画像読取装置
【課題】ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供する。
【解決手段】原稿Sが載置される透明な原稿台ガラス102と、原稿台ガラス102に対して開閉自在に設けられ、原稿Sを原稿台ガラス102上に押さえつける原稿カバー101と、原稿台ガラス102に載置された原稿Sの画像を、原稿台ガラス102の下面側から光学的に走査して読み取るキャリッジ108と、原稿台ガラス102の下面側に設けられ、原稿Sを原稿台ガラス102上に吸着保持する原稿吸着部材103と、を備える画像読取装置100において、キャリッジ108によって原稿Sの画像を読み取る際に、原稿吸着部材103がキャリッジ108の走査範囲外に退去可能に構成される。
【解決手段】原稿Sが載置される透明な原稿台ガラス102と、原稿台ガラス102に対して開閉自在に設けられ、原稿Sを原稿台ガラス102上に押さえつける原稿カバー101と、原稿台ガラス102に載置された原稿Sの画像を、原稿台ガラス102の下面側から光学的に走査して読み取るキャリッジ108と、原稿台ガラス102の下面側に設けられ、原稿Sを原稿台ガラス102上に吸着保持する原稿吸着部材103と、を備える画像読取装置100において、キャリッジ108によって原稿Sの画像を読み取る際に、原稿吸着部材103がキャリッジ108の走査範囲外に退去可能に構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を読み取る画像読取装置であって、特に原稿を原稿台に載置した状態で原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置は一般的に、原稿を載置する原稿台ガラス(載置面)と、この原稿台ガラス上に載置した原稿を原稿台ガラスに押さえつける原稿カバーとを備える。そして、原稿カバーによって原稿を原稿台ガラスに押さえつけた状態で、画像の読み取りが行われる。
【0003】
しかし、画像の読み取りはある基準範囲内で行われるので、原稿が基準範囲外にずれると、一部の画像に関しては読み取ることが出来ず、画像が欠落してしまうといった問題を生じる。また、原稿台ガラス上で原稿がカールをしている場合には、原稿カバーを閉める際に原稿が折れ曲がってしまい、画像が欠落してしまうことがある。
【0004】
このような画像読み取り時の原稿位置のずれや原稿の折れ曲がりを防止し、読み取り画像の欠落を防止するために、特許文献1には、原稿押さえ部材を用いて原稿を原稿台に確実に固定する方法が開示されている。また、特許文献2には、静電吸着保持手段により原稿を原稿台に吸着させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開2003−140276号公報
【特許文献2】特開平11−261750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10に特許文献1に開示される画像読取装置の概略構成を示す。図10に示されるように、特許文献1に開示される画像読取装置1000は、原稿台1001の上に原稿Sを載置して画像の読み取りを行うものである。また、原稿Sを原稿台1001の所定の位置に固定する手段として、原稿押さえ部材1002が設けられている。
【0006】
この構成によれば、原稿Sを原稿台1001に確実に固定することが可能になるものの、原稿Sを原稿台1001に載置する度にユーザが原稿押さえ部材1002の取り付け、取り外しを行う必要があるので、ユーザの操作性を低下させてしまう。
【0007】
また、図11に特許文献2に開示される画像読取装置2000の概略構成を示す。この画像読取装置2000は、原稿Sを原稿台ガラス2002上に固定する手段として、静電吸着保持手段2001を備えることを特徴とする。
【0008】
静電吸着保持手段2001は原稿台ガラス2002の上面に設けられ、原稿Sをクーロン力によって、原稿の載置面である原稿台ガラス2002に固定するものである。
【0009】
この構成によれば、原稿Sの位置ずれ、折れ曲がりを防止することを可能にしつつ、ユーザの操作性を向上させることが可能になる。しかし、原稿台ガラス2002の上面に静電吸着保持手段2001が設けられるので、装置本体内部から原稿Sに向けて照射される露光ランプの光、又は原稿Sから反射されて装置本体内部へ進む光、が静電吸着保持手段2001で乱反射するおそれがある。
【0010】
すなわち、装置本体内部から原稿Sに対して光を照射して、その反射光を装置本体内部の画像読取素子が検知することで原稿Sの画像を読み取る場合において、原稿Sの画像を
正確に読み取ることが困難になり、読み取り画像に乱れが生じる可能性がある。
【0011】
以上より、従来の画像読取装置では、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置の構成に関しては開示されていない。
【0012】
上記現状に鑑みて本発明は、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明にあっては、原稿が載置される透明な載置面を有する原稿台と、前記載置面に対して開閉自在に設けられ、原稿を前記載置面上に押さえつける原稿カバーと、前記載置面に載置された原稿の画像を、前記載置面の下面側から光学的に走査して読み取る画像読取ユニットと、前記載置面の下面側に設けられ、原稿を前記載置面上に吸着保持する原稿吸着保持手段と、を備える画像読取装置において、前記画像読取ユニットによって原稿の画像を読み取る際に、前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施の形態に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に関して説明を行う。
【0017】
(画像読取装置の全体構成)
図1に、本実施の形態に係る画像読取装置の概略構成図を示す。本実施の形態に係る画像読取装置100は、原稿が載置される原稿台ガラス(透明な載置面)102と、原稿台ガラス102の下面側に設けられる原稿吸着部材(原稿吸着保持手段)103と、を備える。さらに、装置本体に軸支され、原稿台ガラス102の上面に対して開閉自在に構成される原稿カバー101を備える。
【0018】
原稿カバー101は、軸を中心に回転して原稿台ガラス102の上面に対して閉じることで、原稿を原稿台ガラス102の上面に押さえつけるものである。また、原稿吸着部材103は、不図示の通電手段に接続されることでクーロン力(静電気力)Fを発生し、クーロン力を発生することで、静電気力的に原稿を原稿台ガラス102の上面に静電吸着させることが可能である。
【0019】
図2に、本実施の形態に係る画像読取装置100において、原稿吸着部材103を不図示の通電手段によって通電し、それにより生じるクーロン力Fによって原稿Sを原稿台ガラス102の上面に吸着させる状態を示す。図2(a)に示すように、原稿Sがカールを
有する場合であっても、原稿吸着部材103を通電することで、図2(b)に示すように原稿Sを原稿台ガラス102の上面に確実に吸着させることが可能である。
【0020】
また、本実施の形態に係る画像読取装置100には、原稿吸着部材103への通電/非通電(通電のON/OFF)を切り替えることで、原稿の静電吸着のON/OFFを切り替える原稿吸着切り替え機構(原稿吸着切り替え手段)150を有する。
【0021】
図3に示すように、原稿吸着切り替え機構150は、切替スイッチ104と、原稿カバー101の開閉に連動して、切替スイッチ104との接触/非接触を行う切替リンク部材106と、が設けられている。さらに、切替リンク部材106を切替スイッチ104と接触する方向へ付勢する切替リンクバネ(付勢部材)107が設けられる。
【0022】
切替リンク部材106と切替スイッチ104が接触している状態(図3(a))においては、原稿吸着部材103への通電が可能であり、一方で両者が非接触の状態(図3(b))においては、原稿吸着部材103に対して通電されることはない。
【0023】
また、原稿カバー101には、原稿カバー101を閉じた際に切替リンク部材106を押圧して切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にする、切替リンク押圧部105が設けられている。
【0024】
すなわち本実施の形態では、原稿カバー101を閉じることによって、切替リンク押圧部105が切替リンク部材106を押圧し、原稿吸着部材103への通電状態を解除する。一方で、原稿カバー101を開くことによって、切替リンク押圧部105が切替リンク部材106から離間し、原稿吸着部材103を通電される状態にする構成である。
【0025】
(原稿吸着切り替え機構の動作説明)
図3を参照して、原稿吸着切り替え機構150の動作についてさらに詳細に説明する。
【0026】
図3(a)に示す原稿カバー101を開いた状態とは、即ち、原稿を原稿台ガラス102の上面に載置する状態であり、切替リンク部材106が切替リンクバネ107によって付勢され、切替リンク部材106と切替スイッチ104が接触した状態になる。よって、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が閉じた状態になり、原稿吸着部材103が通電され、原稿が原稿台ガラス102の上面に静電吸着される状態になる。
【0027】
また、図3(b)に示す原稿カバー101を閉じた状態とは、例えば画像の読み取りが行われる状態を示す。この状態では、原稿カバー101を原稿台ガラス102に対して閉じているので、原稿は原稿台ガラス102の上面に確実に押さえつけられることになる。よって、原稿吸着部材103に通電して原稿を静電吸着する必要はないので、切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にしても、原稿の載置状態には支障をきたさない。
【0028】
すなわち、原稿カバー101を閉じると、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105が、切替リンク部材106を切替リンクバネ107の付勢力に抗して押圧し、切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にする。よって、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が遮断された状態になり、原稿吸着部材103の通電状態が解除される。
【0029】
(画像読み取りプロセスの説明)
次に図4を参照して、本実施の形態における画像読み取りプロセスの説明を行う。図4は、本実施の形態における画像読み取りプロセスの概略を示す図である。
【0030】
図4に示すように、画像読取装置100内部には、原稿Sに光を照射する露光ランプ(不図示)、原稿Sからの反射光を読取る読取素子(不図示)、及び反射光を読取素子に導く反射ミラー等の光学部品(不図示)、を一体に備えるキャリッジ108が設けられる。すなわち、キャリッジ108は光学的に走査して原稿台ガラス102の下面側から画像を読み取る画像読取ユニットとして用いられるものである。
【0031】
キャリッジ108は、不図示の駆動手段から駆動力を受け、軸形状を有するキャリッジガイド110にガイドされて、原稿台ガラス102の下面に沿って移動可能に構成される。なお、図4に示すように、画像の読み取りを行う際には、キャリッジ108が図中右方向に移動しながら画像の読み取りを行う。即ち、本実施の形態においては、図4中右方向がキャリッジ108の読み取り時の移動方向であり、左方向がキャリッジ108のホームポジション復帰方向である。
【0032】
また、原稿吸着部材103は、図4に示すように蛇腹状の断面形状を有し、断面が略U字形状をしたガイド111の形状に沿って変形可能であり、かつ、キャリッジ108に接続されてキャリッジ108と連動可能に構成される。なお、原稿吸着部材103は、キャリッジ108の読取時の移動方向下流側に接続される。即ち、キャリッジ108がキャリッジガイド110に沿って移動すると、それに連動して、原稿吸着部材103もガイド111内を移動する。
【0033】
図4(a)は、読み取り動作開始前におけるキャリッジ108のホームポジション状態を示すものである。この状態では、原稿吸着部材103は原稿台ガラス102の下面側に配置されている。
【0034】
図4(a)では、原稿カバー101が閉じられて原稿吸着部材103の通電状態は解除されているが、原稿カバー101を開いて原稿吸着部材103を通電し、原稿を原稿台ガラス102に静電吸着させた状態でも、キャリッジ108はホームポジションにある。なお、原稿吸着部材103の面積は、露光ランプの原稿台ガラス102に対する投影面積よりも大きい。
【0035】
図4(b)は、読み取り動作実行中のキャリッジ108の状態を示すものである。この状態では、画像の読み取りが行われているので、原稿カバー101は閉じられ、それによって原稿吸着部材103への通電状態も解除されている。
【0036】
そして、通電されていない原稿吸着部材103がキャリッジ108の移動と連動してガイド111内を移動し、キャリッジ108の走査範囲外まで退去する。なお、原稿吸着部材103は原稿カバー101の開閉動作に連動して通電が解除されるので、原稿吸着部材103の移動に連られて、原稿Sが静電気的に移動することはない。
【0037】
以上の構成によれば、画像読み取り時は、キャリッジ108の移動に連動して原稿吸着部材103がキャリッジ108の走査範囲外まで退去可能なので、露光ランプより照射される光や、原稿Sからの反射光を原稿吸着部材103が遮る心配がない。
【0038】
よって、原稿Sを原稿台ガラス102の上面に確実に載置した状態で、画像を正確に読み取ることが出来る。
【0039】
すなわち本実施の形態によれば、静電吸着により原稿Sを原稿台ガラス102の上面に吸着保持することで、ユーザの操作性を低下させることなく原稿台に載置する原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止することが出来る。さらに、原稿吸着部材103が、露光ランプ
の光路や原稿Sからの反射光の光路を遮る心配がないので、原稿吸着部材103内で生じる光の乱反射に起因する画像乱れの発生を低減させることができる。
【0040】
よって、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することが可能になる。
【0041】
[第2の実施の形態]
図5〜図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置について説明を行う。なお、本実施の形態は、原稿吸着切り替え機構200の構成、動作、及び画像読み取りのプロセスが上記第1の実施の形態と異なるものである。よって、ここでは原稿吸着切り替え機構200の構成、動作、及び画像読み取りのプロセスについてのみ説明を行い、第1の実施の形態と説明が重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
(原稿吸着切り替え機構の構成)
図5に、本実施の形態における原稿吸着切り替え機構200の概略構成を示す。図5に示すように、本実施の形態における原稿吸着切り替え機構200は、第1切替リンク部材201と、切替リンク摺動部材202と、第2切替リンク部材203と、切替スイッチ204と、切替リンクバネ205と、バネ台座206と、を備える。
【0043】
第1切替リンク部材201は、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105、もしくはユーザ自らによって押圧される部材である。そして、押圧される側と逆方向の周縁部には、周方向に沿って複数の山形状201Aが形成されている。
【0044】
切替リンク摺動部材202は、略中空部分を有する部材であって、その略中空部分に第1切替リンク部材201、第2切替リンク部材203が入り込み、略中部分の内周壁と摺動可能に構成される。
【0045】
さらに切替リンク摺動部材202の第2リンク部材203側の縁部には、周方向に沿って複数のノコギリ形状202Aと切替リンクストッパ溝202Bが形成されている。なお、図5にも示すように、ノコギリ形状202Aの高さはt(mm)であり、切替リンクストッパ溝202Bの溝の深さはT(mm)に設定される。
【0046】
第2切替リンク部材203は、柱状部分を有する部材であって、切替リンク摺動部材202側の端部の外周面には、斜面を有する複数の突起リブ203Aが設けられる。また、原稿吸着部材103への通電のON/OFFを切り替える切替スイッチ204に接触する、切替スイッチ押圧部203Bが設けられる。
【0047】
切替リンクバネ205は、一端がバネ台座206に取り付けられ、他端が第2切替リンク部材203に当接する弾性部材である。そして、第2切替リンク部材203に設けられる切替スイッチ押圧部203Bが切替スイッチ204に接触するように、第2切替リンク部材203を上方(Z+方向)へ付勢する。
【0048】
(原稿吸着切り替え機構の動作:原稿吸着をOFFにする場合)
図6を参照して、上記のように構成される原稿吸着切り替え機構200において、原稿吸着部材103による原稿吸着をOFFにする場合の動作について説明する。図6は、原稿吸着がONの状態からOFFの状態に移り変わる際の原稿吸着切り替え機構200の動作を示すものである。なお、原稿吸着をOFFにする場合とは、切替スイッチ204と非接触の状態にし、原稿吸着部材103への通電を解除する状態を指す。
【0049】
図6(a)は、原稿吸着がONの状態を示すものである。この状態では、切替スイッチ204が、第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触するので、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が閉じた状態になる。すなわち、原稿吸着部材103への通電が行われ、原稿吸着がONになる。
【0050】
なお、この状態では、第2切替リンク部材203が切替リンクバネ205に付勢され(Z+方向)、突起リブ203Aが切替リンク摺動部材202の切替リンクストッパ溝202Bに突き当たる状態で静止する。
【0051】
図6(b)は、図6(a)の状態から外部手段により第1切替リンク部材201がT(mm)以上押圧され、第1切替リンク部材201の山形状201Aと第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが接しながら下方に移動する状態を示すものである。
【0052】
上記で説明したように、切替リンクストッパ溝202Bの深さはT(mm)に設定されているので、第1切替リンク部材201をT(mm)以上下方に移動させると、それに伴って突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出することが可能である。
【0053】
図6(c)は、第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出した後に、第2切替リンク部材203が図中矢印方向に回転移動する様子を示すものである。すなわち、突起リブ203Aの斜面部が第1切替リンク部材201の山形状201Aに倣って滑り、そのまま切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの斜面部に接触して滑ることで、第2切替リンク部材203が回転移動する。
【0054】
図6(d)は、第2切替リンク部材203が回転移動し終わった状態を示すものである。すなわち、突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出し(図6(b))、ノコギリ形状202Aの斜面を滑り(図6(c))、ノコギリ形状202Aの所定の位置に突き当たることで、第2切替リンク部材203が静止した状態である。
【0055】
この状態では、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触しないので、原稿吸着部材103への通電は行われず、原稿吸着がOFFの状態が保たれる。
【0056】
(原稿吸着切り替え機構の動作:原稿吸着をONにする場合)
図7を参照して、原稿吸着部材103による原稿吸着をONにする場合の動作について説明する。図7は、原稿吸着がOFFの状態からONの状態に移り変わる際の原稿吸着切り替え機構200の動作を示すものである。なお、原稿吸着をONにする場合とは、第2切替リンク部材203が切替スイッチ204に接触する状態にし、原稿吸着部材103への通電を行う状態を指す。
【0057】
図7(a)は、原稿吸着がOFFの状態を示すものである。この状態は、上記で説明した図6(d)の状態と同一である。すなわち、第2切替リンク部材203が切替リンクバネ205に付勢され、突起リブ203Aが切替リンク摺動部材202に突き当たって静止状態にある。なお、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触しない。
【0058】
図7(b)は、図7(a)の状態から外部手段により第1切替リンク部材201がt(mm)以上押圧され、第1切替リンク部材201の山形状201Aと第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが接しながら下方に移動する状態を示すものである。
【0059】
上記で説明したように、切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの高さはt
(mm)に設定されているので、第1切替リンク部材201をt(mm)以上下方に移動させると、突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出することが可能である。
【0060】
図7(c)は、第2切替リンク部材203の突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出した後に、第2切替リンク部材203が図中矢印方向に回転移動する様子を示すものである。すなわち、突起リブ203Aの斜面部が第1切替リンク部材201の山形状201Aに倣って滑り、そのまま切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの斜面部に接触して滑ることで、第2切替リンク部材203が回転移動する。
【0061】
図7(d)は、第1切替リンク部材201への押圧が解除され、第2切替リンク部材203が回転移動し終わった状態を示すものである。すなわち、突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出し(図7(b))、ノコギリ形状202Aの斜面を滑り(図7(c))、切替リンクストッパ溝202Bに入り込んで突き当たることで、第2切替リンク部材203が静止する。
【0062】
この状態では、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触するので、原稿吸着部材103への通電が行われ、原稿吸着がONの状態が保たれる。
【0063】
(画像読み取りプロセスの説明)
図8、図9を参照して、本実施の形態における画像読み取り動作の説明を行う。図8、図9は、本実施の形態における画像読み取りプロセスの概略を示す図である。
【0064】
ここでは、第1切替リンク部材201を押圧する外部手段として、ユーザ自らが押圧する場合と、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105によって押圧する場合を想定する。
【0065】
図8は、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧した後、原稿カバー101を閉じて、切替リンク押圧部105によって、再度第1切替リンク部材201を押圧する状態を示すものである。また、図9は、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧せず、原稿カバー101を閉じる場合を示すものである。
【0066】
また、本実施の形態においては、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧する際のストロークX(mm)は、上記で説明したT(mm)、t(mm)を用いて、T<X<(T+t)で表される。
【0067】
図8(a)は、原稿カバー101を開いて、原稿Sを原稿台ガラス202上に載置した状態である。この状態では、第2切替リンク部材203が切替スイッチ204と接触していないので、原稿吸着部材103は通電されておらず、原稿吸着がOFFとなっている(図7(a)に示す状態)。
【0068】
この状態でユーザが第1切替リンク部材201をt(mm)以上押圧すると、上記図7(a)〜(d)を参照して説明したように、原稿吸着切り替え機構200の作用によって原稿吸着がOFFからONの状態になる。
【0069】
よって、図8(b)に示すように、原稿Sはクーロン力により原稿台ガラス202の上面に静電吸着される。その後、画像読み取り動作を行わせるために原稿カバー101を閉じると、切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧することにより、上記図6(a)〜(d)を参照して説明したように、原稿吸着がOFFになる。
【0070】
その後、画像読み取り動作終了後に原稿カバー101を開けると、再び最初の原稿吸着がされていない状態に戻る(図6(d)又は図7(a)の状態)。
【0071】
次に、図9を参照して、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧せず、原稿カバー101を閉じる場合をについて説明する。
【0072】
図9(a)は、原稿吸着がOFFの状態(図6(d)又は図7(a)の状態)である。画像読み取り動作を行う前にユーザが第1切替リンク部材201を押圧しないとすると、図9(b)に示すように、原稿吸着切り替え機構200は作用せず、原稿吸着がOFFの状態が保たれ、原稿Sは原稿台ガラス202の上面に静電吸着されない。
【0073】
その後、画像読み取り動作を行うために原稿カバー101を閉じると、切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧することになる。しかし、第1切替リンク部材201は、切替リンクストッパ溝202Bの下方、すなわち既にT(mm)移動された位置にある。さらに、第1切替リンク部材201を押すストロークX(mm)が(T+t)未満に設定されていることにより、第1切替リンク部材201はt(mm)以上移動することができない。
【0074】
よって、原稿吸着切り替え機構200は、上記図7(a)〜(d)で説明した原稿吸着OFFからONの動作をすることができないので、原稿吸着がOFFの状態のままとなる。
【0075】
以上の構成により、本実施の形態によれば、原稿カバー101を開けたときは、常に原稿吸着はOFFとなっており、ユーザが原稿吸着をさせたい時のみ、第1切替リンク部材201を押して原稿の吸着保持を行うことができる。
【0076】
すなわち、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な効果が得られるだけではなく、ユーザが自由に原稿吸着の使用・未使用を選択できる。よって、原稿の位置合わせや原稿交換時に、原稿吸着の影響を受けないようにすることができる。
【0077】
従って、原稿取扱い時の作業性をより一層向上させることができるので、ユーザの操作性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成図
【図2】第1の実施の形態において原稿Sが原稿台に吸着される状態を示す図
【図3】第1の実施の形態における原稿吸着切り替え機構の動作を示す図
【図4】第1の実施の形態における画像読み取りプロセスを示す図
【図5】第2の実施の形態における原稿吸着切り替え機構の概略構成図
【図6】第2の実施の形態において原稿吸着をOFFに切り替える場合の説明図
【図7】第2の実施の形態において原稿吸着をONに切り替える場合の説明図
【図8】第2の実施の形態における画像読み取りプロセスの説明図
【図9】第2の実施の形態における画像読み取りプロセスの説明図
【図10】従来例に係る画像読取装置の概略構成図
【図11】従来例に係る画像読取装置の概略構成図
【符号の説明】
【0079】
100 画像読取装置
101 原稿カバー
102 原稿台ガラス
103 原稿吸着部材
104 切替スイッチ
105 切替リンク押圧部
106 切替リンク部材
150 原稿吸着切り替え機構
S 原稿
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を読み取る画像読取装置であって、特に原稿を原稿台に載置した状態で原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置は一般的に、原稿を載置する原稿台ガラス(載置面)と、この原稿台ガラス上に載置した原稿を原稿台ガラスに押さえつける原稿カバーとを備える。そして、原稿カバーによって原稿を原稿台ガラスに押さえつけた状態で、画像の読み取りが行われる。
【0003】
しかし、画像の読み取りはある基準範囲内で行われるので、原稿が基準範囲外にずれると、一部の画像に関しては読み取ることが出来ず、画像が欠落してしまうといった問題を生じる。また、原稿台ガラス上で原稿がカールをしている場合には、原稿カバーを閉める際に原稿が折れ曲がってしまい、画像が欠落してしまうことがある。
【0004】
このような画像読み取り時の原稿位置のずれや原稿の折れ曲がりを防止し、読み取り画像の欠落を防止するために、特許文献1には、原稿押さえ部材を用いて原稿を原稿台に確実に固定する方法が開示されている。また、特許文献2には、静電吸着保持手段により原稿を原稿台に吸着させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開2003−140276号公報
【特許文献2】特開平11−261750号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図10に特許文献1に開示される画像読取装置の概略構成を示す。図10に示されるように、特許文献1に開示される画像読取装置1000は、原稿台1001の上に原稿Sを載置して画像の読み取りを行うものである。また、原稿Sを原稿台1001の所定の位置に固定する手段として、原稿押さえ部材1002が設けられている。
【0006】
この構成によれば、原稿Sを原稿台1001に確実に固定することが可能になるものの、原稿Sを原稿台1001に載置する度にユーザが原稿押さえ部材1002の取り付け、取り外しを行う必要があるので、ユーザの操作性を低下させてしまう。
【0007】
また、図11に特許文献2に開示される画像読取装置2000の概略構成を示す。この画像読取装置2000は、原稿Sを原稿台ガラス2002上に固定する手段として、静電吸着保持手段2001を備えることを特徴とする。
【0008】
静電吸着保持手段2001は原稿台ガラス2002の上面に設けられ、原稿Sをクーロン力によって、原稿の載置面である原稿台ガラス2002に固定するものである。
【0009】
この構成によれば、原稿Sの位置ずれ、折れ曲がりを防止することを可能にしつつ、ユーザの操作性を向上させることが可能になる。しかし、原稿台ガラス2002の上面に静電吸着保持手段2001が設けられるので、装置本体内部から原稿Sに向けて照射される露光ランプの光、又は原稿Sから反射されて装置本体内部へ進む光、が静電吸着保持手段2001で乱反射するおそれがある。
【0010】
すなわち、装置本体内部から原稿Sに対して光を照射して、その反射光を装置本体内部の画像読取素子が検知することで原稿Sの画像を読み取る場合において、原稿Sの画像を
正確に読み取ることが困難になり、読み取り画像に乱れが生じる可能性がある。
【0011】
以上より、従来の画像読取装置では、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置の構成に関しては開示されていない。
【0012】
上記現状に鑑みて本発明は、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明にあっては、原稿が載置される透明な載置面を有する原稿台と、前記載置面に対して開閉自在に設けられ、原稿を前記載置面上に押さえつける原稿カバーと、前記載置面に載置された原稿の画像を、前記載置面の下面側から光学的に走査して読み取る画像読取ユニットと、前記載置面の下面側に設けられ、原稿を前記載置面上に吸着保持する原稿吸着保持手段と、を備える画像読取装置において、前記画像読取ユニットによって原稿の画像を読み取る際に、前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施の形態に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置に関して説明を行う。
【0017】
(画像読取装置の全体構成)
図1に、本実施の形態に係る画像読取装置の概略構成図を示す。本実施の形態に係る画像読取装置100は、原稿が載置される原稿台ガラス(透明な載置面)102と、原稿台ガラス102の下面側に設けられる原稿吸着部材(原稿吸着保持手段)103と、を備える。さらに、装置本体に軸支され、原稿台ガラス102の上面に対して開閉自在に構成される原稿カバー101を備える。
【0018】
原稿カバー101は、軸を中心に回転して原稿台ガラス102の上面に対して閉じることで、原稿を原稿台ガラス102の上面に押さえつけるものである。また、原稿吸着部材103は、不図示の通電手段に接続されることでクーロン力(静電気力)Fを発生し、クーロン力を発生することで、静電気力的に原稿を原稿台ガラス102の上面に静電吸着させることが可能である。
【0019】
図2に、本実施の形態に係る画像読取装置100において、原稿吸着部材103を不図示の通電手段によって通電し、それにより生じるクーロン力Fによって原稿Sを原稿台ガラス102の上面に吸着させる状態を示す。図2(a)に示すように、原稿Sがカールを
有する場合であっても、原稿吸着部材103を通電することで、図2(b)に示すように原稿Sを原稿台ガラス102の上面に確実に吸着させることが可能である。
【0020】
また、本実施の形態に係る画像読取装置100には、原稿吸着部材103への通電/非通電(通電のON/OFF)を切り替えることで、原稿の静電吸着のON/OFFを切り替える原稿吸着切り替え機構(原稿吸着切り替え手段)150を有する。
【0021】
図3に示すように、原稿吸着切り替え機構150は、切替スイッチ104と、原稿カバー101の開閉に連動して、切替スイッチ104との接触/非接触を行う切替リンク部材106と、が設けられている。さらに、切替リンク部材106を切替スイッチ104と接触する方向へ付勢する切替リンクバネ(付勢部材)107が設けられる。
【0022】
切替リンク部材106と切替スイッチ104が接触している状態(図3(a))においては、原稿吸着部材103への通電が可能であり、一方で両者が非接触の状態(図3(b))においては、原稿吸着部材103に対して通電されることはない。
【0023】
また、原稿カバー101には、原稿カバー101を閉じた際に切替リンク部材106を押圧して切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にする、切替リンク押圧部105が設けられている。
【0024】
すなわち本実施の形態では、原稿カバー101を閉じることによって、切替リンク押圧部105が切替リンク部材106を押圧し、原稿吸着部材103への通電状態を解除する。一方で、原稿カバー101を開くことによって、切替リンク押圧部105が切替リンク部材106から離間し、原稿吸着部材103を通電される状態にする構成である。
【0025】
(原稿吸着切り替え機構の動作説明)
図3を参照して、原稿吸着切り替え機構150の動作についてさらに詳細に説明する。
【0026】
図3(a)に示す原稿カバー101を開いた状態とは、即ち、原稿を原稿台ガラス102の上面に載置する状態であり、切替リンク部材106が切替リンクバネ107によって付勢され、切替リンク部材106と切替スイッチ104が接触した状態になる。よって、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が閉じた状態になり、原稿吸着部材103が通電され、原稿が原稿台ガラス102の上面に静電吸着される状態になる。
【0027】
また、図3(b)に示す原稿カバー101を閉じた状態とは、例えば画像の読み取りが行われる状態を示す。この状態では、原稿カバー101を原稿台ガラス102に対して閉じているので、原稿は原稿台ガラス102の上面に確実に押さえつけられることになる。よって、原稿吸着部材103に通電して原稿を静電吸着する必要はないので、切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にしても、原稿の載置状態には支障をきたさない。
【0028】
すなわち、原稿カバー101を閉じると、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105が、切替リンク部材106を切替リンクバネ107の付勢力に抗して押圧し、切替リンク部材106と切替スイッチ104を非接触の状態にする。よって、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が遮断された状態になり、原稿吸着部材103の通電状態が解除される。
【0029】
(画像読み取りプロセスの説明)
次に図4を参照して、本実施の形態における画像読み取りプロセスの説明を行う。図4は、本実施の形態における画像読み取りプロセスの概略を示す図である。
【0030】
図4に示すように、画像読取装置100内部には、原稿Sに光を照射する露光ランプ(不図示)、原稿Sからの反射光を読取る読取素子(不図示)、及び反射光を読取素子に導く反射ミラー等の光学部品(不図示)、を一体に備えるキャリッジ108が設けられる。すなわち、キャリッジ108は光学的に走査して原稿台ガラス102の下面側から画像を読み取る画像読取ユニットとして用いられるものである。
【0031】
キャリッジ108は、不図示の駆動手段から駆動力を受け、軸形状を有するキャリッジガイド110にガイドされて、原稿台ガラス102の下面に沿って移動可能に構成される。なお、図4に示すように、画像の読み取りを行う際には、キャリッジ108が図中右方向に移動しながら画像の読み取りを行う。即ち、本実施の形態においては、図4中右方向がキャリッジ108の読み取り時の移動方向であり、左方向がキャリッジ108のホームポジション復帰方向である。
【0032】
また、原稿吸着部材103は、図4に示すように蛇腹状の断面形状を有し、断面が略U字形状をしたガイド111の形状に沿って変形可能であり、かつ、キャリッジ108に接続されてキャリッジ108と連動可能に構成される。なお、原稿吸着部材103は、キャリッジ108の読取時の移動方向下流側に接続される。即ち、キャリッジ108がキャリッジガイド110に沿って移動すると、それに連動して、原稿吸着部材103もガイド111内を移動する。
【0033】
図4(a)は、読み取り動作開始前におけるキャリッジ108のホームポジション状態を示すものである。この状態では、原稿吸着部材103は原稿台ガラス102の下面側に配置されている。
【0034】
図4(a)では、原稿カバー101が閉じられて原稿吸着部材103の通電状態は解除されているが、原稿カバー101を開いて原稿吸着部材103を通電し、原稿を原稿台ガラス102に静電吸着させた状態でも、キャリッジ108はホームポジションにある。なお、原稿吸着部材103の面積は、露光ランプの原稿台ガラス102に対する投影面積よりも大きい。
【0035】
図4(b)は、読み取り動作実行中のキャリッジ108の状態を示すものである。この状態では、画像の読み取りが行われているので、原稿カバー101は閉じられ、それによって原稿吸着部材103への通電状態も解除されている。
【0036】
そして、通電されていない原稿吸着部材103がキャリッジ108の移動と連動してガイド111内を移動し、キャリッジ108の走査範囲外まで退去する。なお、原稿吸着部材103は原稿カバー101の開閉動作に連動して通電が解除されるので、原稿吸着部材103の移動に連られて、原稿Sが静電気的に移動することはない。
【0037】
以上の構成によれば、画像読み取り時は、キャリッジ108の移動に連動して原稿吸着部材103がキャリッジ108の走査範囲外まで退去可能なので、露光ランプより照射される光や、原稿Sからの反射光を原稿吸着部材103が遮る心配がない。
【0038】
よって、原稿Sを原稿台ガラス102の上面に確実に載置した状態で、画像を正確に読み取ることが出来る。
【0039】
すなわち本実施の形態によれば、静電吸着により原稿Sを原稿台ガラス102の上面に吸着保持することで、ユーザの操作性を低下させることなく原稿台に載置する原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止することが出来る。さらに、原稿吸着部材103が、露光ランプ
の光路や原稿Sからの反射光の光路を遮る心配がないので、原稿吸着部材103内で生じる光の乱反射に起因する画像乱れの発生を低減させることができる。
【0040】
よって、ユーザの操作性を低下させることなく、原稿の位置ずれや折れ曲がりを防止して、読み取り画像の乱れを防ぐことが可能な画像読取装置を提供することが可能になる。
【0041】
[第2の実施の形態]
図5〜図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る画像読取装置について説明を行う。なお、本実施の形態は、原稿吸着切り替え機構200の構成、動作、及び画像読み取りのプロセスが上記第1の実施の形態と異なるものである。よって、ここでは原稿吸着切り替え機構200の構成、動作、及び画像読み取りのプロセスについてのみ説明を行い、第1の実施の形態と説明が重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
(原稿吸着切り替え機構の構成)
図5に、本実施の形態における原稿吸着切り替え機構200の概略構成を示す。図5に示すように、本実施の形態における原稿吸着切り替え機構200は、第1切替リンク部材201と、切替リンク摺動部材202と、第2切替リンク部材203と、切替スイッチ204と、切替リンクバネ205と、バネ台座206と、を備える。
【0043】
第1切替リンク部材201は、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105、もしくはユーザ自らによって押圧される部材である。そして、押圧される側と逆方向の周縁部には、周方向に沿って複数の山形状201Aが形成されている。
【0044】
切替リンク摺動部材202は、略中空部分を有する部材であって、その略中空部分に第1切替リンク部材201、第2切替リンク部材203が入り込み、略中部分の内周壁と摺動可能に構成される。
【0045】
さらに切替リンク摺動部材202の第2リンク部材203側の縁部には、周方向に沿って複数のノコギリ形状202Aと切替リンクストッパ溝202Bが形成されている。なお、図5にも示すように、ノコギリ形状202Aの高さはt(mm)であり、切替リンクストッパ溝202Bの溝の深さはT(mm)に設定される。
【0046】
第2切替リンク部材203は、柱状部分を有する部材であって、切替リンク摺動部材202側の端部の外周面には、斜面を有する複数の突起リブ203Aが設けられる。また、原稿吸着部材103への通電のON/OFFを切り替える切替スイッチ204に接触する、切替スイッチ押圧部203Bが設けられる。
【0047】
切替リンクバネ205は、一端がバネ台座206に取り付けられ、他端が第2切替リンク部材203に当接する弾性部材である。そして、第2切替リンク部材203に設けられる切替スイッチ押圧部203Bが切替スイッチ204に接触するように、第2切替リンク部材203を上方(Z+方向)へ付勢する。
【0048】
(原稿吸着切り替え機構の動作:原稿吸着をOFFにする場合)
図6を参照して、上記のように構成される原稿吸着切り替え機構200において、原稿吸着部材103による原稿吸着をOFFにする場合の動作について説明する。図6は、原稿吸着がONの状態からOFFの状態に移り変わる際の原稿吸着切り替え機構200の動作を示すものである。なお、原稿吸着をOFFにする場合とは、切替スイッチ204と非接触の状態にし、原稿吸着部材103への通電を解除する状態を指す。
【0049】
図6(a)は、原稿吸着がONの状態を示すものである。この状態では、切替スイッチ204が、第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触するので、不図示の通電手段から原稿吸着部材103への回路が閉じた状態になる。すなわち、原稿吸着部材103への通電が行われ、原稿吸着がONになる。
【0050】
なお、この状態では、第2切替リンク部材203が切替リンクバネ205に付勢され(Z+方向)、突起リブ203Aが切替リンク摺動部材202の切替リンクストッパ溝202Bに突き当たる状態で静止する。
【0051】
図6(b)は、図6(a)の状態から外部手段により第1切替リンク部材201がT(mm)以上押圧され、第1切替リンク部材201の山形状201Aと第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが接しながら下方に移動する状態を示すものである。
【0052】
上記で説明したように、切替リンクストッパ溝202Bの深さはT(mm)に設定されているので、第1切替リンク部材201をT(mm)以上下方に移動させると、それに伴って突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出することが可能である。
【0053】
図6(c)は、第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出した後に、第2切替リンク部材203が図中矢印方向に回転移動する様子を示すものである。すなわち、突起リブ203Aの斜面部が第1切替リンク部材201の山形状201Aに倣って滑り、そのまま切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの斜面部に接触して滑ることで、第2切替リンク部材203が回転移動する。
【0054】
図6(d)は、第2切替リンク部材203が回転移動し終わった状態を示すものである。すなわち、突起リブ203Aが切替リンクストッパ溝202Bから脱出し(図6(b))、ノコギリ形状202Aの斜面を滑り(図6(c))、ノコギリ形状202Aの所定の位置に突き当たることで、第2切替リンク部材203が静止した状態である。
【0055】
この状態では、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触しないので、原稿吸着部材103への通電は行われず、原稿吸着がOFFの状態が保たれる。
【0056】
(原稿吸着切り替え機構の動作:原稿吸着をONにする場合)
図7を参照して、原稿吸着部材103による原稿吸着をONにする場合の動作について説明する。図7は、原稿吸着がOFFの状態からONの状態に移り変わる際の原稿吸着切り替え機構200の動作を示すものである。なお、原稿吸着をONにする場合とは、第2切替リンク部材203が切替スイッチ204に接触する状態にし、原稿吸着部材103への通電を行う状態を指す。
【0057】
図7(a)は、原稿吸着がOFFの状態を示すものである。この状態は、上記で説明した図6(d)の状態と同一である。すなわち、第2切替リンク部材203が切替リンクバネ205に付勢され、突起リブ203Aが切替リンク摺動部材202に突き当たって静止状態にある。なお、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触しない。
【0058】
図7(b)は、図7(a)の状態から外部手段により第1切替リンク部材201がt(mm)以上押圧され、第1切替リンク部材201の山形状201Aと第2切替リンク部材203の突起リブ203Aが接しながら下方に移動する状態を示すものである。
【0059】
上記で説明したように、切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの高さはt
(mm)に設定されているので、第1切替リンク部材201をt(mm)以上下方に移動させると、突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出することが可能である。
【0060】
図7(c)は、第2切替リンク部材203の突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出した後に、第2切替リンク部材203が図中矢印方向に回転移動する様子を示すものである。すなわち、突起リブ203Aの斜面部が第1切替リンク部材201の山形状201Aに倣って滑り、そのまま切替リンク摺動部材202のノコギリ形状202Aの斜面部に接触して滑ることで、第2切替リンク部材203が回転移動する。
【0061】
図7(d)は、第1切替リンク部材201への押圧が解除され、第2切替リンク部材203が回転移動し終わった状態を示すものである。すなわち、突起リブ203Aがノコギリ形状202Aから脱出し(図7(b))、ノコギリ形状202Aの斜面を滑り(図7(c))、切替リンクストッパ溝202Bに入り込んで突き当たることで、第2切替リンク部材203が静止する。
【0062】
この状態では、切替スイッチ204は第2切替リンク部材203の切替スイッチ押圧部203Bと接触するので、原稿吸着部材103への通電が行われ、原稿吸着がONの状態が保たれる。
【0063】
(画像読み取りプロセスの説明)
図8、図9を参照して、本実施の形態における画像読み取り動作の説明を行う。図8、図9は、本実施の形態における画像読み取りプロセスの概略を示す図である。
【0064】
ここでは、第1切替リンク部材201を押圧する外部手段として、ユーザ自らが押圧する場合と、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105によって押圧する場合を想定する。
【0065】
図8は、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧した後、原稿カバー101を閉じて、切替リンク押圧部105によって、再度第1切替リンク部材201を押圧する状態を示すものである。また、図9は、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧せず、原稿カバー101を閉じる場合を示すものである。
【0066】
また、本実施の形態においては、原稿カバー101に設けられる切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧する際のストロークX(mm)は、上記で説明したT(mm)、t(mm)を用いて、T<X<(T+t)で表される。
【0067】
図8(a)は、原稿カバー101を開いて、原稿Sを原稿台ガラス202上に載置した状態である。この状態では、第2切替リンク部材203が切替スイッチ204と接触していないので、原稿吸着部材103は通電されておらず、原稿吸着がOFFとなっている(図7(a)に示す状態)。
【0068】
この状態でユーザが第1切替リンク部材201をt(mm)以上押圧すると、上記図7(a)〜(d)を参照して説明したように、原稿吸着切り替え機構200の作用によって原稿吸着がOFFからONの状態になる。
【0069】
よって、図8(b)に示すように、原稿Sはクーロン力により原稿台ガラス202の上面に静電吸着される。その後、画像読み取り動作を行わせるために原稿カバー101を閉じると、切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧することにより、上記図6(a)〜(d)を参照して説明したように、原稿吸着がOFFになる。
【0070】
その後、画像読み取り動作終了後に原稿カバー101を開けると、再び最初の原稿吸着がされていない状態に戻る(図6(d)又は図7(a)の状態)。
【0071】
次に、図9を参照して、ユーザによって第1切替リンク部材201を押圧せず、原稿カバー101を閉じる場合をについて説明する。
【0072】
図9(a)は、原稿吸着がOFFの状態(図6(d)又は図7(a)の状態)である。画像読み取り動作を行う前にユーザが第1切替リンク部材201を押圧しないとすると、図9(b)に示すように、原稿吸着切り替え機構200は作用せず、原稿吸着がOFFの状態が保たれ、原稿Sは原稿台ガラス202の上面に静電吸着されない。
【0073】
その後、画像読み取り動作を行うために原稿カバー101を閉じると、切替リンク押圧部105が第1切替リンク部材201を押圧することになる。しかし、第1切替リンク部材201は、切替リンクストッパ溝202Bの下方、すなわち既にT(mm)移動された位置にある。さらに、第1切替リンク部材201を押すストロークX(mm)が(T+t)未満に設定されていることにより、第1切替リンク部材201はt(mm)以上移動することができない。
【0074】
よって、原稿吸着切り替え機構200は、上記図7(a)〜(d)で説明した原稿吸着OFFからONの動作をすることができないので、原稿吸着がOFFの状態のままとなる。
【0075】
以上の構成により、本実施の形態によれば、原稿カバー101を開けたときは、常に原稿吸着はOFFとなっており、ユーザが原稿吸着をさせたい時のみ、第1切替リンク部材201を押して原稿の吸着保持を行うことができる。
【0076】
すなわち、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な効果が得られるだけではなく、ユーザが自由に原稿吸着の使用・未使用を選択できる。よって、原稿の位置合わせや原稿交換時に、原稿吸着の影響を受けないようにすることができる。
【0077】
従って、原稿取扱い時の作業性をより一層向上させることができるので、ユーザの操作性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第1の実施の形態に係る画像読取装置の概略構成図
【図2】第1の実施の形態において原稿Sが原稿台に吸着される状態を示す図
【図3】第1の実施の形態における原稿吸着切り替え機構の動作を示す図
【図4】第1の実施の形態における画像読み取りプロセスを示す図
【図5】第2の実施の形態における原稿吸着切り替え機構の概略構成図
【図6】第2の実施の形態において原稿吸着をOFFに切り替える場合の説明図
【図7】第2の実施の形態において原稿吸着をONに切り替える場合の説明図
【図8】第2の実施の形態における画像読み取りプロセスの説明図
【図9】第2の実施の形態における画像読み取りプロセスの説明図
【図10】従来例に係る画像読取装置の概略構成図
【図11】従来例に係る画像読取装置の概略構成図
【符号の説明】
【0079】
100 画像読取装置
101 原稿カバー
102 原稿台ガラス
103 原稿吸着部材
104 切替スイッチ
105 切替リンク押圧部
106 切替リンク部材
150 原稿吸着切り替え機構
S 原稿
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿が載置される透明な載置面を有する原稿台と、
前記載置面に対して開閉自在に設けられ、原稿を前記載置面上に押さえつける原稿カバーと、
前記載置面に載置された原稿の画像を、前記載置面の下面側から光学的に走査して読み取る画像読取ユニットと、
前記載置面の下面側に設けられ、原稿を前記載置面上に吸着保持する原稿吸着保持手段と、
を備える画像読取装置において、
前記画像読取ユニットによって原稿の画像を読み取る際に、前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記画像読取ユニットが前記載置面に沿って移動可能に構成されると共に、
前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットと連動して、前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記原稿吸着保持手段は、
前記画像読取ユニットの画像読み取り時の移動方向下流側に設けられることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記原稿吸着保持手段は、
蛇腹状の形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記原稿吸着保持手段は、
通電されることで静電気力的に原稿を前記載置面上に吸着保持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記原稿吸着保持手段に対する通電のON/OFFを切り替える原稿吸着切り替え手段が設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記原稿吸着保持手段に対する通電のON/OFFの切り替えは、
前記原稿カバーの開閉動作と連動して行われることを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記原稿カバーを前記載置面に対して閉じたときに、前記原稿吸着保持手段への通電がOFFになることを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【請求項1】
原稿が載置される透明な載置面を有する原稿台と、
前記載置面に対して開閉自在に設けられ、原稿を前記載置面上に押さえつける原稿カバーと、
前記載置面に載置された原稿の画像を、前記載置面の下面側から光学的に走査して読み取る画像読取ユニットと、
前記載置面の下面側に設けられ、原稿を前記載置面上に吸着保持する原稿吸着保持手段と、
を備える画像読取装置において、
前記画像読取ユニットによって原稿の画像を読み取る際に、前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記画像読取ユニットが前記載置面に沿って移動可能に構成されると共に、
前記原稿吸着保持手段が前記画像読取ユニットと連動して、前記画像読取ユニットの走査範囲外に退去可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記原稿吸着保持手段は、
前記画像読取ユニットの画像読み取り時の移動方向下流側に設けられることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記原稿吸着保持手段は、
蛇腹状の形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記原稿吸着保持手段は、
通電されることで静電気力的に原稿を前記載置面上に吸着保持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記原稿吸着保持手段に対する通電のON/OFFを切り替える原稿吸着切り替え手段が設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記原稿吸着保持手段に対する通電のON/OFFの切り替えは、
前記原稿カバーの開閉動作と連動して行われることを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記原稿カバーを前記載置面に対して閉じたときに、前記原稿吸着保持手段への通電がOFFになることを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−147486(P2009−147486A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−320424(P2007−320424)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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