画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置
【課題】隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にする画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】プリンタ1には、並列に配置される複数本の感光体ドラム11A〜Dと、感光体ドラム11の両端側にそれぞれ設けられた一端側支持部材14及び他端側支持部材16と、一端側支持部材14及び他端側支持部材16にそれぞれ感光体ドラム11A〜Dと同数で一列に配置されて感光体ドラム11の端部を支えて位置決めする同寸法の支持板24と、が設けられている。一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、それぞれ、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢する板バネ42Sと、支持板24の配列方向他方端側を支えるストッパ部44とが設けられている。そして、支持板24は、隣接する支持板24同士が互いに接触して配列方向位置を規制し合う。
【解決手段】プリンタ1には、並列に配置される複数本の感光体ドラム11A〜Dと、感光体ドラム11の両端側にそれぞれ設けられた一端側支持部材14及び他端側支持部材16と、一端側支持部材14及び他端側支持部材16にそれぞれ感光体ドラム11A〜Dと同数で一列に配置されて感光体ドラム11の端部を支えて位置決めする同寸法の支持板24と、が設けられている。一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、それぞれ、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢する板バネ42Sと、支持板24の配列方向他方端側を支えるストッパ部44とが設けられている。そして、支持板24は、隣接する支持板24同士が互いに接触して配列方向位置を規制し合う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光体などの複数本の画像形成部材が配置される装置(例えばカラー画像形成装置)が多用されている。このような装置では、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にすることが重要となる場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−029419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にする画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成部材の端部を支持する支持部が形成された支持板を備え、該支持板には、前記画像形成部材が配置される支持部材に前記支持板を隣り合わせに取付けたとき、互いに係合して前記支持部を一定間隔にする位置決め部が形成されている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された孔部と他方側に形成され前記孔部に係合する突起部と、で構成される。
【0007】
請求項3に記載の発明は、前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された溝部と他方側に形成され前記溝部に入り込む板片部と、で構成される。
【0008】
請求項4に記載の発明は、前記支持部材には、前記支持板を隣接する支持板に押し付ける押付手段が設けられている。
【0009】
請求項5に記載の発明は、前記支持板が、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品、又は、同一の射出成形機で形成された樹脂部品である。
【0010】
請求項6に記載の発明は、前記画像形成部材が感光体ドラムである。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造が設けられている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上記構成としたので、以下の効果が奏される。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する画像形成部材同士の間隔が均一にされる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、薄型の支持板で確実に請求項1の効果が奏される。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、単純な加工が施された支持板で確実に請求項1の効果が奏される。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、隣接する支持板同士のがたつきが確実に防止されるので、隣接する画像形成部材同士の間隔が確実に均一にされる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、各支持板の寸法が確実に同一となるので、隣接する画像形成部材同士の間隔が確実に均一にされる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する感光体ドラム同士の間隔が均一にされる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にした画像形成装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態に係るプリンタの構成を示す模式的な側面断面図である。
【図2】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムが支持板によって均等間隔で支えられることを示す、感光体ドラムの長手方向側から見た説明図である。
【図3】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムが支持板によって均等間隔で支えられることを示す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図5】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置することを示す斜視図である。
【図6】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図7】第1実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【図8】第2実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置することを示す斜視図である。
【図9】第2実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図10】第3実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【図11】第4実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施形態では、画像形成部材が感光体ドラムである例で説明するが、本発明では画像形成部材は感光体ドラムに限定されない。また、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1〜図3に示すように、本実施形態に係るプリンタ1の内部には、大別して、カラーの画像形成を行うプリントヘッドデバイス(Print Head Device)2と、このプリントヘッドデバイス2に設けられたフレーム3(図3参照)と、このフレーム3に配置された4本の感光体ドラム(像保持体)11A〜Dと、この4本の感光体ドラム(像保持体)11A〜Dに画像露光をそれぞれ施す露光部4A〜Dと、プリントヘッドデバイス2に転写材としての転写用紙Pを供給する給紙カセット5と、プリントヘッドデバイス2からトナー像が転写された転写用紙Pに対して定着処理を施す定着装置6と、所望の転写用紙Pを給紙する手差し給紙手段8と、プリンタの動作を制御する制御回路や、画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路等からなるコントローラ(図示せず)と、が設けられている。なお、図1で、Tは画像が形成された転写用紙Pを排出する排出部を示し、この排出部Tは、プリンタ1の上部に一体的に配置されている。
【0023】
フレーム3は、4本の感光体ドラム11A〜Dを並列に保持する構成になっている。このフレーム3には、感光体ドラム11A〜Dの両端側にそれぞれ設けられた一端側(例えば前側)支持部材14及び他端側(例えば後側)支持部材16と、が設けられている。
【0024】
一端側支持部材14には、後述の支持板24を保持する支持板保持部18が形成されている。他端側支持部材16にも、支持板24を保持する支持板保持部20が形成されている。
【0025】
支持板保持部18には、感光体ドラム11A〜Dの端部を支えるとともに位置決めする互いに同寸法の支持板24が保持されている。そして、支持板24は、感光体ドラム11A〜Dの配列方向V(すなわち感光体ドラム11A〜Dの長手方向Uに直交する方向)に沿って感光体ドラム11A〜Dと同数(すなわち4つ)で一列に配置されるように保持されている。支持板保持部20にも、同様に、4つの支持板24が一列に配置されて保持されている。
【0026】
本実施形態では、支持板24は、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品である。なお、同一の射出成形機で形成された樹脂部品であってもよい。また、この支持板24には段差26が形成されている(図5〜図7参照)。段差26の紙面右側には、感光体ドラム11A〜Dの回転軸部12A〜D(図2、図3参照)を下方から支えるU字溝状の感光体ドラム支持部28を備えた第1平板部34が形成されている。段差26の紙面左側には、第1平板部34よりもフレーム内側に位置する第2平板部36が第1平板部34に連続して形成されている。
【0027】
第2平板部36には、感光体ドラム11の長手方向Uの外側に向けて突出する2本の短円柱状の突起部38U、38Lが、上下方向Hに沿って配置されている。そして、第1平板部34には、隣接する支持板24の突起部38Uが挿入される孔部40Uと、隣接する支持板24の突起部38Lが挿入される孔部40Lとが上下方向Hに沿って形成されている。本実施形態では、上側に位置する孔部40Uは円形であり、下側に位置する孔部40Lは上下方向に細長状とされている。そして、突起部38U、38Lと孔部40U、40Lとは、感光体ドラム支持部28を間に置いて配置されている。
【0028】
一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、感光体ドラム11の長手方向Uに沿った支持板24の厚みt(図7参照)を考慮して、4つ並べられた支持板24の下部が入る細長状の溝部22(図5参照)が形成されている。
【0029】
更に、一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢して隣接する支持板同士を互いに押し付けあわせる押付手段42(図2参照)と、支持板24の配列方向他方端側を支えるストッパ部44とが設けられている。押付手段42としては、例えば図3〜図6に示すように、板バネ42Sを設ける。
【0030】
<作用、効果>
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。
【0031】
本実施形態では、一端側支持部材14に保持される4つの支持板24、及び、他端側支持部材16に保持される4つの支持板24、すなわち8つの支持板24を全て同じプレス加工機で製造する。従って、各支持板24の寸法は全て同じであり、突起部38U、38Lと孔部40U、40Lとの配列方向Vの間隔dは、全ての支持板24で同じである(図3参照)。
【0032】
このような支持板24を、突起部38が孔部40に挿入された係合状態にして、支持板保持部18、20に一列に配置して保持させる。ここで、孔部40Lが上下方向に細長状となっているので、上下方向の寸法誤差は孔部40Lにより吸収される。そして、配列方向Vの一方端側では板バネ42Sで付勢され、配列方向Vの他方端側ではストッパ部44で支持される。従って、図2、図3に示すように、隣接する支持板24では、感光体ドラム支持部28同士の間隔も全て同じ(d)となる。すなわち、各感光体ドラム支持部28に支持された感光体ドラム11A〜Dの隣り合う間隔は全て同じ(d)となる。よって、1枚の長尺状の支持板にプレス加工機あるいは金型で感光体ドラム支持部28を4つ形成する場合では、プレス加工機自体あるいは金型自体の寸法精度誤差によって隣り合う感光体ドラムの間隔がばらつくが、本実施形態では、このばらつきは完全に回避される。そして、突起部38及び孔部40を形成した薄型の支持板24でこの効果が奏される。
【0033】
また、4本の感光体ドラムを1つの支持板で位置決める場合に比べて、支持板24の寸法が小さいので、支持板24の加工時間が短縮され、しかもコストが低減される。
【0034】
なお、感光体ドラム支持部28は、U字溝状に限らず、V字溝状としてもよい。また、以上の説明では、画像形成部材として感光体ドラム11を例に挙げて説明したが、感光体ドラムに代えてLEDを等間隔で配置することにも有効である。また、支持板24は、抜き型から製作されるプレス部品に限らず、例えば射出成型にて製作される樹脂部品であっても良い。
【0035】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、一端側支持部材及び他端側支持部材の形状が第1実施形態に比べて異なる。すなわち、一端側支持部材14に代えて、図8、図9に示すように、一端側支持部材54がプリンタに設けられている。他端側支持部材についても同様である。
【0036】
一端側支持部材54は、薄板状であり、支持板24を下方から支える下方支持部56が一体的にプレス加工で形成されている。
【0037】
本実施形態により、第1実施形態に比べ、一端側支持部材54及び他端側支持部材の厚みが大幅に薄くなる。
【0038】
なお、本実施形態では、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢する押圧部材52が板バネ42Sに代えて設けられている。この押圧部材には、付勢力が生じるように内側に線バネあるいはトグルバネが設けられている。
【0039】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態では、第1実施形態に比べ、感光体ドラム支持部28に代えて丸孔状の感光体ドラム支持部68が形成された支持板64が設けられている。
【0040】
本実施形態では、感光体ドラム11が支持板64の感光体ドラム支持部68から抜けることがない。
【0041】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態に比べ、支持板24に代えて支持板74が設けられている。
【0042】
支持板74は、第1実施形態と同様、段差76が形成されている。段差76の紙面右側には、感光体ドラム11の回転軸部12を下方から支える感光体ドラム支持部28を備えた第1平板部84が形成されている。段差76の紙面左側には、第1平板部84よりもフレーム内側に位置する第2平板部86が第1平板部84に連続して形成されている。
【0043】
第2平板部86には、感光体ドラム11の長手方向Uの外側に向けて突出するように切断、曲げ加工によって2つの板片部88U、88Lが、上下方向Hに沿って配置されている。そして、第1平板部84には、板片部88Uが挿入される凹部90Uと、板片部88Lが挿入される凹部90Lとが上下方向Hに沿って切断、曲げ加工により形成されている。そして、板片部88U、88Lと孔部90U、90Lとは、感光体ドラム支持部28を間に置いて配置されている。
【0044】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施される。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0045】
1 プリンタ(画像形成装置)
11A〜D 感光体ドラム
14 支持部材
16 支持部材
24 支持板
28 感光体ドラム支持部(支持部)
38U、L 突起部
40U、L 孔部
42 押付手段
42S 板バネ(押付手段)
54 支持部材
64 支持板
68 感光体ドラム支持部(支持部)
74 支持板
88U、L 板片部
V 配列方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
感光体などの複数本の画像形成部材が配置される装置(例えばカラー画像形成装置)が多用されている。このような装置では、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にすることが重要となる場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−029419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にする画像形成部材の位置決め構造、及び、それが設けられた画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像形成部材の端部を支持する支持部が形成された支持板を備え、該支持板には、前記画像形成部材が配置される支持部材に前記支持板を隣り合わせに取付けたとき、互いに係合して前記支持部を一定間隔にする位置決め部が形成されている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された孔部と他方側に形成され前記孔部に係合する突起部と、で構成される。
【0007】
請求項3に記載の発明は、前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された溝部と他方側に形成され前記溝部に入り込む板片部と、で構成される。
【0008】
請求項4に記載の発明は、前記支持部材には、前記支持板を隣接する支持板に押し付ける押付手段が設けられている。
【0009】
請求項5に記載の発明は、前記支持板が、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品、又は、同一の射出成形機で形成された樹脂部品である。
【0010】
請求項6に記載の発明は、前記画像形成部材が感光体ドラムである。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造が設けられている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上記構成としたので、以下の効果が奏される。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する画像形成部材同士の間隔が均一にされる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、薄型の支持板で確実に請求項1の効果が奏される。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、単純な加工が施された支持板で確実に請求項1の効果が奏される。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、隣接する支持板同士のがたつきが確実に防止されるので、隣接する画像形成部材同士の間隔が確実に均一にされる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、各支持板の寸法が確実に同一となるので、隣接する画像形成部材同士の間隔が確実に均一にされる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する感光体ドラム同士の間隔が均一にされる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比べ、簡易な構成で、隣接する画像形成部材同士の間隔を均一にした画像形成装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1実施形態に係るプリンタの構成を示す模式的な側面断面図である。
【図2】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムが支持板によって均等間隔で支えられることを示す、感光体ドラムの長手方向側から見た説明図である。
【図3】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムが支持板によって均等間隔で支えられることを示す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図5】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置することを示す斜視図である。
【図6】第1実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図7】第1実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【図8】第2実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置することを示す斜視図である。
【図9】第2実施形態に係るプリンタで、感光体ドラムを位置決めする支持板を配置したことを示す斜視図である。
【図10】第3実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【図11】第4実施形態に係るプリンタに設けられる支持板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施形態では、画像形成部材が感光体ドラムである例で説明するが、本発明では画像形成部材は感光体ドラムに限定されない。また、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1〜図3に示すように、本実施形態に係るプリンタ1の内部には、大別して、カラーの画像形成を行うプリントヘッドデバイス(Print Head Device)2と、このプリントヘッドデバイス2に設けられたフレーム3(図3参照)と、このフレーム3に配置された4本の感光体ドラム(像保持体)11A〜Dと、この4本の感光体ドラム(像保持体)11A〜Dに画像露光をそれぞれ施す露光部4A〜Dと、プリントヘッドデバイス2に転写材としての転写用紙Pを供給する給紙カセット5と、プリントヘッドデバイス2からトナー像が転写された転写用紙Pに対して定着処理を施す定着装置6と、所望の転写用紙Pを給紙する手差し給紙手段8と、プリンタの動作を制御する制御回路や、画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路等からなるコントローラ(図示せず)と、が設けられている。なお、図1で、Tは画像が形成された転写用紙Pを排出する排出部を示し、この排出部Tは、プリンタ1の上部に一体的に配置されている。
【0023】
フレーム3は、4本の感光体ドラム11A〜Dを並列に保持する構成になっている。このフレーム3には、感光体ドラム11A〜Dの両端側にそれぞれ設けられた一端側(例えば前側)支持部材14及び他端側(例えば後側)支持部材16と、が設けられている。
【0024】
一端側支持部材14には、後述の支持板24を保持する支持板保持部18が形成されている。他端側支持部材16にも、支持板24を保持する支持板保持部20が形成されている。
【0025】
支持板保持部18には、感光体ドラム11A〜Dの端部を支えるとともに位置決めする互いに同寸法の支持板24が保持されている。そして、支持板24は、感光体ドラム11A〜Dの配列方向V(すなわち感光体ドラム11A〜Dの長手方向Uに直交する方向)に沿って感光体ドラム11A〜Dと同数(すなわち4つ)で一列に配置されるように保持されている。支持板保持部20にも、同様に、4つの支持板24が一列に配置されて保持されている。
【0026】
本実施形態では、支持板24は、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品である。なお、同一の射出成形機で形成された樹脂部品であってもよい。また、この支持板24には段差26が形成されている(図5〜図7参照)。段差26の紙面右側には、感光体ドラム11A〜Dの回転軸部12A〜D(図2、図3参照)を下方から支えるU字溝状の感光体ドラム支持部28を備えた第1平板部34が形成されている。段差26の紙面左側には、第1平板部34よりもフレーム内側に位置する第2平板部36が第1平板部34に連続して形成されている。
【0027】
第2平板部36には、感光体ドラム11の長手方向Uの外側に向けて突出する2本の短円柱状の突起部38U、38Lが、上下方向Hに沿って配置されている。そして、第1平板部34には、隣接する支持板24の突起部38Uが挿入される孔部40Uと、隣接する支持板24の突起部38Lが挿入される孔部40Lとが上下方向Hに沿って形成されている。本実施形態では、上側に位置する孔部40Uは円形であり、下側に位置する孔部40Lは上下方向に細長状とされている。そして、突起部38U、38Lと孔部40U、40Lとは、感光体ドラム支持部28を間に置いて配置されている。
【0028】
一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、感光体ドラム11の長手方向Uに沿った支持板24の厚みt(図7参照)を考慮して、4つ並べられた支持板24の下部が入る細長状の溝部22(図5参照)が形成されている。
【0029】
更に、一端側支持部材14及び他端側支持部材16には、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢して隣接する支持板同士を互いに押し付けあわせる押付手段42(図2参照)と、支持板24の配列方向他方端側を支えるストッパ部44とが設けられている。押付手段42としては、例えば図3〜図6に示すように、板バネ42Sを設ける。
【0030】
<作用、効果>
以下、本実施形態の作用、効果を説明する。
【0031】
本実施形態では、一端側支持部材14に保持される4つの支持板24、及び、他端側支持部材16に保持される4つの支持板24、すなわち8つの支持板24を全て同じプレス加工機で製造する。従って、各支持板24の寸法は全て同じであり、突起部38U、38Lと孔部40U、40Lとの配列方向Vの間隔dは、全ての支持板24で同じである(図3参照)。
【0032】
このような支持板24を、突起部38が孔部40に挿入された係合状態にして、支持板保持部18、20に一列に配置して保持させる。ここで、孔部40Lが上下方向に細長状となっているので、上下方向の寸法誤差は孔部40Lにより吸収される。そして、配列方向Vの一方端側では板バネ42Sで付勢され、配列方向Vの他方端側ではストッパ部44で支持される。従って、図2、図3に示すように、隣接する支持板24では、感光体ドラム支持部28同士の間隔も全て同じ(d)となる。すなわち、各感光体ドラム支持部28に支持された感光体ドラム11A〜Dの隣り合う間隔は全て同じ(d)となる。よって、1枚の長尺状の支持板にプレス加工機あるいは金型で感光体ドラム支持部28を4つ形成する場合では、プレス加工機自体あるいは金型自体の寸法精度誤差によって隣り合う感光体ドラムの間隔がばらつくが、本実施形態では、このばらつきは完全に回避される。そして、突起部38及び孔部40を形成した薄型の支持板24でこの効果が奏される。
【0033】
また、4本の感光体ドラムを1つの支持板で位置決める場合に比べて、支持板24の寸法が小さいので、支持板24の加工時間が短縮され、しかもコストが低減される。
【0034】
なお、感光体ドラム支持部28は、U字溝状に限らず、V字溝状としてもよい。また、以上の説明では、画像形成部材として感光体ドラム11を例に挙げて説明したが、感光体ドラムに代えてLEDを等間隔で配置することにも有効である。また、支持板24は、抜き型から製作されるプレス部品に限らず、例えば射出成型にて製作される樹脂部品であっても良い。
【0035】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、一端側支持部材及び他端側支持部材の形状が第1実施形態に比べて異なる。すなわち、一端側支持部材14に代えて、図8、図9に示すように、一端側支持部材54がプリンタに設けられている。他端側支持部材についても同様である。
【0036】
一端側支持部材54は、薄板状であり、支持板24を下方から支える下方支持部56が一体的にプレス加工で形成されている。
【0037】
本実施形態により、第1実施形態に比べ、一端側支持部材54及び他端側支持部材の厚みが大幅に薄くなる。
【0038】
なお、本実施形態では、支持板24の配列方向一方端側を配列方向に付勢する押圧部材52が板バネ42Sに代えて設けられている。この押圧部材には、付勢力が生じるように内側に線バネあるいはトグルバネが設けられている。
【0039】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図10に示すように、本実施形態では、第1実施形態に比べ、感光体ドラム支持部28に代えて丸孔状の感光体ドラム支持部68が形成された支持板64が設けられている。
【0040】
本実施形態では、感光体ドラム11が支持板64の感光体ドラム支持部68から抜けることがない。
【0041】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。図11に示すように、本実施形態では、第1実施形態に比べ、支持板24に代えて支持板74が設けられている。
【0042】
支持板74は、第1実施形態と同様、段差76が形成されている。段差76の紙面右側には、感光体ドラム11の回転軸部12を下方から支える感光体ドラム支持部28を備えた第1平板部84が形成されている。段差76の紙面左側には、第1平板部84よりもフレーム内側に位置する第2平板部86が第1平板部84に連続して形成されている。
【0043】
第2平板部86には、感光体ドラム11の長手方向Uの外側に向けて突出するように切断、曲げ加工によって2つの板片部88U、88Lが、上下方向Hに沿って配置されている。そして、第1平板部84には、板片部88Uが挿入される凹部90Uと、板片部88Lが挿入される凹部90Lとが上下方向Hに沿って切断、曲げ加工により形成されている。そして、板片部88U、88Lと孔部90U、90Lとは、感光体ドラム支持部28を間に置いて配置されている。
【0044】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施される。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0045】
1 プリンタ(画像形成装置)
11A〜D 感光体ドラム
14 支持部材
16 支持部材
24 支持板
28 感光体ドラム支持部(支持部)
38U、L 突起部
40U、L 孔部
42 押付手段
42S 板バネ(押付手段)
54 支持部材
64 支持板
68 感光体ドラム支持部(支持部)
74 支持板
88U、L 板片部
V 配列方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部材の端部を支持する支持部が形成された支持板を備え、
該支持板には、前記画像形成部材が配置される支持部材に前記支持板を隣り合わせに取付けたとき、互いに係合して前記支持部を一定間隔にする位置決め部が形成されている、画像形成部材の位置決め構造。
【請求項2】
前記位置決め部が、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された孔部と他方側に形成され前記孔部に係合する突起部と、で構成される、請求項1に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された溝部と他方側に形成され前記溝部に入り込む板片部と、
で構成される、請求項1に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項4】
前記支持部材には、前記支持板を隣接する支持板に押し付ける押付手段が設けられている、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項5】
前記支持板が、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品、又は、同一の射出成形機で形成された樹脂部品である、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項6】
前記画像形成部材が感光体ドラムである、請求項1〜5のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項7】
請求項1〜6のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造が設けられた、画像形成装置。
【請求項1】
画像形成部材の端部を支持する支持部が形成された支持板を備え、
該支持板には、前記画像形成部材が配置される支持部材に前記支持板を隣り合わせに取付けたとき、互いに係合して前記支持部を一定間隔にする位置決め部が形成されている、画像形成部材の位置決め構造。
【請求項2】
前記位置決め部が、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された孔部と他方側に形成され前記孔部に係合する突起部と、で構成される、請求項1に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項3】
前記位置決め部は、前記支持部を間に置いて、一方側に形成された溝部と他方側に形成され前記溝部に入り込む板片部と、
で構成される、請求項1に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項4】
前記支持部材には、前記支持板を隣接する支持板に押し付ける押付手段が設けられている、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項5】
前記支持板が、同一のプレス機で形成された抜き型のプレス部品、又は、同一の射出成形機で形成された樹脂部品である、請求項1〜4のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項6】
前記画像形成部材が感光体ドラムである、請求項1〜5のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造。
【請求項7】
請求項1〜6のうち何れか1項に記載の画像形成部材の位置決め構造が設けられた、画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−210887(P2010−210887A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56331(P2009−56331)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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