説明

画像形成装置

【課題】新たな装置を追加することなく,高画質化と長寿命化とを両立させた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】帯電装置は,接触帯電方式の帯電ローラ2を備え,感光体ドラムに対して着脱可能である。そして,感光体ドラムに装着される前の初期状態において,その帯電ローラ2の表面に研磨剤25が付着している。そして,帯電装置を装着すると,リフレッシュモードに移行し,帯電ローラ2の表面に付着している研磨剤25と同極性のバイアスが印加される。このバイアス印加により,帯電ローラ2の表面の研磨剤25は,帯電ローラ25から放たれ,感光体ドラムに移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,感光体上にトナー像を形成する電子写真方式の画像形成装置に関する。さらに詳細には,感光体の表層を研磨して感光体の表面をリフレッシュする画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から,電子写真方式の画像形成装置では,感光体の表面を帯電装置で一様に帯電し,露光装置によって露光され,表面上に画像データに基づいた静電潜像が形成される。その後,静電潜像が現像装置の位置に達すると,帯電したトナーが感光体側に移動し,静電潜像がトナーによって現像される。そして,転写装置によってトナー像が転写材に転写される。転写装置によって転写されず,感光体上に残った転写残トナーはクリーニング装置によって掻き取られる。このような動作により,1枚分の画像形成を行っている。
【0003】
感光体上にトナー像を形成する電子写真方式の画像形成装置では,繰り返しの画像形成により表面が劣化し,オゾン生成物や転写残トナーが感光体に付着してフィルミングを起こす。そこで,研磨剤を感光体上に散布し,クリーニング装置によって感光体表面を研磨し,感光体表面の劣化層を除去することが行われている。感光体の研磨に利用される研磨剤は,例えばトナーの外添剤(例えば,特開平11−212293号公報参照)として添加され,現像時に感光体上に供給される。
【0004】
また,研磨剤を供給する方法として,現像装置内のトナーに添加する他,例えば特許文献1に開示されているように,クリーニング装置内に研磨剤補給手段を配置するものが提案されている。この他,感光体の表面を研磨する技術として,例えば特許文献2や特許文献3に開示されているように,感光体の外周に感光体の表面を研磨する研磨部材を配置するものが提案されている。
【特許文献1】特開平8−194419号公報
【特許文献2】特開平9−244494号公報
【特許文献3】特開平3−200188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,現像装置を介して研磨剤を供給する画像形成装置には,次のような問題があった。すなわち,研磨剤の供給量は,現像剤への添加量によって決まる。そして,研磨剤の添加量を多くすると,研磨剤が大量に供給され,常に感光体の表面を清浄にすることができる。しかし,早期に感光体表面を削ってしまうため,感光体の寿命が短くなる。一方,研磨剤の添加量を少なくすると,感光体の寿命は長くなる。しかし,感光体表面の清掃効果が弱くなる。つまり,高画質化と長寿命化とがトレードオフの関係にある。現状では,寿命を優先した添加量となっており,高画質化を図るには研磨剤の供給量が不足している。
【0006】
また,特許文献1に開示されている画像形成装置のように,研磨剤供給手段を設けて適当なタイミングで研磨剤を供給することにより,研磨剤を適量に供給することが考えられる。しかし,このような手段を設けると,装置の構成が複雑になるとともに装置の小型化の妨げとなる。
【0007】
また,特許文献2や特許文献3に開示されている画像形成装置のように,専用の研磨部材を配設することも考えられる。しかし,専用の研磨手段を設けると,先述した専用の研磨剤供給手段と同様に,装置の大型化やコストアップを招く。
【0008】
本発明は,前記した従来の画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,新たな装置を追加することなく,高画質化と長寿命化とを両立させた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,感光体と,感光体に接触配置される感光体接触部材と,感光体接触部材にバイアスを印加するバイアス印加部と,感光体の表面を研磨する研磨部材とを有し,感光体接触部材が感光体から着脱可能である画像形成装置であって,感光体接触部材の表面には,感光体に装着される前の初期状態において,研磨部材による感光体の研磨に供する研磨剤が付着されており,感光体接触部材が感光体に装着されると初期動作モードに移行し,初期動作モードでは,バイアス印加部にて研磨剤と同極性のバイアスが感光体接触部材に印加されることを特徴としている。
【0010】
本発明の画像形成装置は,クリーニングブレード等の研磨部材によって感光体の表面を研磨する。また,感光体の周囲には,感光体に接触配置され,感光体から着脱可能な感光体接触部材が配設されている。感光体接触部材は,感光体に装着される前の初期状態において,感光体との接触部位に研磨剤が付着している。
【0011】
本発明の画像形成装置は,感光体接触部材を装着した直後に初期動作モードに移行し,画像形成を行う前のイニシャル処理を行う。具体的に初期動作モード中には,感光体接触部材の表面に付着している研磨剤と同極性のバイアスが感光体接触部材に印加される。このバイアス印加により,感光体接触部材の表面の研磨剤は,感光体接触部材から放たれ,感光体に移動する。そして,感光体に移動した研磨剤は,感光体の回転に伴って研磨部材が配置されている位置に移動する。
【0012】
すなわち,本発明の画像形成装置では,初期動作モード中に感光体接触部材から研磨剤が供給され,研磨部材の研磨能力が一時的に向上する。そのため,感光体の表面が一時的に多く削られ,感光体の表面の劣化層が確実に除去される。すなわち,感光体がリフレッシュされる。
【0013】
本発明の画像形成装置では,感光体接触部材の交換によって感光体の表面が確実にリフレッシュされることから,画質の低下が抑制される。また,感光体接触部材からの研磨剤の供給は,感光体接触部材を最初に取り付けたときの初期動作モード中のみである。そのため,感光体を削りすぎることはない。よって,高画質化と長寿命化との両立が図られる。また,感光体接触部材の交換直後にリフレッシュされるため,感光体接触部材の交換による効果がユーザに対して明確になる。
【0014】
また,感光体接触部材としては,帯電部材や転写部材等の既存の部材を利用する。すなわち,本発明の感光体接触部材は,初期動作モード中には,研磨剤を供給する部材として機能し,その後の画像形成モードでは,画像形成に供する部材として機能する。そのため,本発明の画像形成装置では,専用の研磨剤供給手段等を別途に設ける必要はない。よって,装置のコンパクト化,低コスト化の妨げとならない。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば,新たな装置を追加することなく,高画質化と長寿命化とを両立させた画像形成装置が実現している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,本実施の形態は,感光体ドラムに対して着脱可能な帯電装置を備えた電子写真方式の画像形成装置に本発明を適用したものである。
【0017】
実施の形態の画像形成装置100は,図1に示すように,像担持体である感光体ドラム11を有し,その感光体ドラム11の周囲に,感光体ドラム11の表面を一様に帯電するための帯電装置12と,感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成するための露光装置13と,感光体ドラム11上の静電潜像を可視像(トナー像)とするための現像装置14と,感光体ドラム11上のトナー像を用紙に転写するための転写装置15と,転写残トナーを感光体ドラム11から取り除くためのクリーニング装置16とを感光体ドラム11の回転方向に沿って備えている。さらに,用紙搬送路には,転写位置への用紙の搬送タイミングを調節するためのタイミングローラ17および転写されたトナー像を用紙に定着させるための定着装置18が設けられている。本形態では,帯電装置12,転写装置15,定着装置18はいずれもローラ形状のものを用いている。また,クリーニング装置16には,クリーニングブレードを用いる。
【0018】
また,画像形成装置100は,帯電装置12に対して所定のバイアスを印加するための帯電用電源120と,その帯電用電源120を制御する制御部10とを備えている。帯電用電源120は,正極性の電源と負極性の電源とを選択的に印加することができ,制御部10からの制御信号によって切り替えられる。本形態では,画像形成時には印加電圧がトナーと逆極性(本形態では負極性)となるように制御される。印加電圧は,本形態のように直流バイアスとしてもよいし,直流バイアスに交流バイアスを重畳したバイアスであってもよい。
【0019】
続いて,画像形成装置100による画像形成の動作について簡単に説明する。画像形成装置100は,スタート信号や画像データ等を受信することにより動作を開始する。感光体ドラム11は,図1中の矢印方向に回転駆動される。そして,帯電装置12と対向する位置で,帯電ローラによって一様に帯電される。本形態では,およそ−850Vに帯電される。次に,露光装置13によって露光され,表面上に画像データに基づいた静電潜像が形成される。
【0020】
次に,静電潜像が現像装置14の位置に達すると,現像ローラに印加された現像バイアス電圧と感光体ドラム11の静電潜像との間で形成される電界により帯電したトナーが移動し,静電潜像がトナーによって現像される。
【0021】
一方,用紙搬送路を搬送されてきた用紙は,タイミングローラ17にて画像先端位置にタイミングを合わせられ,感光体ドラム11と転写装置15との間に搬送される。そして,転写装置15によって感光体ドラム11上のトナー像が用紙に転写される。さらに,転写されたトナー像を保持した用紙はさらに搬送され,定着装置18によって熱と圧力とが加えられることにより,トナー像が用紙に定着される。また,転写装置15によって用紙に転写されず,感光体ドラム11上に残った転写残トナーはクリーニング装置16によって掻き取られる。これにより,1枚分の画像形成が終了する。
【0022】
なお,現像装置14内には,負帯電性のトナーが収容される他,外添剤として少量の研磨剤が添加されている。そのため,感光体ドラム11上には,トナーの転写とともに研磨剤が付与される。そして,感光体ドラム11は,その回転に伴ってクリーニングブレード16によって表面が研磨される。研磨剤の添加量は,感光体ドラム11に要求される寿命に合わせて調節されている。
【0023】
続いて,帯電装置12について詳説する。帯電装置12は,図2に示すように,ローラタイプの接触式帯電装置であり,帯電ローラ2と,その帯電ローラ2を覆うハウジング1とを有している。帯電ローラ2は,芯金21と,その芯金21の周囲に位置し,発泡部材からなる低抵抗でかつ低硬度の弾性層22とを有している。
【0024】
芯金21には,例えばメッキを施したSUSを用いる。なお,芯金21としては,防錆処理を行った金属であれば適用可能である。例えば,アルミニウム、ステンレス、鉄にメッキを施したもの等が適用可能である。弾性層22には,低抵抗でかつ低硬度のシリコンゴムを用いる。なお,シリコンゴムに限定するものではなく,この他にウレタンゴム,NBR,EPDMゴム等が適用可能である。また,弾性層22には,電気抵抗を調整するため,各種の導電性材料が添加されている。導電性材料には、例えば,導電性カーボン,金属粉,イオン導電性物質などを用いる。
【0025】
図3は,図2のX枠部分を拡大した状態を示している。帯電ローラ2の表面には,図3に示すように,弾性層22を覆う表面コート層23と,最外部に位置し,研磨剤が塗布された微粒子層24とが形成されている。表面コート層23は,下層材料のブリード阻止機能等を有し,本形態ではウレタン樹脂を用いる。なお,この他シリコン樹脂,フッ素樹脂が適用可能である。なお,電気抵抗を調整するため,各種の導電性付与剤が添加されている。
【0026】
微粒子層24は,感光体ドラム11の研磨に供する研磨剤25が塗布された層である。本形態では,微粒子層24を構成する研磨剤25として,平均粒径が100nm〜500nmのチタン酸ストロンチウムを用いる。なお,研磨剤25の材料は,研磨剤としての効果が得られ,トナーと逆極性の微粉体であればよく,例えば酸化アルミニウム,酸化ケイ素,酸化セリウムが適用可能である。また,研磨剤25は,例えばあらかじめ帯電ローラ2に対して静電的に付着させる。微粒子層24は,画像形成装置100に装着される前の初期状態で存在する層であり,画像形成時には存在しない。微粒子層24の詳細な機能については後述する。
【0027】
また,帯電ローラ2は,芯金21の両端がハウジング1に支持され,芯金21を中心に回転可能になっている。また,帯電ローラ2は,図1に示したように,感光体ドラム11に接触配置されてニップ部を構成し,感光体ドラム11に対して従動回転する。
【0028】
また,帯電装置12は,画像形成装置100本体に着脱自在に配設されている。より具体的には,帯電装置12のみを感光体ドラム11から着脱可能に設けられており,帯電装置12のみの交換が可能になっている。帯電装置12の着脱方法には公知の方法が適用され,例えば特開平3−15864号公報や特開平8−220849号公報に記載された方法によって実現される。
【0029】
続いて,画像形成装置100の動作,特に帯電装置12が交換装着されたときの動作について,図4のフローチャートおよび図5のタイミングチャートを基に説明する。なお,本処理は,帯電装置12の装着時の処理であり,帯電装置12が感光体ドラム11から取り外された状態(画像形成不可状態)を出発状態としている。
【0030】
まず,帯電装置12が装着されたか否かを判断する(S1)。帯電装置12が装着されていないと判断した場合(S1:NO)には,帯電装置12が装着されるまで待機する。帯電装置12が装着されたと判断した場合(S1:YES)には,リフレッシュモードに移行する(S2)。
【0031】
リフレッシュモードでは,各種装置のリフレッシュ動作を行う。例えば,現像装置14では,トナータンク内の撹拌部材が駆動され,トナータンク内のトナーが撹拌される。このリフレッシュモードの際,帯電装置12では,画像形成時とは逆極性のバイアス,すなわちトナーとは逆極性のバイアスが印加される(S3)。本形態では,研磨剤25と同極性である正極性のバイアスが印加される。また,帯電装置12へのバイアス印加とともに感光体ドラム11も回転駆動される。
【0032】
帯電装置12に研磨剤25と同極性のバイアスが印加されると,帯電ローラ2の表面に塗布されている研磨剤25が帯電ローラ2から放たれる。これにより,研磨剤25が感光体ドラム11へ移動する。さらに,研磨剤25は感光体ドラム11の回転に伴ってクリーニングブレード16に運ばれる。これにより,感光体ドラム11上の研磨剤が一時的に多くなり,クリーニングブレード16の研磨能力が一時的に向上する。そのため,感光体ドラム11の表面が一時的に多く削られ,感光体ドラム11の表面の劣化層が除去される。すなわち,感光体ドラム11がリフレッシュされる。
【0033】
次に,帯電装置12へバイアスが印加されてから所定期間が経過したか否かを判断する(S4)。すなわち,感光体ドラム11のリフレッシュ中,長期に渡って画像形成時とは逆極性のバイアスを印加し続けると感光体ドラム11の劣化を助長する。そのため,研磨剤が転移し終えるために必要な期間を経過した後(S4:YES)は,図5に示すように帯電装置12をオフする(S5)。
【0034】
次に,リフレッシュモードの期間が終了したか否かを判断する(S6)。リフレッシュモードが終了していない場合(S6:NO)には,リフレッシュモードが終了するまで感光体ドラム11の研磨を続ける。リフレッシュモードが終了した場合(S6:YES)には,各種装置のリフレッシュ動作を終了し,感光体ドラム11の回転を停止する(S7)。そして,待機モードに移行して画像形成指示を受けるまで待機する。この待機モードへの移行をもって本処理を終了する。
【0035】
なお,上記の処理は,帯電装置12を最初に装着した際に研磨剤が感光体ドラム11に移動することで効果が生じる。言い換えると,研磨剤が感光体ドラム11に移動した後に,再度帯電装置12が着脱されたときに上記の処理を行ったとしても効果は生じない。そのため,帯電装置12が装着された後に,最初の装着であるか否かを判断する処理を行ってもよい。
【0036】
また,リフレッシュモードの期間中,転写装置15を感光体ドラム11から離間させることにより,感光体ドラム11上に転移した研磨剤25を確実にクリーニングブレード16まで移動させることができる。また,転写装置15に離間機構がない場合でも,転写装置15に帯電装置12と同極性のバイアス(本形態では正極性のバイアス)を印加することにより,研磨剤25の転写装置15への転移を抑制し,研磨剤25を確実にクリーニングブレード16まで移動させることができる。
【0037】
以上詳細に説明したように本形態の帯電装置12は,接触帯電方式の帯電ローラ2を備え,感光体ドラム11に装着される前の初期状態において,その帯電ローラ2の表面に研磨剤25を付着させることとしている。そして,帯電装置12を装着すると,リフレッシュモード(初期動作モード)に移行し,画像形成を行う前にイニシャル処理を行うこととしている。具体的にリフレッシュモード中には,帯電ローラ2の表面に付着している研磨剤25と同極性のバイアスを印加することとしている。このバイアス印加により,帯電ローラ2の表面の研磨剤25は,帯電ローラ25から放たれ,感光体ドラム11に移動する。そして,感光体ドラム11に移動した研磨剤25は,感光体ドラム11の回転に伴ってクリーニングブレード16に移動する。
【0038】
すなわち,画像形成装置100では,リフレッシュモード中に帯電ローラ2から研磨剤25が供給され,クリーニングブレード16の研磨能力が一時的に向上する。そのため,感光体ドラム11の表面が一時的に多く削られ,感光体ドラム11の表面の劣化層が確実に除去される。つまり,感光体ドラム11がリフレッシュされることから,画質の低下が抑制される。また,帯電装置12からの研磨剤25の供給は,帯電装置12の最初の交換時のみである。このことから,感光体ドラム11を削りすぎることはない。そのため,高画質化と長寿命化との両立が図られる。また,帯電装置12の交換直後にリフレッシュされるため,帯電装置12の交換による効果がユーザに対して明確になる。
【0039】
また,帯電装置12は,リフレッシュモード中には,研磨剤25を供給する部材として機能し,その後の画像形成モードでは,画像形成に供する部材として機能する。すなわち,本発明の画像形成装置では,既存の装置を研磨剤25の供給源として利用しており,専用の研磨剤供給手段等を別途に設ける必要はない。よって,装置のコンパクト化,低コスト化の妨げとならない。従って,新たな装置を追加することなく,高画質化と長寿命化とを両立させた画像形成装置が実現している。
【0040】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,本発明は,カラープリンタ,モノクロプリンタ,コピー機,ファクシミリ等の各種の画像形成装置に適用可能である。
【0041】
また,像担持体としてローラ形状の感光体ドラムを用いているが,ベルト状の感光体ベルトを使用してもよい。また,露光装置は,レーザによるものでもLEDによるものでもよい。また,転写装置は,転写ローラのほか,転写チャージャを使用してもよい。あるいは,感光体から用紙へ直接トナー像を転写する方式のほか,中間転写体を備え,2段階以上の転写を行う方式であってもよい。また,定着装置は,定着ローラのほか,定着ベルトを用いてもよいし,非接触方式のものであってもよい。
【0042】
また,本実施の形態では,帯電ローラ2の表面に研磨剤25を塗布しているが,研磨剤25の供給源は帯電装置12に限るものではない。すなわち,感光体ドラム11に対して着脱可能であり,装着状態で感光体ドラム11と接触する部材であり,バイアスの印加が可能である部材であればよい。例えば,実施の形態の画像形成装置100では,転写装置15の転写ローラの表面に研磨剤を塗布し,リフレッシュモード時に帯電装置12と同様の動作を行うことで研磨剤の供給源として機能することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施の形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】実施の形態にかかる帯電装置の概略構成を示す図である。
【図3】図2に示した帯電装置のX枠部分の拡大図である。
【図4】画像形成装置の交換装着時の動作を示すフローチャートである。
【図5】帯電装置および感光体ドラムのオンオフ動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 ハウジング
2 帯電ローラ(感光体接触部材)
11 感光体ドラム(感光体)
12 帯電装置
120 帯電用電源(バイアス印加部)
14 現像装置
15 転写装置
16 クリーニングブレード(研磨部材)
25 研磨剤
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と,前記感光体に接触配置される感光体接触部材と,前記感光体接触部材にバイアスを印加するバイアス印加部と,前記感光体の表面を研磨する研磨部材とを有し,前記感光体接触部材が前記感光体から着脱可能である画像形成装置において,
前記感光体接触部材の表面には,前記感光体に装着される前の初期状態において,前記研磨部材による前記感光体の研磨に供する研磨剤が付着されており,
前記感光体接触部材が前記感光体に装着されると初期動作モードに移行し,
前記初期動作モードでは,前記バイアス印加部にて前記研磨剤と同極性のバイアスが前記感光体接触部材に印加されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記感光体接触部材は,前記感光体を一様に帯電する帯電部材であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記感光体接触部材は,前記感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写部材であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−15056(P2008−15056A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−184035(P2006−184035)
【出願日】平成18年7月4日(2006.7.4)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】