説明

画像書込装置の光源、及び光源の製造方法

本発明の画像形成装置は、光源から発せられた光線の進行方向を変換する変換手段を光源に設ける。これにより、光線が発せられる向きを考慮しなくても光源を配置する向きを決めることができる。また本発明の画像形成装置は、発光素子から発せられる光線の進行方向を上記光伝送手段が光線を伝送できる方向に変換して、感光ドラム上の照度を向上させる。本発明の画像形成装置は、発光素子の発光面積を大きくして、当該発光素子から発せられた光を集光して光速密度を高める。さらに本発明の画像形成装置は、発光素子に平面発光体を採用すると共に、光伝送手段と発光素子とを光学的に一体として形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、画像書込装置の光源及び、当該光源の製造方法に関する。
【背景技術】
カラーレーザプリンタ(以下、単にプリンタという)100においては、高速印刷が可能であるという観点から、図1に示すY(イエロー)M(マゼンダ)C(シアン)B(ブラック)4色の可視像を並行して印刷できるタンデム方式と呼ばれる印刷方式を採用したものがある。タンデム方式を採用したプリンタ100は、上記4色の可視像を並行して形成するため、図2に示す除電器105、感光ドラム106、帯電器107、光源200、現像器108等から構成される書込機構110がプリンタ100に4つづつ備えられている。
図1に示すトレイ101に差し込まれた用紙120は、搬送用ローラ102にて、プリンタ100内部の搬送路103に送り込まれる。用紙120の搬送に同期して、各色の感光ドラム106に上記光源200から発せられる書込光によって潜像が形成され、さらに現像機108によって可視像が形成される。
用紙120は、搬送路103内において各感光ドラム106に形成された可視像が転写されて、さらに定着器109にて可視像を定着されてプリンタ100から出力される。
上記光源200は、図3に示すように主走査方向に多数のLED(Light Emitting Diode)等からなる発光素子8が形成された主走査方向に長い基板601を備える。発光素子8は、基板601に対して垂直方向に光線Aを発する。図3に示すように当該光線Aは、ロッドレンズや、ファーバーレンズ等の光源200を構成する光伝送手段310を通過して、感光ドラム106上で結像して潜像を形成する。
感光ドラム106に鮮明な潜像を形成し易いように、光伝送手段310の開口角を小さくして、焦点深度が深く保たれている。
【発明の開示】
このように光線Aが感光ドラム106の方へと出射するように、基板601は、図3に示すように短辺を副走査方向(感光ドラム106の軸と垂直)と平行とし、さらに発光素子8が形成された面を感光ドラム106と対面するように配置されている。
光源200が、潜像を形成するために必要な発光強度を出力するには、ある程度の大きさが発光素子8に必要とされる。また、基板601は、発光素子8を発光させるためのドライバ等の部品を配置する必要がある。これらの理由により、基板601の短辺は、ある程度の長さが必要となる。
しかし上述のように、基板601の短辺を副走査方向と平行とし、発光素子8が形成された面を感光ドラム106と対面するように配置すると、基板601の短辺が長いと、それだけ各色の書込機構110の副走査方向が長くなってしまう。
タンデム方式を採用したプリンタ100においては、4色の書込機構110が副走査方向に直列に配置されるため、書込機構110の副走査方向の長さが少しでも長くなると、プリンタ100全体がかなり大きくなってしまう。
また、近年レーザプリンタに高解像度の画像を印刷する機能が求められている。高解像度の画像を印刷するためには、当然副走査方向の解像度も高くする必要がある。このため、副走査方向の単位長さあたりの走査回数が増加し、結果として印刷時間が長くなる。短時間で高解像度の画像の印刷を行うには、1副走査ライン当たりの露光時間を短くすればよいが、そうすると潜像を形成するために必要な露光量が感光ドラム106上で得られなくなる。
また、電子写真方式のプリンタで高解像度の画像を印刷するためには、副走査方向の間隔を狭くして発光素子8を多数配置しなければならない。狭い間隔で発光素子8を配置するためには、発光素子8自体の大きさを小さくすることが必須となる。仮に、発光素子8を小さくすると、1つ1つの発光素子8の輝度が低下して、感光ドラム106上の照度が下がる。
そこで、印刷速度を落とさず、且つ発光素子8の大きさを変えなくても感光ドラム106上の露光量を上げる方法として、光伝送手段310を構成するレンズの開口角を大きくして、光の伝送効率を向上させる方法がある。しかし、開口角を大きくすると、焦点深度が浅くなり、感光ドラム106に鮮明な潜像を形成することが難くなる。また、他の方法として、発光素子8に大きな電界を掛けて発光素子8の輝度を高くする方法があるが、発光素子8に大きな電界を掛けると、当然発光素子8の発光寿命が縮まるだけでなく、消費電力も増加する。
そこで、本発明は、プリンタの小型化を妨げず、高解像度の潜像を形成でき、且つ発光寿命の長い画像書込装置の光源及び当該光源の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、発光素子から発せられる光線の進行方向を変換して、発光素子を備える基板の配置される向きに関係なく、感光ドラムに対して法線方向に光線を照射することができる画像書込装置の光源を提案する。
光線の進行方向を変換するために、本発明の画像書込装置の光源は、光線の進行方向を変換する変換手段を備える。この変換手段は、プリズムであっても、光線を1または複数回内部で反射させて、光線の進行方向を変換させる導波路であってもよい。
この変換手段を備えることで、従来のように感光ドラムに光線を照射するために、基板の短辺を副走査方向と平行とし、光が発せられる発光面を感光ドラムと対面するように基板を配置しなければならないという制限がなくなる。したがって、基板の短辺に対して、基板の発光面から封止ガラスの天頂部までの長さが短い(基板の高さが低い)場合、基板の高さ方向を副走査方向と平行とし、基板の長辺方向と高さ方向で形成される面を感光ドラムと対面させるように配置すると、副走査方向の短い光源を実現することができる。よって、副走査方向が短くなる向きに光源を配置することで、光源がプリンタの小型化の妨げにならない。
また、開口角を大きくせずに光の伝送効率を向上させるために、本発明の画像書込装置の光源に発光素子から発せられた光線に指向性を付与する指向性付与手段を備える。この指向性付与手段は、光線に指向性を付与してより多くの光線を光伝送手段内に導く。光伝送手段は、複数の単体レンズより構成されるファイバーレンズアレイである。なお、1つの発光素子から発せられた光が1つの単体レンズを通過するように、1つの発光素子に1つの単体レンズを対応させた構成としてもよい。
これにより、開口角が大きい光伝送手段を用いなくても、上記発光素子から発せられた光線のうち光伝送手段を通って感光ドラムに到達する光線が多くなるので、発光素子と感光ドラム間における光の伝送効率が向上する。
また、発光素子と感光ドラムの間に光を集光する集光手段を備えると、光線が集光手段を通って感光ドラムに伝送されることで、断面積が大きい光でも感光ドラムを照射する時は、断面積が小さくなる。よって、発光面積の大きな発光素子を用いて小さい画素で潜像を感光ドラムに形成することができる。
電子写真方式で高解像度の画像を印刷するためには、一定区間内に主走査方向に多数の発光素子を配置しなければならないので、発光素子の主走査方向の長さについては制限がある。しかし、副走査方向の長さについては制限がない。よって、副走査方向に長い発光素子から発せられる光を集光手段で集光すると、高い光束密度の光が得られる。よって、副走査方向に長い発光素子から発せられた光を集光手段で集光して感光ドラムに照射すると、潜像を形成するために必要とされる露光量が得られる。
したがって、上記のように潜像を形成するのに必要とされる露光量を得るために、光伝送手段の開口角を大きくしなくてもよいので、焦点深度を深く保った状態で、潜像の形成に必要とされる露光量を得られる。
光伝送手段上に直接、平面発光の発光素子を形成すると、発光素子より発せられる光線は、屈折率が低く指向性のない層を通過することなく直接光伝送手段に伝送させる。よって、光線はほとんど全反射することなく感光ドラムに到達するので、十分な強度を保ったまま感光ドラムに到達する。したがって、発光素子の輝度を高くするために発光素子に高い電界を掛ける必要が無いので、発光寿命を縮めることなく、高解像度の潜像の形成が可能となる。また、潜像の形成のために、光伝送手段の開口角を大きくする必要もないので、焦点深度を深く保つこともできる。
又、1つの上記発光素子に複数の上記単体レンズを対応させた構成としてもよい。この構成では、単体レンズの径が発光素子より小さいため、発光素子と単体レンズの位置関係を考慮せずに発光素子を形成できるので、製造が容易になる。
又更に、画像書込装置の光源は、発光素子と光伝送手段との間に指向性手段を設け、さらに光伝送手段、指向性手段、発光素子を光学的に一体として形成した構成であってもよい。光伝送手段と発光素子とに一体として形成される指向性手段は、メサ構造を有すると共に、当該メサ構造の上底部に発光素子を配した構成とすることで、伝送効率を高めることが可能となる。
なお、指向性手段は、光線を1または複数回反射させることで光線に指向性を与える導波であってもよい。
光伝送手段上に直接、平面発光の発光素子を形成した光源は、以下の方法によって製造できる。光伝送手段上に直接透明電極素子を形成し、透明電極素子上に平面発光体で構成される発光層素子を形成し、さらに発光素子上に金属電極層を形成する。
又、光伝送手段と発光素子に一体として指向性手段を設ける場合には、光伝送手段上に指向性手段を直接形成し、指向性手段上に透明電極素子を形成し、透明電極素子上に平面発光体で構成される発光素子を形成し、発光素子上に金属電極素子を形成すればよい。
【図面の簡単な説明】
図1は、プリンタの概略図である。
図2は、光源部分の拡大図である。
図3は、光源の概略図である。
図4は、プリズムを変換手段として用いた光源と感光ドラムの断面図
図5は、発光素子の製造過程を示した図
図6は、光伝送手段の外観図
図7は、画像書込装置の光源と感光ドラムの概略図
図8は、導波路の形状を示した図
図9は、導波路が変換手段として用いられた光源と感光ドラムの断面図
図10は、導波路が変換手段として用いられた光源の断面図
図11は、プリズムが変換手段として用いられた光源の断面図
図12は、プリズムが変換手段として用いられた光源の断面図
図13は、導波路が変換手段として用いられた光源と感光ドラムの断面図
図14は、プリズムが変換手段として用いられた光源の断面図
図15は、導波路が変換手段として用いられた光源の断面図
図16は、本発明の画像書込装置の光源と感光ドラムの概略図
図17は、小突起が形成された透明基板の概略図
図18は、発光素子から発せられた光線の軌跡を示す図
図19は、発光素子の製造工程を示す図
図20は、異方性エッチングを用いた小突起の製造工程を示す図
図21は、ビーズシートと光伝送手段の全体図
図22は、ビーズシート上に発光素子を形成する製造工程を示す図
図23は、発光素子から発せられた光線の軌跡を示す図
図24は、指向性手段としてマイクロレンズアレイが用いられた画像書込装置の光源を示す図
図25は、導波路が集光手段として用いられた画像書込装置の光源と感光ドラムの概略図
図26は、発光素子から発せられた光線の軌跡を示す図
図27は、発光素子から発せられた光線の軌跡を示す図
図28は、エッチングを用いた導波路の製造工程を示す図
図29は、集光手段として、シリンドリカルレンズが用いられた画像書込装置の光源と感光ドラムの概略図
図30は、集光手段として、マイクロレンズが用いられた画像書込装置の光源と感光ドラムの概略図
図31は、発光素子から発せられた光線を金属電極層側に出射する場合の発光素子付近の拡大図
図32は、発光素子から発せられた光線を金属電極層側に出射する場合の光源を示す図
図33は、本発明の実施の形態11に係る光源の概略図
図34は、発光素子の概略構成図
図35は、本発明の実施の形態12に係る光源の概略図
図36は、メサ構造の説明図
図37は、実施の形態13に係る光源形成手順を示す図
発明の実施をするための最良の形態
(実施の形態1)
本発明の画像書込装置の光源200は、従来と同様に、図1に示すようなカラーレーザプリンタ(以下、単にプリンタという)100の光源に用いられる。
本実施の形態における光源200は、図4に示すように主走査方向に長い透明基板301と光伝送手段310とから構成されている。上記透明基板301の一方には次に示すような方法で複数の発光素子8からなる列が透明基板301の長辺方向に形成される。
まず、図5(A)に示すように透明基板301の所定の面の全面にITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極層2が塗布される。次に透明電極層2のうち陽極となる透明電極素子1を形成する部分が遮光層3でマスクされ、当該透明電極層2に対して露光、現像、エッチング等のフォトリソ処理が行われる。フォトリソ処理により、図5(B)に示すようにマスクされていない部分が透明基板301から取り除かれて、マスクされていた部分が透明電極素子1となる。透明基板301の長辺方向に所定の間隔で複数の部分にマスク3をすると、透明電極素子1の列が長辺方向に形成される。
続いて、図5(C)に示すように透明電極素子1が形成された透明基板301の上面全面に有機EL(Electro Luminescence)が塗布されて有機EL層4が形成され、有機EL層4の上面に共通電極として金属電極層5となる金属が塗布される。この金属電極層5と上記透明電極素子1に挟まれた部分の有機EL層4が発光素子8となる。
なお、上記有機EL層4を物理的な衝撃や、湿気から保護するために封止処理が行われる。この封止処理とは、図5(D)に示すように、上記封止処理部304にガラスフィラーを含んだエポキシ樹脂等の接着性のある樹脂6を塗布して、金属電極層5と樹脂6とを封止ガラス7で覆う処理である。以上のように形成された発光素子8は、透明基板301に対して垂直方向に光線Aを発し、図5(D)に示すように透明電極素子1を通って、透明基板301から出射する。
上記透明基板301は、図4に示すように透明基板301の長辺方向Lと、高さ方向Hとで形成される面Gが感光ドラム106と対面して配置されている。
さらに、上記透明基板301の発光素子8が形成された面と反対側の面(以下、発光面301aという。)の発光素子の列に対面する位置には、主走査方向に長いプリズム401が配置されている。そのため、発光素子8から発せられた光線Aは、上記透明電極素子1と透明基板301を通過して、上記発光面301aからプリズム401に入射する。
図4に示すように、ここでは直角プリズムの直角を形成する1面が透明基板301に配置され、この一面から入射した光線Aが、斜面401aで方向を変えて上記直角を成す他の面から出射する。これによって光線Aの進行方向は、透明基板301と平行な向き(感光ドラム106の法線方向)に変わる。
上記プリズム401と上記感光ドラム106の間に、プリズム401から出射した光線Aを感光ドラム106上で結像させて潜像を形成する光伝送手段310が配置されている。本実施の形態においては、光伝送手段310は透明基板301にて支持されている。
上記光伝送手段310は、ファイバーレンズ313、ロッドレンズ、マイクロレンズ等の光学系を複数束ねたレンズアレイを備える。このレンズアレイに使用される光学系は、イメージ伝送系のレンズであっても、光量伝送系のレンズであってもよい。
図6(A)、図6(B)に示すように、ファイバーレンズアレイは、主走査方向に長い2つの基枠311と、2つの基枠311間に所定の間隔で設けられた光吸収層312とで囲われた空間内に各ファイバーレンズ313の軸が感光ドラム106の法線方向に向けて配置されている。ファイバーレンズアレイが配置された空間の隙間は、不透明な樹脂で充填されている。
上記光吸収層312はファイバーレンズ313間のクロストークを防ぐためのものである。クロストークを防ぐために、光吸収層312を2つの基枠311間に設けることに代えて、図6(C)に示すように光吸収層312となる不透明の樹脂等を各ファイバーレンズ313の外周に塗布してもよい。また、上記基枠311間に設けられた光吸収層312とファイバーレンズ313の外周に塗布する光吸収層312とを併用してクロストークを防いでもよい。
上記プリズム401にて進行方向が変換された光線Aは、上記光伝送手段310を通って、上記感光ドラム106を照射して潜像を形成する。
以上のように、光線Aの進行方向を変換する変換手段としてプリズム401を光源200に備えることで、従来のように透明基板301の発光面301aを感光ドラム106と対面させなくても、発光素子8から発せられた光線Aは、感光ドラム106を照射することができる。
図7(A)は、透明基板301の短辺sに比べて、発光面301aから封止ガラス7の天頂部7aまでの長さhが短い場合に、従来のように透明基板301の短辺sを副走査方向に平行とし、透明基板301の発光面301aを感光ドラム106と対面するように配置した場合の書込機構110の断面を示している。また図7(B)は、透明基板301の長辺方向Lと高さ方向Hとで形成される面Gを図4のように感光ドラム106と対面するように配置した書込機構110の断面を示している。図7(B)に示すように、面Gを感光ドラム106と対面するように配置することで、光源200の副走査方向が短くなるので、副走査方向の短い書込機構110を実現することができる。
光源200の副走査方向が短くなることで、図2に示す書込機構110の副走査方向が短くなり、各々の感光ドラムピッチが狭くなることでプリンタ100全体を小型できる。
また、上記では図4に示すように、変換手段となるプリズム401は、光線Aの進行方向を90度変換しているが、進行方向を変換する角度は、プリズムの斜面401aの角度を調整することで自由に変えることができる。
したがって、プリンタ100の全体の小型化や、プリンタの製造し易さ等を光線Aが発せられる向きに優先してプリンタ100内部の部品のレイアウトを設計することができる。
なお、上記では変換手段としてプリズム401が用いられている場面について説明したが、変換手段は、発光素子8から発せられる光線Aの進行方向を変換することができる物体であれば、形状、材質等は限定されるものではない。
(実施の形態2)
上記変換手段としてプリズム401以外に、透明で、屈折率が空気及び上記透明基板301よりも高い物質でできた図8に示すような導波路402が考えられる。図8(A)に示すように導波路402に入射した光線Aが出射する出射面408と対向する対向面407には金属等の透過性の無い物質でできた反射材404が積層されている。
この導波路402は、図9に示すように発光面301aの透明電極素子1と対面するそれぞれの位置に、上面405を発光面301aに接して配置される。
実施の形態1に記載のように発光素子8は、図9の下側(導波路402側)に光線Aを発する。したがって、発光素子8から発せられた光線Aは、透明電極素子1、透明基板301を通って、上記導波路402の上面405から導波路402に入射する。尚、透明基板301を光線Aが通過する際にクロストークが発生する可能性をできるだけ低くするために、透明基板301は薄い基板であることが望ましい。
上述のように対向面407には反射材404が積層されており、導波路402の屈折率が、空気及び透明基板301よりも高いために、上面405より導波路402に入射した光線Aは、導波路402内で全反射を繰り返して出射面408から出射する。
したがって、導波路402を通過することで光線Aの進行方向が図9の下向きから左向き、即ち90度変換される。
なお実施の形態1と同様に導波路402の出射面408から出射した光線Aは、上記光伝送手段310を通過して、上記感光ドラム106を照射して、潜像を形成する。
また、上記では図9に示すように導波路402を用いて光線の進行方向を90度変換する場合について説明しているが、導波路402の長手方向を図10に示すように光線Aを出射させたい方向にすることで、光線Aの進行方向を自由に変換することができる。
さらに、以上のような導波路402を変換手段として用いる場合、発光素子8の発光面積がどのような大きさであっても、出射面408から出射する光の断面積は、出射面408と同じ大きさとなる。したがって、発光面積の大きい発光素子8を透明基板301上に形成することで、上記射出射面408から出射する光の光束密度が高くなる。
よって変換手段として導波路402を用いることで、光源200は、副走査方向が短くなると共に、光束密度の高い光を出力することもできる。なお、導波路402の形状は図8(A)に示す直方体でなくても、図8(B)、図8(C)に示すような五角柱、六角柱等の多角柱であってもよい。
(実施の形態3)
実施の形態1、2においては、透明基板301の発光面301aにプリズム401、または導波路402を配置した場合について説明したが、図11から図13に示すように発光素子8が形成された面と同一の面にプリズム401又は導波路402を配置してもよい。
即ち、封止ガラス7の上にプリズム401を配置し、発光素子8から発せられる光線Aを実施の形態1、2の場合と反対側に発して、光線Aを封止ガラス7を介してプリズム401に入射させるようにする。
しかし実施の形態1のように光源200を形成すると、発光素子8の上側には不透明な金属電極層5が形成されるので、光線Aを封止ガラス7側に出射することが不可能である。有機ELの発光効率を向上させるためには、陰極には、陽極となる透明電極素子1よりも仕事関数の低い物質を用いなければならないため、陰極には不透明な金属電極層5が用いられている。
そこで、光線Aを封止ガラス7側から出射させるために上記金属電極層5を光が透過できる程度の厚さ(約100Å)にする。そして薄い金属電極層5に均一に電流が流れるように、金属電極層5の上に透明な材質の電極層5aを形成しておく。
これによって光線Aは図11の上向きに出射することができるが、下向きにも出射することができるので、下向きの出射することを防ぐために透明基板301と透明電極素子1との間に反射板309を設ける。
また、実施の形態1と同じように有機EL層4を物理的な衝撃や湿気から保護するために樹脂6と封止ガラス7で、有機EL層4、金属電極層5、電極層5aを覆うようにする。
このように金属電極層5を薄くすることで、発光素子8から発せられた光線Aが封止ガラス7から出射し、封止ガラス7上に配置されたプリズム401に入射する。
プリズム401に入射した光線Aは、実施の形態1と同様に、斜面401aで反射し、進行方向を変換して、プリズム401から出射する。
以上のように、プリズム401と発光素子8が透明基板の同一面に配置された場合、光伝送手段も発光素子8が形成された面と同一面に配置される。このように発光素子8が形成された面と同一面にプリズム401と光伝送手段310を配置するとことで、透明基板301の発光素子8が形成された面と反対面には、何も形成されないために、光源200の取り扱いが便利となる。
なお、上記のように封止ガラス7上にプリズム401を配置せずに、図12、図13に示すように電極層5aと樹脂6の上にプリズム401、又は導波路402を配置してもよい。この場合プリズム401又は導波路402が封止ガラス7としての役目も果たすこととなる。
(実施の形態4)
図14、15に示すように、プリズム401又は導波路402を透明基板301と発光素子8との間に配置してもよい。
図14に示すように、透明基板301にプリズム401を配置する場合、透明基板301上にプリズム401を支持するための屈折率がプリズム401より低い材料、または不透明な材料からなる三角柱の支持台502を配置する。プリズムの斜面401aを支持台502の斜面側にして、支持台502にプリズム401を配置する。
そして実施の形態1で透明基板301上に発光素子8を形成した方法で、プリズム401上に発光素子8を形成する。さらに透明基板301のプリズム401が配置された面に光伝送手段310を配置する。
図14に示すように、発光素子8から発せられた光線Aは、透明電極素子1を通ってプリズム401に入射し、斜面401aにて反射して進行方向を変換する。反射した光線Aは、光伝送手段310を通って感光ドラム106に潜像を形成する。
また、図15に示すようにプリズム401に変えて、透明基板301と発光素子8との間に下面403を透明基板301側にして導波路402を配置してもよい。この場合、下面403から光線Aが出射しないように、下面403に反射材404を積層する。
導波路402上には、プリズム401を配置した場合と同様に発光素子8が形成される。発光素子8から発せられた光線Aは、実施の形態2のように導波路402内で反射を繰り返して出射面408から出射する。出射した光線Aは、光伝送手段310を通って、感光ドラム106に潜像を形成する。
図15に示すように、発光素子8から出射した光線Aは、透明基板301を通らずに導波路402に入射する。そのため、画像書込装置に図15に示す構成を採れば、図9に示す構成を採った場合に生じる透明基板301内でのクロストークが発生しないという利点が生じる。
(実施の形態5)
本実施の形態の光源200は、図16に示すように主走査方向に長い透明基板301と光伝送手段310を備えている。透明基板301と光伝送手段310は、それぞれプリンタ100の筐体に支持されているか、透明基板301又は光伝送手段310の一方が筐体に支持され、透明基板301と光伝送手段310が図示しないスペーサ等で連結されることでプリンタ100に固定されている。
透明基板301上には、図17に示すように四角錘台形等のメサ構造をした小突起202dが所定の間隔で主走査方向に多数配置され、透明基板301と小突起202dとが一体となっている。例えば、光源200が2400dpiの画像を印刷することができる場合、小突起202dの間隔は、約10μmになる。
上記各小突起202dは、基板となる透明基板301に下記に示すエッチング処理で形成してもよいし、あるいは合成樹脂等を型押しで成型すること、あるいは、インジェクション成型で透明基板301と一体に成型することでもよい。
小突起202dの形状は、四角錐台形でなくても、図18に示すように小突起202dの側面202cと透明基板301のなす角G、Hが鋭角となる形状であれば、円錐台形や、三角錐台形、五角錐台形等の多角錐台形であってもよい。また、小突起202dの材質は、透明で、且つ屈折率が当該光源200の発光素子8となる材質と同じであることが好ましい。なお、本実施の形態では発光素子8に屈折率が1.7程度の有機EL(Electro Luminescence)を用いた場合について説明するので、本実施の形態においては小突起202dに用いる材質の屈折率は1.7程度であることが好ましい。
各小突起202dの上底面202aには、次に示す方法で図19(C)に示す発光素子8が形成される。
まず上記の小突起202dが配置された透明基板301の上面全面に、図19(A)に示すように透明電極層2が塗布される。次に、透明電極層2のうち各小突起202dの上底面202aの中央部の上部となる位置が遮光膜3でマスクされ、当該透明電極層2に対して露光、現像、エッチング等のフォトリソ処理が行われる。フォトリソ処理により、図19(B)に示すようにマスクされていない部分の透明電極層2が取り除かれて、マスクされていた部分が透明電極素子1となる。
続いて、図19(C)に示すように透明電極素子1が形成された透明基板301の上面全面に有機EL層4が塗布され、該有機EL層4の上面に共通電極として金属電極層5が塗布される。この金属電極層5と上記透明電極素子1に挟まれた部分の有機EL層4が発光素子8となる。
上記有機EL層4を物理的な衝撃や、湿気から保護するために、図19(D)に示すように、上記封止処理部304には、樹脂6が塗布され、上記透明電極素子1、有機EL層4、金属電極層5が形成された透明基板301の裏面を封止ガラス7で覆う。なお、金属電極層5と樹脂6と封止ガラス7で囲まれた空間部9は、真空であっても、窒素が充填されていてもよい。
以上のような構成において、光源200の透明電極素子1と金属電極層5の間に所定の電圧を印加すると発光素子8が発光する。このように発光素子8から発せられた光線A、B、Cは、図18に示すように上記透明電極素子1を通って小突起202dの上底面202aから小突起202dに入射する。
小突起202dに入射する光線A、B、Cのうち、上底面202aに対する入射角θ1が小さい光線A、即ち進行方向がファイバーレンズ313の軸方向と同じ、又は近い光線Aは、小突起202d内で反射せずに小突起202dの下底部202bから透明基板301へと出射する。一方、入射角θ1の大きな光線B、Cは、上底面202aから入射すると、小突起202dの側部202cに到達する。
上述のように小突起202dの屈折率は1.7と空間部9を形成する真空或は窒素より大きく、また図18に示すように、∠Gと∠Hが鋭角であるために、入射角θ1が大きい光線B、Cの小突起202dの側部202cに対する入射角θ2が大きくなる。そのため、光線B、Cのような入射角θ1が大き光線は、側部202cで全反射する確立が高い。光線B、Cは、全反射することで、ファイバーレンズ303の軸方向に近い方向の指向性が付与されて、下底部202bから透明基板301に出射する。
したがって、入射角θ1が大きい光線は、小突起202dを通過すると、進行方向がファイバーレンズ313の軸方向と同じような向きとなる。即ち、小突起202dを通過することで、ファイバーレンズ303の開口角の範囲に収まる光線が増える。
図16に示すように上記透明基板301は、小突起202dが配置された面の反対側の面(表面)が、光伝送手段310を挟んで感光ドラム106と対向した位置に配置される。したがって、上記のように小突起202dの下底部202bから出射した光線は、透明基板301を通って上記光伝送手段310へと進む。
光伝送手段310へと到達した多数の光線の進行方向は、上記のように光伝送手段310を構成する各ファイバーレンズ303の軸方向と同じような向きとなっているので、ファイバーレンズ303の開口角が小さくても、各光線が光伝送手段310内に導かれて、当該光伝送手段310を通って感光ドラム106を照射する。
小突起202dのある透明基板301に発光素子8を形成した場合、小突起202dのない透明基板301に発光素子8を形成した場合に比べて、上記発光素子8と感光ドラム106間における光の伝送効率が約4倍良い。
また上記小突起202dのような指向性手段を用いることで、光の伝送効率の向上のためにファイバーレンズ303の開口角を大きくする必要はないので、光伝送手段310の焦点深度は深いままである。よって、感光ドラム106に鮮明な潜像が形成されや易い状態となる。
ところで、上記で述べたエッチング処理は、例えば上記メサ構造を形成するためのドライエッチング等のことである。
このドライエッチングで小突起202dを形成する場合、まず図20(A)に示すように透明基板301の全面に指向性付与層801となる物質を塗布、または蒸着等によって形成する。この指向性付与層801の材料は、小突起202dと同じである。次に、上記指向性付与層801の上面に、上記透明電極層2を塗布、または蒸着によって形成する。透明電極層2の透明電極素子1を形成する箇所を遮光膜3で覆う。
このように透明電極層2が形成された透明基板301に対して、図20(B)に示すようにエッチング深さを制御するマスク809を介して反応種を側面形成部(区間808)に導入する。エッチングされる深さは、反応種の導入量に影響される。そのため、マスク809に、例えばエッチングする深さに応じた開口の大きさを調整した金属メッシュを用いる。即ち、深くエッチングする部位(区間808の中央部)に対応する部分は、反応種の進入量を多するために開口が大きく、浅くエッチングする部位(区間808の端部)に対応する部分は反応種の進入量を少なくするために開口が小さくなっている。
エッチングを行うと、上記透明電極層2と指向性付与層801の反応種が投下された部分が取り除かれて、透明電極素子1と共に図20(B)に示すような多角錐台形の小突起202dが形成される。
以上のように、指向性付与層801及び透明電極層2を同時にエッチングする事により光源形成のための工程を減らす事が可能である。また、透明電極素子1と指向性付与手段とを別々に形成する場合は、マスクする際に当該マスクの位置合わせが必要になるが、同時にエッチングする事により当該位置合わせが不要になる。
(実施の形態6)
上記指向性手段として、図21に示すように主走査方向に長い透明基板301の光伝送手段310側の面にインジェクション成型等で突起が形成されたビーズシート220を用いる構成が考えられる。指向性手段としてビーズシート220を使用する場合、ビーズシート220の突起が形成された面と反対側の面に以下のようにして上記発光素子8を形成する。
まず、図22(A)に示すようにビーズシート220の突起が設けられた面の反対側の面の全面に透明電極層2を塗布する。次に、実施の形態5と同じように上記透明電極層2の透明電極素子1を形成したい部分に遮光膜3を被せる。
そしてフォトリソ処理を行って、図22(B)に示すようにマスクされていた部分に透明電極素子1を形成する。その後、実施の形態5と同じように有機EL層4及び金属電極層5を形成する。これにより、透明電極素子1と金属電極層5の間の部分の有機EL層4が発光素子8となる。なお、実施の形態5と同じように有機EL層4を物理的な衝撃や湿気から保護する目的で、図22(C)に示すように封止処理部304には、樹脂6が塗布され、金属電極層5と樹脂6が封止ガラス7で覆われる。
上記構成において発光素子8から発せられた光線Aは、図23に示すように透明電極素子1を通過してビーズシート220に入射する。上述のようにビーズシート220の光伝送手段310側の面には突起が設けられているので、ビーズシート220から出射する際の突起に対する光線Aの角度は、突起がない部分から出射する場合に比べて小さくなる確立が高い。したがって、突起を設けることで、ビーズシート220から出射する際に全反射する光線が少なくなり、ビーズシート220の光伝送手段310側から出射する光線の量が多くなる。
さらに、ビーズシート220から出射する際に、このビーズシート220とビーズシートの外部との屈折率の差によって光線に指向性が付与されて、ファイバーレンズ303の軸方向に対して進行方向が傾斜した光線の進行方向がファイバーレンズ303の軸方向と同じような向きとなる。
このようにビーズシート220を指向性手段として用いることで、多量の光線がビーズシート220から出射すると共に指向性が付与される。ビーズシート220上に発光素子8を形成した場合、突起の無い透明基板300に発光素子8を形成した場合に比べて発光素子8と感光ドラム106間の光の伝送効率が約2倍良い。
なお、ビーズシート220に設けられる突起は、より多くの光線をビーズシート220から出射させると共に光線に指向性を付与することができる形状であれば、円錐形、円錐台形、ドーム型、三角錐、四角錐等であってもよい。
また、ビーズシート220の突起の大きさは限定されるものではないが、発光素子8よりも小さい方がよい。例えば発光素子8と突起の大きさが同じであれば、発光素子8から発せられた光線が1つの突起から出射するように、発光素子8と突起の位置合わせの工程が光源200の組み立ての際に必要となる。しかし、突起が小さければ小さいほど、発光素子8と突起の位置合わせを行わなくても、各発光素子8が発する光が通過する突起の数はほぼ同数となる。よって、各発光素子8から発せられる光の伝送率と、付与される指向性のばらつきが小さくなる。
また、以上のようにビーズシート220は、指向性手段と透明基板301との機能を備えることになるため、ビーズシート220を用いた光源200については、組み立ての際に実施の形態1のように小突起202dを配置するという工程を省くことができる。
(実施の形態7)
実施の形態7では、透明基板301に突起を設けたビーズシート220を指向性手段として用いた場合について述べたが、透明基板301に突起を設ける代わりに、透明基板301と光伝送手段310との間に、指向性手段となる図24に示すマイクロレンズアレイ230を配置してもよい。
この場合の透明基板301に形成する発光素子8の形成プロセスは、突起のない透明基板301に発光素子8を形成する点を除いて実施の形態6と同じである。
指向性手段として用いられるマイクロレンズアレイ230は、インジェクション成型や感光性ガラスに紫外線を照射して作製されたものである。
マイクロレンズアレイ230は、例えば、図24に示すようにスペーサSを介して透明基板301に支持されている。
発光素子8から発せられた光線は、透明基板301を通って、上記マイクロレンズアレイ230に入射する。また、マイクロレンズアレイ230から出射する際に、上記ビーズシート220から出射するときと同じ原理で光線の進行方向が変換され、多くの光線の進行方向がファイバーレンズ303の軸方向と同じようになる。
なお、マイクロレンズの大きさは限定されるものではないが、ビーズシート220の突起の大きさと同じように、上記透明電極素子1よりも小さくすることが望ましい。
(実施の形態8)
上記では光線の進行方向を変更して発光素子8と感光ドラム106間の光の伝送効率を向上させて感光ドラム上の照度を向上させるための構成について説明したが、以下では1つ1つの発光素子8の発光強度を向上させることで、感光ドラム上の照度を向上させる構成について説明する。
各発光素子8の発光強度を向上させるために、本実施の形態では各発光素子8の発光面積を大きくする。上述したように高解像度の画像を印刷するためには、各発光素子8を狭い間隔で主走査方向に並べなければならないので、発光素子8の主走査方向の長さには制限がある。
しかしながら、副走査方向に関しては、このような制限がないので、発光素子8の副走査方向を長くすることで、発光素子8を大きくすることができる。ところで副走査方向に長い発光素子8から発せられる光の断面は、副走査方向に長い。そのため、感光ドラム106に形成される潜像の画素が副走査方向に長くなる。これを防ぐために、発光素子8から発せられた光が感光ドラム106に到達するまでの間に、光の断面の副走査方向の長さを主走査方向と同じ長さにする必要がある。
そこで、本実施の形態では、発光素子8から発せられた光を副走査方向に集光させる集光手段として導波路402を用いる。
実施の形態2に記載したように、上記導波路402の出射面408と対向する対向面407には、光を透過しない反射材404が積層されている。
この導波路402は、透明基板301上に所定の間隔で主走査方向に配置される。所定の間隔とは、印刷画像の画素と同じ間隔である。なお各導波路402に入射した光線のクロストークを防ぐために、導波路402間を空気層としてもよいし、屈折率が導波路402よりも小さい物質で充填しても構わない。
各導波路402上には、実施の形態1で小突起202dの上に発光素子8を形成するプロセスと同じプロセスで発光素子8が形成される。図25には示していないが、ここでも上記有機EL層4を物理的な衝撃や、湿気から保護するために、上記封止処理部304には、樹脂6が塗布され、金属電極層5と樹脂6とが封止ガラス7で覆われている。
図25の断面図(図26)に示すように、発光素子8から発せられた光線Aは、透明電極素子1を通って導波路402に入射する。導波路402は透明基板301、真空、空気より屈折率が大きく、導波路402の対向面407は反射材404が積層されているので、導波路402に入射した光線Aは、導波路402内で反射を繰り返して、出射面408から出射する。発光素子8から発せられた光線Aは、出射面408から出射するので、発光素子8から発せられた光の断面は、出射面408と同じ大きさとなる。
よって、上記出射面408の断面を感光ドラム106に形成される潜像の画素に要求される面積と同じ面積にすれば、上記発光素子8の発光面がどのような形状であっても、出射面408から出射される光の断面は、必要な面積となる。
したがって、発光素子8の発光面積を大きくすればするほど、出射面408から出射される光の光束密度が高くなる。上述のように発光素子8の副走査方向の長さには制限が無いので、上記導波路402上に副走査方向に長い発光素子8を形成することで、出射面408で光束密度の高い光が得られることになる。また、光を副走査方向に集光すると、光速密度の高く且つ断面の主走査方向と副走査方向の長さが同じ光を出射面408で得ることができる。
導波路402を備えた光源200においては、出射面408から光が出射するので、図25に示すように出射面408の先に光伝送手段310を設ける。上記出射面408から出射した光は、上記実施の形態5から7と同様に光伝送手段310を通って感光ドラム106を照射する。
したがって、集光手段を用いることで、主走査方向に短い間隔で発光素子8が形成された光源200においても、光束密度の高い光を得ることができる。よって、集光手段が用いられた光源は、高解像度の潜像を形成することができる。
また導波路402を集光手段として用いることで、従来のように光束密度の高い光を得るために透明電極素子1と金属電極層5に大きな電界を掛ける必要がないために、発光素子8の発光寿命が縮まることがない。
また、導波路402の形状は図25に示す直方体に限られるものではない。例えば、図27に示すような五角柱、六角柱等の多角柱、円錐台形の下底部と上底面が多角形をした形状であってもよい。
なお、導波路402は、インジェクション成型によって製造されてもよいが、以下のようにエッチングを利用して製造してもよい。例えば図28(A)に示すように透明基板301上に導波路402となる物質242を塗布し、さらにその上に透明電極層2を塗布する。次に、透明電極層2のうち透明電極素子1を形成する部分を遮光層3でマスクして、透明電極層2と物質242に対してエッチングを行なう。これにより、図28(B)に示すように透明電極素子1と導波路420が形成される。
また、上述のように導波路402にて、発光素子8から発せられた光の断面を潜像の画素と同じ面積にすることができるので、上記出射面408を感光ドラム106に近接するように導波路402を配置すれば、光源200に光伝送手段310を備える必要はない。
また、出射面408を凸レンズのように凸状の曲面とすることで、出射面408を通過する光を感光ドラム106上で結像させることが可能となる。もちろん出射面408を凸状の曲面とした場合も、光源200に光伝送手段310を備える必要はない。
(実施の形態9)
上記集光手段として、導波路402に代えて凸型のシリンドリカルレンズ250を用いてもよい。この場合、シリンドリカルレンズ250は、図29に示すように湾曲している面を感光ドラム106側に向けて光伝送手段310と感光ドラム106との間に設ける。このシリンドリカルレンズ250は、図示しないスペーサを介して光伝送手段310に支持させたり、プリンタ100の筐体に支持させたりする。
発光素子8は実施の形態6と同じプロセスで透明基板301上に形成されるが、本実施の形態での発光素子8は、主走査方向に比べて、副走査方向が長い点が実施の形態6の発光素子8と異なる。発光素子8の副走査方向が長いのは、実施の形態8に記載した通り、主走査方向の長さには制限があるためである。なお、図29には示されていないが、本実施の形態においても、有機EL層4の保護のために樹脂6と封止ガラス7で、金属電極層5を覆うようにする。
図29に示すように発光素子8から発せられた光は、透明基板301と光伝送手段310を通って、シリンドリカルレンズ250に入射する。シリンドリカルレンズ250に入射した光は、シリンドリカルレンズの凸状に湾曲した面から出射する際に副走査方向に絞られ、感光ドラム106上では光の断面の主走査方向と副走査方向の長さが同じになる。
シリンドリカルレンズ250を集光手段として用いると、シリンドリカルレンズ250の曲率半径や屈折率、シリンドリカルレンズ250と感光ドラム106間の距離を調整することで、感光ドラム106上での光の断面の副走査方向の長さを自由に調整することができる。
したがって、実施の形態8と同じように、発光素子8の副走査方向の長さをできるだけ長くし、シリンドリカルレンズ250の曲率半径、屈折率、シリンドリカルレンズ250と感光ドラム106間の距離を調整することで、断面の主走査方向と副走査方向の長さが等しく、且つ光束密度の高い光が得られる。但し、光を副走査方向にのみ集光すると、光の副走査方向の焦点距離がのみが短くなり、主走査方向と副走査方向の焦点距離に差ができる。そのため、発光素子8の副走査方向を主走査方向に対して長くしすぎると、主走査方向の焦点距離との差が大きくなるので、感光ドラムに鮮明な潜像を得ることができない。
なお、本実施の形態9では、凸型のシリンドリカルレンズ250を集光手段として用いた場合について説明したが、凸型のシリンドリカルレンズ250に代えてマイクロレンズアレイ260を集光手段に用いてもよい。
集光手段としてのマイクロレンズアレイ260は、図30に示すようにマイクロレンズが主走査方向に一列に配列され、各マイクロレンズの形状は長軸を副走査方向と平行する楕円となっている。このように楕円形にするのは、光を副走査方向に絞るためである。
図29、図30では、シリンドリカルレンズ250又はマイクロレンズアレイ260は、光伝送手段310と感光ドラム106の間に配置されているが、シリンドリカルレンズ250又はマイクロレンズアレイ260を、透明基板301と光伝送手段310と間に配置してもよい。
また、光伝送手段310をイメージ伝送系のレンズで構成した場合、シリンドリカルレンズ250又はマイクロレンズアレイ260上に光伝送手段310を直接配置してもよい。
(実施の形態10)
実施の形態5から9においては、透明電極素子1、有機EL層4、金属電極層5の順番でそれぞれの層が形成されている。したがって、発光素子8から発せられた光線は、図16に示すように透明基板301側に出射する。
しかし、光源200は、実施の形態5から9とは反対側、即ち図16の上側に光線を出射するようにしてもよい。
上記実施の形態5から9に記述したように発光素子8の上側には不透明な金属電極層5が形成されているので、光線は上向きに出射することが不可能である。実施の形態4に記載したように、有機ELの発光効率を向上させるためには、陰極には、陽極となる透明電極素子1よりも仕事関数の低い物質を陰極に用いなければならないために、陰極には不透明な金属電極層5が用いられている。
そこで、上側に光線を出射するために、図31に示すように上記金属電極層5を光が透過できる程度の厚さ(約100Å)に形成する。これによって光線は上向きに出射することができる。しかし、下向きにも出射することができるので、下側に出射することを防ぐために透明基板301と透明電極素子1の間に反射材404を設ける。
なお、本実施の形態4と同様に、薄い金属電極層5に均一に電流が流れるように、金属電極層5の上に電極層5aを形成する。また本実施の形態においても、有機EL層4の保護のために樹脂6と封止ガラス7で、有機EL層4、金属電極層5、電極層5aを覆う。
このように上側に光線を出射する場合、図32(A)、図32(B)に示すように上記小突起202d或は導波路402は、上記電極層5aの上に形成され、発光素子8と小突起202d或いは導波路402が封止ガラス7にて封止される。
(実施の形態11)
図33に示す本実施の形態に係る光源200は、光伝送手段310及び発光素子8で構成されている。光伝送手段310は、上述したように潜像を感光ドラム106に正確に形成するために必要となる。上記発光素子8は平面発光体にて構成されており、当該平面発光体の一例として有機エレクトロルミネッセンス(以後有機ELと称する)が利用される。
又、1つの上記発光素子8は、図6(A)に示すファイバーレンズアレイを構成する1つのファイバーレンズ313(以下、単体レンズ313という。)に対応させて光伝送手段310上に備えられており、当該発光素子8から発せられた光線は、対応する単体レンズ313を介して感光ドラム106上に照射され、即ち潜像を形成するに至る。
次に、上記発光素子8は、光伝送手段310上に直接形成されるが、その製造方法について説明する。
まず、図34に示すように、光伝送手段310の開口面(単体レンズ313の上面及び周囲)全体に、透明電極素子1の材料となるITO電極等の透明電極層2を蒸着や塗布等により形成する。当該形成により、透明電極層2は光伝送手段310に光学的に密着する。
続いて、上記光伝送手段310上の発光を必要とする部位、即ち本実施の形態では各上記単体レンズ313の上部のみを遮光膜3でマスクし、上記開口面に対して露光、現像等のフォトリソ処理やエッチング処理、即ちパターニング処理を行う。当該パターニング処理により、上記マスクがされていない部分の透明電極層2が取り除かれて、マスクされていた部分が透明電極素子1となる
次に、透明電極素子1が形成された上記開口面の全面に有機ELを塗布して有機EL層4を形成し、さらに該有機EL層4の上面に共通電極として金属電極層5を形成する。透明電極素子1と金属電極層5に挟まれた部分の有機EL層4が発光素子となる。
なお、上記発光素子8の封止処理として、樹脂6が単体レンズ313の周囲である封止処理部304に塗布され、最後に上記開口面上部の金属電極層5と、その周辺部に塗布された上記樹脂6が略コの字形状の封止ガラス7で覆われる。これにより光源200が完成する。
以上により、光伝送手段310と発光素子8とを光学的に一体として形成した光源20が形成される。このように形成された光源200は、上記透明電極素子1と金属電極層5に電界を掛けることで、当該透明電極素子1と金属電極層5に挟まれた部分の有機EL層4が発光する。
以上のように、光伝送手段310上に直接有機ELを用いた発光素子8を形成する事で、発光素子8より発せられる光線は屈折率が低く指向性のない層を通過することなく直接光伝送手段310に伝送される。よって、光線はほとんど全反射することなく、十分な発光強度を保ったまま感光ドラム106まで到達することができる。したがって、発光素子8の発光寿命を縮めることなく、また開口角を大きくして焦点深度を浅くしてしまう事無く、高解像度の潜像の形成が可能となる。また言い換えると、本実施の形態の光源では、光線の全反射がないので、所定の解像度の潜像を形成する際に本実施の形態の光源が使用する電力は、屈折率が低く指向性のない層を通過する構成の光源が所定の解像度の潜像を形成する際に使用する電力より少なくすることができる。
(実施の形態12)
さらに図35に示す光源200を構成する光伝送手段310の、各単体レンズ313の径を上記発光素子8の縦及び横より小さくする構成について説明する。
図35に示す光源200は、光伝送手段310上に発光素子8を形成して成るが、上記単体レンズ313は、径が上記発光素子8の縦及び横の長さより小さいものが用いられている。つまり、1つの発光素子8には、複数の単体レンズ313が対応するのである。
単体レンズ313は、複数個、即ち所定の単位で図6(B)に示すように光吸収層312と基枠313で囲われた空間に収納されるか、或いは図6(C)に示すように周囲に光吸収層312が設けられて、上記空間に収納されている。
このような光伝送手段310上に、上記発光素子8を設けるようにしてもよい。上記発光素子8を、光伝送手段310上に直接形成する方法については上記実施の形態11にて述べたのと同様でよい。この構成では、単体レンズ313の径が発光素子8より小さいため、発光素子8と単体レンズ313との間の微妙な位置関係を考慮せずに発光素子8を形成できる点で、上記実施の形態1における光伝送手段310を用いた光源200よりも製造が容易になる。
(実施の形態13)
続いて、発光素子8と光伝送手段310との間に当該発光素子8から発せられた各光線の進行方向を所定の方向に揃える指向性手段を設け、さらに上記光伝送手段310、上記指向性手段、上記発光素子8を一体として形成した光源200について説明を行う。
上記指向性手段は、光線の進行方向を矯正してより多くの光線を上記光伝送手段310内に導く役割を果たしている。本実施の形態13では、上記指向性手段がメサ構造(メサシート)を有する場合について説明する。上記メサ構造とは、入射した光線を反射させることで当該光線を所定の方向に矯正する構造であり、図36(B)に示すように、上底側に発光素子8が配置された多角錐台形の構造を有する。つまり、図36(A)に示す、メサ構造を有さない指向性手段701の場合、発光素子8より所定の出射角θ702にて発せられた光線は、一部又はほとんど当該指向性手段701の側面701aを透過するため下面706に入射する光線が減少し、結果として伝送効率が落ちてしまうのである。これに対して、図36(B)に示す、メサ構造を有する指向性手段701では、発光素子8より所定の出射角θ702にて発せられた光線は、指向性手段の側面701aでの反射率が高くなり、下面706に到達する光線の減少量が小さくなり、結果として伝送効率が高くなるのである。なお、上記図36(A)、(B)は、上記発光素子8から発せられる同一の光線を比較したものである。
さて、次に上記メサ構造を有する指向性手段701を光学的に一体として具備した光源の製造方法について説明する。
まず、図37(A)に示すように、上記実施の形態11、12で説明した光伝送手段310上に、指向性付与層801を形成する。当該形成は、上記指向性付与層となる物質を塗布、蒸着などして行われる。次に、上記指向性付与層801の上面に、透明電極層2を同じく塗布、蒸着する。なお、上記指向性付与層801は例えばアクリルやポリアリレートを成分とする物質である。
指向性付与層801及び透明電極層2が光伝送手段3101上に形成された後、実施の形態5に記載した小突起を形成するためのエッチングを光伝送手段301上に形成された指向性付与層801と透明電極層2に行う。これにより、図37(B)に示すようにメサ構造を有する指向性手段801と、透明電極素子1が同時に形成される。
次に、上記図37(B)に示した透明電極素子1の上に、発光素子8となる有機ELを蒸着し、さらに金属電極層5となる金属を蒸着する。
ここで、上記指向性手段701は上記透明電極素子1や発光素子8、金属電極層5と比較して厚みがある。また、各透明電極素子1の間には、指向性手段701の上底のない区間808が介在している。そのため、メサ構造を得るためのエッチングが行われた後に、メサ構造の指向性手段701と透明電極素子1が形成された光伝送手段310の全面に有機EL又は金属を蒸着すると、区間808上に蒸着された有機ELと金属は、指向性手段701の側面701aに沿って指向性手段701の端部の低い部分に流れ落ちて集まる。そのため、各透明電極素子1上に蒸着された有機ELと金属は、他の透明電極素子1上に蒸着された有機ELと金属から切断される。
よって、各透明電極素子1の上にのみ有機ELと金属を蒸着しなくても、光伝送手段301の全面に有機ELと金属を蒸着すれば、各指向性手段701の上に発光素子8と金属電極5を形成することができる。光伝送手段301の全面に有機ELと金属を蒸着して、発光素子8と金属電極5を形成する場合、上記発光素子8や、金属電極層5を蒸着する際にマスク処理が必要ない。但し、金属電極層5と透明電極層1とがショートすると発光素子8は発光しないため、金属を発光素子8の上部のみに蒸着させて金属電極層5を形成しても良い。
以上のように、光伝送手段、指向性手段、発光層を一体として形成する事で、各層間に屈折率が低く指向性のない層が存在しない。これにより、発光素子より発せられる光線は当該指向性のない層を通過することなく直接光伝送手段に伝送される。よって、光線はほとんど全反射することなく、十分な発光強度を保ったまま感光ドラムまで到達することができるのは上述したとおりである。さらにここでは、指向性手段が、発光素子から発せられる光線を所定の角度に揃える(矯正する)ため、当該発光素子から発せられる光線の殆どを光伝送手段まで到達させることが可能となる。また、上記光伝送手段に到達した際にも、指向性の無い層が存在しないため上記光線は上記実施の形態11、12と比較し、一層強い発光強度を保ったまま感光ドラムまで到達することができる。
なお、メサ構造を有する指向性手段を設けた場合、指向性手段を設けない場合と比べて上記有機EL層と感光ドラムとの間における光の伝送効率が4倍となる結果が得られている。
当然、上記指向性手段を用いることで、光の伝送効率の向上のために開口角を大きくする必要はなく、結果として光伝送手段の焦点深度は深いままである。よって光源は、感光ドラムに潜像を正確に形成することができるのは言うまでもない。
上記では、本発明の画像書込装置の光源200をタンデム方式を採用したカラーレーザプリンタ100に用いた場面について説明したが、本発明の画像書込装置の光源200は、タンデム方式を採用していないカラーレーザプリンタや、モノクロ印刷のみ可能なレーザプリンタの光源としても用いることができる。
【産業上の利用可能性】
本発明は、画像書込装置の光源から発せられる光の進行方向を変えることで、光源を配置する向きに光線が発せられる向きを考慮しなくてもよい。よって、本発明の画像書込装置は、プリンタの副走査方向が短くなる向きに光源を配置することで、プリンタの小型化を図ることが可能となる光源として有用である。
また、画像書込装置の光源は、発光素子から発せられた光線に指向性を付与する指向性手段を備えるために、光伝送手段の開口角を大きくしなくても、多数の光線が光伝送手段を通って感光ドラムに伝送される。したがって、光伝送手段の焦点深度を深く保った状態で、発光素子と感光ドラム間における光の伝送効率が向上するので、感光ドラム上での照度が高くなると共に感光ドラムに鮮明な潜像が形成する光源として、本発明の画像書込装置の光源として有用である。
さらに、発光面積が大きい発光素子から発せられる光は集光手段を通過することで集光されるので、集光手段を備えることで光束密度の高い光を得ることができる。この集光手段と、副走査方向に長い発光素子を光源に備えることで、当該発光素子から発せられた光を副走査方向に集光することで、主走査方向に短い間隔で光束密度の高い光を得ることができる。したがって、本発明の画像書込装置の光源は、感光ドラムに高解像度の潜像を形成する光源として有用である。
また、光伝送手段、指向性手段、発光層を一体として形成する事で、各層間に屈折率が低く指向性のない層が存在しない。これにより、発光素子より発せられる光線は当該指向性のない層を通過することなく直接光伝送手段に伝送される。よって、光線はほとんど全反射することなく、十分な発光強度を保ったまま感光ドラムまで到達することができる光源として、本発明の画像書込装置の光源は有用である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】

【図31】

【図32】

【図33】

【図34】

【図35】

【図36】

【図37】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラム上で結像させる光伝送手段を備えた画像書込装置の光源において、
上記光線の進行方向を変換する変換手段を備え、
さらに、上記光伝送手段が、上記変換手段にて進行方向が変換された光線を感光ドラム上で結像させることを特徴とする画像書込装置の光源。
【請求項2】
上記発光素子が、基板の一方の面に当該一方の面に対して垂直に光を発するように形成され、
上記変換手段が上記発光素子上に形成された請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項3】
上記変換手段が基板の一方の面に形成され、
上記発光手段が、上記変換手段上に当該変換手段に対して光を発するように形成された請求項1に記載の画像書込装置。
【請求項4】
上記発光素子が、基板の一方の面に当該一方の面に対して垂直に光を発するように形成され、
上記変換手段が、上記基板上の他方の面に形成された請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項5】
上記変換手段が、上記光源を所定の方向に反射させるプリズムである請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項6】
上記変換手段が、上記光線を所定の方向へ導く導波路である請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項7】
上記所定の方向が、基板に対して平行な方向である請求項4又は6に記載の画像書込装置の光源。
【請求項8】
上記変換手段が、上記光線の進行方向を上記感光ドラムの法線方向に変換する請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項9】
上記画像書込装置が、複数の感光ドラムが直列に配列された請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項10】
上記発光素子が、有機エレクトロルミネッセンスから構成される請求項1に記載の画像書込装置の光源。
【請求項11】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラムへと伝送する光伝送手段とを備えた画像書込装置の光源において、
上記発光素子から発せられた光線に指向性を付与する指向性手段を備え、
さらに上記光伝送手段が、上記指向性手段にて指向性が付与された光線を感光ドラムへ伝送することを特徴とする画像書込装置の光源。
【請求項12】
上記発光素子が、上記指向性手段と一体として形成された請求項11に記載の画像書込装置の光源。
【請求項13】
上記光伝送手段が、レンズであり、
上記指向性手段が、上記光線の進行方向を上記レンズの開口角の範囲内とする請求項11に記載の画像書込装置の光源。
【請求項14】
上記指向性手段が、導光内部と外部との屈折率の差に基づいて当該導光内部において上記光線を反射させて指向性を付与する請求項13に記載の画像書込装置の光源。
【請求項15】
上記導光が、メサ構造である請求項14に記載の画像書込装置の光源。
【請求項16】
上記発光素子が、上記メサ構造の上底面に面に配置され、
上記メサ構造の下底面が、透明基板の一方の面に配置され、
上記光伝送手段が、上記透明基板の他方の面と上記感光ドラムとの間に配置された請求項15に記載の画像書込装置の光源。
【請求項17】
上記指向性手段が、導光内部と外部との屈折率の差に基づいて、当該導光内部から外部に出射する際に上記光線に指向性を付与する請求項13に記載の画像書込装置の光源。
【請求項18】
上記導光が、透明基板の一方の面に複数の突起が設けられたビーズシートであり、
上記発光素子が、上記ビーズシートの他方の面に配置され、
上記光伝送手段が、ビーズシートの一方の面と上記感光ドラムとの間に配置された請求項17に記載の画像書込装置。
【請求項19】
上記導光が、マイクロレンズであり、
上記発光素子が、透明基板の一方の面に配置され、
上記マイクロレンズが、上記透明基板の他方の面と上記光伝送手段との間に配置され、
上記光伝送手段が、上記マイクロレンズと上記感光ドラムとの間に配置された請求項17に記載の画像書込装置の光源。
【請求項20】
上記発光素子が有機エレクトロルミネッセンスから構成される請求項11に記載の画像書込装置の光源。
【請求項21】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラムに伝送して潜像を形成する光伝送手段とを備えた画像書込装置の光源において、
発光面積が上記潜像の画素より大きい発光素子と、
上記発光素子から発せられた光を集光して、上記感光ドラム上での当該光の断面を上記潜像の画素と同じ面積にする集光手段とを備えたことを特徴とする画像書込装置の光源。
【請求項22】
上記発光素子が、上記集光手段と一体として形成された請求項21に記載の画像書込装置の光源。
【請求項23】
上記集光手段が、導波路と外部との屈折率の差に基づいて上記光線を当該導波路内にて反射させて集光させる請求項21に記載の画像書込装置の光源。
【請求項24】
上記発光素子が、上記導波路の一方の面に配置され、
上記導波路の他方の面が、上記透明基板の一方の面に配置され、
上記光伝送手段が、上記導波路と感光ドラムとの間に配置された請求項23に記載の画像書込装置の光源。
【請求項25】
上記発光素子が、上記透明基板の一方の面に配置され、
上記導波路が、上記透明基板の他方の面に配置され、
上記光伝送手段が、上記導波路と感光ドラムとの間に配置された請求項23に記載の画像書込装置の光源。
【請求項26】
上記集光手段が、導光内部と外部との屈折率の差に基づいて導光内部から外部へと出射する際に上記光線を屈折させて集光させる請求項21に記載の画像書込装置の光源。
【請求項27】
上記集光手段が、シリンドリカルレンズまたはマイクロレンズである請求項26に記載の画像書込装置の光源。
【請求項28】
上記発光素子が、透明基板の一方の面に配置され、
上記光伝送手段が、上記透明基板の他方の面と上記集光手段との間に配置され、
上記集光手段が、上記光伝送手段と上記感光ドラムとの間に配置された請求項26に記載の画像書込装置の光源。
【請求項29】
上記発光素子が、透明基板の一方の面に配置され、
上記集光手段が、上記透明基板の他方の面と上記光伝送手段との間に配置され、
上記光伝送手段が、上記集光手段と上記感光ドラムとの間に配置された請求項26に記載の画像書込装置の光源。
【請求項30】
上記発光素子が有機エレクトロルミネッセンスから構成される請求項21に記載の画像書込装置の光源。
【請求項31】
上記発光素子の副走査方向の長さが、上記画素の副走査方向より長い請求項21に記載の画像書込装置の光源。
【請求項32】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラム上で結像させる光伝送手段とを備えた画像書込装置の光源において、
上記発光素子が平面発光体により構成されると共に、
上記光伝送手段と上記発光素子とを一体として形成したことを特徴とする画像書込装置の光源。
【請求項33】
上記平面発光体は、有機エレクトロルミネッセンスである請求項32に記載の画像書込装置の光源。
【請求項34】
上記光伝送手段は、複数の単体レンズより構成されるファイバーレンズアレイである請求項33に記載の光源。
【請求項35】
1つの上記発光素子に1つの上記単体レンズを対応させた請求項34に記載の光源。
【請求項36】
1つの上記発光素子に複数の上記単体レンズを対応させた請求項34に記載の光源。
【請求項37】
上記発光素子と光伝送手段との間に上記発光素子から発せられた各光線の進行方向を所定の方向に揃える指向性手段を設け、さらに上記光伝送手段、上記指向性手段、上記発光素子を一体として形成した請求項33に記載の光源。
【請求項38】
上記指向性手段は、メサ構造を有すると共に、当該メサ構造の上底部に上記発光素子を配した請求項37に記載の光源。
【請求項39】
上記指向性手段が、当該指向性手段に入射した上記光線を1または複数回当該指向性手段内で反射させる導波路である請求項37に記載の光源。
【請求項40】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラム上で結像させる光伝送手段とを備えた画像書込装置の光源の製造方法において、
上記光伝送手段上に直接透明電極を形成するステップと、
上記透明電極上に平面発光体で構成される発光層を形成するステップと、
上記発光層上に金属電極層を形成するステップと、
を具備することを特徴とする光源の製造方法。
【請求項41】
上記透明電極は、ITO(Indium−Tin Oxide)電極である請求項40に記載の光源の製造方法。
【請求項42】
発光素子と、当該発光素子から発せられた光線を感光ドラム上で結像させる光伝送手段とを備えた画像書込装置の光源の製造方法において、
上記光伝送手段上に上記発光素子から発せられた各光線の進行方向を所定の方向に揃える指向性手段を直接形成するステップと、
上記指向性手段上に透明電極を形成するステップと、
上記透明電極上に平面発光体で構成される発光層を形成するステップと、
上記発光層上に金属電極層を形成するステップと、
を具備することを特徴とする光源の製造方法。
【請求項43】
上記指向性手段及び透明電極を形成するステップは、
上記光伝送手段上に、上記光線に指向性を付与する指向性付与層を直接形成するステップと、
上記指向性付与層の上面に透明電極層を形成するステップと、
上記指向性付与層及び透明電極層の2層を同時にパターニング処理して上記指向性手段及び透明電極を形成するステップと、
を具備する請求項42に記載の光源の製造方法。

【国際公開番号】WO2004/039595
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【発行日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548043(P2004−548043)
【国際出願番号】PCT/JP2003/013736
【国際出願日】平成15年10月27日(2003.10.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】