説明

画像処理装置

【課題】拡大縮小専用のバッファメモリを設けることなく変倍処理可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】イメージコントローラ11はページメモリ12に格納された画像データを読み出してプリンタ20へ送信する際に、所定の拡大率(仕様上の最大拡大率)に対応するライン挿入間隔でダミーラインを挿入する。補間演算部22は、ダミーライン挿入済み画像データのうちのダミーライン以外のラインの画像データに対して所望の設定された変倍率(最大拡大率以下)で補間演算処理を行い、該補間演算処理でラインが増加したときは該増加したラインの代替に該ライン以降で最初のダミーラインを削除し、他のダミーラインは元の位置に残した画像データを順次出力する。ドラム間遅延メモリ制御部25は補間処理後の画像データをドラム間遅延メモリ24へ書き込むとき、もしくは読み出すときに、ダミーラインの間引き処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を変倍する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光体ドラム上に形成したトナー像を記録紙に転写した後、この記録紙を加圧加熱してトナー像を記録紙に定着させる、所謂、電子写真方式のプリンタでは、両面印刷を行う場合に、定着における記録紙の収縮/伸長に伴って表裏面での倍率が僅かに変わってしまう。その対応として、画像データを僅かに拡大縮小処理することで、表裏の倍率を電気的に補正するようにした画像出力装置がある(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
通常、プリントシステム100は、図20に示すように、印刷ジョブを保存・管理したりラスタライズ処理を行ったりする役割を果たすイメージコントローラ101と、イメージコントローラ101から送られて来る画像データを記録紙に印刷する役割を果たすプリンタ102とに役割分担して構成されており、イメージコントローラ101とプリンタ102との間は、画像データを一定レートでストリーム的に転送するVideoI/Fで接続される。
【0004】
このようなストリーム的に授受される画像データをその流れの中で拡大縮小処理するためには、バッファメモリが必要になる。図21は、拡大処理における画像データの入出力タイミングとバッファメモリの構成例を示している。なお、二次元画像は、通常、主走査方向の1ラインをこれと直交する副走査方向に複数ライン配列して構成されており、ストリーム的に転送する際には、画像データは、第1ライン、第2ライン、第3ライン・・・というように先端のラインから順に転送されて処理される。また、補間演算処理で副走査方向の拡大縮小を行う場合、たとえば、入力2ラインを参照ラインとして1つの出力ラインの画像データが生成される。
【0005】
図21(a)(b)に示すように、拡大処理では、入力ライン数に対して出力ライン数が増加する。そのため、同図(d)に示すように、1ページを拡大処理する間に増加するライン数分だけデータを遅延させるためのバッファメモリ110が、補間演算部112の前段に必要になる。
【0006】
図22は、縮小処理における画像データの入出力タイミングとバッファメモリの構成を示している。縮小処理では、入力に対して出力ライン数が間引きによって減少する(同図(a))。そのため、バッファメモリがなければ、間引かれるラインの部分では、その次のラインが入力されるまで出力ラインの画像データを生成できず、出力が途切れてしまう(同図(b))。この途切れを防止するためには、同図(c)に示すように、1ページを処理する間に減少するライン数分だけ出力ラインをバッファメモリに蓄積してから、そのページの出力(バッファメモリからの読み出し)を開始する必要がある。そのため、同図(d)に示すように、縮小処理では、補間演算部112の後段にバッファメモリ110が必要になる。
【0007】
従って、拡大と縮小の両方に対応するためには、補間演算部112の前段と後段の双方にバッファメモリが必要になる。
【0008】
ところで、カラーのプリンタでは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)、K(ブラック)など複数の色材を重ね合わせてフルカラー画像を形成するようになっている。タンデム方式のカラー画像出力装置にあっては、色材毎の感光体ドラムを、周回する転写ベルトに沿ってかつその軸を転写ベルトの搬送方向と直交する向きにして所定間隔で配列して備え、各感光体ドラム上に形成したトナー像を周回する転写ベルト上で順に重ね合わせてフルカラーのトナー像を形成する。そして、このトナー像を転写ベルトから記録紙に二次転写するように構成されている。
【0009】
かかるタンデム方式のプリンタでは、各感光体ドラム上に形成されたトナー像が転写ベルトで位置ずれなく重ね合わさるように、各感光体ドラム上にトナー像を形成する書き込みユニットに対して画像データを出力するタイミングを、転写ベルトの移動方向下流側に配置されている感光体ドラムほど遅延させるようになっており、その遅延用のバッファメモリ(ドラム間遅延メモリ103(図20参照))を備えている。したがって、タンデム方式のプリンタにおいては、ドラム間遅延メモリを表裏の倍率合わせのための変倍用バッファメモリに利用することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003−266774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述のようなプリントシステム100では、構成上の役割分担からして、表裏の倍率合わせに関する管理は、プリンタ102側で行うことが望ましい。
【0012】
しかし、ドラム間遅延メモリ103は、各感光体ドラム上に静電潜像を形成する書込みデバイス104(レーザーダイオード等、図20参照)の直前に配置されるため、補間演算部112はドラム間遅延メモリ103の前段に配置しなければならない。よって、ドラム間遅延メモリ103を利用した変倍処理は縮小処理に限られ、図23に示すように、拡大用バッファメモリ105を補間演算部112の前段に別途設けなければならない。
【0013】
イメージコントローラ101側のページメモリを拡大処理に利用することも想定されるが、表裏の倍率合わせの管理をプリンタ側で行うためには、図24に示すように、プリンタ102に設けた変倍率管理部106からイメージコントローラ101へ変倍率の通知を、表面と裏面が切り替わる度(ページ単位)に行う必要がある。この変倍率通知の授受をページ間で行うと、その完了までの待ち時間が次ページの処理開始前に発生して印刷の生産性が低下するという問題が生じる。
【0014】
なお、特許文献1に開示された画像出力装置では、拡大処理に対応するために、通常のラインバッファメモリに加えて、追加のラインバッファメモリ(1ライン分)を設けている。拡大時は、ラインのデータ量が増えてラインバッファメモリへのライン書き込み周期が、出力デバイス側への読み出し周期より長くなるため、ラインバッファメモリからデータを読み出すときにまだデータが供給されていないアンダーフロー状態が生じてしまう。そこで、この装置では、常に、直前のラインを追加のラインバッファメモリに保持するようにし、通常のラインバッファメモリの空き状態を監視し、アンダーフローが生じそうな場合には、追加のラインバッファメモリから出力デバイスへ画像データを出力し、その間に、次のラインを通常のラインバッファメモリに書き込むことで対応している。したがって、資源として、追加のラインバッファメモリを要すると共に、空き容量の監視、読み出しや書き込みに関する複雑な制御が必要になる、といった問題がある。
【0015】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、拡大縮小専用のバッファメモリを別途設けることなく変倍処理可能な画像処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0017】
[1]ラインをこれと直交する方向に複数配列して構成された2次元画像に所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入した画像データの各ラインを順次出力するダミーライン挿入処理部と、
前記ダミーライン挿入処理部から出力された画像データを順次入力し、そのうちのダミーライン以外のラインの画像データは前記所定の拡大率以下の設定された変倍率で補間演算処理を行って、ダミーラインは前記補間演算処理でラインが増加したときは該増加したラインの代替に該ライン以降のダミーラインを削除し他のダミーラインは元の位置に残して順次出力する変倍補間処理部と、
前記変倍補間処理部が順次出力する画像データを第2メモリへ書き込むとき、もしくは第2メモリから読み出すときに、前記ダミーラインを間引く処理を行う縮小用メモリ制御部と、
を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【0018】
上記発明では、ダミーライン挿入処理部は元の画像データに、所定の拡大率に対応したライン挿入間隔でダミーラインを挿入して後段へ送出する。これを受けた変倍補間処理部は、ダミーラインの挿入された画像データのうちダミーライン以外のラインを対象に所望の変倍率で補間拡大処理を行い、この拡大処理でライン数が増加したときは、増加した分だけ、それ以後のダミーラインを削除して、増加分を吸収して相殺する。縮小用メモリ制御部は、変倍補間処理部が出力する画像データの中に残っているダミーラインを間引きする。このように、変倍補間処理部の拡大処理でライン数が増加しても、その増加分を予め挿入されているダミーラインの削除によって吸収相殺するので、変倍補間処理部の入出力データ量が同一となり、一定レートのストリーム的なデータの流れの中で拡大処理を行うことができる。また、設定される様々な変倍率への対応は変倍補間処理部で行うので、ダミーライン挿入処理部は固定のライン挿入間隔でダミーラインを挿入すればよく、倍率変更毎にダミーライン挿入処理部へ変倍率を通知する必要はない。
【0019】
[2]ラインをこれと直交する方向に複数配列して構成された2次元画像に所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入した画像データの各ラインを順次出力するダミーライン挿入処理部と、
前記ダミーライン挿入処理部から出力された画像データを順次入力し、そのうちのダミーライン以外のラインの画像データは前記所定の拡大率以下の設定された変倍率で補間演算処理を行って、ダミーラインは前記補間演算処理でラインが増加したときは該増加したラインの代替に該ライン以降のダミーラインを削除し他のダミーラインは元の位置に残して順次出力する変倍補間処理部と、
前記変倍補間処理部が出力する画像データを順次入力し、該画像データの画素毎のビット幅の削減処理を行うビット幅削減部と、
前記ビット幅削減部が順次出力する画像データを第2メモリへ書き込むとき、もしくは第2メモリから読み出すときに、前記ダミーラインを間引く処理を行う縮小用メモリ制御部と、
を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【0020】
上記発明では、[1]の発明に加えて、前記変倍補間処理部と縮小用メモリ制御部との間にビット幅削減部を設けてあり、該ビット幅削減部により、画像データの画素毎のビット幅の削減処理を行う。この位置でビット幅の削減処理を行うことで、第2メモリに書き込むデータ量を削減することができる。ビット幅の削減処理は、たとえば、スクリーン処理によって行われる。
【0021】
[3]前記ダミーライン挿入部は、第1メモリから前記2次元画像の各ラインの画像データを順次読み出し、これに前記所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入して出力する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像処理装置。
【0022】
上記発明では、第1メモリか各ラインの画像データを読み出して後段へ送出する際に、ダミーラインが挿入される。
【0023】
[4]変倍補間処理部は、前記設定された変倍率が1未満の場合の補間演算処理でラインを間引きするときは、その間引き対象のラインをダミーラインに設定する
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0024】
上記発明では、縮小処理で生じた間引き対象のラインをダミーラインに設定する。これにより、間引き対象のラインに関する実際の間引きは、縮小用メモリ制御部がダミーラインを間引きすることで行われる。
【0025】
[5]前記第2メモリは、タンデム方式の画像出力装置が有する、ドラム間遅延メモリである
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0026】
上記発明では、タンデム方式の画像出力装置が有するドラム間遅延メモリを、間引き処理のためのバッファメモリ(第2メモリ)に兼用する。これにより、縮小専用のバッファメモリを設ける必要がない。
【0027】
[6]前記第1メモリは、1ページ分の画像データを記憶するためのページメモリである
ことを特徴とする[3]に記載の画像処理装置。
【0028】
[7]前記ダミーライン挿入処理部は印刷データをラスタライズ処理してページ単位の画像データを生成して出力するイメージコントローラに、前記変倍補間処理部と前記縮小用メモリ制御部とは、前記イメージコントローラから送られてくる画像データを入力して記録紙に印刷するプリンタに、それぞれ設けられている
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0029】
上記発明では、イメージコントローラ側でダミーラインが固定間隔で挿入されてプリンタに送信され、プリンタ側で変倍率に応じた補間処理、および余ったダミーラインの間引き処理を行う。これにより、プリンタ側で変倍率を管理して変倍処理を行いつつ、イメージコントローラにはその変倍率を通知する必要がない。
【0030】
[8]前記所定の拡大率は、設定可能な変倍率の最大値以上である
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0031】
上記発明では、仕様上の最大変倍率以上の拡大率に対応したライン挿入間隔でダミーラインが予め挿入されるので、変倍補間処理部で最大変倍率で拡大処理を行っても、その拡大処理によって増加するラインをすべて、予め挿入されているダミーラインの削除によって吸収相殺することができる。
【0032】
[9]前記ダミーライン挿入処理部は、ダミーラインの画像データとしてその次のラインと同じ画像データを挿入し、
前記変倍補間処理部は、1ライン前の画像データを保持する第1ラインバッファと、2ライン前の画像データを保持する第2ラインバッファと、補間処理部とを備え、
前記補間処理部は、入力中のラインと1ライン前のラインとを参照ラインにして補間処理を行う第1補間モードと、1ライン前のラインと2ライン前のラインとを参照ラインにして補間処理を行う第2補間モードとを有し、前記残すダミーラインの次のラインの補間処理と、補間によりラインが増加した時点からそれ以後の最初のダミーラインの次のラインまでのラインの補間処理は前記第2補間モードで行い、他のラインの補間処理は前記第1補間モードで行う
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0033】
上記発明では、2ライン分のラインバッファを使用して、ダミーラインを元の位置に出力する処理、および、増加したライン分をダミーラインを削除して吸収する処理に対応することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明に係る画像処理装置によれば、拡大縮小専用のバッファメモリを追加することなく変倍処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の機能を有するプリントシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】タンデム式の画像出力装置(プリンタ)の概略構成を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るプリントシステムにおける拡大時の画像処理の流れを模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るプリントシステムにおける縮小時の画像処理の流れを模式的に示す説明図である。
【図5】ドラム間遅延メモリ制御部が行う間引き処理の一例を示すタイミングチャートである。
【図6】補間画像を作成する際の参照ラインを模式的に示した説明図である。
【図7】通常の拡大処理におけるダミーラインの挿入位置を示す説明図である。
【図8】通常の拡大処理に対応した補間演算部の構成例を示すブロック図である。
【図9】通常の拡大処理でDoutを求める線形補間演算式と、これに対応するグラフを示す説明図である。
【図10】通常の拡大処理に対応した補間演算部の動作を示すタイミングチャートである。
【図11】通常の拡大処理に対応した補間演算部における、図7および図10の(1)〜(4)の各タイミングにおけるデータの状態を示す説明図である。
【図12】本発明の拡大処理におけるダミーラインの挿入例および補間演算部が出力する補間データを示す説明図である。
【図13】本発明に係わる補間演算部の構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明に係わる補間演算部の動作を示すタイミングチャートである。
【図15】ダミーラインがない場合に5つのラインを参照ラインとしてビット幅削減(スクリーン)処理を行う場合のデータ参照の流れを示す説明図である。
【図16】図15に対応したスクリーン処理部の構成例を示すブロック図である。
【図17】本実施の形態に係るスクリーン処理部の構成例を示すブロック図である。
【図18】図17の構成のスクリーン処理部におけるデータの流れを示す説明図である。
【図19】ダミーラインが挿入されている場合の5ライン参照方式におけるデータ参照の流れを示す説明図である。
【図20】従来のプリントシステム構成例を示すブロック図である。
【図21】拡大処理におけるデータの流れとバッファメモリの位置を示す説明図である。
【図22】縮小処理におけるデータの流れとバッファメモリの位置を示す説明図である。
【図23】拡大用のバッファメモリをプリンタに設けた場合のプリントシステムの構成例を示すブロック図である。
【図24】イメージコントローラのページメモリを拡大用のバッファメモリとして使用し変倍率をプリンタ側からイメージコントローラへ通知する場合の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の機能を有するプリントシステム10である。プリントシステム10は、イメージコントローラ11と、プリンタ20とを備えている。イメージコントローラ11は、印刷ジョブを保存・管理やラスタライズ処理、印刷するページの画像データをプリンタ20へ出力する機能などを果たす。
【0038】
イメージコントローラ11は、印刷ジョブを保存・管理やラスタライズ処理などを行う図示省略の制御部のほか、ラスタライズ処理で生成した画像データや外部から入力されたプリント対象の画像データを1ページ以上保存するためのページメモリ12と、このページメモリ12へのデータの読み書き制御、およびページメモリ12から読み出したデータをVideoI/F14経由でプリンタ20へ送出する制御などを行うページメモリ制御部13を備えている。VideoI/F14は、一定レートでストリーム的に画像データを転送する公知のインターフェイスである。
【0039】
なお、ページメモリ12に格納される画像は、主走査方向の1ラインをこれと直交する副走査方向に複数ライン配列して構成された二次元画像であり、VideoI/F14からストリーム的に送出する際には、第1ライン、第2ライン、第3ライン・・・というように先端のラインから順に読み出す。
【0040】
さらに、ページメモリ制御部13は、ページメモリ12から画像データを読み出してVideoI/F14へ送り出す際に、設定されている固定のライン間隔でダミーラインを挿入するダミーライン挿入処理部としての機能を果たす。ダミーラインの挿入間隔は、表裏倍率合わせの仕様でサポートする最小の間隔(最大拡大率、もしくはそれ以上の拡大率に対応する間隔)に設定される。この間隔は、プリントシステム10において固定である。イメージコントローラ11は、送出中のラインがダミーラインか否かを示すダミー信号(DHV)をプリンタ20に対して送信する。
【0041】
プリンタ20は、タンデム方式の画像出力装置であり、出力画像処理部21、補間演算部22、スクリーン処理部23、ドラム間遅延メモリ24、ドラム間遅延メモリ制御部25、変倍率管理部26などのほか、画像形成部30を有して構成される。画像形成部30は、記録紙を搬送したり記録紙に実際に画像を印刷する機械的部分とその制御部などを備える。
【0042】
画像形成部30は、図2に示すように、無端で環状に掛け渡された所定幅の中間転写ベルト32と、この中間転写ベルト32上にそれぞれ単一色のトナー像を形成するイエロー(Y)用、マゼンタ(M)用、シアン(C)用、ブラック(K)用の4つの像形成部、記録紙を給紙する給紙部、給紙された記録紙を搬送する搬送部、定着装置などを備えている(図2では、中間転写ベルト32と感光体ドラム33C、33M、33Y、33Kのみ記してある)。
【0043】
各像形成部は、表面に静電潜像が形成される円筒状の静電潜像担持体としての感光体ドラム33C、33M、33Y、33Kと、その周囲に配置された帯電装置と現像装置とクリーニング装置とを有する。また書込みデバイス(レーザーダイオード)31と、ポリゴンミラーと、各種レンズおよびミラー等で構成されたレーザーユニットを備えている。
【0044】
C、M、Y、K各色の感光体ドラム33は、その軸方向を中間転写ベルト32が周回して移動方向と直交する方向にして、中間転写ベルト32に沿って所定間隔をあけて配列されている(図2参照)。感光体ドラムは、中間転写ベルト32と接する箇所で中間転写ベルトと同一方向に移動するように一定方向に回転し、帯電装置は、感光体ドラムを一様に帯電させる。レーザーユニットは、書込みデバイス31が射出するレーザー光を、回転するポリゴンミラーで反射することによって円筒状の感光体ドラム33の表面をその軸方向(主走査方向)にレーザー光で繰り返し走査する機能を果たす。
【0045】
帯電装置によって一様に帯電された感光体ドラム33の表面を、画像データに応じてオン/オフされたレーザー光で走査することにより、感光体ドラム33上に静電潜像を形成し、現像装置は、感光体ドラム33上の静電潜像をトナーによって顕像化する。このトナー像は、中間転写ベルト32と接触する箇所で中間転写ベルト32に転写される。上記の動作をC、M、Y、K用の各像形成部が行うことで、周回する中間転写ベルト32上に各色のトナー像が重ねられてフルカラーのトナー画像が合成される。
【0046】
記録紙上の同一箇所に印刷するC、M、Y、Kのドットを中間転写ベルト32上の同一箇所に重ね合わせるためには、中間転写ベルト32の同一箇所が各感光体ドラム33を通るときの時間差(図2の遅延量TDCM、TDCY、TDCK)に応じて、下流側の感光体ドラム33ほど、その書込みデバイス31に対して画像データを出力するタイミングを遅らせる必要がある。この遅延のために、図1のドラム間遅延メモリ24は使用される。
【0047】
中間転写ベルト32上に形成されたフルカラーのトナー画像は、二次転写位置で中間転写ベルトから記録紙に転写され、記録紙上のトナー画像が定着装置を通過する際に定着されてから、排紙トレイに排紙される。
【0048】
図1に戻って説明を続ける。出力画像処理部21は、VideoI/F14を通じてイメージコントローラ11から順次送られてくる画像データを受信して、補間演算部22へ送り出す。補間演算部22は、出力画像処理部21から入力される画像データに対して補間演算処理を施して画像データを設定された倍率に拡大・縮小する。ここでは、バイキュービック補間等の、周辺画素を参照画素とした補間演算を行う。
【0049】
スクリーン処理部23は、補間演算部22から入力される画像データにスクリーン処理を施して、画像形成部30に適した形式の画像データに変換する。すなわち、書込みデバイス31としてレーザーダイオードを使用する場合は通常、制御可能な階調数が少ないので、その階調表現能力に合わせて、1画素あたりのビット数を低減する。たとえば、1画素あたり8ビットの画像データを4ビット、あるいは2ビット、あるいは1ビットなどに削減する。
【0050】
ドラム間遅延メモリ24は、スクリーン処理部23から出力された画像データをドラム間遅延メモリ24へ書き込む処理およびドラム間遅延メモリ24に記憶されている画像データを読み出して画像形成部30の書込みデバイス31へ出力する処理を行う。また、ドラム間遅延メモリ24へ画像データを書き込む際、もしくはドラム間遅延メモリ24から画像データを読み出す際に、変倍率管理部26から設定された変倍率に応じてライン間引きを行う(縮小用メモリ制御部としての機能を果たす)。
【0051】
変倍率管理部26は、画像の変倍率を管理する。ここでは、記録紙表裏面の倍率合わせを行うための変倍率を管理する。変倍率は、画像形成部30の特性や記録紙の種類(厚みなど伸縮に関する性質)によって変更される。詳細には、表裏面の倍率を合わせるために必要な表面変倍率と裏面変倍率とを予め記録紙の種類毎に測定して記憶しておく。そして、記録紙の表面に印刷する画像データを変倍処理するときは、その記録紙の種類に応じた表面変倍率を各部へ出力する変倍率に設定し、記録紙の裏面に印刷する画像データを変倍処理するときは、その記録紙の種類に応じた裏面変倍率を出力設定する。したがって両面印刷するときは、ページ単位(表裏が変わる毎)に、出力する変倍率を切り替えるように動作する。
【0052】
次に、表面を拡大処理し、裏面を縮小処理することによって表裏倍率合わせを行う場合を例に、具体例を示す。この例では、変倍率仕様は113%から87%までをサポートするものとし、表面変倍率を105%、裏面変倍率を95%に変倍する場合について説明する。
【0053】
図3は、プリントシステム10が行う拡大時の画像処理を模式的に示している。イメージコントローラ11内のページメモリ制御部13にて、変倍率仕様の最大値に相当するライン挿入間隔でダミーラインを挿入する(同図(a))。ここでは、変倍率仕様の最大値113%に対応するライン挿入間隔は8ラインなので、8ライン毎にダミーライン41を挿入する処理を行う。図中、斜線を施した部分がダミーライン41である。なお、ライン挿入間隔Dは、等倍を1とすると、D>=(1÷(最大変倍率−1))を満たす最小の正数値にすればよい。
【0054】
プリンタ20の補間演算部22は、上記ダミーライン41の挿入された画像データに対し、変倍率管理部26で設定された変倍率(105%)に相当するバイキュービック補間等の補間演算を行う。詳細には、ダミーライン挿入済み画像データのうちのダミーライン以外のラインの画像データに対して、設定された変倍率(最大変倍率以下であること)で補間演算処理を行い、この補間演算処理でラインが増加したときはその増加したラインの代替に該ライン以降のダミーラインを削除し、他のダミーラインは元の位置に残した画像データを補間データとして出力する。
【0055】
同図(b)の例では、補間演算処理(105%の拡大補間処理)でライン42が増加し、その増加分を吸収するために、3番目のダミーライン41aが削除され、その他のダミーラインは元と同じ位置(先頭から8ライン間隔)のまま出力される。ラインの増加が、丁度、ダミーラインの存在する位置で生じたときは、該増加したラインでそのダミーラインを置き換える。増加したラインの位置がダミーラインの存在する位置に合致しないときは、補間によって増加したラインより後のラインを、次のダミーライン位置に到達するまで、1ライン分後ろに順にシフトする。そして、この1ライン後ろへシフトした分の遅れを、次のダミーラインが到来したとき、このダミーラインを削除することで吸収する。
【0056】
同図(c)は、ドラム間遅延メモリ24への読み書きに際してドラム間遅延メモリ制御部25が行う処理を模式的に示している。ドラム間遅延メモリ制御部25は、補間演算部22から出力された画像データの中に残っているダミーラインの間引きを行う。
【0057】
上記処理により105%の拡大画像が出力される。このように、補間演算部22の拡大処理でライン数が増加しても、その増加分を予め挿入されているダミーラインの削除によって吸収相殺するので、補間演算部22の入出力データ量は同一となり、一定レートのストリーム的なデータの流れの中で拡大処理を行うことができる。また、設定される様々な変倍率への対応はプリンタ20側の補間演算部22等で行うので、イメージコントローラ11は固定のライン挿入間隔でダミーラインを挿入すればよく、変倍率が変更される毎に、その変倍率をイメージコントローラ11へ通知する必要がなく、この通知の授受に伴う印刷の生産性低下が防止される。
【0058】
図4は、縮小時の画像処理を模式的に示している。同図(a)に示す、イメージコントローラ11でのダミーラインの挿入は図3(a)と同一である。
【0059】
プリンタ20の補間演算部22は、上記ダミーラインの挿入された画像データに対し、設定された変倍率(95%)に相当するバイキュービック補間等の補間演算を行う(図3(b)参照)。詳細には、ダミーライン挿入済み画像データのうちのダミーライン以外のラインの画像データに対して、設定された変倍率(95%)で補間演算処理を行い、この補間演算処理で間引くラインが生じたときは、その間引き対象のラインを新たなダミーラインに設定する。また、他のダミーライン(元々挿入されていたダミーライン)は元の位置に残したまま出力する。
【0060】
図4(b)の例では、補間演算処理(95%の縮小処理)により間引き対象のライン43が発生し、そのラインが新たなダミーライン44に設定される。元々挿入されていたダミーライン41は元と同じ位置(先頭から8ライン間隔)のまま出力される。
【0061】
同図(c)は、ドラム間遅延メモリ24への読み書きに際してドラム間遅延メモリ制御部25が行う処理を示している。ドラム間遅延メモリ制御部25は、補間演算部22から出力された画像データの中にある全てのダミーラインの間引きを行う。これにより、イメージコントローラ11が挿入したダミーライン41と補間演算部22が設定したダミーライン44の双方が間引きされて、95%の縮小画像が出力される。
【0062】
このように縮小処理の場合も、イメージコントローラ11は拡大時と同様のライン挿入間隔でダミーラインを挿入すればよいので、イメージコントローラ11とプリンタ20との間で変倍率に関する通知を行う必要はない。特に、イメージコントローラ11とプリンタ20とで構成されたプリントシステム20においては、拡大縮小専用のバッファメモリを増設する必要がなく、プリンタ側で表裏倍率合わせのための変倍率管理を行い、かつ、イメージコントローラとプリンタ間で変倍率通知による生産性の低下を招くことなく、拡大縮小処理を行うことができる。
【0063】
図5は、ドラム間遅延メモリ制御部25が行う間引き処理を示している。ドラム間遅延メモリ24へのライトイネーブル信号を制御することによって、余分なダミーライン(余分に挿入されているライン)を間引く。この図の場合、5ライン目、10ライン目がダミーラインであるので、ドラム間遅延メモリ制御部25は、このラインのデータがドラム間遅延メモリ24へ出力される際にライトイネーブルを出力せず、ドラム間遅延メモリ24への書き込みを行わない。また,ライトアドレスのインクリメントも行わない。このような処理で不要ラインを間引くことができる。
【0064】
なお、ドラム間遅延メモリ24からの読み出し時にダミーラインを間引く場合は、読み出しアドレスを制御して、ダミーラインの位置でそのダミーラインを読み飛ばして次のラインを読み出すようにすればよい。
【0065】
ここで、拡大処理を例に補間処理についてより詳しく説明する。
【0066】
図6は、補間画像(補間データ)を作成する際の参照ラインを示す模式図である。図中の「本来の画素中心位置」とは、アナログ的に拡大を実施したときに、移動するライン中心位置を示す。変倍率105%では、1ライン毎に0.05画素だけ後方のライン側(図の右方向)にシフトする。しかし、デジタル画像では1画素単位の出力に限定される(図中の各破線上の位置が、デジタル画像として限定された出力位置である)。このため、その限定された位置での画素値を、元データより補間して求める。
【0067】
補間演算では、周辺2画素(2ライン)を参照画素(参照ライン)とする線形補間を用いることとする。そのとき、1ライン目の出力は拡大処理により、画素移動をしないため、参照ラインも1ライン目の入力を参照する。2ライン目の出力は、入力画像の1ライン目および2ライン目を参照ラインとする。105%拡大の場合、入力画像の21ライン目で丁度1ライン増加してシフトし、出力画像の22ライン目として出力する。
【0068】
ここで、このラインの増加に対処するための通常の拡大処理についてまず説明し、これとの対比において本発明による拡大処理を後述する。
【0069】
<通常の拡大処理>
通常の拡大処理では、1ライン前のデータと現ラインのデータとを参照して補間演算を実施して補間データを出力する。変倍率105%の場合、入力画像の21ライン目で丁度1ライン増加してシフトする。このため、図7に示すように、ここに予めダミーラインが挿入してあれば、増加したライン(図では補間データの21ライン目)をこのダミーラインに代えて出力することで、ダミーラインの次のラインからは、1ライン目と同様の処理になり、余分なライン遅延は発生しない。すなわち、ライン増加による出力遅延は、この増加したラインを、元々挿入しておいたダミーラインに代えて出力することで吸収相殺される。
【0070】
図8は、通常の拡大処理に対応した補間演算部50の一例を示している。通常の拡大処理に対応した補間演算部50は、参照位置カウンタ51と、ラインバッファ52と、補間演算処理部53とを備えている。
【0071】
入力画像データDINは、ラインバッファ52および、補間演算処理部53にDin2として入力され、ラインバッファ52の出力(1ライン前の入力画像データDIN)は補間演算処理部53にDin1として入力される。参照位置カウンタ51には、水平同期信号INDINおよび垂直有効信号VVINが入力され、現ラインの位置に応じた出力xと、水平同期信号INDOUTと、垂直有効信号VVOUTを出力する。出力xは、ライン毎に、K=(変倍率−1)÷変倍率、をxに累積加算し、1を超えた場合は1を減算することを繰り返して得られる値である。出力xは、補間演算処理部53に入力される。補間演算処理部53は出力xと、Din1、Din2とに基づいて補間演算を行ってその演算結果の補間データDOUTを出力する。
【0072】
図9は、Doutを求める線形補間演算式と、これに対応するグラフを示している。図10は、通常の拡大処理に対応した補間演算部50の動作のタイミングチャートを示している。垂直同期信号Wの立ち上がり後の最初の水平同期信号INDで、出力xは0にリセットされ、その後は、水平同期信号INDの入力毎(ライン毎)にxの値が前述したように更新される。
【0073】
入力画像データには、設定した変倍率に対応した位置に予めダミーラインが挿入されている。ここでは、ダミーラインの画像データは、ダミーラインの次のラインと同じ画像データにしてある。図10の例は変倍率1.05によるものであり、20ライン毎にダミーラインが挿入されている(Din2、Din1のL21dがダミーライン)。図10ではLineをLと略してある。
【0074】
図11は、通常の拡大処理に対応した補間演算部50における、図7および図10の(1)〜(4)の各タイミングにおけるデータの状態を示している(ただし、参照位置カウンタ51は図示省略)。(1)のタイミングでは現ラインのDin2=Line7、前ラインのDin1=Line6、Dout=Line7となる。(2)のタイミングでは現ラインのDin2=Line20、前ラインのDin1=Line19、Dout=Line20となる。(3)のタイミングでは現ラインのDin2=Line21d(ダミーライン)、前ラインのDin1=Line20、Dout=Line21となる。(4)のタイミングでは現ラインのDin2=Line21、前ラインのDin1=Line21d(ダミーライン)、Dout=Line22となる。
【0075】
このように、拡大処理でライン数が増える位置にあわせて予めダミーラインが挿入されている場合は、上述したような回路構成の補間演算部50(図8)により拡大用の補間処理を行うことができる。
【0076】
<本発明の拡大処理>
本発明では、変倍率管理部26で設定される変倍率にかかわらず、イメージコントローラ11において変倍率仕様の最大値113%に対応したライン挿入間隔である8ライン毎にダミーラインが固定的に挿入される。なお、ダミーラインはその次のラインと同じ画像データが挿入されている。補間演算部22は、変倍率105%での拡大処理を行うものとする。このとき、拡大処理によってライン数が増加しないときは、イメージコントローラ11で挿入されているダミーラインの位置にダミーデータを残した補間データを出力する。図12では、ダミーライン9dと17dはその位置に残して補間データに出力される。補間処理によって21ライン目のところでライン数が増加するが、その増加分は、後方にシフトされ、24ライン目と25ライン目との間にあるダミーライン25dを削除することによって吸収される。
【0077】
図13は、本発明に係わる補間演算部22の構成例を示している。補間演算部22は、参照位置カウンタ部60と、第1ラインバッファ61と、第2ラインバッファ62と、データセレクタ63と、補間演算処理部64とを備えている。
【0078】
入力画像データDINは、第1ラインバッファ61および、データセレクタ63にDAとして入力されている。第1ラインバッファ61の出力(1ライン前の入力画像データ)は第2ラインバッファ62に入力されると共にデータセレクタ63にDBとして入力されている。第2ラインバッファ62の出力はデータセレクタ63にDCとして入力されている。
【0079】
データセレクタ63には、参照位置カウンタ部60から選択信号DSELが入力される。データセレクタ63は、選択信号DSELが0のとき、DAとDBを選択し、DAを補間演算処理部64のDin2に、DBをDin1に出力する。また、DSELが1のときDBとDCを選択し、DBを補間演算処理部64のDin2に、DCをDin1に出力する。
【0080】
参照位置カウンタ部60にはダミー信号DHVINと、水平同期信号INDINと、垂直有効信号VVINが入力される。また参照位置カウンタ部60は、現ラインの位置に応じた出力xと、選択信号DSELと、ダミー信号DHVOUTと、水平同期信号INDOUTと、垂直有効信号VVOUTを出力する。出力xは補間演算処理部64に入力される。選択信号DSELおよびダミー信号DHVOUTの出力タイミングと、出力xの更新方法については後述する。
【0081】
補間演算処理部64は、下記の補間演算式によって補間演算を行う。
DSEL=0のとき、
Dout=x*DA+(1−x)*DB
DSEL=1のとき、
x≦1ならば、
Dout=x*DB+(1−x)*DC
x>1ならば、
Dout=(x−1)*DB+(2−x)*DC
なお、*は掛け算を示す。
【0082】
図14は、補間演算部22の動作のタイミングチャートを示している。垂直有効信号VVINが有効になってから最初の水平同期信号INDINで、出力xは0にリセットされる。その後、出力xは、ダミーライン以外のラインでは、ライン毎に、K=(変倍率−1)÷変倍率、を累積加算した値に更新される。ダミーラインのときであって、次にKを加算した値が1未満の場合は、Kを加算しない。ダミーラインのときであって次にKを加算した値が1以上になる場合は、Kを加算した後1を減算する。
【0083】
参照位置カウンタ部60はDSELを次のように出力する。DHVINが1(入力がダミーライン)のときはその次のラインにおいてDESLを1にする(図14のT1、T2、T4参照)。また、出力xの値が1以上のときDESLを1にする(図14のT3〜T4)。それ以外はDSELを0にする。
【0084】
参照位置カウンタ部60はDHVOUTを次のように出力する。DHVINが1かつ出力xが1以上でないときはDHVOUT=1とし、それ以外はDHVOUT=0とする。
【0085】
図14に示すように、出力xが1以上でないとき、つまり、拡大処理によってライン数が増加しないときは、入力画像データ中のダミーラインの位置にダミーラインが出力される(L9、L17参照)。なお、Doutとして出力されるダミーラインの画像データは入力されるダミーラインと同一ではなく、次にDoutとして出力するラインと同一の画像データとなっている。
【0086】
出力xが次の加算で1を超えるとき、つまり、拡大処理によってライン数が増加したときは、その増加したライン(L21)がDoutとして出力される(T3手前参照)。そして、その位置がダミーラインでなければ、以後のラインが1ライン分、後方にシフトされて、順次出力される(L22,L23、L24)。この回路ではDESLが1になってDBとDCを参照ラインとすることで1ライン分へのシフトが実現される。その後、次に登場するダミーラインの位置でその増加分(後方へシフトした分)が吸収される。すなわち、図中のT4手前のダミー信号DHVOUTは出力されず、そのときDoutとして出力されたL25はダミーラインでない通常のライン(補間して得たライン)として扱われる。
【0087】
なお、縮小処理(変倍率が1未満)の場合は、以下のように動作する。補間演算処理部64は、
DSEL=0のとき、
Dout=(1−x)*DA+x*DB
DSEL=1のとき、
Dout=(1−x)*DB+x*DC、
という補間演算を行う。
【0088】
参照位置カウンタ部60の動作は次のようになる。
K=(1−変倍率)÷変倍率、とし、
出力xは、イメージコントローラ11で挿入されたダミーライン以外のライン(DHVINが0)では、ライン毎に、K=(1−変倍率)÷変倍率、をxに累積加算し、加算後の値が1以上になる場合は1を減算する。イメージコントローラ11で挿入されたダミーラインのとき(DHVINが1のとき)はKを加算しない。また、入力がダミーライン(DHVINが1)のときはその次のラインにおいてDESLを1にし、それ以外はDSELを0にする。DHVINが1のとき、および出力xに次にKを加算した場合の値が1以上になるときはDHVOUT=1とし、それ以外はDHVOUT=0とする。たとえば、変倍率0.95の場合、元々あったダミーラインとLine20のときにDHVOUTが1として出力される。
【0089】
これにより、イメージコントローラ11で挿入されたダミーラインはダミーラインとして出力されると共に、補間演算で間引き対象となったラインもDHVOUTが1となって新たにダミーラインに設定される。
次に、スクリーン処理部23の処理について説明する。
【0090】
スクリーン処理部23は、各画素のビット幅を削減する際に、注目する画素の周辺画素を参照する。たとえば、注目画素を中心とした5画素×5画素のマトリクスを参照範囲としてスクリーン処理を行う。
【0091】
この場合、スクリーン処理部は、図15に示すように、注目する画素のあるラインを中心とした5ラインを参照ラインとしてビット幅削減(スクリーン)処理を行う。たとえば、ライン3を注目ラインとする場合は、ライン1、2、3、4、5を参照ラインとする。
【0092】
図16はこの場合のスクリーン処理部の回路例を示している。現ラインと過去4ラインが参照ラインとして処理部70に入力される、詳細には、直列接続した第1〜第4ラインバッファ71〜74を備え、入力ラインの画像データを処理部70のD5と第1ラインバッファ71に入力し、第1ラインバッファ71の出力を第2ラインバッファ72と処理部70のD4に入力し、第2ラインバッファ72の出力を第3ラインバッファ73と処理部70のD3に入力し、第3ラインバッファ73の出力を第4ラインバッファ74と処理部70のD2に入力し、第4ラインバッファ74の出力を処理部70のD1に入力してある。処理部70はD1〜D5の入力を参照ラインとしてスクリーン処理を施す。
【0093】
スクリーン処理部に入力される画像データにダミーラインが含まれていない場合は、図16で示す回路を使用して、図15に示すように、必要な5ラインを参照して処理することができる。しかし、本実施の形態に係るプリントシステム10では、補間演算部22が出力する画像データの中にダミーラインが含まれており、スクリーン処理部23には、この画像データが入力される。このため、ダミーラインを参照ラインから除外する処理が必要になる。
【0094】
図17は、本実施の形態に係るスクリーン処理部23の構成例を示している。図16に示す回路と同一部分には同一の符号を付してある。スクリーン処理部23では、第1ラインバッファ71の入力側に第1セレクタ81、第2ラインバッファ72の入力側に第2セレクタ82、第3ラインバッファ73の入力側に第3セレクタ83、第4ラインバッファ74の入力側に第4セレクタ84を備えている。選択信号が0のときは、図16と同様の動作(ラインバッファの内容は順次更新される動作)となり、選択信号1のときは、各ラインバッファ71〜74の出力をそのラインバッファに再度入力してラインバッファの内容の更新しないように動作する。
【0095】
詳細には、第1セレクタ81には、入力ラインの画像データと第1ラインバッファ71の出力する画像データが入力され、選択信号が0のときは入力ラインの画像データを、選択信号が1のときは第1ラインバッファ71の出力を選択出力する。第1ラインバッファ71には第1セレクタ81の出力が入力される。第2セレクタ82には、第1ラインバッファ71の出力と第2ラインバッファ72の出力が入力され、選択信号が0のときは第1ラインバッファ71の出力を、選択信号が1のときは第2ラインバッファ72の出力をそれぞれ、第2ラインバッファ72の入力として選択出力する。
【0096】
第3セレクタ83には、第2ラインバッファ72の出力と第3ラインバッファ73の出力が入力され、選択信号が0のときは第2ラインバッファ72の出力を、選択信号が1のときは第3ラインバッファ73の出力をそれぞれ、第3ラインバッファ73の入力として選択出力する。第4セレクタ84には、第3ラインバッファ73の出力と第4ラインバッファ74の出力が入力され、選択信号が0のときは第3ラインバッファ73の出力を、選択信号が1のときは第4ラインバッファ74の出力をそれぞれ、第4ラインバッファ74の入力として選択出力する。
【0097】
選択信号が0のときは図18(a)に示すようにデータを流して処理し、ラインバッファの内容を更新する。選択信号が1のときは図18(b)に示すようにデータを流して処理し、ラインバッファの更新を停止する。選択信号としては、補間演算部22が出力するダミーライン信号DHVOUTが入力される。すなわち、ダミーラインが入力されるとき、選択信号は1になり、図18(b)の流れで処理が行われ、各ラインバッファの更新は行われない。それ以外のラインでは同図(a)の流れで処理され、ラインバッファの内容が順次更新される。スクリーン処理部23は、ラインバッファの更新を行わないときの出力をダミーラインとして出力する。
【0098】
図19は、ダミーライン信号DHVOUTによってセレクタを切り替えた場合における補間演算部22の入出力データおよび参照ラインを示している。ライン7(ダミーライン)が入力されているとき図18(b)の処理(ラインバッファを更新しない処理)が行われ、このときの出力がライン5(ダミーライン)として出力される。その次のライン7が入力されるタイミングでは図18(a)の処理に戻る。ライン7(ダミーライン)の入力中はラインバッファの更新を行わなかったので、ライン7を入力中は、各ラインバッファからはダミーライン入力中と同じデータ(ライン3、4、5、6)が出力される。これらと現在入力中のライン7とを参照ラインとして、出力ライン5が処理部70で生成される。
【0099】
なお、スクリーン処理部23は、ダミーラインを出力中は、ダミー信号を後段へ出力する。ドラム間遅延メモリ制御部25は、たとえば、ドラム間遅延メモリ24への書き込み時にダミーラインを間引く処理を行う場合は、スクリーン処理部23から入力されるダミー信号に基づき、ダミーライン中はライトイネーブル信号を無効にするように制御する。
【0100】
また、ドラム間遅延メモリ24から読み出す際にダミーラインの間引きを行うときは、たとえば、ドラム間遅延メモリ制御部25は、ドラム間遅延メモリ24に格納する各ラインのうち、どのラインがダミーラインであるかを示す情報をドラム間遅延メモリ24などに記憶しておき、この情報を手がかりとして、ドラム間遅延メモリ24から画像データを読み出すときにラインの間引きを行う。たとえば、各ラインがダミーラインか否かを1ビットで示す情報を全ラインについて配列したビットマップデータを生成して記憶し、このビットマップデータから各ラインがダミーラインか否かを識別し、ダミーラインを読み飛ばすことで、ダミーラインを間引くように構成する。
【0101】
なお、ドラム間遅延メモリ24に格納する前に、スクリーン処理部23でビット幅を低減させるので、ドラム間遅延メモリ24に格納する画像データのデータ量を低減することができ。ドラム間遅延メモリ24の必要メモリ容量を小さく抑えることができる。
【0102】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0103】
実施の形態では、本発明をプリントシステム10の構成に提供した場合を示したが、必ずしも、ダミーラインを挿入する機能を果たす部分と、補間処理を施す部分との間をVideoI/Fで接続する構成に限定されるものではない。本発明では、ダミーラインを挿入する機能を果たす部分と、補間処理を施す部分との間で、変倍率を授受する必要がないので、ページ毎に変倍率を授受すると生産性が低下してしまうような構成において本発明は好適である。
【0104】
また、本発明は表裏面の倍率合わせに関する拡大縮小を行う場合に限定されるものではない。
【0105】
また、縮小処理に対応する機能は必ずしも必要ではない。たとえば、表裏面の倍率合わせを行う場合に、小さい方の画像を倍率1として、大きくなる方の画像の拡大率を求めるようにしてもよい。
【0106】
実施の形態では、スクリーン処理部23の例として参照ラインが5ラインの場合の構成を例示(図17)したが、ビット削減処理で参照するライン数に応じて、ラインバッファの数を設定すればよい。
【0107】
また、実施の形態では、拡大処理によってライン数が増加したとき、その増加したライン以後に登場する最初のダミーラインで増加分を吸収するようにしたが、最初に登場するダミーラインよりもさらに後方のダミーラインによって増加分を吸収・相殺するようにしてもよい。たとえば、補間演算部22が有するラインバッファのライン数を増やすことでこのような処理に対応することが可能になる。吸収タイミングを遅らせる場合は、その遅らせる量に応じて補間演算部22のラインバッファ数を増やせばよい、具体的には、補間演算部22のラインバッファは、吸収する前に到来するダミーライン数+2ラインあればよい。
【0108】
実施の形態では、イメージコントローラ11が挿入するダミーラインの画像データをその次のラインと同じ画像データにしたが、ダミーラインを参照ラインを利用しないように補間演算部22を構成すれば、ダミーラインは他の任意の画像データとしてもよい。
【0109】
ビット幅の削減処理は、スクリーン処理に限定されない。たとえば、8ビットを4ビットにする場合、単純に、下位4ビットを切り捨てる、あるいは四捨五入するといった処理でもかまわない。また、ビット幅の削減は、ダミーラインについて行ってもよいし、行わなくても良い。特に、ドラム間遅延メモリ24へ書き込む際にダミーラインを間引く構成では、ダミーラインに関するビット幅削減を行わない構成でも、ドラム間遅延メモリ24に保存する画像データのデータ量は増加しない。
【0110】
実施の形態ではイメージコントローラ11から各ラインがダミーラインか否かを示すダミー信号をプリンタ20に向けて送信する構成としたが、たとえば、プリンタ20側でもダミーラインの挿入間隔をシステム固定値として認識しておき、この値とイメージコントローラ11から送られて来た画像データのライン数をカウントした値とから、当該ラインがダミーデータか否かを判断(たとえば、カウント値が(固定のライン挿入間隔+1)の整数倍のときにダミーラインと判断)するように構成してもよい。
【0111】
実施の形態では、ページメモリ12から読み出してプリンタ20へ送出する際にページメモリ制御部13がダミーラインを挿入するようにしたが、画像データをページメモリ12に格納する際にダミーラインを挿入してもよい。ダミーラインの挿入間隔は固定的に定めてあるので、たとえば、イメージコントローラ11で印刷データをラスタライズして得た画像データをページメモリ12に格納する際にダミーラインを挿入するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0112】
10…プリントシステム
11…イメージコントローラ
12…ページメモリ
13…ページメモリ制御部
14…VideoI/F
20…プリンタ
21…出力画像処理部
22…補間演算部
23…スクリーン処理部
24…ドラム間遅延メモリ
25…ドラム間遅延メモリ制御部
26…変倍率管理部
30…画像形成部
31…書込みデバイス
32…中間転写ベルト
33…感光体ドラム
41…ダミーライン
43…間引き対象のライン
44…縮小処理で生成された新たなダミーライン
50…通常の拡大処理に対応した補間演算部
51…参照位置カウンタ
52…ラインバッファ
53…補間演算処理部
60…参照位置カウンタ部
61…第1ラインバッファ
62…第2ラインバッファ
63…データセレクタ
64…補間演算処理部
70…処理部
71…第1ラインバッファ
72…第2ラインバッファ
73…第3ラインバッファ
74…第4ラインバッファ
81…第1セレクタ
82…第2セレクタ
83…第3セレクタ
84…第4セレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラインをこれと直交する方向に複数配列して構成された2次元画像に所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入した画像データの各ラインを順次出力するダミーライン挿入処理部と、
前記ダミーライン挿入処理部から出力された画像データを順次入力し、そのうちのダミーライン以外のラインの画像データは前記所定の拡大率以下の設定された変倍率で補間演算処理を行って、ダミーラインは前記補間演算処理でラインが増加したときは該増加したラインの代替に該ライン以降のダミーラインを削除し他のダミーラインは元の位置に残して順次出力する変倍補間処理部と、
前記変倍補間処理部が順次出力する画像データを第2メモリへ書き込むとき、もしくは第2メモリから読み出すときに、前記ダミーラインを間引く処理を行う縮小用メモリ制御部と、
を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
ラインをこれと直交する方向に複数配列して構成された2次元画像に所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入した画像データの各ラインを順次出力するダミーライン挿入処理部と、
前記ダミーライン挿入処理部から出力された画像データを順次入力し、そのうちのダミーライン以外のラインの画像データは前記所定の拡大率以下の設定された変倍率で補間演算処理を行って、ダミーラインは前記補間演算処理でラインが増加したときは該増加したラインの代替に該ライン以降のダミーラインを削除し他のダミーラインは元の位置に残して順次出力する変倍補間処理部と、
前記変倍補間処理部が出力する画像データを順次入力し、該画像データの画素毎のビット幅の削減処理を行うビット幅削減部と、
前記ビット幅削減部が順次出力する画像データを第2メモリへ書き込むとき、もしくは第2メモリから読み出すときに、前記ダミーラインを間引く処理を行う縮小用メモリ制御部と、
を有する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記ダミーライン挿入部は、第1メモリから前記2次元画像の各ラインの画像データを順次読み出し、これに前記所定の拡大率に対応する間隔でダミーラインを挿入して出力する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
変倍補間処理部は、前記設定された変倍率が1未満の場合の補間演算処理でラインを間引きするときは、その間引き対象のラインをダミーラインに設定する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2メモリは、タンデム方式の画像出力装置が有する、ドラム間遅延メモリである
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1メモリは、1ページ分の画像データを記憶するためのページメモリである
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記ダミーライン挿入処理部は印刷データをラスタライズ処理してページ単位の画像データを生成して出力するイメージコントローラに、前記変倍補間処理部と前記縮小用メモリ制御部とは前記イメージコントローラから送られてくる画像データを入力して記録紙に印刷するプリンタに、それぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記所定の拡大率は、設定可能な変倍率の最大値以上である
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記ダミーライン挿入処理部は、ダミーラインの画像データとしてその次のラインと同じ画像データを挿入し、
前記変倍補間処理部は、1ライン前の画像データを保持する第1ラインバッファと、2ライン前の画像データを保持する第2ラインバッファと、補間処理部とを備え、
前記補間処理部は、入力中のラインと1ライン前のラインとを参照ラインにして補間処理を行う第1補間モードと、1ライン前のラインと2ライン前のラインとを参照ラインにして補間処理を行う第2補間モードとを有し、前記残すダミーラインの次のラインの補間処理と、補間によりラインが増加した時点からそれ以後の最初のダミーラインの次のラインまでのラインの補間処理は前記第2補間モードで行い、他のラインの補間処理は前記第1補間モードで行う
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−254333(P2011−254333A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127263(P2010−127263)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】