説明

画像形成装置

【課題】 イメージデータの領域が用紙サイズを越えた場合においても、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることのない画像形成装置が提供。
【解決手段】光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、前記手差しトレーから送入された用紙の幅を検知する用紙幅検知手段と、前記光ビームが前記感光体を走査する走査領域の主走査方向に沿った幅を、前記用紙幅検知手段で検知した用紙の幅を超えないように制限する制限する走査幅制限手段とを備えてなる画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置にかかり、特に、用紙のサイズよりも大きなイメージデータで印刷した場合においても、混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることのない画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機などの電子写真式の画像形成装置において、感光ドラムの表面に形成されたトナー画像を記録用紙に転写する転写効率を高くすることにより、中間転写ベルトや中間転写ドラムなどの中間転写部材や感光ドラムの表面をクリーニングするクリーナを省略した所謂クリーナレス画像形成装置が提案されている。
【0003】
このようなクリーナレス画像形成装置としては、たとえば、
a.現像器を、感光ドラム上に残った転写残トナーを除去するクリーナとしても兼用するもの(特許文献1)、および
b.中間転写ドラムを有する画像形成装置において、転写されずに感光ドラムに残った球形トナーが前記感光ドラムと接触型帯電器との間を通過するときの変形率を50〜100%の範囲に設定することにより、感光ドラムから中間転写ドラムへの転写効率を高め、前記感光ドラムの表面をクリーニングするクリーニング手段を廃したもの(特許文献2)
などがある。
【特許文献1】特開平8−146696号公報
【特許文献2】特開2003−162085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの画像形成装置においては、カセットに記録用紙をセットすると、用紙幅と用紙長さとが検知手段により検知され、イメージデータが前記記録用紙のサイズよりも大きな場合には、エラー表示を行なってオペレータの注意を喚起したり、画像形成装置そのものを強制的に停止させたりすることができる。
【0005】
前記画像形成装置には、不定形用紙を挿入する手差しトレーが設けられ、不定形用紙や葉書などの厚紙に印刷をする場合には、これらの用紙を手差しトレーから挿入して印刷を行なうことが一般的である。
【0006】
しかしながら、通常、手差しトレーには用紙サイズ検知手段がないので、オペレータが誤って用紙よりも大きなサイズのイメージデータで印刷した場合、用紙からはみ出した領域のトナーは、転写すべき用紙がない故に100%下流に流れてしまう。したがって、前記画像がカラーの場合には、前記トナーが下流側の現像器に到達するから、下流側の現像器においては色の違うトナーが大量に混入し、混色が生じる。前記画像が単色の場合には、混色の問題は生じないが、前記付定型用紙や葉書に印刷した後に、よりサイズの大きな用紙を送入すると、用紙の両側縁部にトナーが付着するトナー汚れの問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、手差しトレーから用紙を挿入して印刷を行なう場合において、イメージデータの領域が用紙サイズを越えた場合においても、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることのない画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、前記手差しトレーから送入された用紙の幅を検知する用紙幅検知手段と、前記光ビームが前記感光体を走査する走査領域の主走査方向に沿った幅を、前記用紙幅検知手段で検知した用紙の幅を超えないように制限する制限する走査幅制限手段とを備えてなることを特徴とする画像形成装置に関する。
【0009】
前記画像形成部材においては、厚紙や葉書のような不定型用紙などの用紙が手差しトレーに挿入されると、用紙幅検出手段によって前記用紙の幅が検出される。そして、前記光ビームが前記感光体を走査する走査幅は、前記用紙幅検出手段によって検出された用紙の幅を超えないように前記走査幅制限手段によって制限されるから、たとえイメージデータの領域が用紙の幅を越えていても、感光体表面における用紙の幅よりも外側の領域は露光されない。
【0010】
したがって、前記領域にはトナーは付着しないから、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることはない。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記走査幅制限手段は、前記光ビームの光路の両側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1対の走査幅制限部材を備え、前記走査幅制限部材の間隔をW1とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離をL1とし、前記用紙幅検知手段で検知された用紙幅をPSとし、走査領域の端部における光ビームと感光体表面との成す角度である走査角をθとすると、前記走査幅制限部材の間隔W1が、
W1≦PS−2×L1×tanθ
の関係が成り立つように設定される画像形成装置に関する。
【0012】
クリーナレス画像形成装置においても、通常は、ポリゴンミラーや揺動ミラーのような偏向手段によって光ビームを偏向させることにより、感光体の表面を走査するが、前記画像形成装置においては、走査幅制限部材によって光ビームを遮光することにより、感光体表面の走査領域の主走査方向に沿った幅を規制している。そして、上述の式に従って走査幅制限部材の間隔W1を設定しているから、感光体上の走査領域の主走査方向の幅が用紙幅PSを越えることはない。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記走査幅制限手段は、前記光ビームの光路の片側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1つの走査幅制限部材を備え、前記光ビームの光路の中心から前記走査幅制限部材までの距離をW2とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離をL2とすると、
W2≦PS/2−L2×tanθ
の関係が成り立つように前記走査幅制限部材の位置が設定される画像形成装置に関する。
【0014】
本発明の画像形成装置の備える手差しトレーとしては、後述する用紙ガイドを1対備えるもののほか、用紙ガイドを1枚のみ備えるもの(サイドレジの画像記録装置)が使用できる。
【0015】
後者の態様の手差しトレーを備える画像形成装置においては、前記光ビームの光路の片側に走査幅制限手段を配設し、この走査制限部材を用紙ガイドに連動させることにより、感光体上における走査幅を規制することができる。
【0016】
請求項3に係る画像形成装置においては、前記光ビームの光路の中心から走査幅制限部材までの距離W2を上述のように設定することにより、感光体上の走査領域の主走査方向に沿った幅が用紙幅PSを越えないようにすることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記用紙幅検知手段が、前記手差しトレーにおいて用紙をガイドするとともに、前記用紙の幅に合わせて前記用紙の幅方向に移動可能な用紙ガイドであり、前記走査幅制限部材は、前記用紙ガイドに連動して前記光ビームの走査方向に沿って移動する画像形成装置に関する。
【0018】
前記画像形成装置では、手差しトレーに設けられた用紙ガイドと走査幅制限部材とを連動させて前記感光体における走査領域を設定し、言いかえれば光ビームで走査されない遮光領域を設定する。
【0019】
したがって、用紙が斜めに挿入されないように、用紙ガイドの幅を用紙幅に対して正しく合わせれば、たとえイメージデータの領域が用紙の幅を越えていても、感光体表面における用紙の幅よりも外側の領域は露光されることはないから、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルは確実に防止される。
【0020】
請求項5に記載の発明は、光走査装置から出射された光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、前記光ビームの光路上に位置するシャッタと、前記シャッタを開閉するシャッタ開閉手段と、前記手差しトレーに挿入された用紙を検知する用紙検知手段とを備え、前記シャッタ開閉手段は、前記用紙検知手段が用紙を検知している時間だけ前記シャッタを開にする画像形成装置に関する。
【0021】
前記画像形成装置においては、用紙が前記用紙検知手段を通過している間だけシャッタが開いて感光体が露光されるから、用紙長を越える領域のイメージデータを誤って入力し、印刷指示しても、感光体表面においては、用紙長に対応した長さだけしか露光されない。したがって、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルは確実に防止される。
【0022】
請求項6に記載の発明は、光走査装置から出射された光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、前記光ビームの光路上に位置するシャッタと、前記シャッタを開閉するシャッタ開閉手段と、前記手差しトレーに挿入された用紙を検知する用紙検知手段とを備え、前記シャッタ開閉手段は、前記用紙が用紙検知手段を通過するのに要した時間を記憶し、前記時間に基づき、前記感光体における露光時間が前記記憶された時間を超えないようにシャッタを開にすることを特徴とする画像形成装置に関する。
【0023】
前記画像形成装置においては、たとえ用紙検知手段と光走査装置とが離れていても、前記感光体は、用紙長に対応した長さだけしか前記光走査装置によって露光されない。したがって、用紙長を越える領域のイメージデータを誤って入力し、印刷指示した場合においても、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルは確実に防止される。
【0024】
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の画像形成装置において、前記手差しトレーから送入された用紙の幅を検知する用紙幅検知手段と、前記光ビームが前記感光体を走査する走査領域の主走査方向に沿った幅を、前記用紙幅検知手段で検知した用紙の幅を超えないように制限する走査幅制限手段とを備えてなる画像形成装置に関する。
【0025】
前記画像形成装置においては、前記感光体の前記用紙の幅および長さに対応する領域しか露光されず、それ以外の領域にはトナーは付着しない。したがって、用紙長だけでなく用紙幅を超える領域を有するイメージデータを入力して印刷指示した場合においても、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることはない。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記走査幅規制手段が前記光ビームの光路の両側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1対の走査幅制限部材を備え、前記光ビームの光路の中心から前記走査幅制限部材までの距離を夫々W2,W2´とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離をL2,L2´とすると、
W2≦PS/2−L2×tanθ
W2´≦PS/2−L2´×tanθ
の関係が成り立つように前記走査幅制限部材の位置が設定されるものに関する。
【0027】
前記画像形成装置においては、走査幅制限部材の設置位置が左右で異なる場合においても、上述の式に従って走査幅制限部材の間隔W2、W2´を設定しているから、感光体上の主走査幅が用紙幅PSを越えることがない。
【発明の効果】
【0028】
以上説明したように本発明によれば、手差しトレーから用紙を挿入して印刷を行なう場合において、イメージデータの領域が用紙サイズを越えた場合においても、用紙に転写されなかったトナーによる混色や用紙汚れなどのトラブルが生じることのない画像形成装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
1.実施形態1
本発明の画像形成装置の一例であるプリンタについて以下に説明する。
【0030】
実施形態1に係るプリンタ100は、図1において(A)および(B)に示すように、用紙Sを手差しで挿入する手差しトレー2と、トナー画像を形成し、これを手差しトレー2から挿入された用紙Sに転写する画像形成転写部4と、光ビームを出射して画像形成転写部4の有する感光ドラム6を走査露光する光走査装置8と、光走査装置8から出射される光ビームを遮って感光ドラム6上の走査幅を制限する1対の走査幅制限部材10とを備える。なお、図1において(A)は、プリンタ100を側方から見た構成を示し、(B)は、手差しトレー2を後方から見た構成を示す。感光ドラム6は、本発明の画像形成装置の備える感光体に相当する。
【0031】
手差しトレー2は、用紙の幅方向、換言すれば感光ドラム6における主走査方向に沿って移動可能な1対の用紙ガイド12を備える。
【0032】
図1および図2に示すように、走査幅制限部材10は、光走査装置8から出射した光ビームを遮る遮光版10Aと、遮光版10Aの上端において、遮光版10Aに対して直角な方向に連続するとともに、垂直方向に伸びる回転軸11によってプリンタ100のメインフレーム(図示せず。)に軸着された第1リンク部10Bと、遮光版10Aの下端において、第1リンク部10Bとは反対の方向に遮光版10Aに対して直角な方向に連続するとともに、垂直方向に伸びる回転軸13によって用紙ガイド12に軸着される第2リンク部とからなる。
【0033】
図2において(A)に示すように用紙ガイド12が外側に位置しているときは、走査幅制限部材10は互いに平行であるが、用紙ガイド12が内側に移動すると、走査幅制限部材10は、同図において(B)に示すように回転軸11を中心として内側に回動し、走査幅制限部材10の間隔W1、具体的には遮光版10Aの間隔が縮小する。
【0034】
走査幅制限部材10は、図2に示すように用紙ガイド12に直接連結する代りに、図3に示すようにリンク機構14で用紙ガイド12に連結してもよい。
【0035】
リンク機構14は、図3に示すように、中央部において回転軸15Aによってプリンタ100のメインフレームに軸着されているとともに、一端において連結部材14Cで用紙ガイド12に連結された第1腕状部材14Aと、一端において連結部材14Dで第1腕状部材の他端に連結されているとともに、中央部において回転軸15Bでプリンタ100のメインフレームに軸着されている第2腕状部材14Bとから構成されている。走査幅制限部材10は、第2腕状部材14Bの他端側に軸着されているとともに、光走査装置8の主走査方向に沿ってガイドされている。
【0036】
連結部材14Cは、一端において用紙ガイド12に、他端において第1腕状部材14Aに夫々軸着されている。連結部材14Dは、一端において第1腕状部材14Aに、他端において第2腕状部材14Bに軸着されている。
【0037】
図3の(B)において矢印aで示すように、用紙ガイド12が内側に移動すると、第1腕状部材14Aは回転軸15Aの回りに回動し、第1腕状部材14Aの一端側が連結部材14Cで引張られて内側に移動するとともに、他端側は外側に移動する。これにより、第2腕状部材の一端側は、連結部材14Dを介して外側に引張られるから、第2腕状部材14Bは、回転軸15Bの回りに回動して第2腕状部材14Bの他端側が内側に移動する。ここで、前述のように走査幅制限部材10は、第2腕状部材14Bの他端側に軸着されているから、走査幅制限部材10も、図3において矢印bで示すように内側に移動する。
【0038】
ここで、図2に示す態様および図3に示す態様の何れにおいても、用紙ガイド12の間隔と走査幅制限部材10の間隔との関に、図4に示すように、走査幅制限部材10の間隔をW1とし、感光ドラム6から走査幅制限部材10までの距離をL1とし、用紙ガイド12を通過する用紙の幅をPSとし、光走査装置8から出射される光ビームによって感光ドラム6が走査される領域である走査領域の端部における光ビームと感光ドラム6の表面との成す角度である走査角をθとすると、前記W1が、
W1≦PS−2×L1×tanθ…(1)
の式で与えられるように、走査幅制限部材10における第1リンク部10Bおよび第2リンク部10C,またはリンク機構14が形成されている。なお、用紙幅PSは、用紙ガイド12の間隔と実質的に等しい。
【0039】
これにより、図5に示すように、感光ドラム6においては、用紙幅よりも外側の光ビームが遮光される。
【0040】
なお、手差しトレー2としては、用紙ガイド12を片側にしか有しない態様も可能であり、前記態様においては、走査幅制限部材10も光ビームRの光路の片側のみに設ければよい。
【0041】
光ビームRの光路の片側のみに走査幅制限部材10を設けた態様においては、図4に示すように、光ビームRの光路の中心から走査幅制限部材10までの距離をW2とし、感光ドラム6から走査幅制限部材10までの距離をL2とすると、
W2≦PS/2−L2×tanθ…(2)
の関係が成り立つように用紙ガイド12と走査幅制限部材10との位置関係を設定すればよい。
【0042】
以下、プリンタ100の作用について述べる。
【0043】
手差しトレー2に用紙Sを挿入すると同時に、用紙ガイド12の間隔を用紙幅PSに合わせると、走査幅制限部材10も用紙ガイド12と連動して移動し、前記式(1)で与えられる間隔W1に設定される。
【0044】
手差しトレー2に挿入された用紙Sは、搬送ローラ16によって搬送経路Pに沿って画像形成転写部4に向って搬送されるとともに、画像形成転写部4においては、光走査装置8から出射された光ビームRで感光ドラム6が走査、露光されて潜像が形成され、前記潜像がトナーで現像されてトナー画像が形成される。ここで、光走査装置8から出射された光ビームRは、走査領域の両端において走査幅制限部材10で遮光されるから、図5において編み掛けした領域で示すように、感光ドラム6の表面における用紙Sの両側縁は遮光され、露光されない。
【0045】
したがって、前記領域にはトナーは付着しないから、用紙Sが画像形成転写部4を通過してトナー画像が転写されても、用紙Sの両側縁にはトナーは付着しない。
【0046】
画像形成転写部4を通過した用紙Sは、定着部18を通過してトナー画像が定着される。
【0047】
トナー画像が定着された用紙Sは、プリンタ100の最上部に位置する集積部20に集積される。
【0048】
プリンタ100においては、たとえ用紙幅PSよりも幅の広い領域を有するイメージデータを入力しても、感光ドラム6における用紙Sに対応する領域よりも外側は、走査幅制限部材10で遮光され、露光されないから、トナーが付着することがない。
【0049】
したがって、用紙Sに転写されなかったトナーによって用紙Sが汚れたり、用紙Sよりも幅の大きな用紙を送入したときに前記用紙の両側縁部にトナーが付着したりするなどのトラブルが生じることはない。
【0050】
また、用紙ガイド12と走査幅制限部材10とは機械的に連結されているから、動作が確実である上、たとえ故障しても修理が容易である。
【0051】
なお、用紙ガイド12と走査幅制限部材10とが機械的に連結された例について説明したが、用紙ガイド12と走査幅制限部材10とは電気的に連動するようにしてもよい。また、用紙ガイド12で用紙Sの幅を検知する代りに、光学センサ等で用紙Sの幅を検知してもよい。
【0052】
2.実施形態2
本発明の画像形成装置の一例であるプリンタについて以下に説明する。
【0053】
実施形態1に係るプリンタ102は、図6において(A)に示すように、用紙Sを手差しで挿入する手差しトレー22と、トナー画像を形成し、これを手差しトレー22から挿入された用紙Sに転写する画像形成転写部4と、光ビームを出射して画像形成転写部4の有する感光ドラム6を走査露光する光走査装置8と、光走査装置8から出射される光ビームRの光路上に設けられた開閉可能なシャッタ24と、手差しトレー22から挿入された用紙Sを搬送経路Rに沿って画像形成転写部4に向って搬送する1対の搬送ローラ16と、画像形成転写部4で用紙Sに転写されたトナー画像を定着させる定着部18とを備える。感光ドラム6は、本発明の画像形成装置の備える感光体に相当する。
【0054】
搬送ローラ16と画像形成転写部4との間には、用紙Sの先端を検知する用紙検知レバー26が設けられている。
【0055】
搬送経路Pにおける用紙検知レバー26から画像形成転写部4までの長さと、感光ドラム6の表面における光走査装置8からの光ビームRで露光される位置からトナー画像が用紙Sに転写される位置までの長さとが等しくなるように、用紙検知レバー26は配設されている。
【0056】
用紙検知レバー26は、図6において(B)に示すように、一端部が搬送経路Pにかかるとともに、中央部において軸25でプリンタ102のメインフレーム(図示せず。)に軸着されている。そして、他端部においてシャッタ24に軸着されている。用紙検知レバー26の他端部近傍には、用紙Sが用紙検知レバー26を通過したことを検知するレジストレーションセンサ28が配設されている。用紙検知レバー26は、バネ27によって図6における時計回り方向に付勢されている。
【0057】
シャッタ24は、図7に示すように光走査装置8に対して固定された固定板24Aと、固定板24Aに重なるように設けられ、図7における上下方向に可動な可動板24Bとを備える。固定板24Aおよび可動板24Bは、夫々水平方向に沿って設けられたスリット24Cおよびスリット24Dを有している。図6において(B)および(C)に示すように、可動板24Bは、用紙検知レバー26の他端部に軸着され、前記他端部が上下するのに連動して上下する。
【0058】
図6において(B)に示すように用紙検知レバー26の一端部に用紙Sが当接していないときは、図7において(A)に示すように可動板24Bは上昇した状態にあり、固定板24Aのスリット24Cを塞いだ状態にある。したがって、シャッタ24は閉の状態にあるから、光走査装置8から出射した光ビームRは可動板24Bおよび固定板24Aによって遮光される。
【0059】
一方、図6において(C)に示すように用紙検知レバー26の一端部に用紙Sが当接すると、用紙検知レバー26が反時計回り方向に回動するから、用紙検知レバー26の他端部が降下して図7において(B)に示すように可動板24Bが引き下げられ、スリット24Cとスリット24Dとが重なり合う開の状態になる。したがって、光走査装置8から出射した光ビームRはスリット24Cとスリット24Dを通過して感光ドラム6に到達し、感光ドラム6は通過した光ビームRによって走査、露光される。
【0060】
以下、プリンタ102の作用について述べる。
【0061】
手差しトレー22に用紙Sを挿入すると、用紙Sは、手差しトレー22の出口側に設けられたフィードローラ23によって搬送経路Pに送りださされる。
【0062】
搬送経路Pに送り出された用紙Sは、搬送ローラ16によって画像形成転写部4に向って搬送されるが、用紙Sが一端部に当接するまでは、用紙検知レバー26は、バネ27によって時計回りに付勢された状態にあるから、シャッタ24の可動板24Bも上昇した状態にあり、シャッタ24は閉の状態にある。したがって光走査装置8から出射された光ビームRは、シャッタ24で遮光されるから、感光ドラム6は露光されない状態にあり、潜像は形成されない。
【0063】
用紙Sが搬送経路Pを搬送され、先端が用紙検知レバー26に当接すると、用紙検知レバー26は、図6において(C)に示すようにバネ27の付勢力に抗して反時計回り方向に回動するから、可動板24Bが下方に押され、シャッタ24は開の状態になる。したがって、光走査装置8から出射された光ビームRは、シャッタ24を通過して感光ドラム6の表面を走査、露光する。
【0064】
用紙Sが用紙検知レバー26を通過している間は、用紙検知レバー26は、図6において(C)に示す状態に保持されるから、シャッタ24も開の状態に保持され、光ビームRはシャッタ24を通過して感光ドラム6の表面を感光する。
【0065】
そして用紙Sが用紙検知レバー26を通過すると、用紙検知レバー26は、バネ27からの付勢力によって図6において(A)に示すように、もとの位地に戻るからシャッタ24も閉じ、光走査装置8からの光ビームRは、シャッタ24によって再び遮光される。
【0066】
したがって、プリンタ102においては、図8において編み掛けした領域で示すように、感光ドラム&の表面における用紙Sの先端部および後端部の対応する領域は遮光され、露光されない。
【0067】
したがって、前記領域にはトナーは付着しないから、用紙Sが画像形成転写部4を通過してトナー画像が転写されても、用紙Sの先端部と後端部とには、トナーは付着しない。
【0068】
画像形成転写部4を通過した用紙Sは、定着部18を通過してれたトナー画像が定着される。
【0069】
トナー画像が定着された用紙Sは、プリンタ102の最上部に位置する集積部20に集積される。
【0070】
プリンタ102においては、たとえ用紙Sの長さよりも長い領域を有するイメージデータを入力しても、感光ドラム6における用紙Sの長さに対応する領域よりも外側は、シャッタ24で遮光され、露光されないから、トナーが付着することがない。
【0071】
したがって、用紙Sに転写されなかったトナーによる用紙汚れなどのトラブルが生じることはない。
【0072】
また、シャッタ24の可動板24Bと用紙検知レバー26とは機械的に連結されているから、動作が確実である上、たとえ故障しても修理が容易である。
【0073】
なお、シャッタ24と用紙検知レバー26とが機械的に連結された例について説明したが、シャッタ24と用紙検知レバー26とは電気的に連動するようにしてもよい。
【0074】
また、用紙検知レバー26で用紙Sを検知する代りに、レジストレーションセンサ28で用紙を検知してその時間を記憶し、前記時間に基づいてシャッタ24を開にする時間を決定して感光ドラム6を露光してもよい。
【0075】
3.実施形態3
本発明に係る画像形成装置の別の一例であるフルカラープリンタについて以下に説明する。
【0076】
実施形態3に係るフルカラープリンタ104は、図9に示すように、用紙Sを手差しで挿入する手差しトレー32と、トナー画像を形成し、これを手差しトレー32から挿入された用紙Sに転写する画像形成転写部34と、光ビームを出射して画像形成転写部34の有する感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36Kを走査露光する光走査装置40と、光走査装置40と画像形成転写部34との間に配設された1対の走査幅制限部材50およびシャッタ60とを備える。感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kは、本発明の画像形成装置の備える感光体に相当する。
【0077】
手差しトレー32には、用紙Sの幅方向に沿って移動可能な1対の用紙ガイド33が設けられている。
【0078】
走査幅制限部材50は、光走査装置40から出射される光ビームの両側に設けられているとともに、用紙ガイド33とリンク機構52で連結されている。走査幅制限部材50の間隔W3と、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kから走査幅制限部材50までの距離L3と、用紙ガイド33を通過する用紙の幅PSと、光走査装置40から出射される光ビームの光路の主走査方向に沿った端部における走査角θとの間に、
W3≦PS−2×L3×tanθ…(3)
が成立するように、走査幅制限部材50はリンク機構52によって用紙ガイド33に連動する。走査幅制限部材50の構成については実施形態1のところで説明した通りである。
【0079】
更に、用紙トレー32から挿入された用紙Sをフルカラープリンタ104に送入するフィードローラ31A、および1枚づつ送入されるように用紙Sを捌くリタードローラ31Bが手差しトレー32の直ぐ内側に設けられ、用紙Sの送入経路の直下であってリタードローラ31Bに隣接する位置に、用紙Sが通過したことを検知するレジストレーションセンサ64が設けられている。
【0080】
シャッタ60は、シャッタ60の上方に設けられたソレノイドなどのシャッタ開閉手段62によって開閉する。シャッタ60の詳細な構成は、実施形態2におけるシャッタ24と同様である。
【0081】
フルカラープリンタ104においては、レジストレーションセンサ64で用紙Sの尖端を検知すると、用紙Sの先端を検知してから後端を検地するまでの時間を記憶し、その時間に基づいて、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kにおける露光長さが用紙Sの搬送方向に沿った長さを越えないように、シャッタ60を開にする時間を決定し、シャッタ開閉手段62は、前記決定された時間の間だけ、シャッタ60を開にする。
【0082】
画像形成転写部34において、感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36Kは、夫々Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)のトナー画像が形成される感光ドラムである。感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36Kにおける光ビームで走査露光される露光位地よりも下流には、光ビームで露光されて形成された潜像をY、M、C、Kの夫々の色のトナーで現像する現像器35Y、現像器35M、現像器35C、現像器35Kが設けられている。
【0083】
画像形成転写部34には、更に、感光ドラム36Yおよび感光ドラム36Mに形成されたトナー画像が一次転写される一次転写ドラム37Aと、感光ドラム36Cおよび感光ドラム36Kに形成されたトナー画像が一次転写される一次転写ドラム37Bと、一次転写ドラム37Aおよび一次転写ドラム37Bに転写されたトナー画像が転写される二次転写ドラム38とが設けられている。また、用紙Sの搬送経路P1を挟んで二次転写ドラム38に相対するように最終転写ローラ39が設けられている。
【0084】
光走査装置40は、感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36Kを夫々光ビームRY、光ビームRM、光ビームRC、光ビームRKで走査露光する光走査装置であって、光ビームRY、光ビームRM、光ビームRC、光ビームRKの4本のレーザ光を発生させるレーザ光源40Aと、レーザ光源40Aで発生した光ビームRY、光ビームRM、光ビームRC、光ビームRKを主走査方向に走査するポリゴンミラー40Bと、ポリゴンミラー40Bで走査された光ビームRY、光ビームRM、光ビームRC、光ビームRKを、夫々感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36Kに導くと同時に、感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C,感光ドラム36K上で結像させるf−θ光学系40Cとを備える。
【0085】
フルカラープリンタ104は、二次転写ドラム38によって用紙Sに転写されたトナー画像を定着させる定着部70および定着部70でトナー画像が定着された用紙Sを集積する集積部90を有する。
【0086】
また、フルカラープリンタ104の底部には、A3サイズやA4サイズなどの定型用紙sが収納される用紙トレー80が設けられている。
【0087】
フルカラープリンタ104には、更に、手差しトレー32から挿入された用紙Sを経路P1に沿って二次転写ドラム38を経由して定着部70に搬送する1組のローラ対である搬送ローラ対92と、定着部70でトナー画像が定着された用紙Sを集積部90に向って搬送する出口側ローラ対94と、用紙トレー80からフルカラープリンタ104に定型用紙sをフィードするフィードローラ対97、およびフィードローラ対97でフィードされた定型用紙sを搬送経路P3に沿って搬送する搬送ローラ対98を有する。ここで、搬送経路P3は、搬送経路P1に合流して定型用紙sを二次転写ドラム38および定着部70に向って搬送する搬送経路である。
【0088】
なお、出口側ローラ対94は、逆転可能に形成されている。用紙Sまたは定型用紙sに両面印刷を行なう場合には、出口側ローラ対94を逆転させることにより、定着部70でトナー画像が定着された用紙Sまたは定型用紙sを戻し搬送ローラ対96によって搬送経路P2に沿って下方に送り、搬送ローラ対92で面の表裏を逆転させて再び搬送経路P1に送入すれば、裏面にトナー画像が転写される。
【0089】
以下、実施形態3に係るフルカラープリンタ104の作用について説明する。
【0090】
手差しトレー32に用紙Sを挿入すると同時に、用紙ガイド33の間隔を用紙幅PSに合わせると、走査幅制限部材50も用紙ガイド33と連動して移動し、前記式(3)で与えられる間隔W3に設定される。
【0091】
手差しトレー32に挿入された用紙Sは、搬送ローラ対92によって搬送経路P1に沿って画像形成転写部34に向って搬送される。同時に、画像形成転写部34においては、光走査装置40から出射された光ビームRY,光ビームRM、光ビームRC,光ビームRKで感光ドラム36Y、感光ドラム36M、感光ドラム36C、感光ドラム36Kが夫々走査、露光されて潜像が形成され、前記潜像がトナーで現像されてトナー画像が形成される。ここで、光走査装置40から出射された光ビームRY,光ビームRM、光ビームRC,光ビームRKは、走査領域の両端において走査幅制限部材50で遮光される。
【0092】
また、手差しトレー32から送入された用紙Sがレジストレーションセンサ64の下方を通過すると、レジストレーションセンサ64は用紙Sが存在することを検知する。フルカラープリンタ104の中央制御コンピュータ(図示せず。)は、レジストレーションセンサ64が用紙Sの先端を検知してから後端を検地するまでの時間を記憶し、その時間に基づいて、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kにおける露光長さが用紙Sの搬送方向に沿った長さを越えないように、シャッタ60を開にする時間を決定し、シャッタ開閉手段62は、前記決定された時間の間だけ、シャッタ60を開にする。
【0093】
したがって、図10に示し、図11において編み掛けした領域で示すように、感光ドラム36Y〜36Kの表面における用紙Sの両側縁に対応する領域は走査幅制限部材50で、用紙Sの前端部および後端に対応する領域はシャッタ60で遮光され、用紙Sの中央部に対応する部分だけが露光される。そして、前記用紙Sの中央部に対応する部分が現像器35Y、現像器35M、現像器35C、現像器35Kで現像され、トナー画像が形成される。
【0094】
そして、一次転写ドラム37Aには、感光ドラム36Yおよび感光ドラム36Mで形成されたトナー画像が転写されて重ね合わされ、一次転写ドラム37Bには、感光ドラム36Cおよび感光ドラム36Kで形成されたトナー画像が転写されて重ね合わされる。そして、一次転写ドラム37Aおよび一次転写ドラム37B上のトナー画像が二次転写ドラム38で重ね合わされてフルカラーのトナー画像が形成される。二次転写ドラム38に形成されたフルカラートナー画像は、搬送経路P1に沿って搬送されてきた用紙Sが二次転写ドラム38と最終転写ローラ39との間にニップされることによって用紙Sに転写される。
【0095】
フルカラー画像が転写された用紙Sは、定着部70に送られてトナー画像が定着され、集積部90で集積される。
【0096】
前述のように、フルカラープリンタ104においては、走査幅制限部材50とシャッタ60とで光ビームRY〜光ビームRKが遮光され、光ビームRY〜光ビームRKによって感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kが走査される範囲が用紙Sの幅方向にも長さ方向にも規制される。
【0097】
したがって、図11において網掛けで示す領域にはトナーは付着しないから、たとえ用紙幅PSよりも幅および長さの大きな領域を有するイメージデータを入力しても、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kにおける用紙Sの周縁部に対応する領域およびそれよりも外側にはトナーが付着することがない。
【0098】
したがって、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kにおいて、トナーが用紙Sに転写されなかった領域が生じて後から用紙Sよりもサイズの大きな定型用紙sを送入しても、定型用紙sの周縁部がトナーで汚れることがない。また、感光ドラム36Y〜感光ドラム36Kの表面に残存したトナーが、異なる色のトナーで現像する現像器35Y〜現像器35Kに混入し、混色が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】図1は、実施形態1に係るプリンタの内部構造を示す概略説明図である。
【図2】図2は、実施形態1に係るプリンタが備える用紙ガイドと走査幅制限部材との一例につき、構成の詳細を示す平面図である。
【図3】図3は、実施形態1に係るプリンタが備える用紙ガイドと走査幅制限部材との別の例につき、構成の詳細を示す平面図である。
【図4】図4は、用紙幅制限部材の間隔と用紙幅との関係を示す説明図である。
【図5】図5は、実施形態1に係るプリンタの感光ドラムにおける遮光領域および露光領域を示す説明図である。
【図6】図6は、実施形態2に係るプリンタの内部構造、および前記プリンタの有する用紙検知レバー26およびシャッタ24の構成を示す説明図である。
【図7】図7は、実施形態2に係るプリンタの備えるシャッターが開いた状態および閉じた状態を示す説明図である。
【図8】図8は、実施形態2に係るプリンタの感光ドラムにおける遮光領域および露光領域を示す説明図である。
【図9】図9は、実施形態3に係るフルカラープリンタの内部構造を示す概略説明図である。
【図10】図10は、実施形態3に係るフルカラープリンタの備える走査幅制限部材とシャッタとの位置関係を示す説明図である。
【図11】図11は、実施形態3に係るプリンタの感光ドラムにおける遮光領域および露光領域を示す説明図である。
【符号の説明】
【0100】
2 手差しトレー
4 画像形成転写部
6 感光ドラム
8 光走査装置
10 走査幅制限部材
10A 遮光版
10B リンク部
10 リンク部
14 リンク機構
14A 第1腕状部材
14B 第2腕状部材
14C 連結部材
14D 連結部材
15A 回転軸
15B 回転軸
16 搬送ローラ
18 定着部
22 手差しトレー
24 シャッタ
24A 固定板
24B 可動板
24C スリット
24D スリット
26 用紙検知レバー
27 バネ
28 レジストレーションセンサ
32 手差しトレー
33 用紙ガイド
34 画像形成転写部
35Y 現像器
35M 現像器
35C 現像器
35K 現像器
36Y 感光ドラム
36M 感光ドラム
36C 感光ドラム
36K 感光ドラム
37A 一次転写ドラム
37B 一次転写ドラム
38 二次転写ドラム
38 二次転写ローラ
39 最終転写ローラ
40 光走査装置
50 走査幅制限部材
52 リンク機構
60 シャッタ
62 シャッタ開閉手段
64 レジストレーションセンサ
70 定着部
80 用紙トレー
90 集積部
92 搬送ローラ対
94 出口側ローラ対
97 フィードローラ対
98 搬送ローラ対
100 プリンタ
102 プリンタ
104 フルカラープリンタL3 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光走査装置から出射された光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、
前記手差しトレーから送入された用紙の幅を検知する用紙幅検知手段と、
前記光ビームが前記感光体を走査する走査領域の主走査方向に沿った幅を、前記用紙幅検知手段で検知した用紙の幅を超えないように制限する走査幅制限手段とを、
備えてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記走査幅制限手段は、前記光ビームの光路の両側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1対の走査幅制限部材を備え、
前記走査幅制限部材の間隔をW1とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離をL1とし、前記用紙幅検知手段で検知された用紙幅をPSとし、走査領域の端部における光ビームと感光体表面との成す角度である走査角をθとすると、前記走査制限部材の間隔W1は、
W1≦PS−2×L1×tanθ
の関係が成り立つように設定される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記走査幅制限手段は、前記光ビームの光路の片側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1つの走査幅制限部材を備え、前記光ビームの光路の中心から前記走査幅制限部材までの距離をW2とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離をL2とすると、
W2≦PS/2−L2×tanθ
の関係が成り立つように前記走査幅制限部材の位置が設定される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記用紙幅検知手段は、前記手差しトレーにおいて用紙をガイドするとともに、前記用紙の幅に合わせて前記用紙の幅方向に移動可能な用紙ガイドであり、前記走査幅制限部材は、前記用紙ガイドに連動して前記光ビームの走査方向に沿って移動する請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
光走査装置から出射された光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、
前記光ビームの光路上に位置するシャッタと、前記シャッタを開閉するシャッタ開閉手段と、前記手差しトレーに挿入された用紙を検知する用紙検知手段とを備え、
前記シャッタ開閉手段は、前記用紙検知手段が用紙を検知している時間だけ前記シャッタを開にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
光走査装置から出射された光ビームによって感光体表面を走査して潜像を形成し、この潜像をトナーで現像して形成したトナー像を用紙に転写し、定着して画像を形成するとともに、前記用紙を前記画像形成装置内に送入する手差しトレーを有する画像形成装置であって、
前記光ビームの光路上に位置するシャッタと、前記シャッタを開閉するシャッタ開閉手段と、前記手差しトレーに挿入された用紙を検知する用紙検知手段とを備え、
前記シャッタ開閉手段は、前記用紙が用紙検知手段を通過するのに要した時間を記憶し、前記時間に基づき、前記感光体における露光時間が前記記憶された時間を超えないようにシャッタを開にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記手差しトレーから送入された用紙の幅を検知する用紙幅検知手段と、
前記光ビームが前記感光体を走査する走査領域の主走査方向に沿った幅を、前記用紙幅検知手段で検知した用紙の幅を超えないように制限する走査幅制限手段とを、
備えてなる請求項5または6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記走査幅制限手段は、前記光ビームの光路の両側に配設され、前記光ビームを遮ることにより走査幅を制限する1対の走査幅制限部材を備え、前記光ビームの光路の中心から前記走査幅制限部材までの距離を夫々W2、W2´とし、前記感光体から前記走査幅制限部材までの距離を夫々L2、L2´とすると、
W2≦PS/2−L2×tanθ
W2´≦PS/2−L2´×tanθ
の関係が成り立つように前記走査幅制限部材の位置が設定される請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−184307(P2006−184307A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−374597(P2004−374597)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】