説明

産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システム

【課題】 地震等災害が発生した場合に、本当に障害を受けた可能性が高い顧客に絞った機械安否確認の問い合わせが行える産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システムを提供する。
【解決手段】 メーカ側の地震等災害発生後状況遠隔監視装置1に、地震等災害発生情報受信手段5により地震等の災害が発生した地域や震度の情報を受信する。該当地域存在機械抽出手段6により、対象地域を定め、対象産業機械登録手段4に登録された中で前記対象地域に存在する産業機械2を抽出する。この抽出された各産業機械2へ確認情報を確認情報送信手段7によって送信する。各産業機械2からの前記確認情報に対する応答を応答情報受信手段8で受信する。無応答機械リストアップ手段9は、応答が無かった産業機械2をリストアップする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地震等の災害(津波などの災害を含む)が生じた後、メーカの管理センタ等に登録された産業機械の据付け情報に対して、機械安否を問い合わせる産業機械の地震等の災害発生後の状況遠隔監視装置、監視される産業機械、および監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械や物流機械等の産業機械では、その機械を製造した企業であるメーカにより、各産業機械の所在地、顧客企業、担当者等を、産業機械の識別情報と共に登録しておき、その産業機械に対する各種の保守や、問い合わせに対する応答等に備えることが一般的である。地震等の災害が発生した場合は、メーカ側から顧客企業に電話等による機械安否の問い合わせを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−181174号公報
【特許文献2】特開平6−95723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地震等の災害に対するメーカ側からの機械安否確認の問い合わせに対して、1回目は、顧客企業に喜ばれることが多い。しかし、余震が繰り返し生じたりして、機械安否確認の問い合わせが頻繁になった場合、顧客企業側ではその問い合わせに対する応答に手間や時間を要し、問い合わせが煩わしくなる。例えば、産業機械に地震等の災害による支障が全くなかった場合は、顧客にとって不必要な機械安否確認の問い合わせとなる。これとは逆に、産業機械が地震等の災害により損傷を受けて復旧中に機械安否確認の問い合わせがあると、復旧作業を中断して応答することが必要となり、緊急性の低い処理を強いられる結果となる。
【0005】
この発明の目的は、地震等の災害が発生した場合に、本当に障害を受けた可能性が高い顧客に絞った機械安否確認の問い合わせが行える産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置、および監視システムを提供することである。
この発明の他の目的は、産業機械が障害を受けたか否かの確認につき、信頼性を向上させることである。
この発明のさらに他の目的は、地震等災害発生後状況遠隔監視装置に対する応答が自動で行える産業機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)は、監視対象となる各産業機械(2)と通信ネットワーク(11)を介して接続された装置であって、
監視対象となる産業機械(2)の識別情報、所在地、および前記通信ネットワーク(11)による通信用のアドレス登録した対象産業機械(2)登録手段と、
地震等の災害が発生した地域および地震等の災害の程度を含む地震等の災害発生情報を受信する地震等災害発生情報受信手段(5)と、
この受信した地震等の災害発生情報を用いて対象地域を定め、前記対象産業機械登録手段(4)に登録された中で前記対象地域に存在する産業機械(2)を抽出する該当地域存在機械抽出手段(6)と、
この抽出された各産業機械(2)へ確認情報を送信する確認情報送信手段(7)と、
前記各産業機械(2)から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を受信する応答情報受信手段(8)と、
前記確認情報送信手段(7)で前記確認情報を送信した産業機械(2)の中で、前記応答情報受信手段(8)で応答情報が受信されなかたった産業機械(2)をリストアップする無応答機械リストアップ手段(9)とを備える。
なお、この明細書で「産業機械」とは、各種の産業において、物の生産、加工、処理、運搬を行う装置の総称であり、工作機械、運搬機械、物流機械、繊維機械等を含む。
【0007】
この構成によると、地震等の災害発生情報が地震等災害発生情報受信手段(5)により受信されると、該当地域存在機械抽出手段(6)は、地震等の災害発生情報を用いて産業機械(2)に地震等の災害による障害が発生する可能性がある対象地域を定め、前記対象産業機械登録手段(4)に登録された中で前記対象地域に存在する産業機械(2)を抽出する。確認情報送信手段(7)は、抽出された各産業機械(2)へ稼働の状況を確認する確認情報を送信する。応答情報受信手段は、各産業機械(2)から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を受信し、無応答機械リストアップ手段(9)は、確認情報送信手段(7)で前記確認情報を送信した産業機械(2)の中で、前記応答情報受信手段(8)で応答情報が受信されなかった産業機械(2)をリストアップする。
応答情報のなかった産業機械(2)は、地震等の災害による揺れ等の影響で障害を受けた可能性が高いと考えられる。そのため、上記のように応答情報が受信されなかたった産業機械(2)をリストアップすることで、地震等の災害が発生した場合に、本当に障害を受けた可能性が高い顧客に絞った機械安否確認の問い合わせを行うことができる。
前記確認情報送信手段(7)で送信する確認情報は、単に、産業機械(2)で何ら可かの応答が行える信号であれば良い。
【0008】
この発明において、前記確認情報送信手段(7)は、定められた期間内に間隔を開けて前記確認情報を複数回送信するようにしても良い。「定められた期間」は、例えば2〜3日である。また、送信の間隔は、例えば数時間置きであっても、1日に1回であっても良い。
確認情報送信を送信して1度でも応答があれば、一応、地震等の災害による障害がなかったと見做すことができる。
【0009】
この発明の産業機械(2)は、この発明の上記いずれかの構成の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)と前記通信ネットワーク(11)を介して接続された産業機械(2)であって、前記確認情報を受信する確認情報受信手段(12)と、この確認情報受信手段(12)が前記確認情報を受信すると応答情報を前記地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)へ送信する応答情報送信手段(13)とを有する。
上記確認情報受信手段(12)および応答情報送信手段(13)を有することで、この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)によるリストアップのための遠隔監視が行える。
【0010】
この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システムは、この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)と、この発明の産業機械(2)とで構成されるシステムである。
この構成によると、地震等災害発生後状況遠隔監視装置(1)につき前述したたように、地震等の災害が発生した場合に、本当に障害を受けた可能性が高い産業機械(2)をリストアップし、その顧客に絞った機械安否確認の問い合わせが行える。
【発明の効果】
【0011】
この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置は、監視対象となる各産業機械と通信ネットワークを介して接続された遠隔監視装置であって、監視対象となる産業機械の識別情報、所在地、および前記通信ネットワークによる通信用のアドレスを登録した対象産業機械登録手段と、地震等の災害が発生した地域および地震等の災害の程度を含む地震等の災害発生情報を受信する地震等災害発生情報受信手段と、この受信した地震等の災害発生情報を用いて対象地域を定め、前記対象産業機械登録手段に登録された中で前記対象地域に存在する産業機械を抽出する該当地域存在機械抽出手段と、この抽出された各産業機械へ確認情報を送信する確認情報送信手段と、前記各産業機械から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を受信する応答情報受信手段と、前記確認情報送信手段で前記確認情報を送信した産業機械の中で、前記応答情報受信手段で応答情報が受信されなかった産業機械をリストアップする無応答機械リストアップ手段、とを備えるため、本当に障害を受けた可能性が高い産業機械がリストアップでき、そのリストを用いることで、障害を受けた可能性が高い産業機械、顧客、に絞った機械安否確認の問い合わせを行うことができる。
【0012】
前記確認情報送信手段が、定められた期間内に間隔を開けて前記確認情報を複数回送信する場合は、産業機械が障害を受けたか否かの確認につき、信頼性が向上する。
【0013】
この発明の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システムは、この発明の地震等災害発生後状況遠隔監視装置と、この発明の産業機械とで構成されるため、本当に障害を受けた可能性が高い産業機械がリストアップでき、そのリストを用いることで、障害を受けた可能性が高い産業機械、顧客、に絞った機械安否確認の問い合わせを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施形態に係る産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システムの概念構成のブロック図である
【図2】同システムにおける地震等災害発生後状況遠隔監視装置の処理の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明の一実施形態を図1,図2に基づいて説明する。この産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システムは、地震等災害発生後状況遠隔装置1と、この地震等災害発生後状況遠隔装置1に通信ネットワーク11を介して接続された複数の産業機械2とでなる。地震等災害発生後状況遠隔装置1は、メーカの管理センタ3に設置されたコンピュータ等の情報処理機器からなる。上記メーカは、産業機械2を製造した企業である。産業機械2は、前述のように、各種の産業において、物の生産、加工、処理、運搬を行う装置の総称であり、工作機械、運搬機械、物流機械、繊維機械等を含む。この実施形態では、産業機械2が旋盤等の工作機械である場合につき説明する。産業機械2は、日本国内の各地の顧客企業の事業所14内に、1台または複数台設置されている。通信ネットワーク11は、インターネット等の広域のネットワークである。広域の通信ネットワーク11から、顧客企業の事業所14内のLAN(ローカルエリアネットワーク)15を介して産業機械2に接続されていても良い。
【0016】
地震等災害発生後状況遠隔装置1は、対象産業機械登録手段4、地震等災害発生情報受信手段5、該当地域存在機械抽出手段6、確認情報送信手段7、応答情報受信手段8、および無応答機械リストアップ手段9を有する。
【0017】
対象産業機械登録手段4は、監視対象となる全ての産業機械2の識別情報、所在地、および前記通信ネットワーク11による通信用のアドレスを登録した手段である。前記識別情報は、例えば産業機械2の型番や製造番号等である。対象産業機械登録手段4に登録する各産業機械2の情報として、他に、顧客企業の名称,識別番号、連絡先となる担当者の氏名,電話番号等を登録しておいても良い。これらの情報は、対象産業機械登録手段4とは別の手段に登録しておいて、対象産業機械登録手段4と照合することで得るようにしても良い。なお、対象産業機械登録手段4は、必ずしも一つのリストや表として構成されていなくても良く、複数のリストや表等によって、産業機械2の識別情報、所在地、アドレスが得られるものであれば良い。
【0018】
地震等災害発生情報受信手段5は、地震等の災害が発生した地域および地震等の災害の程度を含む地震等の災害発生情報を受信する手段である。地震等の災害発生情報は、例えば地域毎の震度の情報とされる。地震等の災害発生情報は、この他に震源地とマグニチュードの情報であっても良い。また地震等の災害発生情報は、日本国の気象庁が発表した情報であっても良く、その情報を加工して配信した情報であっても良い。
【0019】
該当地域存在機械抽出手段6は、地域特定部6aと、抽出部6bとでなる。地域特定部6aは、地震等災害発生情報受信手段6で受信した地震等の災害発生情報を用いて産業機械1に地震等の災害による障害が発生する可能性がある対象地域を定める。例えば、設定された震度(例を挙げると震度3)以上となる地域を対象地域として定める。抽出部6bは、対象産業機械登録手段4に登録された中で前記の定められた対象地域に存在する産業機械2を抽出する。
【0020】
確認情報送信手段7は、該当地域存在機械抽出手段6で抽出された各産業機械2へ、稼働の状況を確認する確認情報を送信する。「稼働の状況を確認する」とは、単に稼働しているか停止しているかの確認を含む。稼働していることが確認できれば、一応、地震等の災害による障害がなかったと見做すことができる。この確認情報は、例えば単に通信を確認する信号であっても良い。
応答情報受信手段8は、各産業機械1から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を受信する手段である。上記応答は、単に通信を確認する応答であっても良い。
【0021】
無応答機械リストアップ手段9は、前記確認情報送信手段7で確認情報を送信した産業機械2の中で、応答情報受信手段8で応答情報が受信されなかった産業機械2をリストアップする手段である。作成した無応答機械のリスト10は、この地震等災害発生後状況遠隔監視装置1を構成するコンピュータで駆動される出力機器、例えば液晶表示装置等の画面表示装置(図示せず)の画面に表示しても、またプリンタ等に出力するようにしても良く、あるいは情報のファイルとして外部(他の情報処理機器)へ送信するようにしても良い。無応答機械のリスト10の内容は、例えば産業機械2の識別番号、所在地、企業名、担当者氏名、電話番号等を含むリストとされる。
【0022】
前記確認情報送信手段7は、定められた期間内に間隔を開けて前記確認情報を複数回送信するものとしても良い。「定められた期間」は、例えば2〜3日である。また、送信の間隔は、例えば数時間置きであっても、1日に1回であっても良い。
確認情報送信手段7が複数回の送信を行う場合、無応答機械リストアップ手段9は、例えば各複数回の送信に対して1回も応答がなかった産業機械2のみをリストアップする。また、確認情報送信手段7は、前記確認情報の送信毎に、定められた応答待ち時間後に無応答機械のリスト10を更新しても良い。
【0023】
各産業機械2は、地震等災害発生後状況遠隔監視装置1から送信された前記確認情報を受信する確認情報受信手段12と、この確認情報受信手段12が前記確認情報を受信すると応答情報を前記地震等災害発生後状況遠隔監視装置1へ送信する応答情報送信手段13とを有する。産業機械2が旋盤等の数値制御工作機械である場合、その数値制御装置またはプログラマブルコントローラ等の制御装置(図示せず)に前記確認情報受信手段12および応答情報送信手段13が設けられる。
【0024】
上記構成の作用,運用を説明する。図2は、地震等災害発生後状況遠隔監視装置1の処理の流れ図である。図1の地震等災害発生情報受信手段5は、常に地震等の災害発生情報を監視する(図2のステップS1)。地震等の災害発生情報が受信されると、該当地域存在機械抽出手段6は、定められた条件に従って産業機械1に地震等の災害による障害が発生する可能性がある対象地域を定める(S2)。定められた条件は、例えば地震等の災害発生情報から判断できる「震度N以上の地域」(Nは任意の数、または任意の自然数)とされる。該当地域存在機械抽出手段6は、対象地域を定めた後、対象産業機械登録手段4に登録された中で前記の定めた対象地域に存在する産業機械2を抽出する(S3)。
【0025】
この抽出された各産業機械2へ、確認情報送信手段7は、稼働の状況を確認する確認情報を送信する(S4)。この稼働の状況を確認する確認情報は、前述のように、単に応答信号を求めるだけの信号で良い。
各産業機械2は、確認情報受信手段12により確認情報を受信すると、応答情報送信手段13により応答情報を前記地震等災害発生後状況遠隔監視装置1へ送信する。応答情報送信手段13による応答情報の送信は、確認情報の受信により無条件で行うようにしても良く、産業機械2内に備えられた稼働中であることを確認する手段(図示せず)により確認された場合のみ送信するようにしても良い。確認情報の受信により無条件で行うようにしても、産業機械2が地震等の災害による障害を受けていると、確認情報受信手段12や応答情報送信手段13が機能せず、応答できないため、応答がない場合は産業機械2が地震等の災害により障害を受けていると推定される。
【0026】
地震等災害発生後状況遠隔監視装置1側では、各産業機械2から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を応答情報受信手段8により受信する(S5)。無応答機械リストアップ手段9は、確認情報送信手段7で前記確認情報を送信した産業機械2の中で、応答情報受信手段8により応答情報が受信されなかたった産業機械2をリストアップし、無応答機械のリスト10を作成する(S10)。
【0027】
確認情報送信手段7による確認情報の送信は、例えば3日間等に渡り、1日1回また2〜3回程度、繰り返して送信し、例えば、1回でも応答信号があった産業機械2は無応答機械のリスト10から省く。複数回の確認情報の送信を行う場合、無応答機械のリスト10は、例えばその送信毎に作成または更新しても良く、最後の送信の完了後に作成しても良い。
【0028】
このように作成された無応答機械のリスト10を用い、メーカの管理センタ3の担当者により、無応答機械のリスト10に挙がっている産業機械2の管理担当者へ電話等で状況の伺いを行う。
【0029】
この地震等災害発生後状況遠隔監視システムによると、このように、各産業機械2へ確認信号を送信し、応答情報のなかった産業機械2のリスト10を作成する。そのため、地震等の災害が発生した場合に、本当に障害を受けた可能性が高い顧客に絞った機械安否確認の問い合わせを行うことができる。
確認信号や応答信号は、上記のように単に無条件で応答を求め、無条件で応答を行うようにされるが、応答情報のなかった産業機械は、地震等の災害による揺れ等の影響で障害を受けた可能性が高いと考えられる。そのため、特に実際に産業機械2が適切に稼働しているかを確認しなくても、電話等による問い合わせ対象を絞る目的には十分に役立つ。無条件の応答を行うものであれば、現存の産業機械2に対しても、簡単なソフトウェアを追加等で容易にこの地震等災害発生後状況遠隔監視システムを適用できるようにできる。
【0030】
なお、この地震等災害発生後状況遠隔監視システムは、本機能を運用するにあてって機械の個別情報を新規に登録/作成するのではなく、すでにメーカが持っている据付けられた住所情報などのデータを流用する仕組みを持つことを特徴としたシステムとしても良い。
【符号の説明】
【0031】
1…地震等災害発生後状況遠隔装置
2…産業機械
4…対象産業機械登録手段
5…地震等災害発生情報受信手段
6…該当地域存在機械抽出手段
7…確認情報送信手段
8…応答情報受信手段
9…無応答機械リストアップ手段
10…リスト
11…通信ネットワーク
12…確認情報受信手段
13…応答情報送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象となる各産業機械と通信ネットワークを介して接続された遠隔監視装置であって、
監視対象となる産業機械の識別情報、所在地、および前記通信ネットワークによる通信用のアドレスを登録した対象産業機械登録手段と、
地震等の災害が発生した地域および地震等の災害の程度を含む地震等の災害発生情報を受信する地震等災害発生情報受信手段と、
この受信した地震等の災害発生情報を用いて対象地域を定め、前記対象産業機械登録手段に登録された中で前記対象地域に存在する産業機械を抽出する該当地域存在機械抽出手段と、
この抽出された各産業機械へ確認情報を送信する確認情報送信手段と、
前記各産業機械から前記確認情報に対する応答として送信された応答情報を受信する応答情報受信手段と、
前記確認情報送信手段で前記確認情報を送信した産業機械の中で、前記応答情報受信手段で応答情報が受信されなかった産業機械をリストアップする無応答機械リストアップ手段、
とを備えた産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置。
【請求項2】
前記確認情報送信手段は、定められた期間内に間隔を開けて前記確認情報を複数回送信する請求項1記載の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置と前記通信ネットワークを介して接続された産業機械であって、前記確認情報を受信する確認情報受信手段と、この確認情報受信手段が前記確認情報を受信すると応答情報を前記地震等災害発生後状況遠隔監視装置へ送信する応答情報送信手段とを有する産業機械。
【請求項4】
請求項1または請求項2記載の産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視装置と、この地震等災害発生後状況遠隔監視装置に前記通信ネットワークを介して接続された複数の産業機械とでなり、これら各産業機械は、前記確認情報を受信する確認情報受信手段と、この確認情報受信手段が前記確認情報を受信すると応答情報を前記地震等災害発生後状況遠隔監視装置へ送信する応答情報送信手段とを有する産業機械の地震等災害発生後状況遠隔監視システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2013−105220(P2013−105220A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247021(P2011−247021)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)