面であってガイド片33の上方には、円弧状に湾曲形成された係止部34がそれぞれ設けられている。一対の係止部34は、自身の上部に開口34aを形成するとともに、横幅方向Xにそれぞれ延設されている。
【0023】
図6に示すように、照明灯3は、横幅方向Xに延在する棒状とされている。照明灯3は、奥行方向Yに2つ並べられ、コ字ブラケット37により両側から挟むようにして固定されている。
図6および図7に示すように、コ字ブラケット37は、上面に両照明灯3が配置された主面部38と、主面部38の両側端縁から上方に向けて延在して両照明灯3を奥行方向Yに挟み込み、各照明灯3の外側面にそれぞれ固定された一対の側面部39とを備えている。
【0024】
図7に示すように、板本体20の側端部20cには、横幅方向Xに間隔をあけて複数の第3貫通孔42が形成されている。
以上のように構成された照明取付部材6は、たとえば、アルミニウムを用いた押出し成形により一体形成されている。
【0025】
板本体20の下面側には、横幅方向Xに延在するL字ブラケット43が、奥行方向Yに2つ並べて配設されている。L字ブラケット43における板本体20の下面に当接する面には、上下方向Zに開口する挿通孔43aが形成されている。
そして、コ字ブラケット37の主面部38に形成された挿通孔38a、板本体20の第3貫通孔42、および板本体20の下面側に取り付けられたL字ブラケット43の挿通孔43aに第3ねじ44の軸部が挿通され、この軸部がL字ブラケット43の下面側に配設されたナット45に螺着されている。これにより、コ字ブラケット37の主面部38、板本体20の側端部20cおよびL字ブラケット43が、第3ねじ44の頭部とナット45との間に上下方向Zに挟持され、主板部4の上面に照明灯3が取り付けられることとなる。
【0026】
なお、コ字ブラケット37、L字ブラケット43、コ字ブラケット37に取り付けられる照明灯3は、横幅方向Xにおいて、主板部4の補強板21(図4参照)が存在する位置、つまり、照明支柱201が存在する部分及びその近傍を避けた位置に配置されている。
【0027】
本実施形態では、照明装置1は、照明取付部材6に着脱可能に装着され前記下側空間17を覆うカバー体47を備えている。カバー体47は、両側板部5の下端間の開口を閉塞する略板状の閉塞板部48と、閉塞板部48の両側端縁から立設されるとともに下補助片32間に嵌合された一対の嵌合片部49とを備えている。
閉塞板部48は、両嵌合片部49間で湾曲形成されており、照明取付部材6に装着された状態での曲率中心が、側板部5の曲率中心と共通となっている。そして閉塞板部48の外面は、該閉側板部48が照明取付部材6に装着された状態で、一対の側板部5の下端に滑らかに接続されている。
照明灯3は、連通路22、照明支柱201の配線空間202などに挿通された図示しない配線により給電装置に接続されている。
【0028】
反射機構9は、図2および図3に示すように、リフレクタ8と、ほぼ上下方向Zに延びるリフレクタ支持体52、53と、両端がリフレクタ支持体52、53の中間部にそれぞれ接続された連結部材54と、リフレクタ支持体52、53の上端部をリフレクタ8に接続する接続部55とを有している。
本実施形態では、反射機構9は、リフレクタ支持体52、53、連結部材54および接続部55を組にしたもの2つ有していて、これら2つの組で照明取付部材6に対して1つのリフレクタ8を支持している。
【0029】
リフレクタ8は、図2に示すように、シート状に形成されたリフレクタ本体63と、リフレクタ本体63の上面に接着剤などで接続された2つの変形サポート板65とで構成されている。
リフレクタ本体63は、横幅方向Xに延在する板状に形成されるとともに、奥行方向Yの中央部が下方に突出するように湾曲形成されている。リフレクタ本体63は、下面が前記反射面7となっている。
リフレクタ本体63の奥行方向Yの中央部には、上下方向Zに貫通する挿通孔63aが奥行方向Yに間隔をあけて一対形成されている。リフレクタ本体63には、一対の挿通孔63aが横幅方向Xに所定距離離間して2組、すなわち、全部で4つの挿通孔63aが形成されている。
【0030】
変形サポート板65は、図3および図8に示すように、リフレクタ本体63の上面の形状に沿うように奥行方向Yの中央部が下方に突出する形状に湾曲形成された金具本体67と、金具本体67の奥行方向Yの両端縁から上方に立設する一対の立設部68と、一対の立設部68の上縁のそれぞれから対向する位置にある立設部68の上縁に向かって延びる一対の折返し部69とを備えている。金具本体67には、リフレクタ本体63の挿通孔63aに連通する挿通孔67aがそれぞれ形成されている。一対の折返し部69には、長軸が奥行方向Yに設定された長孔69aがそれぞれ形成されている。
変形サポート板65の金具本体67、一対の立設部68および一対の折返し部69は、板状の部材を折り曲げることにより一体形成されている。
本実施形態では、リフレクタ本体63および変形サポート板65は、たとえば、アルミニウムの板材により形成されている。
【0031】
図3および図9に示すように、リフレクタ支持体52は、上下方向Zに延びる上部支持杆56と、上部支持杆56の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体53から離間する方向に延びる下部支持杆57と、下部支持杆57の下端から横幅方向Xの一方に延びる当接部58とを備えている。リフレクタ支持体52の上部支持杆56、下部支持杆57および当接部58は、中実または中空の棒状部材を折り曲げることにより一体形成されている。
上部支持杆56の上端部には、雄ねじ56aが形成されている。上部支持杆56における連結部材54に接続された部分より下方のリフレクタ支持体53側の側面には、溝部56bが形成されている。
【0032】
リフレクタ支持体53は、リフレクタ支持体52とリフレクタ支持体53との間に規定される対称面に対してリフレクタ支持体52と対称となる形状に形成されている。
すなわち、リフレクタ支持体53は、上下方向Zに延びる上部支持杆59と、上部支持杆59の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体52から離間する方向に延びる下部支持杆60と、下部支持杆60の下端から当接部58と同じ方向に延びる当接部61とを備えている。
上部支持杆59の上端部には、雄ねじ59aが形成されている。上部支持杆59における連結部材54に接続された部分より下方のリフレクタ支持体52側の側面には、溝部59bが形成されている。上部支持杆56の溝部56bおよび上部支持杆59の溝部59bは、互いに対向する位置に形成されている。
連結部材54は、奥行方向Yに延設されている。
リフレクタ支持体52、53および連結部材54は、鉄などの弾性を有する材料で形成されていて、リフレクタ支持体52と連結部材54、およびリフレクタ支持体53と連結部材54は、溶接などにより接続されている。
【0033】
図7に示すように、反射機構9の当接部58、61は、照明取付部材6の一対の側板部5の互いに対向する内面5bにそれぞれ当接するとともに、照明取付部材6の一対の係止部34によって上方に向かって係止されている(当接部58、61の側板部5の内面5bに当接するとともに係止部34に係止される位置を、以下では「係止位置」と称する。)。言い換えれば、当接部58、61は、係止部34に接することで下方への相対移動が規制されている。
このとき、当接部58と当接部61と間の距離L1は、図9に示す外力が作用しない自然状態での当接部58と当接部61と間の距離L2よりも短く設定されている。言いかえれば、外力が作用しない自然状態での当接部58と当接部61との奥行方向Yの外側の面の離間寸法に対して、一対の側板部5の内面5bの奥行方向Yの離間寸法が狭く設定されている。このため、図7の状態に示す当接部58、61が係止位置に配置された状態においては、上部支持杆56における連結部材54に接続された部分より下方の部分である上部支持杆下方部56c(図9参照)、下部支持杆57、上部支持杆59における連結部材54に接続された部分より下方の部分である上部支持杆下方部59c(図9参照)、および下部支持杆60は、リフレクタ支持体52とリフレクタ支持体53との間に規定される前述の対称面に近づくように弾性的に湾曲変形している。そして、上部支持杆下方部56c、59c、および下部支持杆57、60は、一対の当接部58、61を側板部5の内面5bに向かってそれぞれ付勢している。
図9に示すように、本実施形態では、上部支持杆下方部56c、59c、および下部支持杆57、60が付勢部75を構成する。
【0034】
接続部55は、図2および図3に示すように、板状に形成され両端部が変形サポート板65にそれぞれ接続された連結板66と、変形サポート板65および連結板66を互いに接続する第4ねじ70と、リフレクタ支持体52、53および連結板66を互いに接続する第1ナット73、第2ナット74と、を有している。
【0035】
図3および図8に示すように、連結板66は、両端部に一対のねじ孔66aが形成されているとともに、変形サポート板65の挿通孔67aの上方となる位置に一対の挿通孔66bが形成されている。本実施形態では、連結板66は、リフレクタ本体63と同一の材料で形成されている。
図3に示すように、連結板66は、変形サポート板65の一対の折返し部69の下面に、自身の上面が当接するように配置されている。そして、第4ねじ70を変形サポート板65の上方から長孔69aに差し込み、連結板66のねじ孔66aに螺着することで、一対の折返し部69が第4ねじ70の頭部と連結板66との間で狭持され、変形サポート板65に連結板66が固定される。このとき、長孔69a内での第4ねじ70の奥行方向Yの位置を調節することで、一対の折返し部69間の距離が調節され、リフレクタ8の湾曲の曲率半径を変化させることができる。
【0036】
図3に示すように、リフレクタ支持体52の上部支持杆56およびリフレクタ支持体53の上部支持杆59は、リフレクタ本体63の挿通孔63a、変形サポート板65の挿通孔67a、および連結板66の挿通孔66bにそれぞれ挿通されている。連結板66における挿通孔66bの上方および下方には、第1ナット73および第2ナット74が配置されている。第1ナット73および第2ナット74は、上部支持杆56の雄ねじ56aおよび上部支持杆59の雄ねじ59aにそれぞれ螺着されている。
そして、第2ナット74を上部支持杆56、59上の上下方向Zの所定の位置に配置した状態で、第2ナット74に対して第1ナット73を締め付けることで連結板66が第1ナット73と第2ナット74との間で狭持され、連結板66にリフレクタ支持体52、53が取付けられる。
なお、リフレクタ本体63の挿通孔63aと上部支持杆56、59との間のガタを防止するために、上部支持杆56、59と挿通孔63aとの間にシリコン製のリング部材77が取付けられている。
【0037】
以上説明したリフレクタ支持体52、53、連結部材54および接続部55により、リフレクタ8の反射面7は照明取付部材6の上方に配置される。
【0038】
さらに、図3および図9に示すように、反射機構9は、一対の側板部5の内面5bにそれぞれ当接した一対の当接部58、61が互いに接近するのを防止するストッパー(移動防止部材)62を有している。
ストッパー62は、たとえば、樹脂などで板状に形成されている。図9に示すように、ストッパー62の両端部には、リフレクタ支持体52、53の溝部56b、59bにそれぞれ係合する凹部62a、62bが形成されている。凹部62aが溝部56bに、凹部62bが溝部59bにそれぞれ係合することで、ストッパー62がリフレクタ支持体52、53に取付けられる。
【0039】
以上のように構成された照明装置1は、周囲の環境や使用者の目的に合わせて、図1に示すように、照明灯3を取付けた照明取付部材6に反射機構9を固定した状態で、または、照明取付部材6に照明灯3は取付けるが反射機構9を固定することなく、照明支柱201にそれぞれ固定されている。
照明取付部材6は、照明取付部材6の横幅方向Xの端部が互いに隣接するように、横幅方向Xに沿ってテーブル200上に複数連設されている。照明取付部材6の横幅方向Xの端部のうち、横幅方向Xで互いに隣接する端部の間には、これらの端部間の隙間を埋めるとともに両端部を連結する平板状の連結キャップ80が配設されている。また、横幅方向Xの両端に位置する端部には、横幅方向Xに向く開口を閉塞する平板状のエンドキャップ81が取り付けられている。
【0040】
次に、照明装置1の作用について説明する。
主板部4の上面に取付けられた照明灯3に給電装置から電力を供給すると、照明灯3は照明光を照射する。照明光は、照明取付部材6および一対の側板部5により反射され、上方に向かう。
照明取付部材6の上方にリフレクタ8の反射面7が配置されているときには、反射面7は奥行方向Yの中央部が下方に突出するように湾曲形成されているため、反射面7で反射された照明光は、照明支柱201に対して奥行方向Yの両側に照射範囲を広げるように反射され、テーブル200の天板200a上を間接照明する。
照明取付部材6の上方に反射面7が配置されていないときには、照明灯3から上方に向かった照明光は建造物の天井で反射され、テーブル200およびその周辺を間接照明する。
【0041】
リフレクタ8を横幅方向Xに移動させるときには、たとえば、使用者が反射機構9の下部支持杆57、60を奥行方向Yの外側から押し縮め、上部支持杆下方部56c、59c、および下部支持杆57、60で構成される付勢部75を変形させることで、一対の当接部58、61を互いに近づける。当接部58、61を側板部5の内面5bからわずかに離間させた状態で、2つの反射機構9を横幅方向Xに移動させる。そして、照明取付部材6の横幅方向Xの所望の位置で反射機構9の変形を解除することで、当接部58、61が係止位置に配置され、照明取付部材6に反射機構9がガタツキを抑えて取付けられる。
また、照明取付部材6から反射機構9を取外すときには、反射機構9の一対の当接部58、61を互いに近づけるように変形させ、当接部58、61を照明取付部材6から取外す。
照明取付部材6に反射機構9を取付けるときには、予め当接部58、61を互いに近づけるように変形させた状態で当接部58、61を一対の側板部5間において主板部4よりも上側に配置する。そして、反射機構9の変形を解除させて当接部58、61を係止位置に配置させることで、照明取付部材6に反射機構9が取付けられる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の照明装置1によれば、反射機構9は、一対の係止部34により一対の当接部58、61を上方に向かって係止されることで、上方に支持されている。さらに、一対の側板部5の互いに対向する内面5bにそれぞれ当接する一対の当接部58、61を、それぞれが当接している側板部5の内面5bに向かって付勢部75が付勢することで、側板部5と当接部58、61との間に生じるガタツキを抑えて、照明取付部材6に反射機構9を取付けることができる。このとき、リフレクタ8の反射面7は照明取付部材6の上方であって主板部4に対向するように配置されるため、主板部4の上面に取付けられた照明灯3から発せられた照明光は、主板部4および一対の側板部5で反射されて上方に導かれ、さらに反射面7により下方に反射されてテーブル200の天板200aを間接的に照明することができる。
一方で、付勢部75による付勢力に抗して一対の当接部58、61を互いに近づけ当接部58、61を側板部5から離間させることで、照明取付部材6から反射機構9を取外すことができる。
このように、一対の当接部58、61間の距離を調節することで、工具などを用いることなく容易に照明取付部材6に反射機構9を着脱することができる。
【0043】
照明取付部材6の一対の側板部5、一対の係止部34、および、反射機構9の一対の当接部58、61は、横幅方向Xにそれぞれ延設されている。このため、側板部5および係止部34に対して当接部58、61を横幅方向Xに移動することができ、照明取付部材6に対して反射機構9をスライドさせて横幅方向Xの位置を調節することができる。
また、反射機構9はストッパー62を有するため、当接部58、61が照明取付部材6の係止位置にあるときにリフレクタ支持体52、53の溝部56b、59bにストッパー62を係合させることで、照明取付部材6から反射機構9が外れるのを防止することができる。
【0044】
係止位置にあるときの当接部58と当接部61と間の距離L1は、外力が作用しない自然状態での当接部58と当接部61と間の距離L2よりも短く設定されている。このため、一対の側板部5に当接部58、61が当接したときに、付勢部75により、当接部58と当接部61と間の距離を長くしようとする力、すなわち、当接部58、61をそれぞれが当接する側板部5の内面5bに向かって付勢する力が作用する。したがって、当接部58、61が側板部5の内面5bに押し付けられ、照明取付部材6に対して反射機構9がガタツクのを抑えることができる。
【0045】
なお、本実施形態では、照明取付部材6の主板部4の下面に照明灯3を取付けて下方に照明光を導き、この照明灯3によりテーブル200の天板200a上を直接照明してもよい。
また、反射機構9の当接部58、61の外径を照明取付部材6の係止部34の内径とほぼ等しく設定し、当接部58、61を開口34aを通して係止部34に係合させることで、照明取付部材6に当接部58、61が取付けられるように構成してもよい。
本実施形態では、連結部材54により一対の側板部5に当接部58、61が確実に当接しているときには、ストッパー62は備えられなくてもよい。
反射機構9の一対の当接部58、61は横幅方向Xにそれぞれ延設されているとしたが、当接部58、61は横幅方向Xに延設されない形状、たとえば、球形などであってもよい。ただし、当接部58、61を横幅方向Xに延設された形状とすることで、照明取付部材6に反射機構9をより安定させて取付けることができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10から図12を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の照明装置は、前記第1実施形態の照明装置1の反射機構9に代えて、図10に示す反射機構82を備えている。
反射機構82は、ほぼ上下方向Zに延びる2組のリフレクタ支持体83、84と(一方の組のリフレクタ支持体83、84は不図示)、リフレクタ支持体83、84を互いの上下方向Zの中間部に設定された回動軸C1回りにそれぞれ回動可能となるように接続する回動接続部85と、リフレクタ支持体83同士の上端およびリフレクタ支持体84同士の上端をそれぞれ接続する一対の軸部材86と、一対の軸部材86に接続されたリフレクタ(付勢部)87とを有している。
【0047】
図10および図11に示すように、リフレクタ支持体83は、下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体84方向に延びる上部支持杆89と、上部支持杆89の下端から下方に延びる支持杆本体90と、支持杆本体90の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体84から離間する方向であって上部支持杆89の上端と同じ方向に延びる前記下部支持杆57と、下部支持杆57の下端から横幅方向Xの一方に延びる前記当接部58とを備えている。リフレクタ支持体83の上部支持杆89、支持杆本体90、下部支持杆57および当接部58は、中実または中空の棒状部材を折り曲げることにより一体形成されている。
リフレクタ支持体84は、リフレクタ支持体83とリフレクタ支持体84との間に規定される対称面に対してリフレクタ支持体83と対称となる形状に形成されている。
すなわち、リフレクタ支持体84は、下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体83方向に延びる上部支持杆91と、上部支持杆91の下端から下方に延びる支持杆本体92と、支持杆本体92の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体83から離間する方向であって上部支持杆91の上端と同じ方向に延びる前記下部支持杆60と、下部支持杆60の下端から当接部58と同じ方向に延びる前記当接部61とを備えている。
【0048】
回動接続部85は、円板状に形成され、互いに厚さ方向に一定距離離間した一対の挟持部材95と、一対の挟持部材95の間に配置された円板状の受け部材96とを有している。一対の挟持部材95および受け部材96は、同軸上に配置され、一対の挟持部材95および受け部材96の中心には、厚さ方向に挿通孔95a、96aがそれぞれ形成されている。一対の挟持部材95の縁部は支持杆本体90のリフレクタ支持体84側の側面に接続され、受け部材96の縁部は支持杆本体92のリフレクタ支持体83側の側面に接続されている。
以上のように構成された、リフレクタ支持体83、84は、回動軸C1を含む鉛直面S1に対して、リフレクタ支持体83の下端および上端は一の側D1に配置されるとともに、リフレクタ支持体84の下端および上端は他の側D2に配置されるように構成されている。
そして、第5ねじ97を一方の挟持部材95側から挿通孔95a、96aに差し込み、他方の挟持部材95側に配置された図示しない第3ナットに螺着させることで、リフレクタ支持体83およびリフレクタ支持体84は、第5ねじ97の軸線となる前述の回動軸C1回りに回動可能となっている。
【0049】
図10および図12に示すように、上部支持杆89および上部支持杆91の上端には、横幅方向Xの両方向に延びる延設部材100が接続されている。延設部材100の両端部は、横幅方向Xに突出する突部となっている。
軸部材86は管状に形成されていて、その内径は延設部材100の外径よりわずかに大きくなるように設定されている。なお、軸部材86の管路が、突部に嵌合する凹部となっている。
一方の軸部材86は、横幅方向Xに離間して配置された一対のリフレクタ支持体83の延設部材100に端部にそれぞれ嵌合することで接続され、他方の軸部材86は、横幅方向Xに離間して配置された一対のリフレクタ支持体84の延設部材100に端部にそれぞれ嵌合することで接続されている。これら一対の軸部材86は、奥行方向Yに互いに離間して配置されている。
【0050】
リフレクタ87は、本実施形態では、たとえば布などの自然状態より伸長されたときに弾性を有する材料で形成されている。図10から図13に示すように、リフレクタ87は、シート状に形成された本体部101と、本体部101の奥行方向Yの両側縁に設けられ横幅方向Xに延びる管状に形成された一対の外嵌部102とを有している。リフレクタ87は、矩形状の布の両端部を管状に丸め、丸めた形状で接着して固定することなどにより一体形成されている。
本実施形態では、本体部101の下面が反射面101aとされている(図11参照)。
外嵌部102の内径は、軸部材86の外径よりわずかに大きくなるように設定されていて、リフレクタ87は、外嵌部102内に軸部材86を挿通させることで、リフレクタ支持体83、84の上端にそれぞれ接続されている。
そして、一対の延設部材100の奥行方向Yの距離、すなわち、リフレクタ87の一対の外嵌部102間の距離は、リフレクタ87の本体部101に外力が作用しない自然状態のときよりも、当接部58、61が照明取付部材6の係止位置にあるときのほうが長く設定されている。
【0051】
このように構成された反射機構82を備えた照明装置によれば、当接部58、61が照明取付部材6の係止位置にあるときに、リフレクタ87はリフレクタ支持体83、84により引き伸ばされている。このため、リフレクタ87は自身の弾性力により奥行方向Yに縮もうとし、この力によりリフレクタ支持体83、84が回動軸C1回りに回動し、当接部58と当接部61との間の距離が長くなろうとする。
したがって、本実施形態では、リフレクタ87が付勢部として機能し、側板部5の内面5bに当接部58、61を押し付け、反射機構82がガタツクのを抑えることができる。
【0052】
反射機構82は2組のリフレクタ支持体83、84を有し、一対の軸部材86は、リフレクタ支持体83同士およびリフレクタ支持体84同士にそれぞれ接続されている。そして、リフレクタ87の奥行方向Yの両側縁は、軸部材86にそれぞれ接続されている。このため、一対の軸部材86によりリフレクタ87を奥行方向Yおよび横幅方向Xに安定して支持することができる。
リフレクタ支持体83、84は延設部材100を有し、軸部材86には延設部材100に嵌合する管路が形成されているので、簡単な構成でリフレクタ支持体83、84に軸部材86を接続することができる。
【0053】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図13および図14を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の照明装置は、前記第2実施形態の照明装置の反射機構82に代えて、図13に示す反射機構112を備えている。
反射機構112は、ほぼ上下方向に延びる2組のリフレクタ支持体113、114と(一方の組のリフレクタ支持体113、114は不図示)、リフレクタ支持体113、114を互いの上下方向Zの中間部に設定された回動軸C2回りにそれぞれ回動可能となるように接続する回動接続部115と、リフレクタ支持体113の上端およびリフレクタ支持体114の上端に接続されたリフレクタ(付勢部)116とを有している。
【0054】
図13および図14に示すように、リフレクタ支持体113は、下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体114方向に延びる上部支持杆119と、上部支持杆119の下端から下方に延びる支持杆本体120と、支持杆本体120の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体114から離間する方向であって上部支持杆119の上端とは反対方向に延びる下部支持杆121と、下部支持杆121の下端から横幅方向Xの一方に延びる前記当接部61とを備えている。
リフレクタ支持体114は、リフレクタ支持体113とリフレクタ支持体114との間に規定される対称面に対してリフレクタ支持体113と対称となる形状に形成されている。
すなわち、リフレクタ支持体114は、下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体113方向に延びる上部支持杆122と、上部支持杆122の下端から下方に延びる支持杆本体123と、支持杆本体123の下端から下方に向かうにしたがってリフレクタ支持体113から離間する方向であって上部支持杆122の上端とは反対方向に延びる下部支持杆124と、下部支持杆124の下端から当接部61と同じ方向に延びる前記当接部58とを備えている。
リフレクタ支持体113の上部支持杆119、支持杆本体120、下部支持杆121および当接部61、リフレクタ支持体114の上部支持杆122、支持杆本体123、下部支持杆124および当接部58は、それぞれ中実または中空の棒状部材を折り曲げることにより一体形成されている。
【0055】
回動接続部115は、円板状に形成された受け部材125、126を有している。受け部材125は支持杆本体120の中間部に接続され、受け部材126は支持杆本体123の中間部に接続されている。受け部材125、126の中心には、厚さ方向に挿通孔125a、126aがそれぞれ形成されている。
以上のように構成された、リフレクタ支持体113、114は、回動軸C2を含む鉛直面S2に対して、それぞれのリフレクタ支持体113、114の上端は自身の下端が配置されている側とは反対側に配置されている。
そして、第6ねじ127を受け部材126側から挿通孔126a、125aに差し込み、受け部材125側に配置された図示しない第4ナットに螺着させることで、リフレクタ支持体113およびリフレクタ支持体114は、第6ねじ127の軸線となる前述の回動軸C2回りに回動可能となっている。
上部支持杆119および上部支持杆122の上端には、横幅方向Xの両方向に延びる延設部材100が接続されている。
【0056】
リフレクタ116は、本実施形態では、たとえば金属製の板材などの、自然状態より圧縮または湾曲されたときに弾性を有する材料で形成されている。リフレクタ116は、シート状に形成された本体部130と、本体部130の奥行方向Yの両側縁に設けられ横幅方向Xに延びる管状に形成された一対の外嵌部131とを有している。リフレクタ116は、矩形状の板材の両端部を管状に丸め、丸めた形状で溶接または接着して固定することなどにより一体形成されている。本実施形態では、本体部130の下面が反射面130aとされている(図14参照)。
外嵌部131の内径は、延設部材100の外径よりわずかに大きくなるように設定されていて、リフレクタ116は、外嵌部131内に延設部材100を挿通させることで、リフレクタ支持体113、114の上端にそれぞれ接続されている。
【0057】
そして、一対の延設部材100の奥行方向Yの距離、すなわち、リフレクタ116の一対の外嵌部131間の距離は、リフレクタ116に外力が作用しない自然状態のときよりも、当接部58、61が照明取付部材6の係止位置にあるときのほうが短く設定されている。当接部58、61が係止位置にあるときには、リフレクタ116は奥行方向Yの中央部が下方に突出するように湾曲している。
【0058】
このように構成された反射機構112を備えた照明装置によれば、当接部58、61が照明取付部材6の係止位置にあるときに、リフレクタ116はリフレクタ支持体113、114により湾曲されている。このため、リフレクタ116は自身の弾性力により奥行方向Yに延びようとし、この力によりリフレクタ支持体113、114が回動軸C2回りに回動し、当接部58と当接部61との間の距離が長くなろうとする。
したがって、本実施形態では、リフレクタ116が付勢部として機能し、側板部5の内面5bに当接部58、61を押し付け、反射機構82がガタツクのを抑えることができる。
【0059】
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
たとえば、反射機構が、弾性を有して奥行方向Yに圧縮可能な部材であって、奥行方向Yに圧縮されたときに奥行方向Yの両端が係止位置に配置される部材を、自身の下端に備えるように構成してもよい。このように構成しても、この部材の両端は、それぞれの端が当接する側板部5の内面5bに向かって付勢されるので、側板部5とこの部材との間に生じるガタツキを抑えて、照明取付部材6に反射機構を取付けることができる。
【符号の説明】
【0060】
1 照明装置
3 照明灯
4 主板部
5 側板部
5b 内面
6 照明取付部材
7、101a、130a 反射面
9、82、112 反射機構
34 係止部
58、61 当接部
62 ストッパー(移動防止部材)
75 付勢部
87、116 リフレクタ(付勢部)
200 テーブル(什器)
X 横幅方向(延設方向)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
什器上方となる位置に延設されるとともに、上面に照明灯を取付け可能な主板部、および該主板部の両側縁からそれぞれ上下に突出する一対の側板部を有する照明取付部材と、
該照明取付部材に接続され、前記主板部の上方に対向配置される反射面を有する反射機構と、
を備え、
前記反射機構は、
前記照明取付部材の一対の前記側板部の互いに対向する内面にそれぞれ当接する当接部と、
各当接部が当接する前記側板部の前記内面に向かって各当接部を付勢する付勢部と、
を有し、
前記照明取付部材は、各当接部を係止する係止部を有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記照明取付部材の一対の前記側板部および前記係止部は、前記照明取付部材が延設される延設方向にそれぞれ延びて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記反射機構は、
一対の前記側板部の前記内面にそれぞれ当接した各当接部が互いに接近するのを防止する移動防止部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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