説明

画像形成方法、画像形成装置

【課題】液体現像剤を用いて画像を形成する技術において、画像濃度を高精度に制御することを可能にする。
【解決手段】移動する潜像担持体に予め定められた潜像を形成し、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で潜像担持体に形成された潜像を現像し、潜像担持体に現像された像の潜像担持体の移動方向の幅を検出し、検出された前記像の幅の情報に基づいて、画像形成条件を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体現像剤を用いて画像を形成する画像形成方法および画像形成装置において、画像の濃度を制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体キャリアにトナーを分散させた液体現像剤によって潜像を現像することで、画像を形成する画像形成方法が知られている。また、この画像形成方法の分野では、パッチ画像と称される濃度測定用のトナー像を形成し、このトナー像の濃度を求めた結果に基づいて、その後に形成する画像の濃度を制御することが行われている(特許文献1)。
【0003】
また、特許文献2では、光センサーを用いてこのようなトナー像の濃度を測定する技術が記載されている。この技術は、トナー像に光を照射した際の反射光量がトナー像の濃度に依存して変化することを利用して、光センサーで検出した反射光量からトナー像の濃度を求めるものである。
【0004】
さらに、特許文献2では、この濃度測定の精度は、液体現像剤に含まれる液体キャリアの影響によって低下する点が指摘されている。つまり、トナー像は液体キャリア中に存在しているため、トナー像に照射された光のうちの相当量は、トナー像そのものではなく、液体キャリアの界面で反射される。その結果、トナー像からの反射光量が過小となって、トナー像からの反射光量を正確に検出できず、濃度測定の精度が低下することがあった。そこで、特許文献2では、トナー像に光を照射する光源を複数設けることで、トナー像への照射光量を増大させて、トナー像からの反射光量を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2006−304818号公報
【特許文献2】特開2003−177609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような方法では、液体キャリアが濃度測定の精度に与える影響を十分に排除することはできなかった。つまり、光センサーの検出する液体キャリア界面からの反射光量は、液体キャリアの表面状態に影響を受ける。例えば、液体キャリア表面が平らであるときと波打っているときとでは、液体キャリア界面での光の反射状態は異なるため、光センサーの検出する反射光量が変動する。言い換えれば、トナー像の濃度のみならず液体キャリアの表面状態にも依存して、光センサーの検出光量が変化してしまう。そのため、光センサーの検出光量に基づき測定された濃度は、液体キャリアの表面状態に起因する誤差を含むものとなる。そして、上述のとおり、この測定濃度はその後に形成する画像の濃度制御に用いられるわけであるが、この測定濃度の誤差のために、画像濃度を高精度に制御することが困難となる場合があった。
【0007】
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、液体現像剤を用いて画像を形成する画像形成方法および画像形成方法において、画像濃度を高精度に制御することを可能にする技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の第1態様にかかる画像形成方法は、上記目的を達成するために、移動する潜像担持体に予め定められた潜像を形成し、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で潜像担持体に形成された潜像を現像し、潜像担持体に現像された像の潜像担持体の移動方向の幅を検出し、検出された前記像の幅の情報に基づいて、画像形成条件を調整することを特徴としている。
【0009】
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するために、潜像を担持して第1の方向に移動する潜像担持体と、潜像担持体に潜像を形成する潜像形成部と、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で潜像を現像する現像部と、現像部で現像された像の潜像担持体の移動方向の幅を検出する検出部と、潜像形成部で予め定められた潜像を潜像担持体に形成させるとともに、予め定められた潜像を現像して得られた像の幅を検出部で検出させ、検出された幅の情報に基づいて現像形成条件を制御する制御部と、を備えることを特徴としている。
【0010】
このように構成された発明(第1の態様にかかる画像形成方法、画像形成装置)では、潜像担持体の潜像を液体現像剤によって現像して像を形成する。このとき形成される像の幅は、後に詳述するように、像の濃度に依存して変化するという性質を持つ。そこで、この発明は、像の幅を測定し、この測定結果に基づいて画像の濃度に関連する画像形成条件を調整する。その結果、この発明では、画像濃度を高精度に制御することが可能となる。
【0011】
また、像の潜像担持体の移動方向の幅は、光を潜像担持体に発光する発光部及び発光部で発光されて潜像担持体で反射された光を受光する受光部を有する光センサーで検出し、発光部で潜像担持体に発光する光で潜像担持体に形成される光スポットの潜像担持体の移動方向の幅は、検出される像の潜像担持体の移動方向の幅よりも短いように構成しても良い。このように構成することで、光センサーによる像の幅の検出をより高精度に行うことができる。
【0012】
ちなみに、調整される画像形成条件としては種々のものを採用できる。そこで、液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、現像ローラーに供給された液体現像剤で潜像を現像し、調整される画像形成条件は、供給ローラーの回転数であるように構成しても良い。あるいは、液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、現像ローラーに現像バイアスが印加されて、供給された液体現像剤で潜像を現像し、調整される画像形成条件は、現像ローラーに印加される現像バイアスであるように構成しても良い。
【0013】
また、この発明の第2態様にかかる画像形成方法は、上記目的を達成するために、移動する潜像担持体に第1の潜像を形成し、第1の潜像が形成された後、予め定められた時間潜像担持体を移動させて第2の潜像を形成し、トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で潜像担持体に形成された第1の潜像及び第2の潜像を現像し、潜像担持体に形成された第1の潜像を現像した第1の像と、潜像担持体に形成された第2の潜像を現像した第2の像との間の潜像担持体の移動方向の距離を検出し、検出された第1の像と第2の像との間の距離の情報に基づいて、画像形成条件を調整することを特徴としている。
【0014】
このように構成された発明(第2の態様にかかる画像形成方法)では、潜像担持体の第1の潜像および第2の潜像を液体現像剤によって現像して、潜像担持体の移動方向に第1の像および第2の像を形成する。このとき形成される第1の像と第2の像の間の距離は、後に詳述するように、これら2つの像の濃度に依存して変化するという性質を持つ。そこで、この発明は、2つの像の間の距離を測定し、この測定結果に基づいて画像の濃度に関連する画像形成条件を調整する。その結果、この発明では、画像濃度を高精度に制御することが可能となる。
【0015】
また、像の潜像担持体の移動方向の幅は、光を潜像担持体に発光する発光部及び発光部で発光されて潜像担持体で反射された光を受光する受光部を有する光センサーで検出し、発光部で潜像担持体に発光する光で潜像担持体に形成される光スポットの潜像担持体の移動方向の幅は、検出される第1の像と第2の像との間の潜像担持体の移動方向の距離よりも短いように構成しても良い。このように構成することで、光センサーによる像の幅の検出をより高精度に行うことができる。
【0016】
ちなみに、この第2態様においても、調整される画像形成条件としては種々のものを採用できる。そこで、液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、現像ローラーに供給された液体現像剤で第1の潜像及び第2の潜像を現像し、調整される画像形成条件は、供給ローラーの回転数であるように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】トナー像の幅と濃度の関係を説明するための図。
【図2】本発明を適用可能な画像形成装置の一例を示す図。
【図3】図2の画像形成装置が備える電気的構成を示すブロック図。
【図4】画像形成条件を決定する動作を説明する図。
【図5】テスト用トナー像の幅とLUTの関係を示す図。
【図6】画像形成条件の決定する動作の変形例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
発明の原理
この発明は、感光体ドラム21表面に形成された潜像LIを、現像ローラー251表面に担持される液体現像剤LDで現像してトナー像TIを形成した際に、トナー像TIの幅がトナー像TIの濃度によって変化する現象を利用するものである(図1)。ここで、図1は、トナー像の幅と濃度の関係を説明するための図である。特に、同図では、現像ローラー251表面の液体現像剤LDの膜厚が減少したとき(膜厚減少時)、標準のとき(膜厚標準時)および増加したときの各場合について、トナー像TIの形成過程(同図上段)および当該過程で形成されたトナー像TI(同図下段)が示されている。なお、同図下段の「トナー像」の段において、「膜厚減少時」および「膜厚増加時」の欄では標準膜厚の液体現像剤LDで現像されたトナー像TIの輪郭が破線で示されている。
【0019】
図1上の「トナー像形成過程」の段に示すように、トナー像TIの形成は、副走査方向SDに移動する感光体ドラム21表面を露光器29で露光して潜像LIを形成するとともに、現像ローラー251表面の液体現像剤LDでこの潜像LIを現像することで行われる。このとき、図1中央の「標準膜厚」の欄に示すように、液体現像剤LDが標準の膜厚を有するときは、感光体ドラム21表面の潜像LIに対して副走査方向SDに所定の広がりを持ってトナーが付着して、副走査方向SDに所定幅W(0)を有するトナー像TIが形成される。
【0020】
これに対して、図1左の「膜厚減少時」の欄に示すように、液体現像剤LDの膜厚が減少すると、単位面積当たりに存在する液体現像剤LDの固形分比率が少なくなるため、潜像LIに付着する際のトナーの広がりが抑えられて、トナー像の占有面積が狭くなる。その結果、トナー像TIは、所定幅W(0)よりも狭い幅W(-)を副走査方向SDに有することとなる。また、同図右の「膜厚増加時」の欄に示すように、液体現像剤LDの膜厚が増加すると、単位面積当たりに存在する液体現像剤LDの固形分比率が多くなるため、潜像LIに付着する際のトナーの広がりが大きくなって、トナー像の占有面積が広くなる。その結果、トナー像TIは、所定幅W(0)よりも広い幅W(+)を副走査方向SDに有することとなる。
【0021】
言い換えれば、薄い膜厚の液体現像剤LDで形成された低濃度のトナー像TIは副走査方向SDに狭い幅W(-)を有し、標準膜厚の液体現像剤LDで形成された標準濃度のトナー像TIは副走査方向SDに所定幅W(0)を有し、厚い膜厚の液体現像剤LDで形成された高濃度のトナー像TIは副走査方向SDに広い幅W(+)を有することとなる。そこで、以下の実施形態に示すように、この発明は、トナー像TIの幅がトナー像TIの濃度によって変化することを利用して、画像濃度の制御を実行している。
【0022】
第1実施形態
図2は本発明を適用可能な画像形成装置の一例を示す図である。図3は、図2の画像形成装置が備える電気的構成を示すブロック図である。この装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能な画像形成装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリーなどを有するメインコントローラーに与えられると、このメインコントローラーがメカコントローラー100(図3)に制御信号を与え、これに基づき、メカコントローラー100が装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどの記録材たるシートに画像形成指令に対応する画像を形成する。
【0023】
この実施形態にかかる画像形成装置が有するハウジング本体(図示省略)の内部には、電源回路基板、メインコントローラー、メカコントローラー100等を内蔵する電装品ボックス(図示省略)が設けられている。また、画像形成ユニット2、転写ベルトユニット8および二次転写ユニット12もハウジング本体内に配設されている。
【0024】
画像形成ユニット2は、複数の異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2K(ブラック用)を備えている。なお、図2においては、画像形成ユニット2の各画像形成ステーションは構成が互いに同一のため、図示の便宜上一部の画像形成ステーションのみに符号を付し、他の画像形成ステーションについては符号を省略する。
【0025】
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21はそれぞれ専用の感光体カートリッジに保持されており、感光体カートリッジと一体的に装置本体に対して着脱自在に構成されている。さらに、感光体カートリッジそれぞれには、当該感光体カートリッジに関する情報を記憶するための不揮発性のメモリーが設けられている。そして、メカコントローラー100と各感光体カートリッジとの間で無線通信が行なわれる。こうすることで、各感光体カートリッジに関する情報がメカコントローラー100に伝達されるとともに、必要に応じて各メモリーの情報が更新記憶される。これらの情報に基づき各感光体カートリッジの使用履歴や消耗品の寿命が管理される。
【0026】
また、感光体カートリッジが装着された状態において、各感光体ドラム21はその回転軸が主走査方向MD(図2の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されている。また、各感光体ドラム21の回転軸はそれぞれ専用の駆動モーターDMに接続され図中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。これにより、感光体ドラム21表面が、主走査方向MDに直交もしくは略直交する副走査方向SDに搬送される。このとき、感光体ドラム21の駆動モーターDMの制御は、モーター制御部101によって実行される。
【0027】
また、感光体ドラム21の周囲には、その回転方向に沿って帯電部23、露光器としてのラインヘッド29、現像部25およびスクイーズローラーSQ1、SQ2および感光体クリーナ27が配設されている。そして、これらの機能部によって帯電動作、潜像形成動作およびトナー現像動作等が実行される。カラーモード実行時は、全ての画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kで形成されたトナー像を転写ベルトユニット8に設けた転写ベルト81に重ね合わせてカラー画像を形成する。また、モノクロモード実行時は、画像形成ステーション2Kのみを動作させてブラック単色画像を形成する。
【0028】
帯電部23はいわゆるコロナ帯電器で構成されており、感光体ドラム21表面に接触しない非接触型の帯電器である。この帯電部23は、帯電電圧発生部(図示省略)に接続されている。そして、バイアス電圧制御部102(図3)の制御を受けて帯電電圧発生部が帯電バイアスを帯電部23に給電すると、帯電部23が感光体ドラム21に対向する帯電位置で感光体ドラム21の表面を所定の表面電位に帯電させる。
【0029】
ラインヘッド29は、その長手方向LGDが主走査方向MDに平行もしくは略平行となるように、かつ、その幅方向LTDが副走査方向SDに平行もしくは略平行となるように配置されている。ラインヘッド29は、長手方向LGDに配列された複数の発光素子を備えており、各発光素子からの光を結像して感光体ドラム21表面に照射する。そして、露光制御部103からの制御を受けて、ラインヘッド29が帯電された感光体ドラム21表面を露光することで、感光体ドラム21表面に静電潜像が形成される。
【0030】
なお、潜像形成時における感光体ドラム21表面の露光時間は形成する画像の濃度に影響し、具体的には、露光時間が長いと画像濃度が高くなり、逆に露光時間が短いと画像濃度が薄くなる。そこで、この実施形態では、露光時間が画像形成条件として予め求められて、露光制御部103に記憶されている。そして、露光制御部103は、記憶する露光時間に基づいて、感光体ドラム21表面を露光する時間を制御することで、画像濃度を適切な濃度に調整している。
【0031】
このように形成された静電潜像は、感光体ドラム21表面に伴って副走査方向SDに現像部25まで移動して、現像部25によって現像される。この現像部25は、現像ローラー251の他に、貯留タンク252、汲上ローラー253および供給ローラー254を備える。貯留タンク252は、シリコーンオイル等の不揮発性かつ絶縁性の液体キャリア中に、トナー粒子を高濃度(5〜40wt%程度)に分散させた高粘度(100〜10000mPa・s程度)の液体現像剤LDを貯留している。この貯留タンク252内の液体現像剤LDには、図2矢印方向に回転する汲上ローラー253が部分的に浸かっている。そして、液体現像剤LDは、汲上ローラー253の回転に伴って供給ローラー254にまで汲み上げられる。
【0032】
供給ローラー254は、現像ローラー251に対向して配置されている。そして、供給ローラー254は、図2矢印方向に回転することで、汲上ローラー253が汲み上げた液体現像剤LDを現像ローラー251に供給する。このとき、現像ローラー251に供給される液体現像剤LDの単位時間当たりの量は、供給ローラー254の回転数(単位時間当たりの回転回数)によって増減する。したがって、供給ローラー254の回転数が変化すると、現像ローラー251に担持される液体現像剤LDの膜厚も増減して、ひいては画像濃度も変化することとなる。そこで、モーター制御部101は、供給ローラー254を回転駆動する駆動モーターを制御して、供給ローラー254の回転数を調整している。すなわち、供給ローラー254の回転数は画像形成条件として予め求められてモーター制御部101に記憶されており、モーター制御部101は、記憶する回転数で供給ローラー254を回転させることで、画像濃度を適切な濃度に調整している。
【0033】
現像ローラー251は、感光体ドラム21に対向して配置されており、その表面に液体現像剤LDを担持しながら図2矢印方向に回転する。現像ローラー251の内心には、現像バイアス発生部(不図示)が電気的に接続されている。そして、現像バイアス発生部が現像ローラー251の内心に現像バイアスを印加すると、液体現像剤LDに含まれる帯電トナーが現像ローラー251から感光体ドラム21表面に移動する。こうして、感光体ドラム21表面の被露光部分にトナーが付着して、感光体ドラム21表面の潜像が現像される。
【0034】
このとき、被露光部分に付着するトナーの量は、現像バイアスの電圧値によって変化する。したがって、現像バイアスの電圧値によって画像の濃度は変化する。そこで、この現像バイアスの電圧値は、画像形成条件として予め求められてバイアス電圧制御部102に記憶されている。そして、バイアス電圧制御部102は、現像バイアス発生部を制御することで、記憶する現像バイアスを現像ローラー251に印加し、画像濃度を適切な濃度に調整している。
【0035】
こうして形成されたトナー像は、スクイーズローラーSQ1、SQ2によって余分な液体キャリアが取り除かれた後に、一次転写位置TR1に搬送されて、転写ベルトユニット8によって転写ベルト81に一次転写される。転写ベルトユニット8は、駆動ローラー82と、図2において駆動ローラー82の左側に配設される従動ローラー83と、これらのローラーに張架され駆動ローラー82の回転により図示矢印D81の方向(副走査方向SD)へ循環駆動される転写ベルト81とを備えている。また、転写ベルトユニット8は、転写ベルト81の内側に、カートリッジ装着時において各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kが有する感光体ドラム21各々に対して一対一で対向配置される、4個の一次転写ローラー85Y、85M、85Cおよび85Kを備えている。これらの一次転写ローラーは、それぞれ一次転写バイアス発生部(図示省略)と電気的に接続される。
【0036】
カラーモード実行時は、図2に示すように全ての一次転写ローラー85Y、85M、85Cおよび85Kを画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2K側に位置決めすることで、転写ベルト81を画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kそれぞれが有する感光体ドラム21に押し遣り当接させて、各感光体ドラム21と転写ベルト81との間に一次転写位置TR1を形成する。そして、適当なタイミングで一次転写バイアス発生部から一次転写ローラー85Y等に一次転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム21の表面上に形成されたトナー像を、それぞれに対応する一次転写位置TR1において転写ベルト81表面に転写する。すなわち、カラーモードにおいては、各色の単色トナー像が転写ベルト81上において互いに重ね合わされてカラー画像が形成される。
【0037】
さらに、転写ベルトユニット8は、ブラック用一次転写ローラー85Kの下流側で且つ駆動ローラー82の上流側に配設された転写ベルトスクイーズ部87を備える。この転写ベルトスクイーズ部87は、中間転写ベルト81表面から余分な液体キャリアを除去して、中間転写ベルト81表面に転写されたトナー像のトナー粒子率を向上させる機能を果たす。
【0038】
二次転写ローラー121は、転写ベルト81に対して離当接自在に設けられ、二次転写ローラー駆動機構(図示省略)により離当接駆動される。そして、二次転写ローラー121が転写ベルト81に当接した状態において、二次転写ローラー121と中間転写ベルト81との間に二次転写位置TR2が形成される。レジストローラー対80は給紙タイミングを調整しながら排紙経路Dpeに沿ってシートを送り出し、当該シートを二次転写位置TR2に給紙する。そして、二次転写位置TR2において、中間転写ベルト81表面のトナー像がシートに二次転写される。こうして、画像としてのトナー像がシートに形成される。
【0039】
以上が、画像形成装置と同装置が実行する画像形成動作の概略である。ところで、この画像形成装置では、ラインヘッド29の露光時間、供給ローラー254の回転数、および現像ローラー251に印加する現像バイアスの電圧値が画像形成条件として予め求められており、この画像形成条件に基づいて画像濃度が制御される。続いては、この画像形成条件を決定する動作について説明する。
【0040】
図4は、画像形成条件を決定する動作を説明する図である。この画像形成条件の決定動作では、テスト用トナー像が形成されて、このテスト用トナー像の副走査方向SDのエッジが検出される。この検出動作では、感光体ドラム21表面に、副走査方向SDに所定の幅を有する略長方形状のテスト用潜像が形成される。そして、このテスト用潜像を現像部25によって現像することで、図4の「検出動作」の段に示すような略長方形状のテスト用トナー像TIが形成される。そして、このテスト用トナー像TIの副走査方向SDのエッジED1、ED2が、光センサー104(図3)によって検出される。
【0041】
つまり、感光体ドラム21の回転方向D21において現像ローラー251と一次転写位置TR1との間には、光センサー104(図3)が感光体ドラム21表面に対向して配置されている。この光センサー104は、略円形のセンサースポットSPを感光体ドラム21表面に照射する照射部と、感光体ドラム21表面から反射された光を受光する受光部とで構成されている。主走査方向MDにおいて、このセンサースポットSPの長さLsは、テスト用トナー像TIの長さLtよりも短く設定されている。また、副走査方向SDにおいて、センサースポットSPの長さLsは、テスト用トナー像の長さWよりも短く設定されている。そして、感光体ドラム21表面と一緒にテスト用トナー像TIが副走査方向SDに移動してセンサースポットSPを通過すると、光センサー104の受光量が変化して、光センサー104は、図4の「光センサー出力信号」に示すような信号を出力する。
【0042】
より具体的に説明すると、感光体ドラム21の表面は鏡面性が高くて光を多く反射する。そのため、テスト用トナー像TIがセンサースポットSPを通過する前後では、光センサー104は比較的高い電圧Vhを出力する。一方、テスト用トナー像TIがセンサースポットSPを通過している間は、光センサー104の受光量が減少するため、光センサー104は比較的低い電圧Vlを出力する。したがって、テスト用トナー像TIの副走査方向SDの下流側のエッジED1がセンサースポットSPを通過すると、光センサー104の出力電圧が電圧Vhから電圧Vlに下降して、エッジED1が検出される。また、これに続いて、テスト用トナー像TIの副走査方向SDの上流側のエッジED2がセンサースポットSPを通過すると、光センサー104の出力電圧が電圧VlからVhに上昇して、エッジED2が検出される。
【0043】
そして、テスト用トナー像TIのエッジED1、ED2を検出した結果から、テスト用トナー像TIの副走査方向SDへの幅が求められる。具体的には、比較器105が、光センサー104の出力信号を、閾値電圧発生器106の発生する閾値電圧Vthで二値化する。こうして、エッジED1の検出タイミングt1およびエッジED2の検出タイミングt2がそれぞれタイマー107に入力されて、タイマー107がこれらの時間差(=t2−t1)を計測する。
【0044】
こうして計測された時間差(=t2−t1)は、演算器108に入力される。演算器108は、この時間差(=t2−t1)に感光体ドラム21表面の移動速度を乗じることで、テスト用トナー像TIの幅Wを算出するとともに、この算出幅WとLUT(ルック・アップ・テーブル)109の内容を比較してテスト用トナー像TIの濃度を求める。
【0045】
図5は、テスト用トナー像の幅とLUTの関係を示す図である。同図の左側では、テスト用トナー像TIの幅が示されており、同図の右側では、LUTのアドレス(Address)に記憶されているテスト用トナー像TIの濃度データ(O.D.値)が示されている。さらに、同図では、各テスト用トナー像TIの幅Wと、当該幅Wを有するテスト用トナー像TIの濃度データが矢印で関連付けて示されている。そして、演算器108は、この幅Wと濃度データの関連に基づいて、算出した幅Wから濃度を求める。
【0046】
一例を挙げれば、演算器108は、算出した幅Wが212.67(μm)であれば、LUTのアドレス15番地にアクセスして、このアドレス15番地に格納されている濃度データ(=1.55)をテスト用トナー像TIの濃度として求める。なお、O.D.値で1.5を標準濃度とすると、ここで挙げた例では、テスト用トナー像TIの濃度が標準濃度より高いことになる。
【0047】
つまり、図1を用いて説明した理由により、テスト用トナー像TIの幅Wはテスト用トナー像TIの濃度によって変化する。そこで、この実施形態では、テスト用トナー像TIの幅Wを測定し、この測定結果からテスト用トナー像TIの濃度を求めている。こうして求められたテスト用トナー像TIの濃度はメカコントローラー100に出力され、メカコントローラー100はこの濃度に基づいて、画像形成条件を最適化する。具体的には、テスト用トナー像TIの濃度と標準濃度の差が求められて、以後に形成する画像の濃度が標準濃度になるように画像形成条件が最適化される。そして、最適化された画像形成条件は、各制御部101、102、103に記憶されて、以後に形成する画像の濃度制御に用いられることとなる。
【0048】
以上に説明したように、この実施形態では、感光体ドラム21表面の潜像を液体現像剤LDによって現像してテスト用トナー像TIを形成する。そして、このテスト用トナー像TIの幅Wは、テスト用トナー像TIの濃度に依存して変化するという性質を持つ。そこで、この実施形態は、テスト用トナー像TIの幅Wを測定し、この測定結果に基づいて画像の濃度に関連する画像形成条件を調整している。その結果、画像濃度を高精度に制御することが可能となっている。この理由は次のとおりである。
【0049】
先に説明した特許文献2では、トナー像からの反射光量がトナー像の濃度に依存して変化することを利用してトナー像の濃度が測定され、この測定濃度に基づいてその後の画像濃度が制御される。したがって、画像濃度制御を高精度に行うためには、トナー像からの反射光量の微小な変化も光センサーにより検出して、トナー像の濃度を正確に求めることが重要となる。しかしながら、トナー像中に存在する液体キャリアの影響で光センサーの検出する反射光量が変動したために、光センサーの検出光量からトナー像の濃度を正確に求めることができず、その後の画像濃度制御の精度が低下する場合があった。
【0050】
これに対して、本発明の実施形態は、テスト用トナー像TIの濃度ではなくてテスト用トナー像TIのエッジED1、ED2を光センサー104によって検出している。このエッジ検出に対応して光センサー104から出力される信号は比較的大きな変化を伴うものであるため、光センサー104の出力信号に液体キャリアの影響に起因するものが含まれていても、エッジED1、ED2の検出精度はそれほど大きな影響を受けない。そして、この実施形態では、こうして検出されたテスト用トナー像TIのエッジED1、ED2に基づいてテスト用トナー像TIの幅Wを測定し、この測定結果に基づいての後の画像濃度制御を行うことで、高精度の画像濃度制御が実現されている。
【0051】
また、この実施形態では、光センサー104は、テスト用トナー像TIの主走査方向MDの長さLt、および副走査方向SDの長さWよりも短い長さLsのセンサースポットでトナー像のエッジを検出するように構成している。したがって、光センサー104によるテスト用トナー像TIのエッジ検出をより高精度に行うことが可能となるとともに、テスト用トナー像TIの幅検出をより高精度に行うことが可能となっている。
【0052】
第2実施形態
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、主として画像形成条件を決定する動作にあるので、以下ではこれを中心に説明を行い、その他の部分の説明は適宜省略する。図6は、画像形成条件の決定する動作の変形例を説明する図である。第1実施形態では、テスト用トナー像TIの幅Wがテスト用トナー像TIの濃度によって変化することを画像濃度制御に利用するために、テスト用トナー像TIの幅Wが測定された。これに対して、第2実施形態では、副走査方向SDに並ぶ2つのテスト用トナー像TI1、TI2が形成され、副走査方向SDへのテスト用トナー像TI1、TI2の間の距離(間隔P)が測定される。つまり、濃度変化によってテスト用トナー像TI1、TI2それぞれの幅が変化した場合、これらテスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pも変化することとなる。そこで、第2実施形態は、この間隔Pを測定した結果に基づいて画像形成条件を最適化する。詳細は次のとおりである。
【0053】
まず、感光体ドラム21表面に副走査方向SDに幅を有する略長方形状のテスト用潜像が、副走査方向SDに並んで形成される。そして、これらテスト用潜像を現像部25によって現像することで、図6の「検出動作」の段に示すような略長方形状を有する2つのテスト用トナー像TIが副走査方向SDに並んで形成される。続いて、2つのテスト用トナー像TI1、TI2は、副走査方向SDに移動して、光センサー104のセンサースポットSPを通過する。これに伴って、光センサー104の受光量が変化して、光センサー104は、図6の「光センサー出力信号」の段に示すような電圧信号を出力する。そして、この電圧信号からテスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pが求められる。
【0054】
つまり、テスト用トナー像TI1の副走査方向SD上流側のエッジED1がセンサースポットSPを通過すると、光センサー104の出力電圧が電圧VlからVhに上昇して、エッジED1が検出される。これに続いて、テスト用トナー像TI2の副走査方向SD下流側のエッジED2がセンサースポットSPを通過すると、光センサー104の出力電圧が電圧Vhから電圧Vlに下降して、エッジED2が検出される。
【0055】
そして、これらエッジED1、ED2を検出した結果から、テスト用トナー像TI1、TI2の副走査方向SDへの間隔Pが求められる。具体的には、比較器105が、光センサー104の出力信号を、閾値電圧発生器106の発生する閾値電圧Vthで二値化する。こうして、エッジED1の検出タイミングt1およびエッジED2の検出タイミングt2がそれぞれタイマー107に入力されて、タイマー107がこれらの時間差(=t2−t1)を計測する。
【0056】
こうして計測された時間差(=t2−t1)は、演算器108に入力される。演算器108は、この時間差(=t2−t1)に感光体ドラム21表面の移動速度を乗じることで、テスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pを算出するとともに、この算出間隔Pからテスト用トナー像TI1、TI2の濃度を求める。
【0057】
こうして求められたテスト用トナー像TI1、TI2の濃度はメカコントローラー100に出力され、メカコントローラー100はこの濃度に基づいて、画像形成条件を最適化する。具体的には、テスト用トナー像TI1、TI2の濃度と標準濃度の差が求められて、以後に形成する画像の濃度が標準濃度になるように画像形成条件が最適化される。そして、最適化された画像形成条件は、各制御部101、102、103に記憶されて、以後に形成する画像の濃度制御に用いられることとなる。
【0058】
以上に説明したように、第2実施形態においても、テスト用トナー像TI1、TI2の濃度ではなくてテスト用トナー像TI1、TI2のエッジED1、ED2を光センサー104によって検出している。このエッジ検出に対応して光センサー104から出力される信号は比較的大きな変化を伴うものであるため、光センサー104の出力信号に液体キャリアの影響に起因するものが含まれていても、エッジED1、ED2の検出精度はそれほど大きな影響を受けない。そして、この第2実施形態では、こうして検出されたテスト用トナー像TI1、TI2のエッジED1、ED2に基づいて2つのテスト用トナー像TI1、TI2の間の距離(間隔P)を測定し、この測定結果に基づいての後の画像濃度制御を行うことで、高精度の画像濃度制御が実現されている。
【0059】
また、この実施形態では、光センサー104は、テスト用トナー像TI1、TI2の主走査方向MDの長さLt、副走査方向SDの長さW、およびテスト用トナー像TI1とテスト用トナー像TI2の間隔Pよりも短い長さLsのセンサースポットSPで、テスト用トナー像TI1、TI2のエッジED1、ED2を検出している。したがって、光センサー104によるテスト用トナー像TI1、TI2のエッジ検出をより高精度に行うことが可能となるとともに、テスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pの検出をより高精度に行うことが可能となっている。
【0060】
その他
以上のように、上記実施形態では、感光体ドラム21が本発明の「潜像担持体」に相当し、副走査方向SDが本発明の「潜像担持体の移動方向」に相当する。また、上記実施形態では、ラインヘッド29が本発明の「潜像形成部」に相当し、現像部25が本発明の「現像部」に相当し、光センサー104、比較器105、閾値電圧発生器106、タイマー107、演算器108およびLUT109が協働して本発明の「検出部」に相当し、メカコントローラー100が本発明の「制御部」に相当する。また、第1実施形態では、テスト用潜像が本発明の「潜像」に相当し、テスト用トナー像TIが本発明の「像」に相当している。また、第2実施形態では、副走査方向SDに並んで形成される2つのテスト用潜像が本発明の「第1の潜像」および「第2の潜像」に相当し、副走査方向SDに並んで形成される2つのテスト用トナー像TI1、TI2が本発明の「第1の像」および「第2の像」に相当する。
【0061】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、ラインヘッド29の露光時間、供給ローラー254の回転数、および現像ローラー251に印加する現像バイアスの電圧値が画像形成条件として最適化されていた。しかしながら、これらの全てを最適化する必要は必ずしも無く、これらのうちの一つ(例えば、供給ローラー254の回転数)を選択的に最適化するように構成しても良い。あるいは、画像濃度に関連するこれら以外の条件(例えば、ラインヘッド29の発光素子の発光光量等)を、画像形成条件として最適化しても良い。
【0062】
また、上記実施形態では、感光体ドラム21上のテスト用トナー像TI、TI1、TI2のエッジを検出していた。しかしながら、中間転写ベルト81に一次転写されたテスト用トナー像TI、TI1、TI2、あるいはシートに二次転写されたテスト用トナー像TI、TI1、TI2のエッジを検出するように構成しても良い。
【0063】
また、上記第1実施形態では、テスト用トナー像TIの幅Wをテスト用トナー像TIの濃度に換算し、この換算結果に基づいて画像形成条件を最適化していた。しかしながら、テスト用トナー像TIの濃度に換算すること無く、テスト用トナー像TIの幅Wから直接に画像形成条件を最適化するように構成することもできる。
【0064】
また、上記第1実施形態では、形成されるテスト用トナー像TIは一つだけであった。しかしながら、複数のテスト用トナー像TIを形成するように構成しても良い。この場合、例えば、複数のテスト用トナー像TIそれぞれの幅Wを測定して、この平均値に基づいて画像形成条件を最適化しても良い。
【0065】
また、上記第2実施形態では、テスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pをテスト用トナー像TI1、TI2の濃度に換算し、この換算結果に基づいて画像形成条件を最適化していた。しかしながら、テスト用トナー像TI1、TI2の濃度に換算すること無く、テスト用トナー像TI1、TI2の間隔Pから直接に画像形成条件を最適化するように構成することもできる。
【0066】
また、上記第1実施形態では、形成されるテスト用トナー像は2つだけであった。しかしながら、3つ以上のテスト用トナー像を形成するように構成しても良い。この場合、例えば、これらのテスト用トナー像TIそれぞれの間隔Pを測定して、この平均値に基づいて画像形成条件を最適化しても良い。
【符号の説明】
【0067】
21…感光体ドラム、 SD…副走査方向、 LD…液体現像剤、 TI、TI1、TI2…テスト用トナー像、 100…メカコントローラー、101…モーター制御部、 102…バイアス電圧制御部、 103…露光制御部、 104…光センサー、 105…比較器、 106…閾位置電圧発生器、 107…タイマー、 108…演算器、 109…LUT

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する潜像担持体に予め定められた潜像を形成し、
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像し、
前記潜像担持体に現像された像の前記潜像担持体の移動方向の幅を検出し、
検出された前記像の幅の情報に基づいて、画像形成条件を調整する
ことを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
前記像の前記潜像担持体の移動方向の幅は、光を前記潜像担持体に発光する発光部及び前記発光部で発光されて前記潜像担持体で反射された光を受光する受光部を有する光センサーで検出し、
前記発光部で前記潜像担持体に発光する光で前記潜像担持体に形成される光スポットの前記潜像担持体の移動方向の幅は、検出される前記像の前記潜像担持体の移動方向の幅よりも短い請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】
前記液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、
前記現像ローラーに供給された液体現像剤で前記潜像を現像し、
調整される前記画像形成条件は、前記供給ローラーの回転数である請求項1または2に記載の画像形成方法。
【請求項4】
前記液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、
前記現像ローラーに現像バイアスが印加されて、供給された液体現像剤で前記潜像を現像し、
調整される前記画像形成条件は、前記現像ローラーに印加される現像バイアスである請求項1または2に記載の画像形成方法。
【請求項5】
移動する潜像担持体に第1の潜像を形成し、
前記第1の潜像が形成された後、予め定められた時間前記潜像担持体を移動させて第2の潜像を形成し、
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で前記潜像担持体に形成された前記第1の潜像及び前記第2の潜像を現像し、
前記潜像担持体に形成された前記第1の潜像を現像した第1の像と、前記潜像担持体に形成された前記第2の潜像を現像した第2の像との間の前記潜像担持体の移動方向の距離を検出し、
検出された前記第1の像と前記第2の像との間の距離の情報に基づいて、画像形成条件を調整することを特徴とする画像形成方法。
【請求項6】
前記像の前記潜像担持体の移動方向の幅は、光を前記潜像担持体に発光する発光部及び前記発光部で発光されて前記潜像担持体で反射された光を受光する受光部を有する光センサーで検出し、
前記発光部で前記潜像担持体に発光する光で前記潜像担持体に形成される光スポットの前記潜像担持体の移動方向の幅は、検出される前記第1の像と前記第2の像との間の前記潜像担持体の移動方向の距離よりも短い請求項5に記載の画像形成方法。
【請求項7】
前記液体現像剤は、回転する供給ローラーで現像ローラーに供給され、
前記現像ローラーに供給された液体現像剤で前記第1の潜像及び前記第2の潜像を現像し、
調整される前記画像形成条件は、前記供給ローラーの回転数である請求項5または6に記載の画像形成方法。
【請求項8】
潜像を担持して第1の方向に移動する潜像担持体と、
前記潜像担持体に潜像を形成する潜像形成部と、
トナー及び液体キャリアを含む液体現像剤で前記潜像を現像する現像部と、
前記現像部で現像された像の前記潜像担持体の移動方向の幅を検出する検出部と、
前記潜像形成部で予め定められた潜像を前記潜像担持体に形成させるとともに、前記予め定められた潜像を現像して得られた像の幅を前記検出部で検出させ、検出された幅の情報に基づいて現像形成条件を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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