説明

画像形成装置

【課題】構造を簡素にして装置の小型化を図ることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成部9で画像が形成された第1面印刷済媒体が排出センサ19の検知信号をオンにした際、タイマを用いて時間t1の計時が開始される。この計時される時間t1が、予め設定された時間範囲S内にないか時間範囲Sを超えた時間が経過しても排出センサ19がオンのままの場合は、ジャムの発生と判定する。計時される時間t1が時間範囲S内にあった場合、別のタイマを用いて時間t2の計時が開始される。この計時される時間t2が、予め設定された時間範囲T内にないか時間範囲Tを超えた時間が経過しても給紙センサ6をオンにしない場合は、第1面印刷済媒体が還流方向の搬送途中でのジャム発生と判定する。第1面印刷済媒体が時間範囲T内で搬送路30を経由して給紙センサ6をオンにした際、第1面印刷済媒体の第2面への印刷が制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送される媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ部とスキャナ部を備える複合機等の画像形成装置においては、印刷媒体の一方の面に印刷したのち印刷媒体を反転させて他方の面に印刷して両面印刷するものがある。
画像形成装置において両面印刷を行う場合は、画像形成する画像形成部で紙などの印刷用の媒体の第1面に画像を形成した後、該媒体の搬送方向を逆転させ、該媒体を両面印刷用の搬送路である還流方向へと向かう媒体搬送路へ送り込み、再び画像形成部で第2面に画像を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そのため、還流方向へと向かう媒体搬送路での媒体搬送状態を判定する必要があり、還流方向へと向かう媒体搬送路内には、媒体と当接することで傾倒するセンサレバーと、センサレバーの動作を検知するセンサとを用いることで媒体の有無を検知できる媒体検知部を設けていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−60091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記の方法では、センサレバーの傾倒分やセンサ設置のための空間が必要であり、このような媒体検知部を設置した両面印刷装置や画像形成装置における構造の複雑化とそれに伴う装置体積の増大により装置の小型化が図れないという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、前記課題を解決するために、構造を簡素にして装置の小型化を図ることのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の一の手段の画像形成装置は、媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記媒体を給紙する給紙部と、前記給紙部により給紙される媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された媒体の搬送を、前記画像形成装置の本体から排出する排出方向と、該排出方向とは異なる還流方向とに切り替える方向逆転機構と、前記方向逆転機構より媒体搬送方向上流側の搬送路に設けられた第1の媒体検知部と、前記還流方向に搬送される媒体の搬送路に設けられた第2の媒体検知部と、前記方向逆転機構により媒体搬送方向が前記還流方向へ切り替えられた際、前記第1の媒体検知部が前記画像形成部により画像が形成された媒体を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体を検知するまでの時間に基づいて媒体の搬送状態を判定する判定部とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の他の手段の画像形成装置は、媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記媒体を給紙する給紙部と、前記給紙部により給紙される媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された媒体の搬送を、前記画像形成装置の本体から排出する排出方向と、前記給紙部へ搬送する還流方向とに切り替える方向逆転機構と、前記方向逆転機構より媒体搬送方向上流側の搬送路に設けられた第1の媒体検知部と、前記還流方向に搬送される媒体が前記給紙部に搬送されたことを検知する第2の媒体検知部と、前記方向逆転機構により媒体搬送方向が前記還流方向へ切り替えられた際、前記第1の媒体検知部が媒体を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体を検知するまでの時間に基づいて媒体の搬送状態を判定する判定部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、構造を簡素にして装置の小型化を図ることのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態に係る画像形成装置を制御する制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】回転方向逆転機構の概略構成を示す図である。
【図4】回転方向逆転機構の概略構成を示す図である。
【図5】第1面印刷済媒体を搬送する際の各センサのタイミングチャートである。
【図6】画像形成装置の印刷動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1面印刷済媒体を画像形成部へ搬送する制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】第2の実施例に係る画像形成装置を制御する制御部の概略構成を示す図である。
【図10】第1面印刷済媒体を搬送する際の各センサのタイミングチャートである。
【図11】画像形成装置の印刷動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】第1面印刷済媒体を給紙カセットへ搬送する制御動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置について図を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を説明するにあたって、まずプリンタに代表される画像形成装置の構成について図1を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置1の全体構成と主要構成部分の概略構成を示す断面図である。
【0012】
画像形成装置1には、媒体(印刷用の用紙)をセットする給紙カセット2、給紙カセット2に設けられた分離片3と対を成して媒体を1枚ずつ給紙する給紙ローラ4が設けられている。給紙ローラ4の下流に設けられる媒体搬送路5には、媒体が給紙されたことを検知する給紙センサ6が設けられている。
給紙センサ6の下流には、媒体のスキューを矯正するレジストローラ7とプレッシャローラ8、取り外し可能な画像形成部9と対になって媒体ヘトナー画像を転写する転写ローラ10、印刷データに基づく静電潜像を形成する印字ヘッド11、トナー画像の形成を開始するタイミングを検知する通過センサ12が設けられている。
【0013】
画像形成部9には、トナー画像を形成する感光体ドラム13、感光体ドラム13を負に帯電させる帯電ローラ14、静電潜像を現像してトナー画像とする現像ローラ15が設けられている。
画像形成装置1には、媒体上に転写されたトナー画像を高温高圧定着処理するヒートローラ16とバックアップローラ17とを備えた定着部18、高温高圧定着処理を終えて排出する媒体を検知する排出センサ19、媒体を排出搬送路20へ搬送するフェイスアップ排出ローラ21及び従動ローラ22、画像形成装置1の上部に設けられた排出スタッカ23へ媒体を排出する排出ローラ24と従動ローラ25とを備えた排出部26が設けられている。
【0014】
なお、詳しくは後記するが、排出ローラ24と従動ローラ25とは回転方向を切り替えることが可能となっている。
排出搬送路20は、両面印刷時の還流方向、つまり、第1面の印刷が完了した媒体に対して第2面の印刷を実行するために画像形成部9へ再搬送する媒体経路を兼ねている。
両面印刷時において、第1面に形成されたトナー画像が定着部18で定着された媒体は、一旦、排出搬送路20を通過して排出ローラ24と従動ローラ25とにより途中まで排出されるが、途中から排出ローラ24の回転が逆転されることにより当該媒体が排出搬送路20を排出方向とは逆の方向(還流方向)に搬送される。その逆方向の先(下流方向)に両面印刷ユニット27が設けられている。
【0015】
両面印刷ユニット27には、搬送ローラ28,29、媒体を画像形成部9へ再搬送する搬送路30が設けられている。
ここで、排出センサ19は、両面印刷の動作における第1の媒体検知部であり、排出部26から媒体を排出する際の搬送方向における上流側に配置されている。そして、排出センサ19は、媒体へのトナー画像の定着完了と定着部18からの媒体の排出を検知できる。
【0016】
一方、給紙センサ6は、図1に示すように、給紙カセット2から媒体搬送路5を経由して搬送される新品の媒体と、両面印刷ユニット27から搬送路30を経由して搬送される第1面印刷済の媒体とを検知できる。つまり、給紙センサ6は、両方の媒体(新品媒体、第1面印刷済媒体)の搬送路(5,30)の合流点よりも画像形成部側に配置されている第2の媒体検知部である。
なお、本第1の実施形態における第1面印刷済媒体の還流方向の搬送路は、排出部26、排出搬送路20(排出方向と逆方向)、搬送ローラ28,29を含む両面印刷ユニット27、搬送路30を備えて構成される。
【0017】
図2は、図1に示した画像形成装置1を制御する制御部として機能する中央処理装置50の概略構成を示すブロック図である。
中央処理装置50(以下、CPU50と記す)は、メモリ52、入出力ポート53、タイマ61,62、および判定部63を備えて構成される。
CPU50は、入出力ポート53を介して給紙センサ5、通過センサ12、排出センサ19、駆動回路54、上位装置60に接続される。
【0018】
上位装置60は、印刷命令と印刷データを作成し、その作成した印刷命令と印刷データをネットワーク等の通信回線を経由して画像形成装置1に送信する。
入出力ポート53には、さらにタイマ61,62が接続される。両面印刷時の第1面印刷済媒体の搬送状態を判定する際、タイマ61は、搬送される第1面印刷済媒体の先端が排出センサ19に到達してから第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19上を通過し終えるまでの時間t1を計時する。一方、タイマ62は、第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19上を通過し終えてから第1面印刷済媒体が給紙センサ6へ到達するまでの時間t2を計時する。タイマ61,62は、それぞれの計時結果を判定部63に出力する。判定部63は、タイマ61,62の計時結果から、両面印刷時の第1面印刷済媒体の搬送状態を判定する。
【0019】
CPU50は、時間t1で第1面印刷済媒体を定着部18から排出搬送路20へ送り出す正方向搬送、時間t2で第1面印刷済媒体を排出部26から排出搬送路20へ送り込む逆方向搬送を制御する。CPU50の制御による搬送方向の切換は、後記する回転方向逆転機構により行われる。
判定部63には、第1面印刷済媒体の先端が排出センサ19に到達してから当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終えるまでに必要な時間範囲Sと、第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから当該媒体が給紙センサ6へ到達するまでに必要な時間範囲Tが予め設定されている。
なお、時間範囲S,Tとは、画像形成装置1における媒体の搬送速度などから予め決定されており、CPU50内のメモリ52に記憶されている。
【0020】
駆動回路54には、メインモータ55、給紙モータ56、レジストモータ57、およびソレノイド58が接続されている。
メインモータ55は、画像形成部9の感光体ドラム13、帯電ローラ14、現像ローラ15、転写ローラ10、ヒートローラ16、バックアップローラ17、フェイスアップ排出ローラ21、従動ローラ22、排出ローラ24、及び従動ローラ25を回転させる。
【0021】
給紙モータ56は、給紙カセット2の給紙ローラ4を回転させる。レジストモータ57は、給紙カセット2から給紙された媒体(用紙)のスキューを除去するレジストローラ7、及びプレッシャローラ8を回転させる。ソレノイド58は、排出ローラ24に連結して設けられる回転方向逆転機構(後記する)を駆動する。
【0022】
<回転方向逆転機構の説明>
図3と図4とは、排出ローラ24に連結して設けられる回転方向逆転機構70の概略構成を示す図である。
回転方向逆転機構70は、メインモータ55(図2参照)と連結する駆動ギア71、駆動ギア71に噛合して伝達される駆動力を受けるアイドルギア72,73、アイドルギア73を太陽ギアとする遊星ギア74、排出ローラ24(図3と図4では二点鎖線で図示)と連結して排出ローラ24を回転させる排出ローラギア75、移動される遊星ギア74と噛合する反転ギア76、反転ギア76に噛合して駆動力が伝達されるアイドルギア77,78を備えて構成される。
【0023】
さらに、回転方向逆転機構70は、一端側をアイドルギア73の回転軸を中心に回動自在に保持され、他端に遊星ギア74を回動自在に保持してソレノイド58のピン58aに連結されるスイッチアーム79、及びスイッチアーム79を所定の方向に付勢するためのスプリング80を備えている。
このような構成により、ソレノイド58が電流オンによりピン58aを駆動(電磁的吸引)した際、スイッチアーム79が回動して遊星ギア74が反転ギア76に噛合する(図4参照)。また、ソレノイド58が電流オフによりピン58aの駆動を解除した際、スプリング80の引き戻す力によりスイッチアーム79が回動して遊星ギア74が排出ローラギア75に噛合する(図3参照)。
【0024】
回転方向逆転機構70の機構動作についてさらに詳しく説明する。
駆動ギア71は、メインモータ55と駆動機構(図示しない)を介して連結され、図3に示す矢印Aの一方向に回転させられる。ソレノイド58が電流オフのときは、遊星ギア74が排出ローラギア75に噛合し、排出ローラギア75と連結する排出ローラ24が媒体を排出する正方向へ搬送する方向、つまり図3に示す矢印B方向へ回転する駆動力が伝達される。
【0025】
一方、ソレノイド58が電流オンにされてピン58aが図4に示す矢印D方向に移動(駆動)した際、スイッチアーム79が矢印E方向に回動して遊星ギア74が反転ギア76に噛合し、反転ギア76とアイドルギア77,78とを介して排出ローラギア75は逆回転して図4に示す矢印F方向に回転する。この結果、排出ローラギア75に連結されている排出ローラ24は、媒体を排出する正方向とは逆の両面印刷ユニット27へ搬送する方向(矢印F方向)に回転させられる。
【0026】
<排出ローラと回転方向逆転機構>
次に、図3と図4を参照して排出ローラ24と回転方向逆転機構70の制御動作について説明する。
図3は、排出ローラ24が媒体を排出する方向へ回転している場合のギア列を示している。
【0027】
駆動ギア71は、メインモータ55と駆動機構(図示しない)を介して動力が伝達され、反時計回りに回転し(A方向)、アイドルギア72,73を介して遊星ギア74へ動力を伝達する。
遊星ギア74は、排出ローラギア75に噛合しているため、排出ローラギア75は反時計回りに回転し(B方向)、排出ローラギア75に連結されている排出ローラ24が媒体を排出する方向に回転させられる。なお、排出ローラギア75への遊星ギア74の噛合は、ソレノイド58のピン58aに連結されたスイッチアーム79をスプリング80が引っ張ることで保持されている。
【0028】
図4は、排出ローラ24が媒体を排出する方向とは逆の還流方向(両面ユニット27へ搬送する方向)へ回転している場合のギア列を示している。
両面印刷を行う場合、第1面に印刷された媒体を排出するのではなく、当該媒体の排出途中で排出ローラ24を逆回転して排出方向とは逆の方向に媒体を搬送する。その際、回転方向逆転機構70が用いられる。
【0029】
まず、排出センサ19が第1面印刷済媒体の後端を検知した際、後記するタイミングでソレノイド58が電流オンされてピン58aが駆動される。ピン58aが駆動されることによりスイッチアーム79が回動し、スイッチアーム79に設けられた遊星ギア74が反転ギア76に噛合される。これにより、排出ローラギア75は、反転ギア76,アイドルギア77,78を介して動力が伝達され、時計回りに回転する(F方向)。この結果、排出ローラギア75に連結されている排出ローラ24は、第1面印刷済媒体を排出方向とは逆の還流方向へ搬送する回転となる(F方向)。
【0030】
そして、媒体が排出ローラ24と従動ローラ25との間を抜けるまでソレノイド58は電流オン状態が保たれ、その後、オフ状態にされる。ソレノイド58が電流オフ状態になった際、遊星ギア74は、スイッチアーム79に接続されているスプリング80により図3に示す位置へ引き戻されて排出ローラギア75に噛合する。この結果、排出ローラギア75に連結されている排出ローラ24は、媒体を排出する正方向の回転に戻る(図3に示すB方向)。
【0031】
図5は、両面印刷時における第1面印刷済媒体を搬送する際の各センサのタイミングチャートを示す図である。排出センサ19に第1面印刷済媒体が到達した際、タイマ61が、当該媒体の先端が排出センサ19に到達してから当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終えるまでの時間t1の計時を開始する。当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終える際、タイマ62が、当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから、当該媒体が給紙センサ6に到達するまでの時間t2の計時を開始する。
【0032】
第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから時間t3が経過した際、ソレノイド58が電流オンされて、ピン58aの駆動が開始される。なお、時間t3は、第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから、当該媒体の後端が排出搬送路20へと到達するまでの時間である。
【0033】
ソレノイド58は、電流オンの状態となり、これにより、電流オンの状態が、ピン58aの駆動を開始してから当該媒体が排出ローラ24と従動ローラ25との間を抜けるまでに掛かる時間t4が経過するまで、継続される。時間t4が経過した際、ソレノイド58は電流オフの状態にされる。
なお、時間t3,t4は、画像形成装置1における媒体の搬送速度などから予め決定されており、CPU50内のメモリ52に記憶されている。
【0034】
<印刷動作の説明>
次に、このような構成において、画像形成装置1における媒体Pへの印刷動作を図6のフローチャートを参照して説明する。
CPU50は、図示しない電源スイッチがオンされた際、初期化した後、ウォーミングアップを行って(S1)、上位装置60からの印刷命令の受信待ちとなる(S2)。
【0035】
CPU50は、上位装置60から印刷命令及び印刷データを受信した際(S2:Yes)、メモリ52に印刷データを格納し、駆動回路54を介してメインモータ55を駆動して印刷動作を開始する(S3)。
CPU50は、駆動回路54を介して給紙モータ56を駆動して給紙ローラ4を回転し、給紙カセット2に載置されている媒体Pを分離片3と給紙ローラ4によって1枚給紙する(S4)。
【0036】
ステップS4で給紙した1枚の媒体Pが給紙センサ6に到達(検知信号オン)した際、CPU50は、給紙された媒体Pへの印刷(第1面)を制御する(S5)。
まず、レジストモータ57が駆動されてレジストローラ7とプレッシャローラ8が回転され、搬送された媒体Pがレジストローラ7に当接することによりスキューが除去される。続いて搬送される媒体Pが通過センサ12を通過(検知信号オン)した際、画像形成部9でのトナー画像の形成が開始される。
【0037】
画像形成部9内部でのトナー画像の形成は以下のようにして行われる。まず、回転される感光体ドラム13の表面が、帯電ローラ14によって負に帯電される。感光体ドラム13の表面の負に帯電された部分が印字ヘッド11の下にきた際、印字ヘッド11がメモリ52に格納された印刷データに基づいて感光体ドラム13の表面を露光する。このようにして、感光体ドラム13の表面の露光された部分に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像ローラ15によって現像され、感光体ドラム13の表面にトナー画像が形成される。
【0038】
CPU50は、転写ローラ10に電圧を印加し、感光体ドラム13上のトナー画像を転写ローラ10により搬送する媒体Pの上に転写する。
そして、CPU50は、定着部18のヒートローラ16とバックアップローラ17とを用いて搬送する媒体P上のトナー画像を高温高圧定着処理する。これにより、媒体Pへの印刷(第1面)が完了する。
定着部18でトナー画像が定着された媒体Pが排出センサ19により検知(検知信号オン)された際、CPU50は、フェイスアップ排出ローラ21と従動ローラ22を用いて排出搬送路20に沿って排出部26の方向へ媒体Pを搬送する。
【0039】
上位装置60の印刷命令により片面印刷を実施している場合(S6:Yes)、CPU50は、排出ローラ24と従動ローラ25を用いて媒体Pを排出スタッカ23へ排出する(S7)。
そして、上位装置60の印刷命令に、連続して印刷を実行する命令がある場合(S8:Yes)、CPU50は、処理をステップS4に移行して、印刷制御を続行する。また、上位装置60の印刷命令に、印刷を終了する命令がある場合(S8:No)、CPU50は印刷制御を終了する。
【0040】
また、ステップS6で上位装置60の印刷命令により両面印刷を実行している場合(S6:No)、CPU50は、第1面に印刷された媒体P(以下、第1面印刷済媒体Pと記す)の第2面への印刷を実行するため、第1面印刷済媒体Pを反転して画像形成部9へ搬送する制御を行う(S9)
ステップS9の搬送制御で第1面印刷済媒体Pが給紙センサ6に到達(検知信号オン)した際、CPU50は、第1面印刷済媒体Pの第2面への印刷を制御する(S10)。なお、ステップS10の印刷制御は、ステップS5の印刷制御と同じであるので説明を省略する。
【0041】
ステップS10の印刷制御が終了し、第1面と第2面が印刷済の両面印刷済媒体Pが排出センサ19により検知(検知信号オン)された際、CPU50は、フェイスアップ排出ローラ21と従動ローラ22を用いて排出搬送路20に沿って排出部26の方向へ両面印刷済媒体Pを搬送し、さらに排出ローラ24と従動ローラ25を用いて両面印刷済媒体Pを排出スタッカ23へ排出する(S7)。
そして、上位装置60の印刷命令に、連続して印刷を実行する命令がある場合(S8:Yes)、CPU50は、処理をステップS4に移行して、印刷制御を続行する。また、上位装置60の印刷命令に、印刷を終了する命令がある場合(S8:No)、CPU50は印刷制御を終了する。
【0042】
次に、ステップS9において、CPU50の第1面印刷済媒体Pを画像形成部9へ搬送する制御動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、CPU50は、第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達しているか否かを確認(検知)する(S11)。第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達していない場合(S11:No)、CPU50は、排出センサ19による媒体到達の検知状態を継続する。第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達(検知信号オン)した際(S11:Yes)、CPU50は、タイマ61を用いて時間t1の計時を開始する(S12)。
この間、第1面印刷済媒体Pは、排出搬送路20に沿って排出部26へ搬送される。
【0043】
ステップS12で計時される時間t1が予め設定された時間範囲S内にない場合、または時間範囲Sを超えた時間が経過しても第1面印刷済媒体Pの後端が排出センサ19を通過し終えない場合(排出センサ19の検知信号がオンのまま。S13:No)、判定部63は、排出部26でのジャムの発生と判定する。判定部63が排出部26でのジャム発生と判定した際、CPU50は、表示部(図示しない)に「排出ジャム」を表示する制御を行い(S14)、印刷制御を中断する。
【0044】
計時された時間t1が時間範囲S内にある場合(S13:Yes)、CPU50は、タイマ62を用いて時間t2の計時を開始する(S15)。
同時に、第1面印刷済媒体Pの後端が排出センサ19を通過し終えた際、すなわち、排出センサ19の検知信号がオフになった際、CPU50は、予めメモリ52に記憶されている時間t3の計時を内蔵タイマ(図示せず)で開始し、時間t3の時間が経過したところでソレノイド58を電流オンにする。その結果、回転方向逆転機構70により排出部26は、第1面印刷済媒体Pの排出途中で逆回転を始める。排出部26で途中まで排出されていた第1面印刷済媒体Pは、排出搬送路20を逆方向に搬送され、さらに両面印刷ユニット27を経由して搬送路30に搬送される。
【0045】
また、CPU50は、時間t3の経過後、予めメモリ52に記憶されている時間t4の計時を内蔵タイマ(図示せず)で開始し、時間t4の時間が経過したところでソレノイド58を電流オフにする。その結果、排出部26は、正方向(排出方向)の回転となる。
ステップS15で計時される時間t2が予め設定された時間範囲T内にない場合、または時間範囲Tを超えた時間が経過しても第1面印刷済媒体Pの先端が給紙センサ6へ到達(検知信号オン)しない場合(S16:No)、判定部63は、第1面印刷済媒体Pが還流方向の搬送途中でのジャム発生状態にあると判定する。判定部63が還流方向の搬送途中でのジャム発生と判定した際、CPU50は、表示部(図示しない)に「還流方向でのジャム」を表示する制御を行い(S17)、印刷制御を中断する。
【0046】
第1面印刷済媒体Pが時間範囲T内で搬送路30を経由して給紙センサ6に到達(検知信号オン)した際(S16:Yes)、CPU50は、第1面印刷済媒体Pの第2面への印刷を制御する(ステップS10へ移行する)。
【0047】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、両面印刷を行う場合、片面(第1面)印刷を行う際に使用している排出センサ19と給紙センサ6を用いて、第1面印刷済媒体を還流方向へ搬送している間でのジャム発生を検知でき、両面印刷用の媒体検知部を還流方向へ向かう媒体搬送路内に設ける必要が無く、画像形成装置1内の構造を簡略化できる。したがって、画像形成装置の小型化を可能とする。
【0048】
また、第1の実施形態の説明では、1枚毎の媒体に対して両面印刷を実行していたが、複数枚の媒体を連続して両面印刷する際、1枚目の第1面の印刷が終わった媒体を両面印刷ユニットに搬送し、同時に2枚目の新品媒体を画像形成部に搬送するような制御をすることも可能である。この結果、複数枚の両面印刷における全体の印刷時間を短縮することができる。ただし、ジャムの解除後のウォーミングアップ動作時に、両面印刷ユニット内の用紙を自動的に排出させる必要がある。なお、制御部として機能するCPU50は、印刷の順番を管理することにより、どの媒体が第1面印刷済媒体または新品媒体であるのかを管理することができる。例えば、CPU50は、両面印刷する場合に、片面印刷処理中の媒体を、新品媒体と認識し、両面印刷処理中の媒体を第1面印刷済媒体と認識することによって、このような管理を実現できる。
【0049】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置1Aの全体構成と主要構成部分の概略構成を示す断面図である。図1で示した画像形成装置1と同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。また、画像形成装置1Aは、図3と図4で示した回転方向逆転機構70も備えている。
画像形成装置1Aは、補助給紙ローラ81、リタードローラ82、両面印刷を行う際に片面(第1面)印刷済媒体を給紙カセット2へ戻すための搬送路83と、給紙カセット2へ戻された媒体を検知する第2の媒体検出部としてセンサ84が給紙カセット2の上方に設けられている。
【0050】
第2の実施形態における給紙ローラ4は、補助給紙ローラ81とリタードローラ82とを有するリタード方式が用いられている。第1の実施形態における給紙ローラ4は分離片3を用いた分離片方式であったが、この方式だと給紙カセット2内に載置される媒体間の摩擦力が一定でないと重送・不送りが多発する恐れがある。第2の実施形態では、詳しくは後記するが、摩擦力状態が異なる第1面印刷済媒体を給紙することになるので給紙カセット2内に載置される媒体間の摩擦力が一定でなくても正常に給紙できるリタード方式としている。
【0051】
また、給紙カセット2の上部には再給紙ローラ85が上下移動可能に設けられている。再給紙ローラ85は、上方から下方に移動され、給紙カセット2に載置されている媒体の最上面に搬送されてくる片面印刷済媒体を補助給紙ローラ81に向けて送り出すローラである。なお、再給紙ローラ85は、下方への移動時に負荷がかかるとトルクリミッタ等を備えることで移動機構が空転する構成となっている。
【0052】
第2の実施形態における還流方向の媒体の搬送路は、排出部26、搬送路83、給紙カセット2、補助給紙ローラ81、リタードローラ82、および給紙ローラ4を備えて構成されている。
なお、センサ84は、片面印刷済媒体が給紙カセット2に還流したことを検知するために取り付けられているが、給紙カセット2の給紙機構を流用して給紙カセット2内に載置されている媒体を検知するセンサの一部を流用するようにしてもよい。
【0053】
図9は、図8に示した画像形成装置1Aを制御する中央処理装置50Aの概略構成を示す図である。図2に示した中央処理装置50と同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。
中央処理装置50A(以下、CPU50Aと記す)は、メモリ52A、入出力ポート53A、タイマ61,62、および判定部63を備えて構成される。
CPU50Aは、センサ84の検知信号を入出力ポート53Aを介して受信し、さらに補助給紙ローラ81、リタードローラ82、給紙ローラ4、および再給紙ローラ85の動作を制御する。
【0054】
図10は、両面印刷時における第1面印刷済媒体を搬送する際の各センサのタイミングチャートを示す。排出センサ19に第1面印刷済媒体が到達した際、タイマ61が、当該媒体の先端が排出センサ19に到達してから当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終えるまでの時間t1の計時を開始する。当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終える際、タイマ62が、当該媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから、当該媒体がセンサ84に到達するまでの時間t5の計時を開始する。
【0055】
第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから時間t3が経過した際、ソレノイド58が電流オンされて、ピン58aの駆動が開始される。なお、時間t3は第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから、当該媒体の後端が排出搬送路20へと到達するまでの時間である。
ソレノイド58は、電流オンの状態となり、これにより、電流オンの状態が、ピン58aの駆動を開始してから当該媒体が排出ローラ24と従動ローラ25との間を抜けるまでに掛かる時間t4が経過するまで、継続される。時間t4が経過した際、ソレノイド58は電流オフの状態にされる。
【0056】
判定部63には、第1面印刷済媒体の先端が排出センサ19に到達してから第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えるまでに必要な時間範囲Sと、第1面印刷済媒体の後端が排出センサ19を通過し終えてから第1面印刷済媒体がセンサ84へ到達するまでに必要な時間範囲Uが予め設定されている。
なお、時間t3,t4と、時間範囲S,Uは、画像形成装置1Aにおける媒体の搬送速度などから予め決定されており、CPU50A内のメモリ52Aに記憶されている。
【0057】
<印刷動作の説明>
次に、このような構成において、画像形成装置1Aにおける媒体Pへの印刷動作を図11のフローチャートを参照して説明する。なお、CPU50AによるステップS1〜S8の制御動作は図6のフローチャートと同一であるので説明を省略する。
ステップS6において、上位装置60の印刷命令により両面印刷を実行している場合(S6:No)、CPU50Aは、第1面に印刷された媒体P(以下、第1面印刷済媒体Pと記す)の第2面への印刷を実行するため、第1面印刷済媒体Pを反転して給紙カセット2へ搬送する制御を行う(S21)
【0058】
ステップS21において、CPU50Aは、再び給紙カセット2へ搬送されてくる第1面印刷済媒体Pを給紙カセット2内のセンサ84の検知位置まで再給紙ローラ85を用いて搬送する。なお、再給紙ローラ85の動作開始タイミングも画像形成装置1Aにおける媒体の搬送速度などから予め決定されており、CPU50A内のメモリ52Aに記憶されている。第1面印刷済媒体Pが再給紙ローラ85に搬送されてセンサ84に到達(検知信号オン)した際、CPU50Aは、再給紙ローラ85の搬送を停止する。
【0059】
続いて、CPU50Aは、給紙カセット2の最上段に搬送された第1面印刷済媒体Pを補助給紙ローラ81と給紙ローラ4とリタードローラ82とを用いて画像形成部9へ給紙し、当該第1面印刷済媒体Pの第2面への印刷を制御する(S22)。なお、ステップS22の給紙印刷制御は、ステップS4,S5の給紙印刷制御と同じであるので説明を省略する。
ステップS23の印刷制御が終了し、第1面と第2面が印刷済の両面印刷済媒体Pが排出センサ19により検知(検知信号オン)された際、CPU50Aは、フェイスアップ排出ローラ21と従動ローラ22を用いて排出搬送路20に沿って排出部26の方向へ両面印刷済媒体Pを搬送し、さらに排出ローラ24と従動ローラ25を用いて両面印刷済媒体Pを排出スタッカ23へ排出する(S7)。
【0060】
そして、上位装置60の印刷命令に、連続して印刷を実行する命令がある場合(S8:Yes)、CPU50Aは、処理をステップS4に移行して、印刷制御を続行する。また、上位装置60の印刷命令に、印刷を終了する命令がある場合(S8:No)、CPU50Aは印刷制御を終了する。
【0061】
次に、ステップS21において、CPU50Aの第1面印刷済媒体Pを給紙カセット2へ搬送する制御動作について図12のフローチャートを参照して説明する。
まず、CPU50Aは、第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達しているか否かを確認(検知)する(S31)。第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達していない場合(S31:No)、CPU50Aは、排出センサ19による媒体到達の検知状態を継続する。第1面印刷済媒体Pが排出センサ19に到達(検知信号オン)した際(S31:Yes)、CPU50Aは、タイマ61を用いて時間t1の計測を開始する(S32)。
この間、第1面印刷済媒体Pは、排出搬送路20に沿って排出部26へ搬送される。
【0062】
ステップS32で計測される時間t1が予め設定された時間範囲S内にない場合、または時間範囲Sを超えた時間が経過しても第1面印刷済媒体Pの後端が排出センサ19を通過し終えない場合(排出センサ19の検知信号がオンのまま。S33:No)、判定部63は、排出部26でのジャムの発生と判定する。判定部63が排出部26でのジャム発生と判定した際、CPU50Aは、表示部(図示しない)に「排出ジャム」を表示する制御を行い(S34)、印刷制御を中断する。
【0063】
計測された時間t1が時間範囲S内にある場合(S33:Yes)、CPU50Aは、タイマ62を用いて時間t5の計測を開始する(S35)。
同時に、第1面印刷済媒体Pの後端が排出センサ19を通過し終えた際、すなわち、排出センサ19の検知信号がオフになった際、CPU50Aは、予めメモリ52Aに記憶されている時間t3の計時を内蔵タイマ(図示せず)で開始し、時間t3の時間が経過したところでソレノイド58を電流オンにする。その結果、回転方向逆転機構70により排出部26は、第1面印刷済媒体Pの排出途中で逆回転を始める。排出部26で途中まで排出されていた第1面印刷済媒体Pは、排出搬送路20を逆方向に搬送され、さらに搬送路83を経由して給紙カセット2に搬送される。
【0064】
また、CPU50Aは、時間t3の経過後、予めメモリ52Aに記憶されている時間t4の計時を内蔵タイマ(図示せず)で開始し、時間t4の時間が経過したところでソレノイド58を電流オフにする。その結果、排出部26は、正方向(排出方向)の回転となる。
ステップS35で計測される時間t5が予め設定された時間範囲U内にない場合、または時間範囲Uを超えた時間が経過しても第1面印刷済媒体Pの先端がセンサ84へ到達(検知信号オン)しない場合(S36:No)、判定部63は、第1面印刷済媒体Pが還流方向の搬送途中でのジャム発生状態にあると判定する。判定部63が還流方向の搬送途中でのジャム発生と判定した際、CPU50Aは、表示部(図示しない)に「還流方向でのジャム」を表示する制御を行い(S37)、印刷制御を中断する。
【0065】
第1面印刷済媒体Pが時間範囲U内で搬送路83を経由してセンサ84へ到達(検知信号オン)した際(S36:Yes)、CPU50Aは、第1面印刷済媒体Pの第2面への印刷開始を制御する(ステップS22へ移行する)。
なお、この第2の実施形態では、再給紙ローラ85と補助給紙ローラ81とを用いて給紙ローラ3に向けた還流方向に媒体を搬送しているが、搬送路83を介して給紙カセット2に搬送される第1面印刷済媒体が十分に給紙ローラ4に当接させることができる場合、例えば、給紙ローラ4と環流方向の搬送路出口とが近い場合、あるいは媒体が大きい場合には、第1面印刷済媒体を直接給紙ローラ4で搬送することができるので、再給紙ローラ85または補助給紙ローラ81、もしくは両方を削除することができる。
【0066】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、両面印刷ユニットと、第1面印刷済媒体を搬送する専用の搬送路とを設ける必要がないので、画像形成装置1よりさらに画像形成装置1A内の構造を簡略化できる。したがって、画像形成装置のさらなる小型化を可能とする。
なお、本発明の第1、第2の実施形態ではプリンタに適用した例を説明したが、同様の構成で複写機、ファクシミリ装置、プリンタ部とスキャナ部を備える複合機等の画像形成装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0067】
1,1A 画像形成装置
2 給紙カセット(給紙部)
4 給紙ローラ
5 媒体搬送路
6 給紙センサ(第2の媒体検知部)
9 画像形成部
18 定着部
19 排出センサ(第1の媒体検知部)
20 排出搬送路
23 排出スタッカ
24 排出ローラ
25 従動ローラ
26 排出部
27 両面印刷ユニット
30,83 搬送路
50,50A 中央処理装置(CPU)
52,52A メモリ
53,53A 入出力ポート
54 駆動回路
55 メインモータ
56 給紙モータ
57 レジストモータ
58 ソレノイド
61,62 タイマ
63 判定部
70 回転方向逆転機構(方向逆転機構)
81 補助給紙ローラ(媒体搬送機構)
82 リタードローラ(媒体搬送機構)
84 センサ(第2の媒体検知部)
85 再給紙ローラ(媒体搬送機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記媒体を給紙する給紙部と、
前記給紙部により給紙される媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された媒体の搬送を、前記画像形成装置の本体から排出する排出方向と、該排出方向とは異なる還流方向とに切り替える方向逆転機構と、
前記方向逆転機構より媒体搬送方向上流側の搬送路に設けられた第1の媒体検知部と、
前記還流方向に搬送される媒体の搬送路に設けられた第2の媒体検知部と、
前記方向逆転機構により媒体搬送方向が前記還流方向へ切り替えられた際、前記第1の媒体検知部が前記画像形成部により画像が形成された媒体を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体を検知するまでの時間に基づいて媒体の搬送状態を判定する判定部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の媒体検知部は、前記還流方向に搬送される媒体の搬送路と前記給紙部から給紙される媒体の搬送路との合流点より前記画像形成部側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記第1の媒体検知部が前記画像形成部により画像が形成された媒体の後端を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体の先端を検知するまでの時間が、予め設定された時間を超えた場合に還流方向の搬送路におけるジャム発生と判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の媒体検知部は、前記画像形成部に給紙される前記媒体を検知する給紙センサであり、
前記時間は、前記第1の媒体検知部が前記画像形成部により画像が形成された媒体の後端を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体の先端を検知するまでの時間である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の媒体検知部は、
前記給紙部の上方に備えられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記環流方向の搬送路は、前記給紙部であり、
前記第2の検知部は、前記媒体が前記給紙部に搬送されたことを検知する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2の媒体検知部は、
前記給紙部内に載置されている前記媒体を検知するセンサである
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記媒体を給紙する給紙部と、
前記給紙部により給紙される媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された媒体の搬送を、前記画像形成装置の本体から排出する排出方向と、前記給紙部へ搬送する還流方向とに切り替える方向逆転機構と、
前記方向逆転機構より媒体搬送方向上流側の搬送路に設けられた第1の媒体検知部と、
前記還流方向に搬送される媒体が前記給紙部に搬送されたことを検知する第2の媒体検知部と、
前記方向逆転機構により媒体搬送方向が前記還流方向へ切り替えられた際、前記第1の媒体検知部が媒体を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体を検知するまでの時間に基づいて媒体の搬送状態を判定する判定部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記時間は、前記第1の媒体検知部が媒体の後端を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体の先端を検知するまでの時間であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成装置は、さらに、
前記方向逆転機構により還流方向へ搬送される前記画像形成部により画像が形成された媒体を前記給紙部へ搬送する搬送路と、
前記給紙部に搬送される前記画像形成部により画像が形成された媒体を再度給紙する媒体搬送機構と、
を備えたことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記判定部は、前記第1の媒体検知部が媒体の後端を検知してから前記第2の媒体検知部が前記媒体の先端を検知するまでの時間が、予め設定された時間を超えた場合に還流方向の搬送路におけるジャム発生と判定することを特徴とする請求項8乃至請求項10の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記判定部は、さらに、前記第1の媒体検知部が前記画像形成部により画像が形成された媒体の先端を検知してから後端を検知するまでの時間が、予め設定された時間を超えた場合に排出方向の搬送路におけるジャム発生と判定することを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記画像形成装置は、さらに、
前記判定部の判定結果に応じて、前記画像形成部により第1面に画像が形成された媒体の第2面に画像を形成する制御を行う制御部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記第1の媒体検知部は、
前記画像形成装置の本体から排出される前記媒体を検知する排出センサである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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