説明

牛その他の動物に給餌するための給餌ワゴン

牛その他の動物に給餌するための給餌ワゴンは、自律走行車(1)と、飼料を貯蔵するための容器(20)とを備えている。前記容器には、前記容器を充填および空にするための少なくとも1つの開口と、前記自律走行車と前記容器との接続部とが設けられている。前記容器は、略筒状とされてその軸方向軸(22)周りに回転可能とされている。前記容器には、飼料を受け取りおよび/または混合するための作業位置と、前記飼料を排出するための排出位置と、が設けられている。前記自律走行車と前記容器との間の前記接続部には、チルト軸が設けられている。前記筒状の容器は、前記作業位置と前記排出位置との間において、前記自律走行車に対して前記チルト軸周りに傾転可能に設けられている。また、前記発明は、このような給餌ワゴンを備えた、牛その他の動物に給餌するためのシステムを提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の記載の前提部分にあるように、牛その他の動物にエサを与える(給餌する)ための給餌ワゴンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
欧州特許出願公開第0 739 161号は、牛その他の動物に給餌するための給餌装置を開示している。給餌装置は、給餌容器が設けられた給餌ワゴンを備えている。給餌容器は、自律走行車上に配置されている。自律走行車は、小屋内で飼料がストックされている場所へ向かう経路の自動認識機能を有するものである。また、給餌容器には、給餌容器内の飼料を混合するとともに該飼料を該給餌容器から供給するためのオーガが設けられている。
【0003】
欧州特許公開第4,444,509号は、牛その他の動物に餌を与えるための固定型給餌装置を開示している。給餌装置は、筒状容器を備えており、この筒状容器は、装置内部に設けられているとともに、容器内に現在している飼料を混ぜ合わせるための、らせん状に延在している断面形状を有している。筒状容器は、その軸方向軸周りに回転可能に設けられている。また、筒状容器内には、筒状容器から飼料を排出するためのオーガが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0 739 161号
【特許文献2】欧州特許第4,444,509号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したような公知の給餌装置の問題点として、飼料を容器から排出するためのオーガの構造が複雑でありコスト高につながる、という問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、改良された給餌ワゴンを提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に記載の給餌ワゴンに係る発明によって達成される。
【0008】
請求項1に記載の給餌ワゴンは、回転可能に設けられた筒状の容器を備えている。給餌ワゴンは飼料を混合することができるものである。
【0009】
好ましくは、容器には、飼料を受け入れおよび/または混合する作業位置と、飼料を容器から排出する排出位置と、が設けられている。容器は、チルト軸周りに傾転されて、作業位置と排出位置との間で変位するように構成されている。好ましくは、排出位置は、容器が排出位置とされると重力が作用して飼料が排出されるように、適宜選択される。
【0010】
排出位置は、排出位置において飼料が、容器から、重力の作用によって、スライドするように選択されることができる。給餌ワゴンの容器には、複数の排出位置が設けられてもよい。例えば、飼料が給餌ワゴンの左側に排出される第1の排出位置と、飼料が給餌ワゴンの右側に排出される第2の排出位置などであってもよい。給餌ワゴンが複数の作業位置を有することも可能である。「作業位置」および「排出位置」は、それぞれ、単一の位置のみではなく、作業位置エリアおよび排出位置エリアを含んでいることに留意すべきである。
【0011】
好ましい実施形態においては、自律走行車と容器との間における接続部のチルト軸は、容器の軸方向軸に対してほぼ垂直とされている。好ましい変型例においては、チルト軸が自律走行車の主進行方向にほぼ沿って延在している。「主進行方向」は、自律走行車が直進する方向をいう。その場合には、容器の軸方向軸は、垂直面において延在しており、この垂直面はチルト軸に対してほぼ垂直である。
【0012】
容器が、軸方向両端部のいずれかにおいて容器を充填および空にするための開口を備えているような好ましい実施形態が提供される。容器の作業位置が、容器の軸方向軸が垂直に延在するように選択され、容器の開口が設けられた側の軸方向端部が、上側に位置する。容器が作業位置にあるならば、容器を回転させて、内部に所在している飼料を、容器から脱落することなく、かつ、開口を閉止する必要なく、混合することができる。排出位置は、排出位置において容器の軸方向軸が垂直線に対して90度を超えて傾斜するように選択される。
【0013】
有利には、容器は、2つの方向、好ましくは横方向、において、垂直線に対して90度を超えて傾転可能である。そのため、横送りコンベヤといった追加的な排出手段を設けて飼料等を車両の片側(または両側)に落下させる必要がない。さらに、自律走行車が自車両の移動方向以外の場所に飼料を落下させることが可能となるが、これは、飼料の汚染や損傷といった観点から有利であり、また、車両の移動中に飼料を落下させることも可能になり、効率性が改善される。
【0014】
回転可能なおよび/または調節可能(adjustable)なチルト軸が設けられているので、作業位置および/または排出位置の選択幅の観点からより高い柔軟性が実現される。
【0015】
容器を傾けることによる飼料の排出に代えて、または、それに加えて、飼料の排出は、オーガまたはコンベヤベルトを用いて実施することもできる。
【0016】
有利には、給餌装置は、回転可能な容器のケーシングを有しており、このケーシングは回転可能ではないが、必要であれば、車両に対してチルト可能とされている。
【0017】
好ましい実施形態においては、容器の内壁には突出部が設けられている。突出部の断面形状は、好ましくは、らせん状に延在している。内壁に突出して設けられた断面形状を有する容器を回転させることにより、容器内における飼料の混合が促進される。オーガを有する公知の容器を用いて飼料を混合すると、飼料が容器の壁に押し付けられて、容器の内壁と混合用オーガの内壁とに対して相当な程度の磨耗が生じる原因となるが、容器の内壁に断面形状を設けることにより、かかる磨耗を低下させることができる。
【0018】
らせん状に延在している断面形状は、容器からの飼料の均一な排出を得るために適用されてもよい。特に、らせん状に延在している断面形状のピッチが自律走行車の進行方向と反対に作用する状態で容器が回転している場合に、飼料の排出が非常に均質的になることが判明している。
【0019】
自律走行車は、ホイール(場合によっては無限軌道つきのホイール)を備えている。ホイールは、床面上を走行するために配置されているが、後者がレールに懸架されているならば自律走行車をレールに沿ってガイドするようになっている。好ましい実施形態においては、給餌ワゴンは、少なくとも1つのホイールを駆動するための駆動部を備えている。駆動部は、ホイールを駆動するための電気モータを備えている。好ましくは、電気モータは、駆動されるホイールに直接接続されたサーボモータである。これにより、シンプルで且つ堅固な構造が可能になる。
【0020】
自律走行車は無人であってもよいが、乗員または監視員つきの自走式とされてもよい。自律走行車は誘導手段、ビーコンまたはセンサによって自動的に誘導される。なお、GPSを用いた制御も可能である。
【0021】
好ましい実施形態においては、給餌ワゴンは、容器内に存在している飼料の質量を判定するための少なくとも1つの計量装置を備えている。計量装置の出力信号が、入力信号として給餌ワゴンの制御部に供給されることができ、この制御部は、計量装置によって測定される飼料の質量の経時的な変化に応じて、容器のチルト動作、給餌ワゴンの走行速度、容器の回転方向、容器の毎分回転数の少なくとも1つを制御するために設けられたものである。制御部が排出速度を、容器内の測定された飼料質量の変化に基づいて、判定することができ、容器の傾斜、回転方向および/または毎分回転数によって、または、給餌ワゴンの運転速度に影響を与えることによってまたはそれとともに、速度をコントロールすることができるので、飼料の排出および/または排出速度が制御部によって制御される。かかる効果を有する1以上の措置を実現するため、制御部は、容器および/または給餌ワゴンを駆動する給餌ワゴンのモータその他の駆動手段を制御する。容器の角度、容器の毎分回転数(rpm)および給餌ワゴンの速度を測定するとともにこれらのデータを適切な信号によって制御部に供給するために、角度計測器、rpm計測器および/または速度計を設けてもよい。
【0022】
好ましい実施形態においては、排出のための初期角度調整は、排出角度と流出速度との曲線その他の関係といった予想されるパラメータに基づいて、または、前回排出作業から得られたデータに基づく学習制御によって実施されてもよい。
【0023】
好ましい実施形態においては、給餌ワゴンはさらに、自律走行車が移動する面上に横たわっている飼料を移動させるためのスライド部材を備えている。このスライド部材は、自律走行車の走行の間、給餌ゲート近辺の床上に存在している飼料をスライドさせ、および/または、飼料を床上に再配分する。
【0024】
好ましい実施形態においては、容器の外部において特定の表面上に存在している飼料の量を判定するための、および/または、容器の外部において特定の表面上に飼料を再配分するための、3Dカメラや超音波センサなどの検出手段が設けられている。
【0025】
本発明はまた、牛その他の動物に給餌するためのシステムを提供する。この給餌システムは、上述した給餌ワゴンと、給餌ワゴンの容器に飼料を充填するための飼料充填ステーションと、少なくとも1種類の飼料を貯蔵する貯蔵庫と、少なくとも1種類の飼料を貯蔵庫から飼料充填ステーションへ搬送するためのコンベヤとを備えたものである。
【0026】
好ましい実施形態においては、給餌システムは、さらに、自律走行車を誘導するためのレールを備えている。その場合には、自律走行車は、好ましくは、レールから吊り下げられた状態に設けられている。飼料充填ステーションは、例えば、飼料を自律走行車へ案内するためのじょうごを有している。
【0027】
好ましい実施形態においては、自律走行車は、1以上の充電可能なバッテリを備えており、飼料充填ステーションには、この充電可能なバッテリを再充電するために給餌ワゴンにエネルギーを供給するエネルギーソースが設けられている。
【0028】
好ましい実施形態においては、本発明に係る給餌システムは、さらに、飼料が容器に投入されるのに先立って異なる種類の飼料を混合するための混合装置を備えている。飼料が容器に投入された後で、容器のその軸方向軸周りの回転によって、飼料を混合することが可能である。
【0029】
可能な実施形態においては、本発明に係る給餌システムは、さらに、給餌ワゴンが飼料充填ステーションに位置しているときに容器を回転させるための駆動機構を備えている。その場合には、給餌ワゴンは、容器を回転させるためのドライブを有している必要はない。
【0030】
実際には、例えば、エネルギーソースが充填ポイントで供給されるようになっている場合に、充填ポイントにおいてワゴンを充填するなど、給餌ワゴンが比較的ごく短時間しかエネルギーソースに接続されないようなケースもあるので、そのような短時間では、バッテリを完全にまたは完全に近い状態にまで充電するために必要な充電時間に満たないということがありうる。その結果、充電の各回において相対的に少量のエネルギーがバッテリに供給されただけの状態でエネルギーが給餌ワゴンの電気モータおよび/または制御装置などの負荷によって消費されることになれば、電気エネルギーソースからの充電を受けていないか、あるいは、バッテリの劣化を防止または抑制するために所与のバッテリ技術の条件下において望ましいとされるよりも不十分にしか充電されていないのであるから、1以上のバッテリの劣化という事態が生じる。かかる劣化が生じうるバッテリの例としては、硫酸鉛を利用する鉛蓄電池が挙げられる。かかるバッテリを部分的に充電されたにすぎない状態で使用する際には、1以上のバッテリの極板に沈殿物が生成され、この沈殿物が原因でバッテリの劣化が生じる。
【0031】
この問題の観点からは、一の実施形態において、給餌ワゴンは、少なくとも2つの充電可能なバッテリと、給餌ワゴンとエネルギーソースとを電気的に接続するための充電接続部と、バッテリを充電するための充電装置と、バッテリのいずれかと、そのバッテリからエネルギーを供給される負荷とを電気的に接続するとともに充電装置の入力側と別のバッテリとを電気的に接続するためのスイッチング装置と、スイッチング装置および/または充電装置を制御する制御装置であって、(a)充電接続部がエネルギーソースに接続されているときに充電装置によってバッテリを充電し、(b)負荷に電気エネルギーを供給するために第1のバッテリを負荷に接続し、(c)第2のバッテリを充電するために充電装置を操作し、そこにおいて、第1のバッテリが電気エネルギーを充電装置に供給し、(d)所定の基準値に到達した後では、前記(b)および(c)が繰り返されて、第2のバッテリを負荷にエネルギーを供給するために負荷に接続し、かつ、第1のバッテリを、第2のバッテリからの充電装置によって充電する、制御装置と、を備えている。
【0032】
給餌ワゴンが電気的エネルギーソースに接続されているときに、バッテリは、充電装置を介するかまたはそれの介在なくして、電気的エネルギーソースによって充電または再充電される。さらに、バッテリの充電を実行するために、エネルギーソースからの充電または再充電の後、バッテリのいずれか1つが充電装置を介して1以上の他のバッテリから追加的に充電される。したがって、前述のステップ(c)はまた、充電装置を用いて、第1のバッテリから第2のバッテリを充電する、と表現してもよい。
【0033】
追加的に充電されるバッテリ(上述のとおり第2のバッテリと呼ばれる)は、好ましくは、充電が容易となるように、かかる追加的充電の間は負荷に対してエネルギーを供給するために使用されない。さらに、1以上の残りのバッテリを充電することは、負荷にエネルギーを供給し、および/または、第2のバッテリを充電するために必要なエネルギーを供給する。前述の硫酸鉛バッテリの例では、関連するバッテリをさらに充電することにより、洗浄、例えば、バッテリの極板の燃焼洗浄(schoonbranden)が開始され、これにより、少なくとも部分的には、形成されたデポジットが除去される。その結果、バッテリの劣化の進展が、肯定的な仕方で影響を受ける。
【0034】
処理(b)は、外部エネルギーソースからのバッテリの充電の間に行われてもよく、外部エネルギーソースへの電気的接続の切断後も続行されてもよい。これは、外部エネルギーソースへの電気的接続の切断後においてのみ行われることも可能である。第2のバッテリは、好ましくは、充電接続部と外部エネルギーソースとの電気的接続が切断された後でのみ、第1のバッテリから充電される(処理c)ことになろう、その結果、バッテリの充電は、外部エネルギーソースから可及的最大に行われるであろう。
【0035】
第2のバッテリの充電は、所定の基準値(所定の電圧または以下に示すようなその他の基準)に達するまで行われるが、この基準値は、関連する第2のバッテリの完全かつ十分な充電を示すためのものである。その後、バッテリの切り替えが行われる、換言すれば、バッテリの他の1つが、1以上の残りのバッテリから充電される。なお、ここにいう「充電」の語は、連続的充電(continuous charging)、滴下的充電(drop charging)など任意の所望の形態の充電を含むことに留意すべきである。
【0036】
このようにして、各バッテリは、バッテリを余りに低い充電レベルで使用することにより生じるバッテリの劣化を少なくとも部分的に防ぐことができるようなレベルに達するまで、交互に充電される。
【0037】
なお、第1のバッテリおよび第2のバッテリという語は、2つのバッテリのみが設けられているものと解釈されるべきではないことに留意すべきである。ここに記載した原理は、少なくとも2つのバッテリを有する任意のバッテリ数に基づいて適用されることができる。
【0038】
また、ここにいう「スイッチング装置および/または充電装置を制御する」という表現は、少なくともスイッチング装置および充電装置のいずれか一方を制御することを意味するものとして理解されるべきである。
【0039】
バッテリは、例えば、ニッケルカドミウム電池、鉛電池、硫酸鉛電池、ニッケル水素電池その他の充電可能なセルまたはバッテリといった化学的形態における蓄電ストレージなどの、電気エネルギーの蓄電の任意の形態で構成されている。
【0040】
エネルギーソースは、任意の電気エネルギーソース、電灯幹線接続、電灯幹線アダプタ、据置蓄電池、または、太陽光その他のエネルギーソースを供給される要素で構成されている。所定の基準値は、第2のバッテリの充電状態で構成されており、それにより、第2のバッテリの再充電は、前述の劣化現象を抑制するため所定の充電状態に達するまで行われる。例えば、第2のバッテリの充電状態を測定するための、基準を測定するための測定手段が設けられている。
【0041】
所定の基準値はまた、第2のバッテリの電圧、電圧レベルの推移(voltage development)、インピーダンス、インピーダンスレベルの推移(impedance development)またはバッテリの充電状態を判定することができる他の基準の少なくとも1以上のもので構成されている。
【0042】
制御装置は、さらに、ステップ(c)に先立って第2のバッテリの充電状態を測定し、そして、第2のバッテリが再充電フェーズに達した場合にのみステップ(c)に進むように構成されてもよい。再充電フェーズに達したときにのみ第1のバッテリから第2のバッテリを充電することにより、第2のバッテリが再充電フェーズに達した時点でのみ第1のバッテリからの第2のバッテリの充電を開始することにより、第1のバッテリからの第2のバッテリの充電の際のエネルギーのロスを可能なかぎり制限することができる、その結果、第1のバッテリからの第2のバッテリの制限された充電が依然として必要であることになる。
【0043】
「再充電フェーズ」なる語は、本明細書においては、バッテリが十分に充電された状態(例えば最大容量のうち所定のパーセンテージ、所定の充電電圧レベルなど)としての、バッテリの充電プロセスの1フェーズをさすものとして用いられている。例えば、再充電フェーズは、バッテリ容量の90%で始まるフェーズとして、または、バッテリの定格電圧の約30%増の電圧レベルで始まるフェーズとして認識される。したがって、12Vバッテリであれば、再充電フェーズは、例えば、最大充電電流の10%に相当する所定の充電電流における16.3V充電電圧の開始として定義される。
【0044】
充電フェーズは、また、バッテリの再生が生じる状態としての充電プロセスの1フェーズとして定義することもできるので、前述した硫酸鉛バッテリの例では、バッテリの極板の燃焼洗浄が行われる充電プロセスのフェーズである。技術水準においては、「再充電フェーズ」の語はまた滴下的充電フェーズ(drop charging phase)とも呼ばれる。しかしながら、再充電は任意の態様にて行うことができ、したがって、滴下的充電に限られるものではなく、定電流、定電圧、定容量等における充電で構成されてもよいことに留意すべきである。
【0045】
充電装置は、充電接続部から入力された電圧を、バッテリ用電圧に変換するため、および、少なくとも1つの第1のバッテリから入力された電圧を第2のバッテリ用電圧に変換するために、電圧コンバータを備えている。もちろん、充電接続部を介して供給された電圧は、充電接続部を介して供給された電圧が適切な値である場合には、充電装置を介在させることなくバッテリに供給されることも可能である。
【0046】
スイッチング装置は、電気機械式スイッチ(例えば、リレーまたはモータ制御スイッチ)、または、半導体スイッチ(トランジスタ、トランジスタアレイ、サイリスターその他の半導体スイッチ素子)などの、電気接続部を切り替えるための任意の種類のスイッチで構成されている。1以上の電気接続部は、例えば対象充電装置の入力部または出力部を、リリース信号によって開放することにより可能とされてもよい。
【0047】
充電接続部は、導電性の電気接続部で構成されているが、他の形態のエネルギー伝達手段、例えば、インダクタンスまたは静電容量系の伝達が適用されてもよい、この目的のために、給餌ワゴンのような装置は、エネルギーソースから伝達されたエネルギーの供給を受けるための適切な受信手段が設けられている。
【0048】
制御装置は、給餌ワゴンの前述の制御部の一部によって構成されてもよい。
【0049】
ここに記載した原理は、充電接続部を介してのバッテリの1回の充電が、バッテリ充電の総充電時間に比して短時間である場合に(前述したとおり)特に有利であるので、制御装置は、好ましくは、バッテリを少なくとも2回、エネルギーソースから充電した後で、バッテリの切り替えを行うように構成されている。
【0050】
ここに記載したバッテリ充電の原理は、給餌ワゴンの実施形態として適用することができるだけでなく、2つ以上の充電可能なバッテリによって給電される装置にひろく適用可能である。したがって、本発明の一様相によれば、バッテリを動作させるための装置であって、少なくとも2つの充電可能なバッテリと、給餌ワゴンとエネルギーソースとの間の電気接続部を実現するための充電接続部と、バッテリを充電するための充電装置と、バッテリのいずれかと、関連するバッテリによってエネルギーを供給されるべき負荷とを電気的に接続するとともに充電装置の入力部と他のバッテリとを電気的に接続するためのスイッチング装置と、スイッチング装置および/または充電装を制御する制御装置であって、a)充電接続部がエネルギーソースに接続されているときに充電装置を用いてバッテリを充電し、b)第1のバッテリを負荷に接続して電気的エネルギーを負荷に供給し、c)充電装置を操作して第2のバッテリを充電し(第1のバッテリが電気的エネルギーを充電装置に供給する)、そして、d)所定の基準値に達した後は前記(b)および(c)を繰り返し、(b)において第2のバッテリを負荷に接続してエネルギーを負荷に供給し、かつ、(c)において第1のバッテリを第2のバッテリを介して充電装置によって充電する制御装置と、を備えたバッテリ操作装置が提供される。
【0051】
本発明のさらなる様相において、少なくとも2つの充電可能なバッテリを動作させる方法において、a)充電接続部がエネルギーソースに接続されているときにバッテリを充電装置によって充電し、b)第1のバッテリを負荷に接続して電気的エネルギーを負荷に供給し、c)充電装置を動作させて第2のバッテリを供給し(第1のバッテリは電気的エネルギーを充電装置に供給)、d)所定の基準値に達した後は前記b)およびc)を繰り返し、d)ではb)において第2のバッテリを負荷に接続してエネルギーを負荷に供給し、かつ、c)において第1のバッテリを第2のバッテリを介して充電装置によって充電する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態に係る給餌システムの全体図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る給餌ワゴンの側面図である。
【図3】図2の実施形態に係る給餌ワゴンの上面図である。
【図4】容器が作業位置とされた、図2の実施形態に係る給餌ワゴンの正面図である。
【図5】容器が排出位置とされた、図2の実施形態に係る給餌ワゴンの正面図である。
【図6】本発明の一様相に係る回路の概略図である。
【図7】図6の回路の動作説明のためのフローチャートである。
【図8】バッテリの充電電圧曲線および充電電流曲線を示した図である。
【図9】本発明の一様相に係る回路の他の実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、ここに記載された実施形態はいずれも例示的なものであって、本発明が明示的に記載された実施形態に限定される趣旨を含むものではない。
【0054】
図1は、本発明の一実施形態に係る給餌システムの概要を示す図である。
【0055】
図1の給餌システムは、給餌ワゴン1と、給餌ワゴン1に飼料を充填するための飼料充填ステーション2と、少なくとも1種類の飼料を保管するための貯蔵庫3と、少なくとも1種類の飼料を貯蔵庫3から飼料充填ステーション2へ搬送するためのコンベヤ4と、を備えている。
【0056】
給餌システムは、コンピュータ5および/または携帯端末(PDA)6を介してリモート制御可能とされている。
【0057】
給餌システムは、給餌ゲート8で待っている牛7に飼料を与えるためのシステムである。給餌システムは、1または複数の飼料構成成分からなる飼料9を、給餌ゲート8において牛7に供給するように構成されている。
【0058】
本実施形態に係る貯蔵庫3には、例えば、サイレージサイロ貯蔵された牧草、トウモロコシ、ビール粕、パルプ、ペレット、濃厚飼料、ジャガイモ繊維および干し草等の所定の組み合せといった、複数種類の飼料が貯蔵されている。どのような種類の飼料を用い、何種類の飼料を用いるかは、給餌対象たる動物の特性および農場主の意向等により様々である。好ましくは、貯蔵庫3は、複数のサイロ15で構成されている(これらのサイロは、必要に応じて互いに異なる型式のものでもよい)。
【0059】
コンベヤ4は、トロリー(移動滑車)10を備えている。トロリー10は、レール11から吊り下げられている。トロリー10は、つかみ具(グリッパ)12を備えている。つかみ具12は、サイロ15から飼料の一部をつかみとるものである。トロリー10は、制御システムによって、特定のサイロ15から飼料を特定の量だけつかみとるコマンドを受信する。
【0060】
特定のサイロ15から特定の種類の飼料を特定の量だけつかみとるコマンドは、中央制御システムによって所定の時点に与えられるか、あるいは、小屋内または給餌ワゴン内で特定の事象が発生した場合に与えられる。給餌ワゴン1が、例えば、給餌ゲート8の特定の部分にある飼料が少なすぎると認識し、そして、その認識に基づいて、給餌ゲート8のうち飼料を補充すべき部分を占有している牛7のグループのために所定量の飼料を配給するコマンドが、無線通信によりトロリー10に与えられる。
【0061】
つかみ具12が所定量の飼料をつかみとった後、トロリー10がレール11に沿って飼料充填ステーション2へ移動する間、所定量の飼料はつかみ具12によってつかまれたまま保持される。飼料充填ステーション2では、給餌ワゴン1は給餌の準備が完了した状態にある。
【0062】
つかみ具12は、飼料充填ステーション2において、所定量の飼料を給餌ワゴン1の容器20の中に投下する。この目的のため、容器20には、開口21が設けられている。トロリー10のつかみ具12が飼料を給餌ワゴン1の容器20に投下し終わると、容器20はその軸方向軸22周りに回転される。その結果、飼料をほどよくほぐすことができる。
【0063】
その間、トロリー10は(再度レール11に沿って)移動して、つかみ具12を貯蔵庫3(に対応する位置)へ復帰させる。つかみ具12は、再びサイロ15内の飼料ストックに向かって降下し、所定量の飼料を所定のサイロ15から取り出す。2回目につかみ具12によってつかみとられた飼料は、1回目につかみとられた飼料と同種でもよく、または異種であってもよい。トロリー10は、再び飼料充填ステーション2へ向かって移動し、つかみ具12が、再び飼料を給餌ワゴン1の容器20内へ投下する。つかみ具12によって2回目に投入された飼料は、容器20のその軸方向軸22周りの回転によって、つかみ具12が1回目に投入した飼料と混ぜ合わせられる。
【0064】
上述の動作は、所望の配合比率を有する所望の量の飼料が給餌ワゴン1の容器20内に得られるまで繰り返される。
【0065】
付加機能的にではあるが、飼料充填ステーション2には、貯蔵庫3において、または、貯蔵庫3と飼料充填ステーション2との間において、サイレージ化された牧草等の粗飼料をほどよくほぐすためのミリングカッタ13が設けられている。可能な変形例としては、カッター装置を給餌ワゴン1に設けてもよい。
【0066】
所望の配合比率とされた所望量の飼料が給餌ワゴン1の容器20内に得られている場合、飼料混合物を追加的に加えて、容器を回転させて混合する。また、必要に応じて水が加えられる。充填と混合が十分なされると、給餌ワゴン1は、飼料充填ステーション2を離れて小屋内を移動する。
【0067】
給餌ワゴン1は、小屋内を移動して、僅少量の飼料しかない給餌ゲート8の箇所へ移動し、そこで、飼料を容器20から放出する(アンロードする)。
【0068】
小屋内を通過移動する際に、給餌ワゴン1は、給餌ゲート8にある飼料の量と、給餌ゲート8の全長にわたる飼料の分布状態とを検出する。検出結果は、好ましくは、中央制御システムおよび/またはトロリー10の制御システムへフィードバックされる。
【0069】
本発明に係る動物に給餌するための装置の図示しない変形例においては、貯蔵庫3と飼料充填ステーション2との間には、飼料および/または飼料混合物の仮貯蔵のためのバッファが設けられている。
【0070】
給餌ワゴン1の容器20を、トロリー10を用いて充填することに代えて(またはそれに加えて)、容器20は、飼料充填ステーション2に固定設置されたオーガを用いるなど別の態様にて充填されることができる。このオーガは、飼料を(貯蔵庫3と飼料充填ステーション2との間の)中間バッファ領域から飼料充填ステーション2へ、または、貯蔵庫3から飼料充填ステーション2へ搬送するとともに、飼料を容器20内に運び入れる。
【0071】
図2は、本発明の一実施形態に係る給餌ワゴン1の側面図である。給餌ワゴン1は、容器20を備えている。容器20には、開口21と、軸方向軸22とが設けられている。容器20は、筒状とされて、その軸方向軸22周りに回転可能に設けられている。開口21は、閉鎖可能とされているけれども、かならずそうである必要があるということではない。容器20の容量は、一例として約1立方メートルである。
【0072】
給餌ワゴン1には、自律走行車50が設けられている。自律走行車50の主進行方向(HRで示す)は、自律走行車50の直進方向である。
【0073】
本実施形態においては、自律走行車50には、3つのホイール51が設けられている。車両前部には、1つのホイール51aが設けられている。ホイール51aは、ステアリングホイールであるので、垂直軸周りに回転可能に設けられている。後輪51bはそれぞれドリブンホイールとされている。後輪51bには、それぞれ、後輪51bを駆動する専用のサーボモータ52が備えられている。サーボモータ52は、個別制御されている。各サーボモータ52間で回転速度に差が生じれば、自律走行車50は曲線軌道を描くであろう。2基のサーボモータ52間に回転速度の差がなければ、自律走行車50は直線を描いて進行または後退することになろう。
【0074】
代替案として、図示しない実施形態においては、自律走行車50には、4基以上のホイールを設けてもよく、これらのホイールに無限軌道を設けてもよい。
【0075】
給餌ワゴン1には、自律走行車50と容器20との間において接続部40が設けられている。接続部40には、容器20が自律走行車50に対して傾転することができるように、チルト軸45が設けられている。チルト軸45は、物理的に延在している物理的なシャフトである必要はなく、互いに並列された2つの軸受ジャーナル41で構成されてもよい。その場合には、チルト軸45は、容器がその軸周りに傾転するところの数学的な軸となる。
【0076】
図2の実施形態において、接続部40は、容器20を担持するヨーク42と、容器20の外周に沿って延在しているリング43とを備えている。容器20は、その軸方向軸22周りに、リングに対して回転することができる。代替的な実施形態においては、リングは設けられていないが、容器がその軸方向軸22周りに回転するときに、ヨーク42が容器20とともに回転するように構成されている。
【0077】
図3は、図2の実施形態に係る給餌ワゴン1の上面図である。この上面図においても、開口21が設けられた容器20と自律走行車50とが図示されている。
【0078】
ホイール51a、51bおよびサーボモータ52は、自律走行車50のシャーシ53の下側に配置されているので、(部分的に)点線で示されている。
【0079】
図3の上面図に示すように、横梁44がヨーク42に固定されている。この横梁44は、その端部近辺において電子計量装置46に当接している。横梁44の各端部近辺には、それぞれ、電子計量装置46が設けられているとともに、横梁が設けられていない側のヨーク42は、第3の電子計量装置46の上に支持されている。かかる3つの計量装置46の配置構成によって、充填された容器20の重量と重心とを判定することができる。
【0080】
代替案としては、図示しない実施形態において、計量装置を1個だけ適用することもできるが、その場合には、この計量装置によって、充填された容器20の重量を判定することはできるが、重心を判定することはできない。
【0081】
好ましい実施形態においては、容器20には超音波センサが設けられている。超音波センサは、最高点近傍(容器20が作業位置とされたとき)に設けられている。超音波センサは、容器20の内部を検知して、容器20内に現在している飼料の体積を判定する。
【0082】
自律走行車のシャーシは、自律走行車のコーナー部分において近接センサ55を備えている。近接センサ55は、例えば、超音波センサで構成されている。自律走行車が物体、動物または人間に過度に接近してしまったような場合には、少なくとも1つの近接センサが、走行車の制御部に対して信号を出力する。この信号により、走行車を停止させ、および/または、例えば、光信号および/または音声信号による警告信号を発生させる。また、自律走行車には、好ましくは、非常停止スイッチが設けられている。非常停止スイッチは、好ましくは、バンパーが含まれており、非常停止スイッチは、バンパーが何かに当たると直ちに作動するように構成されている。
【0083】
ナビゲーション目的のため、自律走行車50は、ジャイロスコープ56を備えていることが好ましい。その場合には、ジャイロスコープ56は、自律走行車50を制御するために用いられる制御フィードバックに用いられる。
【0084】
自律走行車50は、ドリブンホイール51bのサーボモータ52による上述の制御によって、および、好ましくは制御フィードバックループに含まれるジャイロスコープ56と組み合せて、自車の進路を検出する。代替案として、自律走行車50は、また、小屋内の床面その他所定の場所に配置されたビーコンを手がかりにして、小屋の床下等に敷設された補強鋼のグリッドを検出することにより、または、カメラ(好ましくは3Dカメラ)を用いて、GPSを利用して自車進路を検出する。
【0085】
好ましくは、給餌ワゴン1は、その側部の一方または両側部に設けられたスライド部材60を備えている。このスライド部材60は、その下側が床面よりも若干高い位置となるように配置されている。スライド部材60を用いることで、小屋の床上に横たわっている飼料を車両の脇にスライドさせることができる。したがって、給餌ゲートに接近する方向に飼料をスライドさせることが可能となる。代替的な実施形態においては、スライド部材60は、給餌ワゴンの前部または後部に設けられてもよい。
【0086】
好ましい実施形態においては、スライド部材60は、所定の程度垂直方向に移動可能とされ、そして、可能であれば水平方向に移動可能とされている。その場合には、スライド部材60は、可撓性を有することが好ましい。好ましい実施形態においては、スライド部材60には、図2に示すように、(主進行方向からみて)正面側に設けられた傾斜側部61が設けられている。これらの特徴によって、スライド部材が床上の障害物に干渉されるのを減少させることができる。
【0087】
スライド部材に代えて、回転可能なホイールを適用してもよい。
【0088】
図4は、図2の実施形態に係る給餌ワゴンの正面図であり、容器が作業位置とされた状態で図示されている。また、図5は、図2の実施形態に係る給餌ワゴンの実施形態を示す正面図であり、容器が排出位置とされた状態で図示されている。
【0089】
図4および図5に示すように、容器20の内側には、らせん状に延在している断面形状を有する突出部(断面形状)23が設けられている。突出部23は、容器20の内壁に対して内側へ突出して設けられている。らせん状以外の突出部23の延在形状、例えば、容器20の軸方向または対角線方向に延在している直線状のまたは波形状の断面形状もまた可能である。好ましい実施形態においては、突出部23は、内壁に対して約100ミリメートル突出して設けられている。この断面形状高さを直径約1000ミリメートルの容器と組み合せると良好な結果が得られることが判明している。
【0090】
図4に示す作業位置においては、容器20は直立した状態にある。混合および配分すべき飼料は、容器20が作業位置にある状態で容器20の上側部分に設けられた開口21を介して容器20内に投下される。
【0091】
容器は、その軸方向軸22周りにかつ回転方向R1において回転可能に構成されている。なお、回転方向R1は、図4に示す回転方向R1と反対方向でもよい。容器20のその軸方向軸22周りの回転によって、容器内にある飼料が、ほどよくほぐされ、混合されることができる。容器20の回転による飼料の混合は、オーガを用いる場合よりも消費エネルギーが少なくて済むことが判明している。好ましくは、容器20の毎分回転数(rpm)は可変とされている。
【0092】
適切な混合のために、容器20は垂直線に対して所定の角度をなす。実際には、かかる角度は、容器の開口21が容器20の底部24よりも高い位置に留まるように、多くの場合、垂直線に対して25度から65度の間の角度となる。角度の選択は、部分的に、充填された状態の容器20の重心位置によって決まる。
【0093】
給餌ワゴン1が、飼料を(容器20から)排出する場所へ移動すると、容器20が排出位置に位置付けられる。排出位置(アンローディング・ポジション)は、図5に示されている。図4の作業位置(オペラティヴ・ポジション)と比較すると、排出位置では、容器20はチルト軸45(矢印R2)周りに傾転している。容器20は、好ましくは、ヨーク42に固定されている電気モータ47によって傾転される。
【0094】
好ましくは、容器20は、排出位置においては、作業位置に対して90度を超えて傾けられており、その場合には、飼料は、重力の作用により容器20から自然にスライドしていく。好ましくは、給餌ワゴン1は、容器20のチルト角を測定するセンサを有している。
【0095】
好ましい実施形態においては、容器20は、排出作業の間、その軸方向軸周りに回転し続けることができるように構成されている。容器20の回転方向R1を、らせん状に延在している断面形状23のピッチ方向に対して同調させると飼料の排出に影響を与えることができる。突出部23の断面形状が、飼料を、容器20から、給餌ワゴン1の進行方向に対して反対方向に導くときに、均一な飼料の排出が得られることが判明している。
【0096】
垂直線に対する容器20の角度と、自律走行車50の運転速度と、容器20のその軸方向軸22周りの回転方向および回転速度と、を互いに同調させることで、飼料排出プロセスが適切に管理されることができる。排出プロセスのさらなる最適化を得るために、飼料排出プロセスの制御に際して重量および重心位置を測定してそれらを考慮して制御することができる。
【0097】
ドラムは、好ましくは、かご形電動機(short−circuit armature motor)を用いて駆動され、周波数調節器によって制御される。このタイプのモータを採用する利点はそのロバストネスにある。必要であれば、ホイールもまた、かご形電動機によって駆動され、周波数調節器によって制御される。
【0098】
好ましい実施形態においては、容器20は、ステンレススチール製である。他の素材、例えば、炭素鋼または合成材料でもよい。
【0099】
好ましくは、給餌ワゴン1に実装されている電気モータは、給餌ワゴン1に実装されている充電可能なバッテリ101によって給電される。好ましくは、バッテリ101(図1参照)に接続可能な充電ポイント102が飼料充填ステーション2またはそのごく近傍に設けられている。これにより、バッテリ101は、容器20に飼料を充填している間に再充電されることができる。
【0100】
電気的接続は、給餌ワゴン1に設けられた接点部材103によって構成される。この接点部材103は、給餌ワゴン1が飼料充填ステーション2に配置されているときに充電ポイント102と接触する。その場合には、給餌ワゴン1が使用されない場合、給餌ワゴン1が飼料充填ステーション2に帰還するようにすれば有利である。バッテリ101は、給餌ワゴン1が動作中でない時間帯にさらに再充電されることができる。
【0101】
充電ポイント102は、電圧が印加されているレールであってもよい。
【0102】
好ましい変形例においては、給餌ワゴン1は、220V交流電圧を12Vまたは24V直流電圧に変換することができるコンバータを備えている。この場合には、充電ポイント102は、電灯幹線(lighting mains)に直接接続させてもよい。
【0103】
好ましい変型例において、給餌ワゴン1に搭載された電気モータその他の電気機器に給電するために厳密に必要とされる充電容量を上回る、少なくとも1つのバッテリが給餌ワゴン1に搭載されている。この追加バッテリは、給餌ワゴン1が動作している間に、1または複数の他のバッテリから滴下状に(dropwise)給電される。追加バッテリが十分に再充電されると、電気系統が切り替わり、追加バッテリが電気モータその他の車載電気機器に給電するために用いられるとともに、他のバッテリのいずれかが再充電される。このようにして、複数のバッテリをローテーション式に使用することができ、1以上のバッテリを徐々に再充電する際にも長時間にわたって給餌ワゴン1の運転を停止しなくて済むようになる。
【0104】
図6には、電気的エネルギーを負荷LDに供給するための4つのバッテリ(それぞれACC1〜ACC4で示す)が図示されており、負荷LDは、例えば、給餌ワゴン1についていえば給餌ワゴン1のモータおよび/または制御システムなどに相当する。各バッテリは、それぞれ、充電器CH1〜CH4によって充電される。この目的のため、各充電器CH1〜CH4の出力部は、それぞれ、対応する相手方バッテリACC1〜ACC4の接続部に電気的に接続されている(図示しない追加的なスイッチが介在してもよい)。相手方バッテリACC1〜ACC4の接続部または図示しないスイッチは、充電が行われない場合に充電器とバッテリとの電気的接続を遮断するためのものである。充電器CH1〜CH4は、電灯幹線の接続部または前述の充電ポイント102といったエネルギーソース(給電ソースとも呼ぶことにする)との接点が得られるように、充電接続部CC(前述の電気接続部103など)に接続されている。
【0105】
充電器CH1〜CH4は、それぞれ、充電器に提供される電圧(例えば、電灯幹線の電圧などの交流電圧、または、直流電圧)を、相手方バッテリACC1〜ACC4用充電電圧に変換する第1のコンバータを備えている。本実施形態においては、充電器は、二極スイッチで構成されたスイッチS1を介して、充電接続部CCまたは第2のコンバータCONV(例えば、直流電圧を直流電圧に変換するコンバータまたは直流電圧を交流電圧に変換するコンバータなど)のいずれかに接続されるようになっている。第2のコンバータは、バッテリACC1〜ACC4のいずれかの電圧またはバッテリACC1〜ACC4のうち2以上からなるバッテリ群の電圧を、1以上の充電器CH1〜CH4への供給電圧に変換するために設けられている。もちろん、負荷に供給されている電圧が充電器CH1〜CH4の入力電圧値がとりうる範囲内であれば、第2のコンバータを省略して、負荷へ供給されている電圧を、スイッチS1を介して充電器CH1〜CH4へ直接提供してもよい。
【0106】
さらに、図中のスイッチS2〜S5は、それぞれ、第1の位置(図示された位置)においてバッテリのいずれか1つを負荷LDへ、接続するとともに、それぞれ、第2の位置において、対応するバッテリの1つを負荷に対して非接続とするものである。このように、スイッチS2は、図示した第1の位置においてバッテリACC1を負荷LDに接続し、そして、点線で示した第2の位置においてバッテリS2と負荷LDとの電気接続を非接続とする。
【0107】
図6には、また、スイッチS2〜S5および充電器CH1〜CH4を制御する制御装置CONT(必要に応じてプログラム済みであるマイクロプロセッサ、プログラマブル論理デバイス(いわゆるPLD)、マイクロコントローラ、パーソナルコンピュータまたはその他の適切な制御ハードウェアおよび/またはソフトウェア)と、図6に概略を図示した互いに独立な複数ライン、バス構造またはその他任意の制御で構成された制御信号ラインと、が示されている。本明細書における充電装置は、本実施形態においては、ここに示す充電器CH1〜CH4と、コンバータCONとで構成されている。スイッチング装置は、本実施形態においては、ここに示すスイッチS1〜S5で構成されている。
【0108】
図6に係るスイッチの動作を、図7を参照して説明する。なお、本明細書において図示されたステップは、記載された順序に限らず他の適切な順序にしたがって行うことができることに留意すべきである。例えば、以下に述べるステップST1およびステップST2は、同時処理とすることもできるし、所望の順序にしたがって相前後させて処理することもできる。充電接続部がエネルギーソースに接続されているとき、バッテリACC1〜ACC4は、充電器CH1〜CH4によって充電される(ステップST1)。同時に、1以上のバッテリを負荷に接続させてエネルギーを負荷に供給することができる(ステップST2)。バッテリを充電するときには、制御装置CONTが、スイッチS1を制御して図6に示す位置に位置付ける。つまり、充電器を充電接続部に接続し、充電器を各制御信号により制御して、充電電圧および充電電流をバッテリに供給する。
【0109】
なお、スイッチS1を他の方法、例えば、充電接点どうしの間に設けられた制御手段によって、制御することも可能であるが、これは、外部電圧の存在または不存在に応じてスイッチS1の切り替えを行う類の制御となる。その場合には、制御手段(例えば、交流電圧リレーコイルなど)は、図示しない整流器の交流電圧側に取り付けられる、この整流器は、充電接点で提供される交流電圧を、充電器CH1〜CH4に供給される直流電圧に変換するためのものである。
【0110】
充電接続部を介して外部エネルギーソースへの電気接続が中断されているときには、1以上のバッテリがエネルギーを負荷(例えば、バッテリACC1〜ACC3を用いるのであれば、スイッチS2〜S4を実線で示す位置に位置付けるとともにスイッチS5を点線で示す位置に位置付ける)へ供給する。本実施形態においては、バッテリACC4は、負荷の部分放電を防止するため無負荷とされている。
【0111】
ステップST3において(電圧、充電電流その他を測定してそれら測定値を所定の基準値と比較するなどして)バッテリの再充電フェーズ(ステップST4)が達成されていないと判定されているかぎりは、外部エネルギーソースが接続されているときには充電接続部を介してのバッテリ充電が続行され、そして、第1のバッテリから負荷へのエネルギーの供給(ループLP0で示す)もまた続行される。
【0112】
ステップST3において、再充電フェーズの達成が確立されると、第2のバッテリのリジェネレーションのために、第1のバッテリによる第2のバッテリの充電へとプロセスは進行する(ステップST4)。いまや、制御装置は、スイッチS1を制御して、コンバータCONVの出力部と充電器CH1〜CH4の入力部とを接続して、コンバータCONVを介して充電器に電源を供給する(ST4)。制御装置は、さらに、充電器CH1〜CH4を、制御ラインを介して制御して、充電器CH1〜CH3(これらはエネルギーを負荷およびコンバータに供給するバッテリに接続されている)が充電を開始するためいまだ起動されておらず、かつ、バッテリACC4に接続されている充電器CH4が、制御ラインを介して制御装置によって起動されて、バッテリACC4が充電されるようにする(ST4)。したがって、この状態では、バッテリACC1〜ACC3がエネルギーをコンバータCONVおよび充電器CH4に供給し、ステップST3およびステップST4に示すように、バッテリACC4をさらに充電する。
【0113】
図6および図7を参照して説明されている構成は、装置がごく短期間、すなわち、バッテリを充電するには十分長いとはいえないような期間においてのみ、エネルギーソースに接続されるような場合には特に有利である。なお、留意すべきは、図6および図7を参照して説明した原理は、本明細書に記載されている給餌ワゴンのみに適用しうるのではなく、バッテリ充電式の装置にひろく適用することができるという点である。ここに記載された原理は、また、例えば、小屋環境における肥料を移動させる、例えば、肥料の場所を移すための車両や、小屋環境における肥料またはその他の不純物を取り除いたりまたは収拾したりするための車両にも適用することができる。もちろん、これら以外にも実施形態を多数観念することができるのであり、用途は農業または牧畜業に局限されるものではないであろう。
【0114】
上述したように、「すべてのバッテリが充電接続部を介して充電された後でバッテリACC1〜ACC3がバッテリACC4を充電する」という事実により、バッテリACC4は、例えば、完全であるようなレベルにまで充電されることができ、これにより、部分的に充電された状態で連続動作した場合に生じるバッテリの劣化を防止するか少なくとも減少させることができる。図7のループLP1は、したがって、ステップST5において、さらに充電されるべきバッテリ(ここではACC4)の充電状態といった所定の基準値に達したと判定されるまで反復される。制御装置および/または充電器はこの目的のため、電圧測定手段、充電時間測定手段、充電電流測定手段等の適切な測定手段を備えている。基準値に到達後、処理はステップST6に進み、バッテリを変更する、換言すれば、交替させる。
【0115】
バッテリの交替は、必ずしもバッテリの物理的な交替を必要としないことに留意すべきである。つまり、用語「交替(alternating)」または「充電(changing)」は、バッテリの機能的な交替の意味で理解されるべきである。ここに記載された実施形態においては、基準値に到達後、ACC1、ACC2およびACC4は、例えば、負荷にエネルギーを供給し、そして、ACC3等を充電するために用いられてもよく、これにより、各バッテリACC1〜ACC4は、1以上の他のバッテリによって交互に充電される。換言すれば、1以上の第1のバッテリは、エネルギーを負荷に供給するとともに、充電装置を介して、1つの第2のバッテリ(または複数の第2のバッテリ)を充電する。その後、バッテリの交替が行われる。
【0116】
図8は、本発明の一様相に係る充電曲線を示した図であり、縦軸は充電電圧と充電電流とを示し、横軸は充電時間、充電容量またはそれに関連した量を示している。バッテリが充電されると、それは、例えば、図6に示す充電器CH1〜CH4によって、バッテリの最大許容充電電流(例えば、2OA)に近い充電電流にて当初に充電される。図7においてIで示すこの充電の間、バッテリの電圧は上昇していく。充電の間、バッテリの電圧が所定の値、例えば、バッテリの正常電圧を所定のパーセンテージ、22.5%だけ超過したレベル(すなわち本実施形態においては12V)に達すると、本実施形態においては14.7Vの定電圧充電に進む。図7においてIIで示すこの期間の間、充電電流は低下する。
【0117】
充電電流がさらなる所定の値(本実施形態ではIにおける充電電流の10%)にまで低下すると、IIIで示すバッテリの再充電フェーズにおいて再充電に進む。本実施形態における再充電フェーズにおいては、充電は、定電流充電であり、この電流値は、先に使用した充電電流よりも小さく、本実施形態においては2Aである。再充電は、バッテリの充電電圧が16.3Vに上昇するまで実行される。
【0118】
ここで示すような曲線は、一度に通過されてしまうのであるが、しかしながら、前述したように、これはまた、複数フェーズを経て生じることもある。特に、外部エネルギーソースからの充電Iおよび充電IIは、外部エネルギーソースへの電気接続部が構成されているときだけ行われるだろうから、外部エネルギーソースからの充電(IおよびII)における充電が、時間的間隔を置いて行われることも可能である。
【0119】
図9は、図6に示す構成に関して観念しうる多数の代替案の一例を示す概略図である。図9には、引用符号ACC1、ACC2で示す2つのバッテリが図示されているが、ここで、第1のバッテリACC1および第2のバッテリACC2のいずれかが、スイッチS10を介して、負荷に選択的に接続されて、負荷にエネルギーを供給するように構成されている。さらに、負荷に接続されたいずれかのバッテリは、スイッチS11を介して充電装置CH10の入力側に接続されている。なお、図9では、リターン接続(retourverbindingen)またはマスコネクション接続(massaverbindingen)は、説明の便宜上省略した。
【0120】
装置が外部エネルギー源に接続されている場合には、充電装置は、スイッチS11を介してその外部エネルギー源から給電されて、バッテリACC1およびバッテリACC2を前述した態様にて充電することができる。上述した原理によれば、充電器は、図7のフローチャートに記載されているように、バッテリACC1またはバッテリACC2のいずれかから給電されて他のバッテリを充電または再充電することができる。充電装置およびスイッチは、制御装置CONTによって制御されている。充電装置は、バッテリのいずれか一方または双方を、制御装置による制御の下で充電することができる。
【符号の説明】
【0121】
50 自律走行車
9 飼料
20 容器
7 牛その他の動物
1 給餌ワゴン
21 開口
22 軸方向軸
40 接続部
45 チルト軸
23 突出部(断面形状)
51a ホイール
51b ホイール
52 電気モータ
60 スライド部材
101 バッテリ
103 電気接続部
11 レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律走行車と、飼料を収容するための容器とを備えた、牛その他の動物に給餌するための給餌ワゴンにおいて、
(イ)前記容器には、該容器に飼料を充填するとともに、該容器を空にするために、少なくとも1つの開口が設けられ、そして、
(ロ)前記容器が、筒状の形状とされて、その軸方向軸周りに回転可能に設けられている
ことを特徴とする牛その他の動物に給餌するための給餌ワゴン。
【請求項2】
前記自律走行車には、前記自律走行車と前記容器との接続部が設けられ、
前記容器には、前記飼料を受け入れおよび/または混合するための作業位置と、前記飼料を排出するための排出位置とが設けられ、
前記自律走行車と前記容器との前記接続部には、チルト軸が設けられ、そして、
前記容器が、前記作業位置と前記排出位置との間において、前記自律走行車に対して前記チルト軸周りに傾転可能に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の給餌ワゴン。
【請求項3】
前記自律走行車と前記容器との間における前記接続部の前記チルト軸が、該容器の前記軸方向軸に対して垂直に延在されていることを特徴とする請求項2に記載の給餌ワゴン。
【請求項4】
前記チルト軸が回転可能および/または調節可能とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項5】
前記容器の内壁部には、突出部が、その断面形状が該内壁部に沿ってらせん状に延在するように設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項6】
前記自律走行車には、複数のホイールと、前記複数のホイールの少なくともいずれか1つを駆動するための駆動装置とが設けられ、そして、前記駆動装置には、前記複数のホイールの少なくとも1つを駆動させる電気モータが設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項7】
前記給餌ワゴンには、前記容器に収容されている前記飼料の質量を判定する少なくとも1つの計量装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項8】
前記計量装置から出力された出力信号が、前記給餌ワゴンの制御部への入力信号として該制御部へ入力され、そして、前記制御部によって、前記計量装置によって測定された前記飼料の質量の経時的変化に応じて、前記容器の傾転、前記給餌ワゴンの運転速度、前記容器の回転方向、および、前記容器の毎分回転数、のうちの少なくとも1つが制御されることを特徴とする請求項7に記載の給餌ワゴン。
【請求項9】
前記給餌ワゴンには、前記自律走行車が移動する路面上に横たわっている飼料を移動させるためのスライド部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項10】
前記容器の外部において所定の表面上に現在している前記飼料の量を判定するため、および/または、前記容器の外部において前記所定の表面上における前記飼料の分布状態を判定するために、検出手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項11】
(イ)充電可能な第1のバッテリおよび第2のバッテリと、
(ロ)前記給餌ワゴンとエネルギーソースとを電気的に接続するための充電接続部と、
(ハ)前記第1のバッテリおよび前記第2のバッテリを充電するための充電装置と、
(ニ)前記第1のバッテリまたは前記第2のバッテリのいずれか一方と、該いずれか一方のバッテリによってエネルギーを供給される負荷と、を電気的に接続するとともに、前記充電装置の入力部と前記第1のバッテリまたは前記第2のバッテリの他方とを電気的に接続するスイッチング装置と、
(ホ)前記スイッチング装置および/または前記充電装置を制御する制御装置であって、(a)前記充電接続部が前記エネルギーソースに接続されているときに、前記第1のバッテリおよび前記第2のバッテリを前記充電装置によって充電し、(b)前記負荷に電気的エネルギーを供給するために、前記第1のバッテリを、前記スイッチング装置を介して、前記負荷に接続し、(c)前記第1のバッテリによって電気的エネルギーを供給された前記充電装置によって、前記第2のバッテリを充電し、そして、(d)所定の基準値に達した後で前記(b)および前記(c)を繰り返して、前記負荷に電気的エネルギーを供給するために、前記第2のバッテリを、前記スイッチング装置を介して、前記負荷に接続し、前記第2のバッテリによって電気的エネルギーを供給された前記充電装置によって、前記第1のバッテリを充電する、制御装置と、
を備えていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項12】
前記所定の基準値が、前記第2のバッテリの充電状態とされているとともに、前記第2のバッテリの前記充電状態を測定するための測定手段が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の給餌ワゴン。
【請求項13】
前記所定の基準値が、前記第2のバッテリの電圧、電圧レベルの変化、インピーダンス、および、インピーダンスレベルの変化のいずれか1つとされ、かつ、前記基準値を監視するための測定手段が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の給餌ワゴン。
【請求項14】
前記制御装置によって、前記(c)の処理に先立って前記第2のバッテリの充電状態が測定され、そして、前記第2のバッテリが再充電フェーズに達していると判定された場合にのみ、前記(c)の処理が実行されることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項15】
前記負荷に電気的エネルギーを供給するために、前記第1のバッテリが、前記スイッチング装置を介して、前記負荷に接続されているときには、前記第2のバッテリが、前記制御装置によって、前記負荷から切断されていることを特徴とする請求項12に記載の給餌ワゴン。
【請求項16】
前記充電装置には、前記充電接続部から入力された電圧が前記第1のバッテリおよび前記第2のバッテリ用の充電電圧に変換されるため、そして、前記第1のバッテリから入力された電圧が前記第2のバッテリ用の充電電圧に変換されるために、電圧コンバータが設けられていることを特徴とする請求項11ないし15のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項17】
前記制御装置によって、前記(a)の処理が少なくとも2回実行された後で、前記(d)の処理が実行されることを特徴とする請求項11ないし16のいずれか1項に記載の給餌ワゴン。
【請求項18】
牛その他の動物に給餌するためのシステムにおいて、
(イ)請求項1ないし17のいずれか1項に記載の給餌ワゴンと、
(ロ)前記給餌ワゴンの前記容器に飼料を充填するための飼料充填ステーションと、
(ハ)少なくとも1種類の前記飼料を貯蔵するための貯蔵庫と、
(ニ)前記少なくとも1種類の飼料を前記貯蔵庫から前記飼料充填ステーションへ搬送するためのコンベヤと、
を備えていることを特徴とする、牛その他の動物に給餌するためのシステム。
【請求項19】
前記自律走行車を案内するためのレールが設けられていることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記自律走行車が、前記レールから吊り下げられた状態で設けられていることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記自律走行車には、1以上の充電可能なバッテリが設けられ、そして、前記飼料充填ステーションには、前記充電可能なバッテリを再充電するために前記給餌ワゴンにエネルギーを供給するためのエネルギーソースが設けられていることを特徴とする請求項18ないし20のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
異なる種類の前記飼料を混ぜ合わせるための混合装置が設けられていることを特徴とする請求項18ないし21のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
前記給餌ワゴンが前記飼料充填ステーションに所在しているときに前記容器を回転させる駆動機構が設けられていることを特徴とする請求項18ないし22のいずれか1項に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2010−517527(P2010−517527A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548180(P2009−548180)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際出願番号】PCT/NL2008/000027
【国際公開番号】WO2008/097080
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(595054512)マースランド エヌ・ヴィ (12)
【氏名又は名称原語表記】MAASLAND N.V.
【Fターム(参考)】