説明

画像形成装置

【課題】両面画像形成できる画像形成装置であって、画像形成動作中に両面画像形成のための記録用紙搬送条件に変動が生じても、その変動条件下での最良の画像生産性で効率良く画像形成できる画像形成装置。
【解決手段】画像形成装置10は、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群の記録用紙に順次画像形成する間隔を決める画像形成インターバル決定手段と、搬送路選択手段と、搬送路選択手段により選択された反転循環搬送路A又はBへ記録用紙を案内する切り替え案内装置(切り替え爪C1、C2とそれらの駆動部)とを備えている。搬送路選択手段は、画像形成動作中の記録用紙搬送条件の変動に応じて最も画像形成生産性の高い反転循環搬送路を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ機、或いはこれらのうち2以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置、特に記録シートの両面に画像形成することができる画像形成装置に関する。
【0002】
記録用紙等の記録シート(以下、「記録用紙」或いは単に「用紙」と称することがある。)の両面に画像形成することができる画像形成装置は、記録用紙を記録用紙供給部から供給して画像形成部を通る画像形成パスに通過させることで該記録用紙表面に画像形成し、その後該記録用紙を両面画像形成のための反転循環搬送路経由で再び前記画像形成パスに導き、該記録用紙の裏面にも画像形成することができるものである。
【0003】
画像形成部としては、代表的なものとして、電子写真方式によりトナー画像を形成し、これを記録用紙に転写し、定着装置で該記録用紙に定着させることができるものを挙げることができる。このような画像形成部を採用する場合、前記画像形成パスは、かかる画像形成部に記録用紙を通過させて該記録用紙にトナー画像を転写し、定着させるためのパスである。
【0004】
このように記録用紙の両面に画像形成できる画像形成装置は、今日の画像形成装置のコンパクト化の要請に応えるための反転循環搬送路(「両面搬送路」などとも称されることがある。)における搬送路長さや記録用紙の待機部構造等における各種制約により、記録用紙サイズや、単位時間あたりの画像形成枚数に関係する反転循環搬送路内での記録用紙搬送条件、特に複数枚の記録用紙のそれぞれに両面画像形成するための複数枚の記録用紙の順次搬送条件等が異なり、すべての記録用紙搬送条件において順次(連続的)両面画像生産の効率を満足すべきものにすることはできない。
【0005】
この点、例えば特開2005−15186号公報には、順次、連続的に両面画像形成する記録用紙枚数の条件や、記録用紙サイズ条件、モード条件等により、複数の反転循環搬送路から最も生産性高く画像形成できる搬送路を選択して両面画像形成を行う手段が記載されている。
【0006】
また、特開2008−33236号公報には、両面画像形成のための反転循環搬送路の長さを切り替え可能とし、記録用紙サイズに応じて搬送路長さを選択する手段を有する画像形成装置が記載されており、特開2005−15186号公報に記載の画像形成装置の場合と同様に循環条件の制約を極力回避する改善がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−33236号公報
【特許文献2】特開2005−15186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記公開公報に記載された画像形成装置では、予め予想可能な画像形成条件では最適搬送路の選択により画像生産性の改善効果があると認められる。
【0009】
しかしながら、両面画像形成のための連続画像形成中においては、(1) 定着条件を確保する、(2) 画像品質のための資材追求性を確保する、(3) 画像取り込み条件を確保する等のために、画像形成動作(所謂ジョブ)中に前記の画像形成インターバルが変えられたり、また、サイズの異なる原稿の画像を複写するにあたり、サイズの異なる原稿を画像読み取り装置に混載する混載サイズモードにおける記録用紙循環中の記録用紙サイズの組合せの条件や、両面片面画像形成が混じっているジョブでの切り替え条件等により搬送路上の記録用紙状態が変化する場合があり、そのとき、最も生産性を高める搬送路条件はジョブ中に変動することもある。そのようなジョブ中に変動する両面画像形成のための記録用紙搬送条件での両面画像形成においては前掲の公開公報等に記載の搬送路選択では、トータル的に生産性の向上を達成することができないこともある。
なお、ここで、「定着条件を確保する」とは「定着装置における記録用紙への画像定着を確実なものにする」ことであり、
「画像品質のための資材追求性を確保する」とは、トナー供給が間に合わなくなることによる画像濃度低下を防ぐためにトナー供給量を増やすこと等であり、
「画像取り込み条件を確保する」とは、画像読み取り装置における画像読み取り速度に応じて画像形成可能な記録用紙間隔を確保すること等であり、
「両面片面画像形成が混じっているジョブでの切替条件」とは、両面画像形成処理と片面画像形成処理とが混じっている場合において、両面画像形成から片面画像形成への切り替えを行う条件や、片面画像形成から両面画像形成へ切り替えを行う条件、主に前者の条件のことであり、
「搬送路上の記録用紙状態が変化する」とは、搬送路上の用紙間隔や用紙枚数が変わることである。
【0010】
そこで本発明は、記録用紙を記録用紙供給部から供給して画像形成部を通る画像形成パスに通過させることで該記録用紙表面に画像形成し、その後該記録用紙を両面画像形成のための反転循環搬送路経由で再び前記画像形成パスに導き、該記録用紙の裏面にも画像形成することができ、該反転循環搬送路を複数備えている画像形成装置であって、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたり、画像形成動作中に両面画像形成のための記録用紙搬送条件に変動が生じても、その変動条件下での最良の画像生産性で効率良く画像形成できる画像形成装置を提供することを課題とする。
【0011】
ここで「画像形成動作中における両面画像形成のための記録用紙搬送条件」とは、(1) 循環対象記録用紙群の記録用紙のそれぞれに順次画像形成する時間間隔、(2) 循環対象記録用紙群における先頭記録用紙である循環先頭用紙をその表面に画像形成されるように画像形成パスへ搬入開始してから反転循環搬送路を経由してその裏面に画像形成されるように該画像形成パスへ再搬入可能となるまでの時間を示す循環所要時間条件、(3) 循環先頭用紙をその表面に画像形成するように搬送開始してからその裏面に画像形成するように再搬送開始するまでの間に反転循環搬送路で搬送される記録用紙枚数を示す循環枚数などである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前記課題を解決するため次の画像形成装置を提供する。
記録用紙を記録用紙供給部から供給して画像形成部を通る画像形成パスに通過させることで該記録用紙表面に画像形成し、その後該記録用紙を両面画像形成のための反転循環搬送路経由で再び前記画像形成パスに導き、該記録用紙の裏面にも画像形成することができ、該反転循環搬送路を複数備えている画像形成装置であり、
(1) 両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたり、循環対象記録用紙群の記録用紙のそれぞれに順次画像形成する間隔を決めるための画像形成インターバル決定手段と、
(2) 前記画像形成インターバル決定手段により決定される画像形成間隔条件と、該画像形成間隔条件に係る循環対象記録用紙群のうちの先頭記録用紙である循環先頭用紙をその表面に画像形成されるように前記画像形成パスへ搬入開始してから前記反転循環搬送路を経由してその裏面に画像形成されるように該画像形成パスへ再搬入可能となるまでの時間を示す循環所要時間条件と、前記循環先頭用紙をその表面に画像形成するように搬送開始してからその裏面に画像形成するように再搬送開始するまでの間に前記反転循環搬送路で搬送される記録用紙枚数を示す循環枚数条件とに基づき前記複数の反転循環搬送路からもっとも画像形成生産性の高い反転循環搬送路を選択する搬送路選択手段と、
(3) 前記複数の反転循環搬送路の分岐部分前の搬送路部分で前記循環枚数条件に係る循環対象記録用紙群における循環先頭用紙毎に、該循環対象記録用紙群について前記搬送路選択手段により選択された反転循環搬送路へ記録用紙を案内する切り替え案内装置とを備えている画像形成装置である。
【0013】
ここでの、そして後掲の「記録用紙」或いは「用紙」は、記録紙のほか、オーバーヘッドプロジエクタ用記録シート等をも含む概念のものであり、特許請求の範囲の記載においても同じである。
【0014】
本発明に係る画像形成装置によると、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたっては、画像形成インターバル決定手段により、両面に画像形成すべき循環対象記録用紙群の記録用紙のそれぞれに順次画像形成する間隔(時間間隔)が決定される。
【0015】
そして、搬送路選択手段が、画像形成インターバル決定手段により決定された画像形成間隔条件と、前記循環所要時間条件と、前記循環枚数条件とに基づき、複数の反転循環搬送路からもっとも画像形成生産性の高い反転循環搬送路を選択する。
【0016】
さらに、切り替え案内装置が、前記循環枚数条件に係る循環対象記録用紙群における循環先頭用紙毎に、前記複数の反転循環搬送路の分岐部分前の搬送路部分で、該循環対象記録用紙群について前記搬送路選択手段により選択された反転循環搬送路へ記録用紙を案内する。
【0017】
かくして、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたり、当初予定していた記録用紙搬送条件に対して画像形成動作中に両面画像形成のための記録用紙搬送条件に変動が生じても、その変動条件下での最良の画像生産性で効率良く画像形成できる。
【0018】
前記画像形成インターバル決定手段としては、代表例として、記録用紙サイズ及び画像形成モード条件により定まる基準インターバル値を、画像形成動作中の画像形成装置状態に応じて補正し、該補正インターバル値を画像形成インターバル値として採用できるものを挙げることができる。
【0019】
ここでの「画像形成モード」としては、
(1) 画像形成装置本体に後処理装置が接続されている場合における該後処理装置における、記録用紙1枚ごとに処理時間を要する記録用紙の二つ折り等の折り処理、ステープルによる綴じ処理等の後処理モードや、
(2) カラー画像形成か、モノクロ画像形成か、記録用紙の種類( 普通紙か、厚紙か、再生紙か、葉書か等) は何か、等に応じた画質モード等を例示できる。
また、「画像形成動作中の画像形成装置状態」とは、定着温度状態、画像読み取り装置の画像読み取り中状態、トナー補給が間に合わないことによる画像濃度低下状態等である。
「補正」方法はについては、例えば後述する図3のフローチャートのステップS2〜S5のように行う場合を例示できる。
【0020】
本発明に係る画像形成装置は画像形成装置本体に画像形成後の記録用紙の後処理(例えば画像形成された記録用紙の二つ折り等の折り処理、ステープルによる綴じ処理、パンチ孔明け処理等のうち1又は2以上のことを行える後処理装置(フィニッシャー)等の増設装置が接続されていてもよい。その場合、該増設装置の接続に応じて前記複数の反転循環搬送路が形成されてもよい。その場合、前記搬送路選択手段は、該増設装置の接続に応じて形成されている複数の反転循環搬送路から反転循環搬送路を選択できるように設けておけばよい。また、前記切り替え案内装置は該選択された反転循環搬送路へ記録用紙を案内するように設けておけばよい。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によると、記録用紙を記録用紙供給部から供給して画像形成部を通る画像形成パスに通過させることで該記録用紙表面に画像形成し、その後該記録用紙を両面画像形成のための反転循環搬送路経由で再び前記画像形成パスに導き、該記録用紙の裏面にも画像形成することができ、該反転循環搬送路を複数備えている画像形成装置であって、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたり、画像形成動作中に両面画像形成のための記録用紙搬送条件に変動が生じても、その変動条件下での最良の画像生産性で効率良く画像形成できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る画像形成装置の1例の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の制御回路を示すブロック図である。
【図3】制御部における画像形成インターバル決定手段による画像形成インターバル算出処理を示すフローチャートである。
【図4】制御部における、両面画像形成時の画像生産性の高い反転循環搬送路選択処理を示すフローチャートである。
【図5】搬送路選択手段による反転循環搬送路選択手法を示す図である。
【図6】ジョブ途中で画像形成インターバルが切り替わるパターンにおけるジョブ時間比較を示す図である。
【図7】ジョブ途中で画像形成インターバルが切り替わるパターンにおける従来例のジョブ時間と本発明実施例におけるジョブ時間とを対比させて示す図である。
【図8】両面片面混載モード時のジョブ時間比較を示す図である。
【図9】両面片面混載モード時の従来例におけるジョブ時間と本発明実施例におけるジョブ時間とを対比させて示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明に係る画像形成装置の例について説明する。
図1は画像形成装置の1例の構成の概略を示している。図1の画像形成装置10は複写機、プリンタ、ファクシミリ機等の機能を有する複合機である。
【0024】
図1に示す画像形成装置10は、画像形成装置本体1に画像読み取り装置2を搭載するとともに後処理装置(フィニッシャー)3を接続したものであり、画像形成装置10の動作を制御する制御部Cont(図2も参照)も含んでいる。後述する画像形成装置各部の動作は制御部Contの指示のもとになされる。
【0025】
画像読み取り装置2はそれ自体既に知られているもので、原稿画像を読み取り、読み取った画像情報を原稿複写やファクシミリ送信等に供することができるものである。また、この画像読み取り装置2では、サイズの異なる原稿を混ぜてセットしてそれら原稿画像を読み取り、複写等に供するサイズ混載モード等のモードを実行できるものである。
また、後処理装置(フィニッシャー)3は、画像形成装置本体1で画像形成されて該本体から排出されてくる記録用紙に二つ折り等の折り処理を施したり、ステープル綴じ処理を施したり、孔開け処理を施すなど、1又は2以上の後処理モードを実行できるものである。
【0026】
画像形成装置本体1は、画像形成部11、画像形成部下方の記録用紙供給部12、画像形成パス13、画像形成パスにつながる、2種類の反転循環搬送路A、Bを含む反転循環搬送路14を有している。画像形成部11は図示省略のベルト駆動部により回転駆動され駆動ローラd1と対向ローラd2に巻き掛けられて図中反時計方向αに回転駆動可能の中間転写ベルト111を含んでおり、該ベルトに沿ってベルト走行方向にイエロー画像形成ユニットY、マゼンタ画像形成ユニットM、シアン画像形成ユニットC及びブラック画像形成ユニットKがこの順序で配置されている。
【0027】
各色担当の画像形成ユニットは、画像読み取り装置2からの画像情報や、図示省略の外部コンピュータや外部ファクシミリ機等から送信されてくる画像情報に基づいて、電子写真方式により感光体PC上に担当色画像に対応する静電潜像を形成し、該潜像を担当色トナーで現像してトナー像を形成し、これを図示省略の電源から1次転写バイアスが印加される1次転写ローラtrでベルト111上に1次転写することができる。
【0028】
画像形成ユニットを用いて画像形成するにあたっては、四つの画像形成ユニットのうちいずれか一つを用いてモノクロトナー像を形成することもできるし、二つ以上の画像形成ユニットを用いてカラー画像を形成することもできる。二つ以上の画像形成ユニットを用いる場合には、それら画像形成ユニットで形成される各色トナー像はベルト111上で重ねられるタイミングでベルト111に1次転写される。
【0029】
画像形成部11はさらに、中間転写ベルト111の回転方向においてブラック画像形成ユニットKの下流側で該ベルトに臨む2次転写ローラTR及びその上方に配置された定着装置112も含んでいる。
【0030】
前記のようにベルト111上に1次転写されるトナー像は、図示省略の電源から2次転写バイアスが印加される2次転写ローラTRにより、画像形成パス13に沿って搬送されてくる記録用紙に2次転写され、定着装置112により加熱加圧下に該記録用紙に定着される。
【0031】
画像形成部下方の記録用紙供給部12は、本例ではA4サイズの記録用紙を供給する供給部121、B5サイズの記録用紙を供給する供給部122、オペレータが記録用紙を手差し供給するための供給部(手差しトレイ)123を含んでいる。
【0032】
供給部121、122、123の用紙は用紙供給ローラ121r、122r、123rによりそれぞれ画像形成パス13へ送り出すことができる。ローラ121r、122r、123rのそれぞれは供給ローラ駆動部121D、122D、123D(図2参照)により回転駆動可能である。
記録用紙供給部12には以上のほか、ローラ121rや122rで送り出される記録用紙をさらに搬送する搬送ローラ12Rも配置されている。
【0033】
画像形成パス13は、記録用紙供給部12から供給される記録用紙に2次転写ローラTRによりベルト111上の1次転写トナー像を2次転写し、定着装置112で定着させるように記録用紙を搬送するための搬送路であり、ベルト111と2次転写ローラTRのニップ部及び定着装置112を通る搬送路である。定着装置112を出た所には用紙搬送ローラ13Rが配置されている。さらにその下流側には後ほど説明する搬送路切り替え爪C1が配置されている。切り替え爪C1の手前側(上流側)には用紙検出センサ(排紙センサ)SE2が配置されている。
【0034】
画像形成パス13の、2次転写ローラTRの若干上流側部分にタイミングローラ対131が配置されている。タイミングローラ対131はその駆動部131D(図2参照)により回転駆動可能である。タイミングローラ対131は供給されてくる記録用紙を一端停止させ、ベルト111上のトナー像が2次転写領域へ到来するタイミングで該記録用紙を2次転写領域へ送り込むためのものである。タイミングローラ対131の手前に用紙検出センサSE1があり、記録用紙がこれに触れることで該記録用紙がローラ対131による搬送再開可能に一端停止される。
【0035】
前記反転循環搬送路A、Bは、画像形成パス13の下流側端に続いている。
搬送路Aは搬送路Bより長い。反転循環搬送路Bは、画像形成パス13の用紙搬送ローラ13Rの若干下流側部分からから上方へ伸び、湾曲して後処理装置3内まで延在し、そこで途切れている反転搬送路b1と、反転搬送路b1の途中から反対方向に延び、次いで下降し、さらに画像形成パス3の用紙検出センサSE1の手前部分へつながる循環搬送路b2とからなっている。
【0036】
反転搬送路b1のうち画像形成装置本体に位置する部分には反転ローラR1が設けられ、後処理装置3に位置する部分には反転ローラR2が設けられている。循環搬送路b2は反転搬送路b1の反転ローラR1の手前部分につながっている。
反転ローラR1、R2は制御部Contの指示のもとに反転ローラ駆動部RbDにより正転逆転可能である。
循環搬送路b2には用紙搬送ローラRが配置されており、これらは制御部Contの指示のもとに搬送ローラ駆動部RDにより回転駆動可能である。
【0037】
反転循環搬送路Aは、所定の画像が形成された記録用紙を後処理装置3へ搬送する通常の搬送路aの一部a1を利用したものである。搬送路a1は、画像形成パス13の用紙搬送ローラ13Rの若干下流側部分から、且つ、搬送路Bの反転搬送路b1とは分岐して延びている。前記搬送路切り替え爪C1はこの分岐部分で搬送路の切り替えを行う。
【0038】
反転循環搬送路Aは、前記搬送路部分a1と、そこから前記の搬送路Bにおける反転搬送路b1へ、反転ローラR2の手前で合流する搬送路a2と、搬送路Bの反転搬送路b1とを反転搬送路とし、搬送路Bの循環搬送路b2を循環搬送路とする反転循環搬送路である。搬送路部分a1には排紙ローラRaが配置されており、これは排紙ローラ駆動部RaD(図2参照)により用紙を排出するように回転駆動可能である。
【0039】
搬送路切り替え爪C1は、制御部Contの指示のもとに切り替え爪駆動部C1D(図2参照)により揺動駆動可能で、それにより画像形成パス13を搬送されてくる記録用紙を搬送路a(a1)又は搬送路b1へ切り替え案内することができる。
【0040】
搬送路部分a1から搬送路a2又はそのまま後処理装置13内へ向かう搬送路aの残部へ分かれる分岐部分には搬送路切り替え爪C2が配置されている。爪C2は制御部Contの指示のもとに切り替え爪駆動部C2D(図2参照)により揺動駆動可能で、それにより搬送路a1を搬送されてくる記録用紙を搬送路a2又はそのまま後処理装置13内へ切り替え案内することができる。
【0041】
前記切り替え爪C1、C2は、両面画像形成において画像生産性を高めるために片面に画像形成された記録用紙を反転循環搬送路A又はBへ導くべきときに、制御部Contの指示のもとに記録用紙を搬送路A又はBへ導く位置に配置される。
【0042】
反転循環搬送路Bが使用されるべきときは、画像形成パス13から搬送されてくる、表面に画像形成された記録用紙が用紙検出センサ(排紙センサ)SE2にて検出されるタイミングで、搬送路切り替え爪C1が図1に破線で示す位置に配置され、記録用紙は爪C1に案内されて反転搬送路b1へ入り、正転駆動されている反転ローラR1、R2により搬送路b1内に引き込まれる。
【0043】
記録用紙の後端が反転ローラR1を通過する直前に反転ローラR1、R2が逆転開始され、それにより記録用紙はスイッチバックして、用紙の腰の強さに助けられて循環搬送路b2へ搬送され、該搬送路を経由して再び画像形成パス13へ入り、そこで用紙検出センサSE1に検出され、タイミングローラ対TRにて一端停止される。そして、2次転写領域へベルト111上の記録用紙裏面用のトナー像が到来するタイミングで該タイミングローラ対TRにて2次転写領域へ送りこまれ、さらに定着装置112に通される。
【0044】
かくして両面に画像形成された記録用紙は、それがセンサSE2に触れるタイミングで上方へ揺動駆動された爪C1に案内されて、搬送路a(a1 )へ搬入され、後処理装置3へ搬入され、そこで所定の後処理(ステープルによる綴じ処理等)が施される。なお、このとき、搬送路切り替え爪C2は、図1に実線で示す上昇位置に置かれる。
【0045】
反転循環搬送路Aが使用されるべきときは、画像形成パス13から搬送されてくる表面に画像形成された記録用紙が用紙検出センサSE2にて検出されるタイミングで、搬送路切り替え爪C1は図1に実線で示す上昇位置に配置され、搬送路切り替え爪C2は破線で示す下降位置に配置され、かくして記録用紙は爪C1に案内されて搬送路a(a1)へ入り、正転駆動されている排紙ローラRaにより搬送路a1内に引き込まれる。
【0046】
さらに図1に破線で示す下降位置に配置された爪C2に案内されて搬送路a2から反転搬送路b1へ導かれ、正転駆動されている反転ローラR2により搬送路b1の奥へ引き込まれる。そして、記録用紙の後端が反転ローラR2を通過する直前に反転ローラR1、R2が逆転開始され、それにより記録用紙はスイッチバックして、用紙の腰の強さに助けられて循環搬送路b2へ搬送され、該搬送路を経由して再び画像形成パス13へ入り、以後は反転搬送路Bを使用したときと同じように記録用紙の裏面にも画像形成され、搬送路aから後処理装置13へ搬送される。
【0047】
切り替え爪C1、C2とそれらの駆動部C1D、C2Dとは反転循環搬送路A又はBへ記録用紙を案内する切り替え案内装置を構成している。
【0048】
図2は図1に示す画像形成装置の制御回路の概略を示すブロック図である。図2に示すように制御回路は画像形成装置の動作を制御する制御部Contを含んでおり、画像形成部11や、他の動作する各部の駆動部等は制御部Contの指示に基づいて動作する。用紙検出センサSE1、SE2による用紙検出情報は制御部Contに入力される。
【0049】
制御部Contにはオペレータのための操作パネルPAも接続されている。操作パネルPAには、画像形成に用いる記録用紙のサイズを選択するキー、画像形成枚数を設定するテンキーのほか、次のようなモードを選択するキーも設けられている。すなわち
(1) 片面画像形成モード又は両面画像形成モード
(2) サイズの異なる原稿が混じる状態で、それら原稿を画像読み取り装置2に搭載して各原稿を読み取らせ、複写画像を形成するサイズ混載モード
(3) 両面画像形成ジョブと片面画像形成ジョブとを続けて行う、該両ジョブを結合したような両面片面モード、
(4) 後処理装置2における所望の後処理処理モード(ステープルによる綴じ処理等)などである。
【0050】
以上説明した画像形成装置10によると、画像形成動作中に両面画像形成のための記録用紙搬送条件に変動が生じても、その変動条件下での最良の画像生産性で効率良く画像形成できる。
そのために、制御部Contは、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群の記録用紙に順次画像形成する間隔を決める画像形成インターバル決定手段101と、画像形成動作中の記録用紙搬送条件の変動に応じて最も画像生産性の高い反転循環搬送路を選択するための搬送路選択手段102とを含んでいる。前記の搬送路切り替え爪C1、C2は、該搬送路選択手段で選択される反転循環搬送路A又はBに記録用紙を案内するように制御部Contの指示のもとに切り替え配置される。
【0051】
これらについてさらに説明する。
画像形成装置10は、後処理装置2が接続されていることが前提となるが、接続されている状態では反転循環搬送路をA、Bの2種類有している。
そして、両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成することができる。
先ず、制御部Contの画像形成インターバル決定手段101で、循環対象記録用紙群の記録用紙のそれぞれに順次画像形成する間隔(インターバル)が、図3のフローチャートに示される手順で決定される。
【0052】
すなわち、用いる記録用紙サイズと採用する画像形成モード(例えばサイズ混載モード等)に応じて、そのサイズとモードにより予め定められた基準のインターバル値P1を求める(ステップS1)
【0053】
次いでステップS2で画像取り込み条件、すなわち画像読み取り装置2で読み取られる画像情報、外部機器から送信されてくる画像情報等の取り込みを確かにして画像形成できるようにするための記録用紙間隔等の画像取り込み条件が成立するか否かを判断し、成立しない場合は、ステップS3で取り込み遅延をインターバル値P1に加算して補正インターバル値P2を求めてステップS4へ移行し、また、ステップS2で画像取り込み条件が成立している場合もステップS4へ移る。
【0054】
ステップS4では、定着温度条件(2次転写されたトナー像の記録用紙への定着を確かにする定着装置温度条件)が成立しているか否かを判断し、成立していないときは、ステップS5で定着性確保に要する温度上昇待ち時間をインターバルP1又はP2に加算して補正インターバル値P3を算出し、ステップS6へ移行し、また、ステップS4で定着温度条件が成立している場合もステップS6へ移る。
【0055】
ステップS6では、インターバル値P1、P2、P3といった、求めたインターバルのうちから最大インターバル値を選択し、それを画像形成間隔(インターバル)とする。
以上説明した例では、インターバル決定に際し、画像取り込み条件及び定着温度条件を考慮しているが、考慮すべき条件はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成ユニットにおける現像装置へのトナー補給条件等の画像形成に遅延をもたらす可能性のある様々の条件を考慮することができる。
【0056】
制御部Contは、このように算出された画像形成間隔等を用いて図4のフローチャートに示す手順で、より生産性高く画像形成できる反転搬送路A又はBを選択し、画像形成パス13から出てくる片面に画像形成された記録用紙を爪C1、C2にて、選択された搬送路A又はBへ案内させて、効率よく両面画像形成する。
【0057】
図4に示すように、両面画像形成のための記録用紙搬送が開始され(片面画像形成から両面画像形成に切り替わる場合も含む)、排紙センサSE2で記録用紙が検出され(ステップS21)、その記録用紙が、連続的に順次両面画像形成されるべき記録用紙群中の、表面(片面)に画像形成されて反転循環搬送路A又はBへ案内されるべき先頭用紙(表面循環先頭用紙)であると(ステップS22)、そして後処理機2が接続されていると(換言すれば複数の搬送路A、Bがあることが確認されると)(ステップS23)、画像形成インターバル決定手段101に図3に示すように画像形成インターバルを算出決定させ(ステップS24)、次いで反転循環搬送路選択手段102に画像生産性が高くなる方の反転循環搬送路を選択させ(ステップS25)、その搬送路A又はBへ記録用紙を案内するように切り替え爪C1、C2の位置を設定する(ステップS26又は26)。なお、もし、後処理装置2が接続されていないときは、搬送路B(b1、b2)のみを使用する。
【0058】
図5は、搬送路選択手段102による搬送路選択手法例を示している。 図5に例示するように、表面に画像形成すべき記録用紙(表面用紙)の画像形成インターバルを表面用紙中の先頭用紙からX1、X2、・・・ Xn、裏面に画像形成すべき記録用紙(裏面用紙)の画像形成インターバルを裏面用紙中の先頭用紙からY1’、Y2’・・・Yn−1’(nは循環搬送枚数)とし、両面循環所要時間をTcycとすると、循環ロス時間となる循環余り時間mは次式で表される。
【0059】
m=Tcyc−{(X1+Y1’) + ・・・ +[(Xn-1)+(Yn-1 ’) ]+Xn}
搬送路選択手段102は最もmが小さい搬送路を選択する。
【0060】
なお、「循環所要時間Tcyc」とは、表面用紙中の先頭用紙を画像形成パス13に搬送開始してから、該先頭用紙が反転循環搬送路を経由して再び画像形成パス13に、裏面に画像形成される状態で搬送可能となるまでの時間である。
「循環搬送枚数n」とは、表面用紙中の先頭用紙の搬送を起動してから、その用紙の裏面搬送に切り替わるまでの間に反転循環搬送路内で搬送される表面用紙枚数である。
【0061】
このような搬送路の選択は、両面ジョブ開始時或いはジョブ中に片面ジョブから両面ジョブに切り替わった最初の循環対象記録用紙群の先頭用紙搬送開始時の初期選択実施以降、循環対象記録用紙群単位における先頭用紙が搬送路A、Bの分岐部分に到達する直前ごとに実施される。
【0062】
次に二つのパターンにおける動作実施例について図6〜図9を参照して説明する。
図6はジョブ途中で画像形成インターバルが切り替わるパターン(定着性確保のための単位時間あたり画像形成枚数のダウンモードやサイズ混載モード時のパターン)におけるジョブ時間比較を示しており、図7は、ジョブ途中で画像形成インターバルが切り替わるパターンにおける従来例と本発明の実施例とを対比させて示している。
【0063】
図6において、ページ1〜3はインターバルが大きい画像であり、ページ4〜8はインターバルが小さい画像である。(ア)に示されるように第1循環では搬送路Bの方が、(イ)に示されるように第2循環では搬送路Aの方が、(ウ)に示されるように第3循環でも搬送路Aの方が、それぞれmがより小さくなり、生産性がより高くなる。
【0064】
また、図7に示されるように、従来例では当初選択された搬送路Bでジョブ終了時まで動作するのに対して、実施例による搬送路選択では、ジョブ中生産性優位な搬送路に切り替える動作が行われ、それだけジョブ時間が短くなっており、画像生産性がより高い。
【0065】
図8は両面片面モード(両面片面ジョブ)時のジョブ時間比較を示しており、図9は両面片面ジョブ時の従来例と本発明の実施例とを対比させて示している。
【0066】
図8において、ページ1〜5は両面画像形成するページであり、ページ6〜7は片面画像形成するページである。(ア)に示されるように第1循環では搬送路Aの方が、(イ)に示されるように第2循環では搬送路Bの方が、それぞれmがより小さくなり、生産性がより高くなる。
【0067】
また、図9に示されるように、従来例では当初選択された搬送路Aでジョブ終了時まで動作するのに対して、実施例による搬送路選択では、ジョブ中生産性優位な搬送路Bに切り替える動作が行われ、1部(一つの循環対象記録用紙群)につき搬送路A〜Bの搬送時間差分だけジョブ時間が短くなっている。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、画像形成動作中に両面画像形成条件が変動しても、その変動した条件下で画像生産性良好に画像形成できる両面画像形成可能の画像形成装置を提供することに利用できる。
【符号の説明】
【0069】
10 画像形成装置
1 画像形成装置本体
2 画像読み取り装置
3 後処理装置(フィニッシャー)
Cont 制御部
11 画像形成部
111 中間転写ベルト
Y イエロー画像形成ユニット
M マゼンタ画像形成ユニット
C シアン画像形成ユニット
K ブラック画像形成ユニット
PC 感光体
tr 1次転写ローラ
TR 2次転写ローラ
112 定着装置
12(121、122 、123) 記録用紙供給部
121r、122r 123r 記録用紙供給ローラ
121D、122D 123D 供給ローラ駆動部
12R 搬送ローラ
13 画像形成パス
131 タイミングローラ対
131D タイミングローラ対駆動部
13R 搬送ローラ
14(A、B) 反転循環搬送路
b1 反転搬送路
b2 循環搬送路
a 搬送路
a1 搬送路aの一部(反転搬送路の一部)
a2 反転搬送路の一部
R1,R2 反転ローラ
RbD 反転ローラ駆動部
Ra 排紙ローラ
RaD 排紙ローラ駆動部
C1、C2 搬送路切り替え爪
C1D、C2D 切り替え爪駆動部
SE1 用紙検出センサ
SE2 用紙検出センサ(排紙センサ)
PA 操作パネル
101 画像形成インターバル決定手段
102 搬送路選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用紙を記録用紙供給部から供給して画像形成部を通る画像形成パスに通過させることで該記録用紙表面に画像形成し、その後該記録用紙を両面画像形成のための反転循環搬送路経由で再び前記画像形成パスに導き、該記録用紙の裏面にも画像形成することができ、該反転循環搬送路を複数備えている画像形成装置であり、
(1) 両面に画像形成すべき複数枚の記録用紙からなる循環対象記録用紙群を1群又は2群以上含む全体として複数枚の記録用紙に画像形成するにあたり、循環対象記録用紙群の記録用紙のそれぞれに順次画像形成する間隔を決めるための画像形成インターバル決定手段と、
(2) 前記画像形成インターバル決定手段により決定される画像形成間隔条件と、該画像形成間隔条件に係る循環対象記録用紙群のうちの先頭記録用紙である循環先頭用紙をその表面に画像形成されるように前記画像形成パスへ搬入開始してから前記反転循環搬送路を経由してその裏面に画像形成されるように該画像形成パスへ再搬入可能となるまでの時間を示す循環所要時間条件と、前記循環先頭用紙をその表面に画像形成するように搬送開始してからその裏面に画像形成するように再搬送開始するまでの間に前記反転循環搬送路で搬送される記録用紙枚数を示す循環枚数条件とに基づき前記複数の反転循環搬送路からもっとも画像形成生産性の高い反転循環搬送路を選択する搬送路選択手段と、
(3) 前記複数の反転循環搬送路の分岐部分前の搬送路部分で前記循環枚数条件に係る循環対象記録用紙群における循環先頭用紙毎に、該循環対象記録用紙群について前記搬送路選択手段により選択された反転循環搬送路へ記録用紙を案内する切り替え案内装置とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成インターバル決定手段は、記録用紙サイズ及び画像形成モード条件により定まる基準インターバル値を、画像形成動作中の画像形成装置状態に応じて補正し、該補正インターバル値を画像形成インターバル値として採用できる請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像形成装置本体に増設装置が接続されており、該増設装置の接続に応じて前記複数の反転循環搬送路が形成されており、前記搬送路選択手段は、該増設装置の接続に応じて形成されている複数の反転循環搬送路から反転循環搬送路を選択でき、前記切り替え案内装置は該選択された反転循環搬送路へ記録用紙を案内するように設けられている請求項1又は2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−145569(P2011−145569A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7619(P2010−7619)
【出願日】平成22年1月17日(2010.1.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】